JP7380041B2 - 硬化性組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化性組成物、前記硬化性組成物の硬化物、及び硬化性組成物の製造方法に関する。
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体は、加水分解反応により硬化して、柔軟性を有するゴム状硬化物を形成し、シーリング材、接着剤等の用途に用いられる。
特許文献1には、耐候性を向上させるために、反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体と、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体とをブレンドした硬化性組成物が記載されている。
特開平11-116763号公報
硬化性組成物は貯蔵安定性が良好であることが望まれる。
本発明は、硬化性組成物の貯蔵安定性を向上できる硬化性組成物、その硬化物、及び硬化性組成物の製造方法の提供を目的とする。
本発明者は、硬化性組成物中に存在する不純物に着目した。例えば、重合開始剤を用いて(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合して得られた(メタ)アクリル重合体には、重合開始剤の分解物が再結合又は不均化することによって生成した、揮発性の分解生成物が含まれることがある。
本発明者は、重合開始剤の分解生成物を除去することにより、硬化性組成物の貯蔵安定性が向上することを知見して、本発明に至った。
本発明は、下記の態様を有する。
[1] 下式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体と、下式1で表される反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル重合体とを含み、
前記(メタ)アクリル重合体が、重合開始剤の残基を有し、
前記重合開始剤の分解生成物の70℃における蒸発速度が30mg/hr・cm以下であり、
前記オキシアルキレン重合体と前記(メタ)アクリル重合体の総量に対して、前記重合開始剤の分解生成物の含有量が、2000質量ppm以下である、硬化性組成物。
-SiX3-a・・・(1)
[式中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
[2] 前記オキシアルキレン重合体と(メタ)アクリル重合体の質量比を表す、オキシアルキレン重合体:(メタ)アクリル重合体が、90:10~30:70である、[1]の硬化性組成物。
[3] 前記重合開始剤が、アゾ化合物又は過酸化物である[1]又は[2]の硬化性組成物。
[4] シーリング材用である、[1]~[3]のいずれかの硬化性組成物。
[5] [1]~[4]のいずれかの硬化性組成物の硬化物。
[6] 下式1で表される反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体を含む単量体混合物を、溶媒及び重合開始剤の存在下で、フリーラジカル重合法により重合して反応生成物を得て、前記反応生成物と、下式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体とを混合して混合物を得る、硬化性組成物の製造方法であって、前記反応生成物中の揮発成分を、バブリング法により除去する、硬化性組成物の製造方法。
-SiX3-a・・・(1)
[式中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
[7] 前記重合開始剤の分解生成物の70℃における蒸発速度が30mg/hr・cm以下である、[6]の硬化性組成物の製造方法。
[8]前記混合物中に、バブリング法により窒素を導入して前記揮発成分を除去する、[6]又は[7]の硬化性組成物の製造方法。
[9] 前記混合物の温度を50~160℃に保持しながら、前記窒素の導入を行う、[8]の硬化性組成物の製造方法。
本発明によれば、硬化性組成物の貯蔵安定性を向上できる硬化性組成物、その硬化物、及び硬化性組成物の製造方法が得られる。
本明細書における用語の定義は以下である。
「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
重合体を構成する「単位」とは単量体の重合により直接形成された原子団を意味する。
「オキシアルキレン重合体」とは、アルキレンオキシド等の環状エーテルの開環付加重合によって形成されたオキシアルキレン鎖を有する重合体を意味する。
「(メタ)アクリル重合体」とは、(メタ)アクリレートに基づく単位を含む重合体を意味する。
「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタクリル酸の総称である。
本明細書において、「室温」は25±2℃を意味する。
「前駆重合体」とは、開始剤の残基と、環状エーテルの開環付加重合により形成されたポリオキシアルキレン鎖と、該ポリオキシアルキレン鎖の末端酸素原子を含む末端基とからなり、末端基が水酸基である重合体である。
「前駆重合体の誘導体」とは、前駆重合体の末端基である水酸基を、反応性官能基を有する基に変換した重合体である。
なお、オキシアルキレン重合体及び前駆重合体の末端基の数は上記開始剤の活性水素の数に等しい。ただし、開始剤が1個の活性水素を有する場合、開始剤残基(ポリオキシアルキレン鎖の末端炭素原子に結合する基)を末端基とみなし、かかる開始剤残基を有するオキシアルキレン重合体及びその前駆重合体の末端基の数は2とする。
「反応性官能基」は、前駆重合体又はその誘導体に反応性ケイ素基を導入する際に、シリル化剤と反応し得る官能基である。シリル化剤と反応し得る官能基は、活性水素含有基、分子末端に存在する不飽和基、イソシアネート基等である。「分子末端に存在する不飽和基」は、炭素-炭素不飽和結合を含む1価の基であり、アリルオキシ基などが挙げられる。なお、アリルオキシ基などのアルケニルオキシ基の数は、JIS K 0070(1992)に規定されたよう素価の測定方法の原理に基づいた滴定分析により、不飽和基濃度を測定する方法で算出することができる。
「シリル化剤」とは、前駆重合体又はその誘導体の反応性官能基と反応して反応性ケイ素基を導入し得る化合物である。
「非反応性基」とは、分子鎖の末端に存在する基であって、シリル化剤と反応し得ない基である。例えば、開始剤が1個の活性水素を有する場合の開始剤残基は非反応性基である。
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体の「シリル化率」は、重合体に存在する、反応性ケイ素基、反応性官能基、及び非反応性基の数の合計に対する前記反応性ケイ素基の数の割合である。シリル化率の値はNMR分析によって測定できる。
前記反応性ケイ素基、反応性官能基、及び非反応性基の数の合計を全末端数ともいう。
