以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本発明の様々な実施形態は、フローチャート及びブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、プログラマブル回路、及び/またはプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/またはアナログハードウェア回路を含んでよい。集積回路(IC)及び/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。再構成可能なハードウェア回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、及び他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含んでよい。
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
コンピュータ可読命令は、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードの何れかを含んでよい。ソースコードまたはオブジェクトコードは、従来の手続型プログラミング言語を含む。従来の手続型プログラミング言語は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語でよい。コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。プロセッサまたはプログラマブル回路は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
図1は、本実施形態に係る遊技システム1000の全体構成の一例を示すシステム構成図である。遊技システム1000は、遊技店に設置される。遊技システム1000は、台間機10、遊技機20、計数機70、精算機80、景品POS90、生体情報認識装置200、生体情報データベース230、遊技店管理装置300、遊技台管理データベース330、媒体貸出管理装置400、媒体貸出管理データベース430、並びに表示装置250、350、及び450を備える。媒体貸出管理装置400は、インターネットに接続され、遊技者の携帯端末510と通信してよい。
遊技システム1000は、遊技者が遊技する遊技機20を管理する。例えば、遊技システム1000は、遊技者に貸し出された遊技媒体の情報を管理する。遊技システム1000は、例えば、遊技者の来店状況、遊技台の稼動状況などを収集し、遊技者の動向を分析する。遊技システム1000は、遊技者の不正行為などを監視してよい。
遊技機20は、例えば、パチンコ台又はスロット台である。計数機70は、遊技者が遊技機20を遊技することにより獲得した遊技媒体の数を計数し、計数結果を磁気カード、レシートなどに示して出力する。精算機80は、例えば、遊技媒体を借りるための点数を記録したプリペイドカードを販売する。精算機80は、販売したプリペイドカードの点数の情報と払い受けた金額の情報とを媒体貸出管理装置400に供給する。また、精算機80は、度数として貸し出した遊技媒体の残数の情報に基づいて現金を精算して払い出す。精算機80は、プリペイドカードの残度数の情報と払い戻した現金の金額の情報とを媒体貸出管理装置400に供給する。景品POS90は、遊技者が獲得した遊技媒体を、獲得した遊技媒体の数に応じた景品に交換する。従業員は、景品POS90を利用して、遊技者から提供されたプリペイドカードを処理して、プリペイドカードから特定された遊技者が獲得した遊技媒体の数に応じた景品に交換してよい。
台間機10は、遊技者が遊技機20で遊技する場合に、プリペイドカードなどの記録媒体、又は貨幣などにより遊技者が指定した点数、金額などを受け付け、受け付けた点数、金額などに応じた数量の遊技媒体を貸し出す。台間機10は、遊技者が所有するプリペイドカードである会員カードまたはワンデーカードを受け付けるカード受付部を有する。カード受付部は、プリペイドカードに記録されたカードIDなどの各種情報を読み取る接触型または非接触型のカードリーダを含んでよい。台間機10は、遊技者から紙幣などの貨幣を受け付ける貨幣受付部を有する。貨幣受付部が貨幣を受け付けると、遊技者が所有する会員カードまたはワンデーカード、または台間機10で新たに発行されるワンデーカードに、受け付けられた貨幣の価値に応じて、遊技媒体を借りるための点数が関連付けられる。台間機10は、遊技機20の遊技に関する処理を実行する処理装置または貸出装置の一例である。
台間機10は、貸し出した遊技媒体の数量の情報を媒体貸出管理装置400に供給する。媒体貸出管理装置400は、受け付けた現金又はプリペイドカードの残数などの情報と共に、貸し出した遊技媒体の数量の情報を管理する。媒体貸出管理装置400は、遊技島を構成する隣接する複数の遊技機20ごとに設けられてよい。媒体貸出管理データベース430は、記録媒体の識別情報、例えば、カードIDと関連付けて、アウト玉の数量、セーフ玉の数量、及び有価価値の残額(残度数)の情報を格納する。媒体貸出管理装置400は、記録媒体管理装置の一例である。媒体貸出管理データベース430は、顧客データベースの一例である。
媒体貸出管理装置400は、インターネットなどのネットワーク500を介して外部の装置と通信してよい。媒体貸出管理装置400は、例えば、遊技者が所有する携帯端末510とネットワーク500を介して通信してよい。携帯端末510は、携帯電話、スマートフォン、PDA、またはタブレットなどでよい。
台間機10、計数機70、精算機80、及び景品POS90は、撮像装置30、通知部40、及び画像処理ユニット100を備える。撮像装置30は、台間機10、計数機70、精算機80、または景品POS90に遊技に関する処理を実行させる人物の顔を含む画像を撮像する。撮像装置30は、台間機10、計数機70、精算機80、または景品POS90の前方領域を撮像してよい。撮像装置30は、台間機10、計数機70、精算機80、及び景品POS90を操作するために人物の顔が存在する可能性が高い予め定められた領域を撮像してよい。通知部40は、利用者に各種のメッセージを通知する。通知部40は、メッセージを表示する表示部でよい。通知部40は、タッチパネルディスプレイでよい。
