JP2019165284A - 弾性波装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】IDT電極の耐電力性の低下を抑えつつ、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度を低減する。【解決手段】IDT電極3は、圧電体基板2上に形成されている。第1酸化ケイ素膜4は、IDT電極3を覆うように圧電体基板2上に形成されている。高音速誘電体膜5は、第1酸化ケイ素膜4を覆うように第1酸化ケイ素膜4上に形成されている。第2酸化ケイ素膜6は、高音速誘電体膜5上に形成されている。圧電体基板2の材料は、ニオブ酸リチウムである。高音速誘電体膜5では、伝搬する縦波音速が第1酸化ケイ素膜4を伝搬する縦波音速よりも高速である。高音速誘電体膜5は、圧電体基板2の厚さ方向D1における第1主面21からの距離が(t1+t2)×0.42以下の位置に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、一般に弾性波装置に関し、より詳細には、圧電体基板及び酸化ケイ素膜を備える弾性波装置に関する。
従来、レイリー波をメインモードとして利用する弾性波装置(弾性表面波装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の弾性波装置は、LiNbO基板と、少なくともIDT電極を含む電極と、第1の酸化ケイ素膜と、第2の酸化ケイ素膜と、を備える。電極は、LiNbO基板上に形成されている。第1の酸化ケイ素膜は、電極が形成されている領域の残りの領域に、電極の膜厚と等しくなるように形成されている。第2の酸化ケイ素膜は、電極及び第1の酸化ケイ素膜を覆うように形成されている。
国際公開第2007/097186号
特許文献1に記載の弾性波装置では、レイリー波の反共振周波数よりも高周波数側に、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波が発生するという問題があった。
本発明の目的は、IDT電極の耐電力性の低下を抑えつつ、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度を低減することができる弾性波装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る弾性波装置は、レイリー波をメインモードとして利用する。前記弾性波装置は、圧電体基板と、IDT電極と、第1酸化ケイ素膜と、高音速誘電体膜と、第2酸化ケイ素膜と、を備える。前記圧電体基板は、主面を有する。前記IDT電極は、前記圧電体基板の前記主面上に形成されている。前記第1酸化ケイ素膜は、前記IDT電極を覆うように前記圧電体基板上に形成されている。前記高音速誘電体膜は、前記第1酸化ケイ素膜を覆うように前記第1酸化ケイ素膜上または前記圧電体基板上に形成されている。前記高音速誘電体膜では、伝搬する縦波音速が前記第1酸化ケイ素膜を伝搬する縦波音速よりも高速である。前記第2酸化ケイ素膜は、前記高音速誘電体膜上に形成されている。前記圧電体基板の材料はニオブ酸リチウムである。前記高音速誘電体膜は、前記IDT電極から離れている。前記高音速誘電体膜は、前記圧電体基板の厚さ方向における前記主面からの距離が(t1+t2)×0.42以下の位置に形成されている。t1は前記第1酸化ケイ素膜の厚さであり、t2は前記第2酸化ケイ素膜の厚さである。
本発明の別の態様に係る弾性波装置は、レイリー波をメインモードとして利用する。前記弾性波装置は、圧電体基板と、IDT電極と、第1酸化ケイ素膜と、高音速誘電体膜と、第2酸化ケイ素膜と、を備える。前記圧電体基板は、主面を有する。前記IDT電極は、前記圧電体基板の前記主面上に形成されている。前記第1酸化ケイ素膜は、前記IDT電極を覆うように前記圧電体基板上に形成されている。前記高音速誘電体膜は、前記第1酸化ケイ素膜を覆うように前記第1酸化ケイ素膜上または前記圧電体基板上に形成されている。前記第2酸化ケイ素膜は、前記高音速誘電体膜上に形成されている。前記圧電体基板の材料はニオブ酸リチウムである。前記高音速誘電体膜は、前記IDT電極から離れている。前記高音速誘電体膜は、前記圧電体基板の厚さ方向における前記主面からの距離が(t1+t2)×0.42以下の位置に形成されている。t1は前記第1酸化ケイ素膜の厚さであり、t2は前記第2酸化ケイ素膜の厚さである。前記高音速誘電体膜は、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素及びダイヤモンドライクカーボンのうち少なくとも1つの材料を含む。
