JP2020004966A - 回路基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】上側パターンと下側パターンとを接続する接続体の抵抗を下げて、大電流を流すことのできる回路基板とその製造方法を提供する。【解決手段】回路基板は、主基板160と、上側導電体層112と、下側導電体層142と、導体ピン500とを備えている。導体ピン500は、上下方向に延びている。導体ピン500は、ピン部材510の表面に接合用メッキ520が形成されたものである。接合用メッキ520は、第1部位と、第2部位と、第3部位と、第4部位とを有している。第2部位は、接合部と、染み出し部とを有している。第2部位の接合部は、上下方向と直交する直交方向において、ピン部材510と上側導電体層112とを接合している。第3部位は、接合部を有している。第3部位の接合部は、直交方向において、ピン部材510と下側導電体層142とを接合している。【選択図】図3

Description

本発明は、上側パターンと下側パターンとが導体ピンで接続された回路基板及びその製造方法に関する。また本発明は、上側導電体層と下側導電体層とが導体ピンで接続された回路基板及びその製造方法に関する。
回路基板において上側パターンと下側パターンとを接続する技術は、例えば、特許文献1に開示されている。詳しくは、特許文献1においては、回路基板内に磁性体を埋設し、上側パターンと下側パターンとをスルーホールで接続してコイルを形成して、回路基板にノイズフィルタ機能を持たせている。
実開平4−46570号公報
特許文献1において上側パターンと下側パターンとを接続しているスルーホールは、構造上、電気抵抗を小さくすることが難しい。そのため、スルーホールに大電流を流すことはできない。
そこで、本発明は、上側パターンと下側パターンとを接続する接続体の抵抗を下げて、大電流を流すことのできる回路基板とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、第1の回路基板の製造方法として、
上側導電体層と、下側導電体層と、主基板とを有する接続前基板であって前記上側導電体層から前記下側導電体層まで貫通した受容孔が設けられている接続前基板を準備する、準備工程と、
前記受容孔よりも細い導体ピンを前記接続前基板の前記受容孔に対して挿入する、導体ピン挿入工程と、
前記導体ピンに電流を流しつつ前記導体ピンに対して上下方向に沿った力を加えて、前記導体ピンを変形させて前記導体ピンで前記上側導電体層と前記下側導電体層とを接続する、接続工程と
を備える、回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第2の回路基板の製造方法として、第1の回路基板の製造方法であって、
前記準備工程は、
前記上側導電体層と、前記下側導電体層と、前記主基板とを有する基板材料を準備する、基板材料準備工程と、
前記上側導電体層から前記下側導電体層まで貫通した前記受容孔を前記基板材料に開けると共に前記上側導電体層及び前記下側導電体層をエッチングして上側パターン及び下側パターンを夫々形成して、前記接続前基板を準備する、接続前基板準備工程と
を備えており、
前記接続工程において、前記導体ピンは、前記上側パターンと前記下側パターンとを接続する
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第3の回路基板の製造方法として、第2の回路基板の製造方法であって、
前記基板材料準備工程は、
前記主基板にキャビティを形成する、キャビティ形成工程と、
貫通孔が形成された磁性部材を用意して、前記貫通孔が前記上下方向に延びるように前記キャビティ内に前記磁性部材を配置する、磁性部材工程と、
前記貫通孔を樹脂で埋めると共に、前記主基板の上下に絶縁層を介して前記上側導電体層及び前記下側導電体層を設ける、導電体層工程と
を備えており、
前記接続前基板準備工程において、前記受容孔は、前記磁性部材の前記貫通孔内を夫々通るように開けられる
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第4の回路基板の製造方法として、第3の回路基板の製造方法であって、
前記磁性部材は、軟磁性金属粉末をバインダで結着したものであり、
前記軟磁性金属粉末は、扁平形状を有しており、
前記バインダは、無機酸化物を主成分とするものである
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第5の回路基板の製造方法として、第3又は第4の回路基板の製造方法であって、
前記導電体層工程は、
前記下側導電体層が形成された下側プリプレグを用意して、前記下側導電体層が下方に向くように前記下側プリプレグを前記主基板の下面の下に配置する、下側プリプレグ工程と、
前記貫通孔内に樹脂を充填する、樹脂充填工程と、
前記上側導電体層が形成された上側プリプレグを用意して、前記上側導電体層が上方に向くように前記上側プリプレグを前記主基板の上面の上に配置する、上側プリプレグ工程と、
前記貫通孔内の樹脂を硬化させる、樹脂硬化工程と
を備えており、
前記磁性部材工程のうち前記磁性部材を前記キャビティ内に配置する磁性部材配置工程は、前記下側プリプレグ工程の後であって前記樹脂充填工程の前に実施される
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第6の回路基板の製造方法として、第3又は第4の回路基板の製造方法であって、
前記導電体層工程は、
前記下側導電体層が形成された下側プリプレグを用意して、前記下側導電体層が下方に向くように前記下側プリプレグを前記主基板の下面の下に配置する、下側プリプレグ工程と、
前記上側導電体層が形成された上側プリプレグを用意して、前記上側導電体層が上方に向くように前記上側プリプレグを主基板の上面の上に配置する、上側プリプレグ工程と、
前記上側プリプレグと前記下側プリプレグとを上下から押圧して前記上側プリプレグと前記下側プリプレグとに含まれていた樹脂で前記貫通孔内を満たす、樹脂充満工程と、
前記貫通孔内の樹脂を硬化させる、樹脂硬化工程と
を備えており、
前記磁性部材工程のうち前記磁性部材を前記キャビティ内に配置する磁性部材配置工程は、前記下側プリプレグ工程の後であって前記上側プリプレグ工程の前に実施される
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第7の回路基板の製造方法として、第6の回路基板の製造方法であって、
前記上側プリプレグ及び前記下側プリプレグに含まれている樹脂は、前記主基板を構成する樹脂と同じである
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第8の回路基板の製造方法として、第2から第7までのいずれかの回路基板の製造方法であって、
前記接続前基板準備工程は、
前記受容孔を前記基板材料に開ける、受容孔形成工程と、
前記受容孔形成工程の後に、前記上側導電体層及び前記下側導電体層をエッチングして前記上側パターン及び前記下側パターンを夫々形成する、パターン形成工程と
を備える、回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第9の回路基板の製造方法として、第8の回路基板の製造方法であって、
前記接続前基板準備工程は、
前記受容孔形成工程の後であって前記パターン形成工程の前に、前記基板材料にメッキを施すメッキ工程を更に備えている
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第10の回路基板の製造方法として、第2から第9までのいずれかの回路基板の製造方法であって
前記導体ピンは、ピン部材の表面に接合用メッキが形成されたものであり、
前記接続工程において、前記電流を流したことにより溶けた前記接合用メッキで、前記ピン部材と前記上側パターン及び前記下側パターンとを接続する
