JP2006286389A - フラットケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】 接着層を存在させないで一対の単層ポリカーボネートフィルムを直接融着することにより、安価で難燃性、耐熱性に優れたフラットケーブルを提供する。
【解決手段】 複数本の芯材を並列に配置し、一対のフィルムによりはさんでなるフラットケーブルにおいて、前記フィルムがポリカーボネートを主成分とし、フィルムを、そのガラス転移点より高温で熱融着するフラットケーブル。
【選択図】図1

Description

本発明は電子機器、家電製品、自動車などで広く使われているフラットケーブルの被覆絶縁部材に関するものである。
まず、従来のフラットケーブルについて図4に基づいて説明する。
図4は、従来のフラットケーブルの一例の断面図である。図4中、1は芯材、2’はポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の基材層、7は接着層である。
従来のフラットケーブルは導体や電線、光ファイバーなどの芯材1を挟んだラミネートフィルムを一対の熱ロールに通し、向かい合う接着層同士を熱融着させることで製造する。ラミネートフィルムは、熱ロールの温度では溶融しない基材層2’と、熱ロールの熱で融着する接着層7で構成されるのが一般的である。この一般的なラミネートフィルムは基材フィルム2’に接着層7を塗布後、ブロッキングなどの不具合を起こさない程度にまで乾燥、硬化し、フィルムをロール状に巻き取る、などの製造工程が必要なため高価格になってしまう。
また一般に基材層2’は樹脂フィルムであるため、熱を伝えにくい。そのため熱ロールからの熱は基材層2’を通り接着層7に至るまでには時間を要してしまう。そこで、接着層7に使われる接着剤はなるべく低温で融着する性能が要求される。その結果、いくら基材層に耐熱性の高い材料を使用しても接着層が耐熱性が低いため、フラットケーブルとしての耐熱性は低いものになってしまいがちであった。
接着層に耐熱性を求める場合は接着層の架橋技術を使用していた。架橋する方法としては、接着層に過酸化物などの架橋剤を添加して接着層を化学架橋させるのが一般的であった。その場合、接着層が融着前に架橋してしまうと十分な接着強度が発揮されなくなってしまうことから、架橋前のラミネートフィルムは冷蔵状態にて輸送、保管する必要があり、冷蔵するために多大なコストがかかっていた。またいくら冷蔵して保管しても架橋反応は少しずつ進行してしまうため、製品の使用可能期間も短くなってしまい、通常約1ヶ月程度しか在庫しておくことが出来なかった。その結果、毎月のように使用分ずつラミネートフィルムを製造しなくてはならず、大量生産による生産効率向上がなかなか図れない状態であった。
ラミネートフィルムの基材層としては価格と機械的及び熱的性能のバランスからポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用するのが一般的である。一方、接着層としてはPETフィルムとの相性の良さや、接着性能、価格のバランスからポリエステル系接着剤を用いるのが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。しかしながらPETフィルム、ポリエステル系接着剤ともに非常に燃えやすい材料であるため、フラットケーブルとしての十分な難燃性能を得るためには難燃効果の高いハロゲン系難燃剤と三酸化アンチモンを組み合わせて添加する必要があり、その結果環境負荷物質を多量に含んでしまうという欠点を有していた。
また、PETフィルムを接着層を介さずに熱融着させたフラットケーブルも検討されている。しかし、前述のようにPET樹脂は難燃性が低く、通常接着剤に難燃剤を混合して難燃性を発現させる方法が使用できないため、難燃性が求められる用途には使用できなかった。また、PET樹脂は吸水性があるため、フィルム成型後すぐに吸水してしまい、その後熱融着させるとその熱で加水分解が起こり、もろくなってしまうという欠点があった。そのため、PET製造、フィルム成型と同時に熱融着させてケーブルを製造しなければならず、製造設備、方法に大きな制約があった。さらに、延伸させることにより結晶を規則的に生成させ、強度を有していたPETフィルムを熱融着させると、結晶構造を破壊してしまうこととなり、さらに再結晶化する過程で不規則な結晶構造となってしまうことにより、機械的強度が劣るという欠点を有していた。
