JP2019535777A - スルホニル尿素胆汁酸誘導体の調製方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2016年11月29日に出願された米国仮特許出願第62/427,354号の利益を主張する。上記出願の全教示は参照により本明細書に組み込まれる。
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の調製方法に関し、
式中、
R1は以下からなる群から選択される:
1)置換または非置換−C1〜C8アルキル;
2)置換または非置換−C2〜C8アルケニル;
3)置換または非置換−C2〜C8アルキニル;
4)置換または非置換−C3〜C8シクロアルキル;
5)置換または非置換アリール;
6)置換または非置換アリールアルキル;
7)置換または非置換3〜12員ヘテロシクロアルキル;
8)置換または非置換ヘテロアリール;
9)置換または非置換ヘテロアリールアルキル;および
10)NR2R3;式中、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素、置換または非置換−C1〜C8アルキル、置換または非置換−C2〜C8アルケニル、置換または非置換−C2〜C8アルキニル、置換または非置換−C3〜C8シクロアルキルから選択される。あるいは、R2およびR3は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換されていてもよい3〜12員の複素環を形成する。
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の調製方法に関し、式中、R1は先に定義された通りである。
の調製方法に関する。
スキーム1
PG1は、アセチル、TBS、TES、TMS、TIPS、TBDPS、THP、MOM、MEM、またはSEMなどであるがこれらに限定されないヒドロキシル保護基である。好ましくは、PG1はTBSである。PG2は、TMSまたはTESなどであるがこれらに限定されないシリル基である。好ましくは、PG2はTMSである。R4は置換または非置換フェニルであり;好ましくは、R4はフェニルである。
本発明は、工程1〜8、スキーム2〜5に関連してよりよく理解され、ここで、PG1、R4、およびPG2は、他に示さない限り、先に定義された通りである。当業者には明らかなように、本発明の方法は、適切な反応物を代用することによって実施することができ、工程自体の順序は変えることができる。
化合物1,3α−ヒドロキシ−7−ケト−5β−コラン−24−酸(KLCA)は、文献の手順、例えば、Organic Process Research & Development、6(5)、665−669;2002年に記載の手順に従って、CDCAから大規模に調製することができる。
工程2は、中間体イソシアネート化合物2aを生成するクルチウス転位による化合物2の化合物3への変換である。一態様では、イソシアネート中間体2aは、高温で、DIPEAまたはTEAなどであるがこれらに限定されない有機塩基の存在下で、化合物2をDPPAなどであるがこれに限定されない適切なアシルアジド形成試薬と反応させることによって、イン・サイチュで直接生成される。好ましい有機塩基はDIPEAである。一態様では、高温は50〜120℃である。一態様では、温度は60〜110℃である。一態様では、温度は80〜90℃である。他の態様では、イソシアネート中間体2aを、当業者に周知のアシルアジド合成手順により、最初に−10〜25℃などのより低い温度で、化合物2のカルボキシル基をアシルアジド中間体2bに変換することによって生成し、次いで、アシルアジド中間体2bを、50〜120℃などの高温で加熱すると、イソシアネート中間体2aに変換する。イソシアネート中間体2aを、ベンジルアルコールまたは置換ベンジルアルコールR4CH2OHと反応させて化合物3を得る。工程2の一態様では、R4CH2OHと反応させる前にイソシアネート中間体2aを単離する。好ましい一態様では、イソシアネート中間体2aをイン・サイチュで生成させ、粗生成物をR4CH2OHと反応させて化合物3を直接得る。
