JPH11176253A - フラット型ケーブル - Google Patents

フラット型ケーブル

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JPH11176253A
JPH11176253A JP34641897A JP34641897A JPH11176253A JP H11176253 A JPH11176253 A JP H11176253A JP 34641897 A JP34641897 A JP 34641897A JP 34641897 A JP34641897 A JP 34641897A JP H11176253 A JPH11176253 A JP H11176253A
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JP
Japan
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shield
layer
flat cable
insulator layer
layers
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Application number
JP34641897A
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English (en)
Inventor
Nobushi Suzuki
悦四 鈴木
Toshiyasu Itou
利育 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaichi Electronics Co Ltd
Original Assignee
Yamaichi Electronics Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11176253A publication Critical patent/JPH11176253A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0213Electrical arrangements not otherwise provided for
    • H05K1/0216Reduction of cross-talk, noise or electromagnetic interference
    • H05K1/0218Reduction of cross-talk, noise or electromagnetic interference by printed shielding conductors, ground planes or power plane

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡略な工程で製造でき、かつ信頼性の高いシ
ールド性を備えたフラット型ケーブルの提供。 【解決手段】 絶縁体層7に内層・配置された複数の信
号配線6と、前記各信号配線6を厚さ方向に挟み絶縁体
層7に配置されたシールド層8,9対と、前各記信号配
線6の側面側絶縁体層7においてシールド層8,9が絶
縁体層7側に圧入変形され、シールド層8,9対間を電
気的に接続する接続部10とを有することを特徴とするフ
ラット型ケーブルである。なお、シールド層8,9対間
を電気的に接続する接続部10は、多点的に形成すること
もでき、また、絶縁体層は融点の異なる層の組み合わせ
を採ることもできるし、さらに、シールド層8,9対間
の接続部10には、シールドパターン13や導電性ペースト
14などを介挿させた構造を採ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は信号線のノイズ対策
を効果的に行った高周波用回路の構成に適するフラット
型ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器類の小型化などに伴って、たと
えば高周波発振装置などの小型化が要求されている。こ
のような要求に対応して、高周波発振装置においては、
信号配線(ストリップ線路)を形成した誘電体層を積層
化したフラット型ケーブルが開発されている。ところ
