本明細書及び特許請求の範囲の全体にわたって、用語“含む”、“有する”及び“含んでいる”は、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、非排他的な意味で使用される。同様に、用語“含有する”及びその文法上の変形は非限定を意図し、リストにおける項目の列挙は、挙げられた項目に代えて、又は追加できる他の類似の項目を排除するものではない。
本明細書及び添付の特許請求の範囲のために、用語“約”が、1個以上の数又は数値的範囲に関連付けて用いられた場合、範囲に含まれるすべての数値を含むと理解されるべきであって、記載された数値の上限及び下限を拡張することによって範囲が変更される。端点による数値範囲の列挙は、整数等のすべての数を含み、当該範囲内に含まれるその分数(例えば、1〜5の記載は、1、2、3、4及び5に加え、例えば1.5、2.25、3.75、4.1等その分数も含む)及び当該範囲内のあらゆる範囲を含む。範囲が下限のリストから上限のリストのように記載される場合、範囲は、任意の1つの記載された下限から任意の1つの記載された上限までとして定義される。
本明細書では、商品名が大文字で示されている。
1つの実施の形態において、本明細書及び特許請求の範囲のために用いられた場合、語句“バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物”は、細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の芽胞、細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の栄養細胞、1種以上の細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の生成物、細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の固体培養物、細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の培養上清、及び細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の無細胞抽出物の1つ又は組み合わせを意味する。
他の実施の形態では、語句“バチルス・チューリンゲンシスRTI545”の生物学的に純粋な培養物”は、細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の芽胞、細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の栄養細胞、1種以上の細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の生成物、及び細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の固体培養物の1つ又は組み合わせを意味する。本実施の形態の1つの変形では、当該語句は、細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の芽胞を意味してもよい。
さらに他の実施の形態では、語句“バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物”は、細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の培養上清、及び細菌株の生物学的に純粋な発酵培養の無細胞抽出物の1つ又は組み合わせを意味する。
特に、“バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物”は、生物学的に純粋な培養物の芽胞、栄養細胞又は無細胞抽出物の形態であってもよい。
本明細書及び特許請求の範囲のために用いられた場合、語句“植物有害生物”は、植物に対して有害な及び/又は病原性のあらゆる有害生物を意味し、植物有害生物は、限定されずに昆虫、寄生虫、線虫、真菌、細菌、又はウイルス等を含む。
イネ科の植物(fescue grass)の土壌から単離された新たな植物関連細菌が本明細書で提供され、“RTI545”とされた。この株は、配列解析に基づいてバチルス・チューリンゲンシス株であることが同定されたが、当該株は、B.チューリンゲンシス株でよく見られる結晶タンパク質に関する遺伝子を欠く。予期せぬことに、RTI545株は、強い昆虫忌避活性を示すが、直接的接触アッセイ及び選択摂食アッセイでは昆虫の幼虫を殺さなかった。本明細書で提供される組成物及び方法は、植物の成長に有益で、植物有害生物に対する保護をもたらすために、植物、植物の一部、植物の種子、植物の根、又は土壌に送達されるバチルス・チューリンゲンシスRTI545株の生物学的に純粋な培養物を含む。成長の利益及びもたらされる保護は、改善された苗の活力、改善された根の成長、改善された植物の成長、改善された植物の健康、増加した収穫量、改善された外観、改善された植物有害生物への抵抗性、減少した病原性感染、又はその組み合わせ等である。
植物又は植物の一部に組成物を送達することは、葉の一部のような地上部等の植物のあらゆる部分、及び苗、移植片、挿し木(例えば、茎、根、葉、及び類似するもの)、根茎、胞子、苗(例えば、サトウキビ)、球根、球茎、塊茎、若しくはその一部、又は完全な植物が得られる他の植物組織のような植物を繁殖させるための植物の一部に送達することを含む。植物又は植物の種子の周辺の土壌若しくは成長培地、又は植物を植える若しくは植物の種子を植える前に土壌若しくは成長培地に送達することは、植える時点での組成物の畝間への適用を含み、組成物の土壌又は成長培地への組み入れ又は混合、例えば土壌潅注による土壌又は成長培地の表面への組成物の適用、及び類似のものが含まれる。
1つの実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545株が、植物、植物の一部、植物の種子、植物の根又は土壌に、植物根圏でのRTI545株の確立を介して化学殺虫剤の防除を拡張するために化学殺虫剤と組み合わされて送達される。RTI545株によるこの昆虫防除の考えられる機序が図1に示されている。図1Aは、化学殺虫剤のみ(すなわちRTI545なし)で被覆された種子による昆虫防除を示す。殺虫剤(内側の円周囲の暗い帯)で被覆された植物の種子(内側の円)が図1Aの図のもっとも左に示されており、植物の種子は、植物根圏における水平のマークで表された植物害虫に取り囲まれている。図の中央の部分は、拡散した害虫から植物の種子の根を保護している殺虫剤とともにある発芽した種子を示す(保護が“X”印で表されている)。図のもっとも右には、根が化学殺虫剤の拡散領域を超えて成長したために、害虫からの植物の種子の根の保護が低下したことが示されている。図1Bは、植物の種子の被覆へのバチルス・チューリンゲンシスRTI545の芽胞の追加、又は畝間への適用がどのように殺虫剤被覆のみの使用を上回って昆虫防除を改善するかを示す。具体的には、図1Bの図のもっとも右は、根が化学殺虫剤の拡散領域を超えて成長しても、植物の根圏にバチルス・チューリンゲンシスRTI545がある結果として、植物の種子の根を害虫から継続的に保護されることを示す。一例では、植物の成長に利益をもたらし、害虫を防除するために、RTI545細胞で被覆された、あるいはRTI545で処理された種子が化学殺虫剤であるビフェントリン及び液体肥料の適用と組み合わせて植えられる。
RTI545株の単離及び特徴づけが本明細書に記載の実施例でさらに具体的に説明されている。実施例1は、BLASTを用いた、RTI545株の16S rDNA遺伝子(配列番号1)及びrpoB遺伝子(配列番号2)の配列とNCBI及びRDPデータベースにおける他の既知の細菌株との比較を説明する。この解析は、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)/チューリンゲンシス/アンシラシス(anthracis)分岐群の中にRTI545株を位置づけた。さらに、RTI545株と関連するバチルス属の系統発生解析がrpoB遺伝子に関してブートストラップ合意樹(1000回反復)を用いて行われた。rpoB遺伝子に関する合意樹が図2に示される。図2に示されるように、RTI545株がバチルス・セレウス/チューリンゲンシス/アンシラシス分岐群において独立した枝を形成することは、RTI545がバチルス・セレウス/チューリンゲンシス/アンシラシス分岐群に含まれる新たな株であることを示している。さらなる配列解析によって、RTI545株がB.チューリンゲンシス株でよく見られる結晶タンパク質に関する遺伝子を欠くことが明らかになった。
さらに、MUMmer−及びBLASTn−をベースとする平均ヌクレオチド同一性(ANI)計算及びUNIPEPT解析の両方を用いてバチルス属の関連する近い株とRTI545株とを比較するために、全ゲノム配列解析が行われ、その系統発生的分類が確認された。MUMmer及びBLASTnをベースとするANI計算の結果が下の表1に示されている。ANI及びUNIPEPT(データを示さない)両方の解析によって、B.チューリンゲンシス及びB.セレウス双方として示される株の公知の配列とRTI545との間にかなりの程度の配列類似性が明らかとなった。認められた株に対して最も高い配列類似性は、認められた株B.チューリンゲンシスBerliner ATCC10792に対してであった。さらに、全ゲノムに配列における以前から公知のそれらとの違いは、RTI545がバチルス・セレウス/チューリンゲンシス/アンシラシス分岐群に入る新たなバチルス・チューリンゲンシス株であることを示している。
上記の配列解析に基づいて、RTI545株が新規の株であることが同定され、これは本明細書においてバチルス・チューリンゲンシス株とされる。
RTI545の株は、特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に従って、米国バージニア州マナッサスのアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に2015年5月12日に寄託され、特許受託番号PTA−122161を有する。
いくつかの植物において、in vitro、温室及び野外試験等の様々な条件下で、バチルス・チューリンゲンシスRTI545株の成長促進、抗菌性、並びに昆虫、線虫及び真菌に対する防除活性を示す実験結果が本明細書における図3〜5及び実施例2〜17に提示されている。具体的には、バチルス・チューリンゲンシスRTI545株が植物の成長に有益で、サザン・コーン・ルートワーム(Southern corn rootworm、SCRW)等のルートワーム、コムギハリガネムシ(wheat wireworm)及びコーンハリガネムシ(corn wireworm)等のハリガネムシ(wireworm)、地虫複合有害生物、種トウモロコシウジ虫(seed corn maggot)及び種子ウジ虫(seed maggot)等の土壌中にすむウジ虫、ウエスタン・カスミカメムシ(Western plant bug、WPB)等のカスミカメムシ(plant bug)、線虫、並びにリゾクトニア種属等の真菌性病原体に対する防除をもたらすことが示されている。いくつかの場合、バチルス・チューリンゲンシスRTI545株での種子処理は、生物学的活性物質及び化学活性物質の組み合わせ又は化学活性物質のみをベースとする市販の製品と比較して同等又はより優れた結果をもたらす。
プレートアッセイにおけるいくつかの主な植物病原体に対するバチルス・チューリンゲンシスRTI545の拮抗特性が実施例2で説明され、株の植物ホルモン産生、アセトイン及びインドール酢酸(IAA)並びに栄養循環等の表現型形質が実施例3で説明される。
実施例4は、RTI545細胞とともにインキュベーションされたトウモロコシの種子に対する種子の発芽、根の成長、及び初期の成長における有利な効果を説明する。結果が、12日後のRTI545株存在下(図3A)及び非存在下(図3B)で成長したトウモロコシの苗の画像である図3A及び図3Bに示されている。図から分かるように、RTI545株の存在によって顕著な成長促進がみられた。
実施例5は、RTI545細胞を接種したトウモロコシの種子の初期の植物成長及び活力における有利な効果を説明する。滅菌された発芽トウモロコシの種子表面が2日間室温で、108CFU/mlのRTI545の懸濁液で接種された。続いて、接種された種子がポットに植えられ、温室でインキュベートされた。トウモロコシの芽のバイオマスの湿潤重量及び乾燥重量が42日の成長後に測定された。トウモロコシの芽のバイオマスの湿潤重量及び乾燥重量は、非接種の対照と比較してバチルス・チューリンゲンシスRTI545株を接種した植物において増加した。湿潤及び乾燥の両方のバイオマスでの有意な増加から識別されるように、RTI545株の存在によって顕著な成長促進が見られた。
実施例6は、予期できないRTI545株の昆虫忌避活性を説明する。ウエスタン・カスミカメムシ(WPB)に対する拮抗に関して、バチルス・チューリンゲンシスRTI545が培地なし、化学活性物質(O,S−ジメチルアセチルホスホラミドチオエート)、及びバチルス・チューリンゲンシス亜種kurstaki HD−1(HD−1)を含む対照とともに直接噴霧、選択摂食、及び非選択摂食アッセイで評価された。予期されるように、培地なし又はHD−1処理に関して、有意な死亡率(直接噴霧及び非選択摂食アッセイ)又は忌避性(選択摂食アッセイ)は見られなかったが化学対照は、WPBを殺し(直接噴霧及び非選択摂食アッセイ)、忌避させた(選択摂食アッセイ)。バチルス・チューリンゲンシスRTI545は、直接噴霧及び非選択摂食アッセイの両方で適用された場合に、WPBの有意な死亡率をもたらさなかったが、予期せぬことにRTI545は、WPBが選択アッセイ領域に置かれた124時間後に忌避作用を示した。具体的には、処理した及び非処理の食物源を含む容器にWPBが入れられた際、WPBが非処理の食物源のみを摂食することが観察された(データ示さず)。
サザン・コーン・ルートワーム(SCRW)の幼虫に対する拮抗に関して、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の細胞がトウモロコシの苗の選択摂食アッセイで評価され、水対照と比較された。水対照と比較された追加の処理は、i)バチルス・チューリンゲンシス亜種であるkurstaki HD−1(HD−1)、ii)化学対照CAPTURE LFR(A.I.=17.15% ビフェントリン)、及びiii)869培地とした。ろ紙が半分に切断され、各部分がペトリ皿に置かれ、処理又は脱イオン化された水が紙の各半分に適用された。1個の発芽したトウモロコシの種子が湿らせた半分のろ紙それぞれに置かれた。2齢幼虫が処理されたろ紙と非処理のろ紙との間の正中に置かれた。皿はパラフィルムで密封され、6日間維持された。6日後のRTI545細胞に係るプレートアッセイの画像が図4に示されており、すべてのプレートアッセイのデータが表IVにまとめられている。WPBに対する上述のアッセイで観察されたように、RTI545は予期せぬことに忌避されたが、SCRWの幼虫を殺さなかった。図4及び表IVに示されたように、RTI545培養物は、SCRWの幼虫を忌避させる点で優れていた。100%の幼虫が水で処理した半分のろ紙上に存在し、RTI545で処理したろ紙には幼虫はいなかった。これに対し、HD−1株では、幼虫が統計的には均等に処理と水対照に分かれた。化学対照では、約19%の幼虫が処理されたろ紙上に存在していた。表Vは同様の結果を示す。この結果は、RTI545株が予期せぬことに、トウモロコシの種子から昆虫を忌避させるが昆虫を殺さないという点で化学殺虫剤よりも優れていることを示す。
表VIはカノサミン、B.チューリンゲンシスRTI545株及びFD30のSCRWに対する忌避効果を比較し、昆虫に対するRTI545の忌避作用がカノサミンの産生によるものであることを示す。
実施例7は、RTI545上清に暴露したネコブセンチュウの、カノサミンと比較した忌避性及び卵の孵化の阻害を示す。表VII及びVIIIにまとめられたこの結果は、線虫に対するRTI545の効果が、カノサミンの産生によって起こるわけではないと考えられることを示唆する。
実施例8は、B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞でトウモロコシ及びダイズを処理することによる、昆虫圧力下での野外及び温室試験における成長及び収穫量に対する有利な効果を説明する。成長、収穫量、及びトウモロコシの有害生物であるハリガネムシ及び種子ウジ虫の防除に対する影響がウィスコンシン州での野外試験で評価された。温室で追加の実験が行われ、ハリガネムシの存在下での初期の植物成長への影響が評価された。
野外試験では、トウモロコシの種子が、1)MAXIM+APRON XLを含む化学的な真菌対照処理(“FC”とする)、2)FC+殺虫剤ビフェントリン0.125mg/種子、3)FC+PONCHO 1250(クロチアニジン 1.25mg/種子)及びVOTIVO(バチルス・フィルムスI−1582)、4)FC+PONCHO 250(クロチアニジン 0.25mg/種子)、5)FC+PONCHO 500(クロチアニジン 0.5mg/種子)及びVOTIVO (バチルス・フィルムスI−1582)、及び6)FC+ビフェントリン(0.125mg/種子)+B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞を含む懸濁液で処理された。処理されたトウモロコシの種子が、ウィスコンシン州の別の野外試験でハリガネムシ及び種子ウジ虫が蔓延した土壌に植えられた。結果が下の表IXに示されている。殺虫剤ビフェントリンと組み合わされたB.チューリンゲンシスRTI545の含有物は、ビフェントリンのみで処理された種子を上回ってパーセント出芽、植物の立ち性、活力並びにハリガネムシ及び種子ウジ虫の防除において顕著な改善を示した。さらに、B.チューリンゲンシスRTI545及びビフェントリンの組み合わせの結果は、ハリガネムシの防除の点で製品PONCHO 1250 VOTIVOと統計的に同等で、種子ウジ虫の防除においてはこの製品を超える改善を示した。これらのデータは、B.チューリンゲンシスRTI545とビフェントリンのような化学殺虫剤との組み合わせでのトウモロコシの種子の処理が化学殺虫剤のみの含有物を上回って昆虫の防除を顕著に改善し、何らかの種類の昆虫防除のための市販されている製品よりも優れていることを示す。
2番目の野外試験で、トウモロコシの種子が最初の試験と同様に、1)化学対照MAXIM+APRON XL(“FC”という)、2)FC+ビフェントリン、3)FC+PONCHO 1250 VOTIVO、4)FC+PONCHO 250及び5)FC+ビフェントリン+RTI545の芽胞を含む懸濁液で処理された。ウィスコンシン州での種子ウジ虫はいないがハリガネムシがいる別の野外試験において、処理されたトウモロコシの種子が植えられた。トウモロコシの根におけるハリガネムシによる摂食の被害が植えてから41日後に評価された。結果が下の表Xに示されており、前の試験と同様の結果を示す。具体的には、殺虫剤ビフェントリンと組み合わされたB.チューリンゲンシスRTI545の含有物は、ビフェントリンのみで処理された種子を上回ってパーセント出芽、植物の立ち性、活力並びにハリガネムシの防除において顕著な改善を示した。さらに、B.チューリンゲンシスRTI545及びビフェントリンの組み合わせの結果は、ハリガネムシの防除の点で製品PONCHO 1250 VOTIVOと統計的に同等か、あるいはそれよりも優れていた。
また、PONCHO VOTIVOと比較することで、化学殺虫剤とRTI545の芽胞との組み合わせでの種子の処理後のトウモロコシの野外試験における平均収穫量が評価された。結果が下の表XIに示されている。殺虫剤ビフェントリンと組み合わせたB.チューリンゲンシスRTI545の含有物がビフェントリンのみで処理された種子と比較して収穫量に顕著な改善を示した。さらに、RTI545とビフェントリンとの組み合わせがPONCHO 500 VOTIVO及びPONCHO 1250 VOTIVOの両方よりも優れており、収穫量を13ブッシェル/エーカー(それぞれ180.5から193.7及び185.5から193.7ブッシェル/エーカー)増加させ、これは穀粒収量でそれぞれ6.8%及び4.2%増加を意味する。これらのデータは、RTI545及びビフェントリンのような化学殺虫剤の組み合わせでのトウモロコシの種子の処理が化学殺虫剤のみの含有物を上回って収穫量を顕著に改善し、昆虫による被害を防除するために必要となる畝間への大量の化学殺虫剤の適用を減らすことを示唆する。
RTI545の芽胞でトウモロコシの種子を処理することによる昆虫の圧力下での成長への影響がさらに評価された。一組の温室試験において、トウモロコシの種子が次に説明されるように種子処理懸濁液で最初に処理され、続いて、土壌にハリガネムシがいない対照セットと併せて、有害生物であるハリガネムシが蔓延した土壌に植えられた(1個の種子を有するポットあたり10匹のハリガネムシ)。種子処理懸濁液は次の通りである。1)化学対照MAXIM+APRON XL(“FC”という)、2)FC、3)FC+ビフェントリン(すべての処理に関して0125mg/種子)、4)FC+ビフェントリン+RTI545 5.0×106、5)FC+ビフェントリン+RTI545 5.0×106及び熱処理、6)FC+ビフェントリン+RTI545 1.0×106、7)FC+RTI545 5.0×106及び8)FC+PONCHO 1250。処理された種子が%出芽に関して評価された。
結果が下の表XIIに示されている。殺虫剤ビフェントリンと組み合わされたB.チューリンゲンシスRTI545の含有物の結果は、100%出芽であって、ビフェントリンのみの含有物を上回って改善し、ハリガネムシなしの対照及びFC+PONCHO 1250化学処理と同等の結果をもたらした。ハリガネムシによる根の削り取り摂取によってトウモロコシ植物成長阻害が起こり、RTI545のみ又はビフェントリンと組み合わせたRTI545が、生存している植物における植物成長阻害を減少させた。RTI545のみは植物損失を防ぐ活性を示したが、成長阻害に対する早期の保護の付与において殺虫剤ビフェントリンよりも劣っていた。しかし、RTI545は、植物の成長時の植物成長阻害を防ぐ点ではより効果的であった(データ示さず)。これらのデータは、トウモロコシの種子の処理におけるRTI545の芽胞含有物が単独で又はビフェントリンのような化学殺虫剤との組み合わせで、害虫ハリガネムシが存在していても植物の健康を顕著に向上させることを示唆する。
化学殺虫剤との組み合わせにおいて、B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞に追加された化学的に活性な成分の標準的な殺菌性の組み合わせでダイズ種子を処理することによる収穫量への影響を評価するために、実験が行われた。実験は次に記載のように行われた。実験では、1)化学対照であるフルジオキソニル/TPM/メフェノキサム(“FC”)、2)FC+殺虫剤チアメトキサム、及び3)FC+チアメトキサム+B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞を含む溶液とダイズ種子が混合された。処理したダイズ種子が、ハリガネムシが蔓延している3箇所(N=3)に植えられ、収穫量が解析された。結果が下の表XIIIに示されている。チアメトキサムと組み合わされたRTI545の芽胞含有物は、チアメトキサムのみで処理された種子と比較して収穫量に顕著な改善をもたらした。これらのデータは、RTI545と化学殺虫剤との組み合わせで処理されたダイズ種子が殺虫剤のみの含有物を上回って収穫量を有意に改善し、昆虫による被害を防除するために必要となる畝間への大量の化学殺虫剤の適用を減らすことを示唆する。
実施例9は、バチルス・チューリンゲンシスRTI545株の、ダイズ及びジャガイモにおける線虫の感染を抑制する能力を説明する。サザン・ネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)が蔓延した土壌に植えられた、RTI545細胞で処理された及びRTI545細胞で処理されていない種子からのダイズ植物体で温室試験が行われた。種子処理は、製品PONCHO VOTIVO(BAYER CROPSCIENCE LP;A.I.=40.3% クロチアニジン、8.1%バチルス・フィルムスI−1582)及びAVICTA COMPLETE(SYNGENTA;A.I.=11.7% チアメトキサム、10.3% アバメクチン、2.34% チアベンダゾール、0.3% フルジオキソニル、0.23% メフェノキサム、0.12% アゾキシストロビン)を含む。結果が表XIVに示されている。開始から63日後、RTI545細胞及び化学的組み合わせAVICTA COMPLETEで処理された種子においてポットあたりの線虫の卵の個数に統計的な差はなかった。しかし、RTI545で処理した種子におけるポットあたりの線虫の卵の個数は、PONCHO VOTIVOで処理された種子のそれよりも少なかった。これは、バチルス・チューリンゲンシスRTI545によってもたらされるダイズに対する線虫防除における有利な効果を示し、これは市販の生物学的及び化学的かつ化学活性をベースとする製品を上回る防除に相当する。
線虫グロボデラ種が自然に蔓延した土壌に植えられたジャガイモ植物体で温室試験が行われ、バチルス・チューリンゲンシスRTI545細胞での土壌の処理の効果が評価された。ジャガイモ(線虫に感受性のある種“Bintje”)が、グロボデラ種が蔓延する土壌に植えられ(対照)、土壌1リットルあたり109cfuのRTI545の芽胞で強化された。結果が図5のグラフに示されている。追加の土壌処理:VYDATE製品(DUPONT、A.I.=オキサミル[メトイルN’N’−ジメチル−N−[(メチルカルバモイル)オキシル)オキシ]−1−チオオキサムイミデート)、BIOACT製品(BAYER CROPSCIENCES LP、A.I.=Paecilomyces lilacinus株251)、CAREX製品(NUFARM、ピリダベン)、及びバチルス・チューリンゲンシス亜種kurstaki HD−1がこの試験に含まれている。製品は、製品のラベルで示された割合で適用された。図5に見られるように、RTI545細胞で処理された土壌における根バイオマスのgあたりの嚢胞の個数は、化学的活性成分を含有する製品を含むすべての処理と比較して有意に抑制された。これは、バチルス・チューリンゲンシスRTI545によってもたらされるジャガイモに対する線虫防除における有利な効果を示し、これは市販の生物学的及び化学活性をベースとする製品を上回る防除をもたらす。
実施例10は、病原体防除に関して、種子が化学活性物質に加えてRTI545株で処理された場合の黒変病の圧力がある中での綿における出芽、根病害、及び収穫量に与える影響を調べるために行われた実験を説明する。
具体的には、綿における実験が次のように構築された。1)非処理の種子(UTC)、2)製造者のラベルに従ったフルジオキソニル+メフェノキサム+イミダクロプリドのベース組み合わせで処理された種子(“B”とする)、3)5×105cfu/種子のRTI545を加えたベースで処理された種子(B+RTI545)、及び4)表示された指示書に従ってVIBRANCE(活性成分セダキサン、SYNGENTA CROP PROTECTION,INC)を加えたベースで処理された種子(B+VIBRANCE)。野外試験がジョージア州で行われた。試験では、種子が成長し始めたときに感染させるために、所定の割合で植え付け時に種子を乾燥接種物に混合することで、リゾクトニア菌が接種された。綿の平均パーセント出芽が下の表XVに示されている。
表XVの結果は、ベースに加えられたRTI545の芽胞での処理は、パーセント出芽において化学的ベースのみのそれを超える有意な改善を示した。さらに、RTI545での処理は、化学的活性体を含む市販製品VIBRANCEを追加したベースと同様に機能した。このため、RTI545での種子処理は、過酷な病原体の圧力条件下でさえも出芽に有意な改善をもたらす。
実施例11は、病原体防除に関して、B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞で処理されたコムギ種子、及び化学活性物質と組み合わせたRTI545で処理された種子による、昆虫の圧力下での成長及び収穫量に与える影響を調べるために行われた実験を説明する。より具体的には、成長、収穫量への影響及びコムギに対する有害生物であるコメツキムシ及び地虫の防除がウィスコンシン州の野外試験で測定された。コムギ種子が1)化学殺真菌剤ベースのジフェノコナゾール/テブコナゾール/TPM/メフェノキサム(“FC”という)、2)FC+B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞(RTI545 106cfu/g種子)、3)FC+ビフェントリン(20g/種子)、4)FC+ビフェントリン(20g/種子)+RTI545 106cfu/g種子、5)FC+ビフェントリン(50g/種子)、及び6)FC+ビフェントリン(50g/種子)+RTI545 1×106cfu/g種子を含む懸濁液で処理された。結果が下の表XVIに示されている。B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞それぞれでの種子処理、及び殺真菌剤ベースのみ又は殺虫剤のビフェントリンと組み合わせたRTI545の芽胞での処理は、パーセント出芽、活力、ハリガネムシ及び地虫の防除、並びに収穫量において有意な改善をもたらした。試験されたすべての場合において、コムギ種子処理でのRTI545の芽胞含有物は、成長、活力、有害生物防除及び収穫量で有意な改善をもたらした。
実施例12は、リゾクトニア真菌性病原体に対する成長及び収穫量におけるRTI545ダイズ種子処理の影響を示す。表XVIIは、ベースの処理のみ及び他の化学的活性成分に加えられたベースの処理に対するベースの化学的種子処理に加えられたRTI545の比較を示す。ベースの化学的処理へのRTI545の追加によって、立ち性、活力及び収穫量が化学的なベースと比較して有意に増加した。
