JP5686168B2 - 中間転写媒体と熱転写シートの組合せ - Google Patents

中間転写媒体と熱転写シートの組合せ Download PDF

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本発明は、中間転写媒体と熱転写シートの組合せに関する。
従来、簡便な印刷方法として熱転写方法が広く使用されている。熱転写方法は、基材上に色材層が設けられた熱転写シートと、別の基材上に受容層が設けられた熱転写受像シートを重ね合わせ、サーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シートの背面を加熱して、色材層に含まれる色材を選択的に移行させて、熱転写受像シートの受容層上に画像を形成する方法である。
上記熱転写方法は、溶融転写方式と昇華転写方式に分けられる。溶融転写方式は顔料等の色材を熱溶融性のワックスや樹脂等のバインダーに分散させた熱溶融インキ層を基材シートに担持させた熱転写シートを用い、サーマルヘッド等の加熱手段に画像情報に応じたエネルギーを印加し、紙やプラスチックシート等の熱転写受像シート上に、色材をバインダーと共に転写する画像形成方法である。溶融転写方式による画像は、高濃度で鮮鋭性に優れ、文字等の2値画像の記録に適している。
一方、昇華転写方式は、昇華により熱移行する染料を樹脂バインダー中に溶解或いは分散させた染料層を基材上に担持させた熱転写シートを用い、サーマルヘッド等の加熱手段に画像情報に応じたエネルギーを印加し、紙やプラスチック等の基材上、或いは必要に応じて受容層を設けてなる熱転写受像シート上に、染料のみを転写移行させる画像形成方法である。昇華転写方式は、印加されるエネルギー量に応じて染料の移行量を制御できるため、画像濃度を制御した階調画像の形成を行なうことができる。また、使用する色材が染料であるため、形成される画像には透明性があり、異なる色の染料を重ねた場合の中間色の再現性が優れている。したがって、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の異なる色の熱転写シートを用い、熱転写受像シート上に各色染料を重ねて転写する際にも、中間色の再現性に優れた高画質な写真調フルカラー画像の形成が可能である。
マルチメディアに関連した様々なハード及びソフトの発達により、この熱転写方法は、コンピュータグラフィックス、衛星通信による静止画像、そしてCD−ROMその他に代表されるデジタル画像及びビデオ等のアナログ画像のフルカラーハードコピーシステムとして、その市場を拡大している。この熱転写方法による熱転写受像シートの具体的な用途は、多岐にわたっている。代表的なものとしては、印刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAMなどの設計およびデザインなどの出力、CTスキャンや内視鏡カメラなどの各種医療用分析機器、測定機器の出力用途そしてインスタント写真の代替として、また身分証明書やIDカード、クレジットカード、その他カード類への顔写真などの出力、さらに遊園地、ゲームセンター、博物館、水族館などのアミューズメント施設における合成写真、記念写真としての用途などをあげることができる。
上記の熱転写受像シートの用途の多様化に伴い、任意の対象物に熱転写画像を形成する要求が高まっている。通常は、熱転写画像を形成する対象物として、基材上に受容層を設けた専用の熱転写受像シートを用いているが、この場合には、基材等に制約が生ずることとなる。このような状況下、特許文献1に示されるように受容層が基材上に剥離可能に設けられた中間転写媒体が提案されている。この中間転写媒体によれば、染料層を有する熱転写シートを用いて、受容層に染料を転写して画像を形成し、その後に中間転写媒体を加熱して、受容層を任意の被転写体上に転写することができ、被転写体に制約を受けることがなく熱転写画像の形成が可能となる。
また、上記の中間転写媒体は、受容層を任意の被転写体に転写することができるので、色材が移行しにくく、高画質の画像を直接形成できない被転写体や、熱転写時に色材層と融着し易い被転写体等に対して好ましく用いられている。ところで、被転写体上に受容層が転写された印画物の種類によっては、ICチップ部、磁気ストライプ部、送受信用アンテナ部、署名部等を設ける領域を残存しておくことが必要な場合もあり、被転写体の表面には、受容層で覆われては不都合な領域が存在する場合もある。
このような状況下、被転写体上に受容層を転写する前の段階で、受容層で覆われていては不都合な領域や、任意の対象物に転写される領域以外の部分を、予め熱転写シートの基材上に設けられたピールオフ層によって取り除く試みがなされている。例えば、特許文献2には、予め熱転写シートの基材上にピールオフ層を設け、ピールオフ層と中間転写媒体の転写部とを接するように重ねて加熱して、所定の領域の転写部を中間転写媒体から取り除くことで、被転写体への転写を防ぐ画像形成方法および熱転写シート、及び印画物が記載されている。
ところで、上記の中間転写媒体を用いて形成された熱転写画像、換言すれば、被転写体上に画像が形成された受容層を転写することで得られる印画物は、最表面に画像が形成された受容層となることから耐候性、耐摩擦性、耐薬品性等の耐久性に欠ける弱点がある。そこで、近年、特許文献3に示されるように、基材上に、剥離層、保護層、受容層兼接着層が設けられた中間転写媒体が提案されている。この中間転写媒体によれば、熱転写画像の表面に保護層が形成されることから、熱転写画像に耐久性を付与することができる。
特開昭62−238791号公報 特開2003−326865号公報 特開2004−351656号公報
しかしながら、特許文献3で提案される中間転写媒体の保護層は、身分証明書やIDカード、クレジットカード等、極めて高い耐久性が必要とされる分野の要求を満足させるまでには至っておらず、保護層の耐久性の点で改善の余地がある。
また、画像が形成された受容層、保護層を含む転写層の所定の領域を、熱転写シートのピールオフ層を用いて中間転写媒体から取り除く時に、転写層のピールオフ性が低い場合には、狙いの形状通りに転写層を取り除くことができず、本来、中間転写媒体上に残存させることが必要な領域部分の転写層まで取り除かれてしまう問題や、取り除かれるべき領域に転写層の一部が中間転写媒体側に残存してしまう問題が生じ得る。したがって、中間転写媒体の転写層には、高い耐久性を有していることのみならず、良好なピールオフ性を有していることが必要となる。また、ピールオフ層を含む熱転写シートと、保護層、受容層が積層されてなる転写層を含む中間転写媒体の組合せにおいて、ピールオフ層の成分や、保護層の成分との組合せによっては、転写層のピールオフ性を満足させることができない場合もある。したがって、転写層のピールオフ性を満足させるためには、転写層を構成する保護層の成分のみならず、ピールオフ層の成分についても検討が必要となる。現在のところ、ピールオフ層の成分と、保護層の成分とに着目して、転写層のピールオフ性を向上させる試みについて何ら提案はされていない。
