JP2019163430A - 衣料用液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、優れた洗浄力を有し、酸素の吸収を抑制できる衣料用液体洗浄剤組成物を目的とする。【解決手段】(A)成分:高級脂肪酸又はその塩を除く界面活性剤と、(B)成分:炭酸水素塩と、(C)成分:酸化防止剤と、を含有し、前記(C)成分の含有量が衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.005質量%以上1質量%以下であり、前記(B)成分/前記(C)成分で表される質量比が3以上1000以下である、衣料用液体洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、衣料用液体洗浄剤組成物に関する。
衣料用液体洗浄剤組成物を増粘する場合、アニオン界面活性剤と無機塩との組合せが利用される。無機塩として硫酸ナトリウムを使用すると、低温(5℃以下)保存条件で針状や板状の結晶を析出する(低温時の液体安定性が悪い)問題がある。
こうした問題に対し、特許文献1には、無機塩として炭酸水素塩を用いた衣料用液体洗浄剤組成物が提案されている。特許文献1の衣料用液体洗浄剤組成物は、優れた洗浄力を有し、低温時の液体安定性の改善が図られている。
特開2014−37503号公報
ところで、衣料用液体洗浄剤組成物は、プラスチック製の容器に入れられて保管、使用される。通常、容器内にはヘッドスペースと呼ばれる気体の空間が形成されている。ヘッドスペース内の気体が減少すると、容器の変形を生じる可能性がある。
本発明者等は、炭酸水素塩を含有する衣料用液体洗浄剤組成物は、ヘッドスペース内の酸素を吸収しやすいという知見を得た。衣料用液体洗浄剤組成物がヘッドスペース内の酸素を吸収すると、ヘッドスペース内の気体が減少し、容器の変形を生じる問題がある。
そこで、本発明は、優れた洗浄力を有し、酸素の吸収を抑制できる衣料用液体洗浄剤組成物を目的とする。
鋭意検討を重ねた結果、本発明者等は、炭酸水素塩と酸化防止剤とを特定の割合で組み合わせることで、衣料用液体洗浄剤組成物の酸素の吸収を抑制できることを見出した。
加えて、衣料用液体洗浄剤組成物が色素を有する場合に、炭酸水素塩と特定の酸化防止剤とを組み合わせることにより、着色した衣料用液体洗浄剤組成物の退色を抑制できることがわかった。
即ち、本発明は、以下の態様を有する。
[1](A)成分:高級脂肪酸又はその塩を除く界面活性剤と、(B)成分:炭酸水素塩と、(C)成分:酸化防止剤と、を含有し、前記(C)成分の含有量が衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.005質量%以上1質量%以下であり、前記(B)成分/前記(C)成分で表される質量比が3以上1000以下である、衣料用液体洗浄剤組成物。
[2](D)成分:色素製剤をさらに含有する、[1]に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
[3](E)成分:キレート剤をさらに含有する、[1]又は[2]に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
[4]前記(A)成分が、高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との双方を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
[5]前記アニオン界面活性剤と前記ノニオン界面活性剤との含有量の合計に対する、前記アニオン界面活性剤の含有量の比が、0.2以上1未満である、[4]に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
[6]前記(A)成分の含有量が、衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して、3質量%以上45質量%以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
[7]前記(B)成分の含有量が、衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して、1.0質量%以上5.0質量%以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物によれば、優れた洗浄力を有し、酸素の吸収を抑制できる。
[衣料用液体洗浄剤組成物]
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物(以下、単に液体洗浄剤ともいう。)は、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含有する組成物である。
<(A)成分>
(A)成分は、高級脂肪酸又はその塩を除く界面活性剤である。本発明の液体洗浄剤は、(A)成分を含有することで、衣類の汚れに対する洗浄力を発揮する。(A)成分としては、高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
洗浄力により優れる観点から、(A)成分は、高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との双方を含有することが好ましい。
なお、本明細書において、高級脂肪酸とは、炭素数8〜22の脂肪酸である。
また、高級脂肪酸の塩は、いわゆる石鹸である。
(高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤)
高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤としては、例えば、以下の(1)〜(10)が挙げられる。
(1)炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS又はABS)。
(2)α−スルホ脂肪酸エステル塩(MES)。
(3)炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩(AOS)。
(4)ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(5)炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシド(EO)とプロピレンオキシド(PO)(EO/POのモル比が0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩(AES)。
(6)炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(EO/POのモル比が0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均3〜30モル付加した炭素数10〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル硫酸塩。
(7)炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(EO/POのモル比が0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩。
(8)炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩。
(9)長鎖モノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(10)炭素数10〜20のアルキル硫酸塩又はアルケニル硫酸塩(AS)。
