JP2003137031A - ドアミラー装置 - Google Patents

ドアミラー装置

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JP2003137031A
JP2003137031A JP2001335261A JP2001335261A JP2003137031A JP 2003137031 A JP2003137031 A JP 2003137031A JP 2001335261 A JP2001335261 A JP 2001335261A JP 2001335261 A JP2001335261 A JP 2001335261A JP 2003137031 A JP2003137031 A JP 2003137031A
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gap
peripheral wall
cover
base
liquid
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JP2001335261A
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English (en)
Inventor
Kenichi Hayashi
憲一 林
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動手段や減速手段等の駆動機構の防水性を
飛躍的に向上できるドアミラー装置を得る。 【解決手段】 本ドアミラー装置10では、ベース20
の周壁34の先端である対向壁54に拡幅部70を形成
し、この部分での隙間72を拡幅部70よりも下方の嵌
合部66での隙間68より充分に大きくした。毛管現象
によって隙間68を通過した水等の液体が拡幅部70に
達すると、隙間72が隙間68よりも充分に大きくなる
ため、液体の表面張力に基づいた重力に抗する抗力が小
さくなり、毛管現象による隙間72の通過が困難にな
る。これにより、ベース20の内側に搭載された駆動機
構の防水性能が飛躍的に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のドアの近傍
に設けられたドアミラー装置に係り、特に、電力の供給
によりミラーを格納位置と展開位置との間で回動させる
ことができるドアミラー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の車両における後方視認用のミラー
には、運転席や助手席に対応したドアパネルの近傍に設
けられたドアミラーが採用されている。
【0003】また、この種のドアミラーには、運転席等
からミラーで車両後方を視認できる展開位置と、ミラー
の反射面が車両幅方向内側(すなわち、室内側)を向く
格納位置との間でミラーが取り付けられたバイザ等をモ
ータ等の駆動力で回動させる電動ドアミラー装置があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種の電動ドアミラ
ー装置は、ミラーと共にモータ等の駆動手段や駆動手段
の駆動力を減速させるギヤ等の減速手段を搭載したベー
スが車両の外側に配置される。当然のことながら、ベー
スはカバー等によって被覆されており、降雨時や洗車時
等に水が駆動手段や減速手段に付着しないようになって
いる。
【0005】ところで、近年の所謂コイン洗車場の普及
により、ノズルから高圧で水や洗浄液等の液体を噴射し
て洗車する高圧洗車を行なうことが多くなってきた。
【0006】このような高圧洗車の普及にしたがい、ド
アミラー装置における駆動手段及び減速手段における更
なる防水性能の向上が切望されていた。
【0007】本発明は、上記事実を考慮して、駆動手段
や減速手段等の駆動機構の防水性を飛躍的に向上できる
ドアミラー装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、一方の端部が開口端とされた環状の周壁を有し、有
底筒形状に車両のドアの近傍で間接的に車体に取り付け
られると共に、所定方向を軸方向として回転可能なベー
スと、前記周壁の径方向内側で前記ベースに搭載される
と共に、電力が供給されることで回転力が生じ、当該回
転力で前記ベースを回転させる駆動機構と、前記周壁の
