JP2019143064A - ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなるフィルム - Google Patents

ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなるフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 透明性、耐熱性、耐加水分解性に優れ、フィルム欠点となるゲルの発生が少なく、さらに優れた帯電防止能を有し、工業材料用途、特に離型用途で好適なポリエチレンテレフタレートフィルムを提供する。【解決手段】 テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とからなるポリエチレンテレフタレートであって、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中にジオール成分としてポリアルキレングリコールを2.0〜20wt%、アルキルスルホン酸金属塩を2〜10wt%、リン酸アルカリ金属化合物を0.0005〜0.011wt%、マンガン元素を15〜45ppm含有し、ゲル化率が13wt%以下であることを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明はポリエチレンテレフタレート樹脂組成物及びそれからなるフィルムに関するものである。
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は機械特性、熱特性、耐薬品性、電気特性、成形性に優れ、さまざまな用途に広く利用されており、需要量も増大している。
しかしながらポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を用いたフィルムは電気絶縁性が優れるという特性を有しているが、逆に摩擦等により帯電し易く、その静電気により周囲の塵埃を引き付け、欠点となる問題がある。
特許文献1にはポリエチレングリコールとアルキルスルホン酸金属塩を配合した帯電防止能を有するポリエステル組成物を得る方法が開示されている。さらに、特許文献2には特定のリン化合物を配合した帯電防止能を有するポリエステル組成物を得る方法が開示されている。
特開昭53−149245号公報 特開平15−105180号公報
前記特許文献1においては、帯電防止剤を添加することにより、耐熱性が劣る懸念がある。また、加水分解反応の促進により、帯電防止能の低下を引き起こす。一方、特許文献2においては、耐熱性、耐加水分解性に劣るため得られるフィルムの帯電防止能は十分ではない。
このように、ポリエチレンテレフタレート樹組成物は成形加工時に250℃〜300℃というポリエステルの融点以上の温度で溶融して押し出し成形することが常であるので耐熱性が低下して、ポリエステルの熱分解、酸化分解や加水分解により重合度の低下やゲル状の異物発生を引き起こし、該ポリエステルから得られたフィルムの帯電防止能の低下や欠点が増加する問題がある。
本発明の課題は上記した従来の問題点を解決し、溶融押し出し工程で発生するゲル化物が少なく、耐加水分解性に優れ、十分な帯電防止能が保持でき、透明性(溶液ヘイズ)および製膜性も優れたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することにある。
すなわち本発明は、上記課題を解決するため、次の特徴を有するものである。
(1)テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とからなるポリエチレンテレフタレートであって、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中にジオール成分としてポリアルキレングリコールを2.0〜20wt%、アルキルスルホン酸金属塩を2〜10wt%、リン酸アルカリ金属化合物を0.0005〜0.011wt%、マンガン元素を15〜45ppm含有し、かつポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中に含有するゲル化率が13wt%以下であることを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
(2)ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中に含有する金属元素とリン元素のモル比(M/P)が下記式を満たす(1)記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
M/P≦ 1.00
(M:Mg,Mn,Caから選ばれる2価の金属元素含有量(mol/t)、P:リン元素含有量(mol/t)、式中において、MおよびPはポリエステル10g当たりの総モル数を示す。)
(3)ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールであることを特徴とする(1)または(2)記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
(4)ポリアルキレングリコールの数平均分子量が500〜7000であることを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