工程3は、化合物3の保護基PG1を除去することによる、化合物4の形成である。保護基は、当業者に周知のように適切な脱保護条件下で除去することができる。例えば、PG1がシリル基である場合、TBAFなどであるがこれに限定されない脱保護試薬、またはHClなどの酸によって除去することができる。好ましくは、化合物3は、プロトン性溶媒中で酸で処理される。工程3の一態様では、工程2からの化合物3をさらに精製することなく直接使用する。好ましくは、化合物3を、MeOH、EtOH、iPrOH、H2Oまたはこれら溶媒の2種以上の混合物などであるがこれらに限定されないプロトン性溶媒中で、または上記プロトン性溶媒とTHF、DCM、EtOAc、アセトニトリルもしくはトルエンなどであるがこれに限定されない非プロトン性溶媒との混合物中で、HClなどの酸で処理する。好ましい態様では、溶媒はMeOHである。他の好ましい態様では、溶媒はEtOHである。反応は、−10〜50℃の範囲の温度で実施することができる。好ましい態様では、反応温度は0〜30℃である。他の好ましい態様では、反応温度は約25℃である。さらに他の好ましい態様では、化合物3を室温でMeOH中のHClで処理して化合物4を得る。化合物4をMeOHから結晶化して、85%を超える純度の化合物4を得ることができる。一態様では、得られた化合物4の純度は90%より大きい。一態様では、得られた化合物4の純度は95%より大きい。
工程4は、DCMおよびTHFなどであるがこれらに限定されない非プロトン性溶媒中、塩基の存在下で、化合物4をシリル化剤と反応させてシリルエーテル化合物5を形成することである。
工程5は、化合物5とアセトアルデヒドとのアルドール反応による中間体化合物5aの生成、続いてBF3試薬またはTi(OiPr)4などであるがこれらに限定されないルイス酸の存在下での脱離による化合物6の生成である。工程5の一態様では、ルイス酸はBF3・Et2OなどのBF3の付加物である。反応は、DCMなどであるがこれに限定されない非プロトン性溶媒中で行われる。反応温度は、約−78℃〜室温(約25℃)が好ましい。一態様では、反応温度は約−78〜約−50℃である。他の好ましい態様では、反応温度は約−60℃である。
工程6では、工程5からの化合物6を接触水素化により化合物7に変換して、ベンジルカルバメート保護基を除去し、一工程でオレフィンを還元する。工程6の一態様では、工程5の後処理後に得られた粗生成物6を精製することなく直接使用する。工程6の一態様では、粗生成物6はE−およびZ−オレフィン異性体(6A)の両方を含む。Z−異性体の割合は、0〜50%の範囲が好ましい。
工程7は、塩基性条件下で、化合物7の6β−エチル異性体から6α−エチル異性体、化合物8へのエピマー化である。工程7の一態様では、6β−エチル異性体および6α−異性体の両方を含む工程6から得られた粗生成物は、さらなる精製なしで工程7において使用される。
工程8aは、式IIの7α−ヒドロキシ化合物を形成するための化合物8の7−ケトンの還元である。適切な還元剤としては、LiBH4、NaBH(OAc)3およびNaBH4が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい還元剤はNaBH4である。好ましい一態様では、化合物8を含む工程7からの粗反応混合物は、例えば混合物を約0℃に冷却し、NaBH4などの還元剤を添加することによる後処理なしで、直接工程8aにおいて使用される。他の態様では、粗化合物8を、工程7の後に、例えば標準的な水性後処理により単離し、さらに精製することなく工程8で直接使用する。
本発明はまた、スキーム2に示すように、化合物(II)から出発する、式(I)の化合物の調製方法を含む。
スキーム2
本発明の方法はまた、スキーム3に記載の方法に従って、化合物(II)から出発する、化合物(III)の調製方法を含む。
スキーム3
他の実施形態では、本発明は、スキーム4に示すように、式(I)の化合物のジエチルアンモニウム塩の結晶形の調製方法を提供する。
スキーム4
上記方法は、溶液中で式(I)の化合物を過剰のジエチルアミンで処理し、それによって式(IV)としてスキーム4に示す式(I)の化合物のジエチルアンモニウム塩を形成することを含む。一実施形態では、式(I)の化合物を、スキーム2に示す方法の粗生成物としてのジエチルアミンと反応させる。すなわち、式(I)の化合物は、化合物を単離および/または精製することなくジエチルアミンと反応させることができる。他の実施形態では、式(I)の化合物は、ジエチルアミンとの反応の前に単離および/または精製される。
