JP7495264B2 - 車両制御装置、車両制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両の空調制御に係るものとされ、特に、車両のプレ空調制御に係る車両制御装置、車両制御システムの技術分野に関する。
車両は車室内の乗員が快適に過ごせるように、空調制御装置を備えている。また、空調制御装置においては、乗員の乗車前に車室内を快適な状態にしておくためのプレ空調制御を行う場合がある(例えば特許文献1)。
プレ空調制御では、例えば、乗員が使用する携帯端末の位置情報と車両の位置情報とに基づき、始動タイミングを含む空調装置の制御を行うことにより、乗員の乗車直前に設定温度に到達させる技術が知られている。
特開2015-095971号公報
しかし、乗員の現在位置と車両位置を用いただけでは、乗車時の車室内の温度等が乗員にとって必ずしも快適な状態とならない場合がある。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、乗車時の車室内の環境を乗員にとって快適な状態とするためのプレ空調制御を行うことを目的とする。
本発明に係る車両制御システムは、車両に対する乗員の乗車予定位置を特定する位置特定部と、前記乗員の前記乗車予定位置までの経路情報を取得する経路情報取得部と、前記経路情報に基づいて、前記車両のプレ空調制御に用いられる制御情報として設定温度と制御開始タイミングの少なくとも一方を決定する制御情報決定部と、前記制御情報に基づいて前記プレ空調に係る制御を行う制御部と、を備えたものである。
経路情報が移動手段や移動時間を含むことにより、車両に乗車予定の乗員(ユーザ)にとって適切なプレ空調制御がなされる。
上記車両制御システムにおける前記制御情報決定部は、前記経路情報に基づいて算出された前記乗車予定位置への前記乗員の到着予定時刻に基づいて前記制御開始タイミングを決定してもよい。
これにより、到着予定時刻に応じて適切に決定された制御開始タイミングに基づいて、プレ空調制御が行われる。
上記車両制御システムにおいて、前記経路情報は移動に用いる移動手段情報と移動時間情報とを含んでいてもよい。
移動手段だけでなく当該移動手段を用いて移動した場合の時間長(移動時間)の情報を用いることにより、ユーザがどのような設定温度を望んでいるかが推定される。
上記車両制御システムにおいては、前記経路情報に基づいて前記乗員の乗車までの活動量を推定する活動量推定部を備え、前記制御情報決定部は、推定された前記活動量に基づいて前記設定温度を決定してもよい。
活動量とは、例えば、ユーザの運動量を量るための指標であり、また、ユーザの発汗量や体温、疲労度などに準じた指標ともいえる。
車両制御システムが活動量推定部を備えることにより、同じユーザが同じ到着予定時刻に車両に到着する場合であっても、その移動手段や移動時間の違いによってユーザの活動量が都度推定される。
上記車両制御システムにおける前記活動量推定部は、前記経路情報に複数の移動手段が含まれている場合に、最後に使用予定の移動手段と当該最後の移動手段を使用する時間長に基づいて、前記活動量の推定を行ってもよい。
これにより、例えば、最後に利用される移動手段以外の活動量は算出されない。
上記車両制御システムにおいて、前記経路情報は、前記乗員の現在位置から前記乗車予定位置までの経路情報とされてもよい。
これにより、経路情報の移動開始位置の情報としてユーザ端末が取得した現在位置情報を用いる場合には、移動開始位置の情報をユーザが入力しないで済む。
本発明に係る車両制御システムは、前記位置特定部と、前記経路情報取得部と、を有するユーザ端末装置と、前記制御情報決定部と、前記制御部と、を有する車両側装置と、を備えていてもよい。
本発明にかかる車両制御装置は、車両に対する乗員の乗車予定位置までの経路情報に基づいて、前記車両のプレ空調制御に用いられる制御情報として設定温度と制御開始タイミングの少なくとも一方を決定する制御情報決定部と、前記制御情報に基づいて前記プレ空調に係る制御を行う制御部と、を備えたものである。
本発明によれば、乗車時の車室内の環境を乗員にとって快適な状態とするためのプレ空調制御を行うことができる。
本発明に係る実施形態としての車両を含む全体の構成を示す図である。 車両の構成例を示す図である。 ユーザ端末の構成例を示す図である。 乗車予定のユーザに提示される経路情報の一例である。 最適なプレ空調制御の例を示した図である。 第1の実施の形態におけるプレ空調制御開始要求受信処理の一例についてのフローチャートである。 第1の実施の形態における活動量推定処理の一例についてのフローチャートである。 活動量情報の一例を示す図である。 第2の実施の形態におけるプレ空調制御開始要求受信処理の一例についてのフローチャートである。 第2の実施の形態における活動量推定処理の一例についてのフローチャートである。 第2の実施の形態における活動量推定処理の別の例についてのフローチャートである。 乗員についての情報の一例である手荷物情報を説明するための図である。 ユーザ端末においてプレ空調制御の制御情報を決定する形態についてのユーザ端末の構成を示す図である。
<1.全体の構成>
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態として、車両を含む全体の構成について説明する。
図1は、車両100についてのプレ空調制御を行うためのシステム構成の全体を示したものである。当該システムは、車両100とユーザ端末200とサーバ装置300と通信ネットワーク400とを備えている。
車両100とユーザ端末200とサーバ装置300は、通信ネットワーク400を介して相互にデータ通信が可能とされている。
車両100は、内部空間が車室空間101とされている。
ユーザ端末200は、車両100に乗車予定の乗員(以降「ユーザ」と記載)が使用する携帯電話(スマートフォンなど)やPC(Personal Computer)やタブレットなどの端末装置とされる。
例えば、ユーザ端末200には、車両100についての各種制御を行うことが可能な専用のアプリケーションソフトウェア(以降、単に「専用アプリ」と記載)がインストールされている。ユーザは、ユーザ端末200上で専用アプリを起動して使用することにより、車両100の各種制御が可能とされており、本実施の形態では、各種制御の一態様としてプレ空調制御が実行可能とされている。
また、専用アプリでは、A地点からB地点までの移動経路を検索する処理を実行可能である。例えば、ユーザの現在位置から車両の現在位置まで移動するための移動経路の検索などである。
なお、車両100についての制御を行うためのアプリと移動経路を検索するためのアプリが異なるアプリであってもよい。
サーバ装置300は、専用アプリによる各種処理の一部を実行する端末装置であり、例えばPCなどにより構成されている。サーバ装置300は、例えば、専用アプリの移動経路検索要求に応じて、検索結果を抽出しユーザ端末200に送信する処理などを実行可能である。
そのために、サーバ装置300は、例えばAPI(Application Programming Interface)機能などを備えて構成されていてもよい。
サーバ装置300は、各種の処理を実行するためのDB(Database)301を備えている。DB301は、例えば検索処理に用いられる検索DBである。その他にも、DB301には、専用アプリで実行される各種の処理に用いられる情報が記憶されていてもよい。
