JP6609464B2 - プーリ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プーリ装置に関するものである。
スクータ型の自動二輪車などでは、ベルト式の無段変速機が採用されている(例えば、特許文献1)。この無段変速機は、駆動プーリ装置と、従動プーリ装置と、ベルトとを備えている。ベルトは、駆動プーリ装置と従動プーリ装置との間に架けられている。
駆動プーリ装置及び従動プーリ装置は、固定シーブ、可動シーブ、固定ボス、及び可動ボスを有している。固定シーブと可動シーブとによって、ベルトを挟持している。可動ボスは可動シーブに固定されており、固定ボスは固定シーブに固定されている。可動シーブが固定シーブに対して接近及び離間するように、可動ボスは固定ボス上を摺動する。可動ボスが固定ボス上をスムーズに摺動できるように、可動ボスの内周面には、摺動部材が設けられている。
特開平10−318342号公報
上述したようなプーリ装置において、ベルトからの荷重で可動シーブが倒れると、動力伝達のロスが生じるという問題がある。そこで、本発明の課題は、可動シーブの倒れを抑制することのできるプーリ装置を提供することである。
本発明のある側面に係るプーリ装置は、固定シーブと、固定ボスと、摺動部材と、可動シーブと、可動ボスと、カム機構とを備えている。固定ボスは、固定シーブから軸方向の第1側に延びる。摺動部材は、固定ボスの外周面を覆うように配置されている。摺動部材は、固定ボスよりも摩擦係数が低い。可動シーブは、軸方向において固定シーブに対して接近及び離間するように移動可能である。可動ボスは、摺動部材上を摺動可能に配置されている。可動ボスは、可動シーブから軸方向の第1側に延びる。カム機構は、固定ボスに対する可動ボスの相対回転を可動ボスの軸方向推力に変換するよう構成されている。
従来のプーリ装置では、可動ボスの内周面に摺動部材が取り付けられている。そして、可動ボスの軸方向の端部にあるカム部はカム受け部と係合するために、可動ボスの内周面のうち、カム部の内周面には摺動部材は形成することができなかった。このため、可動ボスのカム部は、固定ボスによって支持されていない。これに対して、本発明に係るプーリ装置では、可動ボスの内周面に摺動部材を取り付けるのではなく、固定ボスの外周面上に摺動部材が取り付けられている。すなわち、可動ボスは、摺動部材上を摺動するように構成されている。このため、カム部の内周面も含めて可動ボスの内周面の全体を摺動部材と接触させることができ、ひいては、可動シーブの倒れを抑制することができる。
好ましくは、カム機構は、可動ボスの軸方向の第1側端部に形成されたカム部を有する。
好ましくは、プーリ装置は、ドライブプレートをさらに備える。ドライブプレートは、固定ボスの軸方向の第1側端部に取り付けられる。摺動部材は、軸方向において、固定シーブとドライブプレートとに挟持される。
カム機構は、ドライブプレートに形成されたカム受け部をさらに有していてもよい。
好ましくは、摺動部材の硬さは、固定ボスの硬さよりも低い。このように構成することによって、ダストが摺動部材と可動ボスとの間に入った場合に、ダストの種類によっては、ダストが摺動部材に埋没する。このため、摺動部材と可動ボスとの間に入ったダストが可動ボスの動きを妨げることを抑制することができる。
好ましくは、摺動部材は、樹脂製である。
好ましくは、プーリ装置は、スプリングとスプリングシートとをさらに備える。スプリングは、軸方向において、可動シーブを固定シーブに向かって付勢する。スプリングシートは、固定シーブと一体的に回転し、スプリングを支持する。この場合、カム機構は、スプリングシートに形成されたカム受け部をさらに有していてもよい。
本発明に係るプーリ装置によれば、可動シーブの倒れを抑制することができる。
プーリ装置の側面断面図。 スプリングシートの平面図。 図2のIII−III線断面図。 カム機構の動作を説明するための概略図。 ドライブプレートの平面図。 図5のVI−VI線断面図。
以下、本発明に係るプーリ装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係るプーリ装置100は、従動側のプーリ装置100である。この従動側のプーリ装置100には、駆動側のプーリ装置(図示省略)からベルト101を介してトルクが伝達される。ベルト101は、トルクを伝達するための部材である。
図1は、プーリ装置100の側面断面図である。なお、以下の説明において、回転軸Oとは、プーリ装置100の回転軸を意味する。径方向とは、回転軸Oを中心とした円の径方向を意味する。径方向の外側とは、径方向において回転軸Oから離れる側を意味し、径方向の内側とは、径方向において回転軸Oに近付く側を意味する。軸方向とは、回転軸Oに沿った方向を意味する。軸方向の第1側とは図1の左側を意味し、軸方向の第2側とは、図1の右側を意味する。周方向とは、回転軸Oを中心とした円の周方向を意味する。
図1に示すように、プーリ装置100は、固定シーブ1と、固定ボス2と、摺動部材3と、可動シーブ4と、可動ボス5と、カム機構6と、スプリング7と、スプリングシート8と、遠心クラッチ9と、を備えている。