高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤としては、上記で例示した以外のアニオン界面活性剤を用いてもよい。例えば、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸塩又はアルケニルアミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤等が挙げられる。
アニオン界面活性剤の塩の形態としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩;アンモニウム塩等が挙げられる。中でも、アルカリ金属塩が好ましい。
高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤としては、上記の中でも、より良好な洗浄性が得られやすいことから、前記の(1)、(2)、(3)、(5)からなる群より選択される少なくとも1種のアニオン界面活性剤を含むことが好ましく、(1)、(2)、(3)と(5)の組み合わせ、(1)、(3)と(5)の組み合わせ、及び(1)と(2)と(5)の組み合わせ、(1)と(5)の組み合わせ、からなる群より選択される少なくとも1種のアニオン界面活性剤を含むことがより好ましい。
高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、2質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上16質量%以下がより好ましく、5質量%以上12質量%以下がさらに好ましい。高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤の含有量が上記下限値以上であると、増粘した液体洗浄剤が得られやすい。タンパク洗浄力に優れる液体洗浄剤が得られやすい。また、再汚染防止性に優れる液体洗浄剤が得られやすい。高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤の含有量が上記上限値以下であると、流動性の良好な液体洗浄剤が得られやすい。
本明細書において、タンパク洗浄力とは、タンパク質汚れに対する洗浄力のことを意味する。また、再汚染防止性とは、洗濯処理を施すことによって被洗物から脱離した汚れが、再び被洗物に付着するのを防止する性質のことを意味する。
高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤は、皮脂汚れに対する洗浄力(以下、皮脂洗浄力ともいう)を向上する観点から、前述の(2)α−スルホ脂肪酸エステル塩(MES)を含むことが好ましい。また、(2)は、下記一般式(a1)で表されるα−スルホ脂肪酸塩エステル(以下、(a1)成分ともいう)であることがより好ましい。
CH(SOM)COOR ・・・(a1)
(一般式(a1)中、Rは炭素数10〜16の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜6の炭化水素基であり、Mは対イオンである。)
・(a1)成分
一般式(a1)中、Rの炭化水素基の炭素数は10〜16である。つまり、(a1)成分が有する脂肪酸残基の炭素数は12〜18である。脂肪酸残基とは、アシル基部分を指す。Rの炭素数が10以上であれば、表面活性が強く、塗布洗浄性がより良好になる。Rの炭素数が16以下であれば、液体洗浄剤の低温時の液体安定性が優れる。
の炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよく、環状の構造を含んでいてもよい。Rの炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましく、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基がより好ましく、直鎖状のアルキル基、又は直鎖状のアルケニル基がさらに好ましい。
一般式(a1)中、Rの炭素数は1〜6であり、1〜3が好ましい。
の炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよく、環状の構造を含んでいてもよい。Rの炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましく、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基がより好ましく、直鎖状のアルキル基、又は分岐鎖状のアルキル基がさらに好ましい。
としては、塗布洗浄性がより向上することから、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
一般式(a1)中、Mの対イオンとしては、RCH(COOR)SO とともに水溶性の塩を形成し得るものが好ましく、例えば、アルカリ金属イオン、プロトン化したアミン、アンモニウムイオン等が挙げられる。前記対イオンとなり得るアルカリ金属としては、ナトリウム等が挙げられる。前記対イオンとなり得るアミンとしては、第1〜3級アミン等が挙げられる。前記アミンの総炭素数は1〜6であることが好ましい。また、前記アミンは、ヒドロキシ基を有していてもよい。(a1)成分の水に対する溶解性が高まることから、前記アミンはヒドロキシ基を有することが好ましい。ヒドロキシ基を有するアミンとしては、アルカノールアミンが挙げられ、前記アルカノール基の炭素数は1〜3が好ましい。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
Mとしては、入手しやすい点、液体洗浄剤の低温時の液体安定性がより高められやすくなる点等から、アルカリ金属イオンが好ましく、ナトリウムイオンが特に好ましい。
(a1)成分としては、一般式(a1)におけるRが炭素数14〜16の、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基であり、Rがメチル基である化合物が特に好ましい。
(a1)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(a1)成分としては、塗布洗浄性が高まるとともに、水への溶解性が高まることから、脂肪酸残基の炭素数が異なる化合物を混合した混合物であることが好ましい。特に、一般式(a1)におけるRが炭素数14の炭化水素基である化合物(a1−1)と、一般式(a1)におけるRが炭素数16の炭化水素基である化合物(a1−2)との混合物が好ましい。かかる混合物において、化合物(a1−1)と化合物(a1−2)との質量比は、(a1−1):(a1−2)=45:55〜95:5が好ましく、60:40〜90:10がより好ましく、80:20〜85:15がさらに好ましい。かかる質量比が上記数値範囲内であると、塗布洗浄性、水への溶解性、液体洗浄剤の低温時の液体安定性がより良好となりやすい。
(a1)成分は、公知の製造方法により得られるものが用いられてもよい。例えば、撹拌機付きの槽型反応装置等を定法により使用し、原料の脂肪酸エステルを、無水硫酸等に接触させてスルホン化することによりα−スルホ脂肪酸エステル(α−SF酸)を調製する。次いで、前記α−SF酸を、水酸化ナトリウム等で中和することにより得られるものが用いられてもよい。(a1)成分は、市販品が用いられてもよい。なお、中和の前後に、過酸化水素等で漂白を行ったものであってもよい。
(a1)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0質量%以上6質量%以下が好ましく、0.5質量%以上5.0質量%以下がより好ましく、1.0質量%以上3.0質量%以下がさらに好ましい。(a1)成分の含有量が上記数値範囲内であると、塗布洗浄性、再汚染防止性、分散安定性、酵素安定性に優れる液体洗浄剤が得られやすくなる。また、他の成分の配合の自由度を保ちやすくなる。
