JP2019112724A - キャリア付銅箔、プリント配線板、銅張積層板、電子機器、キャリア付銅箔の製造方法、及び、プリント配線板の製造方法 - Google Patents

キャリア付銅箔、プリント配線板、銅張積層板、電子機器、キャリア付銅箔の製造方法、及び、プリント配線板の製造方法 Download PDF

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Nobuaki Miyamoto
宣明 宮本
友太 永浦
Yuta Nagaura
友太 永浦
佐々木 伸一
Shinichi Sasaki
伸一 佐々木
倫也 古曳
Michiya Kohiki
倫也 古曳
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Abstract

【課題】樹脂基板に貼り合わせてキャリアを剥離除去した後、極薄銅層上に所定の回路を形成するとき、当該回路幅を越える銅残渣の発生を良好に抑制したキャリア付銅箔を提供する。【解決手段】キャリアと、中間層と、極薄銅層とをこの順に備えたキャリア付銅箔であって、前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、前記キャリアを剥がし、続いて露出した極薄銅層表面に21μm幅のパターン銅めっき層を、前記極薄銅層と前記パターン銅めっき層との厚みの合計が16.5μmとなり、L/S(ライン/スペース)=21μm/9μmとなるように形成したとき、断面観察によって得られる、前記樹脂基板の極薄銅層側表面から前記パターン銅めっき層の最も高い上端部までの厚みの最大値−最小値が2.0μm以下となるキャリア付銅箔とする。【選択図】なし

Description

本発明は、キャリア付銅箔、プリント配線板、銅張積層板、電子機器、キャリア付銅箔の製造方法、及び、プリント配線板の製造方法に関する。
プリント配線板は銅箔に絶縁基板を接着させて銅張積層板とした後に、エッチングにより銅箔面に導体パターンを形成するという工程を経て製造されるのが一般的である。近年の電子機器の小型化、高性能化ニーズの増大に伴い搭載部品の高密度実装化や信号の高周波化が進展し、プリント配線板に対して導体パターンの微細化(ファインピッチ化)や高周波対応等が求められている。
ファインピッチ化に対応して、最近では厚さ9μm以下、更には厚さ5μm以下の銅箔が要求されているが、このような極薄の銅箔は機械的強度が低くプリント配線板の製造時に破れたり、皺が発生したりしやすいので、厚みのある金属箔をキャリアとして利用し、これに剥離層を介して極薄銅層を電着させたキャリア付銅箔が登場している。極薄銅層の表面を絶縁基板に貼り合わせて熱圧着後、キャリアは剥離層を介して剥離除去される。露出した極薄銅層上にレジストで回路パターンを形成した後に、所定の回路が形成される(特許文献1等)。
WO2004/005588号
キャリア付銅箔は、上述のように極薄銅層の表面を樹脂基板に貼り合わせて熱圧着(加熱プレス)した後、キャリアを剥離除去して使用する。さらに、キャリアを剥離除去した後に、樹脂基板上に残った極薄銅層上にパターン銅めっき層を設け、極薄銅層及びパターン銅めっき層をフラッシュエッチングすることにより所望の回路を形成することができる。
しかしながら、従来、上述のように極薄銅層の表面を樹脂基板に貼り合わせて熱圧着した後、キャリアを剥離除去することで、樹脂基板上に極薄銅層を設けたとき、樹脂基板の表面が荒れて、大きなうねりが生じることがある。このときに生じた樹脂基板表面のうねりは、回路基板に用いたときに問題を引き起こす要因となる。以下、具体的に図を用いて説明する。
図1(a)は、キャリア剥離除去後の樹脂基板(例として、プリプレグ)上に残った極薄銅層(例として、極薄銅層表面には粗化処理層が形成されている)を示す。このとき、樹脂基板表面には大きなうねりが生じている。次に、図1(b)に示すように、樹脂基板上に残った極薄銅層上に、所定形状のドライフィルム(DF)を設けた後に、銅めっき処理を行い、ドライフィルム(DF)で覆われていない領域にパターン銅めっき層を形成する。次に、図1(c)に示すように、ドライフィルム(DF)を剥離除去する。このとき、樹脂基板の大きなうねり上に設けた銅めっき層の厚みは、周囲より大きくなっている。次に、図1(d)に示すように、フラッシュエッチングを行うことで所定幅の回路を形成するが、このとき、樹脂基板の大きなうねりに対応する領域に、当該回路幅を越えて銅残渣が生じてしまい、当該銅残渣の影響で回路がショートするという問題が生じる。
そこで、本発明は、樹脂基板に貼り合わせてキャリアを剥離除去した後、極薄銅層上に所定の回路を形成するとき、当該回路幅を越える銅残渣の発生を良好に抑制したキャリア付銅箔を提供することを課題とする。
本発明は一側面において、中間層と、極薄銅層とをこの順に備えたキャリア付銅箔であって、前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、前記キャリアを剥がし、続いて露出した極薄銅層表面に21μm幅のパターン銅めっき層を、前記極薄銅層と前記パターン銅めっき層との厚みの合計が16.5μmとなり、L/S(ライン/スペース)=21μm/9μmとなるように形成したとき、断面観察によって得られる、前記樹脂基板の極薄銅層側表面から前記パターン銅めっき層の最も高い上端部までの厚みの最大値−最小値が2.0μm以下となるキャリア付銅箔である。
本発明は別の一側面において、キャリアと、中間層と、極薄銅層とをこの順に備えたキャリア付銅箔であって、前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも厚い場合には露出した極薄銅層表面をエッチングをして極薄銅層の厚みを1.5μmとし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも薄い場合には露出した極薄銅層表面に銅めっきを行って極薄銅層と銅めっきの合計厚みが1.5μmとし、続いて露出した極薄銅層表面(エッチングまたは銅めっきを行った場合には、エッチングまたは銅めっきを行った表面)に21μm幅のパターン銅めっき層をL(ライン)/S(スペース)=21μm/9μmとなるように、且つ、パターン銅めっき層の厚みが15μmとなるように形成し、続いて以下の条件で、パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、断面観察によって得られる、樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値が2.0μm以下となる。
(エッチング条件)
・エッチング形式:スプレーエッチング
・スプレーノズル:フルコーン型
・スプレー圧:0.10MPa
・エッチング液温:30℃
・エッチング液組成:
22 18g/L
2SO4 92g/L
Cu 8g/L
過酸化水素安定剤および回路形状安定化剤の機能を有する添加剤 0.4vol%
残部水
本発明のキャリア付銅箔は一実施形態において、前記パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、断面観察によって得られる、樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値が1.6μm以下となる。
本発明は更に別の一側面において、キャリアと、中間層と、極薄銅層とをこの順に備えたキャリア付銅箔であって、前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも厚い場合には露出した極薄銅層表面をエッチングをして極薄銅層の厚みを1.5μmとし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも薄い場合には露出した極薄銅層表面に銅めっきを行って極薄銅層と銅めっきの合計厚みが1.5μmとし、続いて露出した極薄銅層表面(エッチングまたは銅めっきを行った場合には、エッチングまたは銅めっきを行った表面)に21μm幅のパターン銅めっき層をL(ライン)/S(スペース)=21μm/9μmとなるように、且つ、パターン銅めっき層の厚みが15μmとなるように形成し、続いて以下の条件で、パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、上面観察によって得られる、平面視した際に銅めっき層の幅15μmの回路上端から回路が伸びる方向と直角方向に伸びる銅残渣で構成された裾引き部の最大長さが5.0μm以下となる。
(エッチング条件)
・エッチング形式:スプレーエッチング
・スプレーノズル:フルコーン型
・スプレー圧:0.10MPa
・エッチング液温:30℃
・エッチング液組成:
22 18g/L
2SO4 92g/L
Cu 8g/L
過酸化水素安定剤および回路形状安定化剤の機能を有する添加剤 0.4vol%
残部水
本発明のキャリア付銅箔は別の一実施形態において、前記パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、上面観察によって得られる、平面視した際に銅めっき層の幅15μmの回路上端から回路が伸びる方向と直角方向に伸びる銅残渣で構成された裾引き部の最大長さが3.8μm以下となる。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔を用いて製造した銅張積層板である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔を用いて製造したプリント配線板である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のプリント配線板を用いて製造した電子機器である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、及び、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、
その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって、回路を形成する工程を含むプリント配線板の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面又は前記キャリア側表面に回路を形成する工程、
前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面又は前記キャリア側表面に樹脂層を形成する工程、
前記樹脂層上に回路を形成する工程、
前記樹脂層上に回路を形成した後に、前記キャリア又は前記極薄銅層を剥離させる工程、及び、
前記キャリア又は前記極薄銅層を剥離させた後に、前記極薄銅層又は前記キャリアを除去することで、前記極薄銅層側表面又は前記キャリア側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法である。
本発明によれば、樹脂基板に貼り合わせてキャリアを剥離除去した後、極薄銅層上に所定の回路を形成するとき、当該回路幅を越える銅残渣の発生を良好に抑制したキャリア付銅箔を提供することができる。
