JP7243332B2 - 硬化性組成物、及び硬化物 - Google Patents

硬化性組成物、及び硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、硬化性組成物、及び前記組成物の硬化物に関する。
反応性ケイ素基を有する重合体を含む硬化性組成物は、例えば外壁の目地のシーリング材として用いられる。
建築物の外壁は、防汚性に優れ、汚れ難いことが望ましい。そのために、付着した汚れが降雨等によって洗い流されるセルフクリーニング性を有することが望ましい。
特許文献1には、シーリング材にシリコーンオイルを配合して、硬化後の表面のタック(べたつき)を抑制して、汚れを付着し難くする方法が記載されている。
特開2004-18695号公報
近年、外壁ボードのセルフクリーニング性の向上に伴い、目地の汚れが目立ち難いように、シーリング材にもセルフクリーニング性の向上が求められている。
しかし、特許文献1に記載のシーリング材では、必ずしもセルフクリーニング性が充分ではない。
本発明は、硬化物の防汚性及びセルフクリーニング性に優れる硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下である。
[1] 下式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体Aと、下式2で表される重合体B及び下式3で表される重合体Bの少なくとも一種を含む重合体Bと、を含む硬化性組成物であって、前記重合体Bの重量平均分子量は、600~10,000であ前記オキシアルキレン重合体Aの100質量部に対して前記重合体Bを1~40質量部含有する、シーリング材用の硬化性組成物。
-SiX 3-a 式1
[式中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
-Z-(Si(CHO)-(Si(CH)-Z-R 式2
[式2中、2つのRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~8の直鎖のアルキル基又は炭素数1~8の分岐のアルキル基を示し、pは1~60であり、Zは-R-O-(EO)(PO)-で表される基を示し、ZにおけるRは、式2におけるケイ素原子と結合し、EOはエチレンオキシドに基づく単位であり、POはプロピレンオキシドに基づく単位であり、EOとPOの結合の順番は特に限定されない。Rは単結合、炭素数2~4のアルキレン基、メチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基又はエチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基を示し、mは2~40であり、nは0~20である。]
CH-(SiZ(CH)O)(Si(CHO)-CH 式3
[式3中、qは1~20であり、rは1~60であり、Zは-R-O-(EO)(PO)-Rで表される基を示す。EO及びPOは式2と同様であり、EOとPOの結合の順番は特に限定されない。sは3~40であり、tは0~20であり、Rは水素原子、炭素数1~8の直鎖のアルキル基又は炭素数1~8の分岐のアルキル基を示し、Rは単結合、炭素数2~4のアルキレン基、メチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基又はエチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基を示す。]
] 前記重合体Bの総量に対するエチレンオキシドに基づく単位とプロピレンオキシドに基づく単位の総質量の割合は、30~80質量%である、[1]に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
] 前記重合体Bにおけるエチレンオキシドに基づく単位とプロピレンオキシドに基づく単位の総質量に対する、エチレンオキシドに基づく単位の総質量の割合は、50~100質量%である、[1]又は]に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
] 前記重合体Bは、室温で液状である、[1]~[]のいずれか一項に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
] [1]~[]のいずれか一項に記載のシーリング材用の硬化性組成物を硬化してなる、硬化物。
本発明の硬化性組成物は、硬化物の防汚性及びセルフクリーニング性に優れる。
本発明の硬化物は、防汚性及びセルフクリーニング性に優れる。
本明細書及び請求の範囲における用語の定義及び記載の仕方は、以下のとおりである。
「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
重合体を構成する「単位」とは単量体の重合により直接形成された原子団を意味する。
「オキシアルキレン重合体」とは、アルキレンオキシド単量体に基づく単位から形成される重合鎖を有する重合体を意味する。
「主鎖末端基」とは、主鎖を構成する末端の原子に結合する原子又は原子団を意味する。
「(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体」とは、アクリル酸アルキルエステル単量体に基づく単位から形成される重合鎖を有する重合体及びメタアクリル酸アルキルエステル単量体に基づく単位から形成される重合鎖の一方又は両方を意味する。
「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及びメタクリル酸の一方又は両方を意味する。
末端基としての「不飽和基」は、炭素-炭素不飽和結合を含む1価の基である。
「活性水素」とは、アルキレンオキシドが開環付加しうる反応性基が有する水素原子を意味し、酸素原子、窒素原子、イオウ原子等に結合した水素原子を意味する。また、水も活性水素を有するものとする。
「活性水素含有基」とは、上記活性水素を有する基を意味する。なお、活性水素含有基は、イソシアネート基と反応し得る反応性基でもある。
「シリル化率」は、オキシアルキレン重合体の主鎖末端基における、反応性ケイ素基、活性水素含有基、不飽和基のいずれかである末端基の数の合計に対する前記反応性ケイ素基の数の割合である。シリル化率の値はNMR分析によって測定できる。また、後述のシリル化剤により、オキシアルキレン重合体の主鎖末端基における末端基に前記反応性ケイ素基を導入する際の、末端基の数に対する添加した前記シリル化剤のシリル基の数の割合(モル%)でもよい。
「シリル化剤」とは、活性水素含有基又は不飽和基と反応する官能基と反応性ケイ素基とを有する化合物を意味する。
数平均分子量(以下、「Mn」と記す。)及び重量平均分子量(以下、「Mw」と記す。)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によって得られるポリスチレン換算分子量である。分子量分布は、MwとMnより算出した値であり、Mnに対するMwの比率(以下、「Mw/Mn」と記す。)である。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、下記反応性ケイ素基を有する有機重合体A(以下、単に「重合体A」という。)と、後述の式2又は式3で表される重合体Bを含む。
硬化性組成物に含まれる重合体Aは2種以上でもよい。硬化性組成物に含まれる重合体Bは2種以上でもよい。
(反応性ケイ素基)
反応性ケイ素基は、下式1で表わされる。反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成して架橋し得る。シロキサン結合を形成する反応は硬化触媒によって促進される。
