JP2019188342A - ストレーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】液体の吹き戻しを防止しつつ、タンク内部の液面高さを確認することができる。【解決手段】略有底筒形状のストレーナ本体は、長手方向に沿ってみたときの形状が略D字形状である。ストレーナ本体の底面は、略円錐形状の一部を切り取った形状であり、略円錐形状の頂点が略D字形状となるように切り欠かれた切欠部と重なる。底面は、ストレーナ本体の側面の内側でストレーナ本体の開口部に向けて突出している。ストレーナ本体の切欠部に隣接して略棒状のロッドが設けられ、ロッドの下端にはフロートが設けられる。【選択図】 図2

Description

本発明は、ストレーナに関する。
特許文献1には、建設機械の作動油タンクを構成するタンク本体に給油口を設けて、この給油口からタンク本体内に給油を行う際に不純物がタンク本体内に入り込まないようにするために、給油口に装着されたストレーナが開示されている。このストレーナにおいては、網体を備えたストレーナ本体の外部に、ガイド部材が所定の範囲にわたって昇降可能に設けられており、このロッドの下端部に、タンク本体内の液面に連動して浮上するフロートが連結されている。したがって給油作業者は、ロッドの上昇を目視しながら給油作業を行うことによって、タンク本体内の液面高さ位置を確実に確認できる。
特開平8−155222号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたストレーナが給油口に装着されている場合には、給油時に作動油がストレーナに当たって跳ね返り、作動油タンクの給油口から作動油の吹き戻しが発生するおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、液体の吹き戻しを防止しつつ、タンク内部の液面高さを確認することができるストレーナを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るストレーナは、例えば、タンク本体に液体を注入する注入口の内部に設けられるストレーナであって、網状体が設けられており前記液体が通過可能な側面と、網状体が設けられておらず前記液体が通過不可能な底面と、を有する略有底筒形状のストレーナ本体と、前記ストレーナ本体に隣接して、前記ストレーナ本体の長手方向である第1方向に略沿って設けられた略棒状のロッドと、前記ロッドが前記第1方向に沿って移動するように前記ロッドの移動方向を規制するガイド部と、前記ロッドの前記底面側の先端に設けられたフロートと、を備え、前記側面は、前記第1方向に沿ってみたときの形状が略D字形状であり、当該略D字形状となるように切り欠かれた切欠部と、前記切欠部以外の曲面部と、を有し、前記ロッドは、前記第1方向に沿ってみたときに、前記曲面部を延長した円と重なる位置かつ前記切欠部に隣接した位置に設けられ、前記フロートは、前記第1方向に沿ってみたときに前記底面と位置が重なり、前記底面は、略円錐形状の一部を切り取った形状であり、前記側面の内側で前記ストレーナ本体の開口部に向けて突出しており、前記略円錐形状の頂点が前記切欠部と重なることを特徴とする。
本発明に係るストレーナによれば、略有底筒形状のストレーナ本体は、長手方向に沿ってみたときの形状が略D字形状である。ストレーナ本体の底面は、略円錐形状の一部を切り取った形状であり、略円錐形状の頂点が略D字形状となるように切り欠かれた切欠部と重なる。また、底面は、ストレーナ本体の側面の内側でストレーナ本体の開口部に向けて突出している。これにより、液体の吹き戻しを防止することができる。また、ストレーナ本体の切欠部に隣接して略棒状のロッドが設けられ、ロッドの下端にはフロートが設けられる。フロート、すなわちロッドは、液面が上下するのに伴って上下する。これにより、タンク内部の液面高さを確認することができる。さらに、ストレーナが全体として略円筒形状となるため、タンク本体へのストレーナの設置に制約が無い。
ここで、前記ガイド部は、前記底面から前記第1方向に沿って突出するように延設された2本の棒状体であり、前記フロートは、略筒状であり、前記2本の棒状体は、前記フロートの両側を挟持し、前記フロートは、前記第1方向に沿ってみたときに前記底面と位置が重なってもよい。これにより、ロッドやフロートが油の流れの影響を受けにくく、液面の検出を正確に、かつ安定して行うことができる。
