JP2019167431A - 高誘電率を有する官能基を有する酸性基含有重合性単量体 - Google Patents

高誘電率を有する官能基を有する酸性基含有重合性単量体 Download PDF

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Abstract

【課題】酸性基を有しているにも拘らず酸性基を有さない重合性単量体等との相溶性が高い重合性単量体であって、塩化合物となっても酸性基を有さない重合性単量体等との相溶性が高い、酸性基含有重合性単量体を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で示される重合性単量体である。
【化1】
Figure 2019167431

[一般式(1)中、Aは炭素数1〜50の2価の炭化水素基であり、Bは炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、XはXの構造に対応する化合物XHの比誘電率が5以上である官能基であり、Yは―O―、若しくは―NR―(Rは、水素原子、または、炭素数1〜10のアルキル基)を表す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、重合性単量体、硬化性組成物および歯科用接着性組成物に関するものである。
(メタ)アクリレート系重合性単量体は歯科用硬化性組成物あるいは歯科用接着剤といった歯科材料、光学材料、印刷製版、フォトレジスト材料、塗料、接着剤、インク、光造形樹脂等の幅広い分野で利用可能である。特に、歯科用接着性組成物において、特許文献1〜3に例示されるリン酸基含有重合性単量体、特許文献4、5に例示されるカルボン酸基含有重合性単量体、特許文献5、6に例示されるスルホン酸基含有重合性単量体は、歯質のスメア層の脱灰や歯質との接着に重要な役割を果たしていることが知られている。
前述した各種重合性単量体は、酸性基を有しているため、酸性基を有さない重合性単量体等との相溶性が低く、例えば、ビスフェノールAジグリシジルジ(メタ)アクリレート(Bis−GMA)やトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)といった重合性単量体と混合させるために、長時間の撹拌操作、加熱をする必要があるといった取り扱いを煩雑にする欠点を有している。また、スメア層を脱灰した後に析出する歯質由来のカルシウムイオンと酸性基含有重合性単量体との塩化合物は、酸性基を有さない重合性単量体等に対して酸性基含有重合性単量体そのものよりもさらに難溶性であり、相溶性が低い。これらの塩化合物とその他の成分との相溶性が低い場合、接着を阻害する因子のひとつとなり、十分な接着性を得ることができないと考えられる。
特開2014−91692号公報 特開2010−31048号公報 米国特許出願公開第2016/0145277号明細書 特開2004−203817号公報 特開2013−82703号公報 特開平8−310912号公報
本発明の課題は、酸性基を有しているにも拘らず酸性基を有さない重合性単量体等との相溶性が高い重合性単量体であって、塩化合物となっても酸性基を有さない重合性単量体等との相溶性が高い、酸性基含有重合性単量体を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するため、種々の重合性単量体の合成を行った。その結果、相溶性向上官能基として高誘電率を有する官能基を導入した酸性基含有重合性単量体とすることにより前記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、相溶性向上官能基を含有する酸性基含有重合性単量体であり、下記一般式(1)で示される重合性単量体である。
Figure 2019167431
[一般式(1)中、Aは、炭素数1〜50の2価の炭化水素基であり、枝分かれ構造、環状構造を有していてもよく、炭素原子が酸素原子、硫黄原子、あるいは、窒素原子に置換されていてもよい。Bは炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、枝分かれ構造、環状構造を有していてもよく、炭素原子が酸素原子、硫黄原子、あるいは、窒素原子に置換されていてもよい。Rは、水素原子、メチル基である。Xは、Xの構造に対応する化合物XHの比誘電率が5以上である官能基を表す。Yは―O―、または―NR―(Rは、水素原子、または、炭素数1〜10のアルキル基)である。nは、1〜3の整数である。mは、0〜4の整数である。nが2または3のとき、A、R及びYは各々同一であっても異なっていてもよい。]

本発明の重合性単量体は、官能基Xが下記X−1〜4のいずれかであることが好ましい。
Figure 2019167431
[X−1、2において、pは、0〜5の整数である。X−4において、R、Rは水素原子、または、炭素数1~10の炭化水素基を示し、各々同一であっても異なっていてもよい。]

また、本発明の重合性単量体は、下記一般式(2)で示されるものであることが好ましい。
Figure 2019167431
[一般式(2)中、A、R、Y、n及びmは、一般式(1)におけるものと同義である。X’は、下記X−1〜4のいずれかである。
Figure 2019167431
[X−1、2において、pは、0〜5の整数である。X−4において、R、Rは水素原子、または、炭素数1~10の炭化水素基を示し、各々同一であっても異なっていてもよい。]
lは、1〜6の整数である。nが2または3のとき、A、R及びYは各々同一であっても異なっていてもよい。]

本発明の重合性単量体は、下記一般式(3)で示されるものであることがより好ましい。
Figure 2019167431
[一般式(3)中、R、X’及びnは、一般式(2)におけるものと同義である。m’は、0〜1の整数である。l’は、1〜3の整数である。qは、1〜12の整数である。nが2または3のとき、R及びqは各々同一であっても異なっていてもよい。]

