JP2019171577A - 透明導電性カバーテープ - Google Patents

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Abstract

【課題】十分なシール強度と安定した易剥離性を有し、高い透明性を保持したまま、電子部品の包装に適用可能な優れた帯電防止性を発揮する透明導電性カバーテープの提供。【解決手段】キャリアテープに対してヒートシールするための透明導電性カバーテープであって、基材フィルム1、接着剤層2、第一の中間層3a、第二の中間層3b、及び、ヒートシール層4を順に積層してなり、該第一の中間層は、ポリエチレン系樹脂からなる層であり、該第二の中間層は、エチレン・α−オレフィン共重合体及びスチレン・ブタジエンブロック共重合体を含む樹脂組成物からなる層であり、該第一の中間層と第二の中間層とは、共押出法により製膜された層であり、該ヒートシール層は、アクリル系樹脂中に導電性微粒子が分散されてなる透明導電性ヒートシール材からなる層であって、該導電性微粒子は、アルミニウムをドーピングした酸化亜鉛の粒子である。【選択図】図1

Description

本発明は、透明導電性カバーテープに関する。
より詳細には、半導体素子等の電子部品を収容するポケット部を設けたキャリアテープに対して、該ポケットの開口部を覆う蓋材として使用される、透明導電性カバーテープに関する。
近年、ICチップやコンデンサ等の電子部品は、テーピング包装され、電子回路基板への表面実装に供せられる。テーピング包装は、エンボス成形によりポケット部を連続的に形成したキャリアテープにおいて、各ポケット部に電子部品を収納し、ポケットの開口部をカバーテープで覆い、ヒートシールすることによって密封する包装形態である。
キャリアテープからカバーテープを剥離する際に静電気が発生すると、内部の電子部品に劣化や静電破壊が生じるため、キャリアテープ及びカバーテープには、高い帯電防止性が要求される。
また、製品の欠陥を検知したり、製品上に印刷されたコード等を認識するために、テーピング包装体は未開封の状態で、カバーテープの上からカメラ検査が行われる。そのため、カバーテープには、高い透明性も要求される。
さらに、電子部品を収納したテーピング包装体は、輸送及び保管時には密封状態が保持され、且つ、電子部品の実装時にカバーテープを安定して滑らかに剥離できるよう、ジップアップ(剥離の進行に伴う剥離強度の最大値と最小値との差)が小さいことが要求される。
ジップアップが大きいと、カバーテープの剥離時にキャリアテープが振動し、ポケット部に収容されていた電子部品が飛び出したり、所望の位置に装填できないという問題が生じる。
これらの要求に対し、安定した易剥離性を有する透明導電性カバーテープとして、電子部品と直接接触するヒートシール層に金属酸化物微粒子等の導電防止材料を練り込んだり、塗布してなるカバーテープが知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、電子部品の包装体として要求される帯電防止性を得るためには、多量の導電防止材料を使用する必要があり、これにより、透明性が低下し、カメラ検査による内部確認が困難になるという問題がある。
また、キャリアテープ上にヒートシールしたときに、所望のシール強度が得られないという問題がある。これは、近年普及しているポリスチレン製又はポリカーボネート製キャリアテープにおいて特に深刻であり、テーピング包装体の輸送及び保管中にカバーテープが剥離し、内部の電子部品が脱落するという問題が知られている。
一方、透明性及びシール強度を確保するために導電防止材料の添加量を減らすと、十分な帯電防止性能が発揮されず、静電気の発生を防ぐことができない。
特開平7−251860号公報
本発明は、上記の問題点を解決して、十分なシール強度と安定した易剥離性を有し、高い透明性を保持したまま、電子部品の包装に適用可能な優れた帯電防止性を発揮する透明導電性カバーテープを提供することを目的とする。
本発明者は、種々研究の結果、ポリエチレン系樹脂からなる第一の中間層と、エチレン・α−オレフィン共重合体及びスチレン・ブタジエンブロック共重合体のブレンド樹脂からなる第二の中間層とを共押出法により製膜し、該第二の中間層上に、導電性微粒子をアクリル系樹脂中に分散させた樹脂組成物をヒートシール層として積層し、ここで、該導電性微粒子として、アルミニウムをドーピングした酸化亜鉛の粒子を使用することにより、上記の目的が達成されることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の点を特徴とする。
(1)キャリアテープに対してヒートシールするための透明導電性カバーテープであって、
基材フィルム、接着剤層、第一の中間層、第二の中間層、及び、ヒートシール層を順に積層してなり、
