JP2019184222A - 塗工装置用乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた乾燥性能を発揮する画期的な塗工装置用乾燥装置を提供する。【解決手段】複数の支承ローラ2の隣り合う二体の支承ローラ2の間に二体のコアンダノズル部3を対向状態に設けて、一方のコアンダノズル部3から送出される熱風により他方のコアンダノズル部3から送出され一方のコアンダノズル部3側に設けられている支承ローラ2へ向かう熱風量を低減するように構成すると共に、各コアンダノズル部3に備えられる熱風流動ガイド板4の上面部に加熱により赤外線を放射する赤外線放射皮膜5を形成して、コアンダノズル部3による加熱作用と赤外線放射皮膜5から放射される赤外線による加熱作用により基材40の上面に塗工された塗工液を乾燥する塗工装置用乾燥装置。【選択図】図1

Description

本発明は、塗工装置により上面に塗工液が塗工されたフィルム状の基材を、熱風が送出される乾燥室内を搬送通過させて、この基材上面に形成される塗工膜を乾燥する塗工装置用乾燥装置に関するものである。
リチウムイオン電池の正極・負極の量産装置として、巻取ロールから引き出したフィルム状の基材(集電体)を、塗工用ノズル部やこれと対向配設される支持ローラ等を備える塗工装置に引き出し搬送し、この塗工装置に備えられる塗工用ノズル部から活物質やバインダー等を含む塗工液を吐出させて、支持ローラで支承されている基材の上面に塗工した後、塗工装置と連設される乾燥装置内を搬送通過させて乾燥し、回収ロールに巻き取るように構成される薄膜塗工乾燥装置が用いられている。
この薄膜塗工乾燥装置をリチウムイオン電池の正極・負極の量産装置として用いる場合、基材に塗工された塗工液を乾燥させる際に、塗工液が塗工される上面側から温風(熱風)により加熱し乾燥すると、バインダーが表面側(上面側)に移動するバインダーマイグレーションが生じ、活物質と集電体との密着性が低下してしまう問題が生じてしまう。
しかしながら、このバインダーマイグレーションを抑制するため、基材の下面側から温風(熱風)により加熱し乾燥した場合は、温風(熱風)の風圧により基材が支承ローラから浮き上がってしまい不安定な状態で搬送され均一に乾燥することができない等の不具合が生じる。また、この温風(熱風)の替わりにIRヒータを用いた場合は、バインダーマイグレーションの問題(密着性低下)の問題は解決されるものの、熱風乾燥に比べてコストアップとなり、また、溶剤系の塗工液を使用する場合の安全対策も必要となる。
そこで、従来、基材の下側にコアンダノズルを有する熱風送出部を配置し、コアンダノズルから送出される熱風によりコアンダ効果を生じさせて、このコアンダ効果により生ずる基材を下方側に引き寄せる作用(吸引作用)により基材の下面側から熱風を送出しても、風圧により基材が支承ローラから浮き上がってしまい安定的に搬送されず均一に乾燥することができない不具合を生じさせることなくバインダーマイグレーションの問題を解決することができるものが提案されている。
リチウムイオン電池は、近年、自動車業界の電気自動車やハイブリッド自動車の増産をはじめとして、様々な業界・分野において需要が高まり、供給側では、この需要の高まりに対応すべく増産対応が急務となっている。
上述したリチウムイオン電池の正極・負極の量産装置である薄膜塗工乾燥装置においても例外なく、電極の生産性(量産性)を向上させることが喫緊の課題となっている。
この薄膜塗工乾燥装置の生産性(量産性)を向上させるためには、塗工装置に連設される乾燥装置の乾燥性能を高めて装置のスループットを向上させる必要がある。
また、このスループット向上策としては、乾燥装置の大型化(乾燥エリアの長尺化)や熱風の温度や風量を上げることが先ず考えられるが、装置の大型化はコストが掛かる上に装置の占有面積が大きくなり容易に実施することができず、また、従来の塗工装置用乾燥装置において熱風の温度や風量を上げた場合、基材の搬送の安定性の低下や、塗工液から発生する蒸発ガスの増加による乾燥の妨げ等の問題が生じる懸念がある。
本発明は、このような現状に鑑みなされたものであり、装置を大型化することなく優れた乾燥性能を発揮する画期的な塗工装置用乾燥装置を提供することを目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
