JP2019129622A - 回転電機及びステータ - Google Patents
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Abstract
Description
しかも、ステータコアにおける挿通部の位置や、ステータコアとケースとの取付位置等の変更を伴わないので、比較的簡素な構成で騒音の発生を抑制できる。
[回転電機]
図1は、実施形態に係る回転電機1の全体構成を示す概略構成図(断面図)である。
図1に示す回転電機1は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車等の車両に搭載される走行用モータである。但し、本発明の構成は、走行用モータに限らず、発電用モータやその他用途のモータ、車両用以外の回転電機(発電機を含む)にも適用可能である。
出力シャフト5は、ケース2に回転可能に支持されている。
ロータ4は、ロータコア6と、ロータコア6に取り付けられた磁石(不図示)と、を有している。ロータコア6は、出力シャフト5に外嵌された筒状に形成されている。なお、以下の説明では、出力シャフト5の軸線Cに沿う方向を単に軸方向といい、軸線Cに直交する方向を径方向といい、軸線C周りの方向を周方向という場合がある。
ステータ3は、ステータコア11と、ステータコア11に装着されたコイル12と、を備えている。
図2に示すように、ステータコア11は、ロータ4を径方向の外側から取り囲む筒状に形成されている。ステータコア11は、電磁鋼板に対して打ち抜き加工等を施して形成された環状のプレートが軸方向に積層されて構成されている。なお、ステータコア11は、いわゆる圧粉コアであっても構わない。
バックヨーク部21は、軸線Cと同軸上に配置された筒状に形成されている。バックヨーク部21の外周面には、径方向の外側に突出する取付片24が形成されている。取付片24は、ボルト30を介してケース2に固定される。取付片24は、周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態では、例えば60°間隔で6個の取付片24が形成されている。但し、取付片24の個数や位置等は、適宜変更が可能である。
続いて、ケース2(台座部31)とステータ3(取付片24)との取付構造Pについて詳述する。なお、取付構造Pは、各取付片24において何れも同様の構成である。そのため、以下の説明では、一の取付片24と台座部31との取付構造Pを例にして説明する。以下の説明では、軸方向のうち、ステータ3から台座部31に向かう方向を第1側、台座部31からステータ3に向かう方向を第2側として説明する。
第1ワッシャ61は、取付孔50と同軸上に配置されている。第1ワッシャ61は、ダウェル55に外挿された状態で、大径部51内に配置されている。具体的に、第1ワッシャ61は、大径部51内において、大径部51と中径部52とを接続する第2接続面51aに軸方向の第2側から当接している。なお、本実施形態において、第1ワッシャ61は例えば金属製である。
第2ワッシャ72は、第2軸受71に対して軸方向の第2側に配置されている。第2ワッシャ72は、第2軸受71と同軸上に配置されている。
次に、上述した回転電機1の作用として、円環0次モードによる振動発生時の動作について説明する。
図2、図3に示すように、回転電機1の動作中において、ステータコア11には、ステータコア11を径方向に拡縮変形させる電磁加振力が発生する。すると、ステータコア11は、挿通部65内において接続面65bとボルト30の軸部30aとの隙間の範囲内で、ボルト30及び台座部31に対して径方向に変位する(図2における矢印B)。ステータコア11の変位に伴い、第1受容体60(主に第1軸受62)が台座部31と取付片24との間でステータコア11の径方向の変位を許容するとともに、第2受容体70(主に第2軸受71)が取付片24と頭部30bとの間でステータコア11の径方向の変位を許容する。これにより、ステータコア11の振動が、取付片24から台座部31に直接、又は取付片24からボルト30を介して台座部31に間接でケース2に伝達されるのが抑制される。
この構成によれば、ステータコア11の拡縮変形に伴うボルト30及びケース2に対するステータコア11の径方向の変位が許容される。これにより、ステータコア11の振動が、取付片24から台座部31に直接、又は取付片24からボルト30を介して台座部31に間接でケース2に伝達されるのが抑制される。その結果、回転電機1の振動が車室内等に騒音となって伝達されるのを抑制できる。
しかも、本実施形態では、取付片24の位置や、取付片24と台座部31との取付位置等の変更を伴わないので、比較的簡素な構成で、円環0次モードの振動に伴う騒音の発生を抑制できる。
この構成によれば、挿通部65内及び取付孔50内にダウェル55を介在させることで、ボルト30及び台座部31に対するステータ3の周方向の位置決めを高精度に行うことができる。そのため、モータトルク等に起因するステータ3の周方向への移動を規制できる。