(5)アルキルスルホン酸金属塩がドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項(1)〜(4)記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
(6)リン酸アルカリ金属化合物がリン酸二水素ナトリウムであることを特徴とする請求項(1)〜(5)のいずれかに記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
(7)金属元素であるMgとCaの含有量の合計が5ppm以下であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物からなるポリエチレンテレフタレートフィルム。
本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、溶融製膜の押し出し工程で発生するポリエチレンテレフタレート樹脂組成物のゲル化物が少なく、製膜性(静電印加キャスト性)や耐加水分解性にも優れることから、製膜加工時の工程汚れやフィルム欠点が少なく、優れた帯電防止能および透明性を有するフィルムを提供できるものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の構成成分としては、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とからなるポリエステルであって、ポリエステル中にジオール成分としてポリアルキレングリコールを2.0〜20wt%含有する必要がある。より好ましくは4.0〜18wt%、さらに好ましくは6.0〜16wt%である。2.0wt%未満であると帯電防止能が悪化し、好ましくない。20wt%を超えると、色調b値の上昇、ゲル化率の増加を引き起こす。
本発明におけるポリアルキレングリコールは、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、メトキシポリエチレングリコールなどが挙げられるが、ポリエステル成分との相溶性による帯電防止能の点でポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールが好ましい。ポリエステル成分との相溶性およびヘイズ、ゲル化率の点からポリエチレングリコールがより好ましい。
また、本発明におけるポリアルキレングリコールの数平均分子量はヘイズおよび帯電防止能の点から500〜7000であることが好ましく、より好ましくは800〜6000、さらに好ましくは1000〜5000である。数平均分子量が500以下の場合、帯電防止能が悪化し、7000を超えると色調b値、ヘイズの上昇やゲル化率の増加を引き起こす。
本発明において、主成分とはジカルボン酸およびジオール成分のそれぞれに対し、50モル%以上を占める成分を指す。
また、本発明におけるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、ジカルボン酸成分の20モル%以下であれば、テレフタル酸成分以外のジカルボン酸の1種または2種以上を共重合成分として含むことができ、また同様にジオール成分の20モル%以下であれば、エチレングリコールおよびポリアルキレングリコール成分以外のジオール成分を1種または2種以上を共重合成分として含むことができる。さらに熱可塑性を損なわない程度であれば三官能以上の多官能性化合物を共重合成分として含んでいても良い。
本発明におけるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物において、アンチモン元素は、アンチモン金属が析出することによってポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムのヘイズを増加させることを抑制するためにも300ppm以下含有することが好ましい。また、ゲル化率の上昇、およびポリアルキレングリコールの分解に伴う帯電防止能の低下に繋がる。より好ましくは270ppm以下、さらに好ましくは250ppm以下である。
本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、マンガン元素を15〜45ppm含有している必要がある。より好ましくは20〜40ppm、さらに好ましくは20〜35ppmである。45ppmを超えて含有すると、ヘイズの上昇、ゲル化率の上昇、およびCOOH末端基、ΔCOOHの増加によりポリアルキレングリコールの分解に伴う帯電防止能の低下につながる。また、15ppm未満であると、ゲル化率の上昇につながる。
本発明において添加するマンガン化合物としては、酢酸マンガン、酸化マンガンなどが挙げられるが、色調や溶液ヘイズ、ゲル化率の抑制の観点から酢酸マンガンを使用することが好ましい。
本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は下記式を満たすことが好ましい。
M/P≦ 1.00
より好ましくは0.80以下、さらに好ましくは0.70以下である。M/Pが1.00を超えるとゲル化率の上昇、色調b値の上昇およびポリアルキレングリコールの分解に伴う帯電防止能の低下につながる。また、フィルムでの界面活性剤のブリードアウトを引き起こし、帯電防止能の経時悪化を引き起こす。