実施例13は、ハリガネムシ及び種子ウジ虫に対するRTI545でのトウモロコシの種子処理の成長及び収穫量への影響を示す。表XVIIIは、クロチアニジン、ビフェントリン及びクロラントラニリプロール等の化学殺虫剤に加えられた場合、これら有害生物に対してRTI545がある程度の保護をもたらし、殺虫性保護を強化することを示す。
実施例14は、トウモロコシハリガネムシ及びコーンハリガネムシに対する畝間への適用においてRTI545が有効であることを示し、結果として、表XIX及びXXに示されるように、単独で、特に化学殺虫剤ビフェントリンとの組み合わせで、収穫量の増加及び根の被害が抑制された。
実施例15は、リゾクトニア真菌性病原体に対する成長及び収穫量におけるRTI545でのピーナッツ種子処理の影響を示す。表XXIは、ベースでの処理のみに対するベースでの化学的種子処理に加えられたRTI545の比較を示す。ベースでの化学的処理へのRTI545の追加によって、立ち性、活力及び収穫量が化学的なベースと比較して有意に増加した。
実施例16は、ネグサレセンチュウ(lesion nematode)に対するRTI545でのトウモロコシの種子処理の温室アッセイを示す。表XXIIは、ベースでの処理のみ及びベースでの処理に加えられたPONCHO/VOTIVOに対するベースでの殺真菌剤化学的種子処理に加えられたRTI545の比較を示す。ベースでの処理に加えられたRTI545は、ベースでの処理に加えられたPONCHO/VOTIVOによってもたらされるよりも、非処理を上回る優れた根長の増加をもたらした。表XXIIIは、RTI545+ベースでの処理によって、透過及び乾燥させていない頂部の重量がベースでの処理、及びベースでの処理+PONCHO/VOTIVOよりも大きく減少したことを示す。また、この表は、RTI545が他の生物学的防除剤と組み合わされた場合の結果を示す。
実施例17は、ダイズシストセンチュウ(soybean cyst nematode)に対するRTI545ダイズ種子処理の土壌潅注アッセイを示す。表XXIVは非処理対照と比較した嚢胞の減少を示す。
実施例18及び19は、RTI545(表XXV)の及びビフェントリンに加えられたRTI545(表XXVI及びXXVII)の懸濁剤を示す。表XXVIIIは、SC製剤中の芽胞が高温での2週間の保管にわたって安定に維持されたことを示す。
本開示の1つの実施の形態では、提供される組成物は、ATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物を含み、植物の成長に有益であること、又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことの一方又は両方のために植物に適用される。
他の実施の形態では、提供される方法は、植物の成長に有益であること、又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことの一方又は両方のための方法であって、方法は、ATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物を含む組成物を、植物の成長に有益であること及び/又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことに適した量で、植物、植物の一部、植物の種子、植物の根、植物若しくは植物の種子の周辺の土壌若しくは成長培地、又は植物を植える若しくは植物の種子を植える前に土壌若しくは成長培地に送達することを含む。
本開示に係る組成物及び方法では、植物の成長利益及び/又はもたらされる保護は、改善された苗の活力、改善された根の成長、改善された植物の成長、改善された植物の健康、増加した収穫量、改善された外観、改善された植物有害生物への抵抗性、減少した病原性感染、又はその組み合わせによって示される。
本発明の組成物及び方法は、広い範囲の植物に有益であって、該植物は、限定されないが、単子葉植物、双子葉植物、穀物、例えば、コーン(トウモロコシ)、スイートコーン、ポップコーン、シードコーン、サイレージコーン、フィールドコーン、米、小麦、大麦、ソルガム、アスパラガス、ベリー、例えば、ブルーベリー、ブラックベリー、ラズベリー、ローガンベリー、ハックルベリー、クランベリー、グーズベリー、エルダーベリー、カラント、カンベリー(caneberry)、ブッシュベリー、アブラナ科野菜、例えば、ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、芽キャベツ、コラード、ケール、マスタードグリーン、コールラビ、ウリ科野菜、例えば、キュウリ、カンタロープ、メロン、マスクメロン、スカッシュ、スイカ、カボチャ、ナス、球根野菜、例えば、玉ネギ、ニンニク、エシャロット、柑橘類、例えば、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、タンジェリン、タンジェロ、ブンタン、フルーツ野菜、例えば、ペッパー、トマト、グラウンドチェリー、トマティロ、オクラ、ブドウ、ハーブ、スパイス、葉野菜、例えば、レタス、セロリ、ホウレン草、パセリ、ラディッキオ、マメ科植物又は野菜、例えば、サヤ豆、スナップ豆、シェルビーンズ、ダイズ、ドライビーンズ、ガルバンゾー豆、リマ豆、エンドウ豆、ヒヨコ豆、スプリットピー、レンズ豆等の豆類、油糧種子作物、例えば、キャノーラ、キャスター、ココナッツ、綿、亜麻、オイルパーム、オリーブ、ピーナッツ、菜種、ベニバナ、ゴマ、ヒマワリ、ダイズ、ナシ状果類、例えば、リンゴ、クラブアップル、ナシ、マルメロ、サンザシ(mayhaw)、根、塊茎及び球茎野菜、例えば、ニンジン、ジャガイモ、サツマイモ、キャッサバ(cassave)、ビーツ、ショウガ、西洋ワサビ、ダイコン、朝鮮人参、カブ、核果類、例えば、アプリコット、チェリー、ネクタリン、桃、プラム、プルーン、イチゴ、ツリーナッツ、例えば、アーモンド、ピスタチオ、ピーカン、クルミ、ハシバミ、クリ(chestnut)、カシュー、ブナ(beechnut)、バタグルミ(butternut)、マカダミア、キウイ、バナナ、(ブルー)アガペ、草(grass)、芝草(turf grass)、観葉植物、ポインセチア、広葉樹の伐採片(hardwood cuttings)、例えば、クリ、オーク、カエデ、サトウキビ及びテンサイ等である。1つ以上の実施の形態では、植物は、コーン、ダイズ、ジャガイモ、綿、トマト、コショウ、ウリ科植物、サトウキビ、ピーナッツ又はコムギであってもよく、ダイズ、綿、コムギ、トウモロコシ又はジャガイモであってもよい。
本発明の組成物及び方法では、植物の被害は幅広い種類の植物有害生物によって引き起こされ、例えば、植物有害生物は、限定されないが、ウエスタン・カスミカメムシ(WPB)ライガス・ヘスペルス(Lygus hesperus)、コレオプテラ種(Coleoptera sp.)、ウエスタン・コーン・ルートワーム(Western corn rootworm)(D.ヴァージフェラ(D.virgifera))、サザン(Southern)・コーン・ルートワーム(D.アンデシムプンクタタ(D.undecimpunctata))、ノーザン(Northern)・コーン・ルートワーム(D.バルベリ(D.barberi))、D.ベルチアタ(D.balteata)及びD.ロギコルニス(D.longicornis)等のディアブロティカ種(Diabrotica sp.)、メラノタス属種(Melanotus spp.)(コーンハリガネムシ、メラノタス・コミュニス(Melanotus communis)及びメラノタス・クリブロサス(Melanotus cribulosus)等)、ヒロファガ属種(Phyllophaga spp.)(地虫(white grubs)、ワイヤーワーム、フォールス(false)・ワイヤーワーム及びヒロファガ・ルゴサ(Phyllophaga rugosa)等)、リモニアス属種(Limonius spp.)(シュガービート・ワイヤーワーム(sugarbeet wireworms)及びリモニアス・アグロナス(Limonius agronus))、アグリオテス種属(Agriotes spp.)(例えばコムギハリガネムシのアグリオテス・マンカス(Agriotes mancus)、コーンハリガネムシ、地虫及び種子ウジ虫)、レピドプテラ種(Lepidoptera sp.)、ペリドロマ種属(Peridroma spp.)(例えばバリエゲイテッド・カットワーム(variegated cutworm))、エウクソア種属(Euxoa spp.)(例えばアーミー・カットワーム(army cutworm))、アグロチス種属(Agrotis spp.)(例えばブラック・カットワーム(black cutworm)アグロチス・イプシロン(Agrotis ipsilon))、ディプテラ種(Diptera sp.)、ヒレムヤ種属(Hylemya spp.)(例えば種トウモロコシウジ虫のデリア・プラツラ・メイゲン(Delia platura Meigen)及びヒレミヤ・シリクルラ(Hylemya cilicrura))、テタノプス種属(Tetanops spp.)(例えばシュガービート種子ウジ虫(sugarbeet root maggot))、ホモプテラ種(Homoptera sp.)、ペムヒガス種(Pemphigus sp.)(例えばシュガービート根アブラムシ(sugarbeet root aphid)、カットワーム及び地虫)、アフィス種属(Aphis spp.)(例えばコーン根アブラムシ(corn root aphid))、種子−コーン甲虫(seed−corn beetle) アゴノデラス・レコンテイ(Agonoderus lecontei)、フェルチア・サブゴチア(Feltia subgothica)又はその組み合わせである。重要な昆虫は、ウエスタン・カスミカメムシ、サザン・コーン・ルートワーム、コーンハリガネムシ、種子コーンウジ虫、種子ウジ虫、コムギハリガネムシ及び地虫等である。
本発明に係る組成物及び方法では、植物有害生物は、限定されないが例えば、植物病原性の線虫、レニフォーム線虫、ロトリエンキュラス属種(Rotlyenchulus spp.)、ダガー線虫、キシヒネマ属種(Xiphinema spp.)、ランス線虫、ホプロライマス属種(Hoplolaimus spp.)、ピン(レシオン)線虫、パラチレンカス属種(Paratylenchus spp.)、リング線虫、クリコネモイデス属種(Criconemoides spp.)、ネコブセンチュウ、メロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、シース線虫、ヘミシクリオフォーラ属種(Hemicycliophora spp.)、スピリアル線虫、ヘリコチレンカス属種(Helicotylenchus spp.)、スツビールート線虫、トリコドラス属種(Trichodorus spp.)、シスト線虫、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)及びグロボデラ属種、スティング線虫、ベロノライマス属種(Belonolaimus spp.)、スタント線虫及びチレンコリンカス属種(Tylenchorhynchus spp.)、ブローイング線虫、ラドフォラス属種(Radopholus spp.)又はそれらの組み合わせである。重要な線虫は、ネコブセンチュウ(メロイドギネ属種)、レシオン線虫、(パラチレンカス属種.)及びシスト線虫(ヘテロデラ属種及びグロボデラ属種)等である。
本発明に係る組成物及び方法では、植物有害生物は、限定されないが例えば、サビ菌、ボトリチス属種、エルウィニア属種、ディケヤ属種(Dickeya spp.)、アグロバクテリウム属種(Agrobacterium spp.)、キサントモナス属種(Xanthomonas spp.)、キシレラ属種(Xylella spp.)、カンジダタス属種(Candidatus spp.)、フザリウム属種、スクレロチニア属種(Sclerotinia spp.)、セルコスポラ/セルコスポリディウム属種(Cercospora/Cercosporidium spp.)、ウンシヌラ属種(Uncinula spp.)、ポドスフェラ属種(Podosphaera spp.)(うどんこ病菌)、ホモプシス属種(Phomopsis spp.)、アルテルナリア属種(Alternaria spp.)、シュードモナス属種、フィトフトラ属種(Phytophthora spp.)、ファコプソラ属種、アスペルギルス属種(Aspergillus spp.)、ウロマイセス属種(Uromyces spp.)、例えば、ウロマイセス・アペンディキュラタス(Uromyces appendiculatus)、クラドスポリウム属種(Cladosporium spp.)、リゾプス属種(Rhizopus spp.)、ペニシリウム属種(Penicillium spp.)、リゾクトニア属種、マクロフォミナ・ファソリナ(Macrophomina phaseolina)、マイコスフェレラ属種、マグナポルテ属種、例えば、マグナポルテ・オリザエ(Magnaporthe oryzae)又はマグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea)、モニリニア属種(Monilinia spp.)、コレトトリカム属種(Colletotrichum spp.)、ディアポルテ属種(Diaporthe spp.)、コリネスポラ属種(Corynespora spp.)、ギムノスポランギウム属種(Gymnosporangium spp.)、シゾチリウム属種(Schizothyrium spp.)、ゴレオデス属種(Gloeodes spp.)、ボトリオスフェリア属種(Botryosphaeria spp.)、ネオファブラエア属種(Neofabraea spp.)、ウィルソノマイセス属種(Wilsonomyces spp.)、スフェロテカ属種(Sphaerotheca spp.)、エリシフェ属種(Erysiphe spp.)、スタゴノスポラ属種(Stagonospora spp.)、ピチウム属種(Pythium spp.)、ベンチュリア属種(Venturia spp.)、ウスチラゴ属種(Ustilago spp.)、クラビセプス属種(Claviceps spp.)、ティレチア属種(Tilletia spp.)、フォーマ属種(Phoma spp.)、コクリオボラス・サチバス(Cocliobolus sativus)、ガエウマノマイセス・ガミニス(Gaeumanomyces gaminis)、リンコスポリウム属種(Rhynchosporium spp.)、ビオポラリス属種(Biopolaris spp.)、及びヘルミントスポリウム属種(Helminthosporium spp.)、又はそれらの組み合わせ等の植物真菌性病原体又は植物細菌性病原体によって特徴付けられる。
重要な真菌性病原体は、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)、ボトリチス属種、例えば、ボトリチス・シネレア、フザリウム属種、例えば、フザリウム・コルモラム(Fusarium colmorum)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)又はフザリウム・ビルグリフォルメ(Fusarium virguliforme)、フィトフトラ属種、例えば、フィトフトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、リゾクトニア属種、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、マグナポルテ属種、例えば、マグナポルテ・グリセア、マグナポルテ・オリザエ、及びピチウム属種、例えば、ピチウム・アファニデルマタム(Pythium aphanidermatum)及びピチウム・シルバチウム(Pythium sylvatium)、モニリニア属種、例えば、モニリニア・フルクチコラ(Monilinia fructicola)、コレトトリカム属種、例えば、コレトトリカム・グロエオスポリオイデス(Colletotrichum gloeosporioides)(有性段階のグロメレラ・シングラータ(Glomerella cingulata))、すなわち炭疽病、スクレロチニア属種、例えば、スクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum)及びスクレロチニア・ホメオカルパ(Sclerotinia homeocarpa)等で、より重要なのは、リゾクトニア属種である。重要な細菌性病原体は、エルウィニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)のようなエルウィニア属種等である。
本開示に係る組成物及び方法では、RTI545株を含む組成物は液体、懸濁剤、油分散、細粉、乾燥水和剤、延展可能な顆粒、又は乾燥可溶性顆粒の形態であってもよい。実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545は、約1.0×108CFU/mlから約1.0×1012CFU/mlまでの濃度で組成物に含まれてもよい。実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545は、約1.0×108CFU/gから約1.0×1012CFU/gまでの量で含まれてもよい。バチルス・チューリンゲンシスRTI545は、芽胞又は栄養細胞の形態であってもよい。
本開示の組成物及び方法において、RTI545株を含む組成物は、1種又は組み合わせたアジュバントを含んでもよく、例えば、アジュバントは担体、結合剤、界面活性剤、分散剤、又は酵母抽出物等である。担体、結合剤、界面活性剤、分散剤、及び/又は酵母抽出物は、植物の成長に有益である、及び/又は植物有害生物に対する保護をもたらすのに使用される組成物の特性を改善し、該特性は、改善された取扱特性、改善された吸湿性、改善された流動性、種子への改善された付着、RTI545株の改善された安定性、及び植物の種子、根、又は土壌に送達された又は適用された後のRTI545株の改善された活性の1つ以上を含む。酵母抽出物は、植物成長に有益であるために約0.01%から約0.2%w/wの範囲の割合で送達される。
RTI545株を含む組成物は、植え付けマトリックスの形態であってもよい。植え付けマトリックスは、鉢植え用の土混合物の形態であってもよい。
本開示の組成物及び方法において、組成物は、植物の成長に有益であること及び/又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことに適した量で1種の又は組み合わせた追加の農薬を含んでもよく、例えば、農薬は、殺虫剤、殺真菌剤、殺線虫剤、殺細菌剤、バイオスティミュラント、除草剤、植物抽出物、微生物抽出物、植物成長調整物質、肥料又は農作物栄養生成物等である。1つの実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物と、1種又は組み合わせた殺虫剤、殺真菌剤、殺線虫剤、殺細菌剤、バイオスティミュラント、除草剤、植物抽出物、微生物抽出物、植物成長調整物質、肥料又は農作物栄養生成物と、を含む組成物は、一つに製剤化される。任意の追加の農薬は、生物剤でも化学剤であってもよい。他の実施の形態では、RTI545株を含む組成物は、追加の農薬と別個に製剤化されてもよく、製剤化された追加の農薬と、例えばタンク混合で混合される。
肥料は、液体肥料であってもよい。用語“液体肥料”は、様々な割合の窒素、リン及びカリウム(例として、限定されないが5〜15%、例えば10%の窒素、20〜50%、例えば34%のリン及び0〜15%、例えば0%のカリウム)と、任意で第2の栄養及び/又は微量栄養素を含む流体又は液体状の肥料を意味し、これは、リンを豊富に含み、速くて活力のある根成長を促すスターター肥料として一般に知られている。
本明細書で用いられた場合、用語“バイオスティミュラント”は、農作物の活力、収穫量及び/又は栄養素含有量、外観及び保存可能期間のような、農作物の品質形質を、その栄養素含有量に関わらず改善するために、栄養取り込み、栄養効率及び/又は非生物的ストレス耐性を強化する目的で植物に適用される物質又は微生物を意味する。バイオスティミュラントは、肥料と異なる機序を介して効果を発揮し、有害生物又は病害に対する直接の作用を有していない。
1つの実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物を含む組成物は、化学殺虫剤ビフェントリンをさらに含む。
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株と他の生物防除株との混合物が重要であって、生物防除株は、バチルス・チューリンゲンシス亜種aizawai又はバチルス・チューリンゲンシス亜種kurstaki、CH201、QST713、MBI600又はRTI477等のバチルス・サブチィリス株、CH200又はRTI184等のバチルス・リケニフォルミス株、RTI301等のバチルス・ベレゼンシス(Bacillus velezensis)株、バチルス・サブチィリス変種アミロリケファシエンス株FZB42、若しくはバチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)D747、又はそれらの組み合わせ等の他のバチルス・チューリンゲンシス株を含む。
RTI545を含む微生物菌株の混合物は、特定の標的有害生物に対する活性を強化するために使用されるが、有用性の幅を拡大するために使用されてもよい。組み合わせを例示すると、土壌の昆虫に対して強い活性を有する株を、線虫、真菌に対する強い活性を有するか、植物成長にかなり有益な他の株と組み合わせることができる。さらに、利益を追加するために、株の当該混合物は合成された(化学的な)農業用殺虫剤と組み合わされてもよい。
1つの実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物を含む組成物は、過去に同定された株としてATCCに番号PTA−121165で寄託されたバチルス・アミロリケファシエンスRTI301(米国特許出願公開第2016/0186273号明細書)をさらに含む。最近、この株は、バチルス・ベレゼンシス株として再分類された。本明細書の以下では、ATCCに番号PTA−121165で寄託された株を“RTI301”又は“バチルス・ベレゼンシスRTI301”と称する。1つの実施の形態では、RTI545とRTI301株との組み合わせは、一方又は両方の株が植物真菌性病原体を含む植物有害生物に対する最大の保護を与える温度域を広げかつ増大させることで、植物成長及び植物有害生物に対する保護にもたらす利益を拡大する。
他の実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物を含む組成物は、DSM17236として寄託されたバチルス・リケニフォルミスCH200若しくはそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物、DSM17231として寄託されたバチルス・サブチィリスCH201若しくはそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物、ATCC番号PTA−121167で寄託されたバチルス・サブチィリスRTI477若しくはそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物、FERM BP−8234として寄託されたバチルス・アミロリケファシエンスD747株の生物学的に純粋な培養物、ATCC番号PTA−121722として寄託されたバチルス・リケニフォルミスRTI184若しくはそのすべての同定特徴を有するその突然変異体、又はRTI301も含む組み合わせ等のそれらの任意の組み合わせをさらに含む。
1つの実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物を含む組成物は、化学殺虫剤、ビフェントリンをさらに含み、組成物は、植物、植物の一部、植物の種子、植物の根、植物若しくは植物の種子の周辺の土壌若しくは成長培地、又は植物を植える若しくは植物の種子を植える前に土壌若しくは成長培地に液体肥料と組み合わせて送達される。植物成長に有益な液体肥料との組み合わせにおける殺虫剤、ビフェントリンの使用例は、例えば、その全体を参照することで本明細書に組み入れられる国際公開第2016/108972号に開示されている。
他の実施の形態では、植物の成長に有益であること、又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことの一方又は両方のために方法が提供され、該方法は、植物、植物の一部、植物の種子、植物の根、植物若しくは植物の種子周辺の土壌若しくは成長培地、又は植物を植える若しくは植物の種子を植える前に土壌若しくは成長培地に、植物の成長に有益であること及び/又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことに適した量の、ATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物を含む組成物と、植物の成長に有益であること及び/又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことに適した量の、本明細書に記載された殺虫剤、殺真菌剤、殺線虫剤、殺細菌剤、除草剤、植物抽出物、植物成長調整物質、又は肥料等の追加の農薬の1種又は混合物と、の組み合わせを送達することを含む。任意の追加の農薬は、生物剤でも化学剤であってもよい。本実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物及び本明細書に記載された追加の農薬の1種又は混合物を含む組成物は、1つの製剤としてよりもむしろ別個に影響を受けやすい植物に送達される。
1つの実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物を含む組成物は、液体肥料と組み合わせて、植物、植物の一部、植物の種子、植物の根、植物若しくは植物の種子の周辺の土壌若しくは成長培地、又は植物を植える若しくは植物の種子を植える前に土壌若しくは成長培地に送達される。
1つの実施の形態では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物を含む組成物は、化学殺虫剤、ビフェントリンと、液体肥料と組み合わせて、植物、植物の一部、植物の種子、植物の根、植物若しくは植物の種子の周辺の土壌若しくは成長培地、又は植物を植える若しくは植物の種子を植える前に土壌若しくは成長培地に送達される。
1つの実施の形態では、提供される植物の種子は組成物で被覆され、該組成物は、植物の成長に有益であること及び/又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことに適した量で含有される、例えば、ATCC番号PTA−121165として寄託されたバチルス・ベレゼンシスRTI301又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物の芽胞のような追加の生物学的農薬を含む。組成物は、約1.0×102CFU/種子から約1.0×109CFU/種子の量のバチルス・ベレゼンシスの芽胞を含んでもよい。
本発明に係る被覆された種子組成物は、広い範囲の植物の種子に有益であって、該植物の種子は、限定されないが、単子葉植物、双子葉植物、穀物、例えば、コーン、スイートコーン、ポップコーン、シードコーン、サイレージコーン、フィールドコーン、米、小麦、大麦、ソルガム、アスパラガス、ベリー、例えば、ブルーベリー、ブラックベリー、ラズベリー、ローガンベリー、ハックルベリー、クランベリー、グーズベリー、エルダーベリー、カラント、カンベリー、ブッシュベリー、アブラナ科野菜、例えば、ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、芽キャベツ、コラード、ケール、マスタードグリーン、コールラビ、ウリ科野菜、例えば、キュウリ、カンタロープ、メロン、マスクメロン、スカッシュ、スイカ、カボチャ、ナス、球根野菜、例えば、玉ネギ、ニンニク、エシャロット、柑橘類、例えば、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、タンジェリン、タンジェロ、ブンタン、フルーツ野菜、例えば、ペッパー、トマト、グラウンドチェリー、トマティロ、オクラ、ブドウ、ハーブ、スパイス、葉野菜、例えば、レタス、セロリ、ホウレン草、パセリ、ラディッキオ、マメ科植物又は野菜、例えば、サヤ豆、スナップ豆、シェルビーンズ、ダイズ、ドライビーンズ、ガルバンゾー豆、リマ豆、エンドウ豆、ヒヨコ豆、スプリットピー、レンズ豆等の豆、油糧種子作物、例えば、キャノーラ、キャスター、ココナッツ、綿、亜麻、オイルパーム、オリーブ、ピーナッツ、菜種、ベニバナ、ゴマ、ヒマワリ、ダイズ、ナシ状果類、例えば、リンゴ、クラブアップル、ナシ、マルメロ、サンザシ、根、塊茎及び球茎野菜、例えば、ニンジン、ジャガイモ、サツマイモ、キャッサバ、ビーツ、ショウガ、西洋ワサビ、ダイコン、朝鮮人参、カブ、核果類、例えば、アプリコット、チェリー、ネクタリン、桃、プラム、プルーン、イチゴ、ツリーナッツ、例えば、アーモンド、ピスタチオ、ピーカン、クルミ、ハシバミ、クリ、カシュー、ブナ、バタグルミ、マカダミア、キウイ、バナナ、アガペ、草、芝草、観葉植物、ポインセチア、広葉樹の伐採片、例えば、クリ、オーク、カエデ、サトウキビ及びテンサイ等の種子である。1つ以上の実施の形態では、植物の種子は、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、綿、トマト、コショウ、ウリ科植物、サトウキビ、ピーナッツ又はコムギであってもよく、ダイズ、綿、コムギ、コーン又はジャガイモであってもよい。
