JPH06227842A - フロート板ガラス物品の表面スズ除去方法 - Google Patents

フロート板ガラス物品の表面スズ除去方法

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JPH06227842A
JPH06227842A JP1486893A JP1486893A JPH06227842A JP H06227842 A JPH06227842 A JP H06227842A JP 1486893 A JP1486893 A JP 1486893A JP 1486893 A JP1486893 A JP 1486893A JP H06227842 A JPH06227842 A JP H06227842A
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JP
Japan
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etching
tin
glass
etchant
float
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Pending
Application number
JP1486893A
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English (en)
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Hiroyuki Nakasaki
宏幸 中崎
Hiroyuki Nemoto
浩之 根本
Takashi Kishimoto
隆 岸本
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C15/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by etching

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオン交換法を用いて、透明基板上に複数の
微小レンズを形成した平板マイクロレンズを製作する場
合において、フロートガラスのスズ侵入層を除去し、そ
れと同時に、後の熱処理工程における熱融着現象を防
ぎ、かつその後の研磨工程の研磨代を最小限とするため
に、基板の表面粗さを調整できる表面スズ除去方法を提
供する。 【構成】 フッ酸を主成分とし、酸性フッ化アンモニウ
ムを含むエッチャントを用いて、浸漬,洗浄,乾燥から
なる1回のエッチング操作における取り代が、約10μ
mを越えないように、ガラス物品を該エッチャントに複
数回浸漬しエッチングすることで、フロート板ガラス物
品の表面スズを除去する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フロート板ガラス物品
の表面スズ除去方法に関し、特にイオン交換法を用いて
平板マイクロレンズを製作するときの、フロート法によ
るソーダライムガラス基板の前処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フロート法によるガラスのボト
ム面には、スズ侵入層が10〜15μm存在している。
【0003】透明基板上に複数の微小レンズを形成した
平板マイクロレンズを、フロート法によるソーダライム
ガラス(以下フロートガラスと呼ぶ)基板を用いて製作
する場合、ガラス内に屈折率分布を形成するために、ス
ズ侵入層が存在したまま上記基板をTlNO3,KNO3
等を含む溶融塩に浸漬しイオン交換させると、イオン交
換後にスズ侵入層が茶色に変色するという問題が発生す
る。そこでこれを回避する目的で、予めフロートガラス
のスズ侵入層を除去する必要が生じる。
【0004】そこで従来は、例えば厚さ2mmのフロー
トガラスを基板として使用する場合は、スズ層の存在す
るボトム面を機械研磨により、15μm以上除去してい
た。この方法により、表面平滑性に優れたガラス基板を
得ることができる。しかしながら、この方法では研磨に
長時間を要するため、加工コストが増大する結果となっ
ていた。
【0005】一方、イオン交換における熱の影響で、フ
ロートガラスの寸法が変化する現象がある。高精度の平
板マイクロレンズを得るためには、この寸法変化を防ぐ
ことが必要である。そこで、イオン交換を行う前に、フ
ロートガラス基板を熱処理(アニーリング)してやる
と、この寸法の変化を防止することができる。
【0006】このとき生産性を上げるためには、熱処理
炉内で基板を重ねて処理してやるとよい。その際に、ガ
ラス基板表面が平滑(例えば、Rmaxで<1μm)で
あると、ガラス基板同士が熱融着をおこすおそれがあ
る。これを防ぐために、上記基板の間に両面すりガラス
を挟み込んでいた。このため生産性があまりよくないと
いう問題があった。
【0007】このあと、ガラス基板を機械研磨し、Ti
などのイオン交換阻止膜を形成し、フォトリソグラフィ
法によりパターニングし、屈折率分布をつけようとする
部分を選択除去した後、イオン交換にて屈折率分布をつ
けてレンズアレイを形成し、イオン交換阻止膜を除去し
て、平板マイクロレンズを作製している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
レンズ製作時において、フロートガラスのスズ侵入層を
除去し、それと同時に、後の熱処理工程における熱融着
現象を防ぎ、かつその後の研磨工程の研磨代を最小限と
するために、基板の表面粗さを調整できる表面スズ除去
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、フッ酸を
主成分とし、酸性フッ化アンモニウムを含むエッチャン
トを用いて、浸漬,洗浄,乾燥からなる1回のエッチン
グ操作における取り代が、約10μmを越えないよう
に、ガラス物品を該エッチャントに複数回浸漬しエッチ
ングすることを特徴とするフロート板ガラス物品の表面
スズ除去方法により達成される。
【0010】エッチャントの主構成成分の役割は、以下
の通りである。 (1)フッ酸は、ガラスと反応してガラスを侵食する。 (2)フッ化アンモニウムは、ケイフッ化アンモンの微
結晶を生成し、均一にガラス表面に固着することで、微
細な凹凸をつくる。このケイフッ化アンモニウムを含ま