本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物はヘイズ、ゲル化率、帯電防止能の点から、MgとCaの含有量の合計は5ppm以下であることが好ましい。より好ましくは1ppm以下である。5ppm以下とすることで低いヘイズおよびゲル化率を維持することができ、帯電防止能低下を抑制することができる。
ゲル化率は13wt%以下であり、好ましくは10wt%以下である。ゲル化率が13wt%を超えるとフィルムでの欠点が問題となる。また、ゲルはフィルム製膜工程でのフィルター詰まりを引き起こし、ろ圧上昇を引き起こすことから、フィルター交換・洗浄の頻度が増え、生産能力低下および費用増加につながり問題となる。
本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は帯電防止能の点からアルキルスルホン酸金属塩を2〜10wt%含有することが必要である。より好ましくは4〜8wt%、さらに好ましくは5〜7wt%である。2wt%未満では、帯電防止能が不足し、10wt%を超えると相溶性の悪化からヘイズが増加し、耐熱性の低下から色調b値の上昇、ゲル化率の上昇、ヘイズの増加、ポリアルキレングリコールの分解に伴う帯電防止能の低下につながる。
アルキルスルホン酸金属塩の種類については特に限定はされないが、ドデシルベンゼンスルホン酸金属塩、ドデシルスルホン酸金属塩、ウンデシルスルホン酸金属塩などの芳香族スルホン酸金属塩や脂肪族スルホン酸金属塩が挙げられ、ポリエチレンテレフタレート樹脂への相溶性の点から芳香族スルホン酸金属塩が好ましく、特にドデシルベンゼンスルホン酸金属塩が好ましい。塩の金属種については、色調b値、ゲル化率、およびポリアルキレングリコールの分解に伴う帯電防止能の点から、アルカリ金属が好ましく、ナトリウム元素、カリウム元素およびリチウム元素がさらに好ましい。
本発明におけるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の溶液ヘイズは1.5%以下が好ましく、さらに好ましくは1.3%以下、より好ましくは1.0%以下である。溶液ヘイズが1.5%以下であれば透明性を維持でき、工程用途のフィルム、特に離型用途のフィルムとして好適となる。
本発明におけるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、カルボキシル末端基(COOH)として10〜25eq/tであることが好ましく、より好ましくは12〜22eq/t、さらに好ましくは14〜20eq/tである。カルボキシル末端基を上記範囲とすることで、ポリエステル組成物の加水分解を抑制し、耐加水分解性を向上させることが可能である。
また、本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、耐加水分解性の点から155℃の水蒸気下で4時間処理した際のカルボキシル末端基の増加量(ΔCOOH)が42eq/t以下であることが好ましく、より好ましくは40eq/t以下、さらに好ましくは35eq/t以下である。本発明におけるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は耐加水分解の点からリン酸アルカリ金属化合物を0.0005〜0.011wt%含有している必要があり、より好ましくは0.005〜0.01wt%である。リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸三リチウムなどが挙げられ、耐加水分解性の点から、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムが好ましく、より好ましくはリン酸二水素ナトリウムである。
また、本発明におけるポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は耐加水分解性の点から、リン酸アルカリ金属化合物とリン酸を併用することが好ましい。リン酸アルカリ金属化合物とリン酸の緩衝作用により、ポリエステル組成物の加水分解を抑制し、耐加水分解性を向上させることが可能となる。耐加水分解性の向上により、ポリアルキレングリコールの分解を抑制し、帯電防止能の向上につながる。使用するリン酸の種類としては、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸もしくはこれらのエステル化合物などが挙げられるが、ゲル化率を低減できることからリン酸またはトリエチルホスホノアセテートを使用することが好ましい。
リン元素の含有量は15ppm以上であることが好ましく、より好ましくは20ppm以上、さらに好ましくは20〜40ppmである。この範囲でリン元素を含有することで色調b値、ゲル化率、溶液ヘイズ、帯電防止能が良好なポリエチレンテレフタレート樹脂組成物となる。
以下に本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法について詳細を述べる。
テレフタル酸を原料とし、エステル化反応終了後、重縮合反応を実施することで本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物が得られる。
重合触媒として用いるアンチモン化合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチモン、脂肪族カルボン酸のアンチモン塩などが挙げられるが、これらの中でも重縮合反応性、得られるポリマーの色調、および安価に入手できる点から三酸化アンチモンが好ましく用いられる。 アンチモン化合物の添加方法としては、紛体またはエチレングリコールスラリー、エチレングリコール溶液などが挙げられるが、アンチモン化合物の凝集による粗大化を防止でき、その結果透明性(溶液ヘイズ)が良好となることから、エチレングリコール溶液として添加することが好ましい。