で、複数の信号配線を積層誘電体層内に形成した(内層
させた)場合、信号輻射が発生して他の信号配線に悪影
響を与える恐れがある。また、外部の電磁ノイズが影響
して、信号配線を含む配線回路の誤動作を招来すること
もある。
【0003】こうした問題に対して、図8に要部構成を
断面的に示すごとく、信号配線1を中心線とし、同心円
的に絶縁層2およびシールド層3を積層して成るシール
ド線4を並列的に配置して、これらを絶縁体5で被覆・
一体化した構成が提案されている。ここで、信号配線
(中心導体)1は、たとえば直径 120μm 程度の錫めっ
き軟銅線もしくは銀めっき合金銅線であり、また、シー
ルド層3は、直径 260μm 程度の錫めっき軟銅線メッシ
ュで、直径 260μm 程度のシールド線4として形成され
ている。
【0004】なお、前記シールド線4の並列的な配置
は、約1.27mmピッチで、絶縁体5(たとえばポリ塩化ビ
ニル樹脂)による被覆・一体化で厚さ1.27mm程度であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記フ
ラット型ケーブルの場合は、信号配線1に起因する影響
を低減できるとはいえ、なお、次のような問題が提起さ
れる。すなわち、回路のコンパクト化や高機能化の要求
に対して、この種のフラット型ケーブルにおいては、高
密度化ないし微細な信号配線パターン化などが求められ
ている。しかし、前記コンパクト化ないし高密度化に当
たっては、繁雑な加工操作、微細で精度の高い加工が要
求され、製造コストの大幅なアップや信頼性などが懸念
されている。 換言すると、前記図8に図示したような
構造では、コンパクト化やコスト軽減が非常に困難であ
る。すなわち、小径なシールド線4の製作・形成、さら
には、シールド線4の並列的な配置および絶縁層5によ
る被覆・一体化に当たって、寸法安定性や高密度化が大
幅に制限される。さらに、前記図8に図示した構造で
は、ケーブル終端にコネクターを接続する場合、各信号
配線1を1本1本コネクター端子に半田付けなどによっ
て、接続する作業が必要で、コストアップの原因となる
し、さらにはフレキシブリティにも限界がある。
【0006】一方、絶縁体層に内層・配置した信号配線
の安定化を図る手段として、信号配線を上下方向から一
対のシールド層で挟むとともに、これらシールド層を周
辺部で、複数の垂直シールド導体(ビア接続部)で、電
気的に接続する構成が提案されている(特開平 8-78912
号公報)。すなわち、上下方向から挟む一対のシールド
層により信号配線の上下方向の不要な輻射を遮断し、ま
た、垂直シールド導体により信号配線の両側面の不要な
輻射を遮断する構成である。
【0007】しかし、信号配線を上下・左右方向からシ
ールドする構成では、シールド層の周辺部で、ビア接続
部導体によって垂直接続するに当たって、対応する位置
に予めドリル加工により所要の孔を穿設し、スルホール
メッキで、この孔内に導体膜などを形成することが前提
となる。そして、フレキシブリティの要求から、絶縁体
層は、ポリイミド樹脂がベースとなるが、膜厚の薄いシ
ート類に小径のドリル加工が難しく、さらには、スルホ
ールメッキにおいては、穿設孔内壁面の品質・性状が重
要であるため、慎重な穿孔加工が望まれる。上記慎重な
穿孔加工は、必然的にコストアップを招来することにな
る。加えて、穿孔ピッチを小さくできないので、コンパ
クト化にも限界がある。
【0008】なお、ドリル加工による穿孔の代りに、絶
縁基材にレーザ加工法を用いて小径を穿孔し、その後、
蒸着法やメッキ法によりシールド層形成することも考え
られるが、レーザ加工法の併用によって大幅なコストア
ップを招来する。また、絶縁体層がポリイミド樹脂ベー
スの場合は、その吸湿性から誘電率が変化し易く、した
がって安定した周波数特性が得られないという問題もあ
る。
【0009】本発明は、上記事情に対処してなされたも
ので、簡略な工程で製造でき、かつ信頼性の高いシール
ド性を備えたフラット型ケーブルの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、絶縁
体層に内層・配置された複数の信号配線と、前記各信号
配線を厚さ方向に挟み絶縁体層に配置されたシールド層
対と、前各記信号配線の側面側絶縁体層においてシール
