JP2019516895A

JP2019516895A - 油圧装置

Info

Publication number: JP2019516895A
Application number: JP2018550358A
Authority: JP
Inventors: ペーテル・アウグスティヌス・ヨハネス・アフテン
Original assignee: Innas BV
Current assignee: Innas BV
Priority date: 2016-05-19
Filing date: 2017-05-17
Publication date: 2019-06-20
Also published as: CN109154284B; CN109154284A; WO2017198720A1; EP3246565A1; US11067067B2; US20190226464A1; EP3246565B1

Abstract

油圧装置（１）は、ハウジング（２７）と、第１の回転軸（４）の周りを回転可能にハウジング（２７）内に取り付けられ、第１の軸に垂直に伸びるフランジ（８）を有するシャフト（２）と、第１の回転軸（４）周りに等角度間隔でフランジ（８）に固定された複数のピストン（９）と、容量が変化する圧縮チャンバ（１１）をピストン（９）と共にそれぞれ形成する複数の円筒形スリーブ（１０）とを備える。シャフト（２）が回転すると、圧縮チャンバ（１１）の容量が変化するように、円筒形スリーブ（１０）は、第１の回転軸（４）と鋭角で交差する第２の回転軸周りに回転可能である。それぞれのピストン（９）は、外側がボール形状で、内側にキャビティ（２５）を囲む周壁を含むピストン・ヘッド（１４）を有する。それぞれのピストン（９）は、ピストン・ヘッド（１４）の周壁の内側に面する環状の外側を含むピストン・ピン・ヘッド（２２）を有するピストン・ピン（２０）によってフランジ（８）に固定されている。【選択図】図１

Description

本発明は、請求項１の前提部に記載の油圧装置に関する。

そのような油圧装置は、国際公開２００６／０８３１６３から知られている。シャフトは、第１の軸に対して垂直に伸びるフランジを有する。また、ピストンは、第１の回転軸周りに等角度間隔でフランジに固定されている。同じ数の円筒形スリーブが、バレル・プレートに支持され、第１の回転軸に対して角度を付けられた第２の回転軸周りにバレル・プレートと共に回転する。それぞれのピストンは、すなわちピストン・リングを使用せずに、対応する円筒形スリーブの内壁に直接シールされている。バレル・プレートの回転時、円筒形スリーブは、合成された平行移動及び回転移動をピストンの周りで行う。従って、ピストン・ヘッドの周壁の外側はボール形状である。ボール形状は、円筒形スリーブの中心線に対して垂直に伸びるシーリング・ラインをピストンと円筒形スリーブとの間に形成することが記載されている。

圧縮チャンバの内圧により、円筒形スリーブは作動状態で径方向に変形する。ピストンの膨張がピストン・スリーブの膨張に従うために、ピストン・ヘッドのキャビティは、圧縮チャンバの一部を形成し、ピストンを変形させる役割を有する。その結果として、ピストンと円筒形スリーブとの間の漏れの流量はシーリング・ラインで最小になる。ピストン・ヘッドを変形させるために、ピストン・ヘッドは薄い周壁を有する。公知の油圧装置では、キャビティが、ピストンの中心キャビティの充填部と周壁の内側との間に形成されている。キャビティの充填部により、ピストン・ヘッドの周壁の内側のキャビティの容量は最小になる。これは、圧縮チャンバのデッド・ボリュームが最小になることを示す。これは、油圧装置のノイズ・エミッション及び油圧効率に有利な効果を有する。公知の装置の不利な点は、ピストンの製造がかなり複雑なことである。

本発明の目的は、単純な方法で製造され得る油圧装置を提供することである。

この目的は、本発明に係る油圧装置により達成される。本発明の油圧装置は、それぞれのピストンが、ピストンを貫通し、ピストン・ヘッドの周壁の内側に面する環状の外側を含むピストン・ピン・ヘッドを有するピストン・ピンによってフランジに固定されていることを特徴とする。

本発明の利点は、ピストンが、相対的に容易な方法で、ピストン・ピンによってフランジに固定され得ることである。また、ピストン・ピンの適用は、ピストン・ピン・ヘッド及び周壁の内側の形状と大きさを互いに調整することで、圧縮チャンバのデッド・ボリュームに影響を及ぼす可能性をもたらす。ピストン及びピストン・ピンは、分離した部品であり、ピストンの機能を組み付け状態で共に形成することが記載される。

