JP2019147229A - 放電加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工液供給槽の設置面積の増大を抑え、浄化作業と送液作業の作業効率を低下させないようにする。【解決手段】加工液供給槽20の汚液槽20Aは、加工槽10よりも小さい容量で加工槽10よりも下位に配置される。中間槽20Bは、汚液槽20A以下の容量で汚液槽20Aと選択的に連通し余剰の放電加工液を汚液槽20Aにオーバフローさせる。清液槽20Cは、中間槽20Bよりも小さい容量で汚液槽20Aと中間槽20Bの直上に設けられ余剰の放電加工液を中間槽20Bにオーバフローさせる。汚液槽20Aと中間槽20Bの容量の和は、加工槽10の容量よりも大きい。配管は、加工槽10のドレイン管路と、放電加工液を浄化して清液槽20Cに送液する第1の管路と、清液槽20Cから加工槽10に放電加工液を送液する第2の管路と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、汚液槽と清液槽とを有する加工液供給槽を備えた放電加工装置に関する。特に、本発明は、清液槽を汚液槽の上位に配設した加工液供給槽を備えた放電加工装置に関する。
殆どの放電加工において、加工間隙における放電ギャップの電気絶縁度を維持するための加工媒体として放電加工液が使用されている。放電加工液は、高温になる加工部位を冷却し、加工にともなって生成される金属加工屑を含む不純物を加工間隙から除去する作用を合わせ持っている。したがって、長期間安定して加工を継続するためには、常に加工間隙に所定の温度の清浄な放電加工液が介在していることが要求される。そのため、放電加工液を加工媒体として使用する放電加工装置は、必要十分な量の放電加工液を貯留しておくことができる加工液供給槽を備えている。
加工液供給槽は、少なくとも、汚液槽と清液槽を有しており、所定量の放電加工液を繰返し使用することができる。加工液供給装置は、加工液供給槽と配管を含んでなり、加工に供されて汚れた放電加工液を汚液槽に回収し、汚れた放電加工液から不純物を除去して、浄化された放電加工液を清液槽に移し、清液槽から所定の温度の清浄な放電加工液を再び加工槽に供給するように構成されている。特に、水を主成分とする水系放電加工液を加工媒体として使用する場合は、時間とともに低下する比抵抗を回復させる純水器が加工液供給装置に設けられている。
放電加工装置は、稼働率を高くするために、加工槽の中の全ての放電加工液を可能な限り短時間で回収することができるように、加工槽の中の放電加工液をドレインから自由落下によって加工液供給槽に排出するようにしている。ドレインから自由落下によって加工液供給槽に排出する構成は、不純物によってポンプが故障したり、配管が損傷したりするおそれがない点においても優れている。
加工槽の中の放電加工液をドレインから排出するようにするためには、加工液供給槽は、満杯時の最高液位が加工槽の底面よりも下位にあるように配設されていないとならない。被加工物を放電加工液に完全に浸した状態で放電加工を行なう“浸漬加工”において、加工槽を満杯にして、加工中に所定量の放電加工液を循環供給することを想定すると、汚液槽と清液槽がそれぞれ少なくとも加工槽の容量と同じ容量を有している必要がある。なお、特段の記載がない限り、本発明において、各槽の容量は、各槽の実質最大貯留量を示す。
そのため、仮に、加工槽よりも下位に位置する加工液供給槽の槽壁の高さを加工槽の槽壁の高さと同じ高さにすることができたとしても、加工液供給槽の設置面積は、加工槽の底面積の2倍以上必要であるという計算になる。実用上は、加工液供給槽から放電加工液が漏出しないようにするため、汚液槽の容量を加工槽の容量よりも大きくするとともに、汚液槽と清液槽を分離させずに、清液槽の余剰の放電加工液を汚液槽に戻すことができるようにして、清液槽の容量を汚液槽に比べて小さくするようにしている。
例えば、特許文献1および特許文献2は、清液槽を汚液槽の上位に重ねて配置した放電加工装置を開示している。特許文献1および特許文献2の放電加工装置は、容量に対して加工液供給槽の設置面積を小さくすることができる。また、特許文献1および特許文献2の放電加工装置は、自由落下によって清浄な放電加工液を送液し、放電加工液を供給する時間を短縮することができる。以下、本発明において、高位の清液槽から自由落下によって放電加工液を一気に送液する方法、または、複数の供給管路から同時に放電加工液を送液する方法を“急送”という。
特開平4−171123号公報 実開昭62−192827号公報
清液槽を汚液槽に重ねて配置することによって、加工液供給槽の設置面積を小さくすることができるが、加工槽の容量に比べて清液槽の容量が小さいので、空の加工槽を満杯にするときに、放電加工液が不足して送液作業の作業効率が低下する。また、清液槽を小さくするほど、待機時間中に一旦汚液槽に戻さなければならない清浄な放電加工液の量が多くなり、汚れた放電加工液に清浄な放電加工液を混入して再度浄化する不利益な浄化作業の負担がより大きく、浄化作業に要する時間が不必要に長くなって浄化作業の作業効率が低下するとともに、消耗品を余分に消費する。