開口方向とは反対方向側の端部が開口した有底筒形状若
しくは略椀形状に形成され、前記周壁の開口端側から前
記周壁に嵌合されて前記周壁を外側から被覆するカバー
と、を有し、前記ベース及び前記カバーの何れか一方に
支持体を介して反射面を有するミラー本体が取り付けら
れたドアミラー装置であって、前記カバーの開口方向中
間部よりも前記カバーの開口端側で、前記周壁及び前記
カバーの少なくとも何れか一方の何れか他方と対向する
対向面に形成され、前記何れか他方との間に前記何れか
他方と嵌合可能な程度の極小の第1の隙間が形成される
嵌合部と、前記嵌合部よりも前記カバーの開口端とは反
対側で前記対向面に形成され、前記何れか他方との間に
前記第1の隙間よりも充分に大きな第2の隙間が形成さ
れる第1の拡幅部と、前記第1の拡幅部を介して前記嵌
合部とは反対側で前記対向面に形成され、前記第2の隙
間よりも充分に小さな第3の隙間が前記何れか他方との
間に形成される段部と、前記段部と前記周壁の開口端と
の間で前記対向面に形成され、前記何れか他方との間に
前記第3の隙間よりも充分に大きな第4の隙間が形成さ
れる第2の拡幅部と、前記カバーに形成されて前記周壁
の開口方向に沿って前記周壁の開口端に対向し、前記周
壁へ前記カバーを嵌合させた状態では、前記周壁の開口
端に当接する当面と、を設けたことを特徴としている。
【0009】上記構成のドアミラー装置では、ベースに
搭載された駆動機構に電力が供給されて駆動機構が作動
すると、ベースが所定の方向を軸方向にとしてこの軸周
りに回動する。これにより、ベース及びベースの周壁を
被覆するカバーの何れか一方に取り付けられた支持体が
回動して、ミラー本体が、例えば、運転席等から車両の
後方側を視認できる展開位置と、ミラー本体の反射面が
車両幅方向内方へ向く格納位置との間で回動する。
【0010】ところで、本ドアミラー装置では、上記の
ように駆動機構が搭載されたベースの周壁は、その開口
端側からカバーにより被覆される。
【0011】ここで、カバーの開口方向中間部よりもカ
バーの開口端側で、周壁及びカバーの少なくとも何れか
一方の何れか他方と対向する対向面には嵌合部が形成さ
れる。この嵌合部においては、何れか他方との間の第1
の隙間がカバーと周壁とを嵌合できる程度に極小とな
る。したがって、この嵌合部が何れか他方に干渉するこ
とで、カバーが周壁(ベース)に嵌合されて一体的に取
り付けられる。
【0012】また、上記のように、嵌合部においては何
れか他方との間の第1の隙間がカバーと周壁とが嵌合可
能な程度に極小であるため、基本的には、この嵌合部に
よってカバーの開口端からの水等の液体の浸入が遮断さ
れる。
【0013】但し、カバーの開口端と周壁との間(すな
わち、第1の隙間に対応した部分)に液体が付着した場
合には、第1の隙間が極小であるが故に所謂毛管現象
(毛細管現象)によって第1の隙間を液体が通過する可
能性がある。
【0014】ここで、本ドアミラー装置では、嵌合部よ
りもカバーの開口端とは反対側には、前記何れか他方と
の間隔が第1の隙間よりも充分に大きな第2の隙間を有
する第1の拡幅部が対向面に形成されている。したがっ
て、第1の隙間を通過した水等の液体は第1の拡幅部の
第2の隙間に浸入しようとする。しかしながら、第2の
隙間は第1の隙間よりも充分に大きい。
【0015】このため、重力に対して液体の表面張力に
より生ずる抗力が小さくなる。これにより、第1の拡幅
部の第2の隙間では、嵌合部の第1の隙間に比べて毛管
現象による液体の通過が困難になり、周壁の内側への水
等の液体の浸入が防止若しくは軽減される。
【0016】さらに、第1の隙間を通過した後続の液体
により第1の拡幅部に達した液体が第2の隙間を通過す
ると、第1の拡幅部を介して嵌合部とは反対側で対向面
に形成された段部に達する。
【0017】ここで、段部においては、何れか他方との
間に第3の隙間が形成されるが、第3の隙間は第1の拡
幅部における第2の隙間よりも充分に小さい。したがっ
て、第2の隙間を通過して更に第3の隙間を通過しよう
とする液体は段部によって遮断される。その結果、更
に、周壁の内側への水等の液体の浸入が防止若しくは軽
減される。
【0018】ところで、本ドアミラー装置では、段部と
ベースの周壁の開口端との間に前記何れか他方との間の
第4の隙間が段部における第3の隙間よりも充分に大き
い第2の拡幅部が形成される。したがって、仮に、毛管
