本願は、2016年1月29日に提出された米国仮特許出願第62/288773号に米国特許法第119条に基づく優先権の恩典を主張するものであり、同出願の内容は、その全文が引用により本明細書に組み込まれている。
本開示は、予め形成されたガラスシートの厚さを減少させて、それ以外の従来のガラス薄化技術では達成され得ない相対的に厳格な公差制御、小さい厚さ変動、高い光学的透明度の、高品質の極薄ガラスシートを得るための方法を提供している。本開示の概念は、以下に述べる1つ以上の例示的な実施形態に従って実施される場合がある。
実施形態1
ガラスシートをエッチング処理に供することによりガラスシートの厚さを減少させる方法であって、該ガラスシートの初期厚さが該ガラスシートの最終所定厚さに減少するまで、該ガラスシートを搬送経路に沿ってエッチングゾーンに複数回通過させる工程と、
該ガラスシートを、該エッチングゾーンを毎回通過した後に洗浄する工程とを含む方法。
実施形態2
該エッチングゾーンが複数のエッチングゾーンを含み、該ガラスシートを、該搬送経路に沿って該複数のエッチングゾーンの各々に複数回を含め少なくとも1回通過させ、該ガラスシートが、各々の該複数のエッチングゾーンを毎回通過した後に洗浄される、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
実施形態1または実施形態2の方法であって、該ガラスシートの第1主表面を第1エッチング液に曝露させ、該ガラスシートが該エッチングゾーンを最初に通過する間に、ガラスシートの第2主表面を第2エッチング液に曝露させる工程と、
次いで、該ガラスシートの該第1主表面を該第2エッチング液に曝露させ、該ガラスシートが該エッチングゾーンを次に通過する間に、該ガラスシートの該第2主表面を該第1エッチング液に曝露させる工程とをさらに含む方法。
実施形態4
該第1エッチング液が、該搬送経路上に配置された上部噴霧器から該ガラスシートに供給され、該第2エッチング液が、該搬送経路の下に配置された下部噴霧器から該ガラスシートに供給される、実施形態3に記載の方法。
実施形態5
該上部噴霧器からの該第1エッチング液の第1の流量が、該下部噴霧器からの該第2エッチング液の第2の流量より少ない、実施形態4に記載の方法。
実施形態6
請求項1から5のいずれか1つに記載の方法であって、該ガラスシートの主表面と平行な軸を中心に該ガラスシートを180度回転させることで、該エッチングゾーンを連続して2回通過する間に、該ガラスシートを裏返す工程をさらに含む方法。
実施形態7
実施形態6の方法であって、該ガラスシートが該エッチングゾーンを次に通過する前に、該ガラスシートの該主表面と垂直な軸を中心に180度回転させることで、該ガラスシートを再配向させる工程をさらに含む方法。
実施形態8
実施形態1から5のいずれか1つに記載の方法であって、該エッチングゾーンを連続して2回通過する間に、該ガラスシートの主表面と垂直な軸を中心に該ガラスシートを180度回転させることで、該ガラスシートを再配向させる工程をさらに含む方法。
実施形態9
実施形態1から5のいずれか1つに記載の方法であって、該ガラスシートの主表面と平行な軸を中心に該ガラスシートを180度回転させることで、該ガラスシートを裏返す工程と、該エッチングゾーンを連続して毎回通過する間に、該ガラスシートの主表面と垂直な軸を中心に該ガラスシートを180度回転させることで、該ガラスシートを再配向させる工程の少なくとも1つをさらに含む方法。
実施形態10
該最終所定厚さを備える該ガラスシートが、約98.5以上の像鮮明度(DOI)を含む、実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態11
該ガラスシートを機械研磨処理に供せずに該像鮮明度を得る、実施形態10に記載の方法。
実施形態12
該ガラスシートの該最終所定厚さの厚さ変動の少なくとも1つが、約3マイクロメートルから約9マイクロメートルであり、該ガラスシートの該初期厚さの第1の厚さ変動と該ガラスシートの該最終所定厚さの第2の厚さ変動との差の絶対値が、約0マイクロメートルから約7マイクロメートルである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
実施形態13
該厚さ変動と該第1の厚さ変動と該第2の厚さ変動の少なくとも1つを、該ガラスシートを機械研磨処理に供せずに得る、実施形態12に記載の方法。
実施形態14
実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、該ガラスシートの厚さを約20マイクロメートルから約40マイクロメートルだけ減少させる工程をさらに含む方法。
実施形態15
実施形態1から14のいずれか1つに記載の方法であって、該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約20マイクロメートル/分の速さで該ガラスシートの該厚さを減少させる工程をさらに含む方法。
実施形態16
実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、0マイクロメートル超かつ約150マイクロメートル以下であり、該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルから約40マイクロメートルだけ該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約15マイクロメートル/分の速さで該ガラスシートの該厚さを減少させる工程とをさらに含む方法。
実施形態17
実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、0マイクロメートル超かつ約150マイクロメートル以下であり、該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルから約30マイクロメートルだけ該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約20マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程とをさらに含む方法。
実施形態18
実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、約150マイクロメートル超かつ約300マイクロメートル以下であり、該エッチング処理を制御して該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルから約30マイクロメートルだけ、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約15マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程とをさらに含む方法。
実施形態19
実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、約150マイクロメートル超かつ約300マイクロメートル以下であり、該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルだけ、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約20マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程とをさらに含む方法。
実施形態20
実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法であって、該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、約300マイクロメートル超であり、該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、0マイクロメートル超から約30マイクロメートル未満だけ、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約15マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程とをさらに含む方法。
実施形態21
該ガラスシートを該エッチングゾーンに通過させる工程の間に、該ガラスシートを、ハフニウムを約10%から約20含有するエッチング液に曝露する、実施形態1から20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態22
該ガラスシートを該エッチングゾーンに通過させる該工程の間に、該ガラスシートを、ハフニウムを約15%から約20%含有するエッチング液に曝露する、実施形態1から20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態23
該ガラスシートを該エッチングゾーンに通過させる該工程の間に、該ガラスシートを、ハフニウム約15%を含有するエッチング液に曝露する、実施形態1から20のいずれか1つに記載の方法。
上記および他の本開示の特徴、態様および実施形態の長所は、添付の図面を参照しつつ開示の以下の詳細な記載を読むことで、さらに理解が深まる。
本明細書で用いられる方向を示す用語(例えば、上、下、左、右、前、後ろ、上部、下部)は、描かれた図を参照してのみ作られるものであり、絶対定位を意味することは意図していない。
本開示の主題は、ここで、特許請求される主題の例示的な実施形態が示された添付の図面を参照しつつ、以下により詳細に記載する。可能な場合はいずれも、図面の全体を通じて、同じ参照番号が同一または類似の部分を称する場合に用いられる。しかしながら、特許請求される主題は、多数の異なる形態で例示される場合があり、本明細書に述べられる実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。例示的な実施形態は、本開示が完全かつ完璧なものとなり、当業者に特許請求される主題の範囲を詳細に伝えるように、提供している。
他の特徴の中でも、ガラスは、高い耐傷性、高い強度、高い耐久性および高い光学的透明度を備えて、例えば、民間の電子工学やディスプレイ産業など、様々な用途での使用に適したガラスを実現することができる。そのような用途には、タッチ機能や表示性能を備えた携帯電話、タブレット、ノートパソコン、テレビ、監視装置、他の装置に用いられるカバーガラスを含めることができる。技術の進歩とともに、装置はより薄くより計量にすることができる。さらに、いくつかの用途では、湾曲形状、可撓性、屈曲性、折り畳み可能なガラスが求められる場合がある。極薄ガラスシート(例えば、厚さが300マイクロメートル以下、200マイクロメートル以下、100マイクロメートル以下、75マイクロメートル以下、または50マイクロメートル以下)は、特定の用途に提供することができる。他の実施形態において、ガラス(例えば、極薄ガラス)は、化学的に補強することができる。またさらに、いくつかの材料(例えば、ポリマーおよび可塑材)と比較すると、ガラスは、高い光透過性、高い耐摩耗性、そして高い耐溶解性を有しすることができる。
いくつかの実施形態において、ガラスの厚さ、ガラスの厚さの均一性、ガラスの光学的透明度、およびガラスの強度の少なくとも1つを制御することが望ましい可能性がある。例えば、ガラスの厚さは、ガラスの曲り応力と直接関係する可能性があり、ガラスが薄いほど、所与の曲げ半径により曲り応力が低下する結果となる。同様に、ガラスの対応する曲げ剛度は、ガラスの厚さが減少するにつれて、低下する可能性がある。したがって、薄いガラスは、曲り応力や他の誘発応力に供される可撓性ガラスが必要な用途など、様々な用途に望ましいものとなり得る。ガラスは、溶融ガラスを成形体に流し込むことによって一般的に製造できるため、ガラスリボンは、例えば、スロットドロー、フロート、ダウンドロー、フュージョンダウンドロー、またはアップドローなどの様々なリボン成形処理によって形成してもよい。ガラスリボンを、次いで分割することで、所望のディスプレイ用途へのさらなる処理に適したガラスのシートに供給してもよい。形成後、ガラスシートの厚さは、様々な技術を用いて減少(例えば、薄く)させてもよい。本開示は、エッチングの方法および装置に関するものであり、化学製品(例えば、酸、腐食性薬品)をガラスに適用して、材料を除去し、ガラスの厚さを減少させる工程が含まれる。いくつかの実施形態では、エッチングを、エッチング処理の前に処理が施されたガラスシートに行うことができる。他の実施形態では、エッチングを、エッチング処理の前に何の処理も施されていない成形された状態でのガラスシートに行うことができる。
図1には、本明細書に開示のいくつかの実施形態に従うガラスエッチング装置100を、概略的に示している。ガラスエッチング装置100は、ガラスシート110をエッチング処理100aに供することにより、ガラスシート110の厚さ114を減少させることができる。ガラスシート110は、第1主表面111と第2主表面112を含むことができ、それら主表面間の距離が、ガラスシート110の厚さ114を規定する。追加的に、ガラスシート110は、エッチング処理100aに供される前には初期厚さ113を、そして1回またはそれ以上エッチング処理100aに供された後には最終所定厚さ115を有することができる。ガラスシート110の厚さ114を減少させることで、ガラスシート110の最終所定厚さ115は、ガラスシート110の初期厚さ113より薄くなり得る。
