JP2020014185A - 伝送線路、伝送線路の製造方法及び伝送線路の製造装置 - Google Patents

伝送線路、伝送線路の製造方法及び伝送線路の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】対向配置された銅張積層板を互いに接合する構成によって全周に亘ってシールドする構造とした薄型の伝送線路を提供する。【解決手段】伝送線路20は、伝送線路導体32と伝送線路導体32の入力端および出力端にそれぞれ近接するグランド導体とからなる第1導体が第1基材34の第1主面に形成されたベースを備え、第1基材34における第1主面とカバーレイ35、ベースにおける第1主面の反対側の面と第1シールド40の第2主面の側、ベースにおける第1主面の反対側の面と第1シールド40の第2主面の側及びカバーレイ35と第2シールド45の第2主面の側とは互いに熱圧着されており、且つ、第2導体41と第3導体46とは互いに超音波接合されており、第2導体41と第3導体46とで伝送線路導体32を囲むように配設される。【選択図】図6

Description

本発明は、伝送線路及び伝送線路の製造方法に関する。
近年、電子機器における高密度実装技術の発展は著しく、銅張積層板(CCL)を用いた薄型の伝送線路の需要は益々高まっている。
従来、液晶ポリマーから成る絶縁体層の一主面の片側領域ないし中央領域に、互いに絶縁隔離して信号配線およびグランド配線を形成する工程と、前記絶縁体層の他主面に、前記グランド配線に接続可能な導電性突起部を有する導電性箔を位置決めして積層配置する工程と、前記積層体を加圧して一体化し、前記絶縁体層を貫挿する導電性突起部をグランド配線に電気的に接続させる工程と、前記絶縁体層を前記各配線の形成領域の外側に沿って非形成領域を折り曲げ、各配線の形成領域面および非形成領域面を対向させて一体化し、前記他主面の導電性箔をシールド層化する工程と、を有するフラット型シールドケーブルの製造方法が提案されている(特許文献1:特許第3497110号公報)。
また、可撓性を有する誘電体素体(液晶ポリマー)と、前記誘電体素体に設けられている線状の信号線と、前記誘電体素体に設けられ、かつ、前記信号線と対向しているグランド導体と、前記誘電体素体の主面の法線方向において、前記信号線に関して前記グランド導体の反対側に設けられている補助グランド導体であって、該法線方向から平面視したときに、前記信号線を挟んでいると共に、該信号線に沿って延在している2つの主要部と、該2つの主要部を接続していると共に、該信号線と交差するブリッジ部とを含んでいる補助グランド導体と、前記補助グランド導体と前記グランド導体とを電気的に接続しているビアホール導体と、を備えており、前記法線方向において、前記信号線と前記補助グランド導体との間隔が前記信号線と前記グランド導体との間隔よりも小さい構成の高周波信号線路が提案されている(特許文献2:実用新案登録第3173143号公報)。
そして、信号導体の両側に、信号導体と同一平面上に接地導体を配置し、これら信号導体および接地導体を上下双方向から電気絶縁薄膜で被覆し、導電性接着層を設けた面同士が向き合うようにして電気絶縁薄膜の外側に金属遮蔽層で被覆した信号伝送用ケーブルが提案されている(特許文献3:特開2006−202714号公報)。
特許第3497110号公報 実用新案登録第3173143号公報 特開2006−202714号公報
伝送線路は、外来ノイズを抑えるシールド性能を維持しつつ、省スペースに対応した薄型構造が要求される。また、伝送線路の製造メーカに対して、伝送線路またはその中間体を、携帯情報端末等の急な需要拡大に対応可能な短い生産時間で生産することが要求される。
ここで、伝送線路の中間体は、伝送線路となる前段階の半製品であって、特に、全周に亘ってシールドする構造となっている状態の半製品を指している。
上記の課題に対して、特許文献1の伝送線路は、銅張積層板を折り曲げる構造上、全周に亘ってシールドする場合に薄型化が困難である。また、特許文献2の伝送線路は、側面にシールドが施されていないので、全周に亘ってシールドする構造に比べてシールド性能が劣る。そして、特許文献2および特許文献3の伝送線路は、クリームはんだや導電性接着剤等の導電ペーストを熱硬化させてグランド導体とシールド導体とを接続しているので、導電ペーストの熱硬化時間がネックとなって、生産時間(タクトタイム)を熱硬化時間よりも短くすることができない。また、接着剤を用いて銅張積層板同士を接合する場合にも同様の問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、対向配置された銅張積層板を互いに接合する構成によって全周に亘ってシールドする構造とした薄型の伝送線路、及び伝送線路またはその中間体を一貫した製造ラインで製造し、かつ、接着剤や導電ペーストを用いずに銅張積層板同士を接合することによって生産時間(タクトタイム)を導電ペーストや接着剤の熱硬化時間よりも短くすることができる構成の伝送線路の製造方法を提供することを目的とする。
一実施形態として、以下に開示するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明の伝送線路は、伝送線路導体と前記伝送線路導体の入力端および出力端にそれぞれ近接するグランド導体とからなる第1導体がシート状で熱可塑性樹脂からなる第1基材の第1主面に形成されたベースと、前記伝送線路導体を覆うシート状で熱可塑性樹脂からなるカバーレイと、第2導体がシート状で熱可塑性樹脂からなる第2基材の第2主面に形成された第1シールドと、第3導体がシート状で熱可塑性樹脂からなる第3基材に形成された第2シールドとを備え、前記第1基材における前記第1主面と前記カバーレイ、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面と前記第1シールドの前記第2主面の側、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面と前記第1シールドの前記第2主面の側、及び前記カバーレイと前記第2シールドの前記第2主面の側とは互いに熱圧着されており、前記第2導体と前記第3導体とは互いに超音波接合されており、前記第2導体と前記第3導体とで前記伝送線路導体を囲むように配設されることを特徴とする。
