以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する部材に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態である架台1を示す斜視図である。図2は、架台1が隠蔽式の空気調和機100を支持する態様の一例を示す図である。架台1は、隠蔽式の空気調和機100を支持するためのものであり、空気調和機100を支持した状態のまま、空気調和機100と共に天井構造に吊り下げられた状態に設置される。
空気調和機100は、図2に示すように、空気調和機本体110と、吹出ユニット120と、吸気ユニット130とを備えて構成され、例えば空気調和機本体110を中央に挟んで吹出ユニット120と吸気ユニット130とが空気調和機本体110の正面側と背面側に配置される。空気調和機本体110、吹出ユニット120及び吸気ユニット130は、それぞれ分離された状態で施工現場へ搬入される。そのため、作業者は、空気調和機本体110、吹出ユニット120及び吸気ユニット130を施工現場で一体的に組み付けて空気調和機100を作成し、その空気調和機100を天井空間に設置する作業を行う。このとき、図1に示す架台1が用いられる。すなわち、架台1は、作業者による、空気調和機本体110、吹出ユニット120及び吸気ユニット130を一体的に組み付ける作業と、空気調和機100を天井空間に設置する作業とを効率的に行えるようにするものである。
空気調和機本体110は、例えば背面側に吸気ユニット130が装着され、正面側に吹出ユニット120が装着される。また空気調和機本体110は、左右2つの側面の複数箇所(本実施形態では左側面2箇所及び右側面2箇所の合計4箇所)にボルトなどを連結するための連結部113が設けられる。また空気調和機本体110の内部には、熱交換器やファンなどが設けられる。そのため、空気調和機本体110の一方の側面には、冷媒配管を接続するための冷媒管接続部、ドレン配管を接続するためのドレン管接続部、外部電源に接続される電源ケーブルなどが設けられる。
空気調和機本体110は、吹出ユニット120を装着する正面側に吹出部111を有している。吹出部111は、例えば長方形状の吹出口の縁部を正面側に向かって所定長さ突出させた角筒状の開口枠として形成される。この吹出部111に対して吹出ユニット120が装着される。また、空気調和機本体110は、吸気ユニット130を装着する背面側に吸気部112を有している。吸気部112も、吹出部111と同様に、例えば長方形状の吸気口の縁部を背面側に向かって所定長さ突出させた角筒状の開口枠として形成される。この吸気部112に対して吸気ユニット130が装着される。そして空気調和機本体110は、吸気部112から空気を吸い込み、その吸い込んだ空気と冷媒との熱交換を大成った後、吹出部111から空気を吹き出す。
吹出ユニット120は、矢印F1で示すように、空気調和機本体110の吹出部111に対して装着される。吹出ユニット120は、吹出部111の内側に挿入可能な接続部121を有している。この接続部121は、例えば長方形状の開口の縁部を背面側に向かって所定長さ突出させた角筒状の開口枠として形成され、吹出部111よりも外形サイズが若干小さくなっている。そのため、吹出ユニット120は、接続部121が吹出部111の内側に差し込まれることによって空気調和機本体110に装着される。尚、吹出ユニット120が吹出部111に装着された後、吹出ユニット120が吹出部111から離脱しないようにするため、吹出部111の周囲に多数のビスを打ち込んで補強しておくようにしても良い。ただし、本実施形態では、後に詳しく説明する架台1を用いて空気調和機100を施工することにより、ビスによる補強は必須ではない。
また吹出ユニット120は、その外周面に様々なタイプのダクトを接続するための接続部122を有している。吹出ユニット120に対して接続部122は少なくとも1つ設けられていれば良く、複数の接続部122が設けられていても良い。また接続部122に接続されるダクトは、フレキシブルなものであっても良いし、鋼板製のものであっても良い。このような接続部122に室内空間へと繋がるダクトが接続されることにより、吹出ユニット120は、空気調和機本体110から吹き出される空気をダクト内に導き、室内空間へ供給することができるようになる。尚、接続部122に接続されるダクトは、途中で複数に分岐しているものであっても構わない。
吹出ユニット120は、その左右両側面の上端部に例えば図2に示すようにT字型の取付部材140が取り付けられる。この取付部材140は、例えば、施工現場でビスなどを用いて作業者により取り付けられる。取付部材140は、その上板部が吹出ユニット120の側面から更に側方へ突出しており、その突出部分にボルトなどを接続するための孔141が形成されている。
吸気ユニット130は、矢印F2で示すように、空気調和機本体110の吸気部112に対して装着される。吸気ユニット130は、吸気部112の内側に挿入可能な接続部131を有している。この接続部131は、例えば長方形状の開口の縁部を正面側に向かって所定長さ突出させた角筒状の開口枠として形成され、吸気部112よりも外形サイズが若干小さくなっている。そのため、吸気ユニット130は、接続部131が吸気部112の内側に差し込まれることによって空気調和機本体110に装着される。
