JP2019131348A - 片折れテープカッターおよび片折れテープの形成方法 - Google Patents

片折れテープカッターおよび片折れテープの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一般の粘着テープの片端に、折り返しを形成するテープカッターを提供する。【解決手段】テープロール支持台70に装着した粘着テープロール10から粘着テープ11を繰り出してテープ切断刃22により切断された粘着テープ11に対して、テープ切断可動アーム20が回動して固定ローラー保持台30に接触すると、切断された粘着テープ端部にループタブ84を形成可能なループタブ形成機構を設けると共に、テープ切断可動アーム20に装着したロックレバー41により、テープ切断可動アーム20と固定ローラー支持台30との接触を維持するロック機構40を設けてあり、ループタブ形成機構により形成されたループタブ付き粘着テープ11の繰り出しにより、テープルール支持台70に設けた上下動可能なシャフト50の引き上げ及びリリーズレバー61の作動により、ロック機構40を解除するリリーズ機構60を有する片折れテープカッター。【選択図】図9

Description

本発明は、一般の粘着テープの片端に、折り返しを形成するテープカッターに関するものである。
一般的に使用されている机上設置用のテープカッターは、粘着テープを指でつまみ適当な長さに引き出してカットして貼り付ける物であり、剥がす必要が生じたとき、テープ全面が貼り付いているので、剥がし難いものである。
この解決策の1つとして、両手を使い粘着テープの片端を数mm折り返して粘着面同士合わせ、折り返したタブを作り、貼着することが一般的に行われていた。
そこで、近年では折り返しタブを形成するテープカッターが提案されている。本願発明に関連する公知技術として次の特許文献を挙げることができる。
実開平5−75250号公報 特開2004−284687号公報 特開2016−210521号公報
特許文献1に記載された粘着テープカッターは、可動可能なカッターホルダーを指でテープ一時保持部まで押して、テープ折り返しループを作り、カッターホルダーを押し付けたまま、折り返し部を摘み、粘着テープを引き出してテープカットする。
そのために次のような課題があった。
(イ) 指で押しながら折り返し部をつまむので、指がこすれてしまう、これを何度も繰り返すと指の皮膚がピリピリと敏感になり、痛みが伴う。
(ロ) 折り返しが上向きにできず、下に潜り込むことがある。
特許文献2に記載された粘着テープカッターは、指で可動カッター部を起立部まで押すとループ状の剥離タブができ、同時に可動カッター部はロックされるので、剥離タブを指で摘まんで引き上げると、ローラーが持ち上げり、ロックが解除され、可動カッター部が元の位置に戻りテープカットする。
そのために次のような課題があった。
(イ) 使用時に粘着テープをローラーに挟むタイプであり、粘着テープを引き出して装着するとき、粘着テープの粘着面がローラー等に付着し装着が面倒である。
(ロ) 粘着テープを引きずりだすとき、粘着面もローラーに接着しながら回るので、粘着面が汚れる。
(ハ) 剥離タブを必要としない、従来型のテープカッターとして使用する際、可動カッター部と起立部の間隔が狭いので、粘着テープが取出し難い。
特許文献3に記載された粘着テープカッターは、特許文献2のローラーの代わりに磁石を用いているが、次のような課題があった。
(イ) 初めの使用時に粘着テープを引き出して、可動部の間を通すので、テープの装着が面倒である。
(ロ) 粘着テープを引き出す際、粘着側も離型材に接着するので、粘着面が汚れる。
(ハ) 折り返しタブを必要としない、従来型のテープカッターとして使用する際、プレートと上部移動体の間隔が狭すぎて、粘着テープを取出し難い。
(ニ) 磁石同士がぶつかりあうので、ガチャガチャとうるさい。
(ホ) 機構が複雑すぎる。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
本発明の片折れテープカッターは、次の構成を有することを特徴とする。
(1)平面視略方状の基台上面の一方の端部近傍から他方の端部近傍に向かって、テープ切断刃を有する回動可能なテープ切断可動アーム、固定ローラー保持台、及び粘着テープロールを着脱可能なテープロール支持台をこの順に配設してなり、