(a)は、従来のキャリア剥離除去後のプリプレグ上に残った極薄銅層である。(b)は、樹脂基板上に残った極薄銅層上にドライフィルム(DF)を設けた後に、銅めっき処理を行い、ドライフィルム(DF)で覆われていない領域にパターン銅めっき層を形成した図である。(c)は、ドライフィルム(DF)を剥離除去した図である。(d)は、フラッシュエッチングを行うことで所定幅の回路を形成した図である。 A〜Cは、本発明のキャリア付銅箔を用いたプリント配線板の製造方法の具体例に係る、回路めっき・レジスト除去までの工程における配線板断面の模式図である。 D〜Fは、本発明のキャリア付銅箔を用いたプリント配線板の製造方法の具体例に係る、樹脂及び2層目キャリア付銅箔積層からレーザー穴あけまでの工程における配線板断面の模式図である。 G〜Iは、本発明のキャリア付銅箔を用いたプリント配線板の製造方法の具体例に係る、ビアフィル形成から1層目のキャリア剥離までの工程における配線板断面の模式図である。 J〜Kは、本発明のキャリア付銅箔を用いたプリント配線板の製造方法の具体例に係る、フラッシュエッチングからバンプ・銅ピラー形成までの工程における配線板断面の模式図である。 スジ状の凸部を示す3D画像である。 キャリアの極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値の測定方法を説明するための模式図である。 スジ状の凹部を示す3D画像である。 極薄銅層のキャリア側表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値の測定方法を説明するための模式図である。 樹脂基板の極薄銅層側表面から前記パターン銅めっき層の上端部までの厚みの最大値−最小値を説明するための断面観察写真である。 「裾引き部」を理解するための上記回路の上面観察写真である。
<キャリア付銅箔>
本発明のキャリア付銅箔は、キャリアと、キャリア上に積層された中間層と、中間層の上に積層された極薄銅層とを備える。キャリア付銅箔自体の使用方法は当業者に周知であるが、例えば極薄銅層の表面を紙基材フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹脂、合成繊維布基材エポキシ樹脂、ガラス布・紙複合基材エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂及びガラス布基材エポキシ樹脂、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶縁基板に貼り合わせて熱圧着後にキャリアを剥がし、絶縁基板に接着した極薄銅層を目的とする導体パターンにエッチングし、或いは、絶縁基板に接着した極薄銅層上にパターン銅めっき層を形成してフラッシュエッチングにより所定幅の回路を形成し、最終的にプリント配線板を製造することができる。
<キャリア>
本発明のキャリアとしては、例えば樹脂フィルムなどのフィルムを用いることができる。このようなフィルムキャリアとしては、一般的には、乾式表面処理や湿式表面処理時、あるいは基板作製時の積層プレス時の熱負荷に耐えられる耐熱フィルムが好ましく、ポリイミドフィルムなどを使用することができる。
ポリイミドフィルムに使用する材料は、特に制限はない。例えば、宇部興産製ユーピレックス、DuPont/東レ・デュポン製カプトン、カネカ製アピカルなどが上市されているが、いずれのポリイミドフィルムも適用できる。また、本発明のキャリアに用いることのできるフィルムは、このような特定の品種に限定されるものではない。
また、本発明のキャリアとしては金属箔を使用してもよい。金属箔としては銅箔、ニッケル箔、ニッケル合金箔、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、鉄箔、鉄合金箔、亜鉛箔、亜鉛合金箔、ステンレス箔等を用いることができる。また、本発明のキャリアとしては銅箔を使用することができる。銅箔は典型的には圧延銅箔や電解銅箔の形態で提供される。電解銅箔は硫酸銅めっき浴からチタンやステンレスのドラム上に銅を電解析出して製造され、圧延銅箔は圧延ロールによる塑性加工と熱処理を繰り返して製造する。銅箔の材料としてはタフピッチ銅(JIS H3100 合金番号C1100)や無酸素銅(JIS H3100 合金番号C1020)といった高純度の銅の他、例えばSn入り銅、Ag入り銅、Cr、Zr又はMg等を添加した銅合金、Ni及びSi等を添加したコルソン系銅合金のような銅合金も使用可能である。なお、本明細書において用語「銅箔」を単独で用いたときには銅合金箔も含むものとする。
本発明に用いることのできるキャリアの厚さについても特に制限はないが、キャリアとしての役目を果たす上で適した厚さに適宜調節すればよく、例えば5μm以上とすることができる。但し、厚すぎると生産コストが高くなるので一般には70μm以下とするのが好ましい。従って、キャリアの厚みは典型的には8〜70μmであり、より典型的には12〜70μmであり、より典型的には18〜35μmである。また、原料コストを低減する観点からはキャリアの厚みは小さいことが好ましい。そのため、キャリアの厚みは、典型的には5μm以上35μm以下であり、好ましくは5μm以上18μm以下であり、好ましくは5μm以上12μm以下であり、好ましくは5μm以上11μm以下であり、好ましくは5μm以上10μm以下である。なお、キャリアの厚みが小さい場合には、キャリアの通箔の際に折れシワが発生しやすい。折れシワの発生を防止するため、例えばキャリア付銅箔製造装置の搬送ロールを平滑にすることや、搬送ロールと、その次の搬送ロールとの距離を短くすることが有効である。なお、プリント配線板の製造方法の一つである埋め込み工法(エンベッティド法(Enbedded Process))にキャリア付銅箔が用いられる場合には、キャリアの剛性が高いことが必要である。そのため、埋め込み工法に用いる場合には、キャリアの厚みは18μm以上300μm以下であることが好ましく、25μm以上150μm以下であることが好ましく、35μm以上100μm以下であることが好ましく、35μm以上70μm以下であることが更により好ましい。
なお、キャリアの極薄銅層を設ける側の表面とは反対側の表面に粗化処理層を設けてもよい。当該粗化処理層を公知の方法を用いて設けてもよく、後述の粗化処理により設けてもよい。キャリアの極薄銅層を設ける側の表面とは反対側の表面に粗化処理層を設けることは、キャリアを当該粗化処理層を有する表面側から樹脂基板などの支持体に積層する際、キャリアと樹脂基板が剥離し難くなるという利点を有する。また、表面をより平滑にしたい場合は、当該粗化処理層を設けなくても良い。
本発明のキャリアとして電解銅箔を用いる場合、当該キャリアは以下の条件で、硫酸銅めっき浴からチタンやステンレスの電解ドラム上に銅を電解析出して製造する。
<電解液組成>
銅:80〜110g/L
硫酸:70〜110g/L
塩素:10〜100質量ppm
<製造条件>
電流密度:50〜200A/dm2
電解液温度:40〜70℃
電解液線速:3〜5m/sec
電解時間:0.5〜10分間
なお、本明細書に記載の電解、エッチング、表面処理又はめっき等に用いられる処理液(エッチング液、電解液)の残部は特に明記しない限り水である。
このとき用いる電解ドラムは、表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値が2.0μm以下である。電解ドラムの表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値は1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。上記「スジ状の凹部」は、電解ドラムの表面において所定方向(例えば、電解ドラムの周方向(電解銅箔製造時の電解ドラムの回転方向))に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凹部を云う。表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値の下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0.000μm以上、あるいは0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。上記「スジ状の凹部」、すなわち、電解ドラムの表面において所定方向(例えば、電解ドラムの周方向(電解銅箔製造時の電解ドラムの回転方向))に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凹部は存在しなくてもよい。その場合、表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値は0.000μmと表示する。
上記スジ状の凹部は電解ドラム表面の研磨スジに起因するものであるため、当該電解ドラムの表面のスジ状の凹部の平均深さは、電解ドラム表面を、番手#1000〜#8000の研削砥石を用いた研削、バフ研磨仕上げ、又は、鏡面研磨することによって制御することができる。研削砥石の回転数は500〜2500rpmとするのが好ましい。
本発明のキャリアとして圧延銅箔を用いる場合、仕上げ圧延ロール後に、圧延銅箔の表面を、番手#6000〜8000のバフ研磨材粒度のバフを用いたバフ研磨仕上げ、又は、鏡面研磨することが好ましい。バフの回転数は200〜350rpmとするのが好ましい。
上述の表面を有する電解ドラム、又は、バフ研磨によって形成された本発明のキャリア付銅箔のキャリアにおいて、極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値を2.0μm以下、また、極薄銅層側表面の最大高さRyを2.0μm以下に制御することができる。上記「スジ状の凸部」は、キャリア表面において所定方向に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凸部を云う。また、本発明において、「最大高さRy」は、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜取り部分の山頂線と谷底線との間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定したものを云う。キャリア付銅箔のキャリアにおいて、極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値が2.0μm以下、又は、極薄銅層側表面の最大高さRyが2.0μm以下であると、当該表面に中間層を介して極薄銅層を設けたとき、当該極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値を2.0μm以下、又は、当該極薄銅層側表面の最大高さRyを2.0μm以下に制御することができる。このため、キャリア付銅箔を極薄銅層側から樹脂基板に貼り合わせてから、キャリアを剥離除去した後に樹脂基板表面における「うねり」の発生を良好に抑制することができる。従って、樹脂基板上に残った極薄銅層上にパターン銅めっき層を形成し、続いてフラッシュエッチングを行うことで所定幅の回路を形成しても、樹脂基板表面における「うねり」の発生が抑制されているため、当該回路幅を越えて生じる銅残渣が抑制されて、当該銅残渣の影響で発生する回路のショートを防止することができる。