通信ネットワーク400の構成は特に限定されるものではなく、例えば携帯電話回線網、移動体通信網、衛星通信網、インターネット、イントラネット、エキストラネットなど各種のものが想定される。
車両100とユーザ端末200の一部は、車両100の室内空間101についてのプレ空調を行う車両制御システム1として機能する。
以下、具体的に車両100とユーザ端末200の構成について説明する。
<2.車両の構成>
車両100は、プレ空調制御を行うための車両制御システム1の一部を備えている。
車両100についての具体的な構成について、図2を参照して説明する。なお、以下の説明においては、HEV(Hybrid Electric Vehicle)車両としての車両100を例に挙げるが、エンジンのみを用いることにより走行するガソリン車としての車両100や、モータのみを用いることにより走行する電気自動車としての車両100であってもよい。
車両100は、HEV制御部2、エンジン制御部3、モータ制御部4、トランスミッション制御部5、操舵制御部6、ブレーキ制御部7、無線通信制御部8、空調制御部9、プレ空調制御部10、センサ・操作子類11、バス12などを備えている。
HEV制御部2、エンジン制御部3、モータ制御部4、トランスミッション制御部5、操舵制御部6、ブレーキ制御部7、空調制御部9、プレ空調制御部10、無線通信制御部8は、それぞれCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を有するマイクロコンピュータを備えて構成され、互いがバス12を介してデータ通信可能に接続されている。
HEV制御部2は、要求駆動力に基づき、エンジン制御部3とモータ制御部4に対する指示を行って車両の動作をコントロールする。
具体的に、HEV制御部2は、要求駆動力に基づいて、エンジンに要求される駆動力であるエンジン要求駆動力と、モータジェネレータに要求される駆動力であるモータ要求駆動力とを算出し、エンジン要求駆動力に基づく駆動指示をエンジン制御部3に対して行うと共にモータ要求駆動力に基づく駆動指示をモータ制御部4に対して行う。
エンジン制御部3は、HEV制御部2からの駆動指示に応じて、即ち、エンジン要求駆動力に応じて、エンジン関連アクチュエータとして設けられた各種アクチュエータを制御する。エンジン関連アクチュエータとしては、例えばスロットル弁を駆動するスロットルアクチュエータや燃料噴射を行うインジェクタ等のエンジン駆動に係る各種のアクチュエータが設けられる。
エンジン制御部3は、エンジン要求駆動力に基づき、燃料噴射タイミング、燃料噴射パルス幅、スロットル開度等の制御を行って、エンジン出力を制御する。また、エンジン制御部3は、エンジンの始動/停止の制御を行うことが可能とされる。
モータ制御部4は、HEV制御部2からの駆動指示に応じて、即ち、モータ要求駆動力に応じて、モータ駆動部を制御することで、モータジェネレータの動作制御を行う。モータ駆動部は、モータジェネレータの駆動回路を有する電気回路部として構成されている。
モータ制御部4は、モータ要求駆動力に基づき、モータジェネレータを力行回転させるべき場合はモータ駆動部に対する指示を行ってモータジェネレータを力行回転させ、モータジェネレータを回生回転させるべき場合にはモータ駆動部に対する指示を行ってモータジェネレータを回生回転させる。
モータ制御部4は、モータジェネレータの電源として車両100が備える走行用バッテリの充電状態などの情報(SOC:State Of Charge)を監視し、SOCに応じてモータジェネレータの出力制限などを行う。
トランスミッション制御部5は、車両100に設けられた所定のセンサからの検出信号や操作子による操作入力情報等に基づき、トランスミッション関連アクチュエータとして設けられた各種のアクチュエータを制御する。
トランスミッション関連アクチュエータとしては、例えば車両100が有する自動変速機の変速制御を行うための変速用アクチュエータや、前後進切替機構の動作を制御するための前後進切替用アクチュエータ等が設けられる。
例えば、トランスミッション制御部5は、所定の変速パターンに従い変速信号を変速用アクチュエータに出力して変速制御を行う。また、トランスミッション制御部5は、運転者の指示に基づき前後進切替用アクチュエータを制御して車両100の前進/後退の切り替えを行う。
操舵制御部6は、運転者のハンドル操作等に基づいて操舵アクチュエータ(例えばパワーステアリングモータ等、操舵角を変更可能に設けられたアクチュエータ)の駆動制御を行い、操舵角の制御を行う。
ブレーキ制御部7は、車両100に設けられた所定のセンサからの検出信号や操作子による操作入力情報等に基づき、ブレーキ関連アクチュエータとして設けられた各種のアクチュエータを制御する。
ブレーキ関連アクチュエータとしては、例えば、ブレーキブースターからマスターシリンダへの出力液圧やブレーキ液配管内の液圧をコントロールするための液圧制御アクチュエータ等、ブレーキ関連の各種のアクチュエータが設けられる。
ブレーキ制御部7は、所定のセンサ(例えば車軸の回転速度センサや車速センサ)の検出情報から車輪のスリップ率を計算し、スリップ率に応じて上記の液圧制御アクチュエータにより液圧を加減圧させることで、所謂ABS(Antilock Brake System)制御を実現する。
無線通信制御部8は、インターネット等から成る通信ネットワーク400を介して、ユーザ端末200やサーバ装置300との間で通信を行う。例えば、無線通信制御部8は、ユーザ端末200からプレ空調制御の実施要求などプレ空調制御に関する要求や、ユーザが車両100に到着するまでの経路情報などを受信する。経路情報は、少なくともユーザが使用する移動手段(徒歩なども含む)と移動時間を含んだ情報である。なお、経路情報には、移動手段と移動時間の組が複数含まれていてもよい。
また、無線通信制御部8は、サーバ装置300から後述するユーザについての活動量を算出するための補正情報を要求する送信処理や、該補正情報の受信処理を行う。
空調制御部9は、空気の圧縮を行う圧縮機(コンプレッサ)や膨張弁、送風ファンなどを制御することにより、車室空間101の冷暖房機能を実現する。例えば、圧縮機や膨張弁によって冷媒の圧縮や膨張が行われることにより蒸気圧縮冷凍サイクルを利用した空気の冷却や加熱が行われる。
空調制御部9は、操作子の操作等に応じて圧縮機等を駆動し、車室空間101を設定温度(目標温度)に近づけるための空調制御を行う。
プレ空調制御部10は、空調制御部9に対する制御情報を出力することにより、車室空間101のプレ空調制御を行う。プレ空調制御は、ユーザが車両100に乗車する前から行われる空調制御であり、ユーザが車両100に乗車した時点で既に快適と感じるような車室空間101を提供するために実行されるものである。
プレ空調制御を行うためにプレ空調制御部10が空調制御部9に対して出力する制御情報は、例えば、設定温度の情報とプレ空調制御の開始タイミングの情報などである。
プレ空調制御についての設定温度が適切に設定されることにより、ユーザが車両100に乗車した段階で快適な車室空間101を提供することができる。
また、プレ空調制御についての制御開始タイミングが適切に設定されることで、ユーザの乗車までに車室空間101の室温を設定温度まで到達させることや、プレ空調制御を早く開始しすぎてしまい不要に燃費(或いは電費)を低下させてしまうことを防止することができる。
プレ空調制御部10には、CPU,ROM,RAM等によって各種の機能が構築される。
