JP2019209529A - 熱転写シート - Google Patents
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Description
熱溶融転写方式により形成される画像(以下、熱溶融転写画像という。)は、高濃度で鮮鋭性に優れているため、該方式は、文字パターンや線画等の2値画像の記録に適している。また、熱溶融転写方式によれば、宛名、顧客情報、ナンバリング及びバーコード等の可変印字情報を、コンピューター及び熱溶融転写型プリンターを用いて、被転写体に記録できる。
そのため、特許文献1等においては、擦過や衝撃等による印字情報の欠落防止を目的として、熱溶融転写画像上への保護層形成が提案されている。
基材と、転写層とを備え、
転写層が、樹脂材料及び顔料を含む顔料層と、最外層として油溶性染料を含む染料層とを備え、
油溶性染料の分子量が、650以下であり、
油溶性染料のI/O値が、2.50以下であることを特徴とする。
第1の態様において、熱転写シート10は、図1に表すように、基材11と、転写層12とを備え、該転写層12は、最外層として、着色層13を少なくとも備える。
また、一実施形態において、図2に表すように、転写層12は、最内層として、剥離層14を備える。
また、一実施形態において、図1及び2に表すように、熱転写シート10は、背面層15を備える。
さらに、一実施形態において、転写層は、着色層下に保護層を備える(図示せず)。
なお、本発明において、転写層における「最外層」とは、転写の際、被転写体が備えるポリオレフィン層と接する層のことを指す。また、転写層における「最内層」とは、基材と接する層のことを指す。
基材は、熱転写時に加えられる熱エネルギー(例えば、サーマルヘッドによる熱)に耐え得る耐熱性を有し、基材上に設けられる層を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有するものであれば、特に制限なく使用できる。
上記した樹脂の中でも、耐熱性及び機械的強度という観点から、PET及びPEN等のポリエステルが好ましく、PETが特に好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」の両方を包含することを意味する。
基材表面への凹凸形成手段としては、例えば、マット材練り込み加工、サンドブラスト加工、ヘアライン加工、マットコーティング加工及びケミカルエッチング加工等が挙げられる。マット材練り込み加工は、無機物又は有機物を練り込んだ樹脂により、基材を形成する加工法である。マットコーティング加工は、基材表面に、有機物又は無機物を含むコート材をコーティングし、基材表面に凹凸を付与する加工法である。
第1の態様において、転写層は、樹脂材料、油溶性染料及び顔料を含む着色層を、最外層として備える。また、該転写層は、最内層として、剥離層を備えることができる。さらに、該転写層は、着色層下に保護層を備えることができる。
なお、本発明において、「油溶性」とは、25℃において、トルエンおよびメチルエチルケトンへ50質量%以上溶解するものを意味する。
また、本発明において、「分子量(Mw)」は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した値を意味し、JIS−K−7252−1(2008年発行)に準拠した方法で測定する。
また、本発明において、「I/O値」とは、無機性値(I値)を有機性値(O値)で除することにより得られるものであり、「有機概念図−基礎と応用(甲田善生著、三井出版(株)、13頁、89頁、昭和59年5月10日初版第1刷)」に詳細が記載される。
染料を構成する単量体の分子構造を考え、単量体が有する官能基の性質を、イオン結合性を表すI値と、共有結合性を表すO値とに分け、さらにそれらの比を取ることにより、染料のI/O値を算出する。
また、O値とは、分子内のメチレン基を単位とし、そのメチレン基を代表する炭素原子の沸点への影響力を基準に数値化したものである。すなわち、直鎖飽和炭化水素化合物の炭素数5〜10付近で炭素1個が加わることによる沸点上昇の平均値は20℃であるから、これを基準に炭素原子1個のO値を20と定め、これを基礎として各種置換基や結合等の沸点への影響力を数値化したものをO値という。例えば、−NO2のO値は70である。
染料のI値、O値とは、染料が有している置換基及び結合のI値の総和、O値の総和をそれぞれ表す。
なお、着色層は、上記油溶性染料を2種以上含むことができる。
上記のような油溶性蛍光染料を使用することにより、可視光下において視認できない潜像画像を形成できるため、熱溶融転写画像における印字情報を改竄した第三者は潜像画像の存在に気付くことができず、潜像画像の改竄を防止できるため、そのセキュリティ性をより一層向上できる。
なお、着色層は、上記油溶性蛍光染料を2種以上含むことができる。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、クロムチタンイエロー、カドミウムレッド、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン及び硫化亜鉛等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料)、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、キノフタロン顔料、フラバントロン顔料、アントラピリミジン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、ジケトピロロピロール顔料、ジブロムアンザントロン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、フタロシアニン顔料及びインダントロン顔料等が挙げられる。
着色層は、これら顔料を2種以上含むことができる。
なお、本発明において、顔料の平均粒径は、体積平均粒子径を意味し、粒度分布・粒径分布測定装置(日機装(株)製、ナノトラック粒度分布測定装置)を用いて測定する。
第1の態様において、転写層は、最内層として、剥離層を備えることができる。これにより、転写層の転写性を向上できる。
なお、剥離層は、上記ワックスを2種以上含むことができる。