キャリアの極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値は、1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。キャリアの極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値の下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0.000μm以上、あるいは0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。上記「スジ状の凸部」、すなわち、キャリア表面において所定方向(例えば、キャリア製造装置における、キャリアの進行方向)に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凸部は存在しなくてもよい。その場合、キャリアの極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値は、0.000μmと表示する。
キャリアの極薄銅層側表面の最大高さRyは、1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。キャリアの極薄銅層側表面の最大高さRyの下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。
なお、少なくとも一方の表面におけるスジ状の凸部の平均高さの最大値が2.0μm以下であるキャリア、又は、少なくとも一方の表面における最大高さRyが2.0μm以下であるキャリアは、電解銅箔や圧延銅箔ではなく、上述の樹脂フィルムなどのフィルムキャリアであってもよい。
<中間層>
キャリアの片面又は両面上には中間層を設ける。キャリアが電解銅箔キャリアである場合は、電解銅箔キャリアのシャイニー面(製造時に電解ドラム側に形成された表面)に中間層を設ける。キャリアと中間層との間には他の層を設けてもよい。本発明で用いる中間層は、キャリア付銅箔が絶縁基板への積層工程前にはキャリアから極薄銅層が剥離し難い一方で、絶縁基板への積層工程後にはキャリアから極薄銅層が剥離可能となるような構成であれば特に限定されない。例えば、本発明のキャリア付銅箔の中間層はCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Zn、これらの合金、これらの水和物、これらの酸化物、有機物からなる群から選択される一種又は二種以上を含んでも良い。また、中間層は複数の層であっても良い。
また、例えば、中間層はキャリア側からCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znで構成された元素群から選択された一種の元素からなる単一金属層、或いは、Cr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znで構成された元素群から選択された一種又は二種以上の元素からなる合金層を形成し、その上にCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znで構成された元素群から選択された一種又は二種以上の元素の水和物または酸化物からなる層を形成することで構成することができる。
中間層を片面にのみ設ける場合、キャリアの反対面にはNiめっき層などの防錆層を設けることが好ましい。なお、中間層をクロメート処理や亜鉛クロメート処理やめっき処理で設けた場合には、クロムや亜鉛など、付着した金属の一部は水和物や酸化物となっている場合があると考えられる。
また、例えば、中間層は、キャリア上に、ニッケル、ニッケル−リン合金又はニッケル−コバルト合金と、クロムとがこの順で積層されて構成することができる。ニッケルと銅との接着力はクロムと銅の接着力よりも高いので、極薄銅層を剥離する際に、極薄銅層とクロムとの界面で剥離するようになる。また、中間層のニッケルにはキャリアから銅成分が極薄銅層へと拡散していくのを防ぐバリア効果が期待される。中間層におけるニッケルの付着量は好ましくは100μg/dm2以上40000μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上4000μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上2500μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上1000μg/dm2以下であり、中間層におけるクロムの付着量は5μg/dm2以上100μg/dm2以下であることが好ましい。中間層を片面にのみ設ける場合、キャリアの反対面にはNiめっき層などの防錆層を設けることが好ましい。
<極薄銅層>
中間層の上には極薄銅層を設ける。中間層と極薄銅層との間には他の層を設けてもよい。極薄銅層は、硫酸銅、ピロリン酸銅、スルファミン酸銅、シアン化銅等の電解浴を利用した電気めっきにより形成することができ、一般的な電解銅箔で使用され、高電流密度での銅箔形成が可能であることから硫酸銅浴が好ましい。極薄銅層の厚みは特に制限はないが、一般的にはキャリアよりも薄く、例えば12μm以下である。典型的には0.5〜12μmであり、より典型的には1〜5μm、更に典型的には1.5〜5μm、更に典型的には2〜5μmである。なお、キャリアの両面に極薄銅層を設けてもよい。
本発明のキャリア付銅箔のキャリアは、上述のように、極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値が2.0μm以下であり、また、極薄銅層側表面の最大高さRyが2.0μm以下である。このため、当該キャリアの当該表面に中間層を介して設けられる上記極薄銅層は、キャリア側表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値を2.0μm以下とすることができる。上記「スジ状の凹部」は、極薄銅層のキャリア側表面において所定方向に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凹部を云う。
極薄銅層のキャリア側表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値が2.0μm以下であると、キャリア付銅箔の極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値を2.0μm以下、又は、極薄銅層側表面の最大高さRyを2.0μm以下に制御することができる。このため、キャリア付銅箔を極薄銅層側から樹脂基板に貼り合わせてから、キャリアを剥離除去した後に樹脂基板表面における「うねり」の発生を良好に抑制することができる。従って、樹脂基板上に残った極薄銅層上にパターン銅めっき層を形成し、続いてフラッシュエッチングを行うことで所定幅の回路を形成しても、樹脂基板表面における「うねり」の発生が抑制されているため、当該回路幅を越えて生じる銅残渣が抑制されて、当該銅残渣の影響で発生する回路のショートを防止することができる。
当該極薄銅層のキャリア側表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値は、1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。当該極薄銅層のキャリア側表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値の下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0.000μm以上、あるいは0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。上記「スジ状の凹部」、すなわち、極薄銅層のキャリア側表面において所定方向(例えば、キャリア付銅箔製造装置における、キャリアの進行方向)に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凹部は存在しなくてもよい。その場合、極薄銅層のキャリア側表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値は、0.000μmと表示する。
<粗化処理およびその他の表面処理>
極薄銅層の表面には、例えば絶縁基板との密着性を良好にすること等のために粗化処理を施すことで粗化処理層を設けてもよい。粗化処理は、例えば、銅又は銅合金で粗化粒子を形成することにより行うことができる。粗化処理は微細なものであっても良い。粗化処理層は、銅、ニッケル、りん、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム、鉄、バナジウム、コバルト及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか1種以上を含む合金からなる層などであってもよい。また、銅又は銅合金で粗化粒子を形成した後、更にニッケル、コバルト、銅、亜鉛の単体または合金等で二次粒子や三次粒子を設ける粗化処理を行うこともできる。その後に、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛の単体または合金等で耐熱層または防錆層を形成しても良く、更にその表面にクロメート処理、シランカップリング処理などの処理を施してもよい。または粗化処理を行わずに、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛の単体または合金等で耐熱層又は防錆層を形成し、さらにその表面にクロメート処理、シランカップリング処理などの処理を施してもよい。すなわち、粗化処理層の表面に、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を形成してもよく、極薄銅層の表面に、粗化処理層、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を形成してもよい。なお、上述の粗化処理層、耐熱層、防錆層、クロメート処理層、シランカップリング処理層はそれぞれ複数の層で形成されてもよい(例えば2層以上、3層以上など)。
例えば、粗化処理としての銅−コバルト−ニッケル合金めっきは、電解めっきにより、付着量が15〜40mg/dm2の銅−100〜3000μg/dm2のコバルト−100〜1500μg/dm2のニッケルであるような3元系合金層を形成するように実施することができる。Co付着量が100μg/dm2未満では、耐熱性が悪化し、エッチング性が悪くなることがある。Co付着量が3000μg/dm2 を超えると、磁性の影響を考慮せねばならない場合には好ましくなく、エッチングシミが生じ、また、耐酸性及び耐薬品性の悪化がすることがある。Ni付着量が100μg/dm2未満であると、耐熱性が悪くなることがある。他方、Ni付着量が1500μg/dm2を超えると、エッチング残が多くなることがある。好ましいCo付着量は1000〜2500μg/dm2であり、好ましいニッケル付着量は500〜1200μg/dm2である。ここで、エッチングシミとは、塩化銅でエッチングした場合、Coが溶解せずに残ってしまうことを意味しそしてエッチング残とは塩化アンモニウムでアルカリエッチングした場合、Niが溶解せずに残ってしまうことを意味するものである。
このような3元系銅−コバルト−ニッケル合金めっきを形成するための一般的浴及びめっき条件の一例は次の通りである:
めっき浴組成:Cu10〜20g/L、Co1〜10g/L、Ni1〜10g/L
pH:1〜4
温度:30〜50℃
電流密度Dk:20〜30A/dm2
めっき時間:1〜5秒
