JP4514266B2 - 遊技用会員管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技用会員管理システムに関して、詳しくは、遊技機が設置された遊技場において会員となった遊技者の顔を照合して確認し、会員管理をするための遊技用会員管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機などの遊技機が設けられた遊技場においては、遊技場に定期的に通う遊技者を会員として登録して管理し、会員特有のサービス(該会員の遊技に関する価値情報の取引など)を提供するために、該遊技者に会員カードを発行していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、遊技者に会員カードが発行される際には、会員となった該遊技者により、該遊技者を特定するための独自の暗証番号が入力されて、遊技場側に登録されていた。その後、遊技者が会員カードを提示して上述した会員特有のサービスの提供を要求した場合には、該遊技者が該会員カードの正当保持者であるか否かの確認は、この時に該遊技者により入力された暗証番号と、会員カード発行時に予め遊技場側に登録されていた暗証番号との照合に依存していた。そして、照合一致ならば、該遊技者に対して上述したサービスが提供されていた。
【0004】
しかしながら、暗証番号は、第3者が、会員が該暗証番号を入力している手元を確認するなどして簡単に知られてしまうから、その後に会員カードが盗難された場合、または該会員カードが偽造された場合などには、該第3者によりこの暗証番号が該会員カードとともに上述のサービスの提供に用いられて、正当な会員が所有する前述した価値情報が、該第3者により取引きされてしまい、正当な会員が被害を受けるというおそれがあった。
【0005】
本発明は係る実情に鑑みて考え出されたものであり、その目的は、遊技機が設置された遊技場において、会員となった遊技者の所有する遊技に関する価値情報に対するセキュリティをより向上させることのできる遊技用会員管理システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、遊技場において会員となった遊技者の管理を行なう遊技用会員管理システムであって、
複数の遊技場とネットワークを介して通信可能なセンター側ホストコンピュータと、
前記遊技者が前記遊技場の会員であることを示すための会員用記録媒体を発行するための会員用記録媒体発行手段と、
該会員用記録媒体発行手段により前記会員用記録媒体が発行される対象となる遊技者を被写体像として撮像して画像信号を出力する発行対象者撮像手段と、
前記発行対象者撮像手段から出力された前記画像信号から得られた会員となった前記遊技者の顔データと、会員となった前記遊技者が所有する有価価値の大きさとが対応付けて記録される会員データ登録部と、
前記遊技者が前記有価価値を用いて取引する際に、前記遊技者を被写体像として撮像した画像信号を出力するための取引時撮像手段と、
前記遊技場内に設けられ、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員データ登録部に登録される前記顔データとを照合して、照合結果を出力する照合手段と、
該照合手段による照合結果が照合不一致であるときに、該不一致となった顔データを前記遊技場から前記センター側ホストコンピュータへ送信する送信手段とを備え、
前記センター側ホストコンピュータは、
複数の遊技場の前記送信手段から送信されてきた前記不一致となった顔データを登録する不一致顔データ登録手段と、
前記送信手段から送信されてきた前記不一致となった顔データと前記不一致顔データ登録手段に登録されている顔データとを照合して、照合結果を出力する不一致顔データ照合手段と、
該不一致顔データ照合手段による照合結果を返信する返信手段とを含み、
前記遊技場には、
前記返信手段により返信されてきた照合結果を受信する受信手段と、
該受信手段により受信された照合結果が、一致であったときに常習の不正者である旨を報知する一方、不一致であったときに新たな不正者である旨を報知する報知手段とが備えられている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を特定するための記録媒体識別情報が記録されており、
前記会員データ登録部には、さらに前記顔データが前記記録媒体識別情報と対応付けて記録されており、
前記照合手段は、
前記取引する際に、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体から読み出された前記記録媒体識別情報に対応する前記会員データ登録部の前記顔データとを照合することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明の構成に加えて、前記照合手段による前記照合結果が照合不一致であるときには、前記取引を中止する取引中止手段を備える。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記会員用記録媒体発行手段は、前記会員用記録媒体および前記会員データ登録部の少なくともいずれか一方に、該会員用記録媒体の所有者を識別するための会員識別情報を記録する会員識別情報記録手段を有し、
前記照合手段は、前記顔データに加えて、遊技者により入力された前記会員識別情報を照合して照合結果を出力する。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を所持する前記会員となった前記遊技者の前記顔データがさらに記録されて、
前記照合手段は、
前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体に記録された前記顔データとを照合することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を所持する前記会員となった前記遊技者の前記顔データがさらに記録されて、
前記照合手段は、
前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体から読出された前記顔データとを照合する1次照合手段と、
前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員データ登録部から読み出された前記顔データとを照合する2次照合手段とを有して、
前記会員データ登録部に登録された前記顔データは、前記会員用記録媒体に記録された前記顔データよりもより大容量のデータであることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の本発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記遊技者所有の前記有価価値を用いて行なわれる取引は、前記遊技者所有の前記有価価値を引落す行為であることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の本発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記遊技者所有の前記有価価値を用いて行なわれる取引は、前記遊技者所有の前記有価価値を前記会員データ登録部に加算更新する行為であることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、遊技場において会員となった遊技者の管理を行なう遊技用会員管理システムであって、
複数の遊技場とネットワークを介して通信可能なセンター側ホストコンピュータと、
前記遊技者を前記遊技場の会員として登録するための会員登録手段と、
該会員登録手段により会員として登録される対象となる遊技者を被写体像として撮像して画像信号を出力する登録対象者撮像手段と、
前記登録対象者撮像手段から出力された前記画像信号から得られた会員となった前記遊技者の顔データと、会員となった前記遊技者が所有する有価価値の大きさとが対応付けて記録される会員データ登録部と、
前記遊技者が前記有価価値を用いて取引する際に、前記遊技者を被写体像として撮像した画像信号を出力するための取引時撮像手段と、
前記遊技場内に設けられ、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員データ登録部に登録される前記顔データとを照合して、照合結果を出力する照合手段と、
該照合手段による照合結果が照合不一致であるときに、該不一致となった顔データを前記遊技場から前記センター側ホストコンピュータへ送信する送信手段とを備え、
前記センター側ホストコンピュータは、
複数の遊技場の前記送信手段から送信されてきた前記不一致となった顔データを登録する不一致顔データ登録手段と、
前記送信手段から送信されてきた前記不一致となった顔データと前記不一致顔データ登録手段に登録されている顔データとを照合して、照合結果を出力する不一致顔データ照合手段と、
該不一致顔データ照合手段による照合結果を返信する返信手段とを含み、
前記遊技場には、
前記返信手段により返信されてきた照合結果を受信する受信手段と、
該受信手段により受信された照合結果が、一致であったときに常習の不正者である旨を報知する一方、不一致であったときに新たな不正者である旨を報知する報知手段とが備えられている。
【0015】
【作用】
請求項1に記載の発明によれば、次のように作用する。複数の遊技場とセンター側ホストコンピュータとがネットワークを介して通信可能になっている。会員用記録媒体発行手段の働きにより、遊技者が遊技場の会員であることを示すための会員用記録媒体が発行される。発行対象者撮像手段の働きにより、該会員用記録媒体発行手段により会員用記録媒体が発行される対象となる遊技者が被写体像として撮像されて画像信号が出力される。会員データ登録部の働きにより、発行対象者撮像手段から出力された画像信号から得られた会員となった遊技者の顔データと、会員となった遊技者が所有する有価価値の大きさとが対応付けて記録される。取引時撮像手段の働きにより、遊技者が有価価値を用いて取引する際に、遊技者を被写体像として撮像した画像信号が出力される。遊技場内に設けられた照合手段の働きにより、取引時撮像手段から出力された画像信号から得られた顔データと、会員データ登録部に登録される顔データとが照合されて、照合結果が出力される。送信手段の働きにより、照合手段による照合結果が照合不一致であるときに、該不一致となった顔データが遊技場からセンター側ホストコンピュータへ送信される。センター側ホストコンピュータに含まれる不一致顔データ登録手段の働きにより、複数の遊技場の送信手段から送信されてきた不一致となった顔データが登録される。センター側ホストコンピュータに含まれる不一致顔データ照合手段の働きにより、送信手段から送信されてきた不一致となった顔データと不一致顔データ登録手段に登録されている顔データとが照合されて、照合結果が出力される。センター側ホストコンピュータに含まれる返信手段の働きにより、不一致顔データ照合手段による照合結果が返信される。遊技場に備えられた受信手段の働きにより、返信手段により返信されてきた照合結果が受信される。遊技場に備えられた報知手段の働きにより、受信手段により受信された照合結果が、一致であったときに常習の不正者である旨が報知される一方、不一致であったときに新たな不正者である旨が報知される。
【0016】
このように、遊技場において、会員となった遊技者には、会員であることを示すための会員用記録媒体が発行される。会員データ登録部には、会員となった該遊技者の顔データと該遊技者が所有する有価価値の大きさとが対応付けて記録される。そして、遊技者が有価価値を用いて取引する際には、該遊技者の顔データと、会員データ登録部に登録された顔データとが照合されて、照合結果が出力される。それゆえに、遊技場において会員となった遊技者が所有する有価価値を用いて取引きがなされる際には、該遊技者の照合確認は、遊技者に固有の顔データが、会員登録部に登録された会員に固有の顔データと照合されることにより行なわれるので、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により誤って取引されることが確実に防止される。これにより、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティは向上する。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。会員用記録媒体の働きにより、該会員用記録媒体には該会員用記録媒体を特定するための記録媒体識別情報が記録される。前記会員データ登録部のさらなる働きにより、該会員データ登録部には前記顔データが前記記録媒体識別情報と対応付けて記録される。前記照合手段のさらなる働きにより、取引する際に、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体から読み出された前記記録媒体識別情報に対応する前記会員データ登録部の前記顔データとが照合される。
【0018】