また、(A)成分中の(a1)成分の割合は、(a1)/(A)=0/100以上50/100以下が好ましく、5/100以上40/100以下がより好ましく、10/100以上30/100以下がさらに好ましい。
(ノニオン界面活性剤)
本発明の液体洗浄剤は、ノニオン界面活性剤を含有することが好ましい。ノニオン界面活性剤を含有することで、液体安定性、消泡性、皮脂洗浄力を向上できる。本明細書において、消泡性とは、液体洗浄剤の泡を消滅させる性能をいう。
ノニオン界面活性剤としては、例えば以下の(11)〜(15)が挙げられる。
(11)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の1価脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3〜30モル、好ましくは3〜20モル、さらに好ましくは5〜10モル付加した、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。ここで使用される1価脂肪族アルコールとしては、第1級アルコール、第2級アルコールが挙げられる。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。
(12)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(13)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
(14)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(15)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
ノニオン界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ノニオン界面活性剤としては、上記(11)又は(13)のものが好ましく、中でも、下記一般式(a2)又は(a3)で表されるものが好ましい。
−C(=O)O−[(EO)/(PO)]−(EO)−R・・・(a2)
−O−[(EO)/(PO)]−(EO)−H・・・(a3)
(一般式(a2)中、Rは炭素数7〜22の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基であり、sはEOの平均繰り返し数を表し、6〜20の数であり、tはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、uはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。
一般式(a3)中、Rは炭素数6〜22の炭化水素であり、vはEOの平均繰り返し数を表し、3〜20の数であり、wはPOの平均繰り返し数を表し、0〜6の数であり、xはEOの平均繰り返し数を表し、0〜20の数であり、EOはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。)
一般式(a2)中、Rは、炭素数7〜22の炭化水素基である。Rの炭素数は、9〜21が好ましく、11〜21がより好ましい。
は、アルキル基、アルケニル基が好ましい。
は直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。
洗浄力のさらなる向上を図る観点から、Rは、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数7〜22のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数7〜22のアルケニル基が好ましい。
一般式(a2)中、Rは、炭素数1〜6のアルキル基であり、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。なかでもメチル基又はエチル基が好ましい。
一般式(a2)中、s、uは、それぞれ独立にEOの平均繰り返し数を表す数である。
s+uは6〜20であることが好ましく、6〜18がより好ましく、11〜18がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、液体安定性がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、洗浄力がより向上しやすくなる。
一般式(a2)中、tは、POの平均繰り返し数を表す数である。
tは0〜6の数であり、0〜3が好ましい。上記上限値以下であれば、液体安定性がより向上しやすくなる。
tが1以上である場合、[(EO)/(PO)]において、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とは、ランダム状に結合してもよいし、ブロック状に結合してもよい。
なお、本明細書において、平均繰り返し数は、ガスクロマトグラフィー等によって測定することができる。
一般式(a3)中、Rは、炭素数6〜22の炭化水素基である。
一般式(a3)中、Rの炭素数は、洗浄力のさらなる向上を図る観点から、10〜22が好ましく、10〜20がより好ましく、10〜18がさらに好ましい。
は、直鎖又は分岐鎖であってもよい。
好ましいR−O−としては、下記一般式(a4)で表される基が挙げられる。
(R101)(R102)CH−O−・・・(a4)
(一般式(a4)中、R101及びR102は、それぞれ独立して水素原子、又は鎖状の炭化水素基を表し、R101とR102の合計の炭素数は5〜21である。)
101とR102との合計の炭素数は、9〜21が好ましく、9〜19より好ましく、9〜17がさらに好ましい。
101及びR102は直鎖又は分岐鎖であってもよい。
としては、具体的には、炭素数12〜14の第2級アルコール由来のアルキル基が好ましい。
一般式(a3)中、v、xは、それぞれ独立にEOの平均繰り返し数を表す数である。
v+xは3〜20であることが好ましく、5〜18がより好ましく、6〜15がさらに好ましく、7〜12が特に好ましく、7〜10が最も好ましい。上記下限値以上であれば、消泡性や液体安定性がより向上しやすくなる。上記上限値以下であれば、洗浄力がより向上しやすくなる。
一般式(a3)中、wは、POの平均繰り返し数を表す数である。
wは0〜6の数であり、0〜3が好ましい。上記上限値以下であれば、液体安定性がより向上しやすくなる。
wが1以上である場合、[(EO)/(PO)]において、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とは、ランダム状に結合してもよいし、ブロック状に結合してもよい。
一般式(a3)中のEO又はPOの分布は、製造する際の反応方法によって変動する。例えば、一般的なアルカリ触媒である水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等を用いて、エチレンオキシドやプロピレンオキシドを原料に付加した場合には、v又はwの分布は、比較的広くなる。特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いてエチレンオキシドやプロピレンオキシドを原料に付加した場合には、v又はwの分布は、比較的狭くなる。
一般式(a2)で表されるノニオン界面活性剤(以下、(a2)成分ともいう)は、ナロー率が20質量%以上であることが好ましく、25質量%以上であることがより好ましい。前記ナロー率が高いほど、良好な洗浄力が得られる。また、前記ナロー率が20質量%以上、特に25質量%以上であると、界面活性剤の原料臭気の少ない洗浄剤組成物が得られやすくなる。
