JP2019127993A - プーリ装置 - Google Patents

プーリ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019127993A
JP2019127993A JP2018009959A JP2018009959A JP2019127993A JP 2019127993 A JP2019127993 A JP 2019127993A JP 2018009959 A JP2018009959 A JP 2018009959A JP 2018009959 A JP2018009959 A JP 2018009959A JP 2019127993 A JP2019127993 A JP 2019127993A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boss
movable
sheave
fixed
cam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018009959A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6668394B2 (ja
Inventor
優 木本
Masaru Kimoto
優 木本
今井 隆敏
Takatoshi Imai
隆敏 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exedy Corp filed Critical Exedy Corp
Priority to JP2018009959A priority Critical patent/JP6668394B2/ja
Publication of JP2019127993A publication Critical patent/JP2019127993A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6668394B2 publication Critical patent/JP6668394B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

【課題】ドライブプレートを固定ボスにより容易に取り付ける。【解決手段】プーリ装置100は、固定シーブと、固定ボス2と、可動シーブと、可動ボス4と、カム部5と、カム受け部材6と、ドライブプレート7と、スプリングと、を備えている。カム部5は、可動ボス4と一体的に回転する。カム受け部材6は、固定ボス2と係合する第1貫通孔を有する。ドライブプレート7は、固定ボス2と係合する第2貫通孔を有する。スプリングは、ドライブプレートと可動シーブとの間で圧縮した状態で配置される。カム部5とカム受け部材6とは、互いの相対回転を軸方向推力に変換するように構成される。【選択図】図3

Description

本発明は、プーリ装置に関するものである。
スクータ型の二輪車などでは、ベルト式の無段変速機が採用されている。この無段変速機では、プーリ装置が用いられている。特許文献1に開示されているようなプーリ装置において、ドライブプレートを固定ボスに取り付ける際は、ドライブプレートと固定ボスとの位置合わせをし、且つドライブプレートのカム受け部と固定ボスのカムとの位置合わせをする必要がある。
特開2017−161026号公報
上述したドライブプレートの取付作業は、可動シーブを付勢するためのスプリングを圧縮させながら行う必要があるため、取付作業が困難になるといった問題がある。そこで、本発明の課題は、より容易にドライブプレートを取り付けることができるプーリ装置を提供することにある。
本発明のある側面に係るプーリ装置は、固定シーブと、固定ボスと、可動シーブと、可動ボスと、カム部と、カム受け部材と、ドライブプレートと、スプリングと、を備えている。固定ボスは、固定シーブから軸方向に延びる。可動シーブは、固定シーブに対して接近及び離間するように軸方向に移動可能である。可動ボスは、可動シーブから軸方向に延びる。カム部は、可動ボスと一体的に回転する。カム受け部材は、固定ボスと係合する第1貫通孔を有する。ドライブプレートは、固定ボスと係合する第2貫通孔を有する。スプリングは、ドライブプレートと可動シーブとの間で圧縮した状態で配置される。カム部とカム受け部材とは、互いの相対回転を軸方向推力に変換するように構成される。
この構成によれば、ドライブプレートとカム受け部材とは、別々に固定ボスに取り付けられる。そして、ドライブプレートを固定ボスに取り付ける際は、ドライブプレートとカム部との位置合わせは必要なく、ドライブプレートと固定ボスとの位置合わせをするだけでよいため、より容易にドライブプレートを取り付けることができる。
好ましくは、プーリ装置は、スプリングと可動ボスとの間に配置される筒状のスプリングシートをさらに備える。
好ましくは、カム受け部材は、第1貫通孔を有する環状のホルダ部と、ホルダ部に取り付けられるカム受け部と、を有する。
好ましくは、ホルダ部とカム受け部とは、互いに異なる材料によって形成される。この構成によれば、強度が求められるホルダ部と、摺動性が求められるカム受け部とをそれぞれに適した材料で形成することができる。
