JP2019203266A - 保管庫の脚構造および保管庫の固定方法 - Google Patents

保管庫の脚構造および保管庫の固定方法 Download PDF

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美憲 長井
麻由美 胡子
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Abstract

【課題】防犯性に優れ、アンカーボルトの錆びを抑制でき、設置面への固定強度を高めた保管庫の脚構造および保管庫の固定方法を提供する。【解決手段】保管庫1を設置面5に固定するための脚構造であって、保管庫1の床板6に上下方向に貫通形成された作業孔7と、作業孔7の位置に合わせて床板6の下面に取り付けられたパイプ状の脚4と、脚4にその下部の開口を覆って取り付けられた底板8と、底板8に貫通形成されたアンカーボルト用孔9と、アンカーボルト用孔9に保管庫1内から作業孔7を通じて差し込まれて設置面5に固定されるアンカーボルト10と、アンカーボルト10に保管庫1内から作業孔7を通じてネジ込まれる固定ナット11と、を備えている。【選択図】図6

Description

本発明は、防犯性に優れ、アンカーボルトの錆びを抑制でき、設置面への固定強度を高められる保管庫の脚構造および保管庫の固定方法に関する。
保管庫の一種として、一般的な物置の設置構造を、図1(a)および図1(b)に示す。図1(a)に示すように、通常、物置aは、設置面bにコンクリートブロックcを介して載置される。設置面bがコンクリート基礎の場合、図1(b)に示すように、物置aは、断面L字形のアンカープレートdによって、設置面bに固定される。詳しくは、アンカープレートdの上部の長孔eにボルトfが挿通されて物置aにネジ止めされ、アンカープレートdの下部の孔gにアンカーボルトhが挿通されて設置面bに固定される。
一方、自動二輪車、自転車等を保管する保管庫として、特開2005−90166号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。この保管庫の脚構造を図2に示す。図2に示すように、保管庫の床板iには、ボルト孔jが貫通形成されており、ボルト孔jには、設置面(コンクリート基礎)kに固定されたアンカーボルトlが挿通され、アンカーボルトlには、床板iを挟むように上部ナットmと下部ナットnとが螺合されている。これにより、床板(保管庫)iの設置面kへの固定と、床板iの水平調整とを行うことができる。
特開2005−90166号公報
ところで、図1(b)に示す従来の物置aのアンカー構造であると、物置aを設置面bに固定するアンカープレートdが物置aの外部に露出しているため、外部からアンカープレートdを切断して、物置aを設置面bから容易に分離できる。このため、物置aの収容物が物置aごと盗まれる等、防犯(セキュリティー)上の問題が生じる。
一方、図2に示す特許文献1に記載の保管庫の脚構造においても、矢張り、保管庫の床板iを設置面kに固定するアンカーボルトlが保管庫の床板iと設置面kとの間に露出しているため、床板iと設置面kとの隙間からアンカーボルトlを切断できる。このため、保管庫の収容物(自動二輪車等)が保管庫ごと盗まれる可能性がある。
また、アンカーボルトlが、外部に露出しているため、風雨に晒されて錆び、経年劣化が避けられない。錆びたアンカーボルトlは、強風時、保管庫が受ける風力によって破断する可能性が考えられ、耐久性・耐候性が問題となる。
また、保管庫およびその内部の保管物(自動二輪車等)の重量がアンカーボルトlに加わり、地震時の横揺れがアンカーボルトlに剪断力や曲げ応力として加わるため、アンカーボルトlが破断する可能性があり、保管庫の設置面への固定強度が問題となる。