具体的に、プレ空調制御部10には、各機能として、活動量推定部21、制御情報決定部22、指示部23が構築されている。
活動量推定部21は、乗車前のユーザの活動量を推定する処理を行う。
ここで活動量について説明する。活動量は、謂わばユーザの運動量である。或いは、活動量はユーザの疲労度と換言してもよい。或いは、活動量はユーザの発汗量に関連したものとみなすこともできる。また、活動量は、ユーザの体温や体感温度に関連するものと見なしてもよい。
活動量は、ユーザがどのような移動手段を用いてどのような経路を辿って車両100の乗車予定位置まで到達するかによって変化する。また、活動量は、各種の補正情報を用いて補正され得る。
補正情報とは、気温、湿度、日射量、ユーザの手荷物量などである。例えば、活動量推定部21は、気温が高いほど活動量を増やす方向に補正し、湿度が高いほど活動量を増やす方向に補正し、日射量が多いほど活動量を増やす方向に補正し、手荷物量が多いほど活動量を増やす方向に補正する。
なお、これらの補正情報はあくまで一例であり、その他の各種データを補正情報として用いることができる。例えば、ユーザの体温に影響を及ぼすようなデータやユーザの発汗量に影響を及ぼすようなデータは、活動量の補正に用いることができる補正情報となり得る。
或いは、補正情報としてユーザのパーソナルデータを用いてもよい。例えば、年齢、身長、体重などの情報や、暑がり/寒がりなどの情報を補正情報として用いることができる。
例えば、体重が重いほど活動量を増やす方向に補正する。また、暑がりであるほど活動量を増やす方向に補正する。
制御情報決定部22は、プレ空調制御に用いられる制御情報を決定する。プレ空調制御に用いる制御情報とは、設定温度と制御開始タイミングである。
制御情報決定部22は、活動量推定部21によって推定された活動量に応じてプレ空調制御の設定温度を決定する。プレ空調制御の設定温度を決定する際には、ユーザが車室空間101の空調を指示する際に指定する普段の設定温度などを加味してもよい。
また、制御情報決定部22は、ユーザの経路情報から車両100への乗車予定時刻を推定し、プレ空調制御の開始タイミングを決定する。開始タイミングを決定する際には、現在の車室空間101の温度を考慮することが好ましい。
乗車予定時刻は、車両100の現在位置にユーザが到着する時刻であってもよいし、ユーザにより指定された乗車予定位置にユーザが到着する時刻であってもよい。例えば、車両100がカーシェアリングにより利用される車両である場合には、車両100の現在地が現在利用中の他のユーザの旅行先である場合がある。その場合には、車両100の返却地点を乗車予定位置とすることが考えられる。
なお、制御情報決定部22が乗車予定時刻の推定を行わなくてもよい。例えば、ユーザ端末200から受信した経路情報に車両100の現在位置や乗車予定位置への到着時刻の情報が含まれていてもよい。
なお、制御情報決定部22は、プレ空調制御に用いられる制御情報として設定温度だけを決定し、制御開始タイミングの決定は行わずに即座にプレ空調制御を開始してもよい。
或いは、プレ空調制御に用いられる制御情報として制御開始タイミングだけを決定し、設定温度を決定する処理を行わなくてもよい。これにより、例えば、車両100に現在設定されている設定温度に基づいたプレ空調制御が行われる。
指示部23は、制御情報決定部22が決定した制御情報(設定温度、制御開始タイミング)に応じて空調制御部9に対する指示を行う。空調制御部9は、指示内容に基づいて空調制御を行う。これにより、車両100の車室空間101においてプレ空調が実現される。なお、指示部23は、請求項にいう制御部として機能する。
プレ空調制御部10が備える活動量推定部21、制御情報決定部22及び指示部23は、車両100の車室空間101についてのプレ空調制御を行う車両制御システム1の一部を構成する。
センサ・操作子類11は、自車両に設けられた各種のセンサや操作子を包括的に表している。センサ・操作子類11が有するセンサとしては、自車両の速度を検出する車速センサ11a、アクセルペダルの踏込み量からアクセル開度を検出するアクセル開度センサ11b、車室空間101の温度や車外の気温を測定する温度センサ11c、車室空間101の湿度や車外の湿度を測定する湿度センサ11dなどがある。
温度センサ11cや湿度センサ11dによる測定値は、前述したプレ空調制御についての設定温度の決定や制御開始タイミングを決定する際に用いられる。
また、図示は省略したが、センサ・操作子類11は、他のセンサとして、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサや、エンジンへの吸入空気量を検出する吸入空気量センサ、吸気通路に介装されてエンジンの各気筒に供給する吸入空気量を調整するスロットル弁の開度を検出するスロットル開度センサ、エンジン温度を示す冷却水温を検出する水温センサ、自車走行路の勾配を検出する勾配センサ等も有する。
また、操作子としては、車両制御システム1の起動/停止を指示するためのスタートスイッチなどがある。
<3.ユーザ端末の構成>
図3は、本実施の形態におけるユーザ端末200の構成例を示している。
ユーザ端末200は、CPU31、ROM32、RAM33、バス34、入出力インタフェース35、入力部36、出力部37、記憶部38、通信部39、メディアドライブ40などを備えて構成されている。
CPU31は、ROM32に記憶されているプログラム、または記憶部38からRAM33にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM33にはまた、CPU31が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU31、ROM32、およびRAM33は、バス34を介して相互に接続されている。また、バス34には、入出力インタフェース35も接続されている。
入出力インタフェース35には、入力部36、出力部37、記憶部38、通信部39、メディアドライブ40が接続されている。
入力部36はキーボード、マウス、タッチパネル、マイクなどにより構成される。
出力部37はLCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどにより構成される。
記憶部38はHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などにより構成される。
通信部39は通信ネットワーク400を介しての通信処理や機器間通信を行う。
メディアドライブ40には、必要に応じて磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア41が装着され、リムーバブルメディア41に対する情報の書き込みや読み出しが行われる。
ユーザ端末200では、通信部39による通信によりデータやプログラムのアップロード、ダウンロードが行われる。またリムーバブルメディア41を介したデータやプログラムの受け渡しが可能である。
CPU31が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、ユーザ端末200としての必要な情報処理や通信が実行される。
ユーザ端末200には、CPU31,ROM32,RAM33等によって各種の機能が構築される。
具体的には、ユーザ端末200に位置特定部51、経路情報取得部52、通信制御部53が構築される。