この構成によれば、ベース及びカバーレイを挟んで対向配置された第1シールドの第2導体と第2シールドの第3導体とが超音波接合された状態で伝送線路導体を囲むように、全周に亘ってシールドする構造の伝送線路となる。そして、接着剤や導電ペーストを用いずに、第1シールドの第2導体と第2シールドの第3導体とが超音波接合されるので、少なくとも接着剤や導電ペーストの厚みの分薄型構造にできる。
前記第2導体及び前記第3導体の長手方向の両側はいずれも切断された切断面が形成されていることが好ましい。この構成によれば、長手方向の両側が切断されることで幅寸法が一定となる。
本発明の伝送線路の製造方法は、伝送線路導体と前記伝送線路導体の入力端および出力端にそれぞれ近接するグランド導体とからなる第1導体が所定ピッチでシート状の第1基材の第1主面に形成されたベースと、前記伝送線路導体を覆うシート状のカバーレイと、第2導体がシート状の第2基材の第2主面に形成された第1シールドと、第3導体がシート状の第3基材に形成された第2シールドとを用いて、前記第1主面に前記カバーレイを熱圧着する第1熱圧着ステップと、前記カバーレイが熱圧着された第1中間体に対し、前記伝送線路導体と前記伝送線路導体との間の不要領域を除去して前記第1中間体を貫通する貫通穴を形成する不要領域除去ステップと、前記貫通穴が形成された第2中間体に対し、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面に前記第1シールドの前記第2主面の側を熱圧着する第2熱圧着ステップと、前記第1シールドが熱圧着された状態で、前記第2導体の露出面に前記第3導体の露出面を超音波接合する第1接合ステップと、を有することを特徴とする。
この構成によれば、ベース、カバーレイ、第1シールド、及び第2シールドを所定ピッチで送ることで、第1熱圧着ステップ、不要領域除去ステップ、第2熱圧着ステップ、及び第1接合ステップを経て、全周に亘ってシールドする構造とした薄型の伝送線路またはその中間体を一貫した製造ラインで製造できる。そして、接着剤や導電ペーストを用いずに、第1シールドの第2導体と第2シールドの第3導体とを超音波接合するので、生産時間(タクトタイム)を導電ペーストや接着剤の熱硬化時間よりも短くすることができ、必要な構成部材も最小限に抑えられる。
前記第2熱圧着ステップは、前記第2中間体に対し、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面に前記第1シールドの前記第2主面の側を熱圧着するとともに、前記カバーレイに前記第2シールドの前記第2主面の側を熱圧着することが好ましい。この構成によれば、第2中間体に対し、ベースにおける第1主面の反対側の面に、第1シールドの第2主面の側を熱圧着すると同時に、カバーレイに第2シールドの第2主面の側を熱圧着するので、第1シールドや第2シールドの皺の発生を防止できる。
本発明の伝送線路によれば、接着剤や導電ペーストを用いずに、第1シールドの第2導体と第2シールドの第3導体とが超音波接合されるので、少なくとも接着剤や導電ペーストの厚みの分薄型構造にできる。また、本発明の伝送線路の製造方法によれば、全周に亘ってシールドする構造とした薄型の伝送線路またはその中間体を一貫した製造ラインで製造できる。
図1は本発明の実施形態の伝送線路の製造装置の配置構成を模式的に示す構成図である。 図2Aは本実施形態に係るベースを示す概略の平面図であり、図2Bは本実施形態に係るカバーレイがベースに熱圧着された第1中間体を示す概略の平面図であり、図2Cは本実施形態に係る貫通穴が形成された第2中間体を示す概略の平面図である。 図3Aは本実施形態に係る第2シールドが超音波接合された第4中間体を示す概略の平面図であり、図3Bは本実施形態に係る窓部が形成された第6中間体を示す概略の平面図である。 図4Aは本実施形態に係る伝送線路を示す概略の平面図であり、図4Bは本実施形態に係る伝送線路を示す概略の側面図である。 図5Aは本実施形態に係るベースを示す概略の断面図であり、図5Bは本実施形態に係るカバーレイがベースに熱圧着された第1中間体を示す概略の断面図であり、図5Cは本実施形態に係る貫通穴が形成された第2中間体を示す概略の断面図である。 図6Aは本実施形態に係る第2シールドが超音波接合された第4中間体を示す概略の断面図であり、図6Bは本実施形態に係る伝送線路を示す概略の断面図である。 図7Aは本実施形態に係る第1熱圧着機を模式的に示す図であり、図7Bは本実施形態に係る不要領域除去機を模式的に示す図であり、図7Cは本実施形態に係る第2熱圧着機を模式的に示す図である。 図8Aは本実施形態に係る超音波接合機を模式的に示す図であり、図8Bは本実施形態に係るレーザ加工機を模式的に示す図であり、図8Cは本実施形態に係る検査機を模式的に示す図である。 図9は本発明の実施形態の伝送線路の製造装置の他の例の配置構成を模式的に示す構成図である。 図10は本発明の実施形態に係る伝送線路の製造手順を示すフローチャート図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は本実施形態の伝送線路の製造装置1の例を模式的に示す構成図であり、図中の左側が上流側であり、図中の右側が下流側である。伝送線路の製造装置1は、上流側から順に、第1熱圧着機2、不要領域除去機3、第2熱圧着機4、第1接合機5、第2接合機6、レーザ加工機7、検査機8、分割取出し機9、移載機17が配設されており、そして、これらを制御するコントローラ10を備える。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
