JP2019178101A - エマルジョン - Google Patents
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Abstract
Description
さらに、光の反射による散乱光度をより大きくし、皮膚のテカリ防止効果を向上させる中空ポリマー粒子が特許文献2に記載されている。
[1]水性媒体中にオイル分を内包した平均粒径10〜1000nmのカプセル状粒子が乳化分散されてなるエマルジョン。
[2]部分ケン化ポリ酢酸ビニルを含む乳化剤により分散安定化されてなる[1]に記載のエマルジョン。
[3]上記オイル分が常温で液状のイソパラフィン類を含む[1]又は[2]に記載のエマルジョン。
[4]内包される上記イソパラフィン類の量が上記カプセル状粒子に対して、25重量%以上である[3]に記載のエマルジョン。
[5]上記オイル分を内包する上記カプセル状粒子のカプセル部が、(メタ)アクリル系重合体を主成分とする樹脂からなる[1]〜[4]のいずれか1項に記載のエマルジョン。
[6][1]〜[5]のいずれか1項に記載のエマルジョンを構成するカプセル状粒子と紫外線吸収剤とが乳化分散されてなる化粧料用乳化液。
[7]さらに、光散乱剤が含有される[6]に記載の化粧料用乳化液。
この発明は、水性媒体中に所定のオイル分を内包したカプセル状粒子を乳化分散させたエマルジョンに係る発明である。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味する。
なかでも、スチレン系モノマーとしてはスチレン、(メタ)アクリレート系モノマーとしてはアルキル基の炭素数が1〜30、特に1〜25、更には1〜20の脂肪族系(メタ)アクリレート系モノマーが好ましく、なかでもステアリル(メタ)アクリレートが好ましい。
なかでも、重合安定性の点から、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン等を用いることが好ましい。
本発明における上記カプセル状粒子のカプセル部としては、上記各モノマー成分のうち、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレートを主成分として、スチレン系モノマーや、(メタ)アクリレート系モノマー等の(メタ)アクリレート類から選ばれる少なくとも1種を含有したモノマー成分の重合体を主成分とするものを用いることが好ましい。このような重合体としては、(メタ)アクリル系重合体、スチレン−(メタ)アクリル系重合体等があげられる。
本発明のエマルジョン、すなわち、水性媒体中に所定のカプセル状粒子が乳化分散されたエマルジョンは、上記モノマー成分とオイル分からなるオイル分を含有するモノマー溶液を、水性媒体中で乳化分散した後に重合することにより製造することができる。
平均ケン化度が低すぎると重合時の分散安定性が不十分となりやすく、仮に重合が完結したとしてもエマルジョンの保存安定性が低下してしまう傾向があり、高すぎても、やはり重合時の安定性が低下する傾向がある。
なお、平均ケン化度は、JIS K 6726に記載のケン化度の算出方法にしたがって求めることができる。
なお、平均重合度は、JIS K 6726に記載の平均重合度の算出方法にしたがって求めることができる。
乳化剤の使用量が少なすぎると、系の分散安定性が低下し、重合が不安定になりやすく、使用量が多すぎると、カプセル状粒子が凝集し、分散不良となる傾向がある。
等があげられる。
上記連鎖移動剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール;アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類;n−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸、チオグリコール酸オクチル、チオグリセロール等のメルカプタン類等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
この光散乱剤としては、酸化チタンや酸化亜鉛等を挙げることができる。
[I]モノマー成分とオイル分、及び重合開始剤を混合してモノマー溶液を調製する工程。
[II]上記モノマー溶液が油滴として水性媒体中に分散してなるモノマーエマルジョンを調製する工程。
[III]上記モノマーエマルジョン中に分散するモノマー溶液中のモノマー成分を重合させることにより、カプセル状粒子が水性媒体中に分散してなるエマルジョンを製造する工程。
また、乳化分散した後に、分散安定剤を添加することが、得られたモノマーエマルジョンの安定性向上のために好ましい。
なお、上記油滴の平均粒径を揃える方法としては、マイクロフルイダイザー、ナノマイザー等の液滴同士の衝突や機壁への衝突力を利用した高圧型分散機を用いる方法等があげられる。
まず、測定方法と原材料について説明する。
(分散液滴及びカプセル状粒子の粒径)
粒径分布測定機(NICOMP TM380)を用いて動的光散乱法により測定した。
メトキシけい皮酸2−エチルヘキシル(紫外線吸収剤、BASF社:コピナールMC80)、ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製:ゴーセノールEG−05)、及び水を重量比で21/12/67の割合で混合し、300μA×1.5min×2回、超音波分散を行い、分散液を得る。
