JP2012107792A - ウエブの塗工液乾燥装置 - Google Patents

ウエブの塗工液乾燥装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012107792A
JP2012107792A JP2010255931A JP2010255931A JP2012107792A JP 2012107792 A JP2012107792 A JP 2012107792A JP 2010255931 A JP2010255931 A JP 2010255931A JP 2010255931 A JP2010255931 A JP 2010255931A JP 2012107792 A JP2012107792 A JP 2012107792A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
web
furnace body
coating liquid
air
furnace
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010255931A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Takizawa
貴博 滝澤
Hiroshi Onaka
博 大仲
Naoya Ryoki
直矢 領木
Shoichi Matsuo
正一 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010255931A priority Critical patent/JP2012107792A/ja
Publication of JP2012107792A publication Critical patent/JP2012107792A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】設置面積が小さく、炉長が短く、且つより安定した制御を行うことが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供すること。
【解決手段】ウエブ2を浮上させた状態で搬送し乾燥する乾燥装置であって、ウエブ2が搬入される入口10aと、ウエブ2が搬出される出口11aとを有し、ウエブ2を、入口10aから出口11aに向かって、その長手方向に沿って水平な第1方向に搬送する第1炉体1aと、ウエブが搬入される入口10bと、ウエブ2が排出される出口11bとを有し、入口10bから出口11bに向かって、ウエブ2を、第1方向と逆の第2方向に搬送する第2炉体1bと、出口11aから入口10bへとウエブ2を案内するローラ3b、3cと、を少なくとも備えた、ウエブの塗工液乾燥装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウエブの塗工液乾燥装置に関する。
紙、フィルム、金属箔等からなるウエブの上に形成された塗膜を、気体で乾燥もしくは熱処理する場合、一般に、ウエブの搬送方向にウエブの両面を挟むようにノズルを配置し、そのノズルからウエブに向かって噴出する気体によってウエブを搬送方向に連続して浮上させて搬送する無接触(浮上)搬送装置を用いた乾燥方法がよく用いられていた。例えば、ウエブに熱風を噴射するノズルを上下交互の千鳥状に、かつ装置本体の全長に亘って列設し、搬送と同時に乾燥が行われていた。
図10は従来のウエブの塗工液乾燥装置の炉体の側面構成図である。図11は従来のウエブの塗工液乾燥装置の炉体の平面構成図である。
この乾燥装置は、紙、フィルム、金属箔(アルミニウム、銅)、布帛などのウエブ2を例えば風速5m/秒から30m/秒の熱風で加熱させるものである。
この乾燥装置の炉体1の部分には、ウエブ搬送路28を搬送方向に沿って貫通させた乾燥室11と、乾燥室11内のウエブ搬送路28に向かって熱風を噴出する上方および下方のノズル16群と、上下両方のノズル16群とファン10の供給口とを連通するダクトからなる送風ダクト15と、上下両方のノズル16群から噴出した熱風をファン10の排気口に導くように乾燥室11内に形成した還流ダクト23と、送風ダクト15の途中に配置したヒータ24およびフィルタ25が設けられている。
そして、ヒータ24によって加熱された熱風は、フィルタ25を経て送風ダクト15に送られる。送風ダクト15からノズル16を経てウエブ2に吹き付けられた熱風は、ウエブ2と各ノズル16の上面との間の空間に周囲とは若干高い圧力領域を作ることで、ウエブ2がノズル16から浮上した状態を作り、同時に熱によりウエブ2の両面が加熱、及び乾燥される。こうして乾燥が終了し乾燥室11へ流れ出た熱風は再び還流ダクト23を経てファン10に排気されて循環する。
また、一部の不要な熱風を炉外環境に拡散することがないように、ファン10以外の別の排気ファン(ここでは図示せず)によって、炉内の空気が排気される。この時の炉外の圧力(大気圧)をP、炉内の圧力をPとすると、P>Pとなるように排気路に備えられたダンパーなどを調整して、差圧を10Pa程度に設定することが一般的である。この排気によって炉内の気体が不足する分は炉外から補われるが、循環エアに合流させる前にヒータ24により所定の温度まで加熱される。
又、図11に示すように、上下両方のノズル16群の各々は、前後方向に長い箱状の分配ダクト27に、ウエブの幅方向に長い複数のノズル16を適宜間隔で取り付けたものである。上記送風ダクト15は、ファン10の吐き出し口から延び、途中から分岐して上下の分配ダクト27に連通している。ここでファン10とヒータ24、フィルタ25などの大型機器類は送風ダクト15内の熱風の流れに対して直列に配置する必要がある。この例では熱風をウエブ2に供給する給気系のダクト(分配ダクト27)と、排気後の熱風を再度準備する循環系のダクト(還流ダクト23、送風ダクト15)とをウエブ2の搬送方向に対して並列に配置し、乾燥〜排気〜循環〜乾燥という熱風の一連の流れがループ状になるよう構成している。このため、還流ダクト23の排気口23aと分配ダクト27の取り入れ口27aは炉内でお互い反対側に位置している。
送風ダクト15は終端で経路を分岐し、それぞれ上下の分配ダクト27に熱風を案内する。この時、熱風は分配ダクト27の端部から流入することになるので、熱風は送風ダクト15と分配ダクト27の接続部である取り入れ口27a(ファン10から遠い方)から順にノズル16に送られていく。
そして、分配ダクト27に取り付けられた各ノズル16からウエブ2に吹き付けられた熱風は、ウエブ2をノズル16から浮上させると同時にウエブ2の両面を加熱する。この例においてはノズル16や各ダクト(送風ダクト15、還流ダクト23、分配ダクト27)、ファン10などは全て乾燥室11の中に収納する形で構成されている。
図12は従来のウエブの塗工液乾燥装置の正面構成図である。
乾燥装置は前記のような構成を持つ複数の炉体1を、ウエブ2の搬送方向に直列に接続することによって構成されている。実際の量産設備は対象物や乾燥度合いにより異なるが、長いものでは炉の全長が数十mに達するものもある。炉外からの入口と、炉外への出口の2箇所には、ウエブ2を機械的に支持するためのローラ3が取り付けられている。ウエブ2の浮上と乾燥の役割を熱風が受け持ち、ウエブ2の送りの役割は、巻き取りロール(図示せず)に巻き取るなどの機械的な手段によって受け持たれている。
巻き出しから巻取りまでの距離が長い場合は、ウエブ2の途中を2つのロール(ニップロール6)で挟み込み、張力計5でモータなどの駆動力を調整しながら片方のロールを回転させることで送る方式が広く採用されている。なお、ニップロール6は所定の圧力で2つのロールで挟み込んでもロール表面に塗工膜が付着しないように、乾燥の終了した炉の出口に設置される。
図13は従来のウエブの乾燥装置における搬送距離と蒸発成分含有率の関係(実線)、及び搬送距離とウエブ温度の関係(一点鎖線)のグラフを示す図である。
