JP2019125676A - 多結晶性マグネシウムシリサイド及びその利用 - Google Patents

多結晶性マグネシウムシリサイド及びその利用 Download PDF

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Abstract

【課題】高い熱電変換性能を有し、かつ、焼結性に優れた多結晶性マグネシウムシリサイド、その多結晶性マグネシウムシリサイドを用いて得られる熱電変換材料、焼結体、熱電変換素子、及び熱電変換モジュール、並びに多結晶性マグネシウムシリサイド及び焼結体の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の多結晶性マグネシウムシリサイドは、カーボンと、カーボン以外の1種類以上のドーパントとを含有する。この多結晶性マグネシウムシリサイドは、例えば、マグネシウム、シリコン、カーボン源、及びカーボン以外の1種類以上のドーパントを含む組成原料を加熱溶融して加熱溶融合成物を作製する工程を含む製造方法により製造することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、多結晶性マグネシウムシリサイド、熱電変換材料、焼結体、熱電変換素子、熱電変換モジュール、多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法、及び焼結体の製造方法に関する。
近年、工場や自動車等から排出される熱(排熱)をエネルギーとして有効利用するため、熱電変換素子を用いて発電する試みがなされている。
熱電変換素子は、熱電変換材料を焼結した焼結体から構成される熱電変換部と、該熱電変換部に設けられる第1電極及び第2電極とを備えるものである。熱電変換材料としては種々の材料が知られているが、その中でもマグネシウムシリサイド(MgSi)は、環境負荷が小さく、かつ、高温環境下でも使用可能であることから注目されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
国際公開第2008/075789号 国際公開第2011/002035号 国際公開第2013/047474号 国際公開第2013/047475号 国際公開第2014/084163号
ところで、マグネシウムシリサイドは、主としてMg及びSiからなるものであるが、特性を改善するため、Mg及びSi以外の元素を含有させることも広く行われている。
例えば、特許文献2では、Mg及びSiの他にSbを含有させることで、熱電変換性能及び高温耐久性が向上することが報告されている。その一方で、Mg及びSiの他にSbのみを含有するマグネシウムシリサイドは、焼結性に劣り、焼結体を製造する際にクラック等が発生しやすいことが知られている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、高い熱電変換性能を有し、かつ、焼結性に優れた多結晶性マグネシウムシリサイド、その多結晶性マグネシウムシリサイドを用いて得られる熱電変換材料、焼結体、熱電変換素子、及び熱電変換モジュール、並びに多結晶性マグネシウムシリサイド及び焼結体の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> カーボンと、カーボン以外の1種類以上のドーパントとを含有する多結晶性マグネシウムシリサイド。
<2> カーボンの原子量比が0.05〜3.0at%である<1>に記載の多結晶性マグネシウムシリサイド。
<3> 前記ドーパントとしてSbを含有する<1>又は<2>に記載の多結晶性マグネシウムシリサイド。
<4> 前記ドーパントの原子量比が0.1〜3.0at%である<1>〜<3>のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイド。
<5> カーボンが結晶粒内及び結晶粒界に分布している<1>〜<4>のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイド。
<6> <1>〜<5>のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドから構成される熱電変換材料。
<7> <1>〜<5>のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドを焼結してなる焼結体。
<8> <7>に記載の焼結体から構成される熱電変換部と、前記熱電変換部に設けられる第1電極及び第2電極とを備える熱電変換素子。
<9> <8>に記載の熱電変換素子を備える熱電変換モジュール。
<10> <1>〜<5>のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドを製造する多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法であって、