撮像装置30は、順次画像を撮像してよい。撮像装置30は、時間的に連続する複数の画像を撮像してよい。撮像装置30は、予め定められた周期(予め定められたフレームレート)で、時間的に連続する複数の画像を撮像してよい。台間機10に設けられた撮像装置30は、遊技機20側から遊技機20を使用している人物の顔を含む画像を撮像する。計数機70に設けられた撮像装置30は、計数機70側から計数機70を使用している人物の顔を含む画像を撮像する。精算機80に設けられた撮像装置30は、精算機80側から精算機80を使用している人物の顔を含む画像を撮像する。景品POS90に設けられた撮像装置30は、景品POS90側から景品交換のためにカードを提供した人物の顔を含む画像を撮像する。
画像処理ユニット100は、撮像装置30により撮像された複数の画像から人物の顔を含む画像を抽出する。画像処理ユニット100は、抽出された画像に含まれる顔を示すオブジェクトを画像分析して、オブジェクトの顔らしさを示す顔信頼度などを導出し、顔信頼度が高いオブジェクトを含む画像を顔画像として生体情報認識装置200に供給してよい。
撮像装置30は、任意の場所に設置されてよい。撮像装置30は、遊技者などのユーザが操作するユーザインタフェースであるボタン、タッチパネル、現金の投入口、プリペイドカード又はICカードなどの記録媒体の挿入口などの操作部の近傍に設置されてよい。撮像装置30は、遊技機20の周辺に設置されてよい。撮像装置30は、例えば、遊技者の顔を撮像できる遊技店内及び遊技店周辺の任意の場所に設置されてよい。撮像装置30は、計数機70及び精算機80の付近、遊技店の出入口付近に設置されてよい。
生体情報データベース230は、遊技店に来店した遊技者の属性情報を格納する。生体情報認識装置200は、遊技店に来店した遊技者の属性情報を生体情報データベース230に登録し、管理する。なお、生体情報認識装置200は、判定装置の一例である。生体情報データベース230は、顔画像データベースの一例である。
遊技店管理装置300は、いわゆるホールコンピュータであり、遊技機20の動作を監視する。遊技店管理装置300は、遊技機20の出玉又はメダルの払い出しの情報、遊技機20のエラー情報などを遊技台管理データベース330で管理する。遊技店管理装置300は、遊技機20での遊技で使用された遊技媒体の数量(すなわち、アウト玉の数量)、及び遊技機20での遊技で獲得された遊技媒体の数量(すなわち、セーフ玉の数量)を示す遊技情報を、遊技機20に設けられた遊技媒体の数量を検出するカウンタなどを収集して、遊技台管理データベース330で管理する。
表示装置250、350、及び450は、遊技店の店員により利用される。表示装置250は、生体情報認識装置200で管理されている情報を表示する。表示装置350は、遊技店管理装置300に管理されている情報を表示する。表示装置450は、媒体貸出管理装置400に管理されている情報を表示する。
以上のように構成された遊技システム1000において、遊技に使用される記録媒体への入金者と精算者とが一致しない場合の処理において、遊技者の利便性をさらに向上させる。
図2は、遊技者が入店してから退店までの一連の行動の一例を示すフローチャートである。遊技者は、入店すると(S100)、所望の遊技機20に対応する台間機10で遊技媒体の貸出を行う。遊技者は、台間機10で貨幣の入金、またはカードの挿入を行う(S102)。遊技者は、自身が所有するカードに関連付けられた有価価値に応じた数の遊技媒体の貸し出しを受けて、遊技機20での遊技を開始する(S104)。遊技者が、所望のタイミングで、遊技機20での遊技を終了する(S106)。
遊技者は、台間機10に設けられたカード排出ボタンなどを操作することでカードを排出す(S108)。遊技者は、返却されたカードに残度数(残金)が残っていれば(S110)、精算機80で精算する(S112)。または、遊技者は、返却されたカードに持ち玉が残っていれば(S114)、景品POS90で景品交換をする(S116)。その後、遊技者は退店する(S118)。
以上のような一連の行動において、カードが所有者以外の第三者に持ち去られて、不正に利用される場合がある。例えば、遊技者が遊技機20で遊技中に、一旦離席する場合がある。そして、遊技者が遊技機20から離席中に第三者が台間機10から不正にカードを抜き取り、不正に利用する場合がある。また、遊技者が落とした、または置き忘れたカードを、第三者が不正に利用する場合がある。
本実施形態では、各箇所に設置された撮像装置30により撮像された人物の顔を含む画像を利用して、不正に持ち去られたカードの不正利用を抑制する。
図3は、撮像装置30で撮像された画像の画像処理を行う画像処理ユニット100の機能ブロックの一例を示す。画像処理ユニット100は、撮像装置30により撮像された画像から顔を含む顔画像を抽出して、生体情報認識装置200に提供する。
画像処理ユニット100は、画像取得部110、顔信頼度導出部122、顔信頼度判定部124、器官信頼度導出部126、器官信頼度判定部128、及び送信部160を備える。
画像取得部110は、撮像装置30により撮像された画像を取得する。画像取得部110は、撮像装置30により時間的に連続して撮像された画像を順次取得する。画像取得部110は、予め定められた時間間隔毎に撮像装置30から画像を取得する。画像取得部110は、例えば、毎秒5枚(5fps)で撮像装置30から画像を取得する。画像取得部110は、撮像装置30から取得した時間的に連続する複数の画像をメモリに格納してよい。画像取得部110は、先入れ先出し方式で予め定められた数の複数の画像をメモリに格納してよい。画像取得部110は、撮像装置30から取得した最新の30枚の画像をメモリに格納してよい。
顔信頼度導出部122は、撮像装置30により撮像された複数の画像から、顔に相当するオブジェクトの顔らしさを示す顔信頼度を導出する。顔信頼度は、画像から遊技者の顔の有無を判断できる情報であればよく、画像の画素値の情報、または画像に含まれる顔の目、鼻、口の間隔または大きさ、肌の色、髪型などの外見的特徴を数値で示した情報などでよい。画像に含まれるオブジェクトの顔信頼度が高いほど、そのオブジェクトが顔である可能性が高いことを示す。
顔信頼度判定部124は、顔信頼度導出部122により導出された顔信頼度が予め定められた基準顔信頼度より大きいか否かを判定する。顔信頼度判定部124は、判定対象のオブジェクトの顔信頼度が予め定められた基準顔信頼度より大きい場合、画像に含まれるそのオブジェクトが顔であると判定する。
器官信頼度導出部126は、顔信頼度判定部124により顔信頼度が基準顔信頼度より大きいと判定されたオブジェクトから、顔の特徴を示す器官の器官らしさを示す器官信頼度を導出する。器官信頼度導出部126は、画像内のオブジェクトから、顔を構成する器官(例えば、目、耳、鼻、口、額、顎、輪郭)を抽出し、抽出された器官の位置情報を導出する。そして、器官信頼度導出部126は、抽出された器官と、抽出された器官の位置情報とに基づいて、オブジェクトの器官信頼度を導出する。
