JP7127302B2 - オキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物、シーリング材用のオキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物、及び硬化物 - Google Patents

オキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物、シーリング材用のオキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物、及び硬化物 Download PDF

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本発明は、オキシアルキレン重合体、オキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物、シーリング材用のオキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物、及び硬化物に関する。
分子内に反応性ケイ素基を有する重合体は、室温においても、湿分等による反応性ケイ素基の加水分解反応等を伴うシロキサン結合の形成によって架橋し、硬化物が得られるという性質を有することが知られている。
これらの反応性ケイ素基を有する重合体の中で、主鎖がオキシアルキレン重合鎖である重合体は室温で液状であり、加水分解反応により硬化して、柔軟性を有するゴム状硬化物を形成する。
このようなオキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物は、シーリング材、接着剤、コーティング剤等として広く使用されている。
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物を、例えば屋外に施工されるシーリング材として用いる場合には、施工後の硬化物の伸び物性が良好であり、かつ耐久性に優れることが求められる。
特許文献1には、硬化物の伸び、及び耐久性の改善を目的として、主鎖がオキシアルキレン重合鎖であり、全主鎖末端に、1つの主鎖末端に平均して0個超1.0個以下の反応性ケイ素基を有し、分子量分布が1.01~1.40と比較的狭いオキシアルキレン重合体と、特定のモジュラス調整剤を、特定の割合で用いる方法が記載されている。
特許文献2には、特許文献1と同様のオキシアルキレン重合体を製造する際に、アルキレンオキシド開環重合触媒として、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体にt-ブチルアルコールが配位した複合金属シアン化物錯体を用いると硬化速度が速くなることが記載されている。また、末端の官能基(反応性ケイ素基)が多いほど硬化速度が速くなることが記載されている。硬化速度は遅すぎると硬化不良となるおそれがあり、速すぎると作業工程上の不都合が生じる場合がある。
特開2015-10162号公報 特許第4556821号公報
近年、建築物の耐用年数の向上に伴い、シーリング材にも長期の実使用に耐え得ることが求められ、長期の繰り返し伸縮にも耐え得る伸縮疲労耐久性に優れることが望まれる。
しかし、特許文献1に記載の硬化性組成物は必ずしも伸縮疲労耐久性が充分ではない。
特許文献1には、合成例で製造した平均官能基数2.0~3.0の重合体のうち、平均官能基数が3.0の重合体において、高い耐久性が得られた例が記載されている。しかし、粘度が高く、作業性が低下する懸念がある。また、伸縮疲労耐久性を向上させるために、1分子中の官能基数をこれ以上増やすと硬化速度が速くなりすぎる懸念がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、適度な硬化速度を有し、かつ伸縮疲労耐久性の高い硬化物が得られる硬化性組成物の材料として好適なオキシアルキレン重合体、上記オキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物、及びその硬化物の提供を目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの下式1で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が10,000超50,000以下であり、かつ分子量分布が1.20以下であるオキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物(ただし、下式4で表される反応性ケイ素基を片末端のみに平均して1.0個より多く有するオキシアルキレン重合体を含む組成物を除く)。
-SiX3-a 式1
-Si(R 3-c (Z) 式4
[式中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。aは1~3の整数を示す。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。式4中、R は、同一又は異なって、それぞれ炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数7~20のアラルキル基、又は(R‘) SiO-(R‘は炭素数1~20の1価の炭化水素基を示し、3個のR‘は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R がそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Zはそれぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基である。cは1、2又は3を示す。
[2] 上記オキシアルキレン重合体の少なくとも1つの主鎖末端が下式2で表される原子団である[1]の硬化性組成物
Figure 0007127302000001
(式中、R,Rはそれぞれ独立に2価の炭素数1~6の結合基を示し、結合基中の炭素原子に結合している原子は、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子である。R,Rはそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1~10の炭化水素基を示す。nは1から10の整数を示す。Rはそれぞれ独立に、炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示す。Yはそれぞれ独立に水酸基又は加水分解性基を示す。bは1~3の整数を示す。Rが複数存在する場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。Yが複数存在する場合、Yは互いに同一でも異なってもよい。)
[3] 上記オキシアルキレン重合体が、1分子中に主鎖末端を2個有し、各主鎖末端に上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を2個有する、[1]又は[2]の硬化性組成物
] 1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの上記式1で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が10,000超50,000以下であり、かつ分子量分布が1.20超であるオキシアルキレン重合体をさらに含む、[~[3]のいずれかの硬化性組成物。
] 数平均分子量が4,000~50,000であり、上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を1つの主鎖末端に1個有し、かつ1つの主鎖末端に平均して反応性ケイ素基を0.5個超1.0個以下有するオキシアルキレン重合体をさらに含む、[のいずれかの硬化性組成物。
] シーリング材用途である、[]~[]のいずれかの硬化性組成物。
] []~[]のいずれかの硬化性組成物の硬化物。
本発明によれば、適度な硬化速度を有し、かつ伸縮疲労耐久性の高い硬化物が得られる硬化性組成物の材料として好適なオキシアルキレン重合体、上記オキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物、及びその硬化物を得ることができる。
本明細書における用語の定義は以下である。
「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
重合体を構成する「単位」とは単量体の重合により直接形成された原子団を意味する。
「オキシアルキレン重合体」とは、アルキレンオキシド単量体に基づく単位から形成される重合鎖を有する重合体を意味する。
「主鎖末端」とは、主鎖を構成する末端の原子に結合している原子団を意味する。
「(メタ)アクリル酸エステル重合体」とは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく単位から形成される重合鎖を有する重合体意味する。