他の実施形態では、本発明は、スキーム5に示すように、化合物(III)のジエチルアンモニウム塩の結晶形の調製方法を提供する。
スキーム5
スキーム5は、好ましくは結晶質で高純度の生成物12、すなわち化合物(III)のジエチルアンモニウム塩の形成を記述する。一態様では、スキーム3の方法に従う粗化合物(III)は、さらに精製することなく酸性後処理後に使用される。他の実施形態では、化合物(III)は、ジエチルアミンとの反応の前に単離および/または精製される。この方法で使用するのに適した溶媒は、アセトン、酢酸イソプロピルおよび酢酸エチルを含むが、これらに限定されない。好ましくは、溶媒はアセトンである。アセトン中のジエチルアミンで粗化合物(III)を処理すると、化合物12は結晶性物質として溶液からゆっくり結晶化する。塩形成プロセスにおけるジエチルアミンと化合物(III)とのモル比は、約1:1〜約10:1の範囲が好ましい。
他の実施形態では、本発明は、式(IV)のジエチルアンモニウム塩から出発する、式(I)の化合物の非晶質固体形態の調製方法を提供する。この方法をスキーム6に示す。
スキーム6
上記方法は、式(IV)の化合物を溶液中の酸で処理して式(I)の化合物を形成し、次いで式(I)の化合物の非晶質固体形態を単離する工程を含む。一態様では、使用される酸はクエン酸である。他の態様では、使用される酸はHClである。
他の実施形態では、本発明は、化合物12から出発する、化合物(III)の非晶質固体形態の調製方法を提供する。この方法をスキーム7に示す。
スキーム7
上記方法は、化合物12を溶液中の酸と反応させて、化合物(III)を調製すること、および化合物(III)の非晶形を単離することを含む。一態様では、使用される酸はクエン酸である。他の態様では、酸はHClである。一実施形態では、EtOAc、DCMまたはiPrOAcなどであるがこれらに限定されない有機溶媒中の化合物12の溶液を、酸の水溶液で洗浄することによって、化合物12を酸と反応させる。一態様では、有機溶媒はEtOAcである。一態様では、酸性水溶液は水中の10%クエン酸である。好ましくは、上記方法は、有機相を乾燥および濃縮して式IIIの化合物の非晶質固体形態を提供することをさらに含む。他の実施形態では、化合物12の溶液を酸で洗浄し、次いで溶媒をメタノールに交換する。メタノール溶液を水に添加して沈殿物を形成し、これを好ましくは濾過によって単離して、非晶質固体形態の化合物IIIを得る。
以下に挙げるのは、本発明を記述するために使用される様々な用語の定義である。これらの定義は、個々にまたはより大きなグループの一部としてのいずれかで、特定の場合に特に限定されない限り、本明細書および特許請求の範囲を通して使用されるときの用語に適用される。
以下のスキームおよび例の説明において使用されている略語は、以下の通りである:
アセチルの場合はAc;
酢酸の場合はAcOH;
アセトニトリルの場合はACN;
アゾビスイソブチロニトリルの場合はAIBN;
水の場合はaq;
ジ−tert−ブチル−ジカーボネートの場合はBoc2O;
t−ブトキシカルボニルの場合はBoc;
過酸化ベンゾイルの場合はBPO;
ベンゾイルの場合はBz;
ベンジルの場合はBn;
カリウムtert−ブトキシドの場合はt−BuOK;
トリブチルスズヒドリドの場合はBu3SnH;
塩化ナトリウム水溶液の場合はブライン;
n−ブチルリチウムの場合はn−BuLi;
i−ブチルリチウムの場合はi−BuLi;
t−ブチルリチウムの場合はt−BuLi;
tert−ブタノールの場合はt−BuOH;
臭化テトラブチルアンモニウムの場合はBu4NBr;
塩化テトラブチルアンモニウムの場合Bu4NCl;
ヨウ化テトラブチルアンモニウムの場合はBu4NI;
カルボベンジルオキシの場合はCbz;
カルボニルジイミダゾールの場合はCDI;
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンの場合はDBU;
N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドの場合はDCC;
1,2−ジクロロエタンの場合はDCE;
水素化ジイソブチルアルミニウムの場合はDIBAL−H;
N,N−ジイソプロピルエチルアミンの場合はDIPEAまたは(i−Pr)2EtN;
