JP2019155216A - 水処理方法及び水処理装置 - Google Patents

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Yuji Shimamura
祐司 島村
鳥羽 裕一郎
Yuichiro Toba
裕一郎 鳥羽
雅人 都司
Masahito Toshi
雅人 都司
千晴 所
Chiharu Tokoro
千晴 所
宏樹 福田
Hiroki Fukuda
宏樹 福田
諒 福島
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諒 福島
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Abstract

【課題】塩基性炭酸マグネシウムや水酸化マグネシウムを焼成して得られる従来のマグネシウム剤を用いた場合と比較して、除去対象物質を含む被処理水の処理に必要なマグネシウム剤の添加量を低減することができる水処理方法及び水処理装置を提供する。【解決手段】除去対象物質を含む被処理水にマグネシウム剤を添加し、前記除去対象物質の不溶化物を生成する反応工程と、前記反応工程で生成した前記不溶化物を含む汚泥を固液分離する固液分離工程と、前記固液分離工程で分離した前記汚泥の少なくとも一部を前記反応工程に返送する汚泥返送工程と、を有し、前記マグネシウム剤は、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物又は水酸化マグネシウムのうち少なくとも1つの焼成物を含み、BET比表面積が85m2/g以上であり、結晶子サイズが110Å以下である、水処理方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、マグネシウム剤を用いて、ホウ素等の除去対象物質を含有する水を処理する水処理方法及び水処理装置に関する。
各種産業で排出されるホウ素、フッ素、セレン、シリカ、重金属等の物質を高い濃度で含む排水は、それらの物質を排水基準以下まで処理して放流する必要がある。例えば、石炭を燃焼して発電等を行う発電設備では、排ガスを浄化するための脱硫設備が設置され、例えば、アルカリ剤を溶解させた水により、排ガス中の硫黄分や集塵機で除去されなかった煤塵等を除去している。硫黄分や煤塵等を吸収した水は適宜、脱硫設備から脱硫排水として排出され、排水基準以下にまで処理されて海洋等に放流される。
この脱硫排水には、通常、石炭等に含まれるホウ素、フッ素、セレン、重金属(鉄、鉛、銅、クロム、カドミウム、水銀、亜鉛、ヒ素、マンガン、ニッケル等)等が含有される。中でもホウ素は、ホウ酸(HBO)等として高い濃度で含有されることがあり、200〜500mg−B/L程度存在することもある。
これらの物質を対象とした水処理では、マグネシウム剤を添加し、これらの物質を不溶化して、不溶化物を含む汚泥を固液分離することで、被処理水からこれらの物質を分離する方法が知られている(特許文献1、特許文献2、非特許文献1参照)。
水処理に用いられるマグネシウム剤は、水中で溶解するとマグネシウムイオンとなるが、水を概ねpH10以上のアルカリ性に調整すると、ホウ素、フッ素等とマグネシウムが結合して不溶化物を形成したり、あるいはマグネシウムと水酸化物イオンが結合して不溶化した水酸化マグネシウムに、ホウ素、フッ素等が吸着して不溶化したりする。
マグネシウム剤で工業的に水処理剤として利用可能なものとしては、塩化マグネシウム六水和物(MgCl・6HO)、塩基性炭酸マグネシウム(3MgCO・Mg(OH)・HO)、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、酸化マグネシウム(MgO)等がある。いずれのマグネシウム剤も、水中ではpH10以上のアルカリ性において除去対象物質を不溶化することができる。
これらのマグネシウム剤のうち、塩化マグネシウム・六水和物については、マグネシウム塩中のマグネシウム分が約12%と他のマグネシウム塩に比べて少なく、水処理に必要なマグネシウム剤の添加量が多くなるという課題がある。
塩基性炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムは、塩化マグネシウム・六水和物よりマグネシウム分が多いため、塩化マグネシウム・六水和物と比べて、水処理に必要なマグネシウム剤の添加量を少なくすることができる。しかし、これらのマグネシウム剤を用いた場合に得られる不溶化物を含む汚泥には、膨潤な水酸化マグネシウムが多量に含まれる場合があり、汚泥の沈殿分離性、脱水性が悪いという課題がある。
酸化マグネシウムは、塩基性炭酸マグネシウムや水酸化マグネシウムを焼成したものであるが、このような酸化マグネシウムを用いた場合に得られる不溶化物を含む汚泥には、水酸化マグネシウムだけでなく、酸化マグネシウムの結晶を含むため、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムを用いた場合より、汚泥の沈殿分離性、脱水性は良いが、実用的には十分でない。
特許第3355281号公報 特許第4558633号公報
井澤 彩、前田 素生、所 千晴、笹木 圭子,「水酸化マグネシウム共沈法における廃水中のホウ素除去機構の考察」,Journal of MMIJ, Vol.130, pp.155-161(2014)
しかしながら、塩基性炭酸マグネシウムや水酸化マグネシウムを焼成して得られる従来のマグネシウム剤(酸化マグネシウム)は水への溶解性が低いため、水処理に必要なマグネシウム剤の添加量が多くなるという課題があった。
そこで、本発明の目的は、塩基性炭酸マグネシウムや水酸化マグネシウムを焼成して得られる従来のマグネシウム剤を用いた場合と比較して、除去対象物質を含む被処理水の処理に必要なマグネシウム剤の添加量を低減し、不溶化物を含む汚泥の沈降性を向上させることができる水処理方法及び水処理装置を提供することにある。
本発明は、除去対象物質を含む被処理水にマグネシウム剤を添加し、前記除去対象物質の不溶化物を生成する反応工程と、前記反応工程で生成した前記不溶化物を含む汚泥を固液分離する固液分離工程と、前記固液分離工程で分離した前記汚泥の少なくとも一部を前記反応工程に返送する汚泥返送工程と、を有し、前記マグネシウム剤は、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物又は水酸化マグネシウムのうち少なくとも1つの焼成物を含み、BET比表面積が85m/g以上であり、結晶子サイズが110Å以下である、水処理方法である。