本発明によれば、IDT電極の耐電力性の低下を抑えつつ、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度を低減することができる。
図1Aは、本発明の実施形態に係る弾性波装置の平面図である。図1Bは、図1AのA−A線断面図である。 図2は、同上の弾性波装置におけるセザワ波の変位図である。 図3は、同上の弾性波装置に関し、厚さ方向の位置とセザワ波の変位量との関係を示すグラフである。 図4は、同上の弾性波装置におけるインピーダンスの周波数特性図である。 図5Aは、同上の弾性波装置に関し、酸化ケイ素膜及び高音速誘電体膜の厚さが0.33λで、かつ圧電体基板のオイラー角が(0°,36°,0°)である場合における酸化ケイ素膜全体に対する第1酸化ケイ素膜の割合とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。図5Bは、同上の弾性波装置に関し、酸化ケイ素膜及び高音速誘電体膜の厚さが0.36λで、かつ圧電体基板のオイラー角が(0°,36°,0°)である場合における酸化ケイ素膜全体に対する第1酸化ケイ素膜の割合とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。図5Cは、同上の弾性波装置に関し、酸化ケイ素膜及び高音速誘電体膜の厚さが0.39λで、かつ圧電体基板のオイラー角が(0°,36°,0°)である場合における酸化ケイ素膜全体に対する第1酸化ケイ素膜の割合とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。 図6Aは、同上の弾性波装置に関し、酸化ケイ素膜及び高音速誘電体膜の厚さが0.33λで、かつ圧電体基板のオイラー角が(0°,38°,0°)である場合における酸化ケイ素膜全体に対する第1酸化ケイ素膜の割合とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。図6Bは、同上の弾性波装置に関し、酸化ケイ素膜及び高音速誘電体膜の厚さが0.36λで、かつ圧電体基板のオイラー角が(0°,38°,0°)である場合における酸化ケイ素膜全体に対する第1酸化ケイ素膜の割合とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。図6Cは、同上の弾性波装置に関し、酸化ケイ素膜及び高音速誘電体膜の厚さが0.39λで、かつ圧電体基板のオイラー角が(0°,38°,0°)である場合における酸化ケイ素膜全体に対する第1酸化ケイ素膜の割合とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。 図7Aは、同上の弾性波装置に関し、酸化ケイ素膜及び高音速誘電体膜の厚さが0.33λで、かつ圧電体基板のオイラー角が(0°,40°,0°)である場合における酸化ケイ素膜全体に対する第1酸化ケイ素膜の割合とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。図7Bは、同上の弾性波装置に関し、酸化ケイ素膜及び高音速誘電体膜の厚さが0.36λで、かつ圧電体基板のオイラー角が(0°,40°,0°)である場合における酸化ケイ素膜全体に対する第1酸化ケイ素膜の割合とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。図7Cは、同上の弾性波装置に関し、酸化ケイ素膜及び高音速誘電体膜の厚さが0.39λで、かつ圧電体基板のオイラー角が(0°,40°,0°)である場合における酸化ケイ素膜全体に対する第1酸化ケイ素膜の割合とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。 図8は、本発明の実施形態の変形例1に係る弾性波装置の断面図である。 図9は、本発明の実施形態の変形例2に係る弾性波装置の断面図である。
以下、実施形態に係る弾性波装置について、図面を参照して説明する。
以下の実施形態等において参照する図1A、図1B、図2、図8及び図9は、いずれも模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態)
(1)弾性波装置の全体構成
実施形態に係る弾性波装置1は、例えば、レイリー波をメインモードとして利用する弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)共振子である。弾性波装置1は、図1A及び図1Bに示すように、圧電体基板2と、IDT(IDT:Interdigital Transducer)電極3と、第1酸化ケイ素膜4と、高音速誘電体膜5と、第2酸化ケイ素膜6と、を備えている。図1Aでは、IDT電極3にドットのハッチングを付してあるが、このハッチングは、断面を表すものではなく、IDT電極3と圧電体基板2との関係を分かりやすくするために付してあるにすぎない。また、図1Aでは、第1酸化ケイ素膜4、高音速誘電体膜5及び第2酸化ケイ素膜6の図示を省略している。