ガラスシートの厚さ110を指すために本明細書で用いられる用語厚さ(例えば、初期厚さ113、厚さ114、最終所定厚さ115)に関しては、別段の記載がない限り、そのような用語は、ガラスシート110の平均厚さを指すことを意図したものであると、理解されるべきである。例えば、ガラスシート110の第1主表面111とガラスシート110の第2主表面112との間の実際の厚さは、ガラスシート110上の9つの位置(例えば、上部左、上部中央、上部右、中間部左、中間部、中間部右、下部左、下部中央、および下部右)で測定し、平均することで、ガラスシート110の厚さ(例えば、初期厚さ113、厚さ114、最終所定厚さ115)を決定することができる。さらに、ガラスシート110の初期厚さ113の初期厚さ変動やガラスシート110の最終所定厚さ115の最終厚さ変動などの厚さ変動は、別段の記載がない限り、ガラスシート110の最大寸法と最小寸法との差(例えば、9つの位置のうちの1つから得られた最大実厚さから9つの位置のうちの1つから得られた最小実厚さを減算)と定義される総厚さ変動(TTV)に対応していることが理解されるべきである。同様に、均一性は、別段の記載がない限り、最大寸法と最小寸法の合計で割った最大寸法と最小寸法との差に対応することが理解されるべきである。
光学表面の品質は、当該技術で既知のごとく、像鮮明度(DOI)の基準に基づいて決定されることができる。像鮮明度は、別段の記載がない限り、正規方向(例えば、鏡の反射角)からの光伝搬の、透過または反射の際の散乱による方向の偏りの定量化を指すことを意図した無名数である。像鮮明度は、表面から反射されたまたは表面を透過して伝送された画像の視覚歪像(例えば、ぼけ)を表すことができる。100の像鮮明度は、何ら歪曲することなく完全に画像を反射または伝送する表面に対して定義することができ、片やゼロの像鮮明度は、写像性を示さない表面に対して定義することができる。いくつかの実施形態において、不適格な像鮮明度値は、マイクロスケール上で、ガラス上で観察されたオレンジ皮様外観に対応し得る。上記の値のいずれかは、光学的、機械的、あるいは地表徴候測定の装置または技法のいずれか1つ以上によって、取得、測定、収集、さもなければ決定することできる。いくつかの実施形態において、別段の記載がない限り、本明細書に示される特定の像鮮明度値は、Rhopoint Instruments社(英国イーストサセックス州セントレオナルズオンシー)から販売される小型計器Rhopoint IQ(ゴニオフォトメータ)から得たものであった。
いくつかの実施形態において、ガラスシート110の初期厚さ113は、約100マイクロメートルから約700マイクロメートル、例えば約200マイクロメートルから約700マイクロメートル、例えば約300マイクロメートルから約700マイクロメートル、例えば約400マイクロメートルから約700マイクロメートル、例えば約500マイクロメートルから約700マイクロメートル、例えば約600マイクロメートルから約700マイクロメートルとすることができる。いくつかの実施形態において、ガラスシート110の最終所定厚さ115は、約40マイクロメートルから700マイクロメートル未満、例えば約40マイクロメートルから約600マイクロメートル、例えば約40マイクロメートルから約500マイクロメートル、例えば約40マイクロメートルから約400マイクロメートル、例えば約40マイクロメートルから約300マイクロメートル、例えば約40マイクロメートルから約250マイクロメートル、例えば約40マイクロメートルから約200マイクロメートルとすることができる。さらなる実施形態において、ガラスシート110の最終所定厚さ115は、約40マイクロメートルから約150マイクロメートル、例えば約50マイクロメートルから約150マイクロメートル、例えば約75マイクロメートルから約150マイクロメートル、例えば約100マイクロメートルから約150マイクロメートル、とすることができる。なおさらなる実施形態において、ガラスシート110の最終所定厚さ115は、約40マイクロメートルから約100マイクロメートル、例えば約50マイクロメートルから約100マイクロメートル、例えば約75マイクロメートルから約100マイクロメートルとすることができる。なおさらに別の実施形態において、ガラスシート110の最終所定厚さ115は、約40マイクロメートルから約75マイクロメートル、例えば約50マイクロメートルから約75マイクロメートル、例えば約40マイクロメートルから約50マイクロメートルとすることができる。
本明細書に開示される方法および装置は、本明細書では明示的に開示していない初期の厚さ113、範囲、および部分範囲、ならびに最終的所定厚さ115、範囲および部分範囲などの任意の初期厚さ113から任意の最終所定厚さ115を有する任意のガラスを薄くするために使用することができる。
ガラスシート110をエッチング処理100aに供することによってガラスシート110の厚さ114を減少させるための方法および装置など、ガラスを薄くするための方法および装置を、本明細書に開示している。本明細書に開示される方法および装置、ガラスの様々な特徴または特性を制御して、エッチング後の処理(例えば、機械研磨)の有無に関わらず、所望の寸法(例えば、最終所定厚さ115)、所望の寸法変動(例えば、厚さの均一性)、そして所望の光学的透明度(例えば、像鮮明度)を有するガラスシート110が達成できる、ことが理解されるべきである。例えば、ガラスシート110をエッチング処理100aに供することによってガラスシート110の厚さ114を減少させるための方法および装置などの、ガラスを薄くするための方法および装置は、ガラスシート110の初期の厚さ113のエッチング前の厚さ変動の許容範囲より少ない、同程度、または超過かつ範囲内とし得るガラスシート110の最終所定厚さ115のエッチング後の厚さ変動など、許容水準の厚さ変動と均一性を維持しつつ、ガラスシート110から一定量の材料(例えば、ガラス)を除去することができる。
ガラスエッチング装置100は、投入ステーション101、エッチングゾーン102aを含むエッチング室102、分離領域103、ガラスシート110を洗浄104aするための洗浄室104、乾燥室105、およびガラスエッチング装置100に直列に配置された抜き取りステーション106のいずれか1つ以上を含むことができる。ガラスエッチング装置100は、所定数のステーション、室、および領域(例えば、投入ステーション101、エッチング室102、分離領域103、洗浄室104、乾燥室105、ならびに抜き取りステーション106)、を有するものと描かれているが、同時に、任意の数のステーション、室および領域(例えば、投入ステーション101、エッチング室102、分離領域103、洗浄室104、乾燥室105および抜き取りステーション106)を、単一のガラスエッチング装置100に供給して、ガラスシート110の厚さ114を減少させガラスシート110の最終所定厚さ115を得ることが可能なため、この図が添付の請求項の範囲を制限すべきものではない。例えば、単一のガラスエッチング装置100は、単独または併用で、複数の投入ステーション101、エッチングゾーン102aを含むエッチング室102、分離領域103、ガラスシート110を洗浄104aするための洗浄室104、乾燥室105、ならびにガラスエッチング装置100に直列に配置された抜き取りステーション106を含むことができる。
更に、複数のガラスエッチング装置100、あるいはステーション、室および領域(例えば、投入ステーション101、エッチング室102、分離領域103、洗浄室104、乾燥室105および抜き取りステーション106)などのいずれか1つ以上のガラスエッチングの部分を、相互に近接配置して、かつ/または相互に接続して、本明細書に開示されるように、ガラスシート110の処理を実行して、ガラスシート110の厚さ114を減少させガラスシート110の最終所定厚さ115を得ることができることも想定される。このように、いくつかの実施形態では、エッチングゾーン102aは、複数のエッチングゾーンを含むことができ、ガラスシート110は、少なくとも1回、複数のエッチングゾーンの各々に通過させることができる。いくつかの実施形態では、ガラスシート110を複数のエッチングゾーンの各々に少なくとも1回通過させる工程は、ガラスシート110をエッチングゾーン102aに複数回通過させる工程に対応し得る。ガラスシート110は、次いで、ガラスシートが複数のエッチングゾーンの各々を毎回通過した後に洗浄104aできる。
したがって、いくつかの実施形態では、ガラスシート110は、投入ステーション101、エッチングゾーン102aを含むエッチング室102、分離領域103、ガラスシート110を洗浄104aするための洗浄室104、乾燥室105、および抜き取りステーション106のいずれか1つ以上を含む、第1ガラスエッチング装置においてエッチング処理100aに供することができる。ガラスシート110は、次いで、投入ステーション101、エッチングゾーン102aを含むエッチング室102、分離領域103、ガラスシート110を洗浄104aするための洗浄室104、乾燥室105、および抜き取りステーション106のいずれか1つ以上を含む第2ガラスエッチング装置において、別のエッチング処理(例えば、エッチング処理100aと同じまたは類似のエッチング処理)に供することができる。例えば、ガラスシート110を、第1ガラスエッチング装置のエッチングゾーンに通過させ、次いで、第1ガラスエッチング装置の第1の洗浄ゾーンで洗浄し、次いで、第2ガラスエッチング装置の第2のエッチングゾーンを通過させ、その後、第2のガラスエッチング装置の第2の洗浄ゾーンで洗浄することができる。任意の数の追加のガラスエッチング装置は、第1ガラスエッチング装置、第2ガラスエッチング装置および任意の追加のガラスエッチング装置が、本明細書に開示する例示的なガラスエッチング装置100のいずれか1つ以上の特徴などの、同じまたは類似の特徴を含み得ることを理解した上で、さらなる実施形態において供給できる。そのような実施形態は、図1に示すように、例えば直列に配置された1つ以上のガラスエッチング装置100やそれらの一部分を含み、ガラスシート110を複数のエッチングゾーンに通過させ、ガラスシートが複数のエッチングゾーンの各々を毎回通過した後に洗浄できるような設定に対応していることが理解され得る。さらに、いくつかの実施形態では、ガラスシート110は、本明細書に添付の請求項の範囲を逸脱することなく、複数のガラスエッチング装置のいずれか1つ以上で、1回以上、エッチング処理100aに供することができる。
ガラスエッチング装置100はまた、(ガラスシート110をガラスエッチング装置100に投入することが可能な)投入ステーション101から、(ガラスシート110をガラスエッチング装置100から取り出し除去することが可能な)抜き取りステーション106に、ガラスエッチング装置100の水平方向109に沿って延伸可能な搬送経路108aを規定するコンベア108を含むことができる。コンベア108は、エッチング室102、分離領域103、洗浄室104および乾燥室105の1つ以上を通過してガラスシート110を移動させて、ガラスシート110の処理を実行することができる。コンベア108は、ベルト、ローラー、ならびにガラスシート110を、水平方向109にガラスエッチング装置100を通る搬送経路108aに沿って水平に移動(例えば、搬送、運搬、移送)させるガラスシート110の上下に配置されたホイールとを含んでいるため、ガラスシート110をエッチング処理100aの1つ以上の段階まで供することができる。いくつかの実施形態では、コンベア108は、第1主表面111およびガラスシート110の第2主表面112に接触することで、ガラスシート110を、ガラスエッチング装置100を通る搬送経路108aに沿って移動させることができる。他の実施形態では、複数のガラスエッチング装置を、搬送経路108aに沿って(例えば、直列に)配置することができ、コンベア108は、ガラスシート110を、複数のガラスエッチング装置を通る搬送経路108aに沿って移動させることができる。