また、一般的に転写層のピールオフ性を良好なものとすることができる保護層は耐久性が低く、転写層のピールオフ性に着目した場合には、保護層の耐久性を満足させることができない。一方で、保護層の耐久性に着目した場合には、転写層のピールオフ性を満足させることができない。つまり、保護層に要求されている耐久性と、保護層を含む転写層のピールオフ性はトレードオフの関係にあるといえる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、保護層を含む転写層の一部分を、ピールオフ層によって取り除くときのピールオフ性が良好であり、かつ転写層が再転写された被転写体に高い耐久性を付与することができる中間転写媒体と熱転写シートの組合せを提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、中間転写媒体と、熱転写シートとの組合せであって、前記中間転写媒体は、基材の一方の面に、保護層、受容層がこの順で設けられ、前記保護層は、数平均分子量(Mn)が5000以上10000以下のポリエステル系樹脂を含有しており、前記熱転写シートは、他の基材の一方の面に、ピールオフ層が設けられ、前記ピールオフ層は、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂の群から選択される1種、又は2種以上を含有していることを特徴とする。

本発明の中間転写媒体と熱転写シートの組合せによれば、転写層をピールオフ層によって取り除くときのピールオフ性が良好であり、かつ転写層が再転写された被転写体に高い耐久性を付与することができる。
本発明の組合せで用いられる中間転写媒体の一例を示す概略断面図である。 本発明の組合せで用いられる中間転写媒体の一例を示す概略断面図である。 本発明の組合せで用いられる熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 中間転写媒体と熱転写シートを組合せた状態を示す概略断面図である。 ピールオフ層によって取り除かれた転写層を示す平面図である。
<<中間転写媒体と熱転写シートの組合せ>>
以下、本発明の中間転写媒体と熱転写シートの組合せについて説明する。
<中間転写媒体>
図1は、本発明の中間転写媒体と熱転写シートの組合せに用いられる中間転写媒体(以下、本発明で用いられる中間転写媒体と言う)の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、本発明で用いられる中間転写媒体60は、基材51の一方の面上(図示する形態では、基材51の上面側)に転写層50が設けられた構成をとる。また、転写層50は、基材51側から、保護層53、受容層54がこの順で積層されてなる積層構成を呈している。保護層53、及び受容層54は、熱転写によって被転写体側に転写される層である。つまり、転写層50は、熱転写によって被転写体側に転写される層である。なお、図2に示す形態では、基材51と保護層53との間に、剥離層52が設けられている。剥離層52は、本発明で用いられる中間転写媒体60における任意の構成であり、転写層50に含まれる層である。以下、各層について説明する。
(基材)
基材51は本発明で用いられる中間転写媒体60における必須の構成であり、転写層50、及び基材51の他方の面上に任意に設けられる背面層を保持するために設けられる。基材51の材料については特に限定されないが、転写層50を被転写体上に転写する際に加えられる熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望ましい。このような基材51として、例えば、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムが挙げられる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用することができる。基材51の厚さは、その強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1μm〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
(転写層)
図1に示すように基材51上には、基材51から剥離可能に設けられた転写層50が形成されている。転写層50は、本発明で用いられる中間転写媒体60における必須の構成である保護層53と受容層54を少なくとも含み、熱転写時に基材51から剥離され、被転写体に転写される層である。
(保護層)
基材51上には、保護層53が設けられている(図2に示す形態では、剥離層52上)。保護層53は、本発明で用いられる中間転写媒体60における必須の構成であり、転写層50を構成する。
本発明で用いられる中間転写媒体60は、当該中間転写媒体60を構成する保護層53が、数平均分子量(Mn)が5000以上15000以下のポリエステル系樹脂を含有していることを特徴の1つとしている。以下、数平均分子量(Mn)が5000以上15000以下のポリエステル系樹脂を、「特定のポリエステル系樹脂」と言う場合がある。なお、数平均分子量(Mn)とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算値を意味する。
保護層53の耐久性や、保護層53を含む転写層50のピールオフ性は、当該保護層53に含有されている樹脂の分子量と密接的な関連性を有しているものと考えられ、保護層に分子量の大きい樹脂を含有せしめることで、当該保護層の耐久性は向上する。一方、保護層に分子量の小さい樹脂を含有せしめることで、当該保護層を含む転写層50のピールオフ性は向上する。つまり、保護層の耐久性と、保護層を含む転写層のピールオフ性はトレードオフの関係にあるといえる。
本発明では、保護層53に上記「特定のポリエステル系樹脂」を含有せしめることで、トレードオフの関係にある、保護層53の耐久性と、保護層53を含む転写層50のピールオフ性の双方の性能を満足させている。つまり、本発明の組合せによれば、保護層53を含む転写層50の所望の領域を、熱転写シートのピールオフ層によって良好に取り除くことができる。さらに、被転写体上に転写される保護層53は、耐久性に優れることから、所望の領域が取り除かれた転写層50を、被転写体上に転写することで、当該被転写体に高い耐久性を付与することができる。
なお、本発明では、中間転写媒体60の保護層53のみならず、熱転写シート100のピールオフ層105側からも、転写層50のピールオフ性の向上を目的とするアプローチがとられており、保護層53を含む転写層50のピールオフ性の向上は、中間転写媒体の保護層と、熱転写シートのピールオフ層の双方の層の相乗効果によるものである。熱転写シートについては後述する。
