JP2019125663A - 保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミックス部材の表面の温度分布の制御性を向上させる。【解決手段】保持装置は、第1の方向に略垂直な略平面状の第1の表面を有するセラミックス部材と、セラミックス部材の内部に配置された複数のヒータ電極と、ヒータ電極に電気的に接続された給電端子とを備える。各ヒータ電極は、第1の方向視で線状の抵抗発熱体であるヒータライン部と、ヒータライン部の端部に接続されたヒータパッド部とを有する。セラミックス部材には、第1の方向におけるセラミックス部材の厚さが変化する箇所と、セラミックス部材の内部に空間が形成されている箇所と、の少なくとも一方である特異箇所が存在する。第1の方向視で、複数のヒータ電極のうち、並列接続された一対のヒータ電極である特定ヒータ電極対のそれぞれのヒータライン部によって、特異箇所が挟まれている。【選択図】図3

Description

本明細書に開示される技術は、対象物を保持する保持装置に関する。
例えば半導体を製造する際にウェハを保持する保持装置として、静電チャックが用いられる。静電チャックは、所定の方向(以下、「第1の方向」という)に略垂直な略平面状の表面(以下、「吸着面」という)を有するセラミックス部材と、セラミックス部材の内部に設けられたチャック電極とを備えており、チャック電極に電圧が印加されることにより発生する静電引力を利用して、セラミックス部材の吸着面にウェハを吸着して保持する。
静電チャックの吸着面に保持されたウェハの温度が所望の温度にならないと、ウェハに対する各処理(成膜、エッチング等)の精度が低下するおそれがあるため、静電チャックにはウェハの温度分布を制御する性能が求められる。そのため、例えば、セラミックス部材の内部に複数のヒータ電極が設けられる。各ヒータ電極に電圧が印加されると、各ヒータ電極が発熱することによってセラミックス部材が加熱され、これにより、セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御(ひいては、吸着面に保持されたウェハの温度分布の制御)が実現される。
静電チャックのセラミックス部材には、上記第1の方向におけるセラミックス部材の厚さが変化する箇所やセラミックス部材の内部に空間が形成されている箇所(以下、「特異箇所」という)が存在する。例えば、特異箇所は、セラミックス部材の吸着面側や吸着面とは反対側の表面側に切り欠きや凹部が形成されている箇所、セラミックス部材を上記第1の方向に貫通する貫通孔(ガス孔やリフトピン孔等)が形成されている箇所、セラミックス部材の内部に孔(ガス孔等)が形成されている箇所等である。
従来の静電チャックでは、セラミックス部材における上述した特異箇所が、1つのヒータ電極の一部分と他の一部分とで挟まれた構成が採用される場合がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−71647号公報
セラミックス部材における上述した特異箇所は、セラミックス部材においてヒータ電極に対応する仮想的な領域(面方向および厚さ方向)のボリュームが変化する箇所(一様ではない箇所)であると言える。そのため、セラミックス部材における特異箇所の周辺においては、該特異箇所の存在を考慮してヒータ電極の構成(位置や形状等)を設計することが求められる。
ここで、静電チャックの製造の際には、例えば、セラミックス部材の焼成時の収縮ばらつき、焼成後のセラミックス部材に対する研磨等の加工の位置ずれ、ヒータ電極を形成する際の印刷の位置ずれ等を原因として、ヒータ電極と上述した特異箇所との相対位置関係が、設計上の相対位置関係からずれる場合がある。ヒータ電極と特異箇所との相対位置関係にずれが発生すると、該ずれに起因して特異箇所の周辺に温度特異点(周辺と比べて温度が急激に変化する点)が発生するおそれがある。特異箇所が1つのヒータ電極の一部分と他の一部分とで挟まれた上記従来の構成では、ヒータ電極と特異箇所との相対位置関係のずれに起因する特異箇所の周辺での温度特異点の発生を抑制することができない。また、特異箇所が、直列接続された一対のヒータ電極で挟まれた構成でも、同様に、ヒータ電極と特異箇所との相対位置関係のずれに起因する特異箇所の周辺での温度特異点の発生を抑制することができない。そのため、従来の静電チャックの構成では、セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御性(ひいては、ウェハの温度分布の制御性)の点で向上の余地がある。
なお、このような課題は、静電引力を利用してウェハを保持する静電チャックに限らず、セラミックス部材を備え、セラミックス部材の表面上に対象物を保持する保持装置一般に共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される保持装置は、第1の方向に略垂直な略平面状の第1の表面を有するセラミックス部材と、前記セラミックス部材の内部に配置された複数のヒータ電極であって、それぞれ、前記第1の方向視で線状の抵抗発熱体であるヒータライン部と、前記ヒータライン部の端部に接続されたヒータパッド部と、を有する複数のヒータ電極と、前記ヒータ電極に電気的に接続された給電端子と、を備え、前記セラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置において、前記セラミックス部材には、前記第1の方向における前記セラミックス部材の厚さが変化する箇所と、前記セラミックス部材の内部に空間が形成されている箇所と、の少なくとも一方である特異箇所が存在し、前記第1の方向視で、前記複数のヒータ電極のうち、並列接続された一対の前記ヒータ電極である特定ヒータ電極対のそれぞれの前記ヒータライン部によって、前記特異箇所が挟まれている。本保持装置では、並列接続された一対のヒータ電極である特定ヒータ電極対のそれぞれのヒータライン部によって、特異箇所が挟まれているため、特定ヒータ電極対と特異箇所との相対位置関係にずれが発生しても、特定ヒータ電極対を構成する各ヒータ電極が相互に作用して温度自動調整機能を発揮することにより、特異箇所の周辺に温度特異点が発生することを抑制することができる。従って、本保持装置によれば、特異箇所の周辺に温度特異点が発生することを抑制することができ、セラミックス部材の第1の表面の温度分布の制御性(ひいては、保持装置に保持される対象物の温度分布の制御性)を向上させることができる。