前記テープロール支持台に装着した粘着テープロールから粘着テープを繰り出して前記テープ切断刃により切断された粘着テープに対して、前記テープ切断可動アームが回動して前記固定ローラー保持台に接触すると、切断された粘着テープ端部にループタブを形成可能なループタブ形成機構を設けると共に、
前記テープ切断可動アームに装着したロックレバーにより、前記テープ切断可動アームと前記固定ローラー支持台との接触を維持するロック機構を設けてあり、
前記ループタブ形成機構により形成されたループタブ付き粘着テープの繰り出しにより、前記テープルール支持台に設けた上下動可能なシャフトの引き上げ及びリリーズレバーの作動により、前記ロック機構を解除するリリーズ機構を有することを特徴とする。
(2)前記シャフトは円柱の棒であり、前記テープ指示台に支えられるように円周方向に溝があり、前記テープ指示台は前記シャフトを上下動可能なシャフトを移動させるシャフト移動溝を有することが好ましい。
(3)前記固定ローラー保持台はローラー保持ベースの上に、粘着テープを支える回転可能なローラーを置き、前記テープ切断可動アームが押されると、前記ローラーが後方回転することが好ましい。
(4)前記(1)記載の片折れテープカッターを用い、テープロール支持台に粘着テープロールを装着し、ループタブを形成保持し、前記粘着テープロールから粘着テープを繰り出しにより前記シャフトが引き上げられて保持解除し、粘着テープを切断することにより、切断された粘着テープ端部に片折れ部を形成することを特徴とする片折れテープの形成方法。
本発明により、必要なときだけ、簡単に且つ、確実に片端に折り返しのある粘着テープを形成ことができ、連続使用しても指が擦れないので過敏症にならない。更に折り返し不要な通常のテープカッターとしても使えるという利点がある。
実施例1の外観図 (a)斜視図 (b)側面図 実施例1のシャフト及びリール (a)シャフト (b)リール(c)粘着テープロール (d)装着図 実施例1のテープ切断可動アームと上方突起バネ及び、固定ローラー保持台 (a)プッシュ前 (b)プッシュ後 実施例1のテープ切断刃と粘着テープの関係図(a)テープ切断刃 (b)側面図 実施例1のロックレバー及びリリーズレバー (a)平面図 (b)側面図 実施例1のシャフト移動溝の理論説明図 (a)全体図 (b)拡大図 実施例1のテープ切断刃とローラー/テープ保持バーの高さ説明図(a)水平線定義(b)ローラーとテープ保持バーの高さ 実施例1の初期状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例1のロック状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例1のリリーズ状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例1のテープカット状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例2のリール部 (a)リール (b)リリーズ盤 (c)粘着テープロール(d)装着図 実施例2の初期状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例2のロック状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例2のリリーズ状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例2のカット状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例3の初期状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例3のロック状態 (a)斜視図 (b)側面図 実施例3のリリーズ状態 (a)斜視図 (b)側面図
本発明の片折れテープカッターは、一般のテープカッターとしても使用できるが、粘着テープに折り返しのあるループ状のタブを形成し、必要な長さまで引き出しカットできることを特徴とするので、折り返し形成の機能を中心にその実施形態を、以下の実施例により説明する。
〔構成〕
以下、本発明に係る片折れテープカッターの実施形態の構成を、概略構成から始め、順次詳細な各部について図面を参照して説明する。
(概略構成)
図1に本実施形態の片折れテープカッター1の構成を示す。(a)は斜視図であり、(b)は側面図である。