組成物で被覆された植物の種子に係る1つの実施の形態において、組成物は、植物の成長に有益であること及び/又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことに適した量で含有される、本明細書に記載された追加の農薬の1種又は組み合わせをさらに含む。
1つの実施の形態では、植物の成長に有益であること、又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことの一方又は両方のために方法が提供され、該方法は、植物の種子を植えることを含み、種子は、ATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物体を含む組成物で被覆され、当該種子からの植物の成長に有益であって、及び/又は植物有害生物に対する保護がもたらされる。
1つの実施の形態では、方法は、植物の被覆された種子、植物の被覆された種子の周辺の土壌若しくは成長培地に、又は植物の被覆された種子を植える前に土壌若しくは成長培地に液体肥料を送達することをさらに含む。
方法に係る1つの実施の形態では、植物の種子が、ATCCに番号PTA−121165で寄託されたバチルス・ベレゼンシスRTI301等の追加の生物学的農薬をさらに含む組成物で被覆される。1つの実施の形態では、RTI545及びRTI301株の組み合せが、一方又は両方の株が植物真菌性病原体を含む植物有害生物に対する最大の保護を与える温度域を広げかつ増大させることで、植物成長及び植物有害生物に対する保護にもたらす利益を拡大する。
1つの実施の形態では、植物の種子が化学殺虫剤をさらに含む組成物で被覆され、方法は、植物の被覆された種子、植物の被覆された種子の周辺の土壌若しくは成長培地、又は植物の被覆された種子を植える前に土壌若しくは成長培地に液体肥料を送達することをさらに含む。1つの実施の形態では、化学殺虫剤はビフェントリンである。
被覆された種子を含む本明細書における実施の形態では、用語“種子”は、単なる種子だけではなく、苗、移植片、挿し木(例えば、茎、根、葉、及び類似するもの)、胞子、苗(例えば、サトウキビ)、球根、球茎、根茎、塊茎、若しくはその一部、又は完全な植物が得られる他の植物組織のような植物を繁殖させるための植物の他の一部も意味する。
本開示に係る組成物及び方法において、組成物は殺真菌剤を含んでもよい。殺真菌剤は、ルピナス・アルブス(Lupinus albus)からの抽出物を含んでもよい。1つ以上の実施の形態では、殺真菌剤は、BLADポリペプチドを含んでもよい。BLADポリペプチドは、真菌の細胞壁を損傷させ、内部細胞膜を破壊することによって感受性真菌性病原体に作用する甘ルーピン豆(ルピナス・アルブス)由来の天然の種子貯蔵タンパク質の断片であってもよい。組成物は、約20%のBLADポリペプチドを含み得る。
さらに、1つ以上の実施の形態では、本発明の組成物及び方法の適切な殺虫剤、除草剤、殺真菌剤、及び殺線虫剤は以下を含み得る。
殺虫剤:A0)アグリガタ(agrigata)、アル−ホスフィド、アンブリセイウス、アフェリヌス(apherinus)、アフィディウス、アフィドレテス、アルテミシニン、オートグラファ・カリフォルニカNPV、アゾシクロチン、バチルス・サブチィリス、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ(aizawai)、バチルス・チューリンゲンシス亜種kurstaki、バチルス・チューリンゲンシス、ボーベリア(beauveria)、ボーベリア・バシアーナ(beauveria bassiana)、ベータシフルトリン、生物学的製剤、ビスルタップ、ブロフルトリネート、ブロモホス−e、ブロモプロピレート、Bt遺伝子組換トウモロコシ、Bt遺伝子組換大豆、カプサイシン、カルタップ、セラストラス(celastrus)抽出物、クロルアントラニリプロール、クロルベンズロン、クロルエトキシフォス、クロルフルアズロン、クロルピリフォス−e、シニジアジン(cnidiadin)、クリオライト、シアノホス、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、ダクヌサ、DCIP、ジクロロプロペン、ジコホル、ジグリファス、ジグリファス+ダクヌサ、ジメタカルブ、ジチオエーテル、酢酸ドデシル、エマメクチン、エンカルシア(encarsia)、EPN、エレツモセルス(eretmocerus)、エチレン−ジブロミド、ユーカリプトール、脂肪酸、脂肪酸/塩、フェナザキン、フェノブカルブ(BPMC)、フェンピロキシメート、フルブロシトリネート(flubrocythrinate)、フルフェンジン、フルピラジフロン、ホルメタネート、ホルモチオン、フラチオカルブ、ガンマ−シハロトリン、ニンニクジュース、グラニュロシス−ウイルス、ハルモニア(harmonia)、オオタバコガ(heliothis armigera)NPV、不活性細菌、インドール−3−イル酪酸、ヨードメタン、鉄、イソカルボフォス(isocarbofos)、イソフェンホス、イソフェンホス−m、イソプロカルブ、イソチオエート(isothioate)、カオリン、リンダン、リウヤンマイシン(liuyangmycin)、マトリン、メホスホラン、メタアルデヒド、メタリジウム−アニソプリエ、メタミドホス、メトルカルブ(MTMC)、鉱物油、マイレックス、m−イソチオシアネート、モノスルタップ、ミロテシウム・ベルカリア(myrothecium verrucaria)、ナレド、ハモグリミドリヒメコバチ(neochrysocharis formos)、ニコチン、ニコチノイド、油脂、オレイン酸、オメトエート、オリウス(orius)、オキシマトリン、ペシロマイセス、パラフィン油、パラチオン−e、パスツリア、石油、フェロモン、リン酸、ホトラブダス、ホキシム、フィトセイウルス(phytoseiulus)、ピリミホス−e、植物油、プルテラ・キシロステラ(plutella xylostella)GV、多角体病(polyhedrosis)ウイルス、ポリフェノール抽出物、オレイン酸カリウム、プロフェノフォス、プロスレル(prosuler)、プロチオフォス、ピラクロフォス、ピレトリン、ピリダフェンチオン、ピリミジフェン、ピリプロキシフェン、キラヤ(quillay)抽出物、キノメチオネート、菜種油、ロテノン、サポニン、サポノジット(saponozit)、ナトリウム化合物、フルオロケイ酸ナトリウム、スターチ、ステイネルネマ(steinernema)、ストレプトマイセス、スルフルラミド、硫黄、テブピリムフォス、テメホス、テトラジホン、テトラニリプロール、チオファノックス、チオメトン、トランスジェニクス(例えば、Cry3Bb1)、トリアザメート、トリコデルマ、トリコグランマ、トリフルムロン、ベルチシリウム、ベルトリン、殺虫剤の異性体(例えば、カッパー−ビフェントリン、カッパー−テフルトリン)、ジクロロメゾチアズ、ブロフラニリド、ピラジフルミド等の様々な殺虫剤;A1)アルジカルブ、アラニカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクスル及びチオジカルブ等のカーバメート類;A2)アセフェート、アジンホス−エチル、アジンホス−メチル、クロルフェンビンホス、クロルピリフォス、クロルピリフォス−メチル、デメトン−S−メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミダホス(methamidaphos)、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシメトエート(oxymethoate)、オキシデメトン−メチル、パラチオン、パラチオン−メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミホス−メチル、キナルホス、テルブフォス、テトラクロルビンホス、トリアゾホス及びトリクロルホン等の有機ホスフェート類;A3)エンドスルファン等のシクロジエン有機塩素化合物類;A4)エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール及びピリプロール等のフィプロール(fiprole)類;A5)アセタミプリド、クロチアニジン(chlothianidin)、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド及びチアメトキサム等のネオニコチノイド類;A6)スピノサド及びスピネトラム等のスピノシン類;A7)アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、イベルメクチン、レピメクチン及びミルベメクチン等のメクチン類由来のクロリドチャネルアクティベーター;A8)ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、フェノキシカルブ及びピリプロキシフェン等の幼若ホルモン模倣物;A9)ピメトロジン、フロニカミド及びピリフルキナゾン等の選択的同翅類摂食遮断薬;A10)クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス及びエトキサゾール等のダニ成長阻害剤;A11)ジアフェンチウロン、フェンブタチン酸化物及びプロパルギット等のミトコンドリアATPシンターゼ阻害剤;クロルフェナピル等の酸化的リン酸化の脱共役剤;A12)ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラム及びチオスルタップ(thiosultap)ナトリウム等のニコチン性アセチルコリン受容体チャネル遮断薬;A13)ビストリフルロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン及びテフルベンズロン等のベンゾイル尿素類由来のキチン生合成のタイプ0の阻害剤;A14)ブプロフェジン等のキチン生合成のタイプ1の阻害剤;A15)シロマジン等の脱皮撹乱剤(molting disruptor);A16)メトキシフェノジド、テブフェノジド、ハロフェノジド及びクロマフェノジド(chromafenozide)等のエクジソン受容体アゴニスト;A17)アミトラズ等のオクトパミン受容体アゴニスト;A18)ミトコンドリア複合体の電子伝達阻害剤であるピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム(flufenerim)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、シフルメトフェン、ヒドラメチルノン、アセキノシル又はフルアクリピリム;A19)インドキサカルブ及びメタフルミゾン等の電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬;A20)スピロジクロフェン、スピロメシフェン及びスピロテトラマト等の脂質合成の阻害剤;A21)フルベンジアミド、フタルアミド化合物(R)−3−クロル−N1−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−N2−(1−メチル−2−メチルスルホニルエチル)フタルアミド、及び(S)−3−クロル−N1−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−N2−(1−メチル−2−メチルスルホニルエチル)フタルアミド、クロラントラニリプロール、シクラニリプロール及びシアントラニリプロール等のジアミド類由来のリアノジン受容体モジュレーター;A22)アザジラクチン、アミドフルメト、ビフェナゼート、フルエンスルホン(fluensulfone)、ピペロニルブトキシド、ピリダリル、スルホキサフロル(sulfoxaflor)等の作用機序の不明又は不確かな化合物;あるいはA23)アクリナトリン、アレトリン、ビフェントリン、シフルトリン、ラムダ−シハロトリン、シペルメトリン、アルファ−シペルメトリン、ベータ−シペルメトリン、ゼータ−シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、タウ−フルバリネート、ペルメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン及びトラロメトリン等のピレスロイド類由来のナトリウムチャネルモジュレーター。
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株と他の生物防除株との混合物が重要であって、生物防除株は、昆虫防除ためのCH201等のバチルス・サブチィリス株、CH200等のバチルス・リケニフォルミス株、バチルス・チューリンゲンシス亜種aizawai、バチルス・チューリンゲンシス亜種kurstaki、又はそれらの組み合わせ等である。
本開示に係る組成物及び方法では、組成物は、化学殺虫剤を含んでもよい。化学殺虫剤は、ピレスロイド、例えば、ビフェントリン、テフルトリン、ゼータ−シペルメトリン、シフルトリン、有機ホスフェート、例えば、クロレトキシホス、クロルピリフォス、テブピリムホス、フィプロール(fiprole)、例えば、フィプロニル、ネオニコチノイド、例えば、イミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、ジアミド、例えば、クロラントラニリプロール、シアントランニリプロール、シクラニリプロール、又はそれらの混合物等であってもよい。
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株と化学昆虫防除剤との混合物が好ましく、該化学昆虫防除剤は、クロラントラニリプロール、クロレトキシフォス、クロルピリフォス−e、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、シペルメトリン、ジクロロプロペン、フルピラジフロン、ガンマ−シハロトリン、プロフェノフォス、テブピリムフォス、テフルトリン、カッパー−ビフェントリン、カッパー−テフルトリン、カルボフラン、カルボスルファン、オキサミル、チオジカルブ、クロルピリフォス、クロルピリフォス−e、クロルピリフォス−メチル、ジアジノン、フォレート、テルブフォス、フィプロニル、アセタミプリド、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、アバメクチン、フロニカミド、フルベンジアミド、ビフェントリン、ラムダ−シハロトリン、シペルメトリン、ゼータ−シペルメトリン、デルタメトリン又はそれらのあらゆる混合物を含む。
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株と、クロチアニジン、チアメトキサム、イミダクロプリド、テフルトリン、フィプロニル、クロルピリフォス−e、テブピリムフォス、ビフェントリン、シペルメトリン、ゼータ−シペルメトリン、ガンマ−シハロトリン、オキサミル、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、又はそれらの混合物との混合物がより好ましい。
1つ以上の実施の形態では、殺虫剤はビフェントリンを含み、該組成物は液体として製剤化される。1つ以上の実施の形態では、殺虫剤は、ビフェントリン及びクロチアニジンを含んでもよい。1つ以上の実施の形態では、殺虫剤は、ビフェントリン及びクロチアニジンを含み、該組成物は液体として製剤化される。1つ以上の実施の形態では、殺虫剤は、ビフェントリン又はゼータ−シペルメトリンを含んでもよい。1つ以上の実施の形態では、組成物は液体として製剤化されてよく、殺虫剤は、ビフェントリン又はゼータ−シペルメトリンを含んでもよい。
1つの実施の形態では、化学殺虫剤はビフェントリンを含む。1つの実施の形態では、化学殺虫剤はビフェントリンを含み、組成物は、さらに水和アルミニウム−マグネシウムケイ酸塩と、スクロースエステル、リグノスルホネート、アルキルポリグリコシド、ナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びリン酸エステルからなる少なくとも1種の分散剤と、をさらに含む。ビフェントリン殺虫剤は、0.1g/mlから0.2g/mlの範囲の濃度で含まれてもよい。ビフェントリン殺虫剤は、0.17g/mlの濃度で含まれてもよい。ビフェントリン殺虫剤の適用割合は、ヘクタールあたり約0.1グラムのビフェントリン(g ai/ha)から約1000g ai/haの範囲、より好ましくは約1g ai/haから約100g ai/haの範囲であってもよい。
ビフェントリンは、組成物におけるすべての成分の総重量に対して、好ましくは1.0重量%から35重量%の濃度で、より好ましくは、15重量%から25重量%で含まれる。ビフェントリン殺虫剤組成物は、肥料との混合に適するように液体として製剤化される。
殺真菌剤:B0)ベンゾビンジフルピル、アンチペロノスポリック(anitiperonosporic)(例えば、アメトクトラジン、アミスルブロム、ベンチアバリカルブ、シアゾファミド、シモキサニル、ジメトモルフ、エタボキサム、ファモキサドン、フェンアミドン、フルメトベル(flumetover)、フルモルフ、フルオピコリド、イプロバリカルブ、マンジプロパミド、バリフェナレート、ベナラキシル、ベナラキシル−M、フララキシル、メタラキシル、及びメタラキシル−M)、アメトクトラジン、アミスルブロム、銅塩(例えば、水酸化銅、酸塩化銅、硫酸銅、過硫酸銅)、ボスカリド、チフルザミド(thiflumazide)、フルチアニル、フララキシル、チアベンダゾール、ベノダニル、メプロニル、イソフェタミド、フェンフラム、ビキサフェン(bixafen)、フルキサピロキサド、ペンフルフェン、セダキサン、クモキシストロビン、エノキサストロビン、フルフェノキシストロビン、ピラオキシストロビン、ピラメトストロビン、トリクロピリカルブ(triclopyricarb)、フェナミンストロビン、メトミノストロビン、ピリベンカルブ、メプチルジノカップ(meptyldinocap)、酢酸フェンチン、塩化フェンチン、水酸化フェンチン、オキシテトラシクリン、クロゾリネート(chlozolinate)、クロロネブ、テクナゼン、エトリジアゾール、ヨードカルブ、プロチオカルブ、様々なバチルス株(例えば、CH200、CH201、RTI184、RT1301、QST713、FZB24、MBI600、D747で同定される株)、メラレウカ・アルテルニフォリア(Melaleuca alternifolia)抽出物、ルピナス・アルブス・ドーセ(Lupinus albus doce)抽出物、BLADポリペプチド、ピリソキサゾール(pyrisoxazole)、オキスポコナゾール、エタコナゾール(etaconazole)、フェンピラザミン、フェンピコキサミド、メフェントリフルコナゾール、ナフチフィン、テルビナフィン、バリダマイシン、ピリモルフ、バリフェナレート、フタリド、プロベナゾール、イソチアニル、ラミナリン、レイノウトリア・サチャリネンシス(Reynoutria sachalinensis)抽出物、亜リン酸及び塩、テクロフタラム(teclofthalam)、トリアゾキシド(triazoxide)、ピリオフェノン、有機油、炭酸水素カリウム、クロロタロニル、フルオロイミド;B1)ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール(diniconazole)、エニルコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フェンブコナゾール、フルシラゾール、フルトリアフォル、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、トリアジメフォン、トリアジメノール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズ、ペフラゾエート(pefurazoate)、イマザリル、トリフルミゾール、シアゾファミド、ベノミル、カルベンダジム、チアベンダゾール、フベリダゾール、エタボキサム、エトリジアゾール及びヒメキサゾール、アザコナゾール、ジニコナゾール−M(diniconazole−M)、オキスポコナゾール(oxpoconazol)、パクロブトラゾール、ウニコナゾール、1−(4−クロロ−フェニル)−2−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−シクロヘプタノール並びにイマザリルスルフェート(imazalilsulfphate)等のアゾール;B2)アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン(enestroburin)、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、エネストロブリン、メチル(2−クロロ−5−[1−(3−メチルベンジルオキシイミノ)エチル]ベンジル)カルバメート、メチル(2−クロロ−5−[1−(6−メチルピリジン−2−イルメトキシイミノ)エチル]ベンジル)カルバメート及びメチル2−(オルト−(2,5−ジメチルフェニルオキシメチレン)−フェニル)−3−メトキシアクリレート、2−(2−(6−(3−クロロ−2−メチル−フェノキシ)−5−フルオロ−ピリミジン−4−イルオキシ)−フェニル)−2−メトキシイミノ−N−メチル−アセトアミド及び3−メトキシ−2−(2−(N−(4−メトキシ−フェニル)−シクロプロパンカルボキシイミドイルスルファニルメチル)−フェニル)−アクリル酸メチルエステル等のストロビルリン;B3)カルボキシン、ベナラキシル、ベナラキシル−M、フェンヘキサミド、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、メタラキシル、メフェノキサム、オフレース(ofurace)、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、イソピラザム、チフルザミド、チアジニル、3,4−ジクロロ−N−(2−シアノフェニル)イソチアゾール−5−カルボキサミド、ジメトモルフ、フルモルフ、フルメトベル、フルオピコリド(ピコベンズアミド)、ゾキサミド、カルプロパミド、ジクロシメット、マンジプロパミド、N−(2−(4−[3−(4−クロロフェニル)プロパ−2−インイルオキシ]−3−メトキシフェニル)エチル)−2−メタンスルホニル−アミノ−3−メチルブチルアミド、N−(2−(4−[3−(4−クロロ−フェニル)プロパ−2−インイルオキシ]−3−メトキシフェニル)エチル)−2−エタンスルホニルアミノ−3−メチルブチルアミド、メチル−3−(4−クロロフェニル)−3−(2−イソプロポキシカルボニル−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)プロピオネート、N−(4’−ブロモビフェニル−2−イル)−4−ジフルオロメチル−2−メチルチアゾール−5−カルボキサミド、N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−イル)−4−ジフルオロメチル−2−メチルチアゾール−5−カルボキサミド、N−(4’−クロロ−3’−フルオロビフェニル−2−イル)−4−ジフルオロメチル−2−メチル−チアゾール−5−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−4−フルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロ−メチル−1−メチル−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチルピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2−シアノ−フェニル)−3,4−ジクロロイソチアゾール−5−カルボキサミド、2−アミノ−4−メチル−チアゾール−5−カルボキシアニリド、2−クロロ−N−(1,1,3−トリメチル−インダン−4−イル)−ニコチンアミド、N−(2−(1,3−ジメチルブチル)−フェニル)−1,3−ジメチル−5−フルオロ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−クロロ−3’,5−ジフルオロ−ビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−クロロ−3’,5−ジフルオロ−ビフェニル−2−イル)−3−トリフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロ−ビフェニル−2−イル)−3−トリフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,5−ジフルオロ−4’−メチル−ビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,5−ジフルオロ−4’−メチル−ビフェニル−2−イル)−3−トリフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(シス−2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(トランス−2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロ−メチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、フルオピラム、N−(3−エチル−3,5−5−トリメチル−シクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−ベンズアミド、オキシテトラサイクリン、シルチオファム、N−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)シクロプロパンカルボキサミド、2−ヨード−N−フェニル−ベンズアミド、N−(2−ビシクロ−プロピル−2−イル−フェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−1,3−ジメチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−1,3−ジメチル−5−フルオロピラゾール−4−イル−カルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−5−クロロ−1,3−ジメチル−ピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−フルオロメチル−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−(クロロフルオロメチル)−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−5−フルオロ−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−5−クロロ−3−ジフルオロメチル−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−(クロロジフルオロメチル)−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−5−フルオロ−1−メチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−5−クロロ−1−メチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−1,3−ジメチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−1,3−ジメチル−5−フルオロピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−5−クロロ−1,3−ジメチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−フルオロメチル−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−(クロロフルオロメチル)−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−5−フルオロ−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−5−クロロ−3−ジフルオロメチル−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−(クロロジフルオロメチル)−1−メチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2
