JP2010252448A - 回転電機 - Google Patents

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正 徳増
Masashi Fujita
真史 藤田
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隆司 上田
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博明 石塚
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Abstract

【課題】固定子鉄心に設けられた軸方向に抜ける複数の貫通穴に挿通させる貫通ボルトの渦電流損失を低減するとともに、貫通ボルトの温度上昇を防止して効率の向上を図ることにある。
【解決手段】電機子コイルを納めるスロットが設けられた複数の積層鋼板を軸方向に積層して固定子鉄心1を構成し、この固定子鉄心1の所定の個所に設けられた軸方向に抜ける複数の貫通穴に挿通させた貫通ボルト18により、固定子鉄心1を一体的に締付けるようにした回転電機において、固定子鉄心1に設けられる貫通穴17の形状として、当該固定子鉄心1を通る主磁束の方向と平行な寸法が当該固定子鉄心1を通る主磁束の方向と直交する方向の寸法より大きな形状とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の薄板状の磁性体からなる積層鋼板を軸方向に積層して積層鉄心を構成し、この積層鉄心に設けられた軸方向に抜ける複数の貫通穴を挿通させた貫通ボルトにより、一体的に締付ける構造の固定子鉄心又は回転子鉄心を備えた回転電機に関する。
大容量の回転電機の固定子鉄心としては、薄板状の磁性体からなる複数枚の積層鋼板を軸方向に積層して積層鉄心を構成し、この積層鉄心に設けられた軸方向に抜ける複数の貫通穴に貫通ボルトを挿通すると共に、積層鉄心の両端部に設けられた押え板を介して一体的に締付ける構造のものがある(例えば、特許文献1)。
ここで、かかる締付け構造を採用した固定子鉄心について、図11及び図12を用いて説明する。
図11及び図12において、固定子鉄心1は薄板状の磁性体からなる複数枚の積層鋼板3を軸方向に積層して積層鉄心として構成したもので、例えば水車発電機のような大容量の電気機械では積層鉄心の軸方向に適宜の間隔を存して径方向に通風路が形成されるように複数の冷却ダクト2を配置して積層鋼板3が積層されている。また、積層鋼板3には電機子コイル11を納めるためのスロット6が設けられ、このスロット6により積層鋼板3にはヨーク部4とティース部5が形成されている。
なお、積層鋼板3は、円環状の鋼板を複数に分割したもので、これらを円環状になるように並設して構成されている。
これら各積層鋼板3のヨーク部4には、複数の貫通穴7が設けられ、この貫通穴7に貫通ボルト8を穴周面と非接触の状態で挿通させ、積層鉄心の軸方向両端部に設けられる押え板10及び図示しない間隔片等を介して一体的に締付ける構造となっている。
この場合、積層鉄心の周方向のヨーク部4に設けられた複数の貫通穴に貫通ボルト8を挿通することで、積層鉄心を周方向に均一に締付けるようにしている。
図12の例では、積層鉄心のヨーク部4に貫通穴7を設ける場合について示したが、ティース部5に貫通穴7を設けて、貫通ボルト8により締付ける構成も考えられる。
特開2002−10538
このような構造の回転電機の固定子鉄心1においては、積層鋼板3中に図示しない界磁により発生した主磁束が通るが、この主磁束の一部が貫通穴7の内部にもれ、貫通ボルト8に鎖交する。この貫通ボルト8は、機械的強度が必要なことから金属製のものが使用されるため、このもれ磁束により貫通ボルト8中に渦電流損失が発生する。
この渦電流損失は電気機械の効率を低下させるとともに、貫通ボルト8の温度上昇を招き、貫通ボルト8の熱伸びによって締付け力が低下し、固定子鉄心1の振動が増大するという問題がある。
また、貫通ボルト8の熱伸びが不均一に発生すると、貫通ボルト8が変形して積層鋼板3と貫通ボルト8とが接触し、積層鋼板3の積層効果が阻害されて固定子鉄心1に大きな鉄損が発生する問題がある。
一方、積層鋼板3と貫通ボルト8の電気的な接触を防止するため、図13に示すように貫通ボルト8に絶縁被覆物9を設ける構成のものもあるが、かかる構成のものでは貫通ボルト8の温度上昇によって絶縁被覆物9の絶縁性が劣化し、積層鋼板3と貫通ボルト8の電気的な接触防止効果が低減する問題もある。