「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及びメタクリル酸の一方又は両方を意味する。
末端基としての「不飽和基」は、炭素-炭素不飽和結合を含む1価の基である。
「活性水素含有基」は、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、第二級アミノ基、ヒドラジド基及びスルファニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である。
「活性水素」とは、上記活性水素含有基に基づく水素原子である。
「シリル化率」は、重合体の主鎖末端に導入された、反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基の数の合計に対する上記反応性ケイ素基の数の割合である。シリル化率の値はH-NMR分析によって測定できる。また、後述のシリル化剤により、重合体の主鎖末端に上記反応性ケイ素基を導入する際の、主鎖末端における末端基の数に対する添加した上記シリル化剤のシリル基の数の割合(モル%)としてもよい。
「シリル化剤」とは、活性水素含有基又は不飽和基と反応する官能基と反応性ケイ素基とを有する化合物を意味する。
数平均分子量(以下、「Mn」と記す)及び重量平均分子量(以下、「Mw」と記す)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によって得られるポリスチレン換算分子量である。分子量分布は、MwとMnより算出した値であり、Mnに対するMwの比率である。
<重合体A>
本発明の重合体は、1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの下記反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が10,000超50,000以下であり、かつ分子量分布が1.20以下であるオキシアルキレン重合体(以下、「重合体A」という。)である。
<反応性ケイ素基>
反応性ケイ素基は、下式1で表わされる。反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成して架橋し得る。シロキサン結合を形成する反応は硬化触媒によって促進される。
-SiX3-a 式1
式1において、Rは炭素数1~20の1価の有機基を示す。Rは加水分解性基を含まない。
Rは、炭素数1~20の炭化水素基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、α-クロロアルキル基及びトリオルガノシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。炭素数1~4の直鎖状又は分岐状のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、α-クロロメチル基、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基及びトリフェニルシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。反応性ケイ素基を有する重合体の硬化性と安定性のバランスが良い点からメチル基又はエチル基が好ましい。硬化物の硬化速度が速い点からα-クロロメチル基が好ましい。容易に入手できる点からメチル基が特に好ましい。
式1において、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。
加水分解性基としては、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、スルファニル基、アルケニルオキシ基が例示できる。
加水分解性が穏やかで取扱いやすい点からアルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましい。アルコキシ基がメトキシ基又はエトキシ基であると、シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成しやすく、硬化物の物性値が良好となりやすい。
式1において、aは1~3の整数を示す。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
aは1又は2が好ましく、aは2がより好ましい。
式1で表される反応性ケイ素基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、トリス(2-プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、(α-クロロメチル)ジメトキシシリル基、(α-クロロメチル)ジエトキシシリル基が例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基が好ましく、ジメトキシメチルシリル基及びトリメトキシシリル基がより好ましい。
重合体Aの主鎖は、1種以上のアルキレンオキシド単量体の重合により形成されたオキシアルキレン重合体からなる重合鎖である。2種以上のアルキレンオキシド単量体の重合により形成された共重合鎖である場合、それらのアルキレンオキシド単量体は、ブロック重合体を形成していてもよくランダム重合体を形成していてもよい。
オキシアルキレン重合体からなる重合鎖として、エチレンオキシド単量体からなる重合鎖、プロピレンオキシド単量体からなる重合鎖、ブチレンオキシド単量体からなる重合鎖、テトラメチレンオキシド単量体からなる重合鎖、エチレンオキシド単量体とプロピレンオキシド単量体の共重合鎖、プロピレンオキシド単量体とブチレンオキシド単量体の共重合鎖が例示できる。特にプロピレンオキシド単量体からなる重合鎖が好ましい。
重合体Aの少なくとも1つの主鎖末端が下式2で表される原子団であることが好ましい。
Figure 0007127302000002
式2において、R,Rはそれぞれ独立に2価の炭素数1~6の結合基を示し、結合基中の炭素原子に結合している原子は、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子である。
、Rとしては-CH-、-C-、-C-、-C-、-C10-、-C12-、-C(CH-、-CH-O-CH-、-CH-O-CH-O-CH、-C=C-、-C≡C-、-CO-、-CO-O-、-CO-NH-、-CH=N-、-CH=N-N=CH-が例示できる。
は-CHOCH-、-CHO-、-CH-が好ましく、―CHOCH-がより好ましい。
は、-CH-、-C-が好ましく、-CH-がより好ましい。
式2において、R,Rはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~10の炭化水素基を示す。上記炭化水素基としては、直鎖状又は分岐状の炭素数1~10のアルキル基が好ましい。
直鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が例示できる。
分岐状のアルキル基としては、イソプロピル基、s-ブチル基、t-ブチル基、2-メチルブチル基、2-エチルブチル基、2-プロピルブチル基、3-メチルブチル基、3-エチルブチル基、3-プロピルブチル基、2-メチルペンチル基、2-エチルペンチル基、2-プロピルペンチル基、3-メチルペンチル基、3-エチルペンチル基、3-プロピルペンチル基、4-メチルペンチル基、4-エチルペンチル基、4-プロピルペンチル基、2-メチルヘキシル基、2-エチルヘキシル基、2-プロピルヘキシル基、3-メチルヘキシル基、3-エチルヘキシル基、3-プロピルヘキシル基、4-メチルヘキシル基、4-エチルヘキシル基、4-プロピルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、5-エチルヘキシル基、5-プロピルヘキシル基が例示できる。
、Rは、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
式2において、nは1~10の整数を示す。nは1~7が好ましく、1~5がより好ましく、1がさらに好ましい。
式2において、Rはそれぞれ独立に、炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Yはそれぞれ独立に水酸基又は加水分解性基を示す。bは1~3の整数を示す。Rが複数存在する場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。Yが複数存在する場合、Yは互いに同一でも異なってもよい。
式2のRは、式1のRと同様である。
式2のYは、式1のXと同様である。
式2のbは式1のaと同様である。
重合体Aは、1つの主鎖末端に平均して1.0個超4.0個以下の上記反応性ケイ素基を有するものが好ましく、伸び物性の観点から、1.1~3.0個であるものがより好ましく、1.2~2.0個であるものがさらに好ましい。
重合体Aは、主鎖末端に2個以上の反応性ケイ素基を含む構造を有することが好ましい。
