WO2016153033A1 - 調理済み米粉麺類 - Google Patents

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典夫 小泉
武紀 渡辺
可南子 川田
洋平 菅
和克 米山
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L7/00Cereal-derived products; Malt products; Preparation or treatment thereof
    • A23L7/10Cereal-derived products
    • A23L7/109Types of pasta, e.g. macaroni or noodles

Definitions

  • the present invention relates to a cooking product prepared by refrigeration or freezing after cooking noodle strings formed from noodles so that the raw material powder containing 50% by mass or more of rice flour and 4 to 40% by mass of pregelatinized starch is not pregelatinized. Used rice flour noodles.
  • the present invention also includes a step of producing noodle strings by making noodles so as not to be pre-gelatinized with raw material powder containing 50% by mass or more of rice flour and 4-40% by mass of pregelatinized starch, and noodle strings obtained Is a method for producing cooked rice flour noodles having a step of refrigeration or freezing after cooking.
  • the content of rice flour is 50% by mass or more, preferably 60% by mass or more, and more preferably 70% by mass or more with respect to the total mass of the raw material powder. If the content of the rice flour in the raw material powder is less than 50% by mass, the appearance and texture that are typical of rice flour noodles cannot be obtained, and the significance of actively using the rice flour is poor. Moreover, the upper limit of the content of the rice flour in the raw material powder is preferably 96% by mass, and more preferably 90% by mass, from the viewpoint of ensuring the moldability of the noodle strings.
  • the type of noodles to which the present invention can be applied is not particularly limited, and examples thereof include udon, somen noodles, cold wheat, Chinese noodles, and pasta (spaghetti, macaroni, etc.).

Abstract

 本発明の調理済み米粉麺類は、米粉50質量%以上とα化澱粉4~40質量%とを含む原料粉を実質的にα化しないように製麺してなる麺線を、調理後に冷蔵又は冷凍してなる。前記原料粉中のα化澱粉の含有量は好ましくは6~30質量%である。前記原料粉中の米粉の含有量は好ましくは70質量%以上である。前記製麺は、前記原料粉に75℃未満の水を加えて混練する工程を含むものであることが好ましい。本発明の調理済み米粉麺類は、加熱又は解凍するだけで簡便に喫食でき、しかも外観及び食感が良好である。