-SiX 3-a 式1
前記式1において、Rは炭素数1~20の1価の有機基を示す。Rは加水分解性基を含まない。
は、炭素数1~20の炭化水素基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、α-クロロアルキル基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。炭素数1~4の直鎖又は分岐のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、α-クロロメチル基、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基及びトリフェニルシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。反応性ケイ素基を有する重合体の硬化性と硬化性組成物の安定性が良い点からメチル基又はエチル基が好ましい。硬化物の硬化速度が速い点からα-クロロメチル基が好ましい。容易に入手できる点からメチル基が特に好ましい。
前記式1において、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。
加水分解性基としては、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、スルファニル基、アルケニルオキシ基が例示できる。
加水分解性が穏やかで取扱いやすい点からアルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましい。アルコキシ基がメトキシ基又はエトキシ基であると、シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成しやすく、硬化物の物性値が良好となりやすい。
前記式1において、aは1~3の整数を示す。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
aは1又は2が好ましく、aは2がより好ましい。
前記式1で表される反応性ケイ素基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、トリス(2-プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、(α-クロロメチル)ジメトキシシリル基、(α-クロロメチル)ジエトキシシリル基が例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基が好ましく、ジメトキシメチルシリル基及びトリメトキシシリル基がより好ましい。
<重合体A>
重合体Aは、前記式1で表される反応性ケイ素基を有する有機重合体である。
重合体Aは、反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体(以下、「重合体A」という。)、及び反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル重合体(以下、「重合体A」という。)のいずれか一方又は両方を含むことが好ましい。
重合体Aの主鎖は、1種以上のアルキレンオキシド単量体の重合により形成されたオキシアルキレン重合体からなる重合鎖である。2種以上のアルキレンオキシド単量体の重合により形成された共重合鎖である場合、それらのアルキレンオキシド単量体は、ブロック重合体を形成していてもよくランダム重合体を形成していてもよい。
オキシアルキレン重合体からなる重合鎖として、エチレンオキシド単量体からなる重合鎖、プロピレンオキシド単量体からなる重合鎖、ブチレンオキシド単量体からなる重合鎖、テトラメチレンオキシド単量体からなる重合鎖、エチレンオキシド単量体とプロピレンオキシド単量体の共重合鎖、プロピレンオキシド単量体とブチレンオキシド単量体の共重合鎖が例示できる。特にプロピレンオキシド単量体からなる重合鎖が好ましい。
重合体Aは、1分子中に主鎖末端基を2~6個有するものが好ましく、2~4個有するものがより好ましく、2個又は3個有するものがさらに好ましい。
重合体Aの主鎖末端基における末端基は、前記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基及び不飽和基のいずれかであり、前記式1で表される反応性ケイ素基、水酸基及びアリル基からなる群より選ばれる1種以上の基が好ましい。それぞれの前記末端基は互いに同じであっても、異なってもよい。
活性水素含有基としては、例えば、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、第一級アミンから水素原子を除去した1価の官能基、ヒドラジド基及びスルファニル基が挙げられる。活性水素含有基としては、水酸基、アミノ基、第一級アミンから水素原子を除去した1価の官能基が好ましく、水酸基がより好ましい。
重合体Aは、前記反応性ケイ素基を1つの主鎖末端基あたりに平均して0.5個超2.0個以下有するものが好ましく、硬化物の引張強度が良好となりやすいため、0.6個~1.9個有するものがより好ましい。
重合体Aは、前記反応性ケイ素基を1分子あたりに平均して0.5個超6個以下有するものが好ましく、硬化物の引張強度が良好となりやすいため、1.2個~3.8個有するものがより好ましい。
重合体AのMnは2,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、4,000~30,000がさらに好ましい。前記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、粘度が充分に低くなりやすい。
重合体Aの分子量分布は1.80以下が好ましい。粘度低減の点から、分子量分布は小さいほうが好ましく、1.50以下がより好ましく、1.40以下がさらに好ましく、1.20以下が特に好ましい。
重合体Aは、後述の前駆重合体の主鎖末端基に前記反応性ケイ素基を、1つの主鎖末端基に平均して0.5個超2.0個以下導入して得られるものが好ましく、引張強度が良好となる観点から0.6~1.9個導入して得られるものがより好ましい。
前記前駆重合体は、活性水素含有基を有する開始剤の活性水素に、開環重合触媒の存在下で、アルキレンオキシド単量体を開環付加重合させたオキシアルキレン重合体である。
前駆重合体としては、水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させた、主鎖末端基が水酸基である前駆重合体が好ましい。
重合体Aの製造方法は、前記前駆重合体の1つの主鎖末端基に対して不飽和基を1個又は2個導入した後、前記不飽和基とシリル化剤を反応させる方法、又は前記前駆重合体の主鎖末端基の活性水素含有基とイソシアネートシラン化合物をウレタン化反応させる方法が好ましい。
前駆重合体は、活性水素含有基を有する開始剤の活性水素に、開環重合触媒の存在下で、アルキレンオキシド単量体を開環付加重合させたオキシアルキレン重合体である。開始剤の活性水素の数と、前駆重合体の主鎖末端基の数と、重合体Aの主鎖末端基の数は同じである。
前駆重合体は、水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させた、主鎖末端基における末端基が水酸基である重合体が好ましい。
前記開始剤としては、水酸基を2~6個有する開始剤が好ましく、水酸基を2~4個有する開始剤がより好ましく、水酸基を2個又は3個有する開始剤がさらに好ましく、3個有するものが特に好ましい。開始剤は1種類を単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
