JP2019120466A - 塗工装置用乾燥装置 - Google Patents

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和夫 西澤
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Abstract

【課題】コアンダ効果に利用して基材に形成される塗工膜を乾燥する塗工装置用乾燥装置において、基材のバタつきの発生を抑制し、安定的に乾燥処理を行うことができる塗工装置用乾燥装置を提供することを目的とする。【解決手段】熱風を送出する熱風送出部3に、この熱風送出部3から送出される熱風を水平方向よりも下方に向かって流れるように誘導する下り傾斜ガイド部5Bと、この下り傾斜ガイド部5Bに連設されこの下り傾斜ガイド部5Bにより下方側に向かって流れるように誘導される熱風を水平方向又は水平方向よりも上方に向かって流れるように誘導する流れ方向持ち上げガイド部5Cとを備える熱風誘導板5を設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、塗工装置により上面に塗工液が塗工されたフィルム状の基材を、熱風が送出される乾燥室内を搬送通過させて、この基材上面に形成される塗工膜を乾燥する塗工装置用乾燥装置に関するものである。
リチウムイオン電池の正極・負極の量産装置として、巻取ロールから引き出したフィルム状の基材(集電体)を、塗工用ノズル部やこれと対向配設される支持ローラなどを備える塗工装置に引き出し搬送し、この塗工装置に備えられる塗工用ノズル部から活物質やバインダー等を含む塗工液を吐出させて、支持ローラで支承されている基材の上面に塗工した後、塗工装置と連設される乾燥装置内を搬送通過させて乾燥し、回収ロールに巻き取るように構成される薄膜塗工乾燥装置が用いられている。
この薄膜塗工乾燥装置をリチウムイオン電池の正極・負極の量産装置として用いる場合、基材に塗工された塗工液を乾燥させる際に、塗工液が塗工される上面側から温風(熱風)により加熱し乾燥すると、バインダーが表面側(上面側)に移動するバインダーマイグレーションが生じ、活物質と集電体との密着性が低下してしまう問題が生じてしまう。
しかしながら、このバインダーマイグレーションを抑制するため、基材の下面側から温風(熱風)により加熱し乾燥した場合は、温風(熱風)の風圧により基材が支承ローラから浮き上がってしまい不安定な状態で搬送され均一に乾燥することができないなどの不具合が生じる。また、この温風(熱風)の替わりにIRヒータを用いた場合は、バインダーマイグレーションの問題(密着性低下)の問題は解決されるものの、熱風乾燥に比べてコストアップとなり、また、溶剤系の塗工液を使用する場合の安全対策も必要となる。
そこで、従来、特許文献1に示すような、基材の下側にコアンダノズルを有する熱風送出部を配置し、コアンダノズルから送出される熱風によりコアンダ効果(基材の下側を負圧にして基材を下方側に引き寄せる作用)を生じさせて、基材の下面側から熱風を送出しても、風圧により基材が支承ローラから浮き上がってしまい安定的に搬送されず均一に乾燥することができない不具合を生じさせることなくバインダーマイグレーションの問題を解決することができるものが提案されている。
特開平7−294123号公報
ところで、薄膜塗工乾燥装置を用いたリチウムイオン電池の電極生産における生産性(量産性)を上げるには、塗工装置に連設される乾燥装置の乾燥能力を高めて搬送スピードを上げること(スループットの向上)が望ましいとされている。
この乾燥能力の向上策としては、熱風の風量を上げることが最も容易な策であるが、コアンダ効果によって基材を吸引してこの基材の浮き上がりを抑制しながら乾燥する場合、このコアンダ効果によって基材に作用する吸引力と、搬送のために基材にかかる張力とのバランスが重要であり、この吸引力と張力のバランスが崩れると、基材にバタつきが生じ、搬送が安定せず均一な乾燥ができずに乾燥ムラが生じて製品不具合が生じる懸念があるために、安易に上記の策を実施することができず、この特許文献1に示す乾燥装置も、前述の同様の懸念を有するものであった。
本発明は、このような現状に鑑みなされたもので、コアンダ効果によって基材を吸引してこの基材の浮き上がりを抑制しながら基材の上面に形成される塗工膜を乾燥する塗工装置用乾燥装置において、熱風の風量を上げることで吸引力が強まったり基材にかかる張力が強くなっても、吸引力と張力とのバランスが維持され、基材のバタつきが生じず、安定的に支承搬送され良好な乾燥処理を行うことができる塗工装置用乾燥装置を提供することを目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