このように、会員となった遊技者所有の有価価値の取引の際には、該遊技者により提示された会員用記録媒体に記録された記録媒体識別情報に対応した会員データ登録部中の会員に固有の顔データと、取引時撮像手段により得られた該遊技者に固有の顔データとが照合されて、照合結果が出力される。したがって、遊技者により会員となった遊技者所有の有価価値の取引がなされる際には、照合手段による顔データ照合により出力される照合結果として該遊技者が該会員用記録媒体の正当な保持者(会員)であるか否かが示されるので、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により取引されるのを確実に防止できて、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティは向上する。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。照合手段の有する取引中止手段の働きにより、前記照合結果が照合不一致であるときには、前記取引は中止される。したがって、遊技者により会員となった遊技者所有の有価価値の取引がなされる際に、照合手段による顔データ照合により出力される照合結果が照合不一致の場合には、すなわち該遊技者が該有価価値の正当な所有者(会員)でない場合には、該取引は中止されるから、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により取引されるのを確実に防止できて、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティは向上する。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明の作用に加えて次のように作用する。前記会員用記録媒体発行手段の有する会員識別情報記録手段により、前記会員用記録媒体および前記会員データ登録部の少なくともいずれか一方に、該会員用記録媒体の所有者を識別するための会員識別情報が記録される。前記照合手段のさらなる働きにより、前記顔データに加えて、遊技者により入力された前記会員識別情報が照合されて照合結果が出力される。
【0021】
このように、会員となった遊技者所有の有価価値の取引の際には、照合手段により前述した顔データの照合に加えて、会員識別情報の照合が行なわれて、その照合結果が出力されるから、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により誤って取引されることが、顔データの照合のみが行なわれる場合に比較してより確実に防止される。これにより、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティはさらに向上する。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。前記会員用記録媒体のさらなる働きにより、該会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を所持する前記会員となった前記遊技者の前記顔データが記録される。前記照合手段のさらなる働きにより、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体に記録された前記顔データとが照合される。
【0023】
このように、遊技者による取引きの際には、照合手段による顔データの照合は、取引時撮像手段から出力された画像信号から得られた該遊技者の顔データと、会員用記録媒体に記録された該会員用記録媒体の正当保持者である会員の顔データとの照合によりなされる。それゆえに、該取引時に、照合手段は顔データ照合のために、会員データ登録部に登録された会員の顔データを検索して参照する必要はなくなって、その分、照合時間が短縮されて、結果として、取引時間は短縮される。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。会員用記録媒体のさらなる働きにより、該会員用記録媒体には該会員用記録媒体を所持する会員となった遊技者の顔データが記録される。照合手段に含まれる1次照合手段の働きにより、取引時撮像手段から出力された画像信号から得られた顔データと、会員用記録媒体から読出された顔データとが照合される。また、照合手段に含まれる2次照合手段の働きにより、取引時撮像手段から出力された画像信号から得られた顔データと会員データ登録部から読出された顔データであって、会員用記録媒体に記録された顔データよりもより大容量の顔データとが照合される。
【0025】
このように、遊技者により会員となった遊技者所有の有価価値が取引される際の顔データ照合においては、取引時撮像手段を介して得られた該遊技者の顔データは、提示された会員用記録媒体から読出された顔データと1次照合手段により照合され、そして2次照合手段により会員データ登録部から読出された顔データ、すなわち会員用記録媒体に記録された顔データよりもより大容量の顔データと照合される。したがって、会員用記録媒体の顔データを記憶するための記憶容量は小さくてもよいから、会員用記録媒体自体の単価を安くできるとともに、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティのレベルは、前述と同様に維持される。
【0026】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。前記遊技者所有の前記有価価値を用いて行なわれる取引は、前記遊技者所有の前記有価価値を引落す行為である。
【0027】
このように、遊技者により、会員となった遊技者が所有する有価価値を引落すような取引きがなされる際には、該遊技者の照合確認は、該遊技者に固有の顔データが、該会員に固有の顔データと照合されることにより行なわれるので、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により引落されることが確実に防止される。これにより、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティは向上する。
【0028】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の発明の作用に加えて、次のように作用する。前記遊技者所有の前記有価価値を用いて行なわれる取引は、前記遊技者所有の前記有価価値を会員データ登録部に加算更新するような行為である。
【0029】
このように、遊技者により会員となった遊技者が所有する有価価値が加算更新されるような取引きがなされる際には、該遊技者の照合確認は、該遊技者に固有の顔データが、該会員に固有の顔データと照合されることにより行なわれるので、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により誤って加算更新されることが確実に防止される。これにより、会員となった遊技者所有の有価価値を、該会員以外の遊技者により加算更新されることが防止されて、該有価価値を正確に管理することが可能となる。
【0030】
請求項9に記載の発明は、次のように作用する。遊技場において会員となった遊技者の管理を行なう遊技用会員管理システムにおいて、会員登録手段の働きにより、前記遊技者は前記遊技場の会員として登録される。登録対象者撮像手段の働きにより、該会員登録手段により会員として登録される対象となる遊技者は被写体像として撮像されて画像信号が出力される。会員データ登録部の働きにより、該会員データ登録部には前記登録対象者撮像手段から出力された前記画像信号から得られた会員となった前記遊技者の顔データと、会員となった前記遊技者が所有する有価価値の大きさとが対応付けて記録される。取引時撮像手段の働きにより、前記遊技者が前記有価価値を用いて取引する際に、前記遊技者は被写体像として撮像されて画像信号が出力される。遊技場内に設けられた照合手段の働きにより、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員データ登録部に登録される前記顔データとが照合されて、照合結果が出力される。送信手段の働きにより、照合手段による照合結果が照合不一致であるときに、該不一致となった顔データが遊技場からセンター側ホストコンピュータへ送信される。センター側ホストコンピュータに含まれる不一致顔データ登録手段の働きにより、複数の遊技場の送信手段から送信されてきた不一致となった顔データが登録される。センター側ホストコンピュータに含まれる不一致顔データ照合手段の働きにより、送信手段から送信されてきた不一致となった顔データと不一致顔データ登録手段に登録されている顔データとが照合されて、照合結果が出力される。センター側ホストコンピュータに含まれる返信手段の働きにより、不一致顔データ照合手段による照合結果が返信される。遊技場に備えられた受信手段の働きにより、返信手段により返信されてきた照合結果が受信される。遊技場に備えられた報知手段の働きにより、受信手段により受信された照合結果が、一致であったときに常習の不正者である旨が報知される一方、不一致であったときに新たな不正者である旨が報知される。
【0031】
このように、遊技場において、遊技者が会員として登録されると、会員データ登録部には、会員となった該遊技者の顔データと該遊技者が所有する有価価値の大きさとが対応付けて記録される。そして、遊技者が有価価値を用いて取引する際には、該遊技者の顔データと、会員データ登録部に登録された顔データとが照合されて、照合結果が出力される。それゆえに、会員登録時に会員カードを発行しないで顔データFDを登録しておけば、該顔データが会員カードとして用いられるから、会員となった遊技者が所有する有価価値を用いて取引きがなされる際には、該遊技者の照合確認は、遊技者に固有の顔データが、会員登録部に登録された会員に固有の顔データと照合されることにより行なわれるので、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により誤って取引されることが確実に防止される。これにより、会員カードを用いることなく、会員となった遊技者が所有する有価価値を用いて取引きがなされる際でも、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティレベルは前述と同様に維持される。
【0032】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。各実施の形態では、遊技場において、会員となった遊技者の顔の画像を示すデータ(以下、顔データと呼ぶ)を照合して確認し、会員管理を行なうようにしている。なお、各実施の形態では、遊技機は封入循環式パチンコ遊技機(完全カード式パチンコ遊技機)を想定しているが、これに限定されない。例えば、他の形式のパチンコ遊技機であってもよく、他の種類の遊技機(例えば、スロットマシンなど)であってもよい。
【0033】
実施の形態1
以下、実施の形態1について(その1)と(その2)に分けて説明する。
【0034】
(その1)
まず、(その1)について説明する。
【0035】
図1は、各実施の形態に適用される遊技用会員管理システムの全体構成を示すブロック図である。遊技用会員管理システムでは、遊技場の外部機関であるセンタ側ホストコンピュータ10に複数の異なる遊技場がネットワークを介して通信接続されている。ここでは、説明を簡単にするために1つの遊技場とセンタ側ホストコンピュータ10が通信すると想定する。各遊技場の遊技用会員管理システムのための構成は、同様なので、ここでは1つの遊技場の構成について説明する。
【0036】
各遊技場内には、複数台の遊技機1、端末装置30、複数台の遊技機1および端末装置30を通信接続する遊技場ホストコンピュータ20が設けられる。遊技場ホストコンピュータ20は、外部のセンタ側ホストコンピュータ10と通信接続される。
【0037】
センタ側ホストコンピュータ10はCPU(中央処理装置の略)11、外部から情報を入力するためのキーボードやマウスなどの入力部14、外部に情報を画像、音声、印字などにより出力するための出力部15、入力部14および出力部15とCPU11との間で情報を入出力するための入出力I/F(インターフェイスの略)12、該遊技場および他の遊技場にて遊技に関する不正な行為をした者および犯罪などにより指名手配中の者(以下、不正者と総称する)などの顔の画像を示すデータ(以下、顔データと呼ぶ)が複数個記憶される不正者の顔データ記憶部M3が設けられてCPU11によりアクセスされるメモリ13,CPU11と遊技場ホストコンピュータ20とを通信接続するための通信I/F16を含む。
【0038】
遊技場ホストコンピュータ20は、CPU21、該遊技場に会員として登録された遊技者の顔データを含む各種情報が蓄積されて記憶される会員データ記憶部M2が設けられて、CPU21によりアクセスされるメモリ23、外部から情報を入力するためのキーボード、マウスなどの入力部24、外部に情報を画像、音声、印字などにより出力するための出力部25、入力部24および出力部25とCPU21との間で情報を入出力するための入出力I/F(インターフェースの略)22、通信I/F26および画像信号処理部27を含む。画像信号処理部27は、通信I/F26を介して複数の遊技機1側から与えられる遊技者を被写体像として撮像して得られた画像信号IMSを入力して、該画像信号IMSから遊技者の顔データFDを得て、CPU21に出力する。
【0039】
端末装置30は、記憶領域を内蔵した会員用記録媒体である後述するような会員カードの発行のための機能を含む各種機能を実施するための構成を有する。具体的には、端末装置30は、CPU31、会員カードを発行したり、会員カードの記憶領域から所定情報を読取るために会員カードが投入されたり排出されたりして、該会員カードに情報を読書きするカード入出力部40、外部から情報を入力するためのキーボード、マウスなどの入力部34、外部に情報を画像、音声、印字などにより出力するための出力部35、入力部34、出力部35およびカード入出力部40とCPU31との間で情報を入出力するための入出力I/F32、遊技者を被写体像として画像信号IMSを出力するCCD(電荷結合デバイスの略)カメラである会員用カメラ39、会員用カメラ39から出力された画像信号IMSを入力して遊技者の顔データFDを得て、CPU31に出力する画像信号処理部37および遊技場ホストコンピュータ20とCPU31とを通信接続するための通信I/F39Aを含む。
【0040】
なお、会員データ記憶部M2の記憶内容ならびに画像信号処理部27および37についての詳細は後述する。