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体の全末端数は、前駆重合体又はその誘導体の反応性官能基と非反応性基の数の合計と等しい。
また、前駆重合体又はその誘導体とシリル化剤とを反応させる際の、全末端数に対する添加した前記シリル化剤のシリル基の数の割合(モル%)を「シリル化率」としてもよい。
「揮発成分」とは、70℃における蒸発速度が0mg/hr・cmを超える化合物を意味する。
重合開始剤の分解生成物の蒸発速度は、分解生成物を一定量(例えば5~15g程度)測りとり、70℃で3時間静置した前後の質量の変化を測定し、単位面積当たりかつ単位時間当たりの変化量を算出する方法で求める。具体的には、表面の面積が65cmのシャーレに分解生成物を室温で測り取る。この時の分解生成物の質量をWaとする。分解生成物をこのシャーレの表面全体に均一になるように広げ、70℃で3時間静置する。3時間経過後、室温雰囲気中で、室温になるまで静置した後、分解生成物の質量を測定する。この時の分解生成物の質量をWbとする。得られた値を「(Wb-Wa)[mg]÷3[Hr]÷シャーレの表面積[65cm]」の式に当てはめて、蒸発速度[mg/Hr・cm]を算出する。
数平均分子量(以下、「Mn」と記す)及び質量平均分子量(以下、「Mw」と記す)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によって得られるポリスチレン換算分子量である。分子量分布は、MwとMnより算出した値であり、Mnに対するMwの比率(Mw/Mn)である。
本実施形態の硬化性組成物は、反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体(以下、重合体Aという。)と、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル重合体(以下、重合体Bという。)を含む。
<反応性ケイ素基>
反応性ケイ素基は、下式1で表わされる。
-SiX3-a 式1
前記式1において、Rは炭素数1~20の1価の有機基を示す。Rは加水分解性基を含まない。
Rは、炭化水素基、ハロ炭化水素基及びトリオルガノシロキシ基が挙げられる。
Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1-クロロアルキル基及びトリオルガノシロキシ基が好ましい。炭素数1~4の直鎖又は分岐のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、1-クロロメチル基、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基及びトリフェニルシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。反応性ケイ素基を有する重合体の硬化性と硬化性組成物の安定性が良い点からは、メチル基又はエチル基が好ましい。硬化物の硬化速度が速い点からは、1-クロロメチル基が好ましい。容易に入手できる点からは、メチル基が特に好ましい。
前記式1において、Xは水酸基又は加水分解性基を示す。
加水分解性基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、スルファニル基、アルケニルオキシ基が例示できる。
Xとしては、加水分解性が穏やかで取扱いやすい点から、アルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましい。アルコキシ基がメトキシ基又はエトキシ基であると、シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成しやすく、硬化物の物性値がより良好となる。
前記式1において、aは1~3の整数を示す。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
aは1又は2が好ましく、aは2がより好ましい。
前記式1で表される反応性ケイ素基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、トリス(2-プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、クロロメチルジメトキシシリル基、クロロメチルジエトキシシリル基が例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基が好ましく、ジメトキシメチルシリル基及びトリメトキシシリル基がより好ましい。
硬化性組成物中に共存する、重合体Aの反応性ケイ素基と、重合体Bの反応性ケイ素基とは同じであってもよく、異なってもよい。
<重合体A>
重合体Aは、2価以上の開始剤残基と、環状エーテルの開環付加重合により形成されたポリオキシアルキレン鎖と、該ポリオキシアルキレン鎖の末端酸素原子を含む末端基と、を有する。開始剤残基の価数と、ポリオキシアルキレン鎖の数と、末端基の数とは等しい。
環状エーテルとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキシド以外の環状エーテルが挙げられる。特に、プロピレンオキシドが好ましい。
ポリオキシアルキレン鎖は2種以上のオキシアルキレン基を有する共重合鎖であってもよく、その場合、共重合鎖はブロック共重合鎖であってもよく、ランダム共重合鎖であってもよい。
重合体Aが有するポリオキシアルキレン鎖としては、ポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシエチレン鎖、ポリ(オキシ-2-エチルエチレン)鎖、ポリ(オキシ-1、2-ジメチルエチレン)鎖、ポリ(オキシテトラメチレン)鎖、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)鎖、ポリ(オキシプロピレン・オキシ-2-エチルエチレン)鎖が挙げられる。ポリオキシアルキレン鎖としては、ポリオキシプロピレン鎖及びポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)鎖が好ましく、ポリオキシプロピレン鎖が特に好ましい。
重合体Aが有する末端基は、式(1)で表される反応性ケイ素基を1個以上有する基(以下、反応性ケイ素基含有基という。)、又は反応性ケイ素基を有さず、反応性官能基及び非反応性基の少なくも一方を有する基である。末端基の少なくとも一部は反応性ケイ素基含有基である。