ド層が絶縁体層側に圧入・変形され、シールド層対間を
電気的に接続する接続部と、を有することを特徴とする
フラット型ケーブルである。
【0011】請求項2の発明は、絶縁体層に内層・配置
された複数の信号配線と、前記各信号配線を厚さ方向に
挟み絶縁体層に配置されたシールド層対と、前各記信号
配線の側面側絶縁体層においてシールド層が多点的に絶
縁体層側に圧入変形され、シールド層対間を電気的に接
続する多点的な接続部と、を有することを特徴とするフ
ラット型ケーブルである。
【0012】請求項3の発明は、請求項1もしくは請求
項2記載のフラット型ケーブルにおいて、絶縁体層が液
晶ポリマーで形成されていることを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3いずれか一記載のフラット型ケーブルにおいて、絶縁
体層が互いに融点の異なる絶縁シートの融着ないし接着
で形成されていることを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4いずれか一記載のフラット型ケーブルにおいて、シー
ルド層対間の接続部に、シールドパターンが介在してい
ることを特徴とする。
【0015】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5いずれか一記載のフラット型ケーブルにおいて、シー
ルド層対間の接続部に導電性ペーストが介挿されている
ことを特徴とする。
【0016】上記発明において、信号配線、シールド層
さらに要すればシールドパターンは、たとえば銅、アル
ミニウムなどの導電性金属で形成され、一般的に、厚さ
5〜35μm 程度の箔ないし薄層で形成される。
【0017】上記発明において、フラット型ケーブルの
信号配線などを内層・配置する絶縁体層は、一般的な、
絶縁性樹脂や粉末や繊維片などを含む絶縁性樹脂類、あ
るいは液晶ポリマーなどが挙げられる。ここで、一般的
な絶縁性樹脂としては、たとえばポリカーボネート樹
脂、ポリスルフォン樹脂、熱可塑性のポリイミド樹脂、
フッ素系樹脂などの熱可塑性樹脂類、エポキシ樹脂、ビ
スマレイミド系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹
脂、シリコーンゴムなど熱硬化性樹脂類(ただし、シー
ルド層の圧入変形時に、その圧入ができる柔らかさ…セ
ミキュアータイプ…が望まれる)が例示される。また、
液晶ポリマーとしては、たとえばベクトランAタイプ
(融点 285℃)、ベクトランCタイプ(融点 325℃)…
いずれも(株クラレ製)、BIACフイルム(融点 335
℃)…ジャパンゴアテックス(株)製などの市販品が挙
げられる。
【0018】なお、液晶ポリマーは吸湿性がほとんどな
く、誘電率が約 3.0(1MHz)で安定した熱可塑性材料で、
後述するように熱プレスにより、シールド層変形部の圧
入が容易であり、対向するシールド層(たとえば銅箔)
間を容易に電気的に接続することができる。
【0019】また、絶縁体層を複数層の積層で構成する
場合、同種の絶縁体シートや液晶ポリマーの組み合わせ
でも、あるいは異種の絶縁体シートや液晶ポリマー組み
合わせでもよい。特に、加熱工程などを要する場合は、
比較的融点の高い絶縁体シートや液晶ポリマーに対し、
比較的融点の低い絶縁体シートや液晶ポリマーを組み合
わせることが好ましい。
【0020】上記発明において、絶縁体層を圧入・貫挿
し、対向するシールド層やシールドパターンと電気的に
接続する接続部は、少なくとも一方のシールド層の所定
位置を加圧(圧着)・変形させ、直・曲線状に凹設を形
成配置するか、あるいは点線的に凹設を形成配置するこ
とで行われる。ここで、シールド層対間の電気的な接続
は、前記凹設と平坦なシールド層との対接、凹設同士の
対接、前記各対接においてシールドパターンの介在、も
しくは導電性ペーストの介挿など、いろいろの組み合わ
せ・形態が挙げられる。
【0021】なお、導電性ペーストの介挿は、シールド
層の接続部(もしくは被接続部)やシールドパターンの
所定位置に、塗着ないし印刷などで形成する。ここで、
導電性樹脂ペーストは、たとえば銀,金,銅,半田粉な
どの導電性粉末、これらの合金粉末もしくは複合(混
合)金属粉末と、樹脂バインダー成分とを混合して調製