また、接着層を持たないフラットケーブルとして、押出成型にて製造されたフラットケーブルが挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。押出成型でフラットケーブルを製造するには導体サイズや芯数などの仕様毎に押出成型金型を用意する必要がある。押出成型は、単一の品種を大量に製造するのには優れているが、様々な仕様を要求され、多品種を少量ずつ生産する必要がある場合には、膨大な押出成型用金型を用意しなくてはならず、設備投資を回収するのは難しい場合があった。
特開2002−358837公報
本発明の目的は、上記のような問題点を解消するため、従来の接着層を用いることなく製造でき、安価で難燃性、耐熱性に優れたフラットケーブルを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、接着層を存在させないで一対の単層ポリカーボネートフィルムを直接融着することにより、上記目的を達成できることを見出した。本発明はこの知見に基づきなされるに至ったものである。
すなわち、本発明は、
(1)複数本の芯材を並列に配置し、一対のフィルムにより挟んで一体化してなるフラットケーブルであって、前記フィルムがポリカーボネートを主成分とし、前記フィルムを、そのガラス転移点より高温で熱融着させてなることを特徴とするフラットケーブル、
(2)前記フィルムを、そのガラス転移点より10℃以上高い温度で融着させること特徴とする(1)項に記載のフラットケーブル、
(3)前記ポリカーボネートフィルムが平均粒径0.5〜50μmの無機粉末を0.5〜10質量%含有したことを特徴とする(1)又は(2)項に記載のフラットケーブル、
(4)前記無機粉末が、珪藻土、タルク、炭酸カルシウムおよびクレーからなる群の少なくとも1種であることを特徴とする(3)項に記載のフラットケーブル、及び
(5)前記芯材が、導体、電線及び光ファイバーからなる群の少なくとも1種からなり、さらにその表面にエポキシ系接着剤、シラン系カップリング剤、チオール系カップリング剤及びブチル化メラミン樹脂からなる群の少なくとも1種を塗布したことを特徴とする(1)〜(4)項のいずれか1項に記載のフラットケーブル
を提供するものである。
本発明のフラットケーブルは、従来の接着層を用いることなく製造でき、安価で難燃性、耐熱性に優れる。
本発明の好ましい実施の態様について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図の説明において同一の要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
まず、本発明の好ましいフラットケーブルについて図1に基づいて説明する。
図1は、本発明のフラットケーブルの1つの好ましい実施態様(芯材2本のもの)を示す断面図である。図中、1は芯材、2はポリカーボネートフィルム、点線はポリカーボネートフィルム2が融着していることを示す。
図1に示すように、本発明は、導体、電線または光ファイバなどの複数本の芯材1を並列に配置し、芯材1を一対のポリカーボネートフィルム2で挟んだ構成を有するフラットケーブルであって、接着層を用いずに熱融着させ、一体化させてなるフラットケーブルである。
本発明において、難燃性能と耐熱性に優れたポリカーボネート(以下PCという。)をフィルム状に加工したもの(以下PCフィルムという。)を用いる。前記PCフィルムの厚さは特に制限はないが、30〜200μmが好ましい。PCを主成分とするが、副成分として、後述する無機フィラーとしての無機粉末や、PCフィルム中0〜50質量%のPETやポリブチレンテレフタレート(PBT)等をPCフィルムの特性を損なわない範囲で含有させてもよい。