前記水処理方法において、前記反応工程は、直列2段の反応槽を含み、前記汚泥返送工程では、1段目の反応槽及び2段目の反応槽のうち少なくともいずれか一方の反応槽に前記汚泥を返送することが好ましい。
前記水処理方法において、前記反応工程では、粉体状態の前記マグネシウム剤を前記被処理水に添加することが好ましい。
前記水処理方法において、前記反応工程では、前記被処理水のpHが9以上となる量の前記マグネシウム剤を前記被処理水に添加することが好ましい。
前記水処理方法において、前記除去対象物質はホウ素、フッ素、シリカおよび重金属のうち少なくとも1つを含むことが好ましい。
また、本発明は除去対象物質を含む被処理水にマグネシウム剤を添加し、前記除去対象物質の不溶化物を生成する反応手段と、前記反応手段で生成した前記不溶化物を含む汚泥を固液分離する固液分離手段と、前記固液分離手段で分離した前記汚泥の少なくとも一部を前記反応手段に返送する汚泥返送手段と、を有し、前記マグネシウム剤は、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物又は水酸化マグネシウムのうち少なくとも1つの焼成物を含み、BET比表面積が85m/g以上であり、結晶子サイズが110Å以下である、水処理装置である。
前記水処理装置において、前記反応手段は、直列2段の反応槽を含み、前記汚泥返送手段は、1段目の反応槽及び2段目の反応槽のうち少なくともいずれか一方の反応槽に前記汚泥を返送することが好ましい。
前記水処理装置において、前記反応手段は、粉体状態の前記マグネシウム剤を前記被処理水に添加することが好ましい。
前記水処理装置において、前記反応手段は、前記被処理水のpHが9以上となる量の前記マグネシウム剤を前記被処理水に添加することが好ましい。
前記水処理装置において、前記除去対象物質はホウ素、フッ素、シリカおよび重金属のうち少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記水処理装置において、前記反応手段及び前記固液分離手段は、1つの回分式反応装置により構成され、前記汚泥返送手段は、前記除去対象物質の不溶化物を生成する際の前記回分式反応装置に前記汚泥を返送することが好ましい。
本発明によれば、塩基性炭酸マグネシウムや水酸化マグネシウムを焼成して得られる従来のマグネシウム剤を用いた場合と比較して、除去対象物質を含む被処理水の処理に必要なマグネシウム剤の添加量を低減し、不溶化物を含む汚泥の沈降性を向上させることができる水処理方法及び水処理装置を提供することができる。
本実施形態に係る連続式の水処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る回分式の水処理装置の構成の一例を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る連続式の水処理装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示す水処理装置1は、反応手段の一例である第1反応装置10及び第2反応装置12、固液分離手段の一例である沈殿槽14、汚泥返送手段の一例である汚泥返送ライン24を備えている。第1反応装置10は、第1反応槽16、マグネシウム剤添加ライン18を備えている。また、第1反応槽16には、撹拌機20が設置されている。第2反応装置12は、第2反応槽22を備えている。また、第2反応槽22には、撹拌機26が設置されている。
図1に示すように、第1反応槽16の水入口には、水流入ライン28が接続されている。また、第1反応槽16の薬剤入口には、マグネシウム剤添加ライン18が接続されている。また、第1反応槽16の水出口には、水排出ライン30の一端が接続され、第2反応槽22の水入口には、水排出ライン30の他端が接続されている。また、第2反応槽22の水出口には、水排出ライン32の一端が接続され、沈殿槽14の水入口には、水排出ライン32の他端が接続されている。また、沈殿槽14の水出口には、処理水排出ライン34が接続されている。また、沈殿槽14の汚泥出口には、汚泥排出ライン36が接続されている。また、汚泥排出ライン36には、汚泥返送ライン24の一端が接続され、第2反応槽22の汚泥入口には、途中で分岐した一方の汚泥返送ライン24の他端が接続され、第1反応槽16の汚泥入口には、途中で分岐した他方の汚泥返送ライン24の他端が接続されている。
図1に示す水処理装置1で用いられるマグネシウム剤は、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物又は水酸化マグネシウムのうち少なくとも1つの焼成物を含んでおり、BET比表面積が85m/g以上であり、かつ結晶子サイズが110Å以下である。
以下に、図1に示す水処理装置1の動作について説明する。
除去対象物質を含む被処理水が、水流入ライン28を通り、第1反応槽16に供給されると共に、マグネシウム剤がマグネシウム剤添加ライン18から第1反応槽16に供給される。第1反応槽16内の被処理水およびマグネシウム剤は、撹拌機20により撹拌され、被処理水中の除去対象物質がマグネシウム剤によって不溶化され、不溶化物が生成される(第1反応工程)。また、後述する不溶化物を含む汚泥が汚泥返送ライン24から第1反応槽16に返送される(汚泥返送工程)。そして、第1反応槽16内の被処理水及び汚泥は、撹拌機20により撹拌され、被処理水中の除去対象物質の不溶化が促進される。
第1反応槽16内の不溶化物を含む被処理水は、水排出ライン30を通り、第2反応槽22に供給される。第2反応槽22内の不溶化物を含む被処理水は、撹拌機26により撹拌され、被処理水中に残留する除去対象物質が不溶化され、不溶化物がさらに生成される(第2反応工程)。また、後述する不溶化物を含む汚泥が汚泥返送ライン24から第2反応槽22に返送される(汚泥返送工程)。そして、第2反応槽22内の被処理水及び汚泥は、撹拌機26により撹拌され、被処理水中の除去対象物質の不溶化が促進される。
第2反応槽22の不溶化物を含む被処理水は、水排出ライン32を通り、沈殿槽14に供給される。沈殿槽14内では、処理水と不溶化物を含む汚泥とに固液分離される。固液分離された処理水は、処理水排出ライン34から系外へ排出される。固液分離された不溶化物を含む汚泥の一部は、汚泥排出ライン36、汚泥返送ライン24を通り、第1反応槽16及び第2反応槽22に返送される(汚泥返送工程)。また、固液分離された不溶化物を含む汚泥の一部は、汚泥排出ライン36から系外へ排出される。