好ましくは、ホルダ部は、径方向に突出する取付部を有する。そして、カム受け部は、取付部とドライブプレートとに挟持される。
好ましくは、カム部は、可動ボスの一部として構成される。
好ましくは、カム受け部材は、第1貫通孔を画定する内周面において、一対の第1平坦面を有する。ドライブプレートは、第2貫通孔を画定する内周面において、一対の第2平坦面を有する。固定ボスは、外周面において、一対の第1平坦面及び一対の第2平坦面と対向する一対の第3平坦面を有する。
本発明によれば、より容易にドライブプレートを取り付けることができる。
プーリ装置の側面断面図。 固定シーブ及び固定ボスを軸方向の第1側から見た図。 プーリ装置の分解図。 カム受け部材を軸方向の第2側から見た図。 カム機構を示す側面図。 ドライブプレートを軸方向の第2側から見た図。
以下、本発明に係るプーリ装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係るプーリ装置100は、従動側のプーリ装置100である。この従動側のプーリ装置100には、駆動側のプーリ装置(図示省略)からベルト101を介してトルクが伝達される。ベルト101は、トルクを伝達するための部材である。
図1は、プーリ装置100の側面断面図である。なお、以下の説明において、回転軸Oとは、プーリ装置100の回転軸を意味する。径方向とは、回転軸Oを中心とした円の径方向を意味する。径方向の外側とは、径方向において回転軸Oから離れる側を意味し、径方向の内側とは、径方向において回転軸Oに近付く側を意味する。軸方向とは、回転軸Oに沿った方向を意味する。軸方向の第1側とは図1の左側を意味し、軸方向の第2側とは、図1の右側を意味する。周方向とは、回転軸Oを中心とした円の周方向を意味する。
[プーリ装置]
図1に示すように、プーリ装置100は、固定シーブ1、固定ボス2、可動シーブ3、可動ボス4、カム部5、カム受け部材6、ドライブプレート7、及びスプリング8を備えている。また、プーリ装置100は、スプリングシート9、摺動部材41、第1ダストシール42a、及び第2ダストシール42b等も備えている。
[固定シーブ]
固定シーブ1は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。固定シーブ1の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。固定シーブ1は、軸方向において、可動シーブ3の第2側に配置されている。固定シーブ1は、軸方向に移動しないように固定されている。
固定シーブ1は、円板状である。固定シーブ1の対向面11は、径方向の外側にいくにしたがって、可動シーブ3から離れるように傾斜している。すなわち、対向面11は、径方向の外側に向かって、軸方向の第2側に傾斜している。なお、固定シーブ1の対向面11は、可動シーブ3に対向する面である。すなわち、固定シーブ1の対向面11は、軸方向の第1側を向いている。
[固定ボス]
固定ボス2は、固定シーブ1と一体的に回転する。本実施形態では、固定ボス2と固定シーブ1とは一つの部材で形成されている。なお、固定ボス2と固定シーブ1とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転してもよい。固定ボス2は、円筒状であって、固定シーブ1から軸方向に延びている。詳細には、固定ボス2は、固定シーブ1から軸方向の第1側に延びている。固定ボス2の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。
固定ボス2の先端部21に、ドライブプレート7が取り付けられている。なお、固定ボス2の先端部21とは、軸方向における第1側の端部である。先端部21は他の部分よりも外径が小さいため、段差部24が形成されている。
図2に示すように、固定ボス2は、先端部21の外周面において、一対の第3平坦面23を有している。一対の第3平坦面23は、互いに平行に延びている。この一対の第3平坦面23は、後述する第1及び第2平坦面と対向する。
出力軸(図示省略)は、固定ボス2の内部を、軸方向に延びている。出力軸は、例えば後輪にトルクを伝えるための軸である。出力軸と固定ボス2とは相対回転可能である。なお、出力軸と固定ボス2との間に、ベアリング102,103が配置されている。
[可動シーブ]
図1に示すように、可動シーブ3は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。可動シーブ3の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動シーブ3は、回転軸Oに沿って移動するように配置されている。すなわち、可動シーブ3は、軸方向に移動するように配置されている。可動シーブ3は、軸方向に移動することによって、固定シーブ1に対して接近及び離間する。可動シーブ3は、軸方向において、固定シーブ1の第1側に配置されている。
可動シーブ3は、円板状である。可動シーブ3の対向面31は、径方向の外側にいくにしたがって、固定シーブ1から離れるように傾斜している。すなわち、対向面31は、径方向の外側に向かって、軸方向の第1側に傾斜している。