−イル)−5−フルオロ−1−メチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(2’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−5−クロロ−1−メチル−3−トリフルオロメチルピラゾール−4−イルカルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−3−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−3−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−ジフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジフルオロ−3−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジフルオロ−3−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−S−ジフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’−クロロ−4’−フルオロ−3−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−ジフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−4−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジフルオロ−4−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−S−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−4−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−ジフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジフルオロ−4−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−ジフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’−クロロ−4’−フルオロ−4−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−S−ジフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジフルオロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−S−ジフルオロメチル−1H−ピラゾールカルボキサミド、N−(3’,4−ジフルオロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−ジフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(3’−クロロ−4’−フルオロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−ジフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4−フルオロ−4−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−フルオロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−クロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−メチル−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−フルオロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−クロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−メチル−5−フルオロビフェニル−2−イル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−フルオロ−6−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−クロロ−6−フルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)−フェニル]−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[4’−(トリフルオロメチルチオ)−ビフェニル−2−イル]−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、及びN−[4’−(トリフルオロメチルチオ)−ビフェニル−2−イル]−1−メチル−3−トリフルオロメチル−l−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−ジフルオロメチル−N−(7−フルオロ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−1−メチル−4−ピラゾールカルボキサミド(フルインダピル)、4−ジフルオロメチル−N−(7−フルオロ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−2−メチル−5−チアゾールカルボキサミド、3−ジフルオロメチル−1−メチル−N−(1,1,3,7−テトラメチル−4−インダニル)−ピラゾールカルボキサミド、4−ジフルオロメチル−2−メチル−N−(1,1,3,7−テトラメチル−4−インダニル)−5−チアゾールカルボキサミド、3−ジフルオロメチル−1−メチル−N−(7−メトキシ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−4−ピラゾールカルボキサミド、4−ジフルオロメチル−2−メチル−N−(7−メトキシ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−5−チアゾールカルボキサミド、3−ジフルオロメチル−1−メチル−N−(7−メチルチオ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−4−ピラゾールカルボキサミド、4−ジフルオロメチル−2−メチル−N−(7−メチルチオ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−5−チアゾールカルボキサミド、3−ジフルオロメチル−1−メチル−N−(7−トリフルオロメトキシ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−4−ピラゾールカルボキサミド、4−ジフルオロメチル−2−メチル−N−(7−トリフルオロメトキシ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−5−チアゾールカルボキサミド、3−ジフルオロメチル−N−(7−フルオロ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−4−フラザンカルボキサミド(furazancarboxamide)、4−ジフルオロメチル−N−(7−フルオロ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−2−メチルチオ−5−ピリミジンカルボキサミド、3−ジフルオロメチル−N−(7−クロロ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−1−メチル−4−ピラゾールカルボキサミド、3−ジフルオロメチル−N−(7−クロロ−1,1−ジエチル−3−メチル−4−インダニル)−1−メチル−4−ピラゾールカルボキサミド、又は4−ジフルオロメチル−N−(7−フルオロ−1,1,3−トリメチル−4−インダニル)−5−チアジアゾールカルボキサミド等のカルボキサミド;B4)フルアジナム、ピリフェノックス(pyrifenox)、ブピリメート、シプロジニル、フェナリモル、フェリムゾン、メパニピリム、ヌアリモル、ピリメタニル、トリフォリン、フェンピクロニル、フルジオキソニル、アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン、ファモキサドン、フェンアミドン、オクチリノン(octhilinone)、プロベナゾール(probenazole)、5−クロロ−7−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、アニラジン、ジクロメジン、ピロキロン、プロキナジド(proquinazid)、トリシクラゾール、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルクロメン(propylchromen)−4−オン、アシベンゾラル−S−メチル、カプタホール、キャプタン、ダゾメット、ホルペット、フェノキサニル、キノキシフェン、N,N−ジメチル−3−(3−ブロモ−6−フルオロ−2−メチルインドール−1−スルホニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−スルホンアミド、5−エチル−6−オクチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2,7−ジアミン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メタンスルホニル−ピリジン、3,4,5−トリクロロ−ピリジン−2,6−ジカルボニトリル、N−(1−(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−エチル)−2,4−ジクロロ−ニコチンアミド、N−((5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)−メチル)−2,4−ジクロロ−ニコチンアミド、ジフルメトリム、ニトラピリン、ドデモルフアセテート(dodemorphacetate)、フルオロイミド、ブラストサイジン−S、キノメチオネート、デバカルブ、ジフェンゾクワット、ジフェンゾクワット−メチルスルフェート(methylsulphat)、オキソリン酸及びピペラリン等の複素環式化合物;B5)マンコゼブ、マネブ、メタム、メタスルホカルブ(methasulphocarb)、メチラム、フェルバム、プロピネブ、チラム、ジネブ、ジラム、ジエトフェンカルブ、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブ、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、4−フルオロフェニル−N−(1−(1−(4−シアノフェニル)−エタンスルホニル)ブト−2−イル)カルバメート、メチル3−(4−クロロ−フェニル)−3−(2−イソプロキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)プロパノエート等のカルバメート;又はB6)グアニジン、ドジン、ドジン遊離塩基、イミノクタジン、グアザチン、抗生物質、例えば、カスガマイシン、オキシテトラサイクリン及びその塩、ストレプトマイシン、ポリオキシン、バリダマイシンA、ニトロフェニル誘導体、例えば、ビナパクリル、ジノカップ、ジノブトン、硫黄含有複素環式化合物、例えば、ジチアノン、イソプロチオラン、有機金属化合物、例えば、フェンチン塩、有機リン化合物、例えば、エジフェンホス、イプロベンフォス、フォセチル、フォセチル−アルミニウム、亜リン酸及びその塩、ピラゾホス、トルクロフォス−メチル、有機塩素化合物、例えば、ジクロフルアニド、フルスルファミド、ヘキサクロロ−ベンゼン、フタリド、ペンシクロン、キントゼン、チオファネート、チオファネートメチル、トリルフルアニド、その他、例えば、シフルフェナミド、シモキサニル、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、メトラフェノン及びスピロキサミン、グアザチン酢酸塩、イミノクタジン−トリアセテート、イミノクタジン−トリス(アルベシレート(albesilate))、カスガマイシン塩酸塩水和物、ジクロロフェン、ペンタクロロフェノール及びその塩、N−(4−クロロ−2−ニトロ−フェニル)−N−エチル−4−メチル−ベンゼンスルホンアミド、ジクロラン、ニトロタール−イソプロピル、テクナゼン、ビフェニル、ブロノポール、ジフェニルアミン、ミルジオマイシン、オキシン銅(oxincopper)、プロヘキサジオンカルシウム、N−(シクロプロピルメトキシイミノ−(6−ジフルオロメトキシ−2,3−ジフルオロ−フェニル)−メチル)−2−フェニルアセトアミド、N’−(4−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−2,5−ジメチル−フェニル)−N−エチル−N−メチルホルムアミジン、N’−(4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−2,5−ジメチル−フェニル)−N−エチル−N−メチルホルムアミジン、N’−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−4−(3−トリメチルシラニル−プロポキシ)−フェニル)−N−エチル−N−メチルホルムアミジン及びN’−(5−ジフルオロメチル−2−メチル−4−(3−トリメチルシラニル−プロポキシ)−フェニル)−N−エチル−N−メチルホルムアミジン等の他の殺真菌剤。
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株と他の生物防除株との混合物が重要であって、生物防除株は、真菌病害防除ためのCH201、QST713、MBI600若しくはRTI477等のバチルス・サブチィリス株、CH200若しくはRTI184等のバチルス・リケニフォルミス株、RTI301等のバチルス・ベレゼンシス株、FZB24等のバチルス・サブチィリス変種アミロリケファシエンス若しくはバチルス・アミロリケファシエンスD747、又はそれらの組み合わせを含む。
本開示に係る組成物及び方法では、組成物は、化学殺真菌剤を含んでもよい。
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株と化学菌防除剤との混合物が好ましく、該化学菌防除剤は、チアベンダゾール、フルキサピロキサド、ペンフルフェン、セダキサン、ビテルタノール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、フルキンコナゾール、フルトリアフォル、イプコナゾール、ミクロブタニル、プロチオコナゾール、トリアジメフォン、トリアジメノール、テブコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズ、イマザリル、ベノミル、カルベンダジム、ヒメキサゾール、アゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、カルボキシン、フルトラニル、メタラキシル、メフェノキサム、ペンチオピラド、フルオピラム、シルチオファム、フルアジナム、ピリメタニル、フルジオキソニル、イプロジオン、トリシクラゾール、カプタン、ダゾメット、マンコゼブ、メタム、チラム、グアザチン、トルクロフォス−メチル、ペンシクロン、チオファネート−メチル、フェンピコキサミド、メフェントリフルコナゾール、フルインダピル、又はそれらのあらゆる混合物を含む。
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株と、フルジオキソニル、プロチオコナゾール、メフェノキサム、メタラキシル、テブコナゾール、ジフェノコナゾール、チラム、カルボキシン、カルベンダジム、トリチコナゾール、ペンシクロン、イマザリル、ピラクロストロビン、セダキサン、トリフロキシストロビン、フルキンコナゾール、フルオキサストロビン、アゾキシストロビン、フルトリアフォル、フルキサピロキサド、ペンチオピラド、フェンピコキサミド、メフェントリフルコナゾール、フルインダピル、又はそれらの混合物との混合物がより好ましい。
除草剤:C1)アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤(ACC)、例えば、アロキシジム、クレトジム、クロプロキシジム(cloproxydim)、シクロキシジム、セトキシジム、トラルコキシジム、ブトロキシジム、クレフォキシジム(clefoxydim)又はテプラロキシジム等のシクロヘキセノンオキシムエーテル;クロジナホッププロパルギル、シハロホップ−ブチル、ジクロホップ−メチル、フェノキサプロップ−エチル、フェノキサプロップ−P−エチル、フェンチアプロップエチル(fenthiapropethyl)、フルアジホップ−ブチル、フルアジホップ−P−ブチル、ハロキシホップ−エトキシエチル、ハロキシホップ−メチル、ハロキシホップ−P−メチル、イソキサピリホップ、プロパキザホップ、キザロホップ−エチル、キザロホップ−P−エチル又はキザロホップ−テフリル等のフェノキシフェノキシプロピオン酸エステル;又はフランプロップ(flamprop)−メチル又はフランプロップ−イソプロピル等のアリールアミノプロピオン酸;C2)アセト乳酸塩合成酵素阻害剤(ALS)、例えば、イマザピル、イマザキン、イマザメタベンズ−メチル(imazame)、イマザモックス、イマザピック又はイマゼタピル等のイミダゾリノン;ピリチオバック酸、ピリチオバック−ナトリウム、ビスピリバック−ナトリウム、KIH−6127又はピリベンゾキシム(pyribenzoxym)等のピリミジルエーテル;フロラスラム、フルメトスラム又はメトスラム等のスルホンアミド;又はアミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン−メチル、クロリムロン−エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エタメトスルフロン−メチル、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、ハロスルフロン−メチル、イマゾスルフロン、メトスルフロン−メチル、ニコスルフロン、プリミスルフロン−メチル、プロスルフロン、ピラゾスルフロン−エチル、リムスルフロン、スルホメツロン−メチル、チフェンスルフロン−メチル、トリアスルフロン、トリベヌロン−メチル、トリフルスルフロン−メチル、トリトスルフロン、スルホスルフロン、ホラムスルフロン又はヨードスルフロン等のスルホニル尿素;C3)アミド、例えば、アリドクロル(CDAA)、ベンゾイルプロップ−エチル、ブロモブチド、クロルチアミド、ジフェナミド、エトベンザニジベンズクロメト(etobenzanidibenzchlomet)、フルチアミド、フォサミン(fosamin)、又はモナリド(monalide);C4)オーキシン除草剤、例えば、クロピラリド若しくはピクロラム等のピリジンカルボン酸;又は2,4−D若しくはベナゾリン;C5)オーキシン輸送阻害剤、例えば、ナプタラメ(naptalame)又はジフルフェンゾピル;C6)カロテノイド生合成阻害剤、例えば、ベンゾフェナップ、クロマゾン(ジメタゾン)、ジフルフェニカン、フルオロクロリドン、フルリドン、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、イソキサフルトール、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、メソトリオン、スルコトリオン(クロルメスロン)、ケトスピラドックス、フルルタモン、ノルフルラゾン又はアミトロール(amitrol);C7)エノールピルビルシキミ酸塩−3−ホスフェート合成酵素阻害剤(EPSPS)、例えば、グリホサート又はスルホサート;C8)グルタミン合成酵素阻害剤、例えば、ビラナフォス(bilanafos)(ビアラホス(bialaphos))又はグルホシネート−アンモニウム;C9)脂質生合成阻害剤、例えば、アニロフォス若しくはメフェナセット等のアニリド;ジメテナミド、S−ジメテナミド、アセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ブテナクロール、ジエタチル−エチル、ジメタクロール、メタザクロール、メトラクロール、S−メトラクロール、プレチラクロール、プロパクロール、プリナクロール、テルブクロール、テニルクロール若しくはキシラクロール等のクロロアセトアニリド;ブチレート、シクロエート、ジアレート、ジメピペレート、EPTC.エスプロカルブ、モリネート、ペブレート、プロスルホカルブ、チオベンカルブ(ベンチオカルブ)、トリアレート若しくはバーナレート(vemolate)のようなチオ尿素、又はベンフレセート又はパーフルイドン;C10)有糸分裂阻害剤、例えば、アシュラム、カルベタミド(carbetamid)、クロルプロファム、オルベンカルブ、プロナミド(pronamid(プロピズアミド(propyzamid))、プロファム若しくはチオカルバジル等のカルバメート;ベネフィン、ブトラリン、ジニトラミン(dinitramin)、エタルフルラリン、フルクロラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン若しくはトリフルラリン等のジニトロアニリン;ジチオピル若しくはチアゾピル等のピリジン;又はブタミフォス、クロルタールジメチル(DCPA)若しくはマレイン酸ヒドラジド;C11)プロトポルフィリノーゲンIXオキシダーゼ阻害剤、例えば、アシフルオルフェン、アシフルオルフェン−ナトリウム、アクロニフェン、ビフェノックス、クロロニトロフェン(CNP)、エトキシフェン、フルオロジフェン、フルオログリコフェンエチル、フォメサフェン、フリロキシフェン、ラクトフェン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェン若しくはオキシフルオルフェン等のジフェニルエーテル;オキサジアルギル若しくはオキサジアゾン等のオキサジアゾール;アザフェニジン、ブタフェナシル、カルフェントラゾン−エチル、シニドン−エチル、フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルプロパシル(flupropacil)、フルチアセット−メチル、スルフェントラゾン若しくはチジアジミンのような環状イミド;又はET−751.JV 485若しくはニピラクロフェン等のピラゾール;C12)光合成阻害剤、例えば、プロパニル、ピリデート若しくはピリダフォル;ベンタゾン等のベンゾチアジアジノン;ジニトロフェノール、例えば、ブロモフェノキシム、ジノセブ、ジノセブ−アセテート、ジノテルブ若しくはDNOC;シペルクアット−塩化物、ジフェンゾクワット−メチルスルフェート、ジクワット若しくはパラコートジクロリド等のジピリジレン;クロルブロムロン、クロロトルロン、ジフェノクスロン(difenoxuron)、ジメフロン、ジウロン、エチジムロン、フェヌロン、フルオメツロン、イソプロツロンソ(isoproturon)、イソウロン(isouron)、リヌロン、メタベンズチアズロン、メタゾール、メトベンズロン、メトクスロン、モノリニュロン、ネブロン、シデュロン若しくはテブチウロン等の尿素;ブロモキシニル若しくはイオキシニル等のフェノール;クロリダゾン;アメトリン、アトラジン、シアナジン、デスメイン、ジメタメトリン、ヘキサジノン、プロメトン、プロメトリン、プロパジン、シマジン、シメトリン、テルブメトン、テルブトリン、テルブチラジン若しくはトリエタジン等のトリアジン;メタミトロン若しくはメトリブジン等のトリアジノン;ブロマシル、レナシル若しくはテルバシル等のウラシル;又はデスメジファム若しくはフェンメジファム等のビスカルバメート;C13)相乗剤、例えば、トリジファン等のオキシラン;C14)CIS細胞壁合成阻害剤、例えば、イソキサベン又はジクロベニル;C15)様々な他の除草剤、例えば、ダラポン等のジクロロプロピオン酸;エトフメセート等のジヒドロベンゾフラン;クロルフェナック(フェナック(fenac))等のフェニル酢酸;又はアジプロトリン、バルバン、ベンスリド、ベンズチアズロン、ベンゾフルオール、ブミナフォス、ブチダゾール、ブツロン、カフェンストロール、クロルブファム、クロルフェンプロップ−メチル、クロロクスロン、シンメチリン、クミルロン、シクルロン、シプラジン、シプラゾール、ジベンジルロン、ジプロペトリン、ダイムロン、エグリナジン−エチル、エンドタール、エチオジン、フルカバゾン、フルオルベントラニル、フルポキサム、イソカルバミド、イソプロパリン、カルブチレート、メフルイジド、モヌロン、ナプロップアミド、ナプロップアミド−M、ナプロップアニリド、ニトラリン、オキサシクロメフォン(oxaciclomefone)、フェニソファム、ピペロホス、プロシアジン、プロフルアリン、ピリブチカルブ、セクブメトン、スルファレート(CDEC)、テルブカルブ、トリアジフラム、トリアゾフェナミド若しくはトリメツロン;又はそれらの環境適合性塩。
殺線虫剤又はバイオ殺線虫剤:ベノミル、クロエトカルブ、アルドキシカルブ、チルパート、ジアミダフォス、フェナミホス、カズサフォス、ジクロフェンチオン、エトプロホス、フェンスルホチオン、フォスチアゼート、ヘテロホス、イサミドホフ(isamidofof)、イサゾフォス、ホスホカルブ、チオナジン、イミシアフォス、メカルホン、アセトプロール、ベンクロチアズ、オキサミル、クロロピクリン、ダゾメット、フルエンスルホン、1,3−ジクロロプロペン(telone)、ジメチルジスルフィド、メタムナトリウム、メタムカリウム、メタム塩(すべてMITC生成)、臭化メチル、生物学的土壌改善物(例えば、マスタード種子、マスタード種子抽出物)、土壌の蒸気燻蒸、アリルイソチオシアネート(AITC)、硫酸ジメチル、フルフラル(アルデヒド)、フルアザインドリジン(DPX−Q8U80)、フルオピラム又はチオキサザフェン。
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株と化学線虫防除剤との混合物が好ましく、該化学線虫防除剤は、ベノミル、フェナミホス、カジュサフォス、エトプロホス、フォスチアゼート、クロロピクリン、ダゾメット、フルエンスルホン、オキサミル、1,3−ジクロロプロペン(テロン)、メタムナトリウム、メタムカリウム、メタム塩(すべてのMITCジェネレータ)、臭化メチル、アリルイソチオシアネート(AITC)、フルアザインドリジン(DPX−Q8U80)、チオキサザフェン、フルオピラム、又はそれらのあらゆる混合物を含む。
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株と、カジュサフォス、エトプロホス、フォスチアゼート、フルエンスルホン、オキサミル、フルアザインドリジン(DPX−Q8U80)、チオキサザフェン、又はそれらの混合物との混合物がより好ましい。本開示に係る組成物及び方法において、組成物は殺線虫剤であるカジュサフォスを含んでもよい。
本発明に係る適切な植物成長調節剤は、次の植物成長調節剤を含む。植物成長調節剤:D1)クロフィブリン酸、2,3,5−トリ−ヨード安息香酸等のアンチオーキシン;D2)4−CPA、2,4−D、2,4−DB、2,4−DEP、ジクロルプロップ、フェノプロップ、IAA、IBA、ナフタレンアセトアミド、α−ナフタレン酢酸、1−ナフトール、ナフトキシ酢酸、ナフテン酸カリウム、ナフテン酸ナトリウム、2,4,5−T等のオーキシン;D3)2iP、ベンジルアデニン、4−ヒドロキシフェンエチルアルコール、カイネチン、ゼアチン等のサイトカイニン;D4)カルシウムシアナミド、ジメチピン、エンドタール、エテホン、メルホス、メトクスロン、ペンタクロロフェノール、チジアズロン、トリブフォス等の枯葉剤;D5)アビグリシン、1−メチルシクロプロペン等のエチレン阻害剤;D6)ACC、エタセラシル、エテホン、グリオキシム等のエチレン放出剤;D7)フェンリダゾン、マレイン酸ヒドラジド等のガメトシド;D8)ジベレリン、ジベレリン酸等のジベレリン;D9)アブシジン酸、アンシミドール、ブトラリン、カルバリル、クロルホニウム、クロルプロファム、ジケグラック、フルメトラリン、フルオリドアミド、フォサミン、グリホジン、イソピリモル、ジャスモン酸、マレイン酸ヒドラジド、メピコート、ピプロクタニル、プロヒドロジャスモン、プロファム、チアオジアン(tiaojiean)、2,3,5−トリ−ヨード安息香酸等の成長阻害剤;D10)クロルフルレン、クロルフレノール、ジクロルフルレノール、フルレノール等のモルファクチン;D11)クレルメコート、ダミノジド、フルルプリミドール、メフルイジド、パクロブトラゾール、テトシクラシス、ウニコナゾール等の成長抑制剤;D12)ブラシノリド、ブラシノリド−エチル、DCPTA、ホルクロルフェヌロン、ヒメキサゾール、プロスレル(prosuler)、トリアコンタノール等の成長刺激剤;D13)バクメデシュ(bachmedesh)、ベンゾフルオール(benzofluor)、ブミナフォス、カルボン、塩化コリン、シオブチド(ciobutide)、クロフェンセット、シアナミド、シクラニリド、シクロヘキシミド、シプロスルファミド、エポコレオン、エチクロゼート、エチレン、フフェンチオウレア(fuphenthiourea)、フララン(furalane)、ヘプトパルギル、ホロスルフ、イナベンフィド、カレタザン(karetazan)、ヒ酸鉛、メタスルホカルブ、プロヘキサジオン、ピダノン、シントフェン、トリアペンテノール、トリネキサパック等の分類されていない植物成長調節剤。
本発明に係る化学的な製剤は、例えば、乳剤(EC)、懸濁剤(SC)、サスポエマルジョン剤(SE)、カプセル懸濁剤(CS)、水分散性粒剤(WG)、乳化性粒剤(EG)、油中水型エマルジョン剤(EO)、水中油型エマルジョン剤(EW)、マイクロエマルジョン剤(ME)、油分散剤(OD)、油混和性フロアブル剤(OF)、油混和性液剤(OL)、可溶性濃縮剤(SL)、発泡性(EF)懸濁液、超低体積懸濁剤(SU)、超低体積液剤(UL)、分散性濃縮剤(DC)、水和剤(WP)、実施の形態では植えるのと同時に置かれてもよい様々な大きさの顆粒(G)等、又は農薬的に許容されるアジュバントと組み合わせた任意の技術的に可能な製剤等の任意の適切な典型的な形態であってもよい。
実施の形態では、組成物は、約1×1011CFU/g以上の、0.5〜99重量%のATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物と、農学的に許容されるアジュバントと、を含む。少なくとも1つの実施の形態では、バチルス種を含む活性成分は、農学的組成物の0.5%から約95重量%の間の範囲の総濃度で含まれ、バチルス種は、組成物全体の1、2、3、4若しくは5、7、8、又は10重量%の下限から10、15、20、25、40、50、60、70、80又は90重量%の上限までから独立して選択される量で含まれる。他の実施の形態では、農学的に許容されるアジュバントは、組成物全体の約1%から約99.5%、例えば1、2、3、4又は5重量%の下限から10、15、20、25、40、50、60、70、80、90又は95重量%の上限で含まれる。