送液作業と浄化作業の作業効率を低下させないようにするためには、汚液槽と清液槽とを完全に分離して汚液槽に清浄な放電加工液が戻らないようにするとともに、清液槽の容量を加工槽の容量に対して十分に大きくする必要がああり、加工液供給槽が大きくならざるを得ない。とりわけ、加工槽の容量が、例えば、1500リットルを超えるような大型の放電加工装置の場合は、容量の大きい清液槽を高い位置に設けることは安全ではなく、また、高い位置に容量の大きい清液槽があると、清掃を含めたメインテナンス作業の負担が増大する。
本発明は、上記課題に鑑みて、加工槽の容量に比較して加工液供給槽の設置面積の増大を抑えながら、清浄な放電加工液を再生する浄化作業の作業効率を低下させないようにする放電加工装置を提供することを主たる目的とする。また、本発明は、比較的大型の放電加工装置であっても、加工槽を満杯にする送液作業の作業効率を低下させないようにする放電加工装置を提供することを目的とする。本発明によって得ることができるいくつかの有利な点は、具体的な実施の形態の説明において、その都度、詳しく示される。
本発明の放電加工装置は、上記課題を解決するために、被加工物(4)を放電加工液に浸漬して収容可能な所定の容量を有する加工槽(10)と、加工槽(10)よりも小さい容量を有する汚液槽(20A)と、汚液槽(10)以下の容量を有し仕切壁(21)を隔てて汚液槽(20A)と選択的に連通するように設けられ余剰の清浄な放電加工液を仕切壁(21)を越えてオーバフローさせる中間槽(20B)と、汚液槽(20A)よりも小さい容量を有し汚液槽(20A)および中間槽(20B)の直上に重ねて設けられ余剰の清浄な放電加工液を中間槽(20B)にオーバフローさせる清液槽(20C)とを有し、汚液槽(20A)と中間槽(20B)の容量の和が加工槽(10)の容量よりも大きい加工液供給槽(20)と、加工槽(10)の中の放電加工液を自由落下によって汚液槽(20A)に排出するドレイン管路(30A)と、汚液槽(20A)から汚れた放電加工液を浄化して清浄な放電加工液を清液槽(30A)に送液する第1の管路(301)と、清液槽(20C)から清浄な放電加工液を加工槽(10)に送液する第2の管路(302)と、を含んでなる配管(30)と、を備えてなる。
望ましくは、本発明の放電加工装置は、加工液供給槽(20)の容量が加工槽(10)の容量の1.5倍以上2倍以下である。また、中間槽(20B)から清浄な放電加工液を清液槽(20C)または直接加工槽(10)に送液する第3の管路(303)を備える。
また、本発明の放電加工装置は、仕切壁(21)の底面側に連通路(22)を有し、連通路(22)を常時閉鎖して空の加工槽(10)に清浄な放電加工液を送液して加工槽(10)が満杯になるまでの間は連通路(22)を開放して汚液槽(20A)と中間槽(20B)との間を連通するように動作する連通路(22)を選択的に連通する開閉装置(23)を含んでなるようにする。より望ましくは、汚液槽(20A)から清浄な放電加工液を直接加工槽(10)に送液する第4の管路(304)を備える。
また、本発明の放電加工装置は、仕切壁(21)の底面側に連通路(22)を有し、連通路(22)を常時閉鎖して加工中は連通路(22)を開放して汚液槽(20A)と中間槽(20B)との間を連通するように動作する連通路(22)を選択的に連通する開閉装置(23)を含んでなるようにする。なお、上記括弧内の符号は、図面の符号と一致するが、説明の便宜上付されたものであって、本発明を図面に示される実施の形態の放電加工装置に限定するものではない。
本発明の放電加工装置は、清液槽の余剰の清浄な放電加工液を貯留することができる中間槽を有し、汚液槽と清液槽を完全に分離しているので、浄化作業の作業効率が低下しない。また、加工槽の容量に対して所要量の清浄な放電加工液を中間槽ないしは選択的に中間槽と連通する汚液槽に準備しておくことができるので、加工槽を満杯にするまでの時間を余計に要することがなく、送液作業の作業効率が低下しない。
そして、清液槽の容量を加工槽の容量の半分程度に小さくすることができるので、容易に清液槽を高い位置に設置することができ、加工液供給槽の設置面積の増大を抑えることができる。その結果、本発明の放電加工装置は、加工槽の容量に比較して加工液供給槽の設置面積が大きくなく、浄化作業と送液作業の作業効率を低下させない。
本発明の放電加工装置の全体を示す正面図である。 本発明の各槽における放電加工液の貯留の状態を示すブロック図である。 本発明の各槽間の放電加工液の移動を示すタイミングチャートである。