ウエブ2は炉内に入った直後の蒸発成分含有率が最大になっているので、搬送距離の前半の乾燥割合(蒸発成分含有率/搬送距離)が最大である。蒸発成分含有率が少なくなるにつれ、乾燥割合が小さくなっていき、所定の蒸発成分含有率以下になった時に乾燥が終了する。炉長Lは最終蒸発成分含有率に到達するまでの時間に搬送速度をかけたもので概ね算出される(尚、ここでは一般的な場合の、ニップロール6に塗工液が付着する蒸発成分含有率>最終蒸発成分含有率としている)。
又、このような無接触(浮上)搬送装置においては、熱風を噴出した時ウエブの両端が曲がり、カールが発生しやすい。カールはバタつきによってウエブを近傍の部品とこすれさせることによって傷をつけるだけでなく、左右ウエブ端面のカールの度合いやスリットの幅方向における気体噴出の強さのバランスによっては蛇行の原因にもなる。そこでノズルの熱風の流速を幅方向で均一化する方法や炉中のウエブにローラを軽く接触させて移動を抑制する方法など蛇行を事前に防止する方法が種々考案されてきた。
しかし、各々調整量が異なることや調整する箇所(数)が多いことなどから、従来は各ノズルの設置位置とガス供給口や排気口の位置の違いを相殺するような分配ダクト(例えばファンから離れた先端に行くほど分配ダクトの断面積が小さくなるような傾斜を持った)をノズル群の下に取り付けることによってノズル間での流速ばらつきを小さくするような対策が多くとられてきた。
近年では、傾斜した分配ダクトをウエブの搬送方向とウエブの幅方向で組み合わせることによって、ノズル間、ノズル内のどちらも気体噴出の強さを均一化したり(例えば、特許文献1参照)、分配ダクトをX字状に左右対称に形成し中央に配置されたヒータを経由させることで左右の抵抗の差を相殺して熱風を均一化したり(例えば、特許文献2参照)するような分配ダクトの配置に重点を置いて工夫したものがある。
また、ノズルの幅方向の各点のガス噴出量を各ダクト内に設けたダンパーで自由に変更できるものや(例えば、特許文献3参照)、分配ダクト自体にガス供給用の穴と排気用の穴を共存させ、どちらも同時に均一化するといった分配ダクト内に機能を加えることに重点を置いて工夫したものがある(例えば、特許文献4参照)。
さらに設備構造の簡素化に重点を置いたものとしては循環ダクトを分配ダクトの中間位置辺りに上下に取り付けて設備の構造を簡素化したものや(例えば、特許文献5参照)、勝手違いの循環ダクトを上下に組み合わせて設備の構造を簡単にしたもの(例えば、特許文献6参照)などがある。
特開2002-130947号公報 特開平5-124047号公報 特開2001-133148号公報 特開平4-347494号公報 特開平3-279460号公報 特開2002-69832号公報
しかしながら、例えば、特許文献1〜4に示すウエブの塗工液乾燥装置では、炉長が長くなるため、設置面積が大きくなるという課題があった。更に、炉長が長いため、温度や熱風流れ等のプロセス干渉が発生しやすく、安定した制御が行い難かった。
又、上記特許文献1〜4では、以下のように、分配ダクトの構造や配置の工夫だけでは設備を簡素化し、炉長を短くできないという問題点があった。
上記特許文献1に示された、傾斜した分配ダクトをウエブの搬送方向とウエブの幅方向で組み合わせる方法では、ウエブの搬送方向のガス噴出の強さを均一化させる分配ダクトとウエブの幅方向のガス噴出の強さを均一化させる分配ダクトと、少なくとも2つの分配ダクトが上下の片方のノズル群のために必要となるため炉体(乾燥室)の高さが大きくなる。また分配ダクトを薄くできたとしても傾斜の角度を大きく取れないことになり、位置による抵抗の変化を吸収しきれない可能性もある。
又、上記特許文献2に示された、分配ダクトをX字状に左右対称に形成し中央に配置されたヒータを経由させることで左右の抵抗の差を相殺する方法では、必ず対称形にしなければならないのでファンが2つ必要になり炉体長さが短い場合にはコストアップの原因になる。また、ウエブの搬送方向に対しては対称に排気されているが、排気、給気ともウエブの幅方向に対して分配ダクトの傾斜のみでしか均一化を図っていない。さらに分配ダクトの上方にヒータとファンがあるため、炉体の高さは非常に大きいものとならざるをえない。
又、上記特許文献3に示された、ノズルの幅方向の各点のガス噴出量を各循環ダクト内に設けたダンパーで自由に変更する方法では、給気のみ、またウエブの幅方向にのみにその効果が限定され、ウエブの搬送方向に対して分配ダクトの傾斜のみでしか均一化を図っていない。また、仮に排気も同様な可変分配ダクトを取り付けたとしても、同じようにウエブの幅方向にのみにその効果が限定されるため、構造が複雑で設備の高さが大きい割に均一化の効果が薄い。
又、上記特許文献4に示された、傾斜した分配ダクト自体にガス供給用の穴と排気用の穴を共存させどちらも同時に均一化する方法では、分配ダクトの形状が複雑なので製作が困難な上、ガス供給と排気の通路が異なるのでそれぞれの抵抗をノズルの位置ごとに調整することが難しく、現実的でない。また、大型の設備になれば分配ダクトの傾斜の前後で高さの差が大きくなり、炉体の高さ自体も大きくならざるをえない。
又、上記特許文献5に示された、循環ダクトを分配ダクトの中間位置辺りに上下に取り付ける方法や、上記特許文献6に示された、勝手違いの循環ダクトを上下に組み合わせる方法でも、ファンやヒータを含んだ循環ダクトや分配ダクトの高さがそのまま炉体の高さに直結するため、程度に差はあれ乾燥に必要な空間に対しては大きくならざるをえない。
第1の本発明の目的は、設置面積を少なくし、炉長を短くし、且つプロセス干渉を低減することが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することである。
第2の本発明の目的は、構造の簡易なウエブの塗工液乾燥装置を提供することである。
第3の本発明の目的は、蛇行を低減し、より安定した走行を実現可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することである。
第4の本発明の目的は、乾燥によって蒸発した成分の炉外への漏洩を低減することが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することである。
第5の本発明の目的は、簡易な構成で、ウエブの方向を変更することが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することである。
第6の本発明の目的は、縦皺の発生を低減することが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することである。
第7の本発明の目的は、簡易な構成で熱風吹き出しの均一化を図ることが可能な塗工液乾燥装置を提供することである。
第8の本発明の目的は、簡易な構成で排気の均一化を図ることが可能な塗工液乾燥装置を提供することである。
上記目的を達成するために、第1の本発明は、
ウエブを浮上させた状態で搬送し乾燥する乾燥装置であって、
前記ウエブが搬入される第1入口と、前記ウエブが搬出される第1出口とを有し、前記ウエブを、前記第1入口から前記第1出口に向かって、その長手方向に沿って水平な第1方向に搬送する第1炉体と、
前記ウエブが搬入される第2入口と、前記ウエブが搬出される第2出口とを有し、前記第2入口から前記第2出口に向かって、前記ウエブを、前記第1方向と逆の第2方向に搬送する第2炉体と、
前記第1出口から前記第2入口へと前記ウエブを案内する方向変更案内部と、
を少なくとも備えた、ウエブの塗工液乾燥装置である。
第2の本発明は、
前記第2炉体は、前記第1炉体の鉛直下側に配置されている、第1の本発明のウエブの塗工液乾燥装置である。
第3の本発明は、
前記第1出口から前記第2入口へと前記ウエブが搬送される通路の途中に設けられた、前記ウエブの蛇行を補正する蛇行補正ローラを備えた、第1の本発明のウエブの塗工液乾燥装置である。
第4の本発明は、
前記第1入口を覆う第1カバーと、
前記第1出口から前記第2入口の間の前記ウエブが通過する通路を覆う第2カバーと、
前記第2出口を覆う第3カバーとを備え、
外気、前記第1カバーの内側、前記第1炉体の内側の順に、圧力が小さくなっており、
前記第1炉体の内側と、前記第1カバーの内側の圧力差は、20Pa以内であり、
前記第1カバーの内側と、前記外気の圧力差は、20Pa以内であり、
外気、前記第3カバーの内側、前記第2炉体の内側の順に、圧力が小さくなっており、