圧電体基板2の材料は、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)である。圧電体基板2は、第1主面(主面)21を有している。IDT電極3は、圧電体基板2の第1主面21上に形成されている。ここでいう「第1主面(主面)」とは、圧電体基板2において最も面積の大きい面のことをいう。
第1酸化ケイ素膜4は、IDT電極3を覆うように圧電体基板2上に形成されている。高音速誘電体膜5は、図1Bに示すように、第1酸化ケイ素膜4を覆うように第1酸化ケイ素膜4上に形成されている。第2酸化ケイ素膜6は、高音速誘電体膜5上に形成されている。高音速誘電体膜5は、図1Bに示すように、IDT電極3に接触しないように、第1酸化ケイ素膜4を介してIDT電極3から離れた位置に設けられている。
(2)弾性波装置の各構成要素
(2.1)圧電体基板
圧電体基板2は、例えば、Γ°YカットX伝搬ニオブ酸リチウム(LiNbO)単結晶である。Γ°YカットX伝搬ニオブ酸リチウム単結晶は、ニオブ酸リチウム単結晶の3つの結晶軸をX軸、Y軸、Z軸とした場合に、X軸を中心としてY軸からZ軸方向にΓ°回転した軸を法線とする面で切断したニオブ酸リチウム単結晶であって、X軸方向に弾性表面波が伝搬する単結晶である。Γ°は、例えば、38°である。圧電体基板2のカット角は、カット角をΓ、圧電体基板2のオイラー角を(φ,θ,ψ)とすると、Γ=θ+90である。但し、Γと、Γ±180×nは同義である(結晶学的に等価である)。
圧電体基板2のカット角Γは、38°に限らず、例えば、36°〜40°内の値であればよい。圧電体基板2は、厚さ方向に沿った第1方向D1(以下、「厚さ方向D1」ともいう)において互いに背向(互いに反対側に位置)する第1主面21及び第2主面22を有している。
(2.2)IDT電極
IDT電極3は、Al、Cu、Pt、Au、Ag、Ti、Ni、Cr、Mo、W又はこれらの金属のいずれかを主体とする合金などの適宜の金属材料により形成することができる。また、IDT電極3は、これらの金属又は合金からなる複数の金属膜を積層した構造を有していてもよい。IDT電極3は、例えば、白金(Pt)とアルミニウム(Al)とを積層した構造である。IDT電極3の電極指周期で定まる弾性波の波長をλとした場合、白金層の厚さは、例えば、0.02λであり、アルミニウム層の厚さは、例えば、0.03λである。
IDT電極3は、圧電体基板2上に形成されている。詳しくは、IDT電極3は、圧電体基板2の第1主面21上に形成されている。IDT電極3は、図1Aに示すように、第1バスバー31と、第2バスバー32と、複数(図示例では2つ)の第1電極指33と、複数(図示例では3つ)の第2電極指34と、を含む。
第1バスバー31及び第2バスバー32は、圧電体基板2の厚さ方向(第1方向)D1に直交する第2方向D2を長手方向とする長尺状である。IDT電極3では、第1バスバー31と第2バスバー32とは、第1方向D1と第2方向D2との両方に直交する第3方向D3において互いに対向している。つまり、第2バスバー32は、第3方向D3において第1バスバー31に対向している。
複数の第1電極指33は、第1バスバー31に接続されており、第2バスバー32に向かって延びている。つまり、複数の第1電極指33は、第1バスバー31から第3方向D3に沿って延びている。複数の第1電極指33の各々の先端は、第2バスバー32とは離れている。複数の第1電極指33は、例えば、互いの長さ及び幅が同じである。
複数の第2電極指34は、第2バスバー32に接続されており、第1バスバー31に向かって延びている。つまり、複数の第2電極指34は、第2バスバー32から第3方向D3に沿って延びている。複数の第2電極指34の各々の先端は、第1バスバー31とは離れている。複数の第2電極指34は、例えば、互いの長さ及び幅が同じである。図1Aでは、複数の第2電極指34の長さ及び幅は、複数の第1電極指33の長さ及び幅それぞれと同じである。
IDT電極3では、複数の第1電極指33と複数の第2電極指34とが、第2方向D2において、1本ずつ交互に互いに離隔して並んでいる。したがって、第1バスバー31の長手方向(第2方向D2)において隣り合う第1電極指33と第2電極指34とは離れている。