水酸基を2個有する開始剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、低分子量のポリオキシプロピレングリコールが例示できる。
水酸基を3個有する開始剤としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ソルビトール、ペンタエリスリトール、低分子量のポリオキシプロピレントリオールが例示できる。
開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させる際の、開環重合触媒としては、従来公知の触媒を用いることができ、例えば、KOHのようなアルカリ触媒、有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体のような遷移金属化合物-ポルフィリン錯体触媒、複合金属シアン化物錯体触媒、ホスファゼン化合物からなる触媒が挙げられる。
重合体Aの分子量分布を狭くすることができ、粘度の低い硬化性組成物が得られやすい点から複合金属シアン化物錯体触媒が好ましい。複合金属シアン化物錯体触媒は、従来公知の化合物を用いることができ、複合金属シアン化物錯体を用いた重合体の製造方法も公知の方法を採用できる。例えば、国際公開公報第2003/062301号、国際公開公報第2004/067633号、特開2004-269776号公報、特開2005-15786号公報、国際公開公報第2013/065802号、特開2015-010162号公報に開示される化合物及び製造方法を用いることができる。
重合体Aの前駆重合体としては、全主鎖末端基が水酸基である前駆重合体が好ましい。
重合体Aの製造方法は、前駆重合体の1つの主鎖末端基に対して不飽和基を1個又は2個導入した後、前記不飽和基とシリル化剤を反応させる方法、又は前記前駆重合体の主鎖末端基の活性水素含有基とイソシアネートシラン化合物をウレタン化反応させる方法が好ましい。
シリル化剤としては、不飽和基と反応して結合を形成し得る基(例えばスルファニル基)及び前記反応性ケイ素基の両方を有する化合物、ヒドロシラン化合物(例えばHSiX 3-a、ただし、X、R及びaは前記式1と同様である。)が例示できる。具体的には、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリス(2-プロペニルオキシ)シラン、トリアセトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メトキシエチルシラン、メチルジイソプロポキシシラン、(α-クロロメチル)ジメトキシシラン、(α-クロロメチル)ジエトキシシランが例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランが好ましく、メチルジメトキシシラン又はトリメトキシシランがより好ましい。
イソシアネートシラン化合物としては、例えば、特開2011-178955号に記載される、従来公知のイソシアネートシラン化合物を用いることができる。
前駆重合体の1つの主鎖末端基に対して不飽和基を1個導入した後、前記不飽和基とシリル化剤を反応させる方法、又は前記前駆重合体の主鎖末端基の活性水素含有基とイソシアネートシラン化合物をウレタン化反応させる方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特公昭45-36319号、特開昭50-156599号、特開昭61-197631号、特開平3-72527号、特開平8-231707号、特開2011-178955号、米国特許3632557、米国特許4960844号の各公報に提案されている方法が挙げられる。
前駆重合体の1つの主鎖末端基に対して不飽和基を2個導入する方法としては、前駆重合体に、アルカリ金属塩を作用させた後、不飽和基を有するエポキシ化合物を反応させ、次いで不飽和基を有するハロゲン化炭化水素化合物を反応させる方法が好ましい。
前駆重合体の1つの主鎖末端基に不飽和基を1個よりも多く導入する方法としては、公知の方法を特に制限なく用いることができ、例えば、国際公開第2013/180203号公報、国際公開第2014/192842号公報、特開2015-105293号、特開2015-105322号、特開2015-105323号、特開2015-105324号、国際公開第2015/080067号公報、国際公開第2015/105122号公報、国際公開第2015/111577号公報、国際公開第2016/002907号公報、特開2016-216633号、特開2017-39782号に記載される方法を用いることができる。
前記反応により、前駆重合体の主鎖末端基に前記不飽和基を有するエポキシ化合物に由来する不飽和基が導入され、次いで前記ハロゲン化炭化水素化合物に由来する不飽和基が導入された中間体が得られる。中間体は主鎖末端基における末端基の一部が未反応の活性水素含有基であってもよい。
前記中間体の1分子中に含まれる活性水素含有基の数は、貯蔵安定性の点から0.3個以下が好ましく、0.1個以下がより好ましい。
重合体Aのシリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、55~98モル%がより好ましく、60~97モル%がさらに好ましい。
硬化性組成物が、2種以上の重合体Aを含む場合、重合体A全体における平均のシリル化率が前記の範囲内であればよい。
重合体Aの主鎖は(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体を重合して形成される。
重合体Aの主鎖は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく単位のほかに、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な不飽和基を有する単量体に基づく単位を有してもよい。
重合体Aを構成する単量体としては、例えば、特公平3-14068号公報、特開平6-211922号公報、特開平11-130931号公報に記載される、従来公知の単量体を用いることができる。
前記単量体と共重合させる反応性ケイ素基及び不飽和基を含む単量体としては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、トリス(2-メトキシエトキシ)ビニルシラン、(メタ)アクリル酸-3-(メチルジメトキシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸-3-(トリメトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸-3-(トリエトキシシリル)プロピルが例示できる。これらは1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
重合体Aを構成する全単量体に対して、(メタ)アクリル酸エステル単量体は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、100質量%でもよい。
重合体Aにおける反応性ケイ素基は、主鎖末端基に導入されていても、側鎖に導入されていても、主鎖末端基と側鎖の両方に導入されていてもよい。
反応性ケイ素基及び重合性不飽和基を含む単量体と、(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体をフリーラジカル重合法で重合すると、側鎖に反応性ケイ素基を有する重合体Aが得られる。
リビングラジカル重合法を用いると、主鎖末端基として反応性ケイ素基を有する重合体Aが得られる。