また吸気ユニット130は、その側面に接続部132を有している。この接続部132には、例えば室外又は室内へと繋がるダクトを接続することができる。この場合、吸気ユニット130は、ダクトを介して室外又は室内の空気を空気調和機本体110へ導くことができる。ただし、接続部132には何も接続されなくても良い。この場合、吸気ユニット130は、接続部132の開口から天井空間内の空気を取り込み、その空気を空気調和機本体110へ導くことができる。尚、空気調和機本体110が天井空間内の空気を取り込んで熱交換などを行う場合、吸気ユニット130は特に装着しなくても構わない。
吸気ユニット130は、吹出ユニット120と同様に、その左右両側面の上端部に例えば図2に示すようにT字型の取付部材140が取り付けられる。この取付部材140も、例えば、施工現場でビスなどを用いて作業者により取り付けられる。取付部材140は、その上板部が吸気ユニット130の側面から更に側方へ突出しており、その突出部分にボルトなどを接続するための孔141が形成されている。
上記のような空気調和機100は、架台1によって支持される。架台1は、図1に示すように、複数のフレーム材11,12,13,14,15,16を矩形状に組み付けて構成されるフレーム枠体2と、そのフレーム枠体2に取り付けられ、空気調和機本体110の側面を支持する第1支持部材3と、フレーム枠体2に取り付けられ、吹出ユニット120を支持する第2支持部材4と、フレーム枠体2に取り付けられ、吸気ユニット130を支持する第3支持部材5と、吊りボルトなどの吊り部材9をフレーム枠体2に連結するための連結部材6とを備えて構成される。
まずフレーム枠体2について説明する。図1の例では、フレーム枠体2は、6本のフレーム材11,12,13,14,15,16によって構成される場合を示している。ただし、フレーム材の本数は、6本に限られるものではなく、4本以上であれば良い。すなわち、少なくとも4本のフレーム材があれば、矩形状のフレーム枠体2を構成することができる。図1の例では、4本のフレーム材13,14,15,16によって外枠が構成され、2本のフレーム材11,12によって内枠が構成されたフレーム枠体2となっている。
6本のフレーム材のうち、X方向に沿って配置される4本のフレーム材11,12,13,14は、Y方向に沿って配置される2本のフレーム材15,16の上側に配置されており、上段フレーム材を構成する。以下においては、フレーム材11,12,13,14を上段フレーム材11,12,13,14と呼ぶ。これら上段フレーム材11,12,13,14は、互いに平行な状態に配置される。また、Y方向に沿って配置される2本のフレーム材15,16は、上段フレーム材11,12,13,14の下側に配置されており、下段フレーム材を構成する。以下においては、フレーム材15,16を下段フレーム材15,16と呼ぶ。これら下段フレーム材15,16も、互いに平行な状態に配置される。そして上段フレーム材11,12,13,14と下段フレーム材15.16とが井桁状に組み付けられることにより、矩形状のフレーム枠体2が構成される。すなわち、上段フレーム材11,12,13,14及び下段フレーム材15,16は、互いに直交するように配置され、その交叉部に直交連結部材20が取り付けられることにより、互いの直交状態を保持するように構成される。
また、本実施形態のフレーム枠体2では、4本の上段フレーム材11,12,13,14のうち、中央に配置される2本の上段フレーム材11,12が他の2本の上段フレーム材13,14よりも長尺に形成されており、フレーム枠体2の中央において2本の上段フレーム材11,12の両端部分が外枠からはみ出した状態として構成されている。これは、中央の上段フレーム材11,12の両端部分に吊り部材9を連結するための連結部材6が設けられているためである。すなわち、フレーム枠体2の中央の2本の上段フレーム材11,12は、天井スラブなどの天井構造から垂下する吊り部材9の設置間隔に合わせた長さとするために、他の2本の上段フレーム材11,12よりも長尺に形成しているのである。ただし、これに限られるものではなく、例えば4本の上段フレーム材11,12,13,14を全て同じ長さとして構成しても良い。
そして本実施形態の架台1では、第1支持部材3、第2支持部材4及び第3支持部材5が下段フレーム材15,16に取り付けられる。そのため、空気調和機100は、下段フレーム材15,16に取り付けられる第1支持部材3、第2支持部材4及び第3支持部材5によってフレーム枠体2に支持される。また、上述のように連結部材6は、上段フレーム材11,12に取り付けられる。架台1は、上段フレーム材11,12の連結部材6を介して吊りボルトなどの吊り部材9に支持されることになる。