現象によって段部における第3の隙間を水等の液体が通
過しても、第2の拡幅部の第4の隙間を通過しない限り
は水等の液体がベースの周壁の開口端に達することはな
い。
【0019】ここで、第4の隙間は第3の隙間よりも充
分に大きいため、重力に対して液体の表面張力により生
ずる抗力が小さくなる。これにより、第2の拡幅部の第
4の隙間では、段部の第3の隙間に比べて毛管現象によ
る液体の通過が困難になる。このため、液体が周壁(ベ
ース)の開口端へ到達することが困難となり、その結
果、周壁の内側への水等の液体の浸入が防止若しくは軽
減される。
【0020】さらに、本ドアミラー装置では、周壁の開
口端に当接する当面がカバーに形成される。したがっ
て、水等の液体が第2の拡幅部における第4の隙間を通
過しても、当面が周壁の開口端に当接していることで、
当面と周壁の開口端との間を液体が通過することが困難
になることから、周壁の内側への水等の液体の浸入が防
止若しくは軽減される。
【0021】ここで、仮に、上述した第2の拡幅部を形
成していない場合には、周壁の開口端と第1の拡幅部と
の間に形成されることになる。このような構成で、寸法
誤差等に起因して当面と周壁の開口端との間の極僅かな
隙間が形成されていると、毛管現象で第3の隙間を通過
した液体が、このまま毛管現象で当面と周壁の開口端と
の間の極僅かな隙間を通過する可能性がある。
【0022】しかしながら、本ドアミラー装置では、周
壁の開口端と段部との間に第2の拡幅部が形成されるた
め、第3の隙間を通過する際の毛管現象が第4の隙間で
途切れる。したがって、第3の隙間を通過する際の毛管
現象でそのまま当面と周壁の開口端との間の極僅かな隙
間を通過することはなく、第4の隙間を通過した液体に
対しては当面と周壁の開口端との間の極僅かな隙間が抵
抗となり、液体の通過を阻む。これにより、周壁の内側
への水等の液体の浸入が防止若しくは軽減される。
【0023】このように、本ドアミラー装置では、嵌合
部、第1の拡幅部、段部、第2の拡幅部、及び当面によ
り五段階で周壁内(ベース内)への液体(水等)の浸入
を効果的に防止若しくは軽減するため、所謂高圧水等に
よる洗車を行なっても、駆動機構に影響を及ぼすことが
なく、長期に亘り良好にミラー本体を回動させることが
できる。
【0024】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
ドアミラー装置において、前記嵌合部、前記第1の拡幅
部、前記段部、及び前記第2の拡幅部を、前記カバーの
内周方向及び前記周壁の外周方向に沿って連続した環状
に形成することを特徴としている。
【0025】上記構成のドアミラー装置では、嵌合部、
第1の拡幅部、段部、及び第2の拡幅部がカバーの内周
方向及び周壁の外周方向に沿って連続した環状に形成さ
れるため、カバーの内周方向に沿ったカバーの開口端の
どの部位に水等の液体が付着しても、嵌合部、第1の拡
幅部、段部、及び第2の拡幅部による作用で液体の浸入
が防止若しくは軽減される。
【0026】
【発明の実施の形態】<本実施の形態の構成>図2に
は、本発明の一実施の形態に係るドアミラー装置10の
駆動部12の構成が断面図によって示されている。この
図に示されるように、本ドアミラー装置10の駆動部1
2はスタンド14を含めて構成される基板16を備えて
いる。基板16は、図示しないステーに固定されてお
り、ステーを介して図示しない車両のドアパネルに固定
されている。
【0027】基板16を構成するスタンド14からは、
略車両上方へ向けて中空(すなわち、パイプ状)のシャ
フト18が立設されている。また、スタンド14の略車
上方にはベース20が配置されている。ベース20は略
車両上方側の端部が開口した略有底筒形状に形成されて
いる。ベース20の底壁22にはシャフト18が貫通す
る円孔24が形成されており、シャフト18周りにベー
ス20は回動可能とされている。
【0028】ベース20の内側には、減速手段として駆
動機構を構成する平歯のギヤプレート26がシャフト1
8に対して同軸的で且つ回転自在にシャフト18に軸支
されている。底壁22を介してギヤプレート26とは反
対側には、クラッチ盤28が配置されている。クラッチ
盤28にはシャフト18が貫通する孔が形成されている
が、基本的にシャフト18の軸方向に沿った変位は可能
であるものの、シャフト18周りの回転は不能とされて