本願明細書で言う「ピールオフ」とは、図4に示すように本発明で用いられる中間転写媒体60と、熱転写シート100のピールオフ層105とを重ね合わせ、熱転写シートの背面側に熱を印加し、ピールオフ層105によって、熱を印加した領域(以下、転写領域と言う。)に対応する位置にある転写層50を取り除くことを意味する。「ピールオフ性」とは、転写領域に対応する転写層50のみを中間転写媒体から正確に取り除くことができるかを示す指標である。具体的には、ピールオフ性が低い場合には、転写領域に対応する転写層のうち、上記転写領域と、非加熱領域(以下、非転写領域と言う。)との境界近傍に位置する転写層が正確に取り除かれず、本来取り除かれるべき転写層の一部が中間転写媒体側に残存してしまう問題が生じ得る。或いは、上記転写領域と、非転写領域との境界を起点としたときに、非転写領域に対応する転写層を引きずるようにして非転写領域に対応する転写層の一部が取り除かれてしまい、本来中間転写媒体側に残存すべき転写層、すなわち非転写領域に対応する転写層が、転写領域に対応する転写層とともに取り除かれてしまう問題が生じ得る。
上記保護層を含む転写層50のピールオフ性と対極する性能として転写層の転写性がある。転写層の転写性とは、中間転写媒体の転写層50と、被転写体とを重ね合わせた後に、中間転写媒体の背面側に熱を印加して、熱を印加した領域に対応する位置の転写層50を被転写体上に転写することを意味する。転写層の転写性とは、保護層を含む転写層を正確に転写することができるかを示す指標である。この点で、保護層を含む転写層のピールオフ性と、保護層を含む転写層の転写性とは相違する。そして、本発明の組合せは、上記のように保護層53を含む転写層50のピールオフ性の向上を課題の1つとするものである。本発明の組合せでは、転写層50の「ピールオフ性」の向上を課題の1つとしているが、「ピールオフ性」を向上させるために、転写層50の上記「転写性」を犠牲にしているものではない。つまり、上記特徴の保護層53を有する中間転写媒体によれば、本発明で用いられる熱転写シートと組合せることで、当該保護層53を含む転写層50のピールオフ性を向上させることができ、また、ピールオフ後の転写層50を、被転写体上に問題なく再転写することができる。なお、「転写性」と「ピールオフ性」とは異なる特性であり、単純に、中間転写媒体の保護層として、転写性に優れるとされている従来公知の保護層を採用したとしても、「ピールオフ性」を満足させることはできない。
上記「特定のポリエステル系樹脂」は、(1)ポリエステル系樹脂であること、(2)数平均分子量(Mn)が5000以上15000以下であるとの条件を満たす樹脂であり、いずれか一方の条件を満たさない場合には、耐久性、ピールオフ性の双方を満足させることができない。具体的には、保護層が、ポリエステル系樹脂を含有している場合であっても、当該ポリエステル系樹脂の数平均分子量(Mn)が5000未満である場合には、転写層50が転写された被転写体の耐久性を満足させることができない。また、当該ポリエステル系樹脂の数平均分子量(Mn)が15000を超える場合には、保護層の耐久性を満足させることができる一方で、後述するピールオフ層105と組合せた場合であっても、保護層を含む転写層のピールオフ性を満足させることができなくなる。また、保護層に含有されている樹脂の数平均分子量(Mn)が5000以上15000以下であっても、当該樹脂が、ポリエステル系樹脂以外の樹脂である場合には、転写層のピールオフ性は低くなる。
つまり、本発明の組合せは、単純に保護層に含まれるバインダー樹脂の数平均分子量(Mn)について着目したものではなく、保護層の耐久性と、保護層を含む転写層のピールオフ性を同時に満たすことができる、バインダー樹脂の成分や、その数平均分子量(Mn)、さらには中間転写媒体と組合せて用いられる熱転写シートのピールオフ層に着目してなされたものである。
保護層53に含まれる「特定のポリエステル系樹脂」のガラス転移温度(Tg)について特に限定はないが、本発明で用いられる中間転写媒体60を巻取り状態で保存した時のブロッキング性を考慮すると、「特定のポリエステル系樹脂」として、ガラス転移温度(Tg)が55℃以上のものを用いることが好ましい。上記「特定のポリエステル系樹脂」のガラス転移温度が55℃未満である場合には、その温度が下回るにつれ、ブロッキングが発生しやすくなる。なお、本願明細書において、ガラス転移温度(Tg)とはDSC(示差走査熱量測定)による熱量変化の測定(DSC法)に基づき求められる温度を意味する。
また、保護層53には、上記「特定のポリエステル系樹脂」以外の任意の樹脂が含有されていてもよいが、保護層53の固形分総量に対する「特定のポリエステル系樹脂」の含有量が20質量%未満である場合には、任意の樹脂によっては、耐久性や、当該保護層53を含む転写層50のピールオフ性が低下する傾向にある。したがって、上記「特定のポリエステル系樹脂」は、保護層53の固形分総量に対し、20質量%以上含有されていることが好ましく、30質量%以上含有されていることが特に好ましい。上限値について特に限定はなく、100質量%である。
任意の成分としては、例えば、メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、紫外線吸収性樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線吸収性樹脂、各種フィラーや、蛍光増白剤等が挙げられる。なかでも、紫外線吸収性樹脂は、耐擦過性に特に優れる点で、上記「特定のポリエステル系樹脂」と組合せて好適に使用することができる。
紫外線吸収性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂又は上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダートアミン系のような従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えばビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基など)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものが挙げられる。
また、保護層53の耐擦過性の更なる向上を目的として、保護層53に滑剤を含有せしめてもよい。滑剤としては、例えば、変性シリコーンオイル、シリコーン変性樹脂などのシリコーン類、ステアリン酸亜鉛、ステアリルリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどの金属石鹸類、脂肪酸アミド、ポリエチレンワックス、カルバナワックス、パラフィンワックスなどを挙げることができる。
(他の任意の成分)
保護層53には、さらに他の任意の成分が含有されていてもよい。例えば、図1に示す形態では、保護層53に、基材51からの剥離性が要求される。したがって、この形態では、保護層53に、剥離性を有する成分が含有されていることが好ましい。また、剥離性の役割を、図2に示すように、別途の層によって補うこともできる。例えば、基材51と保護層53との間に、剥離性を満たすことができる剥離層52を設けてもよい。この場合には、基材からの剥離性を有する成分を保護層53に含有させることを必ずしも要しない。