1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3−(1H)−オンの場合はデス−マーチンペルヨージナン;
4−ジメチルアミノ−ピリジンの場合はDMAP;
1,2−ジメトキシエタンの場合はDME;
N,N−ジメチルホルムアミドの場合はDMF;
ジメチルスルホキシドの場合はDMSO;
ジフェニルホスホリルアジドの場合はDPPA;
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドの場合はEDC;
N−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩の場合はEDC・HCl;
酢酸エチルの場合はEtOAc;
エタノールの場合はEtOH;
ジエチルエーテルの場合はEt2O;
当量の場合はeq.;
9−フルオレニルメトキシカルボニルの場合はFmoc;
O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートの場合はHATU;
時間の場合はhrs;
カリウムビス(トリメチルシリル)アミドの場合はKHMDS;
フェニルの場合はPh;
フェニルリチウムの場合はPhLi;
リチウムジイソプロピルアミドの場合はLDA;
リチウムビス(トリメチルシリル)アミドの場合はLiHMDS;
メトキシメチルの場合はMOM;
2−メトキシエトキシメチルの場合はMEM;
メチルt−ブチルエーテルの場合はMTBE;
メシルの場合はMs;
分の場合はmin;
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドの場合はNaHMDS;
N−メチルモルホリンN−オキシドの場合はNMO;
一晩の場合はo/n;
二クロム酸ピリジニウムの場合はPDC;
酢酸イソプロピルの場合はi−PrOAc;
フェニルの場合はPh;
p−メトキシベンジルの場合はPMB;
室温の場合はRTまたはrt;
飽和の場合はsat.;
(トリメチルシリル)エトキシメチルの場合はSEM;
フッ化テトラブチルアンモニウムの場合はTBAF;
tert−ブチルジメチルシリルの場合はTBS;
トリエチルアミンの場合はTEAまたはEt3N;
トリフルオロ酢酸の場合はTFAまたはCF3COOH;
テトラヒドロフランの場合はTHF;
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンの場合はTMEDA;
トリフェニルホスフィンの場合はTPPまたはPPh3;
トシルまたは−SO2−C6H4CH3の場合はTs;
p−トリルスルホン酸の場合はTsOH;
トリメチルシリルの場合はTMS;
塩化トリメチルシリルの場合はTMSCl;
トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルの場合はTMSOTf;
tert−ブチル(ジメチル)シリルの場合はTBS;
tert−ブチル(ジメチル)シリルクロリドの場合はTBSCl;
トリエチルシリルの場合はTES;
tert−ブチル(ジフェニル)シリルの場合はTBDPS;
トリイソプロピルシリルの場合はTIPS;
テトラヒドロピラニルの場合はTHP;
トリス(トリメチルシリル)シランの場合はTTMSSまたは(Me3Si)3SiH;
tert−ブチルメチルエーテルの場合はTBME;
トリフルオロメタンスルホン酸無水物の場合はTf2O;
薄層クロマトグラフィーの場合はTLC;
ヘキサメチルジシラザンの場合は(TMS)2NH;
トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルの場合はTMSOTf;
過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムの場合はTPAP;
トリフェニルホスフィンの場合はTPPまたはPPh3;
塩化トリチルの場合はTrCl。
本発明の化合物および方法は、例示としてのみ意図され、本発明の範囲を限定することを意図しない、以下の例に関連してよりよく理解される。開示された実施形態に対する様々な変更および修正は、当業者には明らかであり、本発明の化学構造、置換基、誘導体、配合および/または方法に関する変更および修正を含むがこれらに限定されない変更および修正は、本発明の趣旨および添付の特許請求の範囲から逸脱せずに行ってよい。