1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数は、80個以下が好ましく、50個以下がより好ましく、40個以下がさらに好ましい。
1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数は、1個以上が好ましく、4個以上がより好ましく、10個以上がさらに好ましく、20個以上が特に好ましい。
2価以上の原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びケイ素原子から選ばれる1種以上の原子が好ましく、炭素原子、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子から選ばれる1種以上の原子がより好ましく、炭素原子、酸素原子及びケイ素原子から選ばれる1種以上の原子がより好ましい。
重合体AのMnは10,000超50,000以下であり、11,000~45,000が好ましく、12,000~40,000がさらに好ましい。Mnが上記範囲の下限値以上であると、重合体Aの質量あたりの反応性ケイ素基の導入量が多くなりすぎず、伸び物性と耐久性を両立させやすい点で好ましい。上限値以下であると、粘度が充分に低くなり作業性に優れる。
重合体Aの分子量分布は1.20以下であり、1.17以下が好ましく、1.15以下がより好ましい。重合体Aの分子量分布は1.00以上が好ましい。分子量分布が上記上限値以下であると、硬化物の伸縮疲労耐久性が向上しやすい。
重合体Aの25℃における粘度は、1~70Pa・sが好ましく、1.5~60Pa・sがより好ましく、2~55Pa・sがさらに好ましい。上記範囲内であると作業性に優れやすい。
重合体Aは、1分子中に主鎖末端を2~8個有するものが好ましく、2~6個有するものがより好ましく、2個又は3個有するものがさらに好ましく、2個有するものが特に好ましい。
重合体Aは、1分子中に主鎖末端を2個有し、各主鎖末端に上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を2個有することが好ましく、さらに1分子中に上記末端基を4個以上有し、シリル化率が50モル%超100モル%以下であることが好ましい。
上記末端基を、1つの主鎖末端に2個有しており、1分子中に上記末端基を4個有する場合、分子量とシリル化率が同じであれば、上記末端基を、1つの主鎖末端に1個有しており、1分子中に上記末端基を4個有する重合体と比較して伸び物性が大きくなる傾向がある。
重合体Aは、前駆重合体の1つの主鎖末端に平均して上記反応性ケイ素基を1.0個より多く導入して得られる。
重合体Aの製造方法は、前駆重合体の1つの主鎖末端に対して平均して不飽和基を1.0個よりも多く導入した後、上記不飽和基と上記シリル化剤を反応させる方法が好ましい。
前駆重合体は、活性水素含有基を有する開始剤の活性水素に、開環重合触媒の存在下で、アルキレンオキシド単量体を開環付加重合させたオキシアルキレン重合体である。開始剤の活性水素の数と、前駆重合体の主鎖末端の数と、重合体Aの主鎖末端の数は同じである。
前駆重合体は、水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させた、主鎖末端の末端基が水酸基である重合体が好ましい。
上記開始剤としては、水酸基を2~8個有する開始剤が好ましく、水酸基を2~6個有する開始剤がより好ましく、水酸基を2個有する開始剤又は水酸基を3個有する開始剤がさらに好ましい。開始剤は1種類を単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
重合体Aの主鎖は、硬化物の伸び物性に優れる点から直鎖状が好ましい。そのために、開始剤としては、活性水素含有基を2個有する化合物が好ましく、水酸基を2個有する化合物がより好ましい。
水酸基を2個有する開始剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、低分子量のポリオキシプロピレングリコールが例示できる。上記開始剤は1種類を単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
上記前駆重合体を得る際の、開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させる触媒としては、複合金属シアン化物錯体、有機アルミニウム化合物等の遷移金属化合物とポルフィリンを反応させて得られる錯体のような金属ポルフィリン、ホスファゼン等が例示できる。得られる重合体の分子量分布を狭くすることができ、粘度の低い硬化性組成物が得られやすい点から、複合金属シアン化物錯体が好ましい。
複合金属シアン化物錯体は、従来公知の化合物を用いることができ、複合金属シアン化物錯体を用いた重合体の製造方法も公知の方法を採用することができる。例えば、国際公開第2003/062301号、国際公開報第2004/067633号、特開2004-269776号公報、特開2005-15786号公報、国際公開第2013/065802号、特開2015-010162号公報などに開示される化合物及び製造方法を用いることができる。
複合金属シアン化物錯体としては、触媒骨格に、有機配位子としてt-ブチルアルコールが配位した複合金属シアン化物錯体が好ましい。触媒骨格は、Zn[Co(CN)(すなわち、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体)がより好ましい。
有機配位子としてt-ブチルアルコールを用いることで、分子量分布が1.20以下である前駆重合体を得ることができる。
前駆重合体の1つの主鎖末端に平均して不飽和基を1.0個よりも多く導入する方法としては、前駆重合体に、アルカリ金属塩を作用させた後、不飽和基を有するエポキシ化合物を反応させ、次いで不飽和基を有するハロゲン化炭化水素化合物を反応させる方法が好ましい。
不飽和基を有するエポキシ化合物としては、下式3で表される化合物が好ましい。
Figure 0007127302000003
式3のR,Rは、式2のR,Rと同じである。
不飽和基を有するエポキシ化合物としては、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ブタジエンモノオキシド、1,4-シクロペンタジエンモノエポキシドが例示できる。アリルグリシジルエーテルが好ましい。
前駆重合体の1つの主鎖末端に不飽和基を1個よりも多く導入する方法としては、公知の方法を特に制限なく用いることができ、例えば、国際公開第2013/180203号公報、国際公開第2014/192842号公報、特開2015-105293号、特開2015-105322号、特開2015-105323号、特開2015-105324号、国際公開第2015/080067号公報、国際公開第2015/105122号公報、国際公開第2015/111577号公報、国際公開第2016/002907号公報、特開2016-216633号、特開2017-39782号に記載される方法を用いることができる。
上記反応により、前駆重合体の主鎖末端に上記不飽和基を有するエポキシ化合物に由来する不飽和基が導入され、次いで上記ハロゲン化炭化水素化合物に由来する不飽和基が導入された中間体が得られる。中間体は主鎖末端における末端基の一部が未反応の活性水素含有基であってもよい。
上記中間体の1分子中に含まれる活性水素含有基の数は、貯蔵安定性の点から0.3個以下が好ましく、0.1個以下がより好ましい。
上記中間体の不飽和基とシリル化剤とを反応させて、主鎖末端に反応性ケイ素基を導入して重合体Aを得る。
シリル化剤としては、不飽和基と反応して結合を形成し得る基(例えばスルファニル基)及び上記反応性ケイ素基の両方を有する化合物、ヒドロシラン化合物(例えばHSiX3-a、ただし、X、R、aは上記式1と同じである。)が例示できる。具体的には、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリス(2-プロペニルオキシ)シラン、トリアセトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシエチルシラン、ジイソプロポキシメチルシラン、(α-クロロメチル)ジメトキシシラン、(α-クロロメチル)ジエトキシシランが例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシランが好ましく、ジメトキシメチルシラン又はトリメトキシシランがより好ましい。
上記反応により、主鎖末端における末端基は上記反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかであり、1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの上記反応性ケイ素基を有する重合体Aが得られる。
重合体Aの「シリル化率」は50モル%超100モル%以下が好ましく、60~97モル%がより好ましく、65~95モル%がさらに好ましい。