リン酸アルカリ金属化合物およびリン化合物の添加方法については、リン酸アルカリ金属化合物とリン化合物の混合エチレングリコールスラリーまたはエチレングリコール溶液での添加が好ましい。
マンガン化合物の添加方法としては、紛体またはエチレングリコールスラリー、エチレングリコール溶液中への添加、水溶液中への添加などが挙げられるが、色調や溶液ヘイズ、反応効率の観点から、水とエチレングリコールの混合溶液の添加が好ましい。具体的には水の濃度を10wt%以下、エチレングリコールの濃度を90wt%以上とした溶液への添加が、色調の観点から好ましい。
また、アルキルスルホン酸金属塩の発泡性を抑制するために、消泡剤を用いても構わない。ポリエステル組成物の品質の観点からシリコーン系消泡剤がより好ましい。
ポリアルキレングリコールの添加方法としては、特に限定されないが、帯電防止能の点から、エステル化反応後に添加することがより好ましく、重合反応後に添加することがさらに好ましい。
アルキルスルホン酸金属塩の添加方法としては、エチレングリコール溶液もしくは水溶液等としての添加が挙げられるが、生産効率の点からポリアルキレングリコールを合わせて添加しても良い。
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の固有粘度は、溶融重合の終点をポリマーの攪拌トルクで判定することができ、目的とする固有粘度となるように溶融重合装置の終点判定トルクを設定すればよい。その後、得られた溶融ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は口金よりストランド状に吐出し、冷却したのちカッターによりペレット化する方法によりポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を製造できる。
また、得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中の環状3量体オリゴマー、COOH末端基量を減少させるために、固相重合しても良い。
なお、本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、以下の方法でポリエステルフィルムに成形することができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を真空乾燥した後、押し出し機に供給し、260〜300℃で溶解し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度10〜60℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて、冷却固化させて未延伸ポリエステルフィルムを作製する。
フィルム構成は、本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は最外層に用いるのであれば、2層以上でも良い。また、帯電防止能が損なわれない程度で、本発明のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物以外のポリエチレンテレフタレート樹脂をブレンドして用いても構わない。
該未延伸フィルムを70〜120℃に加熱されたロール間で縦方向に2.5〜5倍延伸する。このフィルムの少なくとも片面にコロナ放電処理を施して塗液などを塗布してもよい。引き続き、連続的に70〜150℃に加熱された熱風ゾーンで幅方向に2.5〜5倍延伸し、続いて200〜240℃の熱処理ゾーンに導き、5〜40秒間の熱処理を施し、100〜200℃の冷却ゾーンを経て結晶配向を完了させる。また、上記熱処理中に必要に応じて幅方向あるいは長手方向に3〜12%の弛緩処理を施してもよい。
本発明で得られたポリエチレンテレフタレート樹脂組成物は、透明性、耐熱性、耐加水分解性、帯電防止能に優れ、フィルム欠点の原因となるゲルの発生が低減できるため、工業材料用途、特に離型用途のフィルムに好適である。ここでいうゲルとして考えられる組成の一つに、PET分子が架橋したものであることが挙げられる。
以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。なお、実施例中の測定方法は次のとおりである。
(1)ゲル化率
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を凍結粉砕機(Sprex CertiPerp社製)にて粉砕し、ステンレスビーカーに0.5g秤量した。真空乾燥機を用いて、50℃で2時間真空乾燥した後、空気と窒素の混合気体で酸素濃度1%とし、試料含有容器に酸素濃度1%の混合気体を配管より通し十分に置換された後に、該容器を300℃のオイルバスに浸し、酸素/窒素濃度1%流通下(流量0.5L/分)6時間加熱処理を行った。これを、20mlのオルトクロロフェノール(以下OCP)で、160℃で1時間溶解し、放冷した。この溶液を、ガラスフィルター(柴田科学社製、3GP40)を使用しろ過、ジクロロメタンにてガラスフィルターを洗浄した。ガラスフィルターを130℃で2時間乾燥し、ろ過前後のろ過器の重量の増分より、フィルターに残留したOCP不溶物(ゲル)の重量を算出し、OCP不溶物のポリエステル重量(0.5g)に対する重量分率を求め、ゲル化率(wt%)とした。得られたポリエステルのゲル化率は、13wt%以下を良、10wt%以下を最良とした。13wt%を超える場合はフィルム欠点および製膜工程の生産性の点から不合格とした。
