JP2019116317A - 正倒立用塗布容器 - Google Patents
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Abstract
Description
前記口頸部の外面に嵌合させた周壁の上端から内向きフランジを介して口筒部を垂下しており、前記内向きフランジを塗布面としたキャップ部材と、
前記口頸部の上端面に載置された栓板の裏面から栓筒を垂下するとともに、栓板の中心部から起立した栓棒の上端から弾性テーパ部を拡開し、前記栓筒を前記口頸部の内面に、また弾性テーパ部を前記口筒部内にそれぞれ嵌着させ、かつ栓筒と栓棒との間の栓板部分に通液孔を開口した中栓と
からなるものが知られている(特許文献1)。
外周部に前記口頸部6に嵌着させた嵌合周壁10を有するとともに、嵌合周壁10と連続する頂壁16に注出口22を開口し、この注出口22の周囲に内容物を被塗布物に塗布させるための塗布面28を形成したキャップ部材8と、
前記口頸部6の内側に支持された筒周壁32を有し、この筒周壁32の内方に前記キャップ部材8の頂壁16裏面と向かい合う隔壁36を張設するとともに、隔壁36の一部に前記注出口22に対して連通路Cを介して連通するパイプ保持孔42を開口した保持筒部材30と、
前記パイプ保持孔42に嵌着されかつ容器体2の下部へ垂下される正立時用給液パイプ48とを具備し、
かつ前記保持筒部材30に、前記隔壁36の下面から前記連通路C内へ開通するとともに、倒立時に液体の通過を可能とする補助通路Aを形成した正倒立用塗布容器において、
前記注出口22形成箇所の上方を覆う邪魔板52を備えた邪魔部材50を、前記キャップ部材8に取り付けた。
また口頸部6の内側に支持された筒周壁32の内方に隔壁36を張設するとともに、隔壁36の一部に前記注出口22に対して連通路Cを介して連通するパイプ保持孔42を開口する保持筒部材30を設け、前記パイプ保持孔42に嵌着されかつ容器体2の下部へ垂下される正立時用給液パイプ48を備え、かつ前記保持筒部材30に、前記隔壁36の下面から前記連通路C内へ開通するとともに、倒立時に液体の通過を可能とする補助通路Aを形成している。この構成によれば、倒立状態では図6に示す如く、胴部4を圧搾したときに、容器体内の液体が補助通路A及び連通路Cを介して注出口22から供給される。
また正立状態では、図7に示す如く、胴部4を圧搾することにより、まず容器体2の上部内の空気が補助通路A及び連通路Cを介して注出口22より排気され、この気流により連通路Cが負圧化されることで液体が合流口e2まで吸い上げ、さらに胴部4を圧搾し続けることにより、注出口22から内容物が供給される。
「口頸部6の内側に支持され」とは、口頸部6に支持される構成だけでなく、キャップ部材8に支持される構成も含む。
「補助通路」は、倒立状態での内容物の通路及び正立状態での空気の通路を兼ねる。
「邪魔部材」は、注出口22から吐出される内容物の流れの向きを整える手段であり、注出口22が形成された箇所の上方を覆う邪魔板52を用いて、注出口から真上へ飛び出さないようにしている。邪魔部材を設けることで液体を上方に向かって勢いよく吐出(噴出)することを規制し、径方向へ吐出することが可能となる。邪魔部材は、液体吐出弁の弁体として構成してもよい。
この構成によれば、正立状態で胴部4を圧搾することにより、容器体2の上部から補助通路A及び連通路Cを介する気流を迅速に生じさせることができ、前記合流点までの内容物の吸い上げを確実とすることができる。従って吸上げ弁及び吐出弁を内蔵するポンプ機構に比べて簡易な構成でありながら、的確に液体を吐出できる。
第2の手段に係る発明によれば、邪魔部材50の邪魔板52の下面と注出口22の周囲の頂壁16の上面との間にエア通路である間隙gを形成したから、正立状態で容器体2を圧搾すると、容器体内の空気が補助通路Aから間隙gを介して外部へ流れ、この気流による負圧化により容器体内の液体が給液パイプ48を介して外部へ内容物を吐出させることができるので、正立状態での使い勝手がよい。
第3の手段に係る発明によれば、前記隔壁36には前記補助通路Aへの流入口e1が開口しており、隔壁の下面は、当該隔壁36の外縁部から前記流入口e1へ上内方に傾斜する略テーパ状の集液面Sとしたから、容器体2内の内容物の残量が僅かになっても最後まで内容物を吐出することができ、使い勝手がよい。