いる。
【0029】さらに、クラッチ盤28を介してギヤプレ
ート26とは反対側には、圧縮コイルスプリング30が
シャフト18に嵌挿されており、圧縮コイルスプリング
30の付勢力がクラッチ盤28をギヤプレート26へ押
し付けている。この圧縮コイルスプリング30の付勢力
に基づくクラッチ盤28の押圧力がベース20の底壁2
2にギヤプレート26を押し付けており、クラッチ盤2
8及び底壁22とギヤプレート26との間の摩擦が基本
的に底壁22及びシャフト18に対するギヤプレート2
6の回転を不能にしている。
【0030】一方、ギヤプレート26の半径方向外方に
は、シャフト32が設けられている。シャフト32はシ
ャフト18の軸方向と同方向に軸方向とされた丸棒状の
部材で、その軸方向一端(下端)は底壁22に保持さ
れ、他端(上端)がベース20の底壁22上に形成され
た周壁34の開口端近傍で周壁34の内側に設けられた
モータ支持盤36に保持されている。
【0031】シャフト32の軸方向中間部には、減速手
段として駆動機構を構成するギヤ38がシャフト32に
対して同軸的で且つ回転可能に軸支されており、その外
歯がギヤプレート26の外歯に噛合しいる。また、ギヤ
38のモータ支持盤36の端部には減速手段として駆動
機構を構成するギヤ40が設けられている。ギヤ40は
ギヤ38よりも大径で歯数もギヤ38より多く形成され
ていると共に、ギヤ38に対して同軸的且つ一体的に形
成されている。
【0032】一方、シャフト32の軸直交方向側方で
は、モータ支持盤36上に駆動手段として駆動機構を構
成するモータ42が支持されている。モータ42には、
シャフト18、32の軸方向と同方向に軸方向とされた
回転軸44が設けられており、電力がモータ42に供給
されることで回転軸44をその軸周りに回転させる。回
転軸44はモータ支持盤36を貫通しており、更に、モ
ータ支持盤36を介してモータ42とは反対側では、回
転軸44に減速手段として駆動機構を構成するギヤ46
が同軸的且つ一体的に設けられている。
【0033】ギヤ46は、直接或いは減速手段を構成す
る他のギヤを介して間接的にギヤ40へ連結されてお
り、モータ42で生じた回転力が回転軸44、ギヤ4
6、40、38を介して減速されつつギヤプレート26
へ伝達されるようになっている。
【0034】一方、周壁34の開口端側にはカバー48
が配置されている。カバー48は周壁50を含めて構成
されており、周壁50を周壁34の開口端へ嵌合させる
ことで周壁50の周壁34とは反対側に形成された被覆
部52がギヤプレート26等、周壁34の内側に配置さ
れた各種部材やモータ42を略車両上方側から覆う。
【0035】ここで、図2の矢印Aで指し示された部分
の拡大断面図である図1に示されるように、周壁34の
開口方向側の端部近傍には、底壁22側の部分よりも薄
肉で外径寸法の小さな対向壁54が形成されている。ま
た、対向壁54の基端部における周壁34の本体部分の
端部は対向面56とされている。対向面56は周壁34
の開口方向に沿って周壁50の開口端58と対向してお
り、周壁50が周壁34に嵌合した状態において対向面
56は寸法公差や成形時における誤差等により生じる隙
間60は、0.15mm程度(好ましくは、0.15m
m以下)になるように設定されている。
【0036】これに対して、対向壁54の先端に対応し
てカバー48の内側には、当面62が形成されており、
カバー48を周壁34に嵌合させた状態では、当面62
が対向壁54の先端に当接する。
【0037】一方、対向壁54の周壁50と直接対向す
る側の面は、特許請求の範囲で言うところの対向面64
とされており、対向面64のうち、対向壁54の基端部
を含めた基端部近傍部分(例えば、対向壁54の基端部
から上方へ約2.5mmの範囲)は嵌合部66とされて
いる。嵌合部66では周壁50の内周部との隙間(第1
の隙間)68の幅が、0.06mm程度(好ましくは、
0.06mm以下で対向壁54へ周壁50を嵌合できる
範囲)とされており、嵌合部66において対向面64が
周壁50の内周部に干渉することで、カバー48が周壁
50に嵌合固定されるようになっている。
【0038】嵌合部66の上方では、対向面64に第1
の拡幅部としての拡幅部70が形成されている。拡幅部
70の上下方向中間部よりも下側(嵌合部66側)は斜
面とされており、下端側から上方へ向けて漸次対向壁5