マグネシウム、シリコン、カーボン源、及びカーボン以外の1種類以上のドーパントを含む組成原料を加熱溶融して加熱溶融合成物を作製する工程を含む多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法。
<11> 前記カーボン源がsp混成軌道を持つ炭素及びsp混成軌道を持つ炭素で形成されるカーボン同素体である<10>に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法。
<12> 前記カーボン源がフラーレンである<10>又は<11>に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法。
<13> 前記加熱溶融合成物を粉砕して粉砕物を作製する工程をさらに含む<10>〜<12>のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法。
<14> <13>に記載の製造方法により得られる粉砕物を焼結する工程を含む焼結体の製造方法。
本発明によれば、高い熱電変換性能を有し、かつ、焼結性に優れた多結晶性マグネシウムシリサイド、その多結晶性マグネシウムシリサイドを用いて得られる熱電変換材料、焼結体、熱電変換素子、及び熱電変換モジュール、並びに多結晶性マグネシウムシリサイド及び焼結体の製造方法を提供することができる。
焼結装置の一例を示す図である。 熱電変換モジュールの一例を示す図である。 熱電変換モジュールの他の例を示す図である。 実施例1、2の焼結体の外観写真、光学顕微鏡写真、及び相対密度を示す図である。 実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体のX線回折分析結果を示す図である。 実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体について、温度とゼーベック係数との関係を示す図である。 実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体について、温度と電気伝導率との関係を示す図である。 実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体について、温度と出力因子との関係を示す図である。 実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体について、温度と熱伝導率との関係を示す図である。 実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体について、温度とキャリア熱伝導率との関係を示す図である。 実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体について、温度と格子熱伝導率との関係を示す図である。 実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体について、温度と無次元性能指数との関係を示す図である。 実施例1、2及び比較例3の焼結体について、電気抵抗率の経時変化(0〜500時間)を示すグラフである。 実施例1、2及び比較例1、2の焼結体について、電気抵抗率の経時変化(0〜2000時間)を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<多結晶性マグネシウムシリサイド(熱電変換材料)>
本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドは、カーボンと、カーボン以外の1種類以上のドーパントとを含有する。この多結晶性マグネシウムシリサイドは、高い熱電変換性能を有し、かつ、焼結性に優れているため、熱電変換素子を製造する際の熱電変換材料として好適に用いることができる。
なお、本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドは、焼結前の未焼結体であり、マグネシウム、シリコン、カーボン源、及びカーボン以外の1種類以上のドーパントを含む組成原料の加熱溶融合成物と、当該加熱溶融合成物の粉砕物(粉末)との両者を包含する。
ドーパントとしてのカーボンは、多結晶性マグネシウムシリサイドの結晶粒内に分布しているが、結晶粒界にも分布していることが好ましい。カーボンが結晶粒界にも分布している多結晶性マグネシウムシリサイドは、結晶粒界における酸化マグネシウムの生成が抑制される結果、耐熱性及び耐久性により優れる傾向にある。
カーボンが結晶粒内及び結晶粒界に分布していることは、例えば、電子線マイクロアナライザ(EPMA)を用いた元素分析により確認することができる。
MgとSiとの原子量比は約2:1であり、66.17:33.83〜66.77:33.23であることが好ましく、66.27:33.73〜66.67:33.33であることがより好ましい。
