JP2019196477A - 硬化性組成物及び硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化性に優れ、且つ硬化物の表面のべたつきが少なく、耐疲労性に優れる硬化性組成物の提供。【解決手段】1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体と、加水分解によりシラノールを生成するシリコン化合物とを含み、前記オキシアルキレン重合体の100質量部に対して、前記シリコン化合物の1.0質量部以上4.0質量部未満を含む、硬化性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、反応性ケイ素基を有する重合体を含む硬化性組成物、及びその硬化物に関する。
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体を含む液状の硬化性組成物は、触媒による加水分解反応等によって硬化し、柔軟なゴム状硬化物を形成する。このような硬化物は、シーリング材、接着剤、コーティング剤等として広く使用されている。
特許文献1には、硬化性、硬化後の伸び、耐久性、表面のベタツキ抑制が良好な硬化性組成物が記載されている。この硬化性組成物は、オキシアルキレン重合体を主鎖として2〜3つの末端を有し、各末端に1.0個以下の反応性ケイ素基が導入された重合体(A)と、加水分解によりトリメチルシラノールを発生する化合物(B)の2種以上とを含む。化合物(B)の組み合わせ及び配合比によって、上記の良好な性質を調整することが可能とされている。さらに、重合体(A)100質量部に対して化合物(B)を2質量部超で含むと硬化性が著しく悪化することが示されている(試験No.31)。
特許文献2には、硬化性、硬化後の柔軟性、復元率が良い硬化性組成物の提供を課題とした発明が記載されている。この硬化性組成物の一例として、オキシアルキレン重合体等の主鎖を有する重合体の2つの末端の各々に、平均して1.0個より多い反応性ケイ素基を備えた重合体(A)と、加水分解によりシラノールを発生する化合物(B)を含むものが記載されている。具体的には、重合体(A)又は比較の重合体100質量部に対して化合物(B)を0.75質量部で含む硬化性組成物が記載されている(実施例1,3及び比較例2,4,5)。特許文献2で用いられた化合物(B)の配合量は、特許文献1で良好とされた配合量の範囲内であり、特許文献1で示されている様な硬化性の悪化を回避するために化合物(B)の配合量を低く抑えている。
特開2015−10162号公報 特開2015−105323号公報
近年、戸建て住宅の耐用年数の向上に伴い、シーリング材には従来よりも長期の耐久性(すなわち耐疲労性)の向上が要求されている。この際、施工期間の短縮の点から、硬化物の硬化性が従来と同等以上であること、硬化後のシーリング材の表面を清浄に保つ点から、硬化物の表面のべたつきが少ないこと、も求められる。
本発明は、硬化性に優れ、且つ硬化物の表面のべたつきが少なく、耐疲労性に優れる硬化性組成物を提供する。
[1] 1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの下式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体と、加水分解により下式Zで表されるシラノールを生成するシリコン化合物とを含み、前記オキシアルキレン重合体の100質量部に対して、前記シリコン化合物の1.0質量部以上4.0質量部未満を含む、硬化性組成物。
−SiX3−a (式1)
SiOH (式Z)
[式1中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。式Z中、Lはそれぞれ独立に、置換若しくは非置換の1価の炭化水素基又は水素原子を示す。]
[2] 前記オキシアルキレン重合体の少なくとも1つの主鎖末端が下式2で表される原子団である、[1]に記載の硬化性組成物。
Figure 2019196477
[式中、R,Rはそれぞれ独立に2価の炭素数1〜6の結合基を示し、結合基中の炭素原子に結合している原子は、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子である。R,Rはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を示す。nは1から10の整数を示す。Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Yはそれぞれ独立に水酸基又は加水分解性基を示す。bは1〜3の整数である。Rが複数存在する場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。Yが複数存在する場合、Yは互いに同一でも異なってもよい。]
[3] 前記オキシアルキレン重合体の主鎖末端における末端基は、前記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基、又は不飽和基のいずれかである、[1]又は[2]に記載の硬化性組成物。
[4] 前記オキシアルキレン重合体は1分子中に主鎖末端を2個有し、各主鎖末端に上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を2個有する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[5] 主鎖末端における末端基が上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基、又は不飽和基のいずれかであり、1つの主鎖末端に平均して上記式1で表される反応性ケイ素基を0.5個より多く1.0個以下有するオキシアルキレン重合体をさらに含む、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[6] 1つの主鎖末端における末端基が不活性な1価の有機基であり、1分子中の個々の主鎖末端に平均して前記式1で表される反応性ケイ素基を0個超0.5個以下有するオキシアルキレン重合体をさらに含む、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[7] 前記シリコン化合物は、フェノキシトリメチルシラン、トリメチロールプロパントリス(トリメチルシリル)エーテル、テトラメチルジシラザン及びヘキサメチルジシラザンからなる群より選ばれる1種以上である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[8] シーリング材用途である、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
[9] [1]〜[8]のいずれか一項に記載の硬化性組成物の硬化物。
本発明の硬化性組成物は、硬化性に優れ、且つ硬化物の表面のべたつきが少なく、耐疲労性に優れる。
本発明のシーリング材用組成物によれば、硬化性に優れるので施工期間の長期化を防ぐことができ、硬化後のシーリング材の表面のべたつきが少ないので土埃が付きにくく、耐疲労性に優れるので、住宅などの建築の耐用年数を延すことができる。
本明細書における用語の定義は以下である。
「〜」で表される数値範囲は、〜の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
重合体を構成する「単位」とは単量体の重合により直接形成された原子団を意味する。
「オキシアルキレン重合体」とは、アルキレンオキシド単量体に基づく単位から形成される重合鎖を有する重合体を意味する。
「主鎖末端」とは、主鎖を構成する末端の原子に結合している原子団を意味する。
「(メタ)アクリル酸エステル重合体」とは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく単位から形成される重合鎖を有する重合体を意味する。
「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及びメタクリル酸の一方又は両方を意味する。
末端基としての「不飽和基」は、炭素−炭素不飽和結合を含む1価の基である。
「活性水素含有基」は、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、第二級アミノ基、ヒドラジド基及びスルファニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である。
「活性水素」とは、上記活性水素含有基に基づく水素原子である。
「シリル化率」は、重合体の主鎖末端に導入された、反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基の数の合計に対する上記反応性ケイ素基の数の割合である。シリル化率の値はNMR分析によって測定できる。また、後述のシリル化剤により、重合体の主鎖末端に上記反応性ケイ素基を導入する際の、主鎖末端における末端基の数に対する添加した上記シリル化剤のシリル基の数の割合(モル%)でもよい。