(2)ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の溶液ヘイズ(Hz)
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物0.5gを、フェノール/四塩化エタン(6/4重量比)の混合溶媒20mlに100℃で60分撹拌して溶解させ、室温まで冷却後、その溶液を20mmのガラスセルに入れ、スガ試験機製ヘイズコンピューター(HGM−2DP)で測定した。
(3)ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中のリン元素量および金属元素量
P、Mn、Mg、CaおよびSbの含有量についてはポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の試料ペレットを溶融プレス機で円柱状に成型し、理学電機(株)製蛍光X線分析装置(型番:3270)を用いて測定した。
(4)ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中のアルカリ金属量の定量
原子吸光分析法(日立製作所製:偏光ゼーマン原子吸光光度計180−80。フレーム:アセチレン−空気)にて定量を行った。
(5)ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中のアルキルスルホン酸金属塩の含有量
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中のSの含有量を(3)の測定方法を用いて測定した。加えてポリエステル樹脂組成物のH−NMRを測定し、アルキル基部分とポリエステルの比から、アルキルスルホン酸金属塩含有量を算出した。
(6)ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中のリン酸アルカリ金属化合物の含有量
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物0.2μgを直接照射プローブに塗布し、250℃で加熱することで電子イオン化させ、リン酸アルカリ金属のMSスペクトルの強度から含有量を算出した。
(7)ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中のポリアルキレングリコール数平均分子量および含有量
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物0.05gを採取し、アンモニア水1mLを加え、120℃5時間加熱し試料を溶解させ、放冷後、精製水1mL、6M塩酸1.5mLを加え、精製水で5mL定容した。遠心分離後、0.45μmフィルターにてろ過し、GPC(カラム:TSKgelG3000PWXL(東ソー)、検出器:示差屈性率検出器RI、フォトダイオードアレイ検出器、溶媒:0.1M塩化ナトリウム水溶液)にてろ液の分子量分布を測定し、既知の分子量の標準試料を用いて作成した分子量の検量線を用いてポリアルキレングリコールの数平均分子量を算出した。また、各ポリアルキレングリコール水溶液にて作成した溶液濃度の検量線を用いてポリアルキレングリコールを定量し、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中の含有量を算出した。
(8)固有粘度(IV)
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物0.1gをo−クロロフェノール10mlに100℃、30分で溶解し、25℃での溶液粘度を測定した。
(9)ポリエステル樹脂組成物のカルボキシル末端基(COOH)
Mauriceの方法によって測定した。(文献 M.J.Maurice,F.Huizinga.Anal.Chim.Acta,22 363(1960))。エステル化反応物2gをo−クレゾール/クロロホルム(重量比7/3)50mlに溶解し、N/20−水酸化ナトリウムメタノール溶液によって滴定し、エステル化反応物のカルボキシル末端基量を測定し、eq/ポリエステル1tonの値で示した。
(10)エステル化反応物のエステル化反応率
エステル化反応率については、下記の方法で、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物のオリゴマーの全COOH末端基量Aと未反応COOH末端基量Bとを求めて、次式で計算した。
エステル化反応率(%)=[(A−B)/A]×100
全COOH末端基量Aについては、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物のオリゴマーを水酸化カリウム水溶液で加水分解させたのち、0.5規定の塩酸溶液を用いて、自動滴定装置(平沼産業社製、COM−550)にて滴定して測定した。また、未反応COOH末端基量Bについては、ポリエステルオリゴマーをN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、0.1規定の水酸化カリウムのメタノール溶液を用いて、自動滴定装置(平沼産業社製、COM−550)にて滴定して測定した。
