JP2019146362A - 空芯コイル、アクチュエータ、ならびに空芯コイルの製造方法 - Google Patents

空芯コイル、アクチュエータ、ならびに空芯コイルの製造方法 Download PDF

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一彦 柳沢
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Yasushi Hasegawa
靖 長谷川
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Abstract

【課題】空芯コイルを備えたアクチュエータを組み立てる際に、不定形の部材を扱う作業を削減すること。【解決手段】空芯コイル1は、長円形状のコイル部10の短辺部分13に端子ピン保持部30が固定され、端子ピン20および端子ピン保持部30がコイル部10と一体化された端子ピン付きの空芯コイル1である。空芯コイル1の製造方法は、巻き芯部40と端子ピン保持部30とを接続部50によって接続した形態の端子ピン付きの空芯コイル製造用部材60を巻線機70にセットし、巻き芯部40に対してコイル線を巻いてコイル部10を形成し、接着剤によりコイル部10を端子ピン保持部30に固定した後、巻線機70から取り外して、接続部50を切断して端子ピン保持部30以外の部分を除去する。これにより、磁気駆動回路3を構成する際に磁石2と干渉する部分を除去できる。【選択図】図1

Description

本発明は、空芯コイルと磁石とを対向させた磁気駆動回路を備えたアクチュエータ、および、磁気駆動回路に用いられる空芯コイルならびにその製造方法に関する。
可動体と支持体の一方に磁石を搭載し、他方に空芯コイルを搭載し、空芯コイルと磁石をコイルの軸線方向に対向させて軸線方向と直交する方向に可動体を移動させる磁気駆動回路を用いたアクチュエータが提案されている。特許文献1には、この種のアクチュエータが開示されている。この種のアクチュエータにおいて、空芯コイルは、可動体または支持体に設けられたホルダに保持される。空芯コイルから引き出されるコイル線は、ホルダに固定される基板や端子ピンに接続される。
特開2016−127789号公報
空芯コイルと磁石をコイルの軸線方向に対向させる磁気駆動回路を備えたアクチュエータにおいて、空芯コイルをホルダに組み付ける際、空芯コイルから引き出したコイル線を端子ピンや基板へ引き回して接続する作業が行われる。この作業は、コイル線が不定形の状態で行われるため、自動化が難しい。そのため、アクチュエータの組立コストの削減が困難である。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、空芯コイルを備えたアクチュエータを組み立てる際に、不定形の部材を扱う作業を削減することが可能な構成を提案することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る空芯コイルは、長円形状のコイル部と、前記コイル部から引き出したコイル線が接続される端子ピンと、前記端子ピンを保持する端子ピン保持部と、を有し、前記コイル部は、前記コイル部の軸線方向と直交する第1方向に延在する略平行な一対の有効辺部分と、前記一対の有効辺部分の端部同士を接続する短辺部分とを備え、前記端子ピン保持部は、前記短辺部分に対して前記軸線方向の一方側から固定されることを特徴とする。
本発明では、長円形状のコイル部の短辺部分に端子ピン保持部が固定され、端子ピン、端子ピン保持部、およびコイル部が一体となった端子ピン付きの空芯コイルが構成されるため、空芯コイルと磁石とを対向させた磁気駆動回路を備えたアクチュエータの組立作業において、不定型のコイル線を扱う作業を削減できる。従って、組立作業の自動化を図ることができ、組立コストの削減を図ることができる。また、この構成では、コイル部の有効辺部分と対向するように磁石を配置して磁気駆動回路を構成した際に、磁石とコイル部とのギャップを小さくしても端子ピン保持部と磁石とが干渉しない。従って、端子ピン保持部を設けたことによって磁気駆動回路の駆動力が低下することを回避できる。
本発明において、前記端子ピンは、前記端子ピン保持部から前記軸線方向と交差する方向へ突出する。例えば、前記端子ピン保持部は、前記コイル部の前記第1方向の一方側の端部に設けられた前記短辺部分に固定され、前記端子ピンは、前記端子ピン保持部から前
記第1方向の一方側へ突出する。このようにすると、空芯コイルをアクチュエータに組み込む際、端子ピンをアクチュエータの側面に設けられた基板やコネクタと容易に接続することができる。
本発明において、前記端子ピン保持部は、前記コイル部を形成する際に巻き芯となる巻き芯部と前記端子ピン保持部とを接続していた接続部を除去した除去跡を備える。本発明の空芯コイルは、巻き芯部と端子ピン保持部とを接続部によって接続した端子ピン付きの部材を用いて製造できる。この場合には、まず、巻き芯部に対してコイル線を巻いてコイル部を形成する。これにより、端子ピン保持部をコイル部の端部に位置決めできるので、端子ピン保持部のコイル部に対する位置決めおよび固定作業を容易に、且つ、精度良く行うことができる。しかる後に、接続部を切断するなどして端子ピン保持部以外の部分を除去する。これにより、磁気駆動回路を構成する際に磁石と干渉する部分を除去できるので、コイル部の近傍に磁石を配置することができる。