また、アンカーボルトlの頂部および上部ナットmが保管庫の床板iの上面から突出するため、保管庫に収容される保管物(自動二輪車等)を傷付けたり、保管庫内に入る作業員が躓く可能性がある。加えて、保管庫内における保管物のための有効床面積が減少し、見栄えも悪化する。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、外部からアンカーボルトが切断される事態を回避でき、アンカーボルトを風雨から防護でき、地震時の横揺れによってアンカーボルトに加わる剪断力や曲げ応力を軽減でき、アンカーボルトが保管庫の床板の上面から突出しない保管庫の脚構造および保管庫の固定方法を提供することにある。
上述した目的を達成すべく創案された本発明に係る保管庫の脚構造によれば、保管庫を設置面に固定するための脚構造であって、保管庫の床板に上下方向に貫通形成された作業孔と、作業孔の位置に合わせて床板の下面に取り付けられたパイプ状の脚と、脚にその下部の開口を覆って取り付けられた底板と、底板に貫通形成されたアンカーボルト用孔と、アンカーボルト用孔に保管庫内から作業孔を通じて差し込まれて設置面に固定されるアンカーボルトと、アンカーボルトに保管庫内から作業孔を通じてネジ込まれる固定ナットと、を備えたことを特徴とする保管庫の脚構造が提供される。
本発明に係る保管庫の脚構造においては、脚の底板に貫通形成された高さ調節ボルト用孔と、高さ調節ボルト用孔の位置に合わせて底板の上面に取り付けられたナットと、ナットに保管庫内から作業孔を通じてネジ込まれその先端が設置面に押し付けられる高さ調節ボルトと、を備えていてもよい。
本発明に係る保管庫の脚構造においては、高さ調節ボルトの先端が設置面に押し付けられて生じた脚の底板と設置面との間に挿入されるシム板を備えていてもよい。
また、本発明に係る保管庫の固定方法によれば、保管庫の床板に上下方向に貫通形成された作業孔と、作業孔の位置に合わせて床板の下面に取り付けられたパイプ状の脚と、脚にその下部の開口を覆って取り付けられた底板と、底板に貫通形成されたアンカーボルト用孔と、を備えた保管庫を設置面に固定する方法であって、設置面に、保管庫の脚を載置した後、脚の底板のアンカーボルト用孔に、アンカーボルトを保管庫内から作業孔を通じて差し込んで設置面に固定し、アンカーボルト用孔から突出したアンカーボルトに、固定ナットを保管庫内から作業孔を通じてネジ込んで固定する、ことを特徴とする保管庫の固定方法が提供される。
本発明に係る保管庫の固定方法においては、保管庫の床板に上下方向に貫通形成された作業孔と、作業孔の位置に合わせて床板の下面に取り付けられたパイプ状の脚と、脚にその下部の開口を覆って取り付けられた底板と、底板に貫通形成されたアンカーボルト用孔と、脚の底板に貫通形成された高さ調節ボルト用孔と、高さ調節ボルト用孔の位置に合わせて底板の上面に取り付けられたナットと、を備えた保管庫を設置面に固定する方法であって、設置面に、保管庫の脚を載置した後、脚の底板のナットに、高さ調節ボルトを保管庫内から作業孔を通じてネジ込んで、高さ調節用ボルトの先端を設置面に押し付けて床板の水平調整を行い、脚の底板のアンカーボルト用孔に、アンカーボルトを保管庫内から作業孔を通じて差し込んで設置面に固定し、アンカーボルト用孔から突出したアンカーボルトに、固定ナットを保管庫内から作業孔を通じてネジ込んで固定する、ことを特徴とする保管庫の固定方法が提供される。
本発明に係る保管庫の固定方法においては、脚の底板のナットに、高さ調節ボルトを保管庫内から作業孔を通じてネジ込み、高さ調節用ボルトの先端を保管庫の設置面に押し付けて床板の水平調整を行った後、脚の底板と設置面との間に生じた隙間にシム板を挿入するようにしてもよい。
本発明によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)保管庫の床板に形成された作業孔の位置に合わせて床板の下面にパイプ状の脚が取り付けられ、脚の下部の開口に底板が取り付けられ、底板にアンカーボルト用孔が形成され、アンカーボルト用孔にアンカーボルトが保管庫内から作業孔を通じて差し込まれて設置面に固定され、アンカーボルトに固定ナットが保管庫内から作業孔を通じてネジ込まれるので、アンカーボルトおよび固定ナットがパイプ状の脚および脚の底板によって囲まれ、保管庫の外部からアクセスできない状態となる。