重合体Aの前駆重合体は末端基として水酸基を有する重合体であり、前駆重合体の水酸基を反応性ケイ素基含有基に変換して重合体Aが製造される。この重合体Aを製造する過程において未反応の水酸基が残存した場合、重合体Aは反応性官能基として水酸基を有する。また、前駆重合体の水酸基を、末端が不飽和基であるアルケニルオキシ基(例えばアリルオキシ基)に変換し、次いで反応性ケイ素基含有基に変換する場合において、未反応のアルケニルオキシ基が残存した場合、重合体Aは反応性官能基として、末端が不飽和基であるアルケニルオキシ基を有する。また、アルケニルオキシ基の不飽和基転移等により不活性なアルケニルオキシ基(例えば1-プロペニルオキシ基)が生じた場合、重合体Aは非反応性基を有する。さらに、重合体Aの反応性ケイ素基の数を調整する等の目的で前駆重合体の水酸基の一部を不活性な基に置換した場合は、重合体Aは非反応性基(例えばアルコキシ基等)を有する。
重合体Aの1分子中に存在する末端基の数は2~8個が好ましく、2~6個がより好ましく、2個又は3個がさらに好ましい。
重合体Aは、前記反応性ケイ素基含有基である末端基、又は反応性ケイ素基を有さず、反応性官能基を有する末端基のいずれかを、1つのポリオキシアルキレン鎖の末端に1個有し、かつ1つのポリオキシアルキレン鎖の末端基中に平均して0.5個より多くの、反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体が好ましい。
重合体Aは、硬化物がより高強度となる点で、前記反応性ケイ素基含有基である末端基、又は反応性ケイ素基を有さず、反応性官能基を有する末端基のいずれかを1つのポリオキシアルキレン鎖の末端に1個有し、かつ1つのポリオキシアルキレン鎖の末端基中に平均して反応性ケイ素基を0.5個超2.0個以下有するオキシアルキレン重合体がより好ましい。
重合体Aの1分子あたりの反応性ケイ素基の平均数は、伸び物性に優れる点から、1.0~6.0個が好ましく、1.2~4.2個がより好ましい。
重合体AのMnは、2,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、4,000~30,000がさらに好ましい。前記範囲の下限値以上であると、硬化物の伸び物性に優れ、上限値以下であると、重合体Aの粘度がより低くなりやすい。
重合体Aの分子量分布は1.80以下が好ましい。重合体Aの粘度がより低くなりやすい点から、分子量分布は小さいほうが好ましく、1.50以下がより好ましく、1.40以下がさらに好ましく、1.20以下が特に好ましい。
重合体Aの室温における粘度は、後述の混合物をバブリングする際に、揮発成分を除去しやすい点で、3~50Pa・sが好ましく、7~30Pa・sがより好ましい。
重合体Aは、後述の前駆重合体の水酸基を、反応性ケイ素基含有基に変換して得られる。具体的には、下記の方法(a)~(c)が挙げられる。
方法(a):前駆重合体の水酸基をアルケニルオキシ基に変換して前駆重合体の誘導体とする。次いでアルケニルオキシ基の不飽和基に-SiX3-aを導入しうるシリル化剤を反応させて、-SiX3-aを置換基として有するアルコキシ基に変換する。
方法(b):前駆重合体の水酸基に、該水酸基と反応しうる官能基と-SiX3-aとを有するシリル化剤を反応させて、水酸基を-SiX3-aを有する基に変換する。
方法(c):前駆重合体の水酸基を、イソシアネート基を有する基に変換して前駆重合体の誘導体とする。次いでイソシアネート基と反応し得る官能基と-SiX3-aとを有するシリル化剤を反応させて、-SiX3-aを有する基に変換する。
方法(a)において、アルケニルオキシ基としては、アリルオキシ基、3-ブテニルオキシ基、ビニルオキシ基等の末端に二重結合を有するアルケニルオキシ基が挙げられ、アリルオキシ基が特に好ましい。不飽和基に-SiX3-aを導入しうるシリル化剤としては、不飽和基と反応して結合を形成し得る基(例えばスルファニル基)と-SiX3-aとを有する化合物、ヒドロシラン化合物(HSiX3-a、ただし、X、R及びaは上記式(1)と同様である。)が挙げられる。特に、ヒドロシラン化合物が好ましい。
方法(b)において、水酸基と反応しうる官能基と-SiX3-aとを有するシリル化剤としては、イソシアネート基と-SiX3-aとを有するシリル化剤が好ましい。特に、イソシアネートアルキル基と-SiX3-aとを有する、イソシアネートシラン化合物が好ましい。
方法(c)において、前駆重合体の水酸基を、イソシアネート基を有する基に変換する方法としては、ポリイソシアネート化合物を使用し、そのイソシアネート基の1個を前駆重合体の水酸基と反応させて、イソシアネート基を有する基とする方法が好ましい。イソシアネート基と反応し得る官能基と-SiX3-aとを有するシリル化剤における官能基としては、水酸基、アミノ基等が挙げられる。
重合体Aとしては、上記方法(a)で得られる重合体Aが好ましい。特に、前駆重合体の水酸基をアリルオキシ基に変換し、次いでアリルオキシ基にヒドロシラン化合物を反応させることにより得られる重合体Aが好ましい。アリルオキシ基にヒドロシラン化合物を反応させることにより生成する反応性ケイ素基含有基は、-OCHCHCH-SiX3-aで表される基である。
重合体Aを得るための前駆重合体は、活性水素を2個以上有する開始剤に、開環付加重合触媒の存在下で、環状エーテルを開環付加重合させて得られる、末端基が水酸基であるオキシアルキレン重合体である。開始剤は活性水素含有基を有する。開始剤の活性水素含有基としては水酸基が好ましい。環状エーテルとしてはアルキレンオキシドが好ましく、プロピレンオキシドが特に好ましい。したがって、重合体Aを得るための前駆重合体としては、水酸基を2個以上有する開始剤にプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる前駆重合体が好ましい。
開始剤が有する活性水素の数は、3~8個であることが好ましく、3~6個であることがさらに好ましく、3又は4個であることが特に好ましい。開始剤の活性水素含有基が水酸基である場合、開始剤が有する水酸基の数は、同様に、3~8個であることが好ましく、3~6個であることがさらに好ましく、3又は4個であることが特に好ましい。また、水酸基としては、アルコール性水酸基が好ましい。開始剤は1種類を単独で使用してもよく2種類以上を併用してもよい。
水酸基を2個有する開始剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、低分子量のポリオキシプロピレングリコールが例示できる。
水酸基を3個有する開始剤としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、低分子量のポリオキシプロピレントリオールが例示できる。
開始剤に環状エーテルを開環付加重合させる際の開環付加重合触媒としては、従来公知の触媒を用いることができ、例えば、アルカリ触媒(KOH等)、遷移金属化合物-ポルフィリン錯体触媒(有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体等)、複合金属シアン化物錯体触媒、ホスファゼン化合物からなる触媒が例示できる。開環付加重合触媒としては、前駆重合体、ひいては重合体Aの分子量分布を狭くすることができ、粘度の低い硬化性組成物が得られやすい点から、複合金属シアン化物錯体触媒が好ましい。
