JP2019126294A - たこ焼き及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部の空洞の生成が抑制され、冷凍保存後油ちょうしても中がなめらかで口溶けが良好なたこ焼き及びその製造方法を提供する。【解決手段】たこ焼きの製造方法は、(A)加熱生地を含むたこ焼き生地を調製する工程と(B)該たこ焼き生地を焼成する工程とを含む。工程(A)は、下記の工程を含む:(A1)穀粉及び澱粉を含む非加熱生地を調製する工程;及び(A2)前記非加熱生地を、前記穀粉及び澱粉の中で最小の糊化開始温度を有する成分の糊化開始温度に対して−15℃〜+10℃の温度に加熱して前記加熱生地を調製する工程。【選択図】なし

Description

本発明は、たこ焼き及びその製造方法に関する。
近年家庭での調理が減り、スーパー、コンビニエンスストアなどでの調理済み食品(総菜、スナック類など)の製造販売が増え、該食品を手軽に頻繁に利用する人が増え需要も多くなっている。たこ焼きもその一つであり、出来立て焼き立てで提供される。また、たこ焼きは、簡単に調理できるように焼成済み冷凍品として提供される場合も多い。
たこ焼きは、小麦粉、澱粉、卵、調味料などに水を加えてたこ焼き生地を20℃前後に調整し、熱した型に流し、たこなどの具材とともに焼成することにより製造される。焼成方法としては、歩留りや皮のパリっとした食感のために、180℃〜230℃程度で8〜10分程度加熱する方法が一般的である。このような方法で焼成したたこ焼きは、上述のように、出来立て焼き立てで食す場合もあれば、冷凍保存後に油ちょうして食す場合も多い。
たこ焼きの食感としては、外はカリッと中はなめらかでとろみのあるものが好まれる。しかし、冷凍保存後に油ちょうする場合、焼成済みのたこ焼きを再加熱するため、とろみがなくなる。
また、たこ焼きの内部は、たこから水分が出たり、小麦粉や澱粉の糊が低粘度化することにより、焼成後放冷時に空洞が生成しやすい。内部に空洞のあるたこ焼きを、冷凍保存後に油ちょうする場合、油面に浮き上がってしまい、加熱ムラが発生し、なめらかな食感が得られない。たこ焼きを油中に沈ませた状態でフライしたり、回転させながらフライすることにより、均一な加熱は可能であるが、手間であり人手を要する。
好ましい食感を有するたこ焼きの製造方法は、種々検討されている。例えば、特開2006−271330号公報(特許文献1)には、内部がクリーミーでなめらかであり且つトロッとした食感を有するたこ焼きを製造するため、たこ焼き生地として、小麦粉及び水を主原料とし、非加熱で調製したたこ焼き生地Aと、小麦粉及び水を主体とする混合物に澱粉糊液を配合して調製したたこ焼き生地Bとを用いるたこ焼きの製造方法が記載されている。しかし、この方法でも、たこ焼きの内部における空洞の生成を免れない。
特開2006−271330号公報
本発明の目的は、内部の空洞の生成が抑制されたたこ焼き及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、冷凍保存後に油ちょうする場合に人為的な操作を加えなくても均一に加熱することができるたこ焼き及びその製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、冷凍保存後に再加熱しても中がなめらかで口溶けが良好なたこ焼き及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、穀粉及び澱粉を含む生地を、前記穀粉及び澱粉の中で最小の糊化開始温度を有する成分の糊化開始温度に対して−15℃〜+10℃の温度に加熱し、該加熱生地を焼成してたこ焼きを製造すると、内部の空洞の生成を抑制できること、冷凍保存後に油ちょうする場合、人為的な操作を加えなくても均一に再加熱できること、再加熱しても中がなめらかで良好な口溶けが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1](A)加熱生地を含むたこ焼き生地を調製する工程と、(B)該たこ焼き生地を焼成する工程とを含む、たこ焼きの製造方法であって、工程(A)が、下記の工程を含む、前記たこ焼きの製造方法:
