JP2019117248A - 画像形成装置 - Google Patents
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ここで、例えば、記録媒体の第1面に非白色トナー像が形成され、第2面側から見て非白色トナー像よりも手前側に白色トナー像が形成されることがある。ユーザがこのような記録媒体を第2面側から見ると、場合によっては、非白色トナー像の色の光が白色トナー像を透過し、非白色トナー像の色がユーザに見える場合がある。
本発明の目的は、白色トナー像と白色トナー像との間にトナー像が形成されない場合に比べて、記録媒体の第2面側から見て白色トナー像よりも奥側に形成された非白色トナー像の色が第2面側から見えることを抑制することにある。
請求項2に記載の発明は、前記隠蔽トナー像は、前記白色トナー像のトナー量よりも少量で当該白色トナー像と同等な隠蔽率が得られることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記隠蔽トナー像を形成する隠蔽トナーには金属材料が含まれることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記金属材料が含まれる前記隠蔽トナーは、銀色を呈する銀色トナーであることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記画像形成手段は、前記部分において前記隠蔽トナー像を挟む前記白色トナー像のうち一方の前記白色トナー像を前記記録媒体の前記第1面に形成し、他方の前記白色トナー像を前記第2面に形成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、トナー像が形成された前記記録媒体を加熱および加圧し当該記録媒体に当該トナー像を定着する定着手段をさらに備え、前記画像形成手段は、前記記録媒体の前記第1面および前記第2面のうちの先に画像形成が施される面に対して前記隠蔽トナー像を形成し、前記定着手段は、前記記録媒体の前記第1面に画像形成が施された後であって前記第2面に画像形成が施される前、および当該第2面に画像形成が施された後において、当該記録媒体に対して定着処理を施すことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置である。
請求項2の発明によれば、非白色トナー像を隠蔽するために用いるトナー像を白色トナー像のみとする場合に比べて、非白色トナー像を隠蔽するために必要なトナー像のトナー量の総量を低減できる。
請求項3の発明によれば、金属材料が非白色トナー像の光を反射することにより、記録媒体の第2面側から見て非白色トナー像を隠蔽できる。
請求項4の発明によれば、金属材料が含まれる隠蔽トナーが銀色トナーでない場合に比べて、隠蔽トナー像が呈する色がユーザに見えることを抑制できる。
請求項5の発明によれば、1つの白色トナーを印字する画像形成手段で、隠蔽トナー像を挟む白色トナー像を形成することができる。
請求項6の発明によれば、記録媒体の第1面および第2面のうちの後に画像形成が施される面に対して隠蔽トナー像を形成する場合に比べて、記録媒体の第1面のうちの、第2面に非白色トナー像が形成される領域と重なる領域に形成される画像の定着性を向上することができる。
<画像形成装置の説明>
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成手段の一例としての画像形成部10と、画像形成装置1全体の動作制御や例えばパーソナルコンピュータ等との通信、画像データに対して行う画像処理等を実行する制御手段の一例としての制御部50と、ユーザからの操作入力の受付やユーザに対する各種情報の表示を行うユーザインターフェース部30と、を備えている。
画像形成部10は、例えば電子写真方式により画像を形成する機能部であって、イエロー(Y)の画像形成ユニット11Y、マゼンタ(M)の画像形成ユニット11M、シアン(C)の画像形成ユニット11C、黒(K)の画像形成ユニット11K、白(W)の画像形成ユニット11W、および銀(Si)の画像形成ユニット11Siの6つの画像形成ユニットを備えている。
なお、以下の説明において、各画像形成ユニットを区別しないで説明する場合には「画像形成ユニット11」と総称する。
また、本実施形態では、2次転写ロール22が配置され、転写ベルト20上の各色トナー像が記録媒体Sに2次転写される領域を、以下、2次転写領域T2という。
また、本実施形態では、転写ベルト20の回転方向(図中反時計回り方向)において、2次転写領域T2を基準とし、上流側から下流側に向けて、イエローの画像形成ユニット11Y、マゼンタの画像形成ユニット11M、シアンの画像形成ユニット11C、黒の画像形成ユニット11K、白の画像形成ユニット11W、銀の画像形成ユニット11Siの順に配置される。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置1での基本的な画像形成動作について説明する。