されたペースト類が挙げられる。なお、樹脂バインダー
成分としては、たとえばポリカーボネート樹脂、ポリス
ルホン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂などの
熱可過塑性樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エ
ポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂などが一般的に挙げられ
る。その他、メチルメタアクリレート、ジエチルメチル
メタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ジエチレングリコールジエチルアクリレート、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ジエ
チレングリコールエトキシレート、ε−カプロラクトン
変性ジペンタエリスリトールのアクリレートなどのアク
リル酸エステル、メタアクリル酸エステルなどの紫外線
硬化型樹脂もしくは電子線照射硬化型樹脂などが挙げら
れる。
【0022】請求項1の発明では、絶縁体層に内層・配
置された信号配線に対するシールド層のシールド層の圧
入変形で、対向するシールド層との間が電気的に接続し
た構成と成っている。つまり、簡略化した構成を採りな
がら、信頼性の高いシールド性および柔軟性を付与され
たフラット型ケーブルとして機能する。
【0023】請求項2の発明では、絶縁体層に内層・配
置された信号配線に対するシールド層のシールド層の多
点的な圧入変形で、対向するシールド層との間が電気的
に接続した構成と成っている。つまり、さらなる構成の
簡略化を図りながら、信頼性の高いシールド性および柔
軟性を付与されたフラット型ケーブルとして機能する。
請求項3の発明では、絶縁体層を液晶ポリマーとした
ことにより、耐湿性や誘電特性などが改善され、安定性
のすぐれたフラット型ケーブルとして機能する。 請求
項4の発明では、絶縁体層が互いに融点の異なる絶縁シ
ートの融着ないし接着で形成したことに伴い、使用態様
や製造工程などを考慮して、フラット型ケーブルを適切
に使い分けることが可能となる。
【0024】請求項5の発明では、シールド層対間の接
続部に、シールドパターンを介在させ、このシールドパ
ターンにシールド層を電気的に接続した構成を採るた
め、シールド性の向上が図られたフラット型ケーブルと
して機能する。
【0025】請求項6の発明では、シールド層対間の接
続部に導電性ペーストを介挿させたので、シールド層対
間の信頼性の高い電気的な接続が容易となり、低コスト
化などを併せて図ることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1〜図7を参照して実施例を説
明する。
【0027】図1は、第1の実施例に係るフラット型ケ
ーブルの要部構成を示す断面図である。図1において、
6は液晶ポリマーから成る絶縁体層7に内層・配置され
た複数の信号配線、8,9は前記各信号配線6を厚さ方
向に挟み絶縁体層7に配置されたシールド層である。そ
して、両シールド層8,9は、信号配線6を平面方向で
挟むように、互いに対向する領域8a,9aが絶縁体層7に
圧入変形され、この圧入変形した凸部(もしくは凹部)
同士が対接し、電気的に接続する接合部10を形成してい
る。
【0028】なお、前記各信号配線6は、比較的融点の
高いシート状の液晶ポリマー7a面に一体的に配置した厚
さ18μm の銅箔をパターニングし、 100μm に形成され
ている。そして、この信号配線6を形成した面に、比較
的融点の低いシート状の液晶ポリマー7bを溶着一体化
し、絶縁体層7に内層・配置した構成としている。
【0029】次に、図2 (a), (b)を参照し、上記に準
じた構成のフラット型ケーブルの製造方法例を説明す
る。
【0030】先ず、第1のシールド層(たとえば厚さ18
μm の銅箔)8の一主面に、第1のシート状液晶ポリマ
ー7aを介して第1の導電性金属箔(たとえば厚さ18μm
の銅箔)を積層・配置し、この積層体を加圧一体化して
両面銅張り板を作製する。
【0031】次に、前記一体化させた第1の導電性金属
箔(銅箔)面をエッチングレジストパターンニングし、
たとえば塩化二鉄の水溶液をエッチング液として、不要