一実施形態において、転写層は、着色層下(具体的には、基材と着色層との間、又は着色層と剥離層との間)に保護層を備えることができる。これにより、熱溶融転写画像の耐擦過性及び耐衝撃性等の耐久性を向上できる。
本発明においては、熱溶融転写画像が剥離し、印字情報が欠落してしまった場合であっても、正しい印字情報を読み取ることができるため、保護層は必須の構成要素ではなく、該保護層を設けないことにより、印画物作製のコストを低減できる。
なお、本発明において、「活性光線硬化樹脂」とは、活性光線硬化性樹脂に対して活性光線を照射し、活性光線硬化性樹脂を硬化させたものを意味する。
また、本発明において、「活性光線」とは、活性光線硬化性樹脂に対して化学的に作用させて重合を促進せしめる放射線を意味し、具体的には、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線及びγ線等が挙げられる。
一実施形態において、本発明の熱転写シートは、転写層が設けられていない基材の面に、背面層を備える。熱転写シートが背面層を備えることにより、熱転写時の加熱によるスティッキングやシワ等の発生を防止できる。
被転写体は、ポリオレフィン層を少なくとも備え、該ポリオレフィン層上に、本発明の熱転写シートが備える転写層が転写される。被転写体は、該ポリオレフィン層からなるものであってもよく、該ポリオレフィン層下にその他の層を備えていてもよい。
α−オレフィンの炭素数は、2以上10以下であることが好ましく、2以上5以下であることがより好ましい。
また、ポリオレフィンは、上記α−オレフィン同時の共重合体及びα−オレフィンとその他のモノマーとの共重合体であってもよく、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体及びエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。この場合、α−オレフィンの含有量は、全構成単位に対して、50モル%以上であることが好ましく、60モル%以上であることがより好ましく、70モル%以上であることがさらに好ましい。
樹脂フィルムは、インフレーション法やT−ダイ法等の従来公知の方法により作製されたものであってもよく、市販されるものであってもよい。
第2の態様において、熱転写シート20は、図3に表すように、基材21と、転写層22とを備え、該転写層22は、顔料層23と、最外層として、染料層24とを備える。
また、一実施形態において、図4に表すように、転写層22は、最内層として、剥離層25を備える。
また、一実施形態において、図3及び4に表すように、熱転写シート20は、背面層26を備える。
さらに、一実施形態において、転写層は、顔料層下に保護層を備える(図示せず)。
第2の態様において、転写層は、樹脂材料及び顔料を含む顔料層と、最外層として、油溶性染料を含む染料層とを備える。また、転写層は、最内層として、剥離層を備えることができる。さらに、転写層は、顔料層下に保護層を備えることができる。
顔料層は、樹脂材料及び顔料を含み、該樹脂材料及び顔料としては、上記第1の態様における着色層の形成に使用できるものと同様のものを使用できる。
また、顔料層における顔料の含有量は、1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。これにより、鮮明な熱溶融転写画像を形成できる。
染料層は、油溶性染料を含み、上記第1の態様における着色層の形成に使用できるものと同様のものを使用できる。分子量、I/O値の好ましい数値範囲についても同様である。
なお、濃度や固形分等の記載があるものについては、すべて換算後の質量部を記載した。
厚さ4.0μmの二軸延伸PETフィルムの一方の面に、下記組成の背面層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ0.06μmの背面層を形成させた。
(背面層形成用塗工液)
・アクリル変性シリコーン樹脂 10質量部
(ナトコ(株)製、ポリアロイ(登録商標)NSA−X55)
・メチルエチルケトン(MEK) 20質量部
・トルエン 20質量部
(剥離層形成用塗工液)
・カルナバワックス 100質量部
(中京油脂(株)製、トラソルO-102)
・水 25質量部
・イソプロピルアルコール(IPA) 75質量部
(着色層形成用塗工液)
・油溶性蛍光染料 30質量部
(DOUBLE BOND CHEMICAL製、Doubletex OB、Mw430、I/O値=0.45)
・カーボンブラック 40質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 15質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 15質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
着色層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例1−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(着色層形成用塗工液)
・油溶性蛍光染料 10質量部
(DOUBLE BOND CHEMICAL製、Doubletex OB、Mw430、I/O値=0.45)
・カーボンブラック 40質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 25質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 25質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
着色層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例1−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(着色層形成用塗工液)
・油溶性アントラキノン染料 10質量部
(大同化成(株)社製、Disperse Red 60、Mw331、I/O値=1.10)
・カーボンブラック 40質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 25質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 25質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