本発明において、前記端子ピン保持部と一体に形成されたコイルホルダを備え、前記コイルホルダは、前記軸線方向から見た場合に、前記コイル部と前記軸線方向で対向するように磁石が配置される際の前記磁石の配置領域の外周側に位置する。このように、磁石が配置される領域を囲むコイルホルダを端子ピン保持部と一体化させた場合には、コイルホルダをアクチュエータの他の部品と組み立てることによって空芯コイルも組み立てることができる。従って、アクチュエータの組立作業を容易にすることができる。また、コイルホルダは磁石の外周側を囲むように形成できるため、アクチュエータのフレームを構成する部材として用いることができる。
本発明において、前記コイルホルダは、前記端子ピン保持部とは前記第1方向で反対側に位置する前記短辺部分を支持するコイル支持部を備える。このようにすると、コイルホルダによってコイル部の長手方向の両端を支持することができる。
次に、本発明の空芯コイルは、長円形状のコイル部と、前記コイル部から引き出したコイル線が接続される端子ピンと、前記端子ピンを保持する端子ピン保持部と、を有し、前記コイル部は、前記コイル部の軸線方向と直交する第1方向に延在する略平行な一対の有効辺部分と、前記一対の有効辺部分の端部同士を接続する短辺部分とを備え、前記端子ピン保持部は、前記コイル部の前記軸線方向の一方側の面に固定されるフレキシブル配線基板を備え、前記フレキシブル配線基板は、前記コイル部に対して前記第1方向の一方側または他方側へ延びる端子ピン固定部を備え、前記端子ピン固定部に前記端子ピンが固定されることを特徴とする。
本発明では、長円形状のコイル部の軸線方向の一方の面にフレキシブル配線基板が固定され、フレキシブル配線基板は、コイル部に対してコイル部の長手方向である第1方向の一方側または他方側へ延びる端子ピン固定部を備えている。従って、端子ピン固定部に固定される端子ピンに、コイル部から引き出したコイル線を接続して、端子ピン、端子ピン保持部、およびコイル部が一体となった端子ピン付きの空芯コイルとして用いることができる。従って、空芯コイルを備えたアクチュエータの組立作業において、空芯コイルから引き出したコイル線の接続作業を行う必要がなく、端子ピン付きの空芯コイルを他部材に対して組み付けることでコイル部への給電用の端子ピンを所定位置に配置することができる。従って、不定型の部材を扱う作業を削減できる。また、空芯コイルと他部材との組立作業を自動化できるため、空芯コイルを備えたアクチュエータの組立コストの削減を図ることができる。
また、この構成では、空芯コイルに固定されるのは板厚が小さいフレキシブル配線基板であるため、有効辺部分と対向するように磁石を配置して磁気駆動回路を構成した際に、
フレキシブル配線基板と磁石とを干渉させずに、磁石とコイル部とのギャップを小さくすることができる。従って、端子ピン保持部を設けたことによって磁気駆動回路の駆動力が低下することを回避することができる。
次に、本発明のアクチュエータは、上記の空芯コイル、および、前記空芯コイルの前記有効辺部分と前記軸線方向で対向する磁石を備えた磁気駆動回路と、前記空芯コイルと前記磁石の一方が設けられた可動体と、前記空芯コイルと前記磁石の他方が設けられ、前記可動体を前記第1方向および前記軸線方向と直交する第2方向に移動可能な状態で保持する支持体と、を有することを特徴とする。
本発明のアクチュエータは、端子ピン、端子ピン保持部、およびコイル部が一体となった端子ピン付きの空芯コイルを用いて組み立てられるので、不定型のコイル線を扱う作業を削減でき、組立作業を自動化できる。従って、組立コストの削減を図ることができる。また、磁石とコイル部とのギャップを小さくしても端子ピン保持部と磁石とが干渉しないので、磁気駆動回路の駆動力が低下することを回避できる。
次に、本発明の空芯コイルの製造方法は、端子ピンを保持する端子ピン保持部と、コイル線が巻かれる巻き芯部と、前記端子ピン保持部と前記巻き芯部とを接続する接続部と、を備えた端子ピン付きの部材を巻線機にセットし、前記巻き芯部にコイル線を巻いてコイル部を形成して、前記巻き芯部の外周側に配置される前記端子ピン保持部と前記コイル部の端部とが前記コイル部の軸線方向から見て重なる状態を形成し、前記端子ピン保持部と前記コイル部の前記端部とを接着剤により固定し、前記コイル部から引き出した巻き始め側および巻き終り側の前記コイル線を前記端子ピンに接続し、前記端子ピン保持部から前記接続部および前記巻き芯部を分離して、前記端子ピン保持部および前記コイル部を備えた空芯コイルを形成することを特徴とする。
本発明の空芯コイルの製造方法では、端子ピン付きの部材に対して巻線機でコイル線を巻くことによって、端子ピンおよび端子ピン保持部付きの空芯コイルを容易に、且つ、精度良く製造できる。また、完成した空芯コイルは、アクチュエータの製造の際に不定型のコイル線を扱う作業を削減できるので、空芯コイルの組立作業を自動化でき、組立コストの削減を図ることができる。また、磁石とコイル部とのギャップを小さくしても端子ピン保持部と磁石とが干渉しないので、磁気駆動回路の駆動力が低下することを回避できる。