ここで、器官信頼度は、顔を含む画像毎の照合処理に適する度合いを示すものである。したがって、器官信頼度が高い画像ほど、照合に適した画像である。例えば、器官信頼度は、器官のうち、目、耳、鼻、口、額、顎、輪郭などの有無により、器官毎に点数を設定した合計となる数値でよい。また、器官信頼度は、左右の目または耳と、鼻または口との距離の比率、あるいは、額および鼻の距離と、顎および鼻の距離との比率などに基づいて導出される数値でよい。
器官信頼度判定部128は、器官信頼度導出部126により導出された器官信頼度が予め定められた基準器官信頼度より大きいか否かを判定する。器官信頼度判定部128は、器官信頼度が予め定められた基準器官信頼度より大きい場合、画像に含まれるオブジェクトが顔による照合に適していると判断する。
送信部160は、照合に適していると判断された顔画像を生体情報認識装置200及び媒体貸出管理装置400に送信する。
カードの不正利用を抑制すべく、台間機10に設けられた撮像装置30は、入金時、及びカードの挿入時に、入金またはカード挿入した人物の顔を含む画像を撮像してよい。また、台間機10に設けられた撮像装置30は、カードの排出時に、カードを取り去った人物の顔を含む画像を撮像してよい。
精算機80に設けられた撮像装置30は、カードの挿入時に、カード挿入した人物の顔を含む画像を撮像してよい。景品POS90に設けられた撮像装置30は、カードの挿入時に、カードを提供した人物の顔を含む画像を撮像してよい。
生体情報認識装置200は、カードのカードIDに関連づけて、台間機10で入金または挿入した人物の顔の画像、台間機10でカード排出した人物の顔の画像、及び精算機80または景品POS90でカードを提供した人物の顔の画像を生体情報データベース230に格納して管理する。
遊技店の店員は、生体情報認識装置200で管理されている顔の画像を確認することで、カードの不正利用がないかを確認してよい。
図4は、遊技者からカードの紛失の申告があった場合に店員が行う手順の一例を示すフローチャートである。遊技者からカードの紛失の申告を受けた店員は、遊技者から遊技した台番、及び遊技した時間を確認する(S202)。店員は、遊技店管理装置300を利用して、カードの利用履歴を検索する(S204)。遊技店管理装置300は、生体情報認識装置200からカードの履歴情報を取得して、利用履歴を表示装置350に表示してよい。表示装置350は、例えば、図5に示すような利用履歴の画面を表示してよい。店員は、申告のあった台番、及び遊技した時間を元に、遊技者のカードIDを検索する。遊技店管理装置300は、申告のあった台番、および利用時間帯を店員に指定させて、該当する台番の利用履歴の画面を表示装置350に表示してもよい。
店員は、利用履歴から紛失したカードIDを特定する(S206)。店員は、特定された台番についてさらに詳細の情報を表示するように、遊技店管理装置300に指示する。店員は、画面上の該当する台番に対応する詳細ボタン700を押下することで、詳細の表示を要求してよい。遊技店管理装置300は、指定された台番の指定された時間帯の顔画像を生体情報認識装置200から取得して、カード利用画像一覧を表示装置350に表示する(S208)。カード利用画像一覧は、図6に示すように、該当する台番の台間機10の撮像装置30により、台間機10に入金またはカード挿入されたことに対応して撮像された顔画像と、その台間機10からカードが抜き取られた、すなわちカードが返却されたことに対応して撮像された顔画像と、そのカードが精算機80または景品POS90に挿入されたことに対応して、精算機80または景品POS90の撮像装置30により撮像された顔画像とを含む。店員は、カード利用画像一覧を確認して(S210)、紛失後に別人がそのカードが使用したかどうかを確認する(S212)。店員は、カード利用画像一覧を確認することで、入金またはカード挿入時の顔画像と、精算機80または景品POS90にカードが挿入された時の顔画像とを比較することで、別人の利用があるかどうかを確認してよい。遊技店管理装置300は、台間機10に入金またはカード挿入されたことに対応して撮像された顔画像、またはその台間機10からカードが抜き取られた、すなわちカードが返却されたことに対応して撮像された顔画像と、カードが精算機80または景品POS90に挿入されたことに対応して、精算機80または景品POS90の撮像装置30により撮像された顔画像との照合を生体情報認識装置200に要求してよい。生体情報認識装置200が、画像間の照合を行い、画像間に違いがある場合に、別人の利用があることを示す判定結果を遊技店管理装置300に提供してもよい。
別人の使用があれば、精算機80または景品POS90にカードを挿入したときに撮像された顔画像を、不審者の顔画像として、生体情報認識装置200を介して生体情報データベース230に登録する(S214)。店員は、カード利用画像一覧の該当する顔画像に対応する登録ボタン702を押下することで、不審者の顔画像を生体情報データベース230に登録してよい。
カードの不正な利用を確認できなれば、店員は、遊技店管理装置300を介して、紛失したカードIDに関連付けて、そのカードが紛失していることを媒体貸出管理データベース430に登録することを媒体貸出管理装置400に要求する。媒体貸出管理装置400は、紛失したカードIDと関連付けて、そのカードが紛失していることを媒体貸出管理データベース430に遊技者情報として登録する(S216)。店員は、確認の結果を遊技者に説明する(S218)。
このように、店員は、遊技者の申告から紛失したカードの利用状況を確認して、不正利用の疑いがある不審者の顔画像を生体情報データベース230に登録することができる。生体情報認識装置200は、遊技機20の利用時の顔認証で不審者の顔画像を利用でき、不審者の特定をより確実に行うことができる。
図7は、閉店処理時に店員がカードの不正利用を確認する手順の一例を示すフローチャートである。
店員からの要求に応じて、遊技店管理装置300は、当日の利用者履歴を媒体貸出管理装置400を介して生体情報データベース230から検索する(S302)。遊技店管理装置300は、利用者履歴の中から入金またはカード挿入時の顔画像と、精算機80または景品POS90へのカード挿入時の顔画像とを比較して、入金またはカード挿入時の人物と、精算または景品交換時の人物とが同一の人物か、別人であるかを判定する。遊技店管理装置300は、入金またはカード挿入時の顔画像と、精算機80または景品POS90へのカード挿入時の顔画像との間の照合を行うことを生体情報認識装置200に要求してよい。生体情報認識装置200は、要求に応じて、同一の人物か、別人であるかを示す判定結果、もしくは別人であるカードIDを示す判定結果を遊技店管理装置300に提供してもよい。