(A1)穀粉及び澱粉を含む非加熱生地を調製する工程;及び
(A2)前記非加熱生地を、前記穀粉及び澱粉の中で最小の糊化開始温度を有する成分の糊化開始温度に対して−15℃〜+10℃の温度に加熱して前記加熱生地を調製する工程。
[2]工程(A1)において、穀粉と澱粉の質量比が、10:90〜90:10である、[1]記載のたこ焼きの製造方法。
[3]工程(A)が、(A3)工程(A2)で得られた加熱生地と、工程(A1)で得られた又は工程(A1)とは別に調製された非加熱生地とを混合してたこ焼き生地を調製する工程を更に含む、[1]又は[2]記載のたこ焼きの製造方法。
[4]工程(A3)において、加熱生地と非加熱生地の混合比(質量比)が、70:30〜99:1である、[3]記載のたこ焼きの製造方法。
[5](C)工程(B)で焼成されたたこ焼きを冷凍する工程を更に含む、[1]〜[4]のいずれか1項記載のたこ焼きの製造方法。
[6](D)工程(C)で冷凍されたたこ焼きを油ちょうする工程を更に含む、[1]〜[5]のいずれか1項記載のたこ焼きの製造方法。
[7][1]〜[6]のいずれか1項に記載の方法により得られるたこ焼き。
[8]中心断面において、外皮と内層の間隔が、中心径に対して15%以下である、冷凍たこ焼き。
[9]穀粉及び澱粉を含む非加熱生地を、前記穀粉及び澱粉の中で最小の糊化開始温度を有する成分の糊化開始温度に対して−15℃〜+10℃の温度に加熱して得られるたこ焼き生地。
本発明によれば、たこ焼きの内部の空洞の生成を抑制することができる。また、本発明のたこ焼きを冷凍保存後に油ちょうする場合、人為的な操作を加えなくても均一に再加熱でき、再加熱しても中はなめらかで良好な口溶けが得られる。
本発明のたこ焼きの製造方法は、(A)加熱生地を含むたこ焼き生地を調製する工程と、(B)該たこ焼き生地を焼成する工程とを含んでいる。
本明細書において、「加熱生地」は、所定の温度に加熱された生地であれば如何なる生地も含み、所定の温度に加熱した直後の生地、所定の温度に維持した生地、加熱後に放冷した生地などを含む。
<工程(A)>
工程(A)は、下記の工程を含んでいる:
(A1)穀粉及び澱粉を含む非加熱生地(又は未加熱生地)を調製する工程;及び
(A2)前記非加熱生地を、前記穀粉及び澱粉の中で最小の糊化開始温度を有する成分の糊化開始温度に対して−15℃〜+10℃の温度に加熱して加熱生地を調製する工程。
<工程(A1)>
穀粉としては、たこ焼き生地に利用できるものであれば特に制限されず、例えば、小麦粉(例えば、強力粉、中力粉、薄力粉、全粒粉、デュラム小麦粉)、大麦粉、ライ麦粉、米粉、もち米粉、そば粉、とうもろこし粉、ホワイトソルガムなど、如何なる穀物由来の粉も使用できる。これらの穀粉は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
上記穀粉のうち、小麦粉単独、小麦粉と他の穀粉(例えば、大麦粉、米粉、とうもろこし粉、これらの混合物)との組み合わせが好ましい。なお、小麦粉と他の穀粉とを組み合わせる場合、小麦粉と他の穀粉との質量比は、例えば、50:50〜99:1の範囲から選択され、60:40〜95:5であってもよく、70:30〜90:10であるのがより好ましい。
穀粉は、澱粉を含んでおり加水したバッター状態で加熱することにより糊化する性質を有する成分であってもよく、糊化する性質を有しない成分であってもよい。穀粉が糊化する性質を有する成分である場合、穀粉の糊化開始温度は、例えば、50〜80℃であってもよく、55〜75℃であるのがより好ましい。
糊化開始温度は、慣用の測定機器、例えば、アミログラフ、ラピッド・ビスコ・アナライザー(RVA)により測定される。これらの機器は、バッター粘度を測定するものであり、バッター粘度の上昇カーブの起点が糊化開始温度である。