5℃でN2下の50Lフラスコにおいて、無水THF(20.0L、8v)および無水DMF(5.0L、2v)中の化合物1(2.5kg、6.4mol、1.0当量)の溶液に、イミダゾール(2.6kg、38.4mol、6.0当量)を少しずつ添加し、内部温度を5℃未満に維持した。無水トルエン(2.5L、1v)中のTBSCl(2.10kg、14.1mol、2.2当量)の溶液をゆっくり添加し、内部温度を10℃未満に維持した。反応混合物を15±5℃で約2時間撹拌し、化合物1が0.5%以下になるまでHPLCでモニターした。
全反応工程中、窒素ガスを連続的に掃引したフラスコ中で、化合物2−E(103g、約204mmol)を無水トルエン(800mL、8v)に溶解した。DIPEA(71.3mL、409mmol、2当量)を添加し、得られた混合物を約85℃に加熱した。無水トルエン(160mL、2v)中のDPPA(62g、225mmol、1.1当量)の溶液をゆっくり滴下して、添加中の内部温度を約85±5℃に維持した。約2〜3時間でDPPAの添加が完了した後、反応混合物をさらに約85℃でさらに2〜3時間加熱した。次いで、BnOH(24.35g、225mmol、1.1当量)を添加し、続いてDBU(62.3g、409mmol、2当量)を添加した。
最後の工程からの粗化合物3−E(約112g、約183mmol)のMeOH(500ml、4.4v)溶液に、室温で37%HCl水溶液(1.26mL)を添加した。約30分後に固体生成物が沈殿し始めた。室温で一晩撹拌した後、得られた固体沈殿物を濾過により回収し、冷MeOH(約50〜100mL、0.5v〜1v)ですすぎ、高真空下、30℃で一晩乾燥させ、白色結晶性固体化合物4−Eを得た(56.8g、KCLAからの4工程について全収率62.4%、UV210nmでのHPLC純度=99.4%)。LC−MS、ES+(m/z):513.37(M+NH4 +)。
0℃でN2下、無水CH2Cl2(900mL、20v)中の化合物4−E(45g、91mmol)およびトリエチルアミン(101mL、726mmol、8当量)の溶液に、TMSOTf(82mL、454mmol、5当量)を30分かけて添加し、内部温度を5℃未満に維持した。0℃で約2時間撹拌した後、TLCはsmの完全な消費を示した。次いで、反応溶液を飽和NaHCO3溶液(400mL、約9v)に0℃で3時間かけてゆっくり添加し、内部温度を10℃未満に維持した。得られた有機層を分離し、水(3×1L)、ブライン(500mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣の油状物をヘキサン(1L)に再溶解し、水(1L)、飽和NaHCO3(800mL)、水(800mL)、ブライン(500mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、高真空下でさらに乾燥させ、白色個体として化合物5−E(62.7g)を得て、これを直接次の工程に用いた。
−60℃(内部温度)でN2下、無水DCM(570mL、約9v)中の化合物5−E(61g、約81mmol)の溶液に、冷CH3CHO(12.09mL、214mmol、2.5当量)を添加し、続いてBF3.Et2O(54.3mL、428mmol、5当量)をゆっくり滴下して、内部温度を−60℃未満に維持した。
方法A
THF(30mL、3v)およびEtOH(30mL、3v)中の化合物6−E(10g、約19.1mmol、前の工程からの粗生成物)の混合物に、室温(約25℃)でPd/Cを添加した(乾燥基準で50%の水、10%のPdを含み、1.02g、0.48mmol、0.025当量)。反応混合物を室温でH2バルーン下で3時間撹拌し、LC−MSおよびHPLCによりモニターした。完了したら、触媒をセライトで濾過し、EtOH(2×10mL)ですすぎ、化合物7を含む濾液を直接次の工程に用いた。LC−MS、ES+(m/z):390.34(M+1)。
工程6b−1において、EtOH中の化合物6−Eの溶液(10v)、湿潤10%Pd/C(50%の水、25重量%)を水素化反応器に投入し、10重量%Pd/Cを小規模で使用した。反応器を真空にし、次いで、窒素雰囲気で不活性化し、次いで、2〜3気圧に水素圧を加えた。2〜3気圧に水素圧を加える手順を3回繰り返す。溶液を25±5℃および2〜3気圧の水素雰囲気で約12時間撹拌した。