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第11の回路基板の製造方法として、第10の回路基板の製造方法であって、
前記接合用メッキの融点は、前記ピン部材の融点よりも低い
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第12の回路基板の製造方法として、第11の回路基板の製造方法であって、
前記ピン部材は銅からなり、前記接合用メッキは錫からなる
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第13の回路基板の製造方法として、第2から第12までのいずれかの回路基板の製造方法であって
前記接続工程において、前記導体ピンの上端に加える電圧と同極性の電圧を前記下側パターンにも加える
回路基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、第1の回路基板として、
主基板と、上側導電体層と、下側導電体層と、導体ピンとを備える回路基板であって、
前記上側導電体層は、上下方向において、前記主基板の上方に位置しており、
前記下側導電体層は、前記上下方向において、前記主基板の下方に位置しており、
前記導体ピンは、前記上下方向に延びており、
前記導体ピンは、ピン部材の表面に接合用メッキが形成されたものであり、
前記接合用メッキは、第1部位と、第2部位と、第3部位と、第4部位とを有しており、
前記第1部位は、前記ピン部材の前記上下方向における上端に位置しており、
前記第2部位は、接合部と、染み出し部とを有しており、
前記第2部位の前記接合部は、前記上下方向と直交する直交方向において、前記ピン部材と前記上側導電体層とを接合しており、
前記第2部位の前記染み出し部は、前記上下方向において、前記上側導電体層の真上に位置しており、
前記第2部位の前記接合部の上面は、前記直交方向において前記ピン部材から前記上側導電体層に近づくほど、前記第2部位の前記染み出し部の上端に近づくように傾斜しており、
前記第2部位の前記接合部の上面は、前記直交方向において前記上側導電体層から前記ピン部材に近づくほど、前記第1部位の上端に近づくように傾斜しており、
前記第3部位は、接合部を有しており、
前記第3部位の前記接合部は、前記直交方向において、前記ピン部材と前記下側導電体層とを接合しており、
前記第4部位は、前記ピン部材の前記上下方向における下端に位置している
回路基板を提供する。
また、本発明は、第2の回路基板として、第1の回路基板であって、
前記第3部位は、染み出し部を有しており、
前記第3部位の前記染み出し部は、前記上下方向において、前記下側導電体層の真下に位置しており、
前記第3部位の前記接合部の下面は、前記直交方向において前記ピン部材から前記下側導電体層に近づくほど、前記第3部位の前記染み出し部の下端に近づくように傾斜しており、
前記第3部位の前記接合部の下面は、前記直交方向において前記下側導電体層から前記ピン部材に近づくほど、前記第4部位の下端に近づくように傾斜している
回路基板を提供する。
また、本発明は、第3の回路基板として、第1又は第2の回路基板であって、
前記導体ピンは、主部を更に有しており、
前記主部は、前記上下方向において前記主基板の両端に亘って延びており、
前記直交方向において、前記主部の外周と前記主基板との間には隙間が存在しない
回路基板を提供する。
また、本発明は、第4の回路基板として、第3の回路基板であって、
前記ピン部材は、前記上下方向に延びる略円筒形状を有しており、
前記ピン部材は、中央部を有しており、
前記中央部は、前記上下方向における前記上側導電体層と前記下側導電体層との間の中間位置に位置しており、
前記中央部は、前記主部の一部であり、
前記ピン部材の前記上下方向における両端の径は、前記中央部の径よりも小さい
回路基板を提供する。
本発明によれば、上側パターンと下側パターンとを導体ピンで接続することとしたため、スルーホールなどと比較して電気抵抗を下げることができ、より大きな電流を流すことができる。
また、本発明によれば、導体ピンで上側パターンと下側パターンとを接続するために導体ピンを変形させる際に、導体ピンに電流を流しつつ導体ピンに対して上下方向に沿った力を加えている。ここで、導体ピンに電流を流すと導体ピンが軟らかくなる。従って、導体ピンに加える力を小さくすることができる。
特に、回路基板内に磁性部材を組み込む場合に関しては、予め貫通孔が形成された磁性部材を用いることとしたので、上側パターンの形成された面内において、上側パターンと導体ピンとの間に絶縁体が介在しない。下側パターンと導体ピンとの関係も同じである。従って、上側パターン及び下側パターンと導体ピンとの電気的接続を強固にすることができる。
更に本発明によれば、上側導電体層と下側導電体層とを導体ピンで接続することとしたため、スルーホールなどと比較して電気抵抗を下げることができ、より大きな電流を流すことができる。
また、本発明によれば、導体ピンで上側導電体層と下側導電体層とを接続するために導体ピンを変形させる際に、導体ピンに電流を流しつつ導体ピンに対して上下方向に沿った力を加えている。ここで、導体ピンに電流を流すと導体ピンが軟らかくなる。従って、導体ピンに加える力を小さくすることができる。
特に、回路基板内に磁性部材を組み込む場合に関しては、予め貫通孔が形成された磁性部材を用いることとしたので、上側導電体層の形成された面内において、上側導電体層と導体ピンとの間に絶縁体が介在しない。下側導電体層と導体ピンとの関係も同じである。従って、上側導電体層及び下側導電体層と導体ピンとの電気的接続を強固にすることができる。
更に加えて、本発明の回路基板は、以下の特徴を備えている:導体ピンは、ピン部材の表面に接合用メッキが形成されたものである;接合用メッキは、第1部位と、第2部位と、第3部位と、第4部位とを有している;第2部位は、接合部と、染み出し部とを有している;第2部位の接合部は、上下方向と直交する直交方向において、ピン部材と上側導電体層とを接合している;第3部位は、接合部を有している;第3部位の接合部は、直交方向において、ピン部材と下側導電体層とを接合している。即ち、本発明の回路基板においては、上側導電体層と下側導電体層とを導体ピンで接続している。これにより、スルーホールなどと比較して電気抵抗を下げることができ、上側導電体層と下側導電体層との間により大きな電流を流すことができる。
本発明の第1の実施の形態の回路基板を示す断面図である。図において、上側パターンと下側パターンとは導体ピンで接続されている。 本発明の第1の実施の形態の実施例に係る回路基板の一部を示す上方斜視写真である。ここで、回路基板はメッキ層を有している。 図2の回路基板の一部を示す断面写真である。 図3の回路基板の破線40で囲まれた部分を示す拡大断面写真である。 図3の回路基板の破線80で囲まれた部分を示す拡大断面写真である。 本発明の第1の実施の形態の他の実施例に係る回路基板の一部を示す上方斜視写真である。ここで、回路基板はメッキ層を有していない。 図1の回路基板の製造工程を示すフローチャートである。 図1の回路基板の製造方法におけるキャビティ形成工程を説明するための断面図である。 図1の回路基板の製造方法における磁性部材用意工程で用いられる磁性部材の上面図である。図において、磁性部材には貫通孔が形成されている。 図9の磁性部材をA−A線に沿って示す断面図である。 図1の回路基板の製造方法における下側プリプレグ工程を説明するための断面図である。図において、下側プリプレグは主基板の下面の下に配置されている。 図1の形態の回路基板の製造方法における磁性部材配置工程を説明するための断面図である。図において、磁性部材は主基板のキャビティ内に配置されている。 図1の回路基板の製造方法における樹脂充填工程を説明するための断面図である。図において、磁性部材の貫通孔内には樹脂が充填されている。 図1の回路基板の製造方法における上側プリプレグ工程を説明するための断面図である。図において、上側プリプレグは主基板の上面の上に配置されている。 図1の回路基板の製造方法における樹脂充満工程を説明するための断面図である。