ここで、前記切欠部の前記底面より上の部分については、網状体が設けられていてもよい。これにより、液面が底面より上がり、ストレーナ内部に流入した油が底面にぶつからなくなったとしても、油がストレーナ本体の開口部の方向に極力押し返されないようにし、吹き戻しを防止することができる。
ここで、前記底面の母線と水平面とのなす角度は略60度であってもよい。これにより、底面にぶつかった油を網状体に誘導し、底面の頂点近傍にぶつかった油がストレーナ本体の開口部に戻らないようにすることができる。
本発明によれば、液体の吹き戻しを防止しつつ、タンク内部の液面高さを確認することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るストレーナ1がタンク100に設けられた様子を示す概略図である。 ストレーナ1の概略を示す斜視図である。 ストレーナ1の概略を示す側面図である。 ストレーナ1の概略を示す正面図である。 ストレーナ1の概略を示す平面図である。 ストレーナ1の概略を示す底面図である。 第2の実施の形態にかかるストレーナ2の概略を示す斜視図である。 ストレーナ2の概略を示す側面図である。 ストレーナ2の概略を示す平面図である。 ストレーナ2の概略を示す底面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明のストレーナは、タンクに液体(ここでは、油)を注入する注入パイプに設けられる。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るストレーナ1がタンク100に設けられた様子を示す概略図である。タンク100は、タンク本体101を備える。タンク本体101は、ポリエチレン等の耐食性に優れる樹脂材料、又はステンレス等の金属により形成される。タンク本体101の上面には、注入パイプ102が設けられている。
注入パイプ102は、タンク本体101に液体を注入する注入口である。注入パイプ102は、一端(根元側)がタンク本体101の内部に連通し、他端(上端側)がタンク本体101の外部に設けられる管状の部材である。注入パイプ102は、ポリエチレン等の耐食性に優れる樹脂材料、又はステンレス等の金属により形成される。
注入パイプ102の内部には、給油ガン(図示省略)から供給される油から塵埃等の固形成分を取り除くストレーナ1が設けられる。
以下、ストレーナ1について詳細に説明する。図2は、ストレーナ1の概略を示す斜視図である。図3は、ストレーナ1の概略を示す側面図であり、図4はストレーナ1の概略を示す正面図であり、図5は、ストレーナ1の概略を示す平面図であり、図6は、ストレーナ1の概略を示す底面図である。
ストレーナ1は、主として、有底略円筒形状のストレーナ本体10と、ストレーナ本体10に設けられるロッド21と、ロッドの先端に設けられるフロート22と、を有する。
ストレーナ本体10は、略有底筒形状であり、主として、取付部11と、枠体12と、スクリーン部13と、底面14と、ガイド部15と、を有する。
取付部11は、ストレーナ本体10を注入パイプ102の中空部に設けるのに用いられる。取付部11は、ストレーナ本体10の開口部となる孔11a(図2参照)を有する。
枠体12は、樹脂等により取付部11に一体形成されている。枠体12は、z方向に延びる複数のリブ12aと、周方向に延びる複数のリブ12bと、を有する。
スクリーン部13は、線材を網目状に織った布状の部材(網状体)であり、リブ12aとリブ12bとの間に形成される空間を覆うように設けられる。スクリーン部13は、ナイロン等の樹脂で形成される。枠体12及びスクリーン部13は、ストレーナ本体10の側面17を構成する。スクリーン部13が設けられているため、側面17は油が通過可能である。
側面17(枠体12及びスクリーン部13)は、平面視における形状(z方向に沿ってみたときの形状)が略D字形状である(図5、6参照)。側面17は、略D字形状となるように切り欠かれた切欠部17aと、切欠部17a以外の曲面部17bと、を有する。
図3、4に示すように、底面14は、樹脂等により枠体12に一体形成されている。底面14には、網状体が設けられていないため、油が通過不可能である。
底面14は、略円錐形状の一部を切り取った形状であり、側面17の内側で孔11aに向けて突出しており、略円錐形状の頂点14aが切欠部17aと重なる。図5に示すように、平面視において(+z方向から見て)、頂点14aは切欠部17aの略中央(y方向略中央)に設けられる。また、図3、4に示すように、曲面部17bにおいては、底面14は枠体12の下端と略一致する。言い換えれば、底面14は、切欠部17aに設けられた頂点14aの高さ(z方向の位置)が一番高く、曲面部17bに向けて底面14が徐々に低くなっていく。