平面視略方状の基台80の端部近傍の上に、テープ切断刃22を持つ回動可能なテープ切断可動アーム20を設け、テープ切断可動アーム20に向き合うように固定ローラー保持台30を設置し、テープロール支持台70を基台80の反対の端の上に設ける。
図2(c)に示す一般の粘着テープロール10を図2(b)のリール13に装着し、図8に示すようにテープロール支持台70にシャフト50をセットし、テープ切断可動アーム20が回動して、固定ローラー保持台30に接触すると、図9に示す粘着テープ11のループタブ84を形成するループタブ形成機構を基台80の上に設け、
テープ切断可動アーム20にロックレバー41を装着し、固定ローラー保持台30に接触したテープ切断可動アーム20をロック保持するロック機構40を設け、
図10に示す通り、ループタブ84の引っ張りにより、シャフト50は引き上がって、ロックレバー41のロックを外すリリーズレバー61を有するリリーズ機構60を基台80の上に設け、
図11に示す通り、粘着テープ11をテープ切断刃22に押し付けてカットする、ことを特徴とする片折れテープカッターである。
(シャフト)
図2で示す通り、シャフト50は円柱の棒であり、リール13の中心軸に装着固定され、テープロール支持台ギャップ54の溝がテープロール支持台70により支えられる。
シャフト50の中心軸両側にリリーズピン51が出ている。
(リール)
図2(b)に示す通り、リール13は中心軸にシャフト50を挿入固定した構造である。
使用する粘着テープロール10を、リール13に装着して使用する。図2(d)は装着図であり、テープロール支持台70で支えられる。
図8は、粘着テープロール10を片折れテープカッター1にセットし最初の1回だけテープ切断刃22でカットした後の初期状態である。
(テープ切断可動アーム)
図3で示す通り、テープ切断可動アーム20は、可動アームベース21の先端にテープ切断刃22を有し、テープ切断可動アーム20が押されアーム回転軸25を中心に回転し、ループタブ84を形成する。
テープ切断可動アーム20は板バネ状のアーム戻しバネ26により、常に後方に押されている。
テープ切断刃22は図4(a)に示す通りギザギザになっており、粘着テープ11の切断後は図4(b)のように、テープ切断刃22に接着されている。
(上方突起バネ)
上方突起バネ27は、図3(a)に示すようにテープ切断刃22に接触しており、テープ切断刃22の先端からのギャップgは数mmあり、幅1〜2cm程の板バネ状のものである。上方突起バネ27はテープ切断刃22の先端とほゞ同じ高さである。
固定ローラー保持台30の中ほどに、上方突起バネ27を抑える突起バネ押さえ棒28があり、テープ切断可動アーム20が押されると、図3(b)に示すように、上方突起バネ27は、くの字型に曲がり、その先端がローラー32の中心よりも下がる機構になっている。
(固定ローラー保持台)
図3(a)で示す通り、固定ローラー保持台30はローラー保持ベース31の上に、回転可能なローラー32を置き、粘着テープ11を乗せて接着保持している。ローラー32は粘着可能な部材で出来た回転可能なローラー状の棒である。
テープ切断可動アーム20が指で押されローラー32に近づいたとき、図3(b)のようにローラー32は1mmほど後方(図では反時計回り)に回転し、ローラー32と上方突起バネ27の間の粘着テープ11は上向きに盛り上がり、ループタブ84を確実に形成する機構である。
(テープ保持バー)
図3で示す通り、テープ保持バー34は接着可能な部材であり、固定ローラー保持台30と粘着テープロール10の間に位置し基台80の上に固定され、粘着テープ11を接着する高さがあり、粘着テープ11を後退させ過ぎない保持バーである。
(ストッパー)
図8で示す通り、テープ切断可動アーム20の背面にストッパー81を設け、ストッパー81を前後に調整するストッパー調整ネジ82を有し、テープ切断刃22とローラー32との間の距離を1〜2cmほど開けることができる。
(ロック機構)
図9で示す通り、ロック機構40はロックレバー41とロックレバー保持台42から構成され、ロックレバー41はテープ切断可動アーム20と連結連動しており、テープ切断可動アーム20に付けられたロックレバー軸受23によりロックレバー41も押される。テープ切断可動アーム20がローラー32に接触したとき、ロックレバー41は図5に示すフック部分のL字型のカギ状の部分が、ロックレバー保持台42に引っ掛かる機構である。