本発明では、長円形状のコイル部の短辺部分に端子ピン保持部が固定され、端子ピン、端子ピン保持部、およびコイル部が一体となった端子ピン付きの空芯コイルとなっているので、空芯コイルと磁石とを対向させた磁気駆動回路を備えたアクチュエータの組立作業において、不定型のコイル線を扱う作業を削減できる。従って、組立作業の自動化を図ることができ、組立コストの削減を図ることができる。また、この構成では、コイル部の有効辺部分と対向するように磁石を配置して磁気駆動回路を構成した際に、磁石とコイル部とのギャップを小さくしても端子ピン保持部と磁石とが干渉しない。従って、端子ピン保持部を設けたことによって磁気駆動回路の駆動力が低下することを回避できる。
本発明を適用した実施形態1の空芯コイルの平面図および断面図である。 実施形態1の空芯コイル製造用部材の平面図および断面図である。 実施形態1の空芯コイルにおけるコイル部の形成工程の説明図である。 実施形態1の空芯コイルにおける不要部分の除去工程の説明図である。 実施形態2の空芯コイルの平面図および断面図である。 実施形態2の空芯コイル製造用部材の平面図および断面図である。 実施形態2の空芯コイルにおける不要部分の除去工程の説明図である。 実施形態3の空芯コイルにおける不要部分の除去工程の説明図である。 実施形態3の空芯コイルを備えたアクチュエータを模式的に示す断面図である。 実施形態4の空芯コイルの平面図および断面図である。 実施形態4の空芯コイルの製造方法(コイル形成工程)の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明において、互いに交差する3つの方向を各々、第1方向X、第2方向Yおよび第3方向Zとして説明する。また、第1方向Xの一方側にX1を付し、第1方向Xの他方側にX2を付し、第2方向Yの一方側にY1を付し、第2方向Yの他方側にY2を付し、第3方向Zの一方側にZ1を付し、第3方向Zの他方側にZ2を付して説明する。第3方向Zは空芯コイルの軸線方向である。
(実施形態1)
図1は本発明を適用した実施形態1の空芯コイル1の平面図および断面図である。図1(a)は空芯コイル1の平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。実施形態1の空芯コイル1は、長円形状のコイル部10と、端子ピン20と、端子ピン保持部30を備える。端子ピン保持部30は2本の端子ピン20を保持しており、コイル部10に固定される。2本の端子ピン20には、コイル部10から引き出された2本のコイル線19が接続される。2本のコイル線19の一方は巻き始め側のコイル線19であり、もう一方は巻き終わり側のコイル線19である。端子ピン20および端子ピン保持部30は、コイル部10への給電用の端子部を構成している。
コイル部10は、第1方向Xに延在する略平行な有効辺部分11、12と、有効辺部分11、12のX1方向の端部同士を接続する半円状の短辺部分13と、有効辺部分11、12のX2方向の端部同士を接続する半円状の短辺部分14を備える。端子ピン保持部30は略直方体状の樹脂部材であり、Z1方向を向く第1端面31と、Z2方向を向く第2端面32と、X1方向を向く第1側面33と、X2方向を向く第2側面34と、Y1方向を向く第3側面35と、Y2方向を向く第4側面36を備える。
端子ピン保持部30の第1端面31には、コイル部10のX1方向の短辺部分13が固定される。短辺部分13は、第1端面31に対してZ1方向から当接しており、接着剤により第1端面31に固定される。端子ピン保持部30は、第3方向Zから見た場合に有効辺部分11、12よりX1方向側に配置されている。2本の端子ピン20は、端子ピン保持部30の第1側面33からX1方向に略平行に突出する。
コイル部10は、Z1方向を向く第1面15およびZ2方向を向く第2面16を備える。第1面15、第2面16は、空芯コイル1と磁石2とを第3方向Zで対向させて磁気駆動回路3を構成した場合に磁石2と対向する面である。図1(b)において、磁気駆動回路3を構成する場合の磁石2の配置を破線で示す。磁気駆動回路3は、図1(b)に示すように空芯コイル1のZ1方向およびZ2方向の両方に磁石2を配置した構成、あるいは、空芯コイル1のZ1方向およびZ2方向の一方に磁石2を配置した構成とすることができる。磁気駆動回路3を構成する際、磁石2は、有効辺部分11、12と対向する面が着磁面である。着磁面は、第1方向Xに分極着磁されており、N極およびS極が各々、有効辺部分11、12と対向している。
磁気駆動回路3を備えたアクチュエータは、空芯コイル1と磁石2の一方を搭載した可動体と、他方を搭載した支持体を備えており、可動体は、支持体に対して第2方向Yに移
動可能に支持されている。コイル部10に通電すると、可動体が支持体に対して第2方向Yに振動する。磁気駆動回路3を図1の向きから第3方向Zを向く軸線周りに90°回転させると、第1方向Xに可動体を振動させる磁気駆動回路3となる。第1方向Xの振動を発生させる磁気駆動回路3と、第2方向Yの振動を発生させる磁気駆動回路3を組み合わせることにより、第1方向Xの振動と第2方向Yの振動を組み合わせた振動を得ることが可能な2軸のアクチュエータを構成できる。