図3は、上段フレーム材11,12,13,14及び下段フレーム材15,16の構成例を示す図である。図3(a)に示すようにフレーム材は、リップ溝形鋼又は軽溝形鋼などの一対の形鋼31,32の平板部を所定間隔で互いに対向させた状態に連結させた構成である。例えば一対の形鋼31,32は、図2(b)に示すように連結される。すなわち、互いに同一長さを有する一対の形鋼31,32は、その両端部にボルト35を挿通する孔31a,31b,32a,32bを有しており、その孔31a,31b,32a,32bにボルト35が挿通され、ボルト35の先端にナット36が締着されることにより、互いに連結される。このとき、形鋼31,32の間においてボルト35の軸部に円筒状のスペーサ34を挿入することで、形鋼31,32の間に所定間隔のスリット18を形成する。スリット18の間隔は、第1支持部材3、第2支持部材4及び第3支持部材5などに含まれるボルトを挿通可能な間隔である。したがって、上段フレーム材11,12,13,14及び下段フレーム材15,16のそれぞれは、一端から他端まで延びるスリット18の任意の位置に、ボルトなどを挿入して取り付けることが可能である。このようにして構成される上段フレーム材11,12,13,14及び下段フレーム材15,16は、例えばアルミ製の形鋼31,32を用いて構成される。アルミ製の形鋼31,32は軽量であるため、上段フレーム材11,12,13,14及び下段フレーム材15,16として組み付けた場合であっても取り扱いやすく、作業効率に優れている。
次に図4は、上段フレーム材11,12,13,14と下段フレーム材15,16とを直交させた状態に連結する直交連結部材20の構成例を示す図である。図4では、一例として上段フレーム材11と下段フレーム材16とを連結する例を示している。直交連結部材20は、上段フレーム材11及び下段フレーム材16を上下に重ね合わせた状態で、それらの交叉部を直交させた状態に連結する部材である。この直交連結部材20は、上段フレーム材11と下段フレーム材16との間に配置される直交保持金具42と、上段フレーム材11の上面側に配置される第1金具41と、下段フレーム材16の下面側に配置される第2金具43とを備えている。
直交保持金具42は、矩形状の平板部42aと、平板部42aから上方に向かって直角に折り曲げられた一対の第1係合部42b,42cと、平板部42aから下方に向かって直角に折り曲げられた一対の第2係合部42d,42eとを有する。平板部42aは、上段フレーム材11と下段フレーム材16との間に配置される。また平板部42aの中央には、ボルト44を挿通可能な孔42hが設けられる。
第1係合部42b,42cは、平板部42aの互いに対向する一対の辺から上段フレーム材11の側面に沿うように立設した状態に設けられる。これら第1係合部42b,42cは、上段フレーム材11の幅寸法と同じ、若しくは、それよりも若干大きい間隔で、且つ、互いに平行な状態で平板部42aから立設している。そのため、図4に示すように、平板部42aの上面側に上段フレーム材11の下面が接触するように配置されると、第1係合部42b,42cは、上段フレーム材11の側面(形鋼のフランジ部分)と接合する。
また第2係合部42d,42eは、第1係合部42b,42cが設けられた辺とは異なる一対の辺から下段フレーム材16の側面に沿うように、第1係合部42b,42cとは反対側に立設した状態に設けられる。これら第2係合部42d,42eは、下段フレーム材16の幅寸法と同じ、若しくは、それよりも若干大きい間隔で、且つ、互いに平行な状態で平板部42aから立設している。そのため、図4に示すように、平板部42aの下面側に下段フレーム材16の上面が接触するように配置されると、第2係合部42d,42eは、下段フレーム材16の側面(形鋼のフランジ部分)と接合する。尚、本実施形態では、上段フレーム材11と下段フレーム材16の幅寸法が互いに等しいため、平板部42aが正方形となり、第1係合部42b,42cの間隔と、第2係合部42d,42eの間隔は互いに等しくなる。
第1金具41は、矩形状の平板部41aと、平板部41aから下方に向かって直角に折り曲げられた一対の係合部41b,41cとを有する。平板部41aは、略正方形であり、上段フレーム材11の上面に接触する状態に配置される。また平板部41aの中央には、ボルト44を挿通可能な孔41hが設けられる。
係合部41b,41cは、平板部41aの互いに対向する一対の辺から上段フレーム材11の側面に沿うように下方へ立設した状態に設けられる。これら係合部41b,41cは、上段フレーム材11の幅寸法と同じ、若しくは、それよりも若干大きい間隔で、且つ、互いに平行な状態で平板部41aから下方に向かって立設している。そのため、図4に示すように、平板部41aの下面側に上段フレーム材11の上面が接触するように配置されると、係合部41b,41cは、上段フレーム材11の側面(形鋼のフランジ部分)と接合する。
第2金具43も、第1金具41と同様の構成である。具体的に説明すると、第2金具43は、矩形状の平板部43aと、平板部43aから上方に向かって直角に折り曲げられた一対の係合部43b,43cとを有する。平板部43aは、略正方形であり、下段フレーム材16の下面に接触する状態に配置される。また平板部43aの中央には、ボルト44を挿通可能な孔43hが設けられる。