遊技店管理装置300は、別人利用者画面を表示する(S306)。遊技店管理装置300は、図8に示すような別人利用一覧の画面を表示してよい。店員は、別人利用一覧からそれぞれのカードIDの詳細を確認すべく詳細ボタン710を押下する。遊技店管理装置300は、詳細ボタン710が押下されると、該当するカードIDに対する台間機10での入金またはカード挿入時の人物の顔画像、台間機10でのカード排出時の人物の顔画像、精算機80での精算時または景品POS90での景品交換時の人物の顔画像を表示する。遊技店管理装置300は、例えば、図9に示すような一連の顔画像を表示してよい。店員は、顔画像を確認することで、入金またはカード挿入時の人物と、精算時または景品交換時の人物とが実際に別人であるかどうかを確認する(S308)。
別人であると判断した場合、店員は、その画像が撮像された付近を撮影する監視カメラの画像を確認する。(S310)。店員は、その別人の行動を確認して、その別人によるカードの不正利用の有無を確認する(S312)。カードの不正利用を確認できれば、精算機80または景品POS90にカードを挿入したときに撮像された顔画像を、不審者の顔画像として、生体情報認識装置200を介して生体情報データベース230に登録する(S314)。店員は、例えば、図9に示す別人精算警告確認の画面の該当する顔画像に対応する登録ボタン712を押下することで、不審者の顔画像を生体情報データベース230に登録してよい。
本実施形態に係る遊技システム1000は、さらに第三者のカードの不正利用を未然に防ぐべく、媒体貸出管理装置400は、精算機80の精算、及び景品POS90の景品交換を制御する。
図10は、本実施形態に係る媒体貸出管理装置400の機能ブロックの一例を示す。媒体貸出管理装置400は、取得部402、管理部404、指示部406、許可部408、及び送信部410を備える。媒体貸出管理装置400は、カードに関連付けられた残度数などの有価価値の精算をする精算機80を制御する制御装置の一例である。指示部406は、第1指示部及び第2指示部の一例である。
取得部402は、カードに関連付けられた残度数に応じて遊技媒体を貸し出す台間機10が、有価価値が関連付けられた対象のカードまたは対象のカードに有価価値を関連付けさせる貨幣を受け付けた場合に台間機10側から撮像された対象のカードまたは貨幣を台間機10に提供した人物の顔を含む第1画像と、精算機80が対象のカードを受け付けた場合に精算機80側から撮像装置30により撮像された対象のカードを精算機80に提供した人物の顔を含む第2画像とを比較することで得られた、第1画像の人物と第2画像の人物とが同一の人物であるか否かを示す判定結果を取得する。取得部402は、生体情報認識装置200において第1画像と第2画像との照合を行った結果得られる、第1画像の人物と第2画像の人物とが同一の人物であるか否かを示す判定結果を生体情報認識装置200から取得してよい。媒体貸出管理装置400は、第1画像と第2画像との照合を行う照合部を備え、自身で、第1画像の人物と第2画像の人物とが同一の人物であるか否かを判定してもよい。なお、第1画像は、有価価値が関連付けられた対象のカードが台間機10に挿入されたとき、または対象のカードに有価価値を関連付けさせる貨幣が台間機10に入金されたときに台間機10側から撮像装置30により撮像された画像でよい。第1画像は、台間機10に挿入されている対象のカードが排出されたときに台間機10側から撮像装置30により撮像された画像でもよい。
管理部404は、媒体貸出管理データベース430を管理する。指示部406は、判定結果が同一の人物であることを示さず、かつ対象のカードに関連付けて宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されている場合、精算の許可を要求する要求メッセージの宛先への送信を指示する。媒体貸出管理データベース430は、第1データベースの一例である。媒体貸出管理データベース430は、遊技者情報として、カードIDに関連付けて、遊技者を特定するための情報を格納してよい。媒体貸出管理データベース430は、会員登録された遊技者の情報を、遊技者情報として格納してよい。媒体貸出管理データベース430は、遊技者情報として、遊技者から提供された情報を格納してよい。遊技者から提供される情報の中には、連絡先として、電子メールアドレスなど遊技者が所有する携帯端末510にメッセージを送信できる宛先が含まれる場合がある。媒体貸出管理データベース430は、遊技者情報として、遊技者の顔を含む顔画像を格納してよい。
指示部406は、カードIDに関連付けてそのような宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されていれば、その宛先に、精算の許可を要求する要求メッセージの宛先への送信を指示する。送信部410は、指示部406から指示に応じて、ネットワーク500を介して遊技者の携帯端末510に、精算の許可を要求する要求メッセージを送信する。
許可部408は、要求メッセージに応じて精算の許可を示す応答メッセージを受け付けた場合に、第1記録媒体に関連付けられた有価価値の精算機80での精算を許可する。送信部410は、遊技者が所有する携帯端末510に、精算を許可するかどうかを問い合わせる電子メールを要求メッセージとして送信してよい。携帯端末510は、遊技者からの操作に応じて、受信した電子メールに対して返信の操作、もしくは電子メールで指定されるアクセス先へアクセスして、そのアクセス先からの操作により、精算を許可するかどうかの応答メッセージを送信してよい。
指示部406は、要求メッセージに応じて精算の不許可を示す応答メッセージを受け付けたことに対応して、第2画像を不審者の顔画像として生体情報データベース230への登録を指示する。生体情報データベース230は、第2データベースの一例である。
許可部408は、判定結果が同一の人物であることを示さず、かつ対象のカードに関連付けて宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されていない場合、第1記録媒体に関連付けられた有価価値の精算機80での精算を許可する。
また、媒体貸出管理装置400は、カードに関連付けられた遊技媒体の獲得数に応じた景品の交換をする景品POS90を制御する制御装置の一例である。