位置特定部51は、車両100に乗車する位置、即ち乗車予定位置を特定する処理を行う。例えば、ユーザ端末200にインストールされた専用アプリにおいてユーザに入力された乗車予定位置の取得処理を特定処理として実行してもよい。
或いは、車両100から受信した車両100の現在位置情報を乗車予定位置として特定してもよい。
また、位置特定部51は、車両100に乗車予定のユーザの移動開始位置を特定する。例えば、ユーザ端末200がGNSS(Global Navigation Satellite System)を利用することによりユーザ端末200の現在位置情報を取得し、当該現在位置情報を移動開始位置として特定してもよい。
或いは、ユーザにより入力された位置情報を移動開始位置として特定してもよい。
経路情報取得部52は、位置特定部51が特定した移動開始位置と乗車予定位置までの経路情報を検索により取得する。検索処理は、例えば、サーバ装置300により実行される。
取得した検索結果としての経路情報は、ユーザ端末200が備える表示部などに表示させることにより、ユーザに提示される。
なお、経路情報取得部52は、複数の経路情報を取得してもよい。その場合には、複数の経路情報から一つをユーザに選択させてもよいし、乗車予定位置への到着予定時刻が最も早くなるように自動的にその中から一つを選択してもよい。或いは、乗車予定位置までの移動にかかる金額が最も安くなるものを自動的に選択してもよい。更には、雨天などの場合になるべく雨に濡れないような経路を自動的に選択してもよい。
ユーザに提示される経路情報の一例を図4に示す。
図4は、ユーザ端末200の画面201上に、移動開始位置としての地点Aから乗車予定位置としての地点Dまでの経路情報が提示された状態を示している。
図4に示す経路情報は、複数の移動手段と移動時間の組から成る。具体的には、地点Aから地点Bまでは徒歩で7分とされ、地点Bから地点Cまでは電車で22分とされ、地点Cから地点Dまでは徒歩3分とされている。「徒歩」及び「電車」は移動手段とされ、「7分」や「22分」などの情報は移動時間とされる。
なお、ユーザへの経路情報の提示は、移動にかかる金額情報(図4においては電車の運賃)を含んでなされてもよい。
図3の説明に戻る。
通信制御部53は、サーバ装置300に対して移動開始位置と乗車予定位置の情報を送信して経路検索要求を送信する。また、サーバ装置300からの経路検索結果の受信を行う。
また、通信制御部53は、ユーザが選択した経路情報、或いは自動的に選択された経路情報を車両100に送信する処理を行う。送信する経路情報としては、移動手段と移動時間の組が含まれる。また、送信する経路情報は、乗車予定位置への到着予定時刻が含まれていてもよい。
車両100に対しては、ユーザにより入力された到着予定時刻が送信されてもよいし、現時刻に移動を開始すると想定した場合の到着予定時刻が自動的に算出されて送信されてもよい。
なお、経路情報に到着予定時刻が含まれていない場合には、経路情報を送信した時刻に移動を開始すると見なしてもよい。即ち、図4の例では、経路情報の送信時刻から32分後に乗車予定位置にユーザが到着すると想定してもよい。このような想定は、ユーザ端末200で行われてもよいし、車両100の各制御部の何れかで行われてもよい。
ユーザ端末200のCPU,ROM,RAM等によって構築される位置特定部51、経路情報取得部52及び通信制御部53は、車両100の車室空間101についてのプレ空調制御を行う車両制御システム1の一部を構成する。
<4.第1の実施の形態>
車両100のプレ空調制御部10に構築された活動量推定部21、制御情報決定部22及び指示部23が実行する処理について、第1の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、受信した経路情報に基づいて活動量推定部21がユーザの乗車前の活動量の推定を行う。制御情報決定部22は、推定された活動量に基づいて設定温度を決定し、到着予定時刻に基づいて制御開始タイミングを決定する。
図5に理想的なプレ空調制御の例を示す。電力消費等の観点から、プレ空調制御開始タイミングから乗車予定時刻までの時間長は短い方が好ましい。
また、ユーザの乗車時の快適性の観点から、乗車予定時刻に設定温度に到達していることが望ましい。
従って、図5に示すように、乗車予定時刻にちょうど設定温度に到達するようにプレ空調制御を行うことが望ましい。
プレ空調制御開始タイミングは、現在の温度(制御前温度)と設定温度と乗車予定時刻などによって変動する。
以下、最適なプレ空調制御開始タイミングを決定するために車両100のプレ空調制御部10が実行する処理について説明する。なお、図6に示す一連の処理は、プレ空調制御開始要求をユーザ端末200から受信した車両100のプレ空調制御部10が実行する処理(プレ空調制御開始要求受信処理)の一例である。
プレ空調制御部10は、ステップS101において、経路情報としての移動手段及び移動時間を取得する。移動手段と移動時間の情報は複数の組であってもよい。
経路情報は、プレ空調制御開始要求の受信と共にユーザ端末200から受け取っていてもよいし、ステップS101の処理を実行する際にユーザ端末200に対して送信要求を送信することによりユーザ端末200に経路情報を送信するように促してもよい。
プレ空調制御部10はステップS102において、ユーザが乗車予定位置に到着する予定時刻(到着予定時刻)を取得する。到着予定時刻の情報についても経路情報と同様に、ユーザ端末200からの受信タイミングは各種考えられる。
プレ空調制御部10は、ステップS103において活動量推定処理を実行する。活動量推定処理は、乗車予定位置に到着するまでのユーザの活動量を推定するものである。活動量推定処理の例は各種考えられる。一例を図7に示す。
プレ空調制御部10は、活動量推定処理におけるステップS201において、移動手段情報を取得する。図4に示す例では、「徒歩」と「電車」と「徒歩」の情報である。
プレ空調制御部10は、ステップS202において、移動時間情報を取得する。図4に示す例では、「7分」と「22分」と「3分」の情報である。それぞれの移動時間情報は、移動手段ごとに紐付けられた情報とされている。
プレ空調制御部10はステップS203において、移動手段ごとの活動量情報を取得する。ここで取得する活動量情報は、活動量の算出(推定)に用いられる情報である。活動量情報の一例を図8に示す。
活動量情報は、移動手段ごとの活動量(例えば単位時間あたりの活動量)の情報である。
図4に示す移動経路情報の例を用いて説明すると、プレ空調制御部10は、活動量情報として、「徒歩(通常)」と「電車」に紐付けられた単位時間あたりの活動量の情報を取得する。
このような活動量情報は、車両100のROM32やRAM33や記憶部38に記憶されていてもよいし、サーバ装置300のDB301に記憶されていてもよい。
続いて、プレ空調制御部10はステップS204において、活動量の算出を行う。具体的には、先ず移動手段ごとの個別活動量を算出し、次にそれらの情報を用いて最終的な活動量の算出を行う。
一例について図4を参照して説明する。例えば、地点Aから地点Bへの移動に関する個別活動量は、地点Aから地点Bへの移動に要する移動時間(7分)と移動手段としての「徒歩(通常)」に紐付けられた単位時間あたりの活動量の情報を用いることに算出可能である。
同様にして、地点Bから地点Cへの移動に関する個別活動量は、地点Bから地点Cへの移動に要する移動時間(22分)と移動手段としての「電車」に紐付けられた単位時間あたりの活動量の情報を用いることに算出可能である。