さらなる実施形態において、コンベア108は、ガラスシート110を、ガラスエッチング装置100を通る搬送経路108aに沿って、搬送経路108aに沿った前方向(例えば、水平方向109)に、前方向とは反対の搬送経路108aに沿った逆方向に、そして搬送経路108aに沿った前方向と搬送経路108aに沿った逆方向の任意の組合せに、移動させることができる。例えば、コンベア108は、ガラスエッチング装置100を通過するガラスシート110を、搬送経路108aに沿った前方向に移動させることで、ガラスシート110を、エッチングゾーン102aを含むエッチング室102、次いでガラスシート110を洗浄104aするための洗浄室104に、順次通過させることができる。ガラスシート110が洗浄室104で洗浄された後、コンベア108を、次いで、例えば、反転させて、ガラスシート110を、ガラスエッチング装置100を通過して、搬送経路108aに沿った前方向とは反対の逆方向に、移動させることができるため、ガラスシート110を、例えば、エッチングゾーン102aを含むエッチング室102を通過して、反対方向に、再度通過させることができる。いくつかの実施形態では、洗浄室(例えば、洗浄室104)は、搬送経路108aに沿って、エッチング室102のいずれかの側に供給することができる。例えば、追加の洗浄室(図示せず)を、洗浄室104からエッチング室102の反対側に供給することができるため、ガラスシート110が、コンベア108によってエッチング室102を通過して逆方向に移動する際に、ガラスシート110を、次いで、追加の洗浄室で洗浄することができる。追加の洗浄室は、ガラスシート110を洗浄104aするための洗浄室104の特徴と同じまたは類似のいずれか1つ以上の特徴を含むことができる。また、コンベア108は、ガラスシート110の前進と後退の運動を繰り返して、ガラスシート110を、エッチングゾーン102aを含むエッチング室102、洗浄室104、および追加の洗浄室を、1回以上順次通過させ、ガラスシート110の厚さ114を減少させて、ガラスシート110の最終所定厚さ115を得ることができる。
投入ステーション101は、ガラスシート110の搬送が可能なコンベア108を支持するフレームとそこを通過してガラスシート110がエッチング室102内に移動可能な開口とを含むことができる。投入ステーション101は、例えば、1つ以上の特徴の入切操作およびガラスエッチング装置100とエッチング処理100aの操作を制御するために、投入ステーション101でガラスシート110の有無を判定する1つ以上のセンサーを含むこともできる。他の実施形態では、ガラスシート110の厚さ114を判定するために厚さセンサーを設けることができる。いくつかの実施形態では、厚さセンサーは、ガラスシート110の最終所定厚さ115の厚さが達成されたどうかを検知することができ、厚さセンサーは、次いで、動作を停止させるために、ガラスエッチング装置100に信号を供給することができるため、最終所定厚さ115を有するガラスシート110を、ガラスエッチング装置100から除去することができる。反対に、いくつかの実施形態では、厚さセンサーが、ガラスシート110の最終所定厚さ115の厚さがまだ達成されていないことを検知すると、厚さセンサーは、次いで、ガラスエッチング装置100に信号を送り、ガラスシート110をエッチング処理100aに供することによって、ガラスシート110の厚さ114を減少させるための操作を開始または継続させることができる。
エッチングゾーン102aを含むエッチング室102は、蓋、はね除け、煙を排出する排気口、液を排出するドレン、液体を回収する液溜め、液体を汲み出すポンプ、エッチング室102の温度を制御するための加熱および冷却用コイルまたはチューブ、噴霧チューブ、噴霧ノズル、噴霧の圧力を調節するバルブ、噴霧ポンプ、圧力計、噴霧ポンプ用の溶液濾過システム(例えば、メッシュ、スクリーン、フィルター)、温度または液面を判決するセンサー、そして、例えば、噴霧チューブおよび噴霧ノズルを振動させたりまたはコンベア108を駆動させる1つ以上のモーターまたはアクチュエーターを含むことができる。エッチング液は、様々な濃度の酸を含む任意の腐食性薬品とすることができる。例えば、エッチング液は、フッ化水素酸(ハフニウム)または任意の他の腐食性薬品、安定剤、そして水を含むことができる。安定剤は、硝酸(HNO3)、硫酸(H2SO4)、塩酸塩(HCI)、または任意の他の適切な安定剤を含むことができる。
図2に戻ると、ガラスエッチング装置100のエッチングゾーン102aを含むエッチング室102の側面切断図が、概略的に示されている。図に示されるように、コンベア108は、エッチングゾーン102aを通る搬送経路108aに沿って水平方向109にガラスシート110を搬送するために、エッチング室102を通過して延伸することができる。さらに、対応する上部噴霧ノズル121を含む1つ以上の上部噴霧器120を搬送経路108aの上に設けることができる。1つ以上の上部噴霧ノズル121を含む1つ以上の上部噴霧器120は、ガラスシート110上に第1エッチング液121aを噴射して、ガラスシート110から材料の層を除去しかつガラスシート110の厚さ114を減少させることができる。同様に、対応する下部噴霧ノズル123を含む1つ以上の下部噴霧器122は、搬送経路108aの下に設けることができる。1つ以上の下部噴霧ノズル123を含む1つ以上の下部噴霧器122は、ガラスシート110上に第2エッチング液123aを噴射して、ガラスシート110から材料の層を除去しかつガラスシート110の厚さ114を減少させることができる。例えば、上部噴霧ノズル121を含む1つ以上の上部噴霧器120は、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを搬送される時に、ガラスシート110の第1主表面111が1つ以上の上部噴霧器120および対応する上部噴霧ノズル121に面した状態で、ガラスシート110の第1主表面111に第1エッチング液121aを噴射することができる。このように、上部噴霧ノズル121は、第1エッチング液121aを、主に最初にガラスシート110の第1主表面111上に噴射できるように、ガラスシート110の第1主表面111の方向に配向させることができる。同様に、下部噴霧ノズル123を含む1つ以上の下部噴霧器122は、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを搬送される時に、ガラスシート110の第2主表面112が1つ以上の下部噴霧器122および対応する下部噴霧ノズル123に面した状態で、ガラスシート110の第2主表面112に第2エッチング液123aを噴射することができる。このようにして、下部噴霧ノズル123は、第2エッチング液123aを、主に最初にガラスシート110の第2主表面112上に噴射できるように、ガラスシート110の第2主表面112の方向に配向させることができる。
好都合にも、ガラスシート110は、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次通過する間、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次前方向/逆方向に通過する間、および/またはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを順次通過する間に、裏返すことにより、エッチング液をガラスシート110に適用する際のあらゆる変動を補償することができる。例えば、最大限の努力にもかかわらず、1つ以上の、上部噴霧器120、上部噴霧ノズル121、下部噴霧器122および下部噴霧ノズル123が、対応する第1エッチング液121aおよび第2エッチング液123aを、ガラスシート110上に不均一なパターンに散布して、ガラスシート110の厚さ114を不均一に減少させてしまう場合がある。エッチング液のそのような不均一な散布は、少なくとも部分的に、噴霧圧、噴霧ノズル同士の差、噴霧器の回転速度および振動の精度、ならびにエッチング処理100aの間に遭遇し得る任意の他の処理上の特徴や変動要素に起因する可能性がある。また、少なくとも、水平エッチング処理100aに作用する重力の影響に基づくと、ガラスシート110の上向き主表面に適用される第1エッチング液121aならびに第1エッチング液の副生成物(例えば、スラッジ)は、ガラスシート110の上向き主表面に、滞り、漂い、残留する傾向を示す場合があり、一方、ガラスシート110の下向き主表面に適用される第2エッチング液123aならびに第2エッチング液の副生成物(例えば、スラッジ)は、ガラスシート110の下向き主表面から落下および滴る傾向を示す場合がある。
したがって、ガラスシート110のエッチングゾーン102aまたは複数のエッチングゾーンの毎回の通過に関して、第1エッチング液121aおよび第1エッチング液の副生成物を対応するガラスシート110の上向き主表面に曝露する時間は、第2エッチング液123aおよび第2エッチング液の副生成物を対応するガラスシート110の下向き主表面に曝露する時間より長くなる可能性がある。ガラスシート110のエッチング液への曝露時間が異なることで、結果的に、ガラスシート110の厚さ114の減少量が異なる可能性がある。同様に、第1エッチング液121aおよび第1エッチング液の副生成物は、ガラスシート110の上向き主表面に滞り、漂い、残留する傾向を示す場合があるため、新しい第1エッチング液121aは、第1エッチング液121aおよび第1エッチング液の副生成物が、ガラスシート110の上向き主表面に滞り、漂い、残留する領域では、ガラスシート110の上向き主表面との接触が回避される場合がある。反対に、第2エッチング液123aおよび第2エッチング液の副生成物は、ガラスシート110の下向き主表面から落下および滴る傾向を示す場合があるため、新しい第2エッチング液123aは、第2エッチング液123aおよび第2エッチング液の副生成物が、ガラスシート110の下向き主表面から落下または滴る領域では、ガラスシート110の下向き主表面との接触が回避される場合がある。ガラスシート110のエッチング液への曝露における差により、結果的に、ガラスシート110の厚さ114の減少量が異なる可能性がある。このように、ガラスシート110を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次通過する間、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次前方向/逆方向に通過する間、および/またはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを順次通過する間に、裏返すことで、ガラスシート110の主表面111、112を、処理の特徴および変動要素に等しく曝露させて、ガラスシート110の主表面111、112へのエッチング液の適用におけるばらつきを最小化することができるため、ガラスシート110の光学的透明度や厚さにおける変動を含めて、エッチング処理100aを向上させることができる。
さらに、第1エッチング液121aおよび第2エッチング液123aのガラスシート110への適用量(例えば、流量)を変化させることで、エッチング液のガラスシート110への適用におけるばらつきを最小化させるため、ガラスシート110の光学的透明度や厚さにおける変動を含めて、エッチング処理100aを向上させることができる。例えば、別の実施形態では、ガラスシート110の上向き主表面に滞り、漂い、残留する第1エッチング液121aならびにガラスシート110の下向き主表面から落下および滴る第2エッチング液123aを少なくとも部分的に補うために、1つ以上の上部噴霧器120からの第1エッチング液121aの第1の流量を、1つ以上の下部噴霧器122からの第2エッチング液123aの第2の流量より少なくすることができる。第1エッチング液121aの流量を調節して第2エッチング液123aの流量より少なくすることで、ガラスシート110の対応する上向き主表面とガラスシート110の下向き主表面とのエッチング液に曝露させる時間の差を考慮することができ、エッチング液をガラスシート110に適用する際のいかなるばらつきも最小化されるため、ガラスシート110の光学的透明度や厚さにおける変動を含めて、エッチング処理100aを向上させることができる。
また、エッチング室102の平面切断図を示す図3に示されるように、ガラスシート110は、第1主表面111、第2主表面112、第1側面130、第1側面130の反対側の第2側面132、第1側面130に隣接する第3側面131、および第3側面131の反対側の第4側面133を含むことができる。ガラスシート110がエッチングゾーン102aを最初に通過する間に、ガラスシート110は、図示のように、ガラスエッチング装置100に供給できるため、第1主表面111は、上部噴霧器120および対応する上部噴霧ノズル121の1つ以上に面して、第1エッチング液121aに曝露され、かつ第2主表面112は、下部噴霧器122および対応する下部噴霧ノズル123(図2に表示、図3では視野外)の1つ以上に面して、第2エッチング液123aに曝露される。ガラスシート110がエッチングゾーン102aを最初に通過した後で、かつガラスシート110がその後エッチングゾーン102aを2度目に通過する前に、ガラスシート110は、手動またはロボットのいずれかによって裏返す(例えば、ガラスシート110の主表面と平行な軸を中心に180度回転させる)ことができ、次いで、ガラスエッチング装置100に供給できるため、第1主表面111は、下部噴霧器122および対応する下部噴霧ノズル123(図2に表示、図3では視野外)の1つ以上に面して、第2エッチング液123aに曝露され、第2主表面112は、上部噴霧器120および対応する上部噴霧ノズル121の1つ以上に面して、第1エッチング液121aに曝露される。ガラスシート110がその後エッチングゾーン102aを任意の1回以上通過する際に、ガラスシート110を再度裏返す(例えば、ガラスシート110の主表面と平行な軸を中心に180度回転させる)ことができるため、ガラスシート110の第1主表面111とガラスシート110の第2主表面112は、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次通過する間に、第1エッチング液121aおよび第2エッチング液123aに別々に曝露(例えば、交互に曝露)される。
