JP2019196035A - 車両用空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員が求める空調を推定して空調設定を変更可能な車両用空調システムを提供する。【解決手段】車両用空調システム1は、車両の車室内の空調制御を行う車両用空調システム1であって、車両の駐車位置を示す位置情報を取得する位置取得部61と、車両の駐車位置周辺の周辺環境情報を取得する周辺環境取得部62とを備えている。車両用空調システム1は、位置情報と周辺環境情報とに基づいて降車後に乗員が受けた負荷量を算出する負荷算出部64を備えている。車両用空調システム1は、乗車後の空調制御において、負荷算出部64で算出された負荷量が大きいほど駐車前の空調設定からの設定変更量を大きくする空調制御部67を備えている。このため、乗員が求める空調を推定して空調設定を変更可能な車両用空調システム1を得ることができる。【選択図】図2

Description

この明細書における開示は、車両用空調システムに関する。
特許文献1は、特定状況に対応する最適な設定を自動的に学習することが可能な車両用空調装置およびその制御方法を示している。車両用空調装置は、乗員が車両用空調装置を操作した場合に、その操作内容及びその操作時の各種情報を蓄積する。それにより、統計的学習処理を行って確率モデルを生成する。車両用空調装置は、生成した確率モデルを用いて車内の空調状態を最適化する。
特開2009−139231号公報
従来技術の構成では、空調状態の最適化に統計的学習処理による確率モデルを要する。このため、初めて行った場所などでは、確率モデルが生成できておらず車内の空調状態を最適化できない場合があった。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、車両用空調システムにはさらなる改良が求められている。
開示される1つの目的は、乗員が求める空調を推定して空調設定を変更可能な車両用空調システムを提供することにある。
ここに開示された車両用空調システムは、車両(2)の車室内の空調制御を行う車両用空調システム(1)であって、車両の駐車位置を示す位置情報を取得する位置取得部(61)と、車両の駐車位置周辺の周辺環境情報を取得する周辺環境取得部(62)と、位置情報と周辺環境情報とに基づいて降車後に乗員が受けた負荷量を算出する負荷算出部(64)と、乗車後の空調制御において、負荷算出部で算出された負荷量が大きいほど駐車前の空調設定からの設定変更量を大きくする空調制御部(67)とを備えている。
開示された車両用空調システムによると、降車後に乗員が受けた負荷量が大きいほど駐車直前の空調設定からの設定変更量を大きくする空調制御部を備えている。このため、乗員が降車後に受けた負荷量が大きい場合に、空調運転の設定を大きく変更して乗員にとって適切な空調運転を提供しやすい。したがって、乗員が求める空調を推定して空調設定を変更可能な車両用空調システムを提供できる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
車両用空調システム1が使用される状態を示す図である。 車両用空調システム1の構成を示すブロック図である。 空調ECU60が実行する処理を示すフローチャートである。 負荷量に応じた空調設定の変更量を示す図である。 図3のフローチャートにおけるステップS110のフローチャートである。 外気温に応じた負荷量の補正値を示す図である。 日射量に応じた負荷量の補正値を示す図である。 天気の種類に応じた負荷量の補正値を示す図である。 風速に応じた負荷量の補正値を示す図である。 運動強度に応じた負荷量の補正値を示す図である。 第2実施形態における車両用空調システム1の構成を示すブロック図である。 第2実施形態における空調ECU60が実行する処理を示すフローチャートである。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
図1において、車両用空調システム1は、車両2に搭載されている。車両用空調システム1は、冷房運転や暖房運転などの車両2の車室内の空調を行う装置である。車両用空調システム1は、車両2の現在位置を検出するために、広域通信網が備える基地局3と通信する機能を備えている。さらに、車両用空調システム1は、車両2の現在位置を検出するために、GNSS(Global Navigation Satellite System)が備える航法衛星4が送信する航法信号を受信する機能を備えている。ただし、基地局3と通信する機能および航法信号を受信する機能のいずれか一方のみを備えていてもよい。車両2は、自動車とも呼ばれるものであり、普通自動車、軽自動車などである。
基地局3は、例えば電話回線網などの広域通信網が備える基地局3である。基地局3は、各地に複数の基地局3が存在する。基地局3は、通信相手に基地局3の通信エリアを表す信号である基地局エリア信号を送信する。
車両用空調システム1が、この基地局エリア信号を受信すれば、車両2の現在位置は基地局エリア信号が表している通信エリア内であることが分かる。基地局3の通信エリアに関する情報は、車両2の駐車位置を示す位置情報を提供する。
航法衛星4は、航法信号を送信する。GNSSは、たとえば、GPS(Global Positioning System)であり、複数の航法衛星4が存在する。航法衛星4による航法信号の情報は、車両2の駐車位置を示す位置情報を提供する。
図2において、車両用空調システム1は、空調ユニット10、内気センサ21などの各種センサ、HMI(Human Machine Interface)として機能するHMI部30、無線部40、記憶部50、空調ECU60を備えている。