(2)このため、保管庫を設置面に固定するアンカーボルトを、保管庫の外部から切断することはできず、且つ、アンカーボルトにネジ込まれた固定ナットを、保管庫の外部から緩めることはできない。すなわち、外部から、保管庫を設置面から切り離すことはできない。よって、保管庫の収容物が保管庫ごと盗まれる事態を回避でき、防犯性(セキュリティ性)が向上する。
(3)アンカーボルトおよび固定ナットが、パイプ状の脚および脚の底板によって覆われた状態となるため、風雨から防護される。よって、アンカーボルトおよび固定ナットの腐食による劣化を回避でき、耐久性および耐候性が向上する。
(4)アンカーボルトに固定ナットをネジ込むことで、脚の底板が設置面に押し付けられた状態となるため、地震時の横方向(水平方向)の揺れ力を脚の底板と設置面との摩擦力で受けることができる。よって、地震時の横揺れによってアンカーボルトに加わる剪断力や曲げ応力を軽減でき、アンカーボルトの破断を回避でき、保管庫の設置面に対する設置強度を向上できる。
(5)アンカーボルトおよび固定ナットが、保管庫の床板の下面に取り付けられたパイプ状の脚の内部に収容された状態となるので、床板の上面から突出することはなく、保管物を傷付けたり、保管庫内に入る作業員が躓く可能性を回避できる。また、保管庫内の実質的な有効床面積がアンカーボルトや固定ナットによって減少することは無く、見栄えも向上する。
(6)アンカーボルトおよび固定ナットを収容するパイプ状の脚が、床板に形成された作業孔の位置に合わせて床板の下面に取り付けられているので、アンカーボルトを設置面に固定する作業、およびアンカーボルトに固定ナットをネジ込む作業を、床板に形成された作業孔を通じて保管庫の内部からのみで行うことができる。よって、保管庫の外部からの作業を併せて行う必要がある場合(図2の従来例のナットm、n参照)と比べると、保管庫の設置作業を効率化でき、設置時間を短縮化できる。
従来例を示す物置の設置状態を示す説明図であり、図1(a)は設置された物置の斜視図、図1(b)は物置の固定構造を示す図1(a)の部分拡大図である。 別の従来例を示す保管庫の脚構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態を示す保管庫を下方から見上げた説明図である。 本実施形態に係る保管庫の脚構造を示す部分破断斜視図である。 本実施形態に係る保管庫の固定方法を示す工程図であり、図5(a)は第1工程図、図5(b)は第2工程図、図5(c)は第3工程図を示す。 保管庫の固定方法の続きを示す工程図であり、図6(d)は第4工程図、図6(e)は第5工程図を示す。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(保管庫1)
図3に、本発明の一実施形態に係る脚構造を備えた保管庫1を示す。この保管庫1は、外観が略直方体形状を呈し、左側の扉2を開いて自動二輪車や自転車等を収容するものである。この保管庫1は、両側面、扉側面2および反扉側面に透明ガラス3が嵌め込まれており、内部が見えるようになっていて、内部に収容された自動二輪車等のショーケースを兼ねている。保管庫1の底面(床板6の下面)の四隅には、保管庫1を設置面に設置する際、保管庫1および内部に収容された自動二輪車等の重量を支持する脚4が設けられている。
(保管庫1の脚構造の概要)
図4、図5(a)に示すように、本実施形態に係る保管庫1の脚構造は、保管庫1を設置面5に固定するための脚構造であって、保管庫1の床板6に上下方向に貫通形成された作業孔7と、作業孔7の位置に合わせて床板6の下面に取り付けられたパイプ状の脚4と、脚4にその下部の開口を覆って取り付けられた底板8と、底板8に貫通形成されたアンカーボルト用孔9とを備えている。また、この保管庫1の脚構造は、図6(d)、図6(e)に示すように、アンカーボルト用孔9に保管庫1内から作業孔7を通じて差し込まれて設置面5に固定されるアンカーボルト10と、アンカーボルト10に保管庫1内から作業孔7を通じてネジ込まれる固定ナット11と、を備えている。