「シリル化剤」とは、活性水素含有基又は不飽和基と反応する官能基と反応性ケイ素基とを有する化合物を意味する。
数平均分子量(以下、「Mn」と記す)及び重量平均分子量(以下、「Mw」と記す)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によって得られるポリスチレン換算分子量である。分子量分布は、MwとMnより算出した値であり、Mnに対するMwの比率である。
本発明の硬化性組成物は、1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの下式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体(以下、「重合体A」という。)と、加水分解されると後述の下記式Zで表されるシラノールを生成するシリコン化合物(以下、「シリコン化合物Z」という。)と、を含む。
<反応性ケイ素基>
反応性ケイ素基は、下式1で表わされる。反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成して架橋し得る。シロキサン結合を形成する反応は硬化触媒によって促進される。
−SiX3−a 式1
式1において、Rは炭素数1〜20の1価の有機基を示す。Rは加水分解性基を含まない。
Rは、炭素数1〜20の炭化水素基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、α−クロロアルキル基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、α−クロロメチル基、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基及びトリフェニルシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。反応性ケイ素基を有する重合体の硬化性と安定性のバランスが良い点からメチル基又はエチル基が好ましい。硬化物の硬化速度が速い点からα−クロロメチル基が好ましい。容易に入手できる点からメチル基が特に好ましい。
式1において、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。
加水分解性基としては、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、スルファニル基、アルケニルオキシ基が例示できる。
加水分解性が穏やかで取扱いやすい点からアルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましい。アルコキシ基がメトキシ基又はエトキシ基であると、シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成しやすく、硬化物の物性値が良好となりやすい。
式1において、aは1〜3の整数を示す。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
本発明の硬化性組成物の硬化性、硬化後の耐疲労性、表面のべたつき抑制等の効果をより一層高める点から、aは1又は2が好ましく、aは2がより好ましい。
式1で表される反応性ケイ素基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、トリス(2−プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、(α−クロロメチル)ジメトキシシリル基、(α−クロロメチル)ジエトキシシリル基が例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基が好ましく、ジメトキシメチルシリル基及びトリメトキシシリル基がより好ましい。
重合体Aの主鎖構造は、直鎖状であることが好ましく、分岐鎖を有していてもよい。重合体Aの主鎖は、重合体Aを構成する単位が20個以上連鎖した部位を主鎖と見なす。したがって、分岐鎖の分岐点から延びる鎖の両方を主鎖とみなす場合もある。分岐点は主鎖の末端とは見なさない。
重合体Aの主鎖は、1種以上のアルキレンオキシド単量体の重合により形成されたオキシアルキレン重合体からなる重合鎖である。2種以上のアルキレンオキシド単量体の重合により形成された共重合鎖である場合、それらのアルキレンオキシド単量体は、ブロック重合体を形成していてもよくランダム重合体を形成していてもよい。
オキシアルキレン重合体からなる重合鎖として、エチレンオキシド単量体からなる重合鎖、プロピレンオキシド単量体からなる重合鎖、ブチレンオキシド単量体からなる重合鎖、テトラメチレンオキシド単量体からなる重合鎖、エチレンオキシド単量体とプロピレンオキシド単量体の共重合鎖、プロピレンオキシド単量体とブチレンオキシド単量体の共重合鎖が例示できる。特にプロピレンオキシド単量体からなる重合鎖が好ましい。
重合体Aの少なくとも1つの主鎖末端が、下式2で表される原子団であることが好ましい。
Figure 2019196477
式2において、R,Rはそれぞれ独立に2価の炭素数1〜6の結合基を示し、結合基中の炭素原子に結合している原子は、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子である。
、Rとしては−CH−、−C−、−C−、−C−、−C10−、−C12−、−C(CH−、−CH−O−CH−、−CH−O−CH−O−CH、−C=C−、−C≡C−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−CH=N−、−CH=N−N=CH−が例示できる。
は−CHOCH−、−CHO−、−CH−が好ましく、―CHOCH−がより好ましい。
は、−CH−、−C−が好ましく、−CH−がより好ましい。
式2において、R,Rはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を示す。上記炭化水素基としては、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。
直鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が例示できる。
分岐状のアルキル基としては、イソプロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、2−メチルブチル基、2−エチルブチル基、2−プロピルブチル基、3−メチルブチル基、3−エチルブチル基、3−プロピルブチル基、2−メチルペンチル基、2−エチルペンチル基、2−プロピルペンチル基、3−メチルペンチル基、3−エチルペンチル基、3−プロピルペンチル基、4−メチルペンチル基、4−エチルペンチル基、4−プロピルペンチル基、2−メチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、3−プロピルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、4−プロピルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、5−エチルヘキシル基、5−プロピルヘキシル基が例示できる。
、Rは、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
式2において、nは1〜10の整数を示す。nは1〜7が好ましく、1〜5がより好ましく、1がさらに好ましい。
式2において、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Yはそれぞれ独立に水酸基又は加水分解性基を示す。bは1〜3の整数である。Rが複数存在する場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。Yが複数存在する場合、Yは互いに同一でも異なってもよい。
式2のRは、式1のRと同様である。
式2のYは、式1のXと同様である。
式2のbは式1のaと同様である。
重合体AのMnは3,000〜100,000が好ましく、4,000〜50,000がより好ましく、5,000〜30,000がさらに好ましい。Mnが上記範囲の下限値以上であると、重合体Aの質量あたりの反応性ケイ素基の導入量が多くなりすぎず、製造コストの点で好ましい。上限値以下であると、粘度が充分に低くなり作業性に優れやすい。
重合体Aの分子量分布は1.80以下が好ましく、1.50以下がより好ましく、1.40以下がさらに好ましく、1.20以下が特に好ましい。分子量分布が上記上限値以下であると、硬化物の耐疲労性が向上しやすい。
重合体Aの1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数は、80個以下が好ましく、50個以下がより好ましく、40個以下がさらに好ましい。