本実施形態のマグネシウム剤は、既述したように、BET比表面積が85m/g以上であり、かつ結晶子サイズが110Å以下である。このような表面積及び結晶子サイズを有するマグネシウム剤は、水中への溶解速度が高いため、効率的に除去対象物質を不溶化させることが可能であると考えられる。また、原因は明らかでないが、上記表面積及び結晶子サイズを有するマグネシウム剤を用いた場合、得られる不溶化物を含む汚泥の濃縮性は良好であり、また、当該汚泥中には、除去対象物質を不溶化させるマグネシウム化合物が多く含まれていると推察されるため、このような不溶化物を含む汚泥を反応槽に返送することで、除去対象物質の不溶化が促進される。これらのことから、水処理に必要なマグネシウム剤の添加量を低減することができる。マグネシウム剤の添加量低減から、例えば、薬品コストの低減が図られる。また、濃縮性の良好な汚泥が得られることから、例えば、汚泥の沈降性の向上、汚泥量の低減、汚泥処分コストの低減が図られる。
図1に示す水処理装置1では、マグネシウム剤を第1反応槽16に添加するものであるが、これに限定されるものではなく、第2反応槽22に添加してもよいし、第1反応槽16及び第2反応槽22の両方に添加してもよい。また、図1に示す水処理装置1は、直列2段の反応槽を有するが、直列2段に限定されるものではなく、1槽でもよいし3段以上でもよい。
図1に示す水処理装置1では、不溶化物を含む汚泥を第1反応槽16及び第2反応槽22の両方に返送しているが、これに限定されるものではなく、第1反応槽16及び第2反応槽22の少なくともいずれか一方に返送すればよい。
図2は、本実施形態に係る回分式の水処理装置の構成の一例を示す模式図である。図2に示す水処理装置2は、回分式反応装置40、汚泥貯槽42、汚泥返送ライン48を備えている。回分式反応装置40は、反応槽44、マグネシウム剤添加ライン46を備えている。反応槽44には、撹拌機50が設置されている。汚泥貯槽42には、撹拌機54が設置されている。
図2に示すように、反応槽44の水入口には、水流入ライン56が接続されている。また、反応槽44の薬剤入口には、マグネシウム剤添加ライン46が接続されている。また、反応槽44の汚泥出口には、汚泥排出ライン58の1端が接続され、汚泥貯槽42の入口には、汚泥排出ライン58の他端が接続されている。また、反応槽44の水出口には、処理水排出ライン60が接続されている。また、汚泥貯槽42には、汚泥排出ライン62が接続されている。汚泥排出ライン62には、汚泥返送ライン48の一端が接続され、反応槽44の汚泥入口には、汚泥返送ライン48の他端が接続されている。
図2に示す水処理装置2で用いられるマグネシウム剤は、図1に示す水処理装置1と同様に、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物又は水酸化マグネシウムのうち少なくとも1つの焼成物を含んでおり、BET比表面積が85m/g以上であり、かつ結晶子サイズが110Å以下である。
本実施形態に係る水処理装置2の動作の一例について説明する。
除去対象物質を含む被処理水が、水流入ライン56を通り、反応槽44に供給された後、マグネシウム剤がマグネシウム剤添加ライン46から反応槽44に供給される。反応槽44内の被処理水およびマグネシウム剤は撹拌機50により撹拌され、被処理水中の除去対象物質がマグネシウム剤によって不溶化され、不溶化物が生成される(反応工程)。また、後述する不溶化物を含む汚泥が汚泥返送ライン48から反応槽44に返送される(汚泥返送工程)。そして、反応槽44内の被処理水および汚泥は、撹拌機50により撹拌され、被処理水中の除去対象物質の不溶化が促進される。
その後、撹拌機50が停止され、反応槽44内で、処理水と不溶化物を含む汚泥とが固液分離される(固液分離工程)。固液分離され、底部に堆積した不溶化物を含む汚泥が、汚泥排出ライン58を通じて、汚泥貯槽42に供給される。そして、汚泥排出後、反応槽44内の処理水が、処理水排出ライン60から排出される。
汚泥貯槽42内の不溶化物を含む汚泥は、撹拌機54により撹拌され、汚泥濃度が均一に保たれている。汚泥貯槽42内の不溶化物を含む汚泥の一部は、汚泥返送ライン48から反応槽44に返送され(汚泥返送工程)、汚泥貯槽42内の不溶化物を含む汚泥の一部が、汚泥排出ライン62から系外へ排出される。
このような、回分式反応装置40を用いた場合でも、BET比表面積が85m/g以上であり、かつ結晶子サイズが110Å以下であるマグネシウム剤を用いることで、効率的に除去対象物質を不溶化させることが可能である。また、既述したように、上記表面積及び結晶子サイズを有するマグネシウム剤を用いた場合、得られる不溶化物を含む汚泥の濃縮性は良好であり、また、当該汚泥中には、除去対象物質を不溶化させるマグネシウム化合物が多く含まれていると推察されるため、このような不溶化物を含む汚泥を回分式反応装置40に返送することで、除去対象物質の不溶化が促進される。これらのことから、水処理に必要なマグネシウム剤の添加量を低減することができる。また、既述したように、例えば、薬品コスト、汚泥量、汚泥処分コストの低減、汚泥沈降性の向上が図られる。
図2に示す水処理装置2において、不溶化物を含む汚泥を回分式反応装置40(反応槽44)へ返送するタイミングは、除去対象物質の不溶化物を生成する際であればよく、具体的には、マグネシウム剤の供給と同時であってもよいし、マグネシウム剤の添加後であってもよいし、マグネシウム剤添加により不溶化物が生成した後であって固液分離工程前でもよいし、マグネシウム剤の添加前でもよい。
以下、本実施形態で用いられるマグネシウム剤について詳述する。
本実施形態で用いられるマグネシウム剤は、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物又は水酸化マグネシウム(Mg(OH))のうち少なくとも1つを原料とし、当該原料を焼成することにより得られる。マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物としては、例えば、塩基性炭酸マグネシウム(mMgCO・Mg(OH)・nHO)、マグネサイト(炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物)およびドロマイト(炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物)がある。なお、塩基性炭酸マグネシウムは、Mg(OH)に対し、mが3〜5、nが3〜7となるものである。また、水酸化マグネシウムとしては、例えば、ブルーサイトのような水酸化マグネシウムを主成分とする鉱物も含む。