取得部402は、カードに関連付けられた有価価値に応じて遊技媒体を貸し出す台間機10が、有価価値が関連付けられた対象のカードまたは対象のカードに有価価値を関連付けさせる貨幣を受け付けた場合に台間機10側から撮像された対象のカードまたは貨幣を台間機10に提供した人物の顔を含む第1画像と、景品POS90が対象のカードを受け付けた場合に景品POS90側から撮像された対象のカードを景品POS90に提供した人物の顔を含む第2画像とを比較することで得られた、第1画像の人物と第2画像の人物とが同一の人物であるか否かを示す判定結果を取得する。
取得部402は、生体情報認識装置200において第1画像と第2画像との照合を行った結果得られる、第1画像の人物と第2画像の人物とが同一の人物であるか否かを示す判定結果を生体情報認識装置200から取得してよい。媒体貸出管理装置400は、第1画像と第2画像との照合を行う照合部を備え、自身で、第1画像の人物と第2画像の人物とが同一の人物であるか否かを判定してもよい。
指示部406は、判定結果が同一の人物であることを示さず、かつ対象のカードに関連付けて宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されている場合、景品の交換の許可を要求する要求メッセージの宛先への送信を指示する。宛先は、電子メールアドレスなど遊技者が所有する携帯端末510にメッセージを送信できる宛先でよい。
許可部408は、要求メッセージに応じて景品の交換の許可を示す応答メッセージを受け付けた場合に、第1記録媒体に関連付けられた遊技媒体の獲得数に応じた景品POS90での景品の交換を許可する。送信部410は、遊技者が所有する携帯端末510に、景品の交換を許可するかどうかを問い合わせる電子メールを要求メッセージとして送信してよい。携帯端末510は、遊技者からの操作に応じて、受信した電子メールに対して返信の操作、もしくは電子メールで指定されるアクセス先へアクセスして、そのアクセス先からの操作により、景品の交換を許可するかどうかの応答メッセージを送信してよい。
指示部406は、要求メッセージに応じて精算の不許可を示す応答メッセージを受け付けたことに対応して、第2画像を不審者の顔画像として生体情報データベース230への登録を指示する。
許可部408は、判定結果が同一の人物であることを示さず、かつ対象のカードに関連付けて宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されていない場合、第1記録媒体に関連付けられた遊技媒体の獲得数に応じた景品POS90での景品の交換を許可する。
図11は、生体情報認識装置200の機能ブロックの一例である。生体情報認識装置200は、顔情報取得部211、照合部210、管理部216、送信部218、操作部220、及び検索部222を備える。照合部210は、画像処理ユニット100から提供された顔画像を、生体情報データベース230に格納されている遊技者の顔画像と照合する。管理部216は、生体情報データベース230を管理する。管理部216は、台間機10への入金またはカード挿入時の顔画像と、台間機10からのカード排出時の顔画像と、精算機80または景品POS90から提供されるカード挿入時の顔画像とを、カードIDと関連づけて、生体情報データベース230に登録してよい。送信部218は、照合部210での顔画像の判定結果を媒体貸出管理装置400に送信する。操作部220は、遊技者の顔画像に基づいて特定の情報を検索して表示する場合の表示条件を店員などのユーザから受け付ける。検索部222は、操作部220により受け付けられた表示条件に基づいて、生体情報データベース230を検索して、表示条件にあった遊技者の顔画像、その遊技者が遊技した遊技機20の台番号、その遊技者の遊技開始時間及び遊技終了時間などを検索結果として取得して、表示装置250に提供する。表示装置250は、検索部222による検索結果を表示する。
照合部210は、顔情報取得部211、特徴量抽出部212、類似度導出部213、類似度判定部214、類似度判定部214、及びデータベース登録部215を有する。顔情報取得部211は、画像処理ユニット100から遊技者の顔画像を取得する。顔情報取得部211は、遊技者の顔画像の他に、その遊技者が遊技中の遊技台の台番号、その画像が撮像された時刻情報などを台間機10の画像処理ユニット100から取得してよい。
特徴量抽出部212は、顔画像に含まれる顔の情報から、顔画像に含まれる顔の特徴量を抽出する。特徴量は、人物などの対象物を識別可能な情報であればよく、画像の画素値の情報、又は画像に含まれる顔の目、鼻、口の間隔又は大きさ、肌の色、髪型などの外見的特徴を数値で示した情報などでよい。
類似度導出部213は、特徴量抽出部212により抽出された顔の特徴量と、生体情報データベース230に格納されている各登録画像に含まれる各顔の特徴量との類似度を導出する。類似度判定部214は、導出された類似度が基準値以上あり、最も類似度が高い登録画像であるかどうかを判定する。類似度導出部213は、台間機10への入金またはカード挿入した人物の顔画像と、精算機80または景品POS90に挿入されたカードを提供した人物の顔画像との間の類似度を導出して、類似度が予め定められた閾値以上である場合、台間機10への入金またはカード挿入した人物と、精算機80または景品POS90に挿入されたカードを提供した人物とが同一の人物であると判定してよい。類似度導出部213は、類似度が予め定められた閾値より小さい場合、台間機10への入金またはカード挿入した人物と、精算機80または景品POS90に挿入されたカードを提供した人物とが別人であると判定してよい。送信部218は、類似度判定部214の判定結果を媒体貸出管理装置400に送信してよい。
データベース登録部215は、導出された類似度が基準値以上あり、類似度が最も高い登録画像を、台間機10の画像処理ユニット100により提供された今回の顔画像を用いて更新する。類似度判定部214により、類似度が基準値以上あり、類似度が最も高いと判定された登録画像が存在する場合、データベース登録部215は、今回の顔画像を既存の登録遊技者の顔画像として生体情報データベース230に登録する。一方、類似度判定部214により、類似度が基準値以上あり、類似度が最も高いと判定された登録画像が存在しない場合、今回の顔画像を新規の未登録遊技者の顔画像として生体情報データベース230に登録する。
図12A、図12B、図12C、及び図12Dは、精算機80にカードが挿入された場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、景品POS90にカードが挿入された場合も同様な処理手順が実行されてよい。