着色層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例1−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(着色層形成用塗工液)
・下記化学式の油溶性メチン染料(Mw331、I/O値=0.52) 10質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 25質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 25質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
着色層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例1−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(着色層形成用塗工液)
・下記化学式の油溶性アゾ染料(Mw501、I/O値=0.46) 10質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 25質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 25質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
着色層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例1−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(着色層形成用塗工液)
・下記化学式の油溶性アゾ染料(Mw668、I/O値=0.39) 30質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 25質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 25質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
着色層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例1−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(着色層形成用塗工液)
・油溶性アゾ染料 30質量部
(東京化成工業(株)社製、Acid Orange 7、Mw350、I/O値=3.00)
・カーボンブラック 40質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 25質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 25質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
着色層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例1−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(着色層形成用塗工液)
・非油溶性蛍光染料 10質量部
(BASFジャパン(株)製、Tinopal(登録商標)NFW liq、Mw563、I/O値=0.50)
・墨インキ 37.8質量部
(富士色素(株)製、SPブラック8990)
・ポリオレフィン 15質量部
(住友精化(株)製、セポルジョン(登録商標)VA406)
・水 10質量部
・IPA 50質量部
上記実施例及び比較例において得られた熱転写シート、被転写体として二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムと無軸延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムとの積層フィルム(以下、OPP−CPP積層フィルムという。)、及び解像度300dpiのサーマルヘッドを備える溶融熱転写型プリンター(Markem Imaje社製、SD3C)を準備した。
OPP−CPP積層フィルムのOPPフィルム面側に、印字スピード30m/分、印字濃度(Darkness)130%の条件で、熱転写シートが備える転写層を転写した。
(評価基準)
A:被転写体に潜像画像が鮮明に形成されていた。
B:潜像画像に多少のかすれが発生していたが、印字情報を読み取ることができ、実用上問題のない程度であった。
NG:潜像画像から印字情報を読み取ることができなかった。
厚さ4.0μmの二軸延伸PETフィルムの一方の面に、上記背面層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ0.06μmの背面層を形成させた。
(顔料層形成用塗工液)
・カーボンブラック 40質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・アクリル樹脂 60質量部
(三菱ケミカル(株)製、BR80)
・MEK 10質量部
・トルエン 50質量部
・シクロヘキサン 50質量部
(染料層形成用塗工液)
・油溶性蛍光染料 30質量部
(DOUBLE BOND CHEMICAL製、Doubletex OB、Mw430、I/O値=0.45)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 25質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 45質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
染料層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例2−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(染料層形成用塗工液)
・油溶性蛍光染料 10質量部