原料を焼成する際の温度としては、マグネシウム剤のBET比表面積を85cm/g以上、結晶子サイズを110Å以下とする点で、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物が原料の場合、例えば、500〜700℃の範囲であることが好ましく、500〜650℃の範囲であることがより好ましく、550〜650℃の範囲であることが特に好ましい。水酸化マグネシウムが原料の場合には、例えば、400〜650℃の範囲であることが好ましく、400〜550℃の範囲であることがより好ましい。この範囲の温度で原料を焼成することで、水酸化マグネシウムが原料の場合には、脱水反応により原料中の水和水や水酸基等が脱離した焼成物を含むマグネシウム剤が得られ、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物が原料の場合は、上記水和水や水酸基等の離脱に加え、脱炭酸反応により炭酸も脱離した焼成物を含むマグネシウム剤が得られる。
焼成温度が500℃未満(マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物の場合)又は400℃未満(水酸化マグネシウムの場合)では、例えば、水和水、水酸基、炭酸等を十分脱離させることができない等の原因で、BET比表面積が85m/g以上のマグネシウム剤を得ることができない場合がある。また、焼成温度が700℃(マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物の場合)又は650℃(水酸化マグネシウムの場合)を超える温度では、例えば、物質の結晶化が進行する等で、結晶子サイズが110Å以下のマグネシウム剤を得ることができない場合がある。
焼成時間は、マグネシウム剤のBET比表面積を85cm/g以上、結晶子サイズを110Å以下とする点で、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物が原料の場合、例えば、焼成による重量減少が原料の重量の40%以上となる時間が好ましく、40%以上65%以下となる時間がより好ましい。また、水酸化マグネシウムが原料の場合、例えば、焼成による重量減少が原料の重量の25%以上となる時間が好ましく、25%以上30%未満となる時間がより好ましい。焼成時間が上記範囲外であると、BET比表面積が85m/g以上、結晶子サイズが110Å以下であるマグネシウム剤を得ることができない場合がある。
焼成に用いるマグネシウムと炭酸を主成分とする化合物、水酸化マグネシウムは、水和水、水酸基、炭酸等を十分脱離させるために、粉末状、顆粒状のものを用いることが好ましい。
このようにして得られるマグネシウム剤のBET比表面積は、85m/g以上であり、好ましくは90m/g以上であり、より好ましくは100m/g以上である。BET比表面積の上限は、特に制限はなく、大きければ大きいほどよい。マグネシウム剤のBET比表面積は、JIS8830:2013に基づく方法で測定することができる。また、このようにして得られるマグネシウム剤の結晶子サイズは、110Å以下であり、好ましくは100Å以下であり、より好ましくは90Å以下である。結晶子サイズの下限は、特に制限はなく、小さければ小さいほどよい。マグネシウム剤の結晶子サイズは、X線回折スペクトルの測定結果をもとにHalder−Wagner法により求めることができる(具体的な方法は実施例の欄で説明する)。従来の酸化マグネシウムは、塩基性炭酸マグネシウムや水酸化マグネシウムを焼成することにより得られるものであるが、焼成温度や焼成時間の関係から、本実施形態のマグネシウム剤と比べて、BET比表面積が小さい、又は結晶子サイズが大きいものである。そして、従来の酸化マグネシウムよりBET比表面積が大きく、結晶子サイズが小さい本実施形態のマグネシウム剤は、従来の酸化マグネシウムよりも水中への溶解速度が高く、効率的に除去対象物質を不溶化させるため、水処理に必要なマグネシウム剤の添加量を低減することができる。
マグネシウム剤の粒径としては、体積平均粒径が1,000μm以下であることが好ましく、0.5μm〜30μmの範囲であることがより好ましい。マグネシウム剤の体積平均粒径が1,000μmを超えると、例えば、水中においても粒子内部が十分に水と接触できず、除去対象物質の不溶化に使われない剤の割合が多くなる。除去対象物質の不溶化後の固液分離において、この未使用分は固液分離速度を高める効果はあるが、未使用分が多過ぎると、除去対象物質を十分に不溶化できず、処理水質が悪化する場合がある。体積平均粒径が0.5μm未満であると、使用時に風で飛散しやすいなど取り扱いが難しくなる場合がある。
焼成後のマグネシウム剤の体積平均粒径が1,000μmを超える場合は、焼成後の体積平均粒径がこの範囲になるような粒径の原料を使用するか、焼成後に破砕または篩にかける等の方法により、粒径を調整するのがよい。
以下に、本実施形態における水処理条件等について説明する。
本実施形態で用いられるマグネシウム剤は、水中に添加されると、一部は溶解してマグネシウムイオンと水酸化物イオンとなり、被処理水のpHが高くなる。このとき、マグネシウムイオンと不溶物を形成して共沈する物質は、上記マグネシウム剤による除去対象物質となる。また、被処理水のpHが高くなり、マグネシウムイオンと水酸化物イオンとが水酸化マグネシウムの不溶物を形成するが、この不溶物に吸着する物質も除去対象物質となる。すなわち、被処理水に含まれる除去対象物質としては、上記マグネシウム剤と不溶物を形成したり、不溶化した水酸化マグネシウム等に吸着して不溶化されるものであればよく、特に制限はないが、ホウ素(例えば、ホウ酸イオン)、フッ素(例えば、フッ化物イオン)、シリカ(例えば、溶解性シリカ)および重金属(例えば、鉄、鉛、銅、クロム、カドミウム、水銀、亜鉛、ヒ素、マンガン、ニッケル等)のうち少なくとも1つであることが好ましい。