更に、地点Cから地点Dへの移動に関する個別活動量は、地点Cから地点Dへの移動に要する移動時間(3分)と移動手段としての「徒歩(通常)」に紐付けられた単位時間あたりの活動量の情報を用いることにより算出可能である。
続いて、算出した三つの移動手段ごとの個別活動量を用いて最終的な活動量を算出する。三つの個別活動量を用いた活動量の算出方法は、いくつか考えられる。
例えば、三つの移動手段ごとの個別活動量を単純に加算することにより、ユーザが乗車予定位置に移動するまでの活動量を算出してもよい。
或いは、三つの移動手段ごとの個別活動量に係数を乗算して重み付けした後にそれぞれの個別活動量を加算してもよい。これにより、例えば、利用タイミングが遅い移動手段ほど活動量に対する影響が大きくなるようにしてもよい。
更には、移動手段ごとに移動手段の利用終了から乗車予定時刻までの経過時間に基づいた係数を個別活動量に乗算した後、それらの個別活動量を加算してもよい。この手法によれば、移動手段ごとの個別活動量の影響が乗車予定位置に移動したユーザにどの程度疲労などの形で残っているかを考慮することとなる。
また、最後に利用する移動手段の個別活動量のみを用いて最終的な活動量を算出してもよい。例えば、図4に示す例では、地点Aから地点Bに移動した際の個別活動量(徒歩)は、地点Bから地点Cまで電車を利用することにより影響を及ぼさないと考えられる。
このような場合には、最後に利用する移動手段の個別活動量のみを用いて最終的な活動量を算出することにより、ユーザが乗車予定位置に到着した際の活動量を適切に算出することが可能である。また、その場合には、個別活動量の算出を行わずに最終的な活動量を算出することが可能である。
なお、図8に示すように移動手段としての徒歩が複数種類設けられていてもよい。例えば、ゆっくり歩く場合の「徒歩(ゆっくり)」と通常の歩行速度で歩く「徒歩(通常)」と早歩きの場合の「徒歩(はやめ)」が設けられ、「徒歩(ゆっくり)」、「徒歩(通常)」、「徒歩(はやめ)」の順に単位時間あたりの活動量が大きくなるようにされていてもよい。また、徒歩についての活動量情報は、時間あたりではなく距離あたりの情報とされていてもよい。
更に、徒歩以外に「駆け足」などが設けられていてもよい。
これらの歩行速度の情報は、実際にユーザの歩行速度から算出してもよいし、普段の歩行速度等から算出してもよい。また、経路検索を行うアプリ上で設定された歩行速度などを用いてもよい。
車両100のプレ空調制御部10は図7に示す活動量推定処理を終えた後、図6のステップS104に戻り、設定温度の決定を行う。設定温度の決定処理では、ステップS103で算出した乗車予定のユーザについての活動量が高いほど設定温度を低くする。これは、プレ空調制御が暖房であっても冷房であっても同様である。
プレ空調制御部10はステップS105において、現在時刻を取得する。この処理は、プレ空調制御の開始タイミングを決定するために実行される。
プレ空調制御部10はステップS106において、プレ空調制御開始タイミングを決定する。プレ空調制御の開始タイミングは、ステップS105において取得した現在時刻と、ステップS104において決定した設定温度と、ステップS102において取得した到着予定時刻と、に基づいて決定される。また、プレ空調制御の開始タイミングは、更に現在の車室空間101の温度に基づいて決定されてもよい。即ち、設定温度と現在の温度が乖離しているほど、開始タイミングを早めてもよい。
プレ空調制御部10がステップS104及びステップS106を実行することにより、プレ空調制御に用いる制御情報としての設定温度と開始タイミングが決定される。
続いて、プレ空調制御部10は、プレ空調制御の開始タイミングに応じてプレ空調制御を実行する。具体的に、プレ空調制御部10はステップS107において、開始タイミングが到来したか否かを判定する。この処理は、開始タイミングが到来するまで実行される。或いは、プレ空調制御のキャンセル要求をユーザ端末200から受信するまでステップS107の処理が実行されるように構成してもよい。
プレ空調制御の開始タイミングが到来したと判定した場合、プレ空調制御部10はステップS108において、プレ空調制御を開始させる。具体的には、プレ空調制御部10は空調制御部9に対して設定温度の情報と共に空調制御開始トリガを送信する。これにより、空調制御部9は車室空間101の空調制御を開始させる。
第1の実施の形態におけるプレ空調制御開始要求受信処理を実行することにより、プレ空調制御部10は乗車予定のユーザによらず一律同様のプレ空調制御を行うことができ、処理負担の軽減が図られる。また、ユーザごとに異なる処理を行う必要がないため、プレ空調制御を行うためのプログラムが簡潔となり、バグが生じにくいプログラムを作成しやすくされる。
<5.第2の実施の形態>
第2の実施の形態は、活動量の算出の際に補正情報を用いる。補正情報は、活動量に影響を及ぼしそうな要因についての情報である。例えば、先ず補正情報を用いずに移動手段ごとの個別活動量から補正前の活動量を算出し、次に補正情報から得られる係数などを用いた演算を行うなどして補正前の活動量から補正後の活動量を算出する。
以降の説明においては、補正前の活動量を「基礎活動量」と記載し、補正後の活動量を単に「活動量」と記載する。
第2の実施の形態においてプレ空調制御部10が実行する処理の一例を図9に示す。なお、図6に示す第1の実施の形態についてのプレ空調制御開始要求受信処理で示した各処理と同様の処理については、同じ符号を付して適宜説明を省略する。
プレ空調制御部10は、ステップS101で経路情報の取得を行い、ステップS102で到着予定時刻の取得を行う。
続いて、プレ空調制御部10はステップS103において、活動量推定処理を行う。
本実施の形態における活動量推定処理の一例について、図10を参照して説明する。
活動量推定処理は、車両100に乗車予定のユーザの関する乗車前の活動量を算出する処理であるが、本実施の形態においては、補正情報の一例である環境情報を用いて活動量の算出を行う処理とされる。
具体的に、プレ空調制御部10はステップS201において、移動手段情報を取得する。図4の例では、「徒歩」と「電車」と「徒歩」の情報である。
続いて、プレ空調制御部10はステップS202において、移動手段ごとの移動時間情報を取得する。図4の例では、「7分」と「22分」と「3分」の情報である。
次に、プレ空調制御部10はステップS203において、活動量情報を取得する。活動量情報は、図8に示すような情報であり、移動手段ごとの活動量を算出するための情報である。
プレ空調制御部10はステップS211において、基礎活動量の算出を行う。基礎活動量は、環境情報を用いる前の活動量、即ち、補正前の活動量を算出する処理である。処理内容としては、図7のステップS204の処理と同様の処理である。
次に、プレ空調制御部10は、基礎活動量を補正する処理を行う。
先ず、プレ空調制御部10はステップS212において補正処理に用いる補正情報として環境情報を取得する。
環境情報は、ユーザの活動量に影響を及ぼす情報であり、例えば、気温、湿度、日射量、風速などの情報である。
プレ空調制御部10はステップS213において、基礎活動量の補正処理を行い活動量の算出を行う。例えば、基礎活動量に係数を乗算して活動量を算出する場合には、気温が高いほど係数を高くする。また、湿度が高いほど係数を高くする。また、日射量が多いほど係数を高くする。更には、風速が速いほど係数を低くする。