穀粉の含有量は、非加熱生地の総量に対して、例えば、1〜40質量%であってもよく、2〜30質量%であるのがより好ましい。
澱粉は、たこ焼き生地に利用できるものであれば特に制限されず、例えば、生澱粉(馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、とうもろこし澱粉(コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチなど)、小麦澱粉、米澱粉、サゴ澱粉など)であってもよく、化工澱粉であってもよい。化工澱粉は、生澱粉に対して、エーテル化(ヒドロキシプロピル化など)、エステル化(アセチル化など)、架橋(リン酸架橋など)、酸化、乾熱、湿熱から選択された1又は2以上の処理が施された澱粉であってもよい。
上記澱粉は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
上記澱粉のうち、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、とうもろこし澱粉、小麦澱粉、米澱粉、これらの化工澱粉(特に、ヒドロキシプロピル化澱粉、アセチル化澱粉、アセチル化酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉)が好ましく、食感の点から、生澱粉の中ではタピオカ澱粉、米澱粉が好ましく、化工澱粉の中ではヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉、アセチル化タピオカ澱粉、アセチル化リン酸架橋タピオカ澱粉、ワキシーコーンアセチル化酸化澱粉がより好ましい。
澱粉は、加水したバッター状態で加熱することにより糊化する性質を有する成分であってもよく、糊化する性質を有しない成分であってもよい。澱粉が、糊化する性質を有する成分である場合、澱粉の糊化開始温度は、例えば、50〜90℃であってもよく、55〜85℃であるのがより好ましい。
澱粉の含有量は、非加熱生地の総量に対して、例えば、1〜40質量%であってもよく、2〜30質量%であるのがより好ましい。
穀粉と澱粉との質量比は、たこ焼きを適度にやわらかくしてより一層なめらかな口溶けを得る点から、10:90〜90:10であるのが好ましく、20:80〜80:20であるのがより好ましく、30:70〜70:30(例えば、60:40〜40:60)であるのがさらに好ましい。
非加熱生地は、通常、水を含んでいる。そのため、非加熱生地は、非加熱バッターと称することもできる。水は、鰹、昆布、椎茸などの素材から煮出した出汁であってもよい。
水の含有量は、非加熱生地の総量に対して、例えば、60〜90質量%以上であってもよく、65〜85質量%であるのが好ましく、70〜80質量%であるのがより好ましい。
非加熱生地は、さらに追加の成分を含んでいてもよい。追加の成分としては、芋類(例えば、山芋、長芋)の摩砕物、調味料(例えば、砂糖、ショ糖、麦芽糖、ブドウ糖、塩、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸、コハク酸ナトリウムなどの粉末調味料;醤油などの液体調味料)、膨張剤、液卵(全卵、卵白、卵黄)、油脂などが例示できる。これらの追加の成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
追加の成分の含有量は、種類に応じて適宜選択され、非加熱生地の総量に対して、例えば、0.1〜10質量%であってもよく、0.5〜5質量%であるのがより好ましい。
<工程(A2)>
加熱生地は、穀粉及び澱粉の中で最小の糊化開始温度を有する成分の糊化開始温度をT℃とすれば、(T−15)℃〜(T+10)℃の温度に非加熱生地を加熱して調製される。つまり、加熱生地は、生地に含まれる穀粉及び澱粉が糊化開始前であるか、又は糊化が初期の段階で止まっている生地であればよい。