被処理水は、上記の除去対象物質のうちの少なくとも1つを含む水であればよく、特に制限はない。被処理水としては、処理後に公共共用水域等へ放流することを前提とした水、または、利用後に逆浸透膜等の精製手段を用いて溶解性物質を除去して再利用することを前提とした水でもよい。前者の例としては、石炭火力発電の脱硫排水やめっき排水、ガラス製造排水などが挙げられる。後者の場合、各種産業工場での水回収システム内の水が対象となり、逆浸透膜工程の前段で本実施形態に係る水処理方法が実施され、逆浸透膜の閉塞の原因となるシリカ等を低減することが主な目的となる。なお、本実施形態に係る水処理方法で用いられるマグネシウム剤は、水中の懸濁物質を凝集することができるため、被処理水には、除去対象物質以外の懸濁物質を含んでもよい。
被処理水中の除去対象物質の含有量は、例えば、0.01〜50mmol/Lの範囲であり、懸濁物質の含有量は、例えば、50〜1,000mg/Lの範囲である。
被処理水中のホウ素の含有量は、例えば、10mg/L〜550mg/Lの範囲であり、好ましくは20mg/L〜500mg/Lの範囲である。被処理水中のフッ素の含有量は、たとえば、15mg/L〜950mg/Lの範囲であり、好ましくは20mg/L〜100mg/Lの範囲である。被処理水中のシリカの含有量は、例えば、10mg/L〜120mg/Lの範囲であり、好ましくは40mg/L〜120mg/Lの範囲である。被処理水中の重金属の含有量は、例えば、0.1mg/L〜50mg/Lの範囲であり、好ましくは0.1mg/L〜10mg/Lの範囲である。本実施形態に係る水処理方法は、特に、100mg/L以上の高濃度のホウ素を含む被処理水に好適に適用することができる。
反応工程では、マグネシウム剤を粉体の状態で被処理水に添加してもよいし、マグネシウム剤を一度、本実施形態に係る水処理法で処理した処理水等に添加し、その水を被処理水に添加してよいが、操作が簡易である点、マグネシウム剤の反応性保持の点等から、マグネシウム剤を粉体の状態で被処理水に添加することが好ましい。
反応工程におけるマグネシウム剤の添加量は、被処理水中の除去対象物質の種類、濃度、および要求される処理水質(対象物質除去率)、共存物質等により異なるが、反応工程における被処理水のpHが、例えば8以上、好ましくは9以上、より好ましくは10以上になる量を添加するのがよい。
反応工程における反応温度は、例えば、被処理水が0℃以上で凍結しなければよいが、温度が高いほど除去対象物質の除去性能は良く、好ましくは15℃以上であり、より好ましくは20〜40℃の範囲である。
反応工程における反応時間は、除去対象物質の不溶化が十分に行わればよく、特に制限はないが、例えば、1分〜720分の範囲、好ましくは10〜120分の範囲である。
図1に示すような連続式の水処理装置において直列2段の反応槽を含む場合、固液分離工程で分離された不溶化物を含む汚泥は、既述したように、1段目の反応槽及び2段目の反応槽の少なくともいずれか一方に返送されればよい。但し、1段目の反応槽に汚泥を返送し、2段目の反応槽にマグネシウム剤を添加する場合には、汚泥添加により被処理水のpHが上昇し、マグネシウム剤が有効に溶解せず、処理水質が低下する場合があるため、第1反応槽又は第2反応槽に酸剤を添加して、マグネシウム剤が溶解し易いpH(例えば9以下)に調整することが好ましい。
図2に示すような回分式の水処理装置の場合、固液分離工程で分離された不溶化物を含む汚泥を反応槽へ返送するタイミングは、処理水質の向上等の点で、マグネシウム剤の供給と同時、マグネシウム剤の添加後、又はマグネシウム剤添加により不溶化物が生成した後であって固液分離工程前が好ましい。なお、不溶化物を含む汚泥を反応槽へ返送するタイミングをマグネシウム剤の供給前とすると、被処理水のpHが上昇し、マグネシウム剤が有効に溶解せず、処理水質が低下する場合がある。この場合には、汚泥返送後の反応槽に酸剤を添加して、マグネシウム剤が溶解し易いpH(例えば9以下)に調整することが好ましい。
汚泥返送量は、処理水質の向上の点で、例えば、被処理水量体積の10〜30%の範囲であることが好ましく、被処理水量体積の20〜30%の範囲であることがより好ましい。なお、固液分離工程で分離された汚泥量が被処理水量の30%を超える場合は、全てを反応槽に返送せずに、超過分を余剰汚泥として廃棄することが望ましい。
固液分離工程における固液分離方法としては、不溶化物と処理水とを分離できる方法であればよく、特に制限はない。連続式の水処理装置の場合には、沈殿槽を用いた自然沈殿処理以外に、遠心分離器等を用いた強制沈殿処理、気泡を供給する浮上分離処理、精密濾過膜等による膜ろ過処理等でもよい。回分式の水処理装置の場合には、反応槽内での自然沈降処理が望ましい。
なお、図1に示すような連続式の水処理装置の場合、不溶化物の固液分離速度を高めるため、反応槽と沈殿槽との間に(反応工程と固液分離工程との間に)、高分子凝集剤等の凝集剤を被処理水に添加し、不溶化物を凝集して、径が大きく強度の強い粒状物に成長させる凝集槽(凝集工程)を設けてもよい。図2に示すような回分式の水処理装置の場合、反応工程後の反応槽に高分子凝集剤等の凝集剤を添加し、不溶化物を凝集して、径が大きく強度の強い粒状物を成長させる凝集工程を設けてもよい。
凝集工程で用いられる凝集剤としては、無機凝集剤、高分子凝集剤等が挙げられ、高分子凝集剤としては、例えば、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリルアミドプロパンスルフォン酸ナトリウム等が挙げられる。高分子凝集剤は、1種単独でも、2種以上を組み合わせてもよい。
本実施形態に係る水処理方法で得られた処理水は、海洋等の公共用水域等へ放流されてもよいし、再利用されてもよい。
以下、実施例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[マグネシウム剤の調製]
塩基性炭酸マグネシウム(和光純薬工業社製、重質)50gを600℃で30分、電気炉内で焼成した。焼成後、放冷し、得られたマグネシウム剤のBET比表面積を、JIS8830:2013に基づく方法により島津製作所社製の比表面積測定装置(ASAP2010)で測定した。