このようにして、キャリアと、キャリア上に積層された中間層と、中間層の上に積層された極薄銅層とを備えたキャリア付銅箔が製造される。キャリア付銅箔自体の使用方法は当業者に周知であるが、例えば極薄銅層の表面を紙基材フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹脂、合成繊維布基材エポキシ樹脂、ガラス布・紙複合基材エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂及びガラス布基材エポキシ樹脂、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶縁基板に貼り合わせて熱圧着後にキャリアを剥がして銅張積層板とし、絶縁基板に接着した極薄銅層を目的とする導体パターンにエッチングし、最終的にプリント配線板を製造することができる。
本発明のキャリア付銅箔は、極薄銅層上に粗化処理層を備えても良く、粗化処理層上に、耐熱層、防錆層、クロメート処理層およびシランカップリング処理層からなる群のから選択された層を一つ以上備えても良い。
また、極薄銅層上に粗化処理層を備えても良く、粗化処理層上に、耐熱層、防錆層を備えてもよく、耐熱層、防錆層上にクロメート処理層を備えてもよく、クロメート処理層上にシランカップリング処理層を備えても良い。
本発明のキャリア付銅箔のキャリアは、上述のように、極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値が2.0μm以下であり、また、極薄銅層側表面の最大高さRyが2.0μm以下である。このため、当該キャリアの当該表面に中間層を介して極薄銅層を設けたとき、当該極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高の最大値さを2.0μm以下、又は、当該極薄銅層側表面の最大高さRyを2.0μm以下に制御することができる。上記「スジ状の凸部」は、極薄銅層側表面において所定方向に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凸部を云う。
本発明のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値は、1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。なお、キャリア付銅箔の極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値の下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0.000μm以上、あるいは0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。上記「スジ状の凸部」、すなわち、キャリア付銅箔の極薄銅層側表面において所定方向(例えば、キャリア付銅箔製造装置における、キャリアの進行方向)に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凸部は存在しなくてもよい。その場合、キャリア付銅箔の極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値は、0.000μmと表示する。
本発明のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面の最大高さRyは、1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。なお、キャリア付銅箔の極薄銅層側表面の最大高さRyの下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。
なお、本発明において、極薄銅層上に粗化処理層、耐熱層、防錆層、クロメート処理層、シランカップリング処理層等の表面処理層が形成されている場合は、「キャリア付銅箔の極薄銅層側表面」とは、当該表面処理層の最表面を意味する。
本発明のキャリア付銅箔は、別の一側面において、キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、前記キャリアを剥がし、続いてエッチングで前記極薄銅層を除去することで露出させた前記樹脂基板表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値が2.0μm以下となる。上記「スジ状の凹部」は、樹脂基板表面において所定方向に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凹部を云う。このような構成によれば、樹脂基板表面における「うねり」の発生が良好に抑制されており、樹脂基板上に残った極薄銅層上にパターン銅めっき層を形成し、続いてフラッシュエッチングを行うことで所定幅の回路を形成しても、当該回路幅を越えて生じる銅残渣が抑制されて、当該銅残渣の影響で発生する回路のショートを防止することができる。
当該樹脂基板表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値は、1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。なお、樹脂基板表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値の下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0.000μm以上、あるいは0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。上記「スジ状の凹部」、すなわち、樹脂基板表面において所定方向(例えば、キャリア付銅箔を極薄銅層側から樹脂基板に貼り合わせた場合に、当該樹脂基板に貼り合せたキャリア付銅箔のキャリア付銅箔製造装置における、キャリアの進行方向と平行な方向)に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凹部は存在しなくてもよい。その場合、当該樹脂基板表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値は、0.000μmと表示する。
本発明のキャリア付銅箔は、別の一側面において、前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、前記キャリアを剥がし、続いてエッチングで前記極薄銅層を除去することで露出させた前記樹脂基板表面において、平均深さが2.0μm以上であるスジ状の凹部の頻度が10本/199572μm2以下となる。上記「スジ状の凹部」は、樹脂基板表面において所定方向に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凹部を云う。このような構成によれば、樹脂基板表面における「うねり」の発生が良好に抑制されており、樹脂基板上に残った極薄銅層上にパターン銅めっき層を形成し、続いてフラッシュエッチングを行うことで所定幅の回路を形成しても、当該回路幅を越えて生じる銅残渣が抑制されて、当該銅残渣の影響で発生する回路のショートを防止することができる。
当該樹脂基板表面における平均深さが2.0μm以上であるスジ状の凹部の頻度は8本/199572μm2以下であるのが好ましく、6本/199572μm2以下であるのがより好ましく、4本/199572μm2以下であるのが更により好ましい。なお、樹脂基板表面における平均深さが2.0μm以上であるスジ状の凹部の頻度の下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0本/199572μm2以上、あるいは、0.05本/199572μm2以上、あるいは0.1本/199572μm2以上、あるいは0.5本/199572μm2以上、あるいは1本/199572μm2以上である。
本発明のキャリア付銅箔は、別の一側面において、キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、続いて露出した極薄銅層表面にパターン銅めっき層を形成したとき、断面観察によって得られる、樹脂基板の極薄銅層側表面からパターン銅めっき層までの厚みの最大値−最小値が2.0μm以下となる。ここで、「パターン銅めっき層」は、極薄銅層上に、例えば所定形状のドライフィルムを設けた後に、銅めっき処理を行い、当該ドライフィルムで覆われていない領域において所定のパターンに形成される銅めっき層を云う。当該樹脂基板の極薄銅層側表面からパターン銅めっき層までの厚みの最大値−最小値が2.0μm以下であれば、続いてフラッシュエッチングを行うことで所定幅の回路を形成しても、当該回路幅を越えて生じる銅残渣が抑制されて、当該銅残渣の影響で発生する回路のショートを防止することができる。
当該樹脂基板の極薄銅層側表面からパターン銅めっき層までの厚みの最大値−最小値は、1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。樹脂基板の極薄銅層側表面からパターン銅めっき層までの厚みの最大値−最小値の下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0μm以上、あるいは0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。
本発明のキャリア付銅箔は、別の一側面において、前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、続いて露出した極薄銅層表面に21μm幅のパターン銅めっき層をL(ライン)/S(スペース)=21μm/9μmとなるように、且つ、極薄銅層とパターン銅めっき層との厚み合計が16.5μmとなるように形成し、続いて以下の条件で、パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、断面観察によって得られる、樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値が2.0μm以下となる。
(エッチング条件)
・エッチング形式:スプレーエッチング
・スプレーノズル:フルコーン型
・スプレー圧:0.10MPa
・エッチング液温:30℃
・エッチング液組成:
22 18g/L
2SO4 92g/L
Cu 8g/L
添加剤として過酸化水素安定化剤および回路形状安定化剤から選択される群の内一つ以上を適量
残部水。
当該上述のフラッシュエッチング後の樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値が2.0μm以下であれば、当該回路幅を越えて生じる銅残渣が抑制されて、当該銅残渣の影響で発生する回路のショートを防止することができる。
当該樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値は、1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。上述のフラッシュエッチング後の樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値の下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0μm以上、あるいは0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。