固定シーブ1は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。固定シーブ1の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。固定シーブ1は、軸方向において、可動シーブ4の第2側に配置されている。固定シーブ1は、軸方向に移動しないように固定されている。
固定シーブ1は、円板状である。固定シーブ1の対向面11は、径方向の外側にいくにしたがって、可動シーブ4から離れるように傾斜している。すなわち、対向面11は、径方向の外側に向かって、軸方向の第2側に傾斜している。なお、固定シーブ1の対向面11は、可動シーブ4に対向する面である。すなわち、固定シーブ1の対向面11は、軸方向の第1側を向いている。
固定ボス2は、固定シーブ1と一体的に回転する。本実施形態では、固定ボス2と固定シーブ1とは一つの部材で形成されている。なお、固定ボス2と固定シーブ1とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転してもよい。固定ボス2は、円筒状であって、固定シーブ1から軸方向の第1側に延びている。固定ボス2の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。
固定ボス2の第1側端部21に、遠心クラッチ9が取り付けられている。また、固定ボス2の第2側端部22から、固定シーブ1が径方向外側に延びている。なお、第1側端部21は、軸方向の第1側の端部であり、第2側端部22は軸方向の第2側の端部である。この第1側端部21は、互いに平行に延びる取り付け面を外周面に有している。第1側端部21は他の部分よりも外径が小さいため、肩部23が形成されている。
出力軸(図示省略)は、固定ボス2の内部を、軸方向に延びている。出力軸は、例えば後輪にトルクを伝えるための軸である。出力軸と固定ボス2とは相対回転可能である。なお、出力軸と固定ボス2との間に、ベアリング102,103が配置されている。
摺動部材3は、固定ボス2の外周面を覆うように配置されている。摺動部材3は、円筒状であって、軸方向に延びている。摺動部材3は、固定シーブ1からドライブプレート91まで延びている。また、摺動部材3は、軸方向において、固定シーブ1とドライブプレート91とに挟持されている。このため、摺動部材3は、軸方向において固定されている。摺動部材3の厚さは、1mm以上とすることが好ましい。例えば、摺動部材3の厚さは、1〜5mm程度とすることができる。
摺動部材3は、固定ボス2よりも摩擦係数が低い。また、摺動部材3の硬さは、固定ボス2の硬さよりも低い。なお、各部材の硬さは、例えば、ビッカース硬さによって測定することができる。例えば、固定ボス2は、金属製である。具体的には、固定ボス2は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、固定ボス2は、炭素鋼及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。これに対して、摺動部材3は、樹脂製である。例えば、摺動部材3は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。このように、摺動部材3は、固定ボス2よりも摩擦係数が小さいため、可動ボス5は、摺動部材3上をスムーズに摺動することができる。
可動シーブ4は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。可動シーブ4の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動シーブ4は、回転軸Oに沿って移動するように配置されている。すなわち、可動シーブ4は、軸方向に移動するように配置されている。可動シーブ4は、軸方向に移動することによって、固定シーブ1に対して接近及び離間する。可動シーブ4は、軸方向において、固定シーブ1の第1側に配置されている。
可動シーブ4は、円板状である。可動シーブ4の対向面41は、径方向の外側にいくにしたがって、固定シーブ1から離れるように傾斜している。すなわち、対向面41は、径方向の外側に向かって、軸方向の第1側に傾斜している。
可動シーブ4の対向面41は、固定シーブ1に対向する面である。すなわち、可動シーブ4の対向面41は、軸方向の第2側を向いている。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ4の対向面41とは、間隔をあけて対向している。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ4の対向面41とによって、V溝が形成されている。可動シーブ4が軸方向に移動することによって、V溝の溝幅が変わる。このV溝内において、ベルト101が配置されている。なお、固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ4の対向面41とによって、ベルト101を挟持している。
可動シーブ4は、軸方向の第1側に突出する環状の支持壁部42を有している。この支持壁部42は、可動ボス5の径方向外側に配置されている。この支持壁部42と可動ボス5との間に、スプリング7の端部が配置される。