(2)上記保持装置において、前記第1の方向視で、前記セラミックス部材の前記特異箇所は円周方向に延びる部分を有し、前記第1の方向視で、前記特定ヒータ電極対のそれぞれの前記ヒータライン部によって、前記特異箇所における前記円周方向に延びる部分が挟まれている構成としてもよい。特異箇所が円周方向に延びる部分を有する形態では、ヒータ電極と特異箇所との相対位置関係にずれが発生すると、該ずれに起因して比較的広い範囲で温度特異点が発生するおそれがある。本保持装置では、円周方向に延びる特異箇所の部分が、並列接続された一対のヒータ電極である特定ヒータ電極対のそれぞれのヒータライン部によって挟まれているため、ヒータ電極と特異箇所との相対位置関係のずれに起因して比較的広い範囲で温度特異点が発生することを抑制することができる。従って、本保持装置によれば、セラミックス部材の第1の表面の温度分布の制御性(ひいては、保持装置に保持される対象物の温度分布の制御性)を効果的に向上させることができる。
(3)上記保持装置において、前記セラミックス部材は、外周に沿って前記第1の表面側に切り欠きが形成された部分である外周部と、前記外周部の内側に位置する内側部と、を有し、前記特異箇所は、前記外周部と前記内側部との境界の箇所である構成としてもよい。セラミックス部材における外周部と内側部との境界の箇所の周辺は、内側部の側面が露出していることから、特に温度特異点となりやすい。本保持装置では、そのような温度特異点となりやすい境界の箇所が、並列接続された一対のヒータ電極である特定ヒータ電極対のそれぞれのヒータライン部によって挟まれている。そのため、ヒータ電極と境界の箇所との相対位置関係にずれが発生しても、境界の箇所の周辺で温度特異点が発生することを抑制することができる。従って、本保持装置によれば、セラミックス部材の第1の表面の温度分布の制御性(ひいては、保持装置に保持される対象物の温度分布の制御性)を効果的に向上させることができる。
(4)上記保持装置において、前記特定ヒータ電極対を構成する前記ヒータ電極の少なくとも一方について、前記第1の方向視で、前記ヒータ電極の前記ヒータパッド部と前記特異箇所との間には、前記ヒータ電極の前記ヒータライン部が存在していることを特徴とする構成としてもよい。ヒータ電極におけるヒータパッド部は、ヒータライン部と比較して発熱量が小さい。本保持装置では、そのような発熱量が比較的小さいヒータパッド部と特異箇所との間にヒータライン部が存在している。そのため、本保持装置によれば、特異箇所を挟む一対のヒータ電極である特定ヒータ電極対の相互作用による温度自動調整機能を十分に発揮することができ、特異箇所の周辺に温度特異点が発生することを効果的に抑制することができる。従って、本保持装置によれば、セラミックス部材の第1の表面の温度分布の制御性(ひいては、保持装置に保持された対象物の温度分布の制御性)を効果的に向上させることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、保持装置、静電チャック、CVDヒータ等のヒータ装置、真空チャック、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
第1実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図である。 第1実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 第1実施形態における静電チャック100のXY断面構成を概略的に示す説明図である。 第1実施形態における静電チャック100のXY断面構成を概略的に示す説明図である。 並列接続された一対のヒータ電極500と該一対のヒータ電極500に挟まれた境界部BPとの関係を概念的に示す説明図である。 第2実施形態の静電チャック100におけるセラミックス部材10の境界部BPとヒータ電極500との関係を示す説明図である。
A.第1実施形態:
A−1.静電チャック100の構成:
図1は、第1実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、第1実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図であり、図3および図4は、第1実施形態における静電チャック100のXY断面構成を概略的に示す説明図である。図3には、図2のIII−IIIの位置における静電チャック100のXY断面構成が示されており、図4には、図2のIV−IVの位置における静電チャック100のXY断面構成が示されている。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、静電チャック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。