(a2)成分を常法により製造した場合、生成物中には、(a2)成分とともに、洗浄力に寄与しない成分、例えば、(a2)成分の原料である脂肪酸エステルや、一般式(a2)で表されるノニオン界面活性剤のsが1又は2であるエチレンオキシド付加体が共存し、ナロー率を低下させる。そのためナロー率が高いと、共存する成分が十分に少なく、洗浄力の低下、原料臭気の問題が生じにくくなる。
一般式(a3)で表されるノニオン界面活性剤(以下、(a3)成分ともいう)の場合も同様である。
前記ナロー率の上限値としては特に限定されないが、実質的には80質量%以下であることが好ましい。
前記ナロー率としては、液体安定性と溶解性が向上するため、20質量%以上50質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上40質量%以下がさらに好ましい。
ここで、本明細書において「ナロー率」とは、EOの付加モル数が異なるエチレンオキシド付加体の分布の割合を示し、下記の数式(S)で表される。
Figure 2019163430
式(S)において、smaxは、全体のエチレンオキシド付加体中に最も多く存在するエチレンオキシド付加体のEOの付加モル数を示す。iはEOの付加モル数を示す。Yiは全体のエチレンオキシド付加体中に存在する、EOの付加モル数がiであるエチレンオキシド付加体の割合(質量%)を示す。
前記ナロー率は、例えば、(a2)成分又は(a3)成分の製造方法等によって制御することができる。(a2)成分の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、脂肪酸アルキルエステルにエチレンオキシドを付加重合させる方法(特開2000−144179号公報参照)により容易に製造することができる。(a3)成分の製造方法としては、例えば表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、炭素数6〜22のアルコールにエチレンオキシドを付加重合させる方法により製造することができる。
かかる方法に用いられる表面改質された複合金属酸化物触媒の好適なものとしては、具体的には、金属水酸化物等により表面改質された金属イオン(Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等)が添加された酸化マグネシウム等の複合金属酸化物触媒や金属水酸化物及び金属アルコキシドより選ばれる1種以上により表面改質されたハイドロタルサイトの焼成物触媒等が挙げられる。
前記複合金属酸化物触媒を用いた表面改質においては、複合金属酸化物と、金属水酸化物及び金属アルコキシドより選ばれる1種以上とを併用することが好ましい。この場合、複合金属酸化物100質量部に対して、金属水酸化物及び金属アルコキシドより選ばれる1種以上の割合を0.5質量部以上10質量部以下とすることが好ましく、1質量部以上5質量部以下とすることがより好ましい。
その他の(a2)成分の製造方法としては、アルカリ土類金属化合物とオキシ酸等の混合物より調製されるアルコキシル化触媒により、脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキシドを付加する方法がある。上記のアルコキシル化触媒については、特許第04977609号公報、WO1993004030号公報、WO2002038269号公報、WO2012028435号公報等で開示されており、例えば、カルボン酸のアルカリ土類金属塩及びヒドロキシカルボン酸のアルカリ土類金属塩より選ばれる1種以上と硫酸等の混合物より調製したアルコキシル化触媒等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、市販品を用いてもよいし、公知の合成方法で製造したものを用いてもよい。公知の合成方法として、(a2)成分は、例えば、脂肪酸アルキルエステルにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドより選ばれる1種以上を付加重合させる方法により製造することができる。(a3)成分は、例えば炭素数6〜22のアルコールにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドより選ばれる1種以上を付加重合させる方法により製造することができる。
ノニオン界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、2質量%以上15質量%以下がより好ましく、3質量%以上10質量%以下がさらに好ましい。ノニオン界面活性剤の含有量が上記下限値以上であると、液体安定性、消泡性、皮脂洗浄力を向上しやすい。ノニオン界面活性剤の含有量が上記上限値以下であると、他の成分を十分量含有でき、アニオン界面活性剤との相乗効果が得られやすい。
高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との含有量の合計は、液体洗浄剤の総質量に対し、3質量%以上35質量%以下が好ましく、5質量%以上33質量%以下がより好ましく、8質量%以上30質量%以下がさらに好ましい。高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との含有量の合計が上記下限値以上であると、増粘し、タンパク洗浄力に優れる液体洗浄剤が得られやすい。高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との含有量の合計が上記上限値以下であると、流動性が良好で、低温時の液体安定性に優れる液体洗浄剤が得られやすい。
高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤/(高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤+ノニオン界面活性剤)で表される質量比(以下、アニオン/(アニオン+ノニオン)比ともいう)は、0.2以上1未満が好ましく、0.3以上0.9以下がより好ましく、0.4以上0.8以下がさらに好ましい。アニオン/(アニオン+ノニオン)比が上記下限値以上であると、タンパク洗浄力、再汚染防止性を向上しやすい。アニオン/(アニオン+ノニオン)比が上記上限値以下であると、消泡性を向上しやすい。
(高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤以外の界面活性剤)
本発明の液体洗浄剤は、高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤以外の界面活性剤(以下、他の界面活性剤ともいう)を含有してもよい。
他の界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等が挙げられる。これらの塩の対イオンとしては、ハロゲンイオン、アルキル硫酸イオンが挙げられる。ハロゲンイオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等が挙げられる。アルキル硫酸イオンとしては、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
半極性界面活性剤としては、アミンオキシド型界面活性剤であるラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。
他の界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対し、0質量%以上10質量%以下が好ましい。