Description

調理済み米粉麺類
 本発明は、米粉の配合量が高く、風味に優れ、しかも加熱又は解凍するだけで簡便に喫食できる調理済み米粉麺類に関する。
 近年、小麦によるアレルギー症が問題となり、小麦に代わる材料が要望されている。また、米の消費拡大の観点から、米粉の食品への加工技術が注目され多くの取り組みがなされている。こうした観点等から、小麦粉の代わりに米粉を使用した米粉麺類が提案されている。しかし、米粉には小麦粉のようにグルテンが含まれていないため、小麦粉を原料としたときと同様に製麺しても、生地がつながりにくく、麺線として成形することが困難であった。そのため、ビーフンのように、米粉に蒸気や湯を加えながら混捏することで、米粉を一部糊化させながら製麺する方法が行われているが、それでも麺線としてはつながりにくく、また食感もべたついたものとなっていた。
 米粉麺類に関し、例えば特許文献1には、主原料粉として米粉のみを用いる生タイプの米粉麺が記載されており、その製造方法として、米粉を一般的な製麺法で麺線とし、これを密封した後加熱して、麺線中の水分のみを用いてα化する製造方法が記載されている。また特許文献2には、アミロースを含む米、澱粉及び小麦粉を主原料とする米粉麺において、米として、粒状となってその一部が未α化の状態で混入しているものを用いることが記載されている。また特許文献3には、米粉を含有する麺生地にレシチンと酸剤とを加えた後に製麺し、茹でて得ることを特徴とする米粉含有茹で麺の製造方法が記載されている。
特開2012-223097号公報 特開2000-83611号公報 特開2013-74823号公報
 米粉麺類には、表面が滑らかで米粉特有の透明感ある外観と、モチモチとした粘弾性がありべたつきの少ない良好な食感とが要望されている。また、米粉は小麦粉に比べて老化しやすいため、茹で調理した米粉麺類を冷蔵又は冷凍条件で長期間保存すると、保存中に食感がぼそぼそとしたものに低下したり、麺線形状を保てずに亀裂が生じたり崩れたりしやすいという問題がある。米粉麺類に関するこれらの要望及び問題を解決し得る技術は未だ提供されていない。
 本発明の課題は、加熱又は解凍するだけで簡便に喫食でき、しかも外観及び食感が良好な調理済み米粉麺類を提供することに関する。
 本発明は、米粉50質量%以上とα化澱粉4~40質量%とを含む原料粉を実質的にα化しないように製麺してなる麺線を、調理後に冷蔵又は冷凍してなる調理済み米粉麺類である。
 また本発明は、米粉50質量%以上とα化澱粉4~40質量%とを含む原料粉を、実質的にα化しないように製麺して麺線を得る工程と、得られた麺線を調理後に冷蔵又は冷凍する工程とを有する調理済み米粉麺類の製造方法である。
 本発明によれば、加熱又は解凍するだけで簡便に喫食でき、しかも外観及び食感が良好な調理済み米粉麺類が提供される。
 本発明の調理済み米粉麺類は、米粉とα化澱粉とを含む原料粉を用い、生地の調製を含む製麺を行って麺線を得、その麺線を調理した後に冷蔵又は冷凍してなるものである。本発明でいう「原料粉」は、生地の調製に用いられる生地原料のうち、常温常圧下で粉状の穀粉類であり、具体的には、米粉、小麦粉等の穀粉及び澱粉である。本発明に係る原料粉には、油脂、食塩等の副原料は含まれない。
 本発明に係る米粉としては、食品に利用可能な米粉として市場に流通しているものを特に制限なく用いることができ、例えば、一般的に食用に供される白米を粉砕したものが挙げられる。また本発明においては、米粉の原料となる米は特に制限されず、例えば、アミロースの含有量が0質量%の米であるもち米を用いることも可能であるが、調理済み米粉麺類の食感が軟らかすぎず、適度な硬さがより確実に得られるようにする観点から、アミロースの含有量が3質量%以上、特に5質量%以上の米が好ましい。米におけるアミロースの含有量の上限値は特に制限されないが、アミロースの含有量が高すぎると、得られる生米粉麺類の調理後の食感が硬すぎる場合があることから、15質量%以下が好ましい。
 米粉の含有量は、原料粉の全質量に対して、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。原料粉中における米粉の含有量が50質量%未満では、米粉麺類らしい外観及び食感が得られず、米粉を積極的に使用する意義に乏しい。また、原料粉中における米粉の含有量の上限値は、麺線の成形性を確保する観点から、好ましくは96質量%、さらに好ましくは90質量%である。
 本発明に係るα化澱粉としては、馬鈴薯澱粉、コーン澱粉、タピオカ澱粉等の一般的な食用澱粉をα化したものを利用できる。α化される食用澱粉としては、α化以外の処理、例えば、エーテル化、エステル化、アセチル化、架橋処理、酸化処理等の処理が施された加工澱粉を用いることもできる。本発明に係るα化澱粉は、BAP法によるα化度(糊化度)が70~100%であることが好ましい。BAP法は、β-アミラーゼ・プルラナーゼ法とも呼ばれる周知のα化度の測定方法であり、澱粉化学28(4),235~240(1981)に記載されている。