カーボンの原子量比は特に制限されず、例えば、0.05〜3.0at%であることが好ましく、0.1〜2.0at%であることがより好ましく、0.5〜1.5at%であることがさらに好ましく、0.5〜1.0at%であることが特に好ましい。
カーボン以外の1種類以上のドーパントとしては特に制限されず、例えば、n型ドーパントであってもよく、n型ドーパント以外の他のドーパントであってもよい。n型ドーパントとしては、周期表第2族のMgサイトにドープするB、Al、Ga、In等の周期表第13族のドーパント、及び周期表第14族のSiサイトにドープするP、As、Sb、Bi等の周期表第15族のドーパントが挙げられる。また、n型ドーパント以外の他のドーパントとしては、Ti、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Nb、Sn、Nd、Sm、Ta、Au等が挙げられる。これらのドーパントの中でも、熱電変換性能及び高温耐久性の観点から、少なくともSbを含有することが好ましい。
カーボン以外のドーパントの原子量比(2種類以上のドーパントを含有する場合は合計の原子量比)は特に制限されず、例えば、0.1〜3.0at%であることが好ましく、0.1〜2.0at%であることがより好ましく、0.1〜1.0at%であることがさらに好ましい。
なお、本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイド中の各元素の原子量比は、例えば、グロー放電質量分析法(GDMS)により確認することができる。
<多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法>
上述した本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドは、マグネシウム、シリコン、カーボン源、及びカーボン以外の1種類以上のドーパントを含む組成原料を加熱溶融して加熱溶融合成物を作製する工程を含む製造方法(溶融合成法)により製造することができる。本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法は、加熱溶融合成物を粉砕して粉砕物を作製する工程をさらに含んでいてもよい。
組成原料中のマグネシウムは特に制限されず、高純度マグネシウム(例えば、純度99質量%以上)であってもよく、マグネシウム合金であってもよい。
組成原料中のシリコンは特に制限されず、高純度シリコン(例えば、純度7ナイン以上)であってもよく、シリコンスラッジを濾過分離処理し、さらに水分及び酸化シリコンを除去した低純度シリコンであってもよい。
組成原料中のカーボン源としては、カーボンを多結晶性マグネシウムシリサイドに固溶しやすくし、カーボンを結晶粒内に好適に分布させる観点から、常圧における融点が1400〜1500Kであるものが好ましく、1425〜1475Kであるものがより好ましい。
また、カーボン源としては、カーボンを多結晶性マグネシウムシリサイドに固溶しやすくし、カーボンを結晶粒内に好適に分布させる観点から、炭素間結合が切れやすいカーボン同素体が好ましい。特に、炭素間結合が切れやすいsp混成軌道を持つ炭素を含むカーボン源が好ましく、sp混成軌道を持つ炭素とsp混成軌道を持つ炭素との双方を含むカーボン源がより好ましい。sp混成軌道を持つ炭素とsp混成軌道を持つ炭素との合計に対するsp混成軌道を持つ炭素の割合は、60〜90%であることが好ましく、60〜75%であることがより好ましい。
具体的に、カーボン源としては、フラーレン、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、DLC原料となる固体炭素、カーボンナノチューブ類(コロッサルカーボンチューブ、カーボンナノホーン等)、グラフェン類(ナノグラフェン、グラフェンナノリボン等)、無定形炭素などが挙げられる。組成原料中のカーボン源は1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。これらの中でも、カーボン源としてはフラーレンが好ましい。
フラーレンとしては、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94、C96等が挙げられる。また、フラーレンは、原子内包フラーレン(金属内包フラーレンとも称される)であってもよい。原子内包フラーレンとは、フラーレンに、Gd、La、Sc、Y、Tb、Dy、Er等の1個以上の原子が内包されたものである。
組成原料中のMgとSiとの原子量比は約2:1であり、66.17:33.83〜66.77:33.23であることが好ましく、66.27:33.73〜66.67:33.33であることがより好ましい。
組成原料中のカーボンの原子量比は特に制限されず、例えば、0.05〜3.0at%であることが好ましく、0.1〜2.0at%であることがより好ましく、0.5〜1.5at%であることがさらに好ましく、0.5〜1.0at%であることが特に好ましい。