「基材からの剥離性を有する成分」
基材51からの剥離性に優れる成分としては、例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル共重合体の熱可塑性樹脂や、飽和又は不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、熱架橋性エポキシ−アミノ樹脂、アミノアルキッド樹脂などの熱硬化型の樹脂、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。また、保護層53を含む転写層50のピールオフ性を向上させるために、マイクロシリカやポリエチレンワックスなどのフィラーを含有せしめてもよい。また、基材51からの剥離性に優れる成分としては、上記で例示した樹脂のうち1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いることもできる。また、上記に例示した樹脂に加えイソシアネート化合物等の架橋剤、錫系触媒、アルミニウム系触媒等の触媒を用いてもよい。
保護層53の形成方法については特に制限はなく、「特定のポリエステル系樹脂」、必要に応じて添加される任意の成分を、適当な溶剤に溶解または分散させた保護層用塗工液を調製し、この保護層用塗工液を、基材51、又は基材51上に任意に設けられる層上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の手段を用い塗布、乾燥させて形成することができる。
本発明で用いられる中間転写媒体60は、後述する熱転写シートと組合せることで、保護層53を含む転写層50のピールオフ性が良好となる。したがって、従来の保護層の厚みよりも、その厚みを厚くすることができ、「特定のポリエステル系樹脂」が有する耐久性に加え、厚みを増大することによる耐久性の向上も見込むことができる。また、保護層53の厚みを薄くした場合であっても、「特定のポリエステル系樹脂」が有する耐久性によって保護層53の耐久性を満足させることができる。保護層53の厚みについて特に限定はないが、保護層53の厚みが30μmを超えると、転写層50のピールオフ性が低下する傾向にあり、1μm未満である場合には、保護層53の耐久性が低下する傾向にある。したがって、この点を考慮すると、保護層53の厚みは1μm以上30μm以下であることが好ましい。
(受容層)
図1、図2に示すように、保護層53上には受容層54が設けられている。この受容層上には、熱転写によって、色材層を有する熱転写シートから熱転写によって画像が形成される。そして、画像が形成された中間転写媒体の転写層50は、被転写体上に再転写され、その結果、被転写体上に転写層50が設けられた印画物が形成される。このため、受容層54を形成するための材料としては、昇華性染料または熱溶融性インキ等の熱移行性の色材を受容し易い樹脂材料を使用することができる。例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体系樹脂、アイオノマーもしくはセルロースジアスターゼ等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられ、特に、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂またはポリエステル樹脂が好ましい。
図1、図2に示す形態では、中間転写媒体の最表面に受容層54が位置していることから、所定領域の転写層50を熱転写シートのピールオフ層によって取り除くとき、或いは、ピールオフ層によって所定領域が取り除かれた転写層50を、被転写体上に再転写するときに、受容層54は、ピールオフ層、或いは被転写体と直接的に接することとなる。したがって、この形態をとる場合には、受容層54自体が接着性を有していることが好ましい。受容層54に接着性を付与することで、熱転写シートのピールオフ層と、転写層50との密着性を向上させることができ、ピールオフ性の更なる向上を図ることができる。また、良好な接着性をもって被転写体上に転写層50を再転写せしめることができる。なお、被転写体側で、転写層50との接着性の対策が取られている場合には、受容層54自体が接着性を有していることを必ずしも要しない。また、受容層54自体に接着性を付与することにかえて、受容層54上に接着層(図示しない)を設けてもよい。
接着性を有する受容層54の材料としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂等の接着性を有する樹脂材料を挙げることができる。
受容層54は、上述の材料の中から選択された単独または複数の材料および必要に応じて各種添加剤等を加え、水または有機溶剤等の適当な溶剤に溶解または分散させて受容層形成用塗工液を調製し、これをグラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の手段により、塗布、乾燥して形成することができる。その塗工量は、乾燥状態で1g/m2〜10g/m2程度である。
(剥離層)
基材51からの保護層53の剥離性や、ピールオフ性の向上を目的として、図2に示すように基材51と保護層53との間に剥離層52を設けてもよい。剥離層52は、熱転写シートのピールオフ層によって保護層53とともに取り除かれる層である。また、被転写体上に、転写層50を転写する際に、保護層、受容層とともに被転写体上に転写される層であり、転写層50を構成する任意の層である。基材51と保護層53との間に剥離層52を設けることで、転写層50が転写された被転写体の耐久性を更に向上させることができる。また、剥離層52の存在によって、転写層50のピールオフ性をさらに向上させることができる。剥離層52の存在によって、上記「特定のポリエステル系樹脂」を含有する保護層53を含む転写層50のピールオフ性が向上するメカニズムは、現在のところ必ずしも明らかではないが、転写層50のピールオフ性は、ピールオフ層によって転写層50を取り除くときにおける、保護層53の基材51からの剥離性とも関連しており、剥離層52によってピールオフ初期時における保護層53の剥離性を高めることで、結果として、転写層50のピールオフ性の更なる向上が図られているものと考えられる。
剥離層52の材料としては、上記「基材からの剥離性を有する成分」を適宜選択して用いることができる。剥離層52の形成方法について特に限定はなく、上記「基材からの剥離性を有する成分」を適当な溶剤に溶解または分散させた剥離層用塗工液を調製し、この剥離層用塗工液を、基材51上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の手段を用い塗布、乾燥させて形成することができる。剥離層52の厚さとしては、通常は0.1μm〜5μm程度、好ましくは0.5μm〜2μm程度である。
(耐可塑剤性層)