本発明のキャリア付銅箔は、別の一側面において、前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、続いて露出した極薄銅層表面に21μm幅のパターン銅めっき層をL(ライン)/S(スペース)=21μm/9μmとなるように、且つ、極薄銅層とパターン銅めっき層との厚み合計が16.5μmとなるように形成し、続いて以下の条件で、パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、銅めっき層が存在する側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板を平面視した際に銅めっき層の幅15μmの回路上端から回路が伸びる方向と直角方向に伸びる銅残渣で構成された裾引き部の、銅めっき層の回路上端から回路が伸びる方向と直角方向の最大長さが5.0μm以下となる。
(エッチング条件)
・エッチング形式:スプレーエッチング
・スプレーノズル:フルコーン型
・スプレー圧:0.10MPa
・エッチング液温:30℃
・エッチング液組成:
22 18g/L
2SO4 92g/L
Cu 8g/L
添加剤として過酸化水素安定化剤および回路形状安定化剤から選択される群の内一つ以上を適量
残部水。
当該「裾引き部」を理解するための上記回路の上面観察写真として、図11を示す。図11において、回路を構成する所定幅の銅めっき層から幅方向に銅残渣が伸びているのがわかる。当該伸びの部分が裾引き部であり、当該裾引き部の最大長さが本発明における「裾引き部の最大長さ」である。当該裾引き部の最大長さが5.0μm以下であると、当該銅残渣の影響で発生する回路のショートを防止することができる。当該裾引き部の最大長さは、4.0μm以下であるのが好ましく、3.0μm以下であるのがより好ましく、2.0μm以下であるのがより好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。当該裾引き部の最大長さの下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0μm以上、あるいは0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。
本発明のキャリア付銅箔は極薄銅層上、あるいは粗化処理層上、あるいは耐熱層、防錆層、あるいはクロメート処理層、あるいはシランカップリング処理層の上に樹脂層を備えても良い。樹脂層は絶縁樹脂層であってもよい。
前記樹脂層は接着剤であってもよく、接着用の半硬化状態(Bステージ状態)の絶縁樹脂層であってもよい。半硬化状態(Bステージ状態)とは、その表面に指で触れても粘着感はなく、該絶縁樹脂層を重ね合わせて保管することができ、更に加熱処理を受けると硬化反応が起こる状態のことを含む。
また前記樹脂層は熱硬化性樹脂を含んでもよく、熱可塑性樹脂であってもよい。また、前記樹脂層は熱可塑性樹脂を含んでもよい。その種類は格別限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,多官能性シアン酸エステル化合物、マレイミド化合物、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂などを含む樹脂を好適なものとしてあげることができる。
前記樹脂層は公知の樹脂、樹脂硬化剤、化合物、硬化促進剤、誘電体(無機化合物及び/または有機化合物を含む誘電体、金属酸化物を含む誘電体等どのような誘電体を用いてもよい)、反応触媒、架橋剤、ポリマー、プリプレグ、骨格材等を含んでよい。また、前記樹脂層は例えば国際公開番号WO2008/004399、国際公開番号WO2008/053878、国際公開番号WO2009/084533、特開平11−5828号、特開平11−140281号、特許第3184485号、国際公開番号WO97/02728、特許第3676375号、特開2000−43188号、特許第3612594号、特開2002−179772号、特開2002−359444号、特開2003−304068号、特許第3992225号、特開2003−249739号、特許第4136509号、特開2004−82687号、特許第4025177号、特開2004−349654号、特許第4286060号、特開2005−262506号、特許第4570070号、特開2005−53218号、特許第3949676号、特許第4178415号、国際公開番号WO2004/005588、特開2006−257153号、特開2007−326923号、特開2008−111169号、特許第5024930号、国際公開番号WO2006/028207、特許第4828427号、特開2009−67029号、国際公開番号WO2006/134868、特許第5046927号、特開2009−173017号、国際公開番号WO2007/105635、特許第5180815号、国際公開番号WO2008/114858、国際公開番号WO2009/008471、特開2011−14727号、国際公開番号WO2009/001850、国際公開番号WO2009/145179、国際公開番号WO2011/068157、特開2013−19056号に記載されている物質(樹脂、樹脂硬化剤、化合物、硬化促進剤、誘電体、反応触媒、架橋剤、ポリマー、プリプレグ、骨格材等)および/または樹脂層の形成方法、形成装置を用いて形成してもよい。
これらの樹脂を例えばメチルエチルケトン(MEK)、トルエンなどの溶剤に溶解して樹脂液とし、これを前記極薄銅層上、あるいは前記耐熱層、防錆層、あるいは前記クロメート皮膜層、あるいは前記シランカップリング剤層の上に、例えばロールコータ法などによって塗布し、ついで必要に応じて加熱乾燥して溶剤を除去しBステージ状態にする。乾燥には例えば熱風乾燥炉を用いればよく、乾燥温度は100〜250℃、好ましくは130〜200℃であればよい。
前記樹脂層を備えたキャリア付銅箔(樹脂付きキャリア付銅箔)は、その樹脂層を基材に重ね合わせたのち全体を熱圧着して該樹脂層を熱硬化せしめ、ついでキャリアを剥離して極薄銅層を表出せしめ(当然に表出するのは該極薄銅層の中間層側の表面である)、そこに所定の配線パターンを形成するという態様で使用される。
この樹脂付きキャリア付銅箔を使用すると、多層プリント配線基板の製造時におけるプリプレグ材の使用枚数を減らすことができる。しかも、樹脂層の厚みを層間絶縁が確保できるような厚みにしたり、プリプレグ材を全く使用していなくても銅張り積層板を製造することができる。またこのとき、基材の表面に絶縁樹脂をアンダーコートして表面の平滑性を更に改善することもできる。
なお、プリプレグ材を使用しない場合には、プリプレグ材の材料コストが節約され、また積層工程も簡略になるので経済的に有利となり、しかも、プリプレグ材の厚み分だけ製造される多層プリント配線基板の厚みは薄くなり、1層の厚みが100μm以下である極薄の多層プリント配線基板を製造することができるという利点がある。
この樹脂層の厚みは0.1〜80μmであることが好ましい。樹脂層の厚みが0.1μmより薄くなると、接着力が低下し、プリプレグ材を介在させることなくこの樹脂付きキャリア付銅箔を内層材を備えた基材に積層したときに、内層材の回路との間の層間絶縁を確保することが困難になる場合がある。
一方、樹脂層の厚みを80μmより厚くすると、1回の塗布工程で目的厚みの樹脂層を形成することが困難となり、余分な材料費と工数がかかるため経済的に不利となる。更には、形成された樹脂層はその可撓性が劣るので、ハンドリング時にクラックなどが発生しやすくなり、また内層材との熱圧着時に過剰な樹脂流れが起こって円滑な積層が困難になる場合がある。
更に、この樹脂付きキャリア付銅箔のもう一つの製品形態としては、前記極薄銅層上、あるいは前記耐熱層、防錆層、あるいは前記クロメート処理層、あるいは前記シランカップリング処理層の上に樹脂層で被覆し、半硬化状態とした後、ついでキャリアを剥離して、キャリアが存在しない樹脂付き銅箔の形で製造することも可能である。
更に、プリント配線板に電子部品類を搭載することで、プリント回路板が完成する。本発明において、「プリント配線板」にはこのように電子部品類が搭載されたプリント配線板およびプリント回路板およびプリント基板も含まれることとする。
また、当該プリント配線板を用いて電子機器を作製してもよく、当該電子部品類が搭載されたプリント回路板を用いて電子機器を作製してもよく、当該電子部品類が搭載されたプリント基板を用いて電子機器を作製してもよい。以下に、本発明に係るキャリア付銅箔を用いたプリント配線板の製造工程の例を幾つか示す。
本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、前記キャリア付銅箔と絶縁基板を極薄銅層側が絶縁基板と対向するように積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、その後、セミアディティブ法、モディファイドセミアディティブ法、パートリーアディティブ法及びサブトラクティブ法の何れかの方法によって、回路を形成する工程を含む。絶縁基板は内層回路入りのものとすることも可能である。
本発明において、セミアディティブ法とは、絶縁基板又は銅箔シード層上に薄い無電解めっきを行い、パターンを形成後、電気めっき及びエッチングを用いて導体パターンを形成する方法を指す。
従って、セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記極薄銅層をエッチングにより除去することにより露出した前記樹脂にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記樹脂および前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と、前記絶縁樹脂基板とにスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記極薄銅層をエッチング等により除去することにより露出した前記樹脂および前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と、前記絶縁樹脂基板とにスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記極薄銅層をエッチング等により除去することにより露出した前記樹脂および前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記極薄銅層をエッチングにより除去することにより露出した前記樹脂の表面について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層及び極薄銅層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
本発明において、モディファイドセミアディティブ法とは、絶縁層上に金属箔を積層し、めっきレジストにより非回路形成部を保護し、電解めっきにより回路形成部の銅厚付けを行った後、レジストを除去し、前記回路形成部以外の金属箔を(フラッシュ)エッチングで除去することにより、絶縁層上に回路を形成する方法を指す。
従って、モディファイドセミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層表面にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストを設けた後に、電解めっきにより回路を形成する工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストを除去することにより露出した極薄銅層をフラッシュエッチングにより除去する工程、