シリル化剤であるヒドロシラン化合物としては、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリス(2-プロペニルオキシ)シラン、トリアセトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシエチルシラン、ジイソプロポキシメチルシラン、(α-クロロメチル)ジメトキシシラン、(α-クロロメチル)ジエトキシシランが挙げられる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシランが好ましく、ジメトキシメチルシラン又はトリメトキシシランがより好ましい。
重合体Aの製造方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特公昭45-36319号、特開昭50-156599号、特開昭61-197631号、特開平3-72527号、特開平8-231707号、米国特許3632557、米国特許4960844等の各公報に提案されている方法が例示できる。
前駆重合体の水酸基を、不飽和基を1個より多く有する基に変換する方法としては、公知の方法を特に制限なく用いることができ、例えば、国際公開第2013/180203号、国際公開第2014/192842号、特開2015-105293号、特開2015-105322号、特開2015-105323号、特開2015-105324号、国際公開第2015/080067号、国際公開第2015/105122号、国際公開第2015/111577号、国際公開第2016/002907号、特開2016-216633号、特開2017-39782号の各公報に記載される方法を用いることができる。
前駆重合体の1つのポリオキシアルキレン鎖の末端基中に、平均して不飽和基を1.0個よりも多く導入する方法としては、前駆重合体に、アルカリ金属塩を作用させた後、不飽和基を有するエポキシ化合物を反応させ、次いで不飽和基を有するハロゲン化炭化水素化合物を反応させる方法が好ましい。不飽和基を有するエポキシ化合物としては、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ブタジエンモノオキシド、1,4-シクロペンタジエンモノエポキシドが例示できる。アリルグリシジルエーテルが好ましい。
重合体Aのシリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、55~97モル%がより好ましく、60~95モル%がさらに好ましい。
硬化性組成物に含まれる重合体Aは1種でもよく、2種類以上でもよい。
硬化性組成物が、2種以上の重合体Aを含む場合、重合体A全体における平均のシリル化率が前記の範囲内であればよい。
硬化性組成物の総量に対して、重合体Aの含有量は8~50質量%が好ましく、10~45質量%がより好ましく、12~40質量%がさらに好ましい。前記範囲の下限値以上であると硬化物の伸び物性に優れやすく、上限値以下であると硬化性組成物の粘度がより低くなりやすい。
<重合体B>
重合体Bは、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル重合体である。
重合体Bは、重合開始剤の残基を有する。
重合体Bは、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体に基づく単位の1種以上を有することが好ましい。すなわち、側鎖に反応性ケイ素を有することが好ましい。
重合体Bは、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体に基づく単位の1種以上と、反応性ケイ素基を有さない(メタ)アクリル酸エステル単量体に基づく単位の1種以上を有することが好ましい。
重合体Bは、さらに(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合可能な不飽和基を有する単量体に基づく単位の1種以上を有してもよい。
重合体Bを構成する全単量体に対して、(メタ)アクリル酸エステル単量体は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、100質量%でもよい。
重合体Bを構成する全単量体に対して、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体は50~98質量%が好ましく、65~97質量%がより好ましく、80~95質量%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると硬化性に優れ、上限値以下であると伸び特性に優れる。
重合体Bを構成する単量体としては、例えば、特公平3-14068号公報、特開平6-211922号公報、特開平11-130931号公報に記載される、従来公知の単量体を用いることができる。
具体的に、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、(メタ)アクリル酸-3-(メチルジメトキシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸-3-(トリメトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸-3-(トリエトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸-3-(メチルジエトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸-3-(トリエトキシシリル)プロピル、(メタ)アクリル酸-3-(メチルジメトキシシリル)オクチル、(メタ)アクリル酸-3-(トリメトキシシリル)オクチルが例示できる。
反応性ケイ素基を有しない(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸-t-ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが例示できる。
重合体BのMnは、2,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、4,000~30,000がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、硬化物の伸び物性や耐候性がより優れ、上限値以下であると、重合開始剤の使用量が多いため、本発明を適用して重合開始剤の分解生成物を低減することによる効果が大きい。
重合体Bの分子量分布は、4.0以下が好ましく、3.0以下がより好ましい。上記範囲の上限値以下であると、より低粘度になりやすい。
重合体Bの室温における粘度は、後述のバブリングにより揮発成分が除去しやすい点で、3~2,000Pa・sが好ましく、20~1,000Pa・sがより好ましい。