空調ユニット10は、空調ECU60で制御される送風機、空調風の風路を切り替えるドアとして機能するダンパ、冷媒の流れを制御する弁装置などを備えている。空調ユニット10は、冷熱や温熱を提供する熱源として冷凍サイクルを用いて空気の温度を調整して、車室内に空調風を吹き出すことで空調運転を行うユニットである。ただし、熱源として機能するペルチェ素子などを用いて冷凍サイクルを用いずに空調運転を行うユニットでもよい。
空調ユニット10は、冷房運転時には乗員の顔の付近に風を送るため、風の吹き出し口をフェース吹き出し口に設定する。一方、暖房運転時には乗員の足元に風を送るため、風の吹き出し口をフット吹き出し口に設定する。空調ユニット10は、外気導入モードと内気循環モードとを備えている。外気導入モードは、外気を空調ユニット10の内部に取り込んで熱交換器と熱交換させることで空調風として利用するモードである。内気循環モードは、空調風として流れた内気を再び空調ユニット10の内部に取り込んで熱交換器と熱交換させることで空調風として再利用するモードである。
車両用空調システム1は、車室内の空調をするために必要な情報を検出する種々のセンサを備える。具体的には、内気センサ21、外気センサ22、日射センサ23を備えている。その他に、湿度を測定する湿度センサや風速を測定する風速センサなどを備えていてもよい。また、各種のセンサを複数備えて、車両2の異なる位置における情報を取得してもよい。
内気センサ21は、インストルメントパネルなどに取り付けられて、車室内の温度である内気温を検出する。外気センサ22は、コンデンサの前面などに取り付けられて、車室外の温度である外気温を検出する。日射センサ23は、インストルメントパネル上部などに取り付けられており、日射量を検出する。これらのセンサが検出した検出値は空調ECU60に出力される。
HMI部30は、車両2の乗員が車両用空調システム1に対して操作を入力し、かつ、車両用空調システム1が乗員に対して種々の情報を報知する部分である。HMI部30は、具体的には、スピーカ31、表示装置32、操作部33を備えている。
スピーカ31は、車室内に向けて音を出力する位置に設けられている。表示装置32は、車室内において車両2の運転者が視認可能な位置に設置されており、表示画面を備えている。操作部33は、インストルメントパネルなどに設けられたスイッチであり、車両用空調システム1を操作するために乗員が操作する。このスイッチは、メカニカルスイッチでもタッチスイッチでもよい。
無線部40は、車両2の外部と無線通信を行う部分であり、GNSS受信部41と無線通信部42とを備えている。GNSS受信部41は、航法衛星4が送信する航法信号を受信し、受信した航法信号に基づいて現在位置を逐次算出する。この現在位置は、緯度と経度で表される。GNSS受信部41は、算出した現在位置を空調ECU60に出力する。無線通信部42は、基地局3と通信をして、前述した基地局エリア信号を受信する。
また、無線通信部42は、乗員が所持している携帯端末などの活動量計99とも通信が可能である。活動量計99は、例えば加速度センサなどのセンサを備えた装置であって、活動量計99を所持した状態で所持者が行った運動の激しさや運動時間などを計測して記録する機器である。車両2の鍵に活動量計99の機能を備えてもよい。また、無線通信部42は、基地局3を介して情報処理や情報記憶を行うサーバとも通信可能である。
記憶部50は書き込み可能になっており、負荷算出部64が負荷算出を行う際に用いる屋外活動領域情報が記憶されている。屋外活動領域情報とは、車両2の駐車位置から乗員が降車後に行う活動が屋外活動かそうでないかを判断するための情報である。記憶部50に記憶されている屋外活動領域情報は、乗員の操作によって更新可能である。すなわち、屋外活動領域に設定されていなかった位置を屋外活動領域に設定し直すことが可能である。また、屋外活動領域に設定されていた位置を屋外活動領域ではない位置として設定し直すことが可能である。記憶部50に記憶されている屋外活動領域情報は、無線部40を用いた通信によって情報が更新可能である。
空調制御部67で空調制御を行うための設定である空調設定には、TAO算出式が含まれる。その他に、TAOと風量レベルとの関係、TAOとダンパ開度との関係、TAOと吹き出し口位置との関係などが空調設定に含まれる。
TAO算出式は、式1に示す式である。TAOは、必要吹き出し温度(Temperature Air Output)であり、TAO算出式は吹き出し温度の算出式である。空調制御部67は、TAOに基づいて空調制御を行う。すなわち、算出されたTAOに基づいて、冷熱源である冷却器と加熱源であるヒータコアとのそれぞれの熱交換器に対して、送風空気をどの程度の割合で熱交換させるかを制御する。言い換えると、空調制御部67は、空調ユニット10の一部をなすエアミックスドアの開度などを制御することとなる。
式1において、TSETは設定温度であり、乗員が設定する。TRは内気温、TAMは外気温、TSは日射量であり、それぞれ内気センサ21、外気センサ22、日射センサ23が検出する。ΔT、Cは温度補正定数であり、E、F、G、Hは係数である。
(式1) TAO=E×(TSET+ΔT)−F×TR−G×TAM−H×TS+C