第1熱圧着機2の上流側には、ベース供給機11およびテンション調節機15と、カバーレイ供給機12およびテンション調節機15とがそれぞれ配設されている。第2熱圧着機4の上流側には、第1シールド供給機13とテンション調節機15、および、第2シールド供給機14とテンション調節機15が配設されている。ここで、テンション調節機15は一例としてテンションローラを有し、当該テンションローラの位置によってシート状のワーク(ベース30、カバーレイ35、第1中間体51、第1シールド40、第2シールド45)の張力を一定範囲内に保っている。
そして、第2熱圧着機4の上流側にはピッチ送り機16が配設されており、また、検査機8の上流側にはピッチ送り機16が配設されている。ピッチ送り機16は一例として送りローラを有し、前記送りローラの送り量によってシート状のワーク(第1中間体52、第6中間体56)の送りピッチを一定値に保っている。
図7Aは第1熱圧着機2を模式的に示す図である。第1熱圧着機2は一例としてヒータが内蔵されたプレス板を有し、対向配置された2つの前記プレス板によって、ベース30およびカバーレイ35を上下方向から挟んで加圧するとともに加熱して第1中間体51を形成する構成である。
図7Bは不要領域除去機3を模式的に示す図である。不要領域除去機3は一例として打ち抜き刃および打ち抜き刃を受ける受台を有し、前記打ち抜き刃によって第1中間体51の不要領域R1を打ち抜くことで当該不要領域R1を除去して第1中間体51を貫通する貫通穴U1を形成し、第2中間体52を形成する構成である。上記以外の構成として、不要領域除去機3は、レーザ照射によって不要領域R1を除去するレーザ加工機を適用可能である。
図7Cは第2熱圧着機4を模式的に示す図である。第2熱圧着機4は一例としてヒータが内蔵されたプレス板を有し、対向配置された2つの前記プレス板によって、第1シールド40および第2中間体52を上下方向から挟んで加圧するとともに加熱する構成であり、かつ、ベース30に第1シールド40を熱圧着すると同時に、カバーレイ35に第2シールド45を熱圧着する構成である。
ここで、第1熱圧着機2と第2熱圧着機4とは、同様の装置構成とすることができる。これにより、装置のメンテナンスがし易くなる。
図8Aは第1接合機5(第1超音波接合機)または第2接合機6(第2超音波接合機)を模式的に示す図である。第1接合機5は一例として振動体が内蔵された本体部と当該本体部に付設されて振動体から伝達された振動で超音波振動するヘッド部(ホーン)と当該ヘッド部を受ける受け部とを有する。第1接合機5(第1超音波接合機)は、対向配置された前記ヘッド部および受け部によって、ベース30に第1シールド40が熱圧着されるとともに、カバーレイ35に第2シールド45が熱圧着された状態のワークを上下方向から挟んで挟持するとともに前記ヘッド部を超音波振動させて超音波接合によって第4中間体54を形成する構成である。
若しくは、第1接合機5(第1超音波接合機)は、対向配置された前記ヘッド部および受け部によって、ベース30に第1シールド40が熱圧着された第3中間体53に第2シールド45が重なった状態のワークを上下方向から挟んで挟持するとともに前記ヘッド部を超音波振動させて超音波接合によって第4中間体54を形成する構成である。
ここで、第4中間体54は、伝送線路20となる前段階の半製品であって、全周に亘ってシールドする構造となっている状態の半製品を指している。
第2接合機6(第2超音波接合機)は一例として振動体が内蔵された本体部と当該本体部に付設されて振動体から伝達された振動で超音波振動するヘッド部(ホーン)と当該ヘッド部を受ける受け部とを有し、対向配置された前記ヘッド部および受け部によって、第4中間体54を上下方向から挟んで挟持するとともに前記ヘッド部を超音波振動させて超音波接合によって第5中間体55を形成する構成である。ここで、第1接合機5と第2接合機6とは、同様の装置構成とすることができる。これにより、装置のメンテナンスがし易くなる。または、超音波振動するヘッド部を対向配置して第1接合機5と第2接合機6の両方の機能を兼ねた構成とする場合もある。
図8Bはレーザ加工機7を模式的に示す図である。レーザ加工機7は、レーザ照射によって所定領域を除去して第3導体46を一部露出させて第6中間体56を形成する構成である。
図8Cは検査機8を模式的に示す図である。検査機8は、所定間隔で下向きに突出した接触ピンを伝送線路導体32に接触させて通電することで伝送線路導体32が断線していないか導通レベルが正常範囲内であるか否かを検査する構成である。上記以外の構成として、検査機8は、カメラによって伝送線路導体32の画像を撮像し画像解析することで伝送線路導体32が断線していないか導通レベルが正常範囲内であるか否かを検査する構成とする場合があり、または、検査機8は、伝送線路導体32を通電することによる電気特性検査と、伝送線路導体32を撮像し画像解析することによる外観特性検査との両方を行う構成とする場合がある。
図1に示すように、検査機8の下流側には第6中間体56から伝送線路20を取り出す分割取出し機9が配設されている。分割取出し機9は一例として打ち抜き刃および打ち抜き刃を受ける受台を有し、前記打ち抜き刃によって、インライン検査された第6中間体56を所定のカットラインに沿って打ち抜くことで伝送線路20を分離して、伝送線路20を取り出す構成である。上記以外の構成として、分割取出し機9は、インライン検査された第6中間体56を所定のカットラインに沿ってスクライブして伝送線路20を分離して、伝送線路20を取り出す構成とする場合があり、または、分割取出し機9は、インライン検査された第6中間体56を所定のカットラインに沿ってレーザ照射して伝送線路20を分離して、伝送線路20を取り出す構成とする場合がある。