を含む。
モディファイドセミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層及び極薄銅層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
本発明において、パートリーアディティブ法とは、導体層を設けてなる基板、必要に応じてスルーホールやバイアホール用の孔を穿けてなる基板上に触媒核を付与し、エッチングして導体回路を形成し、必要に応じてソルダレジストまたはメッキレジストを設けた後に、前記導体回路上、スルーホールやバイアホールなどに無電解めっき処理によって厚付けを行うことにより、プリント配線板を製造する方法を指す。
従って、パートリーアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について触媒核を付与する工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層表面にエッチングレジストを設ける工程、
前記エッチングレジストに対して露光し、回路パターンを形成する工程、
前記極薄銅層および前記触媒核を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して、回路を形成する工程、
前記エッチングレジストを除去する工程、
前記極薄銅層および前記触媒核を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して露出した前記絶縁基板表面に、ソルダレジストまたはメッキレジストを設ける工程、
前記ソルダレジストまたはメッキレジストが設けられていない領域に無電解めっき層を設ける工程、
を含む。
本発明において、サブトラクティブ法とは、銅張積層板上の銅箔の不要部分を、エッチングなどによって、選択的に除去して、導体パターンを形成する方法を指す。
従って、サブトラクティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の表面に、電解めっき層を設ける工程、
前記電解めっき層または/および前記極薄銅層の表面にエッチングレジストを設ける工程、
前記エッチングレジストに対して露光し、回路パターンを形成する工程、
前記極薄銅層および前記無電解めっき層および前記電解めっき層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して、回路を形成する工程、
前記エッチングレジストを除去する工程、
を含む。
サブトラクティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の表面にマスクを形成する工程、
マスクが形成されいない前記無電解めっき層の表面に電解めっき層を設ける工程、
前記電解めっき層または/および前記極薄銅層の表面にエッチングレジストを設ける工程、
前記エッチングレジストに対して露光し、回路パターンを形成する工程、
前記極薄銅層および前記無電解めっき層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して、回路を形成する工程、
前記エッチングレジストを除去する工程、
を含む。
スルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、及びその後のデスミア工程は行わなくてもよい。
ここで、本発明のキャリア付銅箔を用いたプリント配線板の製造方法の具体例を図面を用いて詳細に説明する。なお、ここでは粗化処理層が形成された極薄銅層を有するキャリア付銅箔を例に説明するが、これに限られず、粗化処理層が形成されていない極薄銅層を有するキャリア付銅箔を用いても同様に下記のプリント配線板の製造方法を行うことができる。
まず、図2−Aに示すように、表面に粗化処理層が形成された極薄銅層を有するキャリア付銅箔(1層目)を準備する。なお、当該工程で表面に粗化処理層が形成されたキャリアを有するキャリア付銅箔(1層目)を準備してもよい。
次に、図2−Bに示すように、極薄銅層の粗化処理層上にレジストを塗布し、露光・現像を行い、レジストを所定の形状にエッチングする。なお、当該工程でキャリアの粗化処理層上にレジストを塗布し、露光・現像を行い、レジストを所定の形状にエッチングしてもよい。
次に、図2−Cに示すように、回路用のめっきを形成した後、レジストを除去することで、所定の形状の回路めっきを形成する。
次に、図3−Dに示すように、回路めっきを覆うように(回路めっきが埋没するように)極薄銅層上に埋め込み樹脂を設けて樹脂層を積層し、続いて別のキャリア付銅箔(2層目)を極薄銅層側から接着させる。なお、当該工程で回路メッキを覆うように(回路メッキが埋没するように)キャリア上に埋め込み樹脂を設けて樹脂層を積層し、続いて別のキャリア付銅箔(2層目)をキャリア側から接着させてもよい。
次に、図3−Eに示すように、2層目のキャリア付銅箔からキャリアを剥がす。
次に、図3−Fに示すように、樹脂層の所定位置にレーザー穴あけを行い、回路めっきを露出させてブラインドビアを形成する。
次に、図4−Gに示すように、ブラインドビアに銅を埋め込みビアフィルを形成する。
次に、図4−Hに示すように、ビアフィル上に、更に必要な場合にはその他の部分に、上記図2−B及び図2−Cのようにして回路めっきを形成する。
次に、図4−Iに示すように、1層目のキャリア付銅箔からキャリアを剥がす。なお、当該工程で1層目のキャリア付銅箔から極薄銅層を剥がしてもよい。
次に、図5−Jに示すように、フラッシュエッチングにより両表面の極薄銅層(2層目に銅箔を設けた場合には銅箔、1層目の回路用のメッキをキャリアの粗化処理層上に設けた場合にはキャリア)を除去し、樹脂層内の回路メッキの表面を露出させる。
次に、図5−Kに示すように、樹脂層内の回路めっき上にバンプを形成し、当該はんだ上に銅ピラーを形成する。このようにして本発明のキャリア付銅箔を用いたプリント配線板を作製する。
上記別のキャリア付銅箔(2層目)は、本発明のキャリア付銅箔を用いてもよく、従来のキャリア付銅箔を用いてもよく、さらに通常の銅箔を用いてもよい。また、図4−Hに示される2層目の回路上に、さらに回路を1層或いは複数層形成してもよく、それらの回路形成をセミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって行ってもよい。
上述のようなプリント配線板の製造方法によれば、回路めっきが樹脂層に埋め込まれた構成となっているため、例えば図5−Jに示すようなフラッシュエッチングによる極薄銅層の除去の際に、回路めっきが樹脂層によって保護され、その形状が保たれ、これにより微細回路の形成が容易となる。また、回路めっきが樹脂層によって保護されるため、耐マイグレーション性が向上し、回路の配線の導通が良好に抑制される。このため、微細回路の形成が容易となる。また、図5−J及び図5−Kに示すようにフラッシュエッチングによって極薄銅層を除去したとき、回路めっきの露出面が樹脂層から凹んだ形状となるため、当該回路めっき上にバンプが、さらにその上に銅ピラーがそれぞれ形成しやすくなり、製造効率が向上する。
なお、埋め込み樹脂(レジン)には公知の樹脂、プリプレグを用いることができる。例えば、BT(ビスマレイミドトリアジン)レジンやBTレジンを含浸させたガラス布であるプリプレグ、味の素ファインテクノ株式会社製ABFフィルムやABFを用いることができる。また、前記埋め込み樹脂(レジン)には本明細書に記載の樹脂層および/または樹脂および/またはプリプレグを使用することができる。
また、前記一層目に用いられるキャリア付銅箔は、当該キャリア付銅箔の表面に基板または樹脂層を有してもよい。当該基板または樹脂層を有することで一層目に用いられるキャリア付銅箔は支持され、しわが入りにくくなるため、生産性が向上するという利点がある。なお、前記基板または樹脂層には、前記一層目に用いられるキャリア付銅箔を支持する効果するものであれば、全ての基板または樹脂層を用いることが出来る。例えば前記基板または樹脂層として本願明細書に記載のキャリア、プリプレグ、樹脂層や公知のキャリア、プリプレグ、樹脂層、金属板、金属箔、無機化合物の板、無機化合物の箔、有機化合物の板、有機化合物の箔を用いることができる。
以下に、本発明の実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
1.キャリア付銅箔の作製
(実施例1〜13、比較例1〜8)
チタン製の回転ドラム(電解ドラム)を準備した。次に、当該電解ドラムの表面を、表1に記載の電解ドラム表面制御条件にて研削した。
電解ドラム表面の制御の後、当該表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値を以下の条件にて測定した。
・樹脂フィルム(ポリ塩化ビニル)を溶剤(アセトン)で膨潤させる。
・上記膨潤させた樹脂フィルムを電解ドラム表面に接触させ、樹脂フィルムからアセトンが揮発した後に樹脂フィルムを剥離し、電解ドラム表面のレプリカを採取する。
・当該レプリカをレーザー顕微鏡で観察し、表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値を測定し、当該最大値を電解ドラムの表面のスジ状凹部の平均深さの最大値とした。
次に、電解槽の中に、上記電解ドラムと、ドラムの周囲に所定の極間距離を置いて電極を配置した。次に、電解槽において下記条件で電解を行い、電解ドラムを回転させながら当該電解ドラムの表面に銅を析出させた。
<電解液組成>
銅:80〜110g/L
硫酸:70〜110g/L
塩素:10〜100質量ppm
<製造条件>
電流密度:50〜200A/dm2
電解液温度:40〜70℃
電解液線速:3〜5m/sec
電解時間:0.5〜10分間
次に、回転している電解ドラムの表面に析出した銅を剥ぎ取り、連続的に厚さ18μmの電解銅箔を製造し、これを銅箔キャリアとした。
なお、比較例8については比較例1で作成した銅箔キャリアについて以下の処理を行った銅箔キャリアを用いた。
表面の十点平均粗さRzが8.2μm(JIS B0601 1994)である銅箔キャリアを機械的研磨で粗さRz1.1μmとした後、
シアン化第一銅 : 65g/L
遊離シアン化ナトリウム : 25g/L
に添加剤を微量加えた光沢銅めっき浴を使用し
電流密度 : 34A/dm2
としてめっき時間を3分間として、めっきを行いRzを0.44μmにした。
(実施例21、22、比較例21〜24)
仕上げ圧延ロールを準備し、当該仕上げ圧延ロールの表面を、表2に示すバフ研磨条件にて研削した。
次に、厚さ70μmの圧延銅箔(タフピッチ銅、JIS H3100 C1100)を準備し、当該圧延銅箔に対し、ナイロン製の不織布に表2に記載の粒度の研削砥石用研磨材を含んだ樹脂を含浸・乾燥させた後、当該不織布を円形に打ち抜いて得られた円形の不織布ディスクを積層して作成したバフを用い、表2の条件でバフ研磨を行った。なお、砥粒の粒度はJIS R6001(1998)に準拠している。なお、圧延銅箔の送り速度は50cm/minとした。これにより銅箔キャリアを得た。
続いて、得られた電解銅箔キャリアの電解ドラム側の表面(シャイニー面)、圧延銅箔キャリア(バフ研磨を行った場合には、バフ研磨を行った圧延銅箔キャリアの表面に対し)に対し、それぞれ以下の条件にて中間層を形成した。