上記1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数は、1個以上が好ましく、4個以上がより好ましく、10個以上がさらに好ましく、20個以上が特に好ましい。
上記2価以上の原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子およびケイ素原子から選ばれる1種以上の原子が好ましく、炭素原子、窒素原子、酸素原子およびケイ素原子から選ばれる1種以上の原子がより好ましく、炭素原子、酸素原子およびケイ素原子から選ばれる1種以上の原子がより好ましい。
重合体Aは、1分子中に主鎖末端を2〜8個有するものが好ましく、2〜6個有するものがより好ましく、2個又は3個有するものがさらに好ましく、2個有するものが特に好ましい。
重合体Aは、1分子中に主鎖末端を2個有し、各主鎖末端に上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を2個有することが好ましく、さらに1分子中に上記末端基を4個以上有し、シリル化率が50モル%超100モル%以下であることが好ましい。
上記末端基を、1つの主鎖末端に2個有しており、1分子中に上記末端基を4個有する場合、分子量とシリル化率が同じであれば、上記末端基を、1つの主鎖末端に1個有しており、1分子中に上記末端基を4個有する重合体と比較して伸び物性が大きくなる傾向がある。
重合体Aは、前駆重合体の1つの主鎖末端に平均して上記反応性ケイ素基を1個より多く導入して得られる。
重合体Aの製造方法は、前駆重合体の1つの主鎖末端に対して平均して不飽和基を1.0個よりも多く導入した後、上記不飽和基と上記シリル化剤を反応させる方法が好ましい。
重合体Aの前駆重合体は、活性水素含有基を有する開始剤の活性水素に、開環重合触媒の存在下で、アルキレンオキシド単量体を開環付加重合させたオキシアルキレン重合体である。開始剤の活性水素の数と、前駆重合体の主鎖末端の数と、重合体Aの主鎖末端の数は同じである。前駆重合体のMnは、重合体AのMnとほぼ同等である。
前駆重合体は、水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させた、主鎖末端の末端基が水酸基である重合体が好ましい。
上記開始剤としては、水酸基を2〜8個有する開始剤が好ましく、水酸基を2〜6個有する開始剤がより好ましく、水酸基を2個有する開始剤又は水酸基を3個有する開始剤がさらに好ましい。開始剤は1種類を単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
水酸基を2個有する開始剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、低分子量のポリオキシプロピレングリコールが例示できる。
水酸基を3個有する開始剤としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、低分子量のポリオキシプロピレントリオールが例示できる。
水酸基を4個以上有する開始剤としては、ペンタエリスリトール、ソルビトールが例示できる。
重合体Aの主鎖は、硬化物の伸び物性に優れる点から直鎖状が好ましい。そのために、開始剤としては、活性水素含有基を2個有する化合物が好ましく、水酸基を2個有する化合物がより好ましい。
上記前駆重合体を得る際の、開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させる触媒としては、複合金属シアン化物錯体、水酸化カリウムのようなアルカリ金属、有機アルミニウム化合物等の遷移金属化合物とポルフィリンを反応させて得られる錯体のような金属ポルフィリン、ホスファゼン等が挙げられる。得られる重合体の分子量分布を狭くすることができ、粘度の低い硬化性組成物が得られやすい点から、複合金属シアン化物錯体が好ましい。
複合金属シアン化物錯体は、従来公知の化合物を用いることができ、複合金属シアン化物錯体を用いた重合体の製造方法も公知の方法を採用することができる。例えば、国際公開第2003/062301号、国際公開報第2004/067633号、特開2004−269776号公報、特開2005−15786号公報、国際公開第2013/065802号、特開2015−010162号公報などに開示される化合物及び製造方法を用いることができる。
複合金属シアン化物錯体は、触媒骨格に、有機配位子としてグライムやt−ブチルアルコールが配位した複合金属シアン化物錯体が好ましい。触媒骨格は、Zn[Co(CN)(すなわち、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体)がより好ましい。有機配位子としてt−ブチルアルコールを用いた複合金属シアン化物錯体は、得られる前駆重合体の分子量分布を1.20以下に制御しやすい。
前駆重合体の1つの主鎖末端に平均して不飽和基を1.0個よりも多く導入する方法としては、前駆重合体に、アルカリ金属塩を作用させた後、不飽和基を有するエポキシ化合物を反応させ、次いで不飽和基を有するハロゲン化炭化水素化合物を反応させる方法が好ましい。
不飽和基を有するエポキシ化合物としては、下式3で表される化合物が好ましい。
Figure 2019196477
式3のR,Rは、式2のR,Rと同じである。
不飽和基を有するエポキシ化合物としては、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ブタジエンモノオキシド、1,4−シクロペンタジエンモノエポキシドが例示できる。アリルグリシジルエーテルが好ましい。
前駆重合体の1つの主鎖末端に不飽和基を1.0個よりも多く導入する方法としては、公知の方法を特に制限なく用いることができ、例えば、国際公開第2013/180203号公報、国際公開第2014/192842号公報、特開2015−105293号、特開2015−105322号、特開2015−105323号、特開2015−105324号、国際公開第2015/080067号公報、国際公開第2015/105122号公報、国際公開第2015/111577号公報、国際公開第2016/002907号公報、特開2016−216633号、特開2017−39782号に記載される方法を用いることができる。
上記反応により、前駆重合体の主鎖末端に上記不飽和基を有するエポキシ化合物に由来する不飽和基が導入され、次いで上記ハロゲン化炭化水素化合物に由来する不飽和基が導入された中間体が得られる。中間体は主鎖末端における末端基の一部が未反応の活性水素含有基であってもよい。
上記中間体の1分子中に含まれる活性水素含有基の数は、貯蔵安定性の点から0.3個以下が好ましく、0.1個以下がより好ましい。
上記中間体の不飽和基とシリル化剤とを反応させて、主鎖末端に反応性ケイ素基を導入して重合体Aを得る。
シリル化剤としては、不飽和基と反応して結合を形成し得る基(例えばスルファニル基)及び上記反応性ケイ素基の両方を有する化合物、ヒドロシラン化合物(例えばHSiX3−a、ただし、X、R、aは上記式1と同じである。)が例示できる。具体的には、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリス(2−プロペニルオキシ)シラン、トリアセトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシエチルシラン、ジイソプロポキシメチルシラン、(α−クロロメチル)ジメトキシシラン、(α−クロロメチル)ジエトキシシランが例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシランが好ましく、ジメトキシメチルシラン又はトリメトキシシランがより好ましい。
上記反応により、主鎖末端における末端基は上記反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかであり、1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの上記反応性ケイ素基を有する重合体Aが得られる。
重合体Aの主鎖末端における末端基は、硬化物の伸び物性が良好となりやすい点で、上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基、又は不飽和基のいずれかであることが好ましい。重合体Aは、硬化物の機械物性が良好となり、伸び物性が得られやすい点で、主鎖末端における末端基が上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基、又は不飽和基のいずれかであり、末端基を1つの主鎖末端に2個有することが好ましく、1分子中に上記末端基を3個以上有することがさらに好ましい。
重合体Aのシリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、60〜97モル%がより好ましく、65〜95モル%がさらに好ましい。
