JP6870226B2 - 硬化性組成物およびその製造方法、ならびに硬化物およびシーリング材 - Google Patents
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Description
一方、変成シリコーンポリマーを高分子量にすることで、硬化物の伸び物性を向上させる手法が知られている(特許文献3)。しかし、変成シリコーンポリマーを高分子量とすることで、粘度が上昇し、施工時の作業性が悪化する。
従来の技術においては、施行時の作業性と施工後の硬化物の伸び物性とを同時に満足することは困難であった。
[1]1分子中に2個の主鎖末端基を有し、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000以上である、直鎖構造を有する重合体(A)と、
1分子中に3個以上の主鎖末端基を有し、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000以上である、分岐構造を有する重合体(B)を含有する硬化性組成物であって、
重合体(A)および重合体(B)の主鎖末端基は、下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有し、
前記重合体(A)と前記重合体(B)の主鎖末端基1個当たりの分子量が下記式(2)を満たすことを特徴とする硬化性組成物。
−SiXaR3−a・・・(1)
[式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
[2×(重合体(A)の主鎖末端基1個当たりの分子量)]−(重合体(B)の主鎖末端基1個当たりの分子量)≦7,500・・・(2)
[2]前記重合体(A)および前記重合体(B)が、主鎖骨格にアルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含む重合体である[1]に記載の硬化性組成物。
[3]前記重合体(A)の分子量分布が1.8以下であり、前記重合体(B)の分子量分布が1.8以下である[1]または[2]に記載の硬化性組成物。
[4]前記重合体(A)と前記重合体(B)の質量比率が10/90〜90/10である[1]〜[3]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[5]さらに、加水分解によりトリメチルシラノールを発生しうる化合物を少なくとも1種含有する[1]〜[4]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[6]さらに、光硬化性化合物、酸素硬化性化合物、および、エポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化性化合物を含むことを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[7]さらに、数平均分子量が3,000以上であって、反応性ケイ素基を有しない重合体(C)を含む[1]〜[6]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[8][1]〜[7]のいずれか一項に記載の硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
[9][8]の硬化物からなるシーリング材。
[10]下記工程(I)と下記工程(II)の後、重合体(A)と重合体(B)を混合して硬化性組成物を得る方法であって、前記重合体(A)および前記重合体(B)の主鎖末端基1個当たりの分子量が下記式(2)を満たすことを特徴とする硬化性組成物の製造方法。
[2×(重合体(A)の主鎖末端基1個当たりの分子量)]−(重合体(B)の主鎖末端基1個当たりの分子量)≦7,500・・・(2)
工程(I):アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を2個有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて前駆重合体(a)を得て、下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を導入して、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000以上である重合体(A)を得る工程。
工程(II):アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を3個以上有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて前駆重合体(b)を得て、下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を導入して、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000以上である重合体(B)を得る工程。
−SiXaR3−a・・・(1)
[式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
[11]前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、複合金属シアン化物錯体である、[10]に記載の硬化性組成物の製造方法。