他の実施形態では、ガラスシート110を、エッチング処理100aの間において、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次通過する間、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次前方向/逆方向に通過する間、および/またはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを順次通過する間のいずれか1つ以上で、再配向(例えば、ガラスシート110の主表面と垂直な軸を中心に180度回転)させて、ガラスシート110の主表面の異なる領域(例えば、第1主表面111、第2主表面112)を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを以前に通過(例えば、直前に通過)した際に主表面の異なる領域を曝露させた噴霧バーおよび噴霧ノズルとは別の噴霧バーおよび噴霧ノズルに曝露させることができる。例えば、搬送経路108aに沿ってエッチングゾーン102aを通過するガラスシート110の水平方向109については、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを最初に通過する間に、ガラスシート110の第1主表面111を、1つ以上の上部噴霧器120からの第1エッチング液121aに曝露させることができ、ガラスシート110の第2主表面112は、1つ以上の下部噴霧器122からの第2エッチング液123aに曝露させることができる。この最初の通過の間に、ガラスシート110の第1側面130は、エッチングゾーン102aを通る前縁とすることができ、ガラスシート110の第2側面132は、エッチングゾーン102aを通る終端とすることができる。2度目の通過の間に、ガラスシート110の第1主表面111を、再度、1つ以上の上部噴霧器120からの第1エッチング液121aに曝露させることができ、ガラスシート110の第2主表面112を、1つ以上の下部噴霧器122からの第2エッチング液123aに曝露させることができるが、ガラスシート110を、再配向(例えば、ガラスシート110の主表面と垂直な軸を中心に180度回転)させることで、2度目の通過の間に、エッチングゾーン102aを通過して、ガラスシート110の第2側面132を前端とすることができ、ガラスシート110の第1側面130を終端とすることができる。
他の実施形態では、ガラスシート110は、エッチング処理100aの間において、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次通過する間に、任意に一回以上、ガラスシート110の主表面と垂直な軸を中心にして任意の角度(例えば、15度、30度、45度、90度、等)で再配向させて、ガラスシート110の主表面の異なる領域(例えば、第1主表面111、第2主表面112)を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを以前に通過(例えば、直前の通過)した間に、主表面の異なる領域を曝露させる噴霧バーおよび噴霧ノズルとは別の噴霧バーおよび噴霧ノズルに、曝露させることができる。
好都合にも、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次通過する間、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次前方向/逆方向に通過する間、および/またはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを順次通過する間に、ガラスシート110を少なくとも1回裏返しおよび再配向させることで、エッチング液をガラスシート110に適用する際のばらつきを補償することができる。例えば、最大限の努力にもかかわらず、1つ以上の、上部噴霧器120、上部噴霧ノズル121、下部噴霧器122および下部噴霧ノズル123が、対応する第1エッチング液121aおよび第2エッチング液123aを、不均一なパターンでガラスシート110に散布する場合があり、ガラスシート110の厚さ114を不均一に減少させてしまうことがある。エッチング液のそのような不均一な散布は、少なくとも部分的に、噴霧圧、噴霧ノズル同士の差、噴霧器の回転速度および振動の精度、ならびにエッチング処理100aの間に遭遇し得る任意の他の処理上の特徴や変動要素に起因する可能性がある。このようにして、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次通過する間、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次前方向/逆方向に通過する間、および/またはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを順次通過する間に、ガラスシート110を少なくとも1回裏返しおよび再配向させることで、ガラスシート110の主表面111、112を、処理の特徴および変動要素に等しく曝露させることができ、エッチング液をガラスシート110に適用する際のばらつきを最小化させるため、ガラスシート110の光学的透明度や厚さにおける変動を含めて、エッチング処理100aを向上させることができる。
そのような多重通過のエッチング処理100aを複数回繰り返すことで、ガラスシート110の最終所定厚さ115が得られるまで、毎回通過する間に、ガラスシート110の厚さ114を減少させることができる。ガラスシート110の裏返しおよび/または再配向の任意の組合せ(例えば、ガラスシート110の主表面と平行な軸を中心に180度回転させる工程、ガラスシート110の主表面と垂直な軸を中心に180度、90度、等回転させる工程、ガラスシート110の主表面と平行な軸を中心に180度回転させて、ガラスシート110の主表面と垂直な軸を中心に180度、90度、等回転させる工程、等)を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次通過する間、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次前方向/逆方向に通過する間、および/またはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを順次通過する間に、任意の順序で行うことで、ガラスシート110の第1主表面111(ならびに第1主表面111の1つ以上の領域)およびガラスシート110の第2主表面112(ならびに第2主表面112の1つ以上の領域)を、上部噴霧器120と対応する上部噴霧ノズル121のいずれか1つ以上からの第1エッチング液121aの噴霧ならびに下部噴霧器122および対応する下部噴霧ノズル123のいずれか1つ以上からの第2エッチング液123aの噴霧のいずれかまたはすべての組合せに曝露させ得ることが理解されるべきである。
いくつかの実施形態では、エッチング室102は、任意の数の噴霧器 (例えば上部噴霧器120、下部噴霧器122)ならびに任意の数の対応する上部噴霧ノズル121および下部噴霧ノズル123を含むことができる。噴霧ノズル(例えば、上部噴霧ノズル121および下部噴霧ノズル123の少なくとも1つ)は、噴霧角度が約45度から約90度の範囲内である円錐形ノズルとすることができるが、さらなる実施形態においては、別の噴霧角度が提示される場合がある。また、プロセスパラメータを制御するために、1つ以上の噴霧ノズルおよび/または1つ以上の噴霧器を塞ぐかあるいは停止させて、噴霧ノズルおよび噴霧器からのエッチング液の噴霧動作を阻止してもよい。一実施形態では、4機の上部噴霧器120を設けることができ、1機を除いて塞ぐことができる。1つの上部噴霧器120は45度の0.5ガロン/分(gpm)(1.893L/分)の円錐形ノズルを4本含むことができる。別の実施形態では、4機の下部噴霧器122を設けることができる。下部噴霧器122のうちの3つは、4本の90度の0.75gpm(2.839L/分)の円錐形ノズルを含むことができ、下部噴霧器122の1つは、6本の90度の0.75gpm(2.839L/分)の円錐形ノズルを含むことができる。6本のノズルを備えた下部噴霧器122は、1つの上部噴霧器120と垂直に整列配置させることができる。噴霧器の他の構成および噴霧ノズルが企図されており、それも開示の範囲内と考えられる。
分離領域103は、ガラスシート110を洗浄104aに供することができる洗浄室104にガラスシート110が入る前に、ガラスシート110から(例えば、第1エッチング液121a、第2エッチング液123a)の残留エッチング液を漱ぎまたは除去することができる。分離領域103は、ガラスシート110を漱ぐためのノズルと、ガラスエッチング装置100から漱ぎ液およびエッチング液を排出させるドレンを含むことができる。
洗浄室104は、噴霧チューブ、噴霧ノズル、ポンプ、注水装置および流量制御弁を含んで、ガラスシート110の洗浄104aを達成することができる。噴霧ノズルは、ガラスシート110に液体を噴き付けて、ガラスシート110からエッチング液およびエッチング液の副生成物(例えば、スラッジ)を洗浄することができる。いくつかの実施形態において、液体は、水および/または洗浄剤(例えば、洗剤)を含むことができる。ガラスシート110からエッチング液およびエッチング液の副生成物を洗浄することで、ガラスシート110の厚さ114の減少を一時的に(例えば、ガラスシート110をその後エッチングゾーン102aに通過させることが望ましい場合)、あるいは、永続的に(例えば、ガラスシート110の最終所定厚さ115が得られた場合)一時的に終息させることができる。ガラスシート110がその後毎回エッチングゾーン102aを通過するより前に、洗浄室104のガラスシート110を洗浄104aすることで、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次毎回通過するより前に、ガラスシート110の第1主表面111およびガラスシート110の第2主表面112に残留するエッチング液およびエッチング液の副生成物が確実に浄化され、エッチング処理100aの質および均一性を向上させることができる。
したがって、ガラスシート110を頻回、そしてその後ガラスシート110を毎回エッチングゾーン102aを通過するより前に洗浄104aすることで、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次毎回通過する間に、新しいエッチング液を、ガラスシート110に均一に接触させることができる。好都合にも、本開示でエッチング処理100aに供したガラスシート110の厚さのばらつきは、他のエッチング処理(例えば、垂直槽)に比して減少させることができ、その場合、エッチング液およびエッチング液の副生成物(例えば、スラッジ)は、より長い時間、ガラスシート110上に残留することができ、新たなエッチング液のガラスシート110への接触を阻止し、ガラスシート110の厚さ114を不均等かつ不均一に減少させてしまうことがある。
乾燥室105は、ファン、送風機、およびガラスシート110上にガスを送風するタービンを含めて、ガラスシート110からリンス液、洗浄液、および残留のエッチング液などの液体を除去することができる。取り出しステーション106は、ガラスシート110をその上で搬送可能なコンベア108を支持するフレームと、ガラスシート110がそこを通過して乾燥室105から出てくることができる開口とを含むことができる。抜き取りステーション106はまた、抜き取りステーション106でガラスシート110の有無を決定する1つ以上のセンサーを含んで、例えば、1つ以上の特徴の入/切操作、ならびにガラスエッチング装置100およびエッチング処理100aの操作を制御することができる。
また、ガラスエッチング装置100は、投入ステーション101、エッチング室102およびエッチングゾーン102a、分離領域103、洗浄室104および洗浄104a、乾燥室105、抜き取りステーション106、ならびにコンベア108のいずれか1つ以上の操作を含む、ガラスエッチング装置100およびエッチング処理100aの1つ以上の操作を制御するコントローラー107を含むことができる。例えば、コントローラー107は、マイクロコントローラー、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)、離散コントローラー、回路、コンピューター、あるいは能動的または受動的なユーザーインターフェース等の他の機械式または電子制御の特徴のいずれか1つ以上を含むことができ、それにより、ロボットまたはヒトユーザーは、ガラスエッチング装置100およびエッチング処理100aの操作のいずれか1つ以上を選択、調節、開始、停止、またそれ以外に制御を行うことができる。さらなる実施形態において、ガラスエッチング装置100は、コントローラーの有無に関わらず、一部または全体的に手動で操作してもよい。