該第一の中間層は、ポリエチレン系樹脂からなる層であり、該第二の中間層は、エチレン・α−オレフィン共重合体及びスチレン・ブタジエンブロック共重合体を含む樹脂組成物からなる層であり、該第一の中間層と第二の中間層とは、共押出法により製膜された層であり、
該ヒートシール層は、アクリル系樹脂中に導電性微粒子が分散されてなる透明導電性ヒートシール材からなる層であって、該導電性微粒子は、アルミニウムをドーピングした酸化亜鉛の粒子である、上記透明導電性カバーテープ。
(2)前記第一の中間層を形成するポリエチレン系樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンである、上記1に記載の透明導電性カバーテープ。
(3)前記第二の中間層は、エチレン・α−オレフィン共重合体30〜70質量%と、スチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30質量%とを含む樹脂組成物からなる層である、上記1又は2に記載の透明導電性カバーテープ。
(4)前記アクリル系樹脂は、ガラス転移温度が20〜100℃である、上記1〜3のいずれかに記載の透明導電性カバーテープ。
(5)全光線透過率が70%以上であり、かつ、ヘイズが30%以下である、上記1〜4のいずれかに記載の透明導電性カバーテープ。
(6)前記導電性微粒子は、針状粒子または微球状粒子である、上記1〜5のいずれかに記載の透明導電性カバーテープ。
本発明は、特定の樹脂や導電防止材料の組み合わせからなる層を、特定の順番及び方法で積層することにより、フィルムの表面抵抗率が大幅に減少することを見出したものである。
したがって、本発明の透明導電性カバーテープは、少量の導電防止材料で、高い導電防止効果が得られ、同時に、高い透明性と良好なシール強度とを保持することができる。
また、2層を共押出してなる中間層が、シール強度を担保すると同時に易剥離性に寄与するため、ヒートシール層を薄く設けても、高い密封性が達成され、さらに、ジップアップの小さい滑らかな開封感が得られる。
本発明の透明導電性カバーテープは、特に、ポリスチレン製又はポリカーボネート製のキャリアテープにも好適に使用することができ、上記の効果を発揮する。
本発明の透明導電性カバーテープを示す、概略的断面図である。 本発明の透明導電性カバーテープを蓋材として、キャリアテープとヒートシールした状態の一例を示す、概略的断面図である。
上記の本発明について、以下に更に詳しく説明する。
<1>本発明の透明導電性カバーテープの層構成
図1は、本発明の透明導電性カバーテープを示す概略的断面図である。
図2は、本発明の透明導電性カバーテープを蓋材として、キャリアテープとヒートシールした状態の一例を示す、概略的断面図である。
本発明の透明導電性カバーテープは、図1に示されるように、基材フィルム1に、接着剤層2を介して中間層3を貼合し、その上にヒートシール層4を積層したものである。ここで、中間層3は、第一の中間層3aと第二の中間層3bとを、共押出法により一緒に製膜した共押出フィルムからなる。
なお、共押出法による製膜は、単なる単体フィルムを貼り合わせるようなラミネート製法等とは異なり、溶融した複数の樹脂を複数の細いスリット状の隙間から押し出して行われる。
したがって、共押出により形成された層間の界面は、極めて特異な構造を示し、これは、ラミネート製法による自着等の絡み合い相互作用による層間構造とは大きく異なる。具体的には、共押出により形成された界面は、各樹脂の結晶が相互に侵入したインターロッキング構造を形成していると考えられ、極めて複雑な構造を有する。
よって、本発明においては共押出法により成膜された層と表現するしか中間層を特定する方法がなく、すなわち、製造方法による物の特定によってしか本発明の特徴を表現することができなかった。
本発明の透明導電性カバーテープをキャリアテープの蓋材として適用する際には、キャリアテープ5のポケット部6上に、本発明のカバーテープをヒートシール層4の面が対向するように重ね合せ、ヒートシールする。
<2>基材フィルム
本発明において、基材フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン等のポリアミド、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂よりなるフィルムを、一軸又は二軸方向に延伸してなるフィルムを使用することができる。
これらは単独で使用してもよく、又は、同種又は異種の2又はそれ以上のフィルムを、任意の積層手段によって積層して使用することもできる。
カバーテープに好適な透明性、耐熱性及び耐湿性を示す点から、PETフィルムを特に好ましく使用することができる。