1つの主鎖末端に上記末端基を2個有する場合、シリル化率が50%超であれば、上記1つの主鎖末端に平均して反応性ケイ素基が1.0個より多く存在する。
シリル化率は、上記中間体の不飽和基に対して反応させる上記反応性ケイ素基含有化合物の量によって調整することができる。
後述する硬化性組成物が2種以上の重合体Aを含む場合、重合体A全体における平均のシリル化率が上記の範囲内であればよい。平均のシリル化率は、それぞれの重合体Aのシリル化率の加重平均として算出できる。
本発明の硬化性組成物に含まれる重合体Aが有する反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解基を有するので、シロキサン結合を形成し得る。シロキサン結合を形成する反応は後述する硬化触媒によって促進される。
本発明の硬化性組成物に含まれる重合体Aは、1種でもよいし、2種以上でもよい。例えば、1種類の主鎖構造を有する1種類の重合体であってもよく、互いに異なる主鎖構造を有する2種以上の重合体の混合物であってもよい。
本発明の硬化性組成物は、重合体A以外のオキシアルキレン重合体を含んでもよい。具体的には、例えば、後述の重合体Bおよび重合体Cのいずれか一方または両方を含んでもよい。
<シリコン化合物Z>
シリコン化合物Zは、加水分解により下記式Zで表されるシラノールを発生する化合物であり、下記式Z1で表される基を含有する。加水分解に要する水分は、本発明の硬化性組成物を施工した環境の空気から供給され得る。発生したシラノールは、重合体A、後述する重合体Bと反応し得る。本発明の硬化性組成物は特定量のシリコン化合物Zを含有するので、硬化性が優れ、硬化後の硬化物の表面のべたつきが少なく、硬化物の耐疲労性が向上する。
SiOH ・・・(式Z)
Si− ・・・(式Z1)
[式Z及びZ1中、Lはそれぞれ独立に、置換若しくは非置換の1価の炭化水素基又は水素原子を示す。]
式Z及び式Z1のLは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は炭素数6〜20の芳香族を含有する基が好ましい。炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖状のアルキル基がより好ましい。Lとしては、水素原子、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
シリコン化合物Zの分子量は、硬化性組成物中における分散性、硬化物の表面べたつきの抑制等を高める点から、2,000以下が好ましく、500以下がより好ましい。
シリコン化合物Zが有する上記式Z1で表される基の数は、1分子中に平均0.5〜8.0個以下が好ましく、平均0.9〜4.0個がより好ましい。
シリコン化合物Zとしては、ヒドロキシ化合物の水酸基をトリアルキルシリルオキシ化して得られる化合物又は式Z1−1で表される化合物が好ましい。
Si−NH−U ・・・(式Z1−1)
[式中、Lは式Z又は式Z1と同様であり、Uは炭素数1〜20の置換又は非置換の1価の有機基、又はSiL(Lは上記と同様である。)を示す。]
式Z1−1におけるLとしては、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4の直鎖状のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましい。
式Z1−1におけるUとしては、炭素数1〜6ハロアルキル基、炭素数1〜6のカルボニルアルキル基又はSiLが好ましく、炭素数1〜6のクロロアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、炭素数1〜4のカルボニルアルキル基又はLがそれぞれ独立に水素原子、メチル基若しくはエチル基であるSiLがより好ましく、モノクロロメチル基、モノフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジフルオロメチル基、又はLがそれぞれ独立に水素原子、メチル基若しくはエチル基であるSiLがさらに好ましく、Lがそれぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基であるSiLが特に好ましい。
ヒドロキシ化合物の水酸基をトリアルキルシリルオキシ化して得られる化合物としては、例えば、CHOSi(CH、CHCHOSi(CH、CHCH(CH)OSi(CH、CHCHClCHOSi(CH、ClCHCHOSi(CH、COSi(CH(フェノキシトリメチルシラン)、m−CHOSi(CH、m−ClCOSi(CH、(CHSiOCHCHOSi(CH、(CHSiOCHCH(CH)OSi(CH、(CHSiOCHCHOSi(CH、(CHSiOCHCHOCHCHOSi(CH、(CHSiO(CHCH(CH)O)Si(CH、(CHSiO(CHCHO)Si(CH、(CHSiO(CHCH(CH)O)Si(CH、(CHSiO(CHCH(OSi(CH)CH)OSi(CH、((CHSiOCHCCHCH(トリメチロールプロパントリス(トリメチルシリル)エーテル。以下、「TMP−3TMS」という。)、(CHSiOCHCHOCHCHCH、(CHSiO(CHOSi(CH、p-(CHSiOCOSi(CHが挙げられ、重合体Aや後述の重合体Bとの反応性が良好であるため、フェノキシトリメチルシラン又はTMP−3TMSが好ましい。
上記式Z1−1で表される化合物としては、例えば、テトラメチルジシラザン、N−トリメチルシリルアセトアミド、ビス(クロルメチル)テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザンが挙げられ、重合体Aや後述の重合体Bとの反応性が良好であるため、テトラメチルジシラザン又はヘキサメチルジシラザンが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、シリコン化合物Zを1種のみ含んでもよいし、2種以上を含んでもよい。
シリコン化合物Zとしては、フェノキシトリメチルシラン、TMP−3TMS、テトラメチルジシラザン及びヘキサメチルジシラザンからなる群より選ばれる1種以上を用いることが好ましく、フェノキシトリメチルシランとTMP−3TMSの何れか一方又は両方を含むことが好ましい。
2種以上のシリコン化合物Zを併用する場合、各シリコン化合物Zの加水分解速度は互いに異なることが好ましい。
シリコン化合物Zの加水分解速度は、重合体Aが有する反応性ケイ素基の加水分解速度よりも速くてもよいし、同じでもよいし、遅くてもよい。
加水分解速度が異なるシリコン化合物Zの組み合わせとしては、例えば、フェノキシトリメチルシランとTMP−3TMSの組み合わせが挙げられる。
TMP−3TMSは、フェノキシトリメチルシランよりも加水分解速度が遅く、上記式1で表される反応性ケイ素基の加水分解速度よりも加水分解速度が遅い。このためシリコン化合物ZとしてTMP−3TMSを用いると、重合体Aの硬化反応が速やかに進みやすく、優れた硬化性に寄与する。
フェノキシトリメチルシランは、TMP−3TMSよりも加水分解速度が速く、上記式1で表される反応性ケイ素基の加水分解速度よりも加水分解速度が速い。このためシリコン化合物Zとしてフェノキシトリメチルシランを用いると、重合体Aの硬化反応は遅くなるが、硬化物の優れた耐疲労性に寄与する。
TMP−3TMSとフェノキシトリメチルシランの両方を含む場合、両者の含まれる量の質量比(TMP−3TMS/フェノキシトリメチルシラン)は、10/90〜90/10が好ましく、20/80〜80/20がより好ましい。
上記質量比が上記範囲内であると、硬化性と耐疲労性の効果をバランス良く得ることができる。
本発明の硬化性組成物に含まれるシリコン化合物Zの総質量に対する、TMP−3TMSとフェノキシトリメチルシランの合計の割合が60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上がより好ましく、100質量%がさらに好ましい。
上記割合が上記下限値以上であると、硬化性と耐疲労性の効果をバランス良く得ることができる。
<重合体B>
本発明の硬化性組成物は、主鎖末端における末端基が上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基、又は不飽和基のいずれかであり、1つの主鎖末端に平均して上記式1で表される反応性ケイ素基を0.5個より多く1.0個以下有するオキシアルキレン重合体(以下、「重合体B」という。)を含んでもよい。
重合体Bの主鎖の例示は、重合体Aの主鎖の例示と同じである。
重合体Bの1分子中の上記末端基の数は2〜6個が好ましく、2〜3個がより好ましい。重合体Bの1分子中に2個以上存在する上記末端基は、互いに同じであってもよく、異なってもよい。
本発明の硬化性組成物に含まれる重合体Bは、1種でもよく、2種類以上でもよい。
重合体BのMnは4,000〜50,000が好ましく、5,000〜40,000がより好ましく、6,000〜30,000がさらに好ましい。Mnが上記範囲の下限値以上であると、本発明の硬化性組成物の硬化性が優れやすく、且つ硬化物の表面のべたつきが抑制されやすく、耐疲労性が優れやすい。