加熱温度は、内部の空洞を低減して、より一層なめらかで良好な口溶けを得る点から、(T−10)℃〜(T+7)℃であるのが好ましく、(T−5)℃〜(T+3)℃であるのがより好ましい。具体的な加熱温度は、使用する穀粉及び澱粉の種類にもよるが、例えば、40〜70℃である。
加熱方法は、特に制限されず、穀粉及び澱粉を含む未加熱生地に、穀粉及び澱粉が糊化しない又は糊化が初期の段階で止まる温度[(T−15)℃〜(T+10)℃]の水(温湯)を混合する方法であってもよいが、安定した生地状態を得る点から、穀粉、澱粉及び水を含む非加熱生地を攪拌しながら直火で加熱する方法、該非加熱生地をウォーターバス中で攪拌する方法が好ましい。
容器に入れた非加熱生地を攪拌しながら加熱していくと、容器壁に接している非加熱生地から徐々に透明な糊状になるが、この時の温度が糊化開始温度であり、慣用の測定機器で分析される糊化開始温度とほぼ同じ温度である。従って、加熱方法は、容器に入れた非加熱生地を撹拌しながら、容器壁に非加熱生地が付着し始めるまで加熱する方法であってもよい。
本発明のたこ焼きの製造方法は、(A3)工程(A2)で得られた加熱生地と、工程(A1)で得られた又は工程(A1)とは別に調製された非加熱生地とを混合してたこ焼き生地を調製する工程を更に含んでいてもよい。
<工程(A3)>
加熱生地と混合する非加熱生地は、加熱生地を製造するための非加熱生地と同一であってもよいが、異なるものであってもよい。
加熱生地と非加熱生地の混合比(質量比)は、内部の空洞の生成を抑制し、中がなめらかで良好な口溶けを得る点から、例えば、70:30〜99:1であってもよく、80:20〜99:1であるのがより好ましい。
工程(A)におけるたこ焼き生地は、工程(A2)で得られる加熱生地を含む限り特に制限されず、さらに他の生地を含んでいてもよい。他の生地としては、工程(A1)で得られる又は工程(A1)とは別に調製される非加熱生地、非加熱生地を(T−15)℃〜(T+10)℃の範囲外の温度に加熱した加熱生地が挙げられる。なかでも、非加熱生地及び/又は(T−15)℃未満の温度に加熱した加熱生地が好ましく、非加熱生地がより好ましい。
また、たこ焼き生地は、具材(例えば、たこ、キャベツ、揚げ玉、ねぎ、生姜)を含んでいてもよい。
工程(A2)で得られる加熱生地の含有量は、たこ焼き生地の総量に対して、70質量%以上であるのが好ましく、80質量%以上であるのがより好ましい。
<工程(B)>
たこ焼きは、慣用の焼成機、例えば、半球状又は釣鐘状の焼型を有する焼成機を用いて、たこ焼き生地を焼成することにより製造することができる。
焼成方法は、特に制限されず、例えば、たこ焼き生地を釣鐘状の焼型に注入する工程と、表面以外の部分(焼型内壁に接触する部分)の外皮を形成する工程と、表面部分の外皮を形成する工程とを含む、釣鐘状に焼成する方法であってもよい。
また、焼成方法は、たこ焼き生地を半球状の焼型に注入する工程と、表面以外の部分(焼型内壁に接触する部分)の外皮を形成する工程と、前記外皮を回転させながら球状に焼成する工程とを含む方法であってもよい。
上記焼成方法のうち、釣鐘状に焼成する方法では、焼型を反転してたこ焼きを取り出す場合が多く、内部に空洞が生成しやすいが、本発明では、釣鐘状に焼成する方法であっても、内部に空洞が生成するのを抑制することができる。
焼成温度は、例えば、170〜250℃であってもよく、180〜230℃であるのがより好ましい。
本発明のたこ焼きの製造方法は、(C)工程(B)で焼成されたたこ焼きを冷凍する工程を更に含んでいてもよい。
<工程(C)>
焼成されたたこ焼きの冷凍方法は、特に制限されないが、通常、焼成されたたこ焼きを室温で放冷し、冷凍(急速冷凍など)する方法である。冷凍温度は、特に制限されず、例えば、−40℃〜−15℃であってもよい。