端子ピン保持部30は、コイル部10の第2面16に固定される。端子ピン保持部30は、有効辺部分11、12よりX1方向に配置されるため、有効辺部分11、12と対向する磁石2よりX1方向側に配置される。つまり、本形態では、第3方向Zから見て磁石2と端子ピン保持部30とが重ならないように構成されており、空芯コイル1と磁石2によって磁気駆動回路3を構成した場合に、磁石2と端子ピン保持部30とが干渉しないように構成されている。
(空芯コイルの製造方法)
図2は、実施形態1の空芯コイル製造用部材60の平面図および断面図である。図2(a)は空芯コイル製造用部材60の平面図であり、図2(b)は図2(a)のB−B断面図である。実施形態1の空芯コイル1を製造する際、予め端子ピン20が固定された空芯コイル製造用部材60を用いる。図2に示すように、空芯コイル製造用部材60は、端子ピン保持部30と、巻き芯部40と、接続部50を備える。巻き芯部40は第1方向Xに直線状に延在し、端子ピン保持部30は、巻き芯部40のX1方向側に配置されている。端子ピン20は、予め端子ピン保持部30に固定されている。例えば、空芯コイル製造用部材60は樹脂製であり、端子ピン20は、空芯コイル製造用部材60を製造する際、端子ピン保持部30にインサート成形により固定される。端子ピン保持部30と巻き芯部40は第1方向Xで離間しており、接続部50を介して接続されている。巻き芯部40には、第1方向Xに離間した2箇所に貫通孔41が形成されている。
接続部50は矩形枠状であり、巻き芯部40のZ2方向側で第2方向Yに延在する第1部分51と、第1部分51の両端からX1方向へ延びる第2部分52および第3部分53と、第2部分52のX1方向の端部からY2方向へ延びて端子ピン保持部30と繋がる第4部分54と、第3部分53のX1方向の端部からY1方向へ延びて端子ピン保持部30と繋がる第5部分55を備える。接続部50は、第1部分51の第2方向Yの中央部分がZ1方向へ突出する形状となっており、巻き芯部40の第1方向Xの中央部に接続されている。
図3は、実施形態1の空芯コイル1の製造方法の説明図であり、コイル部10の形成工程の説明図である。図3に示すように、巻線機70は、第3方向Zで対向する巻線治具71、72を備える。空芯コイル製造用部材60は、巻線治具71、72の間にセットされる。巻線治具71、72は、図示しないスピンドルに固定され、第3方向Zに延在する回転軸線L周りに回転する。巻線治具71には、巻線治具72に向かって突出するピン73と、端子ピン保持部30および接続部50を配置するための溝74が形成されている。また、巻線治具72には、ピン73の先端が嵌まる孔75が形成されている。巻線治具71のピン73を巻き芯部40の貫通孔41に挿入し、溝74に接続部50および端子ピン保持部30を配置した状態で、ピン73の先端を巻線治具72の孔75に嵌合させると、巻線治具71、72の間に巻き芯部40が保持される。
巻き芯部40の外周側に図示しないノズルを配置してスピンドルを回転させ、ノズルから繰り出したコイル線を巻き芯部40に巻回すると、コイル部10が形成される。完成したコイル部10は、X1方向の端部である短辺部分13が巻線治具71の溝74に配置された端子ピン保持部30と第3方向Z(すなわち、コイル部10の軸線方向)で重なって
いる。コイル部10を形成した後、巻線治具71から巻線治具72を外し、接着剤によって端子ピン保持部30に対してコイル部10の短辺部分13を固定する。また、コイル部10から引き出した巻き始め側と巻き終わり側の2本のコイル線19を端子ピン20に絡げて接続する。コイル線19は、端子ピン20に半田付けにより固定してもよい。
図4は、実施形態1の空芯コイル1の製造方法の説明図であり、不要部分の除去工程の説明図である。図4(a)は、巻線治具71から取り外したコイル部10付きの空芯コイル製造用部材60の平面図であり、図4(b)は図4(a)のC−C断面図である。図4に示す部材は、端子ピン保持部30に対するコイル部10の固定工程、および、端子ピン20に対するコイル線19の接続工程を行った後に、巻線治具71からコイル部10付きの空芯コイル製造用部材60を取り外すことによって得られるものである。図4(a)に示すように、切断位置S1で接続部50を切断すると、接続部50および巻き芯部40をコイル部10および端子ピン保持部30から分離して除去することができる。その結果、図1に示すような、端子ピン20および端子ピン保持部30付きの空芯コイル1が得られる。端子ピン保持部30の第3側面35および第4側面36には、切断位置S1で不要部分を切断して除去した除去跡となる切断面が形成される。
(実施形態1の主な作用効果)