或いは、それらの条件がユーザに与える結果の情報を用いてもよい。具体的には、実際に測定したユーザの体温情報を環境情報として受け取り、係数を算出してもよい。
このように基礎活動量の補正を行うことで、ユーザの活動量を適切に算出することができ、延いては車室空間101の設定温度を適切に設定することが可能となる。
続いて、プレ空調制御部10は算出(推定)した活動量を用いて設定温度を決定するが、本実施の形態では、設定温度の設定に補助情報を用いる。
具体的に、プレ空調制御部10はステップS図9のステップS111において、補助情報の取得を行う。ここで取得する補助情報とは、車室空間101についての空調制御の前回の設定温度の情報や、ユーザの好みの設定温度などの情報である。
前回の設定温度の情報は、最後に行ったプレ空調制御における設定温度であってもよいし、最後に行った通常の空調制御における設定温度であってもよい。或いは、設定頻度の高い温度であってもよい。また、それらの設定温度は、気象条件が今回と類似したケースのものであってもよい。
また、ユーザの好みの温度とは、車両100を所持しているオーナーの好みの温度であってもよいし、車両100に乗車予定のユーザ(即ち、活動量の算出対象のユーザ)の好みの温度であってもよい。或いは、ユーザ情報として年齢や性別などを取得し、同様のユーザが好む温度を設定温度としてもよい。
補助情報は、例えば、サーバ装置300のDB301に記憶されていてもよい。
プレ空調制御部10はステップS104において設定温度の決定を行う。この決定処理では、ステップS103で推定したユーザの活動量とステップS111で取得した補助情報が用いられる。特に補助情報を用いて設定温度を決定することにより、ユーザにとって適切な設定温度とすることができる。
プレ空調制御部10はステップS105において現在時刻を取得し、ステップS106においてプレ空調制御の開始タイミングを決定する。
プレ空調制御部10はステップS107でプレ空調制御の開始タイミングが到来したか否かを判定し、開始タイミングが到来したと判定した場合にはステップS108においてプレ空調制御を開始させる。
ここで、第2の実施の形態における活動量推定処理について、上述した環境情報(気温等)以外の情報を補正情報として用いる場合について説明する。環境情報以外の補正情報とは、例えば、ユーザについての情報である。
具体的に活動量の補正に用いる補正情報としてユーザについての情報を用いる例について、図11を参照して説明する。なお、活動量推定処理を実行するまでにプレ空調制御部10が行う各処理は図9に示すステップS101及びステップS102の処理であり、説明を省略する。
活動量推定処理において、プレ空調制御部10はステップS201で移動手段情報を取得し、ステップS202で移動時間情報を取得する。これらの各処理は前述したものと同様の処理である。
続いて、プレ空調制御部10はステップS203において、活動量情報(例えば図8参照)を取得する。
プレ空調制御部10はステップS211で個別活動量を用いて基礎活動量を算出する。ステップS203及びステップS211の各処理についても重複説明を避けるために説明を省略する。
プレ空調制御部10はステップS221でユーザについての情報を取得する。ユーザについての情報は、例えば、手荷物情報や乗車予定のユーザの体調についての情報などである。或いは、ユーザについての情報は、年齢や身長や体重などの情報であってもよいし、ユーザが暑がりであるか寒がりであるかを示す情報であってもよい。
具体的に、ユーザについての情報の一例である手荷物情報について、説明する。
手荷物情報は、乗車予定のユーザの手荷物の量(大きさや重量)などの情報である。即ち、重い荷物を持っているほど同じ移動手段(例えば徒歩)であっても単位時間あたりの活動量が大きくなることを想定して取得する情報である。
ユーザの手荷物情報は、例えば、ユーザ端末200にインストールされている支払いアプリから推定してもよい。例えば、二次元コードの読み取りにより電子マネー等を用いた購入代金の支払いを行った場合には、支払いアプリの情報から購入商品を特定する。
或いは買い物アプリなどから手荷物情報を推定してもよい。
アプリの情報から手荷物情報を推定する処理は、ユーザ端末200で行われてもよいし、アプリの情報をユーザ端末200から受信した車両100のプレ空調制御部10が実行してもよい。いずれにしても、プレ空調制御部10はユーザの手荷物情報を取得可能とされている。
或いは、手荷物情報の代わりに重さ情報を取得してもよい。例えば、ユーザ端末200がIMU(Inertial Measurement Unit)を備えている場合を考える。ユーザがユーザ端末200を所持した状態で歩行した際のIMUデータを取得し、そのデータを解析することにより、ユーザの手荷物の量(重さ)を推定してもよい。このような推定処理は、例えばユーザ自身あるいは他のユーザについての歩行データを用いた機械学習などを行うことにより実現可能である。
それらユーザについての情報を取得した後、プレ空調制御部10はステップS222において活動量の算出(推定)を行う。
活動量の算出では、ステップS211で算出した基礎活動量の補正を行う。
例えば、基礎活動量に係数を乗算して活動量を算出する場合には、体重が重いほど係数を高くする。また、暑がりであるほど係数を高くする。また、年齢が高いほど係数を高くしてもよいし、年齢が若いほど係数を高くしてもよい。或いは、特定の年齢層のユーザに対してのみ係数を高くしてもよい。
ユーザの手荷物情報に基づいて係数を算出する場合には、例えば、図12に示すような情報が利用される。具体的に、図12に示す情報は、手荷物種別ごとに紐付けられた重さの情報である。このような情報はDB301に記憶されていてもよいし、ユーザ端末200に記憶されていてもよい。或いは、車両100の記憶部に記憶されていてもよい。
重さの情報は、例えば、手荷物種別ごとの平均の重さなどの簡易的な情報であってもよいし、商品の型番などから算出される比較的正確な情報であってもよい。
プレ空調制御部10は、ユーザの手荷物情報に応じた重さ情報をDB301等から取得し、それに応じた係数を算出する。
なお、図12に示すのはあくまで一例である。例えば、手荷物種別ごとに基礎活動量に乗算する係数そのものが紐付けられて記憶されていてもよい。
それ以外にも、ユーザが食後か否かの情報や食事からの経過時間の情報ををユーザについての情報として取得してもよい。食後か否かの情報や食事からの経過時間の情報は、例えば時間情報により推定してもよいし、ユーザが外食の際に利用した支払いアプリの情報から、推定してもよい。
このようにして、プレ空調制御部10はステップS222において、基礎活動量に乗算する係数を取得(或いは算出)する。
更に、プレ空調制御部10は取得した係数を用いて基礎活動量から最終的な活動量を算出(推定)する。
このように基礎活動量を補正することにより、ユーザについての情報に基づいて活動量を適切に算出することができ、延いては車室空間101の設定温度を適切に設定することが可能となる。
なお、上述した例では、個別活動量から基礎活動量を算出した後に補正情報(環境情報やユーザについての情報)を加味して基礎活動量を補正することにより活動量を算出したが、個別活動量の算出時に補正情報を加味してもよい。即ち、移動手段ごとの個別活動量と補正情報から補正情報を加味した個別活動量を算出した後に最終的な活動量を算出してもよい。