【0041】
図2は、遊技場に設けられる遊技機の内部構成を周辺装置とともに示すブロック図である。図3は、カード処理装置における各部の取付位置を遊技機と関連付けて説明する図である。
【0042】
図2を参照して、遊技場に設けられる複数の遊技機1のそれぞれは、該遊技機1において遊技を制御するための遊技制御装置2を含む。該遊技機1には、会員カードが投入されて、投入された会員カードに記憶された内容に基づいた処理をして、該会員カードを排出するためのカード処理装置3が接続される。遊技制御装置2は、該遊技機1における遊技を制御するための回路部である遊技制御用回路群70および該遊技制御用回路群70の動作を制御するための遊技制御用コンピュータ80を含む。
【0043】
遊技制御用回路群70には、遊技を実行するための回路群(図示省略)に加えて得点カウント部71が設けられる。
【0044】
得点カウント部71は、遊技者の所有となるような遊技に関する有価価値を示す得点データを、遊技の実行内容に応じて集計して、一時的に保持する。また、得点データカウント部71で保持される得点データは、カード処理装置3により参照されたり、遊技をするために更新(加算)されたりする。
【0045】
遊技制御用コンピュータ80の図示されない内部メモリには、該遊技機1を一意に識別するための遊技機識別情報81が予め記憶されており、必要に応じてカード処理装置3により参照される。
【0046】
カード処理装置3はCPU41、入力部44、出力部47、カード入出力部46、該遊技機1で遊技する遊技者を被写体像として撮像するためにカード入出力部46に関連して設けられた小型のCCDカメラである台付カメラ45、台付カメラ45から出力された画像信号IMSを入力して遊技者の顔データFDを得て、CPU41に出力する画像信号処理部48、入力部44、出力部47および遊技制御装置2とCPU41との間で情報を入出力するための入出力I/F42、CPU41と遊技場ホストコンピュータ20とを通信接続するための通信I/F43を含む。入力部44は、遊技者が、外部から暗証番号などの情報を入力するための操作キーからなり、出力部47は、外部に情報を画像、音声、印字などにより出力するためのものである。画像信号処理部48の詳細については、後述する。
【0047】
カード入出力部46は、遊技者により会員カードが投入されて情報の読書きが可能な状態にセットされると、会員カードの記憶領域からその記憶内容を読取って入出力I/F42を介してCPU41に与える。また、CPU41から与えられた情報を、入出力I/F42を介して予めセットされた会員カードの記憶領域に書込むことも可能である。投入された会員カードは排出されて、遊技者の手元に戻される。
【0048】
なお、画像信号処理部48は、実施の形態1と2では動作せず、実施の形態3のみにおいて動作する。
【0049】
図3を参照して、カード入出力部46は、遊技者が遊技機1の前の椅子(図示省略)に座った状態で、会員カードを投入したり、排出された会員カードを受取ることができるような位置に設けられる。また、台付カメラ45は、遊技機1の前面に座っている遊技者がカード入出力部46に会員カードを投入したりする場合などに、該遊技者の顔を中心にして撮像できるような位置に設けられている。また、図示されるように、入力部44は遊技者に対して操作しやすい位置に設けられ、出力部47は、出力内容を遊技者が容易に確認できるような位置に設けられている。
【0050】
図4(A)〜(C)は、本実施の形態1に係る会員カードの構成を示す図である。会員カード201は遊技場に来店した遊技者のうち、該遊技場の会員になることを希望する遊技者に対して、該遊技場の会員であることを示すために発行される。図4(A)に会員カード201の表面が示されており、図4(B)および図4(C)のそれぞれに会員カード201および会員カード202の記憶情報が示されている。会員カード201は、後述するように得点データを用いて取引することを可能とするようなカードである。会員カード202は、後述するように1種のプリペイドカードとしても兼用されて、後述する得点データの取引に用いられる。
【0051】
図4(A)を参照して、会員カード201は、いわゆる接触型のICカードよりなる。会員カード201には、カード入出力部40および46それぞれのデータ入出力用端子(図示省略)と接触するコネクタ(図示省略)と、所定の情報処理を行なうICカードマイコンよりなる制御部(図示省略)と、各種の情報が記録される記憶領域210とが設けられる。
【0052】
会員カード201においては、制御部および記憶領域210はICチップとして内蔵されており、コネクタはカード表面に露出している。また、会員カード201には、会員カード201の発行時に、遊技場の端末装置30において、会員用カメラ39を用いて撮像して得られた遊技者の顔データによる顔写真がプリントされる顔写真プリント部220が設けられる。
【0053】
ここでは、会員カード201は、接触型ICカードとしているが、接触のためのコネクタを介さずに、たとえば電磁波により情報を入出力する非接触型ICカードとしてもよい。
【0054】
また、会員カード201は、ICカードに特定されず、いわゆるカード表面に磁気ストライプを有した磁気カードであってもよい。
【0055】
図4(B)を参照して、会員カード201の記憶領域210には該会員カード発行時に、少なくとも会員番号212と暗証番号215が記録される。会員番号212は、該会員カード201に付与されて該会員カードを一意に識別するための情報である。暗証番号215は、会員カード発行時に会員となった遊技者自らが入力する、該会員を識別するための情報である。図4(C)を参照して、会員カード202の記憶領域210には該会員カード発行時に、少なくとも会員番号212と金額データ213と暗証番号215とが記録される。金額データ213は、該会員カード202をプリペイドカードとして兼用するために、現在のプリペイド残高である金額を示す。したがって、該会員カード202の発行時は、会員により支払われたプリペイド金額が、金額データ213として記録される。
【0056】
なお、以降、説明する各種の会員カードについては、図4(A)で示されたものと同様な形態を有するので説明は省略される。
【0057】
なお、会員カードに記憶される会員番号212は、カード発行時に記憶されるとしているが、記憶の時期はこれに限定されない。つまり、会員カードの製造時などの、発行に先立つ時期において記憶するようにしてもよい。
【0058】
図5は、本実施の形態1に係る会員データ記憶部の構成を示す図である。図を参照して、会員データ記憶部M2には、発行された複数の会員カードに付与されて、該会員カードを一意に識別するための会員番号IDi(ただしi=1、2、3、…、n)と、各会員番号IDiに対応して該会員に固有の顔データFDi(ただしi=1、2、3、…、n)、該会員が遊技の結果取得した有価価値の情報であって該遊技場に預入れた預入れ得点データTDi(ただしi=1、2、3、…、n)および該会員により入力されて、該会員を識別するための暗証番号MDi(ただしi=1、2、3、…、n)が記憶される。つまり、会員カード201または202が発行されるごとに、該会員カードに記録される会員番号212、該会員カードが発行された遊技者(会員)の顔データFDおよび暗証番号215が、会員番号IDi、顔データFDi、および暗証番号MDiとしてそれぞれ対応付けて記憶される。
【0059】
この遊技用会員管理システムでは、遊技者の要求に応じて、遊技の結果得られた有価価値である得点データを遊技場に預入れられている有価価値である得点データTDiに加算更新したり、それまでに預入れられていた得点データTDiである有価価値の一部または全部を引落すような取引処理が行なわれる。これら取引の詳細は後述する。
【0060】
図6は、図1の画像信号処理部のブロック構成図である。
図6の画像信号処理部による顔データ抽出のための画像処理は、たとえば、特開平7−65149号公報に詳述されるので、ここでは簡単に説明する。なお、被写体像を撮像してえられた画像信号から顔データを得るための方法は、図6に示されるものに限定されず、他の方法であってもよい。
【0061】
図6を参照して、画像信号処理部27、37および48のそれぞれは、遊技者の被写体像を撮像して得られた画像信号IMSを入力して処理し、被写体像における顔の画像データである顔データを出力するために、画像メモリ90、2値化処理部91、顔領域決定部92および顔データ抽出部93を含む。画像信号処理部37および48の場合には、入力される画像信号IMSは、各遊技機1の台付カメラ45により撮像して出力されたものであり、画像信号処理部27の場合には、入力される画像信号IMSは、会員用カメラ39により撮像して出力されたものである。
【0062】
画像メモリ90においては、画像信号IMSが逐次書込まれて記憶されるとともに、画像データIMDとして読出されて、読出された画像データIMDは2値化処理部91に与えられる。
【0063】
2値化処理部91は、画像信号IMSを入力して、入力した画像信号IMSのレベルに応じて、画像データIMDを2値化処理するための所定しきい値を検出して、検出された所定しきい値を用いて画像データIMDを2値化処理して、2値化データとして出力する。
【0064】
顔領域決定部92は、2値化処理部91から出力された2値化データをX軸方向に濃度投影(同じX座標の値を累積計算する)して、その結果による被写体像の水平位置を検出する。次に、求められた水平位置の区間内で同様にして2値化データをY軸方向に濃度投影(同じY座標の値を累積計算する)して、Y座標の最上部を求める。これが、被写体像の頭頂座標となり、頭頂位置が検出される。
【0065】
次に、頭頂位置をサーチ開始点として2値化された画像の領域を下方向にサーチすることで、被写体の頭幅のX座標が求まり、これにより顔候補位置が検出されて顔データ抽出部93に出力される。
【0066】
最後に、顔データ抽出部93は顔候補位置のデータについて、入力する画像信号IMSから検出したエッジ情報を調べる。具体的には、人体の顔特徴情報である頬の縦線および眉毛や目などの横線に相当する情報が、顔候補位置のデータに含まれているか分析して、含まれていれば、顔候補位置のデータを顔データFDとして出力する。
【0067】
次に、上述したような遊技用会員管理システムにおいて、会員となる遊技者に会員カードを発行する手順について、図7のフローチャートに従い説明する。
【0068】
図7は、実施の形態1に適用される会員カード発行時の処理フローチャートである。
【0069】
図7において、遊技場に来店した遊技者のうち会員登録を希望する遊技者は、まず端末装置30にて会員登録要求を行なう。遊技者はステップS(以下、単にSと呼ぶ)1において、会員用カメラ39を用いてその被写体像が撮像されて、画像信号IMSが画像信号処理部37に出力される。
【0070】
次にS2において、遊技場内の端末装置30を操作する店員により、入力部34が操作されて、該遊技者に対して発行される会員カードを一意に特定するための会員番号が入力されてCPU31に与えられる。
【0071】
次のS2aにおいて、遊技者により、入力部34を介して、該遊技者を識別するための暗証番号が入力される。
【0072】
次にS3においては、画像信号処理部37は、会員用カメラ39から与えられる画像信号IMSを図6で示されたように処理して、該遊技者の顔データFDを抽出して、CPU31に出力する。
【0073】
S3の後、S4に進み、CPU31は与えられる顔データFDと会員番号と暗証番号とを入力して、通信I/F39Aを介して、遊技場ホストコンピュータ20に送信した後、S6に進む。
【0074】
S6において、CPU31は、入出力I/F32およびカード入出力部40を介して、カード入出力部40に投入されて情報の読書きが可能な状態にセットされた新規の会員カードにおいて、得られた顔データFDによる顔写真を顔写真プリント部220に印刷するとともに、入力された会員番号と暗証番号とを会員番号212と暗証番号215として記憶領域210に記憶させる。このとき、記憶領域210には、会員カード201が発行される場合には、会員番号212と暗証番号215とが記録されるが、プリペイドカードとして兼用されるような会員カード202が発行される場合には、会員番号212と、暗証番号215と、該会員によりカード発行時に支払われたプリペイド金額を示す金額データ213とが記録される。その後、該会員カードをカード入出力部40から排出して、会員となった遊技者に手渡す。
【0075】
一方、遊技場ホストコンピュータ20では、S7において、CPU21は前述したS4により送信された顔データFDと会員番号と暗証番号とを通信I/F26を介して受信し、これらを対応付けて会員データ記憶部M2に顔データFDi、会員番号IDiおよび暗証番号MDiとして記憶する。
【0076】
以上により、会員カード発行時において遊技者の顔データを含む各種情報が遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2に登録される。
【0077】
なお、会員カード発行の操作は、遊技場の店員によらず遊技場内の端末装置30を遊技者自身が操作することで会員カードを発行する、いわゆるセルフサービスにて会員カードを発行するようにしてもよい。
【0078】
また、会員カードには、顔写真がプリントされるとしたがプリントされなくてもよく、また遊技者の所望に応じてプリントされるようにしてもよい。
【0079】
次に、遊技用会員管理システムにおいて、遊技者が会員カード201または202をカード処理装置3の入出力部46に投入して、遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2に預入れておいた得点データTDiを用いて取引処理する場合に、遊技者を顔データを用いて照合確認して、会員となった遊技者所有の有価価値である預入れ得点データTDiが該会員以外の遊技者により誤って取引されるのを未然に防止するための処理について、図8〜図12を参照して説明する。