以上のように、実施形態1の空芯コイル1は、長円形状のコイル部10の短辺部分13に端子ピン保持部30が固定され、端子ピン20および端子ピン保持部30がコイル部10と一体化された端子ピン付きの空芯コイル1である。従って、空芯コイル1と磁石2とを対向させた磁気駆動回路3を備えたアクチュエータを製造する際の空芯コイル1の組立作業において、不定型のコイル線を扱う作業を削減できる。従って、組立作業の自動化を図ることができ、組立コストの削減を図ることができる。また、この構成では、コイル部10の有効辺部分11、12と対向するように磁石2を配置して磁気駆動回路3を構成した際に、磁石2とコイル部10とのギャップを小さくしても端子ピン保持部30と磁石2とが干渉しない。従って、端子ピン保持部30を設けたことによって磁気駆動回路3の駆動力が低下することを回避できる。
実施形態1では、端子ピン20は、端子ピン保持部30からX1方向へ突出する。従って、空芯コイル1をアクチュエータに組み込む際、端子ピン20をアクチュエータの側面に設けられた基板やコネクタと容易に接続することができる。
実施形態1の空芯コイル1は、巻き芯部40と端子ピン保持部30とを接続部50によって接続した端子ピン付きの空芯コイル製造用部材60を用いて製造できる。まず、空芯コイル製造用部材60を巻線機70にセットし、巻き芯部40に対してコイル線を巻いてコイル部10を形成する。これにより、端子ピン保持部30がコイル部10の端部と第3方向Zで重なる状態が形成される。従って、端子ピン保持部30のコイル部10に対する位置決めおよび固定作業を容易に、且つ、精度良く行うことができる。しかる後に、接続部50を切断するなどして端子ピン保持部30以外の部分を除去する。これにより、磁気駆動回路3を構成する際に磁石2と干渉するおそれのある部分を除去できるので、コイル部10と磁石2とのギャップを小さくすることができる。
(実施形態2)
図5は実施形態2の空芯コイル1Aの平面図および断面図である。図5(a)は空芯コイル1Aの平面図であり、図5(b)は図5(a)のD−D断面図である。空芯コイル1Aは、長円形状のコイル部10と、端子ピン20と、端子ピン保持部30と、コイルホルダ80を備える。実施形態2の空芯コイル1Aは、コイルホルダ80を備えることを除き、実施形態1の空芯コイル1と同一の構成である。以下、実施形態1と異なる点を説明する。コイルホルダ80は、コイル部10のX2方向の端部のZ2方向側で第2方向Yに延
在する第1部分81と、第1部分81の両端からX1方向へ延びる第2部分82および第3部分83と、第2部分82のX1方向の端部からY2方向へ延びて端子ピン保持部30と繋がる第4部分84と、第3部分53のX1方向の端部からY1方向へ延びて端子ピン保持部30と繋がる第5部分85を備える。第1部分81の第2方向Yの中央には、コイル部10のX2方向の端部の短辺部分14を支持するコイル支持部86が形成されている。
端子ピン保持部30は、コイル部10の有効辺部分11、12よりX1方向側に位置する。また、コイルホルダ80の第1部分81およびコイル支持部86は、有効辺部分11、12よりX2方向側に位置する。そして、コイルホルダ80の第2部分82および第3部分83は、コイル部10と第3方向Zで対向する磁石2に対して第2部分82がY1方向側に配置され、第3部分83は磁石2に対してY2方向側に配置される。つまり、コイルホルダ80は、第3方向Zから見て、磁石2が配置される配置領域の外周側に配置される。従って、空芯コイル1Aと磁石2によって磁気駆動回路3を構成した際、端子ピン保持部30とコイルホルダ80を磁石2と干渉させることなく、コイル部10と磁石2のギャップを小さくすることができる。
図6は、実施形態2の空芯コイル製造用部材60Aの平面図および断面図である。図6(a)は空芯コイル製造用部材60Aの平面図であり、図6(b)は図6(a)のE−E断面図である。空芯コイル製造用部材60Aは、端子ピン保持部30と、巻き芯部40と、接続部50およびコイルホルダ80を備える。接続部50は、巻き芯部40のZ2方向側で第2方向Yに延在する。接続部50の第2方向Yの中央部分は、Z2方向へ突出する形状となっており、巻き芯部40の第1方向Xの中央部に接続されている。接続部50の両端は、コイルホルダ80の第2部分82および第3部分83と接続される。実施形態2では、巻線治具71の溝74は、端子ピン保持部30、接続部50、およびコイルホルダ80が嵌まる形状となる。
図7は、実施形態2の空芯コイル1Aの製造方法の説明図であり、不要部分の除去工程の説明図である。図7(a)は、巻線治具71から取り外したコイル部10付きの空芯コイル製造用部材60Aの平面図であり、図7(b)は図7(a)のF−F断面図である。実施形態2では、巻線機70に空芯コイル製造用部材60Aをセットしてコイル部10を形成した後、コイル部10のX1方向の短辺部分13と端子ピン保持部30とを接着剤により固定する。また、コイル部10は、X2方向の短辺部分14がコイルホルダ80のコイル支持部86と第3方向Zで重なる位置に形成される。従って、短辺部分14とコイル支持部86とを接着剤により固定する。しかる後に、巻線治具71から、図7に示すコイル部10付きの空芯コイル製造用部材60Aを取り外す。図7に示すように、切断位置S2で接続部50を切断すると、接続部50および巻き芯部40をコイル部10およびコイルホルダ80から分離して除去することができる。その結果、図5に示すような端子ピン20および端子ピン保持部30付きの空芯コイル1Aが得られる。
(実施形態2の主な作用効果)