重合体Bは、重合開始剤を用いて、反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体を含む単量体混合物を、フリーラジカル重合法で重合して得られる重合体が好ましい。この方法で得られる重合体は、少なくとも主鎖の一方の末端に重合開始剤の残基を有し、側鎖に反応性ケイ素を有する。
具体的には、前記単量体混合物を、溶媒及び重合開始剤の存在下で、フリーラジカル重合法により重合して目的の重合体Bを含む反応生成物B’を得る。反応生成物B’は必要に応じて溶媒を除去する。
フリーラジカル重合法は公知の方法を用いることができる。バッチ式でもよく、連続式でもよい。重合反応は、加圧系で行ってもよく、常圧系で行ってもよい。重合温度は、重合開始剤の分解温度以上が好ましい。例えば40~200℃が好ましく、50~160℃がより好ましい。
重合開始剤は、分解生成物の蒸発速度(70℃)が30mg/hr・cm以下であるものを用いる。分解生成物の蒸発速度(70℃)が低いほど、重合体B中に残留しやすく、本発明を適用することによる効果が大きい。前記分解生成物の蒸発速度(70℃)は、25mg/hr・cm以下が好ましく、15mg/hr・cm以下がより好ましい。
また、耐候性や貯蔵安定性に優れる点で、重合開始剤の分解生成物の蒸発速度(70℃)は1mg/hr・cm以上が好ましい。
重合開始剤は、アゾ化合物、又は過酸化物(過酸化ベンゾイル、t-ブチル-ペルオキシ-2-エチルヘキサノネート、1,1,3,3-テトラメチルブチル-ペルオキシ-2-エチルヘキサノネート等)が好ましい。重合開始剤は1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤の使用量は、重合体Bを構成する単量体の合計100質量部に対して、0.01~5質量部が好ましく、0.1~3質量部がより好ましい。上記範囲の下限値以上であると重合体Bの反応収率により優れ、上限値以下であると耐候性や貯蔵安定性により優れる。
アゾ化合物としては、下式2~5で表される化合物2~5が例示できる。これらの化合物は市販品から入手できる。
化合物2:富士フィルム和光純薬株式会社製品名「V-65」。
化合物3:富士フィルム和光純薬株式会社製品名「V-59」。
化合物4:富士フィルム和光純薬株式会社製品名「V-601」。
化合物5:富士フィルム和光純薬株式会社製品名「AIBN」。
Figure 0007380041000001
重合開始剤の分解生成物は、例えば、重合開始剤の熱分解により生じた2つのラジカルどうしが結合した再結合物である。
化合物2の分解生成物(蒸発速度(70℃):2mg/hr・cm)は、下式2aで表される再結合物を含む。
化合物3の分解生成物(蒸発速度(70℃):4mg/hr・cm)は、下式3aで表される再結合物を含む。
化合物4の分解生成物(蒸発速度(70℃):27mg/hr・cm)は、下式4aで表される再結合物を含む。
化合物5の分解生成物(蒸発速度(70℃):10mg/hr・cm)は、下式5aで表される再結合物を含む。
Figure 0007380041000002
溶媒、連鎖移動剤等は、特開2006-257405号公報、特開2006-37076号公報、特開2008-45059号公報などに記載の従来公知のものを用いることができる。
溶媒としては、ヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類:酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類:ジイソプロピルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、エチル-tert-ブチルエーテル等の脂肪族エーテル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等が例示できる。
連鎖移動剤としては、反応を制御しやすい点で、アルキルメルカプタン(ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等)が好ましい。
反応生成物B’中の溶媒を除去する場合、減圧しながら加熱する方法が好ましい。加熱温度は、例えば50~160℃が好ましく、60~140℃がより好ましい。減圧度は、例えば、-90KPa以下が好ましく、-95KPa以下がより好ましい。
反応生成物B’、又は反応生成物B’から溶媒を除去した組成物は、目的化合物である重合体Bのほかに、重合開始剤の分解生成物を含む。
硬化性組成物に含まれる重合体Bは1種でもよく、2種類以上でもよい。
硬化性組成物の粘度は、後述の混合物をバブリングする際に、揮発成分の除去が容易である点から、5~150Pa・sが好ましく、10~120Pa・sがより好ましく、15~100Pa・sが好ましい。
硬化性組成物に含まれる、重合体Aと重合体Bの質量比を表す、重合体A:重合体Bは90:10~30:70が好ましく、80:20~35:65がより好ましく、70:30~40:60がさらに好ましい。重合体Bの比率が上記範囲の下限値以上であると、耐候性の向上効果により優れ、上限値以下であると硬化物組成物がより低粘度となりやすい。
<その他の重合体>
硬化性組成物は、重合体A及び重合体Bのいずれにも該当しない、その他の重合体を含んでもよい。
その他の重合体としては、反応性ケイ素基を有さない(メタ)アクリル重合体及び飽和炭化水素重合体からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
飽和炭化水素重合体は、主鎖が飽和炭化水素の単量体に基づく単位を含む重合体であり、ポリエチレン、ポリプロピレンが例示できる。
(メタ)アクリル重合体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルを含む単量体の重合体又は重合体が例示できる。市販の(メタ)アクリル重合体としては、ARUFON UP-1000、ARUFON UP-1110、ARUFON UP-1171(いずれも東亜合成社製品名)が例示できる。
その他の重合体のMnは、1,000~40,000が好ましく、1,500~35,000がより好ましく、2,000~30,000がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると熱や降雨による流出防止に優れやすく、上限値以下であるとその他の重合体の粘度がより低くなりやすい。
その他の重合体の分子量分布は、(メタ)アクリル重合体の場合、6.0未満が好ましく、5.5以下がより好ましく、5.0以下がさらに好ましい。
硬化性組成物がその他の重合体を含む場合のその他の重合体の含有量は、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して、10~100質量部が好ましく、20~80質量部がより好ましく、30~70質量部がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると硬化性組成物がより低粘度となり、上限値以下であると表面の汚染性がより低下しやすい。