ピストン・ピンが、端部がフランジに固定されたピストン・ピン軸を有するとき、これは相対的に単純な製造ステップであるため、さらなる利益が得られる。

特定の実施形態において、ピストンはピストン・ピンの横方向からフランジに固定されている。一方、緩みが、フランジより外で、ピストン・ピンの横方向のピストン・ピンとピストンとの間にある。これは、ピストンに加わるトルク及び／又は横力がピストン・ピンの代わりにフランジによって吸収されることを示す。これは、相対的に小径の穴をフランジに要求する相対的に小径のピストン・ピン軸を含むピストン・ピンの適用の可能性を与える。その結果として、フランジは、それぞれのピストンが取り付けられた従来のフランジと比べて相対的に小さい幅を有してもよい。これは、フランジに取り付けられた一部のピストンが、フランジに取り付けられたピストン・ピン軸よりも大きな径を有するためである。

実際には、フランジは、ピストン・ピンの横方向からピストンをフランジに固定するために、それぞれのピストンの端部が収容されるフランジ窪みを備え得る。窪みの径は、ピストン・ピンが収容されたそれぞれの穴よりも大きい。好ましくは、ピストンの端部は、それぞれの窪みの底に置かれ、緩みがない。実際の実施形態において、緩みは、ピストンの横方向のピストン・ピン軸とピストンとの間にある。これは、ピストン・ピン軸が、ピストンの貫通穴を貫通し、貫通穴より小さい径を有することを示す。

別の実施形態において、ピストンはフランジに近接する固定位置でピストン・ピンの横方向からピストン・ピンに固定されている。一方、緩みが、フランジから見て固定位置より外で、ピストン・ピンの横方向のピストン・ピンとピストンとの間にある。これは、ピストンに加わるトルク及び／又は横力がピストン・ピンによってフランジに伝達されることを示す。一方、この固定位置によれば、ピストンからピストン・ピンへの力の伝達がフランジの近くで起こる。従って、ピストン・ピンに加わる最終的なトルク又は横力は制限される。この場合、ピストン・ピンは、ピストンの貫通穴を貫通し、固定位置の外側の貫通穴より小さい径を有する。好ましくは、ピストンの端部は、フランジに正確に置かれ、緩みがない。

特定の実施形態において、スロット状のキャビティが周壁の内側とピストン・ピン・ヘッドの外側との間にある。この場合、小さなスロットが、ピストン・ピン・ヘッド及び周壁の内側の形状と大きさを互いに調整することで、ピストン・ヘッドに形成され得る。これは、スロット状のキャビティをピストンに形成するために、対象のスロットのワークピースから材料を正確に取り除くような、塊状のワークピースの従来の複雑な製造ステップは省かれ得ることを示す。油圧装置が複数のピストンを備えるため、製造全体の労力は簡略化される。

実際の実施形態において、ピストン・ピン・ヘッドの外側、及びピストン・ヘッドの周壁の内側は平行である。

ピストン・ピン・ヘッドは、デッド・ボリュームを最小化するために、ピストン・ヘッドの端部から部分的に突出する。

本発明は、例として、本発明の実施形態を示す概略図を参照して後述される。
図１は、本発明に係る油圧装置の実施形態の断面図である。図２は、拡大された図１の実施形態の一部の断面図である。図３は、図１の非組み付け状態でのピストンを含む、実施形態のシャフトの斜視図である。図４は、図２と同様の図であるが、別の実施形態を示す。

図１は、ポンプ又は油圧モータのような油圧装置１の内部部品を示す。これらの内部部品は公知の方法でハウジング２７に収まる。油圧装置１はシャフト２を備える。このシャフト２は、ハウジング２７の両側でベアリング３によって支持されている。また、シャフト２は、第１の回転軸４周りで回転可能である。ハウジング２７は、開口を有する片側に、シャフト・シール５を公知の方法で備える。そのため、歯付きシャフト端６を備えるシャフト２の端部が、ハウジング２７から突出する。油圧装置１がポンプであるとき、モータが歯付きシャフト端６に連結され得る。また、油圧装置１がモータであるとき、駆動手段が歯付きシャフト端６に連結され得る。

油圧装置１は、ハウジング２７の内側に互いに所定の距離をあけて取り付けられている複数のフェイス・プレート７を備える。フェイス・プレート７は、ハウジング２７に対する固定位置をフェイス・プレート７の回転方向に有する。シャフト２はフェイス・プレート７の中心貫通穴を貫通する。

シャフト２は、第１の回転軸４に対して垂直に伸びるフランジ８を備える。複数のピストン９が第１の回転軸４周りに等角度間隔でフランジ８の両側に固定されている。この場合に、１４個のピストン９がフランジ８の片側に固定されている。ピストン９は、第１の回転軸４と平行に伸びる中心線を有する。フェイス・プレート７の平面は、互いに角度を付けられ、またフランジ８の平面に対して角度を付けられている。