係合部43b,43cは、平板部43aの互いに対向する一対の辺から下段フレーム材16の側面に沿うように上方へ立設した状態に設けられる。これら係合部43b,43cは、下段フレーム材16の幅寸法と同じ、若しくは、それよりも若干大きい間隔で、且つ、互いに平行な状態で平板部43aから上方に向かって立設している。そのため、図4に示すように、平板部43aの上面側に下段フレーム材16の下面が接触するように配置されると、係合部43b,43cは、下段フレーム材16の側面(形鋼のフランジ部分)と接合する。
上段フレーム材11及び下段フレーム材16に対し、上記のように、第1金具41、直交保持金具42及び第2金具43が配置されると、3つの孔41h,42h,43hは同軸上に位置し、しかも各フレーム材11,16に設けられたスリット18の位置に合致する。その状態で、ボルト44を、例えば第1金具41に設けられた孔41hから挿入すると、ボルト44の先端が第2金具43に設けられた孔43hから下方へ突出した状態となる。その突出したボルト44の先端部分にナット45を取り付けて締着することにより、直交連結部材20は、上段フレーム材11と下段フレーム材16とを互いに直交させた状態に連結固定する。特に、直交保持金具42の第1係合部42b,42cが上段フレーム材11の側面と接合し、且つ、第2係合部42d,42eが下段フレーム材16の側面と接合した状態に固定されるので、上段フレーム材11と下段フレーム材16は、ボルト44を中心に回動しない状態となり、直交状態が良好に維持される。
また、ボルト44とナット45との締着状態を緩めると、直交連結部材20の取り付け位置を、上段フレーム材11のスリット18に沿って相対的に移動させることが可能であると共に、下段フレーム材16のスリット18に沿って相対的に移動させることも可能である。そのため、ボルト44とナットとを緩めることにより、直交連結部材20は、上段フレーム材11と下段フレーム材16とが交叉する位置を調整することができる。これにより、フレーム枠体2による矩形枠のサイズを適宜調整することが可能である。そのため、上段フレーム材11,12,13,14の間隔を調整することも可能であるし、また、下段フレーム材15,16の間隔を調整することも可能である。尚、上段フレーム材11と下段フレーム材16との交叉位置が決まれば、その交叉位置でボルト44とナット45とを締着することにより、上段フレーム材11と下段フレーム材16とを互いに直交させた状態で固定することができる。
上記のようにしてフレーム枠体2が構成される。フレーム枠体2の外形サイズは、空気調和機本体110に対して吹出ユニット120と吸気ユニット130とが組み付けられたときの空気調和機100のサイズに応じて予め設計される。例えば、フレーム枠体2の幅寸法(X方向の寸法)は、空気調和機100の幅寸法とほぼ同じ寸法に設計される。すなわち、本実施形態では、空気調和機本体110、吹出ユニット120及び吸気ユニット130を支持するための第1乃至第3支持部材3,4,5が下段フレーム材15,16に取り付けられるため、下段フレーム材15,16の間隔が空気調和機100の幅寸法と略同一の寸法となるように設計される。また、フレーム枠体2の長さ方向の寸法(Y方向の寸法)は、適宜設計可能である。例えば、フレーム枠体2の長さ方向の寸法は、空気調和機本体110に対して吹出ユニット120と吸気ユニット130とを組み付けた状態の長さよりも長くなるように設計しても良いし、同程度に設計しても良い。
次に下段フレーム材15,16に取り付けられる第1支持部材3、第2支持部材4及び第3支持部材5について説明する。図5は、第1支持部材3、第2支持部材4及び第3支持部材5の構成例を示す図である。図5を参照して、まず第1支持部材3について説明する。第1支持部材3は、固定部材21と支持ボルト22とを備えている。固定部材21は、上述した直交連結部材20において用いられている第1金具41と第2金具43とナット45とによって構成される。支持ボルト22は、所定長さの雄螺子部を有し、その雄螺子部の上端に頭部が設けられた構成である。支持ボルト22の雄螺子部は、空気調和機本体110の側面に設けられている連結部113に取り付けるために十分な長さに形成される。
このような第1支持部材3は、第1金具41を下段フレーム材16の上面に配置し、第2金具43を下段フレーム材16の下面に配置する。そして支持ボルト22が第1金具41の平板部41aに設けられている孔41hに挿通され、下段フレーム材16のスリット18を経由して下段フレーム材16の下面に配置されている第2金具43の平板部43aに設けられている孔43hから突出する支持ボルト22の先端にナット45が装着される。そのナット45が第2金具43の下面に対して締着されることにより、第1支持部材3は、下段フレーム材16に固定される。
上記のように構成される第1支持部材3は、第2金具43の下面に締着されるナット45を緩めることにより、下段フレーム材16に対する取り付け位置を変更することができる。すなわち、ナット45を緩めると、第1支持部材3は、下段フレーム材16のスリット18に沿って移動可能となるため、簡単に位置調整を行うことが可能である。そのため、空気調和機本体110の側面に設けられた連結部113の位置に適合するように第1支持部材3の位置を調整することができる。そして第1支持部材3の位置が決まれば、ナット45を締着することで、第1支持部材3を下段フレーム材16に固定することができる。尚、図5では下段フレーム材16に固定する第1支持部材3を例示したが、下段フレーム材15に固定する第1支持部材3もこれと同様である。