また、本実施形態に係る保管庫の脚構造においては、図4、図5(a)に示すように、脚4の底板8に貫通形成された高さ調節ボルト用孔12と、高さ調節ボルト用孔12の位置に合わせて底板8の上面に取り付けられたナット13と、図5(b)に示すように、ナット13に保管庫1内から作業孔7を通じてネジ込まれその先端が設置面5に押し付けられる高さ調節ボルト14とを備えており、また、図5(b)、図5(c)に示すように、高さ調節ボルト14の先端が設置面5に押し付けられて生じた脚4の底板8と設置面5との間に挿入されるシム板15を備えている。
これら高さ調節ボルト用孔12、ナット13、高さ調節ボルト14、シム板15は、設置面5の傾斜に応じて保管庫1の床板6の水平調整を行うために設けられている。すなわち、保管庫1が設置される設置面5がコンクリート基礎等の場合、設置面5には雨水等の排水のため傾斜(スロープ)が形成されている。このため、保管庫1を設置面5に単に載置したのみでは、保管庫1の水平が保てない。上述した高さ調節ボルト用孔12、ナット13、高さ調節ボルト14、シム板15によって、後述するように、設置面5の傾斜方向に対する保管庫1の設置向きに拘わらず、保管庫1の水平を確保できる。なお、保管庫1を室内に設置する場合等、設置面5の水平精度が高く、床板6の水平調整が不要な場合、高さ調節ボルト用孔12、ナット13、高さ調節ボルト14、シム板15は、省略できる。
以下、脚構造の各構成要素について説明し、併せて、保管庫1の設置方法について述べる。
(作業孔7)
図3に示すように、保管庫1の床板6は、略長方形状に形成されている。なお、床板6の下面には、実際には、角パイプを格子状に組んだ補強材が溶接等によって取り付けられているが、本発明とは直接関係ないため図示省略する。図4、図5(a)に示すように、床板6は、鋼製のベース板6aとその上に敷設されたステンレス製の化粧板6bとから構成されている。ベース板6aと化粧板6bとは、例えばタッピングスクリューのような固定手段によって固定されている。なお、床板6は、二重構造に限られず、一重構造でもよい。
図4に示すように、略長方形状の床板6の四隅には、脚4が取り付けられる位置に合わせて、作業孔7が上下方向に貫通して形成されている。作業孔7は、ベース板6aに形成された作業孔7aと、化粧板6bに形成された作業孔7bとからなる。図5(a)に示すように、ベース板6aの作業孔7aは化粧板6bの作業孔7bより一回り小さく、化粧板6bの作業孔7bを打ち抜いて或いは化粧板6bに作業孔7bをレーザー加工することによって得られた蓋板16が、化粧板6bの作業孔7b内に嵌め込まれ、ベース板6aに載置されるようになっている。なお、蓋板16は、別途製作してもよい。また、作業孔7(7a、7b)の形状は、図4に示すように、陸上トラック型に限られず、楕円、円、長方形でも構わない。
(脚4)
図4、図5(a)に示すように、床板6(ベース板6a)の下面には、作業孔7(作業孔7a)の位置に合わせて、作業孔7を内包するように形成されたパイプ状の脚4が取り付けられている。脚4と床板6とは、溶接やロウ付け等によって接合され、接合部にシリコン等のコーキング材が塗布充填され、止水性が保たれている。なお、全周を溶接等することで止水性が確保できれば、コーキング材は不要である。脚4の形状は、図4に示すように、断面長方形の角パイプに限られず、断面楕円、円、陸上トラック型のパイプでも構わない。
(底板8)
図4、図5(a)に示すように、脚4の下部の開口には、底板8が取り付けられている。脚4と底板8とは、溶接等によって接合され、接合部にシリコン等のコーキング材が充填され、止水性が保たれている。なお、全周を溶接等することで止水性が確保できれば、コーキング材は不要である。底板8の形状は、図4に示すように、長方形の板状に限られず、楕円、円、陸上トラック型の板材でも構わない。
(アンカーボルト用孔9、高さ調節ボルト用孔12、ナット13)