1つの主鎖末端に上記末端基を2個有する場合、シリル化率が50%超であれば、上記1つの主鎖末端に平均して反応性ケイ素基が1.0個より多く存在する。
シリル化率は、上記中間体の不飽和基に対して反応させる上記反応性ケイ素基含有化合物の量によって調整することができる。
後述する硬化性組成物が2種以上の重合体Aを含む場合、重合体A全体における平均のシリル化率が上記の範囲内であればよい。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、上記重合体Aを含む。上記硬化性組成物中の上記重合体Aが有する反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有するため、シロキサン結合を形成し得る。シロキサン結合を形成する反応は後述する硬化触媒によって促進される。硬化性組成物に含まれる重合体Aは1種でもよく、2種以上でもよい。
硬化性組成物に含まれる重合体Aの含有割合は、硬化性組成物に対して5~99質量%が好ましく、10~60質量%がより好ましく、15~50質量%がさらに好ましい。重合体Aの含有量が上記範囲の下限値以上であると、硬化物の伸びや耐久性が良好となりやすく、上限値以下であると、作業性が良好で、硬化物の伸びの低下を抑制しやすい。
硬化性組成物の23℃における粘度は、50~600Pa・sが好ましく、60~500Pa・sがより好ましく、70~400Pa・sがさらに好ましい。上記範囲内であると作業性に優れやすい。
本発明の硬化性組成物は、1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの上記式1で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が10,000超50,000以下であり、かつ分子量分布が1.20超であるオキシアルキレン重合体(以下、「重合体B」という。)及び数平均分子量が4,000~50,000であり、主鎖末端における末端基は上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を1つの主鎖末端に1個有し、かつ1つの主鎖末端に平均して上記反応性ケイ素基を0.5個超1.0個以下有するオキシアルキレン重合体(以下、「重合体C」という。)のいずれか一方又は両方が含まれていてもよい。
<重合体B>
硬化性組成物に含まれる重合体Bは1種でもよく、2種以上でもよい。
重合体Bの主鎖の例示は、重合体Aの主鎖の例示と同じである。
重合体Bは、1つの主鎖末端に平均して1.0個超4.0個以下の上記反応性ケイ素基を有するものが好ましく、伸び物性の観点から、1.1~3.0個であるものがより好ましく、1.2~2.0個であるものがさらに好ましい。
上記1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数及び2価以上の原子については、重合体Aと同様であり、好ましい態様も同様である。
重合体BのMnは11,000~45,000が好ましく、12,000~40,000がさらに好ましい。Mnが上記範囲の下限値以上であると、重合体Bの質量あたりの反応性ケイ素基の導入量が多くなりすぎず、伸び物性と耐久性を両立させやすい点で好ましい。
上限値以下であると、粘度が充分に低くなり作業性に優れる。
重合体Bの分子量分布は1.20超2.20以下が好ましく、1.22~2.00がより好ましい。分子量分布が上記範囲内であると、重合体Bを安定して製造しやすくなり、低粘度の重合体Bが得られやすく、作業性が良好となりやすい。
重合体Bの25℃における粘度は、1~100Pa・sが好ましく、1.5~90Pa・sがより好ましく、2~70Pa・sがさらに好ましい。上記範囲内であると作業性に優れやすい。
重合体Bは、1つの主鎖末端に上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を2個有していることが好ましく、さらに1分子中に上記末端基を4個以上有し、シリル化率が50モル%超100モル%以下であることが好ましい。
上記末端基を、1つの主鎖末端に2個有しており、1分子中に上記末端基を4個有する場合、分子量とシリル化率が同じであれば、上記末端基を、1つの主鎖末端に1個有しており、1分子中に上記末端基を4個有する重合体と比較して伸び物性が大きくなる傾向がある。
重合体Bは、前駆重合体の1つの主鎖末端に平均して上記反応性ケイ素基を1.0個より多く導入して得られる。
重合体Bの製造方法は、前駆重合体の1つの主鎖末端に平均して不飽和基を1.0個よりも多く導入した後、上記不飽和基とシリル化剤を反応させる方法が好ましい。
前駆重合体は、重合体Aの前駆重合体と同様の方法で製造することができる。
上記前駆重合体を得る際の、開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させる触媒としては、複合金属シアン化物錯体、水酸化カリウムのようなアルカリ金属、有機アルミニウム化合物等の遷移金属化合物とポルフィリンを反応させて得られる錯体のような金属ポルフィリン、ホスファゼン等が挙げられ、複合金属シアン化物錯体が好ましい。
複合金属シアン化物錯体は、触媒骨格に、有機配位子としてグライムが配位した複合金属シアン化物錯体が好ましい。複合金属シアン化物錯体の触媒骨格の例示は、重合体Aの製造に用いる化合物の例示と同じであり、好ましい骨格も同様である。
有機配位子としてグライムを用いることで、分子量分布が1.20超である前駆重合体を得ることができる。
前駆重合体の1つの主鎖末端に不飽和基を1個よりも多く導入する方法としては、前駆重合体に、アルカリ金属塩を作用させた後、不飽和基を有するエポキシ化合物を反応させ、次いで不飽和基を有するハロゲン化炭化水素化合物を反応させる方法が好ましく、重合体Aと同様の方法で行うことができる。
上記反応により、主鎖末端における末端基は上記反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかであり、1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの上記反応性ケイ素基を有する重合体Bが得られる。
重合体Bの「シリル化率」は50モル%超100モル%以下が好ましく、60~97モル%がより好ましく、65~95モル%がさらに好ましい。
1つの主鎖末端に上記末端基を2個有する場合、シリル化率が50%超であれば、上記1つの主鎖末端に平均して反応性ケイ素基が1.0個より多く存在する。
シリル化率は、上記中間体の不飽和基に対して反応させる上記反応性ケイ素基含有化合物の量によって調整することができる。
硬化性組成物が2種以上の重合体Bを含む場合、重合体B全体における平均のシリル化率が上記の範囲内であればよい。
硬化性組成物が重合体Bを含む場合の重合体Bの含有量は、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して5~80質量部が好ましく、10~70質量部がより好ましく、15~60質量部がさらに好ましい。重合体Bの含有量が上記範囲の下限値以上であると、十分なモジュラスを有する硬化物が得られやすく、上限値以下であると、硬化物の耐久性が向上しやすい。
<重合体C>
硬化性組成物に含まれる重合体Cは1種でもよく、2種以上でもよい。
重合体Cの主鎖の例示は、重合体Aの主鎖の例示と同じである。
重合体Cは、伸び物性の観点から、1つの主鎖末端に平均して上記反応性ケイ素基を0.55~0.97個有するものがより好ましく、0.65~0.95個有するものがさらに好ましい。
上記1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数は、80個以下が好ましく、50個以下がより好ましく、40個以下がさらに好ましい。
上記1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数は、1個以上が好ましく、2個以上がより好ましく、4個以上がさらに好ましく、8個以上が特に好ましい。
上記2価以上の原子については、重合体Aと同様であり、好ましい態様も同様である。
重合体CのMnは、5,000~45,000が好ましく、6,000~40,000がさらに好ましい。Mnが上記範囲の下限値以上であると、重合体Cの質量あたりの反応性ケイ素基の導入量が多くなりすぎず、伸び物性と耐久性を両立させやすい点で好ましい。
上限値以下であると、粘度が充分に低くなり作業性に優れやすい。
重合体Cの分子量分布は1.00~2.20が好ましく、1.03~2.18がより好ましく、1.05~2.00がさらに好ましい。分子量分布が上記範囲の下限値以上であると重合体を安定して製造しやすく、上限値以下であると作業性が良好となりやすい。
重合体Cの25℃における粘度は、1~100Pa・sが好ましく、1.5~90Pa・sがより好ましく、2~70Pa・sがさらに好ましい。上記範囲内であると作業性に優れやすい。