空調ECU60は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータである。CPUは、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMなどの非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible storage medium)に記憶されているプログラムを実行する。これにより、空調ECU60は、車両2の駐車位置を取得する位置取得部61として機能する。また、空調ECU60は、外気温や日射量などの車両2の周辺環境に関する周辺環境情報を取得する周辺環境取得部62として機能する。また、空調ECU60は、乗員の降車後における活動量などの情報を取得する個人情報取得部63として機能する。また、空調ECU60は、取得した情報から乗員が降車後に受けた負荷量を算出する負荷算出部64として機能する。また、空調ECU60は、算出された負荷量に応じて適切な空調設定の変更量を算出する空調変更算出部65として機能する。また、空調ECU60は、空調設定の変更の可否を乗員に問い合わせる問い合わせ部66として機能する。また、空調ECU60は、空調設定に基づいて空調ユニット10の制御を行う空調制御部67として機能する。これらの機能を実行すると、プログラムに対応する方法が実行される。
空調ECU60をなす制御システムが提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置がハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。
制御システムは、制御装置に入力される情報を示す信号を供給する複数の信号源を入力装置として有する。制御システムは、制御装置が情報をメモリ装置に格納することにより、情報を取得する。制御システムは、制御装置によって挙動が制御される複数の制御対象物を出力装置として有する。制御システムは、メモリ装置に格納された情報を信号に変換して制御対象物に供給することにより制御対象物の挙動を制御する。
制御システムに含まれる制御装置と信号源と制御対象物とは、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、機能を実行するためのブロックと呼ぶことができる。別の観点では、それらの要素の少なくとも一部は、構成として解釈されるモジュール、またはセクションと呼ぶことができる。さらに、制御システムに含まれる要素は、意図的な場合にのみ、その機能を実現する手段ともよぶことができる。
図3に示すフローチャートは、空調ECU60が実行する処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、例えば、降車後の活動を終えた乗員が乗車後にイグニッションキーの操作によって車両2の運転がオンになった場合に開始する。
ステップS101では、位置情報を取得する。ここで、位置情報とは、車両2が駐車されている場所を示す情報である。位置情報は、例えば、商業施設の駐車場やキャンプ場の駐車場などといった情報である。あるいは、緯度と経度とから決まる座標として位置情報を取得してもよい。位置情報は、位置取得部61がGNSS受信部41や無線通信部42との通信によって取得する。位置情報の取得後、ステップS102に進む。
ステップS102では、外気センサ22や日射センサ23などのセンサから周辺環境情報を取得する。周辺環境情報とは、車両2の駐車位置周辺における外気温や日射量や天気の種類や風の強さなどの情報である。ここで、車両2が一日中駐車されている場合などには、外気温などの周辺環境情報が時間経過とともに大きく変化する。この場合、直近の1時間における平均値を周辺環境情報として取得する。例えば、外気温が1時間の間に一定の速度で30℃から32℃まで上昇した場合には、平均値として外気温を31℃とみなす。ただし、直近の1時間における平均値ではなく、直近の値のみを取得するようにしてもよい。例えば、外気温が一定の速度で30℃から32℃まで上昇した場合には、直近の値として外気温を32℃とみなす。
また、周辺環境情報の取得は車両2に搭載されている外気センサ22や日射センサ23を用いなくてもよい。例えば、駐車されている位置における外気温や天気や風速といった情報を無線通信部42による通信によってインターネット経由で取得するようにしてもよい。あるいは、車両2に搭載されているセンサから取得できる周辺環境情報はセンサから取得し、センサから取得できない周辺環境情報は無線通信部42を用いた通信によって取得するなどしてもよい。周辺環境情報を取得した後、ステップS103に進む。
ステップS103では、個人情報の1つとして活動量情報を取得する。活動量情報とは、車両2の乗員が降車後において行った活動の量を示す情報である。活動量情報は、例えば、活動量計99から取得した運動強度と運動を行った時間の情報である。ただし、活動量情報としては、運動強度ではなく消費した熱量を取得するなどしてもよい。また、個人情報の1つとして、活動を行った活動位置を取得してもよい。すなわち、屋根のないグラウンドで活動しているか、屋根のある体育館で活動しているかといった車両2の駐車位置を示す位置情報よりも活動位置を詳細に示す情報を取得してもよい。
また、活動量計99から活動量情報が取得できない場合には、位置情報から運動強度を推定するようにしてもよい。例えば、ゴルフ場の駐車場に駐車されている場合には、ゴルフを行っていると判断して運動強度を4メッツとみなすなどしてもよい。活動量を取得した後、ステップS110に進む。
ステップS110では、負荷量を算出する。負荷量とは、乗員が降車後に行った活動や車室外の天候によって感じる熱的な負荷の値である。プラスの負荷量が大きい場合には、降車後の活動の結果、暑いと感じていると推定できる状態である。この状態では、車室内の温度を通常時に比べて冷えた状態とすることを求めていると推定できる。一方、マイナスの負荷量が大きい場合には、降車後の活動の結果、寒いと感じていると推定できる状態である。ここで、負荷量がマイナスの場合には、負荷量の絶対値が大きい場合を負荷量が大きいと評価する。すなわち、負荷量の値が−1よりも−2の方が絶対値が大きく、負荷量が大きい状態であると判断する。負荷量がマイナスの状態では、車室内の温度を通常時に比べて暖かい状態とすることを求めていると推定できる。負荷量の算出方法の詳細については、後に説明する。負荷量を算出した後、ステップS121に進む。