部分の銅箔をエッチング除去する。その後、エッチンク
レジストを除去することによって信号配線6を形成す
る。
【0032】上記信号配線6群を形成した後、その信号
配線6形成面に、第2のシート状液晶ポリマー7bを介し
て、第2の導電性金属箔(たとえば厚さ18μm の銅箔)
を積層・配置する。次いで、上記積層体を加圧一体化
し、図2 (a)に断面的に要部構成を断面的に示すごと
く、信号配線6が絶縁体層7に内層・配置された両面銅
張り(シールド層)板11を作製する。
【0033】一方、両面銅箔(シールド層8,9)張り
板11に、内層・配置された信号配線6を平面的に挟ん
で、両面の銅箔(シールド層8,9)を線状に、圧入変
形することができる一対の圧着型を用意する。そして、
図2 (b)に断面的に示すように、前記両面銅張り板11の
両主面側に、一対の圧着型 12a, 12bを位置決め配置
し、圧着型 12a, 12bをそれぞれ加熱加圧すると、両面
の銅箔(シールド層)8,9の被加圧領域が変形没入
し、機械的および電気的に対接・接続して所要のシール
ドを形成する。
【0034】上記構成のフラット型ケーブルの場合は、
特に、絶縁体層7を誘電率の低い液晶ポリマーで形成し
たことに伴って、高周波特性の安定化が図られるだけで
なく、低吸湿性および良好な柔軟性によって、軽薄・コ
ンパクトで信頼性の高い機能を呈するものであった。
【0035】なお、上記フラット型ケーブルの構成にお
いて、絶縁体層7を熱可塑性のポリイミド樹脂などに変
更しても、軽薄・コンパクトで信頼性の高い機能を呈す
るフラット型ケーブルが得られる。
【0036】また、図3は、第2の実施例に係るフラッ
ト型ケーブルの要部構成を示す断面図である。この第2
の実施例に係るフラット型ケーブルは、信号配線6のシ
ールドを共通化し、かつシールド層8に対して、シール
ド層9を圧入変形させて、機械的および電気的に対接・
接続した以外、基本的に、第1の実施例1の場合と同様
の構成と成っている。すなわち、各信号配線6は、断面
上、周囲 360°が3次元的にシールド導体で囲繞した構
造と成っているが、隣接する信号配線6間のシール層
8,9同士の圧入変形による接続を共用化して、構造の
簡略化を図ったものである。
【0037】さらに、図4は、第3の実施例に係るフラ
ット型ケーブルの要部構成を示す断面図である。この第
3の実施例に係るフラット型ケーブルは、信号配線6間
にシールドパターン13を内層・配置し、このシールドパ
ターン13に対し、シールド層8,9の圧入・変形で電気
的に接続して、各信号配線6が断面上、周囲 360°を3
次元的にシールド導体で囲繞した構造としている他は、
基本的に、第1の実施例1の場合と同様の構成と成って
いる。
【0038】なお、上記各構成例においては、互いに隣
接するシールド層9がほぼ直線的に、相互が離隔して配
置されているが、図5に透視的に示すように、隣接する
シールド層9相互の離隔を蛇行型としたり、あるいはシ
ールド層9の圧入変形の領域9aを多点的とし、両シール
ド層8,9間の接続部10を多点的(不連続)としてもよ
い。
【0039】上記第2および第3の実施例に係るフラッ
ト型ケーブルの場合も、特に、絶縁体層7を誘電率の低
い液晶ポリマーで形成したことに伴って、高周波特性の
安定化が図られるだけでなく、低吸湿性および良好な柔
軟性によって、軽薄・コンパクトで信頼性の高い機能を
呈するものであった。
【0040】図6は、第4の実施例に係るフラット型ケ
ーブルの要部構成を示す断面図である。この実施例に係
るフラット型ケーブルは、シールド層8,9の圧入変形
させた対向面間にシールドパターン13および導電性ペー
スト14を介在・介挿させた構成を採ったものである。こ
こで、信号配線6およびシールドパターン13は、シート
状の液晶ポリマー7a面に一体的に配置した厚さ18μm の
銅箔をパターニングして形成したもので、信号配線6幅
500μm 、シールドパターン13幅 500μm 、信号配線6
ピッチ1000μm である。また、導電性ペースト14は、た
とえば銀粉末を導電性成分とし、エポキシ樹脂をバイン
ダー成分としたものである。
【0041】この構成例においては、シールドパターン
13が層間絶縁体層7を圧入通過した導電性ペースト14を
介して、信号配線6の上下に位置するシールド層8,9