(リリーズ機構)
図5に示す通り、リリーズ機構60は、リリーズレバー結合子67によりリリーズレバー61とロックレバー41を固定結合されている。
図9に示すように、テープ切断可動アーム20が押され、ロックレバー41がロックされると、リリーズレバー61はリリーズピン51に丁度接触するようにリリーズレバー61の、くの字の部分の角度を調整しておく。
図10で示す通り、粘着テープ11が手86で引き出されると、粘着テープロール10は引き上げられ、粘着テープロール10の内側に装着されているリール13とシャフト50もシャフト移動溝52に沿って、斜め上向きに数cm持ち上がる。
シャフト50の中心軸から横に出たリリーズピン51によりリリーズレバー61を押し上げ、リリーズレバー61はロックレバー41をロックレバー保持台42から持ち上げロック解除する構造である。
(テープロール支持台)
図8に示すように、テープロール支持台70は、シャフト50を支持する台であり、シャフト50が上下に移動できるシャフト移動溝52を有する構造である。
粘着テープロール10の内側に、リール13とシャフト50を装着し、テープロール支持台70にセットできるように、シャフト装入溝53があり、その幅はシャフト50がスムーズに入る幅であり、挿入口はテープ切断可動アーム20の反対側にあり、シャフト移動溝52まで通じている。
(シャフト移動溝の理論)
シャフト移動溝52の、溝の角度と長さについては、図6で説明する。
(1) 図6(a)で示すシャフト50の初めの中心位置をシャフト下位点501とし、テープ切断刃22の先端をテープ切断刃先端点94とし、その距離をD1とする。粘着テープ11の引っ張りによりシャフト50が持ち上がった最上位の位置をシャフト上位点502とし、テープ切断刃先端点94との距離をD2とする。このときD2<D1であり、その差であるシャフト中心距離差dlは1mm以内にする。
(2) 図6(b)で示すシャフト50の移動距離Lはリリーズレバー61でロックレバー41をロック解除できる長さとする。
シャフト移動溝52の水平角度θと移動距離Lは上記(1)と(2)を満足する角度および長さとする。
これは粘着テープ切断後、シャフト50が自重でシャフト下位点501まで戻り、且つ粘着テープ11とテープ切断刃22が剥がれないための必要な条件である。
(テープ保持バーとローラー保持台の高さの理論)
図7(a)に示す通り、粘着テープ11を手86で引っ張り、粘着テープロール10から粘着テープ11が剥がれる剥離点(Separation Point)をSPとする。SPとテープ切断刃22の刃先は、水平であり、その水平線(Horizontal Line)をHLラインとすると、図7(b)に示すように、テープ保持バー34のトップと、ローラー保持ベース31のローラー32のトップは、HLラインよりも数mm上の高さになるように調整する。
〔使用の方法〕
以上のような構成を有する本実施形態の片折れテープカッター1の使用の方法を、図面を参照して説明する。
片折れテープカッター1に粘着テープロール10をセットし最初の一回だけテープ切断刃22でカットした初期状態が図8である。
その使用方法は図9で示すように、指85でテープ切断可動アーム20を押すと、上方突起バネ27の支えと、粘着テープ11の戻り作用でローラー32は後方に回転し粘着テープ11は上方に盛り上がり、ループタブ84が上側に作られる。
テープ切断可動アーム20がローラー32に接触すると、上方突起バネ27は突起バネ押さえ棒28により、くの字型に屈曲し上方突起バネ27の先端は下がるので、ループタブ84を指で摘まんでも上方突起バネ27は挟まれない。
一方、テープ切断可動アーム20が押されると、連動してロックレバー41も動き、ロックレバー41のL字のフック部分がロックレバー42に引っ掛かりロックされる。これにより、テープ切断可動アーム20はアーム戻しバネ26に押されていても戻らない。
図10で示すように、ループタブ84を指でつまみ、そのまま必要な長さまで引っ張りだす。この引き出しにより、粘着テープロール10は回転しながら、上方向に持ち上がり、粘着テープロール10内側のシャフト50も持ち上がり、本発明の動力となす。この動力であるシャフト50の両端のリリーズピン51がリリーズレバー61を持ち上げ、ロックレバー保持台42に止められているロックレバー41も持ち上がり、ロック解除する。この解除により、テープ切断可動アーム20はアーム戻しバネ26の反発で、初期の位置に戻る。