そして、分割取出し機9の下流側には伝送線路20を収納するトレイ18が配置されている。上述の一貫した製造ラインで製造されインライン検査された伝送線路20は、移載機17によって、一例として、真空吸着された状態で搬送されてトレイ18に収納される。
本実施形態によれば、全周に亘ってシールドする構造とした薄型の伝送線路20を一つの製造ラインで一貫して製造できる。そして、接着剤や導電ペーストを用いずに、熱圧着や超音波接合を行って伝送線路20を製造するので、生産時間(タクトタイム)を導電ペーストや接着剤の熱硬化時間よりも短くすることができ、必要な構成部材も最小限に抑えられる。
上述のとおり、第2熱圧着機4は、ベース30に第1シールド40を熱圧着するとともに、第2シールド45を熱圧着する構成である。この構成によれば、第1シールド40と第2シールド45とを一括して同時に熱圧着するので、熱圧着の際に、第1シールド40や第2シールド45に皺が出来るのを防止できる。
上記の製造装置は一例である。伝送線路の製造装置1は上記実施形態に限定されない。上記以外の構成として、例えば接合機5の下流側の製造設備や検査機器等を省く場合がある。この場合、全周に亘ってシールドする構造の第4中間体54の状態で、伝送線路の製造装置1での製造が完了する。そして、リール状態、短冊状態、個装状態等で搬送容器やトレイに収納されるなどして、第4中間体54として出荷される、または第4中間体54が別の製造ラインにて後加工される、或いは第4中間体54が電子機器の組立ラインで組み立て加工されて、伝送線路20となる。
上記以外の構成として、例えば第2超音波接合機6に代えてはんだ接合機を配置し、はんだ接合機に対向配置されたヘッド部および受け部によって、第4中間体54を上下方向から挟んで挟持するとともにヘッド部からはんだを供給し加熱する等して、はんだ接合によって第5中間体55を形成する構成とする場合がある。または、第2超音波接合機6に代えて接着接合機を配置し、接着剤や導電ペーストを用いた接合によって第5中間体55を形成する構成とする場合がある。
また、上記以外の構成として、例えばレーザ加工機7に代えてエッチング加工機を配置し、エッチングによって所定領域を除去して第3導体46を一部露出させて第6中間体56を形成する構成とする場合がある。
続いて、本発明に係る伝送線路の製造装置1の他の例について、以下に説明する。
図9は上記実施形態の伝送線路の製造装置1の他の例の配置構成を模式的に示す構成図である。図9の例では、第2熱圧着機4の上流側に、第1シールド供給機13およびテンション調節機15が配設されている。また、第1接合機5の上流側に、第2シールド供給機14およびテンション調節機15が配設されている。この構成の場合は、第2熱圧着機4によって、ベース30に第1シールド40が熱圧着されて第3中間体53となる。そして、第1接合機5によって、第3中間体53に第2シールド45が重なった状態のワークに第2シールド45が超音波溶着されて第4中間体54となる。
この構成によれば、例えば、第1シールド40のサイズや熱容量が第2シールド45のサイズや熱容量よりも大きい場合に、ベース30に第1シールド40を熱圧着することが容易かつ確実となり、また、ベース30に第2シールド45を超音波溶着することが容易かつ確実となる。
伝送線路20のサイズや材質等の規格や構成部品のサイズや材質等の規格に応じて図1の構成や図9の構成を選択することができ、また、図1や図2の構成の製造設備や検査機器等を適宜追加したり省いたりすることが可能である。
続いて、本発明に係る伝送線路20及び伝送線路20の製造方法について、以下に説明する。
図10は、伝送線路20の製造手順を示すフローチャート図である。伝送線路20は一例として、第1熱圧着ステップS1、不要領域除去ステップS2、第2熱圧着ステップS3、第1接合ステップS4、第2接合ステップS5、レーザ加工ステップS6、検査ステップS7、分割ステップS8の順に製造される。
上記の製造手順は一例である。伝送線路20の製造手順は、上記以外の構成として、第1接合ステップS4と第2接合ステップS5とを同時に行うことが可能であり、第2接合ステップS5を省くことが可能である。また、上記以外に、レーザ加工ステップS6を省くことが可能であり、検査ステップS7を省くことが可能であり、分割ステップS8を省くことが可能である。そして、第4中間体54、第5中間体55、第6中間体56、または伝送線路20を、一つのシートに長手方向の所定ピッチで複数配された状態で出荷し、次工程の電子機器の組立ラインにてシートを分割し、伝送線路20を取り出して使用する場合がある。
図2Aはベース30を示す概略の平面図であり、図2Bは第1中間体51を示す概略の平面図であり、図2Cは第2中間体52を示す概略の平面図である。また、図3Aは第4中間体54を示す概略の平面図であり、図3Bは第6中間体56を示す概略の平面図である。そして、図4Aは伝送線路20を示す概略の平面図であり、図4Bは伝送線路20を示す概略の側面図である。
図5Aはベース30を伝送線路導体32の位置にて示す概略の断面図であり、同様に、図5Bは第1中間体51を示す概略の断面図であり、図5Cは第2中間体52を示す概略の断面図である。また、図6Aは第4中間体54を示す概略の断面図であり、そして、図6Bは伝送線路20を伝送線路導体32の位置にて示す概略の断面図である。
図2Aと図5Aとに示すように、ベース30は銅張積層板(CCL)からなり、第1導体31が長手方向の所定ピッチP1でシート状の第1基材34の第1主面34aに形成されている。第1導体31は、直線状に形成された伝送線路導体32と、伝送線路導体32の入力端および出力端にそれぞれ近接し、「U字状」または「コ字状」に形成されたグランド導体33とからなる。一例として、グランド導体33および伝送線路導体32の入力端および出力端に、一例として、はんだや導電ペーストを介してコネクタが接合される(不図示)。