精算機80のカード挿入口にカードが挿入されたことを精算機80が備えるセンサなどで検知すると、精算機80に設けられた撮像装置30が精算機80側からカードを挿入した人物の顔を撮像する(S402)。精算機80は、撮像装置30により撮像された顔画像をカード挿入時の顔画像としてカードIDとともに生体情報認識装置200に送信する(S404)。精算機80は、挿入されたカードに記憶されたカードIDなどのカード情報を媒体貸出管理装置400に送信する(S406)。精算機80は、使用者が精算ボタンを押下することに応じて、精算処理通知を媒体貸出管理装置400に送信する(S406)。
媒体貸出管理装置400は、生体情報認識装置200に、該当するカードIDに対応する台間機10への入金またはカード挿入時の顔画像と、精算機80へのカード挿入時の顔画像との照合を要求して、取得部402が生体情報認識装置200から照合による判定結果を取得する。指示部406は、判定結果が、同一人物、または別人を示すかを確認する(S410)。同一人物でなければ、指示部406は、媒体貸出管理データベース430を参照して遊技者情報を参照する(S414)。指示部406は、カードIDに基づいて遊技者の遊技者情報を特定する(S416)。指示部406は、特定された遊技者情報を参照して、該当する遊技者が会員であるか否かを判定する(S418)。会員であれば、指示部406は、特定された遊技者情報に遊技者の電子メールアドレスなどの宛先が登録されているか否かを判定する(S420)。
指示部406は、遊技者の宛先が遊技者情報に登録されていれば、登録されている宛先に精算の許可を要求する要求メッセージを送信することを送信部410に指示する。送信部410は、指示を受けて、要求メッセージを宛先に向けて送信する(S422)。遊技者の携帯端末510は、要求メッセージを受信すると、図13に示すような要求メッセージの画面を表示する。精算を許可する場合には、遊技者は、OKボタン720を押下する。一方、精算を許可しない場合には、遊技者は、NGボタン722を押下する。押下されたボタンに応じて、携帯端末510から媒体貸出管理装置400に向けて応答メッセージが送信される。応答メッセージは、精算を許可するか否かを示す。
許可部408は、携帯端末510からの応答メッセージを受信するかどうかを監視する(S424)。許可部408は、要求メッセージを送信してから予め定められた期間経過しても、応答メッセージを受信しないかどうかを確認する(S426)。予め定められた期間経過しても、応答メッセージを受信しなければ、タイムアウトと判断して、精算機80は、エラーを画面に表示して、挿入されたカードを回収する(S428)。
応答メッセージが精算を許可することを示す場合、精算機80は、媒体貸出管理装置400に精算処理の確認を行う(S440)。精算機80は、媒体貸出管理装置400からの確認の結果を受けて、精算可能かどうかを確認する(S442)。精算機80は、挿入されたカードに精算可能な残度数が残っているか、不正なカードとして登録されていないかなどを確認する。精算機80は、挿入されたカードが精算できないカードと判断した場合には、エラーを画面に表示して、挿入されたカードを回収する(S444)。
精算可能であれば、精算機80は、挿入されたカードが返却すべきカードかどうかを確認する(S446)。精算機80は、挿入されたカードが会員カードであれば、返却すべきカードであると判断する。精算機80は、挿入されたカードがワンデーカードで、持ち玉残数がゼロであれば、回収すべきカードであると判断する。
返却すべきかカードであると判断した場合、精算機80は、カードの返却口からカードを露出する。精算機80は、カードが返却口から抜き取られるまで待機する(S452)。なお、一定期間経過しても、カードが抜き取られなければ、精算機80は、エラーを画面に表示して、カードを回収してよい。
その後、精算機80は、精算処理を実行する(S454)。精算機80は、有価、すなわち貨幣が抜き取られると(S456)、精算処理を終了する。
一方、応答メッセージが精算を許可しないことを示す場合、精算機80は、精算者の不審者登録を実行する(S460)。指示部406は、要求メッセージに応じて精算の不許可を示す応答メッセージを受け付けたことに対応して、精算機80にカードが挿入されたときに撮像装置30により撮像された顔画像を不審者の顔画像として生体情報データベース230へ登録することを生体情報認識装置200に指示する。生体情報認識装置200は、登録指示を受けて、生体情報データベース230に登録された不審者の顔画像と、登録対象の不審者の顔画像とを比較して、登録対象の不審者の顔画像がすでに不審者として登録された顔画像の中に存在するかどうかを検索する(S462)。登録対象の不審者がすでに登録された不審者と一致する場合(S464)、生体情報認識装置200は、登録対象の顔画像に対応する精算者を犯罪常習者として生体情報データベース230に登録する(S466)。登録対象の不審者がすでに登録された不審者と一致しない場合(S464)、生体情報認識装置200は、登録対象の顔画像に対応する精算者を不審者として生体情報データベース230に登録する(S468)。精算機80は、応答メッセージが精算を許可しないことを示す場合は、エラーを画面に表示して、カードを回収する(S470)。
以上の通り、本実施形態によれば、精算機80において、精算が行われる前に、台間機10での入金またはカード挿入を行った人物と、精算機80にカード挿入した人物とが一致するかどうかを確認する。さらに、一致しない場合に、そのカードの所有者として登録された遊技者情報に、電子メールアドレスなどの宛先が登録されている場合には、携帯端末510などの端末に精算の許可を要求する要求メッセージが送信される。要求メッセージに対する応答メッセージに応じて、精算機80での精算の可否が判断される。よって、所有者以外の第三者に不正にカードが使用されることをより確実に防ぐことができる。また、所有者以外の人物が精算機80で精算する場合でも、所有者が認める人物であれば、所有者自らが精算の許可を与えることができる。よって、例えば、カードへの入金者と精算者とが一致しない場合の処理において、遊技者の利便性をさらに向上させることができる。
続いて、台間機10、精算機80、及び景品POS90などにおいてカードの取り忘れが発生した場合の処理についてさらに説明する。
遊技者が台間機10、精算機80、及び景品POS90などにおいてカードを取り忘れた場合に、そのカードを従業員が回収する場合がある。このような場合に、カードを取り忘れたことを遊技者に通知することで、遊技者の利便性がさらに向上する。