画像形成部10の画像形成ユニット11の各々は、上記の機能部材を用いた電子写真プロセスによりイエロー、マゼンタ、シアン、黒、白、銀の各色トナー像を形成する。各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像は、1次転写ロール21により転写ベルト20上に順に1次転写され、各色トナーが重畳された合成トナー像を形成する。転写ベルト20上の合成トナー像は、転写ベルト20の移動(矢印方向)に伴って2次転写ロール22が配置された2次転写領域T2に搬送される。
その後、画像が形成された記録媒体Sは、転写ベルト20から分離され、搬送路に沿って定着ユニット60に搬送される。定着ユニット60に搬送された記録媒体S上の画像は、定着ユニット60によって定着処理を受けて記録媒体Sに定着される。
本実施形態では、白色とは異なる色を呈するトナー像であるイエロー色トナー像、マゼンタ色トナー像、シアン色トナー像、および黒色トナー像などのことを総称して非白色トナー像NTと称する。
記録媒体Sの第1面に非白色トナー像NTが形成され、第2面側から見て第1面の非白色トナー像NTよりも手前側に銀色トナー像SiTが形成された場合、銀色トナー像SiTに向かう非白色トナー像NTの色の光は、銀色トナー像SiTの銀色トナーに含まれる金属顔料に反射される。そのため、記録媒体Sの第2面側から見て非白色トナー像NTが隠蔽される。銀色トナー像SiTは、白色トナー像WTよりも隠蔽率が高い。なお、隠蔽率とは、記録媒体Sの第1面にトナー像を形成した場合において、第2面に白色の用紙を重ねた場合に第1面側から測定したトナー像の明度に対する、第2面に黒色の用紙を重ねた場合に第1面側から測定したトナー像の明度の割合である。また、銀色トナー像SiTは、トナー像をユーザに対して隠蔽する隠蔽トナー像の一例である。
例えば、記録媒体Sの第1面に形成される非白色トナー像NTが文字の画像である場合、第2面側から見てこの文字の画像の手前側に何れのトナー像も形成されないと、第2面側からは、第1面に形成された文字の画像が反転して見える。そこで、図2(a)に示すように、記録媒体Sの第1面に文字の画像(非白色トナー像NT)が形成されるとともに、第2面のうちの、第1面に非白色トナー像NTが形成される領域と重なる領域にも、文字の画像としての非白色トナー像NTが形成される。また、記録媒体Sの第1面および第2面のうち一方の面に形成された非白色トナー像NTが他方の面側から見えないようにするため、第1面に形成された非白色トナー像NTと第2面に形成された非白色トナー像NTとの間に、白色トナー像WTが形成される。
なお、記録媒体Sのうちの、第1面の非白色トナー像NTと第2面の非白色トナー像NTとが重なる領域のことを、以下、重なり領域と称する。また、白色トナー像WTと白色トナー像WTとの間に銀色トナー像SiTが形成される部分、すなわち、銀色トナー像およびこの銀色トナー像を挟む白色トナー像のことを、以下、隠蔽画像Gと称する。
この場合、非白色トナー像NTを隠蔽するために用いるトナー像を白色トナー像WTのみとする場合に比べて、非白色トナー像NTを隠蔽するために必要なトナー像のトナー量の総量が低減する。
続いて、記録媒体Sに対して隠蔽画像Gを形成する処理(以下、隠蔽画像形成処理と称する)について詳しく説明する。
図3は、隠蔽画像形成処理のフローチャートである。
なお、隠蔽画像形成処理は、制御部50が、画像形成ユニット11および転写ベルト20を制御することで実現する処理である。また、ここでは、記録媒体Sに対して図2(b)に示した隠蔽画像Gを形成する処理について説明する。
まず、記録媒体Sの第1面に非白色トナー像NTが形成される領域と、第2面に非白色トナー像NTが形成される領域とが重なるか否かを判断する(ステップ(以下、Sと記載する)。重ならなければ(S101でNO)、処理を終了する。
隠蔽画像Gにおいて銀色トナー像SiTを挟む白色トナー像WTの一方と他方とをともに記録媒体Sの一方の面に形成する場合、銀の画像形成ユニット11Siの上流側と下流側とにそれぞれ白の画像形成ユニット11Wを設ける必要がある。これに対し、本実施形態のように、銀色トナー像SiTを挟む白色トナー像WTの一方を第1面に形成し他方を第2面に形成する場合、銀の画像形成ユニット11Siの上流側に白の画像形成ユニット11Wが一つ設けられれば隠蔽画像Gが形成される。そのため、画像形成部10に設けられる白の画像形成ユニット11Wの数が低減し、画像形成部10の構成が簡易になる。
銀の画像形成ユニット11Siの上流側に設けられる一つの白の画像形成ユニット11W、すなわち、一つの白色トナーを印字する画像形成手段で、銀色トナー像SiTを挟む白色トナー像WTを形成させられる。