重合体Aは、特開2006-257405号公報、特開2006-37076号公報、特開2008-45059号公報などに記載の従来公知の重合方法で重合できる。重合に必要な開始剤などの副資材についても従来公知のものを用いることができ、反応温度や反応圧力などの反応条件も適宜選択できる。
重合方法としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合又はバルク重合によるフリーラジカル重合開始剤を用いた重合方法やリビングラジカル重合が例示できる。リビングラジカル重合法としては、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)、1994年、116巻、7943頁に示されているようなコバルトポルフィリン錯体を用いるもの、特表2003-500378号公報に示されているようなニトロオキサイドラジカルを用いるもの、特開平11-130931号公報に示されているような有機ハロゲン化物やハロゲン化スルホニル化合物などを開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP法)が例示できる。リビングラジカル重合で得られる重合体は、分子量分布が狭く、低粘度である傾向がある。
重合体AのMnは、500~100,000が好ましく、1,000~80,000がより好ましく、2,000~50,000がさらに好ましい。前記範囲の下限値以上であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、上限値以下であると、低粘度になりやすく作業性に優れやすい。
重合体Aの分子量分布は、3.0以下が好ましく、2.5以下がより好ましい。
重合体Aの1分子あたりの反応性ケイ素基の数の平均は0.5個超であり、1.0個以上が好ましい。硬化後の強度の点から1.2個以上が好ましく、1.6個以上がより好ましい。硬化物の伸びが良好となる点から4.0個以下が好ましく、3.0個以下がより好ましい。
重合体Aの1分子あたりの反応性ケイ素基の数の平均は「重合体A中の反応性ケイ素基の濃度[mol/g]×重合体AのMn」で算出する。重合体A中の反応性ケイ素基の濃度[mol/g]は、NMRにより測定できる。
重合体Aにおける、重合体Aと重合体Aの合計の割合は、重合体Aに対し、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、100質量%であってもよい。前記下限値以上であれば、硬化物の強度と伸びがより良好となる。
重合体Aと重合体Aの両方を含む場合の、重合体Aと重合体Aの合計の質量に対する重合体Aの質量の割合は、1~70質量%が好ましく、5~65質量%がより好ましく、10~60質量%がさらに好ましい。上記範囲内であれば、硬化性に優れやすい。
重合体Aは重合体A及び重合体A以外の重合体を含んでもよい。前記重合体としては、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するものであれば特に重合体の主鎖骨格は限定されない。主鎖骨格としては、例えば、飽和炭化水素系重合体、ポリエステル系重合体、重合体A以外のビニル系重合体、ポリサルファイド系重合体、ポリアミド系重合体、ポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重合体が挙げられる。
<重合体B>
重合体Bは、下式2で表される重合体B及び下式3で表される重合体Bの少なくとも一種を含む。重合体BのMwは600~10,000である。
重合体Bは下式2で表される。
-Z-(Si(CHO)-(Si(CH)-Z-R 式2
式2中、2つのRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~8の直鎖のアルキル基又は炭素数1~8の分岐のアルキル基を示し、pは1~60であり、Zは-R-O-(EO)(PO)-で表される基を示し、ZにおけるRは、式2におけるケイ素原子と結合する。EOはエチレンオキシドに基づく単位(以下、「EO単位」ともいう。)であり、POはプロピレンオキシドに基づく単位(以下、「PO」単位ともいう。)であり、EO単位とPO単位の結合の順番は特に限定されない。Rは単結合、炭素数2~4のアルキレン基、メチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基又はエチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基を示し、mは2~40であり、nは0~20である。
の炭素数1~8の直鎖のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基が例示できる。
の炭素数1~8の分岐のアルキル基としては、イソプロピル基、s-ブチル基、t-ブチル基、2-メチルブチル基、2-エチルブチル基、3-メチルブチル基、3-エチルブチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基が例示できる。
式2における2つのRは、同じであっても異なってもよいが、同じであることがより好ましい。Rは、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基又はt-ブチル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基が、セルフクリーニング性を発現しやすい点でより好ましい。
は、単結合又は炭素数2~4のアルキレン基が好ましく、単結合、-CHCH-又は-CHCHCH-がより好ましい。
pは5~50が好ましく、10~40がより好ましい。mは2~30が好ましく、3~25がより好ましい。nは0~18が好ましく、0~10がより好ましい。
重合体Bとして、2つのRが独立に水素原子又はメチル基、pが5~50、かつZにおけるRが炭素数2~4のアルキレン基、mが2~30、nが0~20である重合体が、得られる硬化物表面のタックを低減し、防汚性をさらに高める点で好ましく、2つのRがメチル基、pが10~40、かつZにおけるRが炭素数2又は3のアルキレン基、mが3~25、nが0~10である重合体がより好ましい。
重合体BのMwは600~10,000が好ましく、1,000~9,500がより好ましく、2,000~9,000がさらに好ましい。前記範囲の下限値以上であると、硬化物表面のタックが低減されやすく、上限値以下であると、重合体Aと相溶しやすい。
重合体Bの分子量分布は2.5以下が好ましく、2.0以下がより好ましい。
重合体Bは下式3で表される。
CH-(SiZ(CH)O)(Si(CHO)-CH 式3
[式3中、qは1~20であり、rは1~60であり、Zは-R-O-(EO)(PO)-Rで表される基を示す。EO及びPOは式2と同様であり、EO単位とPO単位の結合の順番は特に限定されない。sは1~40であり、tは0~20であり、Rは水素原子、炭素数1~8の直鎖のアルキル基又は炭素数1~8の分岐のアルキル基を示し、Rは単結合、炭素数2~4のアルキレン基、メチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基又はエチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基を示す。]
の炭素数1~8の直鎖又は分岐のアルキル基としては、式2におけるRの例示と同様であり、好ましい範囲も同様である。
は、単結合又は炭素数2~4のアルキレン基が好ましく、単結合、-CHCH-又は-CHCHCH-がより好ましい。