界面活性剤の総質量に対する高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との含有量の合計は、80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましく、100質量%であってもよい。
(A)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対し、3質量%以上45質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましく、8質量%以上35質量%以下がさらに好ましい。(A)成分の含有量が上記下限値以上であると、増粘し、タンパク洗浄力に優れる液体洗浄剤が得られやすい。(A)成分の含有量が上記上限値以下であると、流動性が良好で、低温時の液体安定性に優れる液体洗浄剤が得られやすい。
<(B)成分>
(B)成分は、炭酸水素塩である。本発明の液体洗浄剤は、(B)成分を含有することで、粘度、洗浄力及び低温時の液体安定性を向上できる。
(B)成分としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、セスキ炭酸ナトリウム等が挙げられる。
(B)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(B)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、1.0質量%以上5.0質量%以下が好ましく、1.6質量%以上3.6質量%以下がより好ましく、1.8質量%以上3.2質量%以下がさらに好ましい。(B)成分の含有量が上記下限値以上であると、増粘効果が得られやすくなり、また、水道水で液体洗浄剤を希釈した後の希釈液のpHを弱アルカリ性(pH8超11以下)に保ちやすく洗浄力を向上しやすい。(B)成分の含有量が上記上限値以下であると、低温での液外観が均一透明で良好な液体洗浄剤が得られやすくなる。
<(C)成分>
(C)成分は、酸化防止剤である。本発明の液体洗浄剤は、(B)成分に(C)成分を配合することにより、液体洗浄剤を収容する容器のヘッドスペース中の酸素の吸収を抑制できる。すなわち、ヘッドスペース中の酸素濃度低下を抑制できる。
加えて、液体洗浄剤が後述する(D)成分を含有する場合、液体洗浄剤が光や熱に曝されたときの退色を抑制できる。
(C)成分としては、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム、及び亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。(C)成分は、アスコルビン酸、BHT、BHAからなる群から選ばれる1種以上を含有することが好ましく、酸素濃度低下抑制に優れ、退色抑制に優れる観点から、BHTがより好ましい。
(C)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.005質量%以上1質量%以下であり、0.008質量%以上0.8質量%以下が好ましく、0.01質量%以上0.6質量%以下がより好ましい。(C)成分の含有量が上記下限値以上であると、ヘッドスペース中の酸素濃度低下を抑制する効果、光や熱による退色を抑制する効果が充分に得られやすい。(C)成分の含有量が上記上限値以下であると、液体洗浄剤の保存安定性を良好にしやすい。
(C)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(B)成分/(C)成分で表される質量比(以下、(B)/(C)比ともいう。)は、3以上1000以下であり、6.5以上750以下が好ましく、20以上200以下がより好ましい。(B)/(C)比が上記下限値以上であると、洗浄力に優れる液体洗浄剤が得られやすい。(B)/(C)比が上記上限値以下であると、ヘッドスペース中の酸素濃度低下を抑制する効果、光や熱による退色を抑制する効果が充分に得られやすい。
<任意成分>
本発明の液体洗浄剤は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、(A)成分、(B)成分、(C)成分以外の任意成分を含有してもよい。
任意成分としては、例えば、色素製剤((D)成分)、キレート剤((E)成分)、酵素、(B)成分を除くアルカリ剤、高級脂肪酸又はその塩、水、水混和性有機溶剤、防腐剤、乳濁化剤、酵素安定化剤(例えば、塩化カルシウム、乳酸ナトリウム等)、風合い向上剤、保存安定性向上剤、蛍光剤、移染防止剤、再汚染防止剤(ソイルリリース剤)、パール剤、着香剤、天然物等のエキス等が挙げられる。
((D)成分)
(D)成分は、色素である。本発明の液体洗浄剤は、(D)成分を含有することにより、色を付けることができる。(D)成分は特に限定されず、「法定色素ハンドブック」(日本化粧品工業連合会)に記載の色素や、発色団の構造の末端に水溶性高分子等を化学的に修飾したもの等が挙げられる。
(D)成分としては、C.I.アシッドレッド138、C.I.アシッドレッド260、C.I.アシッドレッド106、アシッドイエロー203(黄色203号)、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、Levanyl(登録商標) Violet(Levanyl(登録商標) バイオレット)、Liquitint(登録商標) BLUE SE(Liquitint(登録商標) ブルー SE)、Liquitint(登録商標) BLUE HP(Liquitint(登録商標) ブルー HP)、Liquitint(登録商標)BLUE MC(Liquitint(登録商標) ブルー MC)、Liquitint(登録商標) VIOLET CT(Liquitint(登録商標) バイオレット CT)、Liquitint(登録商標) VIOLET LS(Liquitint(登録商標) バイオレット LS)、Liquitint(登録商標) VIOLET DD(Liquitint(登録商標) バイオレット DD)、Liquitint(登録商標) GREEN SA(Liquitint(登録商標) グリーン SA)、Liquitint(登録商標) Bright Yellow(Liquitint(登録商標) ブライト イエロー)、Liquitint(登録商標)YELLOW SY(Liquitint(登録商標) イエロー SY)、Liquitint(登録商標)YELLOW LP(Liquitint(登録商標) イエロー LP)、Liquitint(登録商標)BRILLIANT ORANGE(Liquitint(登録商標)ブリリアント オレンジ)、Liquitint(登録商標) PINK AL(Liquitint(登録商標) ピンク AL)、Liquitint(登録商標) RED ST(Liquitint(登録商標) レッド ST)、Liquitint(登録商標) RED MX(Liquitint(登録商標) レッド MX)等の汎用の色素や顔料等が挙げられる。なお、本明細書において、「C.I.」は、カラーインデックスの略である。
(D)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の液体洗浄剤が(D)成分を含有する場合、(D)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対し、0.00005質量%以上0.01質量%以下が好ましい。(D)成分の含有量が上記下限値以上であると、液体洗浄剤に充分に色を付けることができる。(D)成分の含有量が上記上限値以下であると、被洗物への色素沈着がしにくく、分散安定性に優れる液体洗浄剤が得られやすくなる。