さらに、このような絶縁被覆物9を貫通ボルト8の周囲に設けた場合は、貫通ボルト8と積層鋼板3との電気的接触についての信頼性は向上するが、貫通ボルト8の冷却が絶縁被覆物9によって阻害される問題もある。
このような貫通ボルト8の渦電流損失は、貫通ボルト8に鎖交するもれ磁束量によって決まるが、このもれ磁束量は貫通ボルト8と貫通穴の寸法関係によって変化する。
図14(a),(b)は、貫通ボルト8と貫通穴7の寸法関係が異なる場合のもれ磁束の関係を解析により求めた結果を示す貫通穴近傍の磁束分布図であり、(a)は貫通ボルト8の径を例えば20mmとし、貫通穴7の寸法をこの貫通ボルト8の径に比べて予定寸法だけ大きくしたときのもれ磁束により発生する貫通ボルトの渦電流損失の解析結果を示し、(b)は貫通ボルト8の径を(a)と同じ20mmとし、貫通穴7の寸法を(a)の6倍の径の大きさにしたときのもれ磁束により発生する貫通ボルト8の渦電流損失の解析結果を示している。
実際に解析結果の貫通ボルト8の渦電流損失は、図14(a)に示す貫通穴の場合を1puとすれば、図14(b)に示す貫通穴の場合には0.346と減少していることがわかる。
しかし、貫通穴7の大きさが貫通ボルト8の径に比べて大きくなるにつれて積層鋼板中の主磁束が通る磁路面積を低減するため、主磁束量が低減して電気機械の容量が低減してしまう問題がある。
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、積層鉄心に設けられた軸方向に抜ける複数の貫通穴に挿通させる貫通ボルトの渦電流損失を低減するとともに、貫通ボルトの温度上昇を防止して効率の向上を図ることができる信頼性の高い回転電機を提供することを目的とする。
本発明は、電機子コイル又は界磁コイルを納めるスロットを有する複数の積層鋼板を軸方向に積層してなる積層鉄心の所定の個所に設けられた軸方向に抜ける複数の貫通穴を挿通させた貫通ボルトにより、前記積層鉄心を一体的に締付けるようにした構造の回転電機において、前記積層鉄心に設けられる貫通穴の形状として、当該積層鉄心を通る主磁束の方向と平行な寸法が当該積層鉄心を通る主磁束の方向と直交する方向の寸法より大きな形状としたものである。
本発明によれば、積層鉄心に設けられた軸方向に抜ける複数の貫通穴に挿通させる貫通ボルトの渦電流損失を低減するとともに、貫通ボルトの温度上昇を防止して効率の向上を図ることができる信頼性の高い回転電機となし得る。
本発明による回転電機の第1の実施形態における固定子鉄心を横断面して示す部分模式図である。 同実施形態における固定子鉄心に設けられる貫通穴と貫通ボルトの寸法形状関係を表す模式図である。 同実施形態における固定子鉄心に設けられる貫通穴と貫通ボルト近傍のもれ磁束の解析結果を示す磁束分布図である。 本発明による回転電機の第2の実施形態における固定子鉄心を横断面して示す部分模式図である。 本発明による回転電機の第3の実施形態における固定子鉄心に設けられる貫通穴と貫通ボルトの寸法形状関係を表す模式図である。 同実施形態における固定子鉄心に設けられる貫通穴と貫通ボルト近傍のもれ磁束の解析結果を示す磁束分布図である。 本発明による回転電機の第4の実施形態における固定子鉄心に設けられる貫通穴と貫通ボルトの寸法形状関係を表す模式図である。 同実施形態における固定子鉄心に設けられる貫通穴と貫通ボルト近傍のもれ磁束の解析結果を示す磁束分布図である。 (a),(b)は本発明による回転電機の第5の実施形態における固定子鉄心の中央部と端部に設けられる貫通穴と貫通ボルトの寸法形状関係を表す模式図である。 (a),(b)は本発明による回転電機の第6の実施形態における固定子鉄心の中央部と端部に設けられる貫通穴と貫通ボルトの寸法形状関係を表す模式図である。 従来の回転電機における固定子鉄心を縦断面して示す模式図である。 従来の回転電機における固定子鉄心を横断面して示す部分模式図である。 従来の固定子鉄心を貫通する貫通ボルトに絶縁被覆物を設けた構成を示す断面図。 (a),(b)は従来の回転電機における固定子鉄心において、貫通ボルトと貫通穴の寸法関係が異なる場合のもれ磁束の関係を解析により求めた結果を示す磁束分布図である。
以下本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明による回転電機の第1の実施形態における固定子鉄心を横断面して示す部分模式図である。
