JP2019131348A - 片折れテープカッターおよび片折れテープの形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この解決策の1つとして、両手を使い粘着テープの片端を数mm折り返して粘着面同士合わせ、折り返したタブを作り、貼着することが一般的に行われていた。
そのために次のような課題があった。
(イ) 指で押しながら折り返し部をつまむので、指がこすれてしまう、これを何度も繰り返すと指の皮膚がピリピリと敏感になり、痛みが伴う。
(ロ) 折り返しが上向きにできず、下に潜り込むことがある。
そのために次のような課題があった。
(イ) 使用時に粘着テープをローラーに挟むタイプであり、粘着テープを引き出して装着するとき、粘着テープの粘着面がローラー等に付着し装着が面倒である。
(ロ) 粘着テープを引きずりだすとき、粘着面もローラーに接着しながら回るので、粘着面が汚れる。
(ハ) 剥離タブを必要としない、従来型のテープカッターとして使用する際、可動カッター部と起立部の間隔が狭いので、粘着テープが取出し難い。
(イ) 初めの使用時に粘着テープを引き出して、可動部の間を通すので、テープの装着が面倒である。
(ロ) 粘着テープを引き出す際、粘着側も離型材に接着するので、粘着面が汚れる。
(ハ) 折り返しタブを必要としない、従来型のテープカッターとして使用する際、プレートと上部移動体の間隔が狭すぎて、粘着テープを取出し難い。
(ニ) 磁石同士がぶつかりあうので、ガチャガチャとうるさい。
(ホ) 機構が複雑すぎる。
前記テープロール支持台に装着した粘着テープロールから粘着テープを繰り出して前記テープ切断刃により切断された粘着テープに対して、前記テープ切断可動アームが回動して前記固定ローラー保持台に接触すると、切断された粘着テープ端部にループタブを形成可能なループタブ形成機構を設けると共に、
前記テープ切断可動アームに装着したロックレバーにより、前記テープ切断可動アームと前記固定ローラー支持台との接触を維持するロック機構を設けてあり、
前記ループタブ形成機構により形成されたループタブ付き粘着テープの繰り出しにより、前記テープルール支持台に設けた上下動可能なシャフトの引き上げ及びリリーズレバーの作動により、前記ロック機構を解除するリリーズ機構を有することを特徴とする。
以下、本発明に係る片折れテープカッターの実施形態の構成を、概略構成から始め、順次詳細な各部について図面を参照して説明する。
図1に本実施形態の片折れテープカッター1の構成を示す。(a)は斜視図であり、(b)は側面図である。
平面視略方状の基台80の端部近傍の上に、テープ切断刃22を持つ回動可能なテープ切断可動アーム20を設け、テープ切断可動アーム20に向き合うように固定ローラー保持台30を設置し、テープロール支持台70を基台80の反対の端の上に設ける。
図2(c)に示す一般の粘着テープロール10を図2(b)のリール13に装着し、図8に示すようにテープロール支持台70にシャフト50をセットし、テープ切断可動アーム20が回動して、固定ローラー保持台30に接触すると、図9に示す粘着テープ11のループタブ84を形成するループタブ形成機構を基台80の上に設け、
テープ切断可動アーム20にロックレバー41を装着し、固定ローラー保持台30に接触したテープ切断可動アーム20をロック保持するロック機構40を設け、
図10に示す通り、ループタブ84の引っ張りにより、シャフト50は引き上がって、ロックレバー41のロックを外すリリーズレバー61を有するリリーズ機構60を基台80の上に設け、
図11に示す通り、粘着テープ11をテープ切断刃22に押し付けてカットする、ことを特徴とする片折れテープカッターである。
図2で示す通り、シャフト50は円柱の棒であり、リール13の中心軸に装着固定され、テープロール支持台ギャップ54の溝がテープロール支持台70により支えられる。
シャフト50の中心軸両側にリリーズピン51が出ている。
図2(b)に示す通り、リール13は中心軸にシャフト50を挿入固定した構造である。
使用する粘着テープロール10を、リール13に装着して使用する。図2(d)は装着図であり、テープロール支持台70で支えられる。
図8は、粘着テープロール10を片折れテープカッター1にセットし最初の1回だけテープ切断刃22でカットした後の初期状態である。
図3で示す通り、テープ切断可動アーム20は、可動アームベース21の先端にテープ切断刃22を有し、テープ切断可動アーム20が押されアーム回転軸25を中心に回転し、ループタブ84を形成する。