図11で示すように、手86でループタブ84を摘まんだ粘着テープ11を必要な長さまで引き出し、テープ切断刃22でカットする。
粘着テープ11がカットされると、粘着テープロール10とシャフト50は自らの重みで、シャフト移動溝52に沿って、最初の位置に落ち、初期状態に戻る。
粘着テープロール10の装着方法は、粘着テープロール10の内側にシャフト50を中心軸に持つリール13に装着し、シャフト装入溝53から入れてセットする。
〔作用効果〕
以上のような構成を有する本実施形態の片折れテープカッター1の作用効果を、以下に説明する
(1)図8に示すように、片折れテープカッター1は、平面視略方状の基台80の上にテープ切断刃22を先端に持つ回動可能なテープ切断可動アーム20を設け、向き合うように固定ローラー保持台30を設置し、
テープロール支持台70を基台80の他端部の上端に設置する。
粘着テープロール10の内側に、シャフト50を装着し、装着したシャフト50を、テープロール支持台70にセットする。
テープ切断可動アーム20を、指先で押して固定ローラー保持台30に近づけ、粘着テープ11を上側に屈曲させループ状のループタブ84を形成できるループタブ形成機構を基台80の上に設け、
固定ローラー保持台30に接触したテープ切断可動アーム20を、そのままの状態にロック保持する、ロックレバー41を有し、
このとき、シャフト50の両端から出ているリリーズピン51に、リリーズレバー61が接する機構であり、
ループタブ84を指85でつまむことにより、テープの内側の粘着面が接着し折り返しができる。
粘着テープ11を引き出すと、粘着テープロール10とシャフト50は引き上げられ、リリーズピン51に触れているリリーズレバー61を持ち上げ、リリーズレバー61はロックレバー41のロックを外し、テープ切断可動アーム20のロック状態を解除し、
ロックを解除された、テープ切断可動アーム20をアーム戻しバネ26で、もとの位置に押し戻し、粘着テープ11をテープ切断可動アーム20の先端のテープ切断刃22に押し付けてカットできる機構を有す。
以上の構成により、粘着テープ11の片端が折り返しできる機構が提供される。
テープ切断可動アーム20がロックされることにより、テープ切断可動アーム20から指を離し、ループタブ84を摘まむことができるという著しい効果を奏する。
また、粘着テープ11を指の引っ張ることにより、粘着テープロール10及び、リール13内のシャフト50が上部に動き、シャフト50を動力としてテープ切断可動アーム20のロックを極めて簡便に解除することもできる。
さらに、全ての機構は水平に張られた粘着テープ11の下側にあり、通常のテープカッターとしても使用できる良さもある。
(2)テープ切断可動アーム20は、可動アームベース21の先端にテープ切断刃22を有し、テープ切断可動アーム20が指などで押されると、アーム回転軸25を中心に回転可動する。これにより、ループタブ84が作成できる。
テープ切断可動アーム20の背面にストッパー81を配置し、ストッパー81を前後に調整するストッパー調整ネジ82を有し、これを調整することでテープ切断刃22とローラー32との間の距離を1〜2cm位空けられ、これによりループタブ84の大きさを変えることができる。
折返されたループタブ84の長さはテープ切断刃22とローラー32との間の距離の約半分となる。
(3)図3(a)に示すように、上方突起バネ27を、テープ切断可動アーム20の前に、テープ切断刃22に接触して置き、テープ切断刃22の先端と同じ高さにする。これにより粘着テープ11を上に支える効果がある。
また、図3(b)に示すように、固定ローラー保持台30の中ほどに上方突起バネ27を抑えて屈曲させる突起バネ押さえ棒28を有している。これによりテープ切断可動アーム20が押されると、上方突起バネ27は、くの字型に曲がり、先端がローラー32よりも下がる構造になっている。これによりループタブ84をつまんでも、上方突起バネ27は挟まれない効果がある。
(4)図3(a)で示す通り、固定ローラー保持台30はローラー保持ベース31の上に、粘着テープ11を支える回転可能なローラー32を置き、粘着テープ11を乗せて接着保持している。従って、テープ切断可動アーム20を押しローラー32に近づけたとき、図3(b)のようにローラー32は後方に回転し、粘着テープ11は上に盛り上がり、確実にループタブ84を形成する効果がある。