4の肉厚が薄くなる。さらに、拡幅部70の斜面の上端
部よりも上方側では対向壁54の肉厚は一定とされてお
り、周壁50の内周部と間の間隔、すなわち、周壁50
の内周部との間の第2の隙間としての隙間72は隙間6
0、68よりも充分に大きく、例えば、0.6mm(す
なわち、隙間68の約10倍)程度になる。
【0039】また、拡幅部70の上下方向中間部(すな
わち、拡幅部70のうち、肉厚が一定の部分)よりも上
側(周壁34の開口端側)は上方へ向けて漸次対向壁5
4の肉厚が厚くなる。さらに、本実施の形態において
は、周壁34の開口方向に沿った嵌合部66の寸法を約
2.5mmに設定しているのに対し、上下の斜面を含め
て周壁34の開口方向に沿った拡幅部70の寸法を約4
mmと、嵌合部66の1.5倍以上(数値上では、約
1.6倍)と充分に大きく設定している。
【0040】また、拡幅部70の上方側では、拡幅部7
0の上方側の斜面に連続して対向面64に段部74が形
成されている。段部74は拡幅部70よりも周壁50の
内周部側へ向けて突出した断面凸形状に形成されてい
る。段部74の先端(周壁50側の端部)と周壁50の
内周部との間隔、すなわち、段部74と周壁50の内周
部との間の第3の隙間としての隙間76は、隙間68と
略同じで約0.06mm程度に設定されている。さら
に、本実施の形態においては、上記のとおり、拡幅部7
0の寸法を約4mmに設定したのに対し、周壁34の開
口方向に沿った段部74の寸法を約1mmと、拡幅部7
0の約1/4程度になっている。
【0041】また、段部74と当面62(すなわち、対
向壁54の先端部であり、周壁34の開口端)との間で
は、対向面64に第2の拡幅部としての拡幅部78が形
成されている。拡幅部78の上下方向中間部よりも下側
(嵌合部66側)は斜面とされており、下端側から上方
へ向けて漸次対向壁54の肉厚が薄くなる。さらに、拡
幅部78の斜面の上端部よりも上方側では対向壁54の
肉厚は一定とされており、周壁50の内周部と間の間
隔、すなわち、周壁50の内周部との間の第4の隙間と
しての隙間80は隙間68、76よりも充分に大きく、
例えば、0.6mm(すなわち、隙間68、76の約1
0倍)程度になる。
【0042】さらに、図3に示されるように、対向壁5
4の先端部は、対向壁54の周方向に沿ってその位置が
上下に変位している。しかしながら、嵌合部66、拡幅
部70、段部74、拡幅部78の各々の形成位置は、対
向壁54の先端部の位置に応じて上下に変位しており、
基本的に対向壁54の先端部から嵌合部66、拡幅部7
0、段部74、拡幅部78の各々までの距離は変化せ
ず、対向壁54の周方向に沿って連続して形成され、嵌
合部66、拡幅部70、段部74、拡幅部78の各々は
全体的に環状とされている。
【0043】また、上述した当面62も対向壁54の先
端部の位置に応じて上下に変位しており、基本的に対向
壁54の周方向に沿って一様に対向壁54の先端が当面
62に接している。
【0044】一方、図2に示されるように、ベース20
の周壁34の外周一部にはブラケット82が形成されて
おり、このブラケット82に反射面を有するミラー本体
(反射鏡)が設けられた取り付けられた図示しないフレ
ームが直接或いは間接的に固定される。
【0045】<本実施の形態の作用、効果>本ドアミラ
ー装置10では、モータ42に電力が供給されることで
回転軸44が回転すると、この回転力がギヤ46、4
0、38により減速されつつギヤプレート26に伝達さ
れて、ギヤプレート26をシャフト18周りに回転させ
ようとする。
【0046】しかしながら、上述したように、圧縮コイ
ルスプリング30の付勢力に基づくクラッチ盤28の押
圧力でベース20の底壁22及びクラッチ盤28とギヤ
プレート26との間に生じている摩擦でギヤプレート2
6は回転不能である。
【0047】このため、ギヤ38の外歯がギヤプレート
26の外歯に付与する押圧力に応じたギヤプレート26
の外歯からの反力で、ギヤ38がギヤプレート26周り
(すなわち、シャフト18周り)に回転し、ベース20
がシャフト18周りに回動する。
【0048】このベース20の回動により車両の後方を
ミラー本体で視認できる展開位置と、ミラー本体の反射
面が略車両幅方向内方(略車両室内側)を向く格納位置
との間でブラケット82に固定された図示しないフレー
ムが回動する。
【0049】ところで、降雨時や洗車時、特に、高圧洗