組成原料中のカーボン以外のドーパントの原子量比(2種類以上のドーパントを含有する場合は合計の原子量比)は特に制限されず、例えば、0.1〜3.0at%であることが好ましく、0.1〜2.0at%であることがより好ましく、0.1〜1.0at%であることがさらに好ましい。
なお、本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドにおいて、カーボンが結晶粒内に分布する割合及び結晶粒界に分布する割合は、カーボン源の種類及び原子量比、組成原料を加熱溶融する際の条件等によって調整することができる。
このような組成原料を、還元雰囲気下かつ好ましくは減圧下において、Mgの融点以上かつSiの融点未満の温度で熱処理することにより、本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドを製造することができる。
ここで、「還元雰囲気」とは、特に水素ガスを5体積%以上含み、必要に応じて不活性ガスを含む雰囲気を示す。かかる還元雰囲気下で組成原料を加熱溶融することにより、酸化マグネシウム及び酸化シリコンの生成を抑えながら、組成原料を確実に反応させることが可能となる。特に、多結晶性マグネシウムシリサイド中に酸化マグネシウムが存在すると焼結体の耐熱性、耐久性等が低くなるため、酸化マグネシウムが生成しない条件にすることが好ましい。
加熱溶融の際の圧力条件としては大気圧でもよいが、1.33×10−3Pa〜大気圧が好ましく、安全性を考慮すれば、減圧条件又は真空条件が好ましい。
加熱溶融の際の温度条件としては、好ましくは700℃以上1410℃未満、より好ましくは1085℃以上1410℃未満であり、加熱時間は例えば2〜10時間である。熱処理を長時間とすることにより、得られる多結晶性マグネシウムシリサイドをより均質化することができる。熱処理時の昇温条件としては、例えば、150℃に達するまでは150〜250℃/時間のレート、その後は350〜450℃/時間のレートを挙げることができる。熱処理後の降温条件としては、900℃に達するまでは80〜150℃/時間のレート、その後は900〜1000℃/時間のレートを挙げることができる。
加熱溶融は、通常、組成原料を坩堝に投入し、蓋部により密閉した状態で行われる。加熱溶融中に揮発したMg等が飛散することのないよう、坩堝と蓋部との接触面を研磨し、密着性を高めておくことが好ましい。また、蓋部を加圧することも好ましい。これにより、組成原料の組成比率と同じ組成比率を有する多結晶性マグネシウムシリサイドを得ることができる。
なお、加熱溶融後の多結晶性マグネシウムシリサイドは、そのまま熱電変換材料として使用することができるが、焼結体を製造する際には、粒径が数μm以下の微細な粉末に粉砕しておくことが好ましい。粉砕物の平均粒径は、例えば、0.1〜100μmが好ましく、25〜75μmがより好ましい。
<焼結体及びその製造方法>
本実施形態に係る焼結体は、上述した本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドを焼結してなるものである。この焼結体は、例えば、加熱溶融合成物を粉砕した粉砕物を焼結する工程を含む製造方法により製造することができる。上述した本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドは焼結性に優れるため、クラック等のない緻密な焼結体が得られる傾向にある。
焼結には、ホットプレス焼結法(HP)、熱間等方圧焼結法(HIP)、放電プラズマ焼結法等の加圧圧縮焼結法を採用することができ、その中でも放電プラズマ焼結法が好ましい。
加圧圧縮焼結には、例えば、図1に示すような治具が用いられる。焼結に際しては、まず、図1に示すグラファイト製ダイ10とグラファイト製パンチ11a、11bとで囲まれた空間に本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドの粉末を充填する。その際、固着を防ぐため、多結晶性マグネシウムシリサイドとグラファイト製ダイ10及びグラファイト製パンチ11a、11bとの接触部分にカーボンペーパーを挟んでおくことが好ましい。その後、放電プラズマ焼結装置等の焼結装置を用いて焼結する。
加圧圧縮焼結の焼結圧力は5〜60MPaが好ましい。焼結圧力を5MPa以上とすることで、十分な密度(例えば、理論密度に対する相対密度が97%以上)を有する焼結体が得やすい傾向にある。一方、焼結圧力を60MPa以下とすることで、焼結体の製造が容易になる。
また、加圧圧縮焼結の焼結温度は600〜1000℃が好ましい。焼結温度を600℃以上とすることで、十分な密度を有する焼結体が得やすい傾向にある。一方、焼結温度を1000℃以下とすることで、マグネシウムシリサイドの損傷が抑えられ、また、Mgの急激な飛散が防止される傾向にある。
焼結は減圧下かつ不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