次に第2支持部材4は、固定部材23と支持ボルト24とを備えている。第2支持部材4における固定部材23及び支持ボルト24は、第1支持部材3の固定部材21及び支持ボルト22と同様の構成である。ただし、支持ボルト24の雄螺子部は、支持ボルト22の雄螺子部と異なる長さであっても構わない。
さらに第3支持部材5は、固定部材25と支持ボルト26とを備えている。第3支持部材5における固定部材25及び支持ボルト26は、第1支持部材3の固定部材21及び支持ボルト22と同様の構成である。ただし、支持ボルト26の雄螺子部は、支持ボルト22の雄螺子部と異なる長さであっても構わない。
次に吊り部材9を連結する連結部材6について説明する。上述のように連結部材6は、例えば上段フレーム材11,12の両端部に取り付けられる。この連結部材6は、図1に示すように、例えば上段フレーム材11,12に取り付けられる防振ハンガー27によって構成される。防振ハンガー27は、空気調和機100の運転中に発生する振動を吊り部材9に伝達しないようにしてフレーム枠体2と吊り部材9とを連結する金具であり、箱形枠体の下端が上段フレーム材11,12に固定されており、箱形枠体の内部に設けられたスプリングバネなどの弾性部材28に対して吊り部材9の下端部が接続される。つまり、防振ハンガー27は、弾性部材28が振動を吸収することで、空気調和機100の振動を吊り部材9に伝達させないようにしている。このような連結部材6は、上段フレーム材11,12のスリット18に沿って移動させることが可能であり、上段フレーム材11,12の長手方向における取り付け位置を調整することが可能である。そのため、吊り部材9は、上段フレーム材11,12の任意の位置に連結することができる。尚、本実施形態では、連結部材6が防振ハンガー27によって構成される場合を例示しているが、これに限られるものではない。すなわち、連結部材6は、吊りボルトなどの吊り部材9を上段フレーム材11,12に連結することができるものであれば、どのような構造のものであっても構わない。
図6は、本実施形態における架台1を用いた空気調和機100の施工手順を示す図である。まず図6(a)に示すように、作業者は、第1工程として、架台1の下段フレーム材15,16から下方に延びる第1支持部材3の支持ボルト22に対して空気調和機本体110の連結部113を固定する。例えば、支持ボルト22の先端部(下端部)を連結部113のU字状の係合部に差し込み、ナットを用いて支持ボルト22が連結部113を支持する状態に設置する。このとき、支持ボルト22には、2つのナットを装着し、それら2つのナットが連結部113の上下を挟み込むように締着することで空気調和機本体110を下段フレーム材15,16の下側の所定高さの位置に固定することが好ましい。
空気調和機本体110を架台1に取り付けると、次に作業者は、第2工程の作業を行う。この第2工程では、まず図6(a)に示すように、吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれを下段フレーム材15,16に取り付けられた第2支持部材4及び第3支持部材5の支持ボルト24,26に対して取り付ける。すなわち、吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれに取り付けられた取付部材140の孔141に支持ボルト24,26を挿通し、支持ボルト24,26に対してナットを取り付けることにより、支持ボルト24,26が吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれを支持した状態に設置する。この場合も、支持ボルト24,26には、2つのナットを装着し、それら2つのナットで取付部材140の上下を挟み込むように締着することが好ましい。
また、吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれを支持ボルト24,26に対して取り付けるときには、第2支持部材4及び第3支持部材5の第2金具43の下面に装着されるナット45は緩めておくことが好ましい。これにより、第2支持部材4及び第3支持部材5の位置を調整しながら、吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれを支持ボルト24,26に取り付けることができる。また、ナット45を緩めておくことにより、吹出ユニット120及び吸気ユニット130を支持ボルト24,26に取り付けた後、吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれを空気調和機本体110に向けて移動させることができるようになる。