複数の第1電極指33と複数の第2電極指34とを含む一群の電極指は、複数の第1電極指33と複数の第2電極指34とが、第2方向D2において、離隔して並んでいる構成であればよく、複数の第1電極指33と複数の第2電極指34とが交互に互いに離隔して並んでいない構成であってもよい。例えば、第1電極指33と第2電極指34とが1本ずつ離隔して並んでいる領域と、第1電極指33又は第2電極指34が第2方向D2において2つ並んでいる領域と、が混在してもよい。IDT電極3における複数の第1電極指33及び複数の第2電極指34それぞれの数は特に限定されない。
(2.3)第1酸化ケイ素膜及び第2酸化ケイ素膜
第1酸化ケイ素膜4及び第2酸化ケイ素膜6は、例えば、二酸化ケイ素(SiO)を含む誘電体膜である。第1酸化ケイ素膜4は、図1Bに示すように、IDT電極3を覆うように圧電体基板2上に形成されている。詳しくは、第1酸化ケイ素膜4は、IDT電極3を覆うように圧電体基板2の第1主面21上に形成されている。「IDT電極3を覆う」とは、第1酸化ケイ素膜4以外の別の膜がIDT電極3に接触しないように、IDT電極3の全体を覆う状態をいう。第2酸化ケイ素膜6は、高音速誘電体膜5上に形成されている。第1酸化ケイ素膜4の厚さt1は、例えば、0.06λであり、第2酸化ケイ素膜6の厚さt2は、例えば、0.29λである。したがって、第1酸化ケイ素膜4及び第2酸化ケイ素膜6を含む酸化ケイ素膜(以下、「酸化ケイ素膜7」ともいう)全体の厚さt3は、0.35λである。
ところで、圧電体基板2の材料であるニオブ酸リチウムは、線膨張係数が大きい。これに対して、実施形態に係る弾性波装置1のように、ニオブ酸リチウムとは逆の線膨張係数を有する酸化ケイ素膜7(第1酸化ケイ素膜4及び第2酸化ケイ素膜6)を圧電体基板2上に形成することによって、周波数温度特性を向上させることができる。この場合、酸化ケイ素膜7の厚さが厚くなるほど周波数温度特性は良くなるが、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度が大きくなるという問題がある。つまり、周波数温度特性とセザワ波の強度とはトレードオフの関係にある。
(2.4)高音速誘電体膜
高音速誘電体膜5は、例えば、窒化ケイ素を含む誘電体膜である。高音速誘電体膜5は、図1Bに示すように、第1酸化ケイ素膜4を覆うように第1酸化ケイ素膜4上に形成されている。詳しくは、高音速誘電体膜5は、第1酸化ケイ素膜4における圧電体基板2側の第2主面と反対側の第1主面に沿って形成されている。高音速誘電体膜5の厚さは、例えば、0.03λである。高音速誘電体膜5では、伝搬する縦波音速が第1酸化ケイ素膜4を伝搬する縦波音速よりも高速である。
ところで、高音速誘電体膜5は、図1Bに示すように、圧電体基板2の第1主面21と、第1主面21からの距離がt3の0.42倍の位置との間に配置されていることが好ましい。言い換えると、高音速誘電体膜5は、圧電体基板2の厚さ方向(第1方向)D1における第1主面21からの距離がt3×0.42以下の位置に形成されていることが好ましい。ここで、t3は、酸化ケイ素膜7の厚さであって、第1酸化ケイ素膜4の厚さt1と第2酸化ケイ素膜6の厚さt2との和である。この構成によれば、周波数温度特性を良くしつつセザワ波の強度を小さくすることができる。
(3)弾性波装置の特性
(3.1)実施例1
(3.1.1)解析結果
図2は、実施形態に係る弾性波装置1におけるセザワ波の変位分布を示すシミュレーション結果である。図2の実線はセザワ波が励振していない場合の素子の変位の状態を表し、図2の二点鎖線はセザワ波が励振している場合のある一時刻での素子の変位の状態を表している。図3は、実施形態に係る弾性波装置1における、厚さ方向(第1方向D1)の位置とセザワ波の変位量との関係を示すグラフである。図3における位置0.0は、圧電体基板2の第1主面21の位置であり、位置1.0は、第2酸化ケイ素膜6における圧電体基板2と反対側の面の位置である。また、図3では、酸化ケイ素膜7の厚さt3が0.30λである場合を実線で示し、厚さt3が0.33λである場合を破線で示し、厚さt3が0.36λである場合を一点鎖線で示している。
図2から、第2酸化ケイ素膜6の上記面の近傍では、二点鎖線a1に示すように、セザワ波が圧電体基板2の厚さ方向である第1方向D1に振動していることが分かる。一方、圧電体基板2の第1主面21上に形成されているIDT電極3の近傍では、二点鎖線a2に示すように、セザワ波が弾性波の伝搬方向である第2方向D2に振動していることが分かる。
図3から、酸化ケイ素膜7の厚さt3が0.30λ、0.33λ及び0.36λのいずれであっても、圧電体基板2の第1主面21からの距離が厚さt3の0.42倍の位置で、セザワ波の変位量がほぼ0nmになっていることが分かる。つまり、圧電体基板2の第1主面21からの距離が酸化ケイ素膜7の厚さt3の0.42倍の位置で、変位方向の変化が生じていると考えられる。