<添加剤>
本発明の硬化性組成物は、添加剤を含んでいてもよい。
添加剤としては硬化触媒、充填剤、チクソ性付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、接着性付与剤、脱水剤、可塑剤、表面改質剤(界面活性剤)、難燃剤、発泡剤、溶媒、シリケートが例示できる。
添加剤は、国際公開第2013/180203号、国際公開第2014/192842号、国際公開第2016/002907号、特開2014-88481号公報、特開2015-10162号公報、特開2015-105293号公報、特開2017-039728号公報、特開2017-214541号公報などに記載される従来公知のものを、制限なく組み合わせて用いることができる。
添加剤として充填剤を用いる場合の含有量は、重合体Aと重合体Bの合計100質量部に対して10~400質量部が好ましく、30~350質量部がより好ましく、50~300質量部がさらに好ましい。
<硬化性組成物>
硬化性組成物中の、重合体Aと重合体Bの総量に対する、重合開始剤の分解生成物の含有量の上限値は、2000質量ppm以下であり、1900質量ppm以下が好ましく、1800質量ppm以下がより好ましい。上記上限値以下であると硬化性組成物の貯蔵安定性をより向上できる。下限値としては、0質量ppmであってもよく、1質量ppm以上が好ましく、10質量ppm以上がより好ましく、50質量ppm以上がさらに好ましい。上記下限値以上であると、重合体Aの熱による分解の進行を抑制でき、硬化性組成物の硬化物の伸び特性がより優れる。重合体Aと重合体Bの総量に対する重合開始剤の分解生成物の含有量の範囲としては、好ましくは1~2000質量ppm、より好ましくは10~1900質量ppm、さらに好ましくは50~1800質量ppmである。上記範囲内であると硬化性組成物の貯蔵安定性及び硬化物の耐候性を向上できる。
硬化性組成物の総量に対して、重合体Aと重合体Bの合計の含有量は、好ましくは5~60質量%、より好ましくは10~50質量%、さらに好ましくは15~45質量%である。上記範囲の下限値以上であると硬化性組成物のチクソ性により優れ、上限値以下であると硬化性組成物の伸び特性により優れる。
硬化性組成物中の、重合開始剤の分解生成物は、該分解生成物の蒸発速度(70℃)が30mg/hr・cm以下であると、通常の減圧脱気では除去することが難しい。後述するように、反応生成物B’又は反応生成物B’と重合体Aとを含む混合物中に、バブリング法により窒素を導入することにより、前記重合開始剤の分解生成物を除去できる。
<硬化性組成物の製造方法>
本実施形態の硬化性組成物を製造する方法は、前記重合体Bの製造方法で、フリーラジカル重合法により前記単量体混合物を重合して反応生成物B’を得て、反応生成物B’と重合体Aとを混合して混合物を得て、硬化性組成物を製造する過程で、反応生成物B’の揮発成分を、バブリング法により除去する方法である。
(1)重合体Aと混合する前の反応生成物B’中に、バブリング法により窒素を導入して揮発成分を除去してもよく、(2)反応生成物B’と重合体Aとを混合した混合物中に、バブリング法により窒素を導入して揮発成分を除去してもよい。
前記(1)の場合、前記揮発成分が除去された反応生成物B’と重合体Aとを混合して混合物を得て、前記混合物に必要に応じた添加剤を混合して目的の硬化性組成物を調製できる。又は、前記揮発成分が除去された反応生成物B’と、重合体Aと、必要に応じた添加剤の一部又は全部を混合して混合物を得て、必要に応じて前記混合物に残りの添加剤を混合して、目的の硬化性組成物を調製できる。反応生成物B’が溶媒を含む場合には、バブリング法により窒素を導入する前に前記溶媒を減圧脱気して除去してもよく、バブリング法にて揮発成分と媒体とを一緒に除去してもよい。
前記(2)の場合、反応生成物B’と重合体Aとを混合して混合物を得て、混合物中の揮発成分をバブリング法により除去し、前記揮発成分が除去された混合物に、必要に応じた添加剤を混合して目的の硬化性組成物を調製できる。反応生成物B’が溶媒を含む場合には、重合体Aと混合する前に前記溶媒を減圧脱気して除去してもよい。溶媒を含む反応生成物B’と重合体Aとを混合した場合には、バブリングする前に両者の混合物を減圧脱気して媒体を除去すると、揮発成分の除去が速やかに進行しやすい点で好ましい。
反応生成物B’は、分子量等の要因により高粘度となることがある。このような場合には、反応生成物B’に直接窒素を導入して揮発成分を除去しようとしても、所望の効果が得られにくい場合がある。
反応生成物B’に重合体Aを加えることによって粘度を低減できる。粘度が低下した状態でバブリング法により窒素を導入すると、反応生成物B’中の揮発成分の除去効率が高くなりやすい。この点から、前記(2)の方法が好ましい。
前記(2)の方法において、混合物の100g当たりの窒素の導入量は、0.1~200mL/分が好ましく、0.5~100mL/分がより好ましい。上記範囲内であると重合開始剤の分解生成物の除去効率に優れる。
混合物中に窒素を導入する工程では、混合物の温度を50~160℃に保持することが好ましく、60~140℃に保持することがより好ましい。混合物の温度が上記範囲の下限値以上であると開始剤分解物の除去効率に優れ、上限値以下であると重合体Aの熱による分解を抑制でき、より伸び特性が優れた硬化性組成物となる。
混合物中に窒素を導入する工程は、減圧下で行うことが好ましい。減圧度は-90KPa以下が好ましく、-95KPa以下がより好ましい。上記範囲内であると重合開始剤の分解生成物の除去効率に優れる。
これにより、重合体Aと重合体Bを含み、重合体Bの重合開始剤の分解生成物の含有量が、2000質量ppm以下である、硬化性組成物が得られる。
<用途>
本実施形態の硬化性組成物の用途としては、接着剤、シーリング材、防水材、コーティング材、封止材、パテ、プライマーが例示できる。具体的には、建築用弾性接着剤、建造物用接着剤、車輛用接着剤、コンクリートブロック用接着剤、建築用弾性シーリング材、複層ガラス用シーリング材、ガラス端部の防錆・防水用封止材、太陽電池裏面封止材、建造物用密封材、船舶用密封材、自動車用密封材、道路用密封材が例示できる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
測定方法及び評価方法は以下の方法を用いた。
<測定方法>
[水酸基換算分子量]
以下の例におけるオキシアルキレン重合体の前駆重合体の水酸基換算分子量は、該前駆重合体の水酸基価をJIS K 1557(2007)に基づいて算出し、「56,100/(水酸基価)×(開始剤の活性水素の数、又は、前駆重合体の末端基の数)」として算出した値である。
[シリル化率]