【0080】
図8と図9は、本実施の形態1による会員カードを用いて得点データの取引処理を行なう場合の処理フローチャートである。図10は、図8の暗証番号・顔データ照合処理1のフローチャートである。図11は、図9の再プレイ処理のフローチャートである。図12は、図9の得点データ預入れの処理フローチャートである。
【0081】
まず、図8のS70において、カード処理装置3のカード入出力部46に遊技者により会員カード201または202が投入されたか否か判定されて、投入されて情報の読書きが可能な状態にセットされたことが判定されるとS71に進むが、投入されなければ、処理は終了する。
【0082】
次にS71において、CPU41は、台付カメラ45を制御して会員カード201または202を投入した遊技者を被写体像として撮像させて、後述のS71aに進む。
【0083】
この際、図3で示されたように、カード入出力部46の近辺に台付カメラ45が設けられているので、台付カメラ45により撮像される被写体像は、主に、遊技者の顔付近を中心としたものとなる。
【0084】
S71aにおいて、遊技者が入力部47を操作して暗証番号を入力したか否か判定されて、入力されると、S72に進む。
【0085】
次に、S72では、台付カメラ45で撮像されて出力された画像信号IMS、該遊技機1の遊技機識別情報81、投入された会員カード201または202から読取られた会員番号212および遊技者により入力された暗証番号は、遊技場ホストコンピュータ20の後述するS80に送信される。
【0086】
次に、S73において、遊技場ホストコンピュータ20の後述するS80dから返信された暗証番号と顔データの照合結果を受信するまで待機する。受信すると、次のS74にて、返信された内容は“適正”を示すか、言換えると暗証番号の一致と顔データの一致を示すかが判定される。判定結果が、“適正”を示さなければ、S75にて出力部48を介してエラー表示を行なって会員カード201または202が排出された後、一連の処理は終了するが、“適正”を示せば次のS76に進む。
【0087】
S76では、遊技者による次の入力操作を促すための表示が出力部48を介してなされる。次に、図9のS600に進む。
【0088】
S600では、投入された会員カードは、会員カード201および202のいずれであるかが判別される。この判別は、投入された会員カードの記憶領域210に記録される内容に基づいてなされる。つまり、金額データ213が記録されていなければ、該会員カードは、会員カード201と判別され、記録されていれば会員カード202と判別される。なお、この会員カードの判別方法は、これに限定されない。つまり、会員カードの発行時に、会員カードの記憶領域210に該会員カードの種別(会員カード201であるか202であるかの種別)を示すコードを記憶するようにして、この記憶された種別コードに基づいて判別されても良い。
【0089】
S600において、会員カードは会員カード201であると判別されると、次にS77に進み、S76の表示を見た遊技者により、再度、遊技をしたい旨の再プレイ操作がなされたか否かが判定されて、操作がない場合にはS78にて、得点データの預入れ操作がなされたか否かが判定され、操作がない場合にはS77に戻る。このようにS77とS78によるループが形成されている。このループの巡回途中で、再プレイ操作を行なった場合には、S77にて再プレイの操作ありと判定されて、S79aに進む。S79aでは、後述するような再プレイ処理がなされて、S79cにて会員カード201はカード入出力部46から排出されて、一連の処理は終了する。
【0090】
一方、前記ループの巡回途中で、遊技者が得点データの預入れ操作を行なえば、S78にて預入れ操作ありと判定されてS79bに進む。S79bでは、後述する得点データの預入れ処理がなされて、S79cにて会員カード200はカード入出力部46から排出されて、一連の処理は終了する。
【0091】
一方、S600において、投入された会員カードは会員カード202と判別されると、次のS601にて、入力部44を介して遊技者によりプリペイドカードとしての取引処理操作がなされるまで待機するが、操作されると、次のS602に進む。S602においては、プリペイドされた金額の中から今回の取引に用いる金額の入力が、入力部44を介してなされまで待機するが、金額の入力がなされると、次のS603に進む。
【0092】
S603においては、入力された金額のデータは、投入された会員カード202に記録されている現在のプリペイド残高である金額データ213を超えていないか判定されて、超えている場合には、S604において該会員カードのプリペイド金額の残高は不足している旨が出力部47に表示されて、S79cに進み、該会員カード202は排出される。超えていない場合には、次のS605に進む。
【0093】
S605では、該会員カード202の金額データ213から入力された金額のデータが減算されて、会員カード202の該金額データ213は更新されて、次の、S606に進む。S606では、得点カウント部71に、入力された金額に相当する得点データが加算されて、該遊技者は、加算された得点データ分、該遊技機1にて遊技を行なうことができる。
【0094】
さて、図8の遊技場ホストコンピュータ20側では、S80において、カード処理装置3のS72から送信される情報を受信するまで待機するが、受信すると、次のS80aに進む。
【0095】
S80aにおいて、S80にて受信した情報中の会員番号212に対応して登録された暗証番号MDiが会員データ記憶部M2にから読出されて、次のS80bにおいては、後述する図10の暗証番号・顔データ照合処理1がなされる。次のS80cにおいて暗証番号・顔データ照合処理1による暗証番号の照合および顔データの照合の結果が、照合一致であれば、次のS80dにおいて照合結果として“適正”の情報が前述したS73に返信される。
【0096】
一方、S80cにおいて、照合一致でないと判定されると、次のS81において、CPU21は得られた遊技者の顔データFDを、通信I/F26を介してセンタ側ホストコンピュータ10の後述するS90に送信して、次のS82に進む。
【0097】
S82では、後述するS93またはS95から遊技者の顔データFDと不正者の顔データとの照合結果を受信して、次のS83において、該照合結果が遊技者の顔データFDは不正者のそれと一致したことを示すと判定すれば、次のS84において、CPU21は受信した遊技機識別情報81とともに、常習の不正者である旨の報知を出力部25を介して行ない、一連の処理は終了する。一方、S83において、該照合結果が遊技者の顔データFDは不正者のそれと不一致したことを示すと判定すれば、すなわち他人の会員カードを取得して不正に取引処理しようとするような新たな(未登録の)不正者が発見されたのであるから、S85において、その旨の報知が出力部25を介して行なわれて、一連の処理は終了する。
【0098】
なお、S84とS85の報知においては不正者と判定された遊技者の顔データFDにより、顔の画像を表示するようにしてもよい。
【0099】
一方、センタ側ホストコンピュータ10では、S90において、CPU11は、S81により遊技者の顔データFDを受信するまで待機して、受信すると、次のS91において、該顔データFDと不正者の顔データ記憶部M3中の顔データのそれぞれとを照合するための処理が行なわれて、次のS92において、その照合結果に基づいて、一致する不正者の顔データがあったか否かが判定される。一致するものがあったと判定された場合には、S93へ進み、該遊技者は、常習の不正者である旨の情報を、前述した遊技場のホストコンピュータ20のS82へ送信し、その後、一連の処理は終了する。
【0100】
一方、S92において、一致するものがなかったと判定された場合には、次のS94において、S90にて受信した該遊技者の顔データFDを新たな不正者として不正者の顔データ記憶部M3に登録する処理がなされて、S95に進み、新たな不正者である旨の情報を、前述した遊技場のホストコンピュータ20のS82へ送信し、その後、一連の処理は終了する。
【0101】
上述したように、店員は、遊技場ホストコンピュータ20の出力部25において出力された遊技機識別情報81または顔データFDによる顔の画像に基づいて、不正者が遊技している遊技機と不正者とを速やかに特定して該不正者を監視することができるから、該不正者により新たな不正が行なわれるのを防止できる。
【0102】
次に、図8のS80bにおける暗証番号・顔データ照合処理1について図10を参照して説明する。図10において、遊技場ホストコンピュータ20では、S138におて、S80にて受信した2つの暗証番号(遊技者が入力した暗証番号と、会員カードから読取られた暗証番号)と、S80にて受信した会員番号212に対応して会員データ記憶部M2に登録されている暗証番号MDiとを照合して、S139にて、これら3つの暗証番号が全て一致しないと判定された場合には、S142において照合結果に照合一致しない旨が設定される。該照合結果は、前述したS80cにて参照される。
【0103】
一方、S139にて、これら暗証番号が全て一致すると判定された場合には、S140において、S80で受信された会員番号212に対応した顔データFDiが会員データ記憶部M2から読出されて、次のS141において、会員カードを投入した遊技者の顔データFD(S80にて受信した画像信号IMSから得られた遊技者の顔データFD)と、読出された顔データFDiとが照合されて、次のS142において、その照合結果が設定される。該照合結果(照合一致または照合不一致)は、前述したS80cにて参照される。
【0104】
このように暗証番号・顔データ照合処理1では、遊技者により会員カードを用いて会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiが取引される際には、該遊技者に固有の顔データFDと該会員カードの正当保持者である会員に固有の顔データFDiが照合されて、照合一致の場合にのみ取引が行なわれる。それゆえに、遊技者が会員であることの照合確認が確実となって、会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiが誤って他の遊技者により取引されてしまうのを確実に防止できる。
【0105】
また、暗証番号・顔データ照合処理1では、取引を要求する遊技者により入力された暗証番号、会員カードから読取られた暗証番号および会員データ記憶部M2に登録された対応の暗証番号MDiが照合されるとともに、会員カードを投入して取引を要求する遊技者の顔データFDと会員データ記憶部M2に登録された該会員カードの政党保持者である会員の顔データFDiとが照合される。このように、顔データFDの照合に加えて、暗証番号の照合も行なわれるから、会員の照合確認をより正確に行なえて、会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiが誤って他の遊技者(不正者を含む)により取引されてしまうのをより確実に防止できる。
【0106】
また、暗証番号・顔データ照合処理1では、暗証番号が不一致の場合には(該遊技者は、他人の会員カードを用いて取引処理しようとしている可能性がある場合には)、顔データFDの照合処理はスキップされるから、不要な顔データの照合処理は省略されて、会員の照合確認処理の負荷は軽減される。
【0107】
次に、図9のS79aで示された再プレイ処理を図11を参照して説明する。なお、ここで、再プレイとは、遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2に預入れられた得点データTDiの一部または全部を引落して、引落された得点データ分を用いて、再度、遊技を行なうことを言う。
【0108】
まず、カード処理装置3において、S200では、遊技者により再プレイ用の金額が入力部47を介して入力されたか否かが判定されて、入力があるまで待機する。入力があった場合には、S201に進み、入力された再プレイ用の金額と、カード入出力部46に投入された会員カード201から読出された会員番号212とを、遊技場ホストコンピュータ20のS300に送信する。
【0109】
次に、S203において、後述する遊技場ホストコンピュータ20のS303またはS305から送信される情報を受信するまで待機して、受信すると次のS204に進む。
【0110】
S204では、S203で受信されたデータが、引落済みを示すデータであるか否かが判定されて、引落済みデータと判定された場合には、S205に進む。S205では、S200において入力された再プレイ用金額分の得点データを、該カード処理装置3に対応した遊技機1の得点カウント部71に保持される得点データに加算して、一連の処理は終了する。これにより、該遊技者は、該加算結果により得点データカウント部71が保持している加算後の得点データ分だけ、遊技を行なうことが可能となる。
【0111】
一方、S204において、引落済みデータと判定されなかった、すなわち預入れ得点データTDiの不足と判定された場合には、S206に進み、出力部48を介して、該遊技者が預入れていた得点データは再プレイ用に入力した金額分を満たさず不足している旨の表示がなされる。その後、一連の処理は終了する。
【0112】