実施の形態では、アジュバントは、液体担体、固体担体、界面活性剤(サーファクタント)、粘度調整剤、増粘剤、レオロジー添加剤、構造化剤、防腐剤、殺生物剤又はバイオスタティック剤、不凍剤、結晶化阻害剤、懸濁化剤、染料、抗酸化剤、発泡剤、光吸収体、混合補助剤、消泡剤、錯化剤、中和剤又はpH調整物質及び緩衝剤、防蝕剤、香料、湿潤剤、吸収増強剤、微量栄養素、可塑剤、流動促進剤、潤滑油、及び分散剤からなる群から選択される。
担体は、液体又は固体であってもよい。上記製剤で用いられるアジュバントは、界面活性物質、増粘剤等の粘度調整剤、防腐剤、殺生物剤又はバイオスタティック剤、不凍剤、結晶化阻害剤、懸濁化剤、染料、抗酸化剤、発泡剤、光吸収体、混合補助剤、消泡剤、錯化剤、中和又はpH調整物質及び緩衝剤、防蝕剤、香料、湿潤剤、吸収増強剤、微量栄養素、可塑剤、流動促進剤、潤滑油、分散剤等で、液体及び固体肥料であってもよい。
実施の形態では、本発明に係る組成物は、例えば、懸濁剤(SC)、水和剤(WP)又は水分散性粒剤(WG)として製剤化されてもよい。他の製剤の種類は、スラリー処理のための水分散粉末(WS)、油分散剤(OD)、全面散布のための顆粒(GR)、カプセル懸濁剤(CS)、乳剤(EC)、水中油型エマルジョン剤(EW)、可溶性濃縮剤(SL)、CS及びSCの混合製剤(ZC)、サスポエマルジョン剤(SE)としてのSC及びEWの混合製剤、発泡性(EF)懸濁液、又はCS及びEWの混合製剤(ZW)等である。いくつかの実施の形態では、組成物は、植物、植物の一部、種子、又は土壌に乾燥製剤として適用され得る細粉、粉末又は顆粒として製剤化されてもよい(例えば、ピーナッツへの乾燥種子被覆又は土壌に取り込まれるための様々な大きさの細粉、粉末又は顆粒)。
液体担体は、水、石油エーテル、植物油、酸無水物、酢酸アミル、炭酸ブチレン、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、1,2−ジクロロプロパン、ジエタノールアミン、ジエチレングリコール、アビエチン酸ジエチレングリコール、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、二安息香酸ジプロピレングリコール、ジプロキシトール、アルキルピロリドン、2−エチルヘキサノール、炭酸エチレン、1,1,1−トリクロロエタン、アルファ−ピネン、d−リモネン、乳酸エチル、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ガンマ−ブチロラクトン、グリセロール、酢酸グリセロール、二酢酸グリセロール、三酢酸グリセロール、ヘキサデカン、ヘキシレングリコール、酢酸イソボルニル、イオソクタン、イソホロン、ミリスチン酸イソプロピル、乳酸、ラウリルアミン、メシチルオキシド、メトキシプロパノール、ラウリン酸メチル、オクタン酸メチル、オレイン酸メチル、塩化メチレン、n−ヘキサン、n−オクチルアミン、オクタデカン酸、酢酸オクチルアミン、オレイン酸、オレイルアミン、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピオン酸、乳酸プロピル、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、リン酸トリエチル、トリエチレングリコール、キシレンスルホン酸、パラフィン、鉱油、トリクロロエチレン、ペルクロロエチレン、アミルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ヘキサノール、オクタノール等の高分子量アルコール、N,N−ジメチルオクタンアミド、N,N−ジメチルデカンアミド、N−メチル−N−(2−プロピルヘプチル)−アセトアミド、N−メチル−N−(2−プロピルヘプチル)−ホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の液体アミド及びその類似物等の溶媒及び共溶媒を含む。好ましくは、液体担体は、防除の場所への適用後まで組成物において本質的に変化しないままの生物活性剤のようなものである。一般には、水が濃縮製剤を希釈するために選択される担体である。
適した固体担体は、例えば、スクロース等のモノ−炭水化物又はジ−炭水化物を含む炭水化物、マルトデキストリン又はペクチン等のオリゴ糖若しくは多糖、タルク、二酸化チタン、パイロフィライトクレイ、アタパルジャイトクレイ、珪藻土、シリカ(二酸化ケイ素)、石灰岩、ベントナイト、カルシウムモンモリロナイト、炭酸カルシウム等のナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム又はアンモニウムの酢酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、リン酸塩又は硫酸塩のような水溶性の塩、綿実の殻、小麦粉、大豆粉、軽石、木粉、細かいクルミ粉、リグニン及び類似の物質、酵母抽出物、魚粉、又はそれらの混合物等である。重要な固体担体は、マルトデキストリン、シリカ、炭酸カルシウム又はそれらの任意の混合物等である。
界面活性剤を含む界面活性物質は、分散剤及び乳化剤、粘度強化剤、溶媒及び他のアジュバントが独立して最終製剤の約0.1重量%から約25重量%の間で含まれてもよい。
組成物は、市販もされている本技術分野で知られたかなり幅広い種類の物質由来の界面活性物質(界面活性剤、分散剤及び乳化剤)を含んでもよい。界面活性物質(本明細書では通常、界面活性剤として記載される)は、アニオン性の、カチオン性の、非イオン性のポリマーであってもよく、それらは界面活性剤、分散剤、乳化剤、湿潤剤又は懸濁化剤として、又は他の目的のために用いられてもよい。
界面活性剤は、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤等のいくつかの種類に属する。本発明によれば、界面活性剤は、製剤中で生物学的活性成分を分散させるため、又は適用のためのタンク混合で有用な任意の界面活性剤又は2種以上の界面活性剤の組み合わせであってもよい。本発明の組成物における界面活性剤の量は、約1から約15%、又は約1から約10%、好ましくは約3から約8%、より好ましくは、約5から約7%w/wの範囲であってよい。
好ましい界面活性剤の例は、カチオン性、非イオン性、アニオン性及び/又は両性の界面活性剤を含む。
本発明に適した非イオン性界面活性は、エトキシ化直鎖アルコール、エトキシ化アルキルフェノール、アルキルEO/PO共重合体、ポリアルキレングリコールモノブチルエーテルエトキシ化脂肪酸/油、ラウリン酸ソルビタン、ポリソルベート、オレイン酸ソルビタン、エトキシ化脂肪酸アルコール、又はアルキルフェノール、アルカノールアミド又はアルキロアミド(例えば、ジエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、及びエトキシ化ミリスタミド等)、キシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル(例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル等)、例えばノニルフェノールエトキシレート等のアルキルフェノール/アルキレンオキシド添加生成物、例えばトリデシルアルコールエトキシレート等のアルコール/アルキレンオキシド添加生成物を含む。
アニオン性界面活性は、アルキルスルホネート、アルキルアリールスルホネート及びアリールスルホネート又はその塩(例として、ラウリルサルコシネート、アルキルベンゼンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、例えばジブチルナフタレンスルホネート等のアルキルナフタレンスルホネート、又はC14−16オレフィンスルホネートのナトリウム塩、カリウム塩又はカルシウム塩)、アルキルスルホネート、アルキルアリールスルホネート及びアリールスルホネート又はその塩(例として、トリデデススルフェート、ラウリルスルフェート、デシルスルフェート、及びジエタノールアンモニウムラウリルスルフェートのナトリウム塩、カリウム塩又はカルシウム塩)、タンパク質加水分解物、ポリカルボン酸(例として、アンモニウムラウリルエーテルカルボキシレート)、オレフィンスルホン酸(例として、アルファオレフィンスルホネートナトリウム)、サルコシネート(例として、アンモニウムシクロヘキシルパルミトイルタウリネート)、コハク酸(例として、N−オクタデシルスルホスクシン二ナトリウム)、リン誘導体(例として、リン酸エステル及びそれらと同等の塩)を含む。
カチオン性界面活性剤は、塩化アルキルベンジルトリメチルアンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム及び酸化ラウラミン等である。
いくつかの実施の形態では、界面活性は、種子に、又は植えると同時に畝間に適用するために製剤を発泡させることができる発泡剤として用いられてもよい。発泡組成物は、任意に水で希釈され、複数のガラスビーズのような発泡媒体を備える発泡チャンバーで、例えば空気等の加圧ガスと混合される。
適切な発泡剤は、アルカノールアミド又はアルキロアミド(例えば、コカミドジエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、及びエトキシル化ミリスタミド)、キシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル(例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル)及びフルオロカーボン(例えば、エトキシル化ポリフッ素化アルコール)等の非イオン性界面活性剤;アルキルスルホネート、アルキルアリールスルホネート及びアリールスルホネート(例えば、ラウリルサルコシン酸ナトリウム及び例えばアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、アルキルスルフェート、アルキルアリールスルフェート及びアリールスルフェート、タンパク質加水分解物、ポリカルボン酸誘導体(例えば、アンモニウムラウリルエーテルカルボキシレート)、オレフィンスルホネート(例えば、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム)、サルコシネート(例えば、アンモニウムシクロヘキシルパルミトイルタウリネート)、スクシネート(例えば、N−オクタデシルスルホスクシンアミド酸二ナトリウム)、リン誘導体(例えば、リン酸エステル及びその等価塩)を含むアニオン性界面活性剤;アルキルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドを含むカチオン性界面活性剤;並びにベタインを含む両性界面活性剤であってもよい。特に好ましい発泡剤は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(例えばBio−Soft(登録商標) D−40)、C14−16オレフィンスルホン酸ナトリウム(例えばBioterge(登録商標) AS−40)、ラウラミンオキシド(例えばAmmonyx(登録商標) DO、Ammonyx(登録商標) LO)、アンモニウムラウリルスルフェート(例えば、Steol(登録商標))、硫酸ナトリウム(Cedepal(登録商標) TD−407)及びアルキルスルフェート(例えばPolystep(登録商標) B−25)である。製剤中の発泡剤の総濃度は、使用される発泡剤に依存し、濃縮発泡製剤の約0.1%と約50%の間、好ましくは約0.3%と約30%の間、より好ましくは約5%と25%の間、さらにより好ましくは約17%と約23%の間である。
重要な実施の形態は、製剤によって発生した泡の体積が、約45分後かそれ以後に25%(又はそれ未満)だけ減少する。他の界面活性物質は、ステアリン酸ナトリウム等のせっけん;ジ(2−エチルヘキシル)スルホスクシン酸ナトリウム等のスルホスクシン酸塩のジアルキルエステル;ソルビトールオレエート等のソルビトールエステル;ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド等の第4級アミン、ポリエチレングリコールステアレート等の脂肪酸のポリエチレングリコールエステル;エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロック共重合体;及びモノアルキルホスフェートエステル及びジアルキルホスフェートエステル等の塩である。
また、シリコーン界面活性剤、特に例えばSilwet L−77(登録商標)として市販されているポリアルキル−オキシド−修飾ヘプタメチルトリロキサンも適しており、ペルフルオリネート化界面活性剤も適している。
上記のいくつかのさらに具体的な種類の好ましい界面活性剤は、非イオン性の直鎖又は分岐アルコールエトキシレート界面活性剤、アニン性リン酸エステル界面活性剤(たまに“リン酸エステル”界面活性剤という)、及びカチオン性エトキシ化獣脂アミン界面活性等である。
重要な界面活性(分散剤)は、好ましくはC8−C14アルキル基を有する少なくとも1種のアルキルアルキルポリグリコシドを含む。BASF社(Cognis)のAgnique(登録商標)製品が代表的である。1つの実施の形態では、アルキルd−グリコピラノシド界面活性剤は、C8−C14アルキルd−グルコピラノシド、例えばAgnique(登録商標) PG8105−Gの混合物を含む。他の実施の形態では、アルキルd−グリコピラノシド界面活性剤は、C9−C11アルキルd−グルコピラノシドの混合物を含む。好ましい製品は、約1.6の重合度と約13.1の親水性親油性バランス(HLB)とを有する、C9−C11アルキルd−グルコピラノシドの混合物であるAgnique(登録商標) PG9116である。
リン酸エステル界面活性剤(分散剤)は、アルコール、エトキシ化アルコール又はエトキシ化フェノールのリン酸エステルを含んでもよい。それらは遊離酸形態であっても、又はナトリウム塩、カリウム塩又はアンモニウム塩のように中和されていてもよい。Ashland社のDextrol(登録商標)製品が代表的で、例えばDextrol(登録商標) OC−180である。リン酸エステルは、好ましくは、ノニルフェノールリン酸エステル及びトリデシルアルコールエトキシ化リン酸カリウム塩から選択される。
他の態様では、組成物は、沈殿又は沈降に対して、例えば懸濁剤又は油分散剤のように製剤を安定化させる増粘剤、粘度調整剤、レオロジー添加剤又は構造化剤を含んでもよい。適した増粘剤は、コメ、でんぷん、アラビアゴム、トラガカントゴム、グァー粉末、ブリティッシュガム、でんぷんエーテル及びでんぷんエステル、ゴム樹脂、ガラクトマンナン、マグネシウムアルミニウムケイ酸塩、キサンタンガム、カラギナン、セルロース誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギネート及びそれらの組み合わせである。他の公知の市販製品は、Lattice NTC50、Lattice NTC60、メトセル、粘土、及びビーガムシリカを含んでもよい。
他の実施の形態では、本発明に係る組成物は、例えばグリセリン、エチレングリコール、尿素、塩化カルシウム、硝酸ナトリウム、塩化マグネシウム及び硫酸アンモニウム等の不凍剤を含んでもよい。
好ましい防腐剤は、限定されないが、C12−C15アルキルベンゾエート、アルキルp−ヒドロキシベンゾエート、アロエベラ抽出物、アスコルビン酸、塩化ベンザルコニウム、安息香酸、C9−C15アルコールの安息香酸エステル、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、tert−ブチルヒドロキノン、キャスターオイル、セチルアルコール、クロロクレゾール、クエン酸、ココアバター、ココナッツオイル、ジアゾリジニル尿素、アジピン酸ジイソプロピル、ジメチルポリシロキサン、DMDMヒダントイン、エタノール、エチレンジアミン四酢酸、脂肪酸、脂肪アルコール、ヘキサデシルアルコール、ヒドロキシベンゾエートエステル、ヨードプロピニルブチルカーバメート、イソノニルイソノナノエート、ホホバ油、ラノリンオイル、鉱油、オレイン酸、オリーブオイル、パラベン、ポリエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ソルビン酸カリウム、没食子酸プロピル、シリコーン油、プロピオン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ソルビン酸、ステアリン脂肪酸、二酸化硫黄、ビタミンE、ビタミンE酢酸塩並びにそれらの誘導体、エステル、塩及び混合物等である。好ましい防腐剤は、o−フェニルフェネートナトリウム、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアリゾン−3−オン、及び1,2−ベンイソチアゾリン−3−オン等である。
消泡剤、例えばXiameter AFE−100、Dow Corning AFs、Dow Corning1520、1530又は1540等も、本願の請求項に係る製剤に用いられてよい。
実施の形態では、組成物は、水と、少なくとも1種の界面活性物質と、1種以上の追加のアジュバントと、を含む液体懸濁液であってもよい。実施の形態では、1種以上のアジュバントが増粘剤、粘度調整剤、構造化剤又はレオロジー添加剤、溶媒、防腐剤、不凍剤、及び消泡剤から選択される。通常、懸濁液は、組成物の送達前に水でさらに希釈される。実施の形態では、液体組成物は、0.5から20重量%のバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物と、1から5重量%の1種以上の界面活性物質と、組成物の約1重量%まででそれぞれ含まれる少なくとも1種の増粘剤、溶媒、防腐剤、不凍剤又は消泡剤と、を含む懸濁液であってもよい。
他の実施の形態では、組成物は、植物油等の油及び少なくとも1種の界面活性物質に分散した固体活性成分と、1種以上の追加のアジュバントと、を含む液体の油分散であってもよい。実施の形態では、1種以上のアジュバントが増粘剤、粘度調整剤、構造化剤又はレオロジー添加剤、溶媒、防腐剤、不凍剤、消泡剤及び類似物から選択される。通常、油分散は、組成物の送達前に水でさらに希釈される。実施の形態では、液体組成物は、0.5から20重量%のバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物と、1から10重量%の1種以上の界面活性物質と、組成物の約5重量%まででそれぞれ含まれる少なくとも1種の増粘剤、粘度調整剤、構造化剤、レオロジー添加物、溶媒、防腐剤、不凍剤又は消泡剤と、を含む油分散であってもよい。
実施の形態では、組成物は、細粉、粉末、顆粒、乾燥可溶性粉末、塗布可能な顆粒、又は乾燥可溶性顆粒の形態で、バチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物を約1.0×108CFU/gから約5×1013CFU/gの量で含んでもよい。実施の形態では、組成物は、単糖、二糖、オリゴ糖又は多糖、タルク、二酸化チタン、パイロフィライトクレイ、アタパルジャイトクレイ、珪藻土、シリカ、石灰岩、ベントナイト、カルシウムモンモリロナイト、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム又はアンモニウムの酢酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、リン酸塩又は硫酸塩、綿実の殻、小麦粉、大豆粉、軽石、木粉、細かいナッツ(例えばピーナッツ又はクルミ)殻、リグニン、酵母抽出物、魚粉、又はそれらの混合物からなる群から選択される固体担体を含んでもよい。
実施の形態では、組成物は、約1×1011CFU/g以上の、5〜40%の生物学的に純粋な培養物と、マルトデキストリン、シリカ、炭酸カルシウム、又はそれらのあらゆる混合物と、を含む。実施の形態では、組成物は、5〜15%のマルトデキストリンを含む。
実施の形態では、組成物は、重量%で、5〜40%の、約1×1011CFU/g以上のバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物と、5〜15%のマルトデキストリンと、35〜45%の炭酸カルシウムと、5〜15%のシリカと、を含んでもよい。実施の形態では、組成物は、可溶性粉末製剤であってもよい。
実施の形態では、組成物は、重量%で、約40%の、約1×1011CFU/g以上のバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物と、10%のマルトデキストリンと、40%の炭酸カルシウムと、10%のシリカと、を含む可溶性粉末製剤であってよい。
実施の形態では、組成物は、植物真菌性病原体感染に対する保護をもたらすための、又は植物真菌性病原体感染を防除するための、植物の種子処理又は畝間への適用のいずれかに有用である。種子処理に関して、組成物の溶液又は懸濁液は、標準の種子処理方法を用いて種子に適用される。組成物は、非処理の種子又は本明細書に記載されたように少なくとも1種の追加の作物保護剤で処理された種子に適用されてもよい。また、組成物は種子処理又は畝間への適用のための追加の作物保護剤と混合されてもよい。いくつかの実施の形態では、組成物は、保護される植物の葉枝に適用されてもよく、任意に追加の作物保護剤と混合される。
組成物と方法に係るいくつかの実施の形態では、組成物は、植物の成長に有益であること及び/又は植物有害生物に対する植物の保護をもたらすことに適した量の、本明細書に記載された殺虫剤、殺真菌剤、殺線虫剤、殺細菌剤、除草剤、植物抽出物、植物成長調整物質、又は肥料等の追加の農薬の1種又は混合物をさらに含む。追加の農薬は、微生物剤、生物剤、又は化学剤を含んでもよい。
組成物と方法に係るいくつかの実施の形態では、組成物は、液体肥料と混合可能に製剤化され得る。
液体肥料と混合可能な製剤は、水和したアルミニウム−マグネシウムケイ酸塩と少なくとも1種の分散剤を含み得る。用語“液体肥料と混合可能な製剤において”は、明細書及び特許請求の範囲全体にわたって使用され、液体製剤で植物に送達するための肥料との混合を可能にするために、製剤が水溶液中に溶解、分散又は乳化できること意味することが意図される。
重要な実施の形態では、液体肥料と混合可能な製剤は、ビフェントリンを含んでもよく、例えば組成物は、ビフェントリンと、水和したアルミニウム−マグネシウムケイ酸塩と、スクロースエステル、リグノスルホネート、アルキルポリグリコシド、ナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物及びリン酸エステルから選択される少なくとも1種の分散剤と、を含む。ビフェントリンは、組成物におけるすべての成分の総重量に対して、好ましくは1.0重量%から35重量%、より好ましくは15%から25%重量%の濃度で含まれる。ビフェントリン殺虫剤組成物は、0.1g/mlから0.2g/mlの範囲の濃度で液体製剤に含まれ得る。ビフェントリン殺虫剤は、0.17g/mlの濃度で液体組成物に含まれてよい。分散剤は、好ましくは、組成物におけるすべての成分の総重量に対して、約0.02重量%から約20重量%までの総濃度で含まれ得る。いくつかの実施の形態では、水和したアルミニウム−マグネシウムケイ酸塩は、モンモリロナイト及びアタパルジャイトからなる群から選択されてもよい。いくつかの実施の形態では、リン酸エステルは、ノニルフェノールリン酸エステル及びトリデシルアルコールエトキシ化リン酸カリウム塩から選択される。
分散剤は、好ましくは、組成物におけるすべての成分の総重量に対して、約0.02重量%から約20重量%までの総濃度で含まれ得る。
いくつかの実施の形態では、水和したアルミニウム−マグネシウムケイ酸塩は、モンモリロナイト及びアタパルジャイトからなる群から選択されてもよい。
いくつかの実施の形態では、リン酸エステルは、ノニルフェノールリン酸エステル及びトリデシルアルコールエトキシ化リン酸カリウム塩から選択される。
他の実施の形態は、少なくとも1種の不凍剤、消泡剤及び殺生物剤をさらに含む。
他の態様では、組成物は、本明細書に記載された担体及びアジュバントとともに有効量で生物学的活性成分と組み合わせるステップに続く方法で調製されてよい。製剤化された組成物は、細かく分割された固体、顆粒又は分散の形態で組成物を得るために、例えば製剤成分と生物活性剤を混合することで調製され得る。また、活性成分は他の成分、例えば細かく分割された固体、鉱油、植物又は動物由来の油、植物又は動物由来の変性油、有機溶媒、水、界面活性物質又はそれらの組み合わせとともに製剤化され得る。
いくつかの実施の形態では、製剤の成分は、乾燥混合されてもよく、あるいは固体及び液体成分がホモジナイザー又は他の適切な混合容器で一緒に混ぜられてもよい。均質化による成分の単純な混合が任意の破砕の形態より好ましい。他の実施の形態では、混合物は、約1から約250ミクロンの適した粒径が得られるまで製粉工程、例えば乾式粉砕及び湿式粉砕等にさらに供されてもよい。組成物は、250未満、100未満又は好ましくは50ミクロン未満の粒径を有する。好ましい実施の形態では、混合物は、90%の粒径(D90)が約50ミクロン未満になるまで均質化又は粉砕される。
1つの実施の形態は、i)ATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体と、ii)SC製剤のためのアジュバントからなる群から選択される少なくとも1種の製剤成分と、WP製剤のためのアジュバントと、WG製剤のためのアジュバントと、を含む組成物を対象とする。
他の実施の形態では、組成物はSCの形態であって、それは、例えば水と少なくとも1種の界面活性剤と、増粘剤、溶媒、防腐剤、不凍剤、pH調整剤及び消泡剤から選択される1種以上の追加のアジュバントと、を含むものの形態である。
実施の形態では、SCは、1から20重量%のバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体と、1から5重量%の1種以上の界面活性剤と、任意で少なくとも1種の増粘剤、溶媒、防腐剤、不凍剤、又は消泡剤と、水と、を含む。任意の増粘剤、溶媒、防腐剤、不凍剤、又は消泡剤は、それぞれ独立してSC製剤の約1重量%までで含まれる。SCは、すべての他の成分に対して組成物全体で100重量%(qs)になるように補う量の水を含む。
組成物は、固体の形態、例えば細粉、粉末、顆粒、WP又はWG製剤であってもよい。これら製剤は、少なくとも1種の上述の固体担体を含む。実施の形態では、WP又はWG製剤が約1から約50重量%、例えば1から10、5から10、5から50、7から50、又は10から50重量%のバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体と、マルトデキストリン、炭酸カルシウム及びシリカからなる群から選択される少なくとも1種の固体担体と、を含む。可溶性顆粒製剤は可溶性粉末製剤に類似するが、例えば粉末を任意に追加される分散剤とともに水に希釈し、凝集、噴霧乾燥又は噴出によって顆粒を形成することで粉末はより大きい粒に形成される点で異なる。
実施の形態では、組成物は、2から20重量%のバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体と、約80から約90重量%のマルトデキストリンと、約0.5から約2重量%のシリカと、を含む。
他の実施の形態では、組成物は、5から60%(例えば40%)のバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体と、約30から約50(例えば40%)重量%のマルトデキストリンと、約10から20(例えば16%)重量%の炭酸カルシウムと、約0.5から約5(例えば4%)重量%のシリカと、を含む。
他の実施の形態では、組成物は、重量%で、
5から50%(例えば40%)のバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体と、
5から15%(例えば10%)のマルトデキストリンと、
35から45%(例えば40%)の炭酸カルシウムと、
5から15%(例えば10%)のシリカと、
を含有する可溶性粉末又は可溶性顆粒製剤を含む。
組成物は、植物の種子処理又は畝間への適用のいずれかに有用である。種子の処理に関しては、組成物の溶液、スラリー、練り物、ゲル又は湿った固体が標準の種子処理方法を用いて種子に適用され得る。組成物は、非処理の種子又は本明細書に記載されたように少なくとも1種の追加の作物保護剤で処理された種子に適用されてもよい。また、組成物は種子処理又は畝間への適用のための追加の作物保護剤と混合されてもよい。
畝間への適用は、畝間、好ましくは、植える際に農作物の種子付近の土壌を処理し、製剤を土壌に組み入れることを含む。畝間への適用は液体又は固体製剤を含んでもよい。いくつかの実施の形態では、畝間への適用は、泡で組成物に適用することを含む。
実施の形態では、製剤化された組成物は、使用前に希釈される濃縮物の形態であってもよいが、すぐに使える製剤が製造されてもよい。市販製品は好ましくは濃縮物として製剤化されるが、利用者は通常は土壌又は植物への適用のために希釈製剤を使用する。この希釈物が例えば、水、液体肥料、微量栄養素、生物有機体、油又は溶媒で製造されてもよい。
実施の形態では、製剤化された組成物は、植物又は動物由来の油、鉱油、当該油又は当該油の混合物のアルキルエステル及び当該油の誘導体を含む添加剤を追加で含んでもよい。本発明に係る組成物における油添加剤の量は、一般に噴霧混合物において0.01から10%である。例えば、油添加物は、噴霧混合物が調製された後、所望の濃度で噴霧タンクに加えられる。実施の形態では、油添加物は、鉱油又は植物由来の油、例えば大豆油、菜種油、オリーブ油又はヒマワリ油、乳化野菜油、野菜由来の油のアルキルエステル、例えばメチル誘導体、又は動物由来の油、例えば魚油又は牛脂を含み得る。