ステップS121では、空調設定の変更量を算出する。図4は、負荷量Abに応じた空調設定の変更量を示している。乗員が暑いと強く感じていると推定される負荷量が5以上の場合には、空調設定の温度を直前の設定温度から5℃下げる変更と風量レベルを最大にする変更が選択される。一方、乗員が寒いと強く感じていると推定される負荷量が−5未満である場合には、空調設定の温度を直前の設定温度から5℃上げる変更と風量レベルを最大にする変更が選択される。また、負荷量が−1以上1未満の場合には、空調設定を変更しないことが選択される。その他の負荷量に応じた空調設定の変更量は、図に示す通りである。ただし、負荷量に応じた空調設定の変更量はあくまで例示であって、上述の値に限られない。空調設定の変更量を算出した後、ステップS122に進む。
図3において、ステップS122では、空調設定の変更量があるか否かを判断する。すなわち、空調設定の変更量に関して、温度と風量レベルとの両方の設定に関して変更なしが選択されている場合には、空調設定を変更する必要がないと判断してステップS125に進む。一方、空調設定の変更量に関して、温度と風量レベルとの少なくともどちらかの設定に関して変更が選択されている場合には、空調設定を変更する必要があると判断してステップS123に進む。
ステップS123では、空調設定の変更許可があるか否かを判断する。すなわち、乗員に対して、実際に空調設定の変更を行うか否かを問い合わせるとともに、問い合わせ結果を確認する。問い合わせにおいては、スピーカ31や表示装置32や乗員が所持している携帯端末などを用いて具体的にどのような設定変更を行う予定かを報知する。乗員は、問い合わせに対して操作部33を操作することで空調設定の変更を許可するか否かを選択する。ただし、空調設定の変更について乗員が毎回許可するか否かを選択するのではなく、常に変更を許可するように設定するなどしてもよい。問い合わせの結果、乗員によって空調設定の変更が許可された場合にはステップS124に進む。一方、乗員によって空調設定の変更が許可されなかった場合にはステップS125に進む。
ステップS124では、空調設定の変更ありの状態で空調制御を実行する。例えば、駐車前の空調設定において、設定温度が20℃で風量レベルが1であり、空調設定の変更量が設定温度を−2℃、風量レベルを+1する変更であった場合には、設定温度が18℃、風量レベルが2の空調設定で空調運転を行うこととなる。その後、乗員による空調設定の修正操作が行われるまでの間、空調設定の変更がなされたままの状態で空調制御を維持する。一方、ステップS125では、空調設定の変更なしの状態で空調制御を実行する。すなわち、駐車前の空調設定と同じ空調設定で空調運転を行う。
空調設定の変更ありの状態で乗員による空調設定の修正操作が行われた場合、乗員による変更制御の内容を学習するようにしてもよい。すなわち、乗員による修正操作が風量レベルを下げる修正操作であった場合には、負荷量に応じた空調設定の変更量において、風量レベルの増加量を低減するように負荷量と風量レベルとの対応関係を変更する。これにより、次回以降の負荷量に応じた風量レベルの変更量を乗員の好みにより近い設定とすることができる。目標温度についての修正操作が行われた場合についても同様に、負荷量と温度との対応関係を変更する。これにより、次回以降、同じ負荷量となった場合に、乗員による修正操作なしで乗員の好みに応じた空調設定を実現しやすい。
負荷量の算出方法の詳細について以下に説明する。図5において、ステップS111では、乗員の降車後における活動が屋外活動であるか否かを判断する。屋外活動か否かの判断は、車両2が駐車されている位置情報と記憶部50に記憶されている屋外活動領域情報とから判断する。すなわち、車両2が駐車されている現在位置が屋外活動領域の範囲内であれば、降車後の活動は屋外活動であると判断する。一方、車両2が駐車されている現在位置が屋外活動領域の範囲外であれば、降車後の活動は屋外活動ではなく屋内活動であると判断する。
屋外活動領域に分類されるのは、例えばキャンプ場やゴルフ場などの屋外型のレジャー施設の駐車場である。あるいは、山の中や海辺などであって周囲に建物が存在しない領域を屋外活動領域に分類してもよい。あるいは、自宅や図書館や商業施設などの周囲を屋内活動領域に設定して、屋内活動領域に設定されていない領域を全て屋外活動領域とみなすなどしてもよい。
また、車両2の駐車位置を示す位置情報に加えて、活動量計99から降車後の活動位置を示す情報を取得した場合には、活動位置が屋外活動領域内か否かによって、屋外活動であるか否かの判断を行ってもよい。これによると、屋外活動か否かの判断の精度を高めることができる。屋外活動であると判断した場合には、ステップS112に進む。一方、屋外活動ではないと判断した場合にはステップS116に進む。
ステップS112では、外気温に応じた負荷量の補正値を算出する。図6は、外気温TAMに応じた負荷量の補正値を示している。外気温が35℃以上である場合には、非常に外気温が高く暑く感じやすい状態であると判断して負荷量に3.0の値を加える。一方、外気温が−5℃未満である場合には、非常に外気温が低く寒く感じやすい状態であると判断して負荷量に−3.0の値を加える。また、外気温が10℃以上25℃未満である場合には、過ごしやすい状態であると判断して負荷量には補正を加えない。その他の外気温に応じた負荷量の補正値は、図に示す通りである。ただし、負荷量の補正値はあくまで例示であって、上述の値に限られない。例えば、特定の温度領域に応じて補正値を設定するのではなく、基準となる外気温からの差を補正値とするなど、外気温に応じて補正値を算出するようにしてもよい。外気温に応じた負荷量の補正値を算出した後、ステップS113に進む。