そのため、図3、4に示すように、ストレーナ1内部に流入した油は、底面14にぶつかると、曲面部17bのスクリーン部13に誘導され、スクリーン部13から外側に広がるように流出する(図3、4の太矢印参照)。したがって、ストレーナ1内部に流入した油が取付部11の方向に戻らない。
また、底面14の高さは、ストレーナ本体10(側面17)の高さの略1/3である。また、底面14の母線と水平面(xy平面と略平行な面)とのなす角度θは略60度である(図3参照)。底面14の母線と水平面とのなす角度が小さいと、底面14にぶつかった油をスクリーン部13に誘導する効果が小さくなる。また、頂点14aが取付部11に近くなると、頂点14a近傍にぶつかった油が取付部11の方向に戻ってしまうおそれがある。これらの点を考慮し、本実施の形態では底面14の高さをストレーナ本体10の高さの略1/3とし、底面14の母線と水平面とのなす角度を略60度としているが、底面14の形状はこれに限られない。
ガイド部15は、ロッド21の移動方向を規制する部材であり、底面14から−z方向に沿って突出するように延設された2本の棒状体15aを有する。ガイド部15については後に詳述する。
ロッド21は、ストレーナ本体10に隣接して、ストレーナ本体10の長手方向であるz方向に略沿って設けられた略棒状の部材である。ロッド21は、取付部11に形成された孔(図示省略)を貫通する。ロッド21の上端(+z側)には、ロッド21が取付部11の孔から抜けないようにする抜け止め部21aを有する。つまりロッド21は、ストレーナ本体10(ここでは取付部11)に、z方向に沿って移動可能に設けられている。
図5に示すように、ロッド21は、平面視において(z方向に沿ってみたときに)、曲面部17bを延長した円c1と重なる位置かつ切欠部17aに隣接した位置に設けられる。これにより、ストレーナ1が全体として略円筒形状となる。
ロッド21には、溝21b(図3参照)が形成される。溝21bには、液面の位置を表示する表示部23が取り付けられる。表示部23は、ロッド21とは異なる色(たとえば、ロッド21が黒、表示部23が赤)で形成される。
図2〜4に示すように、フロート22は、ロッド21の−z側(底面14側)の先端(下端)に設けられている。フロート22は、略筒状である。フロート22は、油に浮くように、油よりも比重が小さい材料で形成されるか、内部が空洞となるように形成される。本実施の形態では、ロッド21及びフロート22は、ブロー成形により樹脂で一体形成されるが、ロッド21及びフロート22の形態はこれに限られない。
図6に示すように、フロート22は、平面視において、底面14と位置が重なる。また、フロート22は、曲面部17bを延長した円c2の内部に設けられる。これにより、ストレーナ1全体を略円筒形状とし、この略円筒形状からロッド21やフロート22が大きくはみ出ないようにすることができる。また、底面14は油が通過しないため、ストレーナ1に供給された油は底面14に遮られ、直接フロート22に当たらない。したがって、フロート22が、油の流れに妨げられず、液面に追従して上下動する。
ガイド部15の2本の棒状体15aは、フロート22の側面を挟持する。図6に示すように、2本の棒状体15aは、それぞれ対向する突起15bを有する。また、フロート22は、2つの凹部22aを有する。突起15bの先端が凹部22aに当接することで、フロート22、すなわちロッド21のx方向及びy方向の移動が規制され、ロッド21及びフロート22がz方向にのみ移動可能となる。
次に、このように構成されたストレーナ1の機能について、図1を用いて説明する。油は、取付部11側からストレーナ本体10に供給される。油は、略250L/min(リットル/分)の流量で供給される。
給油時は、図1の実線で示すように、タンク本体101に貯留されている油が少なくなっている。したがって、ストレーナ1内部に流入した油は、底面14にぶつかり、その後曲面部17bのスクリーン部13からタンク本体101の内部に流入する。