本実施形態の嵌合周壁10は、口頸部6の内面に嵌合させた内周壁10a及び口頸部6の外面に嵌合させた外周壁10bを含む2重筒状に形成されている。
図示例では、内周壁10aの外面から連結壁部10cを介して外周壁10bを垂下している。外周壁10bは前記小径部6aの外面に嵌合され、外周壁10bの下部内面に付設した嵌合突条12を前記嵌合溝部7内に嵌着させている。また前記外周壁10bの上部内面には、係合溝部14が周設されている。もっともこれらの構成は適宜変更することができる。
前記頂壁16は、前記外周壁10bの上端に連続している。図示の頂壁16は、ドーム状に形成されているが、その形態は適宜変更することができる。
頂壁16の一部(図示例では中央部)には注出口22が開口されている。好適な図示例では、注出口22の近傍を凹陥部18に形成して、その底部に注出口22を開口している。図示の凹陥部18の底面19は、図2に示す如く、環状の上底面19aとその内側の下底面19bとで形成し、この下底面19bに注出口22を形成している。図4に示す如く、下底面19bの周方向の複数箇所(図示例では3か所)には、上面平坦な当接リブ20が放射方向に形成されている。また注出口22の口縁からは、爪部24を内方突出している。図示例の爪部24は前記当接リブ20と対応する位置に配置されているが、必ずしもこのような構成にする必要はない。
前記注出口22の周囲からは連通筒部26を垂下している。図示の連通筒部26の内面は、下端大径のテーパ状面に形成されている。
また前記凹陥部18と内周壁10aとの間の頂壁部分外面は、内容液を被塗布物に塗布するための塗布面28に形成している。
本実施形態の保持筒部材30は、前記内周壁10aの内面に嵌着された筒周壁32を有し、この筒周壁32の上部外面に付設した係合リブ34を前記係合溝部14に嵌合させている。
前記筒周壁32の下部からは、隔壁36を介して保持筒38を起立している。
前記隔壁36は、筒周壁32の下部から上内方へ傾斜しており、隔壁36の下面を、上端小径のテーパ面である集液面Sとしている。この集液面Sは、倒立状態で後述の補助通路Aの流入口e1へ液体を集める役割を果たす。
前記保持筒38は、その筒孔をパイプ保持孔42とする部材である。図示例の保持筒38は、上端部を小内径部40とするとともに、小内径部40より下方の部分の筒孔をパイプ保持孔42としている。また保持筒38には、小内径部40の下半部から下方へ開通する縦溝44を穿設している。
前記保持筒38の上端からは、保持筒38より大内径の延長筒部46を延設している。この延長筒部46の内面には前記連通筒部26が液密に嵌合されている。
また本実施形態では、邪魔部材50は、弾性を有する材料で形成されており、液体吐出弁Vの弁体としての機能を有する。
本実施形態では、邪魔板52の外周板部52bを前記頂壁部分に当接又は近接させており、注出口22内の液圧により邪魔板52が上方へ弾性変形することにより開き、液圧の解消により邪魔板52が弾性復元し、内容物の流出を規制する液体吐出弁Vが形成されている。
内容物の流出を規制する液体吐出弁に、液体より粘性の低い空気が通過可能な程度の隙間を設けることも可能である。図示例では、図3に示す如く、エア通路としての間隙gを、邪魔板52の外周板部52bと注出口22の周囲の頂壁部分との間に設けている。この構成により、正立状態で胴部4を圧搾したときに、容器体2内から補助通路Aと連通路Cと間隙gとを通過する気流を速やかに生じさせ、気流の発生による負圧化で給液パイプ48を介して液体を吸引するようにしている。
好適な図示例の邪魔板52は、内周板部52aが外周板部52bに比べて肉厚であり、かつ内周板部52aの下面が外周板部52bの下面の低くなっている。そして外周板部52bの下面を前記凹陥部18の上底面19aに近接させるとともに、内周板部52aを前記当接リブ20の上面に当接させている。
塗布容器を倒立状態で使用するときには、図6に示すように、塗布容器を上下反転させると、液体が容器体2の内部を口頸部6寄りに移動するので、この状態で胴部4を圧搾すると、液体が補助通路A及び連通路Cを通って注出口22内に到達し、液圧により邪魔板52を外方へ弾性変形させて液体吐出弁Vが開く。これにより、邪魔板52の裏面に沿って液体が塗布面28側へ流れ出る。そして液体が付着した塗布面28を被塗布物に摺り付けることにより、当該液体を塗布することができる。前記胴部4の圧搾を解放すると、前記間隙gを介して外気が容器体2内に入り、容器体2の負圧を解消する。