図4、図5(a)に示すように、脚4の底板8には、アンカーボルト用孔9が上下方向に貫通形成されている。また、脚4の底板8には、アンカーボルト用孔9に隣接して、高さ調節ボルト用孔12が上下方向に貫通形成されており、脚4の底板8の上面には、高さ調節ボルト用孔12の位置に合わせてナット13が溶接等によって取り付けられている。
(高さ調節ボルト14、水平調整)
図5(b)に示すように、ナット13には、保管庫1内から作業孔7を通じて高さ調節ボルト14がネジ込まれ、その先端が設置面(コンクリート基礎等)5に押し付けられる。詳しくは、図3に示す保管庫1を設置面5に載置した後、図4に示す保管庫1の床板6の上面に図示しない水平器(水準器)を載せ、水平器によって床板6の水平を確認しながら、底板6の四隅に配置された各脚4の高さ調節ボルト14(図5(b)参照)のねじ込み量を調節し、底板6と設置面5とのクリアランスを調節する。
これにより、設置面(コンクリート基礎等)5に傾斜があったとしても、その傾斜方向に対する保管庫1の設置向きに拘わらず、保管庫1を水平に設置できる。また、設置面5に凹凸があっても保管庫1を水平に設置できる。なお、高さ調節ボルト14の先端で設置面(コンクリート基礎等)5が削られてしまう場合には、市販の水平出し専用のボルトを使用することで対応できる。
(シム板15)
図5(b)、図5(c)に示すように、高さ調節ボルト14の先端が設置面5に押し付けられることで生じた脚4の底板8と設置面5との隙間には、シム板15が挿入される。シム板15によって保管庫1の重量を支持できるため、高さ調節ボルト14に加わる保管庫1の重量を軽減できる。シム板15は、厚さが異なったものを複数種類用いてもよく、同じ厚さのものを重ねて用いてもよい。シム板15は、脚4の底板8の四辺(周縁)を囲むように挿入することが好ましい。シム板15による荷重支持面積が稼げるので重量を分散支持でき、設置面5に沿って流れる雨水等が高さ調節ボルト14およびアンカーボルト10(図6(e)参照)に付着する事態を抑えられるからである。なお、コーキング材を塗布充填して止水するようにしてもよい。
(アンカーボルト10)
高さ調節ボルト14およびシム板15によって保管庫1が水平調整された後、図5(c)に示すように、アンカーボルト用孔9には、ドリル(電動ハンドドリル等)17が保管庫1内から作業孔7を通じて差し込まれ、設置面(コンクリート基礎等)5にアンカーボルト10(図6(d)参照)の径に応じたアンカー孔18が穿設される。その後、図6(d)に示すように、アンカーボルト用孔18には、アンカーボルト10が保管庫1内から作業孔7を通じて差し込まれ、設置面5のアンカー孔18に固定される。
アンカーボルト10は、アンカー孔18に差し込まれるアンカーロッド10aと、アンカーロッド10aの上面に一体的に設けられたネジ棒10bと、ネジ棒10bおよびアンカーロッド10aの内部に上下方向スライド自在に収容された打込ピン10cとからなる。ネジ棒10bにロッド状の打込治具19の下面に形成された孔が差し込まれ、打込ピン10cの頂部が打込治具19の孔の天井面に当接した状態で、作業孔7から上方に突出した打込治具19の頂部を保管庫1内にてハンマー20で叩くことで、下降する打込ピン10cによってアンカーロッド10aの下部のスリットが開かれ、アンカーロッド10が設置面5に固定される。なお、アンカーロッド10とアンカー孔18との間に接着剤を介在させてもよい。
(固定ナット11)
図6(e)に示すように、設置面5に固定されたアンカーボルト10のネジ棒10bには、固定ナット11が保管庫1内から作業孔7を通じてネジ込まれる。これにより、アンカーボルト10に反力を取って固定ナット11が底板8の上面に押し付けられ、底板8の下面がシム板15を介して設置面5に押し付けられ、保管庫1が設置面5に固定される。最後に、作業孔7(作業孔7b)に蓋板16を嵌め込み、設置作業終了となる。