塗工装置20により上面に塗工液が塗工されこの塗工装置20から送出されるフィルム状の基材40を搬送通過させる乾燥室1内に前記基材40を支承搬送する複数の支承ローラ2と、この複数の支承ローラ2により支承搬送される基材40の下側に設けられコアンダ効果が生じるように構成されるコアンダノズル部3と、が備えられていて、前記コアンダノズル部3から送出される熱風をコアンダ効果により該コアンダノズル部3に備えられる熱風流動ガイド板4に沿って流動させることで前記基材40の下側を負圧状態にして前記基材40を下側に引き寄せながら搬送すると共に、前記熱風により前記基材40を下面側から加熱して、前記基材40の上面に塗工された塗工液を乾燥するように構成されている塗工装置用乾燥装置において、前記複数の支承ローラ2の隣り合う二体の支承ローラ2の間に二体の前記コアンダノズル部3が互いに熱風の送出方向が対向する対向状態に設けられていて、一方のコアンダノズル部3から送出される熱風により他方のコアンダノズル部3から送出され前記一方のコアンダノズル部3側に設けられている支承ローラ2へ向かう熱風量を低減するように構成されていると共に、各前記コアンダノズル部3に備えられている前記基材40に対向する前記熱風流動ガイド板4の上面部に前記コアンダノズル部3から送出される熱風による加熱により赤外線を放射する赤外線放射皮膜5が形成されていて、前記コアンダノズル部3から送出される熱風と前記赤外線放射皮膜5から放射される赤外線とにより前記基材40の上面に塗工された塗工液を乾燥するように構成されていることを特徴とする塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記赤外線放射皮膜5は、フッ素樹脂系皮膜であることを特徴とする請求項1記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記基材40に塗工された塗工液から蒸発生成される溶剤蒸気を風出排除するための風出部6が複数備えられていて、この風出部6は、各前記支承ローラ2のほぼ真上に夫々配設されていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記風出部6は、前記基材40と対向する基材対向面部6Aに前記赤外線放射皮膜5が形成されていることを特徴とする請求項3記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記熱風を乾燥室1内から排出するための熱風排気口7を備え、この熱風排気口7は、前記基材40よりも下側に配設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記熱風排気口7は、前記乾燥室1内の前記基材40の搬送方向と直交する方向となる幅方向両側に設けられていることを特徴とする請求項5記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記熱風流動ガイド板4は、角度変更可能に構成されていて、前記コアンダノズル部3から送出される熱風の流動方向を変更できるように構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記コアンダノズル部3は、熱風の送出角度が変更可能なノズル口8を備える構成とされていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、コアンダノズル部から送出される熱風の風量を上げても、基材がバタついたり支承ローラから浮き上がったりすることが無く安定的に搬送することができ、熱風の風量アップによる乾燥性能の向上を図ることができる。
しかも、本発明は、コアンダノズル部の熱風流動ガイド板に形成された赤外線放射皮膜から放射される赤外線の加熱作用により乾燥性能が向上することとなり、コアンダノズル部から送出される熱風による加熱作用と赤外線放射皮膜から放射される赤外線の加熱作用との相乗効果により優れた乾燥性能を発揮し、基材の搬送速度を上げることができ、優れたスループット性能を発揮する画期的な塗工装置用乾燥装置となる。
本実施例を示す概略構成説明図である。 本実施例の塗工装置用乾燥装置の要部を示す説明正断面図である。 本実施例のコアンダノズル部を示す斜視図である。 本実施例のコアンダノズル部のノズル口を示す説明断面図であり、(a)はノズル口の熱風送出角度を45°に設定した状態を示すものであり、(b)はノズル口の熱風送出角度を30°に設定した状態を示すものである。 本実施例のコアンダノズル部の熱風流動ガイド板を示す説明断面図である。 本実施例の塗工装置用乾燥装置の要部を示す説明側断面図である。 本実施例の塗工装置用乾燥装置の要部を示す説明平断面図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
支承ローラ2間に対向状態に設けられた二体(一対)のコアンダノズル部3から送出される各熱風は、コアンダ効果により熱風流動ガイド板4に沿って流動し、この熱風流動ガイド板4に沿って熱風が流動することで、熱風流動ガイド板4の上方で搬送される基材40が下側(熱風側)に引き寄せられる吸引作用が生じる。この吸引作用が生じることにより基材40の下側から熱風を吹き付けても基材40の支承ローラ2からの浮き上がりが生じず安定した支承搬送が行われることとなり、基材40の上面に塗工された塗工液を基材40の下側から加熱して均一に乾燥させることができ、バインダーマイグレーションの問題が解決される。