重合体Cは、上記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を、1つの主鎖末端に1個有しており、かつ1分子中に上記末端基を2個以上有することが好ましく、上記末端基を2個有することがより好ましい。
重合体Cは、前駆重合体の1つの主鎖末端に平均して上記反応性ケイ素基を0.5個超1.0個以下導入して得られる。
重合体Cの製造方法は、前駆重合体の一つの主鎖末端に平均して不飽和基を0.5個超1.0個以下導入した後、不飽和基とシリル化剤を反応させる方法が好ましい。
前駆重合体は、重合体Aの前駆重合体と同様の方法で製造することができる。
重合体Cの製造方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特公昭45-36319号、特開昭50-156599号、特開昭61-197631号、特開平3-72527号、特開平8-231707号、米国特許3632557、米国特許4960844等の各公報に提案されている方法が挙げられる。
重合体Cは1分子中に2個以上の末端基を有し、末端基として上記反応性ケイ素基を有し、1つの主鎖末端に平均して上記反応性ケイ素基を0.5個超1.0個以下有するものが好ましい。
重合体Cは、反応性ケイ素基以外の末端基として、未反応の活性水素含有基又は不飽和基を1つの主鎖末端に平均して1.0個有していてもよい。
重合体Cは、反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を、1分子中に2個以上有するものが好ましい。
重合体Cは、反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を1つの主鎖末端に1個有するものが好ましい。
重合体Cのシリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、60~97モル%がより好ましく、65~95モル%がさらに好ましい。
硬化性組成物が、2種以上の重合体Cを含む場合、重合体C全体における平均のシリル化率が上記の範囲内であればよい。
硬化性組成物が重合体Cを含む場合の重合体Cの含有量は、重合体Aと重合体Cの合計100質量部に対して5~80質量部が好ましく、10~70質量部がより好ましく、15~60質量部がさらに好ましい。重合体Cの含有量が上記範囲の下限値以上であると耐久性と伸びを両立しやすく、上限値以下であると硬化物のモジュラスが良好となりやすい。
硬化性組成物が重合体A、重合体B及び重合体Cを含む場合の重合体A、重合体B及び重合体Cの合計100質量部に対する重合体Aの含有量は、20~95質量部が好ましく、30~90質量部がより好ましく、40~85質量部がさらに好ましい。上記範囲内であると耐久性と伸びを両立しやすく、硬化物のモジュラスが良好となりやすい。
硬化性組成物が重合体A、重合体B及び重合体Cを含む場合の重合体A、重合体B及び重合体Cの合計100質量部に対する重合体Bの含有量は、1~79質量部が好ましく、2~68質量部がより好ましく、5~55質量部がさらに好ましい。上記範囲内であると耐久性と伸びを両立しやすく、硬化物のモジュラスが良好となりやすい。
硬化性組成物が重合体A、重合体B、及び重合体Cを含む場合の重合体A、重合体B、及び重合体Cの合計100質量部に対する重合体Cの含有量は、1~79質量部が好ましく、2~68質量部がより好ましく、5~55質量部がさらに好ましい。上記範囲内であると耐久性と伸びを両立しやすく、硬化物のモジュラスが良好となりやすい。
<重合体D>
硬化性組成物は、1つの主鎖末端における末端基が不活性な1価の有機基であり、1つの主鎖末端に平均して上記式1で表される反応性ケイ素基を0個超0.5個以下有するオキシアルキレン重合体(以下、「重合体D」という。)を含んでもよい。硬化性組成物に含まれる重合体Dは1種でもよく、2種以上でもよい。
重合体Dは反応性可塑剤として働き、硬化性組成物の低粘度化に寄与する。
重合体Dの主鎖の例示は、重合体Aの主鎖の例示と同じである。
重合体Dは、1つの主鎖末端に平均して0.23~0.5個の上記反応性ケイ素基を有するものが好ましく、伸び物性の観点から、0.27~0.43個であるものがより好ましい。
上記1つの主鎖末端に含まれる2価以上の原子の合計数及び2価以上の原子については、重合体Cと同様であり、好ましい態様も同様である。
重合体DのMnは2,000~15,000が好ましく、2,200~13,000がより好ましく、2,500~12,000がさらに好ましい。重合体DのMnが上記範囲内であると、硬化物の伸び物性に優れやすく、硬化物の塗料汚染性に優れやすい。
重合体Dの分子量分布は1.8以下が好ましい。粘度低減の点から、分子量分布は小さいほうが好ましく、1.6以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましい。
重合体Dは、1つの主鎖末端における末端基が不活性な1価の有機基である前駆重合体に、上記反応性ケイ素基を、1つの主鎖末端に平均して0個超0.5個以下導入して得られる。不活性な1価の有機基としては、例えば R10-O-(R10は1価の炭化水素基)が挙げられる。R10としては、炭化水素基の炭素数は1~20の分岐状又は直鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1~10の分岐状又は直鎖状のアルキル基がより好ましいく、炭素数1~4の分岐状又は直鎖状のアルキル基がさらに好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-ブチル基又はt-ブチル基が特に好ましい。
重合体Dの前駆重合体は、活性水素含有基を1個有する開始剤を用いる他は、重合体Aの前駆重合体と同様の製造方法で得られる。開始剤は1種類でもよく2種類以上を併用してもよい。
開始剤の活性水素含有基は水酸基が好ましい。前駆重合体は、主鎖末端における末端基として水酸基を1個有する重合体が好ましい。
水酸基を1個有する開始剤としては、直鎖状又は分岐状の炭化水素基を有する1価のアルコールが好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、2-プロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、2-ブタノール、t-ブタノール、2-エチルヘキサノール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデカノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、低分子量のポリオキシアルキレンモノオールが例示できる。
重合体Dの製造方法は、従来公知の方法を用いることができ、重合体Cと同様の方法を用いることができる。
重合体Dは、1分子中に主鎖末端を2個有し、一方の主鎖末端の末端基が上記反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかであり、他方の主鎖末端の末端基が開始剤から活性水素を1個除いた残基(不活性な1価の有機基)であるものが好ましく、1分子中の2個の主鎖末端がそれぞれ末端基を1個のみ有し、一方の上記末端基は、上記反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかであり、他方の上記末端基は、上記開始剤から活性水素を1個除いた残基であるものがより好ましい。
重合体Dのシリル化率は45~100モル%が好ましく、50~97モル%がより好ましく、55~95%がさらに好ましい。
硬化性組成物が、2種以上の重合体Dを含む場合、重合体D全体における平均のシリル化率が上記の範囲内であればよい。
硬化性組成物が 重合体Dを含む場合の重合体Dの含有量は、重合体A、重合体B、重合体C及び後述の重合体Eの合計100質量部に対して、5~500質量部が好ましく、10~400質量部がより好ましく、15~300質量部がさらに好ましい。重合体Dの含有量が上記範囲の下限値以上であると伸び物性に優れ、上限値以下であると耐疲労物性に優れる。
<重合体E>
硬化性組成物は、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル重合体(以下、「重合体E」という。)を1種以上含んでよい。
反応性ケイ素基は主鎖末端と側鎖のいずれか一方に導入されてもよく、両方に導入されてもよい。
重合体Eとしては、反応性ケイ素基と不飽和基を含む単量体と、(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体を重合させた(メタ)アクリル酸エステル重合体が例示できる。
重合体Eを構成する単量体としては、例えば、特公平3-14068号公報、特開平6-211922号公報、特開平11-130931号公報、特開2006-257405号公報、特開2006-37076号公報、特開2008-45059号公報に記載される、従来公知の単量体を用いることができる。重合体Eは、従来公知の方法で重合することができ、例えば、特公平3-14068号公報、特開平6-211922号公報、特開平11-130931号公報、特開2006-257405号公報、特開2006-37076号公報、特開2008-45059号公報に記載される、従来公知の重合方法で重合できる。重合に必要な開始剤などの副資材についても従来公知のものを用いることができ、反応温度や反応圧力などの反応条件も適宜選択できる。