本発明のフラットケーブルは、後述するように複数本の芯材をPCフィルムで挟み、熱ラミネート加工してフィルム同士を融着させることで製造することができる。融着温度はPCのガラス転移点である145〜150℃より10℃以上高い温度とするのが好ましく、10〜30℃高い温度とするのがより好ましい。例えば、155〜180℃で融着させることが好ましい。前記融着は後述する熱ロールにより行なわれるのが好ましい。前記融着温度は熱ロールの表面温度に対応し、融着時間は、熱ロールの回転速度で制御させる。
前記PCフィルムに予め無機フィラーとしての無機粉末を含有させることにより、フィルム表面に露出した無機フィラーが融着時に相対するフィルムに突き刺さり、アンカー効果を発揮することで融着強度が増加することができ、さらには耐屈曲性や耐折り曲げ加工性を向上させることもできる。
前記無機粉末としては、0.5〜50μmの平均粒径を有することが好ましく、1〜5μmがより好ましい。前記無機粉末は前記PCフィルム中に0.5〜10質量%含有することが好ましく、1〜5質量%含有するのがより好ましい。
前記無機粉末としては、珪藻土、タルク、炭酸カルシウムおよびクレーからなる群の少なくとも1種であることが好ましく、より好ましくは、珪藻土又はタルクである。
前記芯材としては、任意の材質のものであってよいし、任意の断面の形状を有するものであってよく、例えば、丸断面導体等任意の導体、被覆電線等任意の電線または任意の光ファイバ等が挙げられる。芯材の本数は特に制限はないが2〜30本が好ましい。芯材の厚さは特に制限はないが25〜250μmが好ましい。芯材の幅も特に制限はないが0.5〜15mmが好ましい。芯材同士の間隔も絶縁が保たれる限り特に制限はないが0.5〜5mmが好ましい。
本明細書において、ケーブル又は芯材の「幅」方向とは、ケーブル又は芯材の長さ方向と直交する面内における、芯材が並ぶ方向を表し、「厚さ」方向とはケーブル又は芯材の長さ方向と直交する面内における、幅方向と直交する方向を表す。
また、融着前に、前記芯材の表面に接着剤又は粘着剤を塗布しておき、熱ラミネート時にフィルムと芯材の間を強固に密着させることでフラットケーブルの耐屈曲性や耐折曲加工性を向上させることが可能である。前記接着剤又は前記粘着剤の具体例としては、エポキシ系接着剤、シラン系カップリング剤、チオール系カップリング剤、ブチル化メラミン樹脂等が挙げられ、好ましくはエポキシ系接着剤又はシラン系カップリング剤である。前記接着剤等の芯材表面への塗布量は特に制限はないが、なるべく均一に0.1〜100μm厚が好ましい。
フラットケーブルの幅は特に制限はないが、2〜100mm好ましく、その幅は前記PCフィルムの幅に対応する。
次に、本発明のフラットケーブルの製造方法の1例を、図2を参照して説明する。
図2は、本発明のフラットケーブルを製造するための熱ラミネート加工時の説明図である。図中、1は芯材、2はPCフィルム、3は熱ロール、4はロール状に巻かれたPCフィルム(以下PCフィルムボビンという。)であり、PCフィルム2はPCフィルムボビン4から供給される。
形成すべきフラットケーブルの幅方向に互いに所定間隔離した複数本ある芯材1は、図2に示したように、一対の熱ロール3へと案内され、この熱ロール3により、前記芯材1を、前記芯材1の上下方向(それぞれ、矢印h、i)から供給されるPCフィルム2にて挟み、芯材1を挟んだ状態で向かい合うPCフィルム2同士を熱融着し、一体化させることにより本発明のフラットケーブルを製造することができる。
このとき、図中の矢印jで示す長さ方向に進ませるライン速度、すなわち製造速度は特に制限はないが、0.4〜5m/分が好ましく、より好ましくは1〜3m/分である。この製造速度は、熱ロール3の回転速度により制御される。また、一対の熱ロール3により芯材1とPCフィルム2とを挟み込む面圧は特に制限はない。
熱ロール3は、6インチ等任意の直径でよく、シリコンゴム等任意の材料で被覆されていてよい。