本明細書に記載の主題および機能的な操作の実施形態は、本明細書に開示の構造およびそれらの構造的等価物など、デジタル電子回路、コンピューターソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアの任意の1つ以上の組合せなどの、任意の1つ以上において実装可能である。本明細書に記載の主題の実施形態は、1つ以上のコンピュータープログラム製品(例えば、実行するための有形のプログラムキャリア上で、データ処理装置の動作を制御することによって、または制御するためにコード化されたコンピュータープログラムの命令の1つ以上のモジュール等)として実装することができる。有形のプログラムキャリアは、コンピューター可読媒体とすることができる。コンピューター可読媒体は、任意の1つ以上の組合せを含め、機械可読な記憶装置、機械可読な記憶基板、およびメモリー装置の任意の1つ以上とすることができる。
「プロセッサー」または「コントローラー」という用語は、例示的な実施形態として、プログラム可能なプロセッサー、コンピューター、あるいはマルチプロセッサーやマルチコンピューターを含む、データを処理するためのすべての機器、装置および機械を包含することができる。プロセッサーは、ハードウェアに加えて、目的のコンピュータープログラムに実行環境を作成するコード(例えば、任意の1つ以上の組合せを含め、プロセッサーファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、およびオペレーティングシステムの任意の1つ以上を含むコード)を含むことができる。
コンピュータープログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても既知)は、コンパイルまたは翻訳された言語、あるいは宣言型言語または手続き型言語などの、プログラム言語の任意の形態で書くことができ、独立型プログラムとして、あるいは演算環境での使用に適したモジュール、コンポーネント、サブルーチン、あるいは他のユニットとして、任意の形態で展開することができる。コンピュータープログラムが、ファイルシステムのファイルに必ずしも対応する必要はない。プログラムは、他のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語文書に保存される1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部に、対象とするプログラム専用の単一のファイル、あるいは多重連携型ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラムまたはコードの一部分を保存するファイル)に、保存することができる。コンピュータープログラムは、1台のコンピューターで、または1つのサイトに位置するか、または複数のサイトに亘って分散し、通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピューターで実行されるべく展開することができる。
本明細書に記載される処理および論理のフローは、入力データを操作し出力を生成することによって、機能を果たすための1つ以上のコンピュータープログラムを実行する1つ以上のプログラム可能なプロセッサーによって実施することができる。処理および論理フローはまた、専用論理回路(例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)など)によって実行することができ、装置もまたそれらとして実装することができる。
コンピュータープログラムの実行に適したプロセッサーには、例示的な実施形態として、汎用および専用のマイクロプロセッサー、ならびに任意の種類のデジタルコンピューターの任意の1つ以上のプロセッサーが含まれる。一般的に、プロセッサーは、読出し専用メモリー、ランダムアクセスメモリー、あるいはそれら両方からの命令およびデータを受信する。コンピューターの必須要素は命令を実行するためのプロセッサー、ならびに命令およびデータを保存するための1つ以上の記憶装置である。一般的に、コンピューターはまた、データを保存するための1つ以上の大容量記憶装置、(例えば、磁気ディスク、光磁気ディスクまたは光ディスク)を含む、もしくはそれらからのデータを受信またはそれらにデータを転送する、あるいはその両方を行うために操作可能に接続されている。しかしながら、コンピューターはそのような装置を有する必要はない。
コンピュータープログラムの命令およびデータを保存するために適したコンピューター可読媒体は、不揮発性メモリー、媒体および記憶装置などのすべての形態のデータメモリーを含み、例示的な実施形態として、半導体記憶装置(例えば、EPROM、EEPROMおよびフラッシュメモリ装置)、磁気ディスク(例えば、内蔵ハードディスクまたは取外し可能ディスク)、光磁気ディスク、そして、CD-ROMおよびDVD-ROMのディスクを含む。プロセッサーおよびメモリーは専用論理回路により補完されるか、またはその論理回路に組み込むことができる。
ユーザーとの対話処理を行うために、本明細書に記載される主題の実施形態は、ユーザーに情報を表示するための表示装置(例えば、LCD(液晶ディスプレイ)モニタ)およびユーザーがコンピューターへの入力を行うことができるキーボードおよびポインティング装置(例えば、マウスまたはトラックボール)を有するコンピューター上で実装することができる。他の種類の装置も同様にユーザーとの対話処理を行うために用いることができ、例えば、ユーザーからの入力は、音響、音声または触覚による入力など、任意の形態で受信できる。
本明細書に記載される主題の実施形態は、バックエンドコンポーネント(例えば、データサーバー)を含む、またはミドルウェアコンポーネント(例えば、アプリケーションサーバー)を含む、あるいはユーザーが本明細書に記載の主題を実装と対話が可能なグラフィカルユーザーインターフェイスまたはウェブブラウザを有するフロントエンドコンポーネント(例えば、クライアントコンピューター)を含む、コンピューターシステムで、
あるいはそのようなバックエンド、ミドルウェア、またはフロントエンドのコンポーネントの1つ以上の任意の組合せで実装することができる。システムのコンポーネントは、通信ネットワーク等のデジタルデータ通信の任意の形態または媒体によって相互接続することができる。通信ネットワークの実施形態は、インターネット等の構内通信ネットワーク(「LAN」)および広域通信ネットワーク(「WAN」)を含む。コンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバーを含むことができる。クライアントおよびサーバーは、概して相互に離れている可能性があり、典型的に通信ネットワークを介して相互対話を行う場合がある。クライアントおよびサーバーの関係は、それぞれのコンピューターで動き、クライアントサーバーと相互関係を有するコンピュータープログラムによって生じ得る。
いくつかの実施形態では、ガラスエッチング装置100は、チタン、PVC(ポリ塩化ビニル)、およびガラス繊維の少なくとも1つを含む金属およびプラスチックの少なくとも1つから構成することができる。ガラスエッチング装置100は、これらに限定されるものではないが、入切スイッチ、アナログ表示、デジタル表示、制御電位差計、ステータスライト、インジケーターライト、連動ライト、ならびにその他表示ノブ、スイッチ、センサー、および信号等の追加の特徴を含むことができる。さらに、例えば、ガラスシート110を薄くするために用い得る浸水エッチング処理および機械光沢処理と比べると、本明細書に開示されるエッチング処理100aは、連続して比較的速いペースでガラスシートを薄くすることができるため、時間の節約、コスト削減ならびに処理生産量の増大が図れる。ガラスエッチング装置100の前述の特徴は、例示的な特徴であり、本開示の範囲を制限することを意図するものではないことが理解されるべきである。このように、ガラスエッチング装置100の他の特徴および構成が、本開示において企図され、すでに記載の特徴ならびに本明細書において明示的に示されていない特徴など、任意の同じ、類似、または異なる特徴を含むことができる。
したがって、ガラスエッチング装置100の特徴および構成が、ガラスシート110の大きさ、あるいはガラスシート110の所望の寸法特性、光学的透明度、あるいはガラスエッチング装置100のいずれか1つ以上の特徴および構成の選択、制御、調節、変更および修正を少なくとも一部決定付け得る他の特徴などの任意の他のパラメータに少なくとも一部基づいて、選択、制御、調節、変更、修正できることが理解されるべきである。よって、本明細書に明示的に記載されていないガラスエッチング装置など他のガラスエッチング装置もまた、エッチング処理100aを行うための他の実施形態に提供することができる。さらに、本明細書に明示的に記載されていない特徴を含めた本明細書に開示されるガラスエッチング装置100の任意の特徴は、エッチング処理100aの前、間、後に修正、変更、および調節することで、本開示の範囲を逸脱することなく、エッチング処理100aに従うガラスを処理するための1つ以上の異なる特徴および構成を含むことができる。
ガラスシート110をエッチング処理100aに供することでガラスシート110の厚さ114を減少させる方法は、ガラスシート110の初期厚さ113を、ガラスシート110の最終所定厚さ115に減少できるまで、ガラスシートに110を搬送経路108aに沿ってエッチングゾーン102aを複数回通過させる工程と、エッチングゾーン102aを毎回通過した後にガラスシート110を洗浄104aする工程とを含むことができる。
該方法は、さらに、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを最初に通過する間に、ガラスシート110の第1主表面111を第1エッチング液121aに曝露させる工程と、ガラスシート110の第2主表面112を第2エッチング液123aに曝露させる工程と、次いで、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを次に通過する間に、ガラスシート110の第1主表面111を第2エッチング液123aに曝露させる工程と、ガラスシート110の第2主表面112を第1エッチング液121aに曝露させる工程と、を含むことができる。一実施形態において第1エッチング液121aは、搬送経路108aの上に配置された1つ以上の上部噴霧器120からガラスシート110に供給することができ、第2エッチング液123aは、搬送経路108aの下に配置された1つ以上の下部噴霧器122からガラスシート110に供給することができる。別の実施形態では、上部噴霧器120からの第1エッチング液121aの第1の流量は、下部噴霧器122からの第2エッチング液123aの第2の流量より少なくなる可能性がある。
一実施形態において該方法は、さらに、エッチングゾーン102aを連続して2回通過する間、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次前方向/逆方向に通過する間、そして/あるいはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを順次通過する間に、ガラスシート110の主表面(例えば、第1主表面111、第2主表面112)と平行な軸を中心にガラスシート110を180度回転させることで、ガラスシート110を裏返す工程を含むことができる。別の実施形態では、該方法は、さらに、エッチングゾーン102aを次に通過する前に、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを次に前方向/逆方向に通過する前に、そして/またはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを次に通過する前に、ガラスシート110の主表面(例えば、第1主表面111、第2主表面112)と垂直な軸を中心に、ガラスシート110を180度、90度等回転させることによって、ガラスシート110を再配向させる工程を含むことができる。
さらに別の実施形態では、該方法は、さらに、エッチングゾーン102aを連続して2回通過する間、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次前方向/逆方向に通過する間、そして/あるいはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを順次通過する間に、ガラスシート110の主表面(例えば、第1主表面111、第2主表面112)と垂直な軸を中心にガラスシート110を180度回転させることで、ガラスシート110を再配向させる工程を含むことができる。また別の実施形態では、該方法は、さらに、ガラスシート110の主表面(例えば、第1主表面111、第2主表面112)と平行な軸を中心にガラスシートを180度回転させることで、ガラスシート110を裏返す工程と、エッチングゾーン102aを連続して毎回通過する間、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを順次前方向/逆方向に通過する間、および/またはガラスシート110が複数のエッチングゾーンを順次通過する間に、ガラスシート110の主表面(例えば、第1主表面111、第2主表面112)と垂直な軸を中心にガラスシート110を180度回転させることで、ガラスシート110を再配向させる工程の少なくとも一方を含むことができる。