リビングラジカル重合法は、分子量分布が狭く、低粘度の重合体が得られやすい。リビングラジカル重合法は、例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)、1994年、116巻、7943頁に示されているようなコバルトポルフィリン錯体を用いるもの、特表2003-500378号公報に示されているようなニトロオキシドラジカルを用いるもの、特開平11-130931号公報に示されているような有機ハロゲン化物やハロゲン化スルホニル化合物などを開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP法)などが挙げられる。
重合体EのMnは500~50,000が好ましく、1,000~40,000がより好ましく、2,000~35,000がさらに好ましい。
重合体Eの分子量分布は1.0~5.0が好ましく、1.1~3.5がより好ましく、1.3~3.2がさらに好ましい。
重合体Eの1分子あたりの平均の反応性ケイ素基の数は、0.05~4.0個が好ましく、0.1~3.0個がより好ましく、0.1~2.0個がさらに好ましい。0.05個以上であると硬化物における架橋密度が高く、破断強度に優れる。4.0個以下であると硬化物の伸び物性に優れる。
重合体Eの1分子あたりの平均の反応性ケイ素基の数は「重合体E中のアルコキシシリル基の濃度[mol/g]×重合体(D)の数平均分子量」で算出される。重合体E中のアルコキシシリル基の濃度[mol/g]は、NMRにより測定できる。
硬化性組成物が重合体Eを含む場合の重合体Eの含有量は、重合体A、重合体B、重合体C及び重合体Eの合計100質量部に対して、10~90質量部が好ましく、15~85質量部がより好ましく、20~80質量部がさらに好ましい。重合体Eの含有量が上記範囲の下限値以上であると耐候性に優れ、上限値以下であると低粘度であり作業性に優れる。
<反応性ケイ素基を有しない重合体F>
硬化性組成物は、反応性ケイ素基を有しない、Mnが3,000以上の重合体(以下、「重合体F」という。)を1種以上含んでもよい。
重合体Fは、硬化物の表面の汚染低減、硬化物の表面上の塗料の乾燥性向上、塗料表面の汚染低減に寄与し、硬化物の耐候性向上に寄与する。
重合体Fとしては、飽和炭化水素重合体、(メタ)アクリル酸エステル重合体及びオキシアルキレン重合体からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
飽和炭化水素重合体は、主鎖が飽和炭化水素の単量体に基づく単位を含む重合体であり、ポリエチレン、ポリプロピレンが例示できる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルを含む単量体の重合体又は共重合体が例示できる。市販の(メタ)アクリル酸エステル重合体としては、ARUFON UP-1000、ARUFON UP-1110(いずれも東亜合成社製品名)が例示できる。
オキシアルキレン重合体としては、ポリエーテルポリオール(例えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール)、上記ポリエーテルポリオールの水酸基を封止してエステル又はエーテルにした誘導体が例示できる。市販のオキシアルキレン重合体としては、プレミノールS3011、プレミノールS4012、プレミノールS4013F(いずれも旭硝子社製品名)が例示できる。
重合体FのMnは、3,000~40,000が好ましく、3,500~35,000がより好ましく、4,000~30,000がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると熱や降雨による流出防止に優れやすく、上限値以下であると粘度が低く、作業性に優れやすい。
重合体Fの分子量分布は、(メタ)アクリル酸エステル重合体の場合、6.0未満が好ましく、5.5以下がより好ましく、5.0以下がさらに好ましい。
オキシアルキレン重合体の場合、2.0未満が好ましく、1.8以下がより好ましく、1.6以下がさらに好ましい。
硬化性組成物が重合体Fを含む場合の重合体Fの含有量は、重合体A、重合体B、重合体C及び重合体Eの合計100質量部に対して、10~200質量部が好ましく、15~170質量部がより好ましく、20~150質量部がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、表面の汚染性低下に優れ、上限値以下であると低粘度になりやすく作業性に優れやすい。
<その他の成分>
硬化性組成物は、上記重合体A~F以外のその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては硬化性化合物、硬化触媒(シラノール縮合触媒)、充填剤、可塑剤、チキソ性付与剤、安定剤、接着性付与剤、物性調整剤、粘着性付与樹脂、フィラーなどの補強材、表面改質剤(界面活性剤)、難燃剤、発泡剤、溶剤、シリケートが例示できる。その他の成分は、それぞれ、国際公開第2013/180203号、国際公開第2014/192842号、国際公開第2016/002907号、特開2014-88481号公報、特開2015-10162号公報、特開2015-105293号公報、特開2017-039728号公報、特開2017-214541号公報などに記載される従来公知のものを、制限なく組み合わせて用いることができる。
硬化性組成物の用途としては、シーリング材(例えば建築用弾性シーリング材、複層ガラス用シーリング材、ガラス端部の防錆・防水用封止材、太陽電池裏面封止材、建造物用密封材、船舶用密封材、自動車用密封材、道路用密封材)、電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆材)、接着剤が好適である。
特に、硬化物の伸び物性及び伸縮疲労耐久性が要求される用途に好適であり、例えば屋外に施工されるシーリング材が例示できる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
以下の測定方法を用いた。
[Mn及び分子量分布]
東ソー製、HLC-8220GPC(製品名)を用い、テトラヒドロフランを溶離液として、ポリスチレン換算のMwとMnを測定した。これらを用いて分子量分布(以下、「Mw/Mn」と記す。)の値を算出した。
[水酸基換算分子量]
JIS K 1557に基づいて算出した水酸基価の値を用いて、「56,100/(水酸基価)×(開始剤の活性水素の数)」の式から算出した。
[粘度]
下記の合成例で得られた重合体及び各例で得られた硬化性組成物について、23℃又は25℃における粘度を、東機産業製、E型粘度計RE-85U(製品名)にて測定した。回転数は10rpmとした。
[シリル化率]
主鎖末端に塩化アリルを用いて不飽和基を導入し、シリル化剤を上記不飽和基と反応させて反応性ケイ素基を導入する方法において、主鎖末端に導入された不飽和基の対する、シリル化剤の反応性ケイ素基の仕込み当量(モル比)をシリル化率とした。
塩化アリルを用いて導入された不飽和基とシリル化剤の反応において、副反応によりシリル化剤と反応しない不飽和基はおよそ10%である。したがって不飽和基の90モル%未満をシリル化剤と反応させる場合には、上記仕込み当量がシリル化率となる。
[タックフリータイムの評価]
JIS A 1439(2016)の5.19に記載の方法に準拠して評価した。
硬化性触媒として、ジラウリン酸ジブチル錫を用いた場合、タックフリータイムは30~48hであれば硬化速度が良好と判断できる。
[破断伸びの評価]
JIS K6251の試験法に準拠して引張試験を行った。
具体的には、硬化性組成物を厚み2mmのシート状に成形し、温度23℃、湿度50%にて7日間養生し、温度50℃、湿度65%にて7日養生した。さらに、温度23℃、湿度50%にて24時間以上放置して硬化物を得た。得られたシート状の硬化物を3号ダンベル形状に打ち抜いて試験片とした。試験片の厚みを測定した後、テンシロン試験機にて引張試験を行い、破断伸び(単位:%)を測定した。破断伸びの値は、300%以上であれば良好と判断できる。
[引張特性の評価(H型試験)]
JIS A 1439の建築用シーリング材の試験方法に準拠してH型試験体を作製し引張特性試験を実施した。
具体的には、作製したH型試験体を温度23℃、湿度50%で7日間養生し、更に温度50℃、湿度65%で7日間養生した。得られた硬化物について、テンシロン試験機にて引張特性試験を行い、モジュラス(50%伸張した時の応力(M50)、単位:N/mm)、最大点凝集力(Tmax、単位:N/mm)、最大点伸び(Emax、単位:%)を測定した。
[伸縮疲労耐久性試験]