ベース30は、シート状の第1基材34に、第1導体31が長手方向の所定ピッチで複数配されており、図2Aの状態では、伝送線路導体32と伝送線路導体32との間に不要領域R1がある。
第1導体31は一例として、銅箔からなる。第1基材34は一例として、熱可塑性樹脂からなる。第1基材34は一例として、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなる。シート状のベース30は一例として、リール状態でベース供給機11に取り付けられて、連続加工可能に供給される。
第1導体31は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下の銅箔である。第1基材34は一例として、厚みが50[μm]以上かつ150[μm]以下の液晶ポリマー(LCP)である。第1導体31は一例として、銅張積層板(CCL)をパターンエッチングして形成される。
ベース30は一例として、第1熱圧着ステップS1の前処理として、プラズマ照射装置によって、第1導体31が貼り合わさった側の面(第1主面34a)に酸素含有プラズマを照射して、有機物を除去するとともに、改質する。酸素含有プラズマを照射することで、第1熱圧着の際、密着度が向上する。上記以外に、第1熱圧着機2の上流側にプラズマ照射装置を配設して、第1主面34aに酸素含有プラズマを照射する場合がある(不図示)。
カバーレイ35は一例として、熱可塑性樹脂からなる。カバーレイ35は一例として、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなる。一例として、カバーレイ35は、リール状態でカバーレイ供給機12に取り付けられて、連続加工可能に供給される。
カバーレイ35は一例として、厚みが25[μm]以上かつ125[μm]以下の液晶ポリマー(LCP)である。
第1シールド40は一例として銅張積層板(CCL)からなり、第2導体41がシート状の第2基材42の第2主面42aに形成されている。第2導体41は、第2基材42の全面に貼り合わされている場合、若しくはメッシュ状で貼り合わされている場合がある。
第2導体41は一例として、銅箔からなる。第2基材42は一例として、熱可塑性樹脂からなる。第2基材42は一例として、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなる。第1シールド40は一例として、リール状態で第1シールド供給機13に取り付けられて、連続加工可能に供給される。
第2導体41は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下の銅箔である。第2基材42は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下のポリイミド(PI)である。第1シールド40は一例として、銅張積層板(CCL)がそのままの状態で用いられる。
第1シールド40は一例として、第2熱圧着ステップS3の前処理として、プラズマ照射装置によって、第2導体41が貼り合わされている側の面(第2主面42a)に酸素含有プラズマを照射して、有機物を除去するとともに、改質する。酸素含有プラズマを照射することで、第2熱圧着の際、密着度が向上する。上記以外に、第2熱圧着機4の上流側にプラズマ照射装置を配設して、第2主面42aに酸素含有プラズマを照射する場合がある(不図示)。
第2シールド45は一例として、銅張積層板(CCL)からなり、第3導体46がシート状の第3基材47の片面に形成されている。第3導体46は、第3基材47の全面に貼り合わされている場合、若しくはメッシュ状で貼り合わされている場合がある。
第3導体46は一例として、銅箔からなる。第3基材47は一例として、熱可塑性樹脂からなる。第3基材47は一例として、液晶ポリマー(LCP)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなる。第2シールド45は一例として、リール状態で第2シールド供給機14に取り付けられて、連続加工可能に供給される。
第3導体46は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下の銅箔である。第3基材47は一例として、厚みが5[μm]以上かつ25[μm]以下のポリイミド(PI)である。第2シールド45は一例として、銅張積層板(CCL)がそのままの状態で用いられる。第2シールド45は一例として、第1シールド40と同一材料構成である。
第2シールド45は一例として、第1接合ステップS4の前処理として、プラズマ照射装置によって、第3導体46が貼り合わされている側の面に酸素含有プラズマを照射して、有機物を除去するとともに、改質する。酸素含有プラズマを照射することで、第1接合ステップS4における、密着度が向上する。上記以外に、第1接合機5の上流側にプラズマ照射装置を配設して、第3導体46が貼り合わさった側の面に酸素含有プラズマを照射する場合がある(不図示)。
第1熱圧着ステップS1は、図2Bと図5Bとに示すように、第1基材34の第1主面34aにカバーレイ35を熱圧着する。一例として、第1基材34とカバーレイ35を同種材料として、第1基材34及びカバーレイ35の融点以下の加熱温度であり、かつ、荷重たわみ温度または荷重たわみ温度を中心としてプラスマイナス50[℃]以内の加熱温度で、所定圧力で所定時間加圧しながら加熱して熱圧着し、第1中間体51とする。