塗工装置20により上面に塗工液が塗工されこの塗工装置20より送出されるフィルム状の基材1を支承する支承ローラ2と、この支承ローラ2に支承される前記基材1の下方側に設けられ、前記基材1の搬送方向に傾斜し斜め上方向に向けて熱風を送出する熱風送出口3Aがコアンダノズルに形成される熱風送出部3と、この熱風送出部3から送出される熱風を外部に排出する熱風排出部4とを備え、前記支承ローラ2に支承されながら搬送される前記基材1を、前記熱風送出部3から送出される熱風により下面側から加熱して、この基材1の上面に塗工されている塗工液を乾燥させるように構成される塗工装置用乾燥装置において、前記熱風送出部3から送出される熱風の流れを誘導する熱風誘導板5が、前記熱風送出部3と共に前記基材1の下方側に設けられていて、この熱風誘導板5は、前記熱風送出部3から送出された熱風を水平方向よりも下方に向かって流れるように誘導する下り傾斜ガイド部5Bと、この下り傾斜ガイド部5Bに連設されこの下り傾斜ガイド部5Bにより下方側に向かって流れるように誘導される熱風を水平方向又は水平方向よりも上方に向かって流れるように誘導する流れ方向持ち上げガイド部5Cとを備えることを特徴とする塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記熱風誘導板5は、前記熱風送出口3Aの先端部に連設され、前記基材1の搬送方向に向けて延設されていることを特徴とする請求項1記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記熱風誘導板5は、前記熱風送出口3Aの先端部に連設されこの熱風送出口3Aから送出される熱風を前記基材1の搬送方向に向かって流れるように誘導する送出方向ガイド部5Aの終端部に前記下り傾斜ガイド部5Bが連設され、この下り傾斜ガイド部5Bの終端部に前記流れ方向持ち上げガイド部5Cが連設されて成る構成とされることを特徴とする請求項2記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記熱風送出口3A及び前記熱風誘導板5は、前記基材1と略同等の幅寸法を有し、前記基材1の搬送方向に複数並設される支承ローラ2と支承ローラ2との間の略中間位置に設けられると共に、前記基材1に近接状態に設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記下り傾斜ガイド部5Bの傾斜角は、水平方向に対して2〜10°に設定されており、前記流れ方向持ち上げガイド部5Cの傾斜角は、水平方向に対して0〜10°に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記熱風送出部3から送出される熱風よりも温度の低い温風を送出する温風送出部6を備え、この温風送出部6は、前記基材1の上方に配設されて、前記基材1の表面に向かって前記温風を送出するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
また、前記熱風誘導板5は、熱風送出部側となる長手方向基端部側が上方に凸となる弧状に形成され、反対側の長手方向先端部側が下方に凸となる弧状に形成される緩やかなS字曲線形状を呈する形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、コアンダ効果によって基材を吸引してこの基材の浮き上がりを抑制しながら基材の上面に形成される塗工膜を下面側から熱風乾燥することができる。
しかも、本発明は、熱風の風量を上げることで吸引力が強まったり基材にかかる張力が強くなっても、吸引力と張力とのバランスが維持され、基材のバタつきが生じにくく、基材を安定的に支承搬送して良好な乾燥処理を行うことができる。
これにより、風量を上げて乾燥能力を高めて搬送スピードを上げることが可能となり、例えば、リチウムイオン電池の電極生産用の薄膜塗工乾燥装置に採用することで、リチウムイオン電池の電極の生産性を向上させることができる画期的な塗工装置用乾燥装置となる。
本実施例を示す概略構成説明図である。 本実施例の塗工装置用乾燥装置の要部を示す説明正断面図である。 本実施例の熱風送出部を示す斜視図である。 本実施例の熱風誘導板の要部を示す説明正断面図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