図において、磁性部材の貫通孔には樹脂が満たされている。 図1の回路基板の製造方法における受容孔形成工程を説明するための断面図である。図において、受容孔は、磁性部材の貫通孔内を夫々通るように開けられている。 図1の回路基板の製造方法におけるメッキ工程を説明するための断面図である。 図1の回路基板の製造方法におけるパターン形成工程を説明するための断面図である。図において、上側導電体層及び下側導電体層はエッチングされて上側パターン及び下側パターンが夫々形成されている。 図1の回路基板の製造方法における導体ピン挿入工程を説明するための断面図である。図において、導体ピンは接続前基板の受容孔に挿入されている。 図1の形態の回路基板の製造方法における接続工程を説明するための断面図である。図において、導体ピンの上端には第1電極が押し当てられており、導体ピンの下端には第2電極が押し当てられている。 図1の実施の形態の回路基板の製造方法における接続工程の変形例を説明するための断面図である。図において、導体ピンの上端には第1電極が押し当てられており、導体ピンの下端には第2電極が押し当てられており、下側パターンには第3電極が接触している。 本発明の第2の実施の形態の回路基板を示す断面図である。図において、上側パターンと下側パターンとは導体ピンで接続されている。 図22の回路基板の製造方法における基板材料準備工程を説明するための断面図である。 図22の回路基板の製造方法における接続前基板準備工程を説明するための断面図である。図において、接続前基板には受容孔が開けられており、上側導電体層及び下側導電体層はエッチングされて上側パターン及び下側パターンが夫々形成されている。 図22の回路基板の製造方法における導体ピン挿入工程を説明するための断面図である。図において、接続前基板の受容孔には導体ピンが挿入されている。 図22の回路基板の製造方法における接続工程を説明するための断面図である。図において、導体ピンの上端には第1電極が押し当てられており、導体ピンの下端には第2電極が押し当てられている。
(第1の実施形態)
図1に示されるように、本発明の第1の実施の形態による回路基板10は、主基板160と、絶縁層170と、上側導電体層112と、下側導電体層142と、メッキ層180と、導体ピン500と、磁性部材600とを備えている。即ち、本実施の形態の回路基板10は、上側導電体層112及び下側導電体層142で構成される2つの導電体層を有している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、少なくとも上側導電体層112及び下側導電体層142を有している限り、3層以上の導電体層を有していてもよい。また、図6を参照して、本発明の回路基板は、メッキ層180を有さなくてもよい。
図1を参照して、本実施の形態の主基板160は、FR4基板である。なお、本発明はこれに限定されず、主基板160は、FR4基板以外であってもよい。
図1に示されるように、本実施の形態の絶縁層170は、主基板160の上下に配置されている。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。また、上方を+Z方向とし、下方を−Z方向とする。本実施の形態の絶縁層170は、エポキシ樹脂が固化したものである。
図1に示されるように、本実施の形態の上側導電体層112は、上下方向において、主基板160の上方に位置している。上側導電体層112は、上側の絶縁層170の上部に位置している。上側導電体層112は、銅箔である。上側導電体層112の表面には上側パターン114が形成されている。
図1に示されるように、本実施の形態の下側導電体層142は、上下方向において、主基板160の下方に位置している。下側導電体層142は、下側の絶縁層170の下部に位置している。下側導電体層142は、銅箔である。下側導電体層142の表面には下側パターン144が形成されている。
図1を参照して、本実施の形態のメッキ層180は、銅メッキである。なお、本発明はこれに限定されず、上側導電体層112及び下側導電体層142の後述する接合用メッキ520への侵食を主に防止するため、メッキ層180の最表面に金メッキ又は銀メッキがなされていてもよい。また、同様の理由から上側導電体層112及び下側導電体層142の侵食を防止するため、メッキ層180と上側導電体層112の間に合金層を形成してもよく、同様に、メッキ層180と下側導電体層142の間に合金層を形成してもよい。更に、上側導電体層112及び下側導電体層142の侵食を防止するため、メッキ層180と上側導電体層112との間にNiなどの下地メッキを有していてもよく、同様に、メッキ層180と下側導電体層142との間にNiなどの下地メッキを有していてもよい。
図1に示されるように、本実施の形態の導体ピン500は、ピン部材510の表面に接合用メッキ520が形成されたものである。即ち、導体ピン500は、ピン部材510と、接合用メッキ520とを有している。接合用メッキ520の融点は、ピン部材510の融点よりも低くなっている。より詳しくは、ピン部材510は銅からなり、接合用メッキ520は錫からなる。なお、本発明はこれに限定されず、上側導電体層112及び下側導電体層142の侵食を防止するため、接合用メッキ520の錫に、鉛、ビスマス、銀などを添加してもよい。
図1に示されるように、本実施の形態の導体ピン500は、上下方向に延びている。導体ピン500は、上側導電体層112と下側導電体層142とを接続していている。具体的には、導体ピン500は、メッキ層180を介して上側導電体層112の上側パターン114と下側導電体層142の下側パターン144とを接続している。なお、本発明はこれに限定されず、回路基板10がメッキ層180を有さない場合、導体ピン500は、上側導電体層112と下側導電体層142とを直接接続していてもよい。従来の回路基板の製造技術で採用されている、上側導電体層の上側パターンと下側導電体層の下側パターンとをビアのメッキで接続する方法においては、パターンとビアとの接続の信頼性が低いことや、電気抵抗の増大、更には大電流化に対応できないなどの問題がある。また、従来の回路基板の製造技術で採用されている、上側導電体層の上側パターンと下側導電体層の下側パターンとをビアに埋められた導電ペーストで接続する方法においては、導電ペーストが高価であることや、大口径のビアを埋めるのに不適であること、銅材と比較して電気抵抗が高いこと、更には、リフロー工程を要するなどの問題がある。翻って、本実施の形態の回路基板10における、導体ピン500で上側導電体層112の上側パターン114と下側導電体層142の下側パターン144とを接続する構成においては、上述の従来技術が有するような問題を有しない。即ち、導体ピン500で上側導電体層112と下側導電体層142とを接続する構成を有する回路基板10においては、上述の従来技術が有するような問題を有しない。
図3に示されるように、本実施の形態の導体ピン500は、主部530を更に有している。
図3に示されるように、本実施の形態の主部530は、上下方向において主基板160の両端に亘って延びている。上下方向と直交する直交方向において、主部530の外周532と主基板160との間には隙間が存在しない。
図3を参照して、本実施の形態のピン部材510は、上下方向に延びる略円筒形状を有している。ピン部材510は、中央部512を有している。中央部512は、上下方向における上側導電体層112と下側導電体層142との間の中間位置に位置している。中央部512は、主部530の一部である。ピン部材510の上下方向における両端の径R1は、中央部512の径R2よりも小さくなっている。これは、後述する回路基板10の製造方法の接続工程において、導体ピン500に電流を流しつつ導体ピン500に対して上下方向に沿った力を加えて、導体ピン500を変形させた際に、導体ピン500のピン部材510が上下方向に圧縮されて、中央部512の径R2が両端の径R1よりも拡大したことによる。
図2、図4及び図5に示されるように、本実施の形態の接合用メッキ520は、第1部位522と、第2部位524、第3部位526と、第4部位528とを有している。