前記第2炉体の内側と、前記第3カバーの内側の圧力差は、20Pa以内であり、
前記第3カバーの内側と、前記外気の圧力差は、20Pa以内である、第1の本発明のウエブの塗工液乾燥装置である。
第5の本発明は、
前記方向変更案内部は、
前記第1出口から出た前記ウエブを下方に向かうように方向を変更する第1方向変更ローラと、
前記下方に向かう前記ウエブを、前記第2入口に向かうように方向を変更する第2方向変更ローラとを有する、第2の本発明のウエブの塗工液乾燥装置である。
第6の本発明は、
前記第1方向変更ローラを加熱する第1加熱部と、
前記第2方向変更ローラを加熱する第2加熱部とを備えた、第5の本発明のウエブの塗工液乾燥装置である。
第7の本発明は、
前記ウエブを乾燥させるための空気を内部に送り込む送風器と、
前記送風器によって送り込まれた空気を加熱するヒータと、
前記ウエブの搬送方向に沿って前記ウエブの搬送通路の上下に複数設けられた、前記ウエブを乾燥させるために前記空気を噴射するノズルと、
前記上下に複数設けられた前記ノズルへと空気を供給するために、前記送風器から前記上下に分かれ、前記上下に複数設けられた前記ノズルへと連通した空気供給路と、
前記空気供給路は、前記ノズルと連通したマニホールドと、前記マニホールドに隣接した給気室とを有し、前記マニホールドと前記給気室との間には、前記マニホールドの長手方向に沿って複数の給気口が設けられている、第1〜6のいずれかの本発明のウエブの塗工液乾燥装置である。
第8の本発明は、
前記ウエブの搬送通路に隣接し、前記ノズルから噴射された前記空気を前記送風器へと送るために、前記上下に分かれた前記空気供給路の間に設けられた空気排出路を備え、
前記空気排出路と前記ウエブの搬送通路の間には、前記ウエブの搬送通路の長手方向に沿って複数の排気口が設けられている、第7の本発明のウエブの塗工液乾燥装置である。
第1の本発明によれば、設置面積を少なくし、炉長を短くし、且つプロセス干渉を低減することが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することが出来る。
第2の本発明によれば、構造の簡易なウエブの塗工液乾燥装置を提供することが出来る。
第3の本発明によれば、蛇行を低減し、より安定した走行を実現可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することが出来る。
第4の本発明によれば、乾燥によって蒸発した成分の炉外への漏洩を低減することが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することが出来る。
第5の本発明によれば、簡易な構成で、ウエブの方向を変更することが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することが出来る。
第6の本発明によれば、縦皺の発生を低減することが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することが出来る。
第7の本発明によれば、簡易な構成で熱風吹き出しの均一化を図ることが可能な塗工液乾燥装置を提供することが出来る。
第8の本発明によれば、簡易な構成で排気の均一化を図ることが可能な塗工液乾燥装置を提供することが出来る。
本発明にかかる実施の形態1におけるウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)の正面構成図 本発明にかかる実施の形態1におけるウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)における搬送距離と蒸発成分含有率の関係、及び搬送距離とウエブ温度の関係のグラフを示す図 本発明にかかる実施の形態2におけるウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)の正面構成図 (a)〜(d) 本発明にかかる実施の形態2におけるウエブの塗工液乾燥装置の蛇行補正を説明するための図 本発明にかかる実施の形態3におけるウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)の正面構成図 本発明にかかる実施の形態4におけるウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)の正面構成図 本発明にかかる実施の形態5におけるウエブの塗工液乾燥装置の炉体の側面構成図 図7のAA´間におけるウエブの塗工液乾燥装置の炉体の平面構成図 図7のBB´間におけるウエブの塗工液乾燥装置の炉体の平面構成図 本発明にかかる実施の形態5におけるウエブの塗工液乾燥装置の斜視構成図 従来のウエブの塗工液乾燥装置の炉体の側面構成図 従来のウエブの塗工液乾燥装置の炉体の平面構成図 従来のウエブの塗工液乾燥装置の正面構成図 従来のウエブの塗工液乾燥装置における搬送距離と蒸発成分含有率の関係及び、搬送距離とウエブ温度の関係のグラフを示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
以下に、本発明にかかる実施の形態1のウエブの塗工液乾燥装置について説明する。
図1は、本発明にかかる実施の形態1におけるウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)の正面構成図である。
本図のように、図10及び図11で説明した従来構造の炉体1を用いて多段化(2段積みの例)し、1段目の左側から上面に乾燥対象の塗工液が塗布されたウエブ2を炉内に導入した場合について以下に説明する。
上段の炉体1aには、図中左側にウエブ2を搬入する入口10aが設けられており、図中右側にウエブ2を搬出する出口11aが設けられている。又、下段の炉体1bには、図中右側に入口10bが設けられており、図中左側に出口11bが設けられている。
ウエブ2を支持するために、炉体1aの入口10aには、ローラ3aが設けられており、出口11aには、ローラ3bが設けられている。又、炉体1bの入口10bにはローラ3cが設けられており、出口11bには、ローラ3dが設けられている。
上段の炉体1aから搬送されて出てきたウエブ2は、炉体1aの右側に取り付けられたローラ3bの外周に、水平方向から下方向へ約90°巻きつけられて方向転換される。そして、下段のローラ3cでウエブ2の進行方向を下方向から水平方向へと約90°変更し、合わせて約180°ウエブ2を折り返すことで下段の炉体1b内部にウエブ2が導入される。このように、1段目の炉体1a内ではウエブ2は左から右へ搬送され、2段目の炉体1b内ではウエブ2は右から左に搬送されていく。
次に、ウエブ2が1段目の炉体1aから2段目の炉体1bへ導入されている状態について説明する。
1段目の炉体1aの右端に配置されているローラ3bと、2段目の炉体1bの右端に配置されているローラ3cに沿ってウエブ2は曲がるが、1段目の炉体1aにおいて上面にあった塗工面4は曲がり部ではローラ3b、3cの外側に来るため、2段目の炉体1b内では、塗工面4は1段目とは逆になる。つまり、1段目の炉体1a内では、乾燥中のウエブ2の塗工面4は上面であり、2段目の炉体1b内では、ウエブ2の塗工面4は下面となる。
その後、2段目の炉体1bの左端にあるローラ3dに沿ってウエブ2は曲がり、出口11bから排出されるが、2段目で下面にあった塗工面4は2段目の左側ローラ3dの位置ではローラ3dの円筒面と接触することになる。そのため、ウエブ2の塗工面4が2段目の炉体1bの左端にあるローラ3dの円筒面と初めて接触する前に、塗工液をローラ3dに付着しないような程度まで乾燥させておくことにより、ローラ3dとの接触によって塗工面4に剥がれや傷などが発生する悪影響を排除できる。
以上のような理由から、各段の炉体、例えば2段目の炉体1bの左側を例にとるとローラ3dは何本取り付けてもよいが、塗工液がローラ3dに付着しない乾燥度になる前に、最終的にウエブ2を折り返す方向と逆の方向に折るようなローラ3dの配置を一度でもとらないようにする必要がある。