記録媒体Sの第1面の重なり領域に形成される画像は、銀色トナー像SiTを含む分だけ、記録媒体Sに定着されにくい。その一方で、記録媒体Sは、第1面に対して画像が形成された後であって第2面に対して画像が形成される前に定着処理が施され、さらに、第2面に対して画像が形成された後にも定着処理が施される。すなわち、記録媒体Sの第1面は、2回の定着処理が施される。そのため、記録媒体Sの第1面の重なり領域に形成される画像の定着性が向上する。
次に、記録媒体Sに形成される隠蔽画像Gの変形例について説明する。図4(a)、(b)、(c)は、記録媒体Sに形成される隠蔽画像Gの変形例を示した図である。なお、図4(a)、(b)、(c)では、記録媒体Sのうちの図中上側の面を第1面とし、図中下側の面を第2面とする。
上記では、隠蔽画像Gにおける銀色トナー像SiTおよびこの銀色トナー像SiTを挟む白色トナー像WTのうちの一方の白色トナー像WTを記録媒体Sの第1面に形成し、他方の白色トナー像WTを第2面に形成したが、これに限られない。
例えば、隠蔽画像Gにおける銀色トナー像SiTを記録媒体Sの第1面に形成せずに銀色トナー像SiTを挟む白色トナー像WTのうちの一方の白色トナー像WTを第1面に形成し、他方の白色トナー像WTおよび銀色トナー像SiTを第2面に形成しても良い。
本発明者は、記録媒体Sの第1面に対して、白色トナー像WTおよびこの白色トナー像WTよりも第1面に近い側に銀色トナー像SiTを形成する場合において、銀色トナー像SiTの銀色トナー量を変化させたときの隠蔽率について評価を行った。この実施例においては、記録媒体Sに形成される白色トナー像WTの白色トナー量を6.4Aとした場合と、8Aとした場合と、9.8Aとした場合とで画像形成を行った。ここで、Aは自然数である。そして、記録媒体Sの第2面に白色の用紙を重ねた場合において第1面側から測定した白色トナー像WTの明度に対する、第2面に黒色の用紙を重ねた場合において第1面側から測定した白色トナー像WTの明度の割合を隠蔽率とした。
また、本実施形態では、隠蔽トナー像として銀色トナー像SiTを用いたが、これに限定されない。例えば、隠蔽トナー像として、金属アルミニウム粉等の金属顔料を含む金色トナーを用いて形成される金色トナー像が用いられても良い。なお、隠蔽トナー像として銀色トナー像SiTを用いる場合、隠蔽トナー像として銀色トナー像SiT以外のトナー像を用いる場合に比べて、隠蔽トナー像の色が、隠蔽トナー像を挟む白色トナー像WTにより隠蔽されやすくなる。そのため、隠蔽トナー像の色がユーザに見えることが抑制される。
Claims (6)
- 非白色を呈する非白色トナー像、白色を呈する白色トナー像、および、何れかのトナー像をユーザに対して隠蔽する隠蔽トナー像を、光の透過性を有する記録媒体に対して形成する画像形成手段と、
前記記録媒体の第1面に前記非白色トナー像が形成される領域と当該記録媒体の第2面に何れかのトナー像が形成される領域とが重なる場合には、少なくとも重なる領域にて白色トナー像と白色トナー像との間に隠蔽トナー像が形成された部分を有し、当該部分が第2面側から見て当該非白色トナー像よりも手前側に形成されるように制御する制御手段と、
を有する、画像形成装置。 - 前記隠蔽トナー像は、前記白色トナー像のトナー量よりも少量で当該白色トナー像と同等な隠蔽率が得られることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記隠蔽トナー像を形成する隠蔽トナーには金属材料が含まれることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記金属材料が含まれる前記隠蔽トナーは、銀色を呈する銀色トナーであることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記画像形成手段は、前記部分において前記隠蔽トナー像を挟む前記白色トナー像のうち一方の前記白色トナー像を前記記録媒体の前記第1面に形成し、他方の前記白色トナー像を前記第2面に形成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
- トナー像が形成された前記記録媒体を加熱および加圧し当該記録媒体に当該トナー像を定着する定着手段をさらに備え、
前記画像形成手段は、前記記録媒体の前記第1面および前記第2面のうちの先に画像形成が施される面に対して前記隠蔽トナー像を形成し、
前記定着手段は、前記記録媒体の前記第1面に画像形成が施された後であって前記第2面に画像形成が施される前、および当該第2面に画像形成が施された後において、当該記録媒体に対して定着処理を施すことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
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