テープ切断可動アーム20は板バネ状のアーム戻しバネ26により、常に後方に押されている。
上方突起バネ27は、図3(a)に示すようにテープ切断刃22に接触しており、テープ切断刃22の先端からのギャップgは数mmあり、幅1〜2cm程の板バネ状のものである。上方突起バネ27はテープ切断刃22の先端とほゞ同じ高さである。
図3(a)で示す通り、固定ローラー保持台30はローラー保持ベース31の上に、回転可能なローラー32を置き、粘着テープ11を乗せて接着保持している。ローラー32は粘着可能な部材で出来た回転可能なローラー状の棒である。
テープ切断可動アーム20が指で押されローラー32に近づいたとき、図3(b)のようにローラー32は1mmほど後方(図では反時計回り)に回転し、ローラー32と上方突起バネ27の間の粘着テープ11は上向きに盛り上がり、ループタブ84を確実に形成する機構である。
図3で示す通り、テープ保持バー34は接着可能な部材であり、固定ローラー保持台30と粘着テープロール10の間に位置し基台80の上に固定され、粘着テープ11を接着する高さがあり、粘着テープ11を後退させ過ぎない保持バーである。
図8で示す通り、テープ切断可動アーム20の背面にストッパー81を設け、ストッパー81を前後に調整するストッパー調整ネジ82を有し、テープ切断刃22とローラー32との間の距離を1〜2cmほど開けることができる。
図9で示す通り、ロック機構40はロックレバー41とロックレバー保持台42から構成され、ロックレバー41はテープ切断可動アーム20と連結連動しており、テープ切断可動アーム20に付けられたロックレバー軸受23によりロックレバー41も押される。テープ切断可動アーム20がローラー32に接触したとき、ロックレバー41は図5に示すフック部分のL字型のカギ状の部分が、ロックレバー保持台42に引っ掛かる機構である。
図5に示す通り、リリーズ機構60は、リリーズレバー結合子67によりリリーズレバー61とロックレバー41を固定結合されている。
図9に示すように、テープ切断可動アーム20が押され、ロックレバー41がロックされると、リリーズレバー61はリリーズピン51に丁度接触するようにリリーズレバー61の、くの字の部分の角度を調整しておく。
図10で示す通り、粘着テープ11が手86で引き出されると、粘着テープロール10は引き上げられ、粘着テープロール10の内側に装着されているリール13とシャフト50もシャフト移動溝52に沿って、斜め上向きに数cm持ち上がる。
図8に示すように、テープロール支持台70は、シャフト50を支持する台であり、シャフト50が上下に移動できるシャフト移動溝52を有する構造である。
シャフト移動溝52の、溝の角度と長さについては、図6で説明する。
(1) 図6(a)で示すシャフト50の初めの中心位置をシャフト下位点501とし、テープ切断刃22の先端をテープ切断刃先端点94とし、その距離をD1とする。粘着テープ11の引っ張りによりシャフト50が持ち上がった最上位の位置をシャフト上位点502とし、テープ切断刃先端点94との距離をD2とする。このときD2<D1であり、その差であるシャフト中心距離差dlは1mm以内にする。
(2) 図6(b)で示すシャフト50の移動距離Lはリリーズレバー61でロックレバー41をロック解除できる長さとする。
シャフト移動溝52の水平角度θと移動距離Lは上記(1)と(2)を満足する角度および長さとする。
これは粘着テープ切断後、シャフト50が自重でシャフト下位点501まで戻り、且つ粘着テープ11とテープ切断刃22が剥がれないための必要な条件である。
図7(a)に示す通り、粘着テープ11を手86で引っ張り、粘着テープロール10から粘着テープ11が剥がれる剥離点(Separation Point)をSPとする。SPとテープ切断刃22の刃先は、水平であり、その水平線(Horizontal Line)をHLラインとすると、図7(b)に示すように、テープ保持バー34のトップと、ローラー保持ベース31のローラー32のトップは、HLラインよりも数mm上の高さになるように調整する。
以上のような構成を有する本実施形態の片折れテープカッター1の使用の方法を、図面を参照して説明する。
その使用方法は図9で示すように、指85でテープ切断可動アーム20を押すと、上方突起バネ27の支えと、粘着テープ11の戻り作用でローラー32は後方に回転し粘着テープ11は上方に盛り上がり、ループタブ84が上側に作られる。