((E)成分)
(E)成分は、キレート剤である。本発明の液体洗浄剤は、(E)成分を含有することで、低温時の液体安定性を向上できる。
(E)成分は、主に水道水中、あるいは原料、あるいは汚れに含まれる多価金属イオンを捕捉すると考えられるものであって、これを水に溶かしたときに、多価金属イオンを捕捉する作用を有するものである。
(E)成分としては、分子量が550未満であり、アミノカルボン酸、アミノカルボン酸の塩、ヒドロキシカルボン酸、及びヒドロキシカルボン酸の塩からなる群から選択される少なくとも1種の化合物が挙げられる。
アミノカルボン酸とは、1分子中に窒素原子とカルボキシル基とを持つ化合物を意味する。
ヒドロキシカルボン酸とは、1分子中にカルボキシル基とアルコール性ヒドロキシ基とを持つ化合物のうち、アミノカルボン酸に該当しないものを意味する。
(E)成分の分子量は550未満であり、50以上400以下が好ましく、100以上400以下がより好ましい。(E)成分の分子量が上記数値範囲内であると、低温時の液体安定性をより向上しやすい。
(E)成分としては、アミノカルボン酸系キレート剤、又はヒドロキシカルボン酸系キレート剤が好ましい。
アミノカルボン酸系キレート剤としては、メチルグリシンジ酢酸又はその塩、L−グルタミン酸ジ酢酸又はその塩、ニトリロトリ酢酸又はその塩、エチレンジアミンテトラ酢酸又はその塩、ジエチレントリアミンペンタ酢酸又はその塩、β−アラニンジ酢酸又はその塩、L−アスパラギン酸ジ酢酸又はその塩、イミノジコハク酸又はその塩、エチレンジアミンジコハク酸又はその塩等のアミノカルボン酸又はその塩;セリンジ酢酸又はその塩、ヒドロキシイミノジコハク酸又はその塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸又はその塩、ジヒドロキシエチルグリシン又はその塩等のヒドロキシアミノカルボン酸又はその塩が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸系キレート剤としては、乳酸又はその塩、リンゴ酸又はその塩、クエン酸又はその塩、酒石酸又はその塩、グリコール又はその塩、グルコン酸又はその塩等が挙げられる。
これら(E)成分の中でも、低温での液体安定性を向上できる観点から、クエン酸又はその塩、メチルグリシンジ酢酸又はその塩、ヒドロキシイミノジコハク酸又はその塩が好ましい。
(E)成分を構成する塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン塩(モノエタノールアンモニウム)、ジエタノールアミン塩(ジエタノールアンモニウム)、トリエタノールアミン塩(トリエタノールアンモニウム)等のアルカノールアミン塩;アンモニウム塩等が挙げられる。
(E)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の液体洗浄剤が(E)成分を含有する場合、(E)成分の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.05質量%以上1.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以上1.0質量%以下がより好ましく、0.15質量%以上0.8質量%以下がさらに好ましい。(E)成分の含有量が上記下限値以上であると、低温での液外観が均一透明で良好な液体洗浄剤が得られやすくなり、また、洗浄力を向上しやすい。加えて、光や熱による退色を抑制しやすい。(E)成分の含有量が上記上限値以下であると、低温での液外観が均一透明で良好な液体洗浄剤が得られやすくなる。また、酵素の安定性が良好になり、増粘効果が得られやすくなる。
(酵素)
本発明の液体洗浄剤は、酵素を含有することで、皮脂汚れやタンパク汚れに対する洗浄力をより向上できる。
酵素としては、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ等が挙げられる。
酵素は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の液体洗浄剤が酵素を含む場合、酵素の含有量は酵素製剤として、液体洗浄剤の総質量に対し、0.01質量%以上1.0質量%以下が好ましく、0.03質量%以上0.9質量%以下がより好ましく、0.05質量%以上0.8質量%以下がさらに好ましい。酵素の含有量が上記下限値以上であると、洗浄力をより向上しやすい。酵素の含有量が上記上限値以下であると、低温時の液体安定性をより向上しやすい。
((B)成分を除くアルカリ剤)
本発明の液体洗浄剤は、(B)成分を除くアルカリ剤を含有することで、液体洗浄剤のpHをより高く調整できる。即ち、(B)成分を除くアルカリ剤は、pH調整剤として機能する。
(B)成分を除くアルカリ剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
(B)成分を除くアルカリ剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の液体洗浄剤が(B)成分を除くアルカリ剤を含む場合、(B)成分を除くアルカリ剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対し、0.01質量%以上2.0質量%以下が好ましい。(B)成分を除くアルカリ剤の含有量が上記数値範囲内であると、液体洗浄剤のpHをより高く調整しやすい。
(高級脂肪酸又はその塩)
本発明の液体洗浄剤は、高級脂肪酸又はその塩を含有してもよい。高級脂肪酸又はその塩を含有することで、消泡性を高められる。
高級脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等の単一脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸等が挙げられる。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。
高級脂肪酸又はその塩は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。高級脂肪酸又はその塩を2種以上併用することで、消泡性をより高めやすい。
本発明の液体洗浄剤が高級脂肪酸又はその塩を含む場合、高級脂肪酸又はその塩の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対し、0.2質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0.4質量%以上1.8質量%以下がより好ましく、0.6質量%以上1.5質量%以下がさらに好ましい。高級脂肪酸又はその塩の含有量が上記下限値以上であると、消泡性をより高めやすい。高級脂肪酸又はその塩の含有量が上記上限値以下であると、低温時の液体安定性をより向上しやすい。
(水)
本発明の液体洗浄剤は、水を含むことが好ましい。水の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対し、10質量%以上95質量%以下が好ましく、20質量%以上90質量%以下がより好ましく、40質量%以上90質量%以下がさらに好ましい。水の含有量が上記下限値以上であると、製造時のハンドリングのしやすさ及び使用する際の水への溶解性がより優れる。水の含有量が上記上限値以下であると、洗浄力により優れる。
(水混和性有機溶剤)
水混和性有機溶剤としては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(ソルフィット、商品名)等のアルコール類;プロピレングリコール(PG)、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、分子量約200〜1000のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のアルキルエーテル類等が挙げられる。