静電チャック100は、対象物(例えばウェハW)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば半導体製造装置の真空チャンバー内でウェハWを固定するために使用される。静電チャック100は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向(Z軸方向))に並べて配置されたセラミックス部材10およびベース部材20を備える。セラミックス部材10とベース部材20とは、セラミックス部材10の下面S2(図2参照)とベース部材20の上面S3とが上記配列方向に対向するように配置される。
セラミックス部材10は、略円板状部材であり、セラミックス(例えば、アルミナや窒化アルミニウム等)により形成されている。より詳細には、セラミックス部材10は、外周に沿って上側に切り欠きが形成された部分である外周部OPと、外周部OPの内側に位置する内側部IPとから構成されている。セラミックス部材10における内側部IPの厚さ(Z軸方向における厚さであり、以下同様)は、外周部OPに形成された切り欠きの分だけ、外周部OPの厚さより厚くなっている。すなわち、セラミックス部材10の外周部OPと内側部IPとの境界部BPの箇所で、Z軸方向におけるセラミックス部材10の厚さが変化している。境界部BPは、特許請求の範囲における特異箇所に相当する。
セラミックス部材10の内側部IPにおける上面は、Z軸方向に略直交する略円形平面となっており、対象物(例えばウェハW)を保持する吸着面S1として機能する。また、セラミックス部材10の外周部OPにおける上面には、例えば、静電チャック100を固定するための治具(不図示)が係合する。セラミックス部材10の吸着面S1は、特許請求の範囲における第1の表面に相当し、Z軸方向は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。また、本明細書では、Z軸方向に直交する方向を「面方向」という。
セラミックス部材10の内側部IPの直径は例えば50mm〜500mm程度(通常は200mm〜350mm程度)であり、セラミックス部材10の外周部OPの直径は例えば60mm〜510mm程度(通常は210mm〜360mm程度)である(ただし、外周部OPの直径は内側部IPの直径より大きい)。また、セラミックス部材10の内側部IPの厚さは例えば1mm〜10mm程度であり、セラミックス部材10の外周部OPの厚さは例えば0.5mm〜9.5mm程度である(ただし、外周部OPの厚さは内側部IPの厚さより薄い)。
図2に示すように、セラミックス部材10の内部には、導電性材料(例えば、タングステン、モリブデン、白金等)により形成されたチャック電極40が配置されている。Z軸方向視でのチャック電極40の形状は、例えば略円形である。チャック電極40に電源(図示しない)から電圧が印加されると、静電引力が発生し、この静電引力によってウェハWがセラミックス部材10の吸着面S1に吸着固定される。
セラミックス部材10の内部には、また、セラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御(すなわち、吸着面S1に保持されたウェハWの温度分布の制御)のためのヒータ電極層50と、ヒータ電極層50への給電のための構成とが配置されている。これらの構成については、後に詳述する。なお、このような構成のセラミックス部材10は、例えば、セラミックスグリーンシートを複数枚作製し、所定のセラミックスグリーンシートにビア孔の形成やメタライズペーストの充填および印刷等の加工を行い、これらのセラミックスグリーンシートを熱圧着し、切断等の加工を行った上で焼成することにより作製することができる。
ベース部材20は、例えばセラミックス部材10の外周部OPと同径の、または、セラミックス部材10の外周部OPより径が大きい円形平面の板状部材であり、例えば金属(アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されている。ベース部材20の直径は例えば220mm〜550mm程度(通常は220mm〜350mm)であり、ベース部材20の厚さは例えば20mm〜40mm程度である。
ベース部材20は、セラミックス部材10の下面S2とベース部材20の上面S3との間に配置された接着層30によって、セラミックス部材10に接合されている。接着層30は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着材により構成されている。接着層30の厚さは、例えば0.1mm〜1mm程度である。
ベース部材20の内部には冷媒流路21が形成されている。冷媒流路21に冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)が流されると、ベース部材20が冷却され、接着層30を介したベース部材20とセラミックス部材10との間の伝熱(熱引き)によりセラミックス部材10が冷却され、セラミックス部材10の吸着面S1に保持されたウェハWが冷却される。これにより、ウェハWの温度分布の制御が実現される。
また、図2に示すように、静電チャック100には、ベース部材20の下面S4からセラミックス部材10の吸着面S1にわたって上下方向に延びるピン挿通孔140が形成されている。ピン挿通孔140は、セラミックス部材10の吸着面S1上に保持されたウェハWを押し上げて吸着面S1から離間させるためのリフトピン(図示せず)を挿通するための孔である。