車時においては、ベース20及びカバー48に水等の液
体が被る。しかしながら、カバー48を構成する周壁5
0の開口端58と、ベース20を構成する周壁34の対
向面56との間の隙間60は、0.15mm程度と極小
である。また、嵌合部66における隙間68も0.06
mmと極小である。このため、基本的には隙間60の内
側への液体の浸入及び隙間60を介した隙間68への液
体の浸入が防止される。
【0050】但し、このように隙間60は極小であるこ
とから、外側から隙間60を覆うように液体が周壁34
及び周壁50の外周部に付着すると毛管現象(毛細管現
象)によって液体が隙間60に浸入する可能性がある。
【0051】毛管現象によって隙間60、68を通過し
た液体は、拡幅部70に達する。ここで、拡幅部70で
は隙間72が隙間60、68よりも充分に大きい。この
ため、重力に対して隙間72に浸入した液体の張力に基
づく抗力が小さくなり、拡幅部70の隙間72内におけ
る毛管現象による液体の上昇が防止若しくは軽減され
る。これによって、仮に、隙間60、68を通過した液
体が拡幅部70の隙間72を通過することが防止若しく
は軽減され、ベース20内への浸水等を防止若しくは軽
減できる。
【0052】さらに、仮に、毛管現象により後続の液体
が先に拡幅部70に達した液体を押し上げて隙間72を
通過させても、拡幅部70の上方の段部では、隙間76
が隙間72よりも充分に小さいため、隙間76への液体
の浸入や通過が防止若しくは軽減される。これによって
も、ベース20内への浸水等を防止若しくは軽減でき
る。
【0053】また、仮に、段部74の隙間76における
毛管現象で液体が隙間76を通過した場合には、液体が
当面62に達する前に拡幅部78に達する。ここで、拡
幅部78は隙間80が隙間76よりも充分に大きい。こ
のため、重力に対して隙間80に浸入した液体の張力に
基づく抗力が小さくなり、拡幅部78の隙間80内にお
ける毛管現象による液体の上昇が防止若しくは軽減され
る。これによって、隙間76を通過した液体が拡幅部7
8の隙間80を通過することが防止若しくは軽減され、
ベース20内への浸水等を防止若しくは軽減できる。
【0054】さらに、仮に、毛管現象により後続の液体
が先に拡幅部78に達した液体を押し上げて隙間80を
通過させても、当面62が対向壁54の先端部に当接し
ているため、当面62と対向壁54の先端部との間の液
体の通過が困難となり、ベース20内への浸水等を防止
若しくは軽減できる。
【0055】ところで、上述したように、当面62と対
向壁54の先端部とは基本的に接触しているため、仮
に、寸法誤差等で隙間が形成された場合でもその隙間は
極小になる。これに対し、上述したように段部74の隙
間76もまた極小である。ここで、段部74が周壁34
の開口端にまで達していた場合(すなわち、拡幅部78
を形成しなかった場合)には、毛管現象で隙間76を通
過した液体が、そのまま毛管現象で当面62と対向壁5
4の先端部との間の隙間を通過する可能性があり、当面
62を対向壁54の先端部に当接させる構造にした効果
を充分に得られないことが考えられる。
【0056】しかしながら、本ドアミラー装置10で
は、拡幅部78を形成しているため、毛管現象で隙間7
6を通過した液体が、そのまま毛管現象で当面62と対
向壁54の先端部との間の隙間を通過することはなく、
ベース20内への浸水を防止若しくは軽減できる。
【0057】このように、本ドアミラー装置10では、
極小の隙間(すなわち、隙間60、68、76、及び当
面62と対向壁54の先端部との間の隙間)によるシー
ル(封止)効果と、比較的大きな隙間(すなわち、隙間
72、80)による重力に対する液体の張力に基づく抗
力の減少効果とを交互に得てベース20内への浸水を防
止若しくは軽減し、モータ42やギヤプレート26等の
駆動機構の防水性能が飛躍的に向上する。このため、モ
ータ42やギヤプレート26等の駆動機構を長期に亘り
良好に作動させることができる。
【0058】しかも、対向壁54の周方向に沿って連続
した環状に嵌合部66、拡幅部70、段部74、拡幅部
78の各々が形成され、更には、対向壁54の周方向に
沿って一様に対向壁54の先端が当面62に接している
ため、上記の作用を周壁34、50の周方向に沿って一
様に得ることができる。このため、より一層の防水性能
が向上し、モータ42やギヤプレート26等を長期に亘