図2及び図4に示されるように、本実施の形態の第1部位522は、ピン部材510の上下方向における上端に位置している。
図4に示されるように、本実施の形態の第2部位524は、接合部5242と、染み出し部525とを有している。
図4に示されるように、第2部位524の接合部5242は、上下方向と直交する直交方向において、ピン部材510と上側導電体層112とを接合している。より詳しくは、第2部位524の接合部5242は、上下方向と直交する直交方向において、メッキ層180を介してピン部材510と上側導電体層112とを接合している。なお、本発明はこれに限定されず、図6を参照して、回路基板10がメッキ層180を有さない場合、第2部位524の接合部5242は、上下方向と直交する直交方向において、ピン部材510と上側導電体層112とを直接接合していてもよい。
図4に示されるように、第2部位524の接合部5242の上面は、直交方向においてピン部材510から上側導電体層112に近づくほど、第2部位524の染み出し部525の上端に近づくように傾斜している。また、第2部位524の接合部5242の上面は、直交方向において上側導電体層112からピン部材510に近づくほど、第1部位522の上端に近づくように傾斜している。
図4に示されるように、第2部位524の接合部5242の直交方向におけるサイズS2は、第1部位522の上下方向におけるサイズS1よりも大きい。これは、後述する回路基板10の製造方法の接続工程において、導体ピン500に電流を流しつつ導体ピン500に対して上下方向に沿った力を加えて、導体ピン500を変形させた際に、導体ピン500の接合用メッキ520の第1部位522が溶けて上下方向に圧縮され、第1部位522の上下方向におけるサイズが減少したことによる。
図4に示されるように、第2部位524の染み出し部525は、上下方向において、上側導電体層112の真上に位置している。より詳しくは、第2部位524の染み出し部525は、上側導電体層112を覆うメッキ層180上に位置しており、上下方向において上側導電体層112を覆うメッキ層180と接している。なお、本発明はこれに限定されず、回路基板10がメッキ層180を有さない場合、図6を参照して、第2部位524の染み出し部525は、上側導電体層112上に位置しており、且つ、上下方向において上側導電体層112と接するように構成されていてもよい。
回路基板10の製造方法の接続工程において、導体ピン500に上下方向に沿った力を加えて変形させると、導体ピン500の中央部512の径R2が拡大する。これにより、溶けた接合用メッキ520が導体ピン500と上側導電体層112との隙間に押し出され、この押し出された接合用メッキ520が凝固して導体ピン500と上側導電体層112とを確実に接続することとなる。また、溶けた接合用メッキ520が上側導電体層112を覆うメッキ層180の上面に溢れ出て、この溢れ出た接合用メッキ520が凝固することにより、染み出し部525が形成される。
図5に示されるように、本実施の形態の第3部位526は、接合部5262と、染み出し部527とを有している。
図5に示されるように、第3部位526の接合部5262は、上下方向と直交する直交方向において、ピン部材510と下側導電体層142とを接合している。より詳しくは、第3部位526の接合部5262は、上下方向と直交する直交方向において、メッキ層180を介してピン部材510と下側導電体層142とを接合している。なお、本発明はこれに限定されず、図6を参照して、回路基板10がメッキ層180を有さない場合、第3部位526の接合部5262は、上下方向と直交する直交方向において、ピン部材510と下側導電体層142とを直接接合していてもよい。
図5に示されるように、第3部位526の接合部5262の下面は、直交方向においてピン部材510から下側導電体層142に近づくほど、第3部位526の染み出し部527の下端に近づくように傾斜している。第3部位526の接合部5262の下面は、直交方向において下側導電体層142からピン部材510に近づくほど、第4部位528の下端に近づくように傾斜している。
図5に示されるように、第3部位526の接合部5262の直交方向におけるサイズS3は、第4部位528の上下方向におけるサイズS4よりも大きい。これは、後述する回路基板10の製造方法の接続工程において、導体ピン500に電流を流しつつ導体ピン500に対して上下方向に沿った力を加えて、導体ピン500を変形させた際に、導体ピン500の接合用メッキ520の第4部位528が溶けて上下方向に圧縮され、第4部位528の上下方向におけるサイズが減少したことによる。
図5に示されるように、第3部位526の染み出し部527は、上下方向において、下側導電体層142の真下に位置している。より詳しくは、第3部位526の染み出し部527は、下側導電体層142を覆うメッキ層180上に位置しており、上下方向において下側導電体層142を覆うメッキ層180と接している。なお、本発明はこれに限定されず、図6を参照して、回路基板10がメッキ層180を有さない場合、第3部位526の染み出し部527は、下側導電体層142上に位置しており、且つ、上下方向において下側導電体層142と接するように、構成されていてもよい。
回路基板10の製造方法の接続工程において、導体ピン500に上下方向に沿った力を加えて変形させると、導体ピン500の中央部512の径R2が拡大する。これにより、溶けた接合用メッキ520が導体ピン500と下側導電体層142との隙間に押し出され、この押し出された接合用メッキ520が凝固して導体ピン500と下側導電体層142とを確実に接続することとなる。また、溶けた接合用メッキ520が下側導電体層142を覆うメッキ層180の下面に溢れ出て、この溢れ出た接合用メッキ520が凝固することにより、染み出し部527が形成される。
図5に示されるように、本実施の形態の第4部位528は、ピン部材510の上下方向における下端に位置している。
図1、図9及び図10を参照して、本実施の形態の磁性部材600は、上下方向に貫通する貫通孔610を有している。磁性部材600は、軟磁性金属粉末620をバインダ630で結着したものである。即ち、磁性部材600は、主として、扁平形状を有する軟磁性金属粉末620と、絶縁性のバインダ630とから形成されている。バインダ630は、無機酸化物、例えばケイ素酸化物を主成分とするものである。本実施の形態の磁性部材600は、例えば、軟磁性金属粉末620に溶媒、増粘剤及びバインダ630を混合してスラリーを作製し、塗布したスラリーを加熱して溶媒を揮発させて成形物を作製した後、この成形物にフライス盤等を用いて上下方向に貫通した貫通孔610を形成することにより作製することができる。磁性部材600は、高い比透磁率、例えば100以上を有していることが好ましい。また、磁性部材600は、60体積%以上の軟磁性金属粉末620と、10体積%以上かつ30体積%以下の開細孔(空孔)と僅かな体積%の閉細孔とを含んでいることが好ましい。
図1及び図7から図20までを参照して、本実施の形態の回路基板10は、以下のように製造される。
図7に示されるように、本実施の形態の回路基板10は、stepA(準備工程)、step3(導体ピン挿入工程)及びstep4(接続工程)を経て製造される。換言すれば、回路基板10の製造方法は、準備工程と、導体ピン挿入工程と、接続工程とを備えている。
まず、図7から図18までを参照して、上側導電体層112と、下側導電体層142と、主基板160とを有する接続前基板400であって上側導電体層112から下側導電体層142まで貫通した受容孔300が設けられている接続前基板400を準備する、stepA(準備工程)を遂行する。ここでstepA(準備工程)は、step1(基板材料準備工程)と、step2(接続前基板準備工程)とを備えている。即ち、本実施の形態の回路基板10は、step1(基板材料準備工程)、step2(接続前基板準備工程)、step3(導体ピン挿入工程)及びstep4(接続工程)を経て製造される。換言すれば、回路基板10の製造方法は、基板材料準備工程と、接続前基板準備工程と、導体ピン挿入工程と、接続工程とを備えている。