以下の実施例は、本開示の主題の代表的な実施の形態を実行するために当業者に指針を提供するために包含される。本発明の観点及び本分野の通常の技術レベルから、以下の実施例が例示のみを意図し、本開示の主題の範囲から逸脱せずに多数の変更、改良及び修正が可能であることを理解できる。
実施例1
配列解析を介した細菌分離株バチルス・チューリンゲンシスRTI545の同定
RTI545として本実施例で特定される植物関連細菌株がノースカロライナ州におけるイネ科ヒロハウシノケグサ(tall fescue)の周囲の根圏土壌から単離された。RTI545株のゲノムの配列が決定され、RTI545株の16s rRNA遺伝子の配列(配列番号1)及びrpoB遺伝子の配列(配列番号2)がBLASTを用いてNCBI及びRDPデータベースにおける他の既知の細菌株のそれらと比較された。これはバチルス・セレウス/チューリンゲンシス/アンシラシス分岐群の中にRTI545株を位置づけた。さらに、RTI545株と関連するバチルス属の系統発生解析がrpoB遺伝子に関してブートストラップ合意樹(1000回反復)を用いて行われた。rpoB遺伝子に関する合意樹が図2に示される。図2に示されるように、RTI545株は、バチルス・セレウス/チューリンゲンシス/アンシラシス分岐群において独立した枝を形成する。DNAレベルでのrpoB遺伝子に関する配列の違いは、RTI545がバチルス・セレウス/チューリンゲンシス/アンシラシス分岐群の中に入る新しい株であることを示している。さらなる配列解析によって、RTI545株がB.チューリンゲンシス株でよく見られる結晶タンパク質(cry遺伝子)に関する遺伝子を欠くことが明らかになった。
さらに、MUMmer−及びBLASTn−をベースとする平均ヌクレオチド同一性(ANI)計算(Richter M,& Rossello−Mora R(2009)Shifting the genomic gold standard for the prokaryotic species definition. Proc Natl Acad Sci USA 106(45):19126−31)及びUNIPEPT解析(Mesuere,B.,Debyser,G.,Aerts,M.,Devreese,B.,Vandamme,P. and Dawyndt,P.(2015),The Unipept metaproteomics analysis pipeline.Proteomics,15:1437-1442.doi:10.1002/pmic.201400361)の両方を用いてバチルス属の関連する近い株とRTI545株とを比較するために、全ゲノム配列解析が行われ、その系統発生的分類が確認された。MUMmer及びBLASTnをベースとするANI計算の結果が下の表1に示されている。ANI及びUNIPEPT(データを示さない)両方の解析によって、B.チューリンゲンシス及びB.セレウス双方として示される株の公知の配列とRTI545との間にかなりの程度の配列類似性が明らかとなった。認められた基準株に対して最も高い配列類似性は、認められた基準株B.チューリンゲンシスBerliner ATCC10792に対してであった。さらに、全ゲノム配列における以前から公知のそれらとの違いは、RTI545がバチルス・セレウス/チューリンゲンシス/アンシラシス分岐群に入る新たなバチルス・チューリンゲンシス株であることを示している。
RTI545の株は、特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に従って、米国バージニア州マナッサスのアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に2015年5月12日に寄託され、特許受託番号PTA−122161を有する。
RTI545 ゲノム16S rDNA(配列番号1)
AGAAAGGAGGTGATCCAGCCGCACCTTCCGATACGGCTACCTTGTTACGACTTCACCCCAATCATCTGTCCCACCTTAGGCGGCTGGCTCCAAAAAGGTTACCCCACCGACTTCGGGTGTTACAAACTCTCGTGGTGTGACGGGCGGTGTGTACAAGGCCCGGGAACGTATTCACCGCGGCATGCTGATCCGCGATTACTAGCGATTCCAGCTTCATGTAGGCGAGTTGCAGCCTACAATCCGAACTGAGAACGGTTTTATGAGATTAGCTCCACCTCGCGGTCTTGCAGCTCTTTGTACCGTCCATTGTAGCACGTGTGTAGCCCAGGTCATAAGGGGCATGATGATTTGACGTCATCCCCACCTTCCTCCGGTTTGTCACCGGCAGTCACCTTAGAGTGCCCAACTTAATGATGGCAACTAAGATCAAGGGTTGCGCTCGTTGCGGGACTTAACCCAACATCTCACGACACGAGCTGACGACAACCATGCACCACCTGTCACTCTGCTCCCGAAGGAGAAGCCCTATCTCTAGGGTTTTCAGAGGATGTCAAGACCTGGTAAGGTTCTTCGCGTTGCTTCGAATTAAACCACATGCTCCACCGCTTGTGCGGGCCCCCGTCAATTCCTTTGAGTTTCAGCCTTGCGGCCGTACTCCCCAGGCGGAGTGCTTAATGCGTTAACTTCAGCACTAAAGGGCGGAAACCCTCTAACACTTAGCACTCATCGTTTACGGCGTGGACTACCAGGGTATCTAATCCTGTTTGCTCCCCACGCTTTCGCGCCTCAGTGTCAGTTACAGACCAGAAAGTCGCCTTCGCCACTGGTGTTCCTCCATATCTCTACGCATTTCACCGCTACACATGGAATTCCACTTTCCTCTTCTGCACTCAAGTCTCCCAGTTTCCAATGACCCTCCACGGTTGAGCCGTGGGCTTTCACATCAGACTTAAGAAACCACCTGCGCGCGCTTTACGCCCAATAATTCCGGATAACGCTTGCCACCTACGTATTACCGCGGCTGCTGGCACGTAGTTAGCCGTGGCTTTCTGGTTAGGTACCGTCAAGGTGCCAGCTTATTCAACTAGCACTTGTTCTTCCCTAACAACAGAGTTTTACGACCCGAAAGCCTTCATCACTCACGCGGCGTTGCTCCGTCAGACTTTCGTCCATTGCGGAAGATTCCCTACTGCTGCCTCCCGTAGGAGTCTGGGCCGTGTCTCAGTCCCAGTGTGGCCGATCACCCTCTCAGGTCGGCTACGCATCGTTGCCTTGGTGAGCCGTTACCTCACCAACTAGCTAATGCGACGCGGGTCCATCCATAAGTGACAGCCGAAGCCGCCTTTCAATTTCGAACCATGCAGTTCAAAATGTTATCCGGTATTAGCCCCGGTTTCCCGGAGTTATCCCAGTCTTATGGGCAGGTTACCCACGTGTTACTCACCCGTCCGCCGCTAACTTCTTGAGAGCAAGCTCTCAATCCATTCGCTCGACTTGCATGTATTAGGCACGCCGCCAGCGTTCATCCTGAGCCAGGATCAAAC
RTI545 rpoB遺伝子(配列番号2)
TTGACAGGTCAACTAGTTCAATACGGACGCCACCGCCAACGAAGAAGTTATGCCCGTATTAGTGAAGTATTAGAGTTACCAAATCTTATCGAAATTCAAACCTCTTCTTATCAGTGGTTTCTTGATGAGGGTTTGCGAGAAATGTTCCAAGACATTTCTCCGATTGAAGACTTTACGGGAAATCTATCGCTTGAATTTATCGACTACAGCTTAGGTGAACCTAAATACTCTGTAGACGAATGCAAAGAGCGTGATGTGACGTATGCAGCACCACTTCGTGTAAAAGTGCGTCTAATCAACAAGGAAACTGGTGAAGTAAAAGAACAAGATGTGTTCATGGGAGATTTCCCACTCATGACAGAGACTGGAACATTCGTAATTAACGGTGCAGAACGTGTTATCGTTTCCCAGTTAGTTCGCTCTCCAAGCGTATACTATAGTGGCAAAGTGGATAAAAACGGAAAACGTGGTTTTACTGCTACTGTAATTCCAAACCGCGGAGCTTGGTTAGAGTATGAGACAGATGCTAAGGATGTTGTATATGTGCGTATTGACCGTACGCGTAAACTTCCTGTAACTGTTTTGTTACGCGCATTAGGGTTTGGCTCTGATCAAGAAATCACCGAGCTTTTAGGTGATAACGAATACTTAAGCAACACATTAGAAAAAGACAACACAGATAGTACAGAAAAAGCATTGCTTGAAATTTATGAGCGTCTACGTCCTGGTGAACCACCAACAGTAGAAAATGCTAAGAGCTTACTTGTGTCTCGTTTCTTCGATCCAAAGCGCTACGATTTAGCAAATGTAGGTCGCTATAAGATCAACAAGAAGTTACACATTAAAAACAGATTGTTTAATCAACGTTTAGCTGAAACATTAGTGGATCCAGAAACTGGTGAAATTTTAGCGGCAGAAGGAACAATCTTAGATCGTCGTACACTTGATCGCATTTTACCTTACTTAGAGAAAAACATTGGATTCAAAACAGCGAAACCAATGGGTGGAGTGGTAGAAGGCGATGTTGAGCTGCAATCTATTAAGATTTATGCTCCTGAGTCGGAAGGCGAACGTGTAATTAATGTAATTGGTAATGCAAATATTACTCGTGATGTGAAACACATCACACCAGGTGATATCCTTGCTTCTATCAGTTACTTCTTCAACCTACTATACAAAGTAGGGGATACAGATGATATTGACCATTTAGGAAACCGTCGTCTGCGTTCTGTTGGAGAACTATTACAAAATCAATTCCGTATCGGTCTTTCTCGTATGGAACGTGTTGTTCGTGAGAGAATGTCGATCCAAGATACAAATGCAATTACACCACAGGCGCTAATTAATATTCGTCCTGTTATTGCATCTATTAAAGAGTTCTTCGGAAGTTCTCAGTTATCTCAGTTCATGGACCAAACAAATCCATTAGCAGAGTTAACTCACAAACGAAGACTATCTGCATTAGGACCTGGTGGTTTAACGCGTGAGCGCGCAGGCTTTGAAGTACGTGACGTTCATTACTCCCACTACGGTCGTATGTGTCCGATTGAAACACCAGAGGGACCAAACATCGGTTTGATTAACTCATTATCTTCGTTCGCGAAAGTAAATGAGTTTGGTTTCATTGAAACACCATATCGTCGTGTTGACCCAGAAACTGGTCTTGTAACAGGGCATGTTGATTATTTAACAGCAGATGAAGAAGATAACTATGTTGTAGCCCAAGCGAATATGAAATTATCTGATGAAGGTGAATTCCTAAGTGAAGATATCGTAGCTCGTTTCCGTGGTGAAAACATTGTCACAAATAGAGAACGCATCGACTACATGGATGTATCTCCAAAACAAGTAGTGTCGGCAGCGACAGCTTGTATTCCGTTCTTAGAAAACGATGACTCTAACCGCGCACTTATGGGAGCGAACATGCAACGTCAGGCGGTTCCGTTAATGAATCCGGAATCTCCGATTGTAGGTACAGGTATGGAGTACGTATCAGCAAAAGACTCAGGTGCTGCAGTAATCTGTAAACATCCTGGTGTTGTTGAGCGCGTAGAAGCACGTGAAGTTTGGGTACGTCGCTATGTAGAAGTTGACGGTCAAACAGTAAAAGGCGACTTAGATCGCTACAAAATGCAAAAATTCATTCGTTCTAACCAAGGAACTTGTTACAACCAACGTCCAATCGTAAGTGTTGGAAATGAAGTTGTAAAAGGTGAAATCCTTGCGGATGGTCCTTCTATGGAATTAGGTGAACTAGCACTTGGACGTAACGTGCTTGTTGGCTTCATGACTTGGGACGGTTATAACTACGAGGATGCGATCATCATGAGTGAGCGCCTTGTAAAAGATGATGTGTACACTTCTATTCATATTGAAGAATATGAATCAGAAGCTCGTGATACGAAGCTTGGACCAGAAGAAATTACACGTGACATTCCAAATGTTGGGGAAGACGCATTACGTAACCTTGACGAGCGCGGTATCATTCGCGTTGGTGCTGAAGTAAAAGATGGAGATTTACTTGTTGGTAAAGTAACACCTAAAGGTGTAACAGAATTAACAGCTGAAGAACGTCTATTACATGCTATCTTTGGAGAAAAAGCGCGTGAAGTACGTGATACATCACTACGTGTACCACACGGTGGTGGCGGTATTATCTTAGACGTAAAAGTATTCAACCGTGAAGATGGCGATGAATTGCCACCAGGCGTGAATCAACTTGTACGTGCATATATCGTTCAAAAACGTAAAATTTCTGAAGGTGACAAGATGGCCGGACGTCACGGTAACAAAGGTGTTATTTCTCGTATTTTACCAGAAGAAGATATGCCTTACTTACCAGACGGTACGCCAATCGATATCATGTTAAACCCATTAGGGGTACCATCTCGTATGAATATCGGTCAGGTATTAGAGCTTCATCTTGGTATGGCAGCAAGATACCTGGGCATTCACATTGCAACACCAGTATTCGATGGTGCTCGTGAGGAAGATGTTTGGGGCACAATTGAAGAAGCTGGTATGGCAAATGACGCGAAAACAATCCTGTATGACGGACGTACTGGTGAACCATTCGATAACCGCGTATCTGTTGGTGTCATGTATATGATCAAACTTGCGCACATGGTTGACGATAAACTTCATGCTCGTTCTACTGGACCATACTCACTTGTAACGCAGCAACCTCTTGGAGGTAAAGCTCAGTTCGGTGGACAGCGTTTCGGTGAGATGGAGGTTTGGGCACTTGAAGCTTACGGTGCTGCTTATACTCTTCAAGAAATCTTAACAGTGAAGTCTGATGATGTTGTTGGACGTGTTAAGACTTATGAAGCAATTGTTAAAGGCGAAAATGTTCCAGAACCAGGCGTTCCTGAATCATTCAAAGTATTGATTAAAGAGCTGCAAAGTTTAGGTATGGACGTTAAAATGATGTCTAGCGACGATACAGAAATTGAAATGCGTGATACAGAAGATGACGATGATCATCAATCAGCAGATAAATTGAATGTCGAAGTTGAGACAACTAAGGAATAA
実施例2
バチルス・チューリンゲンシスRTI545分離株の抗微生物特性
主な植物病原菌に対するRTI545株の拮抗能力がプレートアッセイで評価された。植物真菌性病原体に対する拮抗作用の評価のためのプレートアッセイが、869寒天プレート上に3〜4cmの距離で並べられた細菌分離株及び病原性真菌を培養することで行われた。プレートが室温でインキュベートされ、増殖阻害、生態的地位占有(niche occupation)又は影響がない等の増殖挙動が2週間に渡って定期的に確認された。細菌性病原体に対する拮抗特性のスクリーニングする場合、まず、病原体が869寒天プレート上に層状に広げられた。続いて、RTI545の培養物の20μlがプレート上に滴下された。プレートが室温でインキュベートされ、2週間に渡って定期的に、層におけるRTI545が滴下された位置の周囲の阻害領域に関して定期的に確認された。拮抗活性のまとめが下の表IIに示されている。
実施例3
バチルス・チューリンゲンシスRTI545分離株の表現型形質
拮抗特性に加え、バチルス・チューリンゲンシスRTI545株に関する様々な表現型形質も評価され、データが下の表IIIに示されている。アッセイは、表IIIの下のテキスト部に記載された方法に従って行われた。
(酸及びアセトイン試験)869富栄養培地中の20μlの種菌が1mlのメチルレッド−フォーゲス・プロスカウアー培地(シグマアルドリッチ 39484)に移された。培養物が30℃、200rpmで2日間インキュベートされた。0.5mlの培養物が移され、50μlの0.2g/lメチルレッドが添加された。赤色が酸産生を示した。残りの0.5mlの培養物が0.3mlの5%アルファ−ナフトール(シグマアルドリッチ N1000)に続いて0.1mlの40%KOHと混合された。インキュベーションの30分後、試料が測定された。赤色の発色がアセトインの産生を示した。酸及びアセトイン試験に関して、非接種の培地が陰性対照として使用された(Sokol et al.,1979,Journal of Clinical Microbiology.9:538−540)。
(インドール−3−酢酸)869富栄養培地中の20μlの種菌が0.5g/lトリプトファン(シグマアルドリッチ T0254)を補った1mlの1/10 869培地に移された。培養物が30℃、200RPMで4〜5日間、暗室でインキュベートされた。試料が遠心され、0.1mlの上清が0.2mlの0.5mlのサルコフスキー試薬(35%過塩素酸、10mM FeCl3)と混合された。暗室で30分間インキュベートした後、ピンク色になった試料がIAA合成について陽性と記録された。IAA(シグマアルドリッチ I5148)の希釈液が陽性比較として使用され、非接種の培地が陰性対照として使用された(Taghavi,et al.,2009,Applied and Environmental Microbiology 75:748−757)。
(リン酸塩溶解試験)リットルあたり10gのグルコース、5gの三リン酸カルシウム、0.2gの塩化カリウム、0.5gの硫酸アンモニウム、0.2gの塩化ナトリウム、0.1gの硫酸マグネシウム7水和物、0.5gの酵母抽出物、2mgの硫酸マンガン、2mgの硫酸鉄及び15gの寒天を含む、pH7の加圧滅菌されたPikovskaya(PVK)寒天上に細菌が播かれた。透明化した領域がリン酸塩溶解細菌を示す(Sharma et al.,2011,Journal of Microbiology and Biotechnology Research 1:90−95)。
(キチナーゼ活性)10%湿重量のコロイドのキチンが改変PVK寒天培地(pH7、加圧滅菌されたリットルあたり10gのグルコース、0.2gの塩化カリウム、0.5gの硫酸アンモニウム、0.2gの塩化ナトリウム、0.1gの硫酸マグネシウム7水和物、0.5gの酵母抽出物、2mgの硫酸マンガン、2mgの硫酸鉄及び15gの寒天)に加えられた。細菌がこれらキチンプレートに播かれ、透明化した領域がキチナーゼ活性を示した(N.K.S.Murthy&Bleakley.,2012.“Simplified Method of Preparing Colloidal Chitin Used for Screening of Chitinase Producing Microorganisms”.The Internet Journal of Microbiology.10(2)).
(プロテアーゼ活性)10%ミルクを補った869寒天培地上に細菌が播かれた。透明化した領域がプロテアーゼ活性を示唆するタンパク質分解能を示す(Sokol et al.,1979,Journal of Clinical Microbiology.9:538−540)。
実施例4
トウモロコシの種子の発芽に対するバチルス・チューリンゲンシス分離株RTI545の影響
トウモロコシの種子の発芽に対する細菌分離株RTI545の栄養細胞の影響が下記のように評価された。
RTI545の栄養細胞を用いたアッセイがトウモロコシの種子を用いて行われた。凍結保存からRTI545が869培地上に播かれ、30℃で一晩増殖された。単離されたコロニーがプレートから採取され、20mLの869培養液を含む50mL円すい管に接種された。30℃、200RPMで振盪しながら一晩、培養物がインキュベートされた。一晩の培養物が10分間、10,000RPMで遠心された。上清が除去され、沈殿物がMgSO4に再懸濁され、洗浄された。混合物が10分間、10,000RPMで再び遠心された。上清が除去され、沈殿物が改変ホーグランド溶液に再懸濁された。そして、混合物が初期濃度まで希釈された。これから、RTI545培養物の希釈液が2×107cfu/mlの終濃度となるように調製された。トウモロコシの種子の発芽実験のために、植物栽培容器がRTI545又は対照で標識された。2×107cfu/mlの濃度のRTI545懸濁液10mLが容器に加えられ、種子が暗室にて21℃でインキュベートされた。対照の容器には種子と追加の細菌を含まない改変ホーグランド溶液とが入れられた。容器の画像が10〜12日後に撮られた。図3A〜3Bは、12日後のRTI545株存在下(図3A)及び非存在下(図3B)で栽培されたトウモロコシの苗の画像である。図から分かるように、RTI545株の存在によって顕著な成長促進がみられた。
実施例5
トウモロコシに対するバチルス・チューリンゲンシスRTI545分離株の成長効果
トウモロコシでの初期の植物成長及び活力における細菌分離株の適用効果が評価された。室温で撹拌下、滅菌された発芽トウモロコシの種子の表面を2日間、108CFU/mlの細菌懸濁液で接種することで実験が行われた(また、対照は細菌なしで行われた)。続いて、6.5のpHに石灰処理されたPROMIX BXで満たされたガロンポットに、接種された種子が植えられた。各処理で9個のポットに1個のトウモロコシの種子が播種された。ポットは、14/10時間の明暗周期で、22℃の温室でインキュベートされ、必要に応じて週に2回、水が与えられた。
植えてから42日で、植物が収穫され、それらの生の及び乾燥時の重量が測定され、非接種の対照植物に関して得られたデータと比較された。トウモロコシの芽のバイオマスの湿重量及び乾燥重量が42日の成長後に評価された。バチルス・チューリンゲンシスRTI545株を接種したトウモロコシの芽のバイオマスの湿重量が173.7gであったのに対し、非接種の対照の湿重量は147.6gで、非接種の対照よりも湿重量で17.7%増加であった。バチルス・チューリンゲンシスRTI545株を接種したトウモロコシの芽のバイオマスの乾燥重量が16.0gであったのに対し、非接種の対照の乾燥重量は12.4gで、非接種の対照よりも乾燥重量で29%増加であった。湿潤バイオマス及び乾燥バイオマスの両方の明らかな増加から分かるように、RTI545株の存在によって顕著な成長促進が得られた。
実施例6
昆虫に対するバチルス・チューリンゲンシスRTI545分離株の活性
ウエスタン・カスミカメムシ(WPB)、すなわちライガス・ヘスペルス及びサザン・コーン・ルートワーム(SCRW)、すなわちディアブロティカ・ウンデキムプンクタタ・ホワルディ(Diabrotica undecimpunctata howardi)に対するバチルス・チューリンゲンシスRTI545株の拮抗力がin vitroアッセイで評価された。
アッセイのために、バチルス・チューリンゲンシスRTI545が5mlの869培地で7時間、30℃、200rpmで培養された。続いて前培養のごく一部が869培地で100倍に希釈され、30℃、150rpmで17時間培養された。細菌培養物すべてがバイオアッセイに使用された。生物対照として、バチルス・チューリンゲンシス亜種kurstaki HD−1が同様の手順で用いられた。
WPBに対する拮抗に関して、バチルス・チューリンゲンシスRTI545が対照とともに直接噴霧、選択摂食及び非選択摂食アッセイで評価され、対照は869培地なし、化学対照ACEPHATE 97UP(A.I.=97% O,S−ジメチルアセチルホスホラミドチオエート)、生物対照HD−1、及び非処理対照である。予想されるように、869培地なし又はHD−1処理において顕著な死亡率(直接噴霧及び非選択摂食アッセイ)又は忌避性(選択摂食アッセイ)は観察されなかったが、化学対照はWPBを殺し(直接噴霧及び非選択供給アッセイ)、忌避させた(選択摂食アッセイ)。直接噴霧及び非選択摂食アッセイの両方において適用された場合、バチルス・チューリンゲンシスRTI545のWPBに対する死亡率は有意ではなかったが、予期せぬことに、RTI545は、WPBが選択アッセイ領域に置かれた124時間後に忌避作用を示した。具体的には、処理した及び非処理の食物源を含む容器にWPBが入れられた際、WPBが非処理の食物源のみを摂食することが観察された(データ示さず)。
SCRWの幼虫への拮抗に関して、バチルス・チューリンゲンシスRTI545の細胞が、トウモロコシの苗の選択摂食アッセイで評価され、水対照と比較された。水対照と比較された追加の処理は、バチルス・チューリンゲンシス亜種であるkurstaki HD−1(HD−1)、ii)化学対照CAPTURE LFR(A.I.=17.15% ビフェントリン)、及びiii)869培地とした。ろ紙が半分に切断され、各部分が100mmペトリ皿の底にテープで固定され、半分のろ紙2枚それぞれが触れないことが確かめられた。総体積0.65mlの処理が半分の処理されるろ紙に適用された。脱イオン水が非処理側に供給された。非処理対照では、半分のろ紙双方が水のみで処理された。1個の発芽したトウモロコシの種子が湿らせた半分のろ紙それぞれに置かれた。10個の2齢幼虫が処理されたろ紙と非処理のろ紙との間の正中に置かれた。処理につき3回反復した。皿はパラフィルムで密封され、室温で暗環境に6日間維持されてから評価された。幼虫の死亡位置及び死亡した数が記録された。ろ紙の各部分での幼虫の割合が分布を正規化するために平方根変換され、分散分析(ANOVA)で統計的に解析された。事後テューキーHSD検定の利用が、非処理のろ紙と処理のろ紙との間における差が有意であるかの評価に適用された(<=0.10)。
6日後のRTI545細胞でのプレートアッセイの画像が図4に示されており、すべてのプレートアッセイのデータが下の表IVにまとめられている。WPBに対する上述のアッセイで観察されたように、RTI545は予期せぬことに忌避されたが、SCRWの幼虫を殺さなかった。図4及び表IVに示されたように、RTI545培養物は、SCRWの幼虫を忌避させる点に優れていた。100%の幼虫が水で処理した半分のろ紙上に存在し、RTI545で処理したろ紙には幼虫はいなかった。これに対し、HD−1株では、幼虫が統計的には均等に処理と水対照に分かれた。ビフェントリンの化学対照は、約19%の幼虫がCAPTURE LFRで処理されたろ紙上に存在していた。この結果は、RTI545株が予期せぬことに、トウモロコシの種子から昆虫を忌避させるが昆虫を殺さないという点で化学殺虫剤よりも優れていることを示す。
トウモロコシの苗を用いたSCRWの幼虫に関する選択摂食アッセイがHD−1株及びRTI545で繰り返された。HD−1と異なり、RTI545は、結晶タンパク質(“Cry”で表される)を産生する遺伝子を有していない。SCRWの幼虫によるトウモロコシの苗のin vitro選択プレート供給アッセイを用いて忌避性が測定され、72時間後の非処理側のプレートのSCRWの幼虫の割合で評価された。忌避性がない場合、プレートの処理された半分及び非処理の半分の両方で50%の等しい分布が予想され、それは0%の忌避性を意味する。このアッセイの結果が下の表Vに示されている。この実験では、バチルス・チューリンゲンシスRTI545及びバチルス・チューリンゲンシス亜種kurstaki HD−1(HD−1)がアッセイの3日後の水対照との比較で評価された。ここでも、RTI545の培養物がSCRWの幼虫を忌避させる点で優れており、幼虫の96%が水で処理された半分のろ紙にいて、RTI545細胞を含む半分ではたった4%であった。これに対し、ここでも、HD−1株では、幼虫が統計的には均等に処理と水対照に分かれた(プレートの非処理側に53%)。
また、トウモロコシの苗を用いたSCRWの幼虫に関する選択摂食アッセイが、RTI545を他のバチルス・チューリンゲンシス株FD30及びカノサミンと比較するために繰り返された。ゲノム配列データに基づいて、RTI545は推測上のカノサミン生合成パスウェイを有するが、FD30にはない。SCRWの幼虫によるトウモロコシの苗のin vitro選択プレート供給アッセイを用いて忌避性が測定され、72時間後のプレートの非処理側におけるSCRWの幼虫の割合が評価された。忌避性がない場合、プレートの処理された半分及び非処理の半分の両方で50%の等しい分布が予想され、それは0%の忌避性を意味する。このアッセイの結果が下の表VIに示されている。
表VIにまとめられたように、RTI545は、非処理のろ紙と処理のろ紙との間の正中に置かれた際、SCRWの幼虫に対して忌避効果をもたらした。FD30(バチルス・チューリンゲンシス)は、全体的に同様の効果を有していなかった。カノサミンがFD30株と組み合わされた場合、SCRWの忌避が観察された。2つの独立した生物アッセイにおいて、カノサミンによる忌避効果が0.1μg/mlから100.0μg/mlの間のすべての希釈度において24時間で観察された。第1の試験では、10及び100μg/mlのカノサミンで処理したろ紙は、SCRWに対して80%以上の忌避反応を示した。3日目に最小限の食害が、カノサミン処理側に置かれたトウモロコシに見られた。一方、FD30では、処置されたろ紙に置かれた幼虫の個数と非処理のろ紙との間に、3日目に非統計的な20%の差があり、注目すべきことに、トウモロコシに対する食害がFD30選択アッセイの両側で見られた。第2の試験では、30.0μg/mlのカノサミンで処理されたろ紙が5日まで完全な忌避性をもたらした(データ示さず)。これらの結果から、WPB及びSCRWのような昆虫の種を忌避させるRTI545の能力は、そのカノサミンの産生によるものである。