(DOUBLE BOND CHEMICAL製、Doubletex OB、Mw430、I/O値=0.45)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 30質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 60質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
染料層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例2−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(染料層形成用塗工液)
・油溶性アントラキノン染料 10質量部
(大同化成(株)社製、Disperse Red 60、Mw331、I/O値=1.10)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 30質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 60質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
染料層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例2−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(染料層形成用塗工液)
・下記化学式の油溶性メチン染料(Mw331、I/O値=0.52) 10質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 60質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
染料層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例2−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(染料層形成用塗工液)
・下記化学式の油溶性アゾ染料(Mw501、I/O値=0.46) 10質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 60質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
染料層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例2−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(染料層形成用塗工液)
・下記化学式の油溶性アゾ染料(Mw668、I/O値=0.39) 30質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 60質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
染料層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例2−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(染料層形成用塗工液)
・油溶性アゾ染料 30質量部
(東京化成工業(株)社製、Acid Orange 7、Mw350、I/O値=3.00)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 30質量部
(三井デュポンケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・ポリオレフィン 60質量部
(昭和インク(株)製、OLF12ワニス)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
染料層形成用塗工液の組成を下記のように変更した以外は、実施例2−1と同様にして、熱転写シートを作製した。
(染料層形成用塗工液)
・非油溶性蛍光染料 10質量部
(BASFジャパン(株)製、Tinopal(登録商標)NFW liq、Mw563、I/O値=0.50)
・ポリオレフィン 50質量部
(住友精化(株)製、セポルジョン(登録商標)VA406)
・カルナバワックス 40質量部
(中京油脂(株)製、トラソルR−260)
・水 10質量部
・IPA 50質量部
上記実施例及び比較例において得られた熱転写シート、OPP−CPP積層フィルム及び上記溶融熱転写型プリンターを準備し、上記同様、OPP−CPP積層フィルムのOPPフィルム面側に、転写層を転写した。
(評価基準)
A:被転写体に潜像画像が鮮明に形成されていた。
B:潜像画像に多少のかすれが発生していたが、印字情報を読み取ることができ、実用上問題のない程度であった。
NG:潜像画像から印字情報を読み取ることができなかった。
Claims (6)
- 被転写体が備えるポリオレフィン層上に、転写層を転写するための熱転写シートであって、
基材と、転写層とを備え、
前記転写層が、樹脂材料、油溶性染料及び顔料を含む着色層を、最外層として少なくとも備え、
前記油溶性染料の分子量が、650以下であり、そのI/O値が、2.50以下であることを特徴とする、熱転写シート。 - 前記着色層における油溶性染料の含有量が、5質量%以上40質量%以下である、請求項1に記載の熱転写シート。
- 被転写体が備えるポリオレフィン層上に、転写層を転写するための熱転写シートであって、
基材と、転写層とを備え、
前記転写層が、樹脂材料及び顔料を含む顔料層と、最外層として油溶性染料を含む染料層とを備え、
前記油溶性染料の分子量が、650以下であり、そのI/O値が、2.50以下であることを特徴とする、熱転写シート。 - 前記染料層における油溶性染料の含有量が、5質量%以上40質量%以下である、請求項3に記載の熱転写シート。
- 前記油溶性染料が、蛍光染料である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱転写シート。
- 前記転写層が、最内層として、剥離層を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱転写シート。
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