まず、以下の条件でロール・トウ・ロール型の連続めっきラインで電気めっきすることにより4000μg/dm2の付着量のNi層を形成した。
・Ni層
硫酸ニッケル:250〜300g/L
塩化ニッケル:35〜45g/L
酢酸ニッケル:10〜20g/L
クエン酸三ナトリウム:15〜30g/L
光沢剤:サッカリン、ブチンジオール等
ドデシル硫酸ナトリウム:30〜100ppm
pH:4〜6
浴温:50〜70℃
電流密度:3〜15A/dm2
水洗及び酸洗後、引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続めっきライン上で、Ni層の上に11μg/dm2の付着量のCr層を以下の条件で電解クロメート処理することにより付着させた。
・電解クロメート処理
液組成:重クロム酸カリウム1〜10g/L、亜鉛0〜5g/L
pH:3〜4
液温:50〜60℃
電流密度:0.1〜2.6A/dm2
クーロン量:0.5〜30As/dm2
中間層の形成後、中間層の上に表に記載の厚みの極薄銅層を以下の条件で電気めっきすることにより形成し、キャリア付銅箔とした。
・極薄銅層
銅濃度:30〜120g/L
2SO4濃度:20〜120g/L
電解液温度:20〜80℃
電流密度:10〜100A/dm2
なお、実施例1〜6、21、比較例1〜3、21、22には極薄銅層の上に更に、粗化処理層、耐熱処理層、クロメート処理層、シランカップリング処理層を設けた。
・粗化処理
Cu:10〜20g/L
Co:1〜10g/L
Ni:1〜10g/L
pH:1〜4
温度:40〜50℃
電流密度Dk:20〜30A/dm2
時間:1〜5秒
Cu付着量:15〜40mg/dm2
Co付着量:100〜3000μg/dm2
Ni付着量:100〜1000μg/dm2
・耐熱処理
Zn:0〜20g/L
Ni:0〜5g/L
pH:3.5
温度:40℃
電流密度Dk:0〜1.7A/dm2
時間:1秒
Zn付着量:5〜250μg/dm2
Ni付着量:5〜300μg/dm2
・クロメート処理
2Cr27
(Na2Cr27或いはCrO3):2〜10g/L
NaOH或いはKOH:10〜50g/L
ZnO或いはZnSO47H2O:0.05〜10g/L
pH:7〜13
浴温:20〜80℃
電流密度0.05〜5A/dm2
時間:5〜30秒
Cr付着量:10〜150μg/dm2
・シランカップリング処理
ビニルトリエトキシシラン水溶液
(ビニルトリエトキシシラン濃度:0.1〜1.4wt%)
pH:4〜5
時間:5〜30秒
2.キャリア付銅箔の評価
<キャリアの極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値>
各実施例、比較例のキャリア付銅箔(極薄銅層への表面処理を施されたキャリア付銅箔は、当該表面処理後のキャリア付銅箔)を、極薄銅層側からプリプレグ(ビスマレイミドトリアジン樹脂基材)に圧力:20kgf/cm2、220℃で2時間の条件下で加熱プレスした後に、キャリア付銅箔からキャリアを剥離し、当該キャリアの極薄銅層側表面を非接触式粗さ測定機(オリンパス製 レーザー顕微鏡 LEXT OLS 4000)を用いて、以下の測定条件で測定した。
<測定条件>
カットオフ:無
基準長さ:257.9μm
基準面積:66524μm2
測定環境温度:23〜25℃
その後、図6に示すような非接触式粗さ測定機(オリンパス製 レーザー顕微鏡 LEXT OLS 4000)で得られた測定データ解析のために用いられる解析ソフトを用いて3D画像を作成し、スジ状の凸部の有無を確認した。
なお、目視により確認できる長さが200μm以上のスジ状の凸部の内、平均高さ2.0μm以上のものをカウントし、測定視野内の本数と平均高さをカウントした。測定視野の一方の辺を、MD方向(電解銅箔製造設備における電解銅箔の進行方向、圧延設備における圧延銅箔の進行方向)と平行として測定を行った。
なお、キャリアの極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値の測定は以下の様に行った。
・MD方向と直角の方向に32μm間隔で高さデータを前述の解析ソフトを使用して抽出(図7)し、前記スジ状の凸部(例えばスジ状凸部1)の該当する箇所の最も高さが高い箇所における高さHH1と、当該箇所の両側20μmの範囲において最も高さが低い箇所の高さHL1との差ΔH1=HH1−HL1を当該箇所におけるスジ状の凸部の高さとした。そして、32μm間隔で測定した各スジ状の凸部におけるΔHの算術平均値を、当該スジ状の凸部についての平均高さとした。そして、3視野において各スジ状の凸部について平均高さを算出し、3視野におけるスジ状の凸部の平均高さの最大値(μm)を測定し、当該最大値をキャリアの極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値とした。
<キャリアの極薄銅層側表面の最大高さRy>
各実施例、比較例のキャリア付銅箔(極薄銅層への表面処理を施されたキャリア付銅箔は、当該表面処理後のキャリア付銅箔)を、極薄銅層側からプリプレグ(ビスマレイミドトリアジン樹脂基材)に圧力:20kgf/cm2、220℃で2時間の条件下で加熱プレスして積層した後に、キャリア付銅箔からキャリアを剥離し、当該キャリアの極薄銅層側表面を非接触式粗さ測定機(オリンパス製 レーザー顕微鏡 LEXT OLS 4000)を用いて、JIS B0601−1994に準拠して、以下の測定条件で、Ryを測定した。また、中間層を形成する前のキャリアの中間層を形成する側の表面のRyも測定した。なお、中間層を形成する前のキャリアの中間層を形成する側の表面のRyの値は、極薄銅層に対する表面処理後のキャリア付銅箔を、極薄銅層側からプリプレグ(ビスマレイミドトリアジン樹脂基材)に圧力:20kgf/cm2、220℃で2時間の条件下で加熱プレスした後に、キャリア付銅箔からキャリアを剥離し、当該キャリアの極薄銅層側表面について測定したRyと同じ値となった。
<測定条件>
基準長さ:257.9μm
測定環境温度:23〜25℃
<極薄銅層のキャリア側表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値>
各実施例、比較例のキャリア付銅箔(極薄銅層への表面処理を施されたキャリア付銅箔は、当該表面処理後のキャリア付銅箔)を、極薄銅層側からプリプレグ(ビスマレイミドトリアジン樹脂基材)に圧力:20kgf/cm2、220℃で2時間の条件下で加熱プレスして積層した後に、キャリア付銅箔からキャリアを剥離し、露出した極薄銅層表面について
非接触式粗さ測定機(オリンパス製 レーザー顕微鏡 LEXT OLS 4000)を用いて、以下の測定条件で測定した。
<測定条件>
カットオフ:無
基準長さ:257.9μm
基準面積:66524μm2
測定環境温度:23〜25℃
その後、図8に示すような非接触式粗さ測定機(オリンパス製 レーザー顕微鏡 LEXT OLS 4000)で得られた測定データ解析のために用いられる解析ソフトを用いて3D画像を作成し、スジ状の凹部の有無を確認した。
なお、目視により確認できる長さが200μm以上のスジ状の凹部の内、平均深さ2.0μm以上のものをカウントし、測定視野内(3視野(199572μm2=66524μm2×3))の本数と平均深さをカウントした。測定視野の一方の辺を、MD方向(電解銅箔製造設備における電解銅箔の進行方向、圧延設備における圧延銅箔の進行方向)と平行として測定を行った。
なお、平均深さの最大値は以下の様に測定した。
・MD方向と直角の方向に32μm間隔で高さデータを前述の解析ソフトを使用して抽出(図9)し、前記スジ状の凹部(例えばスジ状凹部1)の該当する箇所の最も高さが低い箇所における高さLL1を、当該箇所の両側20μmの範囲において最も高さが高い箇所の高さLH1から引いた値ΔL1=LH1−LL1を当該箇所におけるスジ状の凹部の深さとした。そして、32μm間隔で測定した各スジ状の凹部におけるΔLの算術平均値を、当該スジ状の凹部についての平均深さとした。そして、3視野において各スジ状の凹部について平均深さを算出し、3視野におけるスジ状の凹部の平均深さの最大値(μm)を測定し、当該最大値を極薄銅層のキャリア側表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値とした。
<キャリア付銅箔の極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値>
キャリア付銅箔の極薄銅層側表面のスジ状の凸部の平均高さの最大値を測定した。極薄銅層表面に粗化処理層等の表面処理層が形成されているものは、当該表面処理層表面について測定した。当該スジ状の凸部の平均高さの最大値は、上記キャリア表面の凸部の測定方法と同様の条件にて行った。
<キャリア付銅箔の極薄銅層側表面のRy>
キャリア付銅箔の極薄銅層側表面を非接触式粗さ測定機(オリンパス製 レーザー顕微鏡 LEXT OLS 4000)を用いて、JIS B0601−1994に準拠して、以下の測定条件で、Ryを測定した。極薄銅層表面に粗化処理層等の表面処理層が形成されているものは、当該表面処理層表面について測定した。
<測定条件>
カットオフ:無
基準長さ:257.9μm
測定環境温度:23〜25℃
<樹脂基板表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値>
キャリア付銅箔(極薄銅層への表面処理を施されたキャリア付銅箔は、当該表面処理後に)を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、続いてエッチングで極薄銅層を除去することで露出させた樹脂基板表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値(μm)を測定した。当該スジ状の凹部の平均高さの最大値は、上記極薄銅層のキャリア側表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値の測定方法と同様の条件にて行った。
<樹脂基板表面のスジ状の凹部の頻度>
キャリア付銅箔(極薄銅層への表面処理を施されたキャリア付銅箔は、当該表面処理後に)を極薄銅層側からプリプレグ(ビスマレイミドトリアジン樹脂基材)に圧力:20kgf/cm2、220℃で2時間の条件下で加熱プレスして積層した後に、前記キャリアを剥がし、続いてエッチングで前記極薄銅層を除去することで露出させた前記樹脂基板表面において、平均深さが2.0μm以上であるスジ状の凹部の頻度(本/199572μm2)を測定した。なお、樹脂基板表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値が2.0μm未満である場合には、前記樹脂基板表面において、平均深さが1.2μm以上であるスジ状の凹部の頻度(本/199572μm2)を測定した。なお、樹脂基板表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値が2.0μm未満である場合には、平均深さが2.0μm以上であるスジ状の凹部の頻度(本/199572μm2)は0本/199572μm2である。
<樹脂基板の極薄銅層側表面からパターン銅めっき層までの厚みの最大値−最小値>