図1において、1は固定子鉄心で、この固定子鉄心1は薄板状の磁性体からなる複数枚の積層鋼板3を軸方向に積層して積層鉄心として構成したもので、この積層鉄心の軸方向に適宜の間隔を存して径方向に通風路が形成されるように図示しない複数の冷却ダクトを配置して積層鋼板が積層されている。この積層鋼板3には図示しない電機子コイルを納めるためのスロット6が設けられ、このスロット6により積層鋼板3にはヨーク部4とティース部5が形成されている。
なお、積層鋼板3は、円環状の鋼板を複数に分割したもので、これらを円環状になるように並設して構成されている。
本発明の第1の実施形態では、積層鋼板3のヨーク部4に複数のほぼ楕円形状の貫通穴17を図2に示すようにその長軸側が主磁束の通る周方向12と一致するようにそれぞれ設け、この貫通穴17より小さい径の貫通ボルト18を積層鉄心の軸方向に穴周面と非接触の状態で挿通させ、積層鉄心の軸方向両端部に設けられる図示しない押え板等を介して一体的に締付ける構成とするものである。
このような構成の回転電機の固定子鉄心1において、積層鋼板3に設けられる貫通穴17と貫通ボルト18近傍のもれ磁束の解析結果を示すと図3に示すような磁束分布図となる。
図3は従来例で述べた図14と同じ条件、つまり例えば20mmの径の貫通ボルト18を使用して貫通穴17の周面から貫通ボルト18へのもれ磁束を解析したものである。
ここで、両者を比較すると、本実施形態ではもれ磁束13が図14(a)の貫通穴7が貫通ボルト8の径に比べて予定寸法だけ大きくしたときのもれ磁束の場合に比べて大幅に減少し、貫通穴7の寸法を図14(b)に示すように図14(a)の6倍の径の大きさにしたときのもれ磁束と比べても減少していることがわかる。
また、貫通ボルト18の渦電流損失は、図14(a)の場合を1puとしたとき、本実施形態では0.093puであり、図14(b)の場合の0.346puと比べてもかなり減少することがわかる。
このように本発明の第1の実施形態では、貫通ボルト18の渦電流損失を低減することができるので、回転電機の効率を向上させることができるとともに、貫通ボルト18の温度上昇を抑制できるので、信頼性を高くすることができる。
(第2の実施形態)
図4は本発明による回転電機の第2の実施形態における固定子鉄心を横断面して示す部分模式図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分について説明する。
本発明の第2の実施形態では、積層鋼板3のティース部5にほぼ楕円形状の貫通穴17をその長軸側が主磁束の通る径方向12と一致するように設け、この貫通穴17より小さい径の貫通ボルト18を固定子鉄心1の軸方向に穴周面と非接触の状態で挿通させ、固定子鉄心1の軸方向両端部に設けられる図示しない押え板等を介して一体的に締付ける構成とするものである。
このような構成としても、ティース部5を通る主磁束の方向12と貫通穴17、貫通ボルト18の寸法、形状関係は第1の実施形態と同様なので、その作用効果も同様であり、貫通ボルト18の渦電流損失を低減することができる。
このように本発明の第2の実施形態では、貫通ボルト18の渦電流損失を低減することができるので、回転電機の効率を向上させることができるとともに、貫通ボルト18の温度上昇を抑制できるので、信頼性を高くすることができる。
(第3の実施形態)
図5は本発明による回転電機の第3の実施形態における固定子鉄心に設けられる貫通穴と貫通ボルトの寸法形状関係を表す模式図である。
本発明の第3の実施形態では、前述した第1の実施形態と同様に積層鋼板3のヨーク部4又は第2の実施形態と同様に積層鋼板3のティース部5に図5に示すような長方形状の貫通穴17aをその長片の方向を主磁束の方向12と一致するように設けるものである。
このような構成の回転電機の固定子鉄心において、積層鋼板3に設けられる貫通穴17aと貫通ボルト18近傍のもれ磁束の解析結果を示すと図6に示すような磁束分布図となる。
図6は従来例で述べた図14と同じ条件、つまり例えば20mmの径の貫通ボルト18を使用して貫通穴17aの周面から貫通ボルト18へのもれ磁束を解析したものである。
ここで、両者を比較すると、本実施形態ではもれ磁束13が図14(a)の貫通穴7が貫通ボルト8の径に比べて予定寸法だけ大きくしたときのもれ磁束の場合に比べて大幅に減少し、図14(b)に示すように貫通穴7の寸法を図14(a)の6倍の径の大きさにしたときのもれ磁束と比べても減少していることがわかる。
また、貫通ボルト18の渦電流損失は、図14(a)の場合を1puとしたとき、本実施形態では0.046puであり、第1の実施形態で述べた図3の結果よりも減少する。