必要に応じて、接着剤層との接着強度を強固にするために、接着剤層と接する側の表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、サンドブラスト処理等の表面処理を予め施しておくこともできる。
また、必要に応じて、ゴミやチリの表面への付着を防止したり、他の面との接触による静電気の発生を防止するために、接着剤層と接する側と反対の面、すなわち最外面に、界面活性剤、イオン液体、導電性ポリマー、導電性カーボンブラック、金属蒸着、金属酸化物等の導電性微粒子等を用いて帯電防止処理を施してもよい。
基材フィルムの厚さは、当業者が適宜に設定することができるが、カバーテープに適切な強度や腰を付与する目的から、例えば3〜25μmである。
<3>接着剤層
基材フィルムの一方の面に、接着剤層を介して、中間層を貼合する。ここで、接着剤としては、任意のドライラミネート用接着剤を使用することができる。
ドライラミネート用接着剤としては、1液又は2液硬化型のビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系等の溶剤型、水性型、又はエマルジョン型等のラミネート用接着剤を使用することができる。
また、接着剤の塗布は、グラビアコーティング、ロールコーティング等であってよく、その方法を問うものではない。
接着剤層の厚さは、適宜調整することができるが、例えば、カバーテープに適度な剛性を与えるように、1〜10g/mであり、好ましくは、2〜5g/mである。1g/mより薄いと、接着強度を均一にできず、またジップアップを小さくして安定させるのに必要な剛性をもたせることができない。
また、10g/mより厚いと、価格面で不利であるばかりでなく、剛性が強くなり過ぎて、カバーテープに亀裂を生ずることがある。
<4>中間層
本発明において、中間層は、基材フィルムとヒートシール層との間に位置する層であって、第一の中間層と第二の中間層とを共押出法により製膜してなるフィルムからなる。
第一の中間層は、基材フィルム側に位置する層である。この層は、カバーテープにクッション性を付与し、キャリアテープとのシール強度を担保すると同時に、接着剤層を介して基材フィルムと高い層間接着強度を達成する。
さらに、第二の中間層を裏打ちして支持する役割を担い、共押出製膜時の製膜安定性を高める層でもある。
本発明において、第一の中間層は、ポリエチレン系樹脂からなる。
ここで、ポリエチレン系樹脂としては、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレン、ポリエチレン系樹脂あるいはポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、又は、これらの2種又はそれ以上の混合物等が挙げられる。
シール強度を担保し、製膜安定性を高める機能を十分に発揮し、また、カバーテープに良好な柔軟性及び透明性を付与するために、直鎖状低密度ポリエチレンを用いることが特に好ましい。
本発明において、直鎖状低密度ポリエチレンは、メタロセン触媒等のシングルサイト触媒又はチーグラー・ナッタ触媒等のマルチサイト系触媒を用いて、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを低温、低圧で共重合させて得られるコポリマーである。炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられる。
また、共重合方法としては、エチレン及びα−オレフィンを、低圧法、スラリー法、溶液法、気相法等の重合方法が挙げられる。
第二の中間層は、ヒートシール層側に位置する層である。この層は、ヒートシール層と安定した層間接着強度を発揮し、密封性と易剥離性との両立に寄与する層である。
本発明において、第二の中間層は、エチレン・α−オレフィン共重合体とスチレン・ブタジエンブロック共重合体とを含む樹脂組成物からなる。
ここで、エチレン・α−オレフィン共重合体としては、上記第一の中間層について挙げられた直鎖状低密度ポリエチレンを使用することができる。
上記直鎖状低密度ポリエチレンを用いることにより、透明性が向上し、ポリスチレンとのブレンド比に応じた剥離強度の制御が容易となる。
また、スチレン・ブタジエンブロック共重合体を構成するスチレン系単量体としては、例えばスチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
また、これらと共重合可能な単量体としては、ブタジエンの他に、イソプレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を含んでもよい。スチレン・ブタジエンブロック共重合体の他に、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、スチレン・ブタジエングラフト共重合体、スチレンとイソプレンとのブロック又はグラフト共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、又は、これらの2種又はそれ以上の混合物等を含んでもよい。