例えば、手荷物情報に基づく補正について、徒歩の場合には補正情報に基づいて基礎活動量を補正して個別活動量を算出し、電車の場合には補正情報を用いた基礎活動量の補正を行わずに個別活動量を算出してもよい。これは、電車移動の場合に手荷物を網棚に乗せることなどを考慮したものである。即ち、手荷物を置いた場合にはユーザの個別活動量に影響を及ぼさないためである。
<6.変形例>
<6-1.第1の変形例>
上述した例では、ユーザ端末200のCPU31に位置特定部51と経路情報取得部52と通信制御部53が設けられ、車両100のプレ空調制御部10に活動量推定部21と制御情報決定部22と指示部23が設けられることにより車両制御システム1が構成されている例を説明した。即ち、ユーザ端末200は、プレ空調制御の制御情報(設定温度と制御開始タイミング)を決定するために必要な情報を車両100のプレ空調制御部10に送信し、車両100のプレ空調制御10は、取得した各種の情報を用いてプレ空調制御の制御情報を決定しプレ空調制御の指示を行う例を説明した。
しかし、ユーザ端末200においてプレ空調制御の制御情報を決定することも考えられる。即ち、ユーザ端末200のCPU31に位置特定部51と経路情報取得部52と活動量推定部21と制御情報決定部22と指示部23(或いはプレ空調制御の開始要求を送信する通信制御部53)が設けられることにより車両制御システム1が構成されていてもよい。
このような形態のユーザ端末200の構成例を図13に示す。
図示するように、ユーザ端末200のCPU31には、車両100の位置情報や車両100に乗車予定のユーザの位置情報、或いは乗車予定位置の情報などを特定する位置特定部51と、移動開始位置から乗車予定位置までの経路情報を取得する経路情報取得部52と、乗車予定のユーザの乗車前の活動量を推定する活動量推定部21と、活動量や経路情報などを用いてプレ空調制御に用いる制御情報としての設定温度や制御開始タイミングを決定する制御情報決定部22と、車両100の空調制御部9に対してプレ空調制御についての指示を行う通信制御部53(指示部23)とを備えている。
この場合には、車両100の空調制御部9は、ユーザ端末200から送信されるプレ空調制御についての指示情報に基づいてプレ空調制御を行う。即ち、車両100の空調制御部9は、乗車予定時刻に設定温度に到達するか否かなどを推定することなく要求に従った空調制御を行うだけで、適切なプレ空調制御が行われる。
このように、位置特定部51と、経路情報取得部52と、活動量推定部21と、制御情報決定部22と、通信制御部53(指示部23)は、ユーザ端末200と車両100の何れかに設けられていれば、上述したプレ空調制御を行うことができ、上述した(或いは後述する)各種の効果を得ることができる。
<6-2.第2の変形例>
上述した各例では、乗車予定のユーザの活動量を推定する例を説明したが、活動量の推定を行わずにプレ空調にかかる制御を行ってもよい。
例えば、車両100のプレ空調制御部10は、ユーザ端末から経路情報として移動手段と移動時間の情報を取得する。
車両100の記憶部、或いはサーバ装置300のDB301には、移動手段と移動時間に基づいて設定温度の補正値が記憶されているとする。具体的には、徒歩10未満なら-1度、徒歩10分以上30分未満なら-2度、徒歩30分以上なら-3度、自転車30分未満なら-1度、・・・のような情報が記憶されている。
プレ空調制御部10は、取得した移動手段と移動手段に応じて補正値を取得する。プレ空調制御部10の制御情報決定部22は、上記補正値を用いてプレ空調制御の設定温度や制御開始タイミングを設定する。
プレ空調制御部10の制御部(指示部23)は、決定した制御情報に基づいて空調制御部9に対するプレ空調制御の指示を行う。
このように、ユーザの活動量を推定しない構成であっても、乗車予定のユーザの経路情報に基づいて適切なプレ空調制御を行うことができ、上述した(或いは後述する)効果を得ることができる。
更に、本構成であれば、プレ空調制御に用いる制御情報を簡潔に決定することができ、処理負担の軽減を図ることができる。
<6-3.その他>
上述した活動量や係数などの情報の算出は、プレ空調制御開始要求を受信したタイミングに行うだけで無く、ユーザの移動過程で都度行ってもよい。例えば、ユーザは、移動手段を途中で変更する場合がある。当初は徒歩で移動予定であったが雨天の影響でタクシー移動に切り換えた場合などである。
そのような場合には、プレ空調制御部10は移動経路が変更されるごとに経路情報をユーザ端末200から再取得してもよい。
これにより、適切な設定温度が再設定され、ユーザの乗車時の快適性を確保することができる。
また、移動経路が変更されることにより予想到着時刻に変化があった場合でも、制御開始タイミングが適切に変更されるため、電力消費が無駄に増加してしまうことや、到着予定時刻に設定温度まで到達していないことなどを回避することができる。
また、上述したユーザについての情報は、ユーザが乗車予定位置への移動中に断続的にユーザ端末200から車両100に送信されてもよい。これにより、プレ空調制御についての制御情報を最適な状態に保つことができ、適切なプレ空調制御が行われる可能性を高めることができる。
上述した処理は、レンタカー会社が提供するアプリケーションがインストールされたユーザ端末200と車両100のプレ空調制御部10が協働することにより実行されることが考えられる。
例えば、電車とレンタカー(車両100)をまとめて予約することが可能な旅行プランをレンタカー会社が提供している場合がある。ユーザ端末200上で動作するレンタカー会社のアプリケーションでは、ユーザが入力しなくても車両100の位置情報や電車の乗車駅や降車駅の情報、更には乗車時間や降車時間などを取得可能とされている。
このような場合には、当該アプリケーションを起動しながら旅行をするだけで、アプリケーションから車両100に対してプレ空調制御の開始に必要な情報が送信され、車両100のプレ空調制御部10が適切なプレ空調制御を実行することができる。
なお、空調制御部9とプレ空調制御部10が同一のECU(Electronic Control Unit)に構成されていてもよい。また、空調制御部9とプレ空調制御部10の一部が同一のECUに構成されていてもよいし、それぞれの制御部が複数のECUに分散して設けられていてもよい。例えば、空調制御部9とプレ空調制御部10の一部の機能が無線通信制御部8に設けられていてもよい。
上述した各例は、適宜自由に組み合わせることにより各種の効果を得ることができる。
<7.まとめ>
上述したように、車両100やユーザ端末200によって構成される車両制御システム1は、車両100に対する乗員(ユーザ)の乗車予定位置を特定する位置特定部51と、乗員の乗車予定位置までの経路情報(例えば移動手段と移動時間を含む情報)を取得する経路情報取得部52と、経路情報に基づいて、車両100のプレ空調制御に用いられる制御情報として設定温度と制御開始タイミングの少なくとも一方を決定する制御情報決定部22と、
前記制御情報に基づいて前記プレ空調に係る制御を行う制御部(指示部23)と、を備えている。
経路情報が移動手段や移動時間を含むことにより、車両100に乗車予定のユーザ(乗員)にとって適切なプレ空調制御がなされる。
従って、乗車時点でのユーザの快適性を確保することができる。また、制御開始タイミングが適切に設定されることにより、不要に電力を消耗してしまい、走行可能距離が短くなってしまうことを抑制することができる。