本発明のフラットケーブルの製造方法の別の態様を図3に基づいて説明する。
図3は本発明のフラットケーブルのもう1つの実施態様を示す断面図である。図中、5は芯材と芯材の隙間部分、6はフラットケーブルの幅方向の両端部分を示す。
本発明のフラットケーブルは、上述の熱ラミネート加工の代わりに超音波ホーン等を用
いた任意の超音波熱融着により製造することもできる。すなわち、図3に示したように、PCフィルムの芯材と芯材の隙間部分5と両端部分6をケーブル長さ方向に連続的に超音波ホーンを当てて融着して、フラットケーブルを製造することができる。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
まず、下記表1〜3に示した各種試験方法について説明する。
[耐屈曲性]
常温(25℃)にて屈曲半径10mmに曲げたり真っ直ぐに伸ばしたりを繰り返し、フラットケーブル内の芯材が破断するまでの回数であり、数字が大きいほど優れていることになる。
[剥離強度]
フィルム同士の剥離強度は、T型剥離試験(剥離速度50mm/分)により接着力を測定した。
フィルムと芯材の剥離強度は、180度剥離試験(剥離速度50mm/分)により接着力を測定した。
[難燃性]
難燃性については、ISO6722で規定する45度傾斜燃焼試験を行なった。70秒以内で自己消化した場合を合格とし、70秒以上延焼した場合と全焼した場合を不合格とした。
参考例1
50μm厚のフィルム状に成型された帝人化成株式会社製パンライトPC−2856(融点約250℃、ガラス転移点約145℃)を毎分2mの製造速度、熱ロール4表面温度160℃という条件で直径6インチのシリコンゴム被覆した熱ロール機に通したところ、フィルム同士は6N/cmという大きな融着強度を示した。また上記フィルムを住友ダウ株式会社製のシリコーン系難燃ポリカーボネート(SD POLYCA)を50μm厚フィルムに加工したものに置き換えても同様であった。
実施例1
参考例1で用いた一対のフィルム間に厚さ100μm、幅1.5mmの平角導体を幅方向に複数本並べてはさみ込み、同様な条件の160℃で熱ラミネート加工したところ、ハロゲンなどの環境負荷物質を全く含まないのにISO6722の45度傾斜燃焼試験に合格するほどに高い難燃性能を有するフラットケーブルを形成することが出来た。また、このフラットケーブルを130℃で1万時間加熱をしてもフィルムの柔軟性は十分残されており、実用上全く不具合は生じなかった。
実施例2〜7
実施例2において熱ロール表面温度を175℃まで上げたところ、フィルム同士は剥離できず材料破壊するほど強固に融着していた。この条件を使っても同様にフラットケーブルを製造することが可能だった。なお、実施例2〜4において、熱ロール表面温度を155〜180℃、PCフィルム厚を30〜200μm、導体厚を25〜250μmの範囲で変更して試験したところ、いずれの場合もフラットケーブルを形成することが可能であった。また、実施例5〜7において、芯材を被覆電線や丸断面導体、光ファイバーに置き換えても全く問題なかった。
実施例8
実施例1で用いた一対のフィルムと導体について、熱ラミネート加工の代わりに超音波融着を実施した。導体と導体の隙間部分と、両端部分のフィルムを長さ方向に連続的に超音波ホーンを当てて融着したところ、フラットケーブルを形成できた。
参考例2
平均粒径5μmの珪藻土の微粉末を3質量%添加したPCで50μm厚のフィルムを作製した。参考例1の条件で融着したところ、フィルム同士の剥離強度は10N/cmまで向上した。
実施例9〜14
参考例2で用いた一対のフィルムを使ってフラットケーブルを構成すると、フィルム同士の融着強度が上がるため、実施例1の場合より耐屈曲性能が向上した。なお、実施例9〜14において、珪藻土を炭酸カルシウム、タルク、クレーに置き換えたり、平均粒径を1〜50μmの範囲で変更したり、添加量を0.5〜10質量%の範囲で変更して試験しても同様な効果が得られた。
実施例15〜20