重合体Bの分子量分布は1.8以下が好ましい。粘度低減の点から、分子量分布は小さいほうが好ましく、1.5以下がより好ましく、1.4以下がさらに好ましく、1.2以下が特に好ましい。
重合体Bは、1つの主鎖末端に平均して0.6〜0.97個の上記式1で表される反応性ケイ素基を有することが好ましく、0.7〜0.95個であることがより好ましい。
重合体Bの1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数は、80個以下が好ましく、50個以下がより好ましく、40個以下がさらに好ましい。
上記1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数は、1個以上が好ましく、2個以上がより好ましく、4個以上がさらに好ましく、8個以上が特に好ましい。
上記2価以上の原子の種類は、重合体Aと同様であり、好ましい範囲も同様である。
反応性ケイ素基を有する重合体Bは、前駆重合体の主鎖末端に反応性ケイ素基を導入することにより得られる。
重合体Bの前駆重合体は、重合体Aにおける前駆重合体と同様に製造することができ、好ましい態様も同様である。水酸基を2個又は3個有する開始剤の具体例は、重合体Aの開始剤の例と同様である。
重合体Bの製造方法は、不飽和基を、前駆重合体の1つの主鎖末端に対して1個、かつ1分子中に2個以上導入した後、該不飽和基とシリル化剤を反応させる方法が好ましい。
前駆重合体が主鎖末端に結合した水酸基を有する場合は、水酸基と反応する結合基を介して反応性ケイ素基を導入する方法でも、重合体Bを製造できる。
重合体Bの製造方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特公昭45−36319号公報、特開昭50−156599号公報、特開昭61−197631号公報、特開平3−72527号公報、特開平8−231707号公報、米国特許第3632557号明細書、米国特許第4960844号明細書等の各公報に提案されている方法を制限なく用いることができる。
重合体Bのシリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、55〜97モル%がより好ましく、60〜95モル%がさらに好ましい。
本発明の硬化性組成物が、2種以上の重合体Bを含む場合、重合体Bの全体における平均のシリル化率が上記の範囲内であればよい。
<重合体C>
本発明の硬化性組成物は、1つの主鎖末端における末端基が不活性な1価の有機基であり、かつ1分子中の個々の主鎖末端に平均して前記式1で表される反応性ケイ素基を0個超0.5個以下有するオキシアルキレン重合体(以下、「重合体C」という。)を含んでもよい。重合体Cは、主鎖末端を少なくとも2つ有し、1分子中に不活性な1価の有機基である末端基を少なくとも1個有し、かつ1分子中の個々の主鎖末端に平均して前記反応性ケイ素基を0個超0.5個以下有する。
重合体Cが主鎖末端を2つ有する場合、その重合体Cが有する前記反応性ケイ素基の合計数を重合体Cの1分子中に存在する末端基の数で割ると、平均して前記反応性ケイ素基を0個超0.5個以下有し、0.25個以上0.5個以下有する(つまり、1分子あたり前記反応性ケイ素基を0.5個以上1.0個以下有する)ことが好ましく、0.3個以上0.5個以下(つまり、1分子あたり0.6個以上1.0個以下有する)ことがより好ましい。この場合、重合体Cが有する2つの末端基のうち、前記不活性な1価の有機基でもなく、前記反応性ケイ素基でもない末端基は、活性水素含有基又は不飽和基であることが好ましい。
重合体Cが主鎖末端を3つ有する場合、その重合体Cが有する前記反応性ケイ素基の合計数を重合体Cの1分子中に存在する末端基の数で割ると、平均して前記反応性ケイ素基を0個超0.5個以下有し、0.1個以上0.4個以下有する(つまり、1分子あたり前記反応性ケイ素基を0.3個以上1.2個以下有する)ことが好ましく、0.15個以上0.35個以下(つまり、1分子あたり0.45個以上1.05個以下有する)ことがより好ましい。この場合、重合体Cが有する3つの末端基のうち、前記不活性な1価の有機基でもなく、前記反応性ケイ素基でもない末端基は、活性水素含有基又は不飽和基であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、重合体Cを1種含んでもよく、2種類以上含んでもよい。重合体Cは反応性可塑剤として働き、硬化性組成物の低粘度化及び塗料汚染性の向上に寄与する。
重合体Cの主鎖の例示は、重合体Aの主鎖の例示と同じである。
重合体CのMnは2,000〜20,000が好ましく、2,200〜15,000がより好ましく、2,500〜10,000がさらに好ましい。重合体CのMnが前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れ、硬化物の塗料汚染性に優れる。
重合体Cの分子量分布は1.8以下が好ましい。粘度低減の点から、分子量分布は小さいほうが好ましく、1.6以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましい。
重合体Cは、1つの主鎖末端における末端基が不活性な1価の有機基である前駆重合体の主鎖末端に上記反応性ケイ素基を、1つの主鎖末端に対して平均して0個超0.5個以下となるように(つまり、1分子の主鎖末端の合計数で割ると、1分子中に平均して0個超0.5個以下となるように)導入して得られるものが好ましい。
重合体Cの1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数、2価以上の原子の種類は、重合体Bと同様であり、好ましい範囲も同様である。
不活性な1価の有機基としては、R10−O−(R10は1価の炭化水素基)が好ましい。R10としては、炭素数1〜20の分岐状又は直鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10の分岐状又は直鎖状のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4の分岐状又は直鎖状のアルキル基がさらに好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基又はt−ブチル基が特に好ましい。
重合体Cの前駆重合体は、活性水素含有基を1個有する開始剤を用いる他は、重合体Aの前駆重合体と同様に製造できる。開始剤は1種類でも2種類以上を併用してもよい。
上記活性水素含有基としては水酸基が好ましい。
水酸基を1個有する開始剤としては、直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する1価のアルコールが好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、2−エチルヘキサノール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデカノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、低分子量のポリオキシアルキレンモノオールが例示できる。
重合体Cは、1分子中に主鎖末端を2個有し、一方の主鎖末端における末端基が、上記反応性ケイ素基、活性水素含有基、又は不飽和基のいずれかであり、他方の主鎖末端の末端基が開始剤から活性水素を1個除いた残基に由来する不活性な1価の有機基であるものが好ましい。
重合体Cのシリル化率は45〜100モル%が好ましく、50〜97モル%がより好ましく、55〜95%がさらに好ましい。
硬化性組成物が、2種以上の重合体Cを含む場合、重合体C全体における平均のシリル化率が上記の範囲内であればよい。
<その他の成分>
本発明の硬化性組成物は、重合体A、重合体B、重合体C及びシリコン化合物Z以外のその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては硬化触媒(シラノール縮合触媒)、充填剤、可塑剤、チクソ性付与剤、安定剤、接着性付与剤、物性調整剤、粘着性付与樹脂、フィラーなどの補強材、表面改質剤(界面活性剤)、難燃剤、発泡剤、溶剤、シリケートが例示できる。
その他の成分は、それぞれ、国際公開第2013/180203号、国際公開第2014/192842号、国際公開第2016/002907号、特開2014−88481号公報、特開2015−10162号公報、特開2015−105293号公報、特開2017−039728号公報、特開2017−214541号公報などに記載される従来公知のものを、制限なく組み合わせて用いることができる。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物に含まれる重合体Aの量は、硬化性組成物の総質量に対して1〜80質量%が好ましく、3〜60質量%がより好ましく、5〜50質量%がさらに好ましい。重合体Aの量が上記範囲の下限値以上であると良好な引張物性を得やすく、上限値以下であると良好な作業性を得やすい。