(5)図3で示すように、テープ保持バー34を、固定ローラー保持台30と粘着テープロール10との間に、粘着テープ11を接着する高さに設置し、粘着テープ11を過度に後退させないブレーキ役の抑えバーである。
これは粘着テープ11を切断後、戻りすぎて粘着テープ11がテープ切断刃22から剥がれないようにする効果があり、かつ粘着テープ11を乱暴に引っ張りカットしても、固定ローラー保持台30と協調し粘着テープ11の挙動を押さえ安定させる効果もある。
(6)図9で示すように、ロックレバー41はテープ切断可動アーム20と連動して同時に動き、ロックレバー41のL字型のカギ状の部分が、ロックレバー保持台42にテープ切断可動アーム20をロック保持するロック機構40を構成している。従ってテープ切断可動アーム20から、指85を放してもループタブ84が崩れない効果がある。
(7)図2で示す通り、シャフト50は、円柱の棒であり、テープロール支持台70により支えられ、粘着テープ11の引き出しにより、粘着テープロール10は引っ張り上げられ、シャフト50に付属したリリーズピン51はリリーズレバー61を押し上げ、ロックレバー41を解除する動力となる。
(8)図5で示す通り、リリーズレバー61は、ロックレバー41の先に固定接続され、リリーズレバー61の押し上げで、ロックレバー保持台42からロックレバー41を持ち上げる。これによりテープ切断可動アーム20をロック解錠する。
解除により、テープ切断可動アーム20はアーム戻しバネ26で、もとの位置に戻り、粘着テープ11をテープ切断刃22でカットできる。
(9)図8に示すように、テープロール支持台70は、粘着テープロール10と、シャフト50を支持する台であり、シャフト50が上方向に移動できるシャフト移動溝52があり、これによりリリーズレバー41をスムーズに押し上げることができる。
また粘着テープ11をカット後、シャフト50がシャフト移動溝52に沿って、元の下の位置に戻るとき、粘着テープ11は若干後退するが1mm以内なので、カット後の粘着テープ11の端はテープ切断刃22に粘着したままに維持できる。
テープロール支持台70に粘着テープロール10とシャフト50をセットできるようにシャフト装入溝53を有し、挿入口はテープ切断可動アーム20の反対側にあり、シャフト移動溝52まで通じている。これにより粘着テープロール10とシャフト50をシャフト移動溝52に容易にセットできる。
(10)すべての機構が水平に張られた粘着テープ11の下部に配置しているので、従来のテープカッター同様に使用できる特徴がある。
実施例2は図12に示す通り、実施例1のリリーズピン51の代わりにリリーズ盤55を用いる例である。
テープカッターのリール13の中心軸にシャフト50があり、リール13の背面に円形のリリーズ盤55を装着する。リリーズ盤55の直径は粘着テープロール10の直径よりも若干大きくする。
使用する際は図12(d)に示すように粘着テープロール10をリール13とリリーズ盤55に装着し、これをテープロール支持台70にセットする。
図13に示すように、リリーズ盤用リリーズレバー66は、リリーズレバー結合子67でロックレバー41に固定接続されている。
テープ切断可動アーム20が押されて、ロックレバー41がロックされると、図14に示す通り、リリーズ盤用リリーズレバー66はリリーズ盤55に接触するようにリリーズ盤用リリーズレバー66の角度を調整しておく。
使用方法は実施例1と同様であり、図13の初期状態から、テープ切断可動アーム20を指85で押してロックすると、図14で示す通り、リリーズ盤用リリーズレバー66はリリーズ盤55に接触する。
図15に示すように、ループタブ84を手86で摘まみ、粘着テープ11を引き出すと粘着テープロール10とリリーズ盤55は引き上げられ、リリーズ盤用リリーズレバー66を押し上げ、テープ切断可動アーム20はロック解除され、元に位置に戻る。
図16に示すように、粘着テープ11をテープ切断刃22でカットする。
カットされると、シャフト50は元の位置に落ちる。
実施例3は図17に示すように、リールがなくシャフト50のみが粘着テープロール10の内側後方(図では左側)に装着され、粘着テープロール10と接している。
リリーズ機構60は図17で示す通り、第2リリーズレバー63を付加して2段階方式で、ロックレバー41を解除する構造である。