テープ切断可動アーム20がローラー32に接触すると、上方突起バネ27は突起バネ押さえ棒28により、くの字型に屈曲し上方突起バネ27の先端は下がるので、ループタブ84を指で摘まんでも上方突起バネ27は挟まれない。
一方、テープ切断可動アーム20が押されると、連動してロックレバー41も動き、ロックレバー41のL字のフック部分がロックレバー42に引っ掛かりロックされる。これにより、テープ切断可動アーム20はアーム戻しバネ26に押されていても戻らない。
以上のような構成を有する本実施形態の片折れテープカッター1の作用効果を、以下に説明する
(1)図8に示すように、片折れテープカッター1は、平面視略方状の基台80の上にテープ切断刃22を先端に持つ回動可能なテープ切断可動アーム20を設け、向き合うように固定ローラー保持台30を設置し、
テープロール支持台70を基台80の他端部の上端に設置する。
粘着テープロール10の内側に、シャフト50を装着し、装着したシャフト50を、テープロール支持台70にセットする。
テープ切断可動アーム20を、指先で押して固定ローラー保持台30に近づけ、粘着テープ11を上側に屈曲させループ状のループタブ84を形成できるループタブ形成機構を基台80の上に設け、
固定ローラー保持台30に接触したテープ切断可動アーム20を、そのままの状態にロック保持する、ロックレバー41を有し、
このとき、シャフト50の両端から出ているリリーズピン51に、リリーズレバー61が接する機構であり、
ループタブ84を指85でつまむことにより、テープの内側の粘着面が接着し折り返しができる。
粘着テープ11を引き出すと、粘着テープロール10とシャフト50は引き上げられ、リリーズピン51に触れているリリーズレバー61を持ち上げ、リリーズレバー61はロックレバー41のロックを外し、テープ切断可動アーム20のロック状態を解除し、
ロックを解除された、テープ切断可動アーム20をアーム戻しバネ26で、もとの位置に押し戻し、粘着テープ11をテープ切断可動アーム20の先端のテープ切断刃22に押し付けてカットできる機構を有す。
テープ切断可動アーム20がロックされることにより、テープ切断可動アーム20から指を離し、ループタブ84を摘まむことができるという著しい効果を奏する。
また、粘着テープ11を指の引っ張ることにより、粘着テープロール10及び、リール13内のシャフト50が上部に動き、シャフト50を動力としてテープ切断可動アーム20のロックを極めて簡便に解除することもできる。
さらに、全ての機構は水平に張られた粘着テープ11の下側にあり、通常のテープカッターとしても使用できる良さもある。
テープ切断可動アーム20の背面にストッパー81を配置し、ストッパー81を前後に調整するストッパー調整ネジ82を有し、これを調整することでテープ切断刃22とローラー32との間の距離を1〜2cm位空けられ、これによりループタブ84の大きさを変えることができる。
折返されたループタブ84の長さはテープ切断刃22とローラー32との間の距離の約半分となる。
これは粘着テープ11を切断後、戻りすぎて粘着テープ11がテープ切断刃22から剥がれないようにする効果があり、かつ粘着テープ11を乱暴に引っ張りカットしても、固定ローラー保持台30と協調し粘着テープ11の挙動を押さえ安定させる効果もある。
解除により、テープ切断可動アーム20はアーム戻しバネ26で、もとの位置に戻り、粘着テープ11をテープ切断刃22でカットできる。
また粘着テープ11をカット後、シャフト50がシャフト移動溝52に沿って、元の下の位置に戻るとき、粘着テープ11は若干後退するが1mm以内なので、カット後の粘着テープ11の端はテープ切断刃22に粘着したままに維持できる。
テープロール支持台70に粘着テープロール10とシャフト50をセットできるようにシャフト装入溝53を有し、挿入口はテープ切断可動アーム20の反対側にあり、シャフト移動溝52まで通じている。これにより粘着テープロール10とシャフト50をシャフト移動溝52に容易にセットできる。
テープカッターのリール13の中心軸にシャフト50があり、リール13の背面に円形のリリーズ盤55を装着する。リリーズ盤55の直径は粘着テープロール10の直径よりも若干大きくする。
使用する際は図12(d)に示すように粘着テープロール10をリール13とリリーズ盤55に装着し、これをテープロール支持台70にセットする。
テープ切断可動アーム20が押されて、ロックレバー41がロックされると、図14に示す通り、リリーズ盤用リリーズレバー66はリリーズ盤55に接触するようにリリーズ盤用リリーズレバー66の角度を調整しておく。