また、図2に示すように、静電チャック100は、セラミックス部材10とウェハWとの間の伝熱性を高めてウェハWの温度分布の制御性をさらに高めるため、セラミックス部材10の吸着面S1とウェハWの表面との間に存在する空間にガス(例えば、ヘリウムガス)を供給する構成を備えている。すなわち、静電チャック100には、ベース部材20の下面S4から接着層30の上面にわたって上下方向に延びる第1のガス流路孔131と、第1のガス流路孔131に連通すると共にセラミックス部材10の吸着面S1に開口する第2のガス流路孔132とが形成されている。また、セラミックス部材10の内部には、第2のガス流路孔132と連通すると共に面方向に環状に延びる横流路133が形成されており、セラミックス部材10の下面S2には、第2のガス流路孔132に連通する凹部134が形成されている。凹部134には、通気性を有する充填部材(通気性プラグ)160が充填されている。ヘリウムガス源(不図示)から供給されたヘリウムガスが、第1のガス流路孔131内に流入すると、流入したヘリウムガスは、第1のガス流路孔131から凹部134内に充填された通気性を有する充填部材160の内部を通過してセラミックス部材10内部の第2のガス流路孔132内に流入し、横流路133を介して面方向に流れつつ、吸着面S1に形成されたガス噴出孔から噴出する。このようにして、吸着面S1とウェハWの表面との間に存在する空間に、ヘリウムガスが供給される。
A−2.ヒータ電極層50等の構成:
次に、ヒータ電極層50の構成およびヒータ電極層50への給電のための構成について詳述する。上述したように、静電チャック100は、ヒータ電極層50を備える(図2参照)。ヒータ電極層50は、導電性材料(例えば、タングステン、モリブデン、白金等)により形成されている。なお、本実施形態では、ヒータ電極層50は、チャック電極40より下側に配置されている。
図3に示すように、ヒータ電極層50は、3つのヒータ電極500(500A,500B,500C)を含んでいる。各ヒータ電極500は、Z軸方向視で線状の抵抗発熱体であるヒータライン部510と、ヒータライン部510の両端部に接続されたヒータパッド部(第1のヒータパッド部521および第2のヒータパッド部522)とを有する。以下では、第1のヒータパッド部521および第2のヒータパッド部522を、まとめてヒータパッド部521,522ともいう。各ヒータ電極500のヒータライン部510は、Z軸方向視で略円周状または略螺旋状に延びる形状である。また、Z軸方向視で、ヒータパッド部521,522の幅は、ヒータライン部510の幅より大きい。
図3に示すように、3つのヒータ電極500の内、ヒータ電極500Aは、セラミックス部材10における外周部OPの内部に配置されている。外周部OPに配置されたヒータ電極500Aは、低温となりやすい吸着面S1(すなわち、内側部IPの表面)の外周付近を補助的に加熱するためのヒータである。一方、ヒータ電極500Bおよびヒータ電極500Cは、セラミックス部材10における内側部IPの内部に配置されている。内側部IPに配置されたヒータ電極500Bおよびヒータ電極500Cは、吸着面S1(すなわち、内側部IPの表面)を直接的に加熱するためのヒータである。
内側部IPに配置された2つのヒータ電極500(ヒータ電極500Bおよびヒータ電極500C)の内、ヒータ電極500Bは、Z軸方向視でヒータ電極500Cより外側に配置されている。そのため、Z軸方向視で、セラミックス部材10における内側部IPと外周部OPとの境界部BPは、ヒータ電極500Bと、外周部OPに配置されたヒータ電極500Aとのそれぞれのヒータライン部510によって挟まれている。
また、図2に示すように、静電チャック100は、ヒータ電極層50を構成する各ヒータ電極500への給電のための構成を備えている。具体的には、図2に示すように、静電チャック100は、ドライバ電極60を備える。ドライバ電極60は、導電性材料(例えば、タングステン、モリブデン、白金等)により形成されている。本実施形態では、ドライバ電極60は、ヒータ電極層50より下側に配置されている。図4に示すように、ドライバ電極60は、面方向に平行な所定の領域を有するパターンである一対の導電領域(第1の導電領域61および第2の導電領域62)を有する。以下では、ドライバ電極60の第1の導電領域61および第2の導電領域62を、まとめて導電領域61,62ともいう。
本実施形態では、ドライバ電極60に対して、2つのヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)が並列に接続されている。すなわち、図2から図4に示すように、ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500Bのそれぞれについて、第1のヒータパッド部521は、導電性材料により形成された第1のヒータ側ビア721を介して、ドライバ電極60の第1の導電領域61に導通しており、第2のヒータパッド部522は、導電性材料により形成された第2のヒータ側ビア722を介して、ドライバ電極60の第2の導電領域62に導通している。以下では、第1のヒータ側ビア721および第2のヒータ側ビア722を、まとめてヒータ側ビア721,722ともいう。
また、図2に示すように、静電チャック100には、ベース部材20の下面S4からセラミックス部材10の内部に至る一対の端子用孔110,120が形成されている。各端子用孔110,120は、ベース部材20を上下方向に貫通する貫通孔22と、接着層30を上下方向に貫通する貫通孔32と、セラミックス部材10の下面S2側に形成された凹部12とが、互いに連通することにより構成された一体の孔である。