[12]前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、有機配位子としてt−ブチルアルコールが配位した複合金属シアン化物錯体である、[10]または[11]に記載の硬化性組成物の製造方法。
[13]前記重合体(A)と前記重合体(B)の混合質量比率が10/90〜90/10である[10]〜[12]に記載の硬化性組成物の製造方法。
主鎖末端基とは、各主鎖の末端に結合する基のことであり、反応性ケイ素基、活性水素含有基、および不飽和基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基のことである。
前記反応性ケイ素基とは、上記式(1)で表わされる基のことである。
前記活性水素含有基とは、水酸基、カルボキシル基、第一級アミド基、第二級アミド基、ヒドラジド基およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基のことである。
前記不飽和基とは、不飽和性の二重結合を含む1価の基であり、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基のことである。
重合体(A)および重合体(B)が(メタ)アクリル酸アルキルエステルに基づく繰り返し単位を含む重合体である場合の主鎖末端基1個当たりの分子量は、NMRにより得られる1分子あたりの平均の末端基の数と、GPCで得られるMnとから算出することができる。
重合体(A)および重合体(B)の主鎖末端基に含有される反応性ケイ素基は、下記式(1)で表わされる、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、硬化触媒によって促進される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。
[式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1〜3の整数である。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
上記aは1または2であることが好ましく、aが2であることがより好ましい。
重合体(A)は、1分子中に2個の主鎖末端基を有し、主鎖末端基に上記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を含有する。反応性ケイ素基の他の主鎖末端基としては、活性水素含有基または不飽和基が挙げられる。活性水素含有基としては、水酸基が好ましい。不飽和基としては、アリル基が好ましい。
前駆重合体(a)は、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を2個有する開始剤にアルキレンオキシド単量体を開環付加重合させて得られる、主鎖末端基が水酸基であるポリオキシアルキレン重合体である。
金属の元素記号の後に続く括弧内のII、III、IV、V等のローマ数字はその金属の原子価を示す。
触媒骨格としては、Zn3[Co(CN)6]2(すなわち、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体)がより好ましい。
R11−C(CH3)2(OR10)nOH・・・(3)
ただし、R11はメチル基またはエチル基、R10はエチレン基または該エチレン基の水素原子がメチル基またはエチル基で置換された基、nは1〜3の整数である。
重合体(A)は、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を2個有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて、前駆重合体(a)を得て、上記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を導入して、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000以上である重合体を得る工程(以下、工程(I)という。)を経て得ることができる。
HSiXaR3−a・・・(4)
[ii]該不飽和基と下記式(5)で表されるケイ素化合物のメルカプト基とを反応させる方法。
式(5)中のX、R、aは上記式(1)と同じである。R1は2価の有機基であり、W1はメルカプト基である。
NCO−(CH2)n−SiXaR3−a…(6)
式(6)中のX、R、aは上記式(1)と同じである。nは1〜8の整数であり、好ましくは1〜3である。
W2R2−SiXaR3−a…(7)
式(7)中のX、R、aは上記式(1)と同じである。R2は2価の有機基であり、W2は水酸基、カルボキシル基、メルカプト基およびアミノ基(1級または2級)から選ばれる活性水素含有基である。
重合体(B)は、1分子中に3個以上の主鎖末端基を有し、上記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を含有する。反応性ケイ素基の他の主鎖末端基としては、活性水素含有基または不飽和基が挙げられる。活性水素含有基としては、水酸基が好ましい。不飽和基としては、アリル基が好ましい。
前駆重合体(b)は、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を3個以上有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させたポリオキシアルキレン重合体であることが好ましい。