特に、スチレン50〜90質量%とブタジエン50〜10質量%とを共重合してなるスチレン・ブタジエンブロック共重合体が好適に使用される。
樹脂組成物において、ポリスチレン系樹脂及びスチレン由来単位の割合が多すぎると、透明性が低下する一方で、層間の密着性が高まり、易剥離性が低下する傾向がある。また、第一の中間層と共押出したときに、製膜性が低下する傾向がある。
第二の中間層を形成する樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体とスチレン・ブタジエンブロック共重合体とのブレンド比を調整することにより、ヒートシール層との層間接着強度を制御し、所望の易剥離性及び密封性を両立することができる。
ここで、両者のブレンド比は、使用するスチレン・ブタジエンブロック共重合体中のスチレン由来単位の含有量と、所望のシール強度(剥離強度)等に応じて、当業者が適宜に調整することができる。
第一の中間層及び後述のヒートシール層との兼ね合いから、カバーテープとして好適なシール強度及び易開封性を得るために、第二の中間層は、70〜110℃、より好ましくは82℃以上、例えば82〜85℃のビカット軟化点を有していることが好ましい。
このような第二の中間層を得るために、第二の中間層を形成する樹脂組成物は、例えば、エチレン・α−オレフィン共重合体30〜70質量%と、スチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30質量%とをブレンドしてなる。
両者のブレンド比として、より好ましくは、エチレン・α−オレフィン共重合体50〜70質量%に対してスチレン・ブタジエンブロック共重合体50〜30質量%であり、さらに好ましくは、エチレン・α−オレフィン共重合体55〜70質量%に対してスチレン・ブタジエンブロック共重合体45〜30質量%であり、両者の合計は100質量%である。
上記の範囲を超えて、スチレン含量が少なく、ビカット軟化点が高すぎると、層の柔軟性が不足し、密封性及び層間の密着性が損なわれる。逆に、スチレン含量が多く、ビカット軟化点が低すぎると、ジップアップが大きくなり、易剥離性が損なわれる。
なお、本発明において、ビカット軟化点は、JISK7206のA120法に基づいて測定される値である。
第一および第二の中間層の厚みの合計は、15〜50μm、より好ましくは20〜45μmである。中間層全体の厚みが薄すぎると十分なクッション性が発揮されず、シール強度が担保されない。
また、製膜が不安定になり、均一なフィルムを製膜することができない。逆に、厚すぎると、シール温度を高く、シール時間を長くしなければシール強度が担保されなくなり好ましくない。
また、第二の中間層の厚さは、2〜20μm、より好ましくは5〜15μmである。第二の中間層が薄すぎると、シール強度が低くなり好ましくない。逆に、厚すぎると、中間層製膜時にシワや偏肉、ピンホールが発生しやすくなり好ましくない。
第一及び第二の中間層をなすフィルムは、インフレーション法、Tダイ法等の慣用のフィルム製膜法により、2層を共押出することにより形成する。
フィルムの表面には、必要に応じて、接着剤層及びヒートシール層との接着強度を高めるために、コロナ放電処理、プラズマ処理、サンドブラスト処理等の表面処理を予め施しておいてもよい。
また、第一及び第二の中間層は、発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、任意の添加剤を含んでもよい。このような添加剤としては、樹脂フィルムの成形加工性や生産性、各種の物性を調整するために一般に使用される種々の樹脂用添加剤を用いることができる。ただし、透明性、層間密着性及び易剥離性等への影響から、導電性微粒子等の粒子は含まない。
<5>ヒートシール層
本発明において、ヒートシール層は、アクリル系樹脂中に導電性微粒子を分散させてなる透明導電性ヒートシール材からなる。
透明導電性ヒートシール材は、易剥離性、ヒートシール性及びブロッキング性の点から好ましくは20〜100℃、より好ましくは30〜60℃のガラス転移点を有する。ガラス転移点が低すぎると、ヒートシール層が柔らかくなり、塗膜形成性及び易剥離性が損なわれる。逆に、ガラス転移点が高すぎると、ヒートシール層が硬くなり、十分なシール強度が得られない。
なお、本発明において、ガラス転移点は、JISK7121に準拠して測定される値である。
本発明において、アクリル系樹脂は、アクリル単量体の単独重合体及び共重合体を包含する。アクリル単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