また他の発明は、本発明の重合性単量体からなる重合性単量体(I)と、重合開始剤と、を含むことを特徴とする硬化性組成物である。
本発明の硬化性組成物は、さらに、本発明の重合性単量体以外に酸性基非含有重合性単量体を含むことが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、歯科用接着性組成物に好適に用いることができる。
本発明の重合性単量体は、酸性基を有しているにも拘らず酸性基を有さない重合性単量体等との相溶性が高く、混合の際の操作を容易にすることができる。加えて、本発明の重合性単量体は無機塩との塩化合物の状態での相溶性が高い。本発明の重合性単量体を接着性組成物として用い、接着時に塩化合物が生成した場合、周囲の重合性単量体との相溶性の低い塩化合物は、析出や重合性の低下により、接着性を低下させる。相溶性の低い重合性単量体の塩化合物は、歯面と接着材(歯科用接着性組成物)との界面で析出しやすく、それらの重合性は低いので、接着性が低下すると考えられる。これに対して、本発明の重合性単量体が形成する塩化合物は、相溶性が高いので、本発明の重合性単量体を歯科用接着性組成物として用いた場合には、塩化合物の界面での析出が抑制される、あるいは接着材側に分散するため、界面での塩化合物の存在比率を低下させることが可能であり、結果として接着性を向上させることができると考えられる。
本発明の重合性単量体は、下記一般式(1)で示されることを特徴とする。
Figure 2019167431
ここで、一般式(1)においては、Aは、炭素数1〜50の2価の炭化水素基であり、枝分かれ構造、環状構造を有していてもよく、炭素原子が酸素原子、硫黄原子、あるいは、窒素原子に置換されていてもよい。Bは炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、枝分かれ構造、環状構造を有していてもよく、炭素原子が酸素原子、硫黄原子、あるいは、窒素原子に置換されていてもよい。Rは、水素原子、またはメチル基である。Xは、Xの構造に対応する化合物XHの比誘電率が5以上である官能基を表す。Yは―O―、または―NR―(Rは、水素原子、または、炭素数1〜10のアルキル基)である。nは、1〜3の整数である。mは、0〜4の整数である。nが2または3のとき、A、R及びYは各々同一であっても異なっていてもよい。
本発明の重合性単量体は酸性基を有さない重合性単量体等との相溶性が高く、酸性基を有さない重合性単量体等との混合の操作を容易にできる。また、本発明の重合性単量体を含む接着組成物は、無機塩や有機塩との反応により生じる本発明の重合性単量体の塩化合物の酸性基を有さない重合性単量体等との相溶性も高い。その結果、塩化合物が生じるような環境でも、高い接着性を発現させることができる。このような効果は、重合性単量体の設計として、酸性基と高誘電率である官能基を有する特徴を持つことで達成される。このような効果が得られる理由を、本発明者らは以下のように推定している。
まず、混合の際の操作が容易となった理由は、高誘電率である化合物の骨格に基づく官能基を付与しているためと考えている。一般的に、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドのようなアミド系溶媒、ジメチルスルホキシドのようなスルホオキシド系溶媒、テトラヒドロフランのような環状エーテル系溶媒、メチルピロリドンのようなラクタム環を有する溶媒、カーボネート系溶媒などは、比誘電率が5以上と高誘電率を有し、塩化合物のような通常の有機溶媒に難溶性な化合物との相溶性が高いことが知られている。また、これらの溶媒は一般的に溶剤として使用されるアセトン等の有機溶媒と容易に相溶する。そのため、そのような比誘電率が5以上である高誘電率を有する化合物の骨格を重合性単量体に付与することで、幅広い極性の重合性単量体や触媒などとの相溶性が向上するものと考えられる。
また、塩化合物の相溶性が優れる理由は、上述したように、本発明の重合性単量体は、高誘電率を有する化合物の骨格に基づく官能基を有し、酸性基を有さない重合性単量体等に対する相溶性が高いためである。加えて、本発明の重合性単量体が塩化合物を形成したとしても、本発明の重合性単量体は塩化合物の溶解性が高い前記溶媒の骨格を有するために、形成した塩化合物の重合性単量体等に対する分散性を向上させ、塩化合物の析出を抑制しているものと考えられる。その結果、例えば、本発明の重合性単量体を歯科用接着性組成物に用いた場合、歯科用接着性組成物との接着界面上に塩化合物が生じる歯質のような被着物に対しても、接着阻害となる塩化合物が歯科用接着性組成物中に分散しやすくなるために、接着性が優れると考えられる。
次に、本発明の重合性単量体について、より詳細に説明する。
まず、一般式(1)中のXは、Xの構造に対応する化合物XHの比誘電率が5以上である官能基である。Xの構造に対応する化合物XHとは、官能基Xの結合手に水素原子が結合した化合物である。官能基Xとしては、XHの比誘電率が5以上であれば特に限定されない。本発明において、XHの比誘電率は5〜50の範囲であることが好ましく、5〜30の範囲であることがより好ましい。例えば、テトラヒドロフランのような環状エーテル類、ピロリドン環、ピペリドン環のようなラクタム類、エチレンカーボネート環、ジオキサノン環のようなカーボネート環類、あるいは、アセトアミドの骨格を有する官能基が挙げられる。
前記官能基Xは1価の基であり、上記したように官能基Xの骨格中に窒素原子を有する場合、炭素原子、あるいは、窒素原子に結合手を有する。