本実施の形態では、切欠部17aに設けられた頂点14aの高さが一番高く、曲面部17bにおいては底面14が枠体12の下端と略一致するように、底面14が略円錐形状の一部を切り取った形状(つまり、略円錐形状の底面の半径が大きい)で形成されているため、油の流量が250L/minと大きい場合であっても、油が取付部11の方向に押し返されず、スクリーン部13から流出する。このように、底面14を設けることで油の吹き戻しを防止することができる。
給油により油がタンク本体101に貯留され、タンク本体101内の液面高さが高くなると、フロート22が液面に当接する。フロート22は油に浮くため、液面の上昇に伴いフロート22及びロッド21が上昇する(図1矢印参照)。
ロッド21が上昇し始めることで、給油作業者は、タンク本体101の内部に十分な量の油が貯留されたことが分かる。そのまま給油を続けると、ロッド21が上昇を続け、図1の点線で示すように、表示部23が取付部11から上方(+z方向)に突出する。これにより、給油作業者は、タンク本体101内の油が満杯になったことが分かる。このように、タンク本体101内部の液面高さを確認することができる。
フロート22は平面視において底面14と位置が重なり、底面14は油が通過しないため、ストレーナ1に供給された油は直接フロート22に当たらない。したがって、フロート22は、油の流れに妨げられず、液面に追従して上下動する。これにより、液面の検出を正確に、かつ安定して行うことができる。
また、ストレーナ1全体が略円筒形状であり、この略円筒形状からロッド21やフロート22が大きくはみ出ないため、タンク本体101へのストレーナ1の設置に制約がなくなる。さらに、ロッド21が切欠部17aに隣接しているため、ロッド21やフロート22が曲面部17bから流出した油の流れの影響を受けにくい。したがって、液面の検出を正確に、かつ安定して行うことができる。
ロッド21及びフロート22は、ロッド21の+z側の端部近傍(取付部11の部分)及び−z端の端部近傍(フロート22の部分)でストレーナ本体10に保持される。したがって、ロッド21に多少のゆがみが発生していたとしても、ロッド21の上下動時に負荷がかからず、ロッド21の上下動がなめらかである。
このようにしてフロート22が図1の点線で示す状態まで上昇した後、給油作業者が継続して給油作業をすると、液面が底面14より上がり、ストレーナ1内部に流入した油が底面14にぶつからなくなり、油が取付部11の方向に押し返されやすくなる。しかし、底面14より上の部分は、曲面部17bのみでなく、切欠部17aにもスクリーン部13が設けられているため(図2参照)、底面14が設けられている部分よりスクリーン部13から流出する油量が多くなる。したがって、ストレーナ1内部に流入した油が底面14にぶつからなくなっても、油が取付部11の方向に極力押し返されないようにすることができる。
また、底面14より上の部分については、曲面部17bのみでなく、切欠部17aにもスクリーン部13が設けられているため(図2参照)、給油ガンの向きに制約がなくなる。例えば切欠部17a全面にスクリーン部13が設けられておらず、油が通過不可能であった場合には、給油ガンを切欠部17aの方に向けて給油を行うと、油が切欠部17aで跳ね返ってしまうおそれがある。それに対し、本実施の形態では切欠部17aにスクリーン部13が設けられているため、給油作業者は、給油ガンの向きを気にすることなく給油作業を行うことができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、平面視においてフロート22の位置が底面14の位置と重なったが、フロートの配置はこれに限られない。以下、第2の実施の形態にかかるストレーナ2について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分については同一の符号を付し、説明を省略する。
図7は、第2の実施の形態にかかるストレーナ2の概略を示す斜視図である。図8は、ストレーナ2の概略を示す側面図であり、図9は、ストレーナ2の概略を示す平面図であり、図10は、ストレーナ2の概略を示す底面図である。
ストレーナ2は、主として、有底略円筒形状のストレーナ本体10Aと、ストレーナ本体10Aに設けられるロッド21Aと、ロッドの先端に設けられるフロート22Aと、を有する。
ストレーナ本体10Aは、略有底筒形状であり、主として、取付部11と、枠体12Aと、スクリーン部13と、底面14Aと、ガイド部16と、を有する。
枠体12Aは、枠体12と同様、樹脂等により取付部11に一体形成されており、z方向に延びる複数のリブ12cと、周方向に延びる複数のリブ12dと、を有する。リブ12cとリブ12dとの間に形成される空間を覆うように、スクリーン部13が設けられる。