また、この支承ローラ2間に対向状態に設けられた二体(一対)のコアンダノズル部3の夫々から熱風を送出することで、送出された熱風が対向するもう一方のコアンダノズル部3から送出された熱風と衝突することとなり、この熱風同士が衝突することで互いに一方のコアンダノズル部3から送出され対向するもう一方のコアンダノズル部3の背後に在る支承ローラ2に向かって流動する熱風の量が低減されるので、コアンダノズル部3から送出される熱風の風量を上げても、各支承ローラ2と基材40との境界部への熱風の吹き込みが抑制されて、熱風の吹き込みによる基材40の支承ローラ2からの浮き上がりが防止され、基材40の支承ローラ2に対する密着性が保持され、支承ローラ2による安定的な支承搬送が維持されることとなり、良好な乾燥処理が行われることとなる。
更に、各コアンダノズル部3から送出された熱風が各コアンダノズル部3に備えられている基材40に対向する熱風流動ガイド板4に沿って流動することで、この熱風流動ガイド板4が熱風により加熱され、熱風流動ガイド板4の上面部に形成されている赤外線放射皮膜5から赤外線が放射され、コアンダノズル部3から送出される熱風による加熱作用に、この赤外線放射皮膜5から放射された赤外線による加熱作用が加わり、熱風のみの乾燥に比べて乾燥性能が向上し、乾燥処理時間を短縮することができ、スループットの向上を図ることができる。
このように、本発明は、コアンダノズル部3から送出される熱風の風量を上げても、基材40がバタついたり支承ローラ2から浮き上がったりすることが無く安定的に搬送することができ、熱風の風量アップによる乾燥性能の向上を図ることができ、しかも、コアンダノズル部3の熱風流動ガイド板4に形成された赤外線放射皮膜5から放射される赤外線の加熱作用が加わり、より一層乾燥性能が向上し、乾燥処理時間の短縮化を図ることができ優れたスループット性能を発揮する画期的な塗工装置用乾燥装置となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、本発明の塗工装置用乾燥装置9が組み込まれた薄膜塗工乾燥装置に関するものであり、図示するように塗工液が塗工される前のフィルム状基材40が巻き出される基材巻き出し部30と、この基材巻き出し部30から巻き出された基材40の上面(表面)に塗工液を塗工する塗工装置20と、この塗工装置20に連設され塗工装置20から送出される基材40の上面に塗工装置20により塗工形成された塗工膜を乾燥させるための本発明の塗工装置用乾燥装置9と、この塗工装置用乾燥装置9から送出された基材40を巻き取り回収する基材巻き取り回収部31と、を備える構成とされている。
具体的には、塗工装置20は、基材巻き出し部30から送出される基材40に塗工液と塗工する塗工ノズル部21と、この塗工ノズル部21と対向状態に配置されこの塗工ノズル部21でから吐出される塗工液が塗工される基材40を支持する支持ローラ22と、この支持ローラ22の前後位置に配置される搬送支持ローラ23と、を備え、基材巻き出し部30から引き出したフィルム状の基材40を塗工ノズル部21と対向する支持ローラ22及び搬送支持ローラ23により搬送しながら(送り移動させながら)、塗工ノズル部21から塗工液を吐出して、支持ローラ22により支持されている基材40の上面(表面)に塗工液を塗工して基材40上に塗工膜を形成するように構成されている。
また、塗工装置用乾燥装置9は、前述した塗工装置20の搬送方向下流側に連設され、塗工装置20により塗工処理を終えたフィルム状の基材40を搬送通過させ、この基材40の上面(表面)に形成された塗工膜を乾燥するように構成されている。
具体的には、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、塗工装置20により上面に塗工液が塗工されこの塗工装置20から送出されるフィルム状の基材40を搬送通過させる乾燥室1内を備え、この乾燥室1は、基材40を支承搬送する複数の支承ローラ2と、この複数の支承ローラ2により支承搬送される基材40の下側に設けられコアンダ効果が生じるように構成されるコアンダノズル部3と、基材40に塗工された塗工液から蒸発生成される溶剤蒸気を風出排除するための風出部6と、基材40よりも下側に設けられ乾燥室1内の熱風を外部に排出するための熱風排気口7と、を備える構成とされている。
より具体的には、乾燥室1は、横長箱形に形成される上部開口型の乾燥室本体部1Aと、この乾燥室本体部1Aの上部開口部を開閉自在に閉塞する乾燥室蓋部1Bとからなり、基材40の搬送方向上流側に基材40が搬送導入される搬送導入口10が設けられ、搬送方向下流側に基材40が搬送導出される搬送導出口11が設けられている構成とされている。