 α化澱粉の含有量は、原料粉の全質量に対して、4質量%以上、好ましくは6質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上である。原料粉中におけるα化澱粉の含有量が4質量%未満であると、つなぎが悪く麺線の成形性が悪くなる。また、原料粉中におけるα化澱粉の含有量の上限値は、40質量%、好ましくは30質量%、さらに好ましくは26質量%である。原料粉中におけるα化澱粉の含有量が40質量%を超えると、調理済み米粉麺類の食感がべたべたした触感となる。
 本発明に係る原料粉には、前記の米粉及びα化澱粉以外の他の穀粉類が含まれていても良い。米粉以外の他の穀粉類としては、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム小麦粉等の小麦粉の他、ライ麦粉、コーンフラワー、大麦粉、そば粉、豆粉、はとむぎ粉、ひえ粉、あわ粉等の穀粉;タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉等の澱粉及びその加工澱粉(α化澱粉を除く)等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
 本発明に係る生地を調製するのに用いる生地原料としては、主原料である原料粉(穀粉類)に加えてさらに、副原料として他の成分を用いることもできる。副原料としては、例えば、小麦グルテン、大豆蛋白質、卵黄粉、卵白粉、全卵粉、脱脂粉乳等の蛋白質素材;動植物油脂、粉末油脂等の油脂類;食物繊維、膨張剤、乳化剤、かんすい、食塩、糖類、甘味料、香辛料、調味料、ビタミン類、ミネラル類、色素、香料、デキストリン、アルコール、酵素剤等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。生地原料中における副原料の配合量は、原料粉100質量部に対して、通常0~30質量部程度である。
 尚、生地原料中に増粘多糖類を配合すると、得られる調理済み米粉麺類の麺線表面がべたべたした触感となるおそれがあるため、生地原料中には増粘多糖類を配合しないことが好ましい。即ち、本発明の調理済み米粉麺類は、増粘多糖類を含有していないことが好ましい。
 本発明の調理済み米粉麺類は、原料粉を含む生地原料を製麺し、その製麺によって得られた麺線を調理した後、冷蔵又は冷凍して製造される。ここでいう「製麺」は、通常、生地原料に加水し混練して生地を調製する生地調製工程と、生地を生麺線に成形する麺線調製工程とを有する。
 前記生地調製工程において、生地の調製は常法に従って実施することができ、通常、生地原料に加水し、混捏(ミキシング)することで、生地を調製できる。生地原料の混捏は、真空ミキサーなどを用いて減圧下で行うこともできる。また、前記生地調製工程における生地原料(原料粉)への加水量は特に制限されないが、調理済み米粉麺類の食感の向上等の観点から、原料粉100質量部に対して、好ましくは30~80質量部、さらに好ましくは36~65質量部である。
 前記麺線調製工程において、生地を生麺線に成形する方法としては、1)圧延製麺、ロール製麺、押出製麺などの各種製麺法により、生地に圧力をかけて伸ばして麺帯を得、該麺帯を切り出して生麺線を得る方法、2)生地に圧力をかけて押出製麺することによって生麺線を得る方法が挙げられる。例えば前記2)の押出製麺の場合、乾パスタ製造用の一軸押出製麺機や二軸押出製麺機等を用いて常法に従って行うことができ、その際、押出製麺機の麺線の押出部に所望の形状の孔を有するダイスを設置して押出し成形することで、その孔に対応した形状の生麺線が得られる。麺線の断面形状は特に限定されず、方形、円形、楕円形、三角形などの何れの形状であっても良い。
 本発明においては、生地原料に含まれる原料粉を実質的にα化しないように製麺する。これにより、得られる調理済み米粉麺類の品質がさらに向上する。ここで「実質的にα化しない」とは、生地を製麺して(生地調製工程及び麺線調製工程を順次経て)得られた生麺線のα化度が、原料粉(穀粉類)のα化度に対して5%以上増加しないことをいう。α化度の増加率が5%を超えると、調理済み米粉麺類の食感がべたつく傾向がある。
 原料粉を実質的にα化しないように製麺するためには、米澱粉の糊化開始温度が80℃付近であることを考慮すると、原料粉を含む生地原料に加える水(いわゆる練り水)の温度を75℃未満とすることが有効である。つまり、本発明に係る製麺は、原料粉(生地原料)に75℃未満の水を加えて混練する工程を含むものであることが好ましい。製造中におけるα化度の増加率を抑えて調理済み米粉麺類の品質をさらに向上させる観点から、練り水の温度は好ましくは5~55℃、さらに好ましくは8~40℃である。