それぞれのピストン９は、円筒形スリーブ１０と共に、容量が変化する圧縮チャンバ１１を形成する。図１に示すような油圧装置１は２８個の圧縮チャンバ１１を有する。円筒形スリーブ１０はスリーブ・ボトム１２及びスリーブ・ジャケット１３を備える。それぞれのピストン９はボール形状のピストン・ヘッド１４によってスリーブ・ジャケット１３の内壁に直接シールされている。図２は、拡大されたピストン・ヘッド１４を含むピストン９を示す。

それぞれの円筒形スリーブ１０のスリーブ・ボトム１２は、それぞれのボール・ヒンジ１６によってシャフト２の周りに取り付けられ、キー１７によってシャフト２に連結されている、それぞれのバレル・プレート１５によって支持されている。その結果として、バレル・プレート１５はシャフト２と共に作動状態で回転する。バレル・プレート１５は、第１の回転軸４に対して角度を付けられているそれぞれの第２の軸の周りで回転する。これは、円筒形スリーブ１０もそれぞれの第２の回転軸について回転することを示す。そのため、シャフト２を回転させると、圧縮チャンバ１１の容量が変化する。バレル・プレート１５の回転時、それぞれの円筒形スリーブ１０は、合成された平行移動及び回転移動を共に動くピストン９の周りで行う。従って、それぞれのピストン・ヘッド１４の外側はボール形状である。ボール形状は、共に動く円筒形スリーブ１０の中心線に対して垂直に伸びるシーリング・ラインをピストン９と円筒形スリーブ１０との間に形成する。ピストン９は円錐形である。また、それぞれのピストン・ヘッド１４の外側のピストン９の外径は、ピストン９と共に動く円筒形スリーブ１０の相対移動を可能にするようにフランジ８に向かって減少する。

フランジ８から離れる方向に向かう、それぞれのバレル・プレート１５の片側は、フェイス・プレート７のそれぞれの支持面によって支持されている。シャフト２の回転時、フランジ８に対するフェイス・プレート７の傾斜方向により、バレル・プレート１５はボール・ヒンジ１６の周りで回転する。第１の回転軸とそれぞれの第２の回転軸の間の角度は実際には約９度であるが、より大きくも、又はより小さくもなり得る。

バレル・プレート１５は、軸２の穴に取り付けられたばね１８によってそれぞれのフェイス・プレート７に押しつけられている。圧縮チャンバ１１は、それぞれのスリーブ・ボトム１２の中心貫通穴によってバレル・プレート１５の共に動く流路１９に通じる。バレル・プレート１５の流路１９は、ハウジング２７の高圧ポート及び低圧ポートにフェイス・プレート７の流路によって通じる。

図１は、それぞれのピストン９が、フランジ穴２１に圧入されるピストン・ピン２０によってフランジ８に固定されていることを示す。図２は１つのピストン９の圧入を示す。図３は、フランジ８及び組み付けられていないピストン９を含むシャフト２を示す。この図３は、フランジ８が２８個のフランジ穴２１を備えることを示す。これは、フランジ８のいずれか片側のピストン９が上死点及び下死点に交互に進出するように、図１に示す実施形態が設計されているためである。この上死点及び下死点は、圧縮チャンバ１１の容量が最小及び最大である位置をそれぞれ参照する。その結果として、隣接するフランジ穴２１が、フランジ８のいずれか片側にフランジ８の周方向でピストン９を収容する。

図２は、ピストン・ピン２０がピストン・ピン・ヘッド２２及びピストン・ピン軸２３を有することを示す。ピストン・ピン・ヘッド２２の径はピストン・ピン軸２３の径よりも大きい。ピストン・ピン軸２３はピストン９の中心線に沿う貫通穴を貫通する。また、ピストン・ピン軸２３の端部はフランジ穴２１に固定されている。ピストン・ピン・ヘッド２２は、ピストン・ヘッド１４の内側のピストン窪みの底に置かれている。それぞれのピストン９のピストン・ヘッド１４は、内側がピストン窪みを囲む周壁を有する。図２に示す組み付け状態では、ピストン・ピン・ヘッド２２の環状の外側は、ピストン・ヘッド１４の周壁の内側に向かい合う。ピストン・ピン・ヘッド２２の環状の外側とピストン・ヘッド１４の周壁の内側は、平行であり、周壁の内側とピストン・ピン・ヘッド２２の外側との間にスロット状のキャビティ２５を形成する。これは、作動状態で、油圧油が、キャビティ２５に入り、ピストン・ヘッド１４を変形するようにピストン・ヘッド１４の周壁に力を加えることを示す。