硬化性組成物とした場合に、組成物中の他の成分との相溶性が高く、混合・溶解が簡単となる点、塩化合物が生成するような条件下でも接着性に優れる点から、官能基Xは、具体的には下記の、環状エーテル類であるX−1、ラクタム類であるX−2、カーボネート環類であるX−3、またはアセトアミド骨格であるX−4のいずれかであることが好ましい。
Figure 2019167431
ここで、X−1、2において、pは、0〜5の整数である。X−4において、R、Rは水素原子、あるいは、炭素数1~10の炭化水素基を示し、各々同一であっても異なっていてもよい。pは、0〜2であることが好ましい。また、Rは水素原子、あるいは、炭素数1〜2のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
これらX−1〜4のなかでも、X−1、あるいは、X−4の内、Rが水素、あるいは、炭素数1〜2のアルキル基であり、Rが炭素数1〜4のアルキル基であるアセトアミドから選ばれることがより好ましい。
X−1〜4として好ましい構造としては、X−1環状エーテル類として、テトラヒドロフラン環、フラン環、X−2ラクタム類として、ピロリドン環、ピぺリドン環、X−3カーボネート環類として、エチレンカーボネート環、ジオキサノン環、X−4アセトアミド骨格類としてジメチルアセトアミド、エチルメチルアセトアミド、ジメチルプロパンアミドを例示することができる。より好ましい構造としては、テトラヒドロフラン環、ピロリドン環、ジメチルアセトアミドを例示することができる。
Yは、―O―、若しくは―NR―(Rは、水素原子、または、炭素数1〜10のアルキル基)を表す。好ましくは、―O―、若しくは―NR21―(R21は、水素原子、または、炭素数1〜5のアルキル基)であり、より好ましくは―O―、若しくは―NR22―(R22は、炭素数1〜3のアルキル基)である。
Aは、炭素数1〜50の2価の炭化水素基であり、枝分かれ構造、環状構造を有していてもよく、炭素原子は酸素原子、硫黄原子、あるいは、窒素原子に置換されていてもよい。
Aの具体例としては、下記のA−1〜A−11を挙げることができる。
Figure 2019167431
A−1〜A−11中、aは0〜49の整数を表し、bは、1〜16の整数を表し、cは1〜11の整数を表し、dは、1〜9の整数を表す。なお、a〜dの値は、構造式A−1〜A−6において、主鎖の原子数が25以下となる範囲で選択されることが好ましく、12以下となる範囲で選択されることがさらに好ましい。また、R、Rは、炭素数1〜24のアルキル基であって、R、Rは、1〜23のアルキル基である。R、Rは、相溶性、接着性の向上の点から1〜12のアルキル基であることが好ましく、1〜6のアルキル基であることがより好ましい。R、Rは、相溶性、接着性の向上の点から1〜10のアルキル基であることが好ましく、1〜4のアルキル基であることがより好ましい。eは、0〜5の整数であって、0〜3の範囲で選択されることが好ましい。また、A−9〜A−11の二つの結合手は、環状の炭化水素のいずれの炭素と結合することができ、異なる炭素原子と結合してもよく、同一の炭素原子と結合してもよい。
Aの構造としては、A−1、A−3、A−5、A−7、A−8が好ましく、A−1、A−3、A−8がより好ましい。
Bは、炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表している。枝分かれ構造、環状構造を有していてもよく、炭素原子が酸素原子、硫黄原子、窒素原子に置換されていてもよい。Bの具体例としては、下記のB−1〜B−13を挙げることができる。
Figure 2019167431
B−1〜B−9中、xは0〜9の整数を表し、yは、1〜8の整数を表し、zは1〜3の整数を表し、wは1〜2の整数を表す。なお、x〜wの値は、構造式B−1〜B−9において、主鎖の原子数が6以下となる範囲で選択されることが好ましく、3以下となる範囲で選択されることがさらに好ましい。また、Rは、水素原子、または、炭素数1〜2のアルキル基を表す。vは、0〜5の整数であって、1〜3の範囲で選択されることが好ましい。また、B−10〜B−11の二つの結合手は、環状の炭化水素基のいずれの炭素と結合することができ、異なる炭素原子と結合してもよく、同一の炭素原子と結合してもよい。また、R10、R11は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であって、各々同一であっても異なっていてもよい。
Bの構造としては、加水分解を受けにくく、フレキシブルに動くことが可能であって、適度な疎水性を付与できるという点から、B−1、B−10、B−12が好ましく、B−1がより好ましい。
は水素原子またはメチル基を表す。Rはその他の重合性単量体との共重合性により選択されることが好ましい。例えば、その他の重合性単量体として、メチルメタクリレートが選択された場合、Rはメチル基であることが好ましい。
nは、1〜3の整数を表す。nは、硬化性組成物の硬化体に必要とされる機械的強度等により選択できる。例えば、剛直な硬化体を得るための硬化性組成物を得る場合は、nは大きい方が好ましい。一方で、柔軟な硬化体を得るための硬化性組成物を得る場合は、nは小さい方が好ましい。
mは、0〜4の整数を表す。製造の容易さの観点から、0〜1の範囲から選択されることが好ましく、0であることがより好ましい。
なお、一般式(1)で示される本発明の重合性単量体は、下記一般式(2)で示されるものであることが好ましい。
Figure 2019167431
[一般式(2)中、A、R、Y、n及びmは、一般式(1)におけるものと同義である。X’は、下記X−1〜4のいずれかである。
Figure 2019167431