ステップS113では、日射量に応じた負荷量の補正値を算出する。図7は、日射量TSに応じた負荷量の補正値を示している。日射量が4MJ/m以上である場合には、非常に日射量が多く暑く感じやすい状態であると判断して負荷量に1.5の値を加える。一方、日射量が2MJ/m未満である場合には、日射量が少なく過ごしやすい状態であると判断して負荷量には補正を加えない。その他の日射量に応じた負荷量の補正値は、図に示す通りである。ただし、負荷量の補正値はあくまで例示であって、上述の値に限られない。日射量に応じた負荷量の補正値を算出した後、ステップS114に進む。
ステップS114では、天気の種類に応じた負荷量の補正値を算出する。図8は、天気の種類に応じた負荷量の補正値を示している。天気が晴れである場合には、暑く感じやすい状態であると判断して負荷量に0.5の値を加える。一方、天気が雪である場合には、寒く感じやすい状態であると判断して負荷量に−1.0の値を加える。また、天気が曇りの場合には、過ごしやすい状態であると判断して負荷量には補正を加えない。その他の天気に応じた負荷量の補正値は、図に示す通りである。ただし、負荷量の補正値はあくまで例示であって、上述の値に限られない。天気の種類に応じた負荷量の補正値を算出した後、ステップS115に進む。
ステップS115では、風速に応じた負荷量の補正値を算出する。図9は、風速Vwに応じた負荷量の補正値を示している。風速が2m/s未満である場合には、風が弱く過ごしやすい状態であると判断して負荷量には補正を加えない。一方、風速が15m/s以上である場合には、風が非常に強く吹いており、寒く感じやすい状態であると判断して負荷量に−1.5の値を加える。その他の風速に応じた負荷量の補正値は、図に示す通りである。ただし、負荷量の補正値はあくまで例示であって、上述の値に限られない。風速に応じた負荷量の補正値を算出した後、ステップS116に進む。
ステップS116では、運動強度に応じた負荷量の補正値を算出する。図10は、運動強度Amに応じた負荷量の補正値を示している。運動強度が10メッツ以上である場合には、非常に激しい運動を行っており、暑く感じやすい状態であると判断して負荷量に3.0の値を加える。一方、運動強度が2メッツ未満である場合には、軽い運動を行っている程度であり、過ごしやすい状態であると判断して負荷量には補正を加えない。その他の運動強度に応じた負荷量の補正値は、図に示す通りである。ただし、負荷量の補正値はあくまで例示であって、上述の値に限られない。運動強度に応じた負荷量の補正値を算出した後、ステップS117に進む。
ステップS117では、負荷量の算出を行う。負荷量の算出においては、降車後の活動を屋外活動であると判断するか、屋外活動ではないと判断するかによって負荷量の算出方法が異なる。
降車後の活動が屋外活動であると判断した場合には、外気温と日射量と天気の種類と風速と運動強度とに応じて負荷量の補正値を算出する。例えば、外気温が28℃、日射量が2.5MJ/m、天気が晴れ、風速が3m/sである場合、外気温に基づく負荷量の補正値は、1.0である。また、日射量に基づく負荷量の補正値は、0.5である。また、天気の種類に基づく負荷量の補正値は、0.5である。また、風速に基づく負荷量の補正値は、−0.2である。さらに、乗員が、降車後に運動強度が5メッツの活動を行った場合には、運動強度に基づく負荷量の補正値は、1.0である。したがって、全ての負荷量の補正値を足し合わせた合計は、2.8である。
負荷量は、この補正値の合計に対して降車時間を1時間で割った値を掛けることで算出する。例えば、降車時間が1時間30分であれば、負荷量の補正値の合計を1.5倍した値が負荷量となる。例えば、降車時間が30分であれば、負荷量の補正値の合計を0.5倍した値が負荷量となる。したがって、負荷量の補正値の合計が2.8であり、降車時間が1時間30分である場合の負荷量は、2.8の1.5倍である4.2と算出することができる。
降車後の活動が屋外活動でないと判断した場合には、運動強度に応じて負荷量の補正値を算出する。すなわち、外気温などの屋外の環境によらずに負荷量を算出する。乗員が、降車後に運動強度が3メッツの活動を行った場合には、運動強度に基づく負荷量の補正値は、0.5である。運動強度以外に加味すべき負荷量の補正値が存在しないため、負荷量の補正値の合計は0.5である。
負荷量は、この補正値の合計に対して降車時間を1時間で割った値を掛けることで算出する。例えば、降車時間が1時間30分であれば、負荷量の補正値の合計を1.5倍した値が負荷量となる。例えば、降車時間が30分であれば、負荷量の補正値の合計を0.5倍した値が負荷量となる。したがって、負荷量の補正値の合計が0.5であり、降車時間が1時間30分である場合の負荷量は、0.75と算出することができる。ただし、降車時間が非常に長い場合には、負荷量が大きくなりすぎてしまうため、倍率に上限を設けてもよい。例えば、倍率の上限を3倍とした場合には、降車時間が8時間であった場合であっても、負荷量の補正値を8倍するのではなく、倍率の上限である3倍して負荷量を算出することとなる。