 本発明においては、生地原料を製麺して得られた生麺線を、乾燥工程に付さずに生のままで調理した後、その調理済み米粉麺類を、必要に応じて湯切、冷却してから、冷蔵又は冷凍する。必要に応じ、調理前の生麺線に熟成工程を行っても良い。生麺線の調理は、一般的な麺類の調理法に従って行えば良く、例えば、沸騰水中で2~10分間程度茹で調理又は蒸煮調理する方法、飽和蒸気中で5~15分間程度蒸熱調理する方法等の加熱調理が挙げられる。また、調理済み米粉麺類の冷蔵又は冷凍は、この種の麺類に対して通常行われる冷蔵又は冷凍処理に準じて行うことができる。例えば、調理済み米粉麺類を、必要に応じて所定の分量、例えば、一人分として150~300gに分けてトレイ等に盛り付けた後、所望により包装し、冷蔵又は冷凍処理に付すのが好ましい。冷凍処理は急速冷凍、緩慢冷凍いずれも採用できるが、急速冷凍が好ましい。一旦急速冷凍で凍結させた後は、通常の冷凍保存条件で保存すれば良い。
 本発明の調理済み米粉麺類は、前述した、「米粉50質量%以上とα化澱粉4~40質量%とを含む原料粉を実質的にα化しないように製麺してなる麺線を、調理後に冷蔵又は冷凍してなる調理済み米粉麺類」からなる麺本体(主食材)に加えてさらに、副食材を含んでいても良い。副食材は、主食材である麺本体と共に喫食されるもので、各種ソースや具材等が挙げられる。副食材として使用可能なソースとしては、麺類用のスープやソースとして使用できるものであればいずれの種類を用いても良く、例えば、ラーメンスープ、うどんスープ、そばつゆ、焼きそば用ソース、あん、ウスターソース、カレーソース、クリームソース、オイルソース、塩だれ、醤油だれ、味噌だれなどが挙げられるが、これらに限定されない。副食材として使用可能な具材としても、麺類用に使用できるものであればいずれの種類でも良く、例えば、チャーシュウ、旨煮等の肉類、焼き魚、煮魚等の魚類、野菜炒め、千切り野菜等の野菜類、キノコ類、天ぷら、カツ等の揚げ物類が挙げられるが、これらに限定されない。主食材である麺本体と副食材とを含む本発明の調理済み米粉麺類は、例えば、調理済みの麺本体を容器に取り分け、ソース、スープ、具材等を加えた後、冷蔵又は冷凍して製造しても良く、調理済みの麺本体にソースや具材等を混ぜた後、容器に入れて冷蔵又は冷凍して製造しても良い。
 本発明の調理済み米粉麺類は、常法により加熱又は解凍するだけで簡便に喫食することができる。また、米粉が高配合された従来の生米粉麺類は、茹で調理した後に冷蔵又は冷凍処理に付して長期間保存すると、茹で調理直後に喫食した場合と比べて、食感及び外観が著しく低下するという課題があったが、本発明の調理済み米粉麺類は、米粉及びα化澱粉を特定量含む原料粉を実質的にα化しないように製麺する工夫によって斯かる課題を解決しており、加熱又は解凍して喫食可能な状態となった場合には、表面が滑らかで米粉特有の透明感ある外観とモチモチとした粘弾性とを有し、またべたつきの少ないものであり、米粉が高配合された麺類らしい独特の風味と食感を有している。
 本発明が適用可能な麺類の種類は特に限定されるものではなく、例えば、うどん、そうめん、冷麦、中華麺、パスタ類(スパゲッティ、マカロニ等)が挙げられる。
 以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例により制限されるものではない。
〔実施例1~8及び比較例1~3〕
 原料粉(穀粉類)として、米粉(日の本穀粉株式会社製「ル・マロニエ」)と、α化澱粉(松谷化学工業株式会社製「マツノリンW」)又はタピオカ由来の非α化澱粉(松谷化学工業株式会社製「さくら」)とを用いた。これらの成分が下記表1に示す割合で配合された原料粉100質量部に対して、25℃の水36質量部を加え混練して生地を得、得られた生地を、ロール圧延機で圧延して麺帯とし、さらに切刃で麺線に切り出して、太さ1.8mmの生麺線を得た。ただし、比較例1は、麺生地がつながらず、麺線を成形することができなかった。得られた生麺線を沸騰水で約5分間茹で調理し(茹で歩留まり235%)、湯から取り出して約15℃の水で30秒間水洗いした後、水切りし、150gずつトレイに取り分け、各トレイにラップをして庫内温度4℃の冷蔵庫に保存し、調理済み冷蔵米粉麺を得た。
〔試験例1〕
 実施例1~8及び比較例1~3の調理済み冷蔵米粉麺を、4℃の冷蔵庫に保存してから24時間後に取出し、室温で1時間放置後にその外観及び食感を、10名のパネラーに下記評価基準により評価してもらった。その結果(10名のパネラーの平均点)を下記表1に示す。尚、比較例1は麺線を成形できなかったため、外観及び食感を評価していない。
(外観の評価基準)
 5点:麺線表面が透明感に優れ、非常に滑らかでつやつやとしており、非常に良好。
 4点:麺線表面に透明感があり、かなり滑らかでつやつや感があり、良好。
 3点:麺線表面が比較的滑らかでざらつきを感じず、やや良好。
 2点:麺のつながりがやや悪く、麺線表面がややざらついているか、又は麺線表面がやや溶け出しており、不良。