但し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。また、これらと共重合可能な単量体としては、スチレン系単量体、例えばスチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。具体的には、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレートとスチレンとのランダム、ブロック又はグラフト共重合体、エチル(メタ)アクリレートとスチレンとのランダム、ブロック又はグラフト共重合体等が挙げられる。
塗膜形成性等の点から、特に、スチレンとの共重合体を好ましく使用することができる。
アクリレートとスチレンとの共重合体におけるスチレン含有率は、第二の中間層を形成する樹脂及び所望の易剥離性に応じて、当業者が適宜に定めることができるが、例えば、スチレン含有率が0〜30質量%、より好ましくは0〜20質量%である。
スチレン含有率が高すぎると、ガラス転移点が低下し、塗膜形成性及び易剥離性が損なわれ得る。逆に、スチレン含有率が少ない場合は、均質な塗膜を形成しにくい場合がある。
ヒートシール材のバインダーとしてこれらのアクリル系樹脂を用いることにより、所望のヒートシール性や易剥離性が達成されるだけでなく、例えば、基材フィルムとして特に好ましいPETフィルムを使用する場合にも、ブロッキングの発生を防ぐことができる。
また、本発明において、アクリル系樹脂中に分散される導電性微粒子は、アルミニウムドーピング酸化亜鉛の粒子である。
導電性微粒子の形状は、特に限定されないが、針状または微球状であることが好ましい。
アルミニウムドーピング酸化亜鉛は、イオンドーピング法により、酸化亜鉛分子上の酸素原子を、アルミニウム原子で置換することにより得られる。このアルミニウムドーピング酸化亜鉛からなる粒子を、本発明において好適に使用することができる。
針状のアルミニウムドーピング酸化亜鉛を用いることにより、少ない添加量で、高い導電性が得られ、且つ、高い透明性を確保することができる。
また、微球状のアルミニウムドーピング酸化亜鉛を用いることにより、多量のアルミニウムドーピング酸化亜鉛を添加することが可能になって、高い導電性が得られる。
針状と微球状のアルミニウムドーピング酸化亜鉛を併用することもできる。
本発明において好適に用いられる針状粒子の粒子サイズとしては、平均長(平均長径)が100〜2000nmであり、より好ましくは200〜2000nmである。また、平均長(平均長径)/平均径(平均短径)のアスペクト比が10以上、好ましくは20〜30である。
本発明において好適に用いられる微球状粒子は、真球状または楕円球状の粒子であり、粒子サイズとしては、平均長(平均長径)が10〜200nmであり、より好ましくは20〜200nmである。また、平均長(平均長径)/平均径(平均短径)のアスペクト比が1〜3、好ましくは1〜1.5である。
なお、本発明において、平均長及び平均径は、電子顕微鏡(SEM)で観察することにより任意の30個を測定して得られた平均値である。
導電性微粒子として、アルミニウムドーピング酸化亜鉛の針状粒子を使用し、これをアクリル系樹脂中に分散させることにより、少量の導電性微粒子で、高い帯電防止特性が達成される。したがって、ヒートシール層を薄く設定することができ、また、透明性が損なわれない。
さらには、ポリスチレン製又はポリカーボネート製キャリアテープとヒートシールしたときに、第一及び第二の中間層の作用と相俟って、良好なシール強度及び剥離強度を達成し、優れた密封性と易剥離性とを両立することができる。
アクリル系樹脂と上記導電性微粒子との質量比は、アクリル系樹脂100質量部に対し、導電性微粒子10〜400質量部である。
導電性微粒子の量が上記の範囲よりも多くなると、塗膜の透明性が悪化し好ましくない。一方、導電性微粒子の量が上記の範囲よりも少ないと、必要な帯電防止性能が得られなくなり好ましくない。
ヒートシール層の厚さは、透明性、密封性及び帯電防止効果の観点から、0.1〜5μmであり、特に0.2〜2μmの範囲が好ましい。
本発明において、ヒートシール層は、上記アクリル系樹脂と、アルミニウムドーピング酸化亜鉛との組み合わせからなるため、層厚を薄くしても、十分な帯電防止効果が得られる。
本発明において、ヒートシール層は、その表面抵抗率が22℃、40%RH下において10〜1012Ω/□の範囲内である。また、23±5℃、12±3%RH下において、5000Vから99%減衰するまでに要する電荷減衰時間が1秒以下であり、優れた静電気特性を有する。
上記の表面抵抗率が1012Ω/□を超えると、静電気拡散効果が極端に悪くなり、電子部品を静電気破壊から保護することが困難になり、また、10Ω/□未満になると、外部から蓋材を介して電子部品に電気が通電する可能性があり、電子部品が電気的に破壊される危険性がある。