実施例15において、実施例6の導体表面に2液混合型エポキシ系接着剤を塗布して同様にPCフィルムと共にフラットケーブルを構成した。その結果、耐屈曲性が更に向上した。またフラットケーブルを急激に折り曲げても被覆の裂け、導体露出は全く現れなくなった。実施例16〜20において、接着剤としてアクリル系接着剤、α−シアノアクリレート系接着剤、ブチル化メラミン樹脂、シラン系カップリング剤、チオール系カップリング剤などを用いても同様な効果が得られた。
比較例1
50μm厚PETフィルムに臭素系難燃剤と三酸化アンチモンを添加した接着剤を40μm塗布したラミネートフィルムを構成して、150μm厚導体を挟んで熱ラミネート加工を行った。屈曲性の高いフラットケーブルを製造することが出来たが、耐熱性能がやや低く、120℃で1万時間加熱しても柔軟性は失われないものの、130℃で1万時間の場合は曲げ半径3mmで曲げると被覆にクラックが生じて電気絶縁性能を失ってしまった。また高価格であること、環境負荷物質を多量に含むことが問題として挙げられる。
比較例2〜4
参考例1で用いた一対のPCフィルムの代わりに50μm厚の二軸延伸加工を行ったPETフィルムを用いた。熱ロールの表面温度を、PETフィルムのガラス転移点より高い90℃(比較例2)から、熱ロールに巻いたシリコンゴムの耐熱温度である200℃(比較例3)の範囲まで変更して試験したが、いずれも簡単に剥がれる程度にしかフィルムは融着しなかった。また、比較例4では、PETフィルムで実施例1と同様に導体を挟み込んだフラットケーブルを作製し難燃性能を評価したところ、ISO6722の45度傾斜燃焼試験で全焼し不合格であった。
比較例5
比較例1のPETフィルムの代わりに50μm厚の非常に難燃性能が高いPPSフィルムを用いた。熱ロールの表面温度をPPSの融点に近い270℃まで上げても十分な融着強度は得られず、手で簡単に剥がれる程度であった。
上記参考例1〜2、実施例1〜20、比較例1〜5の構成、及びそれらの試験結果を下記表に示す。なお、表中、「材破」は、強固に融着し、剥離強度試験において材料が破壊したことを示す。「−」は使用せず、又は試験せずを示し、「NG」は不合格を示す。
Figure 2006286389
Figure 2006286389
Figure 2006286389
図1は、本発明のフラットケーブルの1つの好ましい実施態様を示す断面図である。 図2は、本発明のフラットケーブルを製造するための熱ラミネート加工の説明図である。 図3は、本発明のフラットケーブルのもう1つの実施態様を示す断面図である。 図4は、従来のフラットケーブルの一例の断面図である。
符号の説明
1 芯材
2 ポリカーボネートフィルム

Claims (5)

  1. 複数本の芯材を並列に配置し、一対のフィルムにより挟んで一体化してなるフラットケーブルであって、前記フィルムがポリカーボネートを主成分とし、前記フィルムを、そのガラス転移点より高温で熱融着させてなることを特徴とするフラットケーブル。
  2. 前記フィルムを、そのガラス転移点より10℃以上高い温度で融着させること特徴とする請求項1に記載のフラットケーブル。
  3. 前記ポリカーボネートフィルムが平均粒径0.5〜50μmの無機粉末を0.5〜10質量%含有したことを特徴とする請求項1又は2に記載のフラットケーブル。
  4. 前記無機粉末が、珪藻土、タルク、炭酸カルシウムおよびクレーからなる群の少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載のフラットケーブル。
  5. 前記芯材が、導体、電線及び光ファイバーからなる群の少なくとも1種からなり、さらにその芯材表面にエポキシ系接着剤、シラン系カップリング剤、チオール系カップリング剤、及びブチル化メラミン樹脂からなる群の少なくとも1種を塗布したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフラットケーブル。
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