に電気的に接続した構成を採っている。
【0042】次に、上記第4の実施例に係るフラット型
ケーブルの製造方法例を説明する。先ず、第1のシール
ド層(たとえば厚さ18μm の銅箔)8の一主面、すなわ
ちシールド予定位置に、互いに離隔して(間欠的に)複
数個の導電性ペースト14部を設ける。たとえば、銅箔8
の一主面にメタルマスクを位置決め、配置し、銀粉末−
エポキシ樹脂系の導電性ペーストを印刷する。印刷した
導電性ペーストを加熱硬化処理を施す。
【0043】次いで、前記導電性ペースト14部を形成し
た面に、融点温度の高い第1のシート状液晶ポリマー7a
を介して第1の導電性金属箔(たとえば厚さ18μm の銅
箔)を積層・配置し、この積層体を熱加圧一体化する。
この熱加圧一体化操作によって、前記導電性ペースト14
部が、第1のシート状液晶ポリマー7aに圧入された両面
銅張り板を作製する。
【0044】次に、前記一体化させた第1の導電性金属
箔(銅箔)面をエッチングレジストパターンニングし、
たとえば塩化二鉄の水溶液をエッチング液として、不要
部分の銅箔をエッチング除去する。その後、エッチンク
レジストを除去することにより、信号配線6および信号
配線シールドシールドパターン13を形成する。前記形成
したシールドパターン13面に、互いに離隔して(間欠的
に)導電性ペースト14部を再び形成する。
【0045】上記第2の導電性ペースト14部の形成面
に、比較的融点温度の低い第2のシート状液晶ポリマー
7bを介して第2の導電性金属箔(たとえば厚さ18μm の
銅箔)を積層・配置する。次いで、上記第1の実施例の
場合と同様に構成された一対の圧着型 12a, 12bを位置
決め配置し、圧着型 12a, 12bをそれぞれ加圧すると、
両面の銅箔(シールド層)8,9の被加圧領域が変形没
入し、導電性ペースト14部を介してシールドパターン13
と機械的および電気的に対接・接続して所要のシールド
を形成する。その後、第2の導電性金属箔をパターニン
グし,シールド層9を形成することことにより、前記図
6に図示する構成のフラット型ケーブルが得られる。
【0046】さらに、図7は、第5の実施例に係るフラ
ット型ケーブルの要部構成を示すものである。すなわ
ち、この実施例に係るフラット型ケーブルは、上記第4
の実施例の場合に比べて、シールドパターン13を省略
し、シールド層8,9を凹面化させ、この凹設(凸設)
変形によって、少なくともいずれ化一方のシールド層
8,9面に配置され、かつ液晶ポリマー7層に圧入され
た導電性ペースト14部を介し、電気的に接続する構成と
したものである。ここで、第1のシート状液晶ポリマー
7aを、第2のシート状液晶ポリマー7bよりも融点温度の
高い材料を選んだのは、第2のシート状液晶ポリマー7b
を第1のシート状液晶ポリマー7aに熱圧着したとき、第
1のシート状液晶ポリマー7aに形成されている信号配線
6パターンの変形などを防止するためである。
【0047】上記図6および図7に図示した構成のフラ
ット型ケーブルの場合も、特に、絶縁体層7を誘電率の
低い液晶ポリマーで形成したことに伴って、高周波特性
の安定化が図られるだけでなく、低吸湿性および良好な
柔軟性によって、軽薄・コンパクトで信頼性の高い機能
を呈するものであった。
【0048】さらに、上記各実施例において、導電性ペ
ーストを多点的に配設し、シールド層8,9間を多点的
に接続した構成を採った場合は、より柔軟性の高いフラ
ット型ケーブルとして機能する。
【0049】なお、上記各構成例において、シールド層
8,9面を絶縁性樹脂膜で被覆することも可能で、この
絶縁性樹脂膜の被覆により、機械的ないし物性的な保護
・安定化などを図ることができる。
【0050】本発明は上記例示に限定されるものでな
く、発明の主旨を逸脱しない範囲でいろいろの変化を採
ることができる。たとえばフラット型ケーブルの構成・
寸法、信号配線、シールド層、シールドパターンの材
質、導電性ペースト部の形成用素材などは、用途などに
応じて適宜選択して用いることができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、簡略化した工
程を採りながら、信頼性の高いシールド性が付与された
軽量・コンパクトなフラット型ケーブルが提供される。
すなわち、低コストで、軽薄・高密度配線のフラット型