一対の端子用孔110,120の一方である第1の端子用孔110には、柱状の第1の給電端子741が収容されている。また、第1の端子用孔110を構成するセラミックス部材10の凹部12の底面には、第1の電極パッド731が設けられている。第1の給電端子741は、例えばろう付け等により第1の電極パッド731に接合されている。また、第1の電極パッド731は、第1の給電側ビア711を介して、ドライバ電極60における第1の導電領域61に導通している(図4参照)。同様に、一対の端子用孔110,120の他方である第2の端子用孔120には、柱状の第2の給電端子742が収容されている。また、第2の端子用孔120を構成するセラミックス部材10の凹部12の底面には、第2の電極パッド732が設けられている。第2の給電端子742は、例えばろう付け等により第2の電極パッド732に接合されている。また、第2の電極パッド732は、第2の給電側ビア712を介して、該ドライバ電極60における第2の導電領域62に導通している(図4参照)。なお、以下では、第1の給電端子741および第2の給電端子742を、まとめて給電端子741,742ともいい、第1の電極パッド731および第2の電極パッド732を、まとめて電極パッド731,732ともいい、第1の給電側ビア711および第2の給電側ビア712を、まとめて給電側ビア711,712ともいう。給電端子741,742、電極パッド731,732、および、給電側ビア711,712は、すべて、導電性材料により形成されている。
なお、本実施形態では、3つのヒータ電極500の内のヒータ電極500Cについては、ヒータパッド部521,522が、ドライバ電極60を介さず、一対のビア(不図示)を介して電極パッド731,732に導通している。
一対の給電端子741,742は、電源(図示せず)に接続されている。ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500Bについては、電源からの電圧は、一対の給電端子741,742、一対の電極パッド731,732、および、一対の給電側ビア711,712を介してドライバ電極60の一対の導電領域61,62に供給され、さらに、各ヒータ電極500について設けられた一対のヒータ側ビア721,722を介してヒータ電極500に印加される。また、ヒータ電極500Cについては、電源からの電圧は、一対の給電端子741,742、一対の電極パッド731,732、および、一対のビアを介してヒータ電極500に印加される。各ヒータ電極500に電圧が印加されると、各ヒータ電極500が発熱してセラミックス部材10が加熱され、これにより、セラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御(すなわち、吸着面S1に保持されたウェハWの温度分布の制御)が実現される。
A−3.セラミックス部材10の境界部BPとヒータ電極500のヒータライン部510との関係:
上述したように、本実施形態の静電チャック100では、Z軸方向視で、セラミックス部材10における内側部IPと外周部OPとの境界部BPが、2つのヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって挟まれている(図3参照)。また、境界部BPを挟む2つのヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)は、並列接続された一対のヒータ電極500である。そのため、本実施形態の静電チャック100では、Z軸方向視で、並列接続された一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって、境界部BPが挟まれていると言える。なお、該一対のヒータ電極500は、特許請求の範囲における特定ヒータ電極対に相当する。
また、本実施形態の静電チャック100では、Z軸方向視で、セラミックス部材10における境界部BPは円周方向に延びており、上記一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって、境界部BPにおける円周方向に延びる部分(本実施形態では境界部BPの略全体)が挟まれている(図3参照)。
A−4.本実施形態の効果:
以上説明したように、第1実施形態の静電チャック100は、Z軸方向に略垂直な略平面状の吸着面S1を有するセラミックス部材10を備え、セラミックス部材10の吸着面S1上に対象物(例えばウェハW)を保持する保持装置である。静電チャック100は、セラミックス部材10の内部に配置された複数のヒータ電極500と、ヒータ電極500に電気的に接続された給電端子741,742とを備える。各ヒータ電極500は、Z軸方向視で線状の抵抗発熱体であるヒータライン部510と、ヒータライン部510の端部に接続されたヒータパッド部521,522とを有する。また、本実施形態の静電チャック100では、セラミックス部材10に、内側部IPと外周部OPとの境界部BPが存在する。境界部BPは、Z軸方向におけるセラミックス部材10の厚さが変化する箇所である。また、本実施形態の静電チャック100では、Z軸方向視で、複数のヒータ電極500のうち、並列接続された一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって、境界部BPが挟まれている。本実施形態の静電チャック100は、このような構成を有しているため、以下に説明するように、セラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性(ひいては、ウェハWの温度分布の制御性)を向上させることができる。