実施例7
線虫に対するバチルス・チューリンゲンシスRTI545分離株の活性
実施例6の結果は、昆虫の種に対するTRI545の忌避活性がカノサミン等の化合物の産生によるものであることが示唆される。同様に、線虫に対するRTI545の活性も当該株によって産生される化合物によるものであろう。寒天プレートでの線虫の走化性アッセイが次のように行われ、in vitroで様々な濃度のカノサミン及びRTI545の上清に対するネコブ(RKN)センチュウの幼虫(J2)の応答を評価した。
試験領域が図6に図式的に示されている。直径9cmのペトリ皿が15mlの0.75%Phytagel(0.1%MgSO4・7H2Oを含む)で満たされた。線虫の進路が顕微鏡下で観察できるように、硫酸マグネシウム・7水和物MgSO4・7H2Oが素寒天培地の代わりに用いられた。約50μlの溶液を収容できる直径0.5cmのウェルが皿の反対側で中央から2cmの位置に設けられた。試料がウェルに入れられ、皿に蓋がされて1時間、拡散させることでウェルの周りに勾配が得られた。次に、5μlの滅菌蒸留水に懸濁された75〜100のJ2期のネコブセンチュウがプレートの中心の直径1.5cmの円にピペットで置かれた。水懸濁液の表面張力が失われた際、皿が蓋で覆われ、25℃で1〜4時間、暗室における水平のプラットフォームでインキュベートされた。インキュベーション後、プレートが4℃に移され、設置から2時間、3時間及び5時間後の評価のために線虫の動きが止められた。各試験対象について3回反復された。
評価のために、試験領域が16個の領域に分けられ、図6Aに示すように、1〜8の誘引領域及びa〜hの忌避領域として設定された。試験物質に誘引される線虫は、数字が割り当てられた(誘引)領域に動く傾向があり、結果としてウェルの方向に平行な軸に沿って群がる。忌避した線虫は文字が割り当てられた(忌避)領域に動く傾向があり、結果としててウェルの方向に直角に交わる軸に沿って群がる。誘引領域の線虫の総数を忌避領域の線虫の総数で除することで、走化性因子(Cf)が算出された。2より大きいCfは線虫に対する誘引を意味する一方、0.5未満は忌避を示し、0.5〜2はどちらでもないとみなした。結果が表VIIに示されている。この走化性生物アッセイでは、蒸留水がすべての評価時点でどちらでもないことがわかった(Cfが0.5〜2.0)。試験開始から3時間及び5時間で、1%の酢酸がRKN J2に対する忌避性を示した(Cf<0.5)。2時間という早期の評価時点での酢酸のCfはどちらでもなかった(データ示さず)のは、おそらくPhytagel培地内の化学物質の遅い拡散及び/又は化学物質に対する線虫の応答の遅さのためである。図6は、100μg/mlで試験されたカノサミンのアッセイの写真であって、線虫の位置を表すドットがどちらでもない分布を示す。図6Cは、100%濃度で試験されたRTI545の上清のアッセイの写真であって、線虫の位置を表すドットが忌避の分布を示す。
試験された3つのカノサミンの濃度(1、10及び100μg/ml)すべてがアッセイにおいて忌避特性を示さなかった。すべての試験されたカノサミンの割合及びすべての試験された時点に関して、Cf因子は矛盾なく0.5より大きかった。すべての試験されたRTI545の上清の割合(1%、10%、25%、50%及び100%)及びすべての869培地の割合(10%、25%、50%及び100%)がアッセイの開始後2時間から始まる忌避剤(Cf<0.5)として機能した。J2線虫のこのような早い反応は、線虫の挙動に寄与する因子が容易に拡散し、勾配を形成することを示唆する。869培地の場合、試験された割合に対して明らかな用量反応はなかった。一方、RTI545の上清の場合、試験された割合への明確な反応が観察された。より高い割合の上清が線虫をより強く寄せ付けなかった(低いCf)。しかし、RTI545の忌避性に関する結果は、アッセイにおける869培地の強い活性のために結論付けられなかった。
カノサミンが線虫に対する忌避性を欠くことは、昆虫アッセイで観察されたことと対照的である。RTI545で観察された線虫に対する忌避性は、カノサミン以外のいくつかの他の因子のためと考えられる。
RTI545株(バチルス・チューリンゲンシス)を一晩培養する間に産生される化合物と純粋な化合物であるカノサミンがin vitroで評価され、ネコブセンチュウ(RKN)の卵(Meloidogyne incognita/hapla)の孵化に対するそれらの潜在的な影響が特徴付けられた。
(細菌の上清)
アッセイのための上清を得るため、1ループ(〜10μl)のRTI545株が5mlの869培地において200rpm、30℃で16時間培養された。翌日、1:100希釈の光学濃度(OD)が600nmで測定され、発酵フラスコの接種に必要とされる量が見積もられた。細菌の培養が、0.01の開始ODで、250mlの発酵フラスコ内の25mlの869培地中で開始された。細菌が200rpm、30℃で一晩(16時間)、培養された。2mlの細菌培養物がOD及びコロニー形成単位(CFU)の測定のために保存された。残りの培養物が遠心され(2500rpm、15分間)、上清が0.22μmフィルタを介してろ過滅菌された。上清の採取から4時間以内に孵化アッセイが開始された。生物アッセイの開始までは上清が4℃に維持された。
カノサミン(10mg)が1mlの脱イオン水に溶解され、10mg/mlの原液が得られた。200μg/mlの濃度を得るために、20μlの濃縮原液(10mg/ml)が990mlの水に加えられた。次に段階希釈が行われ、それぞれの20μg/ml及び2μg/mlの濃度のカノサミンが調製された。
ネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita及びM.hapla)の混合培養物が用いられた。Opti−prep遠心ステップに続く水での2回の洗浄を用いた漂白と消毒によって、線虫の卵がトマトの根から抽出された。孵化アッセイを構築する前に、初期卵(視認できる胚を有する卵)及び後期卵(内部の分化した幼虫を有する卵、J1又はJ2段階)の割合が顕微鏡下で卵を計数することで規定された。(アッセイを開始した日に採取された)新鮮な卵のみが生物アッセイに用いられた。
アッセイは、24ウェルの組織培養プレートで行われた。各ウェルで2%メチルセルロース中の、75μlの卵溶液(ウェルあたり約100個のの卵)が75μlの抗生物質溶液(300mg/Lのストレプトマイシン+300mg/Lのペニシリン)及び150μlの各処理と混合された。抗生物質が蒸留滅菌水に懸濁された。試験のプレートにおける抗生物質の終濃度は、ペニシリンが75mg/L及びストレプトマイシンが75mg/Lであった。すべての処理は、2%メチルセルロースを含んでいた(RKNの卵が処理に曝される前にメチルセルロースに懸濁された)。メチルセルロースの添加は、各処理に同数の接種材料を添加する精度を向上させる。処理は6回繰り返し行われた。各プレートが蓋をされ、アルミ箔で包まれ、25℃に設定された定温器に置かれた。孵化の開始から7日目と14日目に、各ウェルで孵化した幼虫の数が実体顕微鏡下で数えられた。各時点と処理に関して、孵化の割合が次の式に従って算出された。
7日後及び14日後のネコブセンチュウの卵の平均孵化率が表VIIIに示されている。汚染を防ぐため、すべての処理に抗生物質(75mg/Lのペニシリン及び75mg/Lのストレプトマイシン)が補われた。データは6回の反復の平均±平均の標準偏差である。
アッセイのために集められた初期の卵及び後期の卵の割合はそれぞれ41%及び59%であった。抗生物質、低い割合のAgrimek(登録商標)(0.1ppm)及び869培地なしは、卵の孵化に明らかな影響を与えなかった。化学物質の標準であるAgrimek(登録商標)は、in vitroで卵の孵化を阻害した。1ppmの割合によって、14日後に72%の卵孵化阻害が起こった。すべてのRTI545の上清の割合における及びAgrimek(登録商標)の高い割合(1ppm)における孵化は、水対照よりも顕著に低かった。用量反応は試験されたRTi545の割合(2.5〜50%)の間で見られなかったうえ、すべてのこれらの割合が化学物質の標準であるAgrimek(登録商標)に匹敵した。これに対し、様々な濃度のカノサミン(1、10及び100μg/ml)に曝された卵の孵化率は水対照よりも高かった。
すべての試験された割合において、869培地で一晩培養したRTI545の上清は、卵の孵化を顕著に阻害した。同じ培地で培養された3日間培養物から得られたRTI545の上清でも同様の結果が見られた(データ示さず)。卵の孵化の阻害の原因である化合物が、一晩及び3日間培養された培養物の中に含まれている。
カノサミンは卵の孵化に肯定的な影響をもたらした。7日後において、カノサミンに曝された卵の孵化率は、水対照でインキュベートされた卵の孵化率よりも最大80%高かった。これらの結果はカノサミンの生化学的特性と一致する。カノサミンはキチン合成阻害剤として同定された(Janiak and Milewski,2001)。線虫の卵殻は、キチンから構成され、卵の孵化は、キチン合成に反する変化であるキチンの分解を伴う。
いかなる理論にも縛られるつもりはないが、アッセイの結果は、RTI545の抗線虫活性は、カノサミンによるものではないことが示唆される。忌避性及び卵の孵化アッセイにおけるRTI545の上清と869培地抽出物の異なる挙動は、RTI545が抗線虫性能をもたらす未だに同定されていない化合物を産生することを示唆している。
実施例8
トウモロコシ及びダイズの種子のバチルス・チューリンゲンシスRTI545での処理による成長と収穫量への影響
バチルス・チューリンゲンシスRTI545の芽胞でトウモロコシとダイズの種子を処理することによって、昆虫の圧力下における成長と収穫量への影響を評価するために実験が行われた。
成長、収穫量、及びトウモロコシの有害生物ハリガネムシ及び種子ウジ虫の防除の1つ以上に対する影響がウィスコンシン州での野外試験で評価された。温室で追加の実験が行われ、ハリガネムシの存在下での初期の植物成長への影響が評価された。
(製剤)
A 水中のB.チューリンゲンシス RTI545の芽胞濃度(1.0×1010cfu/ml)が1.0×1010cfu/mlの量で適用された。
MAXIM(SYNGENTA CROP PROTECTION,INC)が0.0064mg AI/穀粒で種子に適用された(A.I.=フルジオキソニル)。
APRON XL(SYNGENTA CROP PROTECTION,INC)が製造者のラベルに従って種子に適用された(A.I.=メフェノキサム)。
PONCHO 250、PONCHO 500 VOTIVO及びPONCHO 1250 VOTIVO (BAYER CROP SCIENCE)が製造者のラベルに従って種子にそれぞれ適用された(PONCHO A.I.=クロチアニジン及びVOTIVO A.I.=バチルス・フィルムスI−1582)。
最初の野外試験では、トウモロコシの種子が、1)化学物質対照MAXIM+APRON XL(“FC”とする)、2)FC+殺虫剤ビフェントリン0.125mg/種子)、3)FC+PONCHO 1250(クロチアニジン 1.25mg/種子)及びVOTIVO(バチルス・フィルムスI−1582)、4)FC+PONCHO 250(クロチアニジン 0.25mg/種子)、5)FC+PONCHO 500(クロチアニジン 0.5mg/種子)及びVOTIVO (バチルス・フィルムスI−1582)、及び6)FC+ビフェントリン(0.125mg/種子)+B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞を含む懸濁液で処理された。
処理されたトウモロコシの種子がウィスコンシン州の別の野外試験で、害虫ハリガネムシ及び種子ウジ虫が蔓延している土壌に植えられた。1つの試験で、デリア属種(Delia spp.)成虫による産卵を促すために肥料が区画に加えられた。集められ、解析された評価は、%出芽、植物の立ち性、%ハリガネムシによる損傷、%種子ウジ虫による損傷、植物活力及び収穫であった。昆虫による食害の重症度が植えてから34日の目視検査で評価され、植物活力が1から5で格付けされ、1がかなり悪いことを示し、5が優れた植物活力と評価されることを意味する。
結果が下の表IXに示されている。殺虫剤ビフェントリンと組み合わされたB.チューリンゲンシスRTI545の含有物は、ビフェントリンのみで処理された種子を上回るパーセント出芽、植物の立ち性、活力並びにハリガネムシ及び種子ウジ虫の防除において顕著な改善を示した。加えて、B.チューリンゲンシスRTI545及びビフェントリンの組み合わせの結果は、ハリガネムシの防除の点で製品PONCHO 1250 VOTIVOと統計的に同等で、種子ウジ虫の防除においてはこの製品を超える改善を示した。これらのデータは、B.チューリンゲンシスRTI545とビフェントリンのような化学殺虫剤との組み合わせでのトウモロコシの種子の処理は、化学殺虫剤のみの含有物を上回って昆虫の防除を顕著に改善し、何らかの種類の昆虫防除のための市販されている製品よりも優れていることを示す。
また、2番目の野外試験で、トウモロコシの種子が最初の試験と同様に、1)化学対照MAXIM+APRON XL(“FC”という)、2)FC+ビフェントリン、3)FC+PONCHO 1250 VOTIVO、4)FC+PONCHO 250及び5)FC+ビフェントリン+RTI545の芽胞を含む懸濁液で処理された。ウィスコンシン州での別の野外試験において、処理されたトウモロコシの種子がハリガネムシ存在下で植えられ、種子ウジ虫が問題にならないように肥料が与えられなかった。トウモロコシの根におけるハリガネムシによる摂食の被害が植えてから41日後に評価された。
結果が下の表Xに表されており、上記の表IXと同様の結果が示されている。具体的には、殺虫剤ビフェントリンと組み合わされたB.チューリンゲンシスRTI545の含有物は、ビフェントリンのみで処理された種子を上回るパーセント出芽、植物の立ち性、活力並びにハリガネムシの防除において顕著な改善を示した。加えて、B.チューリンゲンシスRTI545及びビフェントリンの組み合わせの結果は、ハリガネムシの防除の点で製品PONCHO 1250 VOTIVOと統計的に同等か、それより優れていた。
また、PONCHO VOTIVOと比較して、化学殺虫剤及びRTI545の芽胞の組み合わせでの種子の処理後のトウモロコシの野外試験における平均収穫量が評価された。結果が下の表XIに示されている。殺虫剤ビフェントリンと組み合わせたB.チューリンゲンシスRTI545の含有物がビフェントリンのみで処理された種子と比較して収穫量に顕著な改善を示した。さらに、RTI545とビフェントリンとの組み合わせがPONCHO 500 VOTIVO及びPONCHO 1250 VOTIVOの両方よりも優れており、収穫量を13ブッシェル/エーカー(それぞれ180.5から193.7及び185.5から193.7ブッシェル/エーカー)増加させ、これは穀粒収穫量でそれぞれ6.8%及び4.2%増加を意味する。これらのデータは、RTI545及びビフェントリンのような化学殺虫剤の組み合わせでのトウモロコシの種子の処理が化学殺虫剤のみの含有物を上回って収穫量を顕著に改善し、昆虫による被害を防除するために必要となる畝間への大量の化学殺虫剤の適用を減らすことを示唆する。
RTI545の芽胞でトウモロコシの種子を処理することによる昆虫の圧力下での成長への影響がさらに評価された。一組の温室試験において、トウモロコシの種子が次に説明されるように種子処理懸濁液で最初に処理され、続いて、土壌にハリガネムシがいない対照セットと併せて、有害生物であるハリガネムシが蔓延している土壌に植えられた(1個の種子を有するポットあたり10匹のハリガネムシ)。種子処理懸濁液は次の通りである。1)化学対照MAXIM+APRON XL(“FC”という)、2)FC、3)FC+ビフェントリン(すべての処理に関して0125mg/種子)、4)FC+ビフェントリン+RTI545 5.0×106、5)FC+ビフェントリン+RTI545 5.0×106及び熱処理、6)FC+ビフェントリン+RTI545 1.0×106、7)FC+RTI545 5.0×106及び8)FC+PONCHO 1250。処理された種子が%出芽に関して評価された。
結果が下の表XIIに示されている。殺虫剤ビフェントリンと組み合わされたB.チューリンゲンシスRTI545の含有物の結果は、100%出芽であって、ビフェントリンのみの含有物を上回って改善し、ハリガネムシなしの対照及びFC+PONCHO 1250化学処理と同等の結果をもたらした。ハリガネムシによる根の削り取り摂取によってトウモロコシ植物成長阻害が起こり、RTI545のみ又はビフェントリンと組み合わせたRTI545が生存している植物における植物成長阻害を減少させた。RTI545のみは植物損失を防ぐ活性を示したが、成長阻害に対する早期の保護の付与において殺虫剤ビフェントリンよりも劣っていた。しかし、RTI545は、植物の成長時の植物成長阻害を防ぐ点ではより効果的であった(データ示さず)。これらのデータは、トウモロコシの種子の処理におけるRTI545の芽胞含有物が単独で又はビフェントリンのような化学殺虫剤との組み合わせで、害虫ハリガネムシが存在していても植物の健康を顕著に向上させることを示唆する。
B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞に加えて、化学殺虫剤と組み合わされた、化学的に活性な成分の標準的な殺菌性の組み合わせでダイズ種子を処理することによる収穫量への影響を評価するために、実験が行われた。実験は以下に記載のように行われた。
(製剤)
水中のRTI545芽胞の濃度(1.0×1010cfu/ml)が1.0×106cfu/種子の量で適用された。
FCは、2.5g/100g種子(フルジオキソニル)、10g/100g(TPM)及び7.5g/100g種子(メフェノキサム)で種子に適用されたフルジオキソニル、TPM及びメフェノキサムを含む処方である。
チアメトキサムが50g/100g種子で、種子に適用された。
実験では、1)化学対照であるフルジオキソニル/TPM/メフェノキサム(“FC”)、2)FC+殺虫剤チアメトキサム、及び3)FC+チアメトキサム+B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞を含む溶液とダイズ種子が混合された。ハリガネムシが蔓延している3箇所(N=3)に処理したダイズ種子が植えられ、収穫量が解析された。
結果が下の表XIIIに示されている。チアメトキサムと組み合わされたRTI545の芽胞含有物は、収穫量に顕著な改善をもたらし、チアメトキサムのみで処理された種子と比較して1.6ブッシェル/エーカーだけ収穫量が増加し(68.2から69.8)、これは収穫量で2.3%増加に相当する。これらのデータは、RTI545と化学殺虫剤との組み合わせで処理されたダイズ種子が殺虫剤のみの含有物を上回って収穫量を有意に改善し、昆虫による被害を防除するために必要となる畝間への大量の化学殺虫剤の適用を減らすことを示唆する。
化学殺虫剤と組み合わされたRTI545の芽胞での種子又は畝間の処理を介した昆虫防除の改善に関して考えられる説明の1つが図1に示されている。具体的には、図1Aは、化学殺虫剤のみ(すなわち、RTI545なし)での昆虫防除を示す模式図である。図1Aは、もっとも左に化学殺虫剤(内側の円周囲の暗い帯)で被覆された植物の種子(内側の円)を示しており、それは植物根圏における水平のマークで表された植物有害生物に囲まれている。図の中央の部分は、発芽した種子を示しており、拡散した殺虫剤が害虫から植物の種子の根を保護している状態を示している(保護が“X”印で表されている)。図のもっとも右には、根が化学殺虫剤の拡散領域を超えて成長したために、害虫からの植物の種子の根の保護が低下したことが示されている。図1Bは、植物の種子に対する被覆へのバチルス・チューリンゲンシスRTI545の芽胞の追加(又は植え付け時ごろのRTI545の芽胞の畝間への適用)がどのように殺虫剤被覆のみの使用を上回って昆虫防除を改善するかを示す。具体的には、図1Bの図のもっとも右が、根が化学殺虫剤の拡散領域を超えて成長しても、植物の根圏にバチルス・チューリンゲンシスRTI545がある結果として、植物の種子の根を害虫から継続的に保護することを示す。
実施例9
蔓延した土壌のバチルス・チューリンゲンシスRTI545単離株による線虫の防除
バチルス・チューリンゲンシスRTI545株のダイズ及びジャガイモにおける線虫の蔓延を抑制する能力が下記のように評価された。
サザン・ネコブセンチュウが蔓延した土壌にダイズ植物体が植えられた状態で温室試験が行われ、1.0×106cfu/種子の量でRTI545の芽胞が適用された種子処理の効果が評価された。ダイズ植物体がサザン・ネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)の生きた卵が蔓延する土壌に植えられた。製品のラベルで示された割合で化学的活性成分を独立して含有する製品PONCHO VOTIVO(BAYER CROPSCIENCE LP;A.I.=40.3% クロチアニジン、8.1%バチルス・フィルムスI−1582)及びAVICTA COMPLETE(SYNGENTA;A.I.=11.7% チアメトキサム、10.3% アバメクチン、2.34% チアベンダゾール、0.3% フルジオキソニル、0.23% メフェノキサム、0.12% アゾキシストロビン)それぞれで種子が処理された。データが下の表XIVに示されている。開始から63日後、RTI545細胞及び化学的組み合わせAVICTA COMPLETEで処理された種子においてポットあたりの線虫の卵の個数に統計的な差はなかったが、RTI545で処理した種子におけるポットあたりの線虫の卵の個数は、PONCHO VOTIVOで処理された種子のそれよりも少なかった。63日後、すべての処理において、ポットあたりの幼虫の個数に統計的な差はなかった。これらのデータは、バチルス・チューリンゲンシスRTI545によるダイズに対する線虫防除における好ましい影響を示す。
線虫グロボデラ種が自然に蔓延した土壌にジャガイモ植物体が植えられた状態で温室試験が行われ、バチルス・チューリンゲンシスRTI545細胞での土壌の処理の効果が評価された。この実験では、根バイオマスのgあたりの嚢胞の個数に対するRTI545細胞での土壌強化の影響が試験の開始後60日で評価された。ジャガイモ(線虫に感受性のある種“Bintje”)が、グロボデラ種が蔓延する土壌に植えられ(対照)、土壌1リットルあたり10E9cfuのバチルス・チューリンゲンシスRTI545の芽胞で強化された(RTI545)。結果が図5のグラフに示されている。追加の土壌処理:VYDATE製品(Vydate、DUPONT、A.I.=オキサミル[メトイルN’N’−ジメチル−N−[(メチルカルバモイル)オキシル)オキシ]−1−チオオキサムイミデート)、BIOACT製品(BAYER CROPSCIENCES LP、A.I.=of Paecilomyces lilacinus株251)、CAREX製品(CAREX、NUFARM、ピリダベン)、及びバチルス・チューリンゲンシス亜種kurstaki HD−1)が本試験に含まれている。製品は、製品のラベルで示された割合で適用された。図5に見られるように、RTI545細胞で処理された土壌における根バイオマスのgあたりの嚢胞の個数は、化学的活性成分を含有する製品を含むすべての処理と比較して有意に抑制された。
実施例10
リゾクトニア菌を接種された綿実のバチルス・チューリンゲンシスRTI545での処理
病原体防除に関して、種子が化学活性剤に加えてRTI545株で処理された場合の黒変病の圧力がある中での綿の出芽、根病害、及び収穫量に与える影響を調べるために実験が行われた。
具体的には、綿における実験が次のように構築された。1)非処理の種子(UTC)、2)製造者のラベルに従ったフルジオキソニル+メフェノキサム+イミダクロプリドのベース組み合わせで処理された種子(“B”とする)、3)5×10+5cfu/種子のRTI545を加えたベースで処理された種子(B+RTI545)、及び4)表示された指示書に従ってVIBRANCE(活性成分セダキサン、SYNGENTA CROP PROTECTION,INC)を加えたベースで処理された種子(B+VIBRANCE)。野外試験がジョージア州で行われた。試験では、種子が成長し始めたときに感染させるために、所定の割合で植え付けの時点で種子を乾燥接種物に混合することで、リゾクトニア菌が接種された。綿の出芽の平均パーセントが下の表XVに表されている。
表XVの結果は、ベースに加えられたRTI545の芽胞での処理は、パーセント出芽において化学的ベースのみのそれを超える有意な改善を示した(ベースのみの45%に対して67%)。さらに、RTI545での処理は、化学的活性体を含む市販製品VIBRANCEを追加したベースと同様に機能した。このため、RTI545での種子処理は、過酷な病原体の圧力条件下でさえも出芽に有意な改善をもたらす。
実施例11
バチルス・チューリンゲンシスRTI545でのコムギ種子の処理による成長及び収穫量への影響
実験が行われ、B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞のみ、又は化学殺真菌剤及び化学殺虫剤のいずれか又は両方との組み合わせで処理されたコムギ種子による昆虫圧力下での成長及び収穫量に対する影響を評価した。より具体的には、成長、収穫量及びコムギに対する有害生物であるハリガネムシ及び地虫の防除についての影響がウィスコンシン州の野外試験で測定された。下記のように実験が行われ、種子への、及び殺真菌剤ベースを加えた種子へのB.チューリンゲンシスRTI545の芽胞の追加と、殺真菌剤ベースに加え、2つの濃度の殺虫剤であるビフェントリンと組み合わせへのRTI545の芽胞の追加とが比較された。
野外試験の実験では、コムギ種子が1)化学殺真菌剤ベースのジフェノコナゾール/テブコナゾール/TPM/メフェノキサム(“FC”という)、2)FC+B.チューリンゲンシスRTI545(RTI545 106cfu/g種子)の芽胞、3)FC+ビフェントリン(20g/種子)、4)FC+ビフェントリン(20g/種子)+RTI545 106cfu/g種子、5)FC+ビフェントリン(50g/種子)、及び6)FC+ビフェントリン(50g/種子)+RTI545 106cfu/g種子を含む懸濁液で処理された。
処理されたコムギ種子がウィスコンシン州での野外試験において害虫であるハリガネムシ及び地虫が蔓延する土壌に植えられた。集められ、解析された割合は、%出芽、%ハリガネムシ被害、%地虫被害、植物活力及び収穫量であった。昆虫の摂食被害の深刻さが植えてから35日後の目視検査で評価され、活力が低いことが1で示され、活力が高いことが5で示される1〜5で植物活力が格付けされた。
結果が下の表XVIに示されている。B.チューリンゲンシスRTI545の芽胞それぞれでの種子処理、及び殺真菌剤ベースのみ又は殺虫剤のビフェントリンとの組み合わせのいずれかを伴うRTI545の芽胞での処理は、パーセント出芽、活力、ハリガネムシ及び地虫の防除、並びに収穫量において有意な改善をもたらした。試験されたすべての場合において、コムギ種子処理でのRTI545の芽胞含有物は、成長、活力、有害生物防除及び収穫量で有意な改善をもたらした。
実施例12
リゾクトニア菌を接種されたダイズの成長と収穫量に対するバチルス・チューリンゲンシスRTI545での種子処理の効果
リゾクトニア菌保護を与えるベースの殺真菌剤/殺虫剤化学処理に加えたRTI545の有効性を試験するために野外試験がジョージア州クイットマンで行われ、非処理の種子、上記ベース又は合成されたベースに加えたセダキサンを含む陽性対照と比較された。
ダイズ種cv.パイオニア(Pioneer)93Y92のダイズ種子が、化学的及び生物的処理のために調製され、種子に同時に適用された別個の懸濁液で処理された。種子が瓶に入れられ、生成物が均一に種子を被覆するまで、瓶が改造された塗料撹拌機で撹拌された。ベースの化学的処理は、単一製剤として1)フルジオキソニル12.8g/L、2)38.4g/Lのメフェノキサム、3)38.4g/Lのチオファネートメチル(TPM)及び4)256g/Lのチアメトキサムを含む4つの活性物から構成され、41.4mL/140,000種子で適用された。Vibrance(500g/Lのセダキサン)が陽性対照処理のために独立して種子処理として適用された。RTI545株の乾燥技術が用いられ、水で希釈され、5×105cfu/種子の適用割合が得られた。生成物が少なくとも65mL/140,000種子まで水に懸濁され、均一な適用が確保された。試験は9メートル区画ごとに1.8メートルとなる無作為な完全ブロック試験(4回反復)から構成された。処理されたダイズ種cv.の種子及び非処理の種子が円錐状の播種機を用いて、種子の列の間隔90cmで2.5cmの深さに13種子/メートルの播種割合で砂地に植えられた。リゾクトニア菌の接種物が混合され、種子とともに植えられた。区画とダイズ植物体とが、慣行耕起を含み、必要に応じて灌漑が補われた一般的に受け入れられているダイズのための農学的条件下で処理された。出芽、(5を最高とする1〜5の定性的尺度での)活力に関して成長時期に渡って植物が評価され、続いてブッシェル/エーカー及びkg/ヘクタールに変換された収穫量を評価するために収穫された。下の表XVIIに結果がまとめられている。
リゾクトニア菌の影響は、立ち性の抑制、活力の抑制及び収穫量の低下である。すべての植物の数、活力及び収穫の評価に関して非処理の種子を超えてベースの処理が有意に改善された観点において接種が有効であった。