一方、静電気により発生する電荷の拡散速度の目安である電荷減衰時間が1秒を超える場合、静電気拡散効果が極端に悪くなり、電子部品を静電気破壊から保護することが困難になる。尚、上記の表面抵抗率および電荷減衰時間は、米国の軍規格であるMIL−B−81705Cに準拠して測定することができる。
ヒートシール層には、必要に応じて分散安定剤、界面活性剤、ブロッキング防止剤等の添加剤を含有させることができる。
ヒートシール層は、第二の中間層上に、グラビアコート法、エアドクターコート法、ブレードコート法、ナイフコート法、ロッドコート法、ダイレクトロールコート法、リバースロールコート法、スライドコート法、スロットオリフィルコート法等のコーティング方法により塗布形成することができる。
<6>導電性カバーテープ
上述のような本発明のカバーテープは、全光線透過率が70%以上、且つヘイズ値が30%以下となるような透明性を有している。
より好ましくは、全光線透過率が75%以上、且つヘイズ値が25%以下であり、特に好ましくは、全光線透過率が80%以上であり、且つヘイズ値が23%以下である。
したがって、本発明のカバーテープを用いたテーピング包装体は、カバーテープの上から、未開封の状態で、目視又はカメラ検査により、内容物の有無、充填状態等を検査、確認することができる。
そして、本発明のカバーテープは、キャリアテープからの開封に際し、シール部において、第二の中間層とヒートシール層との層間において剥離が生じ(層間剥離)、ヒートシール層とキャリアテープとの熱融着条件に左右されることなく、安定した剥離性能を有する。
この剥離強度(層間接着強度)は、ヒートシール層とキャリアテープとの剥離強度より弱いものであり、100〜1200gf/15mmの範囲であることが好ましい。
剥離強度が、100gf/15mm未満になると、包装体の輸送及び保管中に剥離が生じ、内容物が脱落する危険性がある。また、剥離強度が1200gf/15mmを超えると、カバーテープを剥離するとき、キャリアテープが振動して内容物が飛び出したりすることがあり好ましくない。
なお、本発明において、剥離強度は、23℃相対湿度40%の雰囲気下における180度剥離(剥離速度300mm/分)の値である。
また、ジップアップは、30gf/1mm以下が好ましい。ジップアップが50gf/1mmを超えると、カバーテープを剥離する際にキャリアテープが振動して内容物が飛び出す恐れがあり好ましくない。
なお、ここでいうジップアップとは、カバーテープとキャリアテープとを、2本の0.5mm幅のヒートシールバーを用いてヒートシールし、それを剥離したときの剥離強度の最大値と最小値との差をいう。
ジップアップの測定条件は、23℃、相対湿度40%の雰囲気下において、剥離速度300mm/分の条件で測定長さ20mmを180度剥離したときの数値である。
本発明のカバーテープを適用するキャリアテープの材質としては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ABS等であるが、特に好ましくは、ポリスチレン及びポリカーボネートである。
また、これらの樹脂に、帯電防止対策として、導電性カーボンブラック微粒子、金属微粒子、金属酸化物に導電性をもたせた導電性微粒子、有機ケイ素化合物あるいは界面活性剤を練り込んだり、これらを含むものを塗布したものであってもよい。
次に、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
用いた原材料は下記の通り。
ポリオレフィン系樹脂1:(株)プライムポリマー製エボリューSP2520、C6−直鎖状低密度ポリエチレン。密度0.925。
ポリオレフィン系樹脂2:(株)プライムポリマー製エボリューSP2020、C6−直鎖状低密度ポリエチレン。密度0.916。
ポリオレフィン系樹脂3:(株)プライムポリマー製エボリューSP1520、C6−直鎖状低密度ポリエチレン。密度0.913。
ポリオレフィン系樹脂4:(株)プライムポリマー製ウルトゼックス2021L、C6−直鎖状低密度ポリエチレン。密度0.919。
ポリオレフィン系樹脂5:旭化成ケミカルズ(株)製アサフレックス810、スチレン・ブタジエンブロック共重合体。スチレン含有率65質量%。
二軸延伸PETフィルム1:東洋紡(株)製E7415。12μm厚。片面帯電防止、片面コロナ処理。
接着剤1:ロックペイント(株)製RU−40/H−4。2液硬化型ウレタン接着剤。
アクリル系樹脂1:三菱ケミカル(株)製ダイヤナールLRシリーズ。スチレン−メタクリレート共重合体。ガラス転移点50℃。
導電性微粒子1:三井金属鉱業(株)製パストランAZO。酸化亜鉛98.5質量部に対しアルミニウムを1.5質量部ドーピングした微粒状粒子。粒子径20nm。
導電性微粒子2:アルミニウムフリー酸化亜鉛粉末。粒子径20nm。
<実験I>
[実施例I−1]