一方、遊技場ホストコンピュータ20では、S300において、遊技者により入力された再プレイ用の金額のデータと会員カード201から読取られた会員番号212とを、前述したS201から受信するまで待機する。受信すると、次に、S301において、受信した会員番号212に対応して預入れられていた得点データTDiを会員データ記憶部M2から読み出す。次のS302において、預入れられていた得点データTDiは受信した金額に相当の得点データよりも大きいか否かの判定が行なわれる。大きいと判定されると、S303に進み、会員データ記憶部M2の対応の預入れ得点データTDiから入力された再プレイ用の金額に相当の得点データが引落される(減算される)。次に、S304に進み、預入れ得点データTDiの引落が済んだことを示す“引落済み”のデータが前述したS203に送信されて、一連の処理は終了する。
【0113】
一方、次のS302において、預入れられていた得点データTDiは受信した金額に相当の得点データよりも大きくないと判定されると、S305へ進み、該遊技者が預入れていた得点データTDiは再プレイ用に入力した金額分を満たさず不足している旨のデータが前述したS203に送信される。その後、一連の処理は終了する。
【0114】
次に、図9のS79bで示された得点データの預入れ処理を図12を参照して説明する。なお、ここで、得点データの預入れとは、会員が遊技の結果得られて、該遊技機1の得点カウント部71にて保持されている得点データの一部または全部を、遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2中の該会員に対応の預入れ得点データTDiに加算することを言う。
【0115】
まず、カード処理装置3では、S400において、遊技者により、入力部47を介して預入れ金額の入力があったか否かが判定されて、金額の入力があるまで待機する。金額の入力ありと判定された場合には、S401に進み、得点カウント部71により保持されている、遊技の結果得られた得点データが、入力された金額に相当の得点データよりも大きいか否かが判定される。大きいと判定された場合には、S402へ進み、入力された金額のデータとカード入出力部46に投入されている会員カード201から読出された会員番号212とが、後述する遊技場ホストコンピュータ20のS500に送信する。
【0116】
次に、S404において、得点カウント部71で遊技結果得られて保持されている得点データから、入力された金額に相当の得点データが減算する処理がなされて、次のS405に進む。S405では、出力部48にて該減算処理の結果の得点データをレシートに印字して、該レシートを遊技者に発行する処理がなされて、一連の処理は終了する。このように、遊技者が所望すれば、遊技の結果得られた得点データのうち預入れを指定した分は預入れられるが、差額の分の得点データはレシートに印字されて発行されるから、遊技者は、該レシートを遊技場の景品交換所(図示省略)に提示することで、差額分の得点データを、これに相当の景品と交換できる。
【0117】
一方、S401において、得点カウント部71により保持されている、遊技の結果得られた得点データは、入力された金額に相当の得点データよりも大きくないと判定されると、S403において、得点不足である旨の表示が出力部47を介してなされる。その後、処理は終了する。
【0118】
なお、S403の処理終了後が、一連の処理が終了するのでなくて、S400に進むようにしてもよい。この場合は、S400において得点不足とならないような金額の入力がなされるまで、S400〜S403のループが繰返されることになる。そこで、該ループを抜けるために、たとえば、入力部44に処理取消のために操作されるボタンを設けて、遊技者が該ボタンを操作すると、該ループを抜けて処理を終了するようにしてもよい。
【0119】
一方、遊技場ホストコンピュータ20では、S500において、前述したS402から送信された金額のデータと会員番号212とを受信するまで待機する。受信すると、次にS501において、会員データ記憶部M2中の受信した会員番号212に対応した預入れ得点データTDiに対して、受信した金額に相当の得点データを加算して、該預入れ得点データを更新する処理がなされる。その後、処理は終了する。
【0120】
(その2)
次に、本実施の形態1における会員カードを用いた得点データの取引処理時の顔データ照合処理の他の例を説明する。この他の例では、顔データの照合処理が1次照合処理と2次照合処理の2段階にて順次行なわれる。詳述すると、会員カードには該会員カードを所持する会員となった遊技者の顔データの概略または特徴を示すようなデータである1次用顔データが記録される。顔データの照合においては、1次照合処理により、会員カードを用いた得点データTDiの取引時に取引を要求した遊技者の顔データFDと、該会員カードから読出された1次用顔データとが照合される。そして、2次照合処理により該遊技者の顔データFDと会員データ登録部M2から読出された該会員カードの正当保持者である会員の顔データFDiとが1次照合処理よりもより綿密に照合される。このような顔データの照合処理を含む会員カードを用いた得点データの取引処理を、図13〜図15を参照して説明する。
【0121】
図13は、本実施の形態1による会員カードを用いた得点データの取引処理を行なう場合の他の処理フローチャートである。図13では、前述した図8および図9の処理フローチャートと比較して異なる部分の処理のみが示される。図14は、図13の暗証番号・顔データ照合処理2のフローチャートである。図15は、会員データ記憶部M2の他の構成例を示す図である。
【0122】
図15を参照して、会員データ記憶部M2には図5で示された内容に追加して、1次用顔データFdi(i=1,2,3…)が各会員番号IDiに対応して格納される。1次用顔データFdiは、1次照合処理のために参照されるデータであり、顔データFDiに比較して小容量のデータである。図15の構成を有した会員データ記憶部M2は、図14の暗証番号・顔データ照合処理2で参照される。1次用顔データFdiは、顔データの概略または特徴を示すようなデータであり、ここでは、顔の輪郭を示すデータとしている。なお、1次用顔データFdiは、輪郭を示すデータに特定されない。
ここで、前述した図8のフローチャートと図13のそれとを比較して異なる点は、図13に示されるように、図8のS80bの暗証番号・顔データ照合処理1が、暗証番号・顔データ照合処理2に代替された点にある。他の処理は、図8のそれと同じなので説明は省略して、ここではS80bの暗証番号・顔データ照合処理2についてのみ図14を参照して説明する。
【0123】
図14の暗証番号・顔データ顔データ照合処理2では、S149とS150において、図10の顔データと暗証番号の照合処理1のS138とS139と同様な処理が行なわれて、遊技者により入力された暗証番号、会員カード201または202から読取られた暗証番号215、および会員データ記憶部M2に登録された対応の暗証番号MDiの全てが照合一致しなかった場合には、S148にて、照合結果として照合不一致の旨が設定される。一方、これら3つの暗証番号の全てが一致した場合には、次のS143〜S148に進む。ここでは、次のように、該会員カードを投入した遊技者の顔データFDについて1次照合処理および、1次照合処理の結果に応じて、1次照合処理よりもより綿密に照合処理する2次照合処理が行なわれる。
【0124】
まず、S143において、投入された会員カード201または202から読出されて受信された会員番号212に基づいて図15の会員データ記憶部M2から対応の1次用顔データFdiが読出されると、次のS144において、該会員カードを投入した遊技者の顔データFD(S80にて受信した画像信号IMSから得られた顔データFD)と読出された1次用顔データFdiとが照合される(1次照合処理)。次のS145において、1次照合処理の結果、1次用顔データFdiが遊技者の顔データFDに無く照合不一致と判定されると、S148において照合結果として照合不一致が設定されて図13のフローに戻る。
【0125】
一方、1次用顔データFdiが遊技者の顔データFDに有り照合一致と判定されると、S146において、S80にて受信された会員番号212に基づいて対応の顔データFDiが図15の会員データ記憶部M2から読出されて、次のS147において該会員カード201または202を投入した遊技者の顔データFDと、読出された顔データFDiとが照合される(2次照合処理)。次のS148において、2次照合処理の照合結果として照合一致および照合不一致のいずれかが設定される。その後、図13のフローに戻る。なお、S148にて設定される照合結果は、図13のS80c(図8参照)で参照される。
【0126】
このように本実施の形態1の(その1)と(その2)のそれぞれでは、遊技者により、会員カードを用いて会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiが取引される際には、該遊技者に固有の顔データFDと該会員カードの正当保持者である会員に固有の顔データFDiが照合されて、照合一致の場合にのみ取引が行なわれる。それゆえに、該遊技者が会員であることの照合確認が確実となって、会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiが誤って他の遊技者により取引されてしまうのを確実に防止できて、会員となった遊技者所有の有価価値に関するセキュリティは向上する。
【0127】
また、本実施の形態1の(その1)と(その2)のそれぞれでは、取引を要求する遊技者により入力された暗証番号、会員カードから読取られた暗証番号および会員データ記憶部M2に登録された対応の暗証番号MDiが照合されるとともに、会員カードを投入して取引を要求する遊技者の顔データFDと会員データ記憶部M2に登録された該会員カードの正当保持者である会員の顔データFDiとが照合される。このように、顔データFDの照合に加えて、暗証番号の照合も行なわれるから、会員の照合確認をより正確に行なえて、会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiが誤って他の遊技者(不正者を含む)により取引されてしまうのをより確実に防止できる。
【0128】
また、本実施の形態1の(その1)と(その2)のそれぞれでは、暗証番号が不一致の場合には(該遊技者は、他人の会員カードを用いて取引処理しようとしている可能性がある場合には)、顔データFDの照合処理はスキップされるから、不要な顔データの照合処理は省略されて、会員の照合確認処理の負荷は軽減される。
【0129】
また、本実施の形態1の(その2)においては、遊技者により、会員カード201または202を用いて会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiが取引される際には、まず1次照合処理により、該遊技者に固有の顔データFDと該会員カードの正当保持者である会員に固有の1次顔データ214が照合されて、その照合結果が照合不一致の場合には取引は中止される。一方、その照合結果が照合一致の場合には、さらに2次照合処理により該遊技者に固有の顔データFDと該会員カードの正当保持者である会員に固有の顔データFDiが1次照合処理よりもより綿密に照合されて、その照合結果が照合不一致の場合には取引は中止される。一方、2次照合処理の照合結果が照合一致の場合には取引が行なわれる。
【0130】
したがって、1次照合処理に照合結果が照合不一致の場合には2次照合処理はスキップされて、取引は中止されるから、前述した会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティレベルは維持されながら、不要な照合処理が省略された分、照合における負荷は軽減されて、システム全体の効率は向上する。
【0131】
なお、本実施の形態1では、会員カード201または202に会員番号212と暗証番号215とを記憶させたが、これに限らずたとえば、次のようにしてもよい。つまり、遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2には、会員の顔データFDiと暗証番号MDiと得点データTDiを会員番号IDiに対応付けて登録し、会員カード201または202には会員番号212のみ(会員カード202の場合には、さらに金額データ213が記憶される)を記憶させる。そして、該会員カードから会員番号212を読取って、読取られた会員番号212に基づいて、遊技場ホストコンピュータ20に登録されている対応の顔データFDiと暗証番号MDiと得点データTDiを特定するようにしてもよい。この場合には、(その1)の暗証番号・顔データ照合処理1および(その2)の暗証番号・顔データ照合処理2のそれぞれにおける暗証番号の照合では、遊技者により入力された暗証番号と会員データ記憶部M2に登録されている対応の暗証番号MDiとが照合される。
【0132】
上述した実施の形態1では、遊技者が会員であるか否かの照合確認は、顔データFDの照合に加えて、会員自らが入力した暗証番号、会員カードから読取られた暗証番号および会員データ記憶部M2に登録された暗証番号MDiについて照合も行なうようにしているから、会員に関する照合確認の精度を高めることができる。また、会員番号212(IDi)を対応の会員のみが知り得る状態にして、すなわち会員カード201または202に対応の会員番号がプリントなどされないようにして、前述した顔データの照合に加えて、会員番号についても照合を行なうようにして、会員に関する遊技者照合確認の精度を高めるようにしてもよい。
【0133】
実施の形態2
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態2では、会員カード無し(カードレス)で、会員となった遊技者が所有する有価価値である得点データが取引される場合に、会員以外の遊技者により誤って取引されるのを防止するための処理が示される。本実施の形態では、会員登録は、図1の端末装置30において行なわれる。
【0134】
なお、本実施の形態2では、得点データTDiを用いたカードレスによる取引を例示して説明する。
【0135】