(11)色調b値
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の樹脂ペレットを円柱状の紛体測定用セルに充填し、色差計(スガ試験機(株)社製、SMカラーメーターSM−T)を用いて反射法にて測定した。
(12)耐加水分解性評価(ΔCOOH)
ペレット状のポリエステル樹脂組成物を155℃、100%RHで4時間加熱処理し、処理前後のCOOH末端基量の差(処理後COOH末端基量 ― 処理前COOH末端基量)を比較した。このときのCOOH末端基の差(ΔCOOH)が低いほど、加水分解性が良好である。なお、処理装置は次の加熱処理装置を使用した。PRESSER COOKER 306SIII(HIRAYAMA製作所(株)製) 。
(13)長期押し出し時のフィルム欠点(欠点)
ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を160℃で5時間乾燥後、Tダイ式口金を備えた押し出し機に供給し、300℃で口金からキャスティングドラムを回転させながらキャスティングドラム状に押し出し未延伸フィルムを連続的に得る。10時間経過後から11時間経過後の1時間の間、フィルム表面を観察し、この間表面に10時間経過するまでは見られなかったスジ状の欠点が新たに観察されれば×、観察されなければ○とした。
(14)フィルムの表面比抵抗(帯電防止能)
実施例に記載の方法で作製したフィルムを10cm×10cmに切り出し、23℃、65%RHにコントロールされた恒温恒湿槽中に24時間放置してエージングする。エージング後のフィルムを(株)アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微少電流計R8340を用いて、印加電圧100Vで表面比抵抗を測定した。1×1012Ω/□以下を良とし、1×1011Ω/□以下を最良とした。1×1013Ω/□を超える場合は帯電防止能の点から不合格とした。
(実施例1)
250℃のビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートおよびそのオリゴマーが存在するエステル化反応装置にテレフタル酸とエチレングリコールのスラリー(エチレングリコール/テレフタル酸のモル比は1.15)を3時間連続的に供給した。スラリー供給中はエステル化反応装置内に0.1MPaの圧力を加え、250℃でエステル化反応を行い、反応時間4時間でエステル化反応率98.0%の直重法オリゴマーを得た。仕込んだ分のエステル化反応物を重縮合反応缶に移した。該エステル化反応物の低重合体は、平均重合度は7.0であった。該低重合体に、常圧下、三酸化二アンチモン、酢酸マンガン・4水和物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物に対してアンチモン元素として200ppm、マンガン元素として45ppmとなるように添加、5分後、シリコーン系消泡剤をポリエチレンテレフタレート樹脂組成物に対して0.13wt%、リン酸二水素ナトリウム二水和物0.0095wt%、リン酸0.007wt%の混合エチレングリコール溶液(2.0wt%)をポリエチレンテレフタレート樹脂組成物に対してリン元素として30ppmとなるように添加した(M/P=0.47)。その5分後に数平均分子量4000のポリエチレングリコールをポリエチレンテレフタレート樹脂組成物に対して8.4wt%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムをポリエチレンテレフタレート樹脂組成物に対して6wt%添加した。反応系を常圧から100Paまで徐々に下げ、290℃まで昇温して重縮合反応を実施した。規定の撹拌トルク到達後、重縮合反応を終了させ、窒素で常圧に戻した。その後、重縮合反応缶より吐出し、ストランドカッターによりチップ化し、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物1を得た。ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の特性を表1から2に示した。固有粘度0.62dl/gであり、色調b値5.6、ヘイズ0.8%、カルボキシル末端基が16.5eq/t、ゲル化率7.0%、ΔCOOH32.1eq/tと良好であった。結果を表3に示した。
(ポリエステルフィルムの製造)
上記ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物1と同様の方法でポリアルキレングリコールおよびアルキルスルホン酸金属塩を含有しないポリエチレンテレフタレート樹脂組成物2を製造し、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物2で構成されるB層(14μm)と、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物1とポリエチレンテレフタレート樹脂組成物2が重量比50:50となるように配合しA層(1μm)として、A/B/Aタイプの16μmポリエステルフィルムを得た。具体的には、これらのポリエチレンテレフタレート樹脂組成物1、2をそれぞれ160℃で8時間減圧乾燥した後、押出機に供給し、275℃で溶融押出して高精度濾過した後、3層積層とした。その後、285℃に保ったスリットダイを介し冷却ロール上に静電印可キャスト法を用いて表面温度25℃のキャスティングドラムに巻き付け冷却固化して未延伸積層フィルムを得た。この未延伸積層フィルムをリニアモーター式の同時二軸延伸機により110℃で長手方向に4.2倍延伸しその後、115℃で幅方向に4.5倍延伸し、定張下、215℃で4秒間熱処理し、総厚み16μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの欠点は良好であり、表面比抵抗の結果も良好であった。結果を表3に示す。