本発明は、熱風送出部3の熱風送出口3Aから送出される熱風が、コアンダ効果によりこの熱風送出部3と共に基材1の下方側に設けられた熱風誘導板5に沿って流動し、この熱風が熱風誘導板5に沿って流動することで基材1の下面側が負圧状態になって、基材1を下方側に引き寄せる吸引力が基材1に対して生じ、これにより、基材1の下方側から基材1に向けて熱風を送出しても基材1が浮き上がらず、支承ローラ2に支承される良好な搬送状態が維持される。
ゆえに、本発明は、塗工装置20の搬送下流側に設けられ、この塗工装置20による塗工処理を終え上面に塗工膜が形成された状態で搬送(送り移動)される基材1を下面側から支承ローラ2で支承しながら、基材1の下方側に設置される熱風送出部3から熱風を送出して、この熱風で基材1の下面側を加熱して、基材1の上面に形成された塗工膜を内側(基材側)から乾燥することができ、これにより、例えば、リチウムイオン電池の電極を生産する薄膜塗工乾燥装置に採用した場合、塗工膜中のバインダーが塗工膜表面へ移動するバインダーマイグレーションが抑制され、塗工膜と集電体となる基材1との密着性の低下を生じさせることなく良好に塗工膜を乾燥させることができ、また、熱風乾燥のため、コストアップにもならない。
更に、本発明の熱風誘導板5は、熱風送出部3から送出された熱風を水平方向よりも下方に向かって流れるように誘導する下り傾斜ガイド部5Bのあとに、この下り傾斜ガイド部5Bにより下方側に向かって流れるように誘導される熱風を水平方向又は水平方向よりも上方に向かって流れるように誘導する流れ方向持ち上げガイド部5Cが連設される構成とされているから、下り傾斜ガイド部5Bにより徐々に高められたコアンダ効果が、この流れ方向持ち上げガイド部5Cにより徐々に弱まりながら継続することとなり、これにより、熱風誘導板5の後半部において、コアンダ効果によって生ずる基材1に対する吸引力と、基材1にかかる張力が急激に減少することが抑制され、吸引力と張力とのバランスが維持されることとなる。
即ち、流れ方向持ち上げガイド部5Cが無い場合、下り傾斜ガイド部5Bにより徐々に高められたコアンダ効果が唐突になくなり張力とのバランスが崩れ、また、下り傾斜ガイド部5Bを延長した場合や風量を上げた場合は、この下り傾斜ガイド部5Bの後半部分でコアンダ効果が大きくなり張力とのバランスが崩れるが、本発明のように、下り傾斜ガイド部5Bに流れ方向持ち上げガイド部5Cを連設することで、この流れ方向持ち上げガイド部5Cでコアンダ効果が徐々に弱められ、コアンダ効果による基材1に対する下方への吸引力が大きく変化することが抑制されて、吸引力と張力とのバランスが維持されることとなり、ゆえに、例えば、熱風の風量を上げても、この熱風誘導板5の後半部に位置する流れ方向持ち上げガイド部5Cのコアンダ効果抑制効果により吸引力が大きくなることが抑制され、吸引力と張力とのバランスが維持されることで、基材1のバタつきが生じにくくなり、基材1が安定的に支承搬送され良好な乾燥処理を行うことができる。
このように、本発明は、コアンダ効果によって基材1を吸引してこの基材1の浮き上がりを抑制しながら基材1の上面に形成される塗工膜を下面側から熱風乾燥することができ、しかも、熱風の風量を上げることで吸引力が強まったり基材1にかかる張力が強くなっても、吸引力と張力とのバランスが維持され、基材1のバタつきが生じにくく、基材1を安定的に支承搬送して良好な乾燥処理を行うことができ、これにより、風量を上げて乾燥能力を高めて搬送スピードを上げることが可能となり、例えば、リチウムイオン電池の電極生産用の薄膜塗工乾燥装置に採用することで、リチウムイオン電池の電極の生産性を向上させることができる画期的な塗工装置用乾燥装置となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、本発明の塗工装置用乾燥装置10が組み込まれた薄膜塗工乾燥装置に関するものである。
具体的には、本実施例は、図示するように、塗工液が塗工される前のフィルム状基材1が巻き出される基材巻き出し部30と、この基材巻き出し部30から巻き出された基材1の上面(表面)に塗工液を塗工する塗工装置20と、この塗工装置20に連設され塗工装置20から送出される基材1の上面に塗工装置により塗工形成された塗工膜を乾燥させるための塗工装置用乾燥装置10と、この塗工装置用乾燥装置10から送出された基材1を巻き取り回収する基材巻き取り回収部31とを備える薄膜塗工乾燥装置である。