ないと、エッチング操作によりガラス表面は平滑とな
る。 (3)硫酸は、フッ酸とガラスが反応して生成した沈澱
物と反応し、可溶の硫酸塩とフッ酸を生成する。この新
たに生成したフッ酸が、ガラスと反応するので、エッチ
ャントの寿命を延ばす効果がある。なおこの沈澱物は、
侵食反応を阻害する原因となる。 (4)ショ糖は、エッチャントの安定性をよくし、また
均一なエッチングを可能とする。
【0011】このエッチャントを用いて、浸漬,洗浄,
乾燥からなる1回のエッチング操作における取り代を約
10μmを越えないようにすると、最大表面粗さをRm
axで、1μm<Rmax<2.5μmの範囲にするこ
とができるという特徴がある。
【0012】一方、1回の取り代が10μm以上になる
と、硫酸を添加しているにも関わらず、フッ酸とソーダ
ライムガラスが反応して生成したエッチングを阻害する
沈澱物の影響で、最大表面粗さRmaxが2.5μm以
上と大きくなり、その後の平滑面を得るための機械研磨
に時間がかかってしまう。
【0013】10μm以上の所望のエッチング取り代を
得るには、適切な浸漬処理時間ならびにその回数を選択
することで達成できる。
【0014】
【作用】本発明の表面スズの除去方法によると、フロー
トガラス基板の表面層を短時間に除去でき、しかも最大
表面粗さがRmaxで、1μm<Rmax<2.5μm
の範囲に制御することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて、さらに詳
しく説明する。図1は、本発明によるフロートガラスの
エッチングの工程を模式的に示している。フロートガラ
ス基板11のボトム面には、スズ侵入層12が存在し、
2mm厚のフロートガラスの場合、およそ12μmの厚
みである。このガラス基板11をエッチャント13に浸
漬する。
【0016】エッチャント13は、フッ酸30 Vol%,
硫酸10 Vol%,酸性フッ化アンモニウム5 Vol%,シ
ョ糖5g/lからなるもので、容器14に入れられてい
る。その液温は、20℃に保たれている。このときのエ
ッチング速度は、約5μm/10秒である。
【0017】まず、ガラス基板11を、エッチャントに
10秒間浸漬し、その後引き上げ、水で洗浄して、ガラ
ス表面の反応生成物を除去し、乾燥した。この浸漬,洗
浄,乾燥の操作を1回のエッチング操作とする。同様
に、浸漬時間を15秒として、あと2回エッチング操作
をしたとき、このときの最終エッチング取り代は、片面
につき18μm、Rmax=1.5μmとなった。
【0018】同様に、エッチング操作回数を4回とし、
各浸漬時間を10秒としたとき、このときの最終エッチ
ング取り代は、片面につき20μm、Rmax=1.6
μmとなった。
【0019】なお表面粗さは、触針式測定装置(東京精
密製,サーフコム1500A(商品名))によって測定
された。
【0020】上述の方法により、ガラスのボトム面のス
ズ侵入層は完全に除去され、しかも熱融着を起こさない
表面粗さに仕上げられた。この場合、熱処理後の機械研
磨の取り代は、Rmaxの2倍程度でよい。したがっ
て、上記の例では3μm程度でよい。その後この基板
は、上述の平板マイクロレンズ作製の工程に供された。
【0021】また同様の条件で、浸漬時間を15秒一定
とし、浸漬回数を変化させたときの、エッチング取り代
および表面粗さ(Rmax)と浸漬回数の関係を、図2
に示す。これから、本発明の方法によると、合計のエッ
チング取り代を増やしても、Rmaxが大きくならない
ことがわかる。
【0022】スズ侵入層除去だけの目的では、その必要
のないトップ面には、エッチャントとの接触を妨げるテ
ープなどを貼り、ボトム面だけをエッチングし、スズ侵
入層を除去する方法もある。この場合、鏡面仕上げのた
めの機械研磨は、ボトム面だけでよい。
【0023】比較例 実施例と同様の条件のエッチャントにおいて、浸漬時間
とエッチング取り代の関係を求めると、図3のようにな
る。エッチング取り代を大きくしようと浸漬時間を30
秒以上にし、1回のエッチングの取り代が10μm以上
になると、表面粗さがRmaxで2.5μmを越えてし
まうことがわかる。
【0024】実施例と同様に、約10μm以上の厚みを
エッチング除去した場合、Rmaxが4μmを越えてし
まい、機械研磨の取り代は、8μm以上必要になってし
まう。
【0025】また、上記沈澱物の影響で、エッチング速
度も低下してしまうことがわかる。
【0026】
【発明の効果】以上の実施例からわかるように、フロー
トガラス基板の表面層を、低コスト,短時間に除去で
き、しかも表面粗さが、Rmaxで1μm<Rmax<
2.5μmの範囲に制御することができるので、熱処理
工程における熱融着を防ぐことができ、さらに平滑面を
得るための研磨代が最小限でよいため、機械研磨にかか
る時間及びコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフロート板ガラス物品の表面スズ
除去工程を示す。
【図2】エッチング取り代および表面粗さ(Rmax)
と浸漬回数の関係を示す。
【図3】エッチング取り代および表面粗さ(Rmax)
と浸漬時間の関係を示す。
【符号の説明】
11 フロートガラス基板 12 スズ層 13 エッチャント 14 容器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ酸を主成分とし、酸性フッ化アンモ
    ニウムを含むガラス用エッチャントを用い、浸漬,洗
    浄,乾燥からなる1回のエッチング操作における取り代
    が、約10μmを越えないように、ガラス物品を該エッ
    チャントに複数回浸漬しエッチングすることを特徴とす
    るフロート板ガラス物品の表面スズ除去方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、エッチング操作後の
    ガラス物品の表面粗さが、Rmaxで1μm<Rmax
    <2.5μmの範囲であるフロート板ガラス物品の表面
    スズ除去方法。
JP1486893A 1993-02-01 1993-02-01 フロート板ガラス物品の表面スズ除去方法 Pending JPH06227842A (ja)

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