次に作業者は、図6(a)に示すように、吹出ユニット120を矢印F1方向へ押し込むことで吹出ユニット120の接続部121を吹出部111の内側に差し込んで装着する。また、吸気ユニット130については、矢印F2方向へ押し込むことで吸気ユニット130の接続部131を吸気部112の内側に差し込んで装着する。その結果、空気調和機100は、図6(b)に示すような状態となる。ただし、図6(b)に示す状態では、吹出ユニット120及び吸気ユニット130を支持する第2支持部材4及び第3支持部材5のナット45が緩められている状態であるため、吹出ユニット120及び吸気ユニット130は、空気調和機本体110に固定されていない状態となる。
その状態で、作業者は、必要に応じて吹出部111の周囲に対してビスを打ち込む作業を行う。これにより、空気調和機本体110の吹出部111と吹出ユニット120との接続部121とを連結して補強することができ、空気調和機本体110が作動したときの風圧によって吹出ユニット120が空気調和機本体110から離脱してしまうことを防止することができる。作業者は、このビスの打ち込み作業を床面上で行うことができるため、効率的にビスを打ち込むことができる。ただし、本実施形態の架台1は、第2支持部材4が吹出ユニット120を空気調和機本体110に押し付けた状態で吹出ユニット120を固定することができるため、吹出部111の周囲に対してビスを打ち込む作業は必須ではない。
また、作業者は、ビスの打ち込み作業を行った場合、その後に吹出部111の周囲に対して断熱材を巻き付ける作業を行う。これにより、吹出部111の周囲に結露が生じることを防止する。
また、吹出部111の周囲にビスの打ち込みを行わない場合には、予め吹出ユニット120の接続部121の内側に対して断熱材を配置しておくようにしても良い。すなわち、接続部121の内面側に結露が生じることを抑制するため、断熱材を接続部121の内面に対して密着させた状態で配置しておくのである。このように断熱材を予め接続部121の内側に配置しておくことにより、吹出ユニット120を空気調和機本体110に装着した後に断熱材を吹出部111の外側に巻き付ける作業を行う必要がなくなるのである。ただし、吹出部111の外周面に対してビスの打ち込み作業を行う場合、接続部121の内側に断熱材を配置しておくと、ビスによって断熱材が接続部121の内面から浮いた状態となってしまい、その部分に結露が生じる可能性がある。そのため、ビスの打ち込み作業を行う場合には、吹出ユニット120の接続部121の内側に予め断熱材を配置しておくのではなく、ビスの打ち込みが終了した後に吹出部111の外周面に対して断熱材を巻く付ける作業を行うことが好ましい。
その後、作業者は、図6(c)に示すように、第2支持部材4及び第3支持部材5の第2金具43の下面に装着されているナット45を第2金具43の下面に対して締め付けることにより、第2支持部材4及び第3支持部材5を下段フレーム材15,16に固定する。
空気調和機本体110の吹出部111の外周面に対してビスが打ち込まれていない場合、作業者は、吹出ユニット120を空気調和機本体110に対して押し付けた状態でナット45を締め付けることが好ましい。これにより、空気調和機本体110が作動した場合であっても、吹出ユニット120が空気調和機本体110から離脱したり、空気漏れが生じたりすることがないように、空気調和機本体110と吹出ユニット120とを一体的に組み付けることができる。尚、空気調和機本体110の吹出部111の外周面に対してビスが既に打ち込まれている場合、作業者は、その状態のままでナット45の締め付け作業を行えば良い。
また、作業者は、第3支持部材5のナット45を締め付けるときにも、吸気ユニット130を空気調和機本体110に対して押し付けた状態でナット45を締め付けることが好ましい。これにより、吸気ユニット130が空気調和機本体110から離脱したり、空気漏れが生じたりすることがないように、空気調和機本体110と吸気ユニット130とを一体的に組み付けることができる。
以上で、第2工程の作業が終了する。尚、上記においては、空気調和機本体110の吹出部111の外周面に対してビスの打ち込み作業を行った後にナット45を締め付ける例を説明したが、この順序は入れ替えても構わない。すなわち、吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれを空気調和機本体110に対して押し付けた状態でナット45を締め付けることにより、第2支持部材4及び第3支持部材5を下段フレーム材15,16に固定した後、空気調和機本体110の吹出部111の外周面に対してビスの打ち込み作業と断熱材を巻き込む作業とを行うようにしても良い。
第2工程の作業が終了すると、架台1は、空気調和機本体110と吹出ユニット120と吸気ユニット130とを一体的に組み付けた空気調和機100をフレーム枠体2によって支持している状態となる。そして次に、作業者によって第3工程の作業が行われる。