qは1~15が好ましく、2~10がより好ましい。rは5~50が好ましく、10~40がより好ましい。sは1~30が好ましく、3~25がより好ましい。tは0~18が好ましく、0~10がより好ましい。
重合体Bとして、qが1~20、rが1~60かつZにおけるRが水素原子又はメチル基、Rが炭素数2~4のアルキレン基、sが1~30、tが0~20である重合体が、得られる硬化物表面のタックを低減し、防汚性をさらに高める点で好ましく、qが2~20、rが2~50かつZにおけるRがメチル基、Rが炭素数2又は3のアルキレン基、sが3~25、tが0~10である重合体がより好ましく、qが2~20、rが10~40かつZにおけるRが水素原子、Rが炭素数2又は3のアルキレン基、sが3~25、tが0~10である重合体が、得られる重合体が相溶性しやすくなる点でさらに好ましい。
重合体BのMwは600~10,000が好ましく、1,000~9,500がより好ましく、2,000~9,000がさらに好ましい。前記範囲の下限値以上であると、硬化物表面のタックが低減されやすく、上限値以下であると、重合体Aと相溶しやすい。
重合体Bの分子量分布は2.5以下が好ましく、2.0以下がより好ましい。
重合体Bにおいて、重合体Bの総質量に対するエチレンオキシドに基づく単位とプロピレンオキシドに基づく単位の総質量の割合は、30~80質量%が好ましく、35~75質量%がより好ましく、40~70質量%がさらに好ましい。前記範囲の下限値以上であると、セルフクリーニング性により優れ、上限値以下であると、硬化物表面のタックが低減されやすい。
重合体Bにおけるエチレンオキシドに基づく単位とプロピレンオキシドに基づく単位の総質量に対する、エチレンオキシドに基づく単位の総質量の割合は、50~100質量%が好ましく、55~95質量%がより好ましく、60~90質量%がさらに好ましい。前記範囲の下限値以上であると、セルフクリーニング性により優れ、上限値以下であると、重合体Aと相溶しやすい。
重合体Bとしては、市販のものを用いることができる。市販されている重合体Bとしては、例えば、VORASURF L―5340 Additive(ダウ・東レ社製品名)、NIAX Silicone L-5420(ダウ・東レ社製品名)、DOWSILSZ―1642(ダウ・東レ社製品名)、Fluid、DOWSIL SZ―1671 Fluid(ダウ・東レ社製品名)、VORASURF SZ1777-Additive(ダウ・東レ社製品名)、DOWSIL SZ―1718 Fluid(ダウ・東レ社製品名)、Niax silicone L-6900(モメンティブ社製品名)が挙げられる。市販されている重合体Bとしては、NIAX Silicone L-5420、DOWSIL SZ―1671 Fluid、VORASURF SZ1777-Additive、NIAX Silicone L-6900が硬化物表面のセルフクリーニング性が良好となりやすい点で好ましい。
重合体BのMwは600~10,000であり、1,000~9,500が好ましく、2,000~9,000がよりに好ましい。前記範囲の下限値以上であると、硬化物表面のタックが低減されやすく、上限値以下であると、重合体Aと相溶しやすい。
重合体Bの分子量分布は2.5以下が好ましく、2.0以下がより好ましい。
重合体Bは、室温で液状であるものが、硬化物表面のセルフクリーニング性がより良好となる点で好ましい。重合体Bの融点は、25℃以下が好ましく、0℃以下がより好ましい。重合体Bは融点を持たないものであってもよい。上記上限値以下であると、硬化物表面のセルフクリーニング性がより良好となる。なお、室温とは、20~25℃のことである。
硬化性組成物が重合体Bとして、重合体Bと重合体Bの両方を含む場合、重合体Bと重合体Bの合計の質量に対する、重合体Bの含有割合は、1~99質量%が好ましく、10~90質量%がより好ましく、30~85質量%がさらに好ましい。
重合体Bは、例えば、下式4で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと下式5又は式6で表される末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレンを、白金系触媒の存在下、有機溶媒中で付加反応させて得られる。
H-(Si(CHO)-Si(CH-H 式4
式4中、pは式2と同様である。
CH=CHO(EO)(PO)-R 式5
式5中、m、n及びRは式2と同様である。
CH=CHCHO(EO)(PO)-R 式6
式6中、m、n及びRは式2と同様である。
重合体Bは、例えば、下式7で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと下式8又は式9で表される末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレンを、白金系触媒の存在下、有機溶媒中で付加反応させて得られる。
CH-(SiH(CH)O)(Si(CHO)-CH 式7
式7中、q及びrは式3と同様である。
CH=CHO(EO)(PO)-R 式8
式8中、s、t及びRは式3と同様である。
CH=CHCHO(EO)(PO)-R 式9
式9中、s、t及びRは式3と同様である。
上記有機溶媒としては、トルエン、メタノール、イソプロパノール、ジオキサン等が例示できる。
白金系触媒としては、塩化白金酸、白金-ビニルシロキサン錯体、白金-オレフィン錯体等が例示できる。
塩化白金酸としては、例えば、塩化白金酸六水和物が挙げられる。
白金-ビニルシロキサン錯体としては、例えば、白金-1,3-ビニルシロキサン錯体が挙げられる。
白金-オレフィン錯体としては、例えば、Pt(CH=CH(PPh)、Pt(CH=CHCl]が挙げられる。
反応温度や反応時間は、使用する有機溶媒の沸点などにより適宜選択できるが、反応温度は20~100℃であってよく、40~95℃が好ましく、反応時間は2~6時間が好ましい。
<硬化性組成物>
硬化性組成物は、重合体A及び重合体Bをそれぞれ合成し、重合体A及び重合体Bに、さらに必要に応じた成分を添加し、混合して得られる。
硬化性組成物における、重合体A及重合体Bの合計の含有割合は、5~80質量%が好ましく、10~70質量%がより好ましく、15~60質量%がさらに好ましい。重合体A及重合体Bの合計の含有割合が上記範囲内であると、得られる硬化物が防汚性、セルフクリーニング性に優れる。
重合体Aの100質量部に対して、前記重合体Bを1~40質量部含有することが好ましく、2~30質量部含有することがより好ましく、3~20質量部含有することがさらに好ましい。重合体Bの含有量が前記範囲の下限値以上であると得られる硬化物が防汚性、セルフクリーニング性に優れ、上限値以下であると硬化物の接着性に優れる。
重合体Aと重合体Bとを混合した混合物の25℃における粘度は、1.5~50Pa・sが好ましく、2~35Pa・sがより好ましく、4~40Pa・sがさらに好ましい。重合体Aと重合体Bの混合物の粘度が前記範囲の下限値以上であると作業中の液だれが起こりにくく、上限値以下であると作業性が良好になりやすい。
重合体Aと重合体Bの分子量を低くする方法として、例えば重合体Bの分子量を低くする等の方法が挙げられる。
前記粘度は、E型粘度計(東機産業社製、製品名:RE80型)を用いて、測定温度25℃ローターNo.4の条件で粘度を測定した値である。
<その他の成分>
硬化性組成物は、前記重合体A及び重合体B以外のその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、アミン化合物、充填剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、脱水剤、接着性付与剤、酸素硬化性化合物、光硬化性化合物、硬化触媒(シラノール縮合触媒)が例示できる。