り良好に作動させることができる。
【0059】なお、本実施の形態では、対向壁54をベ
ース20の周壁34に形成して周壁34に嵌合部66、
拡幅部70、段部74、及び拡幅部78を設定した構成
であったが、対向壁54をカバー48の周壁50に設定
して、対向面64を対向壁54の内周面とし、周壁50
に嵌合部66、拡幅部70、段部74、及び拡幅部78
を設定する構成としてもよい。
【0060】また、上述したように、本実施の形態で
は、拡幅部70、78に斜面を設定したが、上記の防水
性に関しては拡幅部70、78の斜面は不要であり、斜
面に代えて対向壁54の先端側若しくはその反対側に向
いた平面としてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るドア
ミラー装置では、ベースとカバーとの間からの浸水等を
効果的に防止若しくは軽減でき、駆動機構の防水性能を
飛躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るドアミラー装置の
駆動機構搭載部分の要部を拡大した断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るドアミラー装置の
駆動機構搭載部分の断面図である。
【図3】ベースの開口端近傍及びカバーの開口端近傍を
拡大した斜視図である。
【符号の説明】 10 ドアミラー装置 20 ベース 26 ギヤプレート(駆動機構) 34 周壁(駆動機構) 38 ギヤ(駆動機構) 40 ギヤ(駆動機構) 42 モータ(駆動機構) 46 ギヤ(駆動機構) 48 カバー 56 対向面 58 開口端 62 当面 64 対向面 66 嵌合部 68 隙間(第1の隙間) 70 拡幅部(第1の拡幅部) 72 隙間(第2の隙間) 74 段部 76 隙間(第3の隙間) 78 拡幅部(第2の拡幅部) 80 隙間(第4の隙間)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端部が開口端とされた環状の周壁
    を有し、有底筒形状に車両のドアの近傍で間接的に車体
    に取り付けられると共に、所定方向を軸方向として回転
    可能なベースと、 前記周壁の径方向内側で前記ベースに搭載されると共
    に、電力が供給されることで回転力が生じ、当該回転力
    で前記ベースを回転させる駆動機構と、 前記周壁の開口方向とは反対方向側の端部が開口した有
    底筒形状若しくは略椀形状に形成され、前記周壁の開口
    端側から前記周壁に嵌合されて前記周壁を外側から被覆
    するカバーと、 を有し、前記ベース及び前記カバーの何れか一方に支持
    体を介して反射面を有するミラー本体が取り付けられた
    ドアミラー装置であって、 前記カバーの開口方向中間部よりも前記カバーの開口端
    側で、前記周壁及び前記カバーの少なくとも何れか一方
    の何れか他方と対向する対向面に形成され、前記何れか
    他方との間に前記何れか他方と嵌合可能な程度の極小の
    第1の隙間が形成される嵌合部と、 前記嵌合部よりも前記カバーの開口端とは反対側で前記
    対向面に形成され、前記何れか他方との間に前記第1の
    隙間よりも充分に大きな第2の隙間が形成される第1の
    拡幅部と、 前記第1の拡幅部を介して前記嵌合部とは反対側で前記
    対向面に形成され、前記第2の隙間よりも充分に小さな
    第3の隙間が前記何れか他方との間に形成される段部
    と、 前記段部と前記周壁の開口端との間で前記対向面に形成
    され、前記何れか他方との間に前記第3の隙間よりも充
    分に大きな第4の隙間が形成される第2の拡幅部と、 前記カバーに形成されて前記周壁の開口方向に沿って前
    記周壁の開口端に対向し、前記周壁へ前記カバーを嵌合
    させた状態では、前記周壁の開口端に当接する当面と、 を設けたことを特徴とするドアミラー装置。
  2. 【請求項2】 前記嵌合部、前記第1の拡幅部、前記段
    部、及び前記第2の拡幅部を、前記カバーの内周方向及
    び前記周壁の外周方向に沿って連続した環状に形成する
    ことを特徴とする請求項1記載のドアミラー装置。
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