一実施形態において、最終所定厚さ115を含むガラスシート110は、約98.5以上となり得る像鮮明度を含むことができる。別の実施形態では、像鮮明度は、ガラスシート110を機械研磨処理に供することなく得ることができる。この用途の目的において、機械研磨法処理とは、ガラスシートの表面と固形物(例えば、ツールの研磨表面、研磨粉)を機械的に係合させて、ガラスシートを表面研磨し、ガラスシートの厚さを減少させるまたはガラスシートの表面平滑性を向上させる処理を意味する。
本明細書に開示の実施形態に従う例示的なエッチング処理100aから得られるデータの代表的サンプルを、表1に示している。表1のデータは、華氏90度の処理温度で、噴霧振動を1つ以上の上部噴霧器120の方向125に沿わせ、1つ以上の下部噴霧器122を25サイクル/分とし、エッチングゾーン102aへの滞留時間を4分間として、得たものである。表示の初期厚さ113のフュージョンドローガラスシートを、1つ以上の上部噴霧器120および1つ以上の下部噴霧器122の両方から供給されるエッチング液を異なる濃度(例えば、%HF、%HNO3)で、エッチングゾーン102aを複数回(例えば、圧延通過回数)通過させて、75マイクロメートルまで薄くした。表1の1列目のデータで示されるように、約98.5以上の像鮮明度値は、ハフニウム10%と硝酸5%を含むエッチング液を用い、初期厚さ400マイクロメートルのガラスシートを15回通過させて、75マイクロメートルまで薄くした時に得られた。
表1のデータを得るために用いられたデータならびに処理のパラメータは、単に例示的な目的のために設けられたものであり、別段の記載がない限り、本開示の範囲を制限することを意図したものではないことが理解されるべきである。
別の実施形態では、(i)ガラスシート110の最終所定厚さ115の厚さの変動を、約4マイクロメートルから約9マイクロメートルとすることができ、かつ(ii)ガラスシート110の初期厚さ113の第1の厚さ変動とガラスシート110の最終所定厚さ115の第2の厚さ変動との差の絶対値を、約0マイクロメートルから約7マイクロメートルとすることができる、という条件の少なくとも1つを達成することができる。さらに別の実施形態では、前記厚さ変動と第1の厚さ変動と第2の厚さ変動の少なくとも1つを、ガラスシート110を機械研磨処理に供することなく得ることができる。例えば、本明細書に開示の実施形態に従う例示的なエッチング処理100aから得られるデータの代表的サンプルを、表2に示している。表に2に示されるデータは、表示の初期厚さ113を有する、異なるガラス組成物(例えば、Corning社(ニューヨーク州コーニング市)から販売されるガラスコード2319、EAGLE XG(登録商標)のフュージョンドローガラスシートを、異なるエッチング液濃度(例えば、ハフニウム濃度)で、エッチングゾーン102aに複数回(例えば、圧延通過回数)通過させて、75マイクロメートルまで薄くした時に得た。表2のデータで示されるように、ガラスシート110の最終所定厚さ115の厚さ変動(例えば、エッチング後の総厚さ変動の平均)は、約3マイクロメートルから約9マイクロメートルであった。また、総厚さ変動の差分で示される(i)ガラスシート110の初期厚さ113の第1の厚さ変動(例えば、エッチング前の総厚さ変動の平均)と、(ii)ガラスシート110の最終所定厚さ115の第2の厚さ変動(例えば、エッチング後の総厚さ変動の平均)差の絶対値は、約0マイクロメートルから約7マイクロメートルであった。いくつかの実施形態では、ガラスシート110の最終厚さの公差と最終厚さの変動が、ガラスシート110の初期厚さの公差と初期厚さの変動に少なくとも部分的に基づき得るため、ガラスシート110の初期の厚さ113をより良好に制御(例えば、小さい変動)することで、ガラスシート110の最終所定厚さ115のエッチング後の厚さの総公差と最終厚さの変動を、同様に減少させることができる。
表2のデータを得るために用いられたデータならびに処理のパラメータは、例示的な目的のために設けられたものであり、別段の記載がない限り、本開示の範囲を制限することを意図したものではないことが理解されるべきである。
一実施形態において、該方法は、さらに、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、約20マイクロメートルから約40マイクロメートルだけ減少させる工程を含むことができる。別の実施形態では、該方法は、さらに、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、約10マイクロメートル/分から約20マイクロメートル/分の速さで減少させる工程を含むことができる。
例えば、エッチング液の濃度は、材料をガラスシート110から除去可能な速度、およびガラスシート110の厚さ114を減少可能な速度を含めて、ガラスシート110のエッチングが可能な速度を、少なくとも部分的に制御することができる。ガラスシート110の組成もまた、少なくとも部分的に、ガラスシート110のエッチングが可能な速度を制御することができる。いくつかの実施形態では、エッチング液は、特殊な組成のガラスに適用する場合に、約20マイクロメートル/分のエッチング速度を達成することが可能なハフニウム20%と硝酸10%を含むことができる。他の実施形態では、エッチング液は、特殊な組成のガラスを適用する場合に、約15マイクロメートル/分のエッチング速度を達成することが可能なハフニウム15%と硝酸7.5%を含むことができる。さらに別の実施形態では、エッチング液は、特殊な組成のガラスを適用する場合に、約10マイクロメートル/分のエッチング速度を達成することが可能なハフニウム10%と硝酸5%を含むことができる。他の実施形態は、ハフニウムと硝酸を2:1の比率で含むエッチング液を用いる場合がある。ハフニウムの濃度は、ガラスシート110のエッチングが可能な速度を直接制御することができるため、より高い濃度の酸は、より速い(例えば、急激な)エッチング速度をもたらすことができ、方やより低い濃度の酸は、より遅い(例えば、あまり急激ではない)エッチング速度をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、より遅いエッチング速度では、エッチング処理100aおける材料の除去がより良好に制御できるようになり、ガラスシート110の厚さ変動が小さくなり光学的透明度が向上する結果となるが、方やより速いエッチング速度では、エッチング処理100aおける材料の除去が良好には制御できなくなり、ガラスシート110の厚さ変動が大きくなり光学的透明度が低下する結果となる。しかしながら、より遅いエッチング速度では、相当量の材料を除去する際の処理時間が長くなるため、処理の能力および生産量が低下する場合があるが、方やより高いエッチング速度では、相当量の材料を除去する際の処理時間が短くなるため、処理の能力および生産量は増大する場合がある。本明細書に開示される装置および方法は、処理時間と処理品質の少なくとも一方にバランスをもたらし、エッチング液に濃度約20%から約10%のハフニウムを含めることができる。したがって、いくつかの実施形態では、濃度10%未満のハフニウムを含むエッチング液は、高品質で薄いガラスシート110の製造が可能ではあるが、ガラスシート110のエッチング速度は、実用化には遅過ぎる可能性がある速度に設定する場合がある。同様に、いくつかの実施形態では、ハフニウム濃度が20%を超えるエッチング液は、ガラスシート110のエッチング速度をより速く設定することは可能であるが、特殊用途には不適格な質のガラスシート110を製造する場合がある。
さらに、エッチング液の温度および/またはエッチングゾーン102a内の環境を制御することで、ガラスシート110のエッチングが可能な速度を制御することができる。例えば、エッチング液の温度は、華氏約130度と高く設定される場合がある。他の実施形態では、エッチング液の温度は華氏約90度に、あるいは華氏約80度から華氏約120度に設定することができる。高い温度は、速いエッチング速度に対応することができる。例えば、一定の酸濃度では、エッチング液の温度を華氏90度から華氏120度に変更することで、ガラスシート110のエッチングが可能な速度をほぼ2倍にし得ることに気付くことができる。
また、コンベア108の速度もまた、制御できる。いくつかの実施形態において、コンベア108の速度は、毎分約2.54センチメートルから毎分約63.5センチメートルまで調節することができる。エッチング室102の既知の長さおよびガラスシート110のエッチングが可能な既知の速度に少なくとも基づく場合、コンベア108の速度は、ガラスシート110が複数回エッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、目標とする量の材料を除去するように選択できる。既知のエッチング速度は、例えば、エッチング液の化学物質濃度、エッチング液の温度、およびガラスシート110の組成に少なくとも一部基づいて決定することができる。したがって、ガラスシート110のエッチング室102内での滞留時間は、エッチングゾーン102aを毎回通過するたびにガラスシート110から選択量の材料を除去して、ガラスシート110をエッチング処理100aに複数回供した後に最終所定厚さ115を有するガラスシート110を製造するように、決定および選択することができる。
除去した材料の量、すなわち、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびの、ガラスシート110の厚さ114の減少は、ガラスシート110の厚さ変動および光学的透明度に強い影響を及ぼす可能性がある。例えば、単回通過する間に、過度に多量の材料を除去すると、ガラスシート110上にエッチング液の副生成物が過剰に蓄積する可能性があり、新たなエッチング液がガラスシート110に接触する能力が低下するため、材料を不均等かつ不均一に除去してしまう結果となる。一方、単回通過する間に、材料の除去が過度に少量であると、ガラスシート110の最終所定厚さ115を達成するために、多数回通過させる可能性があり、実用化には処理の時間が長過ぎることになるであろう。したがって、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、ガラスシート110を毎回通過した後に、併せてガラスシート110を頻回洗浄104aしつつ、ガラスシート110の厚さ114を約20から約40マイクロメートルだけ減少させることで、少なくとも処理時間と処理品質のバランスを取ることができる。したがって、いくつかの実施形態では、エッチングゾーン102aを通過するたびに、ガラスシート110の厚さ114から20マイクロメートル未満を除去する場合、高品質で薄いガラスシート110の製造は可能であるが、実用化に際してエッチング処理100aに時間がかかり過ぎる結果となる場合がある。同様に、いくつかの実施形態では、エッチングゾーン102aを通過するたびに、ガラスシート110の厚さ114から40マイクロメートル超を除去する場合、処理時間を速くすることは可能であるが、特殊用途には不適格な品質のガラスシート110を製造することがある。
さらなる実施形態において、1つ以上の上部噴霧器120および1つ以上の下部噴霧器122の噴霧圧は、ゲージ圧で平方インチ当たり約5ポンド(psig)(約34473.8Pa)から約30psig(約206843Pa)に、ともにまたは個別に調節することができる。噴霧圧は、例えば、ガラスシート110の主表面からエッチングの副生成物(例えば、スラッジ)を洗い流して、エッチング処理100aの均一性を向上させて、ガラスシート110の厚さ変動を減少させつつ、ガラスシート110の高い光学的透明度の維持が可能となるように、選択することができる。いくつかの実施形態において、低い噴霧圧は、ガラスシート110上に加わり付与される衝撃、力、および応力を制限するように選択する場合がある。上部噴霧ノズル121および下部噴霧ノズル123は、円錐形またはファンパターンのノズル、ならびに特殊な噴霧角度と流量を備えた任意の他のノズルとすることができる。また、1つ以上の上部噴霧器120および1つ以上の下部噴霧器122の噴霧圧は、それぞれの軸を中心に(例えば、図3にて矢印125で示されるように)を中心に、(例えば、モーターの動作によって)回転および振動して、エッチング液をガラスシート110に均一に噴霧し、ガラスシート110の第1主表面111の全体およびガラスシート110の第2主表面112の全体の完全な被覆を達成することができる。1つ以上の上部噴霧器120および1つ以上の下部噴霧器122の振動はまた、エッチングの副生成物(例えば、スラッジ)をガラスシート110の主表面から除去および洗浄する場合の助力ともなり得る。