[X−1、2において、pは、0〜5の整数である。X−4において、R、Rは水素原子、または、炭素数1~10の炭化水素基を示し、各々同一であっても異なっていてもよい。]
lは、1〜6の整数である。nが2または3のとき、A、R及びYは各々同一であっても異なっていてもよい。]

一般式(2)中、A、R、Y、n及びmは、一般式(1)で説明したものと同じである。また、X’におけるX−1、X−2、X−3及びX−4は、上記一般式(1)のXにおいて説明したX−1、X−2、X−3及びX−4におけるものと同義である。
lは、1〜6の整数であり、1〜3であることが好ましい。
さらに、一般式(2)で示される本発明の重合性単量体は、下記一般式(3)で示されることが特に好ましい。なお、一般式(3)は、一般式(2)中、Aが前記のA−1である場合の構造を示すものである。
Figure 2019167431
[一般式(3)中、R、X’及びnは、一般式(2)におけるものと同義である。m’は、0〜1の整数である。l’は、1〜3の整数である。qは、1〜12の整数である。nが2または3のとき、R及びqは各々同一であっても異なっていてもよい。]

一般式(3)中、R、X’及びnは、一般式(2)で説明したものと同じである。
本発明の重合性単量体は、公知の出発原料および公知の合成方法を適宜組み合わせて合成することができ、その製造方法は特に限定されるものではない。例えば、一般式(1)で示される本発明の重合性単量体を合成する場合、下記一般式(4)で示す化合物と一般式(5)で示す化合物、及び、オキシ塩化リンを反応させる工程を少なくとも含む製造方法を利用してもよい。
Figure 2019167431
ここで、一般式(4)中のA、R、Y、m及びnは、一般式(1)中のものと同義である。
Figure 2019167431
ここで、一般式(5)中のB、Xは、一般式(1)中のものと同義である。
一般式(4)で表わされる化合物とオキシ塩化リン(POCl)を反応させ、さらに一般式(5)で表わされる化合物と反応させ、最終的に加水分解させることにより、一般式(1)で表わされる本発明の重合性単量体を得る方法について、説明する。
POClの使用量は特に制限されないが、一般式(4)で表わされる化合物に対して、1.0〜1.5倍モルが好ましく、1.0〜1.2倍モルがより好ましい。
一般式(4)で表わされる化合物とPOClとの反応においては、必要に応じて塩基性化合物を用いることができる。塩基性化合物としては、トリエチルアミン、トリn−ブチルアミン、ピリジン等の含窒素化合物が挙げられる。塩基性化合物の使用量は特に制限がないが、POClに対して1.0〜2.0倍モルであることが好ましい。
一般式(4)で表わされる化合物とPOClとの反応は、溶媒の存在下または不存在下に実施することができる。使用できる溶媒は反応に悪影響を及ぼさない限り特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等の含塩素化合物類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、ピリジン、トリエチルアミン等の含窒素化合物類が挙げられる。これらは一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。溶媒を使用する場合、その使用量に制限は無いが、一般式(4)で表わされる化合物に対して、2〜500倍重量の範囲の範囲から選択されることが好ましく、5〜100倍重量の範囲から選択されることがより好ましい。
一般式(4)で表わされる化合物とPOClとの反応における反応温度は、通常、−100℃〜100℃の範囲であることが好ましく、−50℃〜20℃の範囲であることがより好ましい。
上記反応終了後、反応液に一般式(5)で表わされる化合物を添加することにより、次の反応を行う。
一般式(5)で表わされる化合物の使用量は特に制限されないが、一般式(4)で表わされる化合物に対して、0.8〜1.5倍モルが好ましく、0.9〜1.2倍モルがより好ましい。
一般式(5)で表わされる化合物との反応においては、必要に応じて塩基性化合物を追加して用いることができる。塩基性化合物としては、トリエチルアミン、トリn−ブチルアミン、ピリジン等の含窒素化合物が挙げられる。塩基性化合物の使用量は特に制限がないが、先に添加したPOClに対して1.0〜2.0倍モルであることが好ましい。このとき、先に添加した塩基性化合物と同一である必要はない。
一般式(5)で表わされる化合物を添加する際は、溶媒とともに添加してもよい。使用できる溶媒は反応に悪影響を及ぼさない限り特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等の含塩素化合物類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、ピリジン、トリエチルアミン等の含窒素化合物類が挙げられる。これらは一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。溶媒を使用する場合、その使用量に制限は無いが、一般式(5)で表わされる化合物に対して、2〜100倍重量の範囲の範囲から選択されることが好ましく、2〜10倍重量の範囲から選択されることがより好ましい。
一般式(5)で表わされる化合物との反応における反応温度は、通常、−100℃〜100℃の範囲であることが好ましく、−50℃〜20℃の範囲であることがより好ましい。
上記反応終了後、反応液に水を添加することにより加水分解し、一般式(1)で表わされる本発明の重合性単量体を得ることができる。水の使用量は特に制限されないが、一般式(4)で表わされる化合物に対して、1.1〜10倍モルが好ましく、1.1〜5.0倍モルがより好ましい。
加水分解反応においては、必要に応じて塩基性化合物を追加して用いることができる。塩基性化合物としては、トリエチルアミン、トリn−ブチルアミン、ピリジン等の含窒素化合物が挙げられる。塩基性化合物の使用量は特に制限がないが、先に添加したPOClに対して1.0〜2.0倍モルであることが好ましい。このとき、先に添加した塩基性化合物と同一である必要はない。
水を添加する際は、溶媒とともに添加してもよい。使用できる溶媒は反応に悪影響を及ぼさない限り特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等の含塩素化合物類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、ピリジン、トリエチルアミン等の含窒素化合物類が挙げられる。これらは一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。溶媒を使用する場合、その使用量に制限は無いが、一般式(5)で表わされる化合物に対して、1〜100倍重量の範囲の範囲から選択されることが好ましく、2〜10倍重量の範囲から選択されることがより好ましい。
加水分解反応における反応温度は、通常、−100℃〜100℃の範囲であることが好ましく、−50℃〜20℃の範囲であることがより好ましい。
加水分解反応により一般式(1)で表わされる本発明の重合性単量体は、塩付加塩として得られる。反応終了後、酸処理により該塩付加塩から、目的とする一般式(1)で表わされる本発明の重合性単量体を遊離させ、有機溶媒で抽出し、得られた溶液を濃縮することで、一般式(1)で表わされる本発明の重合性単量体を得ることができる。