第3工程では、作業者は、図7に示すように、フレーム枠体2に支持された空気調和機100を昇降機180の昇降台181に設置し、空気調和機100を天井スラブなどの天井構造の近傍位置まで上昇させる作業を行う。このとき、空気調和機本体110、吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれがフレーム枠体2によって支持されている。そのため、作業者は、例えば図7に示すように、昇降機180の昇降台181に空気調和機本体110だけを載置した状態で昇降台181を上昇させたとしても、空気調和機本体110の吹出部111及び吸気部112に対して吹出ユニット120及び吸気ユニット130の荷重がかかることはなく、脆弱な吹出部111及び吸気部112が破損してしまうことがない。したがって、作業者は、複数の昇降機を用いて空気調和機本体110、吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれを同時且つ均等に持ち上げていくような作業を行う必要がなく、1つの昇降機180を使用して一体化された空気調和機100を天井構造の近傍位置まで上昇させることができる。それ故、本実施形態の架台1を用いれば、空気調和機100を天井構造の近傍位置まで上昇させる第3工程の作業効率を向上させることもできる。
一体化された空気調和機100を支持した状態で架台1が天井構造の近傍位置まで持ち上げられると、次に作業者は、第4工程として、天井構造から垂下する吊り部材9をフレーム枠体2の上段フレーム材11,12に設けられた連結部材6に連結することにより、空気調和機100を天井構造から吊り下げた状態に設置する。
図8は、架台1に対して吊り部材9が連結された状態を示す斜視図である。図8では、吊り部材9が吊りボルトである場合を例示している。図8に示すように、上段フレーム材11,12の連結部材6に対して吊り部材9が連結されると、架台1は、吊り部材9によって吊り下げられた状態に固定される。すなわち、架台1は、天井空間において空気調和機100を所定の位置に支持した状態で固定されるのである。
本実施形態では、架台1を天井構造から吊り下げられた状態に設置するときには、4本の吊り部材9をフレーム枠体2に連結すれば良い。すなわち、作業者は、第4工程において高所作業を行うとき、4本の吊り部材9をフレーム枠体2に連結する作業を行えば、空気調和機本体110、吹出ユニット120及び吸気ユニット130のそれぞれが一体化された空気調和機100を天井空間の所定位置に設置することができる。そのため、本実施形態の架台1を用いれば、従来のように空気調和機本体、吹出ユニット及び吸気ユニットのそれぞれに対して吊りボルトなどの吊り部材を高所作業で取り付ける必要がなく、高所作業で取り付ける吊り部材の数を減らすことができるので、高所作業の効率を向上させることができるという利点がある。
また、架台1に連結する吊り部材9を少なくすることができることから、吹出ユニット120及び吸気ユニット130の上方空間を有効活用できるという利点もある。図9は、空気調和機100を天井空間に設置した状態の一例を示す図である。図9に示す例では、天井構造200にH形鋼などで構成される梁210が設けられている。この梁210は、吸気ユニット130の上方に位置している。また、天井構造200には、各種の配管220が吊設されている。この配管220は、吹出ユニット120の上方に位置している。このような状況においても、本実施形態の架台1は、梁210や配管220などの障害物が存在しない位置に吊り部材9を設置して架台1を障害物の下方に吊り下げた状態で支持することができる。したがって、本実施形態の架台1は、吹出ユニット120及び吸気ユニット130を設置すべき天井空間に梁210や配管220などの障害物が存在する場合であっても、それら障害物の下方位置に吹出ユニット及び吸気ユニットを吊り下げた状態に設置することが可能であり、吹出ユニット120及び吸気ユニット130の上方空間を有効に活用することができるのである。
また、本実施形態の架台1を用いれば、天井構造200に予め取り付けられている吊り部材9の位置が空気調和機本体110の連結部113の位置とずれている場合であっても、その吊り部材9に対して架台1を取り付けることができる。すなわち、本実施形態の架台1は、上述したように上段フレーム材11,12の間隔を調整可能であり、しかも上段フレーム材11,12の長手方向の任意の位置に対して吊り部材9を連結することができる。そのため、天井構造200から垂下する吊り部材9の位置が設計上の位置から多少ずれている場合であっても、そのような吊り部材9の位置に合わせて上段フレーム材11,12の間隔を調整すると共に、上段フレーム材11,12に対する連結部材6の取り付け位置を調整することにより、そのような吊り部材9に架台1のフレーム枠体2を連結することができる。したがって、作業者は、あと施工アンカーなどを用いて天井構造200に吊り部材9を設置し直す作業を行う必要がないため、効率的に作業を進めることができる。
さらに本実施形態の架台1は、空気調和機100の更新時にも利用することが可能である。すなわち、空気調和機100の更新時には、天井空間から架台1を一旦床面上に降ろし、フレーム枠体2が支持する空気調和機100を新しい空気調和機100に付け替える。このとき、フレーム枠体2に対して新たに設置する空気調和機100は、それ以前の空気調和機100よりも小型化されているのが一般的である。そのため作業者は、フレーム枠体2における下段フレーム材15,16の間隔を、新たな空気調和機100のサイズ(幅寸法)に適合するように調整し、新たな空気調和機100をフレーム枠体2に設置する。