可動ボス5は、可動シーブ4と一体的に回転する。また、可動ボス5は、可動シーブ4と一体的に軸方向に移動する。本実施形態では、可動ボス5と可動シーブ4とは一つの部材で形成されている。なお、可動ボス5と可動シーブ4とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転及び軸方向に移動してもよい。
可動ボス5は、円筒状であって、可動シーブ4から軸方向に延びている。詳細には、可動ボス5は、可動シーブ4から軸方向の第1側に延びている。すなわち、可動ボス5は、固定シーブ1から遠ざかる方向に延びている。可動ボス5の中心軸は、回転軸Oと実質的に同軸上に配置されている。可動ボス5は、摺動部材3の径方向外側に配置されている。可動ボス5は、摺動部材3上を摺動可能に配置されている。
可動ボス5は、その軸方向の第1側端部に複数のカム部61が形成されている。各カム部61は、周方向において間隔をあけて配置されている。各カム部61は、軸方向の第1側に延びている。可動ボス5の内周面は、カム部61の内周面も含めて、摺動部材3の外周面に当接している。
可動ボス5は、例えば、金属製である。具体的には、可動ボス5は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、可動ボス5は、炭素鋼及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。摺動部材3は、可動ボス5よりも摩擦係数が低い。
カム機構6は、固定ボス2に対する可動ボス5の相対回転を、可動ボス5の軸方向推力に変換するように構成されている。詳細には、カム機構6は、カム部61とカム受け部62とを有している。カム部61は、上述した可動ボス5に形成されている。また、カム受け部62は、後述するように、スプリングシート8に形成されている。
スプリング7は、軸方向において可動シーブ4を固定シーブ1に向かって付勢する。すなわち、スプリング7は、可動シーブ4を軸方向の第2側に向かって付勢している。これによって、固定シーブ1と可動シーブ4とが、ベルト101を挟持する。スプリング7は、例えばコイルスプリングとすることができる。スプリング7は、可動ボス5を囲むように、可動ボス5の径方向外側に配置されている。
スプリングシート8は、スプリング7を支持するように構成されている。図2及び図3に示すように、スプリングシート8は、円筒部81、フランジ部82、及び複数のカム受け部62を有する。スプリングシート8は、例えば樹脂製である。具体的には、スプリングシート8は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。円筒部81、フランジ部82、及び各カム受け部62は、1つの部材によって一体的に形成されている。
円筒部81は、可動ボス5の径方向外側に配置されている。また、円筒部81は、スプリング7の径方向内側に配置されている。すなわち、円筒部81は、径方向において、可動ボス5とスプリング7との間に配置されている。円筒部81は、スプリング7を径方向において支持している。
フランジ部82は、円筒部81から径方向外側に延びている。詳細には、フランジ部82は、円筒部81の軸方向第1側の端部から径方向外側に延びている。フランジ部82は、環状である。フランジ部82は、スプリング7の軸方向の第1側の端面を支持している。すなわち、フランジ部82は、スプリング7を軸方向において支持している。
各カム受け部62は、円筒部81の径方向の内側に配置されている。詳細には、各カム受け部62は、円筒部81の内周面に形成されている。各カム受け部62は、周方向に延びている。各カム受け部62は、周方向において、互いに間隔をあけて配置されている。なお、この周方向において隣り合うカム受け部62の間を、カム部61が延びている。各カム受け部62は、可動ボス5の各カム部61と係合する。この各カム受け部62は、カム機構6を構成する。各カム受け部62は、凹部621を有している。凹部621は、径方向に延びている。この凹部621は、後述するドライブプレート91の一部を収容する。
スプリングシート8は、固定シーブ1と一体的に回転する。詳細には、スプリングシート8は、軸方向の第1側に突出する突出部83を有している。この突出部83が、後述するドライブプレート91の貫通孔914(図5参照)に嵌合する。突出部83は、貫通孔914の外周縁に沿った形状をしている。このドライブプレート91は、固定ボス2を介して固定シーブ1と一体的に回転する。このため、ドライブプレート91に取り付けられたスプリングシート8は、固定シーブ1と一体的に回転する。
図1に示すように、カム機構6は、可動ボス5とスプリングシート8とに設けられている。詳細には、カム機構6は、複数のカム部61と複数のカム受け部62とから構成される。カム機構6は、固定ボス2に対する可動ボス5の相対回転を、可動ボス5の軸方向推力に変換するように構成されている。すなわち、可動ボス5が固定ボス2よりも速い速度で回転すると、カム機構6は、可動ボス5を固定シーブ1に向かって移動させる。