なお、本実施形態に係る焼結体は、1種類の材料を用いて製造されるものであってもよく、複数種類の材料を用いて製造されるものであってもよい。複数種類の材料を用いる場合、本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドのうち組成が異なるものを複数種類用いるようにしてもよく、本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドと従来公知の他の熱電変換材料とを組み合わせて用いるようにしてもよい。また、複数種類の材料を用いる場合、複数種類の材料を混合してもよく、複数種類の材料を所望の順序で積層して積層構造を形成してもよい。
<熱電変換素子>
本実施形態に係る熱電変換素子は、上述した本実施形態に係る焼結体から構成される熱電変換部と、該熱電変換部に設けられる第1電極及び第2電極とを備えるものである。
熱電変換部としては、上述した本実施形態に係る焼結体を、ワイヤーソー等を用いて所望の大きさに切り出したものを用いることができる。上述した本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドは焼結性に優れるため、クラック等のない緻密な焼結体が得られる傾向にある。このため、上述した本実施形態に係る焼結体を用いることで、熱電変換部を切り出す際の歩留まりが向上する。なお、切り出しは、後述する方法により電極の形成された焼結体を得た後で行うことが好ましい。
第1電極及び第2電極の形成方法は特に制限されず、焼結体を製造した後で電極を形成する方法であってもよく、焼結体の製造時に電極を同時に形成する方法であってもよい。
焼結体を製造した後で電極を形成する方法としては、焼結体に対して無電解ニッケルメッキ等のメッキを施す方法、焼結体に対して導電性ペーストを付与した後に焼成する方法等が挙げられる。一方、焼結体の製造時に電極を同時に形成する方法としては、電極材料、多結晶性マグネシウムシリサイド、電極材料をこの順で積層した後、加圧圧縮焼結により焼結体を得る方法が挙げられる。
<熱電変換モジュール>
本実施形態に係る熱電変換モジュールは、上述した本実施形態に係る熱電変換素子を備えるものである。本実施形態に係る熱電変換モジュールの構成は特に制限されず、任意の構成を採用することができる。
本実施形態に係る熱電変換モジュールの一例としては、例えば、図2に示すようなものが挙げられる。図2に示す熱電変換モジュールでは、本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドを焼結してなる焼結体がn型熱電変換部100として用いられ、他の熱電変換材料を焼結してなる焼結体がp型熱電変換部110として用いられる。並置されたn型熱電変換部100及びp型熱電変換部110の上端部には電極101、111が、下端部には電極102、112がそれぞれ設けられる。そして、電極101、111が接続されて一体化された電極を形成する一方、電極102、112は分離して構成される。
図2に示す熱電変換モジュールにおいては、電極101、111側を加熱し、電極102、112側から放熱することで、電極101、111と電極102、112との間に正の温度差(Th−Tc)が生じ、熱励起されたキャリアによってp型熱電変換部110がn型熱電変換部100よりも高電位となる。このとき、電極102と電極112との間に負荷130を接続することで、p型熱電変換部110からn型熱電変換部100へと電流が流れる。
本実施形態に係る熱電変換モジュールの他の例としては、例えば、図3に示すようなものが挙げられる。図3に示す熱電変換モジュールでは、本実施形態に係る多結晶性マグネシウムシリサイドを焼結してなる焼結体が熱電変換部120として用いられる。熱電変換部120の上端部には電極121が、下端部には電極122がそれぞれ設けられる。
図3に示す熱電変換モジュールにおいては、電極121側を加熱し、電極122側から放熱することで、電極121と電極122との間に正の温度差(Th−Tc)が生じ、電極121側が電極122側よりも高電位となる。このとき、電極121と電極122との間に負荷130を接続することで、電極121側から電極122側へと電流が流れる。
以下に実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって制限されるものではない。
<実施例1>
シリコン(MEMC Electronic Materials製、純度:99.9999999%、形状:直径4mm以下の粒状)と、マグネシウム(日本サーモケミカル(株)製、純度:99.93%、形状:1.4mm×0.5mmのチップ状)と、フラーレン(C60)(SES research製、純度:99.9%以上、形状:粉末状)と、アンチモン((株)エレクトロニクスエンドマテリアルズコーポレーション製、純度:99.9999%、形状:直径5mm以下の粒状)とを混合し、組成原料(66.0at%Mg、33.0at%Si、0.5at%フラーレン、0.5at%Sb)を得た。