負荷量を算出する際に、外気温のような周辺環境情報に依存する補正値と、運動強度のような個人情報に依存する補正値とを考慮したが、個人情報に依存する補正値としてベース値を含めてもよい。ベース値とは、個人ごとに設定する値であって、例えば暑さを感じやすい人であれば、ベース値を1.0とする。一方、寒さを感じやすい人はベース値を−1.0とする。また、特に暑さや寒さを感じやすいわけではない人はベース値を0とする。ここで、乗員によって設定されているベース値が異なる可能性があるため、車内の乗員をカメラで見分けて個人を特定した上で乗員のベース値を読み出すようにしてもよい。
ベース値をあらかじめ設定した状態で負荷量の算出を行う場合には、ベース値と負荷量の補正値の合計に対して降車時間を1時間で割った値を掛けることとなる。例えば、ベース値が1.0であって、負荷量の補正値が2.8であって、降車時間が1時間30分である場合の負荷量は、3.8の1.5倍である5.7と算出することができる。これにより、同じ条件であっても、ベース値が1.0の乗員とベース値が0の乗員とで算出される負荷量を変化させることができる。したがって、より個人の好みを適切に反映した空調制御を提供しやすい。
上述した実施形態によると、空調制御部67は、位置情報と周辺環境情報とに基づいて算出された負荷量が大きいほど空調ユニット10において駐車直前の空調設定からの設定変更量を大きくして空調運転を行っている。このため、乗員の降車後における活動を推定し、乗員のニーズに合わせた空調運転を自動で判断して提供できる。
負荷算出部64は、位置情報から乗員の降車後の活動が屋外活動であるか否かを判断し、屋外活動であると判断した場合と屋外活動でないと判断した場合とで、負荷量の算出方法を変えている。言い換えると、屋外活動であると判断した場合には周辺環境情報に基づいて負荷量を算出し、屋外活動でないと判断した場合には周辺環境情報を考慮せずに負荷量を算出する。このため、屋外活動である場合と屋外活動でない場合とのそれぞれで負荷量を適正な方法で算出できる。したがって、屋外活動である場合と屋外活動でない場合とで同じ算出方法を採用した場合に比べて、精度よく負荷量を算出可能である。すなわち、外気温の低い冬に屋内で運動強度の高い激しい活動を行った場合など、空調温度を下げる設定変更を選択すべきところ、外気温が低いことに依存して空調温度を上げる設定変更を選択してしまうといった事態を低減しやすい。
負荷算出部64は、車両2の駐車位置があらかじめ設定された屋外活動領域内である場合には乗員の降車後における活動を屋外活動であると判断し、それ以外の場合には屋外活動でないと判断する。このため、屋外活動でないにもかかわらず、屋外活動であるとみなして空調設定を変更しようとすることを抑制できる。
負荷算出部64は、駐車時間が長いほど負荷量が大きくなるように補正を加えて負荷量を算出している。このため、長時間にわたって屋外活動をしてから車両2に乗車した場合に、短時間の屋外活動で車両2に乗車した場合に比べて空調設定の変更が大きく反映されやすい。言い換えると、例えば降車後に長時間に及ぶ屋外活動を行ったことで長時間にわたって低い外気温にさらされていた場合には、外気温等の条件が同じで降車時間のみが短い場合に比べて、目標温度と風量レベルの変更量が高く設定されやすい。したがって、乗員の降車後の活動時間に応じて適切な空調設定の変更量を選択しやすい。
負荷算出部64は、乗員の降車後の活動量が多いほど負荷量が大きくなるようにプラスの補正を加えて負荷量を算出している。このため、活動量を取得せずに外気温や日射量などの車両2がさらされる環境要因のみに基づいて空調設定の変更を行う場合に比べて、精度よく乗員のニーズに合った空調設定の変更を行うことができる。
空調制御部67は、空調制御部67による空調設定の変更後、乗員によって空調設定が修正された場合には、乗員による空調設定の修正操作を記憶している。このため、次回以降同様の負荷量となった場合に、乗員による修正操作を加味して空調設定を変更できる。また、乗員の空調の好みを推測してより精度よく乗員の好みに合った空調運転を提供しやすい。
空調制御部67は、乗員に対して空調設定の変更可否を確認する問い合わせ部66を備え、乗員によって設定変更が容認された場合には設定変更を行い、乗員によって設定変更が容認されなかった場合には設定変更を行わない。このため、設定変更の内容が乗員の望まない設定であった場合には設定変更を行わず、乗員が容認した設定変更のみを実行することができる。したがって、乗員の好みに合わせた空調運転を提供しやすい。
乗員に対して設定変更を行おうとする内容を報知している。このため、具体的にどのような設定変更がなされるかを乗員が確認しやすい。したがって、設定変更の内容を乗員が把握しておらず、乗員が空調設定を修正操作することによって、空調設定を乗員の意図していない温度に誤って変更してしまうといった事態を防止しやすい。
屋外活動でないと判断した場合には、運動強度によらず設定変更なしで空調制御を実行するようにしてもよい。これによると、屋外活動でない場合には、負荷量を算出することがない。このため、屋外活動に比べて負荷量が上がりにくい屋内活動の場合に、負荷量の算出や設定変更の許可を問い合わせる手間を省略して、スムーズに通常の空調制御を開始することができる。
乗員の体温を測る熱センサを備えて、乗員の活動量の推定を補正してもよい。これによると、降車後に激しい運動を行った後、十分な休憩を取ってから乗車した場合などであっても、乗車時点で乗員に影響を与えている活動量を精度よく推定することができる。したがって、乗員が求める空調を精度よく推定して、空調設定を適切に変更しやすい。