重合体(B)は、アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を3個以上有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて前駆重合体(b)を得て、上記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を導入して、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000以上である重合体を得る工程(以下、工程(II)という。)を経て得ることができる。
重合体(A)の主鎖末端基1個当たりの分子量と重合体(B)の主鎖末端基1個当たりの分子量は下記式(2)を満たす。
[2×(重合体(A)の主鎖末端基1個当たりの分子量)]−(重合体(B)主鎖末端基1個当たりの分子量)≦7500・・・(2)
上記式(2)の左辺の値は、7500以下である。上記式(2)の左辺の値は、7,000以下が好ましく、6,500以下がより好ましい。上記式(2)の左辺の値は、−3,000以上が好ましく、−2,000以上がより好ましく、−1,000以上がさらに好ましい。上記式(2)の左辺の値は−3,000以上7,500以下であれば、伸び物性や柔軟性を両立しやすい。
本発明の硬化性組成物は、加水分解によりトリメチルシラノールを発生し得る化合物(以下、化合物(S)ともいう。)を1種類以上含有することができる。
化合物(S)はモジュラス調整剤とも呼ばれるもので、加水分解により発生したトリメチルシラノールが重合体(A)または重合体(B)と反応して、弾性率の低下を抑えつつ、硬化物の伸びを向上させることができ、硬化物表面のベタツキを防止することができる。
本発明の硬化性組成物は、光硬化性化合物、酸素硬化性化合物およびエポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化性化合物を含有することが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、数平均分子量が3,000以上であって、かつ反応性ケイ素基を有しない重合体(C)を含有することができる。重合体(C)を含有することにより、硬化物の表面の汚染性や周辺汚染性の低減、硬化物上の塗料の乾燥性の向上、塗料表面の汚染性の低減等の効果が得られ、耐候性が向上しやすい。
例えば、東亜合成社製のARUFON UPシリーズ(UP−1000、US−1110等、いずれも製品名)等の、市販のアクリル系重合体を用いることができる。
本発明の硬化性組成物は、重合体(A)および重合体(B)以外の反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(以下、重合体(D)ともいう。)を含んでもよい。
CH2=CR5COOR6・・・(8)
式中、R5は水素原子またはメチル基、R6は炭素数1〜30のアルキル基を示す。
−SiXaR3−a・・・(9)
式中のR、Xおよびaは、上記式(1)におけるR、Xおよびaとそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。
硬化性組成物中に同時に存在する重合体(A)、重合体(B)および重合体(D)の反応性ケイ素基は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
重合体(D)の高分子鎖1本あたりの平均の反応性ケイ素基の数=重合体(D)中のアルコキシシリル基の濃度[mol/g]×重合体(D)の数平均分子量・・・(10)
重合体(D)中のアルコキシシリル基の濃度[mol/g]は、NMRにより求めることができる。
本発明の硬化性組成物は、上記の重合体(A)、重合体(B)、硬化性化合物、化合物(S)、重合体(C)、重合体(D)の他に、硬化性組成物において公知の成分を含むことができる。具体的には硬化触媒、助触媒、充填剤、可塑剤、チクソ性付与剤、安定剤、接着性付与剤等の添加剤が挙げられる。
本発明の硬化性組成物には、硬化触媒を含有することができる。硬化触媒は、反応性ケイ素基および化合物(S)の加水分解反応を触媒する化合物であれば特に限定されず、錫、ビスマス等の金属と、オクチル酸、オクテン酸、ナフテン酸等の有機酸との塩;有機金属錯体等を用いることができる。有機酸との塩は、ビスマスと有機酸との塩、錫と有機酸との塩(以下、有機錫化合物という。)が好ましい。ビスマスと有機酸との塩としては、適度な硬化速度が得られる点から、トリス(2−エチルヘキサン酸)ビスマス等が好ましい。有機錫化合物としては、適度な硬化速度が得られる点から、2価の有機錫化合物と4価の有機錫化合物が好ましい。
2価の有機錫化合物の具体例としては、バーサチック酸スズ、2−エチルヘキサン酸スズ、ネオデカン酸スズ、ビバル酸スズ等が挙げられる。適度な硬化速度が得られる点から、2−エチルヘキサン酸スズが好ましい。
4価の有機錫化合物としては、特開2014−88481号公報の段落[0093]に記載の化合物を使用することができる。硬化性や毒性が低いという観点から、ジメチル錫、ジブチル錫、ジオクチル錫から選ばれる少なくとの1種が好ましい。比較的高活性で適度な硬化速度が得られるという観点から、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセチルアセトナート、ジオクチルスズジアセチルアセトナート、ジメチルスズジアセチルアセトナート、ジブチルスズオキサイドとシリケートとの反応物、ジオクチルスズオキサイドとシリケートとの反応物から選ばれる少なくとの1種が好ましい。