車両100の構成で説明したように、車両制御システム1における制御情報決定部22は、経路情報に基づいて算出された乗車予定位置への乗員(ユーザ)の到着予定時刻に基づいて制御開始タイミングを決定してもよい。
これにより、到着予定時刻に基づいて適切に決定された制御開始タイミングに基づいて、プレ空調制御が行われる。
従って、プレ空調制御に必要以上の電力が消費されてしまい、走行可能距離が短くなってしまうことを抑制することができる。
車両100の構成で説明したように、車両制御システム1が扱う情報である経路情報は移動に用いる移動手段情報と移動時間情報とを含むものであってもよい。
これにより、移動手段だけでなく当該移動手段を用いて移動した場合の時間長(移動時間)の情報を用いることにより、ユーザがどのような設定温度を望んでいるかが推定される。
従って、ユーザの状態に適した設定温度が設定されたプレ空調制御を行うことができ、乗車時のユーザの快適性を確保することができる。
車両100の構成や第1の実施の形態などで説明したように、車両制御システム1が経路情報に基づいて乗員(ユーザ)の乗車までの活動量を推定する活動量推定部21を備え、制御情報決定部22は、推定された活動量に基づいて設定温度を決定してもよい。
活動量とは、例えば、ユーザの運動量を量るための指標であり、また、ユーザの発汗量や体温、疲労度などに準じた指標ともいえる。
車両制御システム1が活動量推定部21を備えることにより、同じユーザが同じ到着予定時刻に車両に到着する場合であっても、その移動手段や移動時間の違いによってユーザの活動量が都度推定される。
従って、同じユーザに対するプレ空調制御であっても、時と場合に応じた適切な温度が設定され、乗車時点からユーザにとって快適な車室空間101を提供することができる。また、適切な設定温度とされることにより、不要な電力消耗を回避することができる。
第1の実施の形態などで説明したように、車両制御システム1の活動量推定部21は、経路情報に複数の移動手段が含まれている場合に、最後に使用予定の移動手段と当該最後の移動手段を使用する時間長に基づいて、活動量の推定を行ってもよい。
これにより、例えば、最後に利用される移動手段以外の個別活動量は算出されない。
従って、処理負担の軽減を図りつつ、プレ空調制御を適切に行うことができる。
ユーザ端末200の構成で説明したように、車両制御システム1が受信する経路情報は、乗員(ユーザ)の現在位置から乗車予定位置までの経路情報とされていてもよい。
これにより、経路情報の移動開始位置の情報としてユーザ端末200が取得した現在位置情報を用いる場合には、移動開始位置の情報をユーザが入力しないで済む。
従って、ユーザの利便性の向上が図られる。また、入力ミスなどを防止することができ、最適なプレ空調制御が実行される可能性を高めることができる。
上述した車両制御システム1は、位置特定部51と、経路情報取得部52と、を有するユーザ端末200と、制御情報決定部22と、制御部(指示部23)と、を有する車両側装置(プレ空調制御部10)と、を備えていてもよい。
また、上述した車両制御システム1を構成する車両側装置としてのプレ空調制御部10は、車両100に対する乗員の乗車予定位置までの経路情報に基づいて、車両100のプレ空調制御に用いられる制御情報として設定温度と制御開始タイミングの少なくとも一方を決定する制御情報決定部22と、制御情報に基づいてプレ空調に係る制御を行う制御部(指示部23)と、を備えたものである。
このような車両制御システム1やプレ空調制御部10により、上述したプレ空調制御を行うことができ、ユーザに対して乗車時点での快適な車室空間101を提供することができる。
1 車両制御システム、
10 プレ空調制御部
21 活動量推定部
22 制御情報決定部
23 指示部
51 位置特定部
52 経路情報取得部
100 車両
101 車室空間
200 ユーザ端末

Claims (7)

  1. 車両に対する乗員の乗車予定位置を特定する位置特定部と、
    前記乗員が前記乗車予定位置に到達するまでに利用する移動手段の情報と、前記乗員が前記移動手段を利用する利用時間の情報と、を含む経路情報を取得する経路情報取得部と、
    前記経路情報に基づいて、前記乗員が前記乗車予定位置に到達するまでの活動量を推定する活動量推定部と、
    前記活動量に基づいて、前記車両の車室空間についてのプレ空調制御に用いられる制御情報として設定温度を決定する制御情報決定部と、
    前記制御情報に基づいて前記プレ空調に係る制御を行う制御部と、を備え
    前記活動量推定部は、前記乗員が前記乗車予定位置に到達するまでに利用する移動手段が複数である場合に、前記乗員が最後に利用する前記移動手段の個別活動量に基づく値、または、全ての前記移動手段の個別活動量を前記移動手段の利用タイミングが遅いほど大きくなる係数を乗算して重みづけした後に加算した値、に基づいて前記活動量を推定し、
    前記制御情報決定部は、前記活動量が大きいほど前記設定温度が低くなるように、前記設定温度を決定する
    車両制御システム。
  2. 前記制御情報決定部は、前記経路情報に基づいて算出された前記乗車予定位置への前記乗員の到着予定時刻に基づいて前記プレ空調を開始する時期である制御開始タイミングを決定する
    請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 前記活動量推定部は、前記乗員の手荷物の量の情報を取得し、前記手荷物の量が大きいほど前記個別活動量が大きくなるように前記個別活動量を補正する
    請求項1から請求項2の何れかに記載の車両制御システム。
  4. 前記活動量推定部は、
    前記乗員の手荷物の量の情報を取得し、
    徒歩である前記移動手段については、前記手荷物の量が大きいほど当該移動手段の前記個別活動量が大きくなるように補正して前記個別活動量を算出し、
    電車である前記移動手段については、前記補正を行わずに前記個別活動量を算出する
    請求項1から請求項2の何れかに記載の車両制御システム。
  5. 車両に対する乗員の乗車予定位置に前記乗員が到達するまでに利用する移動手段の情報と前記移動手段の利用時間の情報と、を含む経路情報に基づいて、前記乗員が前記乗車予定位置に到達するまでの活動量を推定する活動量推定部と、
    前記活動量に基づいて、前記車両の車室空間についてのプレ空調制御に用いられる制御情報として設定温度を決定する制御情報決定部と、を備え
    前記活動量推定部は、前記乗員が前記乗車予定位置に到達するまでに利用する移動手段が複数である場合に、前記乗員が最後に利用する前記移動手段の個別活動量に基づく値、または、全ての前記移動手段の個別活動量を前記移動手段の利用タイミングが遅いほど大きくなる係数を乗算して重みづけした後に加算した値、に基づいて前記活動量を推定し、
    前記制御情報決定部は、前記活動量が大きいほど前記設定温度が低くなるように、前記設定温度を決定する
    車両制御装置。
  6. 前記活動量推定部は、前記乗員が所持するユーザ端末における支払いの情報に基づき前記乗員の手荷物の量の情報を推定する
    請求項3から請求項4の何れかに記載の車両制御システム。
  7. 前記活動量推定部は、前記乗員が所持するユーザ端末により計測されるIMUデータに基づき前記乗員の手荷物の量の情報を推定する
    請求項3から請求項4の何れかに記載の車両制御システム。
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