以下、本実施例に係る構成各部について詳述する。
本実施例の塗工装置20は、基材巻き出し部30から送出される基材1に塗工液と塗工する塗工ノズル部21と、この塗工ノズル部21と対向状態に配置されこの塗工ノズル部21でから吐出される塗工液が塗工される基材1を支持する支持ローラ22と、この支持ローラ22の前後位置に配置される搬送支持ローラ23とを備え、基材巻き出し部30から引き出したフィルム状の基材1を塗工ノズル部21と対向する支持ローラ22及び搬送支持ローラ23により搬送しながら(送り移動させながら)、塗工ノズル部21から塗工液を吐出して、支持ローラ22により支持されている基材1の上面(表面)に塗工液を塗工して基材1上に塗工膜を形成するように構成されている。
また、本実施例の塗工装置用乾燥装置10は、前述した塗工装置20の搬送下流側に連設され、塗工装置20により塗工処理を終えたフィルム状の基材1を搬送通過させ、この基材1の上面(表面)に形成された塗工膜を乾燥させる構成とされている。
具体的には、塗工装置20により上面に塗工膜が形成された状態でこの塗工装置20より送出されるフィルム状の基材1を支承する支承ローラ2と、この支承ローラ2に支承される基材1の下方側に設けられ、基材1の搬送方向に傾斜し斜め上方向に向けて熱風を送出する熱風送出口3Aがコアンダノズルに形成される熱風送出部3と、この熱風送出部3から送出される熱風を外部に排出する熱風排出部4と、基材1の上方に配設されてこの基材1の表面に向かって温風を送出する温風送出部6とを備え、支承ローラ2に支承されながら搬送される基材1を熱風送出部3から送出される熱風により下面側から加熱すると共に、温風送出部6から送出される温風により上面側から加熱して、この基材1の上面に塗工形成された塗工膜を乾燥させる構成とされている。
より具体的には、本実施例の塗工装置用乾燥装置10は、上部及び下部に夫々熱風排出部4が設けられ箱状に形成される本体部7内に、複数の支承ローラ2が基材1の搬送方向に等間隔で並設され、この支承ローラ2に支承される基材1の上方側に複数の温風送出部6が配置され、下方側に複数の熱風送出部3が配置される構成とされている。
更に説明すると、本実施例の支承ローラ2は、本体部7の幅方向に架設され、モータ等の回転駆動手段により回転自在に構成されている。
また、本実施例の熱風送出部3は、基材1と略同等の幅寸法に設定され、基材1の搬送方向に傾斜し斜め上方向に向けて熱風を送出するコアンダノズルに形成される熱風送出口3Aを有すると共に、この熱風送出口3Aと同様、基材1と略同等の幅寸法に設定され、熱風送出口3Aから送出される熱風の流れを誘導する熱風誘導板5を有し、基材1の搬送方向に複数並設される支承ローラ2と支承ローラ2との間の略中間位置に、基材1の下面(裏面)に対して近接状態に設けられている。
具体的には、本実施例の熱風送出口3Aは、熱風送出口3Aが、幅6mm程度の45°左上向きに傾斜するコアンダノズルに形成され、また、この熱風送出口3Aからは、120〜150℃程度の熱風が10m/s以上の風速で送出される構成とされている。尚、この熱風の温度及び風速の設定に関しては、前記数値に限定されるものではなく、適宜変更可能なものとする。
また、本実施例の熱風誘導板5は、熱風送出口3Aから送出された熱風を水平方向よりも下方に向かって流れるように誘導する下り傾斜ガイド部5Bと、この下り傾斜ガイド部5Bに連設されこの下り傾斜ガイド部5Bにより下方側に向かって流れるように誘導される熱風を水平方向又は水平方向よりも上方に向かって流れるように誘導する流れ方向持ち上げガイド部5Cとを備え、熱風送出口3Aの先端部に連設され、基材1の搬送方向に向けて延設される構成とされている。
具体的には、本実施例の熱風誘導板5は、前述した下り傾斜ガイド部5B及び流れ方向持ち上げガイド部5Cと共に、熱風送出口3Aの先端部に連設されこの熱風送出口3Aから送出される熱風を基材1の搬送方向に向かって流れるように誘導する送出方向ガイド部5Aを有し、この送出方向ガイド部5Aの終端部に前記下り傾斜ガイド部5Bが連設され、この下り傾斜ガイド部5Bの終端部に前記流れ方向持ち上げガイド部5Cが連設されてなる構成とされている。