ポリオレフィン系樹脂1からなる第一の中間層(厚み20μm)と、ポリオレフィン系樹脂4が60質量%とポリオレフィン系樹脂5が40重量%とを含む樹脂組成物I−1(ビカット軟化点85℃)からなる第二の中間層(厚み10μm)とを、共押出により製膜し、総厚み30μmのフィルムを得た。
このフィルムの、第一の中間層の面と、二軸延伸PETフィルム1のコロナ処理面とを、接着剤1からなる接着剤層を介してドライラミネーションした。
次いで、得られた積層体の、第二の中間層の面に、アクリル系樹脂1の100質量部中に導電性微粒子1の250質量部を分散させてなる透明導電性ヒートシール剤を、ロールコート法により厚み2μmで塗布、乾燥し、本発明のカバーテープを製造した。
得られたカバーテープについて、以下の条件で、表面抵抗率、電荷減衰時間、ヘイズ値、全光線透過率、剥離強度、及びジップアップを測定した。測定結果を下記の表1に示した。
<評価方法>
(表面抵抗率)
22℃、40%RH下において、三菱化学アナリテック(株)製のハイレスタUPを用いて、プローブURS、印加電圧10Vにて測定した。
(電荷減衰時間)
23±5℃、12±3%RH下において、5000Vから99%減衰するまでに要する時間を、MIL−B−81705Cに準拠して、ETS社(Electro−Tech Systems,Inc)製のSTATIC DECAY METER−406C にて測定した。
(ヘイズ値及び全光線透過率)
JIS K7136およびJIS K7361に準拠して、(株)東洋精機製作所製のヘイズガードIIを用いて測定した。
(剥離強度)
得られたカバーテープを、ポリスチレン基材に、150℃、0.5秒、3.0kgf/cmの条件でヒートシールし、次いで、23℃、40%RH下において、東洋ボールドウィン(株)製テンシロン万能試験機HTH−100にて、剥離強度を測定した。(剥離速度=200mm/分、180°剥離)
(ジップアップ)
得られたカバーテープを、ポリスチレン製キャリアテープに、2本の0.5mm幅のヒートシールバーを用いて、150℃、0.4秒、3.0kgfの条件でヒートシールし、次いで、23℃、40%RH下において、(株)バンガードシステムズ製の剥離強度テスターVG−20にて剥離強度を測定し(剥離速度=300mm/分、測定長さ20mm、180°剥離)、最大値と最小値との差を求めた。
[実施例I−2]
第二の中間層として、ポリオレフィン系樹脂4が80質量%とポリオレフィン系樹脂5が20重量%とを含む樹脂組成物I−2を用いた以外は、実施例I−1と同様にして、本発明のカバーテープを製造して、評価した。
[実施例I−3]
第二の中間層として、ポリオレフィン系樹脂4が45重量%とを含む樹脂組成物I−3を用いた以外は、実施例I−1と同様にして、本発明のカバーテープを製造して、評価した。
[比較例I−1]
導電性微粒子として、導電性微粒子2を使用し、アクリル系樹脂1の100質量部中に該導電性微粒子2を250質量部分散させてなるヒートシール材を用いた以外は、実施例I−1と同様にして、カバーテープを製造して、評価した。
[比較例I−2]
第一及び第二の中間層に、厚さ30μmのポリオレフィン系樹脂3からなるフィルムを用いた以外は、実施例I−1と同様にして、カバーテープを製造して、評価した。
Figure 2019171577
(実験Iの結果まとめ)
実施例で製造した本発明のカバーテープは、好適な表面抵抗率を有し、且つ、電荷減衰時間が十分に短いため、優れた静電気特性を有し、電子部品を静電気破壊等から良好に保護することができる。また、高い透明性を有しており、カメラ検査によっても内容物の状態を容易に確認することができる。さらに、良好な剥離強度を有し、内容物を十分に密封しつつ、易開封性を保持する。特に、剥離強度のジップアップが小さく、極めて滑らかな剥離感が得られる。
ヒートシール層に、アルミニウムをドーピングしていない通常の酸化亜鉛の粒子しか含有しない比較例I−1は表面抵抗率が高く、電荷減衰時間が長く、静電気拡散効果に劣るものであった。
第二の中間層がエチレン・α−オレフィン共重合体及びスチレン・ブタジエンブロック共重合体を含まない比較例I−2は、剥離強度が小さく、密封性に劣るものであった。
<実験II>
[実施例II−1]
ポリオレフィン系樹脂2からなる第一の中間層(厚み20μm)と、ポリオレフィン系樹脂2が60質量%とポリオレフィン系樹脂5が40重量%とを含む樹脂組成物II−1からなる第二の中間層(厚み10μm)とを、共押出により製膜し、総厚み30μmのフィルムを得た。
このフィルムの、第一の中間層の面と、二軸延伸PETフィルム1のコロナ処理面とを、接着剤1からなる接着剤層を介してドライラミネーションした。
次いで、得られた積層体の、第二の中間層の面に、アクリル系樹脂1の100質量部中に導電性微粒子1を250質量部分散させてなる透明導電性ヒートシール剤を、ロールコート法により厚み2μmで塗布、乾燥し、本発明のカバーテープを製造した。