乗車前の事前空調を行う車両用空調システム1において、降車後の負荷量から事前空調の空調設定を変更するようにしてもよい。ここで、事前空調とは、乗員が乗車する前から空調運転を開始し、車内を適切な空調状態にする空調運転である。プラスの負荷量が大きい場合には、事前空調においてあらかじめ設定されていた目標温度をより低く変更し、マイナスの負荷量が大きい場合には事前空調においてあらかじめ設定されていた目標温度をより高く変更する。これによると、乗員が車両2に乗り込んだ瞬間から適切な空調環境を提供できる。
ステップS103を省略して、個人情報の1つである運動強度を取得せずに位置情報と周辺環境情報のみから負荷量を算出してもよい。すなわち、運動強度に応じた負荷量の補正値を0として負荷量を算出する。これによると、乗員が降車後の活動を活動量計99で測定していない場合や、位置情報からではどのような活動をしているかが不明で運動強度を推定できない場合であっても、空調の設定変更を行うことができる。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、花粉についての負荷量に応じて空調設定を変更する。
図11において、車両用空調システム1は花粉センサ224を備えている。花粉センサ224は、車両2の周りに飛散している花粉量を測定するセンサである。
花粉センサ224は、埃などの微粒子を含んだ空気の中から花粉を識別して検出するセンサであって、単位面積あたりの花粉の個数を測定する装置である。この花粉センサ224によって、車両2の駐車位置の周辺における花粉の飛散量を測定する。花粉の飛散量は花粉量情報を提供する。
周辺環境取得部62は、花粉センサ224から車両2の周辺環境情報の1つである花粉の飛散量を取得する。個人情報取得部63は、乗員の個人情報の1つである花粉症患者であるか否かの情報を取得する。個人情報取得部63は、花粉症患者であるか否かの情報に加えてアレルギー反応を示す花粉の種類や花粉症の重症度などの情報についても取得するようにしてもよい。
図12に示すフローチャートは、空調ECU60が実行する処理を示すフローチャートである。ステップS101で車両2の駐車位置を示す位置情報を取得した後、ステップS202に進む。
ステップS202では、周辺環境情報の1つである花粉の飛散量を取得する。花粉の飛散量は、花粉センサ224で測定した花粉の飛散量を花粉センサ224から取得する。ただし、周辺環境情報の1つである花粉の飛散量の取得は車両2に搭載されている花粉センサ224を用いなくてもよい。例えば、無線通信部42を用いてインターネット経由で駐車位置における花粉の飛散量の情報を取得するようにしてもよい。周辺環境情報として花粉の飛散量を取得した後、ステップS203に進む。
ステップS203では、個人情報の1つとして花粉症患者であるか否かの情報を取得する。花粉症患者であるか否かの情報は、乗員の所持する携帯端末と無線通信部42との無線通信によって該当する情報を取得する。ただし、花粉症患者であるか否かの情報の取得方法は上述した方法に限られない。例えば、乗員による操作部33の操作によって花粉症患者であるか否かを入力させるようにしてもよい。花粉症患者であるか否かの情報を取得した後、ステップS211に進む。
ステップS211では、乗員の降車後における活動が屋外活動であるか否かを判断する。屋外活動であると判断した場合には、降車後の屋外活動によって花粉の影響にさらされていると判断してステップS212に進む。一方、屋外活動でないと判断した場合には、降車後の活動によって花粉の影響にさらされていないと判断してステップS125に進む。
ステップS212では、乗員が花粉症患者であるか否かを判断する。乗員が花粉症患者である場合には、空調運転において花粉対策を行う可能性があると判断してステップS213に進む。一方、乗員が花粉症患者でない場合には、空調運転において花粉対策を行う必要性がないと判断してステップS125に進む。
ステップS213では、花粉の負荷量に応じた空調設定の変更量を算出する。降車後の活動中に測定した花粉量が所定量以上である場合には、花粉の飛散量が多く花粉の負荷量が大きいと判断して空調設定に変更を加えて花粉モードで空調運転を実行する。一方、降車後の活動中に測定した花粉量が所定量未満である場合には、花粉の飛散量が少なく花粉の負荷量が小さいと判断して空調設定に変更を加えず通常モードで空調運転を実行する。ここで、花粉の所定量とは、例えば30個/cmである。すなわち、花粉量が30個/cm以上である場合には、後述する花粉モードに変更するため空調設定の設定変更量が存在する。一方、花粉量が30個/cm未満である場合には、後述する花粉モードに変更しないため空調設定の設定変更量が存在しない。
花粉モードにおいては、風の吹き出し口をフェース吹き出し口に設定するとともに、空調運転において外気を導入しない内気循環モードで空調運転を行う。フェース吹き出し口から風を吹き出すことにより、乗員の顔周辺に付着した花粉を風で飛ばすことで除去する。内気循環モードで空調運転を行うことにより、外気に含まれる花粉を車内に導入することを抑制した状態で空調を提供する。ここで、花粉量が多い場合には風量レベルを上げるなど、花粉量に応じて花粉モードでの制御内容を変更してもよい。花粉量に応じた空調設定の変更量を算出した後、ステップS122に進む。
ステップS122では、空調設定の変更量があるか否かを判断する。言い換えると、花粉モードでの空調運転を行う必要があるか否かを判断する。花粉モードを行う必要がある場合にはステップS123に進む。一方、花粉モードを行う必要がない場合にはステップS125に進む。
ステップS123では、空調設定の変更許可があるか否かを判断する。言い換えると、花粉モードでの空調運転を行う許可があるか否かを判断する。乗員によって花粉モードを行うことが許可されている場合にはステップS124に進む。一方、乗員によって花粉モードを行うことが許可されていない場合にはステップS125に進む。