まず、図1及び図7から図14までを参照して、上側導電体層112と、下側導電体層142と、主基板160とを有する基板材料100を準備する、基板材料準備工程を遂行する。より詳しくは、基板材料準備工程は、キャビティ形成工程と、磁性部材工程と、導電体層工程とを備えている。
まず、キャビティ形成工程では、図8を参照して、主基板160にキャビティ162を形成する。より詳しくは、主基板160に上下方向に開口したキャビティ162を形成する。即ち、キャビティ162は、主基板160を上下方向に貫通する孔である。
次に、キャビティ形成工程の遂行後、図9及び図10を参照して、磁性部材工程のうち磁性部材用意工程を遂行する。本実施の形態の磁性部材用意工程では、貫通孔610が形成された磁性部材600を用意する。より詳しくは、磁性部材用意工程では、本実施の形態の磁性部材600を上述のように作製することにより、貫通孔610が形成された磁性部材600を用意する。
磁性部材用意工程を遂行後、図11、図13及び図14を参照して、導電体層工程を遂行する。導電体層工程では、貫通孔610を樹脂700で埋めると共に、主基板160の上下に絶縁層170を介して上側導電体層112及び下側導電体層142を設ける。より詳しくは、導電体層工程は、下側プリプレグ工程と、樹脂充填工程と、上側プリプレグ工程と、樹脂硬化工程とを備えている。即ち、導電体層工程では、下側プリプレグ工程と、樹脂充填工程と、上側プリプレグ工程と、樹脂硬化工程とを、この順に実施する。
まず、図11を参照して、下側プリプレグ工程では、絶縁層170上に下側導電体層142が形成された下側プリプレグ140を用意して、下側導電体層142が下方に向くように下側プリプレグ140を主基板160の下面166の下に配置する。
下側プリプレグ工程の遂行後、図10から図12までを参照して、磁性部材工程の磁性部材配置工程を遂行する。即ち、磁性部材工程は、磁性部材用意工程と、磁性部材配置工程とを備えている。磁性部材配置工程では、貫通孔610が上下方向に延びるようにキャビティ162内に磁性部材600を配置する。
磁性部材配置工程を遂行後、図13を参照して、樹脂充填工程を遂行する。即ち、磁性部材工程のうち磁性部材600をキャビティ162内に配置する磁性部材配置工程は、下側プリプレグ工程の後であって樹脂充填工程の前に実施される。この樹脂充填工程では、貫通孔610内に樹脂700を充填する。
樹脂充填工程を遂行後、図14を参照して、上側プリプレグ工程を遂行する。上側プリプレグ工程では、絶縁層170上に上側導電体層112が形成された上側プリプレグ110を用意して、上側導電体層112が上方に向くように上側プリプレグ110を主基板160の上面164の上に配置する。ここで、上側プリプレグ110及び下側プリプレグ140に含まれている樹脂750は、主基板160を構成する樹脂と同じである。
上側プリプレグ工程を遂行後、樹脂硬化工程を遂行する。樹脂硬化工程では、貫通孔610内の樹脂700を硬化させる。
なお、本実施の形態の基板材料準備工程は、樹脂充填工程を有していたが、本発明はこれに限定されない。即ち、樹脂充填工程に代えて、樹脂充満工程を有するように、上述の基板材料準備工程を変形してもよい。より詳しくは、上述のキャビティ形成工程と、上述の下側プリプレグ工程と、上述の磁性部材配置工程と、上述の上側プリプレグ工程とを、順に遂行した後、上側プリプレグ110と下側プリプレグ140とを上下から押圧して上側プリプレグ110と下側プリプレグ140とに含まれていた樹脂750で貫通孔610内を満たして、基板材料100を図15に示す状態とする、樹脂充満工程を遂行し、この樹脂充満工程の後に、上述の樹脂硬化工程を遂行することにより、基板材料準備工程を遂行してもよい。
基板材料準備工程の遂行後、図16から図18までを参照して、接続前基板準備工程を遂行する。この接続前基板準備工程においては、上側導電体層112から下側導電体層142まで貫通した受容孔300を基板材料100に開けると共に上側導電体層112及び下側導電体層142をエッチングして上側パターン114及び下側パターン144を夫々形成して、接続前基板400を準備する。より詳しくは、接続前基板準備工程は、受容孔形成工程と、メッキ工程と、パターン形成工程とを備えている。即ち、接続前基板準備工程では、受容孔形成工程と、メッキ工程と、パターン形成工程とを、この順に実施する。
まず、受容孔形成工程では、図16を参照して、受容孔300を基板材料100に開ける。ここで、受容孔300は、磁性部材600の貫通孔610内を夫々通るように開けられる。受容孔300は、基板材料100と、絶縁層170と、上側導電体層112と、下側導電体層142とを、上下方向に貫通する孔である。
受容孔形成工程の遂行後、図17を参照して、メッキ工程を遂行する。メッキ工程では、基板材料100にメッキを施し、メッキ層180を形成する。
メッキ工程の遂行後、図18を参照して、パターン形成工程を遂行する。即ち、本実施の形態の回路基板10の製造工程における接続前基板準備工程は、受容孔形成工程の後であってパターン形成工程の前に、基板材料100にメッキを施すメッキ工程を更に備えている。このパターン形成工程では、上側導電体層112及び下側導電体層142をエッチングして上側パターン114及び下側パターン144を夫々形成する。なお、本発明はこれに限定されず、接続前基板準備工程では、パターン形成工程の遂行後、受容孔形成工程を遂行してもよい。また、本実施の形態のパターン形成工程においては、エッチングにより上側パターン114及び下側パターン144を形成しているが、エッチング以外の方法により上側パターン114及び下側パターン144を形成してもよい。
接続前基板準備工程の遂行後、図19を参照して、導体ピン挿入工程を遂行する。この導体ピン挿入工程においては、受容孔300よりも細い導体ピン500を接続前基板400の受容孔300に対して挿入する。これにより、導体ピン500は、接続前基板400の受容孔300に収容される。なお、受容孔300の上下方向のサイズよりも大きなサイズを有する導体ピン500を受容孔300に挿入することにより、導体ピン500を下側パターン144から下方に突出させて、導体ピン500の下側パターン144から突出した部分を実装端子としてもよい。
導体ピン挿入工程の遂行後、図20を参照して、接続工程を遂行する。この接続工程においては、導体ピン500に電流を流しつつ導体ピン500に対して上下方向に沿った力を加えて、導体ピン500を変形させて導体ピン500で上側導電体層112と下側導電体層142とを接続する。より詳しくは、この接続工程においては、導体ピン500に電流を流しつつ導体ピン500に対して上下方向に沿った力を加えて、導体ピン500を変形させて導体ピン500で上側パターン114と下側パターン144とを接続する。また、この接続工程において、電流を流したことにより溶けた接合用メッキ520で、ピン部材510と上側導電体層112及び下側導電体層142とを接続する。即ち、この接続工程において、電流を流したことにより溶けた接合用メッキ520で、ピン部材510と上側パターン114及び下側パターン144とを接続する。より詳しくは、導体ピン500の上端には第1電極800を、導体ピン500の下端には第2電極810を、夫々押し当てたうえで、第1電極800と第2電極810とが逆極性となるように電圧を加えて導体ピン500に電流を流しつつ、第1電極800を下方に押圧しながら第2電極810を上方に押圧し、導体ピン500が上下方向に圧縮されるように第1電極800及び第2電極810に力を加える。これにより、導体ピン500は、上下方向と直交する直交方向のサイズが拡大し、導体ピン500と受容孔300内のメッキ層180とが直交方向において接触すると共に溶けた接合用メッキ520がメッキ層180に溶接され、導体ピン500とメッキ層180との間の導通が確保される。なお、本実施の形態の接続工程においては、図20に示されるように、2つの導体ピン500に対して同時に通電して溶接を行うことができる。また、回路基板10が3つ以上の複数の導体ピン500を有する場合においては、電極のサイズや電流量に合わせて2つ以上の導体ピン500を同時に通電して溶接を行うことができる。