図1は、本発明の放電加工装置の適切な実施の形態を示す正面図である。図1に示される放電加工装置は、水系放電加工液を加工媒体とするワイヤ放電加工装置である。図1は、加工槽の前扉が全開している状態を示している。図2は、加工槽と加工液供給槽の概容を模式的に示しており、加工槽と加工液供給槽の実際の配置と異なることがある。以下に、図1と図2を参照して、本発明の実施の形態の1つであるワイヤ放電加工装置を詳しく説明する。
図1に示されるワイヤ放電加工装置は、機械本機1に隣接して加工液供給装置2を具備する。機械本機1は、加工槽10を有する。加工槽10の中にワイヤ電極3と被加工物4との間に形成される加工間隙を含む加工部位が設けられる。加工液供給装置2は、加工液供給槽20を有する。加工液供給槽20は、汚液槽20Aと、中間槽20Bと、清液槽20Cとでなる。
図1に示されるワイヤ放電加工装置は、ワイヤ電極3を位置決め案内する図示しないワイヤガイドを被加工物4を挟んで上下に設けている。ワイヤガイドは、それぞれ加工液噴流ノズル5と共にガイドアセンブリの中に組み込まれている。加工液噴流ノズル5は、被加工物4を挟んで上側に設けられる加工液噴流ノズル5Uと、下側に設けられる加工液噴流ノズル5Bとを含む。加工液噴流ノズル5は、被加工物4の上面に対して垂直に張架されているワイヤ電極3と同軸に加工間隙に向けて所定の圧力の放電加工液を噴射して放電加工液の噴流を供給する。
加工槽10は、被加工物4を放電加工液に浸漬して収容可能な所定の容量を有する。実施の形態の放電加工装置における加工槽10は、水平1軸方向であるX軸方向に往復移動するテーブル上に設置され、テーブルは、X軸方向に直交する別の水平1軸方向であるY軸方向に往復移動するサドルの上に載置されており、加工槽10は、同時水平2軸方向に移動することができる。
加工液供給槽20の汚液槽20Aは、加工槽10よりも小さい容量を有する。汚液槽20Aは、満杯時の液位が加工槽10の底面よりも下位にあるように配設されており、加工槽10の中の放電加工液を自由落下させて回収することができる。そのため、加工槽のドレインから排液を回収する従前の放電加工装置と同じように、加工槽の中の放電加工液をポンプによって汲み上げて排出する場合に比べて加工槽10から放電加工液を全排するために要する時間が相当短い利点がある。
中間槽20Bは、汚液槽20Aの容量よりも小さい容量を有する。中間槽20Bは、仕切壁21を隔てて汚液槽20Aに隣接して設けられ、汚液槽20Aと実質的に同じ高さの槽壁を有し、満杯時の液位が加工槽10の底面よりも下位にあるように配設されている。汚液槽20Aと中間槽20Bとを区分する仕切壁21は、汚液槽20Aと中間槽20Bの外槽壁の高さよりも低い高さを有し、中間槽20Bに貯留されている余剰の清浄な放電加工液を仕切壁21を越えてオーバフローさせて汚液槽20Aに供給することができる。
中間槽20Bは、仕切壁21を隔てて汚液槽20Aと選択的に連通する。汚液槽20Aと中間槽20Bとの間が連通しているときは、汚液槽20Aと中間槽20Bの中の放電加工液は、汚液槽20Aと中間槽20Bに貯留されている放電加工液の液面の高さが同じになるように連通路22を自由に流動する。汚液槽20Aと中間槽20Bとの間が連通したときの汚液槽20Aの容量と中間槽20Bとの容量の和は、加工槽10の容量よりも大きい。そのため、計算上、加工槽10から放電加工液を全排したときに、加工液供給槽20から放電加工液が溢出することがない。
実施の形態の放電加工装置の加工液供給槽20においては、図2Aに示されるように、仕切壁21の底面側に連通路22を有するとともに、連通路22を選択的に連通する手段として、連通路22を開閉する開閉装置23が設けられている。具体的に、開閉装置23は、主に、シャッタのような板形状の開閉扉23Aと、エアシリンダあるいは電動機のような駆動源を有する駆動装置23Bとを有し、開閉扉23Aを駆動装置23Bによって上下に往復移動させて汚液槽20Aと中間槽20Bとを選択的に連通する。
開閉装置23は、通常は、開閉扉23Aを下げて連通路23を閉鎖しているが、空の加工槽10に清浄な放電加工液を送液して加工槽10が満杯になるまでの間は、開閉扉23Aを上げて連通路22を開放し、汚液槽20Aと中間槽20Bとの間を連通するように動作する。また、開閉装置23は、加工中であって、汚液槽20Aに殆ど放電加工液が残されていない状態である場合は、開閉扉23Aを上げて連通路22を開放し、汚液槽20Aと中間槽20Bとの間を連通するように動作する。
清液槽20Cは、中間槽20Bよりも小さい容量を有する。具体的に、清液槽20Cの容量は、少なくとも加工槽10の容量の7割以下であり、望ましくは、加工槽10の容量の半分以下である。特に、加工槽10の容量が大きい大型の放電加工装置の場合は、加工槽10の容量が半分以下でないと、汚液槽20Aの上に清液槽20Cを重ねて配置するのが難しい。清液槽20Cは、汚液槽20Aおよび中間槽20Bの直上に重ねて設けられ余剰の清浄な放電加工液を直下に位置する中間槽20Bにオーバフローさせて、移すことができる。