第1熱圧着ステップS1は一例として、180[℃]以上で280[℃]以下の加熱温度、10[MPa]以上で60[MPa]以下の加圧力、5[秒]以上で240[秒]以下の加熱・加圧時間で熱圧着する。熱圧着は一例として、大気中で行う。
不要領域除去ステップS2は、図2Cと図5Cとに示すように、第1中間体51に対し、伝送線路導体32と伝送線路導体32との間の不要領域R1を打ち抜くことで除去して第1中間体51を貫通する貫通穴U1を形成し、第2中間体52とする。貫通穴U1は一例として、長方形状、または角丸の長方形状である。
第2熱圧着ステップS3は、図3Aと図6Aとに示すように、第2中間体52に対し、ベース30における第1主面34aと反対側の面に、第1シールド40の第2主面42aの側を熱圧着する、それと同時に、ベース30における第1主面34aに第2シールド46を熱圧着する。一例として、第1基材34と第2基材42とを異種材料として、第2基材42と第3基材47とを同一材料として、第1基材34の融点以下の加熱温度であり、かつ、第1基材34の荷重たわみ温度または第1基材34の荷重たわみ温度を中心としてプラスマイナス50[℃]以内の加熱温度で、所定圧力で所定時間加圧しながら加熱して熱圧着する。
若しくは、第2熱圧着ステップS3は、第2中間体52に対し、ベース30における第1主面34aの反対側の面に、第1シールド40の第2主面42aの側を熱圧着する。一例として、第1基材34と第2基材42を異種材料として、第1基材34の融点以下の加熱温度であり、かつ、第1基材34の荷重たわみ温度または第1基材34の荷重たわみ温度を中心としてプラスマイナス50[℃]以内の加熱温度で、所定圧力で所定時間加圧しながら加熱して熱圧着する。
第2熱圧着ステップS3は一例として、180[℃]以上で280[℃]以下の加熱温度、10[MPa]以上で60[MPa]以下の加圧力、5[秒]以上で240[秒]以下の加熱・加圧時間で熱圧着する。熱圧着は一例として、大気中で行う。
第2熱圧着ステップS3に続いて、第1接合ステップS4は、第2導体41の露出面に第3導体46の露出面を超音波接合する。一例として、第2導体41と第3導体46を同一材料として、ホーンの押圧力が500[N]以上かつ2500[N]以下の押圧力で押圧しながら、周波数が15[kHz]以上かつ200[kHz]以下の超音波振動を加えることで超音波接合し、第4中間体54とする。
上述のように、一貫した製造ラインで製造された第4中間体54は、全周に亘ってシールドする構造の第4中間体54として出荷される、または第4中間体54が別の製造ラインにて後加工される、或いは第4中間体54が電子機器の組立ラインで組み立て加工されて、伝送線路20となる。
図10の例では、第1接合ステップS4に引き続いて第2接合ステップS5を行う。第2接合ステップS5は、第4中間体54に対し、グランド導体33の端部に第3導体46の端部を超音波接合する。ここで、グランド導体33の端部は、伝送線路導体32の側の各々の端部である。また、第3導体46の端部は、両方の端部である。一例として、第2導体41と第3導体46を同一材料として、ホーンの押圧力が500[N]以上かつ2500[N]以下の押圧力で押圧しながら、周波数が15[kHz]以上かつ200[kHz]以下の超音波振動を加えることで超音波接合し、第5中間体55とする。
図10の例では、第2接合ステップS5に引き続いてレーザ加工ステップS6を行う。レーザ加工ステップS6は、図3Bと図6Bとに示すように、第5中間体55に対し、第3導体46におけるグランド導体33との接合面の反対側の面を、レーザ照射にて一部露出させて窓部V1を形成し、第6中間体56とする。窓部V1は一例として、四角形状または角丸四角形状であり、所定間隔で複数形成される。レーザ照射は、所定出力で所定時間照射する。レーザ照射は、既知の設備と既知の工法が適用可能である。なお、レーザ加工ステップS6は、省く場合がある。
図10の例では、レーザ加工ステップS6に引き続いて検査ステップS7を行う。検査ステップS7は、第6中間体56に対し、検査機8の接触ピンを伝送線路導体32に接触させて通電することで伝送線路導体32が断線していないこと、及び導通レベルが正常範囲内であることを検査する。導通検査は、既知の設備と既知の工法が適用可能である。なお、検査ステップS7は、ここでは行わず、別の製造ラインで行う場合がある。
図10の例では、検査ステップS7に引き続いて分割ステップS8を行う。分割ステップS8は、分割取出し機9の打ち抜き刃によって、インライン検査された第6中間体56を所定のカットラインに沿って打ち抜くことで、伝送線路20を分離して取り出す。分割取出しは、既知の設備と既知の工法が適用可能である。なお、分割ステップS8は、ここでは行わず、別の製造ラインで行う場合がある。
そして、上述のように、一貫した製造ラインで製造されてインライン検査された伝送線路20は、移載機17によって、一例として、真空吸着された状態で搬送されてトレイ18に収納される。
本実施形態によれば、ベース30、カバーレイ35、第1シールド40、及び第2シールド45を所定ピッチP1で送ることで、第1熱圧着ステップS1、不要領域除去ステップS2、第2熱圧着ステップS3、および、第1接合ステップS4を経て、全周に亘ってシールドする構造とした薄型の伝送線路20を一貫したラインで製造できる。そして、接着剤や導電ペーストを用いずに、第1シールド40の第2導体と第2シールドの第3導体とを超音波接合するので、生産時間(タクトタイム)を導電ペーストや接着剤の熱硬化時間よりも短くすることができ、必要な構成部材も最小限に抑えられる。
また、この構成によれば、第2導体41と第3導体46とが超音波接合された状態で、伝送線路導体32の入力端および出力端に近接配置された各グランド導体33を同時に第3導体46に超音波接合することができる。そして、第1シールド40と第2シールド45とが一体構造体となっているので、各グランド導体33を同時に第3導体46に超音波接合する際の皺の発生や応力歪みを防止できる。そして、この構成によれば、第3導体46は第2シールド45と一体構造体となっているので、第3導体46におけるグランド導体33との接合面の反対側の面をレーザにて一部露出させる窓部V1を所定間隔で形成することが容易にできる。