これは蛇行を防ぐためにしばしば炉内に設置するサポートローラについても同様で、塗工液がサポートローラに付着しない程度に乾燥する前に塗工面4をサポートローラに当ててはならない。このサポートローラ40は、図1において一点鎖線で示されている。尚、サポートローラ40は、炉体1b内においてローラ3dよりも搬送方向手前に配置されているが、サポートローラ40の方が、ローラ3dよりも接触圧が低いため、塗工液が付着しにくい。
又、2段目の炉体1bの左側に配置されているローラ3dのさらに左側にはウエブ2の折り返しのために設置しているローラ3a、3b、3c、3dとは異なり、張力計5とニップロール6が設けられている。2段目のニップロール6は初めて塗工面4と接触するローラ3dとは状況が違い、ニップロール6どうしでウエブ2をはさむためにさらに強い力をかけても塗工液がニップロール6に付着しないよう、塗工面4がさらに進んだ乾燥度になってからニップされる必要がある。
このニップロール6を使用し、蛇行やしわの発生を抑えるような適当な張力に調整しながらウエブ2が搬送され、乾燥されていく。
尚、本発明の第1入口の一例は、本実施の形態の入口10aに相当し、本発明の第1出口の一例は、本実施の形態の出口11aに相当する。又、本発明の第2入口の一例は、本実施の形態の入口10bに相当し、本発明の第2出口の一例は、本実施の形態の出口11bに相当する。又、本発明の第1炉体の一例は、本実施の形態の炉体1aに相当し、本発明の第2炉体の一例は、本実施の形態の炉体1bに相当する。又、本発明の方向変更案内部の一例は、本実施の形態のローラ3b、3cに相当する。又、本発明の第1方向変更ローラの一例は、本実施の形態のローラ3bに相当し、本発明の第2方向変更ローラの一例は、本実施の形態のローラ3cに相当する。
図2は本発明の実施の形態1のウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)における搬送距離と蒸発成分含有率の関係(実線)、及び搬送距離とウエブ温度の関係(一点鎖線)のグラフを示す図である。図2では、左側の縦軸が蒸発成分含有率(%)を示しており、右側の縦軸がウエブ温度(℃)を示している。
多段化した場合、最終の蒸発成分含有率に到達するまでの時間に搬送速度をかけた従来の1階建ての炉長に対して、ローラ3dに付着しない程度の乾燥までに必要な搬送距離で割ることで概ねの段数と炉長を決めることができる。尚、ローラ3dに付着しない程度の乾燥度が、図2中Sとして示されている。この場合の炉長Mは、図1に示すように、各段における炉体の長さに相当する。
つまり、搬送スピードや乾燥温度、熱風の風速や風量、圧力、最終蒸発成分含有率等のプロセス条件を設定すれば、スペースや仕様に応じた炉体1a、1bの長さや段数に設定できることになる。
尚、図13の従来のウエブの乾燥装置におけるグラフと比較すると、各段の炉体1aと炉体1bの間でウエブ2の温度低下(この領域が図2中Wで示されている)が見られる。これはウエブ2の折り返し部分が炉外に出てウエブ2が直接空気により冷やされるために起こる温度低下に加え、ウエブ2の出入り口(出口11a及び入口10b)から空気が流入したことで炉内の温度が下がることによって発生する間接的なウエブ2の温度低下の影響によるものである。
以上のように、乾燥が必要な液を塗布したウエブ2を乾燥炉によって乾燥する際に、炉体1aの鉛直方向下側に炉体1bを配置し、炉体1aから炉体1bへウエブ2を搬送するので、炉を鉛直方向に多段に配置しても炉体1aと炉体1bをつなぐ方向変更案内部でウエブ2の塗工面4とローラ3b、3cが接触しないので炉長の短い多段乾燥装置を実現できる。
このように、炉体を複数垂直方向に多段に積層することが出来るため、単純に設置面積が段数分の1になるので、面積生産性を大幅に向上させることができる。
また、未乾燥の塗工液がローラ3b、3cに付着することなく、ウエブ2をローラ3b、3cに接触させられるため、ウエブ2の表裏を気にすることなく折り返すことが可能になる。
また、下段の炉体1bの上面と上段の炉体1aの下面が向かい合わせになるため、炉体を段積みした時には炉体の表面積が小さくできる。例えば、直方体の炉体の2段積みなら面積の大きい上下面を1面/4面削減できる。このことから、炉体表面からの放熱を抑え省エネに貢献できることになる。好適には向かい合わせになった面の隙間に、図1に示すような断熱材31を挿入することによって放熱面を削減すれば、さらにその省エネ効果を大きくすることができる。尚、図1では、圧力計8が炉体1aと炉体1bの間に設けられているが、この圧力計8を側面に配置し、炉体1aの下面と炉体1bの上面を重ね合わせても良い。
さらに一つの炉体が他の段の炉体と分離しているため、一体型炉で起こっていた温度や熱風流れなどのプロセス干渉も段ごとに排除することができ、各段の炉ごとに大きなプロセス変更が可能である。好適には各段の炉に熱風の排気、循環システムやヒータが個別に設けられていると、さらに大きく変更できる。
また各段の炉長Mが短いので炉の両端までの熱膨張量が小さくでき、機械的対策が簡易な構造ですむ。さらに炉長が小さくなるので、各段の炉においてノズルやローラの調整(水平、平行など)がより容易にできる。
以上のように、プロセス干渉も排除しやすく、炉長も短く出来るため、薄く、幅の狭いウエブにおいてもバタつきや蛇行の発生が抑制でき、かつ設備を簡素化した炉長の短い塗工液乾燥装置が実現できる。
尚、上記図1では、2段に設定されているが、さらに多段化をした場合でも同様に奇数段の炉内ではウエブ2は左から右へ搬送され、偶数段は右から左に搬送されていくことになる。また奇数段の炉内で乾燥中のウエブ2の塗工面4は上面、偶数段のそれは下面となる。ここで、2段以上にした場合、炉体1bの下側に配置される炉体へとウエブ2を搬送する際に、ローラ3dが塗工面4と接触することになるが、上述したように、ローラ3dに接触するまでの間に、ローラ3dの表面に付着しない程度に乾燥させておく必要がある。
又、上記図1と異なり、下段の炉体1bから上段の炉体1aに向けてウエブ2を搬送させても良いが、この場合も炉体1bから炉体1aに向かうようにウエブ2を搬送する際には、ウエブ2にローラが接触することになる。そのため、上方に折り返すローラにウエブ2が接触するまでの間に、ローラ表面に付着しない程度に乾燥させておく必要がある。
(実施の形態2)
次に、本発明にかかる実施の形態2におけるウエブの塗工液乾燥装置について説明する。
図3は本発明の実施の形態2を用いたウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)の正面構成図である。本実施の形態2のウエブの塗工液乾燥装置は、実施の形態1と基本的な構成は同じであるが、ローラ3b、3dに蛇行補正機能が設けられている点が異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。
図3に示すように、1段目の炉体1aの左側の入口10aからウエブ2を炉体1a内に導入した場合の、2段目の炉体1bの左側の出口11bまでのローラ3a、3b、3c、3dの配置、及びウエブ2の巻きつけや引き回しについては実施の形態1と同じとする。
従来例で述べたようにウエブ2の蛇行はその幅方向に起こるので、蛇行補正の機能を持ったローラ3b、3d(例えばリンクを使った揺動式)は、ローラ3b、3dの軸が水平面内で揺動するように配置されている。蛇行補正する場合は蛇行しているウエブ2の内側端面の側にあるローラ3b、3dの端部を、それぞれ炉体1a、1bから離すようにローラ3b、3dを揺動させることで強制的に修正する。
よって、蛇行補正の機能は炉体1a、1b内で水平な状態のウエブ2が最初に接触し、かつ巻きつけ角が大きいローラ3b、3dに持たせるのがよい。