上記組成原料を、Al製の溶融坩堝((株)ニッカトー製;内径34mm、外径40mm、高さ150mm;蓋部は直径40mm、厚さ2.5mm)に投入した。溶融坩堝としては、開口部の辺縁の蓋部への接触面と、蓋部の開口部の辺縁への接触面とが、表面粗さRaが0.5μm、表面うねりRmaxが1.0μmとなるように研磨されたものを用いた。溶融坩堝の開口部の辺縁と蓋部とを密着させて加熱炉内に静置し、加熱炉の外部からセラミック棒を介して3kg/cmとなるようにおもりで加圧した。
次いで、加熱炉の内部を、ロータリーポンプで5Pa以下となるまで減圧し、次いで拡散ポンプで1.33×10−2Paとなるまで減圧した。この状態で、加熱炉内を200℃/時間のレートで150℃に達するまで加熱し、150℃で1時間保持して組成原料を乾燥させた。この際、加熱炉内には、水素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを充填し、水素ガスの分圧を0.005MPa、アルゴンガスの分圧を0.052MPaとした。
その後、1105℃に達するまで400℃/時間のレートで急速に昇温させて組成原料を固溶させ、次いで、組成原料が完全に溶融するように1105℃で3時間保持した。その後、1105℃から900℃まで100℃/時間のレートで降温させて微細な結晶粒を析出させ、さらに900℃から室温まで1000℃/時間のレートで急速に降温させた。その結果、結晶の粒成長が抑えられ、ボイドのない加熱溶融合成物(インゴット)が得られた。
加熱溶融後の試料は、アルミナ乳鉢を用いて25〜75μmに粉砕し、75μmの篩に通した粉末を得た。そして、図1に示すように、内径15mmのグラファイト製ダイ10と、グラファイト製パンチ11a、11bとで囲まれた空間に、粉砕した多結晶性マグネシウムシリサイドの粉末2.5gを仕込んだ。粉末の上下端には、パンチへの固着防止のためにカーボンペーパーを挟んだ。その後、放電プラズマ焼結装置((株)エレニックス製、「PAS−III−Es」)を用いてアルゴン雰囲気下で焼結を行った。焼結における温度条件は下記のとおりである。
焼結温度:880℃
圧力:50MPa
昇温条件:300℃/分×2分(〜600℃)
100℃/分×1.5分(600〜750℃)
10℃/分×13分(750〜880℃)
0℃/分×15分(880℃)
冷却条件:真空放冷
雰囲気:Ar 0.06MPa(冷却時は真空)
焼結後、付着したカーボンペーパーをサンドペーパーで除去することにより、0.5at%のカーボン及び0.5at%のSbをドーパントとして含む焼結体を得た。なお、得られた焼結体の形状は、円柱状(上面及び底面が直径15mmの円、高さが6.5mm)である。
<実施例2>
シリコンと、マグネシウムと、フラーレン(C60)と、アンチモンとを混合し、組成原料(65.67at%Mg、32.83at%Si、1.0at%フラーレン、0.5at%Sb)を得たこと以外は実施例1と同様の方法により、1.0at%のカーボン及び0.5at%のSbをドーパントとして含む焼結体を得た。
<比較例1>
シリコンと、マグネシウムと、フラーレン(C60)とを混合し、組成原料(66.33at%Mg、33.17at%Si、0.5at%フラーレン)を得たこと以外は実施例1と同様の方法により、0.5at%のカーボンをドーパントとして含む焼結体を得た。
<比較例2>
シリコンと、マグネシウムと、フラーレン(C60)とを混合し、組成原料(66.0at%Mg、33.0at%Si、1.0at%フラーレン)を得たこと以外は実施例1と同様の方法により、1.0at%のカーボンをドーパントとして含む焼結体を得た。
<比較例3>
シリコンと、マグネシウムと、アンチモンとを混合し、組成原料(66.33at%Mg、33.17at%Si、0.5at%Sb)を得たこと以外は実施例1と同様の方法により、0.5at%のSbをドーパントとして含む焼結体を得た。
<比較例4>
シリコンと、マグネシウムとを混合し、組成原料(66.67at%Mg、33.33at%Si)を得たこと以外は実施例1と同様の方法により、ノンドープの焼結体を得た。
<評価>
[外観写真及び光学顕微鏡写真]
実施例1、2の焼結体の外観写真及び光学顕微鏡写真を図4に示す。図4に示す光学顕微鏡写真は、焼結体の表面を機械研磨して鏡面を観察したものである。図4に示すとおり、実施例1、2の焼結体は、いずれもクラックがないものであった。なお、実施例1、2と同様の方法によりそれぞれ20個の焼結体を作製したが、全ての焼結体でクラックがなく、歩留まりは100%であった。
[相対密度の算出]
実施例1、2の焼結体の相対密度を以下のように算出した。まず、実施例1、2の焼結体の密度をアルキメデス法により測定した。一方、ガスピクノメーター(Micromeritics Instrument製)を用いて、気相(Heガス)置換法により、焼結体の真密度を測定した。そして、真密度に対するアルキメデス法により算出した密度の割合から相対密度(%)を算出した。なお、実施例1、2の焼結体の真密度はいずれも1.86g/cmであった。
図4に示すとおり、実施例1、2の焼結体は、いずれも相対密度が98%以上であり、緻密な焼結体が得られていることが確認された。