本発明の重合性単量体は、様々な用途において利用する観点から、本発明の重合性単量体とその他の成分とを含む硬化性組成物(以下、本発明の重合性単量体を含む組成物ともいう。)として用いることが好適である。
本発明の重合性単量体と共に用いられるその他の成分としては、特に限定されず、本発明の重合性単量体を含む組成物の用途に応じて適宜選択することができる。その他の成分の具体例としては、たとえば、本発明の重合性単量体以外のその他の重合性単量体(以下、単にその他の重合性単量体ともいう)、反応性を持たない低分子有機化合物、樹脂、フィラー、有機−無機複合材料、重合開始剤、重合開始剤以外の各種の添加剤、溶媒等を挙げることができ、これら成分を2種類以上組み合わせて用いることもできる。
本発明の重合性単量体と組み合わせて用いるその他の成分としてその他の重合性単量体と組み合わせることで、重合性単量体の混合物およびその硬化物の物性を調整することができる。その他の重合性単量体としては、公知の重合性単量体を制限なく用いることができる。しかしながら、本発明の重合性単量体との共重合性が高いといった観点では、(メタ)アクリレート系重合性単量体であることが好ましい。
(メタ)アクリレート系重合性単量体としては、トリエチレングリコールジメタクリレート(3G)などのポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート(より具体的には、アルキレングリコール単位の重合度が1以上14以下のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルキレングリコール単位の重合度が1以上7以下のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、炭素数2〜10ポリメチレングリコールジ(メタ)アクリレートなど)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレートなどのアルカンジ(メタ)アクリレート(より具体的には、炭化水素が2以上20以下のアルカンジ(メタ)アクリレートなど)、ビスフェノールAジメタクリレート(BisGMA)、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートなどの酸性基非含有重合性単量体;メタクリロイロキシエチルリン酸(P1M)、ジメタクリロイロキシエチルリン酸(P2M)、メタクリロイロキシデカンリン酸(MDP)、4−(メタ)アクリロイロキシエチルトリメリット酸無水物などの本発明の重合性単量体以外の酸性基含有重合性単量体を挙げることができる。
本発明の重合性単量体を含む組成物は、その他の成分として重合開始剤を含み、硬化性を有する。該重合性単量体を含む組成物に用いる重合開始剤としては、公知の重合開始剤を用いることができ、ラジカル型光重合開始剤や、アゾ系あるいは過酸化物系の熱重合開始剤、レドックス重合開始剤など、各種の重合開始剤を適宜利用することができる。たとえば、光照射によって重合、硬化させる場合は、カンファーキノンやp−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの光重合開始剤を用いることができる。また、加熱重合によって重合、硬化させる場合は、ベンゾイルパーオキシドのような有機過酸化物、アゾイソブチロニトリルのようなアゾ化合物を用いることができる。化学重合によって重合、硬化させる場合は、ベンゾイルパーオキシドのような有機過酸化物とN,N−ジメチルパラトルイジン、p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルやp−トリルジエタノールアミンなどのアミン化合物を用いることができる。これらの重合開始剤は2種類以上を組み合わせて用いることもできる。
さらに、重合開始剤と共に、公知の重合禁止剤や増感剤等、その他の添加物を併用することもできる。例えば、重合禁止剤としては、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ニトロベンゼンなどを用いることができる。その他の添加材としては、紫外線吸収剤として、例えば、(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンのようなベンゾフェノン系化合物や(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールのようなトリアゾール系化合物などを用いることができる。
また、本発明の重合性単量体を含む組成物には、充填剤を添加することも好適である。充填剤は、機械的強度の向上、耐摩耗性の向上、熱膨張係数の低減、操作性の改良、吸水性、溶解性の低減などを図ることができる。無機充填剤としては、たとえば、非晶質シリカ、シリカ−チタニア、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア−酸化バリウム、石英、アルミナ等の無機酸化物の粒子からなる無機充填剤を用いることができ、また、有機充填剤や、有機無機複合充填剤を用いることもできる。また、充填剤の粒径、形状は特に限定されないが、たとえば、球形状または不定形状で、平均粒子径0.01μm〜100μm程度の粒子を目的に応じて適宜使用することができる。また、これらの充填剤は、本発明の重合性単量体および必要に応じて併用されるその他の重合性単量体等のその他の材料とのなじみをよくし、機械的強度や耐水性を向上させる観点から、シランカップリング剤に代表される表面処理剤で処理されていてもよい。
本発明の重合性単量体は、高誘電率の官能基と酸性基を有しながら、高誘電率、あるいは低誘電率を有する化合物いずれとも高い相溶性を有す。そのため、低誘電率成分と高誘電率成分とを混合する必要がある用途で利用することが好適かつ有利である。例えば、歯科用硬化性組成物あるいは歯科用接着剤といった歯科材料、金属コーティング、ガラスコーティング、無機物コーティングといったコーティング材料などの用途に好ましい
例えば、本発明の重合性単量体を接着剤として用いる場合には、強度を付与する重合性単量体(Bis−GMAなど)と接着性重合性単量体(本発明の重合性単量体以外の酸性基含有重合性単量体や硫黄原子を含有する重合性単量体)とともに混合することで、本発明の重合性単量体の効果を発揮することができる。
なお、上述した本発明の重合性単量体の特性を考慮すれば、本発明の重合性単量体は、広く歯科用硬化性組成物の一成分として使用することができる。本発明の重合性単量体は、歯科材料、特に、歯面への接着に用いられる歯科用接着剤や歯科用接着性レジンセメントなどの歯科用接着性組成物を構成する重合性単量体として用いることが好適である。
以下に本発明に関する実施例と比較例を示すが、本発明は該実施例に限定されるものではない。以下に、各実施例および比較例のサンプルの作製に用いた物質の略称・略号およびその構造式または物質名と、各種サンプルの調製方法と、各種の評価方法とについて説明する。
(原料)
(略称・略号およびその構造式または物質名)
[リン酸ジエステル骨格含有の重合性単量体(一般式(1)に示される重合性単量体)]
MEPP:メタクリロイロキシエチルピロリドンエチルリン酸
Figure 2019167431