また、転写層50が転写された被転写体の耐可塑剤性の向上を目的として、基材51と保護層53との間(剥離層52を設ける場合にあっては、剥離層52と保護層53との間)に耐可塑剤性層(図示しない)を設けてもよい。耐可塑剤性層は、転写層50を構成する任意の層である。耐可塑剤性層の材料としては、可塑剤成分を弾く材料や、可塑剤成分が画像に到達しにくい材料を好ましく使用することができる。可塑剤成分を弾く材料としては、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等を挙げることができる。可塑剤成分が画像に到達しにくい材料としては、カチオン性のウレタンエマルジョン等のカチオン性樹脂を挙げることができる。これらの材料は単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いることもできる。
また、可塑剤成分を弾く材料として例示したポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂は、ケン化度が30%〜100%のものが好ましく、60%〜100%のものが更に好ましい。ケン化度がこの範囲のポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂を耐可塑剤性層に含有させることで、転写層50の耐可塑剤性を更に向上させることができる。なお、本発明におけるケン化度とは、ポリマー中のビニルアルコール構造のモル数を、ポリマー中の全モノマーのモル数で割った値をいう。可塑剤成分を弾く材料や、可塑剤成分が画像に到達しにくい材料は、耐可塑剤性層の固形分総量に対し20質量%〜100質量%の範囲内で含有されていることが好ましい。
また、耐可塑剤性層には、必要に応じて、例えば、滑剤、可塑剤、充填剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、染料、顔料等の着色剤、蛍光増白剤、その他の添加剤等を添加してもよい。必要に応じて設けられる耐可塑剤性層は、上記で例示した材料の1種又は2種以上と、必要に応じて添加される各種材料を適当な溶剤により溶解または分散させて耐可塑剤性層用塗工液を調製し、これを基材シート1、あるいは必要に応じて設けられる剥離層52上に塗布・乾燥して形成することができる。耐可塑剤性層の厚さについて特に限定はないが、通常は乾燥後の厚みで0.1μm〜50μmであり、好ましくは1μm〜20μm程度である。
(背面層)
また、基材51の保護層53が設けられている面とは異なる面上に、耐熱性、及び転写層50の転写時時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させるための背面層を設けてもよい。なお、背面層は本発明で用いられる中間転写媒体60における任意の構成である。
背面層は、従来公知の熱可塑性樹脂等を適宜選択して形成することができる。このような、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂、これらのシリコーン変性物等が挙げられる。中でも、耐熱性等の点から、ポリアミドイミド系樹脂又はそのシリコーン変性物等を好ましく用いることができる。
また、背面層には、上記熱可塑性樹脂に加え、スリップ性を向上させる目的で、ワックス、高級脂肪酸アミド、リン酸エステル化合物、金属石鹸、シリコーンオイル、界面活性剤等の離型剤、フッ素樹脂等の有機粉末、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の無機粒子等の各種添加剤が含有されていることが好ましく、リン酸エステル又は金属石鹸の少なくとも1種が含有されていることが特に好ましい。
背面層は、例えば、上記熱可塑性樹脂、必要に応じて添加される各種添加材を適当な溶媒に分散又は溶解させた塗工液を、基材シート1上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、塗工し、乾燥することにより形成することができる。背面層の厚みは、耐熱性等の向上等の点から、0.1g/m2〜5g/m2程度が好ましく、0.3g/m2〜2.0g/m2程度がより好ましい。
<熱転写シート>
次に、本発明の組合せにおいて、及び中間転写媒体60と組合せて用いられる熱転写シート100について説明する。
図3は、本発明で使用する熱転写シート100の一例を示す概略断面図である。図3に示すように、本発明で用いられる中間転写媒体の転写層を取り除くときに用いられる熱転写シート100(以下、本発明で用いられる熱転写シート100と言う)は、基材層101の一方の面上にピールオフ層105が設けられた構成をとる。ピールオフ層105は、本発明で用いられる熱転写シート100における必須の構成である。なお、図3に示す形態では、基材層101のピールオフ層が設けられている面と同一面上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各染料層102、ブラック(BK)の溶融層103が面順次に設けられており、基材層の他方の面には背面層107が設けられているが、染料層102、溶融層103、背面層107は、本発明で用いられる熱転写シートにおける任意の構成である。以下、本発明で用いられる熱転写シート100の各構成について説明する。
(基材層)
熱転写シートを構成する基材層101について特に限定はなく、熱転写シートの分野で従来公知の基材を適宜選択して用いることができる。好ましい基材層の具体例としては、グラシン紙、コンデンサー紙またはパラフィン紙等の薄紙、あるいは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトンもしくはポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテンまたはアイオノマー等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムが挙げられる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用することができる。基材層の厚さは、その強度及び耐熱性等が適切になるように、材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1μm〜25μm程度のものが好ましく用いられる。
(ピールオフ層)
図3に示すように、基材層101の一方の面上(図3に示す形態では、基材層101の上面側)には、ピールオフ層105が設けられている。ピールオフ層105は、本発明で用いられる熱転写シート100における必須の構成である。ピールオフ層105は、図4に示すように本発明で用いられる中間転写媒体60の転写層50(図示する形態では受容層54と保護層53との積層体)と、熱転写シート100のピールオフ層105とを重ね合わせ、熱転写シート100の背面側にサーマルヘッド150等の加熱手段を用いて熱を印加し、ピールオフ層105によって、熱を印加した領域(以下、転写領域と言う。)に対応する位置の転写層50を取り除くための層である。