より具体的には、本実施例の熱風誘導板5は、送出方向ガイド部5A、下り傾斜ガイド部5B及び流れ方向持ち上げガイド部5Cが一枚の板状部材により一体に形成されると共に、送出方向ガイド部5A及び下り傾斜ガイド部5Bで構成される熱風送出部側となる長手方向基端部側が上方に凸となる弧状(例えば飛行機の翼のような流線形を呈する形状)に形成され、流れ方向持ち上げガイド部5Cで構成される長手方向反対側の先端部側が、この長手方向基端部側からその流れを引き継くようにして下方に凸となる弧状に形成されていて、全体形状が緩やかなS字曲線形状を呈する形状に形成されている。
更に説明すると、熱風誘導板5の下り傾斜ガイド部5Bの傾斜角θ1は、水平方向に対して約2〜10°が好ましく、流れ方向持ち上げガイド部5Cの傾斜角θ2は、水平方向に対して約0〜10°が好ましく、本実施例では、下り傾斜ガイド部5Bの傾斜角θ1が5°に設定され、また、流れ方向持ち上げガイド部5Cの傾斜角θ2が3°に設定されている。また、本実施例は、熱風送出口3Aから送出される熱風の風速が30〜40m/sに設定されている。尚、図中符号8は、熱風送出部3に熱風を導入する熱風導入管部である。
また、本実施例の温風送出部6は、支承ローラ2で支承される基材1の上方に、基材1の搬送方向に並設され、下方に位置する前記基材1の上面(表面)に向かって、熱風送出部3から送出される熱風よりも温度の低い温風を送出するように構成されている。
具体的には、本実施例の温風送出部6は、本体部7内に複数(本実施例では二つ)設けられ、40℃程度の温風を微風で送出するように構成されている。尚、この温風の温度及び風速(風の強さ)の設定に関しては、前記数値に限定されるものではなく、適宜変更可能なものとする。
また、本実施例は、図示するように、塗工装置用乾燥装置10が複数連設されていて、基材1に形成される塗工膜を段階的に乾燥するように構成されている。
一段目の塗工装置用乾燥装置10、即ち、塗工装置20と連設される塗工装置用乾燥装置10は、コアンダ効果を奏する前述のように構成される塗工装置用乾燥装置10が配置されるが、二段目以降は、一段目と同様の塗工装置用乾燥装置でも良いし、また、従来のコアンダ効果を奏しないフローティング搬送の熱風乾燥タイプの塗工装置用乾燥装置や、赤外線を発する赤外線ヒータ(IRヒータ)を用いるランプ加熱乾燥タイプの塗工装置用乾燥装置でも良く、その構成は、乾燥処理条件により適宜変更可能なものとする。
以上のように構成される本実施例の作用効果について以下に説明する。
本実施例は、塗工装置用乾燥装置10の熱風送出部3のコアンダノズルに構成される熱風送出口3Aに、上方に凸となる弧状、具体的には、飛行機の翼のような流線形状に形成される送出方向ガイド部5A及び下り傾斜ガイド部5Bが連設されているから、これらにより熱風送出口3Aから送出される熱風に対してコアンダ効果が生じ、この熱風送出口3Aから送出される熱風がこの送出方向ガイド部5A及び下り傾斜ガイド部5Bに沿って流動することとなり、この熱風が送出方向ガイド部5A及び下り傾斜ガイド部5Bに沿って流動することで、この熱風が流動する基材1の下面側が負圧状態になって、基材1を下方側に引き寄せる吸引力が基材1に対して生じ、この吸引力により基材1の下方側から基材1に向けて熱風を送出しても基材1が浮き上がらないので、基材1が支承ローラ2に支承される良好な搬送状態を維持しながら、基材1の上面に形成される塗工膜を基材1の下方側より熱風により乾燥することができ、これにより、例えば、本実施例をリチウムイオン電池の電極を生産する薄膜塗工乾燥装置に採用した場合、塗工膜中のバインダーが塗工膜表面へ移動するバインダーマイグレーションが抑制され、塗工膜と集電体となる基材1との密着性の低下を生じさせることなく良好に塗工膜を乾燥させることができる。
しかも、本実施例は、このコアンダ効果を生じさせる熱風誘導板5(送出方向ガイド部5A及び下り傾斜ガイド部5B)の先端部側に流れ方向持ち上げガイド部5Cが設けられていて、下り傾斜ガイド部5Bにより下方側に向かって流れるように誘導される熱風が、この流れ方向持ち上げガイド部5Cにより水平方向よりも稍上方に向かって流れるように誘導されることとなり、この熱風が熱風誘導板5の後半部で水平方向よりも稍上方に向かって流れるように誘導されることで、下り傾斜ガイド部5Bにより徐々に高められたコアンダ効果が、この流れ方向持ち上げガイド部5Cにより徐々に弱められながら継続することとなり、これにより、コアンダ効果による基材1に対する下方への吸引力が大きく変化することが抑制されて(急に吸引力がなくなることが抑制されて)、吸引力と張力とのバランスが維持されることとなり、例えば、熱風の風量を上げても、この熱風誘導板5の後半部に位置する流れ方向持ち上げガイド部5Cのコアンダ効果抑制効果により吸引力が大きくなることが抑制され、吸引力と張力とのバランスが維持されることで、基材1のバタつきが生じにくくなり、基材1が安定的に支承搬送され良好な乾燥処理を行うことができる。