図10は、更新時における架台1の調整例を示す図である。例えば、空気調和機100の更新前のときには、架台1が図10(a)に示すような状態であったとする。すなわち、更新前では、フレーム枠体2において下段フレーム材15,16の間隔が更新前の空気調和機100のサイズ(X1)と略同一の間隔に設定されている。そして空気調和機100が更新されるとき、新たな空気調和機100のX方向の寸法がX2に小型化されているとすると、作業者は、架台1を床面に降ろした後に、図10(b)に示すように、下段フレーム材15,16の間隔を新たな空気調和機100のサイズ(X2)に適合するように変更する。これにより、更新前後で空気調和機100のサイズが変わったとしても、同じ架台1を利用して新たな空気調和機100を支持することができる。
また、更新時にフレーム枠体2の矩形サイズを調整するとき、上段フレーム材11,12の間隔及び連結部材6の取り付け位置を変更しないようにすれば、更新前に利用していた吊り部材9をそのまま再利用して架台1を再び天井空間に設置することができる。したがって、本実施形態の架台1は、空気調和機100の更新時においても、あと施工アンカーなどを用いて天井構造200に吊り部材9を設置し直す作業を行う必要がなく、更新作業を効率的に行うことができるという利点がある。
以上のように本実施形態の架台1は、床面作業で空気調和機本体110と吹出ユニット120と吸気ユニット130とを一体的に組み付けることが可能であり、作業効率に優れている。また、本実施形態の架台1は、隠蔽式の空気調和機100を天井構造から吊り下げた状態に設置するときに吊り部材9の数を従来よりも減らすことが可能であるため、高所作業を効率的に行うことができると共に、天井空間を有効に活用することができるという利点もある。さらに、架台1に対して吊り部材9を連結する位置を調整可能であり、しかも空気調和機100のサイズに応じてフレーム枠体2の矩形サイズを調整可能であるため、天井構造200に対して予め設置されている吊り部材9を有効に活用して空気調和機100を天井空間に設置することが可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態において説明したものに限定されるものではない。すなわち、本発明には、上記実施形態において説明したものに種々の変形例を適用したものの含まれる。
例えば、上記実施形態においては、主として、空気調和機本体110に対して吹出ユニット120と吸気ユニット130とが装着される例を説明した。しかし、吸気ユニット130は特に必須ではない。すなわち、空気調和機100は、空気調和機本体110に対して少なくとも吹出ユニット120が装着されるものであれば良い。
また、上記実施形態では、フレーム枠体2においてフレーム材11,12,13,14が上段フレーム材11,12,13,14として構成され、フレーム材15,16が下段フレーム材15,16として構成される場合を例示した。しかし、これに限られるものではなく、例えば、フレーム材11,12,13,14を下段フレーム材11,12,13,14として構成し、フレーム材15,16を下段フレーム材15,16として構成したものであっても構わない。
また、上記実施形態では、第1支持部材3、第2支持部材4及び第3支持部材5が下段フレーム材に取り付けられる例を説明した。しかし、これに限られるものではなく、第1支持部材3、第2支持部材4及び第3支持部材5が上段フレーム材に取り付けられるものであっても構わない。
また、上記実施形態では、連結部材6が上段フレーム材に取り付けられる例を説明したが、これに限られるものでもない。すなわち、連結部材6は、下段フレーム材に取り付けられるものであっても構わない。この場合、吊り部材9は、フレーム枠体2の下段フレーム材に連結されることになる。
また、上記実施形態では、架台1は、空気調和機本体110、吹出ユニット120及び吸気ユニット130が一体的に組み付けられた空気調和機100をフレーム枠体2の下面側で支持する例を説明した。しかし、これに限られるものでもない。例えば架台1は、空気調和機本体110、吹出ユニット120及び吸気ユニット130が一体的に組み付けられた空気調和機100をフレーム枠体2の上面側で支持するものであっても構わない。
また、上記実施形態では、吊り部材9が取り付けられる天井構造の一例として天井スラブを例示した。しかし、吊り部材9が取り付けられる天井構造は、必ずしも天井スラブに限られない。例えば、天井空間に鋼材などが組み付けられて構成される構造物などが存在する場合は、そのような構造物などに対して吊り部材9が垂下状態に取り付けられていても構わない。上述した架台1は、そのような吊り部材9であっても取り付け可能である。
さらに、上記実施形態では、吊り部材9の一例として、吊りボルトを例示した。しかし、吊り部材9は、必ずしも吊りボルトに限られるものではなく、吊りボルトなどの雄螺子部材とは異なる棒状体であっても構わない。例えば、吊り部材9は、H形鋼や溝形鋼、アングル鋼などの鋼材で構成される支柱状の部材であっても構わない。