枠体12A及びスクリーン部13は、ストレーナ本体10Aの側面17Aを構成する。側面17A(枠体12A及びスクリーン部13)は、平面視における形状(z方向に沿ってみたときの形状)が略D字形状である(図9、10参照)。側面17Aは、略D字形状となるように切り欠かれた切欠部17cと、切欠部17c以外の曲面部17dと、を有する。
底面14Aは、樹脂等により枠体12Aに一体形成されている。底面14Aは、スクリーン部13を有しないため、油が通過不可能である。底面14Aは、略円錐形状の一部を切り取った形状であり、略円錐形状の頂点14aが切欠部17cと重なる。図9に示すように、平面視において、頂点14aは切欠部17cの略中央(y方向略中央)に設けられる。また、曲面部17dにおいては、底面14Aは枠体12Aの下端と略一致する。言い換えれば、底面14Aは、切欠部17cに設けられた頂点14aの高さが一番高く、曲面部17dに向けて徐々に低くなっていく。底面14Aの母線と水平面とのなす角度θは略60度である(図8参照)。
図7、8に示すように、ロッド21Aは、ロッド21と同様、ストレーナ本体10Aに隣接してz方向に略沿って設けられた略棒状の部材である。ロッド21Aは、ストレーナ本体10Aに、z方向に沿って移動可能に設けられている。ロッド21Aは取付部11に形成された孔(図示省略)を貫通し、ロッド21Aの上端(+z側)には抜け止め部21aを有する。
ロッド21の−z側の先端(下端)には、フロート22Aが設けられている。フロート22Aは、フロート22と同様、略筒状であり、油に浮くように形成される。
図9に示すように、ロッド21Aは、平面視において、曲面部17dを延長した円c3と重なる位置かつ切欠部17cに隣接した位置に設けられる。また、図10に示すように、フロート22Aは、曲面部17dを延長した円c4の内部に設けられる。これによりストレーナ2全体を略円筒形状とし、この略円筒形状からロッド21Aやフロート22Aが大きくはみ出ないようにすることができる。
ロッド21Aの移動方向は、略対向して設けられた2本ガイド部16により規制される。図7、8に示すように、ガイド部16は切欠部17cに設けられる。略対向して設けられた2本ガイド部16は、ロッド21Aがx方向及びy方向に移動しないようにし、ロッド21Aがz方向にのみ移動できるようにする。
次に、このように構成されたストレーナ2の機能について、図8を用いて説明する。給油時にストレーナ2内部に流入した油は、底面14Aにぶつかり、その後曲面部17dのスクリーン部13からタンク本体101の内部に流入する(図8矢印参照)。
本実施の形態では、切欠部17cに設けられた頂点14aの高さが一番高く、曲面部17dにおいては底面14Aが枠体12Aの下端と略一致するように、底面14Aが略円錐形状の一部を切り取った形状(つまり、略円錐形状の底面の半径が大きい)となっているため、油の流量が大きい場合であっても、油が取付部11の方向に押し返されず、スクリーン部13から流出する。このように、底面14Aを設けることで油の吹き戻しを防止することができる。
給油により油がタンク本体101に貯留され、タンク本体101内の液面高さが高くなると、フロート22Aが液面に当接する。フロート22Aは油に浮くため、液面の上昇に伴いフロート22A及びロッド21Aが上昇する。ロッド21Aが上昇し、表示部23が取付部11から上方(+z方向)に突出すると、給油作業者は、タンク本体101内の油が満杯になったことが分かる。このように、タンク本体101内部の液面高さを確認することができる。
フロート22は平面視において底面14の後ろ側(+x側)に設けられており、底面14は油が通過しないため、ストレーナ2に供給された油は直接フロート22Aに当たらない。したがって、フロート22Aが、油の流れに妨げられず、液面に追従して上下動する。また、ストレーナ2全体が略円筒形状であり、この略円筒形状からロッド21Aやフロート22Aがはみ出ないため、タンク本体101へのストレーナ2の設置に制約がなくなる。さらに、ロッド21が切欠部17cに隣接しているため、ロッド21Aやフロート22Aが曲面部17dから流出した油の流れの影響を受けにくい。したがって、液面の検出を正確に、かつ安定して行うことができる。
