JP5682983B1 - 木造住宅及び小規模建築物の上部開放型開口部を有する基礎における開口補強工法 - Google Patents
木造住宅及び小規模建築物の上部開放型開口部を有する基礎における開口補強工法 Download PDFInfo
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Description
外周部基礎(4)と内部基礎(5)の上部には床下換気用の通気層(17)があり、その上部に木製土台(1)が配置されアンカーボルト(3)によって外周部基礎(4)又は内部基礎(5)に固定される。
通気層(17)には部分的に木製土台(1)を支持する為のパッキン材(2)が配置される事により通気層(17)を確保している。
連続した内部基礎(5)の一部に上部開放型の開口部(11)が形成される事は、内部基礎(5)の断面欠損となり、基礎の強度低下の要因となる。
内部基礎(5)に上部開放型開口部(11)が形成される事での強度低下を防止する為に欠損部と同等の断面性能を有する地中梁を上部開放型開口部(11)の下部に形成する(図3)事での補強方法が推奨されている。(非特許文献1及び非特許文献3)
しかし、作業工程の遅延又は材料費の増加及び作業手間の増加などの理由から補強方法としては浸透していない。
しかし、上部開放型開口部(11)の補強筋を算定した場合、基礎スラブ(6)のみでは基礎梁の断面積が小さい為、必要な鉄筋量が配置する事ができず補強不可能となる。よって地中梁を上部開放型開口部(11)下部に設けた上で鉄筋による補強を行う事が必要である。
また、住宅の品質確保の促進等に関する法律による住宅性能表示制度及び長期優良住宅の促進に関する法律又はそれらの法律による基準に準拠した制度の中では、基礎梁に作用する長短期応力が基礎梁の許容応力度を超えない事を確認する必要がある。
非特許文献4では、欠損部の断面で構造検討を行う必要があるという考え方も示されている事から上部開放型開口部(11)の開口補強として鉄筋のみで補強した場合、大きな荷重負担が必要な箇所については強度不足となる場合があり問題となっている。
上部開放型開口部周辺を9mm以上の鉄筋で補強(図5)した場合(非特許文献5)でも、基礎より上部の建物荷重を負担する割合が大きい上部開放型開口部に関しては、基礎の強度不足となる場合がある。
また、人通口の様な上部開放型開口部がある事で基礎の強度低下が起こる理由として、基礎の中間部をくり抜く様な開口(図5-20)とは違い、上部開放型の開口の為、地反力と呼ばれる下からの長期荷重に対し基礎上側に作用する引張力を負担する事ができず、強度不足に陥る。
特許文献2では、木製土台の一部を金属製に変え基礎上部を補強する方法であるが、基礎と木製土台との間に床下換気用の通気層がある場合の効果が考慮されておらず、また木製土台に直接床合板を配置する工法の場合は床合板を留め付ける為の釘どめを行う事ができない。
本発明による開口補強は、内部基礎(5)に人通口として形成される上部開放型開口部(11)の上部に取り付けられる補強工法であって、外部基礎(4)及び内部基礎(5)と木製土台(1)との間に床下換気用の通気層(17)として設けられる範囲に金属製の補強金物(13)を設ける事を特徴とするものである。
鉄筋コンクリート造の基礎本体と同等の耐力を見込んだ補強方法(特許文献1)では、大きな補強となり新規に建設する現場での対応が難しくなるが、本発明は、設置が簡潔でかつ現状のままの基礎形状で補強ができ、鉄筋のみによる補強工法との併用も可能である為、より大きな荷重負担が可能となり木造住宅及び小規模建築物の基礎補強として扱いやすく、そして建物全体の安全性向上へつながる。
本発明による開口補強工法は、木造住宅及び小規模建築物の土台通気工法(基礎パッキン工法)におけるべた基礎の基礎立ち上がり部分に適宜に設けられた人通口と呼ばれる上部開放型開口部(11)に対し利用できるものである。
べた基礎は、基礎スラブ(6)と外部基礎(4)及び内部基礎(5)が一体となった鉄筋コンクリート造の構造体であり外周基礎(4)及び内部基礎(5)は連続した壁状の形態をとる。
本発明は、べた基礎を構成する鉄筋の種類及びコンクリート強度に影響される事なく適用可能である。
人通口である開口部は上部が開放された方形上の開口部(11)である。内部基礎(5)と木製土台(1)の間に床下換気用の通気層(17)があり、その通気層(17)に木製土台(1)を支持する為の基礎パッキン(2)が部分的に配置されている。本発明は開口部(11)の上部であり基礎パッキン(2)の配置されていない通気層(17)部分に設置するものである。内部基礎(5)の上部に補強金物(13)が直接コンクリート面に接触しない様にあらかじめアンカーボルト(3)用の貫通孔を設けた緩衝材(18)を配置する。緩衝材(18)の上部に補強金物(13)を配置し座金(14)及びナット(16)を使用し、内部基礎(5)に埋設固定されているアンカーボルト(3)に緊結する。それにより内部基礎(5)と一体となる。補強金物(13)の上部に木製土台(1)が配置されるが、あらかじめ本発明を固定する為のアンカーボルト(3)の位置と同じ位置を座彫り(15)する。木製土台(1)の座彫り(15)部分に応力が集中しない様に補強金物(13)と木製土台(1)との隙間にパッキン材(9及び10)を配置し、木製土台(1)を設置する。
以上の様に簡易に設置できかつ上部開放型開口部(11)部分の強度低下を抑制する事ができる。
2 基礎パッキン
3 アンカーボルト
4 外周基礎梁
5 内部基礎梁
6 基礎スラブ
7 砕石
8 床合板
9 パッキン
10 パッキン
11 上部開放型開口部
12 鉄筋
13 補強金物
14 座金
15 座彫り
16 ナット
17 通気層
18 緩衝材
19 地中梁
20 上部閉塞型人通口
Claims (3)
- 鉄筋コンクリート造基礎の適宜の箇所に設けられる上部開放型の開口部の上部に取り付けられる補強金物を用いて前記開口部を補強する開口補強工法であって、前記補強金物が前記鉄筋コンクリート造基礎と木製土台との間にある通気層の範囲に設置され、前記補強金物がコンクリートと接する部分全体に緩衝材を配置して成る事を特徴とする開口補強工法
- 前記鉄筋コンクリート造基礎に埋設固定されたアンカーボルトと前記補強金物を緊結固定して成る事を特徴とする請求項1の開口補強工法
- 前記補強金物と前記木製土台との間にパッキン材を配置する事を特徴とする請求項1又は2の開口補強工法
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JP2013249691A JP5682983B1 (ja) | 2013-12-02 | 2013-12-02 | 木造住宅及び小規模建築物の上部開放型開口部を有する基礎における開口補強工法 |
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