上記本発明で用いられる中間転写媒体60で説明したように、本発明で用いられる熱転写シート100と組合せて用いられる中間転写媒体60の保護層53には、「特定のポリエステル系樹脂」が含有されており、この「特定のポリエステル系樹脂」によって転写層50のピールオフ性の向上が図られている。本発明では、熱転写シート100側からも転写層50のピールオフ性の向上を目的とするアプローチがなされており、本発明では、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂の群から選択される1種、又は2種以上を含有するピールオフ層105が設けられた熱転写シートが用いられることを特徴の1つとしている。以下、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂の群から選択される1種、又は2種以上を総称して、「一群の樹脂」と言う場合がある。
上記「一群の樹脂」を含有しているピールオフ層105は、上記「特定のポリエステル系樹脂」を含有している保護層53、或いは当該保護層53を含む転写層50との相性がよく、本発明で用いられる中間転写媒体60と、上記特徴を有しないピールオフ層が設けられた熱転写シートを組合せた場合と比較して、ピールオフ性を良好なものとすることができる。なお、上記「一群の樹脂」を含有していないピールオフ層を有する熱転写シートを用いた場合には、上記で説明した本発明で用いられる中間転写媒体と組合せた場合であっても、ピールオフ性を十分に向上させることができない。
上記「一群の樹脂」は、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上120℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度(Tg)がこの範囲内の上記「一群の樹脂」をピールオフ層に含有せしめることで、ピールオフ性をより良好なものとすることができる。また、熱転写シートの保存時に生じ得るブロッキングを防止することができる。
ピールオフ層105は、上記「一群の樹脂」を含有しているとの条件を満たすものであれば、その含有量について特に限定はないが、ピールオフ層105の固形分総量に対する上記「一群の樹脂」の含有量が20質量%未満である場合には、ピールオフ性が低下する傾向にある。したがって、ピールオフ層105の固形分総量に対する上記「一群の樹脂」の含有量は、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上が特に好ましい。上限値について特に限定はなく100質量%である。
ピールオフ層105は、上記「一群の樹脂」に加え、さらに任意の成分を含有していてもよい。任意の成分としては、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンアクリル樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂成分や、無機フィラー、有機フィラー等の添加剤を挙げることができる。
ピールオフ層105の形成方法について特に限定はなく、上記「一群の樹脂」、必要に応じて添加される各種の添加剤を適当な溶媒に分散乃至溶解したピールオフ層用塗工液を、基材層101上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、塗工し、乾燥することにより形成することができる。ピールオフ層105の厚みについても特に限定はないが、0.1μm未満である場合には、転写層50を取り除くための接着性が低下する傾向にあることから、ピールオフ層の厚みは、0.1μm以上5μm以下であることが好ましい。
(熱転写シートの背面層)
図3に示す形態では、基材層101の他方の面上(図3に示す形態では、基材層101の下面側)には、背面層107が設けられている。背面層107は、本発明で用いられる熱転写シート100における任意の構成である。
熱転写シートの背面層107に用いる樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性又はフッ素変性ウレタン等の天然又は合成樹脂の単体又は混合物が用いられる。背面層の耐熱性をより高めるために上記の樹脂のうち、水酸基系の反応性基を有している樹脂を使用し、架橋剤としてポリイソシアネート等を併用して、架橋樹脂層とすることが好ましい。
さらに、サーマルヘッドとの摺動性を付与するために、背面層107に固形あるいは液状の離型剤又は滑剤を加えて耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤又は滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸およびその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の微粒子等を用いることができる。背面層に含有される滑剤の量は5質量%〜50質量%、好ましくは10質量%〜30質量%程度である。また、ここで説明した背面層107にかえて、上記中間転写媒体60で説明した背面層と同じものを用いることもできる。
背面層107の形成方法について特に限定はなく、樹脂に必要に応じて離型剤や滑剤等を、適当な溶剤中に溶解または分散させて、塗工液を調製し、この塗工液をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバーなどの慣用の塗工手段により、塗工し、乾燥するものである。その背面層の塗工量は、乾燥状態で0.1g/m2〜10g/m2程度である。
図3に示す形態では、基材層101のピールオフ層105が設けられている面と同一面上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各染料層102、ブラック(BK)の溶融層103が面順次に設けられている。染料層102、溶融層103は、本発明で用いられる熱転写シート100における任意の構成である。
染料層102は、昇華性染料、バインダー樹脂およびその他の任意成分を含む塗工液から形成される。昇華性染料、バインダー樹脂等は、従来公知のものを使用することができ、特に限定されない。染料層は、染料層用塗工液を調製し、これを基材層にグラビア印刷法等の手段により塗工、乾燥して形成することで形成することができる。染料層の塗工量は、乾燥状態で0.2g/m2〜3g/m2程度である。
溶融層103は、従来と同様の熱溶融性インキを用いて形成することができ、必要に応じて種々の添加剤が加えられる。これらの材料は、従来公知のものを使用することができ特に限定されない。溶融層は、ホットメルトコート等の方法を用い、基材フィルム上に熱溶融性インキを塗工することで形成することができる。形成される溶融層の厚さは、必要な濃度と熱感度との関係から決定され、通常、約0.2μm〜10μmの範囲が好ましい。
<ピールオフ領域>
次に、図5を参照して、中間転写媒体60の転写層50を取り除く領域の一例について説明する。図5は、本発明の中間転写媒体60の概略平面図であり、白抜きされた領域(図中の符号A、B)が、保護層53がピールオフ層105によって取り除かれた領域であり、基材51が露出している領域である。