また、この乾燥室1(乾燥室本体部1A)の底部側には、この乾燥室1(具体的には、後述するコアンダノズル部3)に熱風を導入する熱風導入路12と、この乾燥室1内に導入された熱風を外部に排気する熱風排気路13とが設けられている。
具体的には、熱風導入路12は、乾燥室本体部1Aの幅方向(基材40の搬送方向と直交する方向)の中央部にこの乾燥室本体部1Aの長手方向(基材40の搬送方向)に向かって延設され、後述するコアンダノズル部3が連設される構成とされている。
より具体的には、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、一本の熱風供給路16が熱風風量調整機構17を介して熱風導入路12に熱風を供給するコアンダノズル用熱風供給路16Aと、後述する風出部6に熱風を導入する上部熱風導入路15に熱風を導入する風出部用熱風供給路16Bに分岐して、夫々に所定量の熱風が供給されるように構成されている。
また、特にこの熱風導入路12側に供給される熱風は、熱風風量調整機構17に制御され、常に一定量の熱風がコアンダノズル部3から送出されるように熱風導入路12内に熱風が供給されるように構成されている。
また、熱風排気路13は、前述の熱風導入路12を挟むようにこの熱風導入路12の両側に沿設状態に延設されていて、各熱風排気路13の上部側には、夫々乾燥室1内と連通する複数の熱風排気口7が設けられている。尚、本実施例は、図示するように、この左右の熱風排気路13を任意の位置で連結して一箇所から外部に排気する構成とされているが、左右の熱風排気路13から夫々、直接、外部に排気する構成としても良い。
また、支承ローラ2は、この乾燥室1の乾燥室本体部1A側に複数設けられており、各支承ローラ2は夫々、乾燥室本体部1Aの幅方向に架設状態で長手方向に向かって水平に並設されモータ等の回転駆動手段により回転自在に設けられている。
また、コアンダノズル部3は、前述の乾燥室1(乾燥室本体部1A)内に並設される複数の支承ローラ2の隣り合う二体の支承ローラ2間に夫々二体ずつ設けられている。
この二体のコアンダノズル部3は、互いに熱風を送出する熱風送出方向が対向する対向状態に設けられていて、具体的には、熱風送出方向が基材40の搬送方向と同方向に向けられた状態で設けられる順方向コアンダノズル部3Aと、熱風送出方向が基材40の搬送方向と逆方向に向けられた状態で設けられる逆方向コアンダノズル部3Bと、を備え、この順方向コアンダノズル部3Aと逆方向コアンダノズル部3Bは、夫々の後方に位置する支承ローラ2に近接状態で配置されている。
即ち、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、この支承ローラ2間に対向状態に設けられた順方向コアンダノズル部3Aと逆方向コアンダノズル部3Bとから送出される熱風を基材40に沿って流動させてこの基材40の下方側に負圧作用を生じさせ、この負圧作用により基材40を下方側に引き寄せる吸引作用を生じさせることで基材40の熱風による浮き上がりを抑制すると共に、この支承ローラ2間に対向状態に設けられた順方向コアンダノズル部3Aから送出される熱風に対して、対向状態に設けられた逆方向コアンダノズル部3Bから送出される熱風を衝突させることで、順方向コアンダノズル部3Aから送出され逆方向コアンダノズル部3Bの背後に在る支承ローラ2に向かって流動する熱風の風量を低減し、逆方向コアンダノズル部3Bから送出される熱風に対して、対向状態に設けられた順方向コアンダノズル部3Aから送出される熱風を衝突させることで、逆方向コアンダノズル部3Bから送出され順方向コアンダノズル部3Aの背後に在る支承ローラ2に向かって流動する熱風の風量を低減して、各支承ローラ2と基材40との境界部への熱風の吹き込みを低減し、熱風の吹き込みによる基材40の支承ローラ2からの浮き上がりを抑制して、コアンダノズル部3から送出される熱風の風量を上げても、基材40が浮き上がらず支承ローラ2に対する密着性が保持され、支承ローラ2による安定的な支承搬送が維持されるように構成されている。
また、本実施例のコアンダノズル部3(順方向コアンダノズル部3A及び逆方向コアンダノズル部3B)について更に具体的に説明すると、本実施例のコアンダノズル部3は、熱風を斜め上方向に向かって送出するノズル口8と、このノズル口8から送出される熱風の流動方向を誘導する熱風流動ガイド板4と、を備え、ノズル口8から120〜150℃程度の熱風を10m/s以上の風速で送出して、コアンダ効果によりこの送出した熱風を熱風流動ガイド板4に沿って流動させることで、この熱風流動ガイド板4の上方で搬送される基材40を下方側(基材40の裏面側)から加熱して上面側に塗工されている塗工液を乾燥するように構成されている。尚、この熱風の温度及び風速の数値設定に関しては、本実施例に記載の数値に限定されるものではなく適宜変更可能なものとする。