本発明の硬化性組成物には、硬化助触媒を添加することができる。硬化触媒と助触媒を併用してもよい。助触媒は、カルボン酸、カルボン酸金属塩、アミンまたはリン酸が好ましく、硬化性組成物の速硬化性と硬化物の機械物性との観点から、アミンが特に好ましい。
カルボン酸としては、入手性と触媒活性の観点から、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、バーサチック酸が好ましい。
カルボン酸金属塩としては、入手性と触媒活性の観点から、スズ塩、ビスマス塩、ジルコニウム塩が好ましく、硬化物の機械物性のバランスが良く、硬化物が無着色であるという観点から、カルボン酸スズ塩がより好ましい。
アミンとしては、第1級アミンが好ましい。入手性と触媒活性の観点から、ラウリルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンがより好ましい。
本発明の硬化性組成物には、種々の充填剤を配合することができる。充填剤としては、沈降法により製造した平均粒径1〜3μmの軽質炭酸カルシウム、平均粒径1〜20μmの重質炭酸カルシウム、表面を脂肪酸や樹脂酸系有機物で表面処理した膠質炭酸カルシウム、軽微性炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム;フュームドシリカ;沈降性シリカ;結晶性シリカ;溶融シリカ;表面シリコーン処理シリカ微粉体;無水ケイ酸;含水ケイ酸;カーボンブラック;炭酸マグネシウム;ケイソウ土;焼成カオリン;焼成クレー;クレー;タルク;酸化チタン;ベントナイト;有機ベントナイト;酸化第二鉄;酸化亜鉛;活性亜鉛華;シラスバルーン、パーライト、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、カーボンバルーン等の無機質の中空体(無機バルーン);フェノール樹脂バルーン、エポキシ樹脂バルーン、尿素樹脂バルーン、サランバルーン、ポリスチレンバルーン、ポリメチルメタクリレートバルーン、ポリビニルアルコールバルーン、スチレン−アクリル系樹脂バルーン、ポリアクリロニトリルバルーン等の有機樹脂中空体(有機バルーン);樹脂ビーズ、木粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、くるみ穀粉、もみ穀粉、グラファイト、アルミニウム微粉末、フリント粉末等の粉体状充填剤;石綿、ガラス繊維、ガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバー等の繊維状充填剤が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、可塑剤を含有することができる。可塑剤を含有することにより、硬化性組成物の粘度やスランプ性および硬化性組成物を硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸び等の機械特性が調整される。
本発明の硬化性組成物は、必要に応じて、垂れを防止し、作業性を良くするためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を含有しても良い。チクソ性付与剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類;水添ひまし油、水添ひまし油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類;微粉末シリカ、有機酸処理炭酸カルシウム等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、安定剤(老化防止剤)を含有することができる。安定剤としては、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等が例として挙げられ、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、アクリレート系、ヒンダードフェノール系、リン系、硫黄系の化合物が例示される。特に、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤のうち2種以上を組み合わせることができ、組み合わせることにより、それぞれの特徴を生かして全体として老化防止効果を向上させることができる。
硬化性組成物は、前記紫外線吸収剤を1種類以上含んでもよい。硬化性組成物が前記紫外線吸収剤を含有する場合の含有量は、重合体(A)と重合体(B)の合計100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。
本発明の硬化性組成物は、接着性の改善のため接着性付与剤を含有してもよい。接着性付与剤としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシラン、アミノ基を有するシラン、エポキシ基を有するシラン、カルボキシル基を有するシラン等の有機シランカップリング剤;イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)プロピルトリメトキシチタネート、3−メルカプトプロピルトリメトキチタネート等の有機金属カップリング剤;エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合して密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製することも可能である。重合体(A)および重合体(B)を含む主剤とは別に、硬化剤組成物として、硬化触媒、充填剤、水等の成分を配合しておき、該硬化剤組成物と主剤を使用前に混合する、2成分型として調製することもできる。2成分型の場合、主剤と硬化剤を混合する際に、トナー等の着色剤を添加して混合してもよい。