JIS A 1439(2016)の5.22に記載の耐疲労性試験の、耐疲労性の区分CR90に準じて試験した。被着体として表面をプライマー(MP-2000、セメダイン社製品名)で処理した表面陽極酸化アルミニウムを使用した。伸縮回数1500回までは、伸縮回数100回ごとに被着体と硬化物との接着界面近傍における硬化物の亀裂を観察し、伸縮回数1500回超では伸縮回数500回ごとに硬化物の亀裂を観察し、亀裂が2.0mm以上に達した時点の伸縮回数を記録した。伸縮回数が多いほど耐疲労性に優れる。
(合成例1:重合体A1)
Mnが約2,000で、末端水酸基を2個有するポリオキシプロピレングリコールを開始剤として使用し、配位子がt-ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体 (以下、「TBA-DMC触媒」という。)を触媒として使用してプロピレンオキシドを重合し、ポリオキシプロピレンを得た。ポリオキシプロピレンは、両末端に水酸基を有し、水酸基換算分子量は15,000であった。
得られたポリオキシプロピレンの水酸基に対して1.15モル当量のナトリウムメトキシドの濃度が28質量%であるメタノール溶液を添加した。減圧条件下でメタノールを留去した後、ポリオキシプロピレンの水酸基に対して1.05モル当量のアリルグリシジルエーテルを添加し、130℃で2時間反応させた。その後、0.28モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加してメタノールを除去し、さらに2.10モル当量の塩化アリルを添加して130℃で2時間反応を行い、末端基をアリル基に変換し、減圧下で系中から未反応の塩化アリルを除去し、主鎖末端にアリル基を有するアリル基末端オキシアルキレン重合体を得た。系中には、副生塩としてNaClが含まれていた。
次いで、副生塩であるNaCl含むアリル基末端オキシアルキレン重合体の100質量部に対して、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合体を1質量部、及び水を5質量部加え、窒素雰囲気下、液温80℃で撹拌混合して、副生塩であるNaClを水で抽出した。
次いで、反応器内に窒素を流しながら、80℃に加温し5時間保持して水分を蒸発させてNaClの結晶を析出させた後、濾過し、得られた濾液を減圧条件下で脱水して、主鎖末端にアリル基が導入されたポリオキシプロピレン重合体(重合体Q1)を得た。重合体Q1の1つの主鎖末端に導入されたアリル基は平均2.0個であった。
次いで、白金ジビニルジシロキサン錯体の存在下、重合体Q1のアリル基に対して0.80モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させた後、未反応のジメトキシメチルシランを減圧下で除去し、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体A1)を得た。
得られた重合体について、Mn、Mw/Mn、シリル化率を表1に示す。またシリル化率に基づいて算出した、1つの主鎖末端あたりの反応性ケイ素基の平均数、及び1分子あたりの反応性ケイ素基の平均数を表1に示す(以下、同様。)。
(合成例2:重合体A2)
合成例1と同様にして、重合体Q1を得た後、重合体Q1のアリル基に対して0.60モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加する以外は合成例1と同様にして、ジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体A2)を得た。H-NMRで算出した重合体A2のシリル化率は57%であった。
(合成例3:重合体B1)
Mnが約2,000で、末端水酸基を2個有するポリオキシプロピレングリコールを開始剤として使用し、配位子がグライムの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(以下、「グライム-DMC触媒」という。)を触媒として使用してプロピレンオキシドを重合し、ポリオキシプロピレンを得た。得られたポリオキシプロピレンは、両末端に水酸基を有し、水酸基換算分子量は16,000であった。
合成例1と同様に、得られたポリオキシプロピレンの主鎖末端にアリル基を導入し、副生塩を精製して、主鎖末端にアリル基が導入されたポリオキシプロピレン重合体(重合体Q2)を得た。重合体Q2の1つの主鎖末端に導入されたアリル基は平均2.0個であった。
次いで、白金ジビニルジシロキサン錯体の存在下、重合体Q2のアリル基に対して0.70モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加する他は合成例1と同様にして、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体B1)を得た。H-NMRで算出した重合体B1のシリル化率は69%であった。
(合成例4:重合体C1)
Mnが約2,000で、末端水酸基を2個有するポリオキシプロピレングリコールを開始剤として使用し、TBA-DMC触媒を使用してプロピレンオキシドを重合し、ポリオキシプロピレンを得た。得られたポリオキシプロピレンは、両末端に水酸基を有し、水酸基換算分子量は15,000であった。
得られたポリオキシプロピレンの水酸基に対して、1.15モル当量のナトリウムメトキシドの濃度が28質量%であるメタノール溶液を添加した。減圧下でメタノールを留去した後、上記ポリオキシプロピレンの水酸基に対して1.05モル当量の塩化アリルを添加して130℃で2時間反応を行い、末端基をアリル基に変換し、減圧下で系中から未反応の塩化アリルを除去し、主鎖末端にアリル基を有するアリル基末端オキシアルキレン重合体を得た。合成例1と同様にして、副生塩を精製して、主鎖末端にアリル基が導入されたポリオキシプロピレン重合体(重合体Q3)を得た。重合体Q3の1つの主鎖末端に導入されたアリル基は平均1.0個であった。
次いで、白金ジビニルジシロキサン錯体の存在下、重合体Q3のアリル基に対して0.70モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、合成例1と同様に反応させて、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体C1)を得た。H-NMRで算出した重合体C1のシリル化率は69%であった。
(合成例5:重合体C2)
Mnが約3,000で、末端水酸基を3個有するポリオキシプロピレントリオールを開始剤として使用し、重合するプロピレンオキシドの量を調整する他は、合成例4と同様にして、ポリオキシプロピレンを得た。得られたポリオキシプロピレンは、すべての末端に水酸基を有し、水酸基換算分子量は15、000であった。
合成例4と同様にして、得られたポリオキシプロピレンの末端基をアリル基に変換し、副生塩を精製して、主鎖末端にアリル基が導入されたポリオキシプロピレン重合体(重合体Q4)を得た。重合体Q4の1つの主鎖末端に導入されたアリル基は平均1.0個であった。
次いで、合成例4と同様にして、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体C2)を得た。
(合成例6:重合体C3)
Mnが約3,000で、末端水酸基を2個有するポリオキシプロピレングリコールを開始剤としし、グライム-DMC触媒を使用して、重合するプロピレンオキシドの量を調整する他は合成例4と同様にして、ポリオキシプロピレンを得た。得られたポリオキシプロピレンは、両末端に水酸基を有し、水酸基換算分子量は16,000であった。
合成例4と同様にして、得られたポリオキシプロピレンをアリル基に変換し、副生塩を精製して、主鎖末端にアリル基が導入されたポリオキシプロピレン重合体(重合体Q5)を得た。重合体Q5の1つの主鎖末端に導入されたアリル基は平均1.0個であった。
次いで、合成例4と同様にして、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体C3)を得た。
(合成例7:重合体C4)
重合するプロピレンオキシドの量を調整する他は、合成例5と同様にして、ポリオキシプロピレンを得た。得られたポリオキシプロピレンは、すべての末端に水酸基を有し、水酸基換算分子量は34,500であった。
合成例4と同様にして、得られたポリオキシプロピレンの末端基をアリル基に変換し、副生塩を精製して、主鎖末端にアリル基が導入されたポリオキシプロピレン重合体(重合体Q6)を得た。重合体Q6の1つの主鎖末端に導入されたアリル基は平均1.0個であった。
次いで、重合体Q6のアリル基に対して0.75モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加する他は合成例4と同様にして、反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が主鎖末端に導入された重合体(重合体C4)を得た。
(その他の成分)
表2及び表5に記載の添加剤は以下の通りである。
・充填材
白艶化CCR(膠質炭酸カルシウム、白石工業社製品名)
ホワイトンSB(重質炭酸カルシウム、白石工業社製品名)