この構成によれば、ステータコア11の変位に伴い、第1受容体60が台座部31と取付片24との間でステータコア11の径方向の変位を許容するとともに、第2受容体70が取付片24と頭部30bとの間でステータコア11の径方向の変位を許容する。これにより、ステータコア11の振動が、取付片24から台座部31に直接、又は取付片24からボルト30を介して台座部31に間接でケース2に伝達されるのを確実に抑制できる。
この構成によれば、ボルト30、台座部31及びステータコア11に作用する軸方向の荷重を支持した上で、ボルト30及び台座部31に対するステータコア11の径方向の変位をより確実に許容できる。
この構成によれば、挿通部65を長円形状に形成した場合であっても、ボルト30、台座部31及びステータコア11に作用する軸方向の荷重を支持できる。
次に、上述した実施形態の変形例について説明する。
上述した実施形態では、ボルト30の頭部30bと取付片24との間、及び取付片24と台座部31との間の双方にワッシャ61,72及び軸受62,71をそれぞれ介在させる構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、図4に示すように、ボルト30の頭部30bと取付片24との間、及び取付片24と台座部31との間のうち、一方に第1ワッシャ61及び第1軸受62を介在させ、他方に第2ワッシャ72のみを介在させてもよい。第2ワッシャ72のみを介在させる場合には、第2ワッシャ72として弾性変形可能な材料(例えば、樹脂製)を選択することが好ましい。これにより、ステータコア11の径方向の変位に対して第2ワッシャ72が弾性変形することで、ステータコア11の振動を減衰させることができる。
図5に示すように、ボルト30の頭部30bと取付片24との間、及び取付片24と台座部31との間の双方に樹脂製のワッシャ61,72を介在させてもよい。
この構成によれば、図7に示すように、ステータコア11が径方向に変位しようとした場合に、各金属ワッシャ101,102が樹脂ワッシャ103に対して径方向に摺動する。これにより、ステータコア11の径方向の変位を許容できる。しかも、樹脂ワッシャ103を金属ワッシャ101,102で挟持することで、ボルト30、台座部31及びステータコア11に作用する軸方向の荷重を支持できる。
例えば、上述した実施形態では、ボルト30の頭部30bと取付片24との間、及び取付片24と台座部31との間に受容体60,70を介在させる構成について説明したが、受容体60,70を有さない構成であってもよい。
上述した実施形態では、挿通部65内及び取付孔50内に跨るダウェル55を配置する構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えばボルト30に段付きボルト等を用いることで、ボルト30によって台座部31に対するステータコア11の周方向の位置決めを行ってもよい。
上述した実施形態では、締結部材としてボルト30を採用した場合について説明したが、この構成のみに限られない。
2…ケース
3…ステータ
11…ステータコア
12…コイル
30…ボルト(締結部材)
50…取付孔
55…ダウェル
60…第1受容体(受容体)
61…第1ワッシャ(ワッシャ)
62…第1軸受(スラスト軸受)
65b…接続面
70…第2受容体
72…第2ワッシャ(ワッシャ)
100…受容体
101…金属ワッシャ
102…金属ワッシャ
103…樹脂ワッシャ
Claims (6)
- コイルが装着された筒状のステータコアと、
締結部材を介して前記ステータコアが締結されたケースと、を備え、
前記ステータコアには、前記ステータコアの径方向を長軸方向として前記ステータコアを軸方向に貫通するとともに、前記締結部材が挿通される挿通部が形成されている回転電機。 - 前記ケースには、前記締結部材が締結される取付孔が形成され、
前記挿通部内及び前記取付孔内に跨って配置されるとともに、内側に前記締結部材が挿入されたダウェルを備える請求項1に記載の回転電機。 - 前記締結部材は、ボルトであり、
前記軸方向において、前記締結部材の頭部と前記ステータコアとの間、及び前記ステータコアと前記ケースとの間の少なくとも一方には、前記軸方向の荷重を支持するとともに、前記締結部材及び前記ケースに対する前記ステータコアの径方向の変位を許容する受容体が介在している請求項1又は請求項2に記載の回転電機。 - 前記受容体は、ワッシャを含んでいる請求項3に記載の回転電機。
- 前記受容体は、スラスト軸受を含んでいる請求項3又は請求項4に記載の回転電機。
- コイルが装着された筒状のステータコアを備え、
前記ステータコアには、前記ステータコアをケースに締結する締結部材が挿通される挿通部が形成され、
前記挿通部は、前記ステータコアの径方向を長軸方向として前記ステータコアを軸方向に貫通しているステータ。
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