なお、シム板15によって荷重支持がなされていれば、保管庫1の水平出調整を行った高さ調節ボルト14は、ナット13から取り外しても構わない。但し、底板8に形成された高さ調節用孔12から雨水等が脚の内部に浸入する可能性を排除するため、ナット13にネジ付きのキャップを装着することが好ましい。
(作用・効果)
図6(e)に示すように、保管庫1の床板6に形成された作業孔7の位置に合わせて床板6の下面にパイプ状の脚4が取り付けられ、脚4の下部の開口に底板8が取り付けられ、底板8にアンカーボルト用孔9が形成され、アンカーボルト用孔9にアンカーボルト10が保管庫1内から作業孔7を通じて差し込まれて設置面5に固定され、アンカーボルト10に固定ナット11が保管庫1内から作業孔7を通じてネジ込まれるので、アンカーボルト10および固定ナット11がパイプ状の脚4および脚4の底板8によって囲まれ、保管庫1の外部からアクセスできない状態となる。
このため、保管庫1を設置面5に固定するアンカーボルト10を、保管庫1の外部から切断することはできず、且つ、アンカーボルト10にネジ込まれた固定ナット11を、保管庫1の外部から緩めることはできない。すなわち、保管庫1の外部から、保管庫1を設置面5から切り離すことはできない。よって、保管庫1の収容物(自動二輪車、自転車等)が保管庫1ごと盗まれる事態を回避でき、防犯性(セキュリティ性)が向上する。
図6(e)に示すように、アンカーボルト10および固定ナット11が、パイプ状の脚4および脚4の底板8によって覆われた状態となるため、風雨から防護される。よって、アンカーボルト10および固定ナット11の腐食による劣化を回避でき、耐久性および耐候性が向上する。すなわち、錆びたアンカーボルト10は、強風時、保管庫1が受ける風力によって破断する可能性が考えられるが、このような事態を回避でき、保管庫1を長期間に亘って安定して設置面5に固定できる。
図6(e)に示すように、アンカーボルト10に固定ナット11をネジ込むことで、脚4の底板8がシム板15を介して設置面5に押し付けられた状態となるため、地震時の横方向(水平方向)の揺れ力を脚4の底板8とシム板15と設置面5との間の摩擦力で受けることができる。よって、地震時の横揺れによってアンカーボルト10に加わる剪断力や曲げ応力を、図2に示す従来例と比べて軽減でき、アンカーボルト10の破断を抑制でき、保管庫1を強い保持力で設置面5に固定できる。
図6(e)に示すように、アンカーボルト10および固定ナット11は、保管庫1の床板6の下面に取り付けられたパイプ状の脚4の内部に収容された状態となるので、床板6の上面から突出することはない。よって、アンカーボルト10および固定ナット11によって保管物が傷付くことを回避でき、保管庫1内に入る作業員がアンカーボルト10および固定ナット11に躓く事態を回避できる。また、保管庫1内の実質的な有効床面積がアンカーボルト10や固定ナット11によって減少することは無い。また、蓋板16を作業孔7(作業孔7b)に装着することで、床板6の化粧板6bが全面的に平坦となり、見栄えも向上する。
図6(e)に示すように、アンカーボルト10および固定ナット11を収容するパイプ状の脚4が、床板6に形成された作業孔7の位置に合わせて床板6の下面に取り付けられているので、アンカーボルト10を設置面5に固定する作業、およびアンカーボルト10に固定ナット11をネジ込む作業を、床板6に形成された作業孔7を通じて保管庫1の内部からのみで行うことができる。よって、保管庫1の外部からの作業を併せて行う必要がある場合(図2の従来例ののナットm、n参照)と比べると、保管庫1の設置作業を効率化でき、設置時間を短縮化できる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例または修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、本発明の保管庫1の概念には、自動二輪車等を保管する保管庫の他、一般的な保管庫、ショーケース(博物館用等)、物置、倉庫等が含まれる。また、作業孔7に嵌め込まれる蓋板16は、床板6(化粧板6b)の上面と面一にならなくても構わず、蓋板16の周縁に段差を形成して作業孔7に嵌め込むようにしてもよい。