[X線回折分析]
実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体について、Altima IV((株)リガク製)を用いてX線回折分析を行った。X線回折分析にはCuKα線を用い、印加電圧40kV、印加電流40mAとした。X線回折分析結果を図5に示す。なお、図5には、MgSiの理論ピーク(Calculated)も併せて示す。
図5に示すとおり、実施例1、2の焼結体は、MgSiのピークが観察される一方、カーボン又はSiCのピークは確認されなかった。このことから、添加したフラーレンに由来するカーボンは、結晶粒内に分布していると考えられる。
[ゼーベック係数及び電気伝導率の測定、並びに出力因子の算出]
ワイヤーソーを用いて、実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体から縦2mm×横2mm×高さ12mmの大きさの試験片を切り出した後、熱電特性評価装置(アドバンス理工(株)製、「ZEM−3」)を用いてゼーベック係数及び電気伝導率を測定した。そして、得られたゼーベック係数及び電気伝導率に基づいて出力因子を算出した。なお、測定温度範囲は327〜873Kとし、50K刻みで測定を行った。結果を図6〜図8に示す。
図6に示すとおり、実施例1、2及び比較例1〜4の試験片は、いずれもゼーベック係数が負の値であり、n型半導体となっていることが分かる。ゼーベック係数のグラフの概形は、ドーパントとしてカーボン及びSbを含む実施例1、2の試験片と、ドーパントとしてSbのみを含む比較例3の試験片とで類似した傾向を示した。実施例1と実施例2とを対比して分かるように、カーボンの原子量比を変えてもゼーベック係数の変化量は小さかった。
また、図7に示すとおり、ドーパントとしてカーボンのみを含む比較例1、2の試験片は、ドーパントとしてSbのみを含む比較例3の試験片と比べて、電気伝導率が顕著に低かった。それにも関わらず、ドーパントとしてカーボン及びSbを含む実施例1、2の試験片は、ドーパントとしてSbのみを含む比較例3の試験片と同等又はそれを上回る電気伝導率を示した。実施例1と実施例2とを対比して分かるように、カーボンの原子量比を増やすと電気伝導率が増加した。
また、図8に示すとおり、カーボンの原子量比が0.5at%である実施例1の試験片は、測定温度範囲の全域で比較例3の試験片よりも高い出力因子を示した。カーボンの原子量比が1.0at%である実施例2の試験片は、400K以上の温度範囲で比較例3の試験片よりも高い出力因子を示し、特に700K以上の温度範囲では顕著に高い出力因子を示した。
なお、出力因子は、熱電変換素子に温度差をつけた際に取り出すことのできる電力量の指標であり、数値が高い方が出力密度も高くなる。実施例1、2の試験片は、500K以上の温度範囲で出力因子が3.0×10−3W/mKを超えており、実用的な熱電変換性能を有しているといえる。
[熱伝導率の測定]
ワイヤーソーを用いて、実施例1、2及び比較例1〜4の焼結体から縦7mm×横7mm×高さ1mmの大きさの試験片を切り出した後、熱電特性評価装置(アドバンス理工(株)製、「TC−1200RH」)を用いて熱伝導率を測定した。また、ヴィーデマン・フランツ則が成り立つと仮定し、電子成分の熱伝導率(キャリア熱伝導率κel)と格子成分の熱伝導率(格子熱伝導率κph)とを求めた。なお、測定温度範囲は327〜873Kとし、50K刻みで測定を行った。結果を図9〜図11に示す。
図9に示すとおり、ドーパントとしてカーボン及びSbを含む実施例1、2の試験片は、測定温度範囲の全域で、ドーパントとしてSbのみを含む比較例3の試験片と同等又はそれを下回る熱伝導率を示した。実施例1と実施例2とを対比して分かるように、カーボンの原子量比を増やすと熱伝導率が低下した。
熱伝導率の電子成分についてみてみると、図10に示すとおり、カーボンの原子量比を増やすとキャリア熱伝導率κelが僅かに増加した。電子成分は電気伝導率に由来するものであるため、電気伝導率に起因してキャリア熱伝導率κelが増加したものと考えられる。
一方、熱伝導率の格子成分についてみてみると、図11に示すとおり、カーボンの原子量比を増やすと格子熱伝導率κphが大きく低下した。これは、カーボンの原子量比を増やすことで格子の歪みが大きくなり、フォノン散乱の影響が大きくなったためと考えられる。この結果から、実施例1、2の試験片が示す低い熱伝導率には、格子熱伝導率κphの低さが寄与していると考えられる。
[無次元性能指数ZTの算出]
実施例1、2及び比較例1〜4の試験片について得られた出力因子及び熱伝導率に基づいて、無次元性能指数ZTを算出した。結果を図12に示す。
図12に示すとおり、ドーパントとしてカーボン及びSbを含む実施例1、2の試験片は、測定温度範囲の全域で、ドーパントとしてSbのみを含む比較例3の試験片を上回る無次元性能指数ZTを示した。873Kにおける無次元性能指数ZTは、実施例1がZT=0.98、実施例2がZT=1.11であった。