MDPT:メタクリロイロキシデカンテトラヒドロフルフリルリン酸
Figure 2019167431

MEGPC:メタクリロイロキシジエチレングリコールグリセリンカーボネートリン酸
Figure 2019167431

MEPET:メタクリロイロキシエチルテトラヒドロフルフリルジエチレングリコールリン酸
Figure 2019167431
MEPETは、メタクリロイロキシエチルリン酸(P1M)との混合物として得られ、そのモル比は、MEPET:P1M=80:20である。
DMGPT:ジメタクリロイロキシグリセロールテトラヒドロフルフリルリン酸
Figure 2019167431

DMGPA:ジメタクリロイロキシグリセロールメチルアセトアミドリン酸
Figure 2019167431

TAPPT:ペンタエリスリトールトリアクリロイロキシテトラヒドロフルフリルリン酸
Figure 2019167431
TAPPTは、ペンタエリスリトールトリアクリロイロキシモノリン酸(TAPP)との混合物として得られ、そのモル比は、TAPPT:TAPP=85:15である。
[リン酸ジエステル骨格含有の重合性単量体(一般式(1)以外の分子構造を持つ重合性単量体)]
P2M:ジメタクリロイロキシエチルリン酸
PhP:メタクリロイロキシエチルフェニルリン酸
リン酸ジエステル骨格含有の重合性単量体(一般式(1)以外の分子構造を持つ重合性単量体)とは、Xの構造に対応する化合物XHの比誘電率が5未満であるリン酸ジエステル骨格含有の重合性単量体である。
[リン酸ジエステル骨格非含有の重合性単量体(一般式(1)以外の分子構造を持つ重合性単量体)]
Bis−GMA:ビスフェノールAジグリシジルジメタクリレート
Bis−EMA:ビスフェノールAポリエトキシジメタクリレート
TEGDMA:トリエチレングリコールジメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
MDP:10−メタクリロイロキシデカンリン酸
P1M:メタクリロイロキシエチルリン酸
TAPP:ペンタエリスリトールトリアクリロイロキシモノリン酸
Figure 2019167431

[光重合開始剤]
CQ:カンファーキノン
DMBE:p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル

[重合禁止剤]
BHT:2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール

(評価方法および評価基準)
後述する実施例、比較例の歯科用接着性組成物についての接着試験は、以下の通りである。
1.接着試験
まず、屠殺後24時間以内に抜去した牛前歯を、注水下、耐水研磨紙P600で研磨し、唇面に平行かつ平坦になるように、エナメル質、あるいは、象牙質面を削り出した。次に、削り出した平面に圧縮空気を約5秒間吹きつけて乾燥させた。そして、この平面に直径3mmの孔を有する両面テープを貼り付け、さらに、厚さ0.5mmおよび直径8mmの孔を有するパラフィンワックスを、先に貼り付けられた両面テープの孔の中心に、パラフィンワックスの孔の中心を合わせて固定することで、模擬窩洞を形成した。この模擬窩洞に歯科用接着性組成物を塗布し、20秒放置後、可視光照射機(LCT、カボデンタルシステムズジャパン社製)により可視光照射を20秒間行い、歯科用接着性組成物を硬化させた。さらに、その上にコンポジットレジン(トクヤマデンタル社製エステライトシグマクイック)を充填し、ポリエステルシートで圧接し、充填後可視光を10秒間照射して硬化させた。
接着試験片のコンポジットレジン硬化体の上面にレジンセメント(トクヤマデンタル社製ビスタイトII)を塗布し、さらに直径8mm、長さ25mmの円筒状のSUS製アタッチメントを接着させた。23度で30分レジンセメントを硬化させた後、接着試験片を37度の水中に24時間浸漬することにより、アタッチメント付き接着試験片を得た。
万能試験機(オートグラフ、株式会社島津製作所製)を用いて、アタッチメント付き接着試験片をクロスヘッドスピード2mm/minにて引っ張り、歯牙とコンポジットレジン硬化体との引張接着強度を測定した。引張接着強度の測定は、各実施例あるいは各比較例について準備した8本の試験片のそれぞれについて測定した。そして、8回の引張接着強度の平均値を、各実施例あるいは比較例の接着強度とした。
歯科用接着性組成物の調製に際して用いた重合性単量体の内、一般式(1)に示される重合性単量体に該当するものについては、以下の手順で合成した。
<実施例1 MEPPの合成>
始めに、2.5mLのオキシ塩化リン(0.16モル)、150mLのテトラヒドロフラン(THF)を加え、−20度に冷却した。続いて、20.0gのヒドロキシエチルメタクリレート(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。その後、得られた液に、19.4gのN−ヒドロキシエチルピロリドン(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。そして、10mLの蒸留水、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、0度で2時間反応させた。炭酸カリウムを加えた後、分液ロートに移し、トルエンで洗浄した後、回収した水相に希塩酸を滴下し、pHを1程度にし、塩化メチレンによる抽出を行った。回収した塩化メチレン相を蒸留水で3回洗浄した後、シリカゲルを加え、含まれる水分を除去した。その後、シリカゲルをろ別し、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。さらに、濃縮物を真空乾燥して、MEPP(収量42.0g、収率87%、HPLC純度97%)を得た。なお、得られたMEPPのH NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
H NMR δ δ 1.93(s,3H)、2.04(m,2H)、2.35(m,2H)3.48(m,2H)、3.56(m,2H)、4.24−4.43(m,6H)、5.59(s,1H)、6.10(s,1H)。
<実施例2 MDPTの合成>
メタクリル酸260g(1.5モル)に、デカンジオール65g(0.8モル)、p−トルエンスルホン酸一水和物7g(0.08モル)を加え、90度で4時間、生成した水を除去しながら、反応させた。得られた液にヘキサン250mLを加えて、生じた固体をろ別し、ろ液を5%炭酸カリウム水溶液で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、回収したヘキサン層に硫酸マグネシウムを加え、含まれる水分を除去した。その後、硫酸マグネシウムをろ別し、ろ液をロータリーエバポレータにて濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヒドロキシデカンメタクリレート(収量115g、収率63%、HPLC純度95%)を得た。
始めに、2.5mLのオキシ塩化リン(0.16モル)、150mLのTHFを加え、−20度に冷却した。続いて、36.3gのヒドロキシデカンメタクリレート(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。その後、得られた液に、15.0gのテトラヒドロフルフリルアルコール(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。そして、10mLの蒸留水、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、0度で2時間反応させた。炭酸カリウムを加えた後、分液ロートに移し、トルエンで洗浄した後、回収した水相に希塩酸を滴下し、pHを1程度にし、塩化メチレンによる抽出を行った。回収した塩化メチレン相を蒸留水で3回洗浄した後、シリカゲルを加え、含まれる水分を除去した。その後、シリカゲルをろ別し、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。さらに、濃縮物を真空乾燥して、MDPT(収量55.9g、収率92%、HPLC純度93%)を得た。なお、得られたMDPTのH NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
H NMR δ δ 1.20−1.45(m,12H)、1.60−2.10(m,11H)3.75−4.25(m,9H)、5.55(s,1H)、6.10(s,1H)。
<実施例3 MEGPCの合成>
始めに、2.5mLのオキシ塩化リン(0.16モル)、150mLのTHFを加え、−20度に冷却した。続いて、26.1gのエチレングリコールモノメタクリレート(0.15モル、共栄社化学社製)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。その後、得られた液に、17.7gのグリセリンカーボネート(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。そして、10mLの蒸留水、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、0度で2時間反応させた。炭酸カリウムを加えた後、分液ロートに移し、トルエンで洗浄した後、回収した水相に希塩酸を滴下し、pHを1程度にし、塩化メチレンによる抽出を行った。回収した塩化メチレン相を蒸留水で3回洗浄した後、シリカゲルを加え、含まれる水分を除去した。その後、シリカゲルをろ別し、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。さらに、濃縮物を真空乾燥して、MEGPC(収量46.7g、収率88%、HPLC純度94%)を得た。なお、得られたMEGPCのH NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
H NMR δ δ 1.95(s,3H)、3.75−3.77(m,4H)、4.35−4.64(m,6H)、4.83−5.14(m,1H)、5.67(s,1H)、6.15(s,1H)。
<実施例4 MEPETの合成>
始めに、2.5mLのオキシ塩化リン(0.16モル)、150mLのTHFを加え、−20度に冷却した。続いて、19.5gのヒドロキシエチルメタクリレート(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。その後、得られた液に、30.0gのポリ(エチレングリコール)テトラヒドロフルフリルエーテル(平均繰り返し単位n=2、0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。そして、10mLの蒸留水、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、0度で2時間反応させた。炭酸カリウムを加えた後、分液ロートに移し、トルエンで洗浄した後、回収した水相に希塩酸を滴下し、pHを1程度にし、塩化メチレンによる抽出を行った。回収した塩化メチレン相を蒸留水で3回洗浄した後、シリカゲルを加え、含まれる水分を除去した。その後、シリカゲルをろ別し、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。さらに、濃縮物を真空乾燥して、MEPETとP1Mの混合物(収量45.8g、収率80%、HPLC純度93%)を得た。なお、得られたMEPETとP1Mの混合物のH NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
H NMR δ δ 1.64−2.12(m,7H)、3.74−4.32(m,15H)、4.44(t,2H)、5.58(s,1H)、6.08(s,1H)。
<実施例5 DMGPTの合成>