その他の成分は、国際公開第2013/180203号、国際公開第2014/192842号、国際公開第2016/002907号、特開2014-88481号公報、特開2015-10162号公報、特開2015-105293号公報、特開2017-039728号公報、特開2017-214541号公報などに記載される従来公知のものを、制限なく組み合わせて用いることができる。
各成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記可塑剤としては、フタル酸エステル(フタル酸ジイソニル等)、エポキシ可塑剤(4,5-エポキシシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸-ジ-2-エチルヘキシル等)、炭素数6~18のパラフィン系炭化水素(n-ドデカン等)、アクリル系可塑剤(無溶剤型アクリルポリマー等)、ポリエーテル系可塑剤(オキシアルキレン重合体等)が挙げられる。
前記可塑剤の一部又は全部として、Mnが1,000以上、Mwが1,000以上、又は水酸基1個当たりの分子量が500以上の高分子可塑剤を用いると、硬化物の表面汚染や周辺汚染の低減、硬化物上の塗料の乾燥性の向上、塗料表面の汚染性の低減、耐候性の向上などの効果が得られやすい点で好ましい。
硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合し密封保存して、施工後に空気中の湿気により硬化させる1液型でもよく、少なくとも反応性ケイ素基を有する成分を含む主剤組成物と、少なくとも硬化触媒を含む硬化剤組成物とを別々に保存し、使用前に硬化剤組成物と主剤組成物を混合する2液型でもよい。施工が容易であるため、1液型の硬化性組成物が好ましい。
1液型の硬化性組成物は水分を含まないことが好ましい。水分を含む配合成分を予め脱水乾燥するか、また配合混練中に減圧して脱水することが好ましい。
2液型の硬化性組成物において、硬化剤組成物は水を含んでもよい、主剤組成物は少量の水分を含んでもゲル化し難いが、貯蔵安定性の点からは配合成分を予め脱水乾燥することが好ましい。
貯蔵安定性を向上させるために、1液型の硬化性組成物又は2液型の主剤組成物に脱水剤を添加してもよい。
硬化性組成物の用途としては、シーリング材(例えば建築用弾性シーリング材、複層ガラス用シーリング材、ガラス端部の防錆・防水用封止材、太陽電池裏面封止材、建造物用密封材、船舶用密封材、自動車用密封材、道路用密封材)、電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆材)、接着剤が好適である。
特に、セルフクリーニング性が要求される用途に好適であり、例えば屋外に施工されるシーリング材が例示できる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
<測定方法・評価方法>
[前駆重合体の分子量]
水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシドを重合させたオキシアルキレン重合体(前駆重合体)の分子量(以下、「水酸基換算分子量」という。)は、JIS K 1557(2017年)に基づいて算出された水酸基価より、「56100/(前駆重合体の水酸基価)×開始剤の活性水素の数」の式に基づいて算出した。
[Mn及びMw/Mn]
HLC-8220GPC(東ソー社製品名)を用いて、Mw、Mn及びMw/Mnを求めた。
[重合体Aにおける1分子中の反応性ケイ素基の平均数(シリル基数)]
主鎖末端に塩化アリルを用いて不飽和基を導入し、シリル化剤を上記不飽和基と反応させて反応性ケイ素基を導入する方法において、主鎖末端に導入された不飽和基に対する、シリル化剤の反応性ケイ素基の仕込み当量(モル比)をシリル化率とした。
塩化アリルを用いて導入された不飽和基とシリル化剤の反応において、副反応によりシリル化剤と反応しない不飽和基はおよそ10%である。したがって不飽和基の90モル%未満をシリル化剤と反応させる場合には、上記仕込み当量をシリル化率とする。
シリル化率に基づいてシリル基数を算出した。
[重合体Aにおける1分子中の反応性ケイ素基の平均数(シリル基数)]
重合体Aのシリル基数は、H-NMRにより算出した重合体中の反応性ケイ素基の濃度[mol/g]に上記GPCにより測定したMnを掛けることにより算出した。
[接触角]
約3mm(深さ)×30mm(幅)の溝を設けたフレキシブルボード上に、各例の効果性組成物をシーリング材として打設し、温度23℃、相対湿度50%雰囲気下で7日間放置して、硬化物を得た。室温(25℃)にて、硬化物表面に液滴1μLの水を静置し、5秒後及び60秒後の接触角を測定した。
[硬化物の汚染防止性(セルフクリーニング性)]
約3mm(深さ)×30mm(幅)の溝を設けたフレキシブルボード上に、各例の硬化性組成物をシーリング材として打設し、温度23℃、相対湿度50%雰囲気下で7日間放置して硬化物を得た。硬化物の表面に赤土を振りかけ、フレキシブルボードを垂直に立てた状態のままで20cmの高さから床に3回落とし、余分な赤土を振りおとして試験体とした。得られた試験体の赤土が付着している状態を、色差計を用いてEab(汚染後)の値を測定した。次いで、試験体を垂直に立てた状態で、赤土を振りかけた面に、霧吹きにて20cmの距離から水100ccを吹きかけ、放置乾燥後、赤土が付着している状態を、色差計を用いてEab(水洗浄後)の値を測定した。
式[(Eab(汚染後))-(Eab(水洗浄後))]]で表される差分の値を算出し、硬化物汚染性を評価した。
Eab(水洗浄後)が35超であれば不良であり、35以下であれば良好であり、30以下がより良好であり、25以下がさらに良好である。Eab(水洗浄後)が35以下であり、かつ上記差分の値が8以上であれば、良好なセルフクリーニング性が得られていることが示されている。セルフクリーニング性が良好である場合を「〇」、不良である場合を「×」と判定した。
[タック(べたつき)評価]
約3mm(深さ)×30mm(幅)の溝を設けたフレキシブルボード上に、各例の硬化性組成物をシーリング材として打設し、温度23℃、相対湿度50%雰囲気下で24時間静置して硬化物を得た。得られた硬化物の表面タックを調べた。表面タックの有無は、表面を指で触ることにより評価した。
表面にべたつきが少ないものを良好(○)、表面にべたつきが多いものを不良(×)と判定した。
<重合体A、重合体Bの合成>
(合成例1:重合体A-1)
グリセリンを開始剤とし、配位子がt-ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(以下、「TBA-DMC触媒」と記す。)を触媒として使用してプロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が21,000の前駆重合体を得た。次いで、前駆重合体の水酸基に対して1.15モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して前駆重合体をアルコラート化した。次に、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらに前駆重合体の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加して主鎖末端基をアリル基に変換した。次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体の変換されたアリル基に対して0.65モル当量のメチルジメトキシシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させ、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体A-1)を得た。