図15に示すように、ループタブ84を手86で摘まみ、粘着テープ11を引き出すと粘着テープロール10とリリーズ盤55は引き上げられ、リリーズ盤用リリーズレバー66を押し上げ、テープ切断可動アーム20はロック解除され、元に位置に戻る。
図16に示すように、粘着テープ11をテープ切断刃22でカットする。
カットされると、シャフト50は元の位置に落ちる。
リリーズ機構60は図17で示す通り、第2リリーズレバー63を付加して2段階方式で、ロックレバー41を解除する構造である。
以後の動作は実施例1と同じである。
本発明の基本的な特徴は本実施例に示すように、片折れテープカッター1の粘着テープ11の引っ張りにより、粘着テープロール10が上下に移動し、それに伴いシャフト50やリリーズ盤55の上下運動を動力として、テープ切断可動アーム20のロックをリリーズする発明であり、このリリーズ方式には様々な機構が考えられる。
粘着テープロール10の上下運動により、動力を発生させてロック解除する方式は本発明の範囲に含まれる。
10 粘着テープロール
11 粘着テープ
12 テープ芯材
13 リール
20 テープ切断可動アーム
21 可動アームベース
22 テープ切断刃
23 ロックレバー軸受
24 パッド
25 アーム回転軸
26 アーム戻しバネ
27 上方突起バネ
28 突起バネ押さえ棒
30 固定ローラー保持台
31 ローラー保持ベース
32 ローラー
34 テープ保持バー
40 ロック機構
41 ロックレバー
42 ロックレバー保持台
50 シャフト
51 リリーズピン
52 シャフト移動溝
53 シャフト装入溝
54 テープロール支持台ギャップ
55 リリーズ盤
60 リリーズ機構
61 リリーズレバー
62 レバー軸
63 第2リリーズレバー
64 第2レバー軸
65 リリーズレバー重り
66 リリーズ盤用リリーズレバー
67 リリーズレバー結合子
70 テープロール支持台
80 基台
81 ストッパー
82 ストッパー調整ネジ
84 ループタブ
85 指
86 手
94 テープ切断刃先端点
121 粘着テープロール移動前
122 粘着テープロール移動後
501 シャフト下位点
502 シャフト上位点
C:中心点(Center)
D1:シャフト下位点距離
D2:シャフト上位点距離
dl:シャフト中心距離差
L:移動距離
θ:水平角度
SP:剥離点(Separation Point)
HLライン:水平線(Horizontal Line)
Claims (4)
- 平面視略方状の基台上面の一方の端部近傍から他方の端部近傍に向かって、テープ切断刃を有する回動可能なテープ切断可動アーム、固定ローラー保持台、及び粘着テープロールを着脱可能なテープロール支持台をこの順に配設してなり、
前記テープロール支持台に装着した粘着テープロールから粘着テープを繰り出して前記テープ切断刃により切断された粘着テープに対して、前記テープ切断可動アームが回動して前記固定ローラー保持台に接触すると、切断された粘着テープ端部にループタブを形成可能なループタブ形成機構を設けると共に、
前記テープ切断可動アームに装着したロックレバーにより、前記テープ切断可動アームと前記固定ローラー支持台との接触を維持するロック機構を設けてあり、
前記ループタブ形成機構により形成されたループタブ付き粘着テープの繰り出しにより、前記テープルール支持台に設けた上下動可能なシャフトの引き上げ及びリリーズレバーの作動により、前記ロック機構を解除するリリーズ機構を有することを特徴とする片折れテープカッター。 - 請求項1記載の片折れテープカッターにおいて、前記シャフトは円柱の棒であり、前記テープロール指示台に支えられるように円周方向に溝があり、前記テープロール指示台は前記シャフトを上下動可能なシャフトを移動させるシャフト移動溝を有することを特徴とする片折れテープカッター。
- 請求項1または請求項2記載の片折れテープカッターにおいて、前記固定ローラー保持台はローラー保持ベースの上に、粘着テープを支える回転可能なローラーを置き、前記テープ切断可動アームが押されると、前記ローラーが後方回転することを特徴とする片折れテープカッター。
- 請求項1記載の片折れテープカッターを用い、そのテープロール支持台に粘着テープロールを装着し、ループタブを形成保持し、前記粘着テープロールから粘着テープを繰り出しにより前記シャフトが引き上げられて保持解除し、粘着テープを切断することにより、切断された粘着テープ端部に片折れ部を形成することを特徴とする片折れテープの形成方法。
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