化学的ベースへのRTI545の追加において、化学的ベースと比較して、3回すべての評価時で立ち性が有意な増加となり、2回の評価時で有意に活力が増加し、数値的に高い収穫量となった。立ち性と活力評価の減少は、植物の死滅によるものであろう。リゾクトニア菌防除に関して登録された活性である、合成されたベースへのセダキサンの追加によって、ベースの合成されたものよりも増加した出芽、活力及び数値的に高い収穫量がもたらされた。RTI545の追加がすべての割合に関してセダキサン処理に類似することは、この株が当該試験においてリゾクトニア菌による被害を減じる点で同等に有効であることを示している。
実施例13
ハリガネムシ及び種子ウジ虫が蔓延する圃場に植えられたトウモロコシの成長と収穫量に対するバチルス・チューリンゲンシスRTI545での種子処理の効果
野外試験がウィスコンシン州で行われ、ベースの殺真菌剤(Maxim及びApron XLの両方が5.2mL/100kg)又はクロチアニジンを加えた当該ベースの殺真菌剤(0.25mg/種子)又はビフェントリンを加えた当該ベースの殺真菌剤(0.125mg/種子)又はクロラントラニリプロールを加えた当該ベースの殺真菌剤(0.25及び0.5mg/種子で評価された2つの割合)又はクロラントラニリプロール(0.25mg/種子)に組み合わされたビフェントリン(0.125mg/種子)のいずれかに加えてRTI545の有効性が試験された。高いレベルの保護を示す陽性対照として、クロチアニジンがベースの殺真菌剤と組み合わされて1.25mg/種子で適用され、この高い割合は、評価もされたクロチアニジンの低い割合の量の5倍に相当する。
トウモロコシの種子(cv.Ag Venture G5891種)が同時に種子に適用された化学的及び生物学的な処理のために調製された別個の懸濁液で処理された。種子が瓶に入れられ、生成物が均一に種子を被覆するまで、瓶が改変された塗料撹拌機で撹拌された。ベースの化学的処理は、1)40.3%のフルジオキソニル、2)33.3%のメフェノキサム、3)18.4%のクロラントラニリプロール、4)600g/Lのクロチアニジン、及び5)400g/Lのビフェントリンを含む3種の市販の製剤から構成された。RTI545株の乾燥技術が用いられ、水で希釈され、1×106cfu/種子の適用割合が得られた。生成物が少なくとも600mL/100kgまで懸濁され、均一な適用が確保された。処理13は高いレベルのハリガネムシ保護のための陽性対照としてのベース+クロチアニジン1.25mg/種子である。試験は3メートル×15メートルの区画の無作為な完全ブロック試験(4回反復)から構成される。トウモロコシの種子が円錐状の播種機を用いて、列の間隔75cmで6.25cmの深さに93,900種子/ヘクタールの播種割合でミルフォードシルト質粘土ローム土に植えられた。区画に種子ウジ虫を引き寄せ、卵を産ませるために、播種後に区画の頂部に肥料が散布された。区画とトウモロコシ植物体とが、地域の上記平均となる雨量のある無耕農業を含む一般的に受け入れられているトウモロコシのための農学的条件下で処理された。出芽、(1が低い活力及び5が高い活力である1〜5の定性的尺度での−区画の豊かさが評価された)活力、ハリガネムシ及び種子ウジ虫による食害(50個の植物を抽出し、ハリガネムシ又は種子ウジ虫による根の被害に関して評価することより決定される)に関して成長時期に渡って植物が評価され、続いて収穫量を評価するために収穫された。表XVIIIに結果がまとめられている。
ハリガネムシによる摂食の影響によって立ち性が減少し、活力が低下し、せん根によって萎縮し、根が損傷し、収穫量が減少した。また、種子ウジ虫が立ち性を減少させ、種子を摂食し、萎縮が引き起こされた。
殺真菌剤ベースへのRTI545の追加(処理3に対する処理2)によって、植えた後42日及び164日で出芽数が有意に増加し、ハリガネムシの摂食によって起こる根の損傷が抑制され、抗真菌剤ベースを上回って収穫量が有意に増加するという結果がもたらされた。RTI545は殺虫剤保護をもたらしたが、評価された合成製品よりも保護の程度が低かったことは、十分な性能を確保するために殺虫剤にこの製品を添加することの利点を示している。
0.25mg/種子で適用されたクロチアニジンへのRTI545の追加(処理3及び4それぞれ)は、4つの評価時点すべてで出芽を有意に増加させ、3つの評価時点すべてで活力を有意に増加させ、種子ウジ虫及びハリガネムシによって引き起こされた食害を減少させ、収穫量を有意に増加させた。低い割合のクロチアニジンへのRTI545の追加は、1.25mg/種子で適用された高い割合のクロチアニジンと同等の性能をもたらした。
ビフェントリンへのRTI545の追加は(それぞれ処理5及び6での01.25mg/種子)、1つの評価時点での出芽を有意に増加させ、1つの評価時点での活力を有意に増加させ、最後の評価時点での種子ウジ虫によって引き起こされた食害を有意に減少させ、収穫量を有意に増加させた。
クロラントラニリプロールへのRTI545の追加は(それぞれ処理7及び8での0.25mg/種子)、3つの評価時点での出芽を有意に増加させ、収穫量を有意に増加させた。
クロラントラニリプロールへのRTI545の追加は(それぞれ処理9及び10での0.5mg/種子)、4つの評価時点すべてで出芽を有意に増加させ、3つの評価時点すべてで活力を有意に増加させ、種子ウジ虫によって引き起こされた食害を有意に減少させ、ハリガネムシによる食害を数値的に減少させ、収穫量を有意に増加させた。クロラントラニリプロールへのRTI545の追加によって(0.5mg/種子)、当該製品が高い割合のクロチアニジン(1.25mg/種子)と同等に機能するという結果となった。
クロラントラニリプロールへのRTI545の追加は(処理9及び10それぞれ)、4つの評価時点すべてで出芽を有意に増加させ、3つの評価時点すべてで活力を有意に増加させ、種子ウジ虫及びハリガネムシによって引き起こされた食害を有意に減少させ、収穫量を有意に増加させた。RTI545を追加したこの組み合わせによって、この製品が高い割合のクロチアニジン(1.25mg/種子)と同等又はそれを上回って機能し、この処理の最終収穫量が高い割合のクロチアニジンよりも高い8ブッシェル/エーカーを超えるという結果をもたらした。
これらの結果は、RTI545によってもたらされる殺虫剤保護は、合成された殺虫剤の3つの特有のIRACクラスによってもたらされる保護を増強することを示す。これらの結果は、RTI545がそれ自体による保護をもたらすが、有効な殺虫剤との組み合わせによる補助は、明らかな利益をさらに高い程度にすることを確かにすることを示す。
実施例14
トウモロコシ野外試験でのバチルス・チューリンゲンシスRTI545の畝間への適用
RTI545でのトウモロコシの畝間処理が北アメリカにおける様々な場所での複数の野外試験で試験され、ハリガネムシ(メラノタス属種)及びコーン・ルートワーム(ディアブロチカ属種)に対する有効性が評価された。個々の北アメリカでの試験について非処理対照と比較された収穫量及びいくつかの処理の作物被害についての影響が集約され、試験の平均として、非処理対照と比較して%収穫増加及び%損害減少として次の表にまとめられた。7個の試験がハリガネムシに関して評価された。18個の試験がコーン・ルートワームに関して評価された。コーン・ルートワームによる酷い被害を伴う5個の試験が分けて平均化された。
7個のハリガネムシ試験からの収穫量データによって、RTI545を含む処理が、ビフェントリンのみ及びもっとも高い割合での市販の標準的なテフルトリンを上回る少しの利点をもたらすことが示された。コーン・ルートワームに関する18個の試験からのデータによって、RTI545を含む処理での収穫量が、ビフェントリンのみ及びもっとも高い割合でのテフルトリンと同等か又はそれよりも少し高い収穫量をもたらすことが示された。また、これら18個の試験からのデータによって、殺虫剤と組み合わせられたRTI545で処理されたトウモロコシが業界標準の最大の割合でのテフルトリン又は最大の割合でのビフェントリン又はRTI545が処理に単独で用いられた場合よりもコーン・ルートワームが蔓延した土壌にけるトウモロコシの根の被害を減らす結果となることが示された。コーン・ルートワームによる圧力がかなりある場合、被害の評価での減少は典型的なルートワームの圧力下の処理と同等であったが、パーセント収穫量増加は良好であった。全体として、これらの試験のデータは、ビフェントリンと組み合わされたRTI545は、非処理の領域又は業界標準のテフルトリンで処理された領域と比較して、トウモロコシの収穫量を増加させ、トウモロコシの根への昆虫による被害を減少させることが示された。
また、欧州において、RTI545で畝間処理されたトウモロコシを含む野外試験が行われ、ハリガネムシ(アグリオテス種属)に対する有効性が評価された−データは示さない。
実施例15
リゾクトニア菌を接種されたピーナッツの成長と収穫量に対するバチルス・チューリンゲンシスRTI545の影響
ジョージア州で野外試験が行われ、リゾクトニア・ソラニを接種されたピーナッツの種子処理として本発明の生物学的組み合わせの有効性が試験された。
ピーナッツの種子が、200g/100kg種子の最終適用割合でRTI545を含む乾燥細粉製剤で処理され、結果として3.0×106 CFU/g種子でRTI545が適用され、195g/100kg種子の適用で、フルジオキソニル(2%)、メフェノキサム(0.4%)及びアゾキシストロビン(3.2%)を含有する米国で登録されたピーナッツ製品であるDYNASTY PDが同時に適用された。種子が瓶に入れられ、生成物が均一に種子を被覆するまで撹拌された。
試験は6フィート×30フィート(約1.8メートル×9.1メートル)の区画を用いた無作為な完全ブロック試験から構成された。処理された、及び非処理のピーナッツ(Arachis hypogaea、var.GA 06)の種子が植えられた。円錐状の播種機を用いて、砂壌土に、列の間隔36インチ(0.9m)で1.25インチ(3cm)の深さで種子が植えられた。リゾクトニア種が区画に接種され、確実に蔓延させたれた。区画とピーナッツ植物体とが、それらが収穫の状態になるまで必要に応じた慣行耕起及び灌漑を含む、一般的に受け入れられているピーナッツのための農学的条件下で処理された。成長期間に渡って、出芽、(1〜5の定性的尺度での)活力について植物が評価され、収穫量を評価するために収穫された。結果が表XXIにまとめられている。
3回すべての評価時において、すべての種子処理が非処理対照(UTC)よりも高い立ち性をもたらした。3回すべての評価時において、RTI545を含む処理は、もっとも高い出芽をもたらした。非処理の種子は、3回すべての評価時においてもっとも低い活力であった。RTI545を含む処理はUTC及びベースの化学的処理よりも強い活力をもたらした。すべての製品は、UTCよりも有意に高い収穫量をもたらした。RTI545を含む処理は、ベースの化学的処理よりも優れていた。
実施例16
バチルス・チューリンゲンシスRTI 545種子処理のネグサレセンチュウに対する影響
ネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)に対する活性を評価するために種子処理されたトウモロコシの土壌試験が温室内で行われた。トウモロコシ(cv.Viking)種子がフルジオキソニル(1.1ml/SU)及びメタラキシル−M(1.1ml/SU)のベース種子処理で処理された(すべての種子)。また、いくつかの種子がPONCHO/VOTIVO(80ml/SUのクロチアニジン+B.フィルムスI−1582)、5×105CFU/種子でのRTI545、1×106CFU/種子でのRTI545、又はRTI545(5×105CFU/種子)+バチルス・サブチィリスCH201株(2.5×106CFU/種子)+バチルス・リケニフォルミスCH200株(2.5×106CFU/種子)若しくはRTI545(5×105CFU/種子)+バチルス・ベレゼンシスRTI301株(5×105CFU/種子)+バチルス・リケニフォルミスCH200株(2.5×106CFU/種子)のいずれかの混合物で処理された。
1種類のアッセイでは、処理された種子が90mlの土壌(80.4%砂、14.8%シルト、4.8%粘土、有機物1.1%、pH6.9)を含む円すい型の容器に植えられた。種子を植えた後、200μlの担体(2%メチルセルロース)中に種子あたり4000匹の線虫(J2及び成虫のステージを混合)が同日に土壌に接種された。対照には、非接種土壌でのベースの種子処理が施された種子が用いられた。試験植え付けには、噴霧スプリンクラーを用いて上から給水された。出芽から2日後(データ示さず)及び7日後にWinRhizo(商標)ソフトウェアを用いて根の全長に関して試験が評価された。根長データ及び線虫%減少データが逆正弦平方根変換を用いて変換された後、α=1での分散分析フィッシャー検定を用いて分散分析解析された。
トウモロコシの苗へのネグサレセンチュウの接種は、根の全長を数値的に減少させた。PONCHO/VOTIVO(市販の標準)で処理された苗の根の全長は、接種された非処理の苗よりも長く、非処理で非接種の苗と同等であった。RTI545処理の苗の根の全長は、接種された非処理の苗(30〜34%)と比較して有意に増加し、統計的に同等であるが数値的にはPONCHO/VOTIVOで処理された苗の根の全長よりも長かった。
接種において2000匹の線虫/種子を用いた同様の試験が130mlの土壌で行われ、線虫の接種から8週間後の根あたりの線虫の匹数及び植物の乾燥させていない頂部の重量が測定された。結果が表XXIIIに表されている。ネグサレセンチュウへの感染は、トウモロコシ植物体の乾燥させていない頂部の重量(FTW)のかなりの減少をもたらした。接種された対照植物体のFTWは、非接種の植物体と比較して50%だけ減少した。RTI545の高い割合は、標準のPONCHO/VOTIVO及び接種された線虫対照と比較して統計的に高いFTWをもたらした。これらの結果は、RTI545種子処理が線虫という有害生物の存在下でも植物の成長を維持することによって、線虫の蔓延に対する植物の耐性を増加させることを示唆している。さらに、RTI545が他の株と組み合わせ(RTI545(1×105CFU/種子)+バチルス・サブチィリスCH201株(2.5×106CFU/種子)+バチルス・リケニフォルミスCH200株(2.5×106CFU/種子)若しくはRTI545(1×105CFU/種子)+RTI301株(5×105CFU/種子)+バチルス・リケニフォルミスCH200株(2.5×106CFU/種子))において低い割合で用いられた場合に、植物の成長/FTWに対する同様の有利な効果が見られた。さらに、高い割合(1.0×106CFU/種子)でのRTI545種子処理はネグサレセンチュウのかなり良好な防除をもたらした(根における線虫の匹数の50%減少)。PONCHO/VOTIVOは、根における線虫の匹数を減らさなかった。
RTI545が土壌灌注として2.5x1011CFU/ヘクタールの割合で適用された同様の試験では、根あたりのネグサレセンチュウの匹数がアバメクチンの95%に対して71%減少となった。温室でのネグサレセンチュウの卵及び成虫(2000個体/区画)が蔓延する土壌を有する区画への土壌潅注試験において、2.5×1013CFU/ヘクタールのRTI545は、根あたりの線虫の匹数を、カズサフォスによる86%減少に対して80%減少させた。
実施例17
土壌灌注アッセイにおけるダイズシストセンチュウに対するバチルス・チューリンゲンシスRTI545の影響
ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)に対するRTI545の活性が温室内の土壌潅注アッセイで調べられた。個々のダイズ(cv.AG4730)種子が円すい型容器内の120mlの土壌(80.4%砂、14.8%シルト、4.8%粘土、有機物1.1、pH6.9)に植えられ、個別の底面給水で給水された。植えてから21日目に容器あたりに1mLの2%メチルセルロース中の4000個の卵の割合で線虫の卵で容器が接種された。RTI545の土壌潅注(100mlの土壌あたり10mlの体積)適用及びAGRI−MEK 0.15 EC(a.i.2%アバメクチン)及びVENERATE XC(94.46% 熱殺菌されたバークホリデリア属種(Burkholderia spp.)A396株細胞及び使用済みの発酵培地)が植えてから7日目及び21日目に適用された。試験された割合は、2.5×1012CFU/ヘクタール、2.5×1013CFU/ヘクタール及び2.5x1014CFU/ヘクタールでのRTI545の洗浄された芽胞、種子処理表示割合に従った1ppm(0.01mg a.i./植物)及び10ppm(0.1mg a.i./植物)のアバメクチン、及び4.5×畝間割合に相当する5%v/v(500mg/植物)でのVENERATE XCであった。試験は70日目(接種から7週間後)で評価された。評価は根及び土壌からの嚢胞の抽出並びに実体顕微鏡下での嚢胞の総数を計数することによって行われた。
データは、RTI545が66%まで線虫の嚢胞の個数を減らしたことを示す。試験された割合と活性との間に明確な用量反応はなかった。RTI545の活性は生物学的な標準であるVENERATE XCと統計的に違いはなかった。化学的な標準であるアバメクチンは、もっとも高い活性を有していた。0.01mg/植物体の割合が79%減少をもたらし、0.1mg/植物体の割合が96%減少をもたらした。
実施例18
バチルス・チューリンゲンシスRTI545を含む懸濁剤
バチルス・チューリンゲンシスRTI545を含む代表的な懸濁剤が表XXVにまとめられている。それらはRTI545の芽胞を適した混合容器又はホモジナイザーで他の成分と混合することで調製された。
実施例19
バチルス・チューリンゲンシスRTI545及びビフェントリンを含む懸濁剤
バチルス・チューリンゲンシスRTI545及びビフェントリン殺虫剤を含む代表的な懸濁剤が表XXVI及び表XXVIIにまとめられている。それらはRTI545の芽胞を適した混合容器又はホモジナイザーで他の成分と混合することで調製された。実施例19Cは発泡性組成物であって、植えるときに種子又は畝間に泡として適用できる。発泡性組成物19Cは、任意に水で希釈されたてもよいし、泡を調製するための大量のガラス玉のような発泡担体を含む発泡チャンバーにおいて、加圧した空気等の気体と混合されてもよい。
下の表XXVIIIに示されるように、高温での保管の間の芽胞の安定性はとても良好であった。製剤18Dは54℃で2週間保管されてもRTI545の芽胞の濃度にほとんど変化はなかった。
本明細書で言及されたすべての刊行物、特許出願公報、特許公報、及び他の参照は、ここで開示された主題関連の当業者のレベルを示唆する。すべての刊行物、特許出願公報、特許公報、及び他の参照は、あたかも個々の刊行物、特許出願公報、特許公報、及び他の参照が具体的にかつ個別に参照によって組み入れられるように指示されたかのように、同じ範囲を参照することにより本明細書に組み入れられる。多くの特許出願公報、特許公報、及び他の参照が本明細書で参照されるが、当該参照は、これら文書のいずれもが本技術分野の共通の一般常識の一部を形成するという承認を構成するわけではないことが理解される。
上述の主題は、理解を明確にするこための説明及び例を目的としてある程度詳しく説明されたが、ある程度の変更と改変とが添付の請求項の範囲内で行われうることが当業者によって理解される。
(付記)
(付記1)
ATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物と、
農学的に許容されるアジュバントと、
を含み、
植物の成長に有益であること、又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことの一方又は両方のために植物に適用される、
組成物。
(付記2)
前記植物有害生物は、昆虫、線虫、植物真菌性病原体又は植物細菌性病原体を含む、
付記1に記載の組成物。
(付記3)
前記バチルス・チューリンゲンシスRTI545の生物学的に純粋な培養物は、芽胞又は栄養細胞又は無細胞抽出物の形態である、
付記1又は2に記載の組成物。
(付記4)
前記アジュバントは、植え付けマトリックス、担体、結合剤、界面活性剤、分散剤、又は酵母抽出物を含む、
付記1から3のいずれか一つに記載の組成物。
(付記5)
植物の成長に有益であること及び/又は影響を受けやすい植物における病原性感染に対する保護をもたらすことに適した量で含有される殺虫剤、殺真菌剤、殺線虫剤、殺細菌剤、バイオスティミュラント、除草剤、植物抽出物、微生物抽出物、植物成長調整物質、又は肥料の1つ又は組み合わせをさらに含む、付記1から4のいずれか一つに記載の組成物。
(付記6)
化学殺虫剤をさらに含む、付記1から5のいずれか一つに記載の組成物。
(付記7)
前記化学殺虫剤は、クロラントラニリプロール、クロレトキシフォス、クロルピリフォス−e、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、シペルメトリン、ジクロロプロペン、フルピラジフロン、ガンマ−シハロトリン、プロフェノフォス、テブピリムフォス、テフルトリン、カッパー−ビフェントリン、カッパー−テフルトリン、カルボフラン、カルボスルファン、オキサミル、チオジカルブ、クロルピリフォス、クロルピリフォス−e、クロルピリフォス−メチル、ジアジノン、ホレート、テルブフォス、フィプロニル、アセタミプリド、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、アバメクチン、フロニカミド、フルベンジアミド、ビフェントリン、ラムダ−シハロトリン、シペルメトリン、ゼータ−シペルメトリン、デルタメトリン、ピリダベン又はそれらのあらゆる混合物を含む、付記6に記載の組成物。
(付記8)
前記化学殺虫剤はビフェントリンを含む、付記7に記載の組成物。
(付記9)
化学殺真菌剤をさらに含む、付記1から5のいずれか一つに記載の組成物。
(付記10)
前記化学殺真菌剤は、チアベンダゾール、フルキサピロキサド、ペンフルフェン、セダキサン、ビテルタノール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、フルキンコナゾール、フルトリアフォル、イプコナゾール、ミクロブタニル、プロチオコナゾール、トリアジメフォン、トリアジメノール、テブコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズ、イマザリル、ベノミル、カルベンダジム、ヒメキサゾール、アゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、カルボキシン、フルトラニル、メタラキシル、メフェノキサム、ペンチオピラド、フルオピラム、シルチオファム、フルアジナム、ピリメタニル、フルジオキソニル、イプロジオン、トリシクラゾール、カプタン、ダゾメット、マンコゼブ、メタム、チラム、グアザチン、トルクロフォス−メチル、ペンシクロン、チオファネート−メチル、フェンピコキサミド、メフェントリフルコナゾール、フルインダピル、又はそれらのあらゆる混合物を含む、付記9に記載の組成物。
(付記11)
化学殺線虫剤をさらに含む、付記1から5のいずれか一つに記載の組成物。
(付記12)
前記化学殺線虫剤は、ベノミル、フェナミホス、カジュサフォス、エトプロホス、フォスチアゼート、クロロピクリン、ダゾメット、フルエンスルホン、オキサミル、1,3−ジクロロプロペン(テロン)、メタムナトリウム、メタムカリウム、メタム塩、臭化メチル、アリルイソチオシアネート、フルアザインドリジン、チオキサザフェン、フルオピラム、又はそれらのあらゆる混合物を含む、付記11に記載の組成物。
(付記13)
液体肥料又は作物栄養物と混合可能な製剤に含まれている、付記1から12のいずれか一つに記載の組成物。
(付記14)
水和アルミニウム−マグネシウムケイ酸塩及び少なくとも1種の分散剤をさらに含む、付記13に記載の組成物。
(付記15)
ビフェントリン殺虫剤を含み、前記ビフェントリン殺虫剤は、0.1g/mlから0.2g/mlの範囲の濃度で含有される、付記13又は14に記載の組成物。
(付記16)
植物の成長に有益であること、又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことの一方又は両方のための方法であって、前記方法は、ATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物を含む付記1から15のいずれか一つに記載の組成物を、前記植物の成長に有益であること及び/又は前記影響を受けやすい植物における前記植物有害生物に対する保護をもたらすことに適した量で、前記植物、植物の一部、前記植物の種子、前記植物の根、前記植物周辺の土壌若しくは成長培地、又は前記植物を植える前若しくは前記植物の種をまく前に土壌若しくは成長培地に送達することを含む、方法。
(付記17)
植物の成長に有益であること、又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことの一方又は両方のための方法であって、前記方法は、前記植物の種子を植えることを含み、前記種子は、ATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物を含む付記1から15のいずれか一つに記載の組成物で被覆され、前記種子からの前記植物の成長に有益である、及び/又は前記植物有害生物に対する保護がもたらされる、方法。
(付記18)
前記植物は、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、綿、トマト、コショウ、ウリ科植物、サトウキビ、ピーナッツ又はコムギを含む、付記16又は17に記載の方法。
(付記19)
前記植物有害生物は、リガス属種(Lygus spp.)、コレオプテラ(Coleoptera)、ディアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、メラノタス属種(Melanotus spp.)、ヒロファガ属種(Phyllophaga spp.)、リモニアス属種(Limonius spp.)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、レピドプテラ(Lepidoptera)、ペリドロマ属種(Peridroma spp.)、エウクソア属種(Euxoa spp.)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、ディプテラ(Diptera)、ヒレムヤ属種(Hylemya spp.)、テタノプス種ヘミプテラ(Tetanops sp.Hemiptera)、ペムヒガス種(pemphigus sp.)、アフィス種(Aphis sp.)、アゴノデラス種(Agonoderus sp.)、フェルチア属種(Feltia spp.)又はそれらの組み合わせからなる群から選択される昆虫を含む、付記16から18のいずれか一つに記載の方法。
(付記20)
前記植物有害生物は、カスミカメムシ、ルートワーム、ハリガネムシ、土壌中にすむウジ虫、又は地虫複合体を含む、付記19に記載の方法。
(付記21)
前記植物有害生物は、ロトリエンキュラス属種(Rotlyenchulus spp.)、キシヒネマ属種(Xiphinema spp.)、ホプロライマス属種(Hoplolaimus spp.)、パラチレンカス属種(Paratylenchus spp.)、クリコネモイデス属種(Criconemoides spp.)、メロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、ヘミシクリオフォーラ属種(Hemicycliophora spp.)、ヘリコチレンカス属種(Helicotylenchus spp.)、トリコドラス属種(Trichodorus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ベロノライマス属種(Belonolaimus spp.)、チレンコリンカス属種(Tylenchorhynchus spp.)、グロボデラ属種(Globodera spp.)又はそれらの組み合わせからなる群から選択される植物病原性線虫を含む、付記16から18のいずれか一つに記載の方法。
(付記21)
前記線虫は、メロイドギネ属種線虫、パラチレンカス属種線虫又はグロボデラ属種線虫又はヘテロデラ属種線虫を含む、付記21に記載の方法。
(付記23)
前記植物有害生物は、アルテルナリア属種(Alternaria ssp.)、アスペルギルス属種(Aspergillus spp.)、ボトリチス属種(Botrytis spp)、セルコスポラ属種(Cercospora spp.)、フザリウム属種(Fusarium spp.)、フィトフトラ属種(Phytophthora spp.)、リゾクトニア属種(Rhizoctonia spp.)、マグナポルテ属種(Magnaporthe spp.)、ピチウム属種(Pythium spp.)、モニリニア属種(Monilinia spp.)、コレトトリカム属種(Colletotrichum spp.)、スクレロチニア属種(Sclerotinia spp.)、及びエルウィニア属種(Erwinia spp.)からなる群から選択される植物真菌性病原体又は植物細菌性病原体を含む、付記16から18のいずれか一つに記載の方法。
(付記24)
前記植物真菌性病原体は、リゾクトニア属種を含む、付記23に記載の方法。
(付記25)
前記植物の前記種子に液体肥料又は作物栄養物を送達することをさらに含む、付記16から24のいずれか一つに記載の方法。
(付記26)
植物の成長に有益であること及び/又は影響を受けやすい植物における植物有害生物に対する保護をもたらすことに適した量で含有される、ATCC番号PTA−122161として寄託されたバチルス・チューリンゲンシスRTI545又はそのすべての同定特徴を有するその突然変異体の生物学的に純粋な培養物の芽胞を含む付記1から15のいずれか一つに記載の組成物で被覆された植物種子。
(付記27)
前記種子は、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、綿、トマト、コショウ、ウリ科植物、サトウキビ、ピーナッツ又はコムギの種子を含む、付記26に記載の植物種子。