可動シーブ3の対向面31は、固定シーブ1に対向する面である。すなわち、可動シーブ3の対向面31は、軸方向の第2側を向いている。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とは、間隔をあけて対向している。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とによって、V溝が形成されている。可動シーブ3が軸方向に移動することによって、V溝の溝幅が変わる。このV溝内において、ベルト101が配置されている。なお、固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とによって、ベルト101を挟持している。
可動シーブ3は、対向面31とは反対側の面において、環状の溝部32を有している。溝部32は、可動シーブ3の内周端部に形成されている。この溝部32に、スプリング8の端部が収容される。
[可動ボス]
可動ボス4は、可動シーブ3と一体的に回転する。また、可動ボス4は、可動シーブ3と一体的に軸方向に移動する。本実施形態では、可動ボス4と可動シーブ3とは一つの部材で形成されている。なお、可動ボス4と可動シーブ3とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転及び軸方向に移動してもよい。
可動ボス4は、円筒状であって、可動シーブ3から軸方向に延びている。詳細には、可動ボス4は、可動シーブ3から軸方向の第1側に延びている。すなわち、可動ボス4は、固定シーブ1から遠ざかる方向に延びている。可動ボス4の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動ボス4は、固定ボス2の径方向外側に配置されている。すなわち、固定ボス2は、可動ボス4内を延びている。可動ボス4は、グリスを介さずに、固定ボス2上を摺動可能である。
可動ボス4は、例えば、金属製である。具体的には、可動ボス4は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、可動ボス4は、炭素鋼及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。
[カム部]
図3に示すように、カム部5は、可動ボス4と一体的に回転する。本実施形態では、カム部5は、可動ボス4の一部として構成されている。具体的には、カム部5は、可動ボス4の先端部として構成されている。なお、可動ボス4の先端部とは、可動ボス4の軸方向における第1側の端部である。
[カム受け部材]
カム受け部材6は、固定ボス2の先端部21に取り付けられている。詳細には、カム受け部材6は、固定ボス2と係合する第1貫通孔61を有する。図4に示すように、カム受け部材6は、第1貫通孔61を画定する内周面において、一対の第1平坦面62を有している。一対の第1平坦面62は、互いに平行に延びている。カム受け部材6を固定ボス2に取り付けた状態において、第1平坦面62は、第3平坦面23と対向し当接している。このため、カム受け部材6は、固定ボス2に対して相対回転せず、固定ボス2と一体的に回転する。
図5に示すように、カム部5及びカム受け部材6は、カム機構10を構成している。カム機構10は、互いの相対回転を軸方向推力に変換するように構成されている。すなわち、可動ボス4が固定ボス2よりも速い速度で回転すると、カム機構10は、可動シーブ3を固定シーブ1に向かって移動させる。
詳細には、可動ボス4と一体的に回転するカム部5は、カム面51を有している。カム面51は、回転方向を向き、且つ軸方向の第1側を向くように傾斜している。このカム面51が、カム受け部材6に当接する。なお、回転方向とは、車両が前進する際に、可動ボス4が回転する方向である。
図3及び図4に示すように、カム受け部材6は、環状のホルダ部63と、複数のカム受け部64とを有している。ホルダ部63は、上述した第1貫通孔61を有している。この第1貫通孔61内に、固定ボス2の先端部21が嵌合している。ホルダ部63は、例えば、金属製である。具体的には、ホルダ部63は、鋼又はアルミニウム合金などによって形成することができる。
ホルダ部63は、環状の本体部631と、複数の取付部632と、を有している。取付部632は、本体部631から径方向に突出している。この取付部632に、カム受け部64が取り付けられる。詳細には、取付部632は、溝部633を有している。そして、カム受け部64は、溝部633に嵌まるように構成されている。
カム受け部64は、カム部5と当接する部材である。カム受け部64は、ホルダ部63の取付部632に取り付けられている。詳細には、カム受け部64は、取付部632とドライブプレート7とに挟持されている。カム受け部64は、ホルダ部63と異なる材料によって形成することができる。例えば、カム受け部64は、樹脂製とすることができる。より具体的には、カム受け部64は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、又はポリフェニレンサルファイド系樹脂などによって形成することができる。なお、カム受け部64は、ホルダ部63と同じ材料によって形成してもよい。この場合は、カム受け部64とホルダ部63とを1つの部材によって一体的に形成してもよい。
[摺動部材]