従来の回路基板の製造技術で採用されている、圧入やカシメによるピンの固定方法においては、パターンとピンとの接触が機械的接触のみであるため電気抵抗が高くなり、またパターンとピンとの接続の信頼性が低いとの問題がある。加えて、圧入によるピンの固定方法においては、ピンの圧入時に高圧力を要することや、ピンの圧入時にビアの内面が破損する可能性があるとの問題がある。また、従来の回路基板の製造技術で採用されている、ハンダ付けによるピンの固定方法においては、ビアよりも細いピンを挿入してビアとピンとの隙間をハンダで接続する場合には工程処理に時間を要するという問題がある。更に、従来の回路基板の製造技術で採用されている、上側導電体層の上側パターンと下側導電体層の下側パターンとを導電ペーストで接続する方法においては、リフロー工程を要するなどの問題がある。翻って、本実施の形態の接続工程においては、上述の従来技術が有するような問題を有しない。特に、ハンダ接続やリフロー工程では困難な、上側パターン114及び下側パターン144の双方と導体ピン500との同時接合を、本実施の形態の接続工程において実現することができる。即ち、ハンダ接続やリフロー工程では困難な、上側導電体層112及び下側導電体層142の双方と導体ピン500との同時接合を、本実施の形態の接続工程において実現することができる。
なお、本実施の形態の接続工程を、以下のように変形してもよい。即ち、図21に示すように、接続工程において、導体ピン500の上端に加える電圧と同極性の電圧を下側パターン144にも加えてもよい。より具体的には、接続工程において、上述の第1電極800及び第2電極810に加えて下側パターン144に電圧を加えるための第3電極820を用意し、この第3電極820に対して第1電極800に加える電圧と同極性の電圧を加えつつ、第3電極820を下側パターン144に接触させることにより、導体ピン500の上端に加える電圧と同極性の電圧を下側パターン144に加えてもよい。これにより、直交方向における導体ピン500と下側パターン144との溶接が促進される。更に、接続工程において、導体ピン500の上端に加える電圧と逆極性の電圧を上側パターン114に加えてもよい。より具体的には、接続工程において、第1電極800及び第2電極810に加えて上側パターン114に電圧を加えるための第4電極830を用意し、この第4電極830に対して第1電極800に加える電圧と逆極性の電圧を加えつつ、第4電極830を上側パターン114に接触させることにより、導体ピン500の上端に加える電圧と逆極性の電圧を上側パターン114に加えてもよい。これにより、直交方向における導体ピン500と上側パターン114との溶接が促進される。
これらの工程を経て、本実施の形態の回路基板10は製造される。
(第2の実施形態)
図22に示されるように、本発明の第2の実施の形態による回路基板10Aは、主基板160Aと、絶縁層170と、上側導電体層112と、下側導電体層142と、導体ピン500とを備えている。即ち、本実施の形態の回路基板10Aは、第1の実施の形態の回路基板10と異なり、磁性部材600を備えていない。ここで、主基板160A以外の構成については、第1の実施の形態と同様である。よって、第1の実施の形態と同様の構成については同様の参照符号を用い、詳細な説明は省略する。また、主基板160Aは、キャビティ162が設けられていない点を除いて、第1の実施の形態の主基板160と同様の構成を有しているため、詳細な説明は省略する。
図22に示されるように、本実施の形態の導体ピン500は、上下方向に延びている。導体ピン500は、上側導電体層112と下側導電体層142とを接続していている。具体的には、導体ピン500は、上側導電体層112の上側パターン114と下側導電体層142の下側パターン144とを接続している。従来の回路基板の製造技術で採用されている、上側導電体層の上側パターンと下側導電体層の下側パターンとをビアのメッキで接続する方法においては、パターンとビアとの接続の信頼性が低いことや、電気抵抗の増大、更には大電流化に対応できないなどの問題がある。また、従来の回路基板の製造技術で採用されている、上側導電体層の上側パターンと下側導電体層の下側パターンとをビアに埋められた導電ペーストで接続する方法においては、導電ペーストが高価であることや、大口径のビアを埋めるのに不適であること、銅材と比較して電気抵抗が高いこと、更には、リフロー工程を要するなどの問題がある。翻って、本実施の形態の回路基板10Aにおける、導体ピン500で上側導電体層112の上側パターン114と下側導電体層142の下側パターン144とを接続する構成においては、上述の従来技術が有するような問題を有しない。即ち、導体ピン500で上側導電体層112と下側導電体層142とを接続する構成を有する回路基板10Aにおいては、上述の従来技術が有するような問題を有しない。
図7及び図22から図26までを参照して、本実施の形態の回路基板10Aは、以下のように製造される。
図7に示されるように、本実施の形態の回路基板10Aは、stepA(準備工程)、step3(導体ピン挿入工程)及びstep4(接続工程)を経て製造される。換言すれば、回路基板10Aの製造方法は、準備工程と、導体ピン挿入工程と、接続工程とを備えている。
まず、図7及び図22から図24までを参照して、上側導電体層112と、下側導電体層142と、主基板160とを有する接続前基板400Aであって上側導電体層112から下側導電体層142まで貫通した受容孔300が設けられている接続前基板400Aを準備する、stepA(準備工程)を遂行する。ここでstepA(準備工程)は、step1(基板材料準備工程)と、step2(接続前基板準備工程)とを備えている。即ち、本実施の形態の回路基板10Aは、step1(基板材料準備工程)、step2(接続前基板準備工程)、step3(導体ピン挿入工程)及びstep4(接続工程)を経て製造される。換言すれば、回路基板10Aの製造方法は、基板材料準備工程と、接続前基板準備工程と、導体ピン挿入工程と、接続工程とを備えている。
まず、図23を参照して、上側導電体層112と、下側導電体層142と、主基板160Aとを有する基板材料100Aを準備する、基板材料準備工程を遂行する。
本実施の形態の基板材料準備工程は、上述の第1の実施の形態の基板材料準備工程と異なり、導電体層工程のみを備えている。
本実施の形態の導電体層工程では、主基板160Aの上下に絶縁層170を介して上側導電体層112及び下側導電体層142を設ける。より詳しくは、本実施の形態の導電体層工程は、下側プリプレグ工程と、上側プリプレグ工程と、樹脂硬化工程とを備えている。即ち、導電体層工程では、下側プリプレグ工程と、上側プリプレグ工程と、樹脂硬化工程とを、この順に実施する。
まず、下側プリプレグ工程では、絶縁層170上に下側導電体層142が形成された下側プリプレグ140を用意して、下側導電体層142が下方に向くように下側プリプレグ140を主基板160Aの下面166の下に配置する。
下側プリプレグ工程の遂行後、上側プリプレグ工程を遂行する。上側プリプレグ工程では、絶縁層170上に上側導電体層112が形成された上側プリプレグ110を用意して、上側導電体層112が上方に向くように上側プリプレグ110を主基板160Aの上面164の上に配置する。
上側プリプレグ工程を遂行後、樹脂硬化工程を遂行する。樹脂硬化工程では、上側プリプレグ110と下側プリプレグ140に含まれていた樹脂750を硬化させる。
基板材料準備工程の遂行後、図23及び図24を参照して、接続前基板準備工程を遂行する。この接続前基板準備工程においては、上側導電体層112から下側導電体層142まで貫通した受容孔300を基板材料100Aに開けると共に上側導電体層112及び下側導電体層142をエッチングして上側パターン114及び下側パターン144を夫々形成して、接続前基板400Aを準備する。より詳しくは、接続前基板準備工程は、受容孔形成工程と、パターン形成工程とを備えている。即ち、接続前基板準備工程では、受容孔形成工程と、パターン形成工程とを、この順に実施する。