転写層50が取り除かれる領域について特に限定はなく、例えば、図5の符号Aに示すように、被転写体上に転写される転写層50の外周部分を挙げることができる。換言すれば、被転写体上に転写されない領域を、ピールオフ層105によって縁抜きするように取り除くこともできる。また、図5の符号Bに示すように、最終的に転写層50が転写される被転写体において、ICチップや、署名欄等の付属品を搭載する領域、すなわち、転写層50が転写された被転写体上において、転写層50が残存していては不都合が生じる領域を挙げることができる。なお、転写層50をピールオフ層105によって取り除くときのピールオフ性が低い場合には、ピールオフ後の転写層50を、被転写体上に転写した時に、本来転写を所望しない領域に転写層50が転写されてしまう場合や、本来取り除かれるべき転写層50の一部が中間転写媒体側に残存したままプリンター外に搬出されたり、プリンター内で剥がれ落ちたりする問題が生じ得る。本発明では、上記のように、中間転写媒体60の保護層、及び熱転写シートのピールオフ層105の双方に、ピールオフ性を向上させるための対策がなされていることから、転写層50のピールオフ性が高く、これらの問題の発生を効果的に防止することができる。
<加熱方法>
ピールオフ層105によって、転写層50の所定領域を取り除くときに行われる加熱手段について特に限定はなく、例えば、サーマルヘッド、光源あるいはレーザ光源を用いた加熱手段等を用いることができる。また、所定領域がピールオフ層によって取り除かれた転写層50を被転写体へ再転写する加熱手段についても限定はなく、例えば、ヒートロール方式、ホットスタンプ方式、サーマルヘッド方式等を挙げることができる。
(被転写体)
所定領域が取り除かれた転写層50が転写される被転写体について特に限定はなく、画像が形成された熱転写受像シート、天然繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布等いずれのものでもよい。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部は質量基準である。
(中間転写媒体(1)の作成)
基材として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラー)を用い、該基材シート上に下記組成の剥離層用塗工液を乾燥状態で1.0g/m2の塗工量となるように塗工し剥離層を形成した。次いで、剥離層上に下記組成の保護層用塗工液1を乾燥状態で4.5g/m2の塗工量となるように塗工し保護層を形成した。更に該保護層の上に下記組成の受容層用塗工液を、乾燥状態で2.0g/m2の塗工量となるように塗工し受容層を形成して中間転写媒体1を得た。なお、上記の剥離層用塗工液、保護層用塗工液、受容層用塗工液は、全てグラビアコーティングにて塗工した。
<剥離層用塗工液>
・アクリル樹脂 95部
(BR−87、三菱レイヨン(株)製)
・ポリエステル樹脂 5部
(バイロン200、東洋紡(株)製)
・トルエン 200部
・MEK 200部
<保護層形成用塗工液1>
・ポリエステル樹脂 20部
(UE−9885、ユニチカ(株)製 数平均分子量6000、Tg=82℃)
・トルエン 40部
・MEK 40部
<受容層用塗工液>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 95部
(CNL、日信化学工業(株)製)
・エポキシ変性シリコーンオイル 5部
(KP−1800U、信越化学工業(株)製)
・トルエン 200部
・MEK 200部
(中間転写媒体(2)の作成)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液2に変更した以外は、全て中間転写媒体(1)の作成方法と同様にして中間転写媒体(2)を得た。
<保護層用塗工液2>
・ポリエステル樹脂 20部
(UE−3380、ユニチカ(株)製 数平均分子量8000、Tg=60℃)
・トルエン 40部
・MEK 40部
(中間転写媒体(3)の作成)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液3に変更した以外は、全て中間転写媒体(1)の作成方法と同様にして中間転写媒体(3)を得た。
<保護層用塗工液3>
・ポリエステル樹脂 20部
(GK250、東洋紡(株)製 数平均分子量10000、Tg=60℃)
・トルエン 40部
・MEK 40部
(中間転写媒体(A)の作成)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Aに変更した以外は、全て中間転写媒体(1)の作成方法と同様にして中間転写媒体(A)を得た。
<保護層用塗工液A>
・ポリエステル樹脂 20部
(UE-9820、ユニチカ(株)製 数平均分子量2000、Tg=52℃)
・トルエン 40部
・MEK 40部
(中間転写媒体(B)の作成)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Bに変更した以外は、全て中間転写媒体(1)の作成方法と同様にして中間転写媒体(B)を得た。
<保護層用塗工液B>
・ポリエステル樹脂 20部
(バイロン600、東洋紡(株)製 数平均分子量16000、Tg=47℃)
・トルエン 40部
・MEK 40部
(中間転写媒体(C)の作成)
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Cに変更した以外は、全て中間転写媒体(1)の作成方法と同様にして中間転写媒体(C)を得た。
<保護層用塗工液C>
・ポリエステル樹脂 20部
(バイロン270、東洋紡(株)製 数平均分子量23000、Tg=67℃)
・トルエン 40部
・MEK 40部
(熱転写シート(1)の作成)
基材として厚さ4.5μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この上に、下記組成の背面層用塗工液を乾燥時0.8g/m2になるように塗工し、背面層を形成した。次いで、基材の他方の面に、下記組成のイエロー染料層用塗工液、マゼンタ染料層用塗工液、シアン染料層用塗工液、ピールオフ層用塗工液1をそれぞれ、乾燥時塗工量が0.6g/m2となるように面順次に塗工して、熱転写シート(1)を得た。
<背面層用塗工液>
・ポリビニルブチラール樹脂 2.0部
(エスレックBX−1、積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 9.2部
(バーノック、D750、大日本インキ化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 1.3部
(プライサーフA208N、第一工業製薬(株))
・タルク 0.3部
(ミクロエースP−3、日本タルク工業(株))
・トルエン 43.6部
・メチルエチルケトン 43.6部
<イエロー染料層用塗工液>