図18で示すループタブ84の形成構造は実施例1と同じであるが、リリーズ機構60は図19で示す通り、シャフト50の中心軸から横に出たリリーズピン51によりリリーズレバー61を押し上げ、レバー軸62を回転軸として反対側は下がる。これにより第2リリーズレバー63を押し下げ、第2レバー軸64の反対側の先端が上がり、最終的にロックレバー保持台42からロックレバー41を持ち上げる。
以後の動作は実施例1と同じである。
〔その他の実施例〕
本発明の基本的な特徴は本実施例に示すように、片折れテープカッター1の粘着テープ11の引っ張りにより、粘着テープロール10が上下に移動し、それに伴いシャフト50やリリーズ盤55の上下運動を動力として、テープ切断可動アーム20のロックをリリーズする発明であり、このリリーズ方式には様々な機構が考えられる。
粘着テープロール10の上下運動により、動力を発生させてロック解除する方式は本発明の範囲に含まれる。
1 片折れテープカッター
10 粘着テープロール
11 粘着テープ
12 テープ芯材
13 リール
20 テープ切断可動アーム
21 可動アームベース
22 テープ切断刃
23 ロックレバー軸受
24 パッド
25 アーム回転軸
26 アーム戻しバネ
27 上方突起バネ
28 突起バネ押さえ棒
30 固定ローラー保持台
31 ローラー保持ベース
32 ローラー
34 テープ保持バー
40 ロック機構
41 ロックレバー
42 ロックレバー保持台
50 シャフト
51 リリーズピン
52 シャフト移動溝
53 シャフト装入溝
54 テープロール支持台ギャップ
55 リリーズ盤
60 リリーズ機構
61 リリーズレバー
62 レバー軸
63 第2リリーズレバー
64 第2レバー軸
65 リリーズレバー重り
66 リリーズ盤用リリーズレバー
67 リリーズレバー結合子
70 テープロール支持台
80 基台
81 ストッパー
82 ストッパー調整ネジ
84 ループタブ
85 指
86 手
94 テープ切断刃先端点
121 粘着テープロール移動前
122 粘着テープロール移動後
501 シャフト下位点
502 シャフト上位点
C:中心点(Center)
D1:シャフト下位点距離
D2:シャフト上位点距離
dl:シャフト中心距離差
L:移動距離
θ:水平角度
SP:剥離点(Separation Point)
HLライン:水平線(Horizontal Line)

Claims (4)

  1. 平面視略方状の基台上面の一方の端部近傍から他方の端部近傍に向かって、テープ切断刃を有する回動可能なテープ切断可動アーム、固定ローラー保持台、及び粘着テープロールを着脱可能なテープロール支持台をこの順に配設してなり、
    前記テープロール支持台に装着した粘着テープロールから粘着テープを繰り出して前記テープ切断刃により切断された粘着テープに対して、前記テープ切断可動アームが回動して前記固定ローラー保持台に接触すると、切断された粘着テープ端部にループタブを形成可能なループタブ形成機構を設けると共に、
    前記テープ切断可動アームに装着したロックレバーにより、前記テープ切断可動アームと前記固定ローラー支持台との接触を維持するロック機構を設けてあり、
    前記ループタブ形成機構により形成されたループタブ付き粘着テープの繰り出しにより、前記テープルール支持台に設けた上下動可能なシャフトの引き上げ及びリリーズレバーの作動により、前記ロック機構を解除するリリーズ機構を有することを特徴とする片折れテープカッター。
  2. 請求項1記載の片折れテープカッターにおいて、前記シャフトは円柱の棒であり、前記テープロール指示台に支えられるように円周方向に溝があり、前記テープロール指示台は前記シャフトを上下動可能なシャフトを移動させるシャフト移動溝を有することを特徴とする片折れテープカッター。
  3. 請求項1または請求項2記載の片折れテープカッターにおいて、前記固定ローラー保持台はローラー保持ベースの上に、粘着テープを支える回転可能なローラーを置き、前記テープ切断可動アームが押されると、前記ローラーが後方回転することを特徴とする片折れテープカッター。
  4. 請求項1記載の片折れテープカッターを用い、そのテープロール支持台に粘着テープロールを装着し、ループタブを形成保持し、前記粘着テープロールから粘着テープを繰り出しにより前記シャフトが引き上げられて保持解除し、粘着テープを切断することにより、切断された粘着テープ端部に片折れ部を形成することを特徴とする片折れテープの形成方法。
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