キャリア付銅箔(極薄銅層への表面処理を施されたキャリア付銅箔は、当該表面処理後のキャリア付銅箔)を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、続いて露出した極薄銅層表面に21μm幅のパターン銅めっき層をL/S=21μm/9μmとなるように形成(極薄銅層とパターン銅めっき層との厚み合計16.5μm)したとき、断面観察によって得られる、樹脂基板の極薄銅層側表面からパターン銅めっき層までの厚みの最大値−最小値(μm)を測定した。当該最大値−最小値は、上述のように図10を用いて説明した通りの方法で行った。当該最大値−最小値は、断面を5箇所撮影し、各断面の最大値−最小値を求め、その中で最大となる値を、当該最大値−最小値とした。
<樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値、及び、裾引き部の最大長さ>
キャリア付銅箔(極薄銅層への表面処理を施されたキャリア付銅箔は、当該表面処理後のキャリア付銅箔)を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも厚い場合には露出した極薄銅層表面をエッチングして極薄銅層の厚みを1.5μmとし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも薄い場合には露出した極薄銅層表面に銅めっきを行って極薄銅層と銅めっきの合計厚みを1.5μmとした。続いて、露出した極薄銅層表面(または露出した極薄銅層表面をエッチングして極薄銅層の厚みを1.5μmとした極薄銅層表面、または、露出した極薄銅層表面に銅めっきを行って極薄銅層と銅めっきの合計厚みを1.5μmとした極薄銅層表面)に21μm幅のパターン銅めっき層をL/S=21μm/9μmとなるように形成し(極薄銅層とパターン銅めっき層との厚み合計16.5μm)、続いて以下の条件で、パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行った。続いて、断面観察によって、樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値(μm)を測定した。当該最大値−最小値は、上述のように図10を用いて説明した通りの方法で行った。当該最大値−最小値は、断面を5箇所撮影し、各断面の最大値−最小値を求め、その中で最大となる値を、当該最大値−最小値とした。
また、上面観察によって、平面視した際に銅めっき層の幅15μmの回路上端から回路が伸びる方向と直角方向に伸びる銅残渣で構成された裾引き部の、銅めっき層の回路上端から回路が伸びる方向と直角方向の最大長さ(μm)を測定し、裾引きが生じている各箇所を同様に測定し、最大長さが最大のものを採用した。観察は、SEMを用いて1000倍観察した後、100μm×100μmの領域を3箇所観察した。
(エッチング条件)
・エッチング形式:スプレーエッチング
・スプレーノズル:フルコーン型
・スプレー圧:0.10MPa
・エッチング液温:30℃
・エッチング液組成:
22 18g/L
2SO4 92g/L
Cu 8g/L
添加剤 株式会社JCU製 FE−830IIW3C 適量
残部水
試験条件及び試験結果を表1及び2に示す。

Claims (11)

  1. キャリアと、中間層と、極薄銅層とをこの順に備えたキャリア付銅箔であって、
    前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、前記キャリアを剥がし、続いて露出した極薄銅層表面に21μm幅のパターン銅めっき層を、前記極薄銅層と前記パターン銅めっき層との厚みの合計が16.5μmとなり、L/S(ライン/スペース)=21μm/9μmとなるように形成したとき、断面観察によって得られる、前記樹脂基板の極薄銅層側表面から前記パターン銅めっき層の最も高い上端部までの厚みの最大値−最小値が2.0μm以下となるキャリア付銅箔。
  2. キャリアと、中間層と、極薄銅層とをこの順に備えたキャリア付銅箔であって、
    前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも厚い場合には露出した極薄銅層表面をエッチングをして極薄銅層の厚みを1.5μmとし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも薄い場合には露出した極薄銅層表面に銅めっきを行って極薄銅層と銅めっきの合計厚みが1.5μmとし、続いて露出した極薄銅層表面(エッチングまたは銅めっきを行った場合には、エッチングまたは銅めっきを行った表面)に21μm幅のパターン銅めっき層をL(ライン)/S(スペース)=21μm/9μmとなるように、且つ、パターン銅めっき層の厚みが15μmとなるように形成し、続いて以下の条件で、パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、断面観察によって得られる、樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値が2.0μm以下となるキャリア付銅箔。
    (エッチング条件)
    ・エッチング形式:スプレーエッチング
    ・スプレーノズル:フルコーン型
    ・スプレー圧:0.10MPa
    ・エッチング液温:30℃
    ・エッチング液組成:
    22 18g/L
    2SO4 92g/L
    Cu 8g/L
    過酸化水素安定剤および回路形状安定化剤の機能を有する添加剤 0.4vol%
    残部水
  3. 前記パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、断面観察によって得られる、樹脂基板の極薄銅層側表面から銅めっき層までの厚みの最大値−最小値が1.6μm以下となる請求項2に記載のキャリア付銅箔。
  4. キャリアと、中間層と、極薄銅層とをこの順に備えたキャリア付銅箔であって、
    前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも厚い場合には露出した極薄銅層表面をエッチングをして極薄銅層の厚みを1.5μmとし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも薄い場合には露出した極薄銅層表面に銅めっきを行って極薄銅層と銅めっきの合計厚みが1.5μmとし、続いて露出した極薄銅層表面(エッチングまたは銅めっきを行った場合には、エッチングまたは銅めっきを行った表面)に21μm幅のパターン銅めっき層をL(ライン)/S(スペース)=21μm/9μmとなるように、且つ、パターン銅めっき層の厚みが15μmとなるように形成し、続いて以下の条件で、パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、上面観察によって得られる、平面視した際に銅めっき層の幅15μmの回路上端から回路が伸びる方向と直角方向に伸びる銅残渣で構成された裾引き部の最大長さが5.0μm以下となる請求項1〜3のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔。
    (エッチング条件)
    ・エッチング形式:スプレーエッチング
    ・スプレーノズル:フルコーン型
    ・スプレー圧:0.10MPa
    ・エッチング液温:30℃
    ・エッチング液組成:
    22 18g/L
    2SO4 92g/L
    Cu 8g/L
    過酸化水素安定剤および回路形状安定化剤の機能を有する添加剤 0.4vol%
    残部水
  5. キャリアと、中間層と、極薄銅層とをこの順に備えたキャリア付銅箔であって、
    前記キャリア付銅箔を極薄銅層側からビスマレイミドトリアジン樹脂基板に貼り合わせた後、キャリアを剥がし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも厚い場合には露出した極薄銅層表面をエッチングをして極薄銅層の厚みを1.5μmとし、極薄銅層の厚みが1.5μmよりも薄い場合には露出した極薄銅層表面に銅めっきを行って極薄銅層と銅めっきの合計厚みが1.5μmとし、続いて露出した極薄銅層表面(エッチングまたは銅めっきを行った場合には、エッチングまたは銅めっきを行った表面)に21μm幅のパターン銅めっき層をL(ライン)/S(スペース)=21μm/9μmとなるように、且つ、パターン銅めっき層の厚みが15μmとなるように形成し、続いて以下の条件で、パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、上面観察によって得られる、平面視した際に銅めっき層の幅15μmの回路上端から回路が伸びる方向と直角方向に伸びる銅残渣で構成された裾引き部の最大長さが5.0μm以下となるキャリア付銅箔。
    (エッチング条件)
    ・エッチング形式:スプレーエッチング
    ・スプレーノズル:フルコーン型
    ・スプレー圧:0.10MPa
    ・エッチング液温:30℃
    ・エッチング液組成:
    22 18g/L
    2SO4 92g/L
    Cu 8g/L
    過酸化水素安定剤および回路形状安定化剤の機能を有する添加剤 0.4vol%
    残部水
  6. 前記パターン銅めっき層を回路上端幅15μmの銅めっき層となるまでフラッシュエッチングを行ったとき、上面観察によって得られる、平面視した際に銅めっき層の幅15μmの回路上端から回路が伸びる方向と直角方向に伸びる銅残渣で構成された裾引き部の最大長さが3.8μm以下となる請求項4又は5に記載のキャリア付銅箔。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔を用いて製造した銅張積層板。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔を用いて製造したプリント配線板。
  9. 請求項8に記載のプリント配線板を用いて製造した電子機器。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
    前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、及び、
    前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、
    その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって、回路を形成する工程を含むプリント配線板の製造方法。
  11. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面又は前記キャリア側表面に回路を形成する工程、
    前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面又は前記キャリア側表面に樹脂層を形成する工程、
    前記樹脂層上に回路を形成する工程、
    前記樹脂層上に回路を形成した後に、前記キャリア又は前記極薄銅層を剥離させる工程、及び、
    前記キャリア又は前記極薄銅層を剥離させた後に、前記極薄銅層又は前記キャリアを除去することで、前記極薄銅層側表面又は前記キャリア側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
    を含むプリント配線板の製造方法。
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