始めに、2.5mLのオキシ塩化リン(0.16モル)、150mLのTHFを加え、−20度に冷却した。続いて、34.2gのグリセリンジメタクリレート(0.15モル、共栄社化学社製)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。その後、得られた液に、15.0gのテトラヒドロフルフリルアルコール(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。そして、10mLの蒸留水、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、0度で2時間反応させた。炭酸カリウムを加えた後、分液ロートに移し、トルエンで洗浄した後、回収した水相に希塩酸を滴下し、pHを1程度にし、塩化メチレンによる抽出を行った。回収した塩化メチレン相を蒸留水で3回洗浄した後、シリカゲルを加え、含まれる水分を除去した。その後、シリカゲルをろ別し、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。さらに、濃縮物を真空乾燥して、DMGPT(収量53.0g、収率90%、HPLC純度96%)を得た。なお、得られたDMGPTのH NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
H NMR δ δ 1.60−2.10(m,10H)、3.70−4.35(m,7H)、4.37(d,4H)、4.83−5.34(m,1H)、5.60(s,2H)、6.16(s,2H)。
<実施例6 DMGPAの合成>
N−メチル−N−アセチルアミノエタノールは非特許文献1(Journal of Organic Chemistry,2004,69,577)に従い、合成した。
始めに、2.5mLのオキシ塩化リン(0.16モル)、150mLのTHFを加え、−20度に冷却した。続いて、34.2gのグリセリンジメタクリレート(0.15モル、共栄社化学社製)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。その後、得られた液に、17.6gのN−メチル−N−アセチルアミノエタノール(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。そして、10mLの蒸留水、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、0度で2時間反応させた。炭酸カリウムを加えた後、分液ロートに移し、トルエンで洗浄した後、回収した水相に希塩酸を滴下し、pHを1程度にし、塩化メチレンによる抽出を行った。回収した塩化メチレン相を蒸留水で3回洗浄した後、シリカゲルを加え、含まれる水分を除去した。その後、シリカゲルをろ別し、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。さらに、濃縮物を真空乾燥して、DMGPA(収量51.9g、収率85%、HPLC純度91%)を得た。なお、得られたDMGPAのH NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
H NMR δ δ 2.10(s,6H)、2.15(s,3H)、2.95,3.10(s,3H)、3.54,3.76(t,2H)、4.30−4.38(m,6H)、4.83−5.34(m,1H)、5.60(s,2H)、6.16(s,2H)。
<実施例7 TAPPTの合成>
まず、ペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学社製)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した(収率47%、HPLC純度93%)を得た。
始めに、2.5mLのオキシ塩化リン(0.16モル)、150mLのTHFを加え、−20度に冷却した。続いて、44.7gのペンタエリスリトールトリアクリレート(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。その後、得られた液に、15.0gのテトラヒドロフルフリルアルコール(0.15モル)、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、−20度で1時間反応させた。そして、10mLの蒸留水、20mLのトリエチルアミン(0.15モル)、THF30mLを加え、0度で2時間反応させた。炭酸カリウムを加えた後、分液ロートに移し、トルエンで洗浄した後、回収した水相に希塩酸を滴下し、pHを1程度にし、塩化メチレンによる抽出を行った。回収した塩化メチレン相を蒸留水で3回洗浄した後、シリカゲルを加え、含まれる水分を除去した。その後、シリカゲルをろ別し、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。さらに、濃縮物を真空乾燥して、TAPPTとTAPPの混合物(収量61.6g、収率89%、HPLC純度94%)を得た。なお、得られたTAPPTとTAPPの混合物のH NMRスペクトルのデータは、次の通りであった。
H NMR δ δ 1.60−2.10(m,4H)、3.70−4.35(m,7H)、4.39(s,6H)、5.62−6.19(m,9H)。
<実施例8〜14、比較例1、2 歯科用接着性組成物の調製>
リン酸ジエステル骨格含有の重合性単量体とリン酸ジエステル骨格非含有の重合性単量体とを表1に示す所定の質量比で混合し、これら重合性単量体の混合物100質量部に対して、CQ0.5質量部、DMBE1.0質量部、およびBHT0.1質量部を添加した後、暗所にて均一になるまで撹拌した。これにより、歯科用接着性組成物を得た。
リン酸ジエステル骨格含有の重合性単量体を用いて作製した歯科用接着性組成物の組成、並びに、接着試験の結果を表1に示す。
Figure 2019167431
実施例8〜14と比較例1、2の比較より、本発明の化合物は、比誘電率が5以上である化合物の骨格Xを有さない公知のP2M、PhPと比較して、接着強度が高いことがわかる。これは、本発明の重合性単量体は酸性基を有さない重合性単量体との相溶性が高く、本発明の重合性単量体が塩化合物となっても酸性基を有さない重合性単量体との相溶性が高いため、脱灰により発生する歯質由来のカルシウムイオンと酸性基含有重合性単量体とにより生じる塩化合物が、接着時に歯面と接着性組成物との界面に析出せず、接着性組成物中に分散したためであると考えられる。実施例8〜10と実施例11の比較から、一般式(1)におけるBがエチレングリコールであるよりもアルキル鎖である方が、接着性向上の効果が大きいことが分かる。実施例8、9と実施例10の比較から、一般式(1)におけるXがエチレンカーボネート骨格よりも、ピロリドン骨格、あるいは、テトラヒドロフラン骨格の方が、接着性向上効果が大きいことが分かる。このことより、導入した骨格に相当する化合物の比誘電率は50以下である方が、接着性向上の効果が大きいことがわかる。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で示されることを特徴とする重合性単量体。
    Figure 2019167431
    [一般式(1)中、Aは、炭素数1〜50の2価の炭化水素基であり、枝分かれ構造、環状構造を有していてもよく、炭素原子が酸素原子、硫黄原子、あるいは、窒素原子に置換されていてもよい。Bは炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、枝分かれ構造、環状構造を有していてもよく、炭素原子が酸素原子、硫黄原子、あるいは、窒素原子に置換されていてもよい。Rは、水素原子、またはメチル基である。Xは、Xの構造に対応する化合物XHの比誘電率が5以上である官能基を表す。Yは―O―、または―NR―(Rは、水素原子、または、炭素数1〜10のアルキル基)である。nは、1〜3の整数である。mは、0〜4の整数である。nが2または3のとき、A、R及びYは各々同一であっても異なっていてもよい。]
  2. 前記官能基Xが下記X−1〜4のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の重合性単量体。
    Figure 2019167431
    [X−1、2において、pは、0〜5の整数である。X−4において、R、Rは水素原子、または、炭素数1~10の炭化水素基を示し、各々同一であっても異なっていてもよい。]
  3. 下記一般式(2)で示されることを特徴とする請求項1又は2に記載の重合性単量体。
    Figure 2019167431
    [一般式(2)中、A、R、Y、n及びmは、一般式(1)におけるものと同義である。X’は、下記X−1〜4のいずれかである。
    Figure 2019167431
    [X−1、2において、pは、0〜5の整数である。X−4において、R、Rは水素原子、または、炭素数1~10の炭化水素基を示し、各々同一であっても異なっていてもよい。]
    lは、1〜6の整数である。nが2または3のとき、A、R及びYは各々同一であっても異なっていてもよい。]
  4. 下記一般式(3)で示されることを特徴とする請求項3に記載の重合性単量体。
    Figure 2019167431
    [一般式(3)中、R、X’及びnは、一般式(2)におけるものと同義である。m’は、0〜1の整数である。l’は、1〜3の整数である。qは、1〜12の整数である。nが2または3のとき、R及びqは、各々同一であっても異なっていてもよい。]
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の重合性単量体からなる重合性単量体(I)と、重合開始剤とを含むことを特徴とする硬化性組成物。
  6. さらに、酸性基非含有重合性単量体を含むことを特徴とする請求項5に記載の硬化性組成物。
  7. 請求項5又は6に記載の硬化性組成物を含む歯科用接着性組成物。
  8. さらに、重合性単量体(I)以外の酸性基含有重合性単量体(II)を含むことを特徴とする請求項7に記載の硬化性組成物を含む歯科用接着性組成物。
  9. 前記酸性基含有重合性単量体(II)が、リン酸基含有重合性単量体である、請求項8に記載の硬化性組成物を含む歯科用接着性組成物。
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