さらに、得られたマグネシウム剤の結晶状態を確認するため、X線回析装置(株式会社リガク製、RINT Ultima III)で、X線回析(XRD)スペクトルを測定した。なお、X線回析スペクトルの測定においては、酸化マグネシウムのピーク出現位置(横軸2θ(θ:ブラック角))の確認のため、酸化マグネシウム(和光純薬工業社製、和光一級、重質)のX線回析スペクトルを比較参照として測定した。このスペクトルの2θ=42.9°および62.2°のピークから、けい素(粉末、4N、関東化学社製、高純度)のスペクトルを外部標準として、Halder−Wagner法により結晶子サイズを計算した。なお、Halder−Wagner法は、ピークの積分幅を元に、(β/tanθ)=(Kλ/L)×[β/(tanθ×sinθ)]+16×eで表されるグラフをプロットし、傾き(Kλ/L)から結晶子サイズを計算する方法である。ここで、βはピークの積分幅、θはブラッグ角、KはScherrer定数、Lは結晶子サイズ、λはX線の波長、eは格子歪である。
実施例1のマグネシウム剤のBET比表面積は170m/gであり、結晶子サイズは70Åであった。実施例1のマグネシウム剤のXRDスペクトルには、比較参照として測定した既知の酸化マグネシウムのスペクトルと同じく、2θ=42°,62°にピークが現れた。このことから、実施例1のマグネシウム剤は、酸化マグネシウムが主成分であることが確認された。
[水処理方法]
ここでは、被処理水として、純水にホウ酸を溶解したホウ素濃度500mg/Lのホウ素人工排水を用い、以下の手順でホウ素人工排水の処理を行った。
上記人工排水300mLをガラスビーカーに入れ、上記マグネシウム剤を3.5g/L添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。撹拌終了後、10分間静置して処理水と汚泥を固液分離し、汚泥を回収した。次に、上記人工排水300mLに上記マグネシウム剤を3.5g/L添加して150rpmの回転速度で15分間撹拌した後、上記回収した汚泥を全量添加して、150rpmの回転速度で15分間撹拌した。この反応工程のpHは10.5であり、汚泥添加量は130mL/Lであった。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、濾過液のホウ素濃度を分析した。ホウ素濃度は、工場排水試験方法(JIS K 0102)記載のアゾメチン吸光光度法により測定した。また、残りの処理水は10分間静置して処理水と汚泥を固液分離し、汚泥を回収した。
<実施例2>
上記人工排水300mLをガラスビーカーに入れ、上記マグネシウム剤を3.5g/L添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。撹拌終了後、10分間静置して処理水と汚泥を固液分離し、汚泥を回収した。次に、上記人工排水300mLに上記マグネシウム剤を3.5g/L添加すると共に、回収した汚泥を全量添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。この反応工程のpHは10.5であり、汚泥添加量は140mL/Lであった。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、濾過液のホウ素濃度を分析した。また、残りの処理水は10分間静置して処理水と汚泥を固液分離し、汚泥を回収した。
<実施例3>
上記人工排水300mLに上記マグネシウム剤を3.5g/L添加して、150rpmの回転速度で15分間撹拌した後に、実施例1で回収した上記汚泥を全量添加して、150rpmの回転速度で15分間撹拌した。この反応工程のpHは10.6であり、汚泥添加量は210mL/Lであった。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、濾過液のホウ素濃度を分析した。また、残りの処理水は10分間静置して処理水と汚泥を固液分離し、汚泥を回収した。
<実施例4>
上記人工排水300mLに上記マグネシウム剤を3.5g/L添加して、150rpmの回転速度で15分間撹拌した後に、実施例3で回収した前記汚泥を全量添加して、150rpmの回転速度で15分間撹拌した。この反応工程のpHは10.5であり、汚泥添加量は280mL/Lであった。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、上記濾過液のホウ素濃度を分析した。
<実施例5>
上記人工排水300mLに上記マグネシウム剤を3.5g/L添加すると共に、実施例2で回収した上記汚泥を全量添加して150rpmの回転速度で30分間撹拌した。この反応工程のpHは10.5であり、汚泥添加量は220mL/Lであった。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、上記濾過液のホウ素濃度を分析した。また、残りの処理水は10分間静置して処理水と汚泥を固液分離し、汚泥を回収した。
<実施例6>
上記人工排水300mLに上記マグネシウム剤を3.5g/L添加すると共に、実施例5で回収した上記汚泥を全量添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。この反応工程のpHは10.5であり、汚泥添加量は290mL/Lであった。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、上記濾過液のホウ素濃度を分析した。
<実施例7>
上記人工排水300mLをガラスビーカーに入れ、上記マグネシウム剤を3.5g/L添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。撹拌終了後、10分間静置して処理水と汚泥を固液分離し、汚泥を回収した(試験操作1)。次に、上記人工排水300mLに上記回収した汚泥を全量添加して、150rpmの回転速度で15分間撹拌した後、上記マグネシウム剤を3.5g/L添加して150rpmの回転速度で15分間撹拌した。撹拌終了後、10分間静置して処理水と汚泥を固液分離し、汚泥を回収した(試験操作2)。この試験操作2をさらに3回繰り返した。この操作により得られた処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、上記濾過液のホウ素濃度を分析した。最終反応工程のpHは10.5であり、汚泥添加量は270mL/Lであった。
<比較例1>
上記人工排水300mLをガラスビーカーに入れ、上記マグネシウム剤を3.5g/L添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。この反応工程のpHは10.5であった。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、上記濾過液のホウ素濃度を分析した。