図5は、並列接続された一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)と、該一対のヒータ電極500に挟まれた境界部BPと、の関係を概念的に示す説明図である。静電チャック100の製造の際には、例えば、セラミックス部材10の焼成時の収縮ばらつき、焼成後のセラミックス部材10に対する研磨等の加工の位置ずれ、ヒータ電極500を形成する際の印刷の位置ずれ等を原因として、各ヒータ電極500とセラミックス部材10の境界部BPとの相対位置関係にずれが発生する場合がある。
ここで、セラミックス部材10の境界部BPは、Z軸方向におけるセラミックス部材10の厚さが変化する箇所であるため、セラミックス部材10においてヒータ電極500に対応する仮想的な領域(面方向および厚さ方向)のボリュームが変化する箇所(一様ではない箇所)であると言える。そのため、各ヒータ電極500と境界部BPとの相対位置関係にずれが発生すると、該ずれに起因して境界部BPの周辺に温度特異点(周辺と比べて温度が急激に変化する点)が発生するおそれがある。境界部BPが1つのヒータ電極500の一部分と他の一部分とで挟まれた構成や、境界部BPが直列接続された一対のヒータ電極500で挟まれた構成では、各ヒータ電極500と境界部BPとの相対位置関係のずれに起因する境界部BPの周辺での温度特異点の発生を抑制することができない。
しかしながら、本実施形態の静電チャック100では、並列接続された一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって、セラミックス部材10の境界部BPが挟まれている。そのため、該一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)と境界部BPとの相対位置関係にずれが発生しても、該一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)が相互に作用して温度自動調整機能を発揮することにより、境界部BPの周辺に温度特異点が発生することを抑制することができる。例えば図5に示すように、境界部BPが、設計上の境界部BPの位置(例えばヒータ電極500Aとヒータ電極500Bとから等距離の位置)からヒータ電極500B側にずれている場合には、セラミックス部材10においてヒータ電極500Bに対応する仮想的な領域(面方向および厚さ方向)のボリュームがヒータ電極500Aに対応する仮想的な領域のボリュームと比較して相対的に小さくなるため、ヒータ電極500Bの発熱量がヒータ電極500Aの発熱量と比較して相対的に大きくなる。その結果、ヒータ電極500Bの抵抗がヒータ電極500Aの抵抗と比較して相対的に高くなる。ヒータ電極500Bの抵抗がヒータ電極500Aの抵抗と比較して相対的に高くなると、ヒータ電極500Aとヒータ電極500Bとは並列に接続されているため、ヒータ電極500Aに突入する電流がヒータ電極500Bに突入する電流と比較して相対的に大きくなる。これにより、ヒータ電極500Aの発熱量がヒータ電極500Bの発熱量と比較して相対的に大きくなり、ヒータ電極500Aの抵抗がヒータ電極500Bの抵抗と比較して相対的に高くなる。ヒータ電極500Aの抵抗がヒータ電極500Bの抵抗と比較して相対的に高くなると、ヒータ電極500Bに突入する電流がヒータ電極500Aに突入する電流と比較して相対的に大きくなる。このような作用が繰り返されることによって温度自動調整機能が発揮され、境界部BPの周辺に温度特異点が発生することが抑制されるのである。従って、本実施形態の静電チャック100によれば、境界部BPの周辺に温度特異点が発生することを抑制することができ、セラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性(ひいては、ウェハWの温度分布の制御性)を向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック100では、Z軸方向視で、セラミックス部材10における境界部BPは円周方向に延びており、並列接続された一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって、境界部BPにおける円周方向に延びる部分(本実施形態では境界部BPの略全体)が挟まれている(図3参照)。境界部BPが円周方向に延びる部分を有する形態では、ヒータ電極500と境界部BPとの相対位置関係にずれが発生すると、該ずれに起因して比較的広い範囲で温度特異点が発生するおそれがある。本実施形態の静電チャック100では、円周方向に延びる境界部BPが、並列接続された一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって挟まれているため、ヒータ電極500と境界部BPとの相対位置関係のずれに起因して比較的広い範囲で温度特異点が発生することを抑制することができる。従って、本実施形態の静電チャック100によれば、セラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性(ひいては、ウェハWの温度分布の制御性)を効果的に向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック100では、セラミックス部材10は、外周に沿って上側に切り欠きが形成された部分である外周部OPと、外周部OPの内側に位置する内側部IPとを有する。セラミックス部材10における外周部OPと内側部IPとの境界部BPの周辺は、内側部IPの側面が露出していることから、特に温度特異点となりやすい。本実施形態の静電チャック100では、そのような温度特異点となりやすい境界部BPが、並列接続された一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって挟まれている。そのため、ヒータ電極500と境界部BPとの相対位置関係にずれが発生しても、境界部BPの周辺で温度特異点が発生することを抑制することができる。従って、本実施形態の静電チャック100によれば、セラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性(ひいては、ウェハWの温度分布の制御性)を効果的に向上させることができる。
