以下、本発明に対して一態様を介してより具体的に説明する。
本発明は、内部欠点が減少された光学フィルム用ポリエステル樹脂組成物及びそれを利用する光学フィルムに関する。
本発明者は、ポリエステル光学フィルム製造の際、内部欠点として作用する要因を検討した結果、ポリエステル樹脂重合時に使われる触媒及び静電ピンニング剤の使用によって発生することが分かった。触媒及び静電ピンニング剤に含まれている金属成分は、樹脂内で析出され、又は複合体(complex)を形成し、樹脂製造後にPETの内部に存在して欠点として作用する問題があることを見いだした。これを解消するために、静電ピンニング剤の含量を過度に減少する場合、フィルム製造工程でのピンニング性に影響を与えてフィルム製造時にドライバビリティ及び加工性などの低下を招くことが分かった。
したがって、本発明者は、フィルム製造工程中、ピンニング性に影響を与えない範囲で触媒及びピンニング剤の含量を減少させることで、内部欠点が減少された光学フィルム用ポリエステル樹脂組成物を提供することができることを見いだして本発明を完成した。
特に、触媒として使われた金属化合物中の金属含量がポリエステル樹脂重合時に150ppm以下、より具体的には50〜150ppm使われ、静電ピンニング剤として使われるアルカリ金属又はアルカリ土類金属内の金属の総含量がポリエステル樹脂重合時に50ppm以下、より具体的には10〜50ppm使用する範囲でドライバビリティだけでなく、内部欠点を解消することができ、且つヘイズが低い光学フィルムを製造することができることを見いだした。
また、本発明は、必要によって、熱安定性を付与するために、リン化合物をさらに含むことができ、このとき、リン化合物に含まれるリン(P)も金属成分であるため、リン化合物を添加する場合、下記式1を満たす範囲でドライバビリティだけでなく、内部欠点を解消することができ、且つヘイズが低い光学フィルムを製造することができることを見いだした。
[式1]
0.5≦[P]/[Me]≦1.5
(前記式1において、[P]は、リン化合物内のリンの当量を意味し、[Me]は、ピンニング剤として使われる金属化合物内の金属の総当量を意味する。)
前記式1において、当量とは、金属元素が有するイオンのモル数を意味し、投入される金属化合物内の金属元素のモル数に金属元素が有しているイオン数をかけたものである。即ち、金属の当量は、下記式2〜式4により誘導される。
元素含量=投入量×原子量/分子量(式2)
元素モル(mole)数=元素含量/原子量(式3)
金属元素の当量=金属元素のモル数×金属元素のイオン数(式4)
例)[Mg]の当量=投入される[Mg]のモル数×2(+)
[P]の当量=投入される[P]のモル数×3(+)
本発明において、樹脂組成物は、ポリエステル樹脂を合成する前、又は合成した後の溶融物、ペレット状態の組成物を全部含む。
以下、本発明の各構成に対してより具体的に説明する。
本発明の一態様は、触媒及び静電ピンニング剤を含み、前記触媒内の金属含量が50〜150ppmであり、前記静電ピンニング剤内の金属含量が10〜50ppmであるポリエステル樹脂組成物に関する。
本発明の他の態様は、触媒及び静電ピンニング剤を含み、前記触媒内の金属含量が50〜150ppmであり、前記静電ピンニング剤内の金属含量が10〜50ppmであり、下記式1を満たす範囲内でリン化合物をさらに含むポリエステル樹脂組成物に関する。
[式1]
0.5≦[P]/[Me]≦1.5
(前記式1において、[P]は、リン化合物内のリンの当量を意味し、[Me]は、ピンニング剤として使われる金属化合物内の金属の総当量を意味する。)
前記組成物は、ポリエステルフィルムを製造するためのものであり、前記組成物を利用してポリエステルフィルムを製造する場合、ポリエステル固有の機械的特性及び熱的特性をそのまま維持し、難燃性能及び静電ピンニング性に優れるため、フィルム製造時に内部欠点などによる不良品が多数発生する問題点を改善することができるという長所がある。
前記ポリエステルは、ジカルボン酸又はそのエステル誘導体とジオール又はそのエステル誘導体のエステル化又はエステル交換反応、一例として、溶融重縮合により製造可能な通常の単独重合ポリエステル又は共重合ポリエステルである。
前記ジカルボン酸又はそのエステル誘導体は、一例として、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸、5−ナトリウムスルホンイソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸又はそれらのエステル誘導体などである。
前記ジオール又はそのエステル誘導体は、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA及びビスフェノールSからなる群から選択されるいずれか一つ又は二つ以上の混合物である。
本発明において、前記触媒は、ポリエステルの重縮合時に使われる触媒であれば制限はなく、より好ましくは、スズ、アンチモンなどの金属触媒を使用することができ、具体的に、例えば、アンチモン化合物、スズ化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物などを使用することができる。このとき、前記触媒内の金属含量は、ポリエステル樹脂組成物内150ppm以下、より具体的には50〜150ppmになるように使用することが好ましい。50ppm未満使用する場合は、触媒の使用による効果が極めて少ないため、重合反応時間が長くなって得ようとするポリマー(Polymer)の分子量、粘度及び要求される化学的/物理的物性を具現しにくく、150ppmを超過して使用する場合は、過度な金属の使用により樹脂内で析出され、又は複合体(complex)を形成して内部欠点を発生させることができる。
本発明において、前記静電ピンニング剤として通常的に使われるものであれば制限はなく、より好ましくは、金属系ピンニング剤を使用することができ、より具体的には、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、亜鉛化合物などを使用することが静電気的活性が大きいため好ましい。それらの具体的な例として、酢酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸リチウム、リン酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、酢酸マンガン、酢酸亜鉛などを使用することができ、一つ又は二つ以上を混合して使用することができる。二つ以上を混合して使用する場合は、金属の総含量がポリエステル樹脂組成物内50ppm以下になるように使用することが好ましい。