<比較例2>
上記人工排水300mLをガラスビーカーに入れ、上記マグネシウム剤を5.0g/L添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。この反応工程のpHは10.6であった。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、上記濾過液のホウ素濃度を分析した。
<比較例3>
塩基性炭酸マグネシウム(和光純薬工業社製、重質)50gを1000℃で60分、電気炉内で焼成した。焼成後、放冷し、得られたマグネシウム剤のBET比表面積及び結晶子サイズを実施例1と同様の方法で測定した。比較例3のマグネシウム剤のBET比表面積は21m/gであり、結晶子サイズは570Åであった。
上記人工排水300mLをガラスビーカーに入れ、比較例3のマグネシウム剤を3.5g/L添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。撹拌終了後、30分間静置して処理水と汚泥を固液分離し、汚泥を回収した。次に、上記人工排水230mLに比較例3のマグネシウム剤を3.5g/L添加して150rpmの回転速度で15分間撹拌した後に、上記回収した汚泥を全量添加して、150rpmの回転速度で15分間撹拌した。この反応工程のpHは10.0であり、汚泥添加量は130mL/Lであった。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、濾過液のホウ素濃度を分析した。
表1に、各実施例及び各比較例におけるホウ素除去率を示す。
ホウ素除去率(%)=(1−(濾過液のホウ素濃度/人工排水のホウ素濃度))×100
Figure 2019155216
表1に示すように、マグネシウム剤により、人工排水中のホウ素を不溶化させる反応工程に汚泥を添加した実施例1のホウ素除去率は38%であった。一方、反応工程に汚泥を添加しなかった比較例1のホウ素除去率は28%であった。実施例1と比較例1のマグネシウム剤は、BET比表面積が85m/g以上であり、結晶子サイズが110Å以下である同じマグネシウム剤であり、また、添加量も同量であるが、実施例1のホウ素除去性能の方が優れていた。この結果から、反応工程に汚泥添加を行うことによって、ホウ素処理性能を向上させることが可能であると言える。
また、マグネシウム剤により、人工排水中のホウ素を不溶化させる反応工程において、マグネシウム剤の添加と共に汚泥を添加した実施例2のホウ素除去率は34%であった。実施例2と比較例1のマグネシウム剤は、BET比表面積が85m/g以上であり、結晶子サイズが110Å以下である同じマグネシウム剤であり、また、添加量も同量であるが、実施例2のホウ素除去性能の方が優れていた。この結果から、マグネシウム剤と汚泥を同時にすることによっても、ホウ素処理性能を向上させることが可能であると言える。
なお、実施例1及び2で得られる汚泥には、ホウ素を不溶化する能力を有するマグネシウム化合物が含まれており、この汚泥を添加することにより、ホウ素処理性能が向上したと推察される。
また、マグネシウム剤により、人工排水中のホウ素を不溶化させる反応工程に汚泥を添加した実施例3および実施例4のホウ素除去率はそれぞれ43%および45%であった。一方、反応工程に汚泥を添加しなかった比較例2のホウ素除去率は41%であった。実施例3および実施例4は、比較例2よりマグネシウム剤の添加量が少ない条件であるが、比較例2と比較して同等以上のホウ素除去性能であった。この結果から、反応工程に汚泥添加を行うことによって、水処理に必要なマグネシウム剤の添加量を低減することができると言える。
また、マグネシウム剤により、人工排水中のホウ素を不溶化させる反応工程において、マグネシウム剤の添加と共に汚泥を添加した実施例5および実施例6のホウ素除去率はそれぞれ42%および45%であった。実施例5および実施例6は、比較例2よりマグネシウム剤の添加量が少ない条件であるが、比較例2と比較して同等以上のホウ素除去性能であった。この結果から、マグネシウム剤と汚泥を同時に添加することによっても、水処理に必要なマグネシウム剤の添加量を低減することができると言える。
上記実施例のように、マグネシウム剤の添加量を低減することができれば、薬剤コストの削減が可能である。さらに、マグネシウム剤の添加量を低減することができれば、水酸化マグネシウム生成に起因する汚泥発生量が低減されると推察され、汚泥処分コストの削減も可能である。
実施例7は、マグネシウム剤の添加量は実施例4と同量であり、汚泥添加量は実施例4と同等の条件である。それぞれのホウ素除去性能を比較すると、実施例7のホウ素除去率は40%であり、実施例4の方が実施例7より優れていた。実施例4はマグネシウム剤を添加した後に汚泥を添加した場合を想定した条件であり、一方、実施例7は汚泥を添加した後に、マグネシウム剤を添加した場合を想定した条件である。この結果から、マグネシウム剤と汚泥を別々に添加する場合は、まずマグネシウム剤を添加し、次に汚泥をその後に添加した方が優れたホウ素処理性能が得られると言える。
比較例3は、マグネシウム剤の添加量が実施例1および実施例2と同量であり、反応工程への汚泥添加量は実施例1と同等の条件であるが、使用したマグネシウム剤が、塩基性炭酸マグネシウムの焼成物を含み、BET比表面積が85m/g未満であり、結晶子サイズが110Å超である。このような比較例3のホウ素除去率は0%であった。すなわち、比較例3では、濾過液のホウ素濃度と人工排水のホウ素濃度は同じであったことになるが、これは、比較例3のマグネシウム剤はBET比表面積が小さく、結晶子サイズが大きいため、ホウ素との接触効率が悪く、不溶化反応効率が低いことによるものである。なお、比較例3で得られた汚泥は、ホウ素の不溶化反応によるものではなく、水酸化マグネシウムと水との反応より生成したものであると推察される。これらの結果から、実施例で使用したマグネシウム剤を用いること、及び実施例で使用したマグネシウム剤により得られた汚泥を反応工程に添加することにより、効果的にホウ素を除去することができる。
<実施例8>
上記人工排水300mLをガラスビーカーに入れ、実施例1のマグネシウム剤を3.5g/L添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。撹拌終了後、5分間静置し、シリンジを用いて処理水の水面から上層水を100mL回収した。回収した上層水の濁度は濁度計(日本電色株式会社製、Water Analyzer 2000N)を用いて測定した。