図3のウエブの塗工液乾燥装置で言えば1段目の炉体1aの左側にある固定のローラ3aを経由して、入口10aからウエブ2を炉内に導入した後、下の2段目の炉体1bへウエブ2を案内し、導入する時には、炉外に設けられたローラ3b、3cに沿ってウエブ2は曲がる。ここで1段目の右側出口に設けられたローラ3bを蛇行補正ローラとし、2段目入口のローラ3cを固定ローラとするのがよい。より具体的に、本発明の蛇行補正ローラの一例に相当するローラ3cによる蛇行補正について説明する。図4(a)〜(d)は、ウエブ2の蛇行に対するローラ3bの動きを説明するための図である。図4(a)に示すように、センサ32によって、ウエブ2の搬送方向Fに対して、ウエブ2の右側が左側に比べて進むように蛇行していることが検知されると、制御部34によって、図4(b)に示すように、ローラ3bは、その左端E1側が右端E2側よりも進んだ状態になるように動作される。一方、図4(c)に示すように、センサ32によって、ウエブ2の搬送方向Fに対して、ウエブ2の左側が右側に比べて進むように蛇行していることが検知されると、制御部34によって、図4(d)に示すように、ローラ3bは、その右端E2側が左端E1側よりも進んだ状態になるように動作される。
また2段目の炉体1bの出口のローラ3dは単体で蛇行補正ローラとする。そして、このローラ3dにおけるウエブ2の蛇行を検出するセンサ33が設けられており、ローラ3bと同様に、制御部34によってローラ3dの動作が制御される。
同様に炉の段数が多くなってもウエブ2に対して、各段の炉体へウエブ2を導入する曲がりの部分で必ず蛇行補正が行われることになる。さらに炉長が短かったり蛇行のより少ない浮上方法であったりすれば、各段の蛇行補正機構を間引き、最少の個数だけ配置すればよい。
以上のように、多段炉を構成するためにもともと必要な、ウエブを折り返すためのローラを蛇行補正の機能を持つローラに入れ替えることで、蛇行補正のピッチを多段炉の炉長Mとほぼ同等にできる。このようにウエブの搬送方向に沿って蛇行補正を行うポイントが多くなり、ウエブ2の単位長さ当たりの揺動角(蛇行補正角)が大きく取れるため蛇行が発生してもその量が小さいうちに補正をかけることができる。そのため、蛇行が蓄積せず極めて安定した走行が実現できる。またローラ間のピッチが小さくできるので、ウエブに与える張力が蛇行補正を矯正するために効率よく使われることになる。
また従来よく用いられていたサポートローラ(ノズルの近傍に設置され、ローラ表面に軽く接触させる抵抗でウエブの蛇行を抑制するためのローラ(図中点線40で示されている。))の数を低減したり削除したりすることができ、設備の簡素化、特に炉内部の構造簡素化に効果がある。
(実施の形態3)
以下に、本発明にかかる実施の形態3におけるウエブの塗工液乾燥装置について説明する。
図5は本発明の実施の形態3のウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)の正面構成図である。本実施の形態3のウエブの塗工液乾燥装置は、実施の形態1又は実施の形態2と基本的な構成は同じであるが、炉体の入口及び出口にカバーが設けられている点が異なっている。そのため、本相違点を中心に説明する。
本実施の形態3のウエブの塗工液乾燥装置では、各段の炉体1a、1bの出入り口に配置されたローラ3a、3b、3c、3dと、ウエブ2が炉外に露出している範囲を含み、それらを概略密閉するようなカバー7が設けられている。
つまり、1段目の炉体1aの入口10aと、その左側のローラ3aを覆うようにカバー7aが形成されており、炉体1bの出口11bと、その左側のローラ3dを覆うようにカバー7cが形成されている。このように、カバー7a、7cは、それぞれその段だけ覆うように設けられている。又、1段目の炉体1aの右側の出口11a及び、その右側のローラ3bと、2段目の炉体1bの右側の入口10b、及びその右側のローラ3cを含む範囲を覆うように、炉体1a、1bを2段にわたって覆うカバー7bが形成されている。すなわち、カバー7は、カバー7a、7b、7cの3種類がある。
また、各段の炉体1a、1bには、それぞれの炉内の圧力を測定するための圧力計8が設けられており、前記の各カバー7a、7b、7cの内圧を測定するように圧力計8がそれぞれ設けられている。また、炉体1a、1bのウエブ2のそれぞれの出入り口には、その開口の大きさを変えられる調整板9が設けられている。
熱風をウエブ2に吹き付けて乾燥している状態で、炉外の圧力(大気圧)をP、炉体1a、1bの内部の圧力をP、カバー7a、7c内の圧力をPとすると、P>P>Pとなるように炉体1a、1bの排気路に備えられたファン10の回転数、ダンパーや調整板9などを調整して、各差圧が調整される。尚、カバー7bの圧力は、カバー7a、7cと同様にしても良いし、炉体1a、1b内と同様の圧力に設定しても良い。また、カバー7aのように炉体1aの1段にしか設置されないときは、その段の炉内温度に設定することが好ましい。すなわち、カバー7a内は、炉体1a内の温度に設定し、カバー7c内は、炉体1b内の温度に設定することが好ましい。
こうすることで、例えばカバー7aの場合、炉体1aの入口10aを通ってカバー7a内の雰囲気や炉外の大気から一番圧力の低い炉体1a内へ向かって空気が流れ込むようになるため、炉体1a内の乾燥室11で蒸発した成分が炉外の作業環境へ漏洩することを低減することが出来る。また仮に炉体1a内から蒸発した成分がカバー7a内に逆流したとしても、カバー7a内も大気よりも負圧になっているため同様に炉外の作業環境への漏洩を低減出来る。さらにカバー7aから漏れたとしてもカバー7a内では、乾燥プロセスを行っていないため、蒸発した成分がカバー7a内部の空気で希薄されるため、より安全である。
尚、好適には、PとPの差圧は、20Pa以内であり、PとPの差圧も20Pa以内とすることが望ましい。排気によって炉内の気体が不足する分は、炉外から補われるが、排気が強すぎたり不足エアの取り込み口の抵抗が大きすぎる場合には、炉内の圧力がより下がることになる。これにより温度の低い大気を炉内に導入することになり、炉の端部の温度が大きく下がり乾燥が十分行われない可能性がある。そのため、上記圧力差の範囲内に設定した方がより好ましい。
そもそも従来炉では炉長が十分長いため温度低下した部分を除いても加熱ができる範囲が十分存在するのに対し、多段化した炉ではそれが大幅に削られてしまう場合がある。そこでさらに好適には各炉体1a、1bの排気系(排気口21等)とは別にカバー7a、7b、7cにダンパーなどの調整機構を設けた排気系と温調機能のついたエア供給系を付加するのが望ましい。これにより、炉体の排気系で調整するよりも精度のよい調整ができるので、負圧による炉内への雰囲気の吸い込みがあったとしてもその温度の影響をさらに低減することができる。
以上のように、炉体1a、1b内と炉外との間に、それらの中間の圧力に保ったカバー7を設けることにより、カバー7内の領域で炉体1a、1b内に流れ込む空気の圧力を事前に調整できるので、蒸発した成分の作業環境への漏洩を低減出来、より安全にすることができる。
このように差圧に応じて、カバー7内の雰囲気から炉体1a、1b内に向かって気体が流れ込み、炉外の大気から炉体1a、1b内に気体が流れ込むようになるため、炉体1a、1b内で蒸発した成分(例えば有機溶剤成分など)を炉外の作業環境に漏洩させることがなくなる。また同時に差圧をできるだけ小さくすることによって炉体1a、1b内への低温気体(例えば大気)の流入量を減らして熱プロセスへの影響を抑制することができる。
また、万一漏洩したとしても、カバー7内の空気によって蒸発成分を希薄化できるので、その影響をさらに小さくすることが出来、二重の安全対策となる。
また、同様にカバー7内の領域で、炉内に流れ込む空気の温度をも事前に調整できるので、多段化された炉長の短い炉体でも両端での温度低下を小さくすることができる。このため炉内の入口から出口まで温度が均一に保たれるので、不必要に炉長を長くすることがなくなる。さらには空気の流入によるウエブ2の幅方向の温度変化も抑制され、ウエブ2の高品質の乾燥が実現できる。
(実施の形態4)
次に、本発明にかかる実施の形態4におけるウエブの塗工液乾燥装置について説明する。
図6は本発明の実施の形態4のウエブの塗工液乾燥装置(2段積みの例)の正面構成図である。本実施の形態4のウエブの塗工液乾燥装置は、実施の形態3と基本的な構成は同じであるが、ローラ3a、3b、3c、3dを加熱する点が異なる。そのため、本相違点を中心に説明する。
図2の本発明の実施の形態1を用いた乾燥装置のグラフにおいて述べたように、各段の炉間(出口11a〜入口10bまでのウエブ2の搬送路)でウエブ2の温度低下が見られるが、各段の炉から出てきた加熱されたウエブ2は、蛇行補正ローラが常温であれば接触した時にウエブ2とローラ3a、3b、3c、3dとの温度差による熱収縮が原因で縦じわ(ウエブ2が幅方向に縮むために発生する搬送方向に平行なしわ)が発生する可能性がある。