本発明の硬化性組成物中に含まれるシリコン化合物Zの合計の量は、重合体Aの100質量部に対して、1.0質量部以上4.0質量部未満であり、1.2〜3.8質量部が好ましく、1.4〜3.5質量部がより好ましい。上記量が上記範囲の下限値以上であると、硬化物の表面べたつきを抑制しやすく、硬化性と耐疲労性の効果をバランス良く得ることができ、シリコン化合物Zの添加効果が充分に得られやすい。上記範囲の上限値以下であると良好な硬化性が得られやすい。
本発明の硬化性組成物が重合体Bを含む場合の重合体Bの含有量は、重合体Aの100質量部に対して、5〜500質量部が好ましく、10〜400質量部がより好ましく、15〜300質量部がさらに好ましい。重合体Bの含有量が下限値以上であると、良好な伸び物性が得られやすい。重合体Bの含有量が上限値以下であると硬化速度が速くなりやすく、良好な耐久性を得られやすい。
硬化性組成物が重合体Cを含む場合の重合体Cの含有量は、重合体A及び重合体Bの合計100質量部に対して、1〜600質量部が好ましく、10〜500質量部がより好ましく、15〜300質量部がさらに好ましい。重合体Cの含有量が前記範囲の下限値以上であると粘度が低下し作業性が優れ、塗料汚染性が向上し、上限値以下であると耐疲労性に優れる。
本発明の硬化性組成物が、重合体A及び重合体Bを含む場合のそれぞれの重合体の含有割合は、重合体Aと重合体Bの合計を100質量%とするとき、重合体A/重合体Bとして、5〜95質量%/5〜85質量%であることが好ましく、20〜91質量%/9〜80質量%がより好ましく、25〜87質量%/13〜75質量%がさらに好ましく、30〜85質量%/15〜70質量%が特に好ましく、50〜80質量%/20〜50質量%が最も好ましい。上記範囲内であると、硬化物の伸びが良好となり、硬化性と耐疲労性のバランスが良好となりやすい。
本発明の硬化性組成物が、重合体A及び重合体Cを含む場合のそれぞれの重合体の含有割合は、重合体Aと重合体Cの合計を100質量%とするとき、重合体A/重合体Cとして、10〜99.5質量%/0.5〜90質量%であることが好ましく、15〜99質量%/1〜85質量%がより好ましく、20〜95質量%/5〜80質量%がさらに好ましく、25〜90質量%/10〜75質量%が特に好ましく、30〜85質量%/15〜70質量%が最も好ましい。上記範囲内であると、硬化物の伸びが良好となり、硬化性と耐疲労性のバランスが良好となりやすい。
本発明の硬化性組成物が、重合体A、重合体B及び重合体Cを含む場合のそれぞれの重合体の含有割合は、重合体Aと重合体Bと重合体Cの合計を100質量%とするとき、重合体A/重合体B/重合体Cとして、6〜94質量%/5〜82質量%/1〜86質量%であることが好ましく、10〜94質量%/5〜60質量%/1〜85質量%がより好ましく、30〜90質量%/5〜40質量%/5〜50質量%がさらに好ましい。上記範囲内であると、硬化性組成物の粘度がより低く、硬化物の伸びが良好となり、硬化性と耐疲労性のバランスが良好となりやすい。
本発明の硬化性組成物は、硬化性組成物に配合する重合体と、重合体以外の配合成分とを混合して得られる。
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合し密封保存して、施工後に空気中の湿気により硬化させる、1成分型でもよく、少なくとも反応性ケイ素基を有する成分を含む主剤組成物と、少なくとも硬化触媒を含む硬化剤組成物とを別々に保存し、使用前に硬化剤組成物と主剤組成物を混合する、2成分型でもよい。
1成分型の硬化性組成物は水分を含まないことが好ましい。水分を含む配合成分を予め脱水乾燥するか、また配合混練中に減圧して脱水することが好ましい。
2成分型の硬化性組成物において、硬化剤組成物は水を含んでもよい、主剤組成物は少量の水分を含んでもゲル化し難いが、貯蔵安定性の点からは配合成分を予め脱水乾燥することが好ましい。貯蔵安定性を向上させるために、1成分型の硬化性組成物又は2成分型の主剤組成物にメタノールやエタノールなどの低級アルコールやアルコキシシランなどの従来公知の脱水剤を添加することができる。
本発明の硬化性組成物の硬化物の伸縮性を最大伸びで評価した場合、その最大伸びは、700%以上が好ましく、750%以上がより好ましく、800%以上がさらに好ましく、850%以上が特に好ましい。最大伸びの上限値は特に限定されず、例えば1500%程度である。上記範囲であると、後述する用途に好適な材料となる。
本発明の硬化性組成物の用途としては、シーリング材(例えば建築用弾性シーリング材、複層ガラス用シーリング材、ガラス端部の防錆・防水用封止材、太陽電池裏面封止材、建造物用密封材、船舶用密封材、自動車用密封材、道路用密封材)、電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆材)、接着剤が好適である。
特に、硬化物の伸び物性及び繰り返し伸縮耐久性が要求される用途に好適であり、例えば屋外に施工されるシーリング材が例示できる。
本発明の硬化性組成物は、シリコン化合物Zを特定の量で含むので、硬化性に優れ、且つ硬化物の表面のべたつきが少なく、耐疲労性に優れる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下の測定方法を用いた。
[Mn及び分子量分布]
東ソー製、HLC−8220GPC(製品名)を用い、テトラヒドロフランを溶離液として、ポリスチレン換算のMwとMnを測定した。これらを用いて分子量分布(以下、「Mw/Mn」と記す。)の値を算出した。
[シリル化率]
主鎖末端に塩化アリルを用いて不飽和基を導入し、シリル化剤を上記不飽和基と反応させて反応性ケイ素基を導入する方法において、主鎖末端に導入された不飽和基に対する、シリル化剤の反応性ケイ素基の仕込み当量(モル比)をシリル化率(モル%)とした。
塩化アリルを用いて導入された不飽和基とシリル化剤の反応において、副反応によりシリル化剤と反応しない不飽和基はおよそ10モル%である。したがって不飽和基の90モル%未満をシリル化剤と反応させる場合には、上記仕込み当量がシリル化率となる。
<べたつき評価方法>
各例で得られた硬化性組成物を縦2.5cm×横6.0cm×深さ1.2cmの容器に入れ、温度23℃、湿度65%で1週間養生し、更に温度50℃、湿度65%で1週間養生して、試験体として用いる硬化物を作成した。得られた硬化物を縦0.5cm×横0.5cm×深さ1.2cmの大きさにカットし、硬化物表面のタックをプローブタックテスターNR−500(テスター産業社製)を用いて測定した。接触時間10秒、剥離速度1.0cm/秒の条件で測定した。
測定値が1.5以下であるときに表面べたつきが無いので優秀(◎)、2.0以下であるときに表面べたつきが少ないので良好(○)、2.0以上であるときに表面がべたつくので不良(×)と判定した。
<硬化性の評価(ちょう度)>
各例で得られた硬化性組成物を容器(サイズ:縦10.5cm×横7.0cm×深さ4.0cm)に450g入れて、表面から窒素ガスを吹き付けて気泡を取り除いた。その後、10℃の雰囲気中に容器が水平になるように置き、40時間養生したものをサンプルとした。自動ちょう度/針入度試験器(RPM-101型)を用いてサンプルのちょう度を測定した。測定において、サンプルの表面の中央部に、ステンレス製の円すい型のコーン(先端0.38mm)を、100gの荷重をかけて侵入させ、5秒間で侵入した長さ(侵入深さ、単位:mm)を測定し、その侵入深さを10倍した値をちょう度の値とした。
ちょう度の値が70以下であるときに硬化性が優秀(◎)、90以下であるときに硬化性が良好(○)、90超であるときに硬化性が普通(△)、120超のときに硬化性が不良(×)と判定した。
<耐疲労性(耐久性)試験方法>
JIS A 1439(2016)の5.22に記載の耐疲労性試験の、耐疲労性の区分CR90に準じて試験した。被着体として表面をプライマー(MP−2000(製品名)、セメダイン社製)で処理した表面陽極酸化アルミニウムを使用した。
伸縮回数500回ごとに被着体と硬化物との接着界面近傍における硬化物の亀裂を観察し、亀裂が2.5mm以上に達した時点の伸縮回数を記録した。伸縮回数が多いほど耐疲労性に優れる。
上記時点の伸縮回数が5,000回以上であるときに耐疲労性が優秀(◎)、4,000回以上であるときに耐疲労性が良好(○)、4,000回以下であるときに耐疲労性が普通(△)、3,000回以下のときに耐疲労性が不良(×)と判定した。
<引張特性の評価(H型試験)>
被着体として、表面にプライマー(製品名:MP−2000、セメダイン社製)処理をした表面陽極酸化アルミニウムを使用し、JIS A 1439の建築用シーリング材の試験方法に準拠してH型試験体を作製し、引張特性試験を行った。