実施形態2では、実施形態1と同様に、端子ピン20および端子ピン保持部30がコイル部10と一体となった端子ピン付きの空芯コイル1が得られる。従って、実施形態1と同様に、空芯コイル1Aと磁石2とを対向させた磁気駆動回路3を備えたアクチュエータの組立作業において、不定型のコイル線を扱う作業を削減できる。よって、組立作業の自動化を図ることができ、組立コストの削減を図ることができる。また、実施形態2では、枠状のコイルホルダ80が端子ピン保持部30と一体に形成されているので、コイルホルダ80をアクチュエータの他の部品と組み立てることによって空芯コイル1Aも同時に組み立てることができる。また、コイルホルダ80は第3方向Zから見て磁石2の外周側に配置されるので、コイルホルダ80が存在していても、磁石2とコイル部10とのギャッ
プを小さくすることができる。
(実施形態3)
実施形態3の空芯コイル1B(図9参照)は、空芯コイル製造用部材60B(図8参照)を用いて製造される。完成品の空芯コイル1Bは、コイル部10と、端子ピン20と、端子ピン保持部30と、コイルホルダ80を備える。実施形態3の空芯コイル1Bは、コイルホルダ80の形態を除き、実施形態2の空芯コイル1Aと同一の構成である。以下、実施形態2と異なる点を説明する。図8は、実施形態3の空芯コイル1Bの製造方法の説明図であり、不要部分の除去工程の説明図である。図8(a)は、巻線治具71から取り外したコイル部10付きの空芯コイル製造用部材60Bの平面図であり、図8(b)は図8(a)のG−G断面図であり、図8(c)は図8(a)のH−H断面図である。
実施形態3のコイルホルダ80は、実施形態2のコイルホルダ80と同様に、矩形の枠状であり、コイル部10のX2方向の端部のZ2方向側で第2方向Yに延在する第1部分81と、第1部分81の両端からX1方向へ延びる第2部分82および第3部分83と、コイル部10のX1方向の端部のZ2方向側で第2方向Yに延在する第4部分84を備える。第4部分84は端子ピン保持部30を兼ねており、端子ピン20は、第4部分84のX1方向を向く側面からX1方向に突出する。第1部分81および第4部分84の第2方向Yの中央は、コイル部10のX2方向の端部の短辺部分14を支持するコイル支持部86となっている。図8に示すように、切断位置S3で接続部50を切断すると、接続部50および巻き芯部40をコイル部10およびコイルホルダ80から分離して除去することができる。
図9は、実施形態3の空芯コイルを備えたアクチュエータ100の断面図である。実施形態3の空芯コイル1Bは、コイルホルダ80をアクチュエータ100のフレームとして用いることができ、フレーム付きの空芯コイル1Bとして用いることができる。アクチュエータ100は、第1の空芯コイル1B(1)と、第1の空芯コイル1B(1)と同一構成であって第1の空芯コイル1B(1)に対して第3方向Zを向く軸線周りに90°回転するとともに第3方向Zで逆向きになった第2の空芯コイル1B(2)と、第1の空芯コイル1B(1)と第2の空芯コイル1B(2)の間に配置される枠状のホルダ90を備える。第1の空芯コイル1B(1)のコイルホルダ80と、ホルダ90と、第2の空芯コイル1B(2)のコイルホルダ80は第3方向Zに積層され、コイルホルダ80およびホルダ90の外側は板金製のカバー91で覆われている。
アクチュエータ100は、可動体110と、可動体110を第1方向Xおよび第2方向Yに移動可能に保持する支持体120を備える。支持体120は、第1の空芯コイル1B(1)および第2の空芯コイル1B(2)と、ホルダ90と、カバー91を備える。一方、可動体110は、ヨーク92と、ヨーク92に固定された磁石2を備える。磁石2は、第1の空芯コイル1B(1)が備える第1のコイル部10(1)の第3方向Zの両側に配置される2個の第1の磁石2(1)と、第2の空芯コイル1B(2)が備える第2のコイル部10(2)の第3方向Zの両側に配置される2個の第2の磁石2(2)を備える。ヨーク92は、第1のコイル部10(1)のZ1方向側、第1のコイル部10(1)と第2の空芯コイル1B(2)の間、および、第2のコイル部10(1)のZ2方向側の3箇所に配置され、これら3箇所に配置された3枚のヨーク92は、磁石2の外周側で屈曲して繋がっている。磁石2は、ヨーク92に固定されて保持される。
第1のコイル部10(1)と第1の磁石(1)は第1の磁気駆動回路3(1)を構成し、可動体110をX方向に振動させる。また、第2のコイル部10(2)と第2の磁石(2)は第2の磁気駆動回路3(2)を構成し、可動体110をY方向に振動させる。可動体110は、弾性部材93を介してカバー91に接続される。弾性部材93は、第1のコ
イル部10(1)のZ1方向側のヨーク92のZ1方向の表面、および、第2のコイル部10(2)のZ2方向側のヨーク92のZ2方向の表面に固定され、カバー91とヨーク92との間に配置されている。実施形態3では、弾性部材93は、粘弾性を備えた粘弾性体であり、板状のゲル状ダンパー部材である。
(実施形態3の主な作用効果)