このように本発明の第3の実施形態では、貫通ボルト18の渦電流損失を低減することができるので、回転電機の効率を向上させることができるとともに、貫通ボルト18の温度上昇を抑制でき、信頼性を高くすることができる。
(第4の実施形態)
図7は本発明による回転電機の第4の実施形態における固定子鉄心に設けられる貫通穴と貫通ボルトの寸法形状関係を表す模式図である。
本発明の第4の実施形態では、前述した第1の実施形態と同様に積層鋼板3のヨーク部4又は第2の実施形態と同様に積層鋼板3のティース部5に図7に示すようなほぼレーストラック形状の貫通穴17bを設け、この貫通穴17bの長片の方向を主磁束の方向12と一致するように設けるものである。
このような構成の回転電機の固定子鉄心において、積層鉄心に設けられる貫通穴17bと貫通ボルト18近傍のもれ磁束の解析結果を示すと図8に示すような磁束分布図となる。
図8は従来例で述べた図14と同じ条件、つまり例えば20mmの径の貫通ボルト18を使用して貫通穴17bの周面から貫通ボルト18へのもれ磁束を解析したものである。
ここで、両者を比較すると、本実施形態ではもれ磁束13が図14(a)の貫通穴7が貫通ボルト8の径に比べて予定寸法だけ大きくしたときのもれ磁束の場合に比べて大幅に減少し、図14(b)に示すように貫通穴7の寸法を図14(a)の6倍の径の大きさにしたときのもれ磁束と比べても減少していることがわかる。
また、貫通ボルト18の渦電流損失は、図14(a)の場合を1puとしたとき、本実施形態では0.053puであり、第3の実施形態で述べた図6の結果よりは増加するものの、第1の実施形態で述べた図3の結果より減少する。
また、積層鋼板3に貫通穴を加工する場合には、打抜き加工することが一般的であるが、第3の実施形態のように貫通穴17bの形状がほぼ長方形状のように角のある形状では、この角部に打抜き応力が集中し、積層鋼板3の機械的及び磁気的特性が劣化する恐れがある。このうち磁気的特性の劣化は、積層鋼板3の鉄損の増加や、主磁束の低下を招き電気機械の効率低下や容量低下を招く恐れがある。
本発明の第4の実施形態では、貫通穴17bの形状をレーストラック状とすることにより、角部が存在せず、このような角部の悪影響を回避することができる。
このように本発明の第4の実施形態では、貫通ボルト18の渦電流損失を低減することができるので、回転電機の効率を向上させることができるとともに、貫通ボルト18の温度上昇を抑制できるので、信頼性を高くすることができる。
(第5の実施形態)
図9(a),(b)は本発明による回転電機の第5の実施形態における固定子鉄心の鋼板積層方向の中央部側と端部側に設けられる貫通穴と貫通ボルトの寸法形状関係を表す模式図である。
本発明の第5の実施形態では、前述した第1の実施形態と同様に積層鋼板3のヨーク部4又は第2の実施形態と同様に積層鋼板3のティース部5に設けられる貫通穴として、固定子鉄心1の鋼板積層方向の中央部側を図9(a)に示すようなほぼ楕円形状の貫通穴17cを設け、固定子鉄心1の端部側を図9(b)に示すように図9(a)に比べて長軸側の寸法比が大きなほぼ楕円形状の17dを設け、それぞれの長軸側が主磁束の方向と一致するように配設したものである。
一般に固定子鉄心1は主磁束の磁気回路を形成しているが、固定子鉄心1の端部においては、主磁束に加えて鉄心端部のもれ磁束が軸方向に入射するため、積層鋼板3の中を流れる磁束量は固定子鉄心1の中央部側よりも端部側で大きくなる傾向がある。
本発明の第5の実施形態では、このような傾向を踏まえて固定子鉄心1の端部側に設けられるほぼ楕円形状の貫通穴17dの長軸側寸法を固定子鉄心1の中央部側に設けられるほぼ楕円形状の貫通穴17cの長軸側寸法に比べて大きくすることにより、固定子鉄心1の端部において貫通ボルト18の渦電流損失の低減効果を高めることができる。このことにより、貫通ボルト18の渦電流損失を低減するとともに渦電流損失の分布を均一化でき、不均一な損失分布に起因する貫通ボルト18の熱曲りを回避することができる。
このように本発明の第5の実施形態では、貫通ボルト18の渦電流損失を低減することができるとともに貫通ボルト18の渦電流損失の軸方向分布を均一化できるため、回転電機の効率を向上させることができるとともに、貫通ボルト18の温度上昇や温度上昇のばらつきを防止でき、信頼性を高めることができる。
(第6の実施形態)
図10(a),(b)は本発明による回転電機の第6の実施形態における固定子鉄心の鋼板積層方向の中央部側と端部側に設けられる貫通穴と貫通ボルトの寸法形状関係を表す模式図である。