そして、図2及び図3から、圧電体基板2の第1主面21からの距離が酸化ケイ素膜7の厚さt3の0.42倍の位置よりも圧電体基板2側の領域では、セザワ波は、弾性波の伝搬方向(第2方向D2)に振動していると考えられる。すなわち、圧電体基板2の第1主面21からの距離が酸化ケイ素膜7の厚さt3の0.42倍の位置よりも圧電体基板2側の領域では、縦波の振動になっていると考えられる。
一般的に、縦波音速の速い媒質中を伝搬する縦波の音速は速くなる。そのため、縦波の振動をしている領域に縦波音速の速い媒質を設けることによって、上記領域内を伝搬するセザワ波の音速を速くすることができる。実施形態に係る弾性波装置1では、図1Bに示すように、圧電体基板2の第1主面21からの距離が酸化ケイ素膜7の厚さt3(=t1+t2)の0.42倍の位置よりも圧電体基板2側に、高音速誘電体膜5を設けている。その結果、高音速誘電体膜5が設けられていない場合と比較して、セザワ波の音速を速くすることができる。
ところで、図1Bに示す弾性波装置1において、第1酸化ケイ素膜4がない構造も考えられる。この場合、IDT電極3は、高音速誘電体膜5によって覆われることになる。つまり、高音速誘電体膜5がIDT電極3に接触する。この構造では、高音速誘電体膜5が、IDT電極3の第1電極指33及び第2電極指34に接触しているため、セザワ波の音速を速くすることはできるが、第1電極指33及び第2電極指34の耐電力性が低下するという問題がある。したがって、高音速誘電体膜5がIDT電極3に接触しないように、IDT電極3が第1酸化ケイ素膜4で覆われていることが好ましい。言い換えると、高音速誘電体膜5は、IDT電極3に接触しないように、第1酸化ケイ素膜4を介してIDT電極3から物理的に離れていることが好ましい。
(3.1.2)周波数特性
図4は、実施形態に係る弾性波装置1におけるセザワ波のインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。図4では、高音速誘電体膜5が設けられていない場合のインピーダンスの周波数特性を破線で示し、高音速誘電体膜5が設けられている場合のインピーダンスの周波数特性を実線で示している。
図4から、高音速誘電体膜5が設けられている場合には、高音速誘電体膜5が設けられていない場合と比較して、セザワ波の音速が速くなることによって、セザワ波の強度が小さくなっていることが分かる。つまり、実施形態に係る弾性波装置1によれば、IDT電極3の耐電力性の低下を抑えつつ、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度を低減することができる。
(3.2)実施例2
図5A〜図7Cは、実施形態に係る弾性波装置1において、酸化ケイ素膜7の厚さt3に対する第1酸化ケイ素膜4の厚さt1の割合(比率)とセザワ波の音速との関係を示すグラフである。図5A〜図5Cでは、圧電体基板2のカット角Γは36°であり、図6A〜図6Cでは、圧電体基板2のカット角Γは38°であり、図7A〜図7Cでは、圧電体基板2のカット角Γは40°である。図5A、図6A及び図7Aでは、酸化ケイ素膜7の厚さt3は0.30λであり、図5B、図6B及び図7Bでは、酸化ケイ素膜7の厚さt3は0.33λであり、図5C、図6C及び図7Cでは、酸化ケイ素膜7の厚さt3は0.36λである。また、図5A〜図7Cにおける「×印」は、高音速誘電体膜5が設けられていない場合のセザワ波の音速である。ここで、酸化ケイ素膜7の厚さt3は、実施形態と同様に、第1酸化ケイ素膜4の厚さt1と第2酸化ケイ素膜6の厚さt2との和である。
図5A〜図7Cから、酸化ケイ素膜7の厚さt3に対する第1酸化ケイ素膜4の厚さt1の割合が0.42以下の場合には、高音速誘電体膜5が設けられていない場合(図中の「×印」)と比較して、セザワ波の音速が速くなっていることが分かる。また、酸化ケイ素膜7の厚さt3に対する第1酸化ケイ素膜4の厚さt1の割合が0.42よりも大きい場合には、高音速誘電体膜5が設けられていない場合と比較して、セザワ波の音速が遅くなっていることが分かる。
実施形態に係る弾性波装置1によれば、酸化ケイ素膜7の厚さt3に対する第1酸化ケイ素膜6の厚さt1の割合が0.42以下となるように、第1酸化ケイ素膜4の厚さt1及び第2酸化ケイ素膜6の厚さt2をそれぞれ設計することで、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度を低減することができる。