前駆重合体の末端基である水酸基に塩化アリルを用いて不飽和基を導入し、シリル化剤を該不飽和基と反応させて反応性ケイ素基を導入する方法において、上記導入された不飽和基のモル数に対する、該シリル化剤の仕込みモル数をシリル化率(モル%)とした。なお、ここでの不飽和基のモル数は、反応性官能基である不飽和基と、非反応性基である不飽和基の合計であり、これを全末端数(モル数)とみなした。
[数平均分子量および重量平均分子量]
以下の例における数平均分子量(以下、「Mn」という。)、重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、以下の条件にてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することによって得られた、ポリスチレン換算分子量である。分子量分布(以下、「Mw/Mn」という。)は、上記MnおよびMwの値からMw/Mnとして算出した。
(GPCの測定条件)
使用機種:HLC-8220GPC(東ソー社製品名)、
データ処理装置:SC-8020(東ソー社製品名)、
使用カラム:TSG gel SuperMultiporeHZ 4000(東ソー社製品名)の2本と、TSG gel SuperMultiporeHZ 2500(東ソー社製品名)の2本を直列で連結して使用した。
カラム温度:40℃、
検出器:RI、
溶媒:テトロヒドロフラン、
流速:0.35ml/分、
試料濃度:0.5質量%、
注入量:20μl、
検量線作成用標準サンプル:ポリスチレン([Easical]PS-2[Polystyrene Standards]、Polymer Laboratories社製品名)。
[重合開始剤の分解生成物の量]
重合開始剤の分解生成物の量は、以下の条件にてガスクロマトグラフィー(GC)にて定量した値である。
重合体B中に残基が存在する重合開始剤、すなわち重合体Bの合成に使用した重合開始剤をトルエンに溶解し、所定時間加熱後、真空脱気して得られた重合開始剤の分解生成物を用いて、検量線を作成して定量した。
(GCの測定条件)
使用機器:GC-2010 PLUS(島津製作所社製品名)、
使用カラム:DB-1HT(長さ15m×内径0.25mm×膜厚0.10μm、Agilent Technologies社製品名)、
気化室温度:300℃、
注入量1.0μL、
スプリット比:50対1、
検出器:FID、
検出部温度:400℃、
カラム温度条件:40℃で2分間保持した後、10℃/分で240℃まで昇温した。次いで、15℃/分で390℃まで昇温し、8分間保持した。
[粘度]
試料の1mLを採取し、E型粘度計(東機産業社製品名:RE80型)を用い、ローターNo.4の条件で粘度を測定した。校正用標準液としては、JS14000(日本グリース社製品名)を使用した。特に記載のない場合、測定温度は25±2℃とした。
[粘度上昇率]
測定対象の混合物の粘度を測定した(以下、「初期粘度」という。)。
混合物の15gを容量24mLのガラス瓶に移し、気相部を窒素で置換して密閉し、70℃の恒温槽内に静置した。静置してから2週間後の混合物を恒温槽から取り出し、室温となるまでさらに静置し、次いで、粘度を測定した(以下、「促進試験後の粘度」という。)。下記式により粘度上昇率を算出した。
粘度上昇率(単位:%)=(促進試験後の粘度)/(初期粘度)×100
[動的耐候性]
JIS A 1439(2016)の5.21に記載の動的耐候性試験に準じて試験した。ただし、実験室光源暴露試験装置にはメタルハライドランプを用いた(アイスーパーUVテスター、岩崎電気社製品名)。被着体として表面をプライマー(MP-2000、セメダイン社製品名)を塗布した表面陽極酸化アルミニウムを使用した。
光強度80mW/cmの条件下、18分間光照射を行った後、シャワリングを2分間行うことを1サイクルとして、このサイクルを繰り返した暴露試験を行った。一定時間おきに試験体を目視で確認し、試験体表面にクラックが入った時間を計測した。
試験片の表面におけるクラックの発生を目視で確認して400時間以上経過してもクラックが発生しなかった場合を「◎」、300時間以上400時間未満でクラックが発生した場合を「〇」、300時間未満でクラックが発生した場合を「×」として評価した。
[合成例1:重合体A-1の合成]
プロピレングリコールを開始剤とし、配位子がt-ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体(以下、「TBA-DMC触媒」という。)の存在下に、プロピレンオキシドを付加重合し、水酸基換算分子量が8,000の前駆重合体a1を得た。続いて、前駆重合体a1の水酸基に対して1.05倍当量のNaOCHのメタノール溶液を添加して前駆重合体a1における水酸基をアルコラート化した。次いで、加熱減圧によりメタノールを留去し、さらに前駆重合体a1の水酸基量に対して過剰量の塩化アリルを添加してポリオキシアルキレン鎖の末端基に導入されたアルコラート基をアリル基に変換した。次いで、塩化白金酸六水和物の存在下、前駆重合体a1の水酸基がアリルオキシ基に変換された化合物に対して0.71倍モルのジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させた。これにより、ジメトキシメチルシリル基を有する直鎖構造のポリオキシプロピレン重合体(重合体A-1)を得た。
各例で得た重合体Aについて、1分子中に存在する末端基の数、前駆重合体の水酸基換算分子量、シリル化率、Mn、Mw/Mnを表1に示す(以下、同様)。
[合成例2:重合体A-2の合成]
グリセリンを開始剤とし、TBA-DMC触媒の存在下に、プロピレンオキシドを付加重合して水酸基換算分子量が24,000の前駆重合体a2を得た。前駆重合体a2の水酸基がアリル基に変換された化合物に対して0.71倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例1と同様の手順で、ジメトキシメチルシリル基を有する分岐構造のポリオキシプロピレン重合体(重合体A-2)を得た。
[合成例3:重合体A-3の合成]
合成例1と同様の手順で、水酸基換算分子量が18,000の前駆重合体a3を得た。前駆重合体a3の水酸基がアリル基に変換された化合物に対して0.73倍モルのジメトキシメチルシランを反応させる以外は、合成例1と同様の手順で、重合体A-3を得た。
Figure 0007380041000003
[合成例4:反応生成物B’-1の製造]
メタクリル酸メチル(以下、「MMA」という。)の9.6g、アクリル酸ブチル(以下、「BA」という。)の72g、メタクリル酸ステアリル(以下、「StMA」という。)の14.5g、3-メタクリロイルオキシプロピルジメトキシシラン(以下、「MPDMS」という。)の2.6g、2,2’-アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル(富士フィルム和光純薬株式会社製品名:V-65、以下「V-65」という。)の2.8gを混合し、単量体混合溶液を調整した。窒素雰囲気下、70℃に加熱した酢酸エチルの66.7g中に、攪拌しながら単量体混合溶液を2時間かけて滴下して反応させ、さらに2時間、70℃に保ち反応させた。次いで、約-101.1KPaまで減圧しながら、125℃まで内温を昇温し、2時間脱気して、未反応物や溶媒を除去し、反応生成物B’-1を得た。