乾燥DCM(200mL)中の4−(tert−ブチル)ベンゼンスルホンアミド10A(20g、94mmol)およびトリエチルアミン(32.7mL、234mmol、2.5当量)の溶液に、0℃でクロロギ酸フェニル(14.12ml、113mmol、1.2当量)を少しずつ添加した。0℃で4〜6時間撹拌した後、反応混合物をDCM(約300mL)で希釈し、H2O(2×200mL)、10%クエン酸(2×200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機層を約35℃で減圧下で約100mLに濃縮した。大量の固体生成物が結晶化し、得られたスラリーを一晩室温に冷却した。固体沈殿物を濾過により回収し、冷DCM(3×10mL)ですすぎ、乾燥させ、所望の生成物フェニル((4−(tert−ブチル)フェニル)スルホニル)カルバメート10D(19.5g、収率75%)を得た。LC−MS、ES−(m/z):332.10(M−1)。
方法A:
乾燥THF(8mL、8v)中の化合物9−E HCl塩(1g、約2.1mmol)およびトリエチルアミン(0.83mL、5.99mmol、3当量)の混合物に、0℃でフェニル((4−(tert−ブチル)フェニル)スルホニル)カルバメート(10D)(666mg、2.0mmol、約0.95当量)を添加した。0℃で約5分間撹拌した後、氷/水浴を取り外し、反応混合物を室温で約3時間撹拌し、HPLCおよびLC−MSでモニターした。完了したら、反応混合物をEtOAc(約30mL)で希釈した。有機層を分離し、H2O(30mL)、飽和NaHCO3(30mL)、H2O(30mL)、10%クエン酸水溶液(2×30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、粗化合物(III)(1.4g)を得て、それを塩形成のための直接次の工程に用いた。LC−MS、ES−(m/z):629.40(M−1)。
500mLの丸底フラスコに、化合物9−E(30g、HCl塩、約70mmol、HPLC−CADによるHPLC純度92.8%)、トルエン(6v、180mL)およびイソプロパノール(3v、90mL)を投入し、白色懸濁液を形成し、トリエチルアミン(30mL、3当量)を添加して混濁混合物を形成し、氷/水浴で約5℃に冷却し、化合物10D(22.2g、1当量)をバッチ方式で添加し、わずかに発熱を伴い、温度を約1℃上昇させ、室温に温め、室温で一晩撹拌した。LC−MSおよびHPLCによるIPCは反応の完了を示し、酢酸エチル(10v、300mL)で希釈した。10%クエン酸水溶液(300mL)および水(300mL×2)で洗浄し、有機物をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、白色泡状物/ゴム状物(約65g)として粗化合物(III)を得て、それをそのまま次の工程に用いた。
アセトン(7mL、5v)中の化合物(III)(1.4g、約2.1mmol、最終工程、例8、方法Aからの粗生成物)の溶液に、ジエチルアミン(0.31mL、3.0mmol、1.5当量)を添加した。得られた溶液を室温で静置して、結晶を形成させた。約48時間後、得られた無色結晶性固体を濾過により回収し、冷アセトン(2×1.5mL)ですすいで、無色結晶性固体として化合物12を得た(1.1g、2工程で化合物8−Eから収率約67%)。LC−MS、ES−(m/z):629.40(M−1)。
例9aからの化合物12をMeOH(約4v)に溶解し、淡黄色溶液を形成し、次いで溶液を真空下(浴温約35℃)で濃縮し、濃い淡黄色シロップを得た。アセトン(約8〜約10V)を投入し、得られた混合物を35℃に加熱し、化合物12を播種した。次いで溶液を室温にゆっくり冷却し、室温で18時間熟成させ、濾過し、冷アセトンで洗浄した。湿ったケークを乾燥させ、白色固体として化合物12(HPLC−CADによるHPLC純度96.8%)を得た。X線粉末回折(XRPD)、熱重量分析(TGA)および示差走査熱量測定(DSC)によって生成物を特徴付けた。
方法A:
化合物12(500mg、0.71mmol)をEtOAc(20mL、40v)に溶解し、10%クエン酸(2×15mL)、H2O(2×15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮乾固させ、無色固体として化合物(III)(440mg、収率98%)を得た。LC−MS、ES−(m/z):629.40(M−1)。