ダンパーなどの調整機構を設けた排気系と、加熱機能を持ったエア供給系が付加されている前出のカバー7a、7b、7cの内部において、エア供給系の先端にブローノズル12a、12b、12c、12dが取り付けられている。このブローノズル12a、12b、12c、12dはスリット状の吹き出し口を持っており、ウエブ2がローラ3a、3b、3c、3dに巻きついて接触している範囲でローラ3a、3b、3c、3dの全長に亘ってスリットから熱風を吹き出すことができる。
例えば、折り返しの部分で考えると、1段目の炉体1aで乾燥が終了したウエブ2は、炉体1aから出て、ローラ3b、3cを経由して2段目の炉体1bに搬送される。ウエブ2が走行中に炉外に来た時、ブローノズル12b、12cによって、炉内と同じ温度に加熱されたエアがウエブ2の上からウエブ2ごとローラ3b、3cに吹き付けられる。更に、ローラ3a、3dについても、それぞれを加熱するブローノズル12a、12dが設けられており、ウエブ2の上からウエブごと熱されたエアが吹き付けられる。
この処理は乾燥処理が終了するまで続けるが、その間ローラ3b、3cは熱風により長時間加熱されている一方で、ウエブ2の各部分は短時間で行き過ぎてしまう。しかしウエブ2は薄く熱容量が小さく短時間で昇温できるので、ブローノズル12b、12cからの熱風を使ってもローラ3b、3cと実質上同じ温度に昇温できる。
なお、多段炉においても各段の炉は乾燥の進行とともに乾燥させるものがなくなっていくので、通常下段の炉体に行くほど温度を下げていく場合がある。この時カバー7bが炉体1a、1bの2段に亘って設置されているときは、カバー7b内の温度は各炉内温度の平均値に設定することが好ましい。
ウエブ2の材質、熱容量、幅などにより変化するが、Li2次電池の極板の場合、実験の結果では炉体1aとカバー7a内の温度差、炉体1aとカバー7b内の温度差、炉体1bとカバー7b内の温度差、炉体1bとカバー7c内の温度差はそれぞれ40℃以内にすることが望ましい。
この本発明の第1加熱部の一例であるブローノズル12bと、本発明の第2加熱部の一例であるブローノズル12cから加熱したエアを吹出し、ウエブ2ごとローラ3b、3cを加熱し、炉内と炉外に出てきたウエブ2の温度差を小さくすることで、ウエブ2の熱収縮量をほとんどなくすことができる。
以上のように、多段炉を構成するためにもともと必要な、ウエブ2を折り返すためのローラ3b、3cの部分において、熱風によりローラ3b、3cと、それらローラ3b、3cに密着したウエブ2を両者同時に加熱することで、ウエブ2とローラ3b、3cの温度差をほとんどなくすことができる。
よってウエブ2が炉外に設置されたローラに接触しても縦じわの発生を低減出来、ウエブを高品質に乾燥させることができる。さらに、しわによって左右不均等な走行になることで蛇行発生の機会を低減させられるため、極めて安定な走行も実現できる。
さらに実施の形態3でカバーに設けられた加熱可能なエア供給系の代わりに、このローラを加熱するためのエア供給系を用いて熱風をカバー内にためて、特に負圧による吸い込み時の温度低下対策にも用いることもできる。この負圧による吸い込み時の温度低下対策は、特にブローノズル12a、12bを用いることによって、カバー7a、7cの内側において有用である。
さらにローラ自体には加熱機構が不要となり、ローラの加熱構造の簡素化が図れる。
(実施の形態5)
次に、本発明にかかる実施の形態5におけるウエブの塗工液乾燥装置について説明する。
図7は本発明の実施の形態5におけるウエブの塗工液乾燥装置の側面図である。図7に示すように、このウエブの塗工液乾燥装置は、ウエブ2を乾燥する乾燥室11と、仕切り板13を介して隣接した準備室14とを有する炉体100と、炉体100の外に取り付けられた送風ダクト15とを備えている。
この乾燥室11は、ウエブ2の搬送方向に沿って貫通したウエブ搬送路28を有している。又、準備室14は、ウエブ2の幅方向に隣接して設けられている。
図8(a)は、図7のAA´間断面の平面構成図である。図8(b)は、図7のBB´間断面の平面構成図である。図8(b)では、分かりやすくするため各ノズル16とウエブ2が二点鎖線で示されている。又、図9は、本実施の形態5のウエブの塗工液乾燥装置の斜視模式図である。この図9では、分かりやすくするために、上下のノズル16は省略している。
図7及び図9に示すように、乾燥室11には各ノズル16の内部と連通するように穴を設けたノズルベース17が設けられている。このノズルベース17は、乾燥室11の上面及び下面のそれぞれの面と所定の距離を保って固定され、マニホールド空間18を形成している。
準備室14は、仕切り板13側に開口を持つ内側排気室19と、同じく仕切り板13側に開口を持ちかつひと回り大きい外側供給室20の内外二重構造になっている。また乾燥室11と準備室14間の仕切り板13は、乾燥室11と内側排気室19を連通する排気口21(図7、図8(a)、及び図9参照)と、マニホールド空間18と外側供給室20を連通する給気口22(図7、図8(b)、及び図9参照)を備えている。
また、内側排気室19から引き出された還流ダクト23は準備室14の外に取り付けられたファン10に接続されている。ファン10の吐き出し口は内部にヒータ24、フィルタ25を備えた送風ダクト15に接続されている。この送風ダクト15は、ファン10と同様に準備室14の外に取り付けられている。さらに準備室14には送風ダクト15と外側供給室20を連通する穴が開いており、ここに送風ダクト15の送風口26が接続されている。尚、本発明の空気供給路の一例は、本実施の形態の送風ダクト15、外側供給室20、及び上下のマニホールド空間18に相当し、本発明の空気排出路の一例は、本実施の形態の内側排気室19に相当する。
又、図8(a)及び図8(b)に示すように、ウエブ搬送路28の上下両方に配置されているノズル16群の各々は、ウエブ2の搬送方向に長いノズルベース17に、適宜間隔で取り付けられている。そして、各ノズル16は、ウエブ2の幅方向に長く形成されている。このノズル16群の配置は、図1に示す配置と同様である。
送風ダクト15はファン10の吐き出し口から延び、上下に分岐することなく準備室14の外壁に設けられた穴に連通している。この穴が、送風ダクト15の外側供給室20への送風口26となる。そして、この穴は炉体100に対してウエブ搬送路28の概ね中央部に設けられている。
また、仕切り板13に設けられている、乾燥室11と内側排気室19を連通する排気口21と、マニホールド空間18と外側供給室20を連通する給気口22とはウエブ2の搬送方向に沿って均等に、かつ炉体100の全長に亘って設けられている。内側排気室19と外側供給室20はそれぞれ独立に排気口21と給気口22を包含する形で仕切り板13を介し、乾燥室11内において上下方向に隣接している。この内側排気室19の端部に還流ダクト23が接続されており、この環流ダクト23によって内側排気室19内の排気が環流ダクト23を通り、ファン10へと送られる。
図8(a)、(b)及び図9に示すように、このファン10と、準備室14の外壁に設けられた炉体100の中央付近の穴(送風口26)との間のスペースに、送風ダクト15が取り付けられている。この送風ダクト15内には、ファン10から送風口26へ向けて、ヒータ24及びフィルタ25が配置されている。
又、従来の構成のように、乾燥室11内に熱風をウエブ2に供給する給気系のダクト(図10及び図11に示す分配ダクト27)はなく、ノズルベース17によるマニホールド空間18がそれに相当する。
なお送風ダクト15やファン10は乾燥室11、準備室14から外に出しているため、炉体100そのものより大きくてもかまわない。
次に、上記構成のウエブの塗工液乾燥装置における熱風の流れについて以下に説明する。