酸化チタン R820(酸化チタン、石原産業社製品名)
バルーン 80GCA(有機バルーン、松本油脂社製品名)
・可塑剤
DINP(ジイソノニルフタレート、新日本理化社製)
PMLS4012(プレミノールS4012、1分子あたり水酸基を2個有し、Mnが13,000である高分子量ポリオール、旭硝子社製品名)
サンソサイザーEPS(4,5-エポキシシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸-ジ-2-エチルヘキシル、新日本理化社製品名)
UP-1171(ARUFON UP-1171、アクリルポリマー(Mw3,000)、東亜合成社製品名)
・チキソ性付与剤
ディスパロン#6500(水添ひまし油、楠本化成社製品名)
ディスパロン#305(水添ひまし油系チキソ性付与剤、楠本化成社製品名)
・硬化性化合物
アロニックスM-309(トリメチロールプロパントリアクリレート、東亜合成社製品名)
桐油(空気酸化硬化性化合物、木村社製)
・安定剤
IRGANOX 1010(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製品名)
IRGANOX 1135(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製品名)
IRGANOX 245(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製品名)
TINUVIN 326(ベンゾトリアゾール系光安定剤、BASF社製品名)
TINUVIN 765(3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤、BASF社製品名)
LA-63P(アデカスタブLA-63P、ADEKA社製品名)
・接着剤付与剤
KBM-403(3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製品名)
KBM-603(3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、信越化学社製品名)
KBM-1003(ビニルトリメトキシシラン、信越化学社製品名)
・硬化触媒
DBTDL(ジラウリン酸ジブチル錫、試薬)
SCAT-32(錫触媒、日東化成社製品名)
・触媒組成物
触媒組成物は、表3に示す各成分を表3に示す配合比率で配合した混合物である。表3における各成分は以下に示すものを用いた。
硬化触媒・助触媒:スタノクト(オクチル酸第一錫、吉富製薬社製品名)とラウリルアミンの質量比6対1の混合物。
DINP(ジイソノニルフタレート、新日本理化社製品名)
ホワイトンSB(重質炭酸カルシウム、白石工業社製品名)
グロマックスLL(焼成カオリン、竹原化学工業社製品名)
・モジュラス調整剤
PTMS(フェノキシトリメチルシラン、試薬)
TMP-3TMS(トリメチロールプロパンのトリストリメチルシリル体、試薬)
(例1~20)
例1~6及び11~16は実施例であり、例7~10及び17~20は比較例である。
表1に示す重合体を表2~5に示すように配合して硬化性組成物を調製した。
得られた硬化性組成物の硬化物について、上記のタックフリータイムの評価及び破断伸びの試験を実施した。結果を表4に示す。
得られた硬化性組成物の硬化物について、上記のH型試験におけるM50、Tmax、Emaxの試験及び伸縮疲労耐久性試験を実施した。結果を表5に示す。
(例21、22)
表4の例1に示す配合において、添加剤の配合処方を表2に示す配合1から配合3又は4にそれぞれ変更して硬化性組成物を調製し、上記と同様にして硬化物を得た。例21及び22の硬化性組成物は良好に硬化した。
(例23、24)
表4の例3に示す配合において、添加剤の配合処方を表2に示す配合1から配合3又は4にそれぞれ変更して硬化性組成物を調製し、上記と同様にして硬化物を得た。例23及び24の硬化性組成物は良好に硬化した。
(例25、26)
表4の例5に示す配合において、添加剤の配合処方を表2に示す配合1から配合3又は4にそれぞれ変更して硬化性組成物を調製し、上記と同様にして硬化物を得た。例25及び26の硬化性組成物は良好に硬化した。
Figure 0007127302000004
Figure 0007127302000005
Figure 0007127302000006
Figure 0007127302000007
Figure 0007127302000008
表4に示されるように、硬化性組成物が重合体Aを含む例1~6はシーリング材として求められる破断伸びの物性を有していた。
表5に示されるように、硬化性組成物が重合体Aを含む例11~16は、重合体Aを含まない例17~20に比べ伸縮疲労耐久性が向上した。
例1及び例2は例9と比べて重合体1分子中の反応性ケイ素基の平均数が多いにもかかわらず、タックフリータイムは同等でありシーリング材として適度な硬化速度を有していた。

Claims (7)

  1. 1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの下式1で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が10,000超50,000以下であり、かつ分子量分布が1.20以下であるオキシアルキレン重合体を含む硬化性組成物(ただし、下式4で表される反応性ケイ素基を片末端のみに平均して1.0個より多く有するオキシアルキレン重合体を含む組成物を除く)。
    -SiX3-a 式1
    -Si(R 3-c (Z) 式4
    [式中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。aは1~3の整数を示す。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。式4中、R は、同一又は異なって、それぞれ炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数7~20のアラルキル基、又は(R‘) SiO-(R‘は炭素数1~20の1価の炭化水素基を示し、3個のR‘は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R がそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Zはそれぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基である。cは1、2又は3を示す。
  2. 前記オキシアルキレン重合体の少なくとも1つの主鎖末端が下式2で表される原子団である請求項1に記載の硬化性組成物
    Figure 0007127302000009
    (式中、R,Rはそれぞれ独立に2価の炭素数1~6の結合基を示し、結合基中の炭素原子に結合している原子は、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子である。R,Rはそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1~10の炭化水素基を示す。nは1から10の整数を示す。Rはそれぞれ独立に、炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示す。Yはそれぞれ独立に水酸基又は加水分解性基を示す。bは1~3の整数を示す。Rが複数存在する場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。Yが複数存在する場合、Yは互いに同一でも異なってもよい。)
  3. 前記オキシアルキレン重合体が、1分子中に主鎖末端を2個有し、各主鎖末端に前記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を2個有する、請求項1又は2に記載の硬化性組成物
  4. 1つの主鎖末端に平均して1.0個より多くの前記式1で表される反応性ケイ素基を有し、数平均分子量が10,000超50,000以下であり、かつ分子量分布が1.20超であるオキシアルキレン重合体をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 数平均分子量が4,000~50,000であり、前記式1で表される反応性ケイ素基、活性水素含有基又は不飽和基のいずれかである末端基を1つの主鎖末端に1個有し、かつ1つの主鎖末端に平均して反応性ケイ素基を0.5個超1.0個以下有するオキシアルキレン重合体をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  6. シーリング材用途である、請求項のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  7. 請求項のいずれか一項に記載の硬化性組成物の硬化物。
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