[前駆重合体の分子量]
開始剤にアルキレンオキシドを重合させた主鎖末端基が水酸基であるポリオキシアルキレン重合体(以下、前駆重合体という。)の分子量は、JIS K 1557に基づいて算出された水酸基価より、「56100/(前駆重合体の水酸基価)×開始剤の活性水素の数」の式に基づいて算出した(以下、水酸基換算分子量という)。
東ソー製HLC−8220GPCを用いて、THFを溶離液として測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を用いて、Mw/Mnの値として算出した。
主鎖末端基1個当たりの分子量は、JIS K 1557に基づいて算出された前記前駆重合体の水酸基価を用いて、「56100/(前駆重合体の水酸基価)」として算出した。
プロピレングリコールを開始剤とし、配位子がt−ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(以下、TBA−DMC触媒)の存在下に、プロピレンオキシドの重合を行い、水酸基換算分子量が8,000の前駆重合体(a1)を得た。続いて、前駆重合体(a1)の水酸基に対して1.05倍当量のNaOCH3のメタノール溶液を添加して前駆重合体(a1)をアルコラート化した。次に、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらに前駆重合体(a1)の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加して主鎖末端基に導入されたアルコラート基をアリル基に変換した。次に、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体(a1)の水酸基にアリル基を導入して得られた化合物の主鎖末端基に対して0.71倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させた。これにより、分子量分布が1.07であるジメトキシメチルシリル基を有する直鎖構造のポリオキシプロピレン重合体(重合体(A1))を得た。重合体(A1)のシリル化率は71モル%であり、主鎖末端基1個当たりの分子量は4,000であった。シリル化率は、前駆重合体(a1)の水酸基がアリル基に変換された化合物に対するシリル化剤の仕込当量と同じである。以下の合成例においても同様に、シリル化率は前駆重合体の水酸基がアリル基に変換された各化合物に対するシリル化剤の仕込当量である。
合成例1と同様の手順で、水酸基換算分子量が12,000の前駆重合体(a2)を得た。前駆重合体(a2)の水酸基にアリル基を導入して得られた化合物の主鎖末端基に対して0.72倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例1と同様の手順で、重合体(A2)を得た。重合体(A2)の分子量分布は1.07であり、シリル化率は72%であり、主鎖末端基1個当たりの分子量は6,000であった。
合成例1と同様の手順で、水酸基換算分子量が18,000の前駆重合体(a3)を得た。前駆重合体(a3)の水酸基にアリル基を導入して得られた化合物の主鎖末端基に対して0.73倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例1と同様の手順で、重合体(A3)を得た。重合体(A3)の分子量分布は1.1であり、シリル化率は73%であり、主鎖末端基1個当たりの分子量は9,000であった。
グリセリンを開始剤とし、TBA−DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドを重合させて、水酸基換算分子量が24,000の前駆重合体(b1)を得た。前駆重合体(b1)の水酸基にアリル基を導入して得られた化合物の主鎖末端基に対して0.71倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例1と同様の手順で、分子量分布が1.1であるジメトキシメチルシリル基を有する分岐構造のポリオキシプロピレン重合体(重合体(B1))を得た。重合体(B1)のシリル化率は71%であり、主鎖末端基1個当たりの分子量は8,000であった。
合成例4と同様の手順で、水酸基換算分子量が20,000の前駆重合体(b2)を得た。前駆重合体(b2)の水酸基にアリル基を導入して得られた化合物の主鎖末端基に対して0.72倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例1と同様の手順で、重合体(B2)を得た。重合体(B2)の分子量分布は1.1であり、シリル化率は72%であり、主鎖末端基1個当たりの分子量は6,700であった。
合成例4と同様の手順で、水酸基換算分子量が15,000の前駆重合体(b3)を得た。前駆重合体(b3)の水酸基にアリル基を導入して得られた化合物の主鎖末端基に対して0.73倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例1と同様の手順で、重合体(B3)を得た。重合体(B3)の分子量分布は1.08であり、シリル化率は73%であり、主鎖末端基1個当たりの分子量は5,000であった。