より具体的には、台間機10、精算機80、または景品POS90でカードが抜き取られた場合に、台間機10、精算機80、または景品POS90に設けられた撮像装置30により抜き取った人物の顔画像を撮像する。生体情報認識装置200は、その顔画像と、従業員の顔画像とを比較することで、抜き取った人物が従業員であるかどうかを判定する。媒体貸出管理装置400は、抜き取った人物が従業員であり、抜き取られたカードの遊技者情報に宛先が登録されている場合には、その宛先にカードの取り忘れがあることを示すメッセージを送信する。
媒体貸出管理装置400は、抜き取った人物が従業員であり、抜き取られたカードの遊技者情報に宛先が登録されていなくても、カードが会員カードであれば、その会員の顔画像に関連付けてカードの取り忘れがあったことを登録しておく。そして、後日、その遊技者が来店した際に、生体情報認識装置200での顔照合の結果、カードの取り忘れのあった会員であることが特定されれば、その遊技者を撮像した撮像装置30が設けられた台間機10、精算機80、または景品POS90の通知部40に、カードの取り忘れがあったことを通知する。
以上のように、取り忘れたカードを従業員が抜き取った場合に、遊技者への通知が自動的に行われる。よって、遊技者へのサービスをさらに向上させることができる。
図10の媒体貸出管理装置400の機能ブロックを用いてさらにカードの取り忘れに関する処理について説明する。
取得部402は、カードに関連付けられた有価価値に基づく処理を実行する処理装置で受け付けられている対象のカードの返却要求を受けて処理装置から対象のカードが取り去れた場合に処理装置側から撮像装置30により撮像された対象のカードを取り去った人物の顔を含む第1画像と、生体情報データベース230に予め登録された従業員の顔を含む第2画像とを比較することで得られた、第1画像の人物が予め登録された従業員であるか否かを示す第1判定結果を取得する。生体情報データベース230は、遊技店のそれぞれの従業員の顔画像を格納してよい。ここで、処理装置は、例えば、台間機10、精算機80、または景品POS90でよい。
指示部406は、第1画像の人物が予め登録された従業員であり、対象のカードに関連付けて遊技者情報が媒体貸出管理データベース430に登録されている場合、カードの取り忘れを遊技者に通知するための予め定められた処理を実行する。指示部406は、実行部の一例である。
取得部402は、台間機10が、有価価値が関連付けられた対象のカードまたは対象のカードに有価価値を関連付けさせる貨幣を受け付けた場合に台間機10側から撮像された対象のカードまたは貨幣を台間機10に提供した人物の顔を含む第3画像と、第1画像とを比較することで得られた、第1画像の人物と第3画像の人物とが同一の人物であるか否かを示す第2判定結果を取得し、第2判定結果が同一の人物であることを示さない場合、第1判定結果を取得してよい。
指示部406は、第1画像の人物が予め登録された従業員であり、対象のカードに関連付けて遊技者情報として宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されている場合、カードの取り忘れを遊技者に通知するための通知メッセージの宛先への送信を指示してよい。
生体情報データベース230は、カードIDと関連付けてカードの所有者の顔画像を予め格納してよい。この場合、指示部406は、第1画像の人物が予め登録された従業員であり、対象のカードに関連付けて遊技者情報が媒体貸出管理データベース430に登録されている場合、カードを取り忘れた遊技者であることを対象のカードの所有者の顔画像と関連付けて生体情報データベース230に登録することを指示する。
指示部406は、第1画像の人物が予め登録された従業員であり、対象のカードに関連付けて遊技者情報として宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されている場合、カードの取り忘れを遊技者に通知するための通知メッセージの宛先への送信を指示してよい。さらに、指示部406は、第1画像の人物が予め登録された従業員であり、対象のカードに関連付けて遊技者情報が媒体貸出管理データベース430に登録され、遊技者情報として宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されていない場合、記録媒体を取り忘れた遊技者であることを対象のカードの所有者の顔画像と関連付けて生体情報データベース230に登録することを指示してよい。
取得部402は、遊技者の要求に応じて遊技に関する処理を実行する処理装置側から撮像された第1遊技者の顔を含む顔画像と、記録媒体を取り忘れた遊技者として生体情報データベース230に登録されたカードの所有者の顔画像とを比較することで得られた、第1遊技者がカードを取り忘れた遊技者であるか否かを示す第3判定結果を取得する。生体情報認識装置200は、処理装置から順次提供される顔画像と、生体情報データベース230に登録されたカードを取り忘れた遊技者の顔画像とを比較して、来店した遊技者が以前にカードを取り忘れた遊技者であるか否かを順次判定してよい。そして、生体情報認識装置200は、顔画像を提供した処理装置にその判定結果を提供してよい。指示部406は、第1遊技者がカードを取り忘れた遊技者である場合、カードの取り忘れの通知を処理装置に指示する。処理装置は、台間機10、精算機80、または景品POS90でよい。
図14A、及び図14Bは、台間機10でカードの排出が行われた場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。
台間機10でカードの排出操作が行われると(S500)、すなわち、台間機10のカード排出ボタンが押下されると、台間機10に設けられた撮像装置30で顔画像の撮影が行われる(S502)。台間機10の画像処理ユニット100は、顔画像を生体情報認識装置200に送信する(S504)。台間機10は、媒体貸出管理装置400へカード排出処理を通知する(S506)。
台間機10は、媒体貸出管理装置400からの応答に基づいて、カード排出可能かどうかを判断する(S508)。挿入されたカードが、例えば、ワンデーカードで、持ち玉、及び残度数が残っていない場合、排出できないカードであるとして、台間機10は、カードを排出せずに、エラーを画面に表示してよい。(S510)。
カードの排出が可能であれば、台間機10は、カードの返却口からカードを排出する(S514)。台間機10は、カードが抜き取られたかどうかを判断する(S514)。台間機10は、カードが排出されてから、予め定められた期間経過してもカードが抜き取られない場合、タイムアウトと判断して(S516)、エラーを画面に表示する(S518)。