詳細には、図4に示すように、可動ボス5の各カム部61は、カム面611を有している。カム面611は、回転方向を向き、且つ軸方向の第1側を向くように傾斜している。このカム面611が、スプリングシート8のカム受け部62に当接する。なお、回転方向とは、車両が前進する際に、可動ボス5が回転する方向である。
図1に示すように、遠心クラッチ9は、ドライブプレート91、複数のクラッチシュー92、及びクラッチハウジング93を有している。遠心クラッチ9は、固定シーブ1及び可動シーブ4の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。詳細には、遠心クラッチ9は、固定ボス2の回転を、出力軸に伝達したり遮断したりするように構成されている。
ドライブプレート91は、固定ボス2の第1側端部21に取り付けられている。ドライブプレート91は、固定ボス2と一体的に回転する。ドライブプレート91は、摺動部材3の軸方向の第1側への移動を規制する。図5及び図6に示すように、ドライブプレート91は、ボス部911と、円板部912とを有している。
ボス部911は、円筒状であって、軸方向に延びている。ボス部911は、固定ボス2に取り付けられる。詳細には、ボス部911は、中心部に貫通孔913を有している。この貫通孔913は、固定ボス2の第1側端部21と係合するような形状である。具体的には、貫通孔913の外周縁は、固定ボス2の外周縁とほぼ同じ形状である。
円板部912は、ボス部911から径方向外側に延びている。円板部912は、平板状である。すなわち、円板部912は、実質的に段差部を有していない。なお、円板部912は、平板状でなくてもよいし、段差部を有していてもよい。円板部912は、複数の貫通孔914を有している。各貫通孔914は、軸方向に貫通している。また、各貫通孔914は、周方向に延びている。各貫通孔914は、周方向において、間隔をあけて配置されている。この貫通孔914に、上述したスプリングシート8の突出部95が嵌合する。また、上述した可動ボス5の各カム部61は、円板部912と干渉しないよう、貫通孔914内を延びている。なお、隣り合う貫通孔914の間に配置される円板部912の一部が、上述したカム受け部62の凹部621に収容される。
ドライブプレート91は、金属製である。具体的には、ドライブプレート91は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、ドライブプレート91は、炭素鋼、及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。ドライブプレート91は、固定ボス2の肩部23と当接することによって、軸方向の第2側への移動が規制される。また、第1側端部21に取り付けられた止め輪104によって、ドライブプレート91は軸方向の第1側への移動が規制される。
図1に示すように、各クラッチシュー92は、円周方向の一端部がドライブプレート91に揺動可能に取り付けられている。各クラッチシュー92は、その外周面に摩擦材(図示省略)を有している。各クラッチシュー92の他端部には、各クラッチシュー92を径方向の内側に付勢するようにリターンスプリング(図示省略)が取り付けられている。
クラッチハウジング93は、各クラッチシュー92を径方向の外側から覆うように配置されている。クラッチハウジング93は、固定ボス2に相対回転可能である。詳細には、クラッチハウジング93は、ボス部931を有している。ボス部931には、スプライン孔932が形成されている。このスプライン孔932に、出力軸がスプライン係合することができる。
遠心クラッチ9が伝達状態になると、各クラッチシュー92の摩擦材は、クラッチハウジング93の内周面と摩擦係合する。また、遠心クラッチ9が遮断状態になると、各クラッチシュー92の摩擦材は、クラッチハウジング93の内周面から離れる。なお、遠心クラッチ9の伝達状態とは、遠心クラッチ9が、固定シーブ1及び可動シーブ4の回転を出力軸に伝達する状態を意味する。また、遠心クラッチ9の遮断状態とは、遠心クラッチ9が、固定シーブ1及び可動シーブ4の回転を出力軸に伝達しない状態を意味する。
上述したように構成されたプーリ装置は、次のように動作する。
駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が狭くなった場合、ベルト101の巻き付け径が大きくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の外側に移動する。
図1に示すように、従動側のプーリ装置100において、固定シーブ1と可動シーブ4とによって構成される溝の幅は、駆動側のプーリ装置における溝幅と逆に動作する。すなわち、駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の外側に移動すると、従動側のプーリ装置100においてベルト101が径方向の内側へ移動する。
ベルト101が径方向の内側へ移動すると、スプリング7の付勢力に抗して、可動シーブ4が固定シーブ1から離れる方向に移動する。すなわち、可動シーブ4が、軸方向の第1側に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ4との間の溝の幅が広がる。