清液槽20Cは、汚液槽20Aとは連通せず、完全に分離している。そのため、中間槽20Bに流入する放電加工液は、不純物が除去されている清浄な放電加工液であるので、基本的には再度浄化処理する必要がなく、無駄にならない。特に、中間槽20Bと清液槽20Cの容量の和が加工槽10の容量よりも大きくなるように加工液供給槽20が設けられている場合は、中間槽20Bと清液槽20Cから同時に清浄な放電加工液を送液することができるので、空の加工槽10に清浄な放電加工液を急送するようにすることができる。
加工液供給装置2における配管30は、ドレイン管路30Aと、第1の管路301と、第2の管路302とを含んでなる。また、図2に示される実施の形態の放電加工装置の配管30は、第3の管路303と、第4の管路304と、第5の管路305を含んでなる。ドレイン管路30Aは、排液管路であり、第1の管路301は、循環管路であり、第2の管路302ないし第5の管路305は、供給管路(送液管路)である。図2おいて、戻り管路を含む配管、逆止弁または安全弁を含むバルブ、あるいは流量計のように、配管の設計上、適宜設けられる部材は、図示省略されている。
ドレイン管路30Aは、加工槽10の中の放電加工液を自由落下によって汚液槽10に排出する管路である。ドレイン管路30Aは、ドレインバルブの開度を変更することによって、単位時間当たりに加工槽10から排出する放電加工液の流量を調整することができる。汚液槽20Aに貯留されている放電加工液の液面を測定し、汚液槽20Aの液位に対応して、言い換えると、汚液槽20Aに貯留されている放電加工液の量に合わせてドレインバルブの開度を変更し、ドレインバルブを全開したときには、最短の時間で加工槽10の中の放電加工液を全て汚液槽20Aに回収することができる。
実施の形態の放電加工装置において、加工槽10の容量が汚液槽20Aの容量よりも大きいが、加工槽10から排液している間も第1の管路301を通して汚液槽20Aから清液槽20Cに放電加工液が送液されているので、加工液供給槽20の全体で貯留しておくことができる放電加工液の総量が加工槽の1.5倍から2倍程度であるならば、ドレイン管路30Aを全開したときでも汚液槽20Aから中間槽20Bに放電加工液が溢出することがない。
第1の管路301は、配管中にフィルタ24が設けられており、汚液槽20Aからポンプによって汲み上げられ清液槽20Cに向けて送り出される汚れた放電加工液から不純物を除去し浄化して清浄な放電加工液を清液槽20Cに送液する管路である。
第2の管路302は、清液槽20Cから清浄な放電加工液を加工槽10に送液する管路である。実施の形態の加工液供給装置2においては、第2の管路302が途中で分岐して、冷却装置25によって清浄な放電加工液を所定の温度に冷却できるようになっている。また、実施の形態のワイヤ放電加工装置は、水系放電加工液を加工媒体としているので、第2の管路302の分岐管路中にイオン交換樹脂を含む純水器26が設けられており、清液槽20Cに貯留されている放電加工液の比抵抗を所定値まで高くして維持するようにされている。
冷却装置25と純水器26の配置は、加工槽10に所定の温度で所定の比抵抗値の清浄な放電加工液が送液される限りにおいて任意である。例えば、冷却装置25と純水器26とを第2の管路302から分岐させずに直列に配置することができる。あるいは、第2の管路302とは独立して別に冷却装置25と純水器26を含む循環管路を設けることができる。
第3の管路303は、中間槽20Bから清浄な放電加工液を清液槽20Cまたは直接加工槽10に送液する管路である。図2に示される実施の形態の加工液供給装置2においては、第3の管路303は、途中で分岐して、中間槽20Bの放電加工液を清液槽20Cと加工槽10とに選択的に送液できるように設けられている。第3の管路303においては、中間槽20Bから清液槽20Cに放電加工液を送液する循環管路と、中間槽20Bから加工槽10に放電加工液を送液する急送用の供給管路のうちの何れか一方だけを設けるようにすることができる。また、上記循環管路と上記供給管路が独立して両方設けられていてもよい。
連通路22が閉鎖されている状態であるときは、清液槽20Cからオーバフローする清浄な放電加工液だけが中間槽20Bに流入して貯留されている。したがって、清液槽20Cが加工槽10の容量より小さくても、中間槽20Bから直接または間接的に加工槽10に清浄な放電加工液を供給することができるので、清浄な放電加工液が不足しない。そのため、汚液槽20Aと清液槽20Cとが完全に分離した状態で清液槽20Cの容量を加工槽10の半分程度に小さくすることができ、設置面積を大きくすることなく、浄化作業と送液作業に優れる利点を有する。