塗布容器を正立状態で使用するときには、従来容器の如く一旦倒立させることなく、図7に示す正立状態のままでいきなり胴部4を圧搾すればよい。これにより、まず容器体2の上部内の空気が補助通路Aと連通路Cとを介してエア通路である間隙gより排気される。この気流により連通路Cが負圧化されることで液体が合流口e2まで吸い上げられる。さらに胴部4を圧搾し続けると、胴部4内の液体が給液パイプ48及び連通路Cを介して押し上げられ、注出口22から邪魔板52の裏面に沿って塗布面28側へ流れ出るので、倒立状態と同様に、塗布面を対象物に擦り付けて塗布作業をすることができ、また胴部4の圧搾を解放すると、間隙gを介して外気が容器体内に入る。
倒立及び正立のいずれの状態でも注出口22を流れる液体が邪魔板52に衝突して、塗布面28側へ向きを変え、全放射方向に分散吐出されるため、利用者が胴部を過剰に強く圧搾しても、注出口22の開口方向へ液体が勢いよく飛び出すことを防止できる。
また前述のように液体吐出弁Vを設ける構成としたので、倒立状態での塗布において、塗布容器を単に倒立姿勢にしただけでは内容物が吐出されない。また、容器体の胴部4を押圧した分だけ内容物が吐出されるので、内容物の過剰な吐出が抑制され、押圧の程度を調整することにより所要量の内容物を吐出することが容易である。これにより、倒立状態での使用性を向上させることができる。
8…キャップ部材 10…嵌合周壁 10a…内周壁 10b…外周壁
10c…連結壁部 12…嵌合突条 14…係合溝部
16…頂壁 18…凹陥部 19…底面 19a…上底面 19b…下底面
20…当接リブ 22…注出口
24…爪部 26…連通筒部 28…塗布面
30…保持筒部材 32…筒周壁 34…係合リブ 36…隔壁 38…保持筒
40…小内径部 42…パイプ保持孔 44…縦溝 46…延長筒部
48…給液パイプ
50…邪魔部材 52…邪魔板 52a…内周板部 52b…外周板部
56…支持棒 56a…抜止め用リブ
60…蓋体 62…蓋周壁 62a…下半部 62b…上半部 64…蓋頂壁
66…シール板
A…補助通路 e1…流入口 e2…合流口 C…連通路 g…間隙 m…遊び
S…集液面 V…液体吐出弁
Claims (3)
- 圧搾可能な胴部(4)から口頸部(6)を起立する容器体(2)と、
外周部に前記口頸部(6)に嵌着させた嵌合周壁(10)を有するとともに、嵌合周壁(10)と連続する頂壁(16)に注出口(22)を開口し、この注出口(22)の周囲に内容物を被塗布物に塗布させるための塗布面(28)を形成したキャップ部材(8)と、
前記口頸部(6)の内側に支持された筒周壁(32)を有し、この筒周壁(32)の内方に前記キャップ部材(8)の頂壁(16)裏面と向かい合う隔壁(36)を張設するとともに、隔壁(36)の一部に前記注出口(22)に対して連通路(C)を介して連通するパイプ保持孔(42)を開口した保持筒部材(30)と、
前記パイプ保持孔(42)に嵌着されかつ容器体(2)の下部へ垂下される正立時用給液パイプ(48)とを具備し、
かつ前記保持筒部材(30)に、前記隔壁(36)の下面から前記連通路(C)内へ開通するとともに、倒立時に液体の通過を可能とする補助通路(A)を形成した正倒立用塗布容器において、
前記注出口(22)形成箇所の上方を覆う邪魔板(52)を備えた邪魔部材(50)を、前記キャップ部材(8)に取り付けたことを特徴とする、正倒立用塗布容器。 - 前記邪魔部材(50)は、弾性を有する邪魔板(52)の中心部から垂下した支持棒(56)の下部を、前記注出口(22)内に内容物の通過可能に嵌挿しかつ係止するとともに、前記邪魔板(52)の下面と注出口(22)の周囲の頂壁(16)の上面との間にエア通路である間隙(g)を形成したことを特徴とする、請求項1記載の正倒立用塗布容器。
- 前記隔壁(36)には前記補助通路(A)への流入口(e1)が開口しており、隔壁の下面は、当該隔壁(36)の外縁部から前記流入口(e1)へ上内方に傾斜する略テーパ状の集液面(S)としたことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の正倒立用塗布容器。
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