図16(A)は、本発明の実施の形態2における会員登録時の処理フローチャートと、図16(B)会員データ登録部M2の内部構成図である。ここでは、会員カードは、発行されないので、図1の端末装置30のカード入出力部40は動作せず、また入力部34を介した会員番号と暗証番号の入力も行なわれない。従って、図16(B)に示されるように、会員データ登録部M2には、会員の顔データFDiと、顔データFDiのそれぞれに対応して得点データTDiとが記憶される。
【0136】
本実施の形態2では、遊技者が会員登録を希望して会員登録手続をする際には、図16(A)で示されるように、S1において会員となった該遊技者が会員用カメラ39にて撮像されて、次のS3にて、その画像信号IMSから該遊技者の顔データFDが得られて、次のS4aにおいて、該顔データFDは遊技場ホストコンピュータ20に送信される。遊技場ホストコンピュータ20のS7aでは、S4aから送信された顔データFDを会員データ記憶部M2に顔データFDiとして登録する。
【0137】
図17(A)と(B)は、本発明の実施の形態2に係る得点データの取引処理のフローチャートである。実施の形態2に係る会員となった遊技者が所有する有価価値である得点データの取引処理と前述した実施の形態1に係る得点データの取引処理(図8と図9参照)とを比較して異なる点のみが、図17(A)と(B)に示される。他の処理は実施の形態1と同様なので、説明は省略する。
【0138】
図17(A)を参照して、会員となった遊技者が所有する有価価値である得点データの取引処理を行なう場合には、カード処理装置3のS70aにおいて、該遊技者により、入力部44を介して取引き要求の旨が入力されるまで待機して、その旨が入力されると、S71にて、台付カメラ45により該遊技者が撮像されて、次のS72aにおいて、撮像により出力された画像信号IMSと対応する遊技機1の遊技機識別情報81とが、遊技場ホストコンピュータに送信される。その後は、S73(図8参照)以降の処理が行なわれる。
【0139】
一方、遊技場のホストコンピュータ20では、S801において、S72aから送信された画像信号IMSと対応する遊技機1の遊技機識別情報81を受信するまで待機して、受信すると、次のS802において、受信した画像信号IMSから遊技者の顔データFDを画像信号処理部27により得て、次のS803に進む。
【0140】
S803では、得られた遊技者の顔データFDと図16(B)の会員データ記憶部M2に記憶された会員の顔データFDiと順次照合して、照合一致するものがあれば、次のS80c(図8参照)で一致と判定されて、照合一致するものがなければ、次のS80c(図8参照)で不一致と判定されて、以下、前述と同様に処理が行なわれる。
【0141】
なお、本実施の形態2では、得点データTDiを用いたカードレスによる取引を説明したが、プリペイド金額データを用いた取引きの場合であっても同様に適用できる。この場合には、会員データ登録部M2において会員のプリペイド金額データを、該会員の顔データFDiと対応付けて登録して、取引時に撮像して得られた遊技者の顔データFDに基づいて会員データ登録部M2から対応するプリペイド金額データを特定するようにすればよい。
【0142】
このように、本実施の形態2の会員カードなし(カードレス)の取引の場合であっても、実施の形態1のように、会員となる遊技者のみが固有に有する顔のデータFDが会員登録に用いられて、これによる遊技者照合確認が行なわれるから、会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiに対するセキュリティは向上する。
【0143】
本実施の形態2では、遊技者の顔データFDと登録された会員の顔データFDiの逐次照合であるが、次のようにしてもよい。つまり、会員登録時に、該遊技者自ら暗証番号を入力させるようにし、そして、会員データ記憶部M2に予め暗証番号MDiを登録させるようにして、その後の取引き時には、遊技者により入力された暗証番号と一致する会員データ記憶部M2の暗証番号MDiに対応の顔データFDiを特定して、これら特定された顔データFDiと該遊技者の顔データFDとを照合するようにして、顔データFDの照合時間を短縮させるようにしてもよい。この場合には、顔データの照合に加えて、暗証番号の照合も行なわれるから、前述のセキュリティはさらに向上する。
【0144】
上述した実施の形態2では、会員番号212を対応の会員のみが知り得る状態にして、前述した顔データの照合に加えて、遊技者により入力された該会員番号と会員データ登録部M2に登録されている対応の会員番号IDiとの照合を行なうようにして、会員に関する遊技者照合確認の精度を高めて、前述のセキュリティをさらに向上させるようにしてもよい。
【0145】
また、本実施の形態2では、会員となった遊技者は、会員カードを所持しなくとも顔データの照合一致を受けて、該遊技者所有の有価価値である得点データの取引処理を行なうことができるから、会員カードを所持する必要がない分、使い勝手に優れる。
【0146】
(実施の形態3)
本実施の形態3では、前述した実施の形態1に示された構成において、遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2と会員となった遊技者が所有する会員カードとで、該遊技者の顔データがそれぞれ保持(記録)されて、会員カードに記録された顔データと会員データ登録部に記録された顔データとを用いた顔データ照合の結果に基づいて、会員となった遊技者が所有する有価価値である得点データの取引処理が行なわれる。この処理を、図18〜図20を参照して以下に説明する。なお、本実施の形態3では、会員カードの発行の手順は、実施の形態1のそれ(図7参照)と同様であるから、説明は省略する。
【0147】
図18は、本発明の実施の形態3に適用される会員カードの内部構成を示す図である。図18を参照して、会員カード203には、図7のフローチャートに従う会員カード発行時に、記憶領域210において該会員カード203に対応して割り当てられた会員番号212と、会員となった遊技者の1次用顔データ214と、該会員が該会員を識別するために入力した暗証番号215とが記録される。1次用顔データ214は、該会員カード203が発行されるときに端末装置30において、画像信号処理部37により得られた顔データFDから抽出された顔の輪郭を示すデータである。会員カード203は、図4(B)に示される会員カード201の記憶領域210の内容に、1次用顔データ214が追加して記憶されたものである。
【0148】
図19は、実施の形態3に適用される会員カードの内部構成の他の例を示す図である。図19を参照して、会員カード205には、会員カード発行時に、記憶領域210において該会員カード205に対応して割り当てられた会員番号212、該会員カード205をプリペイドカードとして兼用するために、カード発行時に会員により支払われた金額を示す金額データ213、該会員自らが該会員を識別するために入力した会員番号215および1次用顔データ214が記録される。会員カード205は、図4の(C)に示される会員カード202の記憶領域210の内容に、1次用顔データ214が追加して記憶されたものであり、金額データ213を用いて取引を行なうのに用いられる。
【0149】
図20は、実施の形態3において会員カードを用いた取引処理のフローチャートである。なお、本実施の形態3では、遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2は、図5に示されるような構成を有している。図20の処理フローチャートでは、実施の形態1に係る図8のそれと異なる処理のみが示される。それ以外の処理は、実施の形態1で説明されたものと同様なので、説明は省略して、異なる処理のみ説明する。
【0150】
遊技者が、会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiを会員カード203または205を用いて取引きする場合には、図20に示されるように、まず、カード処理装置3において、S70〜S71aの処理が前述した図8のそれと同様にして行なわれた後、S72aに進む。
【0151】
S72aでは、CPU41はカード入出力部46を介して会員カード203または205から読取った暗証番号215と、S71aで遊技者により入力された暗証番号とを照合する。次の、S72bにおいて、暗証番号の照合結果が、照合一致と判定されると、次のS72cに進むが、不一致と判定されると、後述するS72eに進む。
【0152】
次のS72cでは、S71で撮像して得られた画像信号IMSから画像信号処理部48を介して遊技者の顔データFDを得て、得られた該顔データFDと投入された会員カード203または205から読取った1次用顔データ214とを照合する(1次照合処理)。次のS72dでは、照合の結果、1次用顔データ214が該顔データFDに含まれて、照合一致と判定されると、後述するS76に進む。一方、照合の結果、1次用顔データ214が該顔データFDに含まれず、照合不一致と判定されると、次のS72eに進む。
【0153】
S72eでは、撮像した得られた遊技者の顔データFDと、投入された会員カード203または205から読取った会員番号212と、対応する遊技機1の遊技機識別情報81とが、遊技場ホストコンピュータ20に送信される。その後、S73に進む。
【0154】
次に、S73において、遊技場ホストコンピュータ20の後述するS809またはS810から返信された顔データの照合結果を受信するまで待機する。受信すると、次のS74にて、返信された内容は“適正”を示すか、言換えると顔データの照合一致を示すかが判定される。判定結果が、“適正”を示さなければ、すなわち“エラー”が示されれば、S75にて出力部48を介してエラー表示を行なって、S79c(図9参照)にて、会員カード203または205が排出された後、一連の処理は終了するが、“適正”を示せば次のS76に進む。
【0155】
S76では、遊技者による次の入力操作を促すための表示が出力部48を介してなされる。次に、S600(図9参照)に進み、取引が開始される。
【0156】
一方、遊技場ホストコンピュータ20では、S805にて、カード処理装置3のS72eから送信された情報(会員カード203または205から読取った会員番号212、遊技者の顔データFDおよび遊技機識別情報81)を受信して、S806に進む。S806では、S805にて受信された会員番号212に対応の顔データFDiを会員データ登録部M2から読出し、次のS807にて、読出された顔データFDiとS805で受信した遊技者の顔データFDとを照合する(2次照合処理)。次に、S808に進む。
【0157】
S808においては、S807における顔データ照合処理(1次照合処理よりもより綿密な顔データFDと照合する2次照合処理)による照合結果が判定されて、照合一致と判定されると、S809にて、“適正”の旨を前述したカード処理装置3のS73に送信して、カード処理装置3にて前述したように取引が開始される。一方、照合不一致と判定されると、S810にて、“エラー”の旨を前述したカード処理装置3のS73に送信する。その後、S81(図8参照)の処理に進み、以降、センタ側ホストコンピュータ10と通信しながら該遊技者の顔データFDと不正者の顔データ記憶部M3に登録された顔データと照合される。
【0158】
このように、本実施の形態3においても会員となった遊技者のみが固有に有する顔データFDが会員登録に用いられて、遊技者による、会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiが取引される場合には、登録された会員のみが固有に有する顔データFDiと、取引を要求する遊技者に固有の顔データFDとが照合されて、該照合の結果に基づいて該取引がなされるから、会員となった遊技者所有の有価価値である得点データTDiに対するセキュリティレベルは、実施の形態1と同様に維持される。
【0159】
さらに、顔データFDの照合に加えて、該遊技者自らが入力した暗証番号および会員カード203または205に登録された暗証番号MDiなどについての照合も行なうようにして、該照合の結果に基づいて取引がなされるから、前述のセキュリティはさらに向上する。
【0160】
また、本実施の形態3では、カード処理装置3において暗証番号および顔データFDに関する1次照合処理が行なわれるから、また、これらの照合結果が照合一致の場合には、顔データFDのより綿密な照合処理(2次照合処理)はスキップされるから、速やかに取引きを開始されせることができる。それゆえに、会員は取引き開始までの待ち状態が短縮されて、その分遊技を行なう時間を十分に得ることができる。したがって、遊技場側にとっては、このような照合処理を行なって前述のセキュリティレベルは維持しながら、遊技機1の稼働率を向上させることができる。
【0161】
上述した実施の形態1と3では、遊技者により、会員となった遊技者所有の得点データTDiなどの有価価値が取引きされる際に、該遊技者の顔データFDと照合される該会員の顔データFDiは、遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2に登録されて、遊技場ホストコンピュータ20側にて照合されるとしているが、該会員の顔データFDiの登録場所および遊技者の顔データFDと会員の顔データFDの照合場所は、ここに限定されない。つまり、該会員の顔データFDiは、該会員に対して発行されて該会員が所有する会員カード201、202、203および205に記録されるようにして、遊技場ホストコンピュータ20は設けずに、遊技者により、会員となった遊技者所有の得点データTDiなどの有価価値が取引きされる際には、カード処理装置3のみにおいて、撮像して得られた該遊技者の顔データFDと会員カードに記録された会員の顔データFDiとを照合し、その照合結果に応じて取引きを行なうようにしてもよい。
【0162】