反応器に、化合物12(215g)、酢酸エチル(10v、2.1L)および10%クエン酸水溶液(6v、1.2L)を投入した。混合物を15分間撹拌し、層を分離した。有機層を水で洗浄した(6v×2、1.2L×2)。次いで有機層を減圧下でメタノール(400mL×3回)に溶媒交換して、メタノール溶液(約1L)を得た。溶液を0.2μmインラインフィルターを通してポリッシュ濾過した。ジャケット付き反応器に水(3L、約15v)を入れ、40℃に加熱した。メタノール溶液をゆっくり添加し、白色スラリーを形成させた。白色スラリーを40℃で1時間熟成させ、ゆっくり室温に冷却し、次いで室温で18時間さらに熟成させた。このスラリーを濾紙を用いてフリット漏斗で真空濾過し、水(約200mL、約1v)で洗浄し、湿ったケーク(407g)を得た。恒量になるまで濾過ケークを37℃で真空下(N2の小流を用いて)48時間乾燥させて、白色固体として化合物III(180.1g、収率94%)を得た。生成物のXRPDパターンは、それが非晶質固体であることを示している。
Claims (20)
- 式Iの化合物の非晶質固体形態の調製方法であって:
式中、
R1は、以下からなる群から選択される:
1)置換または非置換−C1〜C8アルキル;
2)置換または非置換−C2〜C8アルケニル;
3)置換または非置換−C2〜C8アルキニル;
4)置換または非置換−C3〜C8シクロアルキル;
5)置換または非置換アリール;
6)置換または非置換アリールアルキル;
7)置換または非置換3〜12員ヘテロシクロアルキル;
8)置換または非置換ヘテロアリール;
9)置換または非置換ヘテロアリールアルキル;および
10)NR2R3;式中、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素、置換または非置換−C1〜C8アルキル、置換または非置換−C2〜C8アルケニル、置換または非置換−C2〜C8アルキニル、置換または非置換−C3〜C8シクロアルキルから選択され、またはR2およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって3〜12員の複素環を形成し;
前記方法は以下の工程:
a)7−ケトリソコール酸をヒドロキシル保護試薬と反応させて化合物2を生成し;
式中、PG1はヒドロキシル保護基であり;
b)R4CH2OHの存在下で化合物2をアジド源と反応させて化合物3を生成し:
式中、R4は置換または非置換フェニルであり;
c)化合物3を脱保護して化合物4を生成し:
d)塩基の存在下で化合物4をシリル化剤と反応させて化合物5を生成し:
式中、PG2はシリル基であり;
e)ルイス酸の存在下で化合物5をアセトアルデヒドと反応させて化合物6を生成し:
f)化合物6を水素化して化合物7を生成し:
g)プロトン性溶媒またはプロトン性溶媒と非プロトン性溶媒の混合物中で化合物7を塩基と反応させて化合物8を生成し:
h)化合物8を還元して化合物(II)を生成し;化合物(II)は酸で必要に応じてさらに酸性化されてもよく:
i)必要に応じて、化合物(II)を酸であるHAと反応させて塩9を形成し、
j)化合物(II)または塩9をスルホンアミド試薬と反応させて式(I)の化合物を形成し:
k)式(I)の化合物をジエチルアミンで処理し、式(IV)の化合物を生成し:
および
l)式(IV)の化合物を酸で処理し、それによって式(I)の化合物の非晶形を生成すること
を含む、式Iの化合物の非晶質固体形態の調製方法。 - R1が
である、請求項1に記載の方法。 - 工程a)において、ヒドロキシル保護試薬がTBSClである、請求項1または2に記載の方法。
- 工程b)において、アジド源がDPPAである、請求項1または2に記載の方法。
- 工程c)において、化合物3をメタノール中のHClとの反応により脱保護する、請求項1または2に記載の方法。
- 工程d)において、シリル化剤がTMSOTfである、請求項1または2に記載の方法。
- 工程e)において、ルイス酸がBF3 .Et2Oである、請求項1または2に記載の方法。
- 工程g)において、塩基がNaOHである、請求項1または2に記載の方法。
- 工程h)において、還元剤がNaBH4である、請求項1または2に記載の方法。