ヒータ24によって加熱された熱風は、ファン10により送風ダクト15内を通り、送風ダクト15内のフィルタ25を経て送風口26に送られる。そして、熱風は、送風口26を通って、準備室14の外側供給室20に導入される。外側供給室20に導入された熱風は、正面にある内側排気室19の外壁面19A(図7、図8(a)、及び図9参照)に沿う形で上下に分配される。上下に分配された後、それぞれ外側供給室20と内側排気室19で囲まれた上下の空間を通って乾燥室11に向かう。
次に、熱風は外側供給室20と連通するように設けられた給気口22を通って乾燥室11内のノズルベース17によって形成されたマニホールド空間18に入る。マニホールド空間18に入った熱風はノズルベース17の穴を通ってノズル16内部に供給される。なお、仕切り板13に設けられた給気口22には調整板やバルブなどを設けてコンダクタンスを調整し、上下の分配量が均等になるようにするのがよい。
そして、ウエブ2を浮上、乾燥をさせた後の熱風は、仕切り板13に設けられた、ウエブ搬送路28と内側排気室19を連通する排気口21を経由してファン10により内側排気室19へと排気される(図7、図8(a)、及び図9参照)。その後、準備室14の内側に設けられた還流ダクト23を通してファン10へと排気され、送風ダクト15へと循環していく。
ここで、ファン10により準備室14の中央付近に導入された熱風は、図8(b)及び図9に示すように、外側供給室20でまず一度ウエブ2の搬送方向に拡散することで均一化され、続いて乾燥室11に入った熱風はマニホールド空間18で再度同方向に広がることにより、ノズル16からウエブ2に吹き付ける前に熱風は、2段階に均一化されることになる。
また、図8(a)及び図9に示すように、同様に排気後の熱風に関しても、ファン10の取り付け位置の偏りによる排気能力の差は、仕切り板13に設けられた排気口21と内側排気室19とで形成されたマニホールド空間によりウエブ2の搬送方向に関して均一化される。
以上のように、結果として従来と同じく熱風給気系と排気後の循環系はウエブ2の搬送方向に対して並列に配置されているが、熱風の流れが従来のように明らかなループ状でなく排気、給気とも乾燥室11に対し事前に均一化するように構成されている。
なお、ノズル16の幅方向についての均一化について、熱風供給の場合であればマニホールド空間18での均一化が期待できるとともにノズル16に均一板を追加して調整を図ることができる。また排気の場合はウエブ2の乾燥後の熱風の排気処理であり、今回の実施の形態をとっても乾燥の均一化に大きな影響はない。
このような構成により、ノズル16への給気や乾燥室の排気はいずれも準備室内における外側供給室20と内側排気室19がマニホールドの機能を持つことになり、準備室で一旦給気も排気も均一化されてから乾燥室11へそれぞれ流入することができる。よって準備室14からの排気や給気の経路についてコンダクタンスをウエブ2の搬送方向で揃えてやれば、乾燥室11の中にある複雑な形状の分配ダクト(図10及び図11の分配ダクト27参照)が不要になるので炉体の高さを大きく抑えることができる。又、従来では乾燥室に必須だった複雑な箱形状の分配ダクトの代わりに仕切り板に設けた給気口22とノズルベース17という簡単な構造で熱風吹き出しの均一化が図れるので、炉体内部の構造の簡素化ができる。
好適には乾燥室11内においてウエブ2の搬送方向に並ぶ各ノズル16間でコンダクタンスを揃えてやれば、さらに熱風吹出しの均一化が図れる。また炉内に循環ダクトやファン、ヒータ、フィルタ等を収める必要がなくなったことにより、大幅な炉体の薄型化を図ることができる。これらは炉内の体積を最小にできると同時に、熱風の流れが単純化できダクトのコンダクタンスを大きくすることもできるので、ファンやヒータの容量も下げることが可能である。さらに、ファンやダクト等の大物機器配置が炉体の形状に制約を受けることが少なくなるので、レイアウト設計の自由度が向上しメンテナンス時の作業性も向上できる。
尚、本実施の形態では、給気口22と排気口21が設けられているが、ウエブ搬送路28と内側排気室19の間の仕切り板13及び排気口21を設けずに、排気が行われても良い。この場合、少なくとも給気側において、熱風の均一化を図ることは出来る。
又、本実施の形態では、図8(a)に示すように、外側供給室20が内側排気室19を覆っているが、搬送方向の左右端の部分(図8(a)の19Eの部分)は覆われていなくてもよい。すなわち、外側供給室20と内側排気室19の幅が同じであってもよい。
なお、実施の形態1、2、3、4、5は同時に実施してもよい。すなわち、本実施の形態5の炉体100を、実施の形態1〜4の炉体1a、1bとして用いても良い。
本発明のウエブの塗工液乾燥装置によれば、設置面積が小さく、炉長が短く、且つより安定した制御を行うことが可能なウエブの塗工液乾燥装置を提供することが出来る。
1、1a、1b、100 炉体
2 ウエブ
3 ローラ
4 塗工面
5 張力計
6 ニップロール
7a、7b、7c カバー
8 圧力計
9 調整板
10 ファン
11 乾燥室
12a、12b、12c、12d ブローノズル
13 仕切り板
14 準備室
15 送風ダクト
16 ノズル
17 ノズルベース
18 マニホールド空間
19 内側排気室
20 外側供給室
21 排気口
22 給気口
23 還流ダクト
24 ヒータ
25 フィルタ
26 送風口
27 分配ダクト

Claims (8)

  1. ウエブを浮上させた状態で搬送し乾燥する乾燥装置であって、
    前記ウエブが搬入される第1入口と、前記ウエブが搬出される第1出口とを有し、前記ウエブを、前記第1入口から前記第1出口に向かって、その長手方向に沿って水平な第1方向に搬送する第1炉体と、
    前記ウエブが搬入される第2入口と、前記ウエブが搬出される第2出口とを有し、前記第2入口から前記第2出口に向かって、前記ウエブを、前記第1方向と逆の第2方向に搬送する第2炉体と、
    前記第1出口から前記第2入口へと前記ウエブを案内する方向変更案内部と、
    を少なくとも備えた、ウエブの塗工液乾燥装置。
  2. 前記第2炉体は、前記第1炉体の鉛直下側に配置されている、請求項1記載のウエブの塗工液乾燥装置。
  3. 前記第1出口から前記第2入口へと前記ウエブが搬送される通路の途中に設けられた、前記ウエブの蛇行を補正する蛇行補正ローラを備えた、請求項1記載のウエブの塗工液乾燥装置。
  4. 前記第1入口を覆う第1カバーと、
    前記第1出口から前記第2入口の間の前記ウエブが通過する通路を覆う第2カバーと、
    前記第2出口を覆う第3カバーとを備え、
    外気、前記第1カバーの内側、前記第1炉体の内側の順に、圧力が小さくなっており、
    前記第1炉体の内側と、前記第1カバーの内側の圧力差は、20Pa以内であり、
    前記第1カバーの内側と、前記外気の圧力差は、20Pa以内であり、
    外気、前記第3カバーの内側、前記第2炉体の内側の順に、圧力が小さくなっており、
    前記第2炉体の内側と、前記第3カバーの内側の圧力差は、20Pa以内であり、
    前記第3カバーの内側と、前記外気の圧力差は、20Pa以内である、請求項1記載のウエブの塗工液乾燥装置。
  5. 前記方向変更案内部は、
    前記第1出口から出た前記ウエブを下方に向かうように方向を変更する第1方向変更ローラと、
    前記下方に向かう前記ウエブを、前記第2入口に向かうように方向を変更する第2方向変更ローラとを有する、請求項2記載のウエブの塗工液乾燥装置。
  6. 前記第1方向変更ローラを加熱する第1加熱部と、
    前記第2方向変更ローラを加熱する第2加熱部とを備えた、請求項5記載のウエブの塗工液乾燥装置。
  7. 前記ウエブを乾燥させるための空気を内部に送り込む送風器と、
    前記送風器によって送り込まれた空気を加熱するヒータと、
    前記ウエブの搬送方向に沿って前記ウエブの搬送通路の上下に複数設けられた、前記ウエブを乾燥させるために前記空気を噴射するノズルと、
    前記上下に複数設けられた前記ノズルへと空気を供給するために、前記送風器から前記上下に分かれ、前記上下に複数設けられた前記ノズルへと連通した空気供給路と、
    前記空気供給路は、前記ノズルと連通したマニホールドと、前記マニホールドに隣接した給気室とを有し、前記マニホールドと前記給気室との間には、前記マニホールドの長手方向に沿って複数の給気口が設けられている、請求項1〜6のいずれかに記載のウエブの塗工液乾燥装置。