本発明のたこ焼きの製造方法は、(D)工程(C)で冷凍されたたこ焼きを油ちょうする(又は油で揚げる)工程を更に含んでいてもよい。
<工程(D)>
油ちょう方法は、冷凍されたたこ焼きを解凍して油ちょうしてもよいが、簡便性の点から、冷凍されたたこ焼きをそのまま油ちょうしてもよい。本発明では、冷凍されたたこ焼きの内部の空洞が抑制されているため、たこ焼きが油面に浮き上がることはなく、均一に加熱するために人為的操作(たこ焼きを油中に沈ませる操作、たこ焼きを回転させる操作)を加える必要がない点で有利である。
油ちょう温度は、例えば、170〜250℃であってもよく、180〜230℃であるのがより好ましい。
本発明は、上記の製造方法により得られるたこ焼き(例えば、丸型又は釣鐘型たこ焼き)を包含する。
また、本発明は、内部の空洞の生成が抑制された冷凍たこ焼き(例えば、丸型又は釣鐘型たこ焼き、特に釣鐘型たこ焼き)を包含する。冷凍たこ焼きの中心断面において、外皮と内層の間隔は、油面に浮くことがなく均一な再加熱を可能にする点から、中心径に対して15%以下であるのが好ましく、10%以下であるのがより好ましく、5%以下であるのが最も好ましい。
さらに、本発明は、穀粉及び澱粉を含む非加熱生地を、前記穀粉及び澱粉の中で最小の糊化開始温度を有する成分の糊化開始温度に対して−15℃〜+10℃の温度に加熱して得られるたこ焼き生地を包含する。
以下実施例、比較例を挙げて本発明を説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。
[試験方法]
(1)食感
たこ焼きの食感は、熟練のパネラー10名により下記の評価基準に従い評価した。なお、実施例1の方法に準じて非加熱生地のみで製造したたこ焼きの焼成直後の食感を5点とし、実施例1の方法に準じて非加熱生地のみで製造したたこ焼きを冷凍保存した後、油ちょうし2時間室温で放冷した後の食感を1点とした。
<評価基準>
5点:非常になめらかで口溶けが非常に良い
4点:なめらかで口溶けも良い
3点:ややなめらかで口溶けも普通
2点:なめらかさが足りず口溶けがやや悪い
1点:なめらかさが全くなく口溶けが非常に悪い
(2)空洞サイズ
内部の空洞サイズは、冷凍たこ焼きの中心部を垂直に切り、断面に見える外皮と内層の間隔を定規で測定し、該測定値を下記の評価基準に照らして評価した。
<評価基準>
5点:空洞が全くない
4点:外皮と内層の間隔が2mm以下である
3点:外皮と内層の間隔が2mmを超えて5mm以下である
2点:外皮と内層の間隔が5mmを超えて10mm以下である
1点:外皮と内層の間隔が10mmを超えて20mm以下である
なお、外皮と内層の間隔が5mm以下(中心径39mmに対して約15%以下)であれば、たこ焼きは油ちょう時に油の表面に浮上しにくい。
[実施例1]たこ焼きの製造
小麦粉52質量部、米粉3質量部、馬鈴薯澱粉45質量部、塩2質量部、卵8質量部、出汁260質量部をパン用縦型ミキサー(関東混合工業(株)製、カントーミキサーCS型10)に投入し、ホイッパーを使用して低速1分、中速1分混合し、生地温度20℃程度の未加熱生地(バッター生地)を得た。
未加熱生地を、ウォーターバスで、攪拌しながら58℃まで加熱し、加熱生地を得た。
口径48mm、深さ39mmの釣鐘型の焼型を180℃に熱し、油を塗布し、前記焼型に、加熱生地を8g入れ、続いてぶつ切りタコ3gと、ネギ、揚げ玉、紅生姜などの具材を計3g入れ、さらに同加熱生地を16g入れた。
8分間焼成し、焼型の開口部にシュバンクバーナ(リンナイ(株)製、シュバンクガス赤外線バーナーR412S2(A))をあて、表面を1分間焼成し、竹串を刺し糊状の生地が付着しないことで中心部まで火が通ったことを確認した。
焼型を反転してたこ焼きを金網上に取り出して、室温で20分間放冷した後、−38℃で1時間急速凍結し、−18℃で一晩冷凍保存し、内部の空洞の大きさを評価するための冷凍たこ焼きを得た。
また、冷凍たこ焼きを冷凍状態のまま180℃で5分間油ちょうし、2時間室温で放冷し、食感を評価するためのたこ焼きを得た。