合成例4と同様の手順で、水酸基換算分子量が27,000の前駆重合体(b4)を得た。前駆重合体(b4)の水酸基にアリル基を導入して得られた化合物の主鎖末端基に対して0.75倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例1と同様の手順で、重合体(B4)を得た。重合体(B4)の分子量分布は1.1であり、シリル化率は75%であり、主鎖末端基1個当たりの分子量は9,000であった。
攪拌機付きの耐圧反応器にトルエンの48gを入れて、約105℃に昇温した。反応容器内温を約105℃に保ち、窒素雰囲気下、攪拌しながら、メタクリル酸メチルの23.8g、アクリル酸−n−ブチルの162.1g、メタクリル酸ステアリルの47.7g、メタクリル酸−3−(トリメトキシシリル)プロピルの4.5g、およびノルマルドデシルメルカプタンの3.9g、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(製品名:AMBN、大塚化学社製)の1.2gの混合溶液を、トルエン中に2時間かけて滴下して重合を行い、反応性ケイ素機基としてトリエトキシシリル基を有する(メタ)アクリレート共重合体(重合体(D1))を合成した。重合体(D1)のGPCによる数平均分子量(Mn)は7,100、25℃における粘度は110Pa・s、高分子鎖1本あたりの平均の反応性ケイ素基の数は0.55個であった。
重合体(D2):ARUFON US−6100(製品名、東亜合成社製、数平均分子量(Mn):1,200、25℃における粘度:2.3Pa・s、高分子鎖1本あたりの平均の反応性ケイ素基の数:0.2個)。
重合体(D3):ARUFON US−6170(製品名、東亜合成社製、のMn:1,300、25℃における粘度8.8Pa・s、高分子鎖1本あたりの平均の反応性ケイ素基の数:0.5個)。
硬化触媒としての、2−エチルヘキサン酸スズ(吉富製薬社製、製品名:スタノクト)と、助触媒としてのラウリルアミン(純正化学社製、試薬)とを硬化触媒:助触媒=6:1(質量比)で混合し、混合触媒を得た。混合触媒の4質量部に対して、可塑剤のジイソノニルフタレート(新日本理化社製、製品名:サンソサイザーDINP)の6質量部、充填剤のホワイトンSB(重質炭酸カルシウム、白石カルシウム工業社製、製品名)の15質量部およびグロマックスLL(焼成カオリン、竹原化学工業社製、製品名)の5質量部を混合して、触媒組成物を得た。
例1、2、4、5、7〜11、13および14は実施例であり、例3、6、12および15は比較例である。
合成例1で得られた重合体(A1)の40質量部と合成例4で得られた重合体(B1)の60質量部の合計100質量部に対して、表1の例1および表2の配合1に示すとおり、モジュラス調整剤(化合物(S))のフェノキシトリメチルシランの0.7質量部およびトリメチロールプロパンのトリストリメチルシリル体(TMP−3TMS)の0.7質量部、硬化性化合物のM−309(東亞合成社製、製品名:アロニックスM−309)の3質量部、硬化性化合物の桐油(木村社製)の4質量部、重合体(C)のPMLS4012(旭硝子社製、製品名:プレミノールS4012)の50質量部、可塑剤のサンソサイザーEPS(4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸−ジ−2−エチルヘキシル、新日本理化社製、製品名)の25質量部、充填剤のホワイトンSB(重質炭酸カルシウム、白石カルシウム工業社製、製品名)の165質量部、充填剤の白艶化CCR(膠質炭酸カルシウム、白石工業社製、製品名)の45質量部、充填剤の酸化チタンの10質量部、充填剤のバルーン80GCA(有機バルーン、松本油脂社製、製品名)の1.5質量部、チクソ性付与剤のディスパロン#305(水添ひまし油系チクソ性付与剤、楠本化成社製、製品名)の4質量部、酸化防止剤のIRGANOX1135(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製、製品名)の1質量部、酸化防止剤のIRGANOX245(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF社製、製品名)の0.5質量部、光安定剤のTINUVIN765(3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤、BASF社製、製品名)の0.5質量部、光安定剤のアデカスタブLA−63P(ヒンダードアミン系光安定剤、ADEKA社製、製品名)の0.5質量部、紫外線吸収剤のTINUVIN326(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF社製、製品名)の1質量部、接着性付与剤のKBM−403(3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製、製品名)の1質量部を加え、三本ペイントロールでよく混練し硬化性組成物を得た。
表1の例2および表2の配合1とする他は、例1と同様にして硬化性組成物を得た。
表1の例2に変えて、例3とする他は、例2と同様にして硬化性組成物を得た。