(実施例2)
ポリアルキレングリコールとして、数平均分子量2000のポリプロピレングリコールを用いた以外は実施例1と同様の方法で、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。結果を表3に示す。
(実施例3〜5)
添加するポリエチレングリコールの数平均分子量をそれぞれ500、5000、7000に変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。実施例3、ではポリエチレングリコールの数平均分子量を低下させることにより、表面比抵抗が増加したが問題ないレベルであった。実施例4、5ではポリエチレングリコールの数平均分子量を増加させることによりゲル化率が増加したが、問題ないレベルであった。
(実施例6〜9)
ポリエチレングリコールの添加量をそれぞれポリエチレンテレフタレート樹脂組成物に対して2、6、16、20wt%に変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。実施例6、7ではポリエチレングリコールの量が少なく、表面比抵抗が増加したが、問題ないレベルであった。実施例8、9ではポリエチレングリコールの量が増えることでゲル化率が増加したが問題ないレベルであった。
(実施例10)
ポリエチレングリコールの添加時期を重縮合反応前から規定トルク後に変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。規定トルク到達後ポリエチレングリコールを添加したことにより、ゲル化率が増加したが、問題ないレベルであった。
(実施例11)
界面活性剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウムをポリエチレンテレフタレート樹脂組成物に対して10wt%添加した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。界面活性剤の種類、添加量を変更することにより、ゲル化率、表面比抵抗が増加したが問題ないレベルであった。
(実施例12〜15)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの添加量が表1となるように添加した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。実施例12、13では、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量が少なく、表面比抵抗の増加がみられたが、問題ないレベルであった。実施例14、15では、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量が増えることで、ゲル化率が増加したが、問題ないレベルであった。
Figure 2019143064
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(実施例16〜19)
リン酸アルカリ金属化合物の添加量が表4となるように添加した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。実施例16、17ではリン酸アルカリ金属化合物の量が少なく、ΔCOOHが大きくなり、表面比抵抗が増加したが問題ないレベルであった。実施例18、19ではリン酸アルカリ金属化合物の量が多く、ゲル化率、表面比抵抗が増加したが問題ないレベルであった。
(実施例20,21)
リン酸の添加量が表4となるように添加した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。実施例20ではリン元素量が少なくなることでゲル化率、表面比抵抗が増加したが、問題ないレベルであった。実施例21はリン元素量が多くなることで重合時間が延び、耐熱性の点からゲル化率が増加したが問題ないレベルであった。
(実施例22、23)
含有するマグネシウム元素量、マンガン元素量が表5となるように添加する酢酸マグネシウム・4水和物および酢酸マンガン・4水和物の量を変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。酢酸マグネシウムを添加することにより、ゲル化率、表面比抵抗が増加したが問題ないレベルであった。
(実施例24、25)
含有するカルシウム元素量、マンガン元素量が表5となるように添加する酢酸カルシウム・1水和物および酢酸マンガン・4水和物の量を変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。酢酸カルシウムを添加することによりゲル化率および、表面比抵抗が増加したが、問題ないレベルであった。
(実施例26、27)