反応生成物B’-1は、重合体B(以下、「重合体b-1」という。)と重合開始剤V-65の分解生成物を含む。
各例で得た重合体Bについて、全単量体に対するMPDMSの含有量、Mn、Mw/Mnを表2に示す(以下、同様)。また、反応生成物B’の総量に対する重合開始剤の分解生成物の含有量を上記の方法で測定した結果を表2に示す(以下、同様)。
[合成例5:反応生成物B’-2の製造]
BAを71.8g、StMAを14.3g、V-65を1.9gとする他は、合成例4と同様にして、反応生成物B’-2を得た。
反応生成物B’-2は、重合体B(以下、「重合体b-2」という。)と重合開始剤V-65の分解生成物を含む。
[合成例6:反応生成物B’-3の製造]
V-65の2.0gを2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル(富士フィルム和光純薬株式会社製品名:V-59、以下「V-59」という。)の2.8gとする以外は、合成例5と同様にして、単量体混合溶液を得て、該単量体混合溶液を、窒素雰囲気下、90℃に加熱したトルエン66.7g中に、攪拌しながら2時間かけて滴下し、さらに2時間、70℃に保ち反応させた以外は、合成例5と同様にして、反応生成物B’-3を得た。
反応生成物B’-3は、重合体B(以下、「重合体b-3」という。)と重合開始剤V-59の分解生成物を含む。
Figure 0007380041000004
[例1]
表3に示す配合で、重合体A-1、A-2、反応生成物B’-1を混合した混合物の100gを、窒素雰囲気中で攪拌しながら、残留する溶媒等を脱気するために、135℃まで昇温するとともに減圧度約-100.0KPaの減圧状態とした。前記減圧度に達してから5分後にバブリング法により窒素を50mL/分の流量で導入した。バブリングを開始してから4時間後に、窒素の導入を止め、常圧まで降圧し、室温になるまで放置して、重合体Aと重合体Bの混合物を得た。
各例における、重合体Aと重合体Bの合計に対する、重合開始剤の分解生成物の含有量を表3に示す(以下、同様)。
[例2]
バブリングを行う時間を2時間に変更した。それ以外は例1と同様にして重合体Aと重合体Bの混合物を得た。
[例3]
本例では、表3に示す配合で、重合体A-1、A-2、反応生成物B’-1を混合した混合物の100gを、窒素雰囲気中で撹拌しながら80℃まで昇温し、そのまま2時間保持して脱気し、混合物を得た。
[例4]
例1において、使用する重合体Aと反応生成物B’を表3に示すとおりに変更した。またバブリングを行う時間を8時間に変更した。それ以外は例1と同様にして重合体Aと重合体Bの混合物を得た。
[例5]
例4において、バブリングを行う時間を2時間に変更した。それ以外は例1と同様にして重合体Aと重合体Bの混合物を得た。
[例6]
本例では、表3に示す配合で、重合体A-3、反応生成物B’-2を混合した混合物の100gを、窒素雰囲気中で撹拌しながら80℃まで昇温し、そのまま2時間保持して脱気し、混合物を得た。
[例7]
表3に示す配合で、重合体A-1、A-2、反応生成物B’-3を混合した混合物の100gを、窒素雰囲気中で攪拌しながら、残留する溶媒等を脱気するために、135℃まで昇温するとともに減圧度約-100.0KPaの減圧状態とした。前記減圧度に達してから5分後にバブリング法により窒素を50mL/分の流量で導入した。バブリングを開始してから2時間後に、窒素の導入を止め、常圧まで降圧し、室温になるまで放置して、重合体Aと重合体Bの混合物を得た。
[貯蔵安定性の評価]
例1~7で得た重合体Aと重合体Bの混合物について、上記の方法で粘度上昇率を測定した。結果を表3に示す。
[硬化性組成物の作成]
例1~7で得られた、重合体Aと重合体Bの混合物の90質量部に対して、膠質炭酸カルシウム(白艶化CCR、白石工業社製品名)の75質量部、重質炭酸カルシウム(ホワイトンSB、白石カルシウム工業社製品名)の75質量部、アクリル可塑剤(ARUFON UP-1110、東亜合成株式会社製品名)の60質量部、揺変剤(ディスパロン#6500、楠本化成社製品名)の3質量部、接着性付与剤(KBM-403、信越化学社製品名)の1質量部、接着性付与剤(KBM-603、信越化学社製品名)の1質量部、酸化防止剤(IRGANOX-1135、BASF社製品名)の1質量部、紫外線吸収剤(Tinuvin-326、BASF社製品名)の1質量部、光安定化剤(Tinuvin-765、BASF社製品名)の1質量部、硬化触媒(ネオスタンU-100、日東化成社製品名)の2質量部を遊星式攪拌機で均一に混合して、硬化性組成物を製造した。
得られた硬化性組成物について、上記の方法で耐候性(動的耐候性)を評価した。結果を表3に示す。
Figure 0007380041000005
表3の結果に示されるように、反応生成物B’に対して窒素ガスのバブリングを行った例1、2、4、5,7は、重合開始剤の分解生成物の含有量が2000質量ppm以下に低減した。一方、窒素ガスのバブリングを行わなかった例3、6は、重合開始剤の分解生成物の含有量が2000質量ppm超えた。
例1、2は、例3に比べて貯蔵安定性が向上し、耐候性も向上した。
例4、5は、例6に比べて貯蔵安定性が向上し、耐候性も向上した。

Claims (4)

  1. 下式1で表される反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体を含む単量体混合物を、溶媒及び重合開始剤の存在下で、フリーラジカル重合法により重合して反応生成物を得て、
    前記反応生成物と、下式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体とを混合して混合物を得る、硬化性組成物の製造方法であって、
    前記反応生成物中の揮発成分を、バブリング法により除去する、硬化性組成物の製造方法。
    -SiX3-a・・・(1)
    [式中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基または加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なっていてもよい。
  2. 前記重合開始剤の分解生成物の70℃における蒸発速度が30mg/hr・cm以下である、請求項に記載の硬化性組成物の製造方法。
  3. 前記混合物中に、バブリング法により窒素を導入して前記揮発成分を除去する、請求項又はに記載の硬化性組成物の製造方法。
  4. 前記混合物の温度を50~160℃に保持しながら、前記窒素の導入を行う、請求項に記載の硬化性組成物の製造方法。
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