このようにすることで、取引時における顔データの照合においては、カード処理装置3のみで処理が行なわれるから、遊技場ホストコンピュータ20との通信が省略され、会員データ記憶部M2に登録された会員の顔データFDiを検索して参照する必要はなくなる。それゆえに、照合時間は短縮されて取引を速やかに開始させることができる。また、遊技場ホストコンピュータ20との通信路を他の通信のために使用させることができて、該システムを効率よく運用できる。
【0163】
また、上述したように、会員の顔データFDiは、該会員に対して発行されて該会員が所有する会員カード201、202、203および205に記録されるようにする場合には、遊技者により、会員となった遊技者所有の得点データTDiなどの有価価値が取引きされる際に、カード処理装置3において、撮像して得られた該遊技者の顔データFDと会員カードに記録された会員の顔データFDiとを遊技場ホストコンピュータ20に送信して、遊技場ホストコンピュータ20にて照合処理し、その照合結果に応じて取引きを行なうようにしてもよい。
【0164】
上述した各実施の形態では、会員となった遊技者が所有している得点データの取引を要求した遊技者は、暗証番号の照合が1回不一致になるとセンタ側ホストコンピュータ10の不正者の顔データ記憶部M3に不正者として登録される(図8のS94参照)としているが、これに限定されない。つまり、会員による暗証番号の入力操作ミスなどを考慮した所定回数、たとえば3回、暗証番号の照合不一致が検出されると、該遊技者を他の会員が所有する得点データを不正に取引する不正者であるとして、不正者の顔データ記憶部M3に登録するようにしても良い。
【0165】
また、上述の暗証番号の照合不一致に代替して、顔データFDの照合不一致であってもよい。つまり、となった遊技者の顔データを不正者の顔データ記憶部M3に不正者として登録するようにしても良い。つまり、所定回数、たとえば3回、同一顔データFDついて照合不一致が検出されると、該顔データFDの遊技者は他の会員が所有する得点データを不正に取引しようとする不正者であるとして、該顔データFDを不正者の顔データ記憶部M3に登録するようにしても良い。
【0166】
また、実施の形態1と3では、会員カードの発行時(図7と図16参照)に暗証番号は会員が保持する会員カードと、遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2の両方に記憶するとしているが、いずれか一方であってもよい。つまり、会員となった遊技者が所有する得点データの取引時の暗証番号照合における一方の暗証番号は、該取引を要求する遊技者により入力される。したがって、他方の暗証番号は、会員カードと、遊技場ホストコンピュータ20の会員データ記憶部M2とのいずれか一方から読出すことができれば良いからである。
【0167】
実施の形態1〜3では、会員となった遊技者所有する有価価値は得点データとしているが、これに限定されない。たとえば、玉数データ、遊技用コインの数データ、現金そのもののデータなどであっても良い。
【0168】
また、実施の形態1と3では、遊技場ホストコンピュータ20またはカード処理装置3において、顔データFDおよび暗証番号の照合を行なうとしているが、会員カード201、202、203および205内で行なうようにしてもよい。つまり、これら会員カードは、前述したようにICカードであり、CPU、メモリおよび外部との情報入出力のためのコネクタを有するから、メモリに予め照合用のプログラムを格納しておき、CPUの制御のもとに該プログラムを実行して、該会員カード内部で前述した暗証番号の照合および顔データの照合を処理を行ない、該照合結果に基づいて、カード処理装置3側で取引が開始されるようにしてもよい。なお、会員カードはコネクタを用いた接触型のICカードに限定されず、非接触型のICカードであってもよい。
【0169】
実施の形態1〜3では、センタ側ホストコンピュータ10において、遊技者の顔データFDと不正者の顔データFDの照合を行なうとしているが、これに限定されない。たとえば、遊技場ホストコンピュータ20が不正者の顔データ記憶部M3を有して、遊技者の顔データFDと不正者の顔データFDの照合を行なうとしてもよい。
【0170】
また、実施の形態1〜3では、図1に示されるように複数の異なる遊技場がセンタ側ホストコンピュータ10に通信接続されて、各遊技場から送信される顔データFDによりセンタ側ホストコンピュータ10の不正者の顔データ記憶部M3の内容は常時、更新される。したがって、上述したように遊技場ホストコンピュータ20が不正者の顔データ記憶部M3を有して、遊技者の顔データFDと不正者の顔データFDの照合を行なう場合には、各遊技場の不正者の顔データ記憶部M3には、定期的に、センタ側ホストコンピュータ10の有する最新の不正者の顔データ記憶部M3の内容がダウンロードされて、その内容が最新となるように更新されるようにしてもよい。
【0171】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0172】
【課題を解決するための手段の具体例】
(1) 図1に示されるようにして、遊技場(遊技場)において、会員となった遊技者の管理を行なう遊技用会員管理システムが構成されている。
【0173】
図1の端末装置30により、遊技者が遊技場の会員であることを示すための会員用記録媒体(会員カード201、202、203および205)を発行するための会員用記録媒体発行手段が構成される。図1の会員用カメラ39により会員用記録媒体発行手段により会員用記録媒体が発行される対象となる遊技者を被写体像として撮像して画像信号(画像信号IMS)を出力する発行対象者撮像手段が構成される。図1、図5および図15の会員データ記憶部M2により前記発行対象者撮像手段から出力された前記画像信号から得られた会員となった前記遊技者の顔データ(顔データFDi)と、会員となった前記遊技者が所有する有価価値の大きさ(得点データTDi)とが対応付けて記録される会員データ登録部が構成される。図2の台付カメラ45により前記遊技者が前記有価価値を用いて取引する際に、前記遊技者を被写体像として撮像した画像信号(画像信号IMS)を出力するための取引時撮像手段が構成される。図1の遊技場ホストコンピュータ20またはカード処理装置3により前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員データ登録部に登録される前記顔データとを照合して、照合結果を出力する照合手段が構成される。
【0174】
(2) 図4、図18および図19に示されるように、前記会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を特定するための記録媒体識別情報(会員番号212)が記録されており、図5と図15に示されるように、前記会員データ登録部には、さらに、前記顔データが前記記録媒体識別情報と対応付けて記録される。そして、照合手段は、図10のS140〜S141、図14のS143〜S147および図20のS807に示されるように、前記取引する際に、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体から読み出された前記記録媒体識別情報に対応する前記会員データ登録部の前記顔データとを照合する。
【0175】
(3) 前記遊技用会員管理システムが有する取引中止手段は、図8のS75で示されるように、前記照合手段による前記照合結果が照合不一致であるときには、前記取引を中止する。
【0176】
(4) 前記会員用記録媒体発行手段の有する会員識別情報記録手段は、図7などに示されるように、前記会員用記録媒体および前記会員データ登録部の少なくともいずれか一方に、該会員用記録媒体の所有者を識別するための会員識別情報(暗証番号212、暗証番号MDi)を記録する。前記照合手段は、図10のS138〜S139、図14のS149〜S150および図20のS72aに示されるように、前記顔データに加えて、遊技者により入力された前記会員識別情報を照合して照合結果を出力する。
【0177】
(5) 前記会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を所持する前記会員となった前記遊技者の前記顔データがさらに登録される。前記照合手段は、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体に記録された前記顔データとを照合する。
【0178】
(6) 図18と図19に示されるように、前記会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を所持する前記会員となった前記遊技者の前記顔データ(1次用顔データ214)がさらに登録される。前記照合手段の有する1次照合手段は、図20のS72cに示されるように、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データ(顔データFD)と、前記会員用記録媒体から読出された前記顔データ(1次用顔データ214)とを照合する。また、前記照合手段の有する2次照合手段は、図20のS807に示されるように、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データ(顔データFD)と、前記会員データ登録部から読み出された前記顔データ(顔データFD)、すなわち会員用記録媒体に記録された顔データ(1次用顔データ214)よりもより綿密な顔データと照合する。
【0179】
(7) 前記遊技者所有の前記有価価値を用いて行なわれる取引は、図9のS79aと図11に示されるように、前記遊技者所有の前記有価価値を引落す行為であることを特徴とする。
【0180】
(8) 前記遊技者所有の前記有価価値を用いて行なわれる取引は、図9のS79bと図12に示されるように、前記遊技者所有の前記有価価値を前記会員データ登録部に加算更新する行為であることを特徴とする。
【0181】
(9) 図1に示されるようにして、遊技場(遊技場)において、会員となった遊技者の管理を行なう遊技用会員管理システムが構成されている。
【0182】
図1の端末装置30により、図16(A)に示されるように、遊技者を遊技場の会員として登録する会員登録手段が構成される。図1の会員用カメラ39により会員登録手段により会員として登録される対象となる遊技者を被写体像として撮像して画像信号(画像信号IMS)を出力する登録対象者撮像手段が構成される。図16(B)の会員データ記憶部M2により前記登録対象者撮像手段から出力された前記画像信号から得られた会員となった前記遊技者の顔データ(顔データFDi)と、会員となった前記遊技者が所有する有価価値の大きさ(得点データTDi)とが対応付けて記録される会員データ登録部が構成される。図2の台付カメラ45により前記遊技者が前記有価価値を用いて取引する際に、前記遊技者を被写体像として撮像した画像信号(画像信号IMS)を出力するための取引時撮像手段が構成される。図1の遊技場ホストコンピュータ20により前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員データ登録部に登録される前記顔データとを照合して、照合結果を出力する照合手段が構成される。
【0183】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】
請求項1に関しては、次のような効果を得ることができる。遊技場において会員となった遊技者が所有する有価価値を用いて取引きがなされる際には、該遊技者の照合確認は、遊技者に固有の顔データが、会員登録部に登録された会員に固有の顔データと照合されることにより行なわれるので、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により誤って取引されることが確実に防止される。これにより、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティは向上する。
【0184】
請求項2に関しては、請求項1に関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。遊技者により会員となった遊技者所有の有価価値の取引がなされる際には、照合手段による顔データ照合により出力される照合結果として該遊技者が該会員用記録媒体の正当な保持者(会員)であるか否かが示されるので、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により取引されるのを確実に防止できて、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティは向上する。
【0185】
請求項3に関しては、請求項1または2に関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。遊技者により会員となった遊技者所有の有価価値の取引がなされる際に、照合手段による顔データ照合により出力される照合結果が照合不一致の場合には、すなわち該遊技者が該有価価値の正当な所有者(会員)でない場合には、該取引は中止されるから、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により取引されるのを確実に防止できて、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティは向上する。
【0186】