また、駆動側のプーリ装置において、固定シーブと可動シーブとによって構成される溝の幅が広がった場合、ベルト101の巻き付け径が小さくなる。すなわち、ベルト101は、駆動側のプーリ装置において、径方向の内側に移動する。
駆動側のプーリ装置においてベルト101が径方向の内側に移動すると、従動側のプーリ装置100において、ベルト101が径方向の外側へ移動する。そして、スプリング7の付勢力によって、可動シーブ4が固定シーブ1に近付く方向に移動する。この結果、固定シーブ1と可動シーブ4との間の溝の幅が狭くなる。
次に、カム機構6の動作について説明する。発進時のように急加速したとき、可動シーブ4が固定シーブ1よりも速い速度で回転する。すると、図4に示すように、可動ボス5がスプリングシート8よりも速い速度で回転する。すなわち、可動ボス5は、スプリングシート8に対して回転方向に相対的に回転する。すると、カム機構6は可動ボス5に軸方向の推力を付与し、可動ボス5は軸方向の第2側に移動する。詳細には、カム面611がカム受け部62から軸方向の第2側への反力を受け、可動ボス5が軸方向の第2側に移動する。この結果、可動シーブ4は固定シーブ1側へ移動し、ベルト101を強固に挟持する。
以上、本実施形態に係るプーリ装置100は、次の特徴を有する。
プーリ装置100は、固定ボス2の外周面上に摺動部材3が取り付けられている。そして、可動ボス5は、摺動部材3上を摺動するように構成されている。このため、可動ボス5の第1側端部に形成されたカム部61の内周面も含めて、可動ボス5の内周面の全体を摺動部材3と接触させることができる。この結果、可動シーブ4の倒れを抑制することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、カム機構6は、可動ボス5に形成されたカム部61とスプリングシート8に形成されたカム受け部62によって構成されているが、カム機構6の構成はこれに限定されない。例えば、カム機構6のカム受け部は、スプリングシートではなくドライブプレート91に形成されていてもよい。
1 :固定シーブ
2 :固定ボス
3 :摺動部材
4 :可動シーブ
5 :可動ボス
6 :カム機構
7 :スプリング
8 :スプリングシート
61 :カム部
62 :カム受け部
91 :ドライブプレート
100 :プーリ装置

Claims (7)

  1. 固定シーブと、
    前記固定シーブから軸方向の第1側に延びる固定ボスと、
    前記固定ボスの外周面を覆うように配置され、前記固定ボスよりも摩擦係数の低い摺動部材と、
    軸方向において前記固定シーブに対して接近及び離間するように移動可能な可動シーブと、
    前記摺動部材上を摺動可能に配置され、前記可動シーブから軸方向の第1側に延びる可動ボスと、
    前記固定ボスに対する前記可動ボスの相対回転を前記可動ボスの軸方向推力に変換するよう構成されたカム機構と、
    前記固定ボスの軸方向の第1側端部に取り付けられるドライブプレートと、
    を備え
    前記摺動部材は、軸方向において、前記固定シーブと前記ドライブプレートとに挟持される、
    プーリ装置。
  2. 前記カム機構は、前記可動ボスの軸方向の第1側端部に形成されたカム部を有する、
    請求項1に記載のプーリ装置。
  3. 前記カム機構は、前記ドライブプレートに形成されたカム受け部をさらに有する、
    請求項1又は2に記載のプーリ装置。
  4. 前記摺動部材の硬さは、固定ボスの硬さよりも低い、
    請求項1からのいずれかに記載のプーリ装置。
  5. 前記摺動部材は、樹脂製である、
    請求項1からのいずれかに記載のプーリ装置。
  6. 軸方向において、前記可動シーブを前記固定シーブに向かって付勢するスプリングと、
    前記固定シーブと一体的に回転し、前記スプリングを支持するスプリングシートと、
    をさらに備え、
    前記カム機構は、前記スプリングシートに形成されたカム受け部をさらに有する、
    請求項1からのいずれかに記載のプーリ装置。
  7. 固定シーブと、
    前記固定シーブから軸方向の第1側に延びる固定ボスと、
    前記固定ボスの外周面を覆うように配置され、前記固定ボスよりも摩擦係数の低い摺動部材と、
    軸方向において前記固定シーブに対して接近及び離間するように移動可能な可動シーブと、
    前記摺動部材上を摺動可能に配置され、前記可動シーブから軸方向の第1側に延びる可動ボスと、
    前記固定ボスに対する前記可動ボスの相対回転を前記可動ボスの軸方向推力に変換するよう構成されたカム機構と、
    軸方向において、前記可動シーブを前記固定シーブに向かって付勢するスプリングと、
    前記固定シーブと一体的に回転し、前記スプリングを支持するスプリングシートと、
    を備え、
    前記カム機構は、前記スプリングシートに形成されたカム受け部をさらに有する、
    プーリ装置。
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