実施の形態の放電加工装置は、中間槽20Bと清液槽20Cに所要量の放電加工液が貯留されている状態で中間槽20Bから汚液槽20Aに清浄な放電加工液をオーバフローさせて供給できる構成を有しているので、中間槽20Bが満杯になった後も継続して浄化処理を行なうことによって、汚液槽20Aを含めて加工液供給槽20に貯留される全ての放電加工液を浄化することができる。
そのため、十分に待機時間をとって全ての放電加工液を浄化した状態にしている場合は、空の加工槽10に清浄な放電加工液を送液するときに、選択的に連通路22を開放して汚液槽20Aの液位と中間槽20Bの液位が同じになるまで中間槽20Bの放電加工液を汚液槽20Aに供給するようにすると、第3の管路303がなくても中間槽20Bの清浄な加工液を清液槽20Cに移すことができるので、清浄な放電加工液が不足することがなく、清液槽10Cの容量を加工槽10の容量に対して半分以下に小さくすることができる。
第2の管路302から加工槽10に清浄な放電加工液を供給しているときに、同時に第3の管路303を通して中間槽20Bから直接加工槽10に清浄な放電加工液を供給することができる。そのため、実施の形態の放電加工装置は、清液槽20Cの容量が加工槽10の容量の半分程度でも、単位時間当たりの送液量を増大して急送を行なうことができ、空の加工槽10を満杯にするまでの送液時間を一層短くすることができる。
したがって、実施の形態の放電加工装置は、汚液槽20Aと清液槽20Cとを完全に分離しながら、清液槽20Cの容量を加工槽10の容量の半分以下に小さくすることができるので、放電加工液を浄化処理する浄化作業の作業効率が高く、空の加工槽を満杯にする送液時間の作業効率が低下しない。
例えば、加工槽の容量の1.5倍程度の放電加工液を貯留することができる従前の汚液槽と清液槽を並べて配置する加工液供給槽の設置面積と比較して小さい設置面積の加工液供給槽20でも、加工槽10の容量の2倍程度までの放電加工液を連続して浄化処理して貯留しておくことができる。そのため、待機時間中に清液槽20Cの容量の2倍以上の量の清浄な放電加工液を準備しておき、連続して送液することができるので、送液作業の効率が低下しない。とりわけ、加工槽10の容量が、例えば、1500リットルを超えるような比較的大型の放電加工装置であっても、加工槽10が満杯になるまでの時間を短縮することができる。
第4の管路304は、待機時間中の放電加工液の浄化処理によって汚液槽20Aを含む加工液供給槽20に貯留されている放電加工液が実質的に全て浄化されているときに、汚液槽20Aから清浄な放電加工液を直接加工槽10に送液する管路である。実施の形態の放電加工装置においては、第4の管路304は、第1の管路301と同時に使用されることがないので、第1の管路301から途中で分岐して設けられているが、第1の管路301とは別に独立して設けることができる。第4の管路304を利用して急送を行なうことができ、空の加工槽10を満杯にするまでの時間をより短縮できる。
第5の管路305は、清浄な放電加工液を清液槽20Cから加工液噴流ノズル5に供給し、加工液噴流ノズル5から清浄な放電加工液を加工間隙に供給する管路である。第5の管路305は、加工液噴流を使用しない放電加工装置には不要である。実施の形態の放電加工装置においては、加工中に中間槽20Bに貯留されている放電加工液に比べて温度と比抵抗値がより厳しく管理されている清液槽20Cに貯留されている清浄な放電加工液を直接加工間隙に供給することによって加工精度の低下を抑えることができる点で有利である。
図2は、加工槽と加工液供給槽における放電加工液の貯留の状態を示す。また、図2は、加工液供給装置の動作を示す。図3は、放電加工液の供給の操作のダイヤグラムであって、各液槽間の放電加工液の移動を示すタイミングチャートである。以下、図2および図3を用いて加工液供給装置の動作を説明する。
図2に示される実施の形態のワイヤ放電加工装置において、加工槽の容量を1700リットルとし、汚液槽の容量が1400リットル、中間槽の容量が1300リットル、清液槽の容量が700リットルで加工液供給槽20の総容量を加工槽10の2倍の3400リットルとし、使用する放電加工液の総量を加工槽10の容量の約1.5倍の2500リットルとして、図3に示されるダイヤグラムに従って加工液供給装置2を操作して試験運転を行なった。試験運転では、不特定の待機期間後から送液時間を計測するようにするために、開始から5分後に空の加工槽に送液するように時間を調整している。
ワイヤ放電加工装置の機械本機1と加工液供給装置2の電源がオンである状態で放電加工液の浄化処理が行なわれている不特定の待機期間中は、図2Aに示されるように、配管30の中の第1の管路301と第2の管路302の分岐管路の循環管路だけが動作状態にあり、汚液槽20Aと中間槽20Bとの間を選択的に連通する開閉装置23の開閉扉23Aは、連通路22を閉鎖している。