まず、受容孔形成工程では、受容孔300を基板材料100Aに開ける。より詳しくは、受容孔300は、基板材料100Aを上下方向に貫通するように開けられる。
受容孔形成工程の遂行後、パターン形成工程を遂行する。このパターン形成工程では、上側導電体層112及び下側導電体層142をエッチングして上側パターン114及び下側パターン144を夫々形成する。なお本発明はこれに限定されず、エッチング以外の方法により上側パターン114及び下側パターン144を形成してもよい。
なお、本実施の形態の接続前基板準備工程は、受容孔形成工程と、パターン形成工程とを備えていたが、本発明はこれに限定されず、受容孔形成工程の後であってパターン形成工程の前に、基板材料100Aにメッキを施すメッキ工程を更に備えていてもよい。
接続前基板準備工程の遂行後、図25を参照して、導体ピン挿入工程を遂行する。この導体ピン挿入工程では、受容孔300よりも細い導体ピン500を接続前基板400Aの受容孔300に対して挿入する。
導体ピン挿入工程の遂行後、図26を参照して、接続工程を遂行する。この接続工程においては、導体ピン500に電流を流しつつ導体ピン500に対して上下方向に沿った力を加えて、導体ピン500を変形させて導体ピン500で上側導電体層112と下側導電体層142とを接続する。より詳しくは、この接続工程においては、導体ピン500に電流を流しつつ導体ピン500に対して上下方向に沿った力を加えて、導体ピン500を変形させて導体ピン500で上側パターン114と下側パターン144とを接続する。また、この接続工程において、電流を流したことにより溶けた接合用メッキ520で、ピン部材510と上側導電体層112及び下側導電体層142とを接続する。即ち、この接続工程において、電流を流したことにより溶けた接合用メッキ520で、ピン部材510と上側パターン114及び下側パターン144とを接続する。より詳しくは、導体ピン500の上端には第1電極800を、導体ピン500の下端には第2電極810を、夫々押し当てたうえで、第1電極800と第2電極810とが逆極性となるように電圧を加えて導体ピン500に電流を流しつつ、第1電極800を下方に押圧しながら第2電極810を上方に押圧し、導体ピン500が上下方向に圧縮されるように第1電極800及び第2電極810に力を加える。これにより、導体ピン500は、上下方向と直交する直交方向のサイズが拡大し、導体ピン500と受容孔300内の内壁が直交方向において接触すると共に溶けた接合用メッキ520が上側パターン114及び下側パターン144に溶接され、導体ピン500と上側パターン114および下側パターン144との間の導通が確保される。なお、本実施の形態の接続工程においては、回路基板10Aが2つの導体ピン500を有する場合、2つの導体ピン500に対して同時に通電して溶接を行うことができる。また、回路基板10Aが3つ以上の複数の導体ピン500を有する場合においては、電極のサイズや電流量に合わせて2つ以上の導体ピン500を同時に通電して溶接を行うことができる。
従来の回路基板の製造技術で採用されている、圧入やカシメによるピンの固定方法においては、パターンとピンとの接触が機械的接触のみであるため電気抵抗が高くなり、またパターンとピンとの接続の信頼性が低いとの問題がある。加えて、圧入によるピンの固定方法においては、ピンの圧入時に高圧力を要することや、ピンの圧入時にビアの内面が破損する可能性があるとの問題がある。また、従来の回路基板の製造技術で採用されている、ハンダ付けによるピンの固定方法においては、ビアよりも細いピンを挿入してビアとピンとの隙間をハンダで接続する場合には工程処理に時間を要するという問題がある。更に、従来の回路基板の製造技術で採用されている、上側導電体層の上側パターンと下側導電体層の下側パターンとを導電ペーストで接続する方法においては、リフロー工程を要するなどの問題がある。翻って、本実施の形態の接続工程においては、上述の従来技術が有するような問題を有しない。特に、ハンダ接続やリフロー工程では困難な、上側パターン114及び下側パターン144の双方と導体ピン500との同時接合を、本実施の形態の接続工程において実現することができる。即ち、ハンダ接続やリフロー工程では困難な、上側導電体層112及び下側導電体層142の双方と導体ピン500との同時接合を、本実施の形態の接続工程において実現することができる。
なお、本実施の形態の接続工程を、以下のように変形してもよい。即ち、接続工程において、導体ピン500の上端に加える電圧と同極性の電圧を下側パターン144にも加えてもよい。より具体的には、接続工程において、上述の第1電極800及び第2電極810に加えて下側パターン144に電圧を加えるための第3電極(図示せず)を用意し、この第3電極に対して第1電極800に加える電圧と同極性の電圧を加えつつ、第3電極を下側パターン144に接触させることにより、導体ピン500の上端に加える電圧と同極性の電圧を下側パターン144に加えてもよい。これにより、直交方向における導体ピン500と下側パターン144との溶接が促進される。
これらの工程を経て、本実施の形態の回路基板10Aは製造される。
以上、本発明について実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変形、変更が可能である。
本実施の形態の上側プリプレグ工程及び下側プリプレグ工程においては、上側プリプレグ110及び下側プリプレグ140を主基板160,160A上に配置していたが、本発明はこれに限定されない。即ち、上側プリプレグ110及び下側プリプレグ140を主基板160,160A上に配置する代わりに、主基板160,160Aに絶縁体からなる接着材で導電体層を貼り付けてもよい。
10,10A 回路基板
100,100A 基板材料
110 上側プリプレグ
112 上側導電体層
114 上側パターン
140 下側プリプレグ
142 下側導電体層
144 下側パターン
160,160A 主基板
162 キャビティ
164 上面
166 下面
170 絶縁層
180 メッキ層
300 受容孔
400,400A 接続前基板
500 導体ピン
510 ピン部材
512 中央部
520 接合用メッキ
522 第1部位
524 第2部位
5242 接合部
525 染み出し部
526 第3部位
5262 接合部
527 染み出し部
528 第4部位
530 主部
532 外周
600 磁性部材
610 貫通孔
620 軟磁性金属粉末
630 バインダ
700 樹脂
750 樹脂
800 第1電極
810 第2電極
820 第3電極
830 第4電極
R1 径
R2 径
S1 サイズ
S2 サイズ
S3 サイズ
S4 サイズ

Claims (17)

  1. 上側導電体層と、下側導電体層と、主基板とを有する接続前基板であって前記上側導電体層から前記下側導電体層まで貫通した受容孔が設けられている接続前基板を準備する、準備工程と、
    前記受容孔よりも細い導体ピンを前記接続前基板の前記受容孔に対して挿入する、導体ピン挿入工程と、
    前記導体ピンに電流を流しつつ前記導体ピンに対して上下方向に沿った力を加えて、前記導体ピンを変形させて前記導体ピンで前記上側導電体層と前記下側導電体層とを接続する、接続工程と
    を備える、回路基板の製造方法。
  2. 請求項1記載の回路基板の製造方法であって、
    前記準備工程は、
    前記上側導電体層と、前記下側導電体層と、前記主基板とを有する基板材料を準備する、基板材料準備工程と、
    前記上側導電体層から前記下側導電体層まで貫通した前記受容孔を前記基板材料に開けると共に前記上側導電体層及び前記下側導電体層をエッチングして上側パターン及び下側パターンを夫々形成して、前記接続前基板を準備する、接続前基板準備工程と
    を備えており、