上述のように、圧電体基板2のカット角Γは38°に限らず、36°であってもよいし、40°であってもよい。つまり、圧電体基板2のカット角Γが36°以上で、かつ40°以下であれば、レイリー波をメインモードとして利用することができる。
(4)効果
実施形態に係る弾性波装置1では、上述のように、圧電体基板2の第1主面21からの距離が、第1酸化ケイ素膜4の厚さt1と第2酸化ケイ素膜6の厚さt2との和である酸化ケイ素膜7の厚さt3の0.42倍の位置よりも圧電体基板2側の領域に高音速誘電体膜5を設けている。そのため、高音速誘電体膜5が設けられていない場合と比較して、上記領域内を伝搬するセザワ波の音速を速くすることができ、その結果、セザワ波の強度を小さくすることができる。言い換えると、実施形態に係る弾性波装置1によれば、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度(サイズ)を低減することができる。
また、実施形態に係る弾性波装置1では、上述のように、高音速誘電体膜5は、第1酸化ケイ素膜4を介してIDT電極3から物理的に離れている。そのため、高音速誘電体膜5がIDT電極3の電極指(第1電極指33及び第2電極指34)に接触することによる電極指の耐電力性の低下を抑えることができる。
(5)変形例
実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(5.1)変形例1
実施形態の変形例1に係る弾性波装置1Aについて、図8を参照して説明する。
変形例1に係る弾性波装置1Aは、図8に示すように、圧電体基板2Aと、IDT電極3Aと、第1酸化ケイ素膜4Aと、高音速誘電体膜5Aと、第2酸化ケイ素膜6Aと、を備えている。なお、圧電体基板2A、IDT電極3A、第1酸化ケイ素膜4A及び第2酸化ケイ素膜6Aについては、実施形態に係る弾性波装置1の圧電体基板2、IDT電極3、第1酸化ケイ素膜4及び第2酸化ケイ素膜6と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。
高音速誘電体膜5Aは、図8に示すように、IDT電極3の電極指(第1電極指33及び第2電極指34)の長手方向(紙面に垂直な方向)から見て、IDT電極3に沿った形状に形成されている。詳しくは、高音速誘電体膜5Aは、圧電体基板2Aの厚さ方向(第1方向)D1において、凹凸形状に形成されている。さらに詳しくは、高音速誘電体膜5Aは、圧電体基板2Aの厚さ方向D1において、IDT電極3Aの電極指に対応する位置では圧電体基板2Aと反対側に凸となり、IDT電極3Aの電極指間では圧電体基板2A側に凸となる形状である。この場合においても、高音速誘電体膜5Aは、IDT電極3Aに接触しないように、第1酸化ケイ素膜4Aを介してIDT電極3Aから物理的に離れている(図8参照)。
この構成においても、圧電体基板2Aの第1主面21Aからの距離が酸化ケイ素膜7Aの厚さt3の0.42倍の位置よりも圧電体基板2A側の領域に高音速誘電体膜5Aを設けることによって、上記領域内を伝搬するセザワ波の強度を小さくすることができる。つまり、変形例1に係る弾性波装置1Aによれば、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度を低減することができる。ここで、酸化ケイ素膜7Aの厚さt3は、実施形態と同様に、第1酸化ケイ素膜4Aの厚さt1と第2酸化ケイ素膜6Aの厚さt2との和である。
(5.2)変形例2
実施形態の変形例2に係る弾性波装置1Bについて、図9を参照して説明する。
変形例2に係る弾性波装置1Bは、図9に示すように、圧電体基板2Bと、IDT電極3Bと、第1酸化ケイ素膜4Bと、高音速誘電体膜5Bと、第2酸化ケイ素膜6Bと、を備えている。なお、圧電体基板2B、IDT電極3B、第1酸化ケイ素膜4B及び第2酸化ケイ素膜6Bについては、実施形態に係る弾性波装置1の圧電体基板2、IDT電極3、第1酸化ケイ素膜4及び第2酸化ケイ素膜6と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。
高音速誘電体膜5Bは、図9に示すように、第1酸化ケイ素膜4Bを覆うように圧電体基板2B上に形成されている。詳しくは、高音速誘電体膜5Bは、IDT電極3Bの複数の電極指に対応する位置では圧電体基板2Bと反対側に突出し、複数の電極指よりも外側の位置で圧電体基板2Bに接触している。この場合においても、高音速誘電体膜5Bは、IDT電極3Bに接触しないように、第1酸化ケイ素膜4Bを介してIDT電極3Bから物理的に離れている(図9参照)。