本発明は、防犯性に優れ、アンカーボルトの錆びを抑制でき、設置面への固定強度を高めた保管庫の脚構造および保管庫の固定方法に利用できる。
1 保管庫
4 脚
5 設置面
6 床板
7 作業孔
8 底板
9 アンカーボルト用孔
10 アンカーボルト
11 固定ナット
12 高さ調節ボルト用孔
13 ナット
14 高さ調節ボルト
15 シム板

Claims (6)

  1. 保管庫を設置面に固定するための脚構造であって、
    保管庫の床板に上下方向に貫通形成された作業孔と、
    該作業孔の位置に合わせて前記床板の下面に取り付けられたパイプ状の脚と、
    該脚にその下部の開口を覆って取り付けられた底板と、
    該底板に貫通形成されたアンカーボルト用孔と、
    該アンカーボルト用孔に前記保管庫内から前記作業孔を通じて差し込まれて前記設置面に固定されるアンカーボルトと、
    該アンカーボルトに前記保管庫内から前記作業孔を通じてネジ込まれる固定ナットと、を備えたことを特徴とする保管庫の脚構造。
  2. 前記脚の底板に貫通形成された高さ調節ボルト用孔と、
    該高さ調節ボルト用孔の位置に合わせて前記底板の上面に取り付けられたナットと、
    該ナットに前記保管庫内から前記作業孔を通じてネジ込まれその先端が前記設置面に押し付けられる高さ調節ボルトと、を備えたことを特徴とする請求項1記載の保管庫の脚構造。
  3. 前記高さ調節ボルトの先端が前記設置面に押し付けられて生じた前記脚の底板と前記設置面との間に挿入されるシム板を備えた、ことを特徴とする請求項2に記載の保管庫の脚構造。
  4. 保管庫の床板に上下方向に貫通形成された作業孔と、
    該作業孔の位置に合わせて前記床板の下面に取り付けられたパイプ状の脚と、
    該脚にその下部の開口を覆って取り付けられた底板と、
    該底板に貫通形成されたアンカーボルト用孔と、を備えた保管庫を設置面に固定する方法であって、
    前記設置面に、前記保管庫の脚を載置した後、
    該脚の底板のアンカーボルト用孔に、アンカーボルトを前記保管庫内から前記作業孔を通じて差し込んで前記設置面に固定し、
    前記アンカーボルト用孔から突出した前記アンカーボルトに、固定ナットを前記保管庫内から前記作業孔を通じてネジ込んで固定する、ことを特徴とする保管庫の固定方法。
  5. 保管庫の床板に上下方向に貫通形成された作業孔と、
    該作業孔の位置に合わせて前記床板の下面に取り付けられたパイプ状の脚と、
    該脚にその下部の開口を覆って取り付けられた底板と、
    該底板に貫通形成されたアンカーボルト用孔と、
    前記脚の底板に貫通形成された高さ調節ボルト用孔と、
    該高さ調節ボルト用孔の位置に合わせて前記底板の上面に取り付けられたナットと、を備えた保管庫を設置面に固定する方法であって、
    前記設置面に、前記保管庫の脚を載置した後、
    該脚の底板のナットに、高さ調節ボルトを前記保管庫内から前記作業孔を通じてネジ込んで、前記高さ調節用ボルトの先端を前記設置面に押し付けて前記床板の水平調整を行い、
    前記脚の底板のアンカーボルト用孔に、アンカーボルトを前記保管庫内から前記作業孔を通じて差し込んで前記設置面に固定し、
    前記アンカーボルト用孔から突出した前記アンカーボルトに、固定ナットを前記保管庫内から前記作業孔を通じてネジ込んで固定する、ことを特徴とする保管庫の固定方法。
  6. 前記脚の底板のナットに、前記高さ調節ボルトを前記保管庫内から前記作業孔を通じてネジ込み、前記高さ調節用ボルトの先端を前記保管庫の設置面に押し付けて前記床板の水平調整を行った後、前記脚の底板と前記設置面との間に生じた隙間にシム板を挿入するようにした、ことを特徴とする請求項5に記載の保管庫の固定方法。
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