・下式に示される染料 4.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5、積水化学工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
Figure 0005686168
<マゼンタ染料層用塗工液>
・分散染料(ディスパースレッド60) 1.5部
・分散染料(ディスパースバイオレット26) 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 4.5部
(エスレックKS−5、積水化学工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
<シアン染料層用塗工液>
・分散染料(ソルベントブルー63) 4.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5、積水化学工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
<ピールオフ層用塗工液1>
・アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製、BR−87) 5部
・メチルエチルケトン 47.5部
・トルエン 47.5部
(熱転写シート(2)の作成)
ピールオフ層用塗工液1を下記組成のピールオフ層用塗工液2に変更した以外は、全て熱転写シート(1)の作成方法と同様にして熱転写シート(2)を得た。
<ピールオフ層用塗工液2>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 5部
(日信化学工業(株)製、ソルバインA)
・メチルエチルケトン 47.5部
・トルエン 47.5部
(熱転写シート(3)の作成)
ピールオフ層用塗工液1を下記組成のピールオフ層用塗工液3に変更した以外は、全て熱転写シート(1)の作成方法と同様にして熱転写シート(3)を得た。
<ピールオフ層用塗工液3>
・ポリエステル樹脂 5部
(東洋紡績(株)製、バイロン700)
・メチルエチルケトン 47.5部
・トルエン 47.5部
下表1に示す熱転写シートと中間転写媒体を、各実施例、及び比較例の中間転写媒体と熱転写シートの組合せとした。
表1に示される実施例、及び比較例の組合せで用いられる各中間転写媒体の受容層に、市販のサーマルヘッドを搭載したHDP−600プリンタ(HID社製)を用いて、昇華転写の写真調の画像と、溶融転写の文字画像の熱転写画像を形成した。次いで、熱転写画像が形成された実施例、及び比較例の組合せで用いられる中間転写媒体の受容層と、当該中間転写媒体と表1に示す組合せにより組み合される熱転写シートのピールオフ層とが接するように重ね合せ、上記のプリンターを用いて熱転写シートの背面側を加熱することで、剥離層/保護層/受容層からなる転写層の所定領域(カード端部の外側に相当する領域(図5の符号A参照)、及びICチップに相当する領域(図5の符号B参照))を中間転写媒体から取り除いた。次いで、ヒートロールを用いて、被写体である塩化ビニル製カード上に、所定領域が取り除かれた転写層を再転写することで、表1の組合せを用いて得られた各実施例、及び比較例の印画物を得た。
<耐久性(Taber試験)>
上記で得られた各実施例、及び比較例の印画物にテーバー磨耗試験機で磨耗輪CS−10Fを用い、荷重500gfで250回毎に磨耗輪を研磨し、合計500回研磨した。研磨後に表面の状態を目視で観察し、以下の評価基準で耐久性の評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。
<評価基準>
4・・・画像が全く削られていない。
3・・・画像がほぼ削られていない。
2・・・画像がある程度削られているが使用上問題なし。
1・・・画像がかなり削られている。
<ピールオフ性(オビキ)試験>
上記で得られた各実施例、及び比較例の印画物のピールオフ性の確認を目視にて行い、以下の評価基準で評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。なお、以下の評価基準におけるオビキ量は、本来中間転写媒体側に残存すべき転写層、すなわち非転写領域に対応する転写層が、転写領域(図5に示す符号A,Bに対応する転写領域)に対応する転写層とともに取り除かれた長さを意味し、取り除かれた非転写領域の転写層の長さが短いほど、すなわちオビキ量が少ないほどピールオフ性が良好であることを示す。ピールオフ性の評価にあたっては、図5に示すように、オビキの発生しやすいA(転写された画像の周辺端部)の領域およびB(ICチップ配置予定域)の領域にてオビキ量を測定した。
<A(転写された画像の周辺端部)の領域の評価基準>
4・・・オビキ量が0.5mm未満である。
3・・・オビキ量が0.5mm以上1mm未満である。
2・・・オビキ量が1mm以上2mm未満であるが、実用上、問題になるレベルではない。
1・・・オビキ量が2mm以上であり、実用上問題の出るレベルである。
<B(ICチップ配置予定域)の領域の評価基準>
4・・・オビキ量が0.1mm未満である。
3・・・オビキ量が0.1mm以上0.3mm未満である。
2・・・オビキ量が0.3以上1mm未満であるが、実用上、問題になるレベルではない。
1・・・オビキ量が1mm以上であり、実用上問題の出るレベルである。
<保存性試験>
表1に示される各実施例、及び比較例の中間転写媒体を枚葉の状態で重ね合わせ、2kgf/cm2の荷重を加え、60℃で24時間保存を行い、以下の評価基準により保存性の評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。なお、荷重放置の条件は、取り扱われる通常の保存条件よりも厳しい保存条件としたもので、強制的な促進条件である。
<評価基準>
4・・・ブロッキングしていない。
3・・・わずかにブロッキングしている。
2・・・強くブロッキングしている。
1・・・強くブロッキングしており剥がれない。
Figure 0005686168
60 中間転写媒体
50 転写層
51 基材
52 剥離層
53 保護層
54 受容層
100 熱転写シート
101 基材層
102 染料層
103 溶融層
105 ピールオフ層
107 背面層

Claims (1)

  1. 中間転写媒体と、熱転写シートとの組合せであって、
    前記中間転写媒体は、基材の一方の面に、保護層、受容層がこの順で設けられ、
    前記保護層は、数平均分子量(Mn)が5000以上10000以下のポリエステル系樹脂を含有しており、
    前記熱転写シートは、他の基材の一方の面に、ピールオフ層が設けられ、
    前記ピールオフ層は、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂の群から選択される1種、又は2種以上を含有していることを特徴とする中間転写媒体と、熱転写シートとの組合せ。
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