また、本実施例のコアンダノズル部3に設けられるノズル口8は、板状の上部ノズル部8Aと下部ノズル部8Bとからなり、熱風の送出角度を変更することができるように構成されている。
具体的には、本実施例のノズル口8は、複数の異なる傾斜角(仰角)に設定される上部ノズル部8Aを備え、傾斜角(仰角)が固定される下部ノズル部8Bに対して、この異なる傾斜角(仰角)に設定される上部ノズル部8Aを選択取り付けすることでノズル口8から送出される熱風の送出角度を変更することができるように構成されている。
即ち、例えば、厚みが薄く(例えば基材40がポリエチレンテレフタレート(PET)の場合で10μm程度)且つ張力が低い(例えば0.5N/cm以下)基材40が用いられる場合、コアンダノズル部3(ノズル口8)から送出される熱風の送出角度が大きいと基材40を吹き上げてしまい搬送の安定性が損なわれる(低下する)おそれがあるので、熱風の送出角度は小さいほうが好ましく、また、例えば、熱風の基材40への熱伝達効率(基材40の加熱効率)を優先する場合は、熱風の送出角度は大きいほうが好ましく、このように乾燥処理条件等により熱風の送出角度を変更できることが好ましく、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、上述のような様々な乾燥処理条件に対応することができるようにノズル口8の熱風送出角度が変更できるように構成されている。
より具体的には、本実施例のノズル口8は、傾斜角(仰角)が20°、30°、45°に設定された三種類の上部ノズル部8Aを備え、この上部ノズル部8Aは、着脱自在な固定部材18(例えばネジやボルト、ナット)により容易に交換できる構成とされ、例えば、熱効率を上げたい場合は、傾斜角45°の上部ノズル部8Aを選択装着し、また、基材40の厚さが薄く張力が低い基材40が用いられる場合は、傾斜角20°の上部ノズル部8Aを選択装着するなど乾燥処理条件等に応じて適宜な上部ノズル部8Aを選択装着することでコアンダノズル部3(ノズル口8)から送出される熱風の送出角度を適宜な角度に設定することができるように構成されている。尚、上記に示した上部ノズル部8A及び下部ノズル部8Bの傾斜角は一例であり、乾燥処理条件等に応じて適宜な傾斜角に変更可能なものとする。
また、本実施例のコアンダノズル部3に設けられる熱風流動ガイド板4は、前述したノズル口8、具体的には、下部ノズル部8Bの先端部に連設される連設ガイド部4Aと、この連設ガイド部4Aの終端部に下り傾斜状態に連設され熱風の流動を下方側へ誘導する下方誘導ガイド部4Bと、この下方誘導ガイド部4Bの終端部に連設され下方誘導ガイド部4Bにより下方側に向かって流動するように誘導される熱風を水平方向又は水平方向よりも上方に向かって流動するように誘導方向を変更する流動方向変更ガイド部4Cとからなり、基材40の搬送方向(乾燥室1の長手方向)に向けて延設されている。
具体的には、熱風流動ガイド板4は、連設ガイド部4A及び下方誘導ガイド部4Bで構成される熱風送出口部側となる長手方向基端部側が上方に凸となる弧状(例えば飛行機の翼のような流線形を呈する形状)に形成され、流動方向変更ガイド部4Cで構成される長手方向反対側の先端部側が、長手方向基端部側からその流れを引き継くようにして下方に凸となる弧状に形成されていて、その全体形状は緩やかなS字曲線形状を呈する形状に形成されている。
即ち、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、この熱風流動ガイド板4を滑らかな曲線形状にすることによって、コアンダノズル部3(コアンダノズル部3のノズル口8)から送出される熱風のコアンダ効果を生じ易くして、熱風をスムーズに熱風流動ガイド板4(具体的には、連設ガイド部4A及び下方誘導ガイド部4B)に沿設流動させると共に、先端部側に流動方向変更ガイド部4Cを備えることで、下方誘導ガイド部4Bにより下方側に向かって流れるように誘導される熱風を、この流動方向変更ガイド部4Cにより水平方向よりも稍上方に向かって流れるように誘導し、この熱風を熱風流動ガイド板4の後半部で水平方向よりも稍上方に向かって流れるように誘導することで、下方誘導ガイド部4Bにより徐々に高められたコアンダ効果を、この流動方向変更ガイド部4Cにより徐々に弱めながら継続させて、基材40に対する下方への吸引力が大きく変化することを抑制して(急に吸引力がなくなることを抑制して)、吸引力と張力とのバランスを維持することで、熱風の風量を上げても吸引力が大きく増加することなく吸引力と張力とのバランスが維持され、基材40のバタつきの発生を可及的に抑制し、基材40を安定的に支承搬送して良好な乾燥処理を行うことができるように構成されている。