    前記接続工程において、前記導体ピンは、前記上側パターンと前記下側パターンとを接続する
    回路基板の製造方法。
  3. 請求項2記載の回路基板の製造方法であって、
    前記基板材料準備工程は、
    前記主基板にキャビティを形成する、キャビティ形成工程と、
    貫通孔が形成された磁性部材を用意して、前記貫通孔が前記上下方向に延びるように前記キャビティ内に前記磁性部材を配置する、磁性部材工程と、
    前記貫通孔を樹脂で埋めると共に、前記主基板の上下に絶縁層を介して前記上側導電体層及び前記下側導電体層を設ける、導電体層工程と
    を備えており、
    前記接続前基板準備工程において、前記受容孔は、前記磁性部材の前記貫通孔内を夫々通るように開けられる
    回路基板の製造方法。
  4. 請求項3記載の回路基板の製造方法であって、
    前記磁性部材は、軟磁性金属粉末をバインダで結着したものであり、
    前記軟磁性金属粉末は、扁平形状を有しており、
    前記バインダは、無機酸化物を主成分とするものである
    回路基板の製造方法。
  5. 請求項3又は請求項4記載の回路基板の製造方法であって、
    前記導電体層工程は、
    前記下側導電体層が形成された下側プリプレグを用意して、前記下側導電体層が下方に向くように前記下側プリプレグを前記主基板の下面の下に配置する、下側プリプレグ工程と、
    前記貫通孔内に樹脂を充填する、樹脂充填工程と、
    前記上側導電体層が形成された上側プリプレグを用意して、前記上側導電体層が上方に向くように前記上側プリプレグを前記主基板の上面の上に配置する、上側プリプレグ工程と、
    前記貫通孔内の樹脂を硬化させる、樹脂硬化工程と
    を備えており、
    前記磁性部材工程のうち前記磁性部材を前記キャビティ内に配置する磁性部材配置工程は、前記下側プリプレグ工程の後であって前記樹脂充填工程の前に実施される
    回路基板の製造方法。
  6. 請求項3又は請求項4記載の回路基板の製造方法であって、
    前記導電体層工程は、
    前記下側導電体層が形成された下側プリプレグを用意して、前記下側導電体層が下方に向くように前記下側プリプレグを前記主基板の下面の下に配置する、下側プリプレグ工程と、
    前記上側導電体層が形成された上側プリプレグを用意して、前記上側導電体層が上方に向くように前記上側プリプレグを主基板の上面の上に配置する、上側プリプレグ工程と、
    前記上側プリプレグと前記下側プリプレグとを上下から押圧して前記上側プリプレグと前記下側プリプレグとに含まれていた樹脂で前記貫通孔内を満たす、樹脂充満工程と、
    前記貫通孔内の樹脂を硬化させる、樹脂硬化工程と
    を備えており、
    前記磁性部材工程のうち前記磁性部材を前記キャビティ内に配置する磁性部材配置工程は、前記下側プリプレグ工程の後であって前記上側プリプレグ工程の前に実施される
    回路基板の製造方法。
  7. 請求項6記載の回路基板の製造方法であって、
    前記上側プリプレグ及び前記下側プリプレグに含まれている樹脂は、前記主基板を構成する樹脂と同じである
    回路基板の製造方法。
  8. 請求項2から請求項7までのいずれかに記載の回路基板の製造方法であって、
    前記接続前基板準備工程は、
    前記受容孔を前記基板材料に開ける、受容孔形成工程と、
    前記受容孔形成工程の後に、前記上側導電体層及び前記下側導電体層をエッチングして前記上側パターン及び前記下側パターンを夫々形成する、パターン形成工程と
    を備える、回路基板の製造方法。
  9. 請求項8記載の回路基板の製造方法であって、
    前記接続前基板準備工程は、
    前記受容孔形成工程の後であって前記パターン形成工程の前に、前記基板材料にメッキを施すメッキ工程を更に備えている
    回路基板の製造方法。
  10. 請求項2から請求項9までのいずれかに記載の回路基板の製造方法であって、
    前記導体ピンは、ピン部材の表面に接合用メッキが形成されたものであり、
    前記接続工程において、前記電流を流したことにより溶けた前記接合用メッキで、前記ピン部材と前記上側パターン及び前記下側パターンとを接続する
    回路基板の製造方法。
  11. 請求項10記載の回路基板の製造方法であって、
    前記接合用メッキの融点は、前記ピン部材の融点よりも低い
    回路基板の製造方法。
  12. 請求項11記載の回路基板の製造方法であって、
    前記ピン部材は銅からなり、前記接合用メッキは錫からなる
    回路基板の製造方法。
  13. 請求項2から請求項12までのいずれかに記載の回路基板の製造方法であって、
    前記接続工程において、前記導体ピンの上端に加える電圧と同極性の電圧を前記下側パターンにも加える
    回路基板の製造方法。
  14. 主基板と、上側導電体層と、下側導電体層と、導体ピンとを備える回路基板であって、
    前記上側導電体層は、上下方向において、前記主基板の上方に位置しており、
    前記下側導電体層は、前記上下方向において、前記主基板の下方に位置しており、
    前記導体ピンは、前記上下方向に延びており、
    前記導体ピンは、ピン部材の表面に接合用メッキが形成されたものであり、
    前記接合用メッキは、第1部位と、第2部位と、第3部位と、第4部位とを有しており、
    前記第1部位は、前記ピン部材の前記上下方向における上端に位置しており、
    前記第2部位は、接合部と、染み出し部とを有しており、
    前記第2部位の前記接合部は、前記上下方向と直交する直交方向において、前記ピン部材と前記上側導電体層とを接合しており、
    前記第2部位の前記染み出し部は、前記上下方向において、前記上側導電体層の真上に位置しており、
    前記第2部位の前記接合部の上面は、前記直交方向において前記ピン部材から前記上側導電体層に近づくほど、前記第2部位の前記染み出し部の上端に近づくように傾斜しており、
    前記第2部位の前記接合部の上面は、前記直交方向において前記上側導電体層から前記ピン部材に近づくほど、前記第1部位の上端に近づくように傾斜しており、
    前記第3部位は、接合部を有しており、
    前記第3部位の前記接合部は、前記直交方向において、前記ピン部材と前記下側導電体層とを接合しており、
    前記第4部位は、前記ピン部材の前記上下方向における下端に位置している
    回路基板。
  15. 請求項14記載の回路基板であって、
    前記第3部位は、染み出し部を有しており、
    前記第3部位の前記染み出し部は、前記上下方向において、前記下側導電体層の真下に位置しており、
    前記第3部位の前記接合部の下面は、前記直交方向において前記ピン部材から前記下側導電体層に近づくほど、前記第3部位の前記染み出し部の下端に近づくように傾斜しており、
    前記第3部位の前記接合部の下面は、前記直交方向において前記下側導電体層から前記ピン部材に近づくほど、前記第4部位の下端に近づくように傾斜している
    回路基板。
  16. 請求項14又は請求項15記載の回路基板であって、
    前記導体ピンは、主部を更に有しており、
    前記主部は、前記上下方向において前記主基板の両端に亘って延びており、
    前記直交方向において、前記主部の外周と前記主基板との間には隙間が存在しない
    回路基板。
  17. 請求項16記載の回路基板であって、
    前記ピン部材は、前記上下方向に延びる略円筒形状を有しており、
    前記ピン部材は、中央部を有しており、
    前記中央部は、前記上下方向における前記上側導電体層と前記下側導電体層との間の中間位置に位置しており、
    前記中央部は、前記主部の一部であり、
    前記ピン部材の前記上下方向における両端の径は、前記中央部の径よりも小さい
    回路基板。
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