この構成においても、圧電体基板2Bの第1主面21Bからの距離が酸化ケイ素膜7Bの厚さt3の0.42倍の位置よりも圧電体基板2側の領域に高音速誘電体膜5Bを設けることによって、上記領域内を伝搬するセザワ波の強度を小さくすることができる。つまり、変形例2に係る弾性波装置1Bによれば、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度を低減することができる。ここで、酸化ケイ素膜7Bの厚さt3は、実施形態と同様に、第1酸化ケイ素膜4Bの厚さt1と第2酸化ケイ素膜6Bの厚さt2との和である。
(5.3)その他の変形例
以下、実施形態及び変形例1,2のその他の変形例を列挙する。
実施形態及び変形例1,2では、高音速誘電体膜5,5A,5Bが窒化ケイ素を含む誘電体膜である場合を例示した。これに対して、高音速誘電体膜5,5A,5Bは、窒化ケイ素、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、炭化ケイ素(SiC)及びダイヤモンドライクカーボン(DLC)のうち少なくとも1つの材料を含む誘電体膜であればよい。
実施形態及び変形例1,2では、高音速誘電体膜5,5A,5Bの厚さが0.03λである場合を例示した。ここで、高音速誘電体膜5,5A,5Bの厚さが0.005λ未満である場合には、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の音速を高音速誘電体膜5によって速くすることができず、セザワ波の強度を小さくすることができない。また、高音速誘電体膜5,5A,5Bの厚さが0.05λ以上である場合には、高音速誘電体膜5,5A,5Bの応力が大きくなってしまう。そのため、高音速誘電体膜5,5A,5Bの厚さは、0.005λ以上で、かつ0.05λ未満であることが好ましい。
第2酸化ケイ素膜6,6A,B上に、酸化ケイ素膜以外の別の膜が形成されていてもよい。
(まとめ)
以上説明した実施形態等から以下の態様が開示されている。
第1の態様に係る弾性波装置(1;1A;1B)は、レイリー波をメインモードとして利用する。弾性波装置(1;1A;1B)は、圧電体基板(2;2A;2B)と、IDT電極(3;3A;3B)と、第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)と、高音速誘電体膜(5;5A;5B)と、第2酸化ケイ素膜(6;6A;6B)と、を備える。圧電体基板(2;2A;2B)は、第1主面(21;21A;21B)を有する。IDT電極(3;3A;3B)は、圧電体基板(2;2A;2B)の第1主面(21;21A;21B)上に形成されている。第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)は、IDT電極(3;3A;3B)を覆うように圧電体基板(2;2A;2B)上に形成されている。高音速誘電体膜(5;5A;5B)は、第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)を覆うように第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)上または圧電体基板(2;2A;2B)上に形成されている。高音速誘電体膜(5;5A;5B)では、伝搬する縦波音速が第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)を伝搬する縦波音速よりも高速である。第2酸化ケイ素膜(6;6A;6B)は、高音速誘電体膜(5;5A;5B)上に形成されている。圧電体基板(2;2A;2B)の材料はニオブ酸リチウムである。高音速誘電体膜(5;5A;5B)は、IDT電極(3;3A;3B)から離れている。高音速誘電体膜(5;5A;5B)は、圧電体基板(2;2A;2B)の厚さ方向(D1)における第1主面(21;21A,21B)からの距離が(t1+t2)×0.42以下の位置に形成されている。t1は第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)の厚さであり、t2は第2酸化ケイ素膜(6;6A;6B)の厚さである。
第1の態様によれば、IDT電極(3;3A;3B)の耐電力性の低下を抑えつつ、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度を低減することができる。