また、塗工装置用乾燥装置9においては、熱風流動ガイド板4の傾斜角が、コアンダノズル部3から送出される熱風の風速に適した傾斜角に設定されていないと、基材40に振動(バタつき)が生じ易くなり縦じわが発生する懸念が大きくなる。ゆえに、例えば、熱風の風速が大きい場合は、熱風流動ガイド板4の傾斜角を小さくし、逆に風速が小さい場合は、熱風流動ガイド板4の傾斜角を大きくする必要がある。このように熱風流動ガイド板4の傾斜角は、熱風の風速(風量)に応じた適切な傾斜角に設定される必要があることから、本実施例では、この熱風流動ガイド板4の傾斜角度を自在に調整(変更)することができるように構成されている。
具体的には、本実施例の熱風流動ガイド板4は、連設ガイド部4Aに下方誘導ガイド部4Bが蝶番等の回動連結部材14を介して回動自在に連結されていて、この下方誘導ガイド部4Bを連設ガイド部4Aに対して回動動作させることにより傾斜角θ1を0°(水平状態)〜15°の範囲で変更できるように構成されている。
より具体的には、下方誘導ガイド部4Bは、図示するように、先端部に傾斜角変更用支持部材19が連設されていて、この角度変更用支持部材19の操作により傾斜角θ1を変更することができるように構成されている。
また、この下方誘導ガイド部4Bの先端部に連設される流動方向変更ガイド部4Cは、下方誘導ガイド部4Bに対する傾斜角θ2が0°(水平状態)〜10°となるように設けられており、本実施例では、下方誘導ガイド部4Bに対して3°となるように傾斜角θ2が設定されている。尚、本実施例における流動方向変更ガイド部4Cは、下方誘導ガイド部4Bに対して傾斜角θ2が固定された状態で設けられているが、下方誘導ガイド部4Bの傾斜角θ1の変更に伴い、この流動方向変更ガイド部4Cの傾斜角θ2も変更できるように構成しても良い。
また、本実施例の熱風流動ガイド板4は、加熱により赤外線を放射する赤外線放射皮膜5が形成されている。
具体的には、本実施例の熱風流動ガイド板4は、支承ローラ2に支承搬送される基材40と対向する上面部に、フッ素樹脂系皮膜、具体的には、フッ素及び炭素を主成分とし、更にアルミニウム成分を含有し、120℃以上に加熱されると3〜6μm付近の中波長赤外線を強く放射する黒体とほぼ同程度の赤外線放射性能を有する赤外線放射皮膜5が焼き付けコーティングされている構成とされている。
即ち、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、コアンダノズル部3のノズル口8から熱風を送出すると共に、このノズル口8に連設される熱風流動ガイド板4の上面部に形成されている赤外線放射皮膜5を、このノズル口8から送出される熱風により加熱して赤外線を放射させ、熱風による加熱と、赤外線による加熱の二種類の加熱作用により、熱風のみの場合に比べて乾燥性能を向上させ、乾燥処理時間の短縮化を可能とする構成とされている。
また、本実施例の風出部6は、乾燥室1の乾燥室蓋部1B側の複数個所に設けられており、各風出部6は、コアンダノズル部3から送出される熱風とほぼ同温度の熱風を送出し、この送出する熱風により基材40に塗工された塗工液から蒸発生成される溶剤蒸気を基材上から排除し熱風排気口7へ誘導するように構成されている。
具体的には、本実施例の風出部6は、乾燥室1内に配置される各支承ローラ2のほぼ真上に夫々配設されていて、基材40の搬送方向と同方向に熱風を送出するように構成されている。
より具体的には、本実施例の風出部6は、熱風が送出される送出口6Bが乾燥室1内に配置される各支承ローラ2のほぼ真上に位置するようにして乾燥室蓋部1Bの上部に設けられている上部熱風導入路15に垂下連設されていると共に、支承ローラ2に支承搬送されている基材40と対向する基材対向面部6Aとなる底面部6Aに、前述した熱風流動ガイド板4の上面部に形成されている赤外線放射皮膜5と同様の赤外線放射皮膜5が形成されている。
即ち、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、この風出部6からもコアンダノズル部3と同様に赤外線を放射するように構成されていて、この風出部6から放射される赤外線により基材40の上面側からも適度に加熱し、更に乾燥性能を向上させ、乾燥処理時間の短縮化を可能とする構成とされている。
尚、赤外線放射皮膜5を形成する部位については、前述した熱風流動ガイド板4の上面部と風出部6の底面部に限定されるものではなく、例えば、乾燥室1内において基材40と対向している対向面(上部熱風導入路15の下面や熱風導入路12及び熱風排気路13の上面等)にも赤外線放射皮膜5を形成しても良い。
また、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、この風出部6及びコアンダノズル部3から送出される熱風が、乾燥室本体部1A側に設けられる熱風排気口7を介して熱風排気路13に導入され、この熱風排気路13を通じて外部に排気される構成とされている。