これらの中でも、臭気の少なさ、入手のしやすさ、液体洗浄剤の流動性の観点等から、エタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、プロピレングリコール、分子量約200〜1000のポリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)が好ましい。
水混和性有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本明細書において、水混和性有機溶剤とは、25℃のイオン交換水1Lに50g以上溶解する有機溶剤をいう。
本明細書において、ポリグリコール類の分子量は、質量平均分子量を意味する。
本発明の液体洗浄剤が水混和性有機溶剤を含有する場合、水混和性有機溶剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
(防腐剤)
防腐剤としては、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、3−ヨードプロピニルブチルカーバメート、ジンクピリチオン、ナトリウムピリチオン、オクチルイソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT)、5−クロロ−2−メチルイソチアゾリン−3−オン(CMIT)、2−メチルイソチアゾリン−3−オン(MIT)、エトキシル化ココアミン、オクタンジオール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
(乳濁化剤)
乳濁化剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルション等が挙げられる。乳濁化剤としては、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルション(商品名:サイビノール(登録商標)RPX−196 PE−3、固形分40質量%、サイデン化学株式会社製)、Opulyn 301、Acusol OP 301等が挙げられる。
乳濁化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の液体洗浄剤が乳濁化剤を含有する場合、乳濁化剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対し、0.001質量%以上0.5質量%以下が好ましい。
なお、本発明の液体洗浄剤を構成する成分の合計量は100質量%を超えない。
[液体洗浄剤の製造方法]
本発明の液体洗浄剤は、従来公知の方法により、(A)成分〜(C)成分と、必要に応じて任意成分と、を混合することにより製造される。なお、発泡を防ぐため、(B)成分の混合後に、クエン酸等の酸成分の混合は行わないことが好ましい。
最終的に得られる液体洗浄剤の25℃におけるpHは、7以上11以下が好ましい。pHが上記数値範囲内であると、酵素の安定性が高く、洗浄力を向上しやすい。
pHは、pH調整剤である(G)成分を適量添加することにより調整できる。
本明細書におけるpHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー株式会社製)により測定される値を意味する。
液体洗浄剤の25℃における粘度は、30mPa・s以上1500mPa・s以下が好ましく、60mPa・s以上1100mPa・s以下がより好ましい。粘度が上記下限値以上であると、衣類への塗布のしやすさ、液体の濃厚感、高級感を向上しやすい。粘度が上記上限値以下であると、キャップへの注ぎやすさ、液ダレ性、液切れ性を向上しやすい。
本明細書において、25℃における粘度は、ブルックフィールド型(B型)粘度計でローターの回転数を30rpmに設定し、30秒後に測定される値である。
[液体洗浄剤の使用方法]
液体洗浄剤の使用方法は、例えば、液体洗浄剤を洗濯時に被洗物と一緒に水に投入する方法、液体洗浄剤を予め水に溶解して調製される洗浄剤水溶液に被洗物を浸漬する方法等が挙げられる。また、液体洗浄剤を被洗物に直接塗布して、例えば、3分〜24時間放置し、その後、通常の洗濯を行ってもよい。
前記洗浄剤水溶液中の液体洗浄剤の含有量は、特に限定されない。水に対する液体洗浄剤の添加量は、例えば、水10L当たり、2〜30mLが好ましい。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例において使用した原料は、下記の[使用原料]に示す通りである。
[使用原料]
<(A)成分>
(高級脂肪酸又はその塩を除くアニオン界面活性剤)
AES−EO2:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(エチレンオキシドの平均付加モル数:2)、花王(株)製、商品名「EMAL270N」。
LAS−H:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(アルキル基の炭素数10〜14)、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「ライポンLH−200」。
MES−Na:α−スルホ脂肪酸エステルのナトリウム塩(一般式(a1)中、Rが炭素数14のアルキル基であるα−スルホ脂肪酸エステル塩(C16)と、一般式(a1)中、Rが炭素数16のアルキル基であるα−スルホ脂肪酸エステル塩(C18)との混合物(混合質量比C16/C18=8/2))、Lion Eco Chemicals Sdn.Bhd.社製、商品名「MIZULAN(登録商標) FL−80」。
(ノニオン界面活性剤)
AE−EO15:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(EOの平均付加モル数15)、ECOGREEN OLEOCHEMICALS社製、商品名「ECOLAT24−15」。
AE−EO9:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(EOの平均付加モル数9)、ECOGREEN OLEOCHEMICALS社製、商品名「ECOLAT24−9」。
AE−EO7:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(EOの平均付加モル数7)、ECOGREEN OLEOCHEMICALS社製、商品名「ECOLAT24−7」。
AE−EO5:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(EOの平均付加モル数5)、ECOGREEN OLEOCHEMICALS社製、商品名「ECOLAT24−5」。
<(B)成分>
NaHCO:炭酸水素ナトリウム、関東化学(株)製、商品名「炭酸水素ナトリウム」。
<(C)成分>
BHT:ジブチルヒドロキシトルエン、東京化成工業(株)製、商品名「2,6−Di−tert−butyl−p−cresol」。
NaSO:亜硫酸ナトリウム、関東化学(株)製、商品名「亜硫酸ナトリウム」。
<任意成分>
((D)成分)
Blue HP:色素、ミリケン社製、商品名「Liquitint(登録商標) BLUE HP」。
Pink AL:色素、ミリケン社製、商品名「Liquitint(登録商標) PINK AL」。
Green 3:色素、緑色3号、東京化成工業(株)製、商品名「Food Green No.3」。
((E)成分)