加工液供給装置2は、汚液槽20Aから放電加工液を汲み上げて、フィルタ24を通して汚れた放電加工液を浄化し、清浄な放電加工液を清液槽20Cに送液している。また、清液槽20Cに貯留されている清浄な放電加工液は、第2の管路302から分岐する循環管路に送液され、冷却装置25と純水器26によって所定の温度と所定の比抵抗値に維持されている。
清液槽20Cにおける放電加工液が清液槽20Cの容量を超えると、中間槽20Bに溢出して中間槽20Bに清浄な放電加工液が貯留されるようになる。所定の時間が経過した後、中間槽20Bに貯留されている放電加工液が中間槽20Bの容量を超えると、仕切壁21を越えて汚液槽20Aに溢出して清浄な放電加工液が汚液槽20Aに供給される。
中間槽20Bから汚液槽20Aに放電加工液がオーバフローしているときは、すでに加工槽10を満杯にするために必要な容量の清浄な放電加工液が中間槽20Bと清液槽20Cに貯留されている。図3に示される所要の待機期間が経過した時刻t1の直前における加工槽10と加工液供給槽20の状態が図2Aに示される。なお、図3に示される試験運転では、汚液槽20Aを含めた加工液供給槽20に貯留されている放電加工液が全て浄化されるまで待機させてから送液時間の測定を開始するようにしている。
図3に示される時刻t1において、加工槽10を放電加工液で満杯にすることができる清浄な放電加工液が中間槽20Bと清液槽20Cとに貯留されているので、第2の管路302から清液槽20Cの清浄な放電加工液を送液すると同時に第3の管路303から中間槽20Bの清浄な放電加工液を送液し、加工槽10の液面を一気に限界液位まで上げることができる。このとき、温度と比抵抗値がより厳密に管理されている状態の“高品質”の清浄な放電加工液を送液したい場合は、急送を行なわず、第2の管路302から清液槽20Cの清浄な放電加工液のみを送液するように選択することができる。
実施の形態の放電加工装置において、具体的に、2500リットルの放電加工液のうち、2000リットルが中間槽20Bと清液槽20Cに貯留されているので、1400リットルの容量を有する汚液槽20Aには、500リットルが残っているだけである。このとき、放電加工液を加工槽10に送液している期間中、開閉装置23の開閉扉24を開放して連通路22を導通し、放電加工液が汚液槽20Aと中間槽20Bとの間を自由に行き来できるようにする。
実施の形態の加工液供給装置2のように、待機期間中に加工液供給槽20に貯留される全ての放電加工液が浄化されるまで準備しておくことによって、選択的に汚液槽20Aに貯留されている清浄な放電加工液を第4の管路304からも送液するようにすることができ、送液に要する時間をより短縮するようにすることができる。したがって、実施の形態の放電加工装置は、加工槽10の容量がより大きい大型の放電加工装置に有効である。
ただし、実施の形態の加工液供給槽20は、汚液槽20Aの底面が中間槽20Bの底面よりも若干低い位置にあって、汚液槽20Aの底に沈殿する不純物が中間槽20Bに混入しないようにされている。図2Bに、加工槽10が満杯の状態が示される。図3に示されるように、急送の場合、約4分で1700リットルを送液して、時刻t2にからの加工槽10が満杯になった。急送しない場合でも、約9分で加工槽10が満杯になったので、清液槽20Cの容量が加工槽10の半分程度であっても、加工槽10と同じ容量の清液槽10を有する従前の放電加工装置と比べて送液作業の作業効率が殆ど低下しないことが判明した。
加工槽10が満杯になった後は、加工を想定して、加工間隙に介在する放電加工液の所定の温度と比抵抗値を維持するとともに加工間隙における洗浄の効果を高めるために、清液槽20Cに貯留されている放電加工液を第5の管路305を通して加工液噴流ノズル5から直接加工間隙に高品質の放電加工液を噴射供給するようにしている。なお、加工槽10に貯留されている放電加工液を優れた状態に維持して高精度の加工を行なうために、加工中に清液槽20Cに貯留されている高品質の放電加工液を第2の管路302を通して加工槽10に供給し続けることができる。
したがって、加工期間中は、余剰になる使用済の放電加工液が加工槽10から溢出してドレイン管路30Aから少しずつ汚液槽20Aに排出されている。加工期間中は、加工槽10に送液される放電加工液の量は、全体の放電加工液に対する割合で比較すると僅かであって、加工期間中に清液槽20Cが満杯になり、汚液槽20Aには、放電加工液が殆ど残らなくなる。
具体的に、図3に示される時刻t3で清液槽20が満杯になるので、その後に無駄な浄化処理を行なったり、ポンプの空運転を行なわないようにするために、第1の管路301は、液面の高さから必要に応じて稼働し、第2の管路302の供給管路ないし第5の管路305だけを常時使用して他の管路を停止しておく。このときの加工槽10と加工液供給槽20における放電加工液の貯留の状態は、図2Cに示される。