請求項4に関しては、請求項1ないし3のいずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。会員となった遊技者所有の有価価値の取引の際には、照合手段により前述した顔データの照合に加えて、会員識別情報の照合が行なわれて、その照合結果が出力されるから、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により誤って取引されることが、顔データの照合のみが行なわれる場合に比較してより確実に防止される。これにより、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティはさらに向上する。
【0187】
請求項5に関しては、請求項1ないし4のいずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。遊技者による取引きの際には、照合手段による顔データの照合は、取引時撮像手段から出力された画像信号から得られた該遊技者の顔データと、会員用記録媒体に記録された該会員用記録媒体の正当保持者である会員の顔データとの照合によりなされる。それゆえに、該取引時に、照合手段は顔データ照合のために、会員データ登録部に登録された会員の顔データを検索して参照する必要はなくなって、その分、照合時間が短縮されて、結果として、取引時間は短縮される。
【0188】
請求項6に関しては、請求項1ないし4のいずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。遊技者により会員となった遊技者所有の有価価値が取引される際の顔データ照合においては、取引時撮像手段を介して得られた該遊技者の顔データは、提示された会員用記録媒体から読出された顔データと1次照合手段により照合され、そして2次照合手段により会員データ登録部から読出された顔データ、すなわち会員用記録媒体に記録された顔データよりもより大容量の顔データと照合される。したがって、会員用記録媒体の顔データを記憶するための記憶容量は小さくてもよいから、会員用記録媒体自体の単価を安くできるとともに、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティのレベルは、前述と同様に維持される。
【0189】
請求項7に関しては、請求項1ないし6のいずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。遊技者により、会員となった遊技者が所有する有価価値を引落すような取引きがなされる際には、該遊技者の照合確認は、該遊技者に固有の顔データが、該会員に固有の顔データと照合されることにより行なわれるので、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により引落されることが確実に防止される。これにより、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティは向上する。
【0190】
請求項8に関しては、請求項1ないし7のいずれかに関する効果に加えて、次のような効果を得ることができる。遊技者により会員となった遊技者が所有する有価価値が加算更新されるような取引きがなされる際には、該遊技者の照合確認は、該遊技者に固有の顔データが、該会員に固有の顔データと照合されることにより行なわれるので、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により誤って加算更新されることが確実に防止される。これにより、会員となった遊技者所有の有価価値を、該会員以外の遊技者により加算更新されることが防止されて、該有価価値を正確に管理することが可能となる。
【0191】
請求項9に関しては、次のような効果を得ることができる。遊技場において会員となった遊技者が所有する有価価値を用いて取引きがなされる際には、該遊技者の照合確認は、遊技者に固有の顔データが、会員登録部に登録された会員に固有の顔データと照合されることにより行なわれるので、出力される照合結果に基づけば、会員となった遊技者所有の有価価値が該会員以外の遊技者により誤って取引されることが確実に防止される。これにより、会員となった遊技者所有の有価価値に対するセキュリティは向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 各実施の形態に適用される遊技用会員管理システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】 遊技場に設けられる遊技機の内部構成を周辺装置とともに示すブロック図である。
【図3】 カード処理装置における各部の取付位置を遊技機と関連付けて説明する図である。
【図4】 (A)〜(C)は、本実施の形態1に係る会員カードの構成を示す図である。
【図5】 本実施の形態1に係る会員データ記憶部の構成を示す図である。
【図6】 図1の画像信号処理部のブロック構成図である。
【図7】 実施の形態1に適用される会員カード発行時の処理フローチャートである。
【図8】 本実施の形態1による会員カードを用いて得点データの取引処理を行なう場合の処理フローチャートである。
【図9】 本実施の形態1による会員カードを用いて得点データの取引処理を行なう場合の処理フローチャートである。
【図10】 図8の暗証番号・顔データ照合処理1のフローチャートである。
【図11】 図9の再プレイ処理のフローチャートである。
【図12】 図9の得点データ預入れの処理フローチャートである。
【図13】 本実施の形態1による会員カードを用いた得点データの取引処理を行なう場合の他の処理フローチャートである。
【図14】 図13の暗証番号・顔データ照合処理2のフローチャートである。
【図15】 会員データ記憶部M2の他の構成例を示す図である。
【図16】 (A)と(B)本発明の実施の形態2における会員登録時の処理フローチャートと、会員データ記憶部の構成を示す図である。
【図17】 (A)と(B)は、本発明の実施の形態2に係る得点データの取引処理のフローチャートである。
【図18】 本発明の実施の形態3に適用される会員カードの内部構成を示す図である。
【図19】 実施の形態3に適用される会員カードの内部構成の他の例を示す図である。
【図20】 本発明の実施の形態3における会員登録時の処理フローチャートである。
【符号の説明】
1は遊技機、3はカード処理装置、10はセンタ側ホストコンピュータ、20は遊技場ホストコンピュータ、24,34,44は入力部、27,37,48は画像信号処理部、39は会員用カメラ、45は台付カメラ、71は得点カウント部、201,202,203,205は会員カード、210は記憶領域、212,IDiは会員番号、213は金額データ、214,Fdiは1次用顔データ、FD,FDiは顔データ、TDiは得点データ、M2は会員データ記憶部である。
Claims (9)
- 遊技場において会員となった遊技者の管理を行なう遊技用会員管理システムであって、
複数の遊技場とネットワークを介して通信可能なセンター側ホストコンピュータと、
前記遊技者が前記遊技場の会員であることを示すための会員用記録媒体を発行するための会員用記録媒体発行手段と、
該会員用記録媒体発行手段により前記会員用記録媒体が発行される対象となる遊技者を被写体像として撮像して画像信号を出力する発行対象者撮像手段と、
前記発行対象者撮像手段から出力された前記画像信号から得られた会員となった前記遊技者の顔データと、会員となった前記遊技者が所有する有価価値の大きさとが対応付けて記録される会員データ登録部と、
前記遊技者が前記有価価値を用いて取引する際に、前記遊技者を被写体像として撮像した画像信号を出力するための取引時撮像手段と、
前記遊技場内に設けられ、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員データ登録部に登録される前記顔データとを照合して、照合結果を出力する照合手段と、
該照合手段による照合結果が照合不一致であるときに、該不一致となった顔データを前記遊技場から前記センター側ホストコンピュータへ送信する送信手段とを備え、
前記センター側ホストコンピュータは、
複数の遊技場の前記送信手段から送信されてきた前記不一致となった顔データを登録する不一致顔データ登録手段と、
前記送信手段から送信されてきた前記不一致となった顔データと前記不一致顔データ登録手段に登録されている顔データとを照合して、照合結果を出力する不一致顔データ照合手段と、
該不一致顔データ照合手段による照合結果を返信する返信手段とを含み、
前記遊技場には、
前記返信手段により返信されてきた照合結果を受信する受信手段と、
該受信手段により受信された照合結果が、一致であったときに常習の不正者である旨を報知する一方、不一致であったときに新たな不正者である旨を報知する報知手段とが備えられている、遊技用会員管理システム。 - 前記会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を特定するための記録媒体識別情報が記録されており、
前記会員データ登録部には、さらに前記顔データが前記記録媒体識別情報と対応付けて記録されており、
前記照合手段は、
前記取引する際に、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体から読み出された前記記録媒体識別情報に対応する前記会員データ登録部の前記顔データとを照合することを特徴とする、請求項1に記載の遊技用会員管理システム。 - 前記照合手段による前記照合結果が照合不一致であるときには、前記取引を中止する取引中止手段をさらに備える、請求項1または2に記載の遊技用会員管理システム。
- 前記会員用記録媒体発行手段は、前記会員用記録媒体および前記会員データ登録部の少なくともいずれか一方に、該会員用記録媒体の所有者を識別するための会員識別情報を記録する会員識別情報記録手段を有し、
前記照合手段は、前記顔データに加えて、遊技者により入力された前記会員識別情報を照合して照合結果を出力する、請求項1ないし3のいずれかに記載の遊技用会員管理システム。 - 前記会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を所持する前記会員となった前記遊技者の前記顔データがさらに記録されて、
前記照合手段は、
前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体に記録された前記顔データとを照合することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の遊技用会員管理システム。 - 前記会員用記録媒体には、該会員用記録媒体を所持する前記会員となった前記遊技者の前記顔データがさらに記録されて、
前記照合手段は、
前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員用記録媒体から読出された前記顔データとを照合する1次照合手段と、
前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員データ登録部から読み出された前記顔データとを照合する2次照合手段とを有して、
前記会員データ登録部に登録された前記顔データは、前記会員用記録媒体に記録された前記顔データよりもより大容量のデータであることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の遊技用会員管理システム。 - 前記遊技者所有の前記有価価値を用いて行なわれる取引は、前記遊技者所有の前記有価価値を引落す行為であることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の遊技用会員管理システム。
- 前記遊技者所有の前記有価価値を用いて行なわれる取引は、前記遊技者所有の前記有価価値を前記会員データ登録部に加算更新する行為であることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の遊技用会員管理システム。
- 遊技場において会員となった遊技者の管理を行なう遊技用会員管理システムであって、
複数の遊技場とネットワークを介して通信可能なセンター側ホストコンピュータと、
前記遊技者を前記遊技場の会員として登録するための会員登録手段と、
該会員登録手段により会員として登録される対象となる遊技者を被写体像として撮像して画像信号を出力する登録対象者撮像手段と、
前記登録対象者撮像手段から出力された前記画像信号から得られた会員となった前記遊技者の顔データと、会員となった前記遊技者が所有する有価価値の大きさとが対応付けて記録される会員データ登録部と、
前記遊技者が前記有価価値を用いて取引する際に、前記遊技者を被写体像として撮像した画像信号を出力するための取引時撮像手段と、
前記遊技場内に設けられ、前記取引時撮像手段から出力された前記画像信号から得られた前記顔データと、前記会員データ登録部に登録される前記顔データとを照合して、照合結果を出力する照合手段と、
該照合手段による照合結果が照合不一致であるときに、該不一致となった顔データを前記遊技場から前記センター側ホストコンピュータへ送信する送信手段とを備え、
前記センター側ホストコンピュータは、
複数の遊技場の前記送信手段から送信されてきた前記不一致となった顔データを登録する不一致顔データ登録手段と、
前記送信手段から送信されてきた前記不一致となった顔データと前記不一致顔データ登録手段に登録されている顔データとを照合して、照合結果を出力する不一致顔データ照合手段と、
該不一致顔データ照合手段による照合結果を返信する返信手段とを含み、
前記遊技場には、
前記返信手段により返信されてきた照合結果を受信する受信手段と、
該受信手段により受信された照合結果が、一致であったときに常習の不正者である旨を報知する一方、不一致であったときに新たな不正者である旨を報知する報知手段とが備えられている、遊技用会員管理システム。
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