上述した実施形態の伝送線路の製造装置1並びに伝送線路の製造方法によって、外来ノイズを抑えるシールド性能を維持しつつ、省スペースに対応した薄型構造の伝送線路20が製造される。
本実施形態の伝送線路20は、伝送線路導体32と伝送線路導体32の入力端および出力端にそれぞれ近接するグランド導体33とからなる第1導体31がシート状で熱可塑性樹脂からなる第1基材34の第1主面34aに形成されたベース30と、伝送線路導体32を覆うシート状で熱可塑性樹脂からなるカバーレイ35と、第2導体41がシート状で熱可塑性樹脂からなる第2基材42の第2主面42aに形成された第1シールド40と、第3導体46がシート状で熱可塑性樹脂からなる第3基材47に形成された第2シールド45とを備え、第1基材34における第1主面34aとカバーレイ35、ベース30における第1主面34aの反対側の面と第1シールド40の第2主面42aの側、ベース30における第1主面34aの反対側の面と第1シールド40の第2主面42aの側、及びカバーレイ35と第2シールド45の第2主面42aの側とは互いに熱圧着されており、且つ、第2導体41と第3導体46とは互いに超音波接合されており、第2導体41と第3導体46とで伝送線路導体32を囲むように配設される。
図4A,図4B及び図6Bに示すように、本実施形態によれば、ベース30及びカバーレイ35を挟んで対向配置された第1シールド40の第2導体41と第2シールド45の第3導体46とが超音波接合された状態で伝送線路導体32を囲むように、全周に亘ってシールドする構造の伝送線路20となる。そして、接着剤や導電ペーストを用いずに、第1シールド40の第2導体41と第2シールド45の第3導体46とが超音波接合されるので、少なくとも接着剤や導電ペーストの厚みの分薄型構造にできる。
そして、グランド導体33の端部と第3導体46の端部とは互いに超音波接合されている。この構成によれば、伝送線路導体32の入力端および出力端へのシールド効果によって外来ノイズが防止できる。
また、第3基材47に所定間隔で複数の窓部V1が形成されており、窓部V1によって第3導体46の一部が外部接続可能に露出している。この構成によれば、一例として、窓部V1によって露出している第3導体46の一部を携帯情報端末の筐体やグランド配線と外部接続してシールド性能を高めることが容易な構成となる。
図6Bに示すように、第2導体41及び第3導体46の長手方向の両側はいずれも切断された切断面が形成されている。この構成によれば、長手方向の両側が切断されることで幅寸法が一定となる。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。上述の例では、シート状のベース30をリール状態で供給する構成としたが、これに限定されず、所定サイズの枚葉状でマガジンに積み重ねて、前記マガジンから供給ローラ等によって製造ラインに供給することも可能である。カバーレイ35、第1シールド40、第2シールド45についても同様に、所定サイズの枚葉状でマガジンに積み重ねて、前記マガジンから供給ローラ等によって製造ラインに供給することも可能である。
1 伝送線路の製造装置
2 第1熱圧着機
3 不要領域除去機
4 第2熱圧着機
5 接合機(第1超音波接合機)
6 接合機(第2超音波接合機)
7 レーザ加工機
8 検査機
9 分割取出し機
10 コントローラ
11 ベース供給機
12 カバーレイ供給機
13 第1シールド供給機
14 第2シールド供給機
15 テンション調節機
16 ピッチ送り機
17 移載機
18 トレイ
20 伝送線路
30 ベース
31 第1導体
32 伝送線路導体
33 グランド導体
34 第1基材
34a 第1主面
35 カバーレイ
40 第1シールド
41 第2導体
42 第2基材
42a 第2主面
45 第2シールド
46 第3導体
47 第3基材
51 第1中間体
52 第2中間体
53 第3中間体
54 第4中間体
55 第5中間体
56 第6中間体
P1 ピッチ
R1 不要領域
U1 貫通穴
V1 窓部
本発明は、伝送線路伝送線路の製造方法及び伝送線路の製造装置に関する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、対向配置された銅張積層板を互いに接合する構成によって全周に亘ってシールドする構造とした薄型の伝送線路、及び伝送線路またはその中間体を一貫した製造ラインで製造し、かつ、接着剤や導電ペーストを用いずに銅張積層板同士を接合することによって生産時間(タクトタイム)を導電ペーストや接着剤の熱硬化時間よりも短くすることができる構成の伝送線路の製造方法並びに伝送線路の製造装置を提供することを目的とする。