図1に示すように、摺動部材41は、可動ボス4の内周面に取り付けられている。摺動部材41と可動ボス4との間に、金属層、及び焼結体層などが介在していてもよい。摺動部材41は円筒形状である。摺動部材41の内周面は、固定ボス2の外周面と接触している。なお、固定ボス2の外周面にコーティング膜が形成されていてもよい。
摺動部材41は、可動ボス4よりも摩擦係数が低い。例えば、摺動部材41は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。このように、摺動部材41は、可動ボス4よりも摩擦係数が小さいため、固定ボス2上をスムーズに摺動することができる。
[ダストシール]
第1及び第2ダストシール42a、42bは、可動ボス4の内周面に取り付けられている。第1ダストシール42aと第2ダストシール42bとは、軸方向において、互いに間隔をあけて配置されている。第1ダストシール42aと第2ダストシール42bとの間に、摺動部材41が配置されている。
第1及び第2ダストシール42a、42bは、固定ボス2の外周面と当接している。このため、固定ボス2と可動ボス4との間は、第1及び第2ダストシール42a、42bによって密閉されている。
第1及び第2ダストシール42a、42bは、合成ゴム又は天然ゴムによって形成されている。具体的には、第1及び第2ダストシール42a、42bは、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、アクリルゴム、及びフッ素ゴムよりなる群から選ばれる1種によって形成されている。
[スプリング]
スプリング8は、圧縮した状態で、ドライブプレート7と可動シーブ3との間に配置されている。スプリング8は、軸方向において可動シーブ3を固定シーブ1に向かって付勢する。すなわち、スプリング8は、可動シーブ3を軸方向の第2側に向かって付勢している。これによって、固定シーブ1と可動シーブ3とが、ベルト101を挟持する。スプリング8は、例えばコイルスプリングとすることができる。スプリング8は、可動ボス4を囲むように、可動ボス4の径方向外側に配置されている。
[スプリングシート]
スプリングシート9は、スプリング8を支持するように構成されている。スプリングシート9は、可動ボス4とスプリング8との間に配置される。スプリングシート9は、円筒部91、及びフランジ部92を有する。スプリングシート9は、例えば樹脂製である。具体的には、スプリングシート9は、ナイロン樹脂などによって形成することができる。また、スプリングシート9は、金属製であってもよい。具体的には、スプリングシート9は、鋼又はアルミニウム合金などによって形成することができる。円筒部91及びフランジ部92は、1つの部材によって一体的に形成されている。
円筒部91は、径方向において、可動ボス4とスプリング8との間に配置されている。円筒部91は、スプリング8を径方向において支持している。
フランジ部92は、円筒部91から径方向外側に延びている。詳細には、フランジ部92は、円筒部91の軸方向第1側の端部から径方向外側に延びている。フランジ部92は、環状である。フランジ部92は、スプリング8の軸方向の第1側の端面を支持している。すなわち、フランジ部92は、スプリング8を軸方向において支持している。
[遠心クラッチ]
遠心クラッチ12は、ドライブプレート7、複数のクラッチシュー122、及びクラッチハウジング123を有している。遠心クラッチ12は、固定シーブ1及び可動シーブ3の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。詳細には、遠心クラッチ12は、固定ボス2の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。
ドライブプレート7は、固定ボス2の先端部21に取り付けられている。ドライブプレート7は、固定ボス2と一体的に回転する。図6に示すように、ドライブプレート7は、固定ボス2と係合する第2貫通孔71を有している。この第2貫通孔71に、固定ボス2の先端部21が嵌合している。
ドライブプレート7は、第2貫通孔71を画定する内周面において、一対の第2平坦面72を有している。一対の第2平坦面72は、互いに平行に延びている。ドライブプレート7を固定ボス2に取り付けた状態において、第2平坦面72は、第3平坦面23と対向し当接している。このため、ドライブプレート7は、固定ボス2に対して相対回転せず、固定ボス2と一体的に回転する。なお、ドライブプレート7の第2貫通孔71は、カム受け部材6の第1貫通孔61と実質的に同じ形状を有している。
ドライブプレート7は、複数の第3貫通孔73を有している。各第3貫通孔73は、互いに間隔をあけて周方向に配置されている。各第3貫通孔73は、カム部5がドライブプレート7と干渉することを防ぐために形成されている。すなわち、各第3貫通孔73は、カム部5が貫通するように構成されている。
ドライブプレート7は、中央部に、凹部74を有している。凹部74は、軸方向視において円形である。凹部74は、軸方向の第1側に凹んでいる。この凹部74内に、スプリングシート9が嵌まっている。詳細には、凹部74の内径は、スプリングシート9のフランジ部92の外径と略同じ、又はわずかに大きい。これにより、ドライブプレート7の凹部74によって、スプリングシート9を支持することができる。