このように、本実施例は、コアンダ効果によって基材1を吸引してこの基材1の浮き上がりを抑制しながら基材1の上面に形成される塗工膜を下面側から熱風乾燥することができ、しかも、熱風の風量を上げることで吸引力が強まったり基材1にかかる張力が強くなっても、吸引力と張力とのバランスが維持され、基材1のバタつきが生じにくく、基材1を安定的に支承搬送して良好な乾燥処理を行うことができることとなり、これにより、風量を上げて乾燥能力を高めて搬送スピードを上げることが可能となり、例えば、リチウムイオン電池の電極生産用の薄膜塗工乾燥装置に採用することで、リチウムイオン電池の電極の生産性を向上させることができる画期的な塗工装置用乾燥装置となる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 基材
2 支承ローラ
3 熱風送出部
3A 熱風送出口
4 熱風排出部
5 熱風誘導板
5A 送出方向ガイド部
5B 下り傾斜ガイド部
5C 流れ方向持ち上げガイド部
6 温風送出部
20 塗工装置

Claims (7)

  1. 塗工装置により上面に塗工液が塗工されこの塗工装置より送出されるフィルム状の基材を支承する支承ローラと、この支承ローラに支承される前記基材の下方側に設けられ、前記基材の搬送方向に傾斜し斜め上方向に向けて熱風を送出する熱風送出口がコアンダノズルに形成される熱風送出部と、この熱風送出部から送出される熱風を外部に排出する熱風排出部とを備え、前記支承ローラに支承されながら搬送される前記基材を、前記熱風送出部から送出される熱風により下面側から加熱して、この基材の上面に塗工されている塗工液を乾燥させるように構成される塗工装置用乾燥装置において、前記熱風送出部から送出される熱風の流れを誘導する熱風誘導板が、前記熱風送出部と共に前記基材の下方側に設けられていて、この熱風誘導板は、前記熱風送出部から送出された熱風を水平方向よりも下方に向かって流れるように誘導する下り傾斜ガイド部と、この下り傾斜ガイド部に連設されこの下り傾斜ガイド部により下方側に向かって流れるように誘導される熱風を水平方向又は水平方向よりも上方に向かって流れるように誘導する流れ方向持ち上げガイド部とを備えることを特徴とする塗工装置用乾燥装置。
  2. 前記熱風誘導板は、前記熱風送出口の先端部に連設され、前記基材の搬送方向に向けて延設されていることを特徴とする請求項1記載の塗工装置用乾燥装置。
  3. 前記熱風誘導板は、前記熱風送出口の先端部に連設されこの熱風送出口から送出される熱風を前記基材の搬送方向に向かって流れるように誘導する送出方向ガイド部の終端部に前記下り傾斜ガイド部が連設され、この下り傾斜ガイド部の終端部に前記流れ方向持ち上げガイド部が連設されて成る構成とされることを特徴とする請求項2記載の塗工装置用乾燥装置。
  4. 前記熱風送出口及び前記熱風誘導板は、前記基材と略同等の幅寸法を有し、前記基材の搬送方向に複数並設される支承ローラと支承ローラとの間の略中間位置に設けられると共に、前記基材に近接状態に設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置。
  5. 前記下り傾斜ガイド部の傾斜角は、水平方向に対して2〜10°に設定されており、前記流れ方向持ち上げガイド部の傾斜角は、水平方向に対して0〜10°に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置。
  6. 前記熱風送出部から送出される熱風よりも温度の低い温風を送出する温風送出部を備え、この温風送出部は、前記基材の上方に配設されて、前記基材の表面に向かって前記温風を送出するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置。
  7. 前記熱風誘導板は、熱風送出部側となる長手方向基端部側が上方に凸となる弧状に形成され、反対側の長手方向先端部側が下方に凸となる弧状に形成される緩やかなS字曲線形状を呈する形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗工装置用乾燥装置。
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