クエン酸:キレート剤、関東化学(株)製、商品名「クエン酸」。
(酵素)
酵素1:プロテアーゼ酵素、ノボザイムズ社製、商品名「Savinase(登録商標) Ultra 16L」。
酵素2:プロテアーゼ酵素、ノボザイムズ社製、商品名「Savinase(登録商標) Evity 16L」。
酵素3:プロテアーゼとアミラーゼの混合酵素、ノボザイムズ社製、商品名「Enzyme Medley(登録商標) Core 200L」。
(その他の任意成分)
MEA:モノエタノールアミン、(株)日本触媒製、商品名「モノエタノールアミン」。
NaCl:塩化ナトリウム、東京化成工業(株)製、商品名「塩化ナトリウム」。
安息香酸ナトリウム:安息香酸ナトリウム、東亞合成(株)製、商品名「安息香酸ナトリウム」。
MGDA:メチルグリシンジ酢酸3ナトリウム、BASF社製、商品名「Trilon M Liquid」。
PEG1000:ポリエチレングリコール#1000、三井化学(株)製、商品名「PEG#1000−L60」。
ラウリン酸:炭素数12の脂肪酸、和光純薬工業(株)製、商品名「ラウリン酸」。
パルミチン酸:炭素数16の脂肪酸、和光純薬工業(株)製、商品名「パルミチン酸」。
ステアリン酸:炭素数18の脂肪酸、和光純薬工業(株)製、商品名「ステアリン酸」。
ヤシ油脂肪酸:ラウリン酸、ミリスチン酸(炭素数14の脂肪酸)、パルミチン酸の混合物、日油(株)製、商品名「椰子脂肪酸」。
防腐剤:1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT)、THOR社製、商品名「ACTICIDE B20」。
香料:香料、特開2002−146399号公報記載の香料組成物A。
NaOH48%水溶液:pH調整剤(水酸化ナトリウム48質量%水溶液)、関東化学(株)製、商品名「48%水酸化ナトリウム溶液」。
水:精製水、関東化学(株)製、商品名「精製水」。
[実施例1〜18、参考例1、比較例1〜3]
表1〜3の組成に従い、(A)成分〜(E)成分、及びその他の任意成分を水に加えて混合し、混合液を得た。前記混合液の温度は25℃であり、混合液のpHが9となるようにpH調整剤を適量添加して液体洗浄剤を得た。
得られた液体洗浄剤について下記評価法により、酸素吸収性、外観安定性、洗浄性を評価した。結果を表1〜3に示す。
なお、表中の各成分の配合量の単位は「質量%」であり、純分換算量を示す。「Balance」は、各例の組成物に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように水が配合されていることを意味する。
<酸素吸収性の評価>
各例の液体洗浄剤15mLを容量22mLのヘッドスペース用クリンプバイアルに取り、セプタムで蓋を閉めて密閉した。このクリンプバイアルを50℃に設定した恒温槽に1ヶ月間保存した。その後、恒温槽からクリンプバイアルを取り出し、室温(25℃)で冷却した。その後、ヘッドスペースの空気をシリンジでとり、ガスクロマトグラフィーで酸素量(μl)を測定した。下記式により酸素吸収量(μl)、酸素を吸収した割合(体積%)を算出し、下記評価基準に基づいて酸素吸収性を評価した。下記評価基準において、◎又は○を合格とした。
(酸素吸収量(μl))=(空気の酸素量(μl))−(保存後のヘッドスペースの酸素量(μl))
(酸素を吸収した割合(体積%))=(酸素吸収量(μl))/(空気の酸素量(μl))×100
《評価基準》
◎:酸素を吸収した割合が、1.5体積%未満。
○:酸素を吸収した割合が、1.5体積%以上2.5体積%未満。
×:酸素を吸収した割合が、2.5体積%以上。
<外観安定性の評価>
液体洗浄剤50mLを、円筒ガラス瓶に取り、蓋を閉めて密閉した。この状態で、日光が当たる場所(実験室内の窓際)に1週間静置した。
その後、液体洗浄剤の色を目視で観察し、下記評価基準に基づいて液体洗浄剤の外観安定性(退色の程度)を評価した。下記評価基準において、(B)成分を含有しない参考例1の液体洗浄剤を基準とし、比較した。下記評価基準において、◎又は○を合格とした。
《評価基準》
◎:基準液体洗浄剤と同等。
○:基準液体洗浄剤よりもやや退色している。
×:基準液体洗浄剤よりもはっきりと退色している。
<洗浄性(タンパク汚れに対する洗浄力)の評価>
色差計(日本電色工業社製、製品名:SE−2000)で、洗浄前のEMPA117(Swissatest Testmaterialien AGより購入。以下、汚染布という。)10枚の反射率Rを測定した(ハンター白度Zから反射率 R=Z/100として算出する。以下同様。)。Terg−O−Tometer(U.S.Testing社製)を洗浄試験器として用いた。洗浄液は、15℃の水道水900mLに各例の液体洗浄剤を、濃度1000ppmとなるように溶解したものを用いた。
洗浄槽に、汚染布10枚とチャージ布(メリヤス布を細かく裁断し、充分に洗浄とすすぎを行い乾燥したもの)を入れ、洗浄液を入れた。チャージ布の量は、浴比(洗浄液の質量/チャージ布の総質量)が20倍となるように設定した。
回転数120rpm、温度15℃で10分間洗浄した後、15℃の水道水900mLで3分間すすぎを2回行い、乾燥させた。460nmフィルターを使用して、乾燥後の汚染布(以下、洗浄布ともいう。)の反射率Rを測定し、下式によって洗浄率(%)を算出した。
Figure 2019163430
上記数式中、洗浄布とは汚染布を洗浄した後の布を意味し、未汚垢布とは、汚れを付着させていない元の白布(原布)を意味する。また、Kは吸光係数、Sは散乱係数、Rは反射率を表す。未汚垢布の反射率Rは80として計算した。
得られる洗浄率の値が大きいほど洗浄力が高いことを示す。汚染布10枚について洗浄率(%)を算出し、その平均値を用いて、下記評価基準に基づいてタンパク汚れに対する洗浄力を評価した。下記評価基準において、◎及び○を合格とした。
《評価基準》
◎:洗浄率85%以上。
○:洗浄率80%以上85%未満。
×:洗浄率80%未満。
Figure 2019163430
Figure 2019163430
Figure 2019163430
表1〜3に示すように、本発明を適用した実施例1〜18は、酸素吸収性及び洗浄性が「◎」又は「○」で、優れた洗浄力を有し、酸素の吸収を抑制できることが分かった。
一方、(C)成分を含有しない比較例1は、酸素吸収性が「×」だった。
(B)/(C)比が本発明の適用範囲よりも大きい比較例2は、酸素吸収性及び外観安定性が「×」だった。
(B)/(C)比が本発明の適用範囲よりも小さい比較例3は、洗浄性が「×」だった。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物によれば、優れた洗浄力を有し、酸素の吸収を抑制できることが分かった。

Claims (3)

  1. (A)成分:高級脂肪酸又はその塩を除く界面活性剤と、
    (B)成分:炭酸水素塩と、
    (C)成分:酸化防止剤と、を含有し、
    前記(C)成分の含有量が衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.005質量%以上1質量%以下であり、
    前記(B)成分/前記(C)成分で表される質量比が3以上1000以下である、衣料用液体洗浄剤組成物。
  2. (D)成分:色素製剤
    をさらに含有する、請求項1に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  3. (E)成分:キレート剤
    をさらに含有する、請求項1又は2に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
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