前記静電ピンニング剤は、金属の総含量がポリエステル樹脂組成物内50ppm以下、より具体的には10〜50ppm使用する範囲でドライバビリティだけでなく、内部欠点を解消することができ、ヘイズが低い光学フィルムを製造することができる。10ppm未満使用する場合は、ピンニング剤の使用によるドライバビリティの向上効果を得ることができないため、フィルム製造時にドライバビリティと加工性が悪くて欠点が発生するおそれがあり、50ppmを超過して使用する場合は、過度な金属のため凝集又は複合体(Complex)を形成して内部欠点を発生させる要因になることができる。
本発明は、必要によって、熱安定性を付与するためにリン化合物をさらに含むことができる。リン化合物として、具体的に、例えば、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸などを使用することができる。前記リン化合物は、熱安定効果に追加にピンニング性向上効果も付与できる。このとき、リン化合物に含まれるリン(P)も金属成分であるため、リン化合物を添加する場合は、ポリエステル樹脂組成物内50ppm以下、より具体的には、10〜50ppm使用することが好ましく、より好ましくは、下記式1を満たす範囲でドライバビリティだけでなく、内部欠点を解消することができ、ヘイズが低い光学フィルムを製造することができる。
[式1]
0.5≦[P]/[Me]≦1.5
(前記式1において、[P]は、リン化合物内のリンの当量を意味し、[Me]は、ピンニング剤として使われる金属化合物内の金属の総当量を意味する。)
前記式1は、リンから得られるイオンと、金属から得られるイオンの当量比であって、通常的にキャスティングドラムに印加される電流が負(−)の電流を示しているため、ピンニング性を付与するためにはポリエステル樹脂組成物が正(+)の電流を示すことが好ましい。そのためには、前記のように(+)電荷を有する金属化合物が添加され、非導電性物質であるリン化合物が添加される時には当量比を調節してポリマーの導電性(比抵抗)及びピンニング(Pinning)性を維持させることが好ましい。特に、前記範囲でドライバビリティに優れているだけでなく、内部欠点が少なく、ヘイズが低い光学フィルムを製造することができる。
それだけでなく、本発明の組成物は、補助難燃剤、顔料又は染料、ガラス繊維などの強化剤、充填剤、耐熱剤、衝撃補助剤、色度改善のための蛍光増白剤、及び酸化ゲルマニウムを含むゲルマニウム化合物からなる群から選択されるいずれか一つ又は二つ以上の添加剤をさらに含むことができる。
また、フィルム製造時に要求されるブロッキング防止(Antiblocking)特性を付与するために、いくつかの粒子を使用して表面の摩擦力を低くすることができ、前記粒子として無機粒子を使用することができる。無機粒子としては、通常的にこの分野で使われる粒子であれば制限なしで使用可能である。具体的に、例えば、SiO2粒子を介して表面の摩擦力を低くすることもできる。しかし、製品の透明度が重要な製品の場合、屈折率がポリエステル樹脂と類似するBaSO4粒子を使用することが好ましく、より好ましくは、BaSO4とポリエステル樹脂の親和力が低いため、BaSO4又はSiO2粒子表面をポリエステル樹脂と親和力が高い金属化合物でコーティングして使用する場合、より優れた透明性を有することができる。前記金属化合物に制限されるものではなく、酸化アルミニウムなどを使用することができ、粒子含量に基づいて0.2〜10重量%でコーティングすることが好ましい。
本発明において、前記静電ピンニング剤及びリン化合物は、ポリエステル樹脂の重合時に添加することができ、より具体的に説明すれば、前記ポリエステル樹脂組成物は、ジカルボン酸又はそのエステル誘導体と前記ジオール又はそのエステル誘導体とを混合してスラリーを製造し、直接エステル反応を進行させて低分子物質(低分子量オリゴマー)を製造する段階;前記低分子物質に前記静電ピンニング剤及びリン化合物を添加し、追加添加剤を添加した後に、重縮合反応を遂行してポリエステル樹脂組成物を製造する段階;を含んで製造されることができる。
本発明による製造方法により製造されたポリエステル樹脂は、メルト抵抗性が2〜8MΩであり、色座標b値が4以下であり、448μm×336μm面積内の1.5μm以上である大きさの欠点個数が4個以下である物性を満たす。前記物性範囲を全部満たす範囲で光学用フィルムとして使用するのに適する。
前記メルト抵抗性が2MΩ未満である場合、フィルムドライバビリティ及び加工性を高めることはできるが、過量の静電ピンニング剤内の金属のため内部欠点が発生するおそれがあり、メルト抵抗性が8MΩ超過である場合、フィルムドライバビリティ及び加工性が悪くなって表面スクラッチ発生と外観不良を招くことができる。
また、ポリエステル樹脂の色相、b値が4を超過する場合、フィルム色相に影響を与えて透明性を要求する光学用フィルムに適せず、フィルム表面色相だけでなく、フィルムロール(Roll)側面の色相変化を与えて外観不良が発生するおそれがある。したがって、好ましくは、色座標b値が4以下、具体的には1〜4であることが好ましい。
また、448μm×336μm面積内の1.5μm以上である大きさの欠点個数が多い場合、フィルム表面で光の反射、散乱などを起こしてフィルムの透明性を低下させ、光学フィルムコーティング時に1.5μm以上の欠点により基材層又はコーティング層に転写などを起こして最終製品の欠点(defect)として作用することができる。前記欠点の大きさは、顕微鏡を介して観察した時、欠点の長軸の長さを意味し、本発明によるポリエステル樹脂は、448μm×336μm面積内の1.5μm以上である大きさの欠点個数が4個以下、より具体的に、0〜4個である物性を満たすことができる。
また、本発明によるポリエステルフィルムは、ヘイズが0.5%以下、具体的に0.2〜0.5である範囲を満たすことができる。