<比較例4>
上記人工排水300mLをガラスビーカーに入れ、比較例3のマグネシウム剤を3.5g/L添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。撹拌終了後、5分間静置し、シリンジを用いて処理水の水面から上層水を100mL回収した。回収した上層水の濁度を測定した。
表2に、実施例8および比較例4の濁度を示す。
Figure 2019155216
表2に示すように、実施例1のマグネシウム剤を添加した実施例8の上層水の濁度は18度であり、比較例3のマグネシウム剤を添加した比較例4の上層水の濁度は190度であった。実施例1のマグネシウム剤は撹拌終了後に沈降速度が速い微細フロックを形成したのに対して、比較例3のマグネシウム剤はフロックを形成し難く、汚泥沈降性に差が生じた。この結果から、実施例1で使用したマグネシウム剤を用いることにより、処理水と汚泥を容易に固液分離することができる。
(参考例1)
実施例1のマグネシウム剤を7.7g/L添加したこと以外は、比較例1と同様に試験した。
(参考例2)
実施例1のマグネシウム剤を純水に10%(重量パーセント濃度)となるように添加し、スターラーを用いて90分間撹拌してスラリを調製した。実施例1の人工排水300mLをガラスビーカーに入れ、上記スラリを77g/L添加して、150rpmの回転速度で30分間撹拌した。上記マグネシウム剤の固形分添加量は参考例1と同じ7.7g/Lである。撹拌終了後、処理水の一部を孔径0.45μmのシリンジフィルターを用いて濾過し、上記濾過液のホウ素濃度を分析した。
表3に、各参考例におけるホウ素除去率を示す。
Figure 2019155216
表3に示すように、上記マグネシウム剤を粉体で添加した参考例1のホウ素除去率は59%であり、上記スラリで添加した参考例1のホウ素除去率は22%であった。すなわち、マグネシウム剤は、粉体の状態で被処理水に添加される方が優れたホウ素除去性能を示すと言える。マグネシウム剤は、水と反応して、水への溶解度が低い水酸化マグネシウムを生成する。すなわち、参考例2のスラリ中のマグネシウムは、水への溶解度が低い水酸化マグネシウムが主体となっているため、ホウ素の不溶化反応が起こり難く、粉体添加よりホウ素除去性能が低下したと推察される。
1,2 水処理装置、10 第1反応装置、12 第2反応装置、14 沈殿槽、16第1反応槽、18,46 マグネシウム剤添加ライン、20,26,50,54 撹拌機、22 第2反応槽、24,48 汚泥返送ライン、28,56 水流入ライン、30,32 水排出ライン、34,60 処理水排出ライン、36,58,62 汚泥排出ライン、40 回分式反応装置、42 汚泥貯槽、44 反応槽。

Claims (11)

  1. 除去対象物質を含む被処理水にマグネシウム剤を添加し、前記除去対象物質の不溶化物を生成する反応工程と、
    前記反応工程で生成した前記不溶化物を含む汚泥を固液分離する固液分離工程と、
    前記固液分離工程で分離した前記汚泥の少なくとも一部を前記反応工程に返送する汚泥返送工程と、を有し、
    前記マグネシウム剤は、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物又は水酸化マグネシウムのうち少なくとも1つの焼成物を含み、前記焼成物は、BET比表面積が85m/g以上であり、結晶子サイズが110Å以下であることを特徴とする水処理方法。
  2. 前記反応工程は、直列2段の反応槽を含み、
    前記汚泥返送工程では、1段目の反応槽及び2段目の反応槽のうち少なくともいずれか一方の反応槽に前記汚泥を返送することを特徴とする請求項1に記載の水処理方法。
  3. 前記反応工程では、粉体状態の前記マグネシウム剤を前記被処理水に添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の水処理方法。
  4. 前記反応工程では、前記被処理水のpHが9以上となる量の前記マグネシウム剤を前記被処理水に添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理方法。
  5. 前記除去対象物質はホウ素、フッ素、シリカおよび重金属のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水処理方法。
  6. 除去対象物質を含む被処理水にマグネシウム剤を添加し、前記除去対象物質の不溶化物を生成する反応手段と、
    前記反応手段で生成した前記不溶化物を含む汚泥を固液分離する固液分離手段と、
    前記固液分離手段で分離した前記汚泥の少なくとも一部を前記反応手段に返送する汚泥返送手段と、を有し、
    前記マグネシウム剤は、マグネシウムと炭酸を主成分とする化合物又は水酸化マグネシウムのうち少なくとも1つの焼成物を含み、前記焼成物は、BET比表面積が85m/g以上であり、結晶子サイズが110Å以下であることを特徴とする水処理装置。
  7. 前記反応手段は、直列2段の反応槽を含み、
    前記汚泥返送手段は、1段目の反応槽及び2段目の反応槽のうち少なくともいずれか一方の反応槽に前記汚泥を返送することを特徴とする請求項6に記載の水処理装置。
  8. 前記反応手段は、粉体状態の前記マグネシウム剤を前記被処理水に添加することを特徴とする請求項6又は7に記載の水処理装置。
  9. 前記反応手段は、前記被処理水のpHが9以上となる量の前記マグネシウム剤を前記被処理水に添加することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の水処理装置。
  10. 前記除去対象物質はホウ素、フッ素、シリカおよび重金属のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の水処理装置。
  11. 前記反応手段及び前記固液分離手段は、1つの回分式反応装置により構成され、
    前記汚泥返送手段は、前記除去対象物質の不溶化物を生成する際の前記回分式反応装置に前記汚泥を返送することを特徴とする請求項6に記載の水処理装置。
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