表1の例2に変えて、例4とし、触媒組成物以外の材料をよく混練した後、前記触媒組成物の40質量部を加えて均一になるまでさらに混練した他は、例2と同様にして、硬化性組成物を得た。硬化性組成物の比重は、1.48であった。比重は、JIS A 1439に記載の方法に従って測定した。
表1の例4の配合に変えて、表1の例5および6とする以外は、例4と同様にして硬化性組成物を得た。
充填剤のバルーン80GCAを20質量部とする以外は例4と同様にして硬化性組成物を得て、比重を測定した。得られた硬化性組成物の比重は、1.19であった。
充填剤のバルーン80GCAを20質量部とする以外は例5と同様にして硬化性組成物を得て、例4と同様の方法で比重を測定した。得られた硬化性組成物の比重は、1.19であった。
表4の例9および表2の配合1とする他は、例1と同様にして硬化性組成物を得た。
表4の例10〜12とする他は、例9と同様にして硬化性組成物を得た。
表6の例13〜15および表2の配合2とする他は、例1と同様にして硬化性組成物を得た。ただし、表2における、可塑剤のビニサイザー90はジイソノニルフタレート(花王、製品名)、チクソ性付与剤のディスパロン#6500は水添ひまし油系チクソ性付与剤(楠本化成社製、製品名)、酸化防止剤のIRGANOX1010はヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF社製、製品名)、接着性付与剤のKBM−603は3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン(信越化学社製、製品名)、脱水剤のKBM−1003はビニルトリメトキシシラン(信越化学社製、製品名)、触媒のDBTDLはジブチルスズジラウレート(東京化成、試薬)を表す。
例9〜12で得られた硬化性組成物については表5に評価結果を示した。また例13〜15で得られた硬化性組成物については表7に評価結果を示した。
例1〜6、例9〜12および例13〜15について、重合体(A)と重合体(B)を混合した後の変成シリコーンポリマーの粘度を粘度測定法(1)に従って測定した。また、例1〜6、例9〜12および例13〜15について、各種添加剤を配合した後、硬化性組成物の粘度を粘度測定法(2)に従って測定した。結果を例1〜6については表3に、例9〜12については表5に、結果を例13〜15については表7に示す。
試料を1mL採取し、E型粘度計(東機産業社製、製品名:RE80型)を用いて、測定温度25℃、ローターNo.4の条件で粘度を測定した。校正用標準液としては、JS14000(日本グリース社製、製品名)を用いた。
試料を20mL採取し、B型粘度計(東機産業社製、製品名:TV−25型)を用いて、測定温度23℃、ローターNo.7、回転数10rpmの条件で粘度を測定した。
被着体として、表面にプライマーのMP−2000(セメダイン社製、製品名)を処理した表面陽極酸化アルミニウムを使用し、JIS A 1439の建築用シーリング材の試験方法に準拠してH型試験体を作製し引張特性試験を行った。
具体的には、作製したH型試験体を温度23℃、湿度50%で7日間養生し、更に温度50℃、湿度65%で7日間養生を行った。この作成条件を「標準」と示す。得られた硬化物について、テンシロン試験機にて引張物性の測定(H型試験)をし、50%伸張した時の応力(M50、単位:N/mm2)、最大点凝集力(単位:N/mm2)、最大点伸び(単位:%)を測定した。
M50の値は小さいほど柔軟性が高く、最大点凝集力の値は大きいほど引張強度が高く、最大点伸びの値は大きいほど伸びが良い。
繰り返し伸縮耐久性試験は、JIS A5758(2004年版)に記載の耐久性区分9030に準拠して測定した。被着体として表面にプライマー(MP−2000(セメダイン社製、製品名))処理をした表面陽極酸化アルミニウムを使用した。
ポリエチレンテレフタレート製フィルムの上におよそ縦150mm、横50mm、厚さ5mmの形状に硬化性組成物を施工し、23℃、湿度50%で8時間養生し硬化させ、表面のベタツキの有無を指触で評価した。ベタツキが無い場合は、硬化性が良好であることを示す。
表7の結果から、表2の配合2を用いた場合において、分子量(a)と分子量(b)を上記式(2)の左辺に当てはめたときに7500以下となる、例13および14では、同値が7500を超える例15と比較して、伸び物性が良好である硬化物が得られた。
Claims (9)
- 1分子中に2個の主鎖末端基を有し、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000〜6,000である、直鎖構造を有する重合体(A)と、
1分子中に3個の主鎖末端基を有し、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000〜8,000である、分岐構造を有する重合体(B)を含有するシーリング材用の硬化性組成物であって、
重合体(A)及び重合体(B)は、アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含む重合体であり、
前記主鎖末端基当たりの分子量は、水酸基換算分子量から算出された分子量であり、
重合体(A)および重合体(B)の主鎖末端基は、下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有し、
前記重合体(A)と前記重合体(B)の主鎖末端基1個当たりの分子量が下記式(2)を満たし、
重合体(A)と重合体(B)の含有量の質量比率は、重合体(A)と重合体(B)の合計を100とした場合に、重合体(A)/重合体(B)が、10/90〜40/60であり、