 1点:麺のつながりが悪く、麺線表面がざらついているか、又は麺線表面が溶け出しており、非常に不良。
(食感の評価基準)
 5点:適度な硬さと粘弾性が十分にあり、べたつきがなく、非常に良好。
 4点:適度な硬さと粘弾性があり、べたつきが少なく、良好。
 3点:ある程度軟らかさと粘弾性があり、べたつきは少なめであり、やや良好。
 2点:やや軟らかすぎるか若しくはやや硬すぎ、又はべたつきがあり、不良。
 1点:軟らかすぎるか若しくは硬すぎ、又はべたつきが強く、非常に不良。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示す通り、実施例1~8は、何れも比較例2~3に比して外観及び食感の両方に優れていた。比較例2は、原料粉中におけるα化澱粉含有量が多すぎるため、外観及び食感に劣る結果となった。比較例3は、原料粉中における米粉含有量が少なすぎるため、外観及び食感に劣る結果となった。また、比較例1が麺線成形できなかったのは、原料粉中にα化澱粉が含まれていなかったためであると推察される。以上のことから、外観及び食感が良好な調理済み冷蔵米粉麺を得るためには、原料粉中における米粉含有量及びα化澱粉含有量をそれぞれ実施例1~8の範囲(米粉含有量は50質量%以上、α化澱粉含有量は4~40質量%)とすることが有効であることがわかる。
〔実施例9~16及び比較例4~6〕
 生麺線を茹で調理し、水洗い、水切りした後に、150gずつトレイに取り分け、それぞれポリエチレン製の袋に入れて-35℃で急速冷凍して、調理済み冷凍米粉麺を得、これを-20℃の冷凍庫に保存した。以上の点以外は、前記〔実施例1~8及び比較例1~3〕と同様にした。ただし、比較例4は、麺生地がつながらず、麺線を成形することができなかった。
〔試験例2〕
 実施例9~16及び比較例4~6の調理済み冷凍米粉麺を、-20℃の冷凍庫に保存開始してから7日後に取り出し、電子レンジ(600W)で中心部が60℃になるまで加熱解凍し、その解凍済み米粉麺の外観及び食感を、10名のパネラーに前記評価基準により評価してもらった。その結果(10名のパネラーの平均点)を下記表2に示す。尚、比較例4は麺線を成形できなかったため、外観及び食感を評価していない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2に示す通り、実施例9~16は、何れも比較例5~6に比して外観及び食感の両方に優れていた。表2から見てとれる傾向は、表1から見てとれる傾向と同じである。以上のことから、外観及び食感が良好な調理済み冷凍米粉麺を得るためには、原料粉中における米粉含有量及びα化澱粉含有量をそれぞれ実施例9~16の範囲(米粉含有量は50質量%以上、α化澱粉含有量は4~40質量%)とすることが有効であることがわかる。
〔実施例17~22及び参考例1~2〕
 生地の調製時に原料粉に加える水(練り水)の温度を下記表3に示すように適宜変更した以外は、前記〔実施例1~8及び比較例1~3〕と同様にして、調理済み冷蔵米粉麺を得た。
〔試験例3〕
 実施例17~22及び参考例1~2の調理済み冷蔵米粉麺を、4℃の冷蔵庫に保存してから24時間後に取出し、室温で1時間放置後にその外観及び食感を、10名のパネラーに前記評価基準により評価してもらった。その結果(10名のパネラーの平均点)を下記表3に示す。尚、性能比較の便宜の観点から、下記表3には実施例4の結果を再掲している。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表3から明らかなように、生地の調製時に原料粉に加える練り水の温度は、実施例4及び17~22の範囲(75℃未満)とすることが、外観及び食感が良好な調理済み冷蔵米粉麺を得る上で有効であることがわかる。即ち、外観及び食感が良好な調理済み冷蔵米粉麺を得るためには、生地原料に含まれる原料粉を実質的にα化しないように製麺することが有効であることがわかる。

Claims (5)

  1.  米粉50質量%以上とα化澱粉4~40質量%とを含む原料粉を実質的にα化しないように製麺してなる麺線を、調理後に冷蔵又は冷凍してなる調理済み米粉麺類。
  2.  前記原料粉中のα化澱粉の含有量が6~30質量%である請求項1に記載の調理済み米粉麺類。
  3.  前記原料粉中の米粉の含有量が70質量%以上である請求項1又は2に記載の調理済み米粉麺類。
  4.  前記製麺が、前記原料粉に75℃未満の水を加えて混練する工程を含むものである請求項1~3の何れか一項に記載の調理済み米粉麺類。
  5.  米粉50質量%以上とα化澱粉4~40質量%とを含む原料粉を、実質的にα化しないように製麺して麺線を得る工程と、得られた麺線を調理後に冷蔵又は冷凍する工程とを有する調理済み米粉麺類の製造方法。
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