含有するマンガン元素量が表5となるように添加する酢酸マンガン・4水和物の量を変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。実施例26では、マンガン元素量が少ないことで、ゲル化率、表面比抵抗が増加したが、問題ないレベルであった。実施例27ではマンガン元素量が多いことで、ゲル化率、表面比抵抗が増加したが、問題ないレベルであった。
Figure 2019143064
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(比較例1,2)
ポリエチレングリコールの添加量をそれぞれポリエチレンテレフタレート樹脂組成物に対して1、25wt%となるように変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。比較例1では、ポリエチレングリコールの量が少なく、表面比抵抗が不十分な結果となった。比較例2では、ポリエチレングリコールの量が多く、ゲル化率、が増加し、フィルム欠点が不十分な結果となった。
(比較例3,4)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの添加量を表7に変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。比較例3では、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量が少なく、表面比抵抗が不十分な結果となった。比較例4では、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量が多く、相溶性の悪化からヘイズが増加、耐熱性の低下からゲル化率、が増加し、フィルム欠点が不十分な結果となった。
(比較例5〜7)
リン酸アルカリ金属化合物の添加量を表7に変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。比較例5ではリン酸二水素ナトリウムを使用しておらず、比較例6ではリン酸二水素ナトリウムの添加量が少ないためゲル化率が増加し、耐加水分解性の低下からカルボキシル末端基、ΔCOOHが大きくなり、フィルム欠点および表面比抵抗が不十分な結果となった。
比較例7ではリン酸二水素ナトリウムの添加量が多く、リン元素量が多くなり、耐熱性の低下からゲル化率が増加し、表面比抵抗が不十分な結果となった。
(比較例8、9)
含有するマンガン元素量を表8のように添加する酢酸マンガン・4水和物の量を変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリエチレンテレフタレート樹脂組成物およびフィルムを得た。比較例8では、マンガン元素量が少なく、ゲル化率が増加し、フィルム欠点および表面比抵抗が不十分な結果となった。比較例9では、マンガン元素量が多く、マンガン元素、リン元素およびポリエチレンテレフタレートが結合した粒子によりゲル化率が増加し、フィルム欠点および表面比抵抗が不十分な結果となった。
Figure 2019143064
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Claims (8)

  1. テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とからなるポリエチレンテレフタレートであって、ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中にジオール成分としてポリアルキレングリコールを2.0〜20wt%、アルキルスルホン酸金属塩を2〜10wt%、リン酸アルカリ金属化合物を0.0005〜0.011wt%、マンガン元素を15〜45ppm含有し、かつゲル化率が13wt%以下であることを特徴とするポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  2. ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物中に含有する金属元素とリン元素のモル比(M/P)が下記式を満たす請求項1に記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
    M/P≦ 1.00
    (M:Mg,Mn,Caから選ばれる2価の金属元素含有量(mol/t)、P:リン元素含有量(mol/t)、式中において、MおよびPはポリエステル10g当たりの総モル数を示す。)
  3. ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. ポリアルキレングリコールの数平均分子量が500〜7000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  5. アルキルスルホン酸金属塩がドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  6. リン酸アルカリ金属化合物がリン酸二水素ナトリウムであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  7. 金属元素であるMgとCaの含有量の合計が5ppm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリチレンテレフタレート樹脂組成物からなるポリエチレンテレフタレートフィルム。
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