具体的には、コアンダノズル部3から送出される熱風は、熱風流動ガイド板4の沿った流動の後、互いに対向するコアンダノズル部3から送出された熱風と対向間隔の中間地点付近で衝突し、この衝突により合流し乾燥室本体部1Aの底部の幅方向(基材40の搬送方向と直交する方向)の両側に設けられる複数の熱風排気口7に向かって流動し、この熱風排気口7を介して熱風排気路13に導入されるように構成されている。
また、風出部6から送出される熱風は、基材40上に送出された後、基材40の側方側に引き寄せられ、この基材40の側方を通って、基材40の下側に流動し、コアンダノズル部3から送出される熱風と共に熱風排気口7を介して熱風排気路13に導入される構成とされていて、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、この風出部6から送出される熱風の基材40の上側から下側に向かう流動により、基材40上に発生した溶剤蒸気を排除して、基材40上に溶剤蒸気が滞留して乾燥室1内が飽和状態になることを防止し、良好な乾燥が行われるように構成されている。尚、本実施例の塗工装置用乾燥装置9は、図示しないが、熱風排気口7に、この熱風排気口7の開口度を調整し得る開口度調整板が設けられていて、この開口度調整板の位置を移動させて熱風排気口7の開口度を調整することで、熱風の排気速度を調整することができるように構成されている。
また、本実施例は、図示するように、塗工装置用乾燥装置9が複数連設されていて、基材40に形成される塗工膜を段階的に乾燥するように構成されている。
一段目の塗工装置用乾燥装置9、即ち、塗工装置20と連設される塗工装置用乾燥装置9は、コアンダ効果を奏する前述のように構成される塗工装置用乾燥装置9が配置されるが、二段目以降は、一段目と同様の塗工装置用乾燥装置9でも良いし、また、従来のコアンダ効果を奏しないフローティング搬送の熱風乾燥タイプの塗工装置用乾燥装置や、赤外線を発する赤外線ヒータ(IRヒータ)を用いるランプ加熱乾燥タイプの塗工装置用乾燥装置でも良く、その構成は、乾燥処理条件により適宜変更可能なものとする。
以上のように構成される本実施例の作用効果について以下に説明する。
本実施例は、塗工装置用乾燥装置9において、支承ローラ2間に二体のコアンダノズル部3(順方向コアンダノズル部3Aと逆方向コアンダノズル部3B)を対向状態に設けて、夫々から送出される熱風に対して、夫々対向するコアンダノズル部3から送出される熱風を衝突させることで、対向するコアンダノズル部3の背後に在る支承ローラ2に向かって流動する熱風の風量を可及的に低減するように構成されているから、コアンダノズル部3のノズル口8から送出される熱風の風量を上げても、基材40と支承ローラ2との境界部に吹き込む熱風の風量が可及的に低減されて、熱風の吹き込みによる基材40の支承ローラ2からの浮き上がりが生じず、基材40と支承ローラ2との密着性が保持され、基材40が安定的に支承搬送され良好な乾燥処理を行うことができる。
また、本実施例は、基材40に塗工された塗工液から蒸発生成される溶剤蒸気を風出排除するための風出部6を複数備えているから、この風出部6から送出される熱風の流動により基材40上に滞留する溶剤蒸気がこの熱風と共に熱風排気口7へ向かって流動して基材40上から排除され、基材40上に溶剤蒸気が滞留して乾燥室1内が飽和状態になることが防止されて良好な乾燥環境が維持され、しかも、本実施例は、この風出部6が、各支承ローラ2のほぼ真上に夫々配設されているから、支承ローラ2に支承搬送される基材40がこの風出部6から送出される熱風の影響を受けにくく、これにより、熱風を受けたことによる基材40のバタつきが生じず、更に、この風出部6から送出される熱風の熱風排気口7へ向かう流動が、基材40の上面に塗工された塗工液を間接的に乾燥すると共に、基材40の浮き上がりを抑制することとなり、基材40が安定的に支承搬送され良好な乾燥処理を行うことができる。
しかも、本実施例は、この風出部6の底面部とコアンダノズル部3に設けられた熱風流動ガイド板4の上面部に加熱により赤外線を放射する赤外線放射皮膜5が形成されているから、夫々から送出される熱風によりこの赤外線放射皮膜5が加熱され基材40に向かって赤外線が放射され、この赤外線による加熱作用が加わり、より乾燥性能が向上し、乾燥処理時間を短縮することができ、スループットを向上させることができ、また、本実施例は、この赤外線放射皮膜5にフッ素樹脂系皮膜を採用することで、この赤外線放射皮膜5をコーティングした部位の表面が滑らかになり、汚れが付着した際も容易にクリーニングすることができる。