第2の態様に係る弾性波装置(1;1A;1B)は、レイリー波をメインモードとして利用する。弾性波装置(1;1A;1B)は、圧電体基板(2;2A;2B)と、IDT電極(3;3A;3B)と、第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)と、高音速誘電体膜(5;5A;5B)と、第2酸化ケイ素膜(6;6A;6B)と、を備える。圧電体基板(2;2A;2B)は、第1主面(21;21A;21B)を有する。IDT電極(3;3A;3B)は、圧電体基板(2;2A;2B)の第1主面(21;21A;21B)上に形成されている。第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)は、IDT電極(3;3A;3B)を覆うように圧電体基板(2;2A;2B)上に形成されている。高音速誘電体膜(5;5A;5B)は、第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)を覆うように第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)上または圧電体基板(2;2A;2B)上に形成されている。第2酸化ケイ素膜(6;6A;6B)は、高音速誘電体膜(5;5A;5B)上に形成されている。圧電体基板(2;2A;2B)の材料はニオブ酸リチウムである。高音速誘電体膜(5;5A;5B)は、IDT電極(3;3A;3B)から離れている。高音速誘電体膜(5;5A;5B)は、圧電体基板(2;2A;2B)の厚さ方向(D1)における第1主面(21;21A;21B)からの距離が(t1+t2)×0.42以下の位置に形成されている。t1は第1酸化ケイ素膜(4;4A;4B)の厚さであり、t2は第2酸化ケイ素膜(6;6A;6B)の厚さである。高音速誘電体膜(5;5A;5B)は、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素及びダイヤモンドライクカーボンのうち少なくとも1つの材料を含む。
第2の態様によれば、IDT電極(3;3A;3B)の耐電力性の低下を抑えつつ、レイリー波のスプリアスとなるセザワ波の強度を低減することができる。
1,1A,1B 弾性波装置
2,2A,2B 圧電体基板
21,21A,21B 第1主面(主面)
22,22A,22B 第2主面
3,3A,3B IDT電極
31 第1バスバー
32 第2バスバー
33 第1電極指
34 第2電極指
4,4A,4B 第1酸化ケイ素膜
5,5A,5B 高音速誘電体膜
6,6A,6B 第2酸化ケイ素膜
7,7A,7B 酸化ケイ素膜(第1酸化ケイ素膜及び第2酸化ケイ素膜)
D1 第1方向(厚さ方向)
D2 第2方向
D3 第3方向
t1 第1酸化ケイ素膜の厚さ
t2 第2酸化ケイ素膜の厚さ
t3 酸化ケイ素膜の厚さ

Claims (2)

  1. レイリー波をメインモードとして利用する弾性波装置であって、
    主面を有する圧電体基板と、
    前記圧電体基板の前記主面上に形成されているIDT電極と、
    前記IDT電極を覆うように前記圧電体基板上に形成されている第1酸化ケイ素膜と、
    前記第1酸化ケイ素膜を覆うように前記第1酸化ケイ素膜上または前記圧電体基板上に形成されており、伝搬する縦波音速が前記第1酸化ケイ素膜を伝搬する縦波音速よりも高速である高音速誘電体膜と、
    前記高音速誘電体膜上に形成されている第2酸化ケイ素膜と、を備え、
    前記圧電体基板の材料はニオブ酸リチウムであり、
    前記高音速誘電体膜は、
    前記IDT電極から離れており、かつ、
    前記第1酸化ケイ素膜の厚さをt1とし、前記第2酸化ケイ素膜の厚さをt2とした場合に、前記圧電体基板の厚さ方向における前記主面からの距離が(t1+t2)×0.42以下の位置に形成されている、
    弾性波装置。
  2. レイリー波をメインモードとして利用する弾性波装置であって、
    主面を有する圧電体基板と、
    前記圧電体基板の前記主面上に形成されているIDT電極と、
    前記IDT電極を覆うように前記圧電体基板上に形成されている第1酸化ケイ素膜と、
    前記第1酸化ケイ素膜を覆うように前記第1酸化ケイ素膜上または前記圧電体基板上に形成されている高音速誘電体膜と、
    前記高音速誘電体膜上に形成されている第2酸化ケイ素膜と、を備え、
    前記圧電体基板の材料はニオブ酸リチウムであり、
    前記高音速誘電体膜は、
    前記IDT電極から離れており、かつ、
    前記第1酸化ケイ素膜の厚さをt1とし、前記第2酸化ケイ素膜の厚さをt2とした場合に、前記圧電体基板の厚さ方向における前記主面からの距離が(t1+t2)×0.42以下の位置に形成されており、
    前記高音速誘電体膜は、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素及びダイヤモンドライクカーボンのうち少なくとも1つの材料を含む、
    弾性波装置。
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