[高温耐久性の評価]
実施例1、2及び比較例1〜3の焼結体について、以下のようにして高温耐久性を評価した。
まず、実施例1、2及び比較例1〜3の各焼結体から縦2mm×横2mm×高さ8mmの大きさの試験片10個を切り出した。各試験片の2mm×2mmの面積の面を研磨して4本のプローブを接触させ、抵抗測定器(日置電機(株)製、「バッテリハイテスタ3561」)を用いて電気抵抗率を測定した。なお、プローブの間隔は1mmとし、測定の際の電流値は30mAまでとした。各焼結体から切り出された10個の試験片は、いずれも電気抵抗率が同程度であった。
次いで、実施例1、2及び比較例1〜3の試験片を大気雰囲気下、600℃に保った電気管状炉に入れた。10時間経過後、電気環状炉から実施例1、2及び比較例1〜3の試験片各1個を取り出し、上記と同様の方法で電気抵抗率を測定した。50時間、100時間、200時間、300時間、400時間、500時間経過後についても、同様に電気抵抗率を測定した。実施例1、2及び比較例1、2の試験片については、1000時間、1500時間、2000時間経過後についても、同様に電気抵抗率を測定した。結果を図13、図14に示す。
図13、図14に示すとおり、ドーパントとしてカーボン及びSbを含む実施例1、2の試験片は、ドーパントとしてカーボンのみを含む比較例1、2の試験片と同様に、少なくとも2000時間は電気抵抗率が維持され、高温耐久性に優れるものであった。一方、ドーパントとしてSbのみを含む比較例3の試験片は、200時間程度までは電気抵抗率が維持されたが、200時間を超えると電気抵抗率は徐々に上昇傾向を示し、1000時間程経過すると、電気抵抗率は2倍程度になった。(不図示)。
なお、ドーパントとしてカーボンのみを含む比較例1、2の試験片は、電気抵抗率が7〜8μΩm程度と比較的高かったが、ドーパントとしてカーボン及びSbを含む実施例1、2の試験片は、電気抵抗率が3.5μΩm程度と低く、熱電変換用途にとって好ましいものであった。
10 グラファイト製ダイ
11a、11b グラファイト製パンチ
100 n型熱電変換部
101、102 電極
110 p型熱電変換部
111、112 電極
120 熱電変換部
121、122 電極
130 負荷

Claims (14)

  1. カーボンと、カーボン以外の1種類以上のドーパントとを含有する多結晶性マグネシウムシリサイド。
  2. カーボンの原子量比が0.05〜3.0at%である請求項1に記載の多結晶性マグネシウムシリサイド。
  3. 前記ドーパントとしてSbを含有する請求項1又は2に記載の多結晶性マグネシウムシリサイド。
  4. 前記ドーパントの原子量比が0.1〜3.0at%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイド。
  5. カーボンが結晶粒内及び結晶粒界に分布している請求項1〜4のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイド。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドから構成される熱電変換材料。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドを焼結してなる焼結体。
  8. 請求項7に記載の焼結体から構成される熱電変換部と、前記熱電変換部に設けられる第1電極及び第2電極とを備える熱電変換素子。
  9. 請求項8に記載の熱電変換素子を備える熱電変換モジュール。
  10. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドを製造する多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法であって、
    マグネシウム、シリコン、カーボン源、及びカーボン以外の1種類以上のドーパントを含む組成原料を加熱溶融して加熱溶融合成物を作製する工程を含む多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法。
  11. 前記カーボン源がsp混成軌道を持つ炭素及びsp混成軌道を持つ炭素で形成されるカーボン同素体である請求項10に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法。
  12. 前記カーボン源がフラーレンである請求項10又は11に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法。
  13. 前記加熱溶融合成物を粉砕して粉砕物を作製する工程をさらに含む請求項10〜12のいずれか1項に記載の多結晶性マグネシウムシリサイドの製造方法。
  14. 請求項13に記載の製造方法により得られる粉砕物を焼結する工程を含む焼結体の製造方法。
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