次いで、得られた分散液を2%ヒドロキシエチルセルロース(ダイセルファインケム(株)製:SE−600)の水溶液で3倍に希釈する。この希釈液をブランク液とすると共に、この希釈液に実施例又は比較例で得られた各エマルジョンを40重量%添加し、試料液を作製する。
得られた試料液及びブランク液を石英ガラス上に、膜厚が約17μmとなるように塗布する。塗布した後、室温(25℃)にて約10分間静置させた後に分光光度計(日本分光(株)製:V−770DS)を用いて、波長290〜400nmの紫外線領域の光線透過率を測定する。
得られた測定値を用い、VWSP−966(SPF/PA値計算プログラム、日本分光(株)製)にて、SPF値を算出する。
なお、ブランク液のSPF値は、「10」であった(参考例とする)。
・エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)…共栄社化学(株)製:ライトエステルEG
・ステアリルメタクリレート(SMA)…共栄社化学(株)製:ライトエステルS
・メチルメタクリレート(MMA)…三菱ケミカル(株)製
・イソパラフィン(IP)…出光興産(株)製:IPソルベント1620
〈エマルジョン(A−1)の製造〉
モノマー成分として表1に記載の各モノマー及びオイル分としてイソパラフィンを表1に記載の量ずつ用い、重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製:「V−65」)を1.2部をそれぞれ準備し、これらを混合、撹拌することにより、油相を調製した。
得られたエマルジョンについて、上記した方法でポリマー(カプセル状粒子)の平均粒径を測定したところ、564nmであった。また、上記した方法でSPF値を測定・算出した。その結果を表1に示す。
オイル分であるイソパラフィン(IP)を用いなかったこと以外は、実施例2と同様にしてエマルジョンを得た。このエマルジョンは、オイル分を用いていないため、中実の粒子が水性媒体中に分散したエマルジョンとなった。
得られたエマルジョンについて、上記した方法でSPF値を測定・算出した。その結果を表1に示す。
イオン交換水の使用量について、342部を222部に変更したこと以外は、比較例1と同様にして、エマルジョンを製造した。
得られたエマルジョンについて、上記した方法で、ポリマー(カプセル状粒子)の平均粒径及びSPF値を測定・算出した。その結果を表1に示す。
水相として、用いられる界面活性剤を、エマールOの代わりに、10重量%ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製:ゴーセノールEG−05)水溶液30部に変更し、乳化方法を超音波処理装置に代えて、ホモミキサーを用い、5000rpm×5分間乳化して重合前のモノマーエマルジョンを調整し、重合反応を行ったこと以外は、実施例2と同様にして、エマルジョンを製造した。
得られたエマルジョンについて、上記した方法で、ポリマー(カプセル状粒子)の平均粒径及びSPF値を測定・算出した。その結果を表1に示す。
水相として、用いられる界面活性剤を、エマールOの代わりに、10重量%ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製:ゴーセノールEG−05)水溶液30部に変更し、超音波処理装置で処理して重合前のモノマーエマルジョンを調整し、重合反応を行ったこと以外は、実施例2と同様にして、エマルジョンを製造した。
得られたエマルジョンについて、上記した方法で、ポリマー(カプセル状粒子)の平均粒径及びSPF値を測定・算出した。その結果を表1に示す。
超音波処理装置で処理後のモノマーエマルジョンに10%ポリビニルアルコールを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして重合を行った。しかし、重合途中で凝集し、ポリマー粒子を分散したエマルジョンは得られなかった。
平均粒径が本願発明の10〜1000nmのカプセル状粒子を添加した実施例1〜9は、カプセル状粒子を添加しない紫外線吸収剤のみが分散した参考例のSPF値(10)に比べると改善効果は明らかである。
また、本願発明に該当しない比較例1,2(中実粒子)や比較例3,4(中空粒子でも平均粒径が過大)に比べても、著しくSPF値が改良されている。
Claims (7)
- 水性媒体中にオイル分を内包した平均粒径10〜1000nmのカプセル状粒子が乳化分散されてなるエマルジョン。
- 部分ケン化ポリ酢酸ビニルを含む乳化剤により分散安定化されてなる請求項1に記載のエマルジョン。
- 上記オイル分が常温で液状のイソパラフィン類を含む請求項1又は2に記載のエマルジョン。
- 内包される上記イソパラフィン類の量が上記カプセル状粒子に対して、25重量%以上である請求項3に記載のエマルジョン。
- 上記オイル分を内包する上記カプセル状粒子のカプセル部が、(メタ)アクリル系重合体を主成分とする樹脂からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載のエマルジョン。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のエマルジョンを構成するカプセル状粒子と紫外線吸収剤とが乳化分散されてなる化粧料用乳化液。
- さらに、光散乱剤が含有される請求項6に記載の化粧料用乳化液。
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Citations (4)
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