得られた重合体のMn、Mw/Mn、1分子あたりの反応性ケイ素基の平均数を表1に示す(以下、同様に示す。)。
(合成例2:重合体A-2)
プロピレングリコールを開始剤とし、TBA-DMC触媒を使用して、プロピレンオキシドを重合し、水酸基換算分子量が15,000の前駆重合体を得た。次いで、前駆重合体の水酸基に対して1.05モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して前駆重合体をアルコラート化した。次に、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらに前駆重合体の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加して主鎖末端基をアリル基に変換した。次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体の変換されたアリル基に対して0.65モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させ、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端基に導入されたオキシプロピレン重合体(重合体A-2)を得た。
(合成例3:重合体A-1)
メチルメタクリレートの100g、ブチルアクリレートの750g、ステアリルメタクリレートの150g、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランの26.7g、n-ドデシルメルカプタンの7.5g及び2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル(V65、和光純薬社製品名)の10gを混合した混合液を、70℃に加熱した酢酸エチルの300gに2時間かえて滴下した後2時間重合して、(メタ)アクリル酸エステル重合体(重合体A-1)を得た。
(合成例4:重合体A-2)
本例では、リビングラジカル重合法を用い、重合反応の終期にアルケニル基を2個有する化合物を反応させる方法で下記重合体A-2を合成した。
2Lフラスコに臭化第一銅の8.39g、アセトニトリルの112mLを添加し、窒素気流下70℃で20分間加熱撹拌した。これに2,5-ジブロモアジピン酸ジエチルの17.6g、アクリル酸エチルの130mL、アクリル酸ブチルの720mL、アクリル酸ステアリルの251gを添加し、さらに70℃で40分間加熱撹拌した。これにペンタメチルジエチレントリアミン(以下、「トリアミン」という。)0.41mLを添加して反応を開始した。引き続き70℃で加熱撹拌を続け、さらにトリアミンの2.05mLを添加した。反応開始から330分後に1,7-オクタジエンの244mL及びトリアミンの4.1mLを添加し、引き続き70℃で加熱撹拌を続け、反応開始から570分後に加熱を停止した。
得られた反応溶液をトルエンで希釈してろ過し、ろ液を減圧加熱処理して、末端にアルケニル基を有するアクリル酸エステル重合体(重合体X)を得た。
重合体XのMnは22,800、分子量分布は1.40、1H-NMR分析より求めた重合体Xの1分子あたりのアルケニル基の平均数は2.8個であった。
次いで、窒素雰囲気下、2Lフラスコに、得られた重合体Xの全量、酢酸カリウムの17.2g、N,N-ジメチルアセトアミドメチル(以下、「DMAc」という。)の700mLを添加し、100℃で10時間加熱撹拌した。反応溶液を減圧加熱してDMAcを除去し、トルエンを添加してろ過した。ろ液を減圧加熱して揮発分を除去した残りを2Lフラスコに添加し、吸着剤(キョーワード500SNとキョーワード700SN(いずれも協和化学製品名)の質量比で1対1の混合物)の100gを添加し、窒素気流下130℃で9時間加熱撹拌した。トルエンで希釈し、ろ過して吸着剤を除去し、ろ液中のトルエンを減圧留去して重合体(重合体X)を得た。
次いで、1L耐圧反応容器に、重合体Xの700g、ジメトキシメチルヒドロシランの22.2mL、オルトぎ酸メチルの7.71mL及び白金触媒(0価白金の1,1,3,3-テトラメチル-1,3-ジビニルジシロキサン錯体)を添加した。ただし、白金触媒の使用量は、重合体Xのアルケニル基に対して9×10-3モル当量とした。反応容器内の混合物を100℃で195分間加熱撹拌した。混合物の揮発分を減圧留去して、主鎖末端にジメトキシメチルシリル基を有する重合体(重合体A-2)を得た。
Figure 0007243332000001
(合成例5:重合体B1)
前記式7においてq=2、r=24のオルガノハイドロジェンポリシロキサン1モルに対し、前記式9においてs=20、t=5、Rがメチル基である末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレンを2.2モル、及び上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンと同重量のトルエンを加え、塩化白金酸六水和物の存在下で撹拌し、混合した。混合液を80℃まで加熱し、80℃で4時間反応を行った。混合物の揮発分を120℃で減圧留去して、前記式3においてq=2、r=24、s=20、t=5、Rがメチル基、Rが-CHCHCH-である重合体B(重合体B1)を得た
得られた重合体のEO単位の数、PO単位の数、Mw、25℃における性状を表2に示す(以下、同様)。
(合成例6:重合体B2)
前記式7においてq=4、r=32のオルガノハイドロジェンポリシロキサン1モルに対し、前記式9においてs=6、t=1.5、Rが水素原子である末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレンを4.4モル、及び上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンと同重量のトルエンを加え、塩化白金酸六水和物の存在下で撹拌し、混合した。合成例5と同様にして、混合液を加熱し、反応させて、揮発分を減圧留去した。前記式3においてq=4、r=32、s=6、t=1.5、Rが水素原子、Rが-CHCHCH-である重合体B(重合体B2)を得た。
(合成例7:重合体B3)
前記式7においてq=4、r=17のオルガノハイドロジェンポリシロキサン1モルに対し、前記式9においてs=4、t=0、Rが水素原子である末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレンを4.4モル、及び上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンと同重量のトルエンを加え、塩化白金酸六水和物の存在下で撹拌し、混合した。合成例5と同様にして、混合液を加熱し、反応させて、揮発分を減圧留去した。前記式3においてq=4、r=17、s=4、t=0、Rが水素原子、Rが-CHCHCH-である重合体B(重合体B3)を得た。
(合成例8:重合体B4)
前記式4においてp=18のオルガノハイドロジェンポリシロキサン1モルに対し、前記式6においてm=20、n=5、Rがメチル基である末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレンを2.2モル、及び上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンと同重量のトルエンを加え、塩化白金酸六水和物の存在下で撹拌し、混合を行った。合成例5と同様にして、混合液を加熱し、反応させて、揮発分を減圧留去した。前記式2においてp=18、m=20、n=5、2つのRがいずれもメチル基、Rが-CHCHCH-である重合体B(重合体B4)を得た。