実施形態3では、実施形態1と同様に、端子ピン20および端子ピン保持部30がコイル部10と一体となった端子ピン付きの空芯コイル1が得られる。従って、実施形態1と同様に、空芯コイル1Aと磁石2とを対向させた磁気駆動回路3を備えたアクチュエータの組立作業において、不定型のコイル線を扱う作業を削減できる。よって、組立作業の自動化を図ることができ、組立コストの削減を図ることができる。また、実施形態3では、枠状のコイルホルダ80が端子ピン保持部30と一体に形成されているので、コイルホルダ80をアクチュエータの他の部品と組み立てることによって空芯コイル1Aを同時に組み立てることができる。また、コイルホルダ80は第3方向Zから見て磁石2の外周側に配置されるので、コイルホルダ80が存在していても、磁石2とコイル部10とのギャップを小さくすることができる。
また、実施形態3では、コイルホルダ80がアクチュエータ100のフレームとして用いられる形状であるため、アクチュエータ100の組立作業を簡単にすることができ、アクチュエータ100を容易に組み立てることができる。また、同一の空芯コイル1Bを90°回転させて2段に重ねることによって、第1方向Xの振動と第2方向Yの振動を組み合わせた振動を得ることが可能な2軸のアクチュエータ100を構成できる。
(実施形態4)
図10は本発明を適用した実施形態4の空芯コイル1Cの平面図および断面図である。図10(a)は空芯コイル1Cの平面図であり、図10(b)は図10(a)のJ−J断面図である。実施形態4の空芯コイル1Cは、長円形状のコイル部10と、端子ピン20と、端子ピン保持部30を備える。端子ピン保持部30は、フレキシブル配線基板37と、フレキシブル配線基板37のX1方向の端部に固定される端子ピン取付部材38を備える。フレキシブル配線基板37は、第3方向Zから見た外形がコイル部10の外形よりも大きく、X1方向の端部は、コイル部10の短辺部分13よりX1方向側へ延びた端子ピン固定部371となっている。端子ピン取付部材38は、端子ピン固定部371のZ2方向の面に固定される。端子ピン20は、端子ピン固定部371および端子ピン取付部材38に固定され、端子ピン固定部371からZ1方向に突出する。また、フレキシブル配線基板37には、コイル部10の中心孔と第3方向Zで重なる領域に2つの貫通孔372が形成されている。なお、端子ピン固定部371を、コイル部10よりX2方向側に延びるフレキシブル配線基板37の端部に設けることもできる。
図11は、実施形態4の空芯コイル1Cの製造方法の説明図であり、コイル部10の形成工程の説明図である。図11に示すように、巻線機70Cは、第3方向Zで対向する巻線治具71C、72Cを備える。フレキシブル配線基板37は、予め、X1方向の端部である端子ピン固定部371に端子ピン取付部材38が取り付けられ、端子ピン20が固定された状態で、巻線治具71C、72Cの間にセットされる。このとき、フレキシブル配線基板37は、端子ピン固定部371をZ2方向へ折り曲げることによって、端子ピン20をX1方向に向けた状態になっている。巻線治具71C、72Cは、図示しないスピンドルに固定され、第3方向Zに延在する回転軸線L周りに回転する。巻線治具72Cには、巻線治具71Cに向かってZ2方向へ突出する巻き芯部76と、巻き芯部76の先端面からZ2方向へ突出する2本のピン77が形成されている。また、巻線治具71Cには、ピン77の先端が嵌まる孔78が形成されている。巻線治具72Cのピン77は、フレキシブル配線基板37の貫通孔372に挿入され、ピン77の先端は巻線治具71Cの孔7
8に嵌合する。
巻き芯部76の外周側に図示しないノズルを配置してスピンドルを回転させ、ノズルから繰り出したコイル線を巻き芯部76に巻回すると、コイル部10が形成される。完成したコイル部10は、その全体がフレキシブル配線基板37と第3方向Zで重なっており、接着剤によってフレキシブル配線基板37に固定される。これにより、端子ピン保持部30がコイル部10に固定される。また、コイル部10から引き出した巻き始め側と巻き終わり側の2本のコイル線19は、X1方向へ引き出され、端子ピン20へ接続される。しかる後に、巻線機70Cからコイル部10を固定したフレキシブル配線基板37を取り外すと、端子ピン付きの空芯コイル1Cが得られる。その際、Z2方向へ折り曲げられた端子ピン固定部371をX1方向へ延ばすと、図10に示すように、Z1方向へ端子ピン20が突出した端子ピン付きの空芯コイル1Cが得られる。
(実施形態4の主な作用効果)
実施形態4の空芯コイル1Cは、端子ピン20および端子ピン保持部30がコイル部10と一体になっている。従って、実施形態1と同様に、空芯コイル1Cと磁石2とを対向させた磁気駆動回路3を備えたアクチュエータの組立作業において、不定型のコイル線を扱う作業を削減できる。よって、組立作業の自動化を図ることができ、組立コストの削減を図ることができる。また、実施形態4では、端子ピン保持部30を構成するフレキシブル配線基板37は、コイル部10の有効辺部分11、12と第3方向Zで重なっているが、フレキシブル配線基板37の板厚は薄いため、空芯コイル1Cと磁石2とが対向する磁気駆動回路3を構成した場合に、端子ピン保持部30と磁石2とを干渉させることなく、コイル部10と磁石2とのギャップを小さくすることができる。従って、端子ピン保持部30を設けたことによって磁気駆動回路3の駆動力が低下することを回避できる。また、実施形態4では、コイル部10が固定された端子ピン保持部30を巻線機70Cから取り外した後に、不要部分を除去する工程を行う必要がない。従って、組立コストの削減を図ることができる。