また、除去された総材料(例えば、ガラスシート110の初期厚さ113とガラスシート110の最終所定厚さ115との差)は、ガラスシート110の厚さ変動および光学的透明度に影響を及ぼす可能性がある。例えば、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを1回通過する間に現れるガラスシート110の厚さ114の任意の変動は、順次毎回通過する間に、ガラスシート110の厚さ変動に累積的な(例えば、付加的な)影響を及ぼし得るため、エッチング処理100aの間に、ガラスシート110からより多くの総材料を除去する特定の状況では、累積的影響がさらに高まる可能性があり、最終所定厚さ115の最終厚さの変動がさらに増大する結果となる。したがって、エッチング処理100aは、ガラスシート110から除去される材料の総量に少なくとも一部基づいて、制御することで、エッチング処理100aのガラスシート110の厚さ変動および光学的透明度への累積的影響を軽減することができる。例えば、いくつかの実施形態において、エッチング処理100aの間に相当量の総材料をガラスシート110から除去できる場合、前述のように、エッチング処理100aを制御して、通過するたびに厚さ変動および光学的透明度を向上させることで、ガラスシート110を複数回通過させる際の累積的影響を減少させることができる。同様に、いくつかの実施形態では、エッチング処理100aの間により少量の総材料をガラスシート110から除去することができる場合、前述のように、エッチング処理100aを制御して、エッチング処理100aの処理速度を増大させ、おそらく、通過するたびに厚さ変動および光学的透明度を犠牲にしてしまう可能性があるが、ガラスシート110を複数回の通過に供した後の累積的影響を考慮する場合に、厚さ変動および光学的透明度が許容し得ないほどの結果になることはない。
一実施形態では、ガラスシート110をエッチングゾーン102aに通過させる工程の間に、ガラスシート110を、約10%から約20%のハフニウムを含むエッチング液(例えば、第1エッチング液121a、第2エッチング液123a)に曝露させることができる。別の実施形態では、ガラスシート110をエッチングゾーン102aに通過させる工程の間に、ガラスシート110を、約15%から約20%のハフニウムを含むエッチング液(例えば、第1エッチング液121a、第2エッチング液123a)に曝露させることができる。さらに別の実施形態では、ガラスシート110をエッチングゾーン102aに通過させる工程の間に、ガラスシート110を、ハフニウム約15%を含むエッチング液(例えば、第1エッチング液121a、第2エッチング液123a)に曝露させることができる。
図4、図5、図6、図7は、様々なガラスシートに関して、X軸に沿って同定したY軸上の像鮮明度の例示的なデータを描いている。各プロットは記号を含んでおり、「MN」は一組のデータの最小値を示し、「MX」は、一組のデータの最大値を示し、「MD」は、一組のデータの中間値を表し、「Q1」は、一組のデータの第1の四分位数であり、「Q3」は、一組のデータの第3の四分位数である。
特に、図4を参照すると、401は、他のデータと比較するためのベースラインとして用いられた市販の画面保護シートに関する像鮮明度データを表し、402は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、20マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、403は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、30マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、404は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、40マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、405は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、20マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、406は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、30マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、407は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、40マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表している。図に示されるように、402、403、404、405、406および407の各々に関するすべてのデータポイントは、約98.5以上の像鮮明度値を含むため、ベースラインの市販の画面保護シート401を表す像鮮明度データと同等である。図4のデータを得るために用いられたデータならびにプロセスパラメータは、単に例示的な目的のために設けられたものであり、別段の記載がない限り、本開示の範囲を制限することを意図したものではないことが理解されるべきである。
図4においてデータ(例えば、402、403、404、405、406および407の各々)で示されるように、一実施形態では、ガラスシート110の初期厚さ113とガラスシート110の最終所定厚さ115との差は、0マイクロメートル超かつ約150マイクロメートル以下とすることができ、該方法は、さらに、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、約20マイクロメートルから約40マイクロメートルだけ減少させる工程と、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約15マイクロメートル/分の速さで減少させる工程とを含むことができる。
図5は、様々なガラスシートに関して、X軸に沿って同定したY軸上の像鮮明度を示す。特に、501は、他のデータと比較するためのベースラインとして用いる市販の画面保護シートの像鮮明度データを表し、502は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、20マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、503は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、30マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、504は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、40マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、505は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、20マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、506は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、30マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、507は、200マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、40マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表している。図に示されるように、502、503、505、および506の各々に関するすべてのデータポイントは、約98.5以上の像鮮明度値を含むため、ベースラインの市販の画面保護シート501を表す像鮮明度データと同等であるが、方や504および507の各々は、像鮮明度値が約98.5未満であるデータポイントを少なくとも1つ含むため、ベースラインの市販の画面保護シート501を表す像鮮明度データと同等とはならない。図5のデータを得るために用いられたデータならびにプロセスパラメータは、単に例示的な目的のために示されたものであり、別段の記載がない限り、本開示の範囲を制限することを意図したものではないことが理解されるべきである。
図5においてデータ(例えば、502、503、505および506の各々)によって示されるように、別の実施形態では、ガラスシート110の初期厚さ113とガラスシート110の最終所定厚さ115との差は、0マイクロメートル超かつ約150マイクロメートル以下とすることができ、該方法は、さらに、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、約20マイクロメートルから約30マイクロメートルだけ減少させる工程と、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約20マイクロメートル/分の速さで減少させる工程とを含むことができる。
図6は、様々なガラスシートに関して、X軸に沿って同定したY軸上の像鮮明度データを示す。特に、601は、他のデータと比較するためのベースラインとして用いる市販の画面保護シートの像鮮明度データを表し、602は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、20マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、603は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、30マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、604は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、40マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、605は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、20マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、606は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、30マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、607は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム15%を含むエッチング液に供され通過するたびに、40マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表している。図に示されるように、602、603、605、および606の各々に関するすべてのデータポイントは、約98.5以上の像鮮明度値を含むため、ベースラインの市販の画面保護シート601を表す像鮮明度データと同等であるが、方や604および607の各々は、像鮮明度値が約98.5未満であるデータポイントを少なくとも1つ含むため、ベースラインの市販の画面保護シート601を表す像鮮明度データと同等とはならない。図6のデータを得るために用いられたデータならびにプロセスパラメータは、単に例示的な目的のために設けられたものであり、別段の記載がない限り、本開示の範囲を制限することを意図したものではないことが理解されるべきである。
図6でデータ(例えば、602および603の各々)によって示されるように、さらに別の実施形態では、ガラスシート110の初期厚さ113とガラスシート110の最終所定厚さ115との差は、約150マイクロメートル超かつ約300マイクロメートル以下とすることができ、該方法は、さらに、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、約20マイクロメートルから約30マイクロメートルだけ減少させる工程と、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約15マイクロメートル/分の速さで減少させる工程とを含むことができる。
また、図6でデータ(例えば、605および606の各々)によって示されるように、また別の実施形態では、ガラスシート110の初期厚さ113とガラスシート110の最終所定厚さ115との差は、約300マイクロメートル超とすることができ、該方法は、さらに、エッチング処理100aを制御して、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、0マイクロメートル超から約30マイクロメートル未満だけ、ガラスシート110の厚さ114を減少させる工程と、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約15マイクロメートル/分の速さで減少させる工程とを含むことができる。