B.第2実施形態:
図6は、第2実施形態の静電チャック100におけるセラミックス部材10の境界部BPとヒータ電極500との関係を示す説明図である。以下では、第2実施形態の静電チャック100の構成の内、上述した第1実施形態の静電チャック100の構成と同一の構成については、同一の符号を付すことによってその説明を適宜省略する。
第2実施形態の静電チャック100では、第1実施形態の静電チャック100と同様に、Z軸方向視で、セラミックス部材10における内側部IPと外周部OPとの境界部BPが、2つのヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって挟まれている。また、境界部BPを挟む2つのヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)は、並列接続された一対のヒータ電極500である。そのため、第2実施形態の静電チャック100では、Z軸方向視で、並列接続された一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって、境界部BPが挟まれている。
また、第2実施形態の静電チャック100では、境界部BPを挟む一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれについて、Z軸方向視で、ヒータ電極500のヒータパッド部521と境界部BPとの間に、ヒータ電極500のヒータライン部510が存在している。
ここで、ヒータ電極500におけるヒータパッド部521は、ヒータライン部510と比較して発熱量が小さい。第2実施形態の静電チャック100では、そのような発熱量が比較的小さいヒータパッド部521と境界部BPとの間にヒータライン部510が存在している。そのため、第2実施形態の静電チャック100によれば、境界部BPを挟む一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)の相互作用による温度自動調整機能を十分に発揮することができ、境界部BPの周辺に温度特異点が発生することを効果的に抑制することができる。従って、第2実施形態の静電チャック100によれば、セラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性(ひいては、ウェハWの温度分布の制御性)を効果的に向上させることができる。
C.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における静電チャック100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態の静電チャック100では、Z軸方向視で、並列接続された一対のヒータ電極500のそれぞれのヒータライン部510によって境界部BPが挟まれているが、境界部BPに代えて、または、境界部BPに加えて、Z軸方向におけるセラミックス部材10の厚さが変化する他の箇所やセラミックス部材10の内部に空間が形成されている他の箇所が、並列接続された一対のヒータ電極500のそれぞれのヒータライン部510によって挟まれているとしてもよい。上記他の箇所は、例えば、セラミックス部材10の吸着面S1側または下面S2側に切り欠きや凹部(例えば、凹部134等)が形成されている箇所、セラミックス部材10をZ軸方向に貫通する貫通孔(例えば、ピン挿通孔140や第2のガス流路孔132等)が形成されている箇所、セラミックス部材10の内部に孔(例えば、横流路133等)が形成されている箇所等である。上記他の箇所は、Z軸方向におけるセラミックス部材10の厚さが変化する箇所またはセラミックス部材10の内部に空間が形成されている箇所であり、セラミックス部材10においてヒータ電極500に対応する仮想的な領域(面方向および厚さ方向)のボリュームが変化する箇所(一様ではない箇所)であると言える。そのため、上記他の箇所が、並列接続された一対のヒータ電極500のそれぞれのヒータライン部510によって挟まれていれば、該他の箇所とヒータ電極500との相対位置関係にずれが発生した場合であっても、一対のヒータ電極500の温度自動調整機能によって該他の箇所の周辺に温度特異点が発生することを抑制することができ、セラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性(ひいては、ウェハWの温度分布の制御性)を向上させることができる。なお、上記他の箇所は、特許請求の範囲における特異箇所に相当する。また、本明細書において、Z軸方向におけるセラミックス部材10の厚さが変化する箇所とは、セラミックス部材10の厚さが、セラミックス部材10の最大厚さの5%以上変化する箇所を意味し、セラミックス部材10の表面の微細な凹凸(例えば、セラミックス部材10の吸着面S1に形成されたシールバンドやエンボス加工等の凹凸)の箇所を含まない。
また、上記実施形態の静電チャック100では、並列接続された一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれのヒータライン部510によって、境界部BPの略全体が挟まれているが、境界部BPの一部分のみが挟まれているとしてもよい。