さらに、図２は、ピストン９がフランジ８に対して横方向から固定されるように、ピストン・ヘッド１４から離れたピストン９の端部がフランジ窪み２６に収容されていることを示す。緩みが、フランジ８より外で、ピストン・ピン２０の横方向のピストン・ピン軸２３とピストン９との間にある。また、図２は、ピストン・ピン・ヘッド２２が、フランジ８から見てピストン・ヘッド１４の端部より外で部分的に伸びていることを示す。

図４は、ピストン９が、フランジ８に置かれ、ピストン・ピン２０の横方向からピストン・ピン軸２３に固定位置２８で固定されている別の実施形態を示す。固定位置２８は、ピストン・ピン軸２３のトルクを最小にするようにフランジ８に近接する。緩みが、フランジ８から見て固定位置２８より外で、ピストン・ピン２０の横方向のピストン・ピン２０とピストン９との間にある。

上記のピストン・ピン２０によってピストン９をフランジ８に固定することは、相対的に単純な製造方法である。一方、所望のスロット状のキャビティ２５は、ピストン・ピン・ヘッド２２とピストン窪みの寸法を選択することで容易に形成される。

本発明は、図示され、上述される実施形態に制限されない。本発明の実施形態は、請求項及び技術的な均等物の範囲内の異なる方法で変化され得る。

Claims

油圧装置（１）であって、
ハウジング（２７）と、
第１の回転軸（４）の周りを回転可能に前記ハウジング（２７）内に取り付けられ、前記第１の軸に垂直に伸びるフランジ（８）を有するシャフト（２）と、
前記第１の回転軸（４）周りに等角度間隔で前記フランジ（８）に固定された複数のピストン（９）と、
容量が変化する圧縮チャンバ（１１）を前記ピストン（９）と共にそれぞれ形成する複数の円筒形スリーブ（１０）とを備え、
前記シャフト（２）が回転すると、前記圧縮チャンバ（１１）の容量が変化するように、前記円筒形スリーブ（１０）は、前記第１の回転軸（４）と鋭角で交差する第２の回転軸周りに回転可能であって、
それぞれの前記ピストン（９）は、外側がボール形状で、内側にキャビティ（２５）を囲む周壁を含むピストン・ヘッド（１４）を有し、
それぞれの前記ピストン（９）が、前記ピストン（９）を貫通し、前記ピストン・ヘッド（１４）の前記周壁の内側に面する環状の外側を含むピストン・ピン・ヘッド（２２）を有するピストン・ピン（２０）によって前記フランジ（８）に固定されていることを特徴とする油圧装置（１）。
前記ピストン・ピン（２０）は、端部が前記フランジ（８）に固定されているピストン・ピン軸（２３）を有する、請求項１に記載の油圧装置（１）。
前記ピストン（９）が前記ピストン・ピン（２０）の横方向から前記フランジ（８）に固定され、
一方で、緩みが、前記フランジ（８）より外で、前記ピストン・ピン（２０）の横方向の前記ピストン・ピン（２０）と前記ピストン（９）との間にある、請求項１又は２に記載の油圧装置（１）。
前記フランジ（８）は、前記ピストン・ピン（２０）の横方向から前記ピストン（９）を前記フランジ（８）に固定するように、対応する前記ピストン（９）の端部が収容されるフランジ窪み（２６）を備える、請求項３に記載の油圧装置（１）。
前記ピストン（９）が、前記フランジ（８）に近接する固定位置（２８）で前記ピストン・ピン（２０）の横方向から前記ピストン・ピン（２０）に固定され、
一方で、緩みが、前記フランジ（８）から見て前記固定位置（２８）より外で、前記ピストン・ピン（２０）の横方向で前記ピストン・ピン（２０）と前記ピストン（９）との間にある、請求項１又は２に記載の油圧装置（１）。
スロット状のキャビティ（２５）が、前記周壁の内側と前記ピストン・ピン・ヘッド（２２）の外側との間にある、請求項１から５までのいずれかに記載の油圧装置（１）。
前記ピストン・ピン・ヘッド（２２）の外側、及び前記ピストン・ヘッド（１４）の前記周壁の内側が平行である、請求項６に記載の油圧装置（１）。
前記ピストン・ピン・ヘッド（２２）がピストン・ヘッド（１４）の端部から部分的に突出する、請求項１から７までのいずれかに記載の油圧装置（１）。