カードが抜き取られると、台間機10に設けられた撮像装置30で顔画像が撮像される(S520)。媒体貸出管理装置400は、台間機10でのカードの抜き取りが行われたことを受けて、生体情報認識装置200に、該当するカードIDに対応する台間機10への入金またはカード挿入時の顔画像と、台間機10でのカードの排出時の顔画像との照合を要求して、取得部402が生体情報認識装置200から照合による判定結果を取得する。判定結果が、入金またはカード挿入時の人物と、カードの排出時の人物とが同一でないことを示す場合、指示部406は、生体情報認識装置200に排出時の人物が従業員であるかを確認する(S526)。生体情報認識装置200は、生体情報データベース230に予め登録された従業員の顔画像と、カードの排出時の顔画像とを比較することで、カードの排出時の人物が従業員であるかどうかを判定し、その判定結果を媒体貸出管理装置400に提供する。
判定結果が、カード排出時の人物が従業員であることを示す場合(S528)、指示部406は、媒体貸出管理データベース430の遊技者情報を参照して(S530)、排出されたカードが会員カードであるか否かを判定する(S532)。会員カードであり、その会員の電子メールアドレスなどの宛先が遊技者情報として媒体貸出管理データベース430に登録されていれば、指示部406は、その宛先にカード取り忘れ通知メッセージを送信することを送信部410に指示する(S536)。送信部410は、例えば、図15に示すようなカード取り忘れ通知メッセージを遊技者の携帯端末510に送信する。
排出されたカードが会員カードであるものの、その会員の電子メールアドレスなどの宛先が遊技者情報として媒体貸出管理データベース430に登録されていない場合には、指示部406は、その会員のカードIDの所有者の顔画像に関連付けてカードの取り忘れがあることを生体情報データベース230のカード取り忘れ履歴に登録することを管理部404に指示する(S538)。
なお、指示部406は、カードの取り忘れがあることを会員の宛先には通知せず、排出されたカードが会員カードであれば、その会員のカードIDの所有者の顔画像に関連付けてカードの取り忘れがあることを生体情報データベース230のカード取り忘れ履歴に登録することを管理部404に指示するだけでもよい。また、指示部406は、会員の宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されている場合に、カード取り忘れ通知メッセージを遊技者の携帯端末510に送信し、宛先が媒体貸出管理データベース430に登録されていない場合には、カード取り忘れ履歴の登録処理を行わずに、処理を終了してもよい。
図16は、カード取り忘れ履歴が生体情報データベース230に登録されている場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順は、例えば、撮像装置30が設けられた台間機10、精算機80、または景品POS90で実行されてよい。以下、台間機10がこの処理手順を実行する場合を例に説明する。
台間機10が、遊技者が遊技するために遊技機20の前に座り、台間機10への入金などの操作のために、台間機10側を向くと、台間機10の撮像装置30で遊技者の顔画像が撮像される(S600)。台間機10は、その顔画像を生体情報認識装置200に送信する。生体情報認識装置200は、台間機10から送信された顔画像と、生体情報データベース230に登録されたカードを取り忘れた遊技者の顔画像を比較して、遊技者が取り忘れ履歴に登録された遊技者であるか否かを判定する。生体情報認識装置200は、判定結果を台間機10に送信する。台間機10は、生体情報認識装置200からの判定結果を取得する(S602)。台間機10は、判定結果に基づいて、カードの取り忘れ履歴に登録された遊技者であるか否かを判定する(S604)。
カードの取り忘れ履歴に登録された遊技者であれば、台間機10は、カード預かり中である旨を示すメッセージを画面に表示する(S606)。台間機10は、図15に示すようなメッセージを画面に表示してよい。店員は、例えば、カウンタで、その遊技者の本人確認を行った後、カードの所有者であることが確認できれば、取り忘れたカードを遊技者に返却する。
以上の通り、本実施形態によれば、取り忘れたカードを従業員が抜き取った場合に、遊技者への通知が自動的に行われる。よって、遊技者へのサービスをさらに向上させることができる。
図17は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ1200の一例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーションまたは当該装置の1または複数の「部」として機能させることができる。または、当該プログラムは、コンピュータ1200に当該オペレーションまたは当該1または複数の「部」を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、及びRAM1214を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、入力/出力ユニットを含み、それらは入力/出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。コンピュータ1200はまた、ROM1230を含む。CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブが、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/またはコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。プログラムが、CR−ROM、USBメモリまたはICカードのようなコンピュータ可読記録媒体またはネットワークを介して提供される。プログラムは、コンピュータ可読記録媒体の例でもあるRAM1214、またはROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーションまたは処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、またはUSBメモリのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
また、CPU1212は、USBメモリ等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上またはコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。