また、上記第2実施形態の静電チャック100では、境界部BPを挟む一対のヒータ電極500(ヒータ電極500Aおよびヒータ電極500B)のそれぞれについて、Z軸方向視で、ヒータ電極500のヒータパッド部521と境界部BPとの間にヒータ電極500のヒータライン部510が存在しているが、上記一対のヒータ電極500の一方のみについて、Z軸方向視で、ヒータ電極500のヒータパッド部521と境界部BPとの間にヒータ電極500のヒータライン部510が存在しているとしてもよい。
また、上記実施形態の静電チャック100では、セラミックス部材10が、Z軸方向の厚さが互いに異なる外周部OPと内側部IPとから構成されているが、セラミックス部材10のZ軸方向の厚さが全体にわたって一様であるとしてもよい。また、上記実施形態の静電チャック100は、セラミックス部材10の吸着面S1とウェハWの表面との間に存在する空間にガスを供給する構成を備えているが、必ずしも静電チャック100が該構成を備える必要はない。
また、上記実施形態の静電チャック100は、Z軸方向視で略円周状または略螺旋状の3つのヒータ電極500を備えているが、静電チャック100が備えるヒータ電極500の形状や個数は任意に変形可能である。
また、上記実施形態において、各ビアは、単数のビアにより構成されてもよいし、複数のビアのグループにより構成されてもよい。また、上記実施形態において、各ビアは、ビア部分のみからなる単層構成であってもよいし、複数層構成(例えば、ビア部分とパッド部分とビア部分とが積層された構成)であってもよい。
また、上記実施形態では、セラミックス部材10の内部に1つのチャック電極40が設けられた単極方式が採用されているが、セラミックス部材10の内部に一対のチャック電極40が設けられた双極方式が採用されてもよい。また、上記実施形態の静電チャック100における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。
また、本発明は、セラミックス部材10とベース部材20とを備え、静電引力を利用してウェハWを保持する静電チャック100に限らず、セラミックス部材を備え、セラミックス部材の表面上に対象物を保持する他の保持装置(例えば、CVDヒータ等のヒータ装置や真空チャック等)にも適用可能である。
10:セラミックス部材 12:凹部 20:ベース部材 21:冷媒流路 22:貫通孔 30:接着層 32:貫通孔 40:チャック電極 50:ヒータ電極層 60:ドライバ電極 61:第1の導電領域 62:第2の導電領域 100:静電チャック 110:第1の端子用孔 120:第2の端子用孔 131:第1のガス流路孔 132:第2のガス流路孔 133:横流路 134:凹部 140:ピン挿通孔 160:充填部材 500:ヒータ電極 510:ヒータライン部 521:第1のヒータパッド部 522:第2のヒータパッド部 711:第1の給電側ビア 712:第2の給電側ビア 721:第1のヒータ側ビア 722:第2のヒータ側ビア 731:第1の電極パッド 732:第2の電極パッド 741:第1の給電端子 742:第2の給電端子 BP:境界部 IP:内側部 OP:外周部 S1:吸着面 S2:下面 S3:上面 S4:下面

Claims (4)

  1. 第1の方向に略垂直な略平面状の第1の表面を有するセラミックス部材と、
    前記セラミックス部材の内部に配置された複数のヒータ電極であって、それぞれ、前記第1の方向視で線状の抵抗発熱体であるヒータライン部と、前記ヒータライン部の端部に接続されたヒータパッド部と、を有する複数のヒータ電極と、
    前記ヒータ電極に電気的に接続された給電端子と、
    を備え、前記セラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置において、
    前記セラミックス部材には、前記第1の方向における前記セラミックス部材の厚さが変化する箇所と、前記セラミックス部材の内部に空間が形成されている箇所と、の少なくとも一方である特異箇所が存在し、
    前記第1の方向視で、前記複数のヒータ電極のうち、並列接続された一対の前記ヒータ電極である特定ヒータ電極対のそれぞれの前記ヒータライン部によって、前記特異箇所が挟まれていることを特徴とする、保持装置。
  2. 請求項1に記載の保持装置において、
    前記第1の方向視で、前記セラミックス部材の前記特異箇所は円周方向に延びる部分を有し、
    前記第1の方向視で、前記特定ヒータ電極対のそれぞれの前記ヒータライン部によって、前記特異箇所における前記円周方向に延びる部分が挟まれていることを特徴とする、保持装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の保持装置において、
    前記セラミックス部材は、外周に沿って前記第1の表面側に切り欠きが形成された部分である外周部と、前記外周部の内側に位置する内側部と、を有し、
    前記特異箇所は、前記外周部と前記内側部との境界の箇所であることを特徴とする、保持装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の保持装置において、
    前記特定ヒータ電極対を構成する前記ヒータ電極の少なくとも一方について、前記第1の方向視で、前記ヒータ電極の前記ヒータパッド部と前記特異箇所との間には、前記ヒータ電極の前記ヒータライン部が存在していることを特徴とする、保持装置。
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