  8. 前記ウエブの搬送通路に隣接し、前記ノズルから噴射された前記空気を前記送風器へと送るために、前記上下に分かれた前記空気供給路の間に設けられた空気排出路を備え、
    前記空気排出路と前記ウエブの搬送通路の間には、前記ウエブの搬送通路の長手方向に沿って複数の排気口が設けられている、請求項7記載のウエブの塗工液乾燥装置。

JP2010255931A 2010-11-16 2010-11-16 ウエブの塗工液乾燥装置 Pending JP2012107792A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010255931A JP2012107792A (ja) 2010-11-16 2010-11-16 ウエブの塗工液乾燥装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010255931A JP2012107792A (ja) 2010-11-16 2010-11-16 ウエブの塗工液乾燥装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012107792A true JP2012107792A (ja) 2012-06-07

Family

ID=46493604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010255931A Pending JP2012107792A (ja) 2010-11-16 2010-11-16 ウエブの塗工液乾燥装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012107792A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109269247A (zh) * 2018-10-22 2019-01-25 曾俊杰 一种纺织印染用布匹快速烘干装置
CN109985775A (zh) * 2019-05-15 2019-07-09 涿州皓原箔业有限公司 一种渐变铝箔生产设备及生产工艺
WO2021215139A1 (ja) 2020-04-24 2021-10-28 富士フイルム株式会社 搬送装置、乾燥装置及び印刷装置
CN114771092A (zh) * 2022-03-29 2022-07-22 江苏瀚高科技有限公司 一种可即时干燥的印刷品印刷装置
CN115780210A (zh) * 2022-11-17 2023-03-14 株洲华信精密工业股份有限公司 一种热风烘干与电热烘干结合的漂浮式烘箱
CN116067158A (zh) * 2023-02-07 2023-05-05 无锡爱德旺斯科技有限公司 一种气浮烘箱
CN116727163A (zh) * 2023-08-10 2023-09-12 常州福睿新材料科技有限公司 一种聚四氟乙烯板材表层轧碾涂布装置及其加工工艺
JP7387504B2 (ja) 2020-03-23 2023-11-28 株式会社Screenホールディングス 乾燥装置、印刷システムおよび乾燥方法
JP7446680B2 (ja) 2020-03-23 2024-03-11 株式会社Screenホールディングス 乾燥装置、印刷システムおよび乾燥方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109269247A (zh) * 2018-10-22 2019-01-25 曾俊杰 一种纺织印染用布匹快速烘干装置
CN109985775A (zh) * 2019-05-15 2019-07-09 涿州皓原箔业有限公司 一种渐变铝箔生产设备及生产工艺
CN109985775B (zh) * 2019-05-15 2024-02-02 涿州皓原箔业有限公司 一种渐变铝箔生产设备及生产工艺
JP7387504B2 (ja) 2020-03-23 2023-11-28 株式会社Screenホールディングス 乾燥装置、印刷システムおよび乾燥方法
JP7446680B2 (ja) 2020-03-23 2024-03-11 株式会社Screenホールディングス 乾燥装置、印刷システムおよび乾燥方法
WO2021215139A1 (ja) 2020-04-24 2021-10-28 富士フイルム株式会社 搬送装置、乾燥装置及び印刷装置
CN114771092A (zh) * 2022-03-29 2022-07-22 江苏瀚高科技有限公司 一种可即时干燥的印刷品印刷装置
CN114771092B (zh) * 2022-03-29 2022-12-23 江苏瀚高科技有限公司 一种可即时干燥的印刷品印刷装置
CN115780210A (zh) * 2022-11-17 2023-03-14 株洲华信精密工业股份有限公司 一种热风烘干与电热烘干结合的漂浮式烘箱
CN115780210B (zh) * 2022-11-17 2023-12-05 株洲华信精密工业股份有限公司 一种热风烘干与电热烘干结合的漂浮式烘箱
CN116067158A (zh) * 2023-02-07 2023-05-05 无锡爱德旺斯科技有限公司 一种气浮烘箱
CN116067158B (zh) * 2023-02-07 2023-07-04 无锡爱德旺斯科技有限公司 一种气浮烘箱
CN116727163B (zh) * 2023-08-10 2023-10-20 常州福睿新材料科技有限公司 一种聚四氟乙烯板材表层轧碾涂布装置及其加工工艺
CN116727163A (zh) * 2023-08-10 2023-09-12 常州福睿新材料科技有限公司 一种聚四氟乙烯板材表层轧碾涂布装置及其加工工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012107792A (ja) ウエブの塗工液乾燥装置
WO2012114567A1 (ja) 乾燥装置および熱処理システム
JP5277218B2 (ja) 薄膜塗工装置に設ける乾燥装置
JP2012202600A (ja) 乾燥装置および熱処理システム
JP6283540B2 (ja) 乾燥装置および処理膜形成システム
JP2013137139A (ja) 乾燥装置および熱処理システム
WO2023005449A1 (zh) 一种涂布设备
JP2014184364A (ja) 乾燥ユニット、乾燥装置、および塗膜形成システム
JP2019184222A (ja) 塗工装置用乾燥装置
US20160369427A1 (en) Horizontal heat treatment apparatus and carbon fiber production method using horizontal heat treatment apparatus
CN109219570B (zh) 可进行蛇行修正的带状材料的搬运装置
JP2014129909A (ja) 乾燥装置
KR20110031112A (ko) 열처리장치
JP5887437B2 (ja) 乾燥装置および熱処理システム
JP2013123671A (ja) 膜塗工機
JP5395139B2 (ja) 蛇行修正装置付き浮揚乾燥設備
JP2020118363A (ja) 塗工装置用乾燥装置
JP7493106B2 (ja) ノンインパクト印刷装置により印刷されたシートを乾燥させる乾燥機を備えるシート印刷機械
JPH10337848A (ja) 乾燥器
JP6145370B2 (ja) 乾燥装置および処理膜形成システム
WO2023037640A1 (ja) 乾燥装置
JP7343112B2 (ja) 熱処理装置
FI12433U1 (fi) Sovitelma kuiturainakoneen ilmakuivaimella
US20230375269A1 (en) Drying Apparatus For Manufacturing Electrode And Method For Manufacturing Electrode Using Same
JP2011256030A (ja) 搬送装置および搬送方法