また更に、本実施例は、コアンダノズル部3のノズル口8と熱風流動ガイド板4とが角度変更可能に構成されているから、基材40の厚みや張力等の条件が変更されても、また、コアンダノズル部3から送出される熱風の送出条件(風量や風速等)等の乾燥処理条件が変更されても、変更後の条件に応じてノズル口8の角度、即ち、熱風を送出する熱風送出角度を適正な角度とすることができると共に、このノズル口8から送出される熱風の流動状態を適正な状態に調整することができ、これにより、コアンダノズル部3から送出される熱風の風量(熱風の風速)を変更しても、基材40にバタつきを発生させることなく安定した状態で搬送させることができ、更に、熱風流動ガイド板4の下方誘導ガイド部4Bの傾斜角θ1の調整により基材40に作用する吸引力を容易に調整することも可能となる。
このように、本実施例の塗工装置用乾燥装置9、コアンダノズル部3から送出される熱風の風量を上げても、基材40がバタついたり支承ローラ2から浮き上がったりすることが無く安定的に搬送することができ、熱風の風量アップによる乾燥性能の向上を図ることができ、しかも、コアンダノズル部3の熱風流動ガイド板4に形成された赤外線放射皮膜5から放射される赤外線の加熱作用が加わり、より一層乾燥性能が向上し、乾燥処理時間の短縮化を図ることができ優れたスループット性能を発揮するものであり、この塗工装置用乾燥装置9を備える本実施例をリチウムイオン電池の電極生産用の薄膜塗工乾燥装置に採用することで、リチウムイオン電池の電極の生産性を向上させることができる画期的な薄膜塗工乾燥装置となる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 乾燥室
2 支承ローラ
3 コアンダノズル部
4 熱風流動ガイド板
5 赤外線放射皮膜
6 風出部
6A 基材対向面部
7 熱風排気口
8 ノズル口
20 塗工装置
40 基材

Claims (8)

  1. 塗工装置により上面に塗工液が塗工されこの塗工装置から送出されるフィルム状の基材を搬送通過させる乾燥室内に前記基材を支承搬送する複数の支承ローラと、この複数の支承ローラにより支承搬送される基材の下側に設けられコアンダ効果が生じるように構成されるコアンダノズル部と、が備えられていて、前記コアンダノズル部から送出される熱風をコアンダ効果により該コアンダノズル部に備えられる熱風流動ガイド板に沿って流動させることで前記基材の下側を負圧状態にして前記基材を下側に引き寄せながら搬送すると共に、前記熱風により前記基材を下面側から加熱して、前記基材の上面に塗工された塗工液を乾燥するように構成されている塗工装置用乾燥装置において、前記複数の支承ローラの隣り合う二体の支承ローラの間に二体の前記コアンダノズル部が互いに熱風の送出方向が対向する対向状態に設けられていて、一方のコアンダノズル部から送出される熱風により他方のコアンダノズル部から送出され前記一方のコアンダノズル部側に設けられている支承ローラへ向かう熱風量を低減するように構成されていると共に、各前記コアンダノズル部に備えられている前記基材に対向する前記熱風流動ガイド板の上面部に前記コアンダノズル部から送出される熱風による加熱により赤外線を放射する赤外線放射皮膜が形成されていて、前記コアンダノズル部から送出される熱風と前記赤外線放射皮膜から放射される赤外線とにより前記基材の上面に塗工された塗工液を乾燥するように構成されていることを特徴とする塗工装置用乾燥装置。
  2. 前記赤外線放射皮膜は、フッ素樹脂系皮膜であることを特徴とする請求項1記載の塗工装置用乾燥装置。
  3. 前記基材に塗工された塗工液から蒸発生成される溶剤蒸気を風出排除するための風出部が複数備えられていて、この風出部は、各前記支承ローラのほぼ真上に夫々配設されていることを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置。
  4. 前記風出部は、前記基材と対向する基材対向面部に前記赤外線放射皮膜が形成されていることを特徴とする請求項3記載の塗工装置用乾燥装置。
  5. 前記熱風を乾燥室内から排出するための熱風排気口を備え、この熱風排気口は、前記基材よりも下側に配設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置。
  6. 前記熱風排気口は、前記乾燥室内の前記基材の搬送方向と直交する方向となる幅方向両側に設けられていることを特徴とする請求項5記載の塗工装置用乾燥装置。
  7. 前記熱風流動ガイド板は、角度変更可能に構成されていて、前記コアンダノズル部から送出される熱風の流動方向を変更できるように構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置。
  8. 前記コアンダノズル部は、熱風の送出角度が変更可能なノズル口を備える構成とされていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置。
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