1、1A、1B、1C…空芯コイル、2…磁石、3…磁気駆動回路、10…コイル部、11、12…有効辺部分、13、14…短辺部分、15…第1面、16…第2面、19…コイル線、20…端子ピン、30…端子ピン保持部、31…第1端面、32…第2端面、33…第1側面、34…第2側面、35…第3側面、36…第4側面、37…フレキシブル配線基板、38…端子ピン取付部材、40…巻き芯部、41…貫通孔、50…接続部、51…第1部分、52…第2部分、53…第3部分、54…第4部分、55…第5部分、60、60A、60B…空芯コイル製造用部材、70、70C…巻線機、71、71C…巻線治具、72,72C…巻線治具、73…ピン、74…溝、75…孔、76…巻き芯部、77…ピン、78…孔、80…コイルホルダ、81…第1部分、82…第2部分、83…第3部分、84…第4部分、85…第5部分、86…コイル支持部、90…ホルダ、91…カバー、92…ヨーク、93…弾性部材、100…アクチュエータ、110…可動体、120…支持体、371…端子ピン固定部、372…貫通孔、L…回転軸線、S1、S2、S3…切断位置、X…第1方向、Y…第2方向、Z…第3方向

Claims (9)

  1. 長円形状のコイル部と、前記コイル部から引き出したコイル線が接続される端子ピンと、前記端子ピンを保持する端子ピン保持部と、を有し、
    前記コイル部は、前記コイル部の軸線方向と直交する第1方向に延在する略平行な一対の有効辺部分と、前記一対の有効辺部分の端部同士を接続する短辺部分とを備え、
    前記端子ピン保持部は、前記短辺部分に対して前記軸線方向の一方側から固定されることを特徴とする空芯コイル。
  2. 前記端子ピンは、前記端子ピン保持部から前記軸線方向と交差する方向へ突出することを特徴とする請求項1に記載の空芯コイル。
  3. 前記端子ピン保持部は、前記コイル部の前記第1方向の一方側の端部に設けられた前記短辺部分に固定され、
    前記端子ピンは、前記端子ピン保持部から前記第1方向の一方側へ突出することを特徴とする請求項2に記載の空芯コイル。
  4. 前記端子ピン保持部は、前記コイル部を形成する際に巻き芯となる巻き芯部と前記端子ピン保持部とを接続していた接続部を除去した除去跡を備えることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の空芯コイル。
  5. 前記端子ピン保持部と一体に形成されたコイルホルダを備え、
    前記コイルホルダは、前記軸線方向から見た場合に、前記コイル部と前記軸線方向で対向するように磁石が配置される際の前記磁石の配置領域の外周側に位置することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の空芯コイル。
  6. 前記コイルホルダは、前記端子ピン保持部とは前記第1方向で反対側に位置する前記短辺部分を支持するコイル支持部を備えることを特徴とする請求項5に記載の空芯コイル。
  7. 長円形状のコイル部と、前記コイル部から引き出したコイル線が接続される端子ピンと、前記端子ピンを保持する端子ピン保持部と、を有し、
    前記コイル部は、前記コイル部の軸線方向と直交する第1方向に延在する略平行な一対の有効辺部分と、前記一対の有効辺部分の端部同士を接続する短辺部分とを備え、
    前記端子ピン保持部は、前記コイル部の前記軸線方向の一方側の面に固定されるフレキシブル配線基板を備え、前記フレキシブル配線基板は、前記コイル部に対して前記第1方向の一方側または他方側へ延びる端子ピン固定部を備え、
    前記端子ピン固定部に前記端子ピンが固定されることを特徴とする空芯コイル。
  8. 請求項1から7のいずれかの項に記載の空芯コイル、および、前記空芯コイルの前記有効辺部分と前記軸線方向で対向する磁石を備えた磁気駆動回路と、
    前記空芯コイルと前記磁石の一方が設けられた可動体と、
    前記空芯コイルと前記磁石の他方が設けられ、前記可動体を前記第1方向および前記軸線方向と直交する第2方向に移動可能な状態で保持する支持体と、を有することを特徴とするアクチュエータ。
  9. 端子ピンを保持する端子ピン保持部と、コイル線が巻かれる巻き芯部と、前記端子ピン保持部と前記巻き芯部とを接続する接続部と、を備えた端子ピン付きの部材を巻線機にセットし、
    前記巻き芯部にコイル線を巻いてコイル部を形成して、前記巻き芯部の外周側に配置される前記端子ピン保持部と前記コイル部の端部とが前記コイル部の軸線方向から見て重な
    る状態を形成し、
    前記端子ピン保持部と前記コイル部の前記端部とを接着剤により固定し、
    前記コイル部から引き出した巻き始め側および巻き終り側の前記コイル線を前記端子ピンに接続し、
    前記端子ピン保持部から前記接続部および前記巻き芯部を分離して、前記端子ピン保持部および前記コイル部を備えた空芯コイルを形成することを特徴とする空芯コイルの製造方法。
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