加工が終了して加工槽10に貯留されている放電加工液を全て排出するときは、加工槽10への送液を停止し、開閉装置23の開閉扉23Aを下げて連通路を閉鎖するとともに、ドレインバルブを全開して加工槽10の中の使用済の放電加工液を汚液槽20Aに全排する。
実施の形態の放電加工装置は、放電加工液の浄化処理が効率よく行われるように、ドレイン管路30Aの単位時間当たりの最大の流量と第1の管路301の単位時間当たりの流量を考慮し、汚液槽20Aの容量に余裕があるように加工液供給槽20の容量が設計されており、汚液槽20Aが加工槽10よりも小さい容量であっても汚液槽20Aが満杯にならないようにされている。
例えば、図3の時刻t4で、図2に示されるように加工槽10が空になったときに、汚液槽20Aが満杯にならず、加工期間中にすでに略満杯である清液槽20Cから清浄な放電加工液が中間槽20Bに溢出しているが、汚れた放電加工液が汚液槽20Aから中間槽20Bに流入しないので、浄化作業の作業効率は、低下しない。
万一、パイプあるいはポンプの故障や損傷のような想定される望ましくない事態が発生したときには、放電加工液が汚液槽20Aの容量を超えることがあるが、汚液槽20Aの放電加工液は、仕切壁21を越えて中間槽20Bにオーバフローするとともに、汚液槽20Aと中間槽20Bとの総容量が加工槽10の容量よりも大きいので、汚れた放電加工液が中間槽20Bに混入してしまうものの、加工液供給槽20から溢出する事故を防ぐことができる。
本発明は、実施の形態のワイヤ放電加工装置に限定されることなく、すでにいくつかの具体的な例が示されているが、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変形することができる。また、他の発明と組み合わせて実施することができる。例えば、本発明は、油を主成分とする油系放電加工液を加工媒体として使用する形彫放電加工装置で実施することができる。
本発明は、放電加工液を加工媒体として使用する放電加工装置に適用できる。本発明の放電加工装置は、加工液供給槽の設置面積を必要以上に大きくすることなく、放電加工液の浄化作業の作業効率を低下させずに、比較的短時間に空の加工槽を満杯にすることができ、送液作業の作業効率を低下させることがない。本発明は、放電加工装置の発展に寄与する。
1 機械本機
2 加工液供給装置
3 ワイヤ電極
4 被加工物
5 加工液噴流ノズル
10 加工槽
20 加工液供給槽
20A 汚液槽
20B 中間槽
20C 清液槽
21 仕切壁
22 連通路
23 開閉装置
23A 開閉扉
30 配管
30A ドレイン管路
301 第1の管路
302 第2の管路
303 第3の管路
304 第4の管路
305 第5の管路
送液作業と浄化作業の作業効率を低下させないようにするためには、汚液槽と清液槽とを完全に分離して汚液槽に清浄な放電加工液が戻らないようにするとともに、清液槽の容量を加工槽の容量に対して十分に大きくする必要があり、加工液供給槽が大きくならざるを得ない。とりわけ、加工槽の容量が、例えば、1500リットルを超えるような大型の放電加工装置の場合は、容量の大きい清液槽を高い位置に設けることは安全ではなく、また、高い位置に容量の大きい清液槽があると、清掃を含めたメインテナンス作業の負担が増大する。
本発明の放電加工装置は、上記課題を解決するために、被加工物(4)を放電加工液に浸漬して収容可能な所定の容量を有する加工槽(10)と、加工槽(10)よりも小さい容量を有する汚液槽(20A)と、汚液槽(10)よりも小さい容量を有し仕切壁(21)を隔てて汚液槽(20A)と選択的に連通するように設けられ余剰の清浄な放電加工液を仕切壁(21)を越えてオーバフローさせる中間槽(20B)と、中間槽(20B)よりも小さい容量を有し汚液槽(20A)および中間槽(20B)の直上に重ねて設けられ余剰の清浄な放電加工液を中間槽(20B)にオーバフローさせる清液槽(20C)とを有し、汚液槽(20A)と中間槽(20B)の容量の和が加工槽(10)の容量よりも大きい加工液供給槽(20)と、加工槽(10)の中の放電加工液を自由落下によって汚液槽(20A)に排出するドレイン管路(30A)と、汚液槽(20A)から汚れた放電加工液を浄化して清浄な放電加工液を清液槽(20C)に送液する第1の管路(301)と、清液槽(20C)から清浄な放電加工液を加工槽(10)に送液する第2の管路(302)と、を含んでなる配管(30)と、を備えてなる。
開閉装置23は、通常は、開閉扉23Aを下げて連通路22を閉鎖しているが、空の加工槽10に清浄な放電加工液を送液して加工槽10が満杯になるまでの間は、開閉扉23Aを上げて連通路22を開放し、汚液槽20Aと中間槽20Bとの間を連通するように動作する。また、開閉装置23は、加工中であって、汚液槽20Aに殆ど放電加工液が残されていない状態である場合は、開閉扉23Aを上げて連通路22を開放し、汚液槽20Aと中間槽20Bとの間を連通するように動作する。