Figure 0007243332000002
表2に記載の比較重合体b1、b2は以下の通りである。
比較重合体b1:EO単位を含まない反応性シリコーンオイル、東レダウ社製品名(KF8010)
比較重合体b2:EO単位を1個含む片末端反応性シリコーンオイル、信越化学工業社製品名(x-22-170DX)
<その他の成分>
表3に記載の添加物は以下の通りである。
ホワイトンSB:重質炭酸カルシウム、白石工業社製品名。
CCR:膠質炭酸カルシウム、白艶化CCR、白石工業社製品名。
R-820:酸化チタン、石原産業社製品名。
バルーン80GCA:有機バルーン、松本油脂社製品名。
UP-1110:ARUFON UP-1110、Mn=1,500のアクリルポリマー、東亜合成社製品名
EL3020:エクセノール 3020、1分子あたり水酸基を2個有し、水酸基換算分子量が2,000であるオキシアルキレン重合体、AGC社製品名。
DINP:ビニサイザー90、ジイソノニルフタレート、花王社製品。
N-12D:カクタスノルマルパラフィンN-12D、n-ドデカン、純度98.0%、JXTGエネルギー社製品。
サンソサイザーEPS:4,5-エポキシシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸-ジ-2-エチルヘキシル、新日本理化社製品名。
IRGANOX1135;ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製品名。
TINUVIN326:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF社製品名。
TINUVIN765:3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤、BASF社製品名。
LA-63P:アデカスタブLA-63P、ADEKA社製品名。
KBM-1003:ビニルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
KBM-403:3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
KBM-603:3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、信越化学社製品名。
ラウリルアミン:試薬、純正化学社製。
ファーミンCS:ココナットアミン、花王社製品名。
EH-235R-2:ケチミン化合物、ADEKA社製品名。
桐油;空気酸化硬化性化合物、木村社製。
M-309:アロニックスM-309、東亜合成社製品名。
U-220H:ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、日東化成社製品名。
Figure 0007243332000003
<硬化性組成物の製造>
例1~12、例16~108は実施例であり、例13~15は比較例である。
(例1~12)
表4に示す配合(単位:質量部)の重合体A、重合体B又は比較重合体b、及び表3に示す配合の添加剤1を混合して硬化性組成物を調製した。表3に示す配合は重合体Aの合計100質量部に対する値(単位:質量部)である。
得られた硬化性組成物の硬化物について、上記の方法により、タック、水に対する接触角及び硬化物の汚染防止性を評価した。結果を表4に示す。
例1~12はタックが良好で、水の接触角測定から表面の親水化が確認され、セルフクリーニング性が良好であった。
Figure 0007243332000004
(例16~108)
上記例1~12において添加剤を表3の添加剤2~9に変更してそれぞれ硬化性組成物を調製し、上記と同様に評価した。例13~24は添加剤2を用いた例であり、例25~36は添加剤3を用いた例であり、例37~48は添加剤4を用いた例であり、例49~60は添加剤5を用いた例であり、例61~72は添加剤6を用いた例であり、例73~84は添加剤7を用いた例であり、例85~96は添加剤8を用いた例であり、例97~108は添加剤9を用いた例である。いずれの例においても、水の接触角測定から表面の親水化が確認され、セルフクリーニング性が良好であった。

Claims (5)

  1. 下式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体Aと、下式2で表される重合体B及び下式3で表される重合体Bの少なくとも一種を含む重合体Bと、を含む硬化性組成物であって、
    前記重合体Bの重量平均分子量は、600~10,000であ
    前記オキシアルキレン重合体Aの100質量部に対して前記重合体Bを1~40質量部含有する、シーリング材用の硬化性組成物。
    -SiX 3-a 式1
    [式中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
    -Z-(Si(CHO)-(Si(CH)-Z-R 式2
    [式2中、2つのRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~8の直鎖のアルキル基又は炭素数1~8の分岐のアルキル基を示し、pは1~60であり、Zは-R-O-(EO)(PO)-で表される基を示し、ZにおけるRは、式2におけるケイ素原子と結合し、EOはエチレンオキシドに基づく単位であり、POはプロピレンオキシドに基づく単位であり、EOとPOの結合の順番は特に限定されない。Rは単結合、炭素数2~4のアルキレン基、メチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基又はエチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基を示し、mは2~40であり、nは0~20である。]
    CH-(SiZ(CH)O)(Si(CHO)-CH 式3
    [式3中、qは1~20であり、rは1~60であり、Zは-R-O-(EO)(PO)-Rで表される基を示す。EO及びPOは式2と同様であり、EOとPOの結合の順番は特に限定されない。sは3~40であり、tは0~20であり、Rは水素原子、炭素数1~8の直鎖のアルキル基又は炭素数1~8の分岐のアルキル基を示し、Rは単結合、炭素数2~4のアルキレン基、メチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基又はエチル基で置換された炭素数3~6のアルキレン基を示す。]
  2. 前記重合体Bの総量に対するエチレンオキシドに基づく単位とプロピレンオキシドに基づく単位の総質量の割合は、30~80質量%である、請求項1に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
  3. 前記重合体Bにおけるエチレンオキシドに基づく単位とプロピレンオキシドに基づく単位の総質量に対する、エチレンオキシドに基づく単位の総質量の割合は、50~100質量%である、請求項1又は2に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
  4. 前記重合体Bは、室温で液状である、請求項1~のいずれか一項に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載のシーリング材用の硬化性組成物を硬化してなる、硬化物。
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