本発明において、ポリエステルフィルムは、前記ポリエステル組成物を使用して通常の製造方法、例えば、従来公知されたT−ダイ法により溶融押出させて未延伸シート(sheet)を得て、得た未延伸シートを機械方向に2〜7倍、好ましくは、3〜5倍延伸させた後、横方向に2〜7倍、好ましくは、3〜5倍延伸させて製造する方法などにより製造することができる。
以下、本発明の具体的な説明のために実施例を参照して説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
以下の物性は、下記の測定方法により測定した。
1)内部欠点の個数
内部欠点測定方法によりペレット形態で製造されたポリエステル樹脂組成物チップ(Chip)をスライドガラス(Slide glass)上に溶融させて厚さ500μmサンプルを製造し、光学顕微鏡を利用して透過光で200倍の倍率で深さ180μm層の欠点を観察し、448μm×336μm面積内の大きさ1.5μm以上の欠点個数は、総5枚の顕微鏡写真での欠点個数を平均して計算する。また、欠点大きさは、顕微鏡スケールバー(Scale Bar)を介して測定することができ、欠点の長軸を基準に測定する。
2)メルト抵抗
ピンニング性を測定するための実験として、0.5gのポリエステル樹脂組成物チップ(Chip)をテフロン(登録商標)で製作されたフレームの中央溝(1.5cm×1.5cm)に置き、チップ(Chip)の上下に両端の長さが一定なアルミニウム電極(ホイル)を連結させてサンプルを製造し、285℃で5分間溶融させた後、0.7〜1.0mPaの圧力をかけ、13分後の電気抵抗値を測定する。
2〜8(MΩ)の抵抗値を有する時、フィルム製造工程で適用することができる。
3)ヘイズ
パイロット(Pilot)フィルム製膜機を利用してポリエステル樹脂を押出機用Tダイを介して溶融させ、キャスティングドラムで冷却させて厚さ1690μmシートを製造し、製造されたシートを横縦に各々3倍延伸することによって、188μmシートを製造してフィルムのヘイズを測定した。
ヘイズ測定方法は、ASTM D−1003を基準に測定し、フィルムを側部2ケ所、中心部1ケ所で無作為に7ケ部分を抽出した後、各5cm×5cm大きさで切ってヘイズ測定機(ニホンデンショクNDH300A)に入れ、555nm波長の光を透過させて下記の式により計算した後、最大値/最小値を除外した平均値を算出した。
ヘイズ(%)=(全体散乱光/全体透過光)×100
4)樹脂色相
樹脂色相は、製造された難燃性ポリエステル重合体のb値を色差計(Nippon Denshoku社、Model No.SE−2000)を利用して測定した。
5)固有粘度測定法
オルトクロロフェノール試薬100mlにPETペレット(サンプル)0.4gを入れて100分間溶解させた後、ウベローデ(Ubbelohde)粘度計に移して30℃恒温槽で10分間維持させ、粘度計と吸引装置(aspirator)を利用して溶液の落下秒数を求めた。溶媒の落下秒数も同じ方法により求めた後、下記数式1及び数式2によりR.V.値及びI.V.値を計算した。
[式1]
R.V.=試料の落下秒数/溶媒の落下秒数
[式2]
I.V.=1/4(R.V.−1)/C+3/4(In R.V./C)
[実施例1]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.16kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が10ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.108kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が50ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
製造されたポリエチレンテレフタレート樹脂の物性を測定して下記表1に示した。
[実施例2]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.48kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が30ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.108kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が50ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
製造されたポリエチレンテレフタレート樹脂の物性を測定して下記表1に示した。
[実施例3]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.79kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が50ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.108kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が50ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
製造されたポリエチレンテレフタレート樹脂の物性を測定して下記表1に示した。
[実施例4]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.16kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が10ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例5]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.48kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が30ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例6]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.79kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が50ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例7]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.16kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が10ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.32kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が150ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例8]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.48kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が30ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.32kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が150ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例9]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.79kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が50ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.32kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が150ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例10]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.48kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が30ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、熱安定剤としてリン酸トリメチル0.16kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりP含量が20ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例11]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.36kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が23ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、熱安定剤としてリン酸トリメチル0.16kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりP含量が20ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例12]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.36kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が23ppm)投入し、酢酸ナトリウムを0.02kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりNa含量が2ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、熱安定剤としてリン酸トリメチル0.16kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりP含量が20ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例13]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.27kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が17ppm)投入し、酢酸ナトリウムを0.02kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりNa含量が2ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、熱安定剤としてリン酸トリメチル0.18kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりP含量が22ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例14]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.37kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が23ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、熱安定剤としてリン酸トリメチル0.08kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりP含量が10ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例15]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.306kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が19ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、熱安定剤としてリン酸トリメチル0.20kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりP含量が24ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[実施例16]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.8kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が50ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、熱安定剤としてリン酸トリメチル0.41kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりP含量が50ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[比較例1]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.87kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が55ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.35kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が160ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
[比較例2]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.14kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が9ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.09kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が40ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
前記樹脂は、触媒含量が相当少なくて重合時に反応時間が長くなり、その結果、触媒金属が少ないにもかかわらず、熱分解などにより欠点個数が増加し、樹脂色相値も高いことを確認した。また、メルト抵抗が高くて製膜が難しいことが分かった。
[比較例3]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.27kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が17ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、熱安定剤としてリン酸トリメチル0.25kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりP含量が31ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
その結果、メルト抵抗を測定することができず、フィルム製膜が難しくてフィルム表面にピンニングスクラッチなどが発生して外観不良となった。
[比較例4]
テレフタル酸1730kg(10.42kmole)とエチレングリコール775kg(12.5kmole)をエステル化反応器に投入した後、1.5kg/cm2の圧力と255℃の温度条件で4時間エステル化反応をして予備重合物BHET(bis−β−hydroxyethyl terephthalate)を製造した。反応中に発生した水を蒸留塔を介して分離し、エステル化反応終了後に追加に発生するエチレングリコールも蒸留塔を介して分離した。
前記製造されたBHETに樹脂組成物1.8ton基準に酢酸マグネシウムを0.17kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりMg含量が91ppm)投入し、触媒として三酸化アンチモンを0.216kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりSb含量が100ppm)投入し、熱安定剤としてリン酸トリメチル0.27kg(ポリエステル樹脂組成物100重量部当たりP含量が33ppm)投入し、240℃から285℃まで徐々に昇温すると同時に、0.3torrの高真空下で重縮合反応を4時間遂行して固有粘度(IV)0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造した。
前記実施例及び比較例で製造されたペレット状態のポリエステル樹脂組成物を利用して前記物性測定方法により物性を測定し、その結果を下記表1に示した。
(前記表において、[P]は、リン化合物内のリンの当量を意味し、[Me]は、ピンニング剤として使われる金属化合物内の金属の総当量を意味する。)
前記表に示すように、本発明によるポリエステル組成物は、メルト抵抗がキャスティングドラムに適用可能な2〜8MΩの範囲を満たすことが分かり、色相(b値)が4以下に優れ、欠点個数が4個以下であり、ヘイズが0.5%以下に低いことが分かった。
しかし、触媒内の金属含量及びピンニング剤金属含量が高い比較例1の場合は、色相値と欠点個数が増加して光学用フィルムへの適用は不可能であることが分かった。
また、触媒内の金属含量及びピンニング剤金属含量が低い比較例2の場合は、触媒による重合反応性がよくなくて分子量などの所望のポリマー物性が具現されず、メルト抵抗が高くてキャスティングドラムを利用した製膜が難しく、製造されたフィルム表面にピンニングスクラッチなどが発生されて外観不良となり、ヘイズが高いことが分かった。
また、リンと金属の当量比が本発明の範囲を外れる比較例3の場合は、メルト抵抗が高くて測定が不可能であり、キャスティングドラムを利用した製膜が難しく、製造されたフィルム表面にピンニングスクラッチなどが発生されて外観不良となり、ヘイズが高いことが分かった。
また、ピンニング剤の金属含量が高くてリンと金属の当量比が本発明の範囲を外れる比較例4の場合は、メルト抵抗が低くてキャスティングドラムを利用したフィルムドライバビリティ及び加工性は高めることができるが、過量の静電ピンニング剤使用による色相値及び欠点が高くて光学フィルムへの適用が不可能であることが分かった。