ケーブルの提供により、高周波信号回路などの高性能化
を図ることが可能となる。
【0052】請求項2の発明によれば、さらに簡略化し
た工程を採りながら、信頼性の高いシールド性が付与さ
れた軽量・コンパクトなフラット型ケーブルが提供され
る。すなわち、低コストで、軽薄・高密度配線のフラッ
ト型ケーブルの、より容易な提供により、高周波信号回
路などの高性能化を図ることが可能となる。
【0053】請求項3の発明によれば、絶縁体層を構成
する液晶ポリマーが、低誘電率で高周波特性が良好であ
ること、また、ほとんど吸湿性がなく安定した機能を呈
すること、さらには、柔軟性で微小ないし微細な導電性
バンプの高精度な貫挿が可能なことなどに伴って、容易
に、信頼性の高いフラット型ケーブルが提供される。請
求項4の発明によれば、絶縁体層が互いに融点の異なる
絶縁シートの融着ないし接着で形成されているため、使
用態様などに沿い適切に使い分けることができるフラッ
ト型ケーブルが提供される。
【0054】請求項5および6の発明によれば、工程の
簡略化を図りながら、微細なシールド機構化などを可能
にするとともに、信頼性の高いシールド性が付与された
フラット型ケーブルを歩留まりよく提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係るフラット型ケーブルの要部
構成を示す断面図。
【図2】(a), (b)はこの発明に係るフラット型ケーブ
ルの製造工程の実施態様を工程順に模式的に示す断面
図。
【図3】第2の実施例に係るフラット型ケーブルの要部
構成を示す断面図。
【図4】第3の実施例に係るフラット型ケーブルの要部
構成を示す断面図。
【図5】第3の実施例に係るフラット型ケーブルの変形
例を示す上面透視図。
【図6】第4の実施例に係るフラット型ケーブルの要部
構成を示す断面図。
【図7】第5実施例に係るフラット型ケーブルの要部構
成を示す断面図。
【図8】従来のフラット型ケーブルの要部構造を示す断
面図。
【符号の説明】
6……信号配線 7……絶縁体層 7a……第1の絶縁体層 7b……第2の絶縁体層 8,9……シールド層 8a,9a……シールド層の圧入変形領域 10……シールド層間の接続部 11……信号配線内層の両面同張り板 12a ,12b ……圧着型 13……シールドパターン 14……導電性ペースト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体層に内層・配置された複数の信号
    配線と、 前記各信号配線を厚さ方向に挟み絶縁体層に配置された
    シールド層対と、 前各記信号配線の側面側絶縁体層においてシールド層が
    絶縁体層側に圧入変形され、シールド層対間を電気的に
    接続する接続部と、を有することを特徴とするフラット
    型ケーブル。
  2. 【請求項2】 絶縁体層に内層・配置された複数の信号
    配線と、 前記各信号配線を厚さ方向に挟み絶縁体層に配置された
    シールド層対と、 前各記信号配線の側面側絶縁体層においてシールド層が
    多点的に絶縁体層側に圧入変形され、シールド層対間を
    電気的に接続する多点的な接続部と、を特徴とするフラ
    ット型ケーブル。
  3. 【請求項3】 絶縁体層が、液晶ポリマーで形成されて
    いることを特徴とする請求項1もしくは請求項2記載の
    フラット型ケーブル。
  4. 【請求項4】 絶縁体層が、互いに融点の異なる絶縁シ
    ートの融着ないし接着で形成されていることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3いずれか一記載のフラット型
    ケーブル。
  5. 【請求項5】 シールド層対間の接続部に、シールドパ
    ターンが介在していることを特徴とする請求項1ないし
    請求項4いずれか一記載のフラット型ケーブル。
  6. 【請求項6】 シールド層対間の接続部に導電性ペース
    トが介挿されていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項5いずれか一記載のフラット型ケーブル。
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