本発明の伝送線路の製造方法は、伝送線路導体と前記伝送線路導体の入力端および出力端にそれぞれ近接するグランド導体とからなる第1導体が所定ピッチでシート状の第1基材の第1主面に形成されたベースと、前記伝送線路導体を覆うシート状のカバーレイと、第2導体がシート状の第2基材の第2主面に形成された第1シールドと、第3導体がシート状の第3基材に形成された第2シールドとを用いて、前記第1主面に前記カバーレイを熱圧着する第1熱圧着ステップと、前記カバーレイが熱圧着された第1中間体に対し、前記伝送線路導体と前記伝送線路導体との間の不要領域を除去して前記第1中間体を貫通する貫通穴を形成する不要領域除去ステップと、前記貫通穴が形成された第2中間体に対し、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面に前記第1シールドの前記第2主面の側を熱圧着する第2熱圧着ステップと、前記第1シールドが熱圧着された状態で、前記第2導体の露出面に前記第3導体の露出面を超音波接合する第1接合ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の伝送線路の製造装置は、伝送線路導体と前記伝送線路導体の入力端および出力端にそれぞれ近接するグランド導体とからなる第1導体が所定ピッチでシート状の第1基材の第1主面に形成されたベースを供給するベース供給機と、前記伝送線路導体を覆うシート状のカバーレイを供給するカバーレイ供給機と、第2導体がシート状の第2基材の第2主面に形成された第1シールドを供給する第1シールド供給機と、第3導体がシート状の第3基材に形成された第2シールドを供給する第2シールド供給機と、第1主面に前記カバーレイを熱圧着する第1熱圧着機と、前記カバーレイが熱圧着された第1中間体に対し、前記伝送線路導体と前記伝送線路導体との間の不要領域を除去して前記第1中間体を貫通する貫通穴を形成する不要領域除去機と、前記貫通穴が形成された第2中間体に対し、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面に前記第1シールドの前記第2主面の側を熱圧着する第2熱圧着機と、前記第1シールドが熱圧着された状態で、前記第2導体の露出面に前記第3導体の露出面を超音波接合する第1接合機と、を備えることを特徴とする。
本発明の伝送線路によれば、接着剤や導電ペーストを用いずに、第1シールドの第2導体と第2シールドの第3導体とが超音波接合されるので、少なくとも接着剤や導電ペーストの厚みの分薄型構造にできる。また、本発明の伝送線路の製造方法並びに伝送線路の製造装置によれば、全周に亘ってシールドする構造とした薄型の伝送線路またはその中間体を一貫した製造ラインで製造できる。

Claims (8)

  1. 伝送線路導体と前記伝送線路導体の入力端および出力端にそれぞれ近接するグランド導体とからなる第1導体がシート状で熱可塑性樹脂からなる第1基材の第1主面に形成されたベースと、前記伝送線路導体を覆うシート状で熱可塑性樹脂からなるカバーレイと、第2導体がシート状で熱可塑性樹脂からなる第2基材の第2主面に形成された第1シールドと、第3導体がシート状で熱可塑性樹脂からなる第3基材に形成された第2シールドと、を備え、
    前記第1基材における前記第1主面と前記カバーレイ、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面と前記第1シールドの前記第2主面の側、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面と前記第1シールドの前記第2主面の側、及び前記カバーレイと前記第2シールドの前記第2主面の側とは互いに熱圧着されており、
    前記第2導体と前記第3導体とは互いに超音波接合されており、前記第2導体と前記第3導体とで前記伝送線路導体を囲むように配設されること
    を特徴とする伝送線路。
  2. 前記第2導体及び前記第3導体の長手方向の両側はいずれも切断された切断面が形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の伝送線路。
  3. 前記グランド導体の端部と前記第3導体の端部とは互いに超音波接合されていること
    を特徴とする請求項1または2記載の伝送線路。
  4. 前記第3基材に所定間隔で複数の窓部が形成されており、前記窓部によって前記第3導体の一部が外部接続可能に露出していること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の伝送線路。
  5. 伝送線路導体と前記伝送線路導体の入力端および出力端にそれぞれ近接するグランド導体とからなる第1導体が所定ピッチでシート状の第1基材の第1主面に形成されたベースと、前記伝送線路導体を覆うシート状のカバーレイと、第2導体がシート状の第2基材の第2主面に形成された第1シールドと、第3導体がシート状の第3基材に形成された第2シールドとを用いて、
    前記第1主面に前記カバーレイを熱圧着する第1熱圧着ステップと、
    前記カバーレイが熱圧着された第1中間体に対し、前記伝送線路導体と前記伝送線路導体との間の不要領域を除去して前記第1中間体を貫通する貫通穴を形成する不要領域除去ステップと、
    前記貫通穴が形成された第2中間体に対し、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面に前記第1シールドの前記第2主面の側を熱圧着する第2熱圧着ステップと、
    前記第1シールドが熱圧着された状態で、前記第2導体の露出面に前記第3導体の露出面を超音波接合する第1接合ステップと、を有すること
    を特徴とする伝送線路の製造方法。
  6. 前記第2熱圧着ステップは、前記第2中間体に対し、前記ベースにおける前記第1主面の反対側の面に前記第1シールドの前記第2主面の側を熱圧着するとともに、前記カバーレイに前記第2シールドの前記第2主面の側を熱圧着すること
    を特徴とする請求項5記載の伝送線路の製造方法。
  7. 前記第2導体と前記第3導体とが超音波接合された状態で、前記グランド導体の端部に前記第3導体の端部を超音波接合する第2接合ステップを有すること
    を特徴とする請求項5または6記載の伝送線路の製造方法。
  8. 前記グランド導体と前記第3導体とが超音波接合された状態で、レーザ照射にて前記第3導体の一部を露出させるレーザ加工ステップを有すること
    を特徴とする請求項7記載の伝送線路の製造方法。
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