図1に示すように、ドライブプレート7は、カム受け部材6よりも軸方向において第1側に配置されている。ドライブプレート7は、固定ボス2の段差部24との間で、カム受け部材6を挟持している。
固定ボス2の先端部21の外周面には、ネジ山が形成されている。そして、ナット部材13が固定ボス2の先端部21に螺合している。このナット部材13によって、カム受け部材6及びドライブプレート7が軸方向において固定される。
ドライブプレート7は、金属製である。具体的には、ドライブプレート7は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、ドライブプレート7は、炭素鋼、及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。
クラッチシュー122は、円周方向の一端部がドライブプレート7に揺動可能に取り付けられている。クラッチシュー122は、その外周面に摩擦材(図示省略)を有している。クラッチシュー122の他端部には、各クラッチシュー122を径方向の内側に付勢するようにリターンスプリング(図示省略)が取り付けられている。
クラッチハウジング123は、各クラッチシュー122を径方向の外側から覆うように配置されている。クラッチハウジング123は、固定ボス2に相対回転である。詳細には、クラッチハウジング123は、ボス部124を有している。ボス部124の内周面には、スプライン溝が形成されている。このボス部124に、出力軸がスプライン嵌合することができる。
遠心クラッチ12が伝達状態になると、各クラッチシュー122の摩擦材は、クラッチハウジング123の内周面と摩擦係合する。また、遠心クラッチ12が遮断状態になると、各クラッチシュー122の摩擦材は、クラッチハウジング123の内周面から離れる。なお、遠心クラッチ12の伝達状態とは、遠心クラッチ12が、固定シーブ1及び可動シーブ3の回転を出力軸に伝達する状態を意味する。また、遠心クラッチ12の遮断状態とは、遠心クラッチ12が、固定シーブ1及び可動シーブ3の回転を出力軸に伝達しない状態を意味する。
[取り付け]
上述したように構成されたプーリ装置100において、固定ボス2の先端部21に、カム受け部材6を取り付ける。このカム受け部材6を取り付ける際、カム受け部材6の第1貫通孔61に先端部21が嵌合するように位置合わせをする。また、カム部5とカム受け部材6とが噛み合うように位置合わせをする。
次に、スプリング8を圧縮させながら、ドライブプレート7を固定ボス2の先端部21に取り付ける。このドライブプレート7を取り付ける際は、ドライブプレート7の第2貫通孔71に先端部21が嵌合するように位置合わせをするだけでよい。すなわち、ドライブプレート7とカム部5との位置合わせは不要である。
[動作]
上述したように構成されたプーリ装置100は、次のように動作する。
駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が狭くなった場合、ベルト101の巻き付け径が大きくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の外側に移動する。
従動側のプーリ装置100において、固定シーブ1と可動シーブ3とによって構成される溝の幅は、駆動側のプーリ装置における溝幅と逆に動作する。すなわち、駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の外側に移動すると、従動側のプーリ装置100においてベルト101が径方向の内側へ移動する。
ベルト101が径方向の内側へ移動すると、スプリング8の付勢力に抗して、可動シーブ3が固定シーブ1から離れる方向に移動する。すなわち、可動シーブ3が、軸方向の第1側に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ3との間の溝の幅が広がる。
また、駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が広がった場合、ベルト101の巻き付け径が小さくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の内側に移動する。
駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の内側に移動すると、従動側のプーリ装置100において、ベルト101が径方向の外側へ移動する。そして、スプリング8の付勢力によって、可動シーブ3が固定シーブ1に近付く方向に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ3との間の溝の幅が狭くなる。
次に、カム機構10の動作について説明する。発進時のように急加速したとき、可動シーブ3が固定シーブ1よりも速い速度で回転する。すると、可動ボス4が固定ボス2よりも速い速度で回転する。すなわち、可動ボス4は、固定ボス2に対して回転方向に相対的に回転する。すると、カム機構10は可動ボス4に軸方向の推力を付与し、可動ボス4は軸方向の第2側に移動する。詳細には、カム面51がカム受け部材6から軸方向の第2側への反力を受け、可動ボス4が軸方向の第2側に移動する。この結果、可動シーブ3は固定シーブ1側へ移動し、ベルト101を強固に挟持する。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