具体的には、作成したH型試験体を温度23℃、湿度65%で1週間養生し、更に温度50℃、湿度65%で1週間養生を行ってH型試験体の硬化物を作成した。得られた硬化物について、テンシロン試験機にて引張物性の測定(H型物性)をし、最大点伸び(単位:%)を測定した。最大点伸びの値が大きいほど伸びが良い。
<塗料汚染性>
アルミニウム板の上に置かれた縦50mm、横50mm、厚さ10mmの形状の枠の中に硬化性組成物を流し込み、23℃、湿度50%で48時間養生して硬化させた。硬化させた硬化物の上に1液水性反応硬化形シリコン樹脂塗料(オーデフレッシュSi100II、日本ペイント社製品名)を0.1ml塗布した。次いで、23℃、湿度50%で3日間乾燥し、さらに90℃で1週間養生したのち、23℃の条件で1日静置した。該硬化物の表面に、よく乾燥させた汚染粉の0.5gを表面全体にふりかけ10分静置した後、付着しなかった汚染粉をふるい落とした。硬化物の表面に汚染粉の付着がほとんどなく硬化物の色合いを保っているものが優良(◎)、汚染粉がわずかに付着しているが、硬化物の色合いを保っているものが良好(○)、汚染粉が多く付着しており、硬化物の色合いが損なわれているものが不良(×)と判定した。なお、汚染粉にはJIS試験用粉体1、8種(関東ローム)(社団法人日本粉体工業技術協会)を使用した。
(合成例1:重合体A1)
Mnが約2,000で、末端水酸基を2個有するポリオキシプロピレングリコールを開始剤として使用し、配位子がt−ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(以下、TBA−DMC触媒と記す。)を触媒として使用してプロピレンオキシドを重合し、オキシプロピレン重合体(前駆重合体q1)を得た。前駆重合体q1は、両末端に水酸基を有し、Mnは22,000、Mw/Mnは1.07であった。
得られた前駆重合体q1の水酸基に対して1.15モル当量のナトリウムメトキシドの濃度が28質量%であるメタノール溶液を添加した。減圧下でメタノールを留去した後、前駆重合体q1の水酸基に対して1.05モル当量のアリルグリシジルエーテルを添加し、130℃で2時間反応させた。その後、0.28モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加してメタノールを除去し、さらに前駆重合体q1の水酸基量に対して過剰量(2.10モル当量)の塩化アリルを添加して130℃で2時間反応し、末端基をアリル基に変換し、減圧下で系中から未反応の塩化アリルを除去し、系中に副生塩としてNaClを含む反応液を得た。
次いで、上記反応液の100質量部に対して、エチレンオキシド単量体とプロピレンオキシド単量体のブロック共重合体の1質量部、及び水の5質量部を加え、窒素雰囲気下、液温80℃で撹拌混合して、副生塩であるNaClを水で抽出した。
次いで、反応器内に窒素を流しながら、80℃に加温し5時間保持して水分を蒸発させて、NaClの結晶を析出させた後、濾過し、得られた濾液を減圧下で脱水して、主鎖末端にアリル基が導入されたオキシプロピレン重合体(重合体Q1)を得た。重合体Q1の1つの主鎖末端に導入されたアリル基は平均2.0個であった。
次いで、白金ジビニルジシロキサン錯体の存在下、重合体Q1のアリル基に対して0.70倍モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させた後、未反応のジメトキシメチルシランを減圧下で除去し、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体A1)を得た。
得られた重合体A1について、Mn、Mw/Mn、シリル化率、シリル化率に基づいて算出した1分子あたりの反応性ケイ素基の平均数、及び1つの主鎖末端あたりの反応性ケイ素基の平均数を表3に示す。以下の各重合体の特徴についても、同様に表3に示す。
(合成例2:重合体A2)
合成例1と同様にして重合体Q1を得た後、白金ジビニルジシロキサン錯体の存在下、重合体Q1のアリル基に対して0.80倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させた後、未反応のジメトキシメチルシランを減圧下で除去し、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体A2)を得た。
(合成例3:重合体A3)
合成例1と同様にして重合体Q1を得た後、白金ジビニルジシロキサン錯体の存在下、重合体Q1のアリル基に対して0.60倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させた後、未反応のジメトキシメチルシランを減圧下で除去し、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体A3)を得た。
(合成例4:重合体A4)
重合するプロピレンオキシドの量を調整する他は、合成例1と同様にして、Mnが17,000の両末端に水酸基を有するポリオキシプロピレンを得た。Mw/Mnは1.06であった。合成例1と同様にして、得られたポリオキシプロピレンの末端基をアリル基に変換して、該アリル基に対して0.70倍モルのシリル化剤を反応させて、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体A4)を得た。
(合成例5:重合体A5)
重合するプロピレンオキシドの量を調整する他は、合成例1と同様にして、Mnが24,000の両末端に水酸基を有するポリオキシプロピレンを得た。Mw/Mnは1.08であった。合成例1と同様にして、得られたポリオキシプロピレンの末端基をアリル基に変換して、該アリル基に対して0.80倍モルのシリル化剤を反応させて、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体A5)を得た。
(合成例6:重合体A6)
Mnが約330で、末端水酸基を3個有するポリオキシプロピレントリオールを開始剤として使用し、重合するプロピレンオキシドの量を調整する他は、合成例1と同様にして、Mnが29,000、主鎖末端に水酸基を1分子あたり3個有するオキシプロピレン重合体を得た。Mw/Mnは1.17であった。合成例1と同様にして、得られたオキシプロピレン重合体の末端基をアリル基に変換して、該アリル基に対して0.80倍モルのシリル化剤を反応させて、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体A6)を得た。
(合成例7:重合体B1)
合成例1と同様にして、両末端に水酸基を有し、Mnは22,000、Mw/Mnは1.07であるオキシプロピレン重合体(前駆重合体q2)を得た。
得られた前駆重合体q2の水酸基に対して1.15モル当量のナトリウムメトキシドの28質量%のメタノール溶液を添加した。減圧下でメタノールを留去した後、前駆重合体q2の水酸基に対して、1.5モル当量の塩化アリルを添加し、130℃で2時間反応させ、末端基をアリル基に変換して、オキシプロピレン重合体(重合体Q2)を得た。重合体Q2の1つの主鎖末端に導入されたアリル基は平均1.0個であった。
次いで、白金ジビニルジシロキサン錯体の存在下、重合体Q2のアリル基に対して0.80倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させた後、未反応のジメトキシメチルシランを減圧下で除去し、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体B1)を得た。H−NMRで測定したところ、重合体B1は、1つの末端部位にジメトキシメチルシリル基を平均0.8個有していた。
(合成例8:重合体B2)
グリセリンにプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られたポリオキシプロピレントリオール(官能基1個当たりの分子量330)を開始剤として、重合するプロピレンオキシドの量を調整する他は、合成例7と同様にして、オキシプロピレン重合体(前駆重合体q3)を得た。得られた前駆重合体q3は、主鎖末端に1分子あたり3個の水酸基を有し、Mnは29,000、Mw/Mnは1.17であった。
次いで、合成例7と同様に前駆重合体q3の末端基に対して、アリル化を行い、主鎖末端に1分子あたり3個のアリル基を有するオキシプロピレン重合体(重合体Q3)を得た。
次いで、合成例7と同様に重合体Q3のアリル基に対してシリル化を行い、1つの末端部位にジメトキシメチルシリル基を平均0.8個有するオキシプロピレン重合体(重合体B2)を得た。
(合成例9:重合体C1)
n−ブチルアルコールを開始剤とし、重合するプロピレンオキシドの量を調整する他は、合成例1と同様にして、Mnが7,500の前駆重合体c1を得た。前駆重合体c1の水酸基側の末端基をアリル基に変換し、該アリル基対して0.80倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させ、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入されたポリオキシプロピレン重合体(重合体C1)を得た。