ドレイン管路30Aは、加工槽10の中の放電加工液を自由落下によって汚液槽20Aに排出する管路である。ドレイン管路30Aは、ドレインバルブの開度を変更することによって、単位時間当たりに加工槽10から排出する放電加工液の流量を調整することができる。汚液槽20Aに貯留されている放電加工液の液面を測定し、汚液槽20Aの液位に対応して、言い換えると、汚液槽20Aに貯留されている放電加工液の量に合わせてドレインバルブの開度を変更し、ドレインバルブを全開したときには、最短の時間で加工槽10の中の放電加工液を全て汚液槽20Aに回収することができる。
そのため、十分に待機時間をとって全ての放電加工液を浄化した状態にしている場合は、空の加工槽10に清浄な放電加工液を送液するときに、選択的に連通路22を開放して汚液槽20Aの液位と中間槽20Bの液位が同じになるまで中間槽20Bの放電加工液を汚液槽20Aに供給するようにすると、第3の管路303がなくても中間槽20Bの清浄な加工液を清液槽20Cに移すことができるので、清浄な放電加工液が不足することがなく、清液槽20Cの容量を加工槽10の容量に対して半分以下に小さくすることができる。
実施の形態の放電加工装置において、具体的に、2500リットルの放電加工液のうち、2000リットルが中間槽20Bと清液槽20Cに貯留されているので、1400リットルの容量を有する汚液槽20Aには、500リットルが残っているだけである。このとき、放電加工液を加工槽10に送液している期間中、開閉装置23の開閉扉23Aを開放して連通路22を導通し、放電加工液が汚液槽20Aと中間槽20Bとの間を自由に行き来できるようにする。
ただし、実施の形態の加工液供給槽20は、汚液槽20Aの底面が中間槽20Bの底面よりも若干低い位置にあって、汚液槽20Aの底に沈殿する不純物が中間槽20Bに混入しないようにされている。図2Bに、加工槽10が満杯の状態が示される。図3に示されるように、急送の場合、約4分で1700リットルを送液して、時刻t2にからの加工槽10が満杯になった。急送しない場合でも、約9分で加工槽10が満杯になったので、清液槽20Cの容量が加工槽10の半分程度であっても、加工槽10と同じ容量の清液槽20Cを有する従前の放電加工装置と比べて送液作業の作業効率が殆ど低下しないことが判明した。
具体的に、図3に示される時刻t3で清液槽20Cが満杯になるので、その後に無駄な浄化処理を行なったり、ポンプの空運転を行なわないようにするために、第1の管路301は、液面の高さから必要に応じて稼働し、第2の管路302の供給管路ないし第5の管路305だけを常時使用して他の管路を停止しておく。このときの加工槽10と加工液供給槽20における放電加工液の貯留の状態は、図2Cに示される。

Claims (6)

  1. 被加工物を放電加工液に浸漬して収容可能な所定の容量を有する加工槽と、前記加工槽よりも小さい容量を有する汚液槽と前記汚液槽よりも小さい容量を有し仕切壁を隔てて前記汚液槽と選択的に連通するように設けられ余剰の清浄な放電加工液を前記仕切壁を越えてオーバフローさせる中間槽と前記中間槽よりも小さい容量を有し前記汚液槽および前記中間槽の直上に重ねて設けられ余剰の清浄な放電加工液を前記中間槽にオーバフローさせる清液槽とを有し前記汚液槽と前記中間槽の容量の和が前記加工槽の容量よりも大きい加工液供給槽と、前記加工槽の中の放電加工液を自由落下によって前記汚液槽に排出するドレイン管路と前記汚液槽から汚れた放電加工液を浄化して清浄な放電加工液を前記清液槽に送液する第1の管路と前記清液槽から清浄な放電加工液を前記加工槽に送液する第2の管路とを含んでなる配管と、を備えてなる放電加工装置。
  2. 前記加工液供給槽の容量が前記加工槽の容量の1.5倍以上2倍以下である請求項1に記載の放電加工装置。
  3. 前記中間槽から清浄な放電加工液を前記清液槽または直接前記加工槽に送液する第3の管路を備えてなる請求項1に記載の放電加工装置。
  4. 前記仕切壁の底面側に連通路を有し前記連通路を常時閉鎖して空の前記加工槽に清浄な放電加工液を送液して前記加工槽が満杯になるまでの間は前記連通路を開放して前記汚液槽と前記中間槽との間を連通するように動作する前記連通路を選択的に連通する開閉装置を含んでなる請求項1に記載の放電加工装置。
  5. 前記汚液槽から清浄な放電加工液を直接前記加工槽に送液する第4の管路を備えてなる請求項4に記載の放電加工装置。
  6. 前記仕切壁の底面側に連通路を有し前記連通路を常時閉鎖して加工中は前記連通路を開放して前記汚液槽と前記中間槽との間を連通するように動作する前記連通路を選択的に連通する開閉装置を含んでなる請求項1に記載の放電加工装置。
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