(a)上記実施形態では、ナット部材13によってドライブプレート7を固定しているが、ナット部材13の代わりに止め輪などを用いてもよい。
(b)上記実施形態では、カム部5は、可動ボス4の一部として構成されているが、カム部5は、可動ボス4と別部材によって構成されていてもよい。
(c)上記実施形態では、カム受け部材6は、ホルダ部63とカム受け部64とが別部材によって構成されているが、ホルダ部63とカム受け部64とは1つの部材によって一体的に構成されていてもよい。
(d)上記実施形態では、プーリ装置100は、スプリングシート9を有しているが、スプリングシート9を有していなくてもよい。また、スプリングシート9がドライブプレート7と一つの部材によって一体的に構成されていてもよい。
1 :固定シーブ
2 :固定ボス
3 :可動シーブ
4 :可動ボス
5 :カム部
6 :カム受け部材
61 :第1貫通孔
63 :ホルダ部
64 :カム受け部
7 :ドライブプレート
71 :第2貫通孔
8 :スプリング
9 :スプリングシート
100 :プーリ装置

Claims (7)

  1. 固定シーブと、
    前記固定シーブから軸方向に延びる固定ボスと、
    前記固定シーブに対して接近及び離間するように軸方向に移動可能な可動シーブと、
    前記可動シーブから軸方向に延びる可動ボスと、
    前記可動ボスと一体的に回転するカム部と、
    前記固定ボスと係合する第1貫通孔を有するカム受け部材と、
    前記固定ボスと係合する第2貫通孔を有するドライブプレートと、
    前記ドライブプレートと前記可動シーブとの間で圧縮した状態で配置されるスプリングと、
    を備え、
    前記カム部と前記カム受け部材とは、互いの相対回転を軸方向推力に変換するように構成される、
    プーリ装置。
  2. 前記スプリングと前記可動ボスとの間に配置される筒状のスプリングシートをさらに備える、
    請求項1に記載のプーリ装置。
  3. 前記カム受け部材は、前記第1貫通孔を有する環状のホルダ部と、前記ホルダ部に取り付けられるカム受け部と、を有する、
    請求項1または2に記載のプーリ装置。
  4. 前記ホルダ部と前記カム受け部とは、互いに異なる材料によって形成される、
    請求項3に記載のプーリ装置。
  5. 前記ホルダ部は、径方向に突出する取付部を有し、
    前記カム受け部は、前記取付部と前記ドライブプレートとに挟持される、
    請求項3又は4に記載のプーリ装置。
  6. 前記カム部は、前記可動ボスの一部として構成される、
    請求項1から5のいずれかに記載のプーリ装置。
  7. 前記カム受け部材は、前記第1貫通孔を画定する内周面において、一対の第1平坦面を有し、
    前記ドライブプレートは、前記第2貫通孔を画定する内周面において、一対の第2平坦面を有し、
    前記固定ボスは、外周面において、前記一対の第1平坦面及び前記一対の第2平坦面と対向する一対の第3平坦面を有する、
    請求項1から6のいずれかに記載のプーリ装置。
JP2018009959A 2018-01-24 2018-01-24 プーリ装置 Active JP6668394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018009959A JP6668394B2 (ja) 2018-01-24 2018-01-24 プーリ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018009959A JP6668394B2 (ja) 2018-01-24 2018-01-24 プーリ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019127993A true JP2019127993A (ja) 2019-08-01
JP6668394B2 JP6668394B2 (ja) 2020-03-18

Family

ID=67472061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018009959A Active JP6668394B2 (ja) 2018-01-24 2018-01-24 プーリ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6668394B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021075239A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 株式会社エフ・シー・シー プーリ装置および遠心クラッチ
WO2021075237A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 株式会社エフ・シー・シー プーリ装置および遠心クラッチ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09287639A (ja) * 1996-04-23 1997-11-04 Honda Motor Co Ltd Vベルト自動変速機のプーリ構造