ステップS124では、設定変更ありで空調制御を実行する。言い換えると、花粉モードで空調制御を実行する。その後、乗員による空調設定の修正操作が行われるまでの間、花粉モードでの空調制御を維持する。あるいは、フロントガラスの曇り防止の目的などにより強制的に外気モードに切り替えられるなど、他の要因で空調設定が変更されるまでの間、花粉モードでの空調制御を維持する。ただし、花粉モードの継続時間をあらかじめ設定しておき、設定した時間を経過後は、花粉モードから通常モードに切り替えるなどしてもよい。一方、ステップS125では、空調設定の変更なしの状態で空調制御を実行する。すなわち、花粉モードでの空調運転を行わず、駐車前の空調設定と同じ空調設定で空調運転を行う。
上述した実施形態によると、空調制御部67は、花粉量があらかじめ設定された所定量以上である場合に、花粉モードで空調運転を行う。このため、花粉の飛散量が多い場所で屋外活動をするなどして花粉の影響にさらされた乗員に対して、花粉を除去するような適切な空調を提供できる。一方、花粉の飛散量が少ないなど花粉の影響の少ない場合には、乗員に対して変更を加えない通常通りの適切な空調を提供できる。言い換えると、花粉対策として乗員が求める空調を推定して空調設定を変更可能な車両用空調システム1を提供できる。
他の実施形態
上述した制御の処理は、車両2に搭載された空調ECU60で全ての処理を行わなくてもよい。例えば、基地局3を介した無線通信を用いて、車両2が取得した情報をサーバに送信し、サーバで負荷の算出などの処置を行うなどしてもよい。これによると、空調ECU60で行う処理を簡略化できる。また、屋外活動領域情報が記憶されている記憶部50を、車両2に備えるのではなく、サーバに備えてもよい。これによると、記憶部50として機能するサーバに大量の屋外活動領域情報のデータを記憶させることで、屋外活動か否かの判断を精度よく行うことができる。
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
1 車両用空調システム、 2 車両、 3 基地局、 4 航法衛星、 10 空調ユニット、 21 内気センサ、 22 外気センサ、 23 日射センサ、 30 HMI部、 31 スピーカ、 32 表示装置、 33 操作部、 40 無線部、 41 GNSS受信部、 42 無線通信部、 60 空調ECU、 61 位置取得部、 62 周辺環境取得部、 63 個人情報取得部、 64 負荷算出部、 65 空調変更算出部、 66 問い合わせ部、 67 空調制御部、 99 活動量計、 224 花粉センサ

Claims (9)

  1. 車両(2)の車室内の空調制御を行う車両用空調システム(1)であって、
    前記車両の駐車位置を示す位置情報を取得する位置取得部(61)と、
    前記車両の駐車位置周辺の周辺環境情報を取得する周辺環境取得部(62)と、
    前記位置情報と前記周辺環境情報とに基づいて降車後に乗員が受けた負荷量を算出する負荷算出部(64)と、
    乗車後の空調制御において、前記負荷算出部で算出された前記負荷量が大きいほど駐車前の空調設定からの設定変更量を大きくする空調制御部(67)とを備えている車両用空調システム。
  2. 前記負荷算出部は、前記位置情報から前記乗員の降車後の活動が屋外活動であるか否かを判断し、屋外活動であると判断した場合と屋外活動でないと判断した場合とにおいて、前記負荷量の算出方法を変更する請求項1に記載の車両用空調システム。
  3. 前記負荷算出部は、前記車両の駐車位置があらかじめ設定された屋外活動領域内である場合には屋外活動であると判断し、それ以外の場合には屋外活動でないと判断する請求項2に記載の車両用空調システム。
  4. 前記負荷算出部は、駐車時間が長いほど前記負荷量が大きくなるように補正する請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用空調システム。
  5. 前記乗員の降車後の活動量情報を取得する個人情報取得部(63)とを備え、
    前記負荷算出部は、前記活動量情報のうち、前記乗員の降車後の活動位置に関する情報から屋外活動か否かの判断を補正する請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用空調システム。
  6. 前記負荷算出部は、前記乗員の降車後の活動量が多いほど前記負荷量が大きくなるように補正する請求項5に記載の車両用空調システム。
  7. 前記空調制御部は、前記空調制御部による空調設定の変更後、前記乗員によって空調設定が修正された場合には、前記乗員による空調設定の修正操作を記憶する請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両用空調システム。
  8. 前記周辺環境取得部は、花粉量情報を取得し、
    前記空調制御部は、取得した花粉量があらかじめ設定された所定量以上である場合に、花粉モードで空調運転を行う請求項1から請求項7のいずれかに記載の車両用空調システム。
  9. 前記空調制御部による設定変更を行う前に、前記乗員に対して空調設定の変更可否を確認する問い合わせ部(66)を備え、
    前記空調制御部は、前記問い合わせ部による問い合わせの結果、前記乗員によって設定変更が容認された場合には設定変更を行い、前記乗員によって設定変更が容認されなかった場合には設定変更を行わない請求項1から請求項8のいずれかに記載の車両用空調システム。
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