- 工程j)において、スルホンアミド剤が10Eで表され、
式中、R1は請求項1に定義された通りである、請求項1に記載の方法。 - 工程j)において、スルホンアミド試薬が式10A、10B、10Cおよび10Dの化合物から選択され:
式中、R5はアルキルまたはアリールである、請求項2に記載の方法。 - 式3の化合物であって、
式中、PG1はヒドロキシル保護基であり、R4はフェニルまたは置換フェニルである、式3の化合物。 - 式4の化合物であって、
式中、R4はフェニルまたは置換フェニルである、式4の化合物。 - 式5の化合物であって、
式中、PG2はシリル基であり、R4はフェニルまたは置換フェニルである、式5の化合物。 - 式6の化合物であって、
式中、R4はフェニルまたは置換フェニルである、式6の化合物。 - 以下の式の化合物、
またはその塩。 - 以下の式の化合物、
またはその塩。 - 式IVの化合物であって、
式中、
R1は以下からなる群から選択される:
1)置換または非置換−C1〜C8アルキル;
2)置換または非置換−C2〜C8アルケニル;
3)置換または非置換−C2〜C8アルキニル;
4)置換または非置換−C3〜C8シクロアルキル;
5)置換または非置換アリール;
6)置換または非置換アリールアルキル;
7)置換または非置換3〜12員ヘテロシクロアルキル;
8)置換または非置換ヘテロアリール;
9)置換または非置換ヘテロアリールアルキル;および
10)NR2R3;式中、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素、置換または非置換−C1〜C8アルキル、置換または非置換−C2〜C8アルケニル、置換または非置換−C2〜C8アルキニル、置換または非置換−C3〜C8シクロアルキルから選択され、またはR2およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって3〜12員の複素環を形成する、式IVの化合物。 - 式Iの化合物の調製方法であって:
式中、
R1は以下からなる群から選択される:
1)置換または非置換−C1〜C8アルキル;
2)置換または非置換−C2〜C8アルケニル;
3)置換または非置換−C2〜C8アルキニル;
4)置換または非置換−C3〜C8シクロアルキル;
5)置換または非置換アリール;
6)置換または非置換アリールアルキル;
7)置換または非置換3〜12員ヘテロシクロアルキル;
8)置換または非置換ヘテロアリール;
9)置換または非置換ヘテロアリールアルキル;および
10)NR2R3;式中、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素、置換または非置換−C1〜C8アルキル、置換または非置換−C2〜C8アルケニル、置換または非置換−C2〜C8アルキニル、置換または非置換−C3〜C8シクロアルキルから選択され、またはR2およびR3はそれらが結合している窒素原子と一緒になって3〜12員の複素環を形成し;
前記方法は以下の工程:
a)式(I)の化合物をジエチルアミンで処理して式(IV)の化合物を生成し:
および
b)式(IV)の化合物を酸で処理し、それによって式(I)の化合物の非晶形を生成すること
を含む、式Iの化合物の調製方法。 - 化合物(II)の生成方法であって、
以下の工程、
a)7−ケトリソコール酸をヒドロキシル保護試薬と反応させて化合物2を生成する工程;
式中、PG1はヒドロキシル保護基である;
b)R4CH2OHの存在下で化合物2をアジド源と反応させて化合物3を生成する工程:
式中、R4は置換または非置換フェニルである;
c)化合物3を脱保護して化合物4を生成する工程:
d)塩基の存在下で化合物4をシリル化剤と反応させて化合物5を生成する工程:
式中、PG2はシリル基である;
e)ルイス酸の存在下で化合物5をアセトアルデヒドと反応させて化合物6を生成する工程:
f)化合物6を水素化して化合物7を生成する工程:
g)プロトン性溶媒またはプロトン性溶媒と非プロトン性溶媒の混合物中で化合物7を塩基と反応させて化合物8を生成する工程:
および
h)化合物8を還元し、それによって化合物(II)を生成する工程、
を含む、化合物(II)の生成方法。
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