図7は、様々なガラスシートに関して、X軸に沿って同定したY軸上の像鮮明度データを示す。特に、701は、他のデータと比較するためのベースラインとして用いる市販の画面保護シートの像鮮明度データを表し、702は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、20マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、703は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、30マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、704は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、100マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、40マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、705は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、20マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、706は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、30マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表し、707は、400マイクロメートルの初期厚さを有し、69マイクロメートルまで薄くされ、ハフニウム20%を含むエッチング液に供され通過するたびに、40マイクロメートル除去されたガラスシートに関する像鮮明度データを表している。図に示されるように、702のデータポイントはすべて、約98.5以上の像鮮明度値を含むため、ベースラインの市販の画面保護シート701を表す像鮮明度データと同等であるが、方や703、704、705、706および707の各々は、像鮮明度値が約98.5未満であるデータポイントを少なくとも1つ含むため、ベースラインの市販の画面保護シート701を表す像鮮明度データと同等とはならない。図7のデータを得るために用いられたデータならびにプロセスパラメータは、単に例示的な目的のために設けられたものであり、別段の記載がない限り、本開示の範囲を制限することを意図したものではないことが理解されるべきである。
図7においてデータ(例えば、702)によって示されるように、さらに別の実施形態では、ガラスシート110の初期厚さ113とガラスシート110の最終所定厚さ115との差は、約150マイクロメートル超かつ約300マイクロメートル以下とすることができ、該方法は、さらに、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルだけ減少させる工程と、エッチング処理100aを制御してガラスシート110の厚さ114を、ガラスシート110がエッチングゾーン102aを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約20マイクロメートル/分の速さで減少させる工程とを含む。
本明細書に記載のガラスシート110は、より大きなガラスシートから分離することができ、あるいは、例えば、溶融ガラスを成形体に流し込んで、スロットドロー、フロート、ダウンドロー、フュージョンドロー、またはアップドローなどの任意のリボン成形処理を用いて製造された、ガラスリボンから分離することができる。いくつかの実施形態では、ガラスシート110は、何ら事前の処理を行わず、一旦ガラスリボンから分離して、エッチング処理100aに供することができる。他の実施形態では、ガラスシート110は、従来のエッチングまたは機械研磨法処理の1つ以上を用いて、(例えば、ガラスシート110の初期厚さ113と一致する)中間厚さに予め薄くし、次いで、本明細書に開示されるエッチング処理100aに供することができる。他の実施形態では、エッチング処理100aに供した後、ガラスシート110にイオン交換処理を施すことで、ガラスシート110の表面強さおよび縁端強さの少なくとも一方を増大させることができる。
上記の実施形態に対する多数の変更例および修正例は、本明細書に記載の精神および様々な原則から大きく逸脱しない範囲で、制作してもよい。そのような修正例および変形例はすべて、本開示ならびに以下の請求項の範囲内で、本明細書に含まれることを意図している。したがって、様々な修正例および変形例が、特許請求される主題の精神および範囲から逸脱しない範囲で制作できることは、当業者には明らかである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラスシートをエッチング処理に供することで該ガラスシートの厚さを減少させる方法であって、
該ガラスシートの初期厚さが該ガラスシートの最終所定厚さに減少するまで、該ガラスシートを搬送経路に沿ってエッチングゾーンを複数回通過させる工程と、
該ガラスシートを、該エッチングゾーンに毎回通過させた後に洗浄する工程と、
を含む方法。
実施形態2
該エッチングゾーンが複数のエッチングゾーンを含み、該ガラスシートを、該搬送経路に沿って該複数のエッチングゾーンの各々に複数回を含め少なくとも1回通過させ、該ガラスシートが、該複数のエッチングゾーンの各々を毎回通過した後に洗浄される実施形態1に記載の方法。
実施形態3
実施形態1または実施形態2に記載の方法であって、
該ガラスシートが該エッチングゾーンを最初に通過する間に、該ガラスシートの第1主表面を第1エッチング液に曝露させ、該ガラスシートの第2主表面を第2エッチング液に曝露させる工程と、
そして次に、該ガラスシートが該エッチングゾーンを次に通過する間に、該ガラスシートの該第1主表面を該第2エッチング液に曝露させ、該ガラスシートの該第2主表面を該第1エッチング液に曝露させる工程と、
をさらに含む方法。
実施形態4
該第1エッチング液が、該搬送経路上に配置された上部噴霧器から該ガラスシートに供給され、該第2エッチング液が、該搬送経路の下に配置された下部噴霧器から該ガラスシートに供給される実施形態3に記載の方法。
実施形態5
該上部噴霧器からの該第1エッチング液の第1の流量が、該下部噴霧器からの該第2エッチング液の第2の流量より小さい実施形態4に記載の方法。
実施形態6
該ガラスシートの主表面と平行な軸を中心に該ガラスシートを180度回転させることで、該エッチングゾーンを連続して2回通過する間に、該ガラスシートを裏返す工程をさらに含む、実施形態1から5のいずれか一項に記載の方法。
実施形態7
該エッチングゾーンを次に通過する前に、該ガラスシートの該主表面と垂直な軸を中心に該ガラスシートを180度回転させることで、該ガラスシートを再配向させる工程をさらに含む、実施形態6に記載の方法。
実施形態8
該エッチングゾーンを連続して2回通過する間に、該ガラスシートの主表面と垂直な軸を中心に該ガラスシートを180度回転させることで、該ガラスシートを再配向させる工程をさらに含む、実施形態1から5のいずれか一項に記載の方法。
実施形態9
該ガラスシートの主表面と平行な軸を中心に該ガラスシートを180度回転させることで、該ガラスシートを裏返す工程と、
該エッチングゾーンを連続して毎回通過させる間に、該ガラスシートの主表面と垂直な軸を中心に該ガラスシートを180度回転させることで、該ガラスシートを再配向させる工程と、
の少なくとも一方をさらに含む、実施形態1から5のいずれか一項に記載の方法。
実施形態10
該最終所定厚さを有する該ガラスシートが、約98.5以上の像鮮明度を含む実施形態1から9のいずれか一項に記載の方法。
実施形態11
該像鮮明度が、該ガラスシートを機械研磨処理に供することなく得られる実施形態10に記載の方法。
実施形態12
該ガラスシートの該最終所定厚さの厚さ変動の少なくとも1つが、約3マイクロメートルから約9マイクロメートルであり、かつ該ガラスシートの該初期厚さの第1の厚さ変動と該ガラスシートの該最終所定厚さの第2の厚さ変動との差の絶対値が約0マイクロメートルから約7マイクロメートルである実施形態1から11のいずれか一項に記載の方法。
実施形態13
該ガラス厚さ変動と該第1の厚さ変動と該第2の厚さ変動の少なくとも1つが、該ガラスシートを機械研磨処理に供することなく得られる実施形態12に記載の方法。
実施形態14
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルから約40マイクロメートルだけ該ガラスシートの該厚さを減少させる工程をさらに含む、実施形態1から13のいずれか一項に記載の方法。
実施形態15
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約20マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程をさらに含む、実施形態1から14のいずれか一項に記載の方法。
実施形態16
該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、0マイクロメートル超かつ約150マイクロメートル以下であり、該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルから約40マイクロメートルだけ該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約15マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
をさらに含む、実施形態1から13のいずれか一項に記載の方法。
実施形態17
該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、0マイクロメートル超かつ約150マイクロメートル以下であり、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルから約30マイクロメートルだけ該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約20マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
をさらに含む、実施形態1から13のいずれか一項に記載の方法。
実施形態18
該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、約150マイクロメートル超かつ約300マイクロメートル以下であり、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルから約30マイクロメートルだけ該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約15マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
をさらに含む、実施形態1から13のいずれか一項に記載の方法。
実施形態19
該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、約150マイクロメートル超かつ約300マイクロメートル以下であり、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約20マイクロメートルだけ、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約20マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
をさらに含む、実施形態1から13のいずれか一項に記載の方法。
実施形態20
該ガラスシートの該初期厚さと該ガラスシートの該最終所定厚さとの差が、約300マイクロメートル超であり、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、0マイクロメートル超から約30マイクロメートル未満だけ、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
該エッチング処理を制御して、該ガラスシートが該エッチングゾーンを毎回通過するたびに、約10マイクロメートル/分から約15マイクロメートル/分の速さで、該ガラスシートの該厚さを減少させる工程と、
をさらに含む、実施形態1から13のいずれか一項に記載の方法。
実施形態21
該ガラスシートを該エッチングゾーンに通過させる該工程の間に、該ガラスシートを、ハフニウムを約10%から約20%含有するエッチング液に曝露させる、実施形態1から20のいずれか一項に記載の方法。
実施形態22
該ガラスシートを該エッチングゾーンに通過させる該工程の間に、該ガラスシートを、ハフニウムを約15%から約20%含有するエッチング液に曝露させる実施形態1から20のいずれか一項に記載の方法。
実施形態23
該ガラスシートを該エッチングゾーンに通過させる該工程の間に、該ガラスシートを、ハフニウム約15%を含有するエッチング液に曝露させる実施形態1から20のいずれか一項に記載の方法。