フロート22Aが一番上まで上昇した後も給油作業者が継続して給油作業をすると、液面が底面14Aより上がり、ストレーナ1内部に流入した油が底面14Aにぶつからなくなり、油が取付部11の方向に押し返されやすくなる。しかし、底面14Aより上の部分は、曲面部17dのみでなく、切欠部17cにもスクリーン部13が設けられているため(図7参照)、底面14Aが設けられている部分よりスクリーン部13から流出する油量が多くなる。したがって、ストレーナ2内部に流入した油が底面14Aにぶつからなくなったとしても、油が取付部11の方向に極力押し返されないようにすることができる。
また、底面14Aより上の部分については、曲面部17dのみでなく、切欠部17cにもスクリーン部13が設けられているため(図7参照)、給油ガンの向きに制約がなくなる。したがって、給油作業者は、給油ガンの向きを気にすることなく給油作業を行うことができる。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。当業者であれば、実施形態の各要素を、適宜、変更、追加、変換等することが可能である。
また、本発明において、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、略円筒形状とは、厳密に円筒形の場合(断面が円形の場合)には限られず、例えば、断面が円形に近い楕円形の場合等を含む概念である。また、例えば、単に円筒形状と表現する場合において、厳密に円筒形状の場合のみでなく、略円筒形状の場合を含むものとする。また、本発明において「近傍」とは、基準となる位置の近くのある範囲(任意に定めることができる)の領域を含むことを意味する。例えば、Aの近傍という場合に、Aの近くのある範囲の領域であって、Aを含んでもいても含んでいなくてもよいことを示す概念である。
1、2 :ストレーナ
10、10A :ストレーナ本体
11 :取付部
11a :孔
12、12A :枠体
12a、12b、12c、12d:リブ
13 :スクリーン部
14、14A :底面
14a :頂点
15、16 :ガイド部
15a :棒状体
15b :突起
17、17A :側面
17a、17c :切欠部
17b、17d :曲面部
21、21A :ロッド
21a :抜け止め部
21b :溝
22、22A :フロート
22a :凹部
23 :表示部
100 :タンク
101 :タンク本体
102 :注入パイプ
102a :先端

Claims (4)

  1. タンク本体に液体を注入する注入口の内部に設けられるストレーナであって、
    網状体が設けられており前記液体が通過可能な側面と、網状体が設けられておらず前記液体が通過不可能な底面と、を有する略有底筒形状のストレーナ本体と、
    前記ストレーナ本体に隣接して、前記ストレーナ本体の長手方向である第1方向に略沿って設けられた略棒状のロッドと、
    前記ロッドが前記第1方向に沿って移動するように前記ロッドの移動方向を規制するガイド部と、
    前記ロッドの前記底面側の先端に設けられたフロートと、
    を備え、
    前記側面は、前記第1方向に沿ってみたときの形状が略D字形状であり、当該略D字形状となるように切り欠かれた切欠部と、前記切欠部以外の曲面部と、を有し、
    前記ロッドは、前記第1方向に沿ってみたときに、前記曲面部を延長した円と重なる位置かつ前記切欠部に隣接した位置に設けられ、
    前記底面は、略円錐形状の一部を切り取った形状であり、前記側面の内側で前記ストレーナ本体の開口部に向けて突出しており、前記略円錐形状の頂点が前記切欠部と重なる
    ことを特徴とするストレーナ。
  2. 請求項1に記載のストレーナであって、
    前記ガイド部は、前記底面から前記第1方向に沿って突出するように延設された2本の棒状体であり、
    前記フロートは、略筒状であり、
    前記2本の棒状体は、前記フロートの両側を挟持し、
    前記フロートは、前記第1方向に沿ってみたときに前記底面と位置が重なる
    ことを特徴とするストレーナ。
  3. 請求項1又は2に記載のストレーナであって、
    前記切欠部の前記底面より上の部分については、網状体が設けられている
    ことを特徴とするストレーナ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のストレーナであって、
    前記底面の母線と水平面とのなす角度は略60度である
    ことを特徴とするストレーナ。
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