重合体(A)と重合体(B)のみを混合した場合のE型粘度計を用いて、測定温度25℃で測定される粘度は3Pa・s以上15Pa・s以下であり、
シーリング材用の硬化性組成物を100質量%とした場合に、重合体(A)と重合体(B)の合計含有量が15質量%〜40質量%であることを特徴とするシーリング材用の硬化性組成物(但し、前記式(1)においてa=3である反応性ケイ素基を主鎖末端基に有する重合体(A)及び重合体(B)を含む硬化性組成物を除く)。
−SiXaR3−a・・・(1)
[式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1又は2である。aが2の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。]
[2×(重合体(A)の主鎖末端基1個当たりの分子量)]−(重合体(B)の主鎖末端基1個当たりの分子量)≦7,500・・・(2) - 前記重合体(A)の分子量分布が1.8以下であり、前記重合体(B)の分子量分布が1.8以下である請求項1に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
- さらに、加水分解によりトリメチルシラノールを発生しうる化合物を少なくとも1種含有する請求項1または2に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
- さらに、光硬化性化合物、酸素硬化性化合物、およびエポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化性化合物を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
- さらに、数平均分子量が3,000以上であって、反応性ケイ素基を有しない重合体(C)を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のシーリング材用の硬化性組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のシーリング材用の硬化性組成物を硬化してなる硬化物。
- 下記工程(I)と下記工程(II)の後、重合体(A)と重合体(B)を混合してシーリング材用の硬化性組成物を得る方法であって、
重合体(A)及び重合体(B)は、アルキレンオキシド単量体に基づく繰り返し単位を含む重合体であり、
前記重合体(A)および前記重合体(B)の主鎖末端基1個当たりの分子量が下記式(2)を満たし、
前記主鎖末端基当たりの分子量は、水酸基換算分子量から算出された分子量であり、
重合体(A)と重合体(B)の含有量の質量比率は、重合体(A)と重合体(B)の合計を100とした場合に、重合体(A)/重合体(B)が、10/90〜40/60であり、
重合体(A)と重合体(B)のみを混合した場合のE型粘度計を用いて、測定温度25℃で測定される粘度は3Pa・s以上15Pa・s以下であり、
シーリング材用の硬化性組成物を100質量%とした場合に、重合体(A)と重合体(B)の合計含有量が15質量%〜40質量%であることを特徴とするシーリング材用の硬化性組成物(但し、下記式(1)においてa=3である反応性ケイ素基を主鎖末端基に有する重合体(A)及び重合体(B)を含む硬化性組成物を除く)の製造方法。
[2×(重合体(A)の主鎖末端基1個当たりの分子量)]−(重合体(B)の主鎖末
端基1個当たりの分子量)≦7,500・・・(2)
工程(I):アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を2個有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて前駆重合体(a)を得て、下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を導入して、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000〜6,000である重合体(A)を得る工程。
工程(II):アルキレンオキシド開環重合触媒の存在下で、活性水素を3個有する開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて前駆重合体(b)を得て、下記式(1)で表わされる反応性ケイ素基を導入して、主鎖末端基1個当たりの分子量が2,000〜8,000である重合体(B)を得る工程。
−SiXaR3−a・・・(1)
[式中、Rは炭素数1〜20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示す。aは1又は2である。aが2の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。] - 前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、複合金属シアン化物錯体である、請求項7に記載のシーリング材用の硬化性組成物の製造方法。
- 前記アルキレンオキシド開環重合触媒が、有機配位子としてt−ブチルアルコールが配位した複合金属シアン化物錯体である、請求項7または8に記載のシーリング材用の硬化性組成物の製造方法。
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