(その他の成分)
表1に記載の添加剤は以下の通りである。
白艶化CCR:膠質炭酸カルシウム、白石工業社製品名。
ホワイトンSB:平均粒径1.78μmの重質炭酸カルシウム、白石工業社製品名。
酸化チタンR820:酸化チタン、石原産業社製品名。
バルーン80GCA:有機バルーン、松本油脂社製品名。
バルーン81GCA:有機バルーン、松本油脂社製品名。
PMLS4012:プレミノールS4012、1分子あたり水酸基を2個有し、Mnが13,000である高分子量ポリオール、旭硝子社製品名。
DIDP(略称):フタル酸ジイソデシル、三菱化学製。
DINP(略称):ジイソノニルフタレート、サンソサイザーDINP、新日本理化社製品名。
サンソサイザーEPS:4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸−ジ−2−エチルヘキシル、新日本理化社製品名。
ディスパロン#305:水添ひまし油系チクソ性付与剤、楠本化成社製品名。
ディスパロン#308:水添ひまし油系チクソ性付与剤、楠本化成社製品名。
M−309:アロニックスM−309:光硬化型樹脂、東亞合成社製品名。
桐油:木村社製。
IRGANOX1135:ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製品名。
TINUVIN326:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF社製品名。
TINUVIN765:3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤、BASF社製品名。
TINUVIN770:2級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤、BASF社製品名。
KBM−403:3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
触媒Aは、以下の成分を表2に記載の質量比で混合した組成物である。
硬化触媒:スタノクトとラウリルアミンを質量比6:1で混合した混合物。
スタノクト:オクチル酸第一錫、三菱ケミカル社製品名。
ホワイトンSB:上記の通り。
グロマックスLL:焼成カオリン、竹原化学工業社製品名。
<硬化性組成物の調製>
表4の例1〜15及び表6の31〜39は実施例であり、表5の例16〜24は比較例である。
表4〜6に示す配合の反応性ケイ素を有する重合体とシリコン化合物Z、及び表1〜2に示す配合の各成分を混合して硬化性組成物を調製した。
表4〜6中、「TMP−3TMS」はトリメチロールプロパンのトリストリメチルシリル体であり、「フェノキシシラン」はフェノキシトリメチルシランである。
得られた硬化性組成物の硬化物について上記の各試験を実施した。結果を表4〜6に示す。
また、上記例1と例9における表4中の添加剤配合処方の配合1を、それぞれ表1に記載の配合3〜5に変えて、表に示さない例25〜30の硬化性組成物を得た。例25〜30は実施例である。例25及び26は表1に記載の配合3を添加した例であり、例27及び28は表1に記載の配合4を添加した例であり、例29及び例30は表1に記載の配合5を添加した例である。得られた硬化性組成物を縦2.5cm×横6.0cm×深さ1.2cmの容器に入れ、温度23℃、湿度65%で1週間養生し、更に温度50℃、湿度65%で1週間養生して硬化物を得た。例25〜30のいずれにおいても、良好に硬化した。
Figure 2019196477
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硬化性組成物が含むシリコン化合物Zの合計質量が、重合体Aの100質量部に対して、1.0質量部以上4.0質量部未満である例1〜15及び例31〜39は、硬化性(ちょう度)が優秀(◎)又は良好(○)であり、且つ硬化物の表面のべたつきが優秀(◎)又は良好(○)であり、且つ耐疲労性が優秀(◎)又は良好(○)であった。
また、例1、5、14及び15は、塗料汚染性も優秀(◎)または良好(○)であった。
硬化性組成物に含まれるシリコン化合物Zの合計質量が、重合体A100質量部に対して、1.0質量部未満である例16及び17は、硬化物の表面べたつきが不良(×)であった。
硬化性組成物が含むシリコン化合物Zの合計質量が、重合体A100質量部に対して、4.0質量部以上である例18は、硬化が不充分であり、試験に適した硬化物を得ることができなかった。
硬化性組成物が重合体Aを含まず、重合体B1のみを含む例19は、硬化が不充分であり、試験に適した硬化物を得ることができなかった。
硬化不充分の例18及び19については、表面のべたつきが不良(×)であることは明らかであった。
硬化性組成物が重合体Aを含まず、重合体B2のみを含む例20〜24は、硬化性、べたつき、耐疲労性のすべてを満足することができなかった。
以上から、本発明に係る硬化性組成物は、硬化性に優れ、且つ硬化物の表面のべたつきが少なく、耐疲労性に優れることが分かる。

Claims (9)

  1. 1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの下式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体と、加水分解により下式Zで表されるシラノールを生成するシリコン化合物とを含み、
    前記オキシアルキレン重合体の100質量部に対して、前記シリコン化合物の1.0質量部以上4.0質量部未満を含む、硬化性組成物。
    −SiX3−a (式1)
    SiOH (式Z)
    [式1中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。式Z中、Lはそれぞれ独立に、置換若しくは非置換の1価の炭化水素基又は水素原子を示す。]
  2. 前記オキシアルキレン重合体の少なくとも1つの主鎖末端が下式2で表される原子団である、請求項1に記載の硬化性組成物。
    Figure 2019196477
    [式中、R,Rはそれぞれ独立に2価の炭素数1〜6の結合基を示し、結合基中の炭素原子に結合している原子は、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子である。R,Rはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を示す。nは1から10の整数を示す。Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Yはそれぞれ独立に水酸基又は加水分解性基を示す。bは1〜3の整数である。Rが複数存在する場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。Yが複数存在する場合、Yは互いに同一でも異なってもよい。]
  3. 前記オキシアルキレン重合体の主鎖末端における末端基は、前記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基、又は不飽和基のいずれかである、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  4. 前記オキシアルキレン重合体は1分子中に主鎖末端を2個有し、各主鎖末端に前記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を2個有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 主鎖末端における末端基が上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基、又は不飽和基のいずれかであり、1つの主鎖末端に平均して上記式1で表される反応性ケイ素基を0.5個より多く1.0個以下有するオキシアルキレン重合体をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  6. 1つの主鎖末端における末端基が不活性な1価の有機基であり、1分子中の個々の主鎖末端に平均して前記式1で表される反応性ケイ素基を0個超0.5個以下有するオキシアルキレン重合体をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  7. 前記シリコン化合物は、フェノキシトリメチルシラン、トリメチロールプロパントリス(トリメチルシリル)エーテル、テトラメチルジシラザン及びヘキサメチルジシラザンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  8. シーリング材用途である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の硬化性組成物の硬化物。
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