JP2006064121A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Honda Motor Co Ltd 可変プーリを備える伝動装置
JP2007278449A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Yamada Seisakusho Co Ltd Vベルト式自動変速機
JP2011052727A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Honda Motor Co Ltd ベルト式無段変速機
JP2017096350A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 株式会社エクセディ プーリ装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09287639A (ja) * 1996-04-23 1997-11-04 Honda Motor Co Ltd Vベルト自動変速機のプーリ構造
JP2006064121A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Honda Motor Co Ltd 可変プーリを備える伝動装置
JP2007278449A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Yamada Seisakusho Co Ltd Vベルト式自動変速機
JP2011052727A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Honda Motor Co Ltd ベルト式無段変速機
JP2017096350A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 株式会社エクセディ プーリ装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021075239A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 株式会社エフ・シー・シー プーリ装置および遠心クラッチ
WO2021075237A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 株式会社エフ・シー・シー プーリ装置および遠心クラッチ
JP2021067281A (ja) * 2019-10-17 2021-04-30 株式会社エフ・シー・シー プーリ装置および遠心クラッチ
JP2021067278A (ja) * 2019-10-17 2021-04-30 株式会社エフ・シー・シー プーリ装置および遠心クラッチ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6668394B2 (ja) 2020-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6637788B2 (ja) クラッチ装置
JP2019127993A (ja) プーリ装置
JP6496654B2 (ja) プーリ装置
JP6553466B2 (ja) プーリ装置
JP6637796B2 (ja) プーリ装置
US20220136593A1 (en) Friction engaging device
JP6600532B2 (ja) プーリ装置
JP6577843B2 (ja) プーリ装置
JP2017161028A (ja) プーリ装置
JP6622067B2 (ja) プーリ装置
JP6609464B2 (ja) プーリ装置
JP7289227B2 (ja) プーリ装置
JP7284010B2 (ja) プーリ装置
JP6534594B2 (ja) プーリ装置
JP6534593B2 (ja) プーリ装置
JP2024067748A (ja) プーリ装置
JP2018040407A (ja) クラッチ装置
JP6667312B2 (ja) プーリ装置
WO2016189960A1 (ja) プーリ装置
JP7208834B2 (ja) 遠心クラッチ、及びプーリ装置
JP2017161026A (ja) プーリ装置
TW201814183A (zh) 無段變速器
US20200355225A1 (en) Torque transmission apparatus
JP2017089856A (ja) クラッチ装置
JP2017061969A (ja) プーリ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190508

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200123

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6668394

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250