[実施例2〜3、比較例1〜3]バッター生地温度の影響
生地温度を表1に記載のようにした以外は、実施例1と同様に、たこ焼きを製造し評価した。
[実施例4〜5]穀粉(薄力小麦粉と米粉)と澱粉の比率の影響
穀粉(薄力小麦粉と米粉)と澱粉の比率を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に、たこ焼きを製造し評価した。
Figure 2019126294
[実施例6〜7]加熱生地と未加熱生地の割合
実施例1で作製した加熱生地と未加熱生地を表2の割合で混合し、たこ焼き用生地とし、実施例1と同様に、たこ焼きを製造し評価した。
Figure 2019126294
[実施例8〜17]穀粉と澱粉の種類
穀粉と澱粉の種類を表3のように変更した以外は、実施例1と同様に、たこ焼きを製造し評価した。
Figure 2019126294
(1) ヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉(松谷化学工業株式会社製、商品名「ゆり」)
(2) アセチル化タピオカ澱粉(日本食品化工株式会社製、商品名「MT-01HH」)
(3) アセチル化リン酸架橋タピオカ澱粉(日本食品化工株式会社製、商品名「MR-200」)
(4) ワキシーコーンアセチル化酸化澱粉(松谷化学工業株式会社製、商品名「スタビローズY」)
(5) 小麦酢酸澱粉(MGP Ingredients, Inc社製、商品名「Midsole50」)
実施例8〜17は、内部の空洞が小さく、食感にも優れる。特に、化工澱粉の中でもヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉、アセチル化タピオカ澱粉、アセチル化リン酸架橋タピオカ澱粉、ワキシーコーンアセチル化酸化澱粉を使用した実施例8〜11、並びに、生澱粉の中でも米澱粉、タピオカ澱粉を使用した実施例13、15は、食感が極めて優れている。

Claims (9)

  1. (A)加熱生地を含むたこ焼き生地を調製する工程と、(B)該たこ焼き生地を焼成する工程とを含む、たこ焼きの製造方法であって、工程(A)が、下記の工程を含む、前記たこ焼きの製造方法:
    (A1)穀粉及び澱粉を含む非加熱生地を調製する工程;及び
    (A2)前記非加熱生地を、前記穀粉及び澱粉の中で最小の糊化開始温度を有する成分の糊化開始温度に対して−15℃〜+10℃の温度に加熱して前記加熱生地を調製する工程。
  2. 工程(A1)において、穀粉と澱粉の質量比が、10:90〜90:10である、請求項1記載のたこ焼きの製造方法。
  3. 工程(A)が、(A3)工程(A2)で得られた加熱生地と、工程(A1)で得られた又は工程(A1)とは別に調製された非加熱生地とを混合してたこ焼き生地を調製する工程を更に含む、請求項1又は2記載のたこ焼きの製造方法。
  4. 工程(A3)において、加熱生地と非加熱生地の混合比(質量比)が、70:30〜99:1である、請求項3記載のたこ焼きの製造方法。
  5. (C)工程(B)で焼成されたたこ焼きを冷凍する工程を更に含む、請求項1〜4のいずれか1項記載のたこ焼きの製造方法。
  6. (D)工程(C)で冷凍されたたこ焼きを油ちょうする工程を更に含む、請求項1〜5のいずれか1項記載のたこ焼きの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法により得られるたこ焼き。
  8. 中心断面において、外皮と内層の間隔が、中心径に対して15%以下である、冷凍たこ焼き。
  9. 穀粉及び澱粉を含む非加熱生地を、前記穀粉及び澱粉の中で最小の糊化開始温度を有する成分の糊化開始温度に対して−15℃〜+10℃の温度に加熱して得られるたこ焼き生地。
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