本発明の第6の実施形態では、前述した第1の実施形態と同様に積層鋼板3のヨーク部4又は第2の実施形態と同様に積層鋼板3のティース部5に設けられる貫通穴として、固定子鉄心1の鋼板積層方向の中央部側を図10(a)に示すように円形状の貫通穴17eとし、固定子鉄心1の端部側を図10(b)に示すように長軸側の寸法が図10(a)に示す円形状の穴の径より大きなほぼ楕円形状の貫通穴17fをその長軸側が主磁束の方向12と一致するように設けるものである。
本発明の第6の実施形態では、固定子鉄心1の端部側に長軸側の寸法が中央部側に設けられる円形状の貫通穴17eの径よりも大きなほぼ楕円形状の貫通穴17fが長軸側を主磁束の方向12と一致するように設けるようにしているので、固定子鉄心1の端部において貫通ボルト18の渦電流損失の低減効果を高めることができる。
このことにより、第5の実施形態と同様に貫通ボルト18の渦電流損失を低減するとともに渦電流損失の分布を均一化でき、不均一な損失分布に起因する貫通ボルト18の熱曲りを回避することができる。
このように本発明の第6の実施形態では、貫通ボルト18の渦電流損失を低減することができるとともに貫通ボルト18の渦電流損失の軸方向分布を均一化できるため、回転電機の効率を向上させることができるとともに、貫通ボルト18の温度上昇や温度上昇のばらつきを防止できるので、信頼性を高めることができる。
なお、本発明の第1の実施形態乃至第6の実施形態では、電機子コイルを納めるスロットを有する複数の積層鋼板を軸方向に積層して構成される固定子鉄心について述べたが、界磁コイルを納めるスロットを有する複数の積層鋼板を軸方向に積層して構成される回転子鉄心の場合にも前述同様に適用実施することができる。
1…固定子鉄心、2…通風ダクト、3…積層鋼板、4…ヨーク部、5…ティース部、6…スロット、7,17a〜17f…貫通穴、8,18…貫通ボルト、9…絶縁被覆物、10…押え板、11…電機子コイル、12…主磁束の方向、13…もれ磁束

Claims (7)

  1. コイルを納めるスロットが設けられた複数の積層鋼板を軸方向に積層して積層鉄心を構成し、この積層鉄心の所定の個所に設けられた軸方向に抜ける複数の貫通穴に挿通させた貫通ボルトにより、前記積層鉄心を一体的に締付けるようにした回転電機において、
    前記積層鉄心に設けられる貫通穴の形状として、当該積層鉄心を通る主磁束の方向と平行な寸法が当該積層鉄心を通る主磁束の方向と直交する方向の寸法より大きな形状としたことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1記載の回転電機において、
    前記貫通穴が前記積層鉄心のヨーク部に設けられ、該貫通穴は前記積層鉄心の周方向寸法が径方向寸法より大きな形状としたことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1記載の回転電機において、
    前記貫通穴が前記積層鉄心のティース部に設けられ、該貫通穴は前記積層鉄心の径方向寸法が周方向寸法より大きな形状としたことを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の回転電機において、
    前記貫通穴の主磁束の方向と平行な方向の寸法とこれと直交する方向の寸法比が前記積層鉄心の中央部側より端部側を大きくしたことを特徴とする回転電機。
  5. コイルを納めるスロットが設けられた複数の積層鋼板を軸方向に積層して積層鉄心を構成し、この積層鉄心の所定の個所に設けられた軸方向に抜ける複数の貫通穴に挿通させた貫通ボルトにより、前記積層鉄心を一体的に締付けるようにした回転電機において、
    前記積層鉄心の端部側に設けられる貫通穴の形状として、当該積層鉄心を通る主磁束の方向と平行な寸法が当該積層鉄心を通る主磁束の方向と直交する方向の寸法より大きな形状としたことを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の回転電機において、
    前記積層鉄心は、電機子コイルを納めるスロットを有する固定子鉄心であることを特徴とする回転電機。
  7. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の回転電機において、
    前記積層鉄心は、界磁コイルを納めるスロットを有する回転子鉄心であることを特徴とする回転電機。
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