得られたカバーテープについて、実験Iと同条件で、表面抵抗率、電荷減衰時間、ヘイズ値、全光線透過率、剥離強度、及びジップアップを測定した。測定結果を下記の表2に示した。
[実施例II−2]
ポリオレフィン系樹脂2からなる第一の中間層A(厚み7.5μm)と、ポリオレフィン系樹脂3からなる第一の中間層B(厚み12.5μm)と、樹脂組成物II−1からなる第二の中間層(厚み10μm)とを、共押出により製膜し、総厚み30μmのフィルムを得た。
このフィルムを中間層として用いた以外は、実施例II−1と同様にして、本発明のカバーテープを製造して、評価した。
[実施例II−3]
第二の中間層として、ポリオレフィン系樹脂3が60質量%とポリオレフィン系樹脂5が40重量%とを含む樹脂組成物II−3を用いた以外は、実施例II−2と同様にして、本発明のカバーテープを製造して、評価した。
[比較例II−1]
導電性微粒子として、導電性微粒子2を使用し、アクリル系樹脂1の100質量部中に該導電性微粒子2を250質量部分散させてなるヒートシール材を用いた以外は、実施例II−1と同様にして、カバーテープを製造して、評価した。
[比較例II−2]
第一及び第二の中間層に、厚さ30μmのポリオレフィン系樹脂3からなるフィルムを用いた以外は、実施例II−1と同様にして、カバーテープを製造して、評価した。
Figure 2019171577
(実験IIの結果まとめ)
実施例で製造した本発明のカバーテープは、好適な表面抵抗率を有し、且つ、電荷減衰時間が十分に短いため、優れた静電気特性を有し、電子部品を静電気破壊等から良好に保護することができる。また、高い透明性を有しており、カメラ検査によっても内容物の状態を容易に確認することができる。さらに、良好な剥離強度を有し、内容物を十分に密封しつつ、易開封性を保持する。特に、剥離強度のジップアップが小さく、極めて滑らかな剥離感が得られる。
ヒートシール層に、アルミニウムをドーピングしていない通常の酸化亜鉛の粒子しか含有しない比較例II−1は表面抵抗率が高く、電荷減衰時間が長く、静電気拡散効果に劣るものであった。
第二の中間層がエチレン・α−オレフィン共重合体及びスチレン・ブタジエンブロック共重合体を含まない比較例II−2は、剥離強度が小さく、密封性に劣るものであった。
1.基材フィルム
2.接着剤層
3.中間層
3a.第一の中間層
3b.第二の中間層
4.ヒートシール層
5.キャリアテープ
6.ポケット部

Claims (6)

  1. キャリアテープに対してヒートシールするための透明導電性カバーテープであって、
    基材フィルム、接着剤層、第一の中間層、第二の中間層、及び、ヒートシール層を順に積層してなり、
    該第一の中間層は、ポリエチレン系樹脂からなる層であり、該第二の中間層は、エチレン・α−オレフィン共重合体及びスチレン・ブタジエンブロック共重合体を含む樹脂組成物からなる層であり、該第一の中間層と第二の中間層とは、共押出法により製膜された層であり、
    該ヒートシール層は、アクリル系樹脂中に導電性微粒子が分散されてなる透明導電性ヒートシール材からなる層であって、該導電性微粒子は、アルミニウムをドーピングした酸化亜鉛の粒子である、上記透明導電性カバーテープ。
  2. 前記第一の中間層を形成するポリエチレン系樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンである、請求項1に記載の透明導電性カバーテープ。
  3. 前記第二の中間層は、エチレン・α−オレフィン共重合体30〜70質量%と、スチレン・ブタジエンブロック共重合体70〜30質量%とを含む樹脂組成物からなる層である、請求項1又は2に記載の透明導電性カバーテープ。
  4. 前記アクリル系樹脂は、ガラス転移温度が20〜100℃である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電性カバーテープ。
  5. 全光線透過率が70%以上であり、かつ、ヘイズが30%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性カバーテープ。
  6. 前記導電性微粒子は、針状粒子または微球状粒子である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明導電性カバーテープ。